1Dジェスチャー光制御
電気を強度、色、色温度、方向及びビーム円錐角などの特性を有する光線に変換するように構成された、ランプと、前記光線特性を調節するように構成された、光制御手段と、超音波信号を送出するように構成された、超音波発信器と、反射された超音波信号を受信するように構成された、超音波受信器と、前記送出及び受信超音波信号間の時間差を表す飛行時間信号を導出し、かつ、前記飛行時間信号に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成された、処理手段とを備えることを特徴とする照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気を強度、色、色温度、方向及びビーム円錐角(beam cone angle)などの特性を有する光線に変換するように構成されたランプと、前記光線特性を調節するように構成された光制御手段とを備えた照明システムとに関する。
【背景技術】
【0002】
ランプの特性の調整は周知であり、遠隔制御(RC)を介して達成される。遠隔制御の不都合は、無作為の瞬間の正しい位置での遠隔制御の存在の必要性である。また、多くの異なった遠隔制御が、テレビ、オーディオ、VCR、CD/DVDプレーヤー/レコーダーなどのために居間に既に存在している。さらに、遠隔制御の異なったボタンはユーザを混乱させる。最終的に、遠隔制御及び付随の受信器のコストは比較的高い。
【0003】
また、ビデオカメラ及び動き(movement)検出ソフトウェアの使用による電気デバイスの制御が既知である(ユーザは、カメラの正面でジェスチャーすることによって、電気デバイスを制御することができる)。そのようなシステムは、強力な処理能力を必要とし、比較的長い応答時間を有し、かつ、比較的高価である。
【0004】
WO2006/056814は、ランプ及び制御手段(赤外線発信器、赤外線受信器、およびレンズアレンジメントを備えた)を備えた照明システムを開示している。制御手段は、反射された赤外光の強度を測定し、かつ、それに反応してランプの明るさを変える。この様に、ランプは、オン及びオフを切り換えることができ、かつ、赤外線ビームの中の手の動きで薄暗くすることができる。しかし、そのような構成は比較的高価で不正確である(反射された赤外線信号の強度が、ビームの中で動かされるオブジェクトの種類に大きく依存するので)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、改良され、安く、信頼でき、かつ、使い易い照明のための制御システムを提供することである。本発明の更なる目的は、ユーザとその環境に対して安全かつ快適な照明システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、照明システムは、超音波信号を送出するように構成された、超音波発信器と、反射された超音波信号を受信するように構成された、超音波受信器と、前記送出及び受信超音波信号間の時間差を表す飛行時間(time-of-flight)信号を導出し、かつ、前記飛行時間信号に従って、前記光制御手段に制御信号(例えば、バイナリコード)を送信するように構成された、処理手段とをさらに備えている。その結果、システムのユーザは、超音波ビームの中でオブジェクト(例えば、ユーザの手)を動かすことによって、ランプ特性を調整することができる。
【0007】
例えば、超音波発信器は40kHzの周波数で音を放射してもよい。超音波発信器/受信器の使用に対する代替手段(例えば、赤外線又はレーダー発信器/受信器)により各信号の飛行時間を測定することができるが、飛行時間(典型的な距離が0.2乃至2メーターである)をナノ秒よりむしろミリ秒で測定することができ、低価格処理装置による簡易かつ正確な測定を可能にすることができるので、超音波は本アプリケーションに特に適している。圧電音響変換器(piezoelectric acoustic transducer)が非常に安価であるので、本発明のシステムを低価格で製造することができる。
【0008】
GB-A-2 291 289は、ランプのオン及びオフを切り換え、かつ、ランプを薄暗くするための制御手段を備えた照明システムを開示している(圧電超音波発信器及び受信器がランプの近くでオブジェクトの存在を検出するのに使用され、かつ、前記制御手段が前記オブジェクトの存在に反応するように構成される)。しかし、このシステムは、超音波信号の飛行時間計測を使用しておらず、その結果、オブジェクトの動きに反応することができない。
【0009】
本発明のシステムは、遠隔制御などの追加的な装置を必要としない簡易なユーザーインタフェースで制御が容易である。本発明のシステムの他の品質は、頑健性、環境条件からの独立性、制御の動きの1次元認識、及び低処理所要電力である。超音波センサの更なる利点は、環境光、温度、及び湿度条件の変化によって、それほど影響を及ぼされないことである。
【0010】
好ましくは、処理手段は、前記飛行時間信号の動的挙動を分析し、かつ、前記動的挙動に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成される。その結果、ユーザは、超音波ビームの中でジェスチャーすることができる(処理手段で認識され、かつ、制御信号に翻訳される)。
【0011】
好ましくは、前記処理手段は、前記飛行時間信号が動的挙動から第1の所定の期間に実質的に一定である値に変化した場合、制御信号を送信するのを止めるように構成され、好ましくは、前記第1の所定の期間は0.5乃至2秒の範囲である。制御信号の送信をスイッチオフすることによって、動くオブジェクトによるランプ特性の偶発的な調整を防ぐことが可能である。好ましくは、制御信号の送信をターンオンするために、前記処理手段は、最も高い基準値を決定し、かつ、格納するようにさらに構成され、その基準値は、第2の所定のより長い期間(例えば、数分)の大部分の間に、存在している値として決定され、かつ、次いで、前記処理手段は、前記飛行時間信号が前記最も高い基準値から、少なくともより短い第3の所定の期間に実質的に一定である、より低い値に変化した場合、制御信号を送信し始めるようにさらに構成され、好ましくは、前記第3の所定の期間は0.5乃至2秒の範囲である。
【0012】
好ましい態様では、前記ランプは、45°より小さい(好ましくは、30°より小さい)ビーム円錐角θを有する光線を放射するように構成された、スポットライトタイプランプである。好ましくは、送出された超音波信号の前記ビーム円錐角は15°より小さい。そのために、前記超音波発信器は、送出された超音波信号のビーム円錐角を減少させるためのホーンを備えてもよい。
【0013】
好ましい態様では、前記超音波発信器及び受信器は、ランプの光線の中に延出する方向で、超音波信号を送出及び受信するように構成されている。好ましくは、前記ランプの光源は複数のLEDであり、好ましくは、前記超音波発信器及び受信器は前記複数のLEDの間に実質的に延出している。
【0014】
好ましくは、前記超音波発信器及び受信器と、処理手段と、及び/又は、光制御手段とは、ランプハウジングで延出し、かつ、好ましくは、前記超音波発信器及び受信器は組合せ超音波変換器である。その結果、設置するのにコンパクトかつ容易な照明システムが提供され、光線の中心で人の手を動かすことによって直観的に制御される。また、本発明は、上記したように、照明システム全体を備えた単一のランプユニットに関する。
【0015】
本発明の他の態様によれば、照明システムのユーザ及びその環境に対して、許容可能な、有害ではない、快適なレベルに超音波発信器の音響圧力を調整するために、前記処理手段は、音圧レベル較正ステップを実行するようにさらに構成され、そこで、受信器の受信された反射された超音波信号の振幅が測定され、かつ、受信された反射された信号の振幅が所定のしきい値に近似するように、発信器の送出された超音波信号の振幅が調整される。特定の状況における受信された反射された超音波信号の振幅は、送出された振幅、旅行の距離、環境吸収(例えば、空気による超音波の吸収)、および反射する基準面(例えば、固定テーブル、床など)による回折に依存する。ランプがスイッチオンされる期間のための特定の状況では、オブジェクトが超音波ビームの中に全く動かない場合、吸収及び回折が一定であると仮定することができ(又は、反射するオブジェクトが超音波受信器により近いので、受信された振幅が増加する)、したがって、較正の後に、送出される振幅が一定のままであり、その間に、受信される信号が要求されるしきい値より常に高いことが、多かれ少なかれ確実にされる。しかし、較正の後に、照明システムが、ユーザのジェスチャーを制御するために(時々)反応しない場合には、ユーザに命令して、システムを較正することができ、その間に、最も遠いポイントで、制御オブジェクト(ユーザの手)を保持する(システムを制御するために、前記オブジェクトを置くことが予期される)。
【0016】
送出されかつ受信された音圧レベルはdBで測定されるが、電圧(例えば、超音波発信器にかけられた電圧、又は、超音波受信器から受信した電圧)で表すことができる。例えば、40kHzの超音波に対する最大許容露光量は、様々な組織によって約100dBに設定されている。しかし、本発明は、これよりはるかに低いレベルを目的とし、かつ、圧力レベルを最小(さらに、最適なレベル)に調整する。
【0017】
さらにユーザへの音圧の影響を軽減するために、システムは、短い(好ましくは、最大100ms)間隔で断続的に前記超音波信号を送出するように構成されている。
【0018】
好ましくは、前記処理手段は、ランプがスイッチオンされた後に、短い期間(例えば、最初の数秒以内に)で、前記音圧レベル較正ステップを実行するように構成されている。好ましくは、更なる前記処理手段は、前記音圧レベル較正ステップの後に、前記飛行時間信号を導出し、かつ、制御信号を送信し始めるように構成されている。その上、好ましくは、前記処理手段は、前記音圧レベル較正ステップを繰り返して実行するように構成され、その間に、前記飛行時間信号を導出し、かつ、前記制御信号を前記光制御手段に送信する。その結果、システムを動作させるのに必要な最小レベルへの音圧レベルの動的較正が達成される。
【0019】
好ましくは、システムが適切に機能する最小の必要な音圧レベルを達成するために、前記処理手段は、第1較正サイクルを有する前記音圧レベル較正ステップを開始するように構成され、ここで、超音波発信器が、所定の最小振幅で超音波パルスを送信させられ、かつ、受信された反射された信号の振幅が測定され、かつ、放出された振幅で、前記較正サイクルを繰り返しさせる(受信された反射された信号の振幅が、前記所定のしきい値と等しいか、または高くなるまで、必要である度に、所定の値で、それぞれの後続のサイクルで増加される)。好ましくは、前記処理手段は、所定の最大数の較正サイクルの後に、受信された反射された信号の振幅が前記所定のしきい値より小さい場合、前記照明システムによって放射される警告信号(例えば、前記ランプの点滅)を発生するように構成されている。
【0020】
超音波に基づくジェスチャー光制御システムの頑健性及び信頼性に関連するいくつかの課題がある。反射、回折、干渉、雑音は受信される信号を乱す可能性がある。動かされる基準面、他の動くオブジェクト、多重オブジェクトのような他の課題に対処しなければならない。
【0021】
本発明の他の態様によれば、頑健かつ高信頼のシステムを提供するために、前記処理手段は、基準較正ステップを実行するようにさらに構成され、ここで、飛行時間(TOF)が数多くの回数繰り返して測定され、かつ、処理手段が、前記数多くの測定の測定された飛行時間値(TOFI)の大部分の偏差が所定のしきい値(z)より小さいか否かを決定し、かつ、前記処理手段は、前記測定された飛行時間値(TOFI)の平均(TOFREF)を計算し、かつ、前記偏差が前記しきい値(z)より小さい場合、基準飛行時間としてメモリ手段に前記平均(TOFREF)を格納するように構成される。好ましくは、前記処理手段は、前記偏差が前記しきい値(z)より小さくない場合、エラー信号を生成させるように構成される。
【0022】
好ましくは、前記処理手段は、前記基準飛行時間値(TOFREF)が所定の最小値より大きい場合にだけ、前記メモリ手段に前記基準飛行時間値(TOFREF)を格納するように構成される。好ましくは、前記処理手段は、前記基準飛行時間値(TOFREF)が前記所定の最小値より大きくない場合、エラー信号を生成させるように構成される。
【0023】
好ましくは、前記処理手段は、前記基準較正ステップの間、信号が、少なくとも所定数の飛行時間の計測の間、前記超音波受信器によって受信されない場合、前記メモリ手段に基準飛行時間値(TOFREF)を格納しないように構成される。好ましくは、前記処理手段は、前記基準較正ステップの間、信号が、少なくとも前記所定数の飛行時間の計測の間、前記超音波受信器によって受信されない場合、エラー信号を生成させるように構成される。
【0024】
本発明の他の態様によれば、頑健かつ高信頼のシステムを提供するために、前記処理手段は、制御利用可能待機サイクル(wait-for-control-enablement)を実行し、ここで、前記飛行時間(TOF)が、所定の間隔で、繰り返して測定され、かつ、前記測定された飛行時間値(TOF)と、前記制御待機サイクルの間、メモリに格納される基準飛行時間値(TOFREF)とを比較し、かつ、前記測定された飛行時間値(TOF)が前記基準飛行時間値(TOFREF)に等しいか、または大きい場合、前記測定を繰り返すように構成され、前記処理手段は、さらに、前記測定された飛行時間値(TOF)が前記基準飛行時間値(TOFREF)より小さいか否か、及び、測定された飛行時間値(TOFH)と以前の測定された飛行時間値(TOFH-1)との間の偏差が所定のしきい値(tx)より小さいか否かを決定するように構成され、かつ、前記処理手段は、測定された飛行時間値(TOF)が前記基準飛行時間値(TOFREF)よりも小さく、かつ、前記偏差が所定数の繰り返し測定のための前記しきい値(tx)より小さいと決定された後に、導出される飛行時間信号に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成される。
【0025】
好ましくは、前記測定された飛行時間値(TOF)が前記基準飛行時間値(TOFREF)より小さいと決定される場合よりも、前記測定された飛行時間値(TOF)が前記基準飛行時間値(TOFREF)と等しいか、または大きいと決定される場合に、前記所定の間隔は実質的により大きい。
【0026】
好ましくは、前記処理手段は、前記測定された飛行時間値(TOF)の平均を計算し、かつ、メモリ手段に前記平均(TOFH)を格納するように構成され、かつ、処理手段は、前記偏差が、所定数の繰り返し測定のための前記しきい値(tx)より小さいと決定された後に、測定された飛行時間(TOF)と前記平均飛行時間(TOFH)との間の正又は負の差異に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成されている。
【0027】
好ましくは、前記処理手段は、光制御手段に送信される制御信号を決定する目的で、測定された飛行時間(TOF)と前記平均時間飛行(TOFH)との間の最大許容正又は負の差異に、測定された飛行時間値(TOF)の差異をクリップするようにさらに構成されている。
【0028】
好ましくは、前記処理手段は、負の差異が前記平均飛行時間(TOFH)より小さく、かつ、正の差異が前記基準飛行時間(TOFREF)と前記平均飛行時間(TOFH)との間の差異より小さいように、前記最大許容正及び負の差異を計算するようにさらに構成されている。
【0029】
好ましくは、前記処理手段は、制御信号の最大範囲が最大許容正及び負の差異の計算された範囲の中で達成することができるように、光制御手段に送信される制御信号の決定を適合させるようにさらに構成されている。
【0030】
本発明の他の態様によれば、異なった光線特性を調整することができるように、前記処理手段及び前記光制御手段は、前記飛行時間信号における所定の挙動が決定された場合、前記光線特性の1つの調整から、前記光線特性の別の1つの調整に変化させるようにさらに構成されている。
【0031】
好ましい態様では、前記挙動は、所定の期間に実質的に一定である一連の引き続き測定された飛行時間値である。
【0032】
更なる好ましい態様では、前記挙動は、上下の測定された飛行時間値の所定数の交代である。
【0033】
まだ更なる好ましい態様では、前記挙動は、測定された飛行時間値の存在及び不在の所定数の交代である。
【0034】
遠隔制御の照明システムでは、効率的かつ安価な方法で、システムの状態及び動作に関するフィードバックをユーザに提供することが望まれる。
【0035】
したがって、本発明は、電気を強度、色、色温度、方向及びビーム円錐角などの特性を有する光線に変換するように構成された、ランプと、前記光線特性を調整するように構成された、光制御手段と、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成された、処理手段と、ユーザ制御入力を電子入力信号に変換し、かつ、それらの電子入力信号を前記処理手段に送信するように構成された、ユーザ制御インタフェースとを備えた照明システムに関し、前記処理手段は、前記ランプ特性が時間で交替するか、または隣接した位置で異なるように、ユーザが前記交代か、又は隣接した異なった光特性をフィードバック信号として認識することができるように、前記光制御手段にユーザフィードバック信号を送信するように構成されている。
【0036】
好ましくは、前記処理手段は、短期間に(例えば、0.2乃至5秒)、前記ユーザフィードバック信号を前記光制御手段に送信し、かつ、前記ランプ特性が以前の状態に戻るか、又は、スイッチオフ状態などの所定の定常状態に設定されるように、信号を前記光制御手段に引き続き送信するように構成されている。
【0037】
好ましい態様では、前記フィードバック信号は、前記ランプ強度が前記短期間に少なくとも2度は目に見えて変化させられるほどである。
【0038】
更なる好ましい態様では、前記フィードバック信号は、色温度が前記短期間に少なくとも2度は目に見えて変化させられるほどである。
【0039】
まだ更なる好ましい態様では、前記ランプはLEDのアレイを備え、前記光制御手段は、前記LEDアレイの前記LEDを個別に動かすように構成され、かつ、前記フィードバック信号は、レター又はアイコンなどの目に見えるサインが、前記短期間に、前記アレイで形成されるほどである。好ましくは、前記ランプは、基準面上に前記LEDアレイを投影するためにレンズを備えている。好ましくは、前記レンズは、ランプと基準面との間の測定された距離に従って、調整可能であるように、前記ランプに調整可能に取り付けられる。
【0040】
好ましい態様では、前記ユーザ制御インタフェースは、超音波信号を送出するように構成された、超音波発信器と、反射された超音波信号を受信するように構成された、超音波受信器とを備え、前記処理手段は、前記送出及び受信超音波信号間の時間差を表す飛行時間信号を導出し、かつ、前記飛行時間信号に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成されている。好ましくは、前記超音波発信器、及び/又は、受信器は、レンズの中心に組み込まれている。
【0041】
超音波制御照明システムが、低価格コンポーネントで大規模に生産するのが容易であり、かつ、寸法が小さく、その結果、小さいランプにさえ組み込むことができるのが望ましい。
【0042】
したがって、本発明は、電気を強度、色、色温度などの特性を有する光線に変換するように構成された、LEDアレイを備えたランプと、前記光線特性を調整するように構成された、LEDドライバと、パルス幅変調器とを備えた、光制御手段と、デジタル送出信号を超音波パルスの送出に変換するように構成された、DAコンバータと、超音波ドライバと、超音波発信器と、反射された超音波信号を受信し、かつ、電圧に前記超音波信号を変換するように構成された、超音波受信器と、増幅器と、及び、前記電圧が所定のしきい値より大きい場合、デジタル受信信号を生成するように構成された、比較器と、前記デジタル送出及び受信信号間の時間差を表す時間飛行信号を導出し、かつ、前記時間飛行信号に従って、制御信号を前記光制御手段に送信するように構成された、処理手段とを備えた照明システムにさらに関し、前記処理手段と、前記パルス幅変調器と、前記DAコンバータと、前記比較器とは単一のマイクロコントローラチップに一体化される。
【0043】
好ましくは、前記マイクロコントローラチップは、シングルチップ8ビット8051/80C51マイクロコントローラファミリーから選択され、好ましくは、小さいサイズのRAM及びROMを備え、好ましくは、4kBより小さいROM及び512Bより小さいRAMである。
【0044】
好ましくは、前記超音波発信器及び前記超音波受信器は、圧電超音波変換器に一体化される。
【0045】
好ましくは、前記放出する超音波ドライバ及び前記受信する超音波増幅器は、プレ処理回路に一体化される。好ましくは、前記プレ処理回路は、前記受信された信号から低周波信号を除去するための2次フィルタをさらに備えている。
【0046】
本発明は、添付図面に示すように、好ましい実施例によってさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】超音波送受信器を用いた飛行時間計測の原理を示しているグラフである。
【図2】ランプ及びその制御メカニズムの概要の斜視図である。
【図3】図2のシステムにおける手の動きのスチールを示した組み合わせた図と、時間に対する飛行時間信号を示したグラフと、前記手の動きによって生じた様々なステージのランプ特性制御である。
【図4】図2のランプの概要の斜視図である。
【図5】平均的な手の概要の平面図である。
【図6】ビーム角及び垂直距離に対してビーム半径を図示した3次元グラフである。
【図7】ビームの内外の手の動きと、時間に対する飛行時間の関連するグラフとを概略的に示している。
【図8】超音波送受信器及びホーンの概要断面図である。
【図9】ランプシステムの較正プロセスを示したフローチャートである。
【図10】転送された超音波パルス信号の電圧と、受信された反射された信号の電圧と、時間における音圧レベル較正の状態とのグラフを示した組み合わせた図面である。
【図11A】ビームの内外の手の動きを概略的に示している。
【図11B】ビームの内外の手の動きを概略的に示している。
【図11C】ビームの内外の手の動きを概略的に示している。
【図12】ビームの中の花瓶の動きと、時間に対する飛行時間及び制御の種々のフェーズの関連するグラフとを概略的に示している。
【図13】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図14】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図15】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図16】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図17】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図18】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図19】制御範囲の決定を概略的に示している。
【図20】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図21】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図22】時間において異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図23】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図24】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図25】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図26】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図27】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図28】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図29】ビームの中の手の動きと、時間に対する飛行時間の関連するグラフとを概略的に示している。
【図30】ビームの中の手の動きと、時間に対する飛行時間の関連するグラフとを概略的に示している。
【図31】メッセージを示したLEDアレイランプを概略的に示している。
【図32】基準表面にメッセージを投影したLEDアレイランプを概略的に示している。
【図33】本発明の電子ハードウェア実施例を概略的に示している。
【図34】本発明の電子ハードウェア実施例を概略的に示している。
【図35】本発明によるランプの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図2に示すように、ランプ1は、複数のLEDと、前記複数のLEDの中心に組み込まれた超音波送受信器とを備えている。また、送受信器の信号を制御信号に翻訳するための処理手段、及び、光特性を調整する制御手段も組み込まれている。
【0049】
超音波送受信器がスイッチオンされた場合、それは音響信号を送信する。オブジェクトが存在する場合、音響信号は、オブジェクトで反射され、かつ、ランプの中で超音波送受信器によって受信される。音響信号を送受信する間の、飛行時間と呼ばれる時間差が測定される。オブジェクトとランプ1との間の距離が変更された場合、別の飛行時間値が測定される。検出されたオブジェクトの動きは、1次元の動きである(オブジェクトは超音波ビーム円錐の中に留まらなければならない)。飛行時間の変化は、デジタル制御信号における変化に翻訳される。この制御信号は、色、強度又は色温度などのような光線の特性を制御する。
【0050】
オブジェクトはユーザの手2であってもよい。その結果、上下又は左右方向(ランプ位置、水平又は垂直による)のような手2の1次元の動きによって光線特性を制御することができる。
【0051】
発信器-リフレクタ-受信器タイプ(TRR)の商業的に利用可能なパルスエコー距離測定ユニットで、最も多くの共通タスクは、最も近い反射オブジェクトへの距離を測定することである。測定時間は、距離を2回旅行することを代表している。リターン信号は、発信器の近くに位置する受信器に戻る同じ経路に本質的に従う。送出及び受信する変換器は同じ装置の中に位置している。受信する増幅器は、空気中で音速を使用することによって、マイクロコントローラ(オブジェクトがどれくらい遠いかを決定するために、それらを計時する)にこれらの反射された信号(エコー)を送信する。
【0052】
音響信号の飛行時間は、距離測定方法として一般的に使用されている。図1に示すように、飛行時間測定は、測定された受信時間(図1のR)から、信号の送出時間(図1のT)を減算することによって構成される。この時間距離情報は、マイクロプロセッサにおいてバイナリコードに移されて、ランプ特性を制御する。
【0053】
図2では、手2は障害/オブジェクトであり、かつ、テーブル3(床または天井)は基準である。超音波変換器は、ビーム円錐4の形で超音波を送信する。変換器から基準までの距離yが1.5mである場合、超音波ビーム4のための合計旅行距離は2*y=3mである。次いで、飛行時間は8.7ms(25℃の周囲温度で)である。変換器から手までの距離xが0.5mである場合、飛行時間は2.9msである。手の動きの制御ステップの必要な精度が2cm(0.12msの飛行時間ステップ)であり、かつ、例えば、制御の範囲が64cmである場合、32個の制御ステップが存在する(5ビットの制御を可能にする)。
【0054】
図3に示すように、制御信号は、超音波ビーム4の中の1次元縦方向の手2の動きで作られている。T1=1sで、手2はビームの外にあり、かつ、基準値は測定され、かつ、ランプ制御は使用不能である(ステージA)。T2=2sで、手2は、ビーム4の中に動き、かつ、T3=3sでランプ制御がマイクロコントローラによって使用可能にされるまで、1秒以上の間、そこに保持される(ステージB)。次いで、手2はT3=3s及びT5=5sの間で上に動き、それによって、例えば、ランプ1の強度はマイクロプロセッサによって増加される(ステージC)。T6=6sで、手がビーム4から引っ込められ、その結果、基準値が測定され、かつ、それによって、ランプ制御は使用不能にされる(ステージD)。したがって、T7=7sで示すように、超音波ビーム4の中の手2の偶発的動きは、ランプ特性の偶発的調整を生じさせない(ステージE)。したがって、ランプ制御は、1秒以上の間、超音波ビーム4の中でオブジェクトを保持することによって起動される。
【0055】
超音波ビーム円錐角は、高信頼の手の制御を提供するために重要である。図4では、基準位置におけるビーム半径はrである。手の位置のビーム半径rhは、手によって最適な制御を行うのに十分に大きくなければならない。図5に示すように、ランプ特性の制御の間、平均ビーム半径は平均した手の形状の長さの約半分と等しい。合計制御範囲が約X/2である場合(ランプ/テーブルのアプリケーションに対して)、ランプ特性の制御の間、最小ビーム半径における超音波ビーム角は約Lh/2である。例えば、Lh=150mm、X=1.5mの場合、超音波ビーム角θは11°である。ビーム半径の関数としての垂直距離Xとビーム角との関係は図6に示されている。ランプ制御は、図7に示すように、手2が狭い超音波円錐4の中にある場合に可能である。広い超音波ビーム4の減少と、超音波変換器5の音圧レベル(SPL)の増加とは、図8に示すように、ホーン6によって達成してもよい。
【0056】
図9は、超音波変換器によって発生される音圧レベル(SPL)の較正プロセスを示している。ステップAでは、ランプがスイッチオンされるとき、変換器によって送出された、音圧レベル振幅(SPLamplT)の代表のための値はゼロであり、かつ、音圧レベル状態(SPL OK)の値はゼロである。例えば、SPLamplTのための前記代表は、変換器にかけられる電圧で表現してもよい。
【0057】
ステップBでは、第1較正サイクルが処理手段によって始められる(増分増加値(利得)Gで送出される音圧レベル振幅値を増加させることによって)。ステップBでは、変換器は、前記SPLamplT値に基づき超音波パルスを送信する。ステップD及びEでは、信号が受信された場合(所定のしきい値より大きい)、プロセッサが、20msの最大期間の間、監視する。そのような信号が20ms後に受信されない場合、ステップFでは、100msの期間が待機され、かつ、ループがステップBから繰り返しされる。
【0058】
ステップDで、信号SPLamplRが受信されると決定された場合(所定の閾値よりも大きい)、例えば、放射された振幅が温度変化を補うのに十分なマージンを有することを確実にするために、SPLamplTの少なくとも2つの余分なより小さい増加が行われる。そのために、ステップGでは、SPL OKが1以上でないと決定された場合、次いで、ステップHでは、SPL OKは1つ増加され、増分増加のための値は以前の値の半分に減少され、かつ、100ms待機した後、ステップFでは、ループがステップBから繰り返しされる。
【0059】
これらのステップ後で、ステップIでは、SPLamplTのための最終値が確立され、かつ、メモリに格納される。次いで、この値は、ランプがオンである残っている期間中に使用される(すなわち、上記したように、前記値によって表された電圧が、ランプの光制御プロセスの間に変換器にかけられる。)。
【0060】
上記したSPLの較正プロセスは、固定基準面(例えば、テーブル)上で必ず行われるわけではない。また、ユーザが超音波ビームの中にその手を保持している間に、それを適用することができる(好ましくは、制御オペレーションの最も低いポイントで)。その結果、SPLは、例えば、固定基準面が床である場合より低いレベルで設定することができる。手の制御動きにSPL較正プロセスを結合し、かつ、手が超音波ビームの中で動いている間に、音圧レベルを動的に較正することも可能である。
【0061】
図10には、超音波パルスの送出の間に変換器にかけられる電圧を増加させ、かつ、変換器から受信された反射された信号の電圧を測定し、かつ、しきい値を超過するまでSPL OK状態を増加させるプロセスが示されている。
【0062】
超音波に基づくジェスチャー光制御の頑強性に関して2つの重要な課題が存在する(反射、回折、致命的な干渉、受信器に加わる余分な雑音のような音響の課題、及び、不安定なオブジェクト(図11A-11Cに示すように)、変化される(基準)オブジェクト(図12に示すように)、及び同時に異なったオブジェクトのようユーザーインタフェースの課題など)。
【0063】
図11Aでは、手2が示され、T1からT3まで、超音波ビーム4を通って水平に偶発的に動く。図11Bでは、手2が示され、T1からT3まで、超音波ビーム4を通って垂直に偶発的に動く。図11Cには、手2が示され、T1からT2まで、超音波ビーム4の中に動き、かつ、T3まで、前記ビームの中で安定して保持される。図11A及び11Bに示された偶発的動きが光制御動作を全く招かないことが望ましい。しかし、上で図3を参照して説明したように、図11Cに示す動作は、その後に光制御を可能にするユーザコマンドになるように提案される。
【0064】
図12には、花瓶7が示され、T1とT2との間で、基準面3(例えば、テーブル)に置かれる。その結果、測定される飛行時間は短縮される。T1では、ランプ制御は使用不能にされ(ステージA)、かつ、短縮された飛行時間はランプ制御を使用可能にする(ステージB)(上で図3を参照して説明したように)。
【0065】
しかし、花瓶7が所定の期間(例えば、1.5秒以上)より長くビーム4の中にある場合、次いで、新規の基準オブジェクトがビームの中に配置されたと想定される(ステージC)。次いで、測定された値が新規の基準値として格納され、かつ、制御は使用不能にされる(ステージD)。
【0066】
図13には、ジェスチャー光制御のための基本的なアルゴリズムが示されている。上で図9を参照して説明されたように、ランプがスイッチオンされ(ステップA)、かつ、ハードウェアが初期化された(ステップB)場合、音圧レベルが較正される(ステップC)。超音波送受信器は、音響信号を送信されて、(基準)オブジェクトが存在しているか否かをチェックし、かつ、音響エコー信号の音圧を最小限に規定する。所定の期間の後に信号を全く受信しない場合(ステップD)、エラー信号が生成され、かつ、ユーザに提示される(ステップE)。
【0067】
次いで、基準較正(ステップF)は、テーブル、床などのような固定された障害物で実行され、かつ、発信器にパルスを送信した後の第1の受信されたエコー信号に基づいている。時間でシフトされた他の受信されたエコー信号(第1の受信されたエコーと比べて)は、反射に基づく信号である(図1に示すように)。これらの信号は除去される。
【0068】
基準較正アルゴリズム(ステップF)は図14を参照してさらに説明される。パルスが送信され(ステップG)、かつ、ソースから基準面まで、及びもとのソースへの飛行時間は、測定され(ステップH)、かつ、TOFIとして格納される(ステップJ)。信号が所定のタイムアウト期間(例えば、3秒)の後に受信されない場合(ステップK)、2回以上の試みの後(ステップL)、エラー信号が生成され、かつ、ユーザに提示される(ステップM)。この測定の再現性は、I=0乃至I=19に測定を繰り返すことによってチェックされる。TOFIのための格納された値(2つの極値は別として)が所定のしきい値zの中に含まれる場合(ステップO)、チェックが実行され、そうでなければ、基準較正が再び始められる。次いで、平均基準値TOFREFが計算され(ステップP)、かつ、最大許容距離の代表として格納され(ステップQ)(しかし、前記TOFREFが、所定の最小値より大きい場合にだけ)、そうでなければ、エラー信号が生成され、かつ、ユーザに提示される(ステップR)。この例では、前記最小値は所定の最小の増分の32倍であり、その結果、少なくとも32の手の動きの増加距離を測定し、かつ、制御命令に翻訳することができる。ジェスチャーの制御の間、TOFREFによって表された最大距離を超えた動きは、全く予想されず、かつ、許容されない。また、基準距離は制御範囲を決定する。
【0069】
図15に示すように、基準較正(ステップF)の後に、システムは「制御使用可能待機(wait-for-control-enable)」状態に設定される(ステップS)。サンプル周波数は4Hz(250ms)に減少される(ステップV)。システムは、TOFHを測定し(ステップT、図16でさらに詳細に示される、時間_アウト=100ms)、かつ、前記TOFHと基準値とを比較することによって(ステップU)、障害物/オブジェクト(例えば、手)を待機する。TOFHが基準値TOFREFより大きいか又は等しい限り、オブジェクトがビームの中に存在していないと想定され、かつ、システムは、このサイクルをサンプル周波数で繰り返す。
【0070】
TOFHが基準値TOFREFより小さい場合、1秒間に20回の測定(H=0乃至H=19)が実行されて、オブジェクトが安定しているか否かをチェックする(TOFHと以前の測定TOFH-1との差異が所定のしきい値tx(例えば、2cmの距離を表す値)より小さいか否かをチェックすることによって)(ステップV)。その場合、測定されたTOFの平均、TOFH(ステップW)は格納され、かつ、アルゴリズムは、図13の制御利用可能ステップ(ステップX)に続く。さらに詳細に図17以降を参照して説明するように、制御使用可能サイクルの間、システムは、オブジェクト(手)がビームの中にまだ存在しているか否か(図13及び17のステップX3)、及び、オブジェクトが制御ジェスチャーを行っているか否か(即ち、動くことによって)(図13及び17のステップX4)をチェックする。上で説明されたアルゴリズムの間中、システムは、制御利用可能待機サイクルの間、超音波ビーム円錐の短い(<1秒)外乱で反応しない。エコー信号が受信されるか否かの連続したチェックが、減少されたサンプル周波数で実行される。
【0071】
上で図3を参照して例示したように、提案されたアルゴリズムによって、手の動きが所定のプロフィールを満たすときにだけ光の制御は可能になる。手が超音波ビーム円錐の外で動かされるとき(図3のステップD)、制御は使用不能である。また、上で図12を参照して説明したように、基準オブジェクトが変更されるとき、制御は使用不能である。
【0072】
ここで、図17及び18(C及びFCが値0で始まる)を参照して、使用可能制御(enable-control)アルゴリズム(ステップX)がさらに説明される。制御が使用可能であるという事実に関してユーザにフィードバックするために、視覚信号を与えられる。例えば、この実施例では、緑色のLED(G-LED)がスイッチオンされる(ステップX1)。サンプル周波数は40Hzに増加される。
【0073】
図19及び20に示したように、決定されたTOFに基づいて、制御範囲は自動的に決定される(ステップX2)。好ましくは、システムの感度(すなわち、制御ステップの長さ)が約2cmであるように(0.116msのTOF(2*0.02m/345m/s)に対応する)、ステップNstotの総数が選択される。32の制御ステップの好ましい数が提案され、その結果、手の制御範囲が64cmであり、手の初期位置が前記範囲の中心である。しかし、手が32cm(TOFBS及びTOFBRによって反射される、安全マージンを引いた)よりソース又は基準面に対してより近い場合、明らかに、制御範囲は手の両方の側面で32cmではなく、かつ、例えば、制御範囲は、それぞれの安全マージン境界(TOFBR又はTOFBS)における制御範囲の上限又は下限(RangeMin又はRangeMax)の位置を決めることによってシフトされる。
【0074】
ソースと手との間の飛行時間(TOFC)が決定される。連続したチェックが行われて、手がまだビームの中にあるか否か(ステップX3)、及び、手が動いているか否か(ステップX4)を決定する。手が所定の時間にわたりもはや超音波ビームの中にない場合、制御は使用不能にされる。手がビームの中にある場合(しかし、少なくとも1秒間、動かない)、それに先立って光特性が制御されたか否かがチェックされる(FC>0)。その場合、FCは0にリセットされ、かつ、制御は使用不能にされる。そうでない場合、制御モードが、異なった光特性(1つ増加されたFCによって示された)を制御するステップに切り換えられ、かつ、アルゴリズムはTOFC決定ループにリターンする。
【0075】
手が動いている(ステップX4)と決定された場合、次いで、TOFCが計算された範囲の中にあるか否かがチェックされる(ステップX5)。TOFCが外にある場合、図21に示すように、例えば、TOFCを最も近い最大値と置き換えることによって、前記範囲クリッピングが行われる(ステップX6)。方向(ステップX7)及びステップNsactの数(ステップX8)が計算される(制御目的のために、物理的な手の位置をデジタル位置値に翻訳するのに使用される)。Nsactは、測定されたTOFの差異(TOFC-TOFC-1)をTOFによって除算することによって計算される。これらの値は、光特性を制御するために、LEDドライバに送信される駆動信号に翻訳される。FCの現在の値は、光特性のどれが制御されかを決定する(ステップX9)。この例では、わずかに2つの制御される特性が存在するが(「基本制御」及び「ファイン制御(fine control)」)、これは容易に拡張することができる。光特性を制御するためのこの制御ループが、制御がスイッチオフされるか、またはFCが上げられ、その結果、異なった光特性が制御されるまで、繰り返される。
【0076】
3つの異なった方法が、メニュー構造に基づいて、制御される光特性を選択するための例として提案される。第1の方法では、基本的な光制御の選択は、例えば、1秒間、オブジェクト(すなわち、手2)を静止させることに基づく。基本制御の選択の第2の方法は手の回転に基づく。基本的な光制御のためのメニュー制御における選択の第3の方法は、水平方向に超音波ビームを交差する手に基づく(超音波ビームが垂直方向に延出すると仮定する)。
【0077】
これらの方法で、図22に図示するように、基本的な光制御は、連続した方法で選択することができる。これは、ユーザが第1に光色を選択する場合(1乃至1.8秒)、制御選択は、1秒後(2.8秒において)に、選択された色の色温度の制御に向かって動かされることを意味する。次いで、色温度の制御も手の動きによって達成される(2.8秒から)。制御範囲は、以前の基本制御に使用されるのと同じように選択される。
【0078】
図23乃至図28は、例として、3つの基本LED光制御のためのメニューにおける異なったステップを示している。図23では、色は手2の上下の動きで制御される。図24では、手2は、1秒の間、特定の所望の色で静止され、その結果、前記特定の色が選択され、かつ、制御選択は図25の色温度制御に切り換えられる。図26では、手2は、1秒の間、再び特定の所望の色温度で静止され、その結果、前記特定の色温度が選択され、かつ、制御選択は図27の強度に切り換えられる。図28では、手2は、特定の所望の光強度で静止され、その結果、前記特定の光強度が選択され、かつ、制御はスイッチオフされる。
【0079】
また、手を回転することによって、1つの基本制御から別の基本制御に切り替えるステップを達成することができる。したがって、手と超音波ビームとの間で、ある角度を形成しなければならない(図29を参照)。手と超音波ビーム円錐との間の角度が90度である場合、最大のエコー信号が超音波送受信器によって受信される。手が超音波ビーム円錐と45度の角度を形成する場合(ほぼ)、エコー信号は送受信器によって全く受信されない(エコー信号は手によって別の位置に反射されるので)。例えば、図29に示すように、あるユニークなプロフィールが、メニューの基本制御のうちの1つを選択するために選択することができる。
【0080】
この方法で、ユーザは、各基本制御を制御する必要なく、1つの基本制御から別の基本制御に切り替えることができる。メニューをステップスルーすることは別のタイプによって行われる。
【0081】
また、図30で図示するように、基本的な光制御の選択は、超音波ビーム円錐に交差する(水平の)手の動きで達成することができる。飛行時間は高いサンプルレートで測定され、かつ、交互のTOF信号(低-高-安など)がユニークなプロフィールとして認識される(メニューで基本制御を選択するために選択することができる)。
【0082】
光遠隔制御システムでは、ユーザが光制御命令を入力する以前、間、又は以降に、フィードバック又はメッセージが前記ユーザに与えられる(コントラスト、明るさ、彩度などのような基本機能の制御の間に、フィードバックがユーザへの表示を介して与えられるテレビのアプリケーションに相当する)。例えば、光システムが制御信号を受信しないか、又は信号が非常に弱い場合、ユーザへのあるエラーメッセージが望まれる。
【0083】
遠隔制御、超音波またはビデオベースのジェスチャー光制御のような使用される光制御アプリケーションによって、異なったフィードバックメカニズムが提案される。
【0084】
メニューでは、制御されたシステム変更は、ユーザにとって目に見えるように行わなければならない。また、制御が利用可能であるとき、フィードバックを与えなければならない。また、エラーが発生した場合、フィードバックをユーザに与えなければならない。また、異なった種類のエラーメッセージをユーザ又はサービス環境に与えることができる(エラーの迅速な分析及び修理のために)。
【0085】
ユーザへのフィードバックに関する第1の提案方法は、光パルス(又は、光の点滅)によるメッセージ送信である。
【0086】
目は、約60Hzの周波数までの光の点滅に対して非常に敏感である。点滅は、非常に早く何度も光オン及びオフを切り替えることによって行うことができる。光点滅を作成するための別の方法は、非常に短い時間の間、光強度を減少させ、かつ、それをオリジナルの光強度に戻すことである。
【0087】
ユーザへのフィードバックに関する第2の提案方法は、光色変化又は色温度変化でメッセージを送ることである。異なった色又は色温度が、異なったメッセージをエンドユーザに与えることができる。また、最初の2つの方法の組み合わせは、その他の情報をユーザに伝えることができる。
【0088】
第3の提案方法は、LEDアレイランプを使用するテキストフィードバックを作成することである。図31に示すように、LEDをアレイに配置することによって、アレイテキスト・メッセージを形成することができる。また、アイコンを形成することができる。図31は「2E」というメッセージ・テキストの例を示している(あるエラーメッセージである)。この様に、LEDランプをディスプレイとして使用して、エラー状態の間、異なったテキストメッセージをユーザ又はサービス部門に送信する。
【0089】
また、図32に示すように、LEDアレイのテキストは、テーブル、壁または床のようなオブジェクト面(基準3)上に、レンズ8によって投影することができる。上記した超音波ベースのジェスチャー光制御システムでは、超音波センサ5(この場合、レンズ8に組み込まれて示された)のTOF測定によるレンズ8とオブジェクト(焦点長f)との間の距離を使用することができる。この情報で、焦点長をオブジェクトとの距離の関数として調整することができる(オートフォーカス)。例えば、ステッパモーターは焦点長の調整を実行することができる。レンズが使用されている場合、ランプアレイのテキストをミラー化しなければならない。
【0090】
ランプのコストを最小限まで削減し、かつ、色、強度などようなすべての可能な照明パラメタを制御する可能性を持つために、制御機能を実行するのに必要である電子回路は、ランプ内に一体化される。また、ジェスチャー制御に使用されるマイクロプロセッサは、コストをさらに削減するためにLED制御マイクロプロセッサに一体化される。ランプにおける超音波センサの一体化は、低価格、大量生産を可能にする。
【0091】
図33を参照して、上で説明したように、マイクロコントローラは、超音波送受信器5の超音波発信器にパルスを送信する。デジタルパルス信号は、マイクロコントローラ13の制御部13Aによって生成され、かつ、前記マイクロコントローラ13でDAコンバータ17によって電気パルスに変換される。このパルスは、プリプロセッサ10(さらに詳細に図34に示される)で増幅器18によって、超音波送受信器5の超音波発信器部分で使用することができる値に増幅される。次いで、圧電超音波送受信器5は、音響信号(例えば、40kHzの周波数で)を送信する。オブジェクトはこの音響信号を反射する。プリプロセッサ10は、超音波変換器5を介して反射された信号を受信する。外部の外乱の影響を抑えるために、信号は、例えば、20kHzの2次ハイパスフィルタ11によってフィルタリングされる(=fc)。フィルタリングの後に、信号は、プリプロセッサ10で増幅器12によって増幅される。
【0092】
マイクロコントローラ13は比較器14を備え、プリプロセッサ10から受信された電気信号からデジタルパルス信号を作成する(マイクロコントローラ13によって処理することができる)。
【0093】
マイクロコントローラ13は、LED駆動部13Bと(変調器20と共に)(LEDドライバ19に接続されている)、ROM15及びRAM16の部分と(共有される)(マイクロコントローラの制御部13Aと共に)をさらに備えている。
【0094】
そのようなマイクロコントローラ13(LEDを駆動するように構成された)は当技術分野で周知であるが、上記したように、制御機能を実行するようにさらにプログラムされる。マイクロコントローラはシンプルなプロセッサである(例えば、8051ファミリー)。ROM15のサイズは2kBと同じくらい小さく、かつ、RAM16のとサイズは256バイトと同じくらい小さい。
【0095】
図35は、標準の白熱灯タイプフィッテングを伴うハウジングと、環状に配置された10個のLED21と、ホーン6において変換器5とを備えた、本発明によるランプを示している。マイクロコントローラ13、プリプロセッサ10、およびLEDドライバ19のようなすべての電子部品はハウジング23に組み込まれている。その結果、非常にコンパクトな照明システムが得られ、操作及び制御されるさらなる外部アクセサリーを全く必要としない。
【0096】
本発明は、例としての好ましい実施例を通して本明細書に説明されるが、当業者は、多くの変形例及びバリエーションが本発明の範囲の中で可能であることを理解する。
【符号の説明】
【0097】
1 ランプ
2 手
3 テーブル
4 ビーム円錐
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気を強度、色、色温度、方向及びビーム円錐角(beam cone angle)などの特性を有する光線に変換するように構成されたランプと、前記光線特性を調節するように構成された光制御手段とを備えた照明システムとに関する。
【背景技術】
【0002】
ランプの特性の調整は周知であり、遠隔制御(RC)を介して達成される。遠隔制御の不都合は、無作為の瞬間の正しい位置での遠隔制御の存在の必要性である。また、多くの異なった遠隔制御が、テレビ、オーディオ、VCR、CD/DVDプレーヤー/レコーダーなどのために居間に既に存在している。さらに、遠隔制御の異なったボタンはユーザを混乱させる。最終的に、遠隔制御及び付随の受信器のコストは比較的高い。
【0003】
また、ビデオカメラ及び動き(movement)検出ソフトウェアの使用による電気デバイスの制御が既知である(ユーザは、カメラの正面でジェスチャーすることによって、電気デバイスを制御することができる)。そのようなシステムは、強力な処理能力を必要とし、比較的長い応答時間を有し、かつ、比較的高価である。
【0004】
WO2006/056814は、ランプ及び制御手段(赤外線発信器、赤外線受信器、およびレンズアレンジメントを備えた)を備えた照明システムを開示している。制御手段は、反射された赤外光の強度を測定し、かつ、それに反応してランプの明るさを変える。この様に、ランプは、オン及びオフを切り換えることができ、かつ、赤外線ビームの中の手の動きで薄暗くすることができる。しかし、そのような構成は比較的高価で不正確である(反射された赤外線信号の強度が、ビームの中で動かされるオブジェクトの種類に大きく依存するので)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、改良され、安く、信頼でき、かつ、使い易い照明のための制御システムを提供することである。本発明の更なる目的は、ユーザとその環境に対して安全かつ快適な照明システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、照明システムは、超音波信号を送出するように構成された、超音波発信器と、反射された超音波信号を受信するように構成された、超音波受信器と、前記送出及び受信超音波信号間の時間差を表す飛行時間(time-of-flight)信号を導出し、かつ、前記飛行時間信号に従って、前記光制御手段に制御信号(例えば、バイナリコード)を送信するように構成された、処理手段とをさらに備えている。その結果、システムのユーザは、超音波ビームの中でオブジェクト(例えば、ユーザの手)を動かすことによって、ランプ特性を調整することができる。
【0007】
例えば、超音波発信器は40kHzの周波数で音を放射してもよい。超音波発信器/受信器の使用に対する代替手段(例えば、赤外線又はレーダー発信器/受信器)により各信号の飛行時間を測定することができるが、飛行時間(典型的な距離が0.2乃至2メーターである)をナノ秒よりむしろミリ秒で測定することができ、低価格処理装置による簡易かつ正確な測定を可能にすることができるので、超音波は本アプリケーションに特に適している。圧電音響変換器(piezoelectric acoustic transducer)が非常に安価であるので、本発明のシステムを低価格で製造することができる。
【0008】
GB-A-2 291 289は、ランプのオン及びオフを切り換え、かつ、ランプを薄暗くするための制御手段を備えた照明システムを開示している(圧電超音波発信器及び受信器がランプの近くでオブジェクトの存在を検出するのに使用され、かつ、前記制御手段が前記オブジェクトの存在に反応するように構成される)。しかし、このシステムは、超音波信号の飛行時間計測を使用しておらず、その結果、オブジェクトの動きに反応することができない。
【0009】
本発明のシステムは、遠隔制御などの追加的な装置を必要としない簡易なユーザーインタフェースで制御が容易である。本発明のシステムの他の品質は、頑健性、環境条件からの独立性、制御の動きの1次元認識、及び低処理所要電力である。超音波センサの更なる利点は、環境光、温度、及び湿度条件の変化によって、それほど影響を及ぼされないことである。
【0010】
好ましくは、処理手段は、前記飛行時間信号の動的挙動を分析し、かつ、前記動的挙動に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成される。その結果、ユーザは、超音波ビームの中でジェスチャーすることができる(処理手段で認識され、かつ、制御信号に翻訳される)。
【0011】
好ましくは、前記処理手段は、前記飛行時間信号が動的挙動から第1の所定の期間に実質的に一定である値に変化した場合、制御信号を送信するのを止めるように構成され、好ましくは、前記第1の所定の期間は0.5乃至2秒の範囲である。制御信号の送信をスイッチオフすることによって、動くオブジェクトによるランプ特性の偶発的な調整を防ぐことが可能である。好ましくは、制御信号の送信をターンオンするために、前記処理手段は、最も高い基準値を決定し、かつ、格納するようにさらに構成され、その基準値は、第2の所定のより長い期間(例えば、数分)の大部分の間に、存在している値として決定され、かつ、次いで、前記処理手段は、前記飛行時間信号が前記最も高い基準値から、少なくともより短い第3の所定の期間に実質的に一定である、より低い値に変化した場合、制御信号を送信し始めるようにさらに構成され、好ましくは、前記第3の所定の期間は0.5乃至2秒の範囲である。
【0012】
好ましい態様では、前記ランプは、45°より小さい(好ましくは、30°より小さい)ビーム円錐角θを有する光線を放射するように構成された、スポットライトタイプランプである。好ましくは、送出された超音波信号の前記ビーム円錐角は15°より小さい。そのために、前記超音波発信器は、送出された超音波信号のビーム円錐角を減少させるためのホーンを備えてもよい。
【0013】
好ましい態様では、前記超音波発信器及び受信器は、ランプの光線の中に延出する方向で、超音波信号を送出及び受信するように構成されている。好ましくは、前記ランプの光源は複数のLEDであり、好ましくは、前記超音波発信器及び受信器は前記複数のLEDの間に実質的に延出している。
【0014】
好ましくは、前記超音波発信器及び受信器と、処理手段と、及び/又は、光制御手段とは、ランプハウジングで延出し、かつ、好ましくは、前記超音波発信器及び受信器は組合せ超音波変換器である。その結果、設置するのにコンパクトかつ容易な照明システムが提供され、光線の中心で人の手を動かすことによって直観的に制御される。また、本発明は、上記したように、照明システム全体を備えた単一のランプユニットに関する。
【0015】
本発明の他の態様によれば、照明システムのユーザ及びその環境に対して、許容可能な、有害ではない、快適なレベルに超音波発信器の音響圧力を調整するために、前記処理手段は、音圧レベル較正ステップを実行するようにさらに構成され、そこで、受信器の受信された反射された超音波信号の振幅が測定され、かつ、受信された反射された信号の振幅が所定のしきい値に近似するように、発信器の送出された超音波信号の振幅が調整される。特定の状況における受信された反射された超音波信号の振幅は、送出された振幅、旅行の距離、環境吸収(例えば、空気による超音波の吸収)、および反射する基準面(例えば、固定テーブル、床など)による回折に依存する。ランプがスイッチオンされる期間のための特定の状況では、オブジェクトが超音波ビームの中に全く動かない場合、吸収及び回折が一定であると仮定することができ(又は、反射するオブジェクトが超音波受信器により近いので、受信された振幅が増加する)、したがって、較正の後に、送出される振幅が一定のままであり、その間に、受信される信号が要求されるしきい値より常に高いことが、多かれ少なかれ確実にされる。しかし、較正の後に、照明システムが、ユーザのジェスチャーを制御するために(時々)反応しない場合には、ユーザに命令して、システムを較正することができ、その間に、最も遠いポイントで、制御オブジェクト(ユーザの手)を保持する(システムを制御するために、前記オブジェクトを置くことが予期される)。
【0016】
送出されかつ受信された音圧レベルはdBで測定されるが、電圧(例えば、超音波発信器にかけられた電圧、又は、超音波受信器から受信した電圧)で表すことができる。例えば、40kHzの超音波に対する最大許容露光量は、様々な組織によって約100dBに設定されている。しかし、本発明は、これよりはるかに低いレベルを目的とし、かつ、圧力レベルを最小(さらに、最適なレベル)に調整する。
【0017】
さらにユーザへの音圧の影響を軽減するために、システムは、短い(好ましくは、最大100ms)間隔で断続的に前記超音波信号を送出するように構成されている。
【0018】
好ましくは、前記処理手段は、ランプがスイッチオンされた後に、短い期間(例えば、最初の数秒以内に)で、前記音圧レベル較正ステップを実行するように構成されている。好ましくは、更なる前記処理手段は、前記音圧レベル較正ステップの後に、前記飛行時間信号を導出し、かつ、制御信号を送信し始めるように構成されている。その上、好ましくは、前記処理手段は、前記音圧レベル較正ステップを繰り返して実行するように構成され、その間に、前記飛行時間信号を導出し、かつ、前記制御信号を前記光制御手段に送信する。その結果、システムを動作させるのに必要な最小レベルへの音圧レベルの動的較正が達成される。
【0019】
好ましくは、システムが適切に機能する最小の必要な音圧レベルを達成するために、前記処理手段は、第1較正サイクルを有する前記音圧レベル較正ステップを開始するように構成され、ここで、超音波発信器が、所定の最小振幅で超音波パルスを送信させられ、かつ、受信された反射された信号の振幅が測定され、かつ、放出された振幅で、前記較正サイクルを繰り返しさせる(受信された反射された信号の振幅が、前記所定のしきい値と等しいか、または高くなるまで、必要である度に、所定の値で、それぞれの後続のサイクルで増加される)。好ましくは、前記処理手段は、所定の最大数の較正サイクルの後に、受信された反射された信号の振幅が前記所定のしきい値より小さい場合、前記照明システムによって放射される警告信号(例えば、前記ランプの点滅)を発生するように構成されている。
【0020】
超音波に基づくジェスチャー光制御システムの頑健性及び信頼性に関連するいくつかの課題がある。反射、回折、干渉、雑音は受信される信号を乱す可能性がある。動かされる基準面、他の動くオブジェクト、多重オブジェクトのような他の課題に対処しなければならない。
【0021】
本発明の他の態様によれば、頑健かつ高信頼のシステムを提供するために、前記処理手段は、基準較正ステップを実行するようにさらに構成され、ここで、飛行時間(TOF)が数多くの回数繰り返して測定され、かつ、処理手段が、前記数多くの測定の測定された飛行時間値(TOFI)の大部分の偏差が所定のしきい値(z)より小さいか否かを決定し、かつ、前記処理手段は、前記測定された飛行時間値(TOFI)の平均(TOFREF)を計算し、かつ、前記偏差が前記しきい値(z)より小さい場合、基準飛行時間としてメモリ手段に前記平均(TOFREF)を格納するように構成される。好ましくは、前記処理手段は、前記偏差が前記しきい値(z)より小さくない場合、エラー信号を生成させるように構成される。
【0022】
好ましくは、前記処理手段は、前記基準飛行時間値(TOFREF)が所定の最小値より大きい場合にだけ、前記メモリ手段に前記基準飛行時間値(TOFREF)を格納するように構成される。好ましくは、前記処理手段は、前記基準飛行時間値(TOFREF)が前記所定の最小値より大きくない場合、エラー信号を生成させるように構成される。
【0023】
好ましくは、前記処理手段は、前記基準較正ステップの間、信号が、少なくとも所定数の飛行時間の計測の間、前記超音波受信器によって受信されない場合、前記メモリ手段に基準飛行時間値(TOFREF)を格納しないように構成される。好ましくは、前記処理手段は、前記基準較正ステップの間、信号が、少なくとも前記所定数の飛行時間の計測の間、前記超音波受信器によって受信されない場合、エラー信号を生成させるように構成される。
【0024】
本発明の他の態様によれば、頑健かつ高信頼のシステムを提供するために、前記処理手段は、制御利用可能待機サイクル(wait-for-control-enablement)を実行し、ここで、前記飛行時間(TOF)が、所定の間隔で、繰り返して測定され、かつ、前記測定された飛行時間値(TOF)と、前記制御待機サイクルの間、メモリに格納される基準飛行時間値(TOFREF)とを比較し、かつ、前記測定された飛行時間値(TOF)が前記基準飛行時間値(TOFREF)に等しいか、または大きい場合、前記測定を繰り返すように構成され、前記処理手段は、さらに、前記測定された飛行時間値(TOF)が前記基準飛行時間値(TOFREF)より小さいか否か、及び、測定された飛行時間値(TOFH)と以前の測定された飛行時間値(TOFH-1)との間の偏差が所定のしきい値(tx)より小さいか否かを決定するように構成され、かつ、前記処理手段は、測定された飛行時間値(TOF)が前記基準飛行時間値(TOFREF)よりも小さく、かつ、前記偏差が所定数の繰り返し測定のための前記しきい値(tx)より小さいと決定された後に、導出される飛行時間信号に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成される。
【0025】
好ましくは、前記測定された飛行時間値(TOF)が前記基準飛行時間値(TOFREF)より小さいと決定される場合よりも、前記測定された飛行時間値(TOF)が前記基準飛行時間値(TOFREF)と等しいか、または大きいと決定される場合に、前記所定の間隔は実質的により大きい。
【0026】
好ましくは、前記処理手段は、前記測定された飛行時間値(TOF)の平均を計算し、かつ、メモリ手段に前記平均(TOFH)を格納するように構成され、かつ、処理手段は、前記偏差が、所定数の繰り返し測定のための前記しきい値(tx)より小さいと決定された後に、測定された飛行時間(TOF)と前記平均飛行時間(TOFH)との間の正又は負の差異に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成されている。
【0027】
好ましくは、前記処理手段は、光制御手段に送信される制御信号を決定する目的で、測定された飛行時間(TOF)と前記平均時間飛行(TOFH)との間の最大許容正又は負の差異に、測定された飛行時間値(TOF)の差異をクリップするようにさらに構成されている。
【0028】
好ましくは、前記処理手段は、負の差異が前記平均飛行時間(TOFH)より小さく、かつ、正の差異が前記基準飛行時間(TOFREF)と前記平均飛行時間(TOFH)との間の差異より小さいように、前記最大許容正及び負の差異を計算するようにさらに構成されている。
【0029】
好ましくは、前記処理手段は、制御信号の最大範囲が最大許容正及び負の差異の計算された範囲の中で達成することができるように、光制御手段に送信される制御信号の決定を適合させるようにさらに構成されている。
【0030】
本発明の他の態様によれば、異なった光線特性を調整することができるように、前記処理手段及び前記光制御手段は、前記飛行時間信号における所定の挙動が決定された場合、前記光線特性の1つの調整から、前記光線特性の別の1つの調整に変化させるようにさらに構成されている。
【0031】
好ましい態様では、前記挙動は、所定の期間に実質的に一定である一連の引き続き測定された飛行時間値である。
【0032】
更なる好ましい態様では、前記挙動は、上下の測定された飛行時間値の所定数の交代である。
【0033】
まだ更なる好ましい態様では、前記挙動は、測定された飛行時間値の存在及び不在の所定数の交代である。
【0034】
遠隔制御の照明システムでは、効率的かつ安価な方法で、システムの状態及び動作に関するフィードバックをユーザに提供することが望まれる。
【0035】
したがって、本発明は、電気を強度、色、色温度、方向及びビーム円錐角などの特性を有する光線に変換するように構成された、ランプと、前記光線特性を調整するように構成された、光制御手段と、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成された、処理手段と、ユーザ制御入力を電子入力信号に変換し、かつ、それらの電子入力信号を前記処理手段に送信するように構成された、ユーザ制御インタフェースとを備えた照明システムに関し、前記処理手段は、前記ランプ特性が時間で交替するか、または隣接した位置で異なるように、ユーザが前記交代か、又は隣接した異なった光特性をフィードバック信号として認識することができるように、前記光制御手段にユーザフィードバック信号を送信するように構成されている。
【0036】
好ましくは、前記処理手段は、短期間に(例えば、0.2乃至5秒)、前記ユーザフィードバック信号を前記光制御手段に送信し、かつ、前記ランプ特性が以前の状態に戻るか、又は、スイッチオフ状態などの所定の定常状態に設定されるように、信号を前記光制御手段に引き続き送信するように構成されている。
【0037】
好ましい態様では、前記フィードバック信号は、前記ランプ強度が前記短期間に少なくとも2度は目に見えて変化させられるほどである。
【0038】
更なる好ましい態様では、前記フィードバック信号は、色温度が前記短期間に少なくとも2度は目に見えて変化させられるほどである。
【0039】
まだ更なる好ましい態様では、前記ランプはLEDのアレイを備え、前記光制御手段は、前記LEDアレイの前記LEDを個別に動かすように構成され、かつ、前記フィードバック信号は、レター又はアイコンなどの目に見えるサインが、前記短期間に、前記アレイで形成されるほどである。好ましくは、前記ランプは、基準面上に前記LEDアレイを投影するためにレンズを備えている。好ましくは、前記レンズは、ランプと基準面との間の測定された距離に従って、調整可能であるように、前記ランプに調整可能に取り付けられる。
【0040】
好ましい態様では、前記ユーザ制御インタフェースは、超音波信号を送出するように構成された、超音波発信器と、反射された超音波信号を受信するように構成された、超音波受信器とを備え、前記処理手段は、前記送出及び受信超音波信号間の時間差を表す飛行時間信号を導出し、かつ、前記飛行時間信号に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成されている。好ましくは、前記超音波発信器、及び/又は、受信器は、レンズの中心に組み込まれている。
【0041】
超音波制御照明システムが、低価格コンポーネントで大規模に生産するのが容易であり、かつ、寸法が小さく、その結果、小さいランプにさえ組み込むことができるのが望ましい。
【0042】
したがって、本発明は、電気を強度、色、色温度などの特性を有する光線に変換するように構成された、LEDアレイを備えたランプと、前記光線特性を調整するように構成された、LEDドライバと、パルス幅変調器とを備えた、光制御手段と、デジタル送出信号を超音波パルスの送出に変換するように構成された、DAコンバータと、超音波ドライバと、超音波発信器と、反射された超音波信号を受信し、かつ、電圧に前記超音波信号を変換するように構成された、超音波受信器と、増幅器と、及び、前記電圧が所定のしきい値より大きい場合、デジタル受信信号を生成するように構成された、比較器と、前記デジタル送出及び受信信号間の時間差を表す時間飛行信号を導出し、かつ、前記時間飛行信号に従って、制御信号を前記光制御手段に送信するように構成された、処理手段とを備えた照明システムにさらに関し、前記処理手段と、前記パルス幅変調器と、前記DAコンバータと、前記比較器とは単一のマイクロコントローラチップに一体化される。
【0043】
好ましくは、前記マイクロコントローラチップは、シングルチップ8ビット8051/80C51マイクロコントローラファミリーから選択され、好ましくは、小さいサイズのRAM及びROMを備え、好ましくは、4kBより小さいROM及び512Bより小さいRAMである。
【0044】
好ましくは、前記超音波発信器及び前記超音波受信器は、圧電超音波変換器に一体化される。
【0045】
好ましくは、前記放出する超音波ドライバ及び前記受信する超音波増幅器は、プレ処理回路に一体化される。好ましくは、前記プレ処理回路は、前記受信された信号から低周波信号を除去するための2次フィルタをさらに備えている。
【0046】
本発明は、添付図面に示すように、好ましい実施例によってさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】超音波送受信器を用いた飛行時間計測の原理を示しているグラフである。
【図2】ランプ及びその制御メカニズムの概要の斜視図である。
【図3】図2のシステムにおける手の動きのスチールを示した組み合わせた図と、時間に対する飛行時間信号を示したグラフと、前記手の動きによって生じた様々なステージのランプ特性制御である。
【図4】図2のランプの概要の斜視図である。
【図5】平均的な手の概要の平面図である。
【図6】ビーム角及び垂直距離に対してビーム半径を図示した3次元グラフである。
【図7】ビームの内外の手の動きと、時間に対する飛行時間の関連するグラフとを概略的に示している。
【図8】超音波送受信器及びホーンの概要断面図である。
【図9】ランプシステムの較正プロセスを示したフローチャートである。
【図10】転送された超音波パルス信号の電圧と、受信された反射された信号の電圧と、時間における音圧レベル較正の状態とのグラフを示した組み合わせた図面である。
【図11A】ビームの内外の手の動きを概略的に示している。
【図11B】ビームの内外の手の動きを概略的に示している。
【図11C】ビームの内外の手の動きを概略的に示している。
【図12】ビームの中の花瓶の動きと、時間に対する飛行時間及び制御の種々のフェーズの関連するグラフとを概略的に示している。
【図13】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図14】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図15】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図16】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図17】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図18】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図19】制御範囲の決定を概略的に示している。
【図20】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図21】制御アルゴリズムのフローチャートを示している。
【図22】時間において異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図23】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図24】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図25】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図26】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図27】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図28】様々な段階における異なった光特性の制御メカニズムを概略的に示している。
【図29】ビームの中の手の動きと、時間に対する飛行時間の関連するグラフとを概略的に示している。
【図30】ビームの中の手の動きと、時間に対する飛行時間の関連するグラフとを概略的に示している。
【図31】メッセージを示したLEDアレイランプを概略的に示している。
【図32】基準表面にメッセージを投影したLEDアレイランプを概略的に示している。
【図33】本発明の電子ハードウェア実施例を概略的に示している。
【図34】本発明の電子ハードウェア実施例を概略的に示している。
【図35】本発明によるランプの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図2に示すように、ランプ1は、複数のLEDと、前記複数のLEDの中心に組み込まれた超音波送受信器とを備えている。また、送受信器の信号を制御信号に翻訳するための処理手段、及び、光特性を調整する制御手段も組み込まれている。
【0049】
超音波送受信器がスイッチオンされた場合、それは音響信号を送信する。オブジェクトが存在する場合、音響信号は、オブジェクトで反射され、かつ、ランプの中で超音波送受信器によって受信される。音響信号を送受信する間の、飛行時間と呼ばれる時間差が測定される。オブジェクトとランプ1との間の距離が変更された場合、別の飛行時間値が測定される。検出されたオブジェクトの動きは、1次元の動きである(オブジェクトは超音波ビーム円錐の中に留まらなければならない)。飛行時間の変化は、デジタル制御信号における変化に翻訳される。この制御信号は、色、強度又は色温度などのような光線の特性を制御する。
【0050】
オブジェクトはユーザの手2であってもよい。その結果、上下又は左右方向(ランプ位置、水平又は垂直による)のような手2の1次元の動きによって光線特性を制御することができる。
【0051】
発信器-リフレクタ-受信器タイプ(TRR)の商業的に利用可能なパルスエコー距離測定ユニットで、最も多くの共通タスクは、最も近い反射オブジェクトへの距離を測定することである。測定時間は、距離を2回旅行することを代表している。リターン信号は、発信器の近くに位置する受信器に戻る同じ経路に本質的に従う。送出及び受信する変換器は同じ装置の中に位置している。受信する増幅器は、空気中で音速を使用することによって、マイクロコントローラ(オブジェクトがどれくらい遠いかを決定するために、それらを計時する)にこれらの反射された信号(エコー)を送信する。
【0052】
音響信号の飛行時間は、距離測定方法として一般的に使用されている。図1に示すように、飛行時間測定は、測定された受信時間(図1のR)から、信号の送出時間(図1のT)を減算することによって構成される。この時間距離情報は、マイクロプロセッサにおいてバイナリコードに移されて、ランプ特性を制御する。
【0053】
図2では、手2は障害/オブジェクトであり、かつ、テーブル3(床または天井)は基準である。超音波変換器は、ビーム円錐4の形で超音波を送信する。変換器から基準までの距離yが1.5mである場合、超音波ビーム4のための合計旅行距離は2*y=3mである。次いで、飛行時間は8.7ms(25℃の周囲温度で)である。変換器から手までの距離xが0.5mである場合、飛行時間は2.9msである。手の動きの制御ステップの必要な精度が2cm(0.12msの飛行時間ステップ)であり、かつ、例えば、制御の範囲が64cmである場合、32個の制御ステップが存在する(5ビットの制御を可能にする)。
【0054】
図3に示すように、制御信号は、超音波ビーム4の中の1次元縦方向の手2の動きで作られている。T1=1sで、手2はビームの外にあり、かつ、基準値は測定され、かつ、ランプ制御は使用不能である(ステージA)。T2=2sで、手2は、ビーム4の中に動き、かつ、T3=3sでランプ制御がマイクロコントローラによって使用可能にされるまで、1秒以上の間、そこに保持される(ステージB)。次いで、手2はT3=3s及びT5=5sの間で上に動き、それによって、例えば、ランプ1の強度はマイクロプロセッサによって増加される(ステージC)。T6=6sで、手がビーム4から引っ込められ、その結果、基準値が測定され、かつ、それによって、ランプ制御は使用不能にされる(ステージD)。したがって、T7=7sで示すように、超音波ビーム4の中の手2の偶発的動きは、ランプ特性の偶発的調整を生じさせない(ステージE)。したがって、ランプ制御は、1秒以上の間、超音波ビーム4の中でオブジェクトを保持することによって起動される。
【0055】
超音波ビーム円錐角は、高信頼の手の制御を提供するために重要である。図4では、基準位置におけるビーム半径はrである。手の位置のビーム半径rhは、手によって最適な制御を行うのに十分に大きくなければならない。図5に示すように、ランプ特性の制御の間、平均ビーム半径は平均した手の形状の長さの約半分と等しい。合計制御範囲が約X/2である場合(ランプ/テーブルのアプリケーションに対して)、ランプ特性の制御の間、最小ビーム半径における超音波ビーム角は約Lh/2である。例えば、Lh=150mm、X=1.5mの場合、超音波ビーム角θは11°である。ビーム半径の関数としての垂直距離Xとビーム角との関係は図6に示されている。ランプ制御は、図7に示すように、手2が狭い超音波円錐4の中にある場合に可能である。広い超音波ビーム4の減少と、超音波変換器5の音圧レベル(SPL)の増加とは、図8に示すように、ホーン6によって達成してもよい。
【0056】
図9は、超音波変換器によって発生される音圧レベル(SPL)の較正プロセスを示している。ステップAでは、ランプがスイッチオンされるとき、変換器によって送出された、音圧レベル振幅(SPLamplT)の代表のための値はゼロであり、かつ、音圧レベル状態(SPL OK)の値はゼロである。例えば、SPLamplTのための前記代表は、変換器にかけられる電圧で表現してもよい。
【0057】
ステップBでは、第1較正サイクルが処理手段によって始められる(増分増加値(利得)Gで送出される音圧レベル振幅値を増加させることによって)。ステップBでは、変換器は、前記SPLamplT値に基づき超音波パルスを送信する。ステップD及びEでは、信号が受信された場合(所定のしきい値より大きい)、プロセッサが、20msの最大期間の間、監視する。そのような信号が20ms後に受信されない場合、ステップFでは、100msの期間が待機され、かつ、ループがステップBから繰り返しされる。
【0058】
ステップDで、信号SPLamplRが受信されると決定された場合(所定の閾値よりも大きい)、例えば、放射された振幅が温度変化を補うのに十分なマージンを有することを確実にするために、SPLamplTの少なくとも2つの余分なより小さい増加が行われる。そのために、ステップGでは、SPL OKが1以上でないと決定された場合、次いで、ステップHでは、SPL OKは1つ増加され、増分増加のための値は以前の値の半分に減少され、かつ、100ms待機した後、ステップFでは、ループがステップBから繰り返しされる。
【0059】
これらのステップ後で、ステップIでは、SPLamplTのための最終値が確立され、かつ、メモリに格納される。次いで、この値は、ランプがオンである残っている期間中に使用される(すなわち、上記したように、前記値によって表された電圧が、ランプの光制御プロセスの間に変換器にかけられる。)。
【0060】
上記したSPLの較正プロセスは、固定基準面(例えば、テーブル)上で必ず行われるわけではない。また、ユーザが超音波ビームの中にその手を保持している間に、それを適用することができる(好ましくは、制御オペレーションの最も低いポイントで)。その結果、SPLは、例えば、固定基準面が床である場合より低いレベルで設定することができる。手の制御動きにSPL較正プロセスを結合し、かつ、手が超音波ビームの中で動いている間に、音圧レベルを動的に較正することも可能である。
【0061】
図10には、超音波パルスの送出の間に変換器にかけられる電圧を増加させ、かつ、変換器から受信された反射された信号の電圧を測定し、かつ、しきい値を超過するまでSPL OK状態を増加させるプロセスが示されている。
【0062】
超音波に基づくジェスチャー光制御の頑強性に関して2つの重要な課題が存在する(反射、回折、致命的な干渉、受信器に加わる余分な雑音のような音響の課題、及び、不安定なオブジェクト(図11A-11Cに示すように)、変化される(基準)オブジェクト(図12に示すように)、及び同時に異なったオブジェクトのようユーザーインタフェースの課題など)。
【0063】
図11Aでは、手2が示され、T1からT3まで、超音波ビーム4を通って水平に偶発的に動く。図11Bでは、手2が示され、T1からT3まで、超音波ビーム4を通って垂直に偶発的に動く。図11Cには、手2が示され、T1からT2まで、超音波ビーム4の中に動き、かつ、T3まで、前記ビームの中で安定して保持される。図11A及び11Bに示された偶発的動きが光制御動作を全く招かないことが望ましい。しかし、上で図3を参照して説明したように、図11Cに示す動作は、その後に光制御を可能にするユーザコマンドになるように提案される。
【0064】
図12には、花瓶7が示され、T1とT2との間で、基準面3(例えば、テーブル)に置かれる。その結果、測定される飛行時間は短縮される。T1では、ランプ制御は使用不能にされ(ステージA)、かつ、短縮された飛行時間はランプ制御を使用可能にする(ステージB)(上で図3を参照して説明したように)。
【0065】
しかし、花瓶7が所定の期間(例えば、1.5秒以上)より長くビーム4の中にある場合、次いで、新規の基準オブジェクトがビームの中に配置されたと想定される(ステージC)。次いで、測定された値が新規の基準値として格納され、かつ、制御は使用不能にされる(ステージD)。
【0066】
図13には、ジェスチャー光制御のための基本的なアルゴリズムが示されている。上で図9を参照して説明されたように、ランプがスイッチオンされ(ステップA)、かつ、ハードウェアが初期化された(ステップB)場合、音圧レベルが較正される(ステップC)。超音波送受信器は、音響信号を送信されて、(基準)オブジェクトが存在しているか否かをチェックし、かつ、音響エコー信号の音圧を最小限に規定する。所定の期間の後に信号を全く受信しない場合(ステップD)、エラー信号が生成され、かつ、ユーザに提示される(ステップE)。
【0067】
次いで、基準較正(ステップF)は、テーブル、床などのような固定された障害物で実行され、かつ、発信器にパルスを送信した後の第1の受信されたエコー信号に基づいている。時間でシフトされた他の受信されたエコー信号(第1の受信されたエコーと比べて)は、反射に基づく信号である(図1に示すように)。これらの信号は除去される。
【0068】
基準較正アルゴリズム(ステップF)は図14を参照してさらに説明される。パルスが送信され(ステップG)、かつ、ソースから基準面まで、及びもとのソースへの飛行時間は、測定され(ステップH)、かつ、TOFIとして格納される(ステップJ)。信号が所定のタイムアウト期間(例えば、3秒)の後に受信されない場合(ステップK)、2回以上の試みの後(ステップL)、エラー信号が生成され、かつ、ユーザに提示される(ステップM)。この測定の再現性は、I=0乃至I=19に測定を繰り返すことによってチェックされる。TOFIのための格納された値(2つの極値は別として)が所定のしきい値zの中に含まれる場合(ステップO)、チェックが実行され、そうでなければ、基準較正が再び始められる。次いで、平均基準値TOFREFが計算され(ステップP)、かつ、最大許容距離の代表として格納され(ステップQ)(しかし、前記TOFREFが、所定の最小値より大きい場合にだけ)、そうでなければ、エラー信号が生成され、かつ、ユーザに提示される(ステップR)。この例では、前記最小値は所定の最小の増分の32倍であり、その結果、少なくとも32の手の動きの増加距離を測定し、かつ、制御命令に翻訳することができる。ジェスチャーの制御の間、TOFREFによって表された最大距離を超えた動きは、全く予想されず、かつ、許容されない。また、基準距離は制御範囲を決定する。
【0069】
図15に示すように、基準較正(ステップF)の後に、システムは「制御使用可能待機(wait-for-control-enable)」状態に設定される(ステップS)。サンプル周波数は4Hz(250ms)に減少される(ステップV)。システムは、TOFHを測定し(ステップT、図16でさらに詳細に示される、時間_アウト=100ms)、かつ、前記TOFHと基準値とを比較することによって(ステップU)、障害物/オブジェクト(例えば、手)を待機する。TOFHが基準値TOFREFより大きいか又は等しい限り、オブジェクトがビームの中に存在していないと想定され、かつ、システムは、このサイクルをサンプル周波数で繰り返す。
【0070】
TOFHが基準値TOFREFより小さい場合、1秒間に20回の測定(H=0乃至H=19)が実行されて、オブジェクトが安定しているか否かをチェックする(TOFHと以前の測定TOFH-1との差異が所定のしきい値tx(例えば、2cmの距離を表す値)より小さいか否かをチェックすることによって)(ステップV)。その場合、測定されたTOFの平均、TOFH(ステップW)は格納され、かつ、アルゴリズムは、図13の制御利用可能ステップ(ステップX)に続く。さらに詳細に図17以降を参照して説明するように、制御使用可能サイクルの間、システムは、オブジェクト(手)がビームの中にまだ存在しているか否か(図13及び17のステップX3)、及び、オブジェクトが制御ジェスチャーを行っているか否か(即ち、動くことによって)(図13及び17のステップX4)をチェックする。上で説明されたアルゴリズムの間中、システムは、制御利用可能待機サイクルの間、超音波ビーム円錐の短い(<1秒)外乱で反応しない。エコー信号が受信されるか否かの連続したチェックが、減少されたサンプル周波数で実行される。
【0071】
上で図3を参照して例示したように、提案されたアルゴリズムによって、手の動きが所定のプロフィールを満たすときにだけ光の制御は可能になる。手が超音波ビーム円錐の外で動かされるとき(図3のステップD)、制御は使用不能である。また、上で図12を参照して説明したように、基準オブジェクトが変更されるとき、制御は使用不能である。
【0072】
ここで、図17及び18(C及びFCが値0で始まる)を参照して、使用可能制御(enable-control)アルゴリズム(ステップX)がさらに説明される。制御が使用可能であるという事実に関してユーザにフィードバックするために、視覚信号を与えられる。例えば、この実施例では、緑色のLED(G-LED)がスイッチオンされる(ステップX1)。サンプル周波数は40Hzに増加される。
【0073】
図19及び20に示したように、決定されたTOFに基づいて、制御範囲は自動的に決定される(ステップX2)。好ましくは、システムの感度(すなわち、制御ステップの長さ)が約2cmであるように(0.116msのTOF(2*0.02m/345m/s)に対応する)、ステップNstotの総数が選択される。32の制御ステップの好ましい数が提案され、その結果、手の制御範囲が64cmであり、手の初期位置が前記範囲の中心である。しかし、手が32cm(TOFBS及びTOFBRによって反射される、安全マージンを引いた)よりソース又は基準面に対してより近い場合、明らかに、制御範囲は手の両方の側面で32cmではなく、かつ、例えば、制御範囲は、それぞれの安全マージン境界(TOFBR又はTOFBS)における制御範囲の上限又は下限(RangeMin又はRangeMax)の位置を決めることによってシフトされる。
【0074】
ソースと手との間の飛行時間(TOFC)が決定される。連続したチェックが行われて、手がまだビームの中にあるか否か(ステップX3)、及び、手が動いているか否か(ステップX4)を決定する。手が所定の時間にわたりもはや超音波ビームの中にない場合、制御は使用不能にされる。手がビームの中にある場合(しかし、少なくとも1秒間、動かない)、それに先立って光特性が制御されたか否かがチェックされる(FC>0)。その場合、FCは0にリセットされ、かつ、制御は使用不能にされる。そうでない場合、制御モードが、異なった光特性(1つ増加されたFCによって示された)を制御するステップに切り換えられ、かつ、アルゴリズムはTOFC決定ループにリターンする。
【0075】
手が動いている(ステップX4)と決定された場合、次いで、TOFCが計算された範囲の中にあるか否かがチェックされる(ステップX5)。TOFCが外にある場合、図21に示すように、例えば、TOFCを最も近い最大値と置き換えることによって、前記範囲クリッピングが行われる(ステップX6)。方向(ステップX7)及びステップNsactの数(ステップX8)が計算される(制御目的のために、物理的な手の位置をデジタル位置値に翻訳するのに使用される)。Nsactは、測定されたTOFの差異(TOFC-TOFC-1)をTOFによって除算することによって計算される。これらの値は、光特性を制御するために、LEDドライバに送信される駆動信号に翻訳される。FCの現在の値は、光特性のどれが制御されかを決定する(ステップX9)。この例では、わずかに2つの制御される特性が存在するが(「基本制御」及び「ファイン制御(fine control)」)、これは容易に拡張することができる。光特性を制御するためのこの制御ループが、制御がスイッチオフされるか、またはFCが上げられ、その結果、異なった光特性が制御されるまで、繰り返される。
【0076】
3つの異なった方法が、メニュー構造に基づいて、制御される光特性を選択するための例として提案される。第1の方法では、基本的な光制御の選択は、例えば、1秒間、オブジェクト(すなわち、手2)を静止させることに基づく。基本制御の選択の第2の方法は手の回転に基づく。基本的な光制御のためのメニュー制御における選択の第3の方法は、水平方向に超音波ビームを交差する手に基づく(超音波ビームが垂直方向に延出すると仮定する)。
【0077】
これらの方法で、図22に図示するように、基本的な光制御は、連続した方法で選択することができる。これは、ユーザが第1に光色を選択する場合(1乃至1.8秒)、制御選択は、1秒後(2.8秒において)に、選択された色の色温度の制御に向かって動かされることを意味する。次いで、色温度の制御も手の動きによって達成される(2.8秒から)。制御範囲は、以前の基本制御に使用されるのと同じように選択される。
【0078】
図23乃至図28は、例として、3つの基本LED光制御のためのメニューにおける異なったステップを示している。図23では、色は手2の上下の動きで制御される。図24では、手2は、1秒の間、特定の所望の色で静止され、その結果、前記特定の色が選択され、かつ、制御選択は図25の色温度制御に切り換えられる。図26では、手2は、1秒の間、再び特定の所望の色温度で静止され、その結果、前記特定の色温度が選択され、かつ、制御選択は図27の強度に切り換えられる。図28では、手2は、特定の所望の光強度で静止され、その結果、前記特定の光強度が選択され、かつ、制御はスイッチオフされる。
【0079】
また、手を回転することによって、1つの基本制御から別の基本制御に切り替えるステップを達成することができる。したがって、手と超音波ビームとの間で、ある角度を形成しなければならない(図29を参照)。手と超音波ビーム円錐との間の角度が90度である場合、最大のエコー信号が超音波送受信器によって受信される。手が超音波ビーム円錐と45度の角度を形成する場合(ほぼ)、エコー信号は送受信器によって全く受信されない(エコー信号は手によって別の位置に反射されるので)。例えば、図29に示すように、あるユニークなプロフィールが、メニューの基本制御のうちの1つを選択するために選択することができる。
【0080】
この方法で、ユーザは、各基本制御を制御する必要なく、1つの基本制御から別の基本制御に切り替えることができる。メニューをステップスルーすることは別のタイプによって行われる。
【0081】
また、図30で図示するように、基本的な光制御の選択は、超音波ビーム円錐に交差する(水平の)手の動きで達成することができる。飛行時間は高いサンプルレートで測定され、かつ、交互のTOF信号(低-高-安など)がユニークなプロフィールとして認識される(メニューで基本制御を選択するために選択することができる)。
【0082】
光遠隔制御システムでは、ユーザが光制御命令を入力する以前、間、又は以降に、フィードバック又はメッセージが前記ユーザに与えられる(コントラスト、明るさ、彩度などのような基本機能の制御の間に、フィードバックがユーザへの表示を介して与えられるテレビのアプリケーションに相当する)。例えば、光システムが制御信号を受信しないか、又は信号が非常に弱い場合、ユーザへのあるエラーメッセージが望まれる。
【0083】
遠隔制御、超音波またはビデオベースのジェスチャー光制御のような使用される光制御アプリケーションによって、異なったフィードバックメカニズムが提案される。
【0084】
メニューでは、制御されたシステム変更は、ユーザにとって目に見えるように行わなければならない。また、制御が利用可能であるとき、フィードバックを与えなければならない。また、エラーが発生した場合、フィードバックをユーザに与えなければならない。また、異なった種類のエラーメッセージをユーザ又はサービス環境に与えることができる(エラーの迅速な分析及び修理のために)。
【0085】
ユーザへのフィードバックに関する第1の提案方法は、光パルス(又は、光の点滅)によるメッセージ送信である。
【0086】
目は、約60Hzの周波数までの光の点滅に対して非常に敏感である。点滅は、非常に早く何度も光オン及びオフを切り替えることによって行うことができる。光点滅を作成するための別の方法は、非常に短い時間の間、光強度を減少させ、かつ、それをオリジナルの光強度に戻すことである。
【0087】
ユーザへのフィードバックに関する第2の提案方法は、光色変化又は色温度変化でメッセージを送ることである。異なった色又は色温度が、異なったメッセージをエンドユーザに与えることができる。また、最初の2つの方法の組み合わせは、その他の情報をユーザに伝えることができる。
【0088】
第3の提案方法は、LEDアレイランプを使用するテキストフィードバックを作成することである。図31に示すように、LEDをアレイに配置することによって、アレイテキスト・メッセージを形成することができる。また、アイコンを形成することができる。図31は「2E」というメッセージ・テキストの例を示している(あるエラーメッセージである)。この様に、LEDランプをディスプレイとして使用して、エラー状態の間、異なったテキストメッセージをユーザ又はサービス部門に送信する。
【0089】
また、図32に示すように、LEDアレイのテキストは、テーブル、壁または床のようなオブジェクト面(基準3)上に、レンズ8によって投影することができる。上記した超音波ベースのジェスチャー光制御システムでは、超音波センサ5(この場合、レンズ8に組み込まれて示された)のTOF測定によるレンズ8とオブジェクト(焦点長f)との間の距離を使用することができる。この情報で、焦点長をオブジェクトとの距離の関数として調整することができる(オートフォーカス)。例えば、ステッパモーターは焦点長の調整を実行することができる。レンズが使用されている場合、ランプアレイのテキストをミラー化しなければならない。
【0090】
ランプのコストを最小限まで削減し、かつ、色、強度などようなすべての可能な照明パラメタを制御する可能性を持つために、制御機能を実行するのに必要である電子回路は、ランプ内に一体化される。また、ジェスチャー制御に使用されるマイクロプロセッサは、コストをさらに削減するためにLED制御マイクロプロセッサに一体化される。ランプにおける超音波センサの一体化は、低価格、大量生産を可能にする。
【0091】
図33を参照して、上で説明したように、マイクロコントローラは、超音波送受信器5の超音波発信器にパルスを送信する。デジタルパルス信号は、マイクロコントローラ13の制御部13Aによって生成され、かつ、前記マイクロコントローラ13でDAコンバータ17によって電気パルスに変換される。このパルスは、プリプロセッサ10(さらに詳細に図34に示される)で増幅器18によって、超音波送受信器5の超音波発信器部分で使用することができる値に増幅される。次いで、圧電超音波送受信器5は、音響信号(例えば、40kHzの周波数で)を送信する。オブジェクトはこの音響信号を反射する。プリプロセッサ10は、超音波変換器5を介して反射された信号を受信する。外部の外乱の影響を抑えるために、信号は、例えば、20kHzの2次ハイパスフィルタ11によってフィルタリングされる(=fc)。フィルタリングの後に、信号は、プリプロセッサ10で増幅器12によって増幅される。
【0092】
マイクロコントローラ13は比較器14を備え、プリプロセッサ10から受信された電気信号からデジタルパルス信号を作成する(マイクロコントローラ13によって処理することができる)。
【0093】
マイクロコントローラ13は、LED駆動部13Bと(変調器20と共に)(LEDドライバ19に接続されている)、ROM15及びRAM16の部分と(共有される)(マイクロコントローラの制御部13Aと共に)をさらに備えている。
【0094】
そのようなマイクロコントローラ13(LEDを駆動するように構成された)は当技術分野で周知であるが、上記したように、制御機能を実行するようにさらにプログラムされる。マイクロコントローラはシンプルなプロセッサである(例えば、8051ファミリー)。ROM15のサイズは2kBと同じくらい小さく、かつ、RAM16のとサイズは256バイトと同じくらい小さい。
【0095】
図35は、標準の白熱灯タイプフィッテングを伴うハウジングと、環状に配置された10個のLED21と、ホーン6において変換器5とを備えた、本発明によるランプを示している。マイクロコントローラ13、プリプロセッサ10、およびLEDドライバ19のようなすべての電子部品はハウジング23に組み込まれている。その結果、非常にコンパクトな照明システムが得られ、操作及び制御されるさらなる外部アクセサリーを全く必要としない。
【0096】
本発明は、例としての好ましい実施例を通して本明細書に説明されるが、当業者は、多くの変形例及びバリエーションが本発明の範囲の中で可能であることを理解する。
【符号の説明】
【0097】
1 ランプ
2 手
3 テーブル
4 ビーム円錐
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明システムであって、
電気を強度、色、色温度、方向及びビーム円錐角などの特性を有する光線に変換するように構成された、ランプと、
前記光線特性を調節するように構成された、光制御手段と、
超音波信号を送出するように構成された、超音波発信器と、
反射された超音波信号を受信するように構成された、超音波受信器と、
前記送出及び受信超音波信号間の時間差を表す飛行時間信号を導出し、かつ、前記飛行時間信号に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成された、処理手段と
を備えることを特徴とする照明システム。
【請求項2】
前記処理手段は、前記飛行時間信号の動的挙動を分析し、かつ、前記動的挙動に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記処理手段は、前記飛行時間信号が動的挙動から第1の所定の期間に実質的に一定である値に変化した場合、制御信号を送信するのを止めるように構成され、好ましくは、前記第1の所定の期間は0.5乃至2秒の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記処理手段は、最も高い基準値を決定し、かつ、格納するように構成され、
基準値は、例えば数分の第2の所定のより長い期間の大部分の間に、存在している値として決定され、かつ、
前記処理手段は、前記飛行時間信号が前記最も高い基準値から、少なくともより短い第3の所定の期間に実質的に一定である、より低い値に変化した場合、制御信号を送信し始めるようにさらに構成され、好ましくは、前記第3の所定の期間は0.5乃至2秒の範囲であることを特徴とする請求項1,2又は3のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項5】
前記超音波発信器は、送出された超音波信号のビーム円錐角を減少させるためのホーンを備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項6】
送出された超音波信号の前記ビーム円錐角は15°より小さいことを特徴とする請求項5に記載の照明システム。
【請求項7】
前記超音波発信器及び受信器は、ランプの光線の中に延出する方向で、超音波信号を送出及び受信するように構成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項8】
前記ランプの光源は複数のLEDであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項9】
前記超音波発信器及び受信器は前記複数のLEDの間に実質的に延出することを特徴とする請求項8に記載の照明システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の照明システムを備えたランプユニット。
【請求項1】
照明システムであって、
電気を強度、色、色温度、方向及びビーム円錐角などの特性を有する光線に変換するように構成された、ランプと、
前記光線特性を調節するように構成された、光制御手段と、
超音波信号を送出するように構成された、超音波発信器と、
反射された超音波信号を受信するように構成された、超音波受信器と、
前記送出及び受信超音波信号間の時間差を表す飛行時間信号を導出し、かつ、前記飛行時間信号に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成された、処理手段と
を備えることを特徴とする照明システム。
【請求項2】
前記処理手段は、前記飛行時間信号の動的挙動を分析し、かつ、前記動的挙動に従って、前記光制御手段に制御信号を送信するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記処理手段は、前記飛行時間信号が動的挙動から第1の所定の期間に実質的に一定である値に変化した場合、制御信号を送信するのを止めるように構成され、好ましくは、前記第1の所定の期間は0.5乃至2秒の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記処理手段は、最も高い基準値を決定し、かつ、格納するように構成され、
基準値は、例えば数分の第2の所定のより長い期間の大部分の間に、存在している値として決定され、かつ、
前記処理手段は、前記飛行時間信号が前記最も高い基準値から、少なくともより短い第3の所定の期間に実質的に一定である、より低い値に変化した場合、制御信号を送信し始めるようにさらに構成され、好ましくは、前記第3の所定の期間は0.5乃至2秒の範囲であることを特徴とする請求項1,2又は3のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項5】
前記超音波発信器は、送出された超音波信号のビーム円錐角を減少させるためのホーンを備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項6】
送出された超音波信号の前記ビーム円錐角は15°より小さいことを特徴とする請求項5に記載の照明システム。
【請求項7】
前記超音波発信器及び受信器は、ランプの光線の中に延出する方向で、超音波信号を送出及び受信するように構成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項8】
前記ランプの光源は複数のLEDであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項9】
前記超音波発信器及び受信器は前記複数のLEDの間に実質的に延出することを特徴とする請求項8に記載の照明システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の照明システムを備えたランプユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【公表番号】特表2011−501365(P2011−501365A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−530243(P2010−530243)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【国際出願番号】PCT/CN2007/003051
【国際公開番号】WO2009/052655
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(510114985)ライト−オン・アイティー・コーポレーション (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【国際出願番号】PCT/CN2007/003051
【国際公開番号】WO2009/052655
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(510114985)ライト−オン・アイティー・コーポレーション (1)
【Fターム(参考)】
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