説明

2つの異なる熱硬化性基材で予め含浸された構造

本発明は、第1熱硬化性基材(5)で含浸された底面(F´)と、第2熱硬化性基材(6)で含浸された上面(F)とを有する強化材(2)を備える予め含浸された主構造(1´)に関する。本発明は、第1および第2熱硬化性基材(5、6)は異なる物理化学的特性およびレオロジー特性を有するという点ですぐれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い機械的および環境特性を呈するサンドイッチ複合構造を製造ための予め含浸された構造に関する。本発明は、大きい機械力および臨界環境状態にさらされる複合航空機構造を設計し、製造する分野において、特別な応用を見出す。
【背景技術】
【0002】
サンドイッチ複合構造は軽量なので航空機産業に導入され、該構造は金属材料を用いて作られる構造に比べて構造の重量を減らすことが可能である。加えて、かかる複合構造は、どんな腐食の問題も回避するという利点を呈する。
【0003】
オートクレーブ内で成形することによって、またはストーブ内で真空バッグを用いて実施される、炭素繊維および熱硬化性基材を基材とする予め含浸された構造によって構成した複合材料の導入は、特に、航空機(機体、水平尾翼、垂直尾翼、エンジンカバー、翼、プロペラ、トランスミッション、サスペンションなど)の分野で特に満足を与えてきた。静的荷重および疲労荷重の両方にさらされた場合にかかる複合材料で得られる機械的特性(剛性、強度)は、金属材料(軽合金、チタニウム、鋼など)で得られる特性に少なくとも等しく、多くの場合それよりも良く、ある場合には30%程度の大きい軽量化があり得ることが分かった。
【0004】
一般に、予め含浸された構造は、ある所定の含浸重量分率(通常、25%〜50%)で強化材を含浸する非重合熱硬化性基材によって構成される。航空機産業でよく使用される主な予め含浸された構造は、エポキシ、フェノール、またはビスマレイミド樹脂とともにガラス、炭素、またはアラミド繊維を基材とする繊維強化材によって構成される。
【0005】
それらの予め含浸された構造は、含浸基材の発熱重合反応を起こすのを防止するために、−18℃に近い温度で保管される。それらは形状に切断され、手動で、または自動的に周囲温度に置かれる。
【0006】
複合構造での被覆作業は、予め含浸された構造のさまざまな層を適切に決められた向きに順々に並列することにある。予め含浸された構造のさまざまな層の繊維強化材は、いろいろな方向(0°、±45°、90°など)に向けられることが好ましい。これらの方向は、複合構造が受ける機械的荷重(引っ張り、曲げ、せん断など)の性状の関数として、そして前記荷重の方向の関数としても本質的に規定される。
【0007】
いったん予め含浸された構造のさまざまな層の被覆が行われると、オートクレーブ内で成形されるか、またはストーブ内の真空バッグで成形され、最終複合部品が得られる。
【0008】
オートクレーブ法は、55%以上の大きい繊維体積率および3%未満の小さい多孔率を有する高品質の構造部品を製造するために使用される。オートクレーブは、含浸熱硬化性基材を硬化させ、重合させ、または架橋するための条件が、真空、圧力、昇温速度、および硬化温度を制御することによって最適化される加圧容器である。予め含浸された構造のオートクレーブ内での成形は、形状が厚くて複雑である複合部品を成形するために特に使用される。真空バッグ法は薄くて大きい複合部品にとりわけ適しており、それは大きい繊維体積率を必要としない。かかる状況下で、複合部品はストーブ内で、真空で、比較的短い硬化サイクル後にもっぱら重合させられる。
【0009】
サンドイッチ複合構造は、コアの両側に定置した複数の予め含浸された構造層を備える、きめ細かい皮膜から構成され、コアは、例えば、発泡材料から作られるか、またはハニカムとして形成される。コアがせん断応力に耐えるのに対して、皮膜は曲げ、引っ張り、および圧縮応力に耐える。その種の構造は、高水準の機械的性能を保ちながら、最終部品の重量を大きく減らすのに特に役立つ。その種のサンドイッチ構成はことさら大きい剛性および曲げ強度を呈する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
それにもかかわらず、その構造概念に固有の機械的不良のより一般的な形態の1つは、皮膜の発泡材またはハニカムのコアからの分離にある。皮膜とコアとの間の曲げは、部品の構造上の機械的完全性を確保する大きな要因である。サンドイッチ複合構造の大きさを決めるプロセスでは、皮膜とコアとの間の界面および結合の質を明らかにするために、特定の機械的引きはがし試験が行われる。
【0011】
サンドイッチ型複合構造を構成するのに使用される予め含浸された構造のうちで、2つの異なる区分が識別され得る。
【0012】
先行技術がまず教示しているのは、予め含浸された構造は、強化材の上面および底面に大体等方配置される物理化学的特性およびレオロジー特性を有する単一の含浸基材を備え、該基材は自己粘着性を有していないということである。サンドイッチ複合構造の状況では、特に、良い品質の界面を得るために、接着剤の膜をコアの各面と前記面に接触する予め含浸された構造の各層との間に追加することが必要である。接着膜は一般に高価であり、先行処理工程を必要とし、従って製造時間が長くなる。さらに、単位面積当たりの重量が大きく、エポキシ系接着剤の場合は、1平方メートル当たり300グラム(300g/m)〜450g/mの範囲にあるので、かかる追加の接着膜は、最終サンドイッチ複合構造の重量を著しく(30%程度まで)増加させることがある。重量およびコストを増大させるというそれらの欠点は、厚さが小さい、すなわち約10未満の予め含浸された構造層を有する皮膜で特に顕著である。
【0013】
その種の問題を改善するために、自己粘着性基材を上面および底面に有する予め含浸された構造が考案され、サンドイッチ複合部品を製造するためによく使用される。
【0014】
それにもかかわらず、自己粘着性の特性を得るためにそれらの配合時に導入した特定の材料のために、それらは依然としてかなり高価である。それらの自己粘着性の予め含浸された構造は、とりわけ、厚さが小さい、約10未満の予め含浸した構造層によって通常構成される皮膜に使用される。
【0015】
自己粘着は、さまざまなモノマーと結合する1つ以上の可塑剤と、基材の非架橋熱硬化性プレポリマーの硬化剤とを追加することによって生じる。それらは、基材が、重合反応が始まるときに予め含浸された構造とコアとの間の結合を促す、粘性およびレオロジー特性を有することを可能にする。
【0016】
かかる可塑剤などの自己粘着性基材によって構成したそれらの予め含浸された構造は、このようにして、サンドイッチ複合構造が皮膜と発泡材またはハニカムのコアとの間の界面における接着膜無しに得られることを可能にし、それによってその重量を減らす。
【0017】
残念なことに、特に、3次元格子の架橋密度を減らすことによって、これらの可塑剤は、複合構造のガラス転移温度を下げ、高温における複合構造の機械的性能も下げる。複合材のガラス転移温度は、その環境に対してその大きさを決めるのに必須の特性を構成する。外部温度が架橋基材のガラス転移温度よりも高くなると、複合材の剛性は直ぐに低下する。
【0018】
本発明の目的は、厚さが小さく、高温で、かつ皮膜とコアとの間の界面で優れた機械的特性を呈する、有機サンドイッチ複合構造が得られることを可能にする、予め含浸された構造を提供することである。また、著しい重量軽減を提供し、特定の接着膜を予め含浸された構造の各層と発泡材またはハニカムのコアの面の各々との間に入れることがもはや必要ない限りにおいて、生産コストが先行技術のさまざまな技術的解決策と比べて削減されるのを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
これらの利点は、複合航空機部品、特に、軽さ、耐環境性能、および耐高温性能に関して厳しい制約があり、また静的荷重下および疲労荷重下の両方における機械的性能に関して厳しい要求がある、ヘリコプター用の部品を設計し、製造する場合に、特に重要である。
【0020】
本発明によって、便宜上「予め含浸された主構造」と以下で呼ばれる予め含浸された構造は、第1熱硬化性基材で含浸された底面と、第2熱硬化性基材で含浸された上面とを有する強化材を備える。加えて、予め含浸された主構造は、第1および第2熱硬化性基材が異なる物理化学的特性およびレオロジー特性を有するという点ですぐれている。
【0021】
予め含浸された主構造は、異なる物理化学的特性およびレオロジー特性を有する、例えば、エポキシ系の2つの熱硬化性有機基材によって含浸された、特に、炭素、ガラス、またはアラミドの繊維の強化材によって、上述のように構成される。各基材は強化材にその厚さに含浸し、その対応する面に配置される。2つの基材は、特に、ゲル化開始温度に対して、反応速度(重合速度、3次元架橋など)に対して、比熱および重合のエンタルピーに対して、そして時間および温度の関数としての粘度に対して異なる値を呈する。
【0022】
加えて、第2熱硬化性有機基材は自己粘着性でないのに対して、第1基材は自己粘着性であることが有利である。
【0023】
さらに、操作者が予め含浸された主構造を正しく使用するように、上面および底面ははっきりと識別されることが特に重要である。かかる状況の下で、上面または底面の少なくとも1つは間違い防止手段を含み、その結果として誤りの危険性を減らすことが有利である。
【0024】
間違い防止手段は、上面および底面の熱硬化性基材に導入された糸のようなトレーサにあるか、あるいはそれは色素によって構成される。上面および底面の各々に対して対応する色素を用いるという特殊な状況では、色素は上面および底面に対してそれぞれ第1および第2色を呈する。
【0025】
本発明はまた、上部皮膜と底部皮膜との間に配置した発泡材またはハニカムのコアを備えるサンドイッチ複合構造を提供する。サンドイッチ複合構造は、予め含浸された主構造の第1層はコアと上部皮膜との間に配置され、そして予め含浸された主構造の第2層はコアと底部皮膜との間に配置され、予め含浸された主構造の第1および第2層の各々の自己粘着性の熱硬化性第1基材はコアと接触するという点ですぐれている。
【0026】
この構成では、予め含浸された主構造の第1および第2層の自己粘着性底面は、覆われるコアの表面に配置され、それによって、重くて高価な接着膜を省く一方で、皮膜とコアとの間の機械的および物理化学的界面を最適化するのに役立つ。皮膜とコアとの間の接着、それと剥離に対する抵抗は、例えばハニカムの六角セル間の連結メニスカスに限り、大きく、そして予め含浸された主構造の層は1つ以上の可塑剤の存在によって改善される。
【0027】
さらに、予め含浸された主構造の第1または第2層の非自己粘着性上面は、底部または上部の皮膜の一部を形成する非自己粘着性の予め含浸された二次的構造と接触している。これは、高温における良好な化学的適合性および良好な機械的性能が得られることを可能にする。
【0028】
加えて、予め含浸された主構造の第1および第2層の非自己粘着性の第2基材は、サンドイッチ構造の皮膜を構成する非自己粘着性の予め含浸された二次的構造の基材と同一であることが有利である。
【0029】
かかる状態の下で、サンドイッチ複合構造のガラス転移温度および高温における機械的性能は低下しない。
【0030】
予め含浸された主構造の層をコアと皮膜との間に置くことによってこのようにして構成されるサンドイッチ複合構造は、高温における優れた機械的特性を、特に、曲げ、せん断、引っ張り、および圧縮において有し、そしてまた低減された重量および製造コストを呈する。
【0031】
さらに、予め含浸された主構造の間違い防止手段は、操作者が、それは実際に、構造の発泡材またはハニカムのコアと接触する、予め含浸された主構造の第1および第2層の自己粘着性の熱硬化性第1基材であることを保証することを可能にする。
【0032】
加えて、操作者は検査手段を用いて製造時の誤りが全く無いことを保証できる。
【0033】
従って、従来の検出手段は、サンドイッチ複合構造が硬化した後に、熱硬化性第1基材に配置されたトレーサーを検出し、その所在を突き止めるために使用され得る。
【0034】
同じ意図で、操作者は、構造に段階的な吸引力を与えることによって、コアに接した予め含浸された主構造の層の接着の品質を有利に確認し、そのとき予め含浸された主構造の層がはがれないと、それらは適切に配置されたことになる。
【0035】
どんな方法が用いられようとも、操作者は、サンドイッチ複合構造が正しく製造されたことをこのようして実証できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
本発明の他の特徴および利点は、図を参照して与えられる実施形態についての次の説明から明らかになる。
【0037】
図1は、低い生産コストかつ低減された重量で高い機械的および環境特性を呈するサンドイッチ複合構造が得られることを可能にする、本発明の予め含浸された主構造1の断面図である。
【0038】
予め含浸された主構造1は、例えば、ガラス、炭素、またはアラミドの繊維を基材とする強化材2を含む。加えて、強化材2は第1および第2熱硬化性基材5および6、すなわち、熱の作用を受けて架橋する基材を備え、基材は異なる物理化学的およびレオロジー特性を有する。特に、第1および第2熱硬化性基材5および6は、ゲル化開始温度に対して、反応速度(重合速度、3次元架橋など)に対して、比熱および重合のエンタルピーに対して、そして時間および温度の関数としての粘度に対して異なる値を呈する。
エポキシ、フェノール、ビスマレイミド、またはポリイミド樹脂系から成る基材は、例えば、航空機産業でよく使用される種類の基材によって構成される。
【0039】
より正確には、強化材2の底面F´に配置された第1基材5は、1つ以上の可塑材をその中に導入することによって自己粘着性であるようにするのが有利である。対照的に、強化材2の上面Fに配置された第2基材6は非自己粘着系から成る。
【0040】
図2は、本発明の予め含浸された主構造1を製造するプロセスの図である。
【0041】
この予め含浸された主構造1は、異なる配合物を有する第1および第2基材5および6を用いて構成される。それは、「熱溶解」法として当業者に知られている方法を用いて構成され得る。
【0042】
自己粘着性の第1基材5および非自己粘着性の第2基材6は、貼り合わせロール22上に膜の形で別々に置かれる。
【0043】
先ず、第1および第2基材5および6は、強化材2の底面F´および上面Fにそれぞれ配置されるように、強化材2の両側に広げられる。次いで、結果として生じる組立品は、基材のどちらにせよ架橋の開始に相当する温度よりも低い温度に部材21によって加熱される。この加熱段階は、重合反応を起こさずに第1および第2基材5および6の粘度を下げるのに役立つ。
【0044】
その後、厚さが調整された第1および第2基材5および6は、強化材2の底面F´および上面Fそれぞれに含浸するようにカレンダーロール20を通過することによって、強化材のコアに浸透させられる。温度およびカレンダー厚さに関する様々な設定は、複数の種類の熱硬化性基材(エポキシなど)を使用できるように用いられ得る。予め含浸された主構造1を製造するときに制御することが不可欠であるパラメーターは、強化材2の単位面積当たりの重量、および第1および第2基材5および6の含浸重量分率である。
【0045】
この作業の最後に、取外し可能な隔離シート11が、ローラーAに巻かれる手前の予め含浸された主構造1の上面Fに置かれる。
【0046】
隔離シート11は上面Fをはっきりと識別するのに役立つので、それは間違い防止手段として作用する。当然、隔離シートは、装置を適切に適合させることによって、二者択一的に底面F´に置かれることがあり得ることが認められる。
【0047】
図3は、本発明の予め含浸された主構造1のロールを担持するローラーAの等角図である。この変形体では、予め含浸された主構造1は、シリコーン含浸紙から作られた第1取外し可能な隔離シート11´と第2取外し可能な隔離シート11"との間に挿入され、軸の周りに巻かれて、基材重合の反応速度を誘発するのを防止するように冷凍室に保管されるリールを形成する。
【0048】
この構成では、第1および第2隔離シート11´、11"は、操作者が、自己粘着性である第1熱硬化性基材で含浸された底面、および非自己粘着性である第2熱硬化性基材で含浸された上面をはっきりと識別することを可能にする、間違い防止手段に相当するように互いに異なることが好ましい。そのとき第1および第2隔離シート11´、11"は、例えば、異なる色であり得るか、またはそれらは異なる記号をそれらの見える面に呈することがあり得る。
【0049】
図4は本発明のサンドイッチ複合構造Sを示し、この構造では、温度の点から見た機械的特性、特に皮膜4、4´のコア3との接着、および生産コストが、第1および第2の予め含浸された主構造1および1´を間に置くことによって最適化されている。
【0050】
このサンドイッチ複合構造のコア3は、ハニカムとして成形された素子によって構成される。複合材料の上部および底部の皮膜4および4´は、それぞれが単一の非自己粘着性基材で含浸されている複数の二次的基材で被覆を行うことによって作られる。これらの二次的構造内の強化材は、複数の異なる方向(0°、±45°、90°など)に向けられることが好ましい。これらの方向は、本質的に、複合部品が受ける機械的荷重(引っ張り、曲げ、せん断など)の性状、および前記荷重の方向の関数として規定される。
【0051】
予め含浸された主構造1、1´は、コア3の上面および底面3および3´をそれぞれ被覆する半仕上げの被覆材料を構成する。これらの予め含浸された主構造1、1´の各々の第1熱硬化性基材5は、コア3に接触して置かれる。オートクレーブまたはストーブ内で誘発される重合反応が始まると、基材5の成分、すなわち1つ以上の可塑剤および熱硬化性プリポリマーの組み合わせは、コア3と予め含浸された主構造1、1´との間に連結メニスカスを形成するのに適切な粘度を得るよう機能する。皮膜4,4´とコア3との間の接着は、このようにして接着膜無しに最適化される。
【0052】
加えて、これらの予め含浸された主構造1、1´の各々の第2熱硬化性基材6は、上部および底部の皮膜4および4´を構成する非自己粘着性の二次的構造とそれぞれに接触する。これらの二次的構造の含浸基材は、第2熱硬化性基材6と同一であることが有利である。
【0053】
当然、本発明は多種多様の方法で実施され得る。1つの実施形態が上に説明されたけれども、全ての可能な実施形態を余すところなく確認することは考えられないということは容易に理解されるはずである。本発明の範囲を越えずに、述べた手段のいずれをも等しい手段によって置き換えることを予想することは当然可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の予め含浸された構造の断面図である。
【図2】本発明の予め含浸された構造を製造する方法を示す図である。
【図3】本発明の予め含浸された構造のロールの等角図である。
【図4】本発明のサンドイッチ複合構造を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1熱硬化性基材(5)で含浸された底面(F´)と、第2熱硬化性基材(6)で含浸された上面(F)とを有する強化材(2)を備える予め含浸された主構造(1、1´)であって、前記第1および第2熱硬化性基材(5および6)は異なる物理化学的特性およびレオロジー特性を有し、前記第1熱硬化性基材(5)は自己粘着性の特性を呈し、前記第2熱硬化性基材(6)は非自己粘着性の特性を呈することを特徴とする予め含浸された主構造。
【請求項2】
前記上面(F)および底面(F´)の少なくとも1つが間違い防止手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の予め含浸された主構造。
【請求項3】
前記間違い防止手段が、色素を含むことを特徴とする請求項2に記載の予め含浸された主構造。
【請求項4】
前記間違い防止手段が、前記上面(F)に配置された隔離シート(11)を備えることを特徴とする請求項2に記載の予め含浸された主構造。
【請求項5】
前記間違い防止手段が、前記底面(F´)に配置された隔離シートを備えることを特徴とする請求項2に記載の予め含浸された主構造。
【請求項6】
前記間違い防止手段が、互い異なり、かつ前記上面(F)および底面(F´)それぞれを覆う、第1および第2の取外し可能な隔離シート(11´、11")を備えることを特徴とする請求項2に記載の予め含浸された主構造。
【請求項7】
上部皮膜(4)と底部皮膜(4´)との間に配置された発泡材またはハニカムのコア(3)を備えるサンドイッチ複合構造であって、請求項1〜6のいずれか一項に記載の予め含浸された主構造の第1層(1)が、コア(3)と上部皮膜(4)との間に配置され、前記予め含浸された主構造の第2層(1´)が、コア(3)と底部皮膜(4´)との間に配置され、前記予め含浸された主構造の第1および第2層(1,1´)の各々の自己粘着性の第1熱硬化性基材(5)がコア(3)と接触することを特徴とする構造。
【請求項8】
前記予め含浸された主構造の第1および第2層(1,1´)の非自己粘着性の第2基材(6)が、上部および底部皮膜(4、4´)の非自己粘着性の二次的構造の基材と同一であることを特徴とする請求項7に記載のサンドイッチ複合構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−524533(P2007−524533A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500246(P2007−500246)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【国際出願番号】PCT/FR2005/000361
【国際公開番号】WO2005/092585
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(593020038)ユーロコプテール (19)
【氏名又は名称原語表記】EUROCOPTER
【Fターム(参考)】