説明

2次元ディスプレイのためのチップレットドライバー対

基板と、第1の方向において基板にわたって行内に形成される行電極のアレイを有する第1の層と、該第1の方向とは異なる第2の方向において基板にわたって列内に形成される列電極のアレイを有する第2の層であって、該行電極及び該列電極は重なり合ってピクセル位置を形成する、第1の層及び第2の層と、行電極と列電極との間に形成され、ピクセルの2次元アレイを形成するものであって、該ピクセルはピクセル位置に配置される、1つ又は複数の発光材料層と、ピクセルの2次元アレイに対して分散配置されるものであって、各行ドライバーチップレットは独立している1組の行電極に排他的に接続され、それを制御し、各列ドライバーチップレットは独立している1組の列電極に排他的に接続され、それを制御する、複数の行ドライバーチップレット及び別の複数の列ドライバーチップレットとを備える、ディスプレイデバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はピクセルアレイを制御するための、分散し、独立したチップレットを備える基板を有するディスプレイデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
フラットパネルディスプレイデバイスは、コンピューティングデバイスと共に、そしてポータブルデバイスにおいて、そしてテレビのような娯楽デバイス用に広く用いられている。そのようなディスプレイは通常、基板上に分散配置される複数のピクセルを用いて画像を表示する。各ピクセルは、各画素を表すために、通常赤色光、緑色光、及び青色光を放射する、一般的にサブピクセルと呼ばれるいくつかの異なる色の発光素子を組み込んでいる。ピクセル及びサブピクセルは、本明細書で用いられるとき区別されず、単一の発光素子を指す。種々のフラットパネルディスプレイ技術、たとえば、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、及び発光ダイオード(LED)ディスプレイが知られている。
【0003】
発光素子を形成する発光材料の薄膜を組み込んだ発光ダイオード(LED)は、フラットパネルディスプレイデバイスにおいて数多くの利点を有し、光学システムにおいて有用である。Tang他に対する特許文献1は、有機LED(OLED)発光素子のアレイを含む有機LEDカラーディスプレイを示している。代替的には、無機材料を用いることができ、無機材料は多結晶半導体マトリックス内に燐光性結晶又は量子ドットを含むことができる。有機材料又は無機材料の他の薄膜を用いて、発光薄膜材料への電荷の注入、輸送、又は遮断を制御することもでき、そのような薄膜が当該技術分野において知られている。それらの材料は基板上において電極間に配置され、封入カバー層又はプレートを備える。発光材料に電流が通電するときに、ピクセルから光が放射される。放射される光の周波数は、用いられる材料の特性に依存する。そのようなディスプレイでは、基板を通じて(ボトムエミッター)、又は封入カバーを通じて(トップエミッター)、又はその両方を通じて光を放射することができる。
【0004】
LEDデバイスは、パターニングされた発光層を備えることができ、材料に電流が通電するときに異なる色の光を放射させるために、そのパターンにおいて異なる材料が用いられる。代替的には、Cokによる特許文献2において教示されているように、フルカラーディスプレイを形成するために、カラーフィルターと共に単一の発光層、たとえば、白色エミッターを用いることができる。たとえば、Cok他による特許文献3において教示されているように、カラーフィルターを含まない白色サブピクセルを用いることも知られている。デバイスの効率を改善するために、赤色、緑色、及び青色のカラーフィルター及びサブピクセルと、フィルターを備えていない白色サブピクセルとを含む4色ピクセルと共に、パターニングされていない白色エミッターを用いる設計が教示されている(たとえば、Miller他に対する特許文献4を参照されたい)。
【0005】
フラットパネルディスプレイデバイス内のピクセルを制御するための2つの異なる方法、すなわち、アクティブマトリックス制御及びパッシブマトリックス制御が一般的に知られている。パッシブマトリックスデバイスでは、基板は能動電子素子(たとえば、トランジスタ)を含まない。行電極アレイ及び別の層内にある直交する列電極アレイが基板上に形成される。行電極と列電極との間の重なり合う交差部は発光ダイオードの電極を形成する。その際、外部ドライバチップが、各行(又は列)に電流を順次に供給し、その間、直交する列(又は行)が、その行(又は列)内の各発光ダイオードを点灯させるのに適した電圧を供給する。それゆえ、パッシブマトリックス設計は、2n個の接続を用いて、n2個の別々に制御可能な発光素子を作製する。しかしながら、パッシブマトリックス駆動デバイスでは、行(又は列)を順次に駆動する性質によってフリッカーが生じるので、デバイス内に含めることができる行(又は列)の数に制限がある。含める行の数が多すぎる場合には、フリッカーは知覚できるほどになる可能性がある。さらに、ディスプレイ内の1つの行全体(又は列全体)を駆動するために必要な電流は問題をはらむ可能性があり、PM駆動の画像形成以外の予備充電ステップ及び放電ステップのために必要とされる電力は、PMディスプレイの面積が大きくなると支配的になる。これらの問題が、パッシブマトリックスディスプレイの物理的なサイズを制限する。
【0006】
アクティブマトリックスデバイスでは、フラットパネル基板上にコーティングされた半導体材料、たとえば、アモルファスシリコン又は多結晶シリコンの薄膜から能動制御素子が形成される。通常、各サブピクセルは1つの制御素子によって制御され、各制御素子は少なくとも1つのトランジスタを含む。たとえば、簡単なアクティブマトリックス有機発光(OLED)ディスプレイでは、各制御素子は2つのトランジスタ(選択トランジスタ及びパワートランジスタ)と、サブピクセルの輝度を指定する電荷を蓄えるための1つのキャパシタとを含む。各発光素子は通常、独立した制御電極及び電気的に共通に接続された電極を用いる。発光素子の制御は通常、データ信号線、選択信号線、電源接続、及びグラウンド接続を通して提供される。アクティブマトリックス素子は、必ずしもディスプレイには限定されず、基板上に分散配置することができ、空間的な分散制御を必要とする他の用途において用いることができる。アクティブマトリックスデバイスでは、パッシブマトリックスデバイスと同じ数の外部制御線(電源及びグラウンドを除く)を用いることができる。しかしながら、アクティブマトリックスデバイスでは、各発光素子は、制御回路とは別の駆動接続を有し、データ設定のために選択されないときでも、フリッカーが除去されるようにアクティブである。
【0007】
アクティブマトリックス制御素子を形成する1つの一般的な従来技術の方法は通常、シリコン等の半導体材料の薄膜をガラス基板上に堆積させ、次いでフォトリソグラフィ工程を通じて半導体材料をトランジスタ及びキャパシタに形成する。薄膜シリコンは、アモルファス又は多結晶のいずれかとすることができる。アモルファスシリコン又は多結晶シリコンから作製される薄膜トランジスタ(TFT)は、結晶シリコンウェハーにおいて作製される従来のトランジスタと比較して相対的に大きく、かつ性能が低い。さらに、そのような薄膜デバイスは通常、ガラス基板全体にわたって局所的な又は広域の不均一性を示し、結果として、そのような材料を用いるディスプレイの電気性能及び外観に不均一性が生じる。そのようなアクティブマトリックス設計では、各発光素子は駆動回路への別々の接続を必要とする。
【0008】
代替的な制御技法を用いるものとして、Matsumura他は、特許文献5において、LCDディスプレイの駆動に用いられる結晶シリコン基板を記述している。その出願は、第1の半導体基板から作製されるピクセル制御デバイスを第2の平坦なディスプレイ基板上に選択的に移送し、固定するための方法を記述している。ピクセル制御デバイス内の配線相互接続、並びにバス及び制御電極からピクセル制御デバイスへの接続が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,384,529号明細書
【特許文献2】米国特許第6,987,355号明細書
【特許文献3】米国特許第6,919,681号明細書
【特許文献4】米国特許第7,230,594号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2006/0055864号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来のパッシブマトリックスディスプレイ設計は、発光素子のサイズ及び数において制限され、TFTを用いるアクティブマトリックス設計は電気的性能が低いので、これらの問題を克服する、LEDを利用するディスプレイデバイスのための改善された制御が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、
(a)基板と、
(b)第1の方向において前記基板にわたって行内に形成される行電極のアレイを有する第1の層と、該第1の方向とは異なる第2の方向において前記基板にわたって列内に形成される列電極のアレイを有する第2の層であって、該行電極及び該列電極は重なり合ってピクセル位置を形成する、第1の層及び第2の層と、
(c)前記行電極と前記列電極との間に形成され、ピクセルの2次元アレイを形成するものであって、該ピクセルは前記ピクセル位置に配置される、1つ又は複数の発光材料層と、
(d)前記ピクセルの2次元アレイに対して分散配置されるものであって、各行ドライバーチップレットは独立している1組の行電極に排他的に接続され、それを制御し、各列ドライバーチップレットは独立している1組の列電極に排他的に接続され、それを制御する、複数の行ドライバーチップレット及び別の複数の列ドライバーチップレットと、
を備える、ディスプレイデバイスが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、それぞれの2次元アレイが分散した別々の行及び列チップレットドライバーを有する該2次元アレイに関連付けられる複数のピクセルを有するディスプレイデバイスを提供することによって、性能が改善され、構成要素及び接続の数が削減されるという利点を有する。さらに、別々の行ドライバーチップレット及び列ドライバーチップレットを有することによって、各チップレットは、チップレット毎に利用可能な最もコストの低い半導体製造工程を用いて形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】本発明の一実施形態による、発光ダイオードのボトム電極への2つの接続を有するチップレットの断面図である。
【図1B】本発明の一実施形態による、発光ダイオードのトップ電極への2つの接続を有するチップレットの断面図である。
【図2】本発明の一実施形態の簡略化された図による、行ドライバーチップレット及び列ドライバーチップレットによって駆動されるピクセルグループ内のピクセルのアレイの概略図である。
【図3】本発明の一実施形態による、2つの行ドライバーチップレット及び2つの列ドライバーチップレットによって駆動されるピクセルグループ内のピクセルのアレイの概略図である。
【図4】本発明の一実施形態による、3つの行ドライバーチップレット及び3つの列ドライバーチップレットによって駆動されるピクセルグループ内のピクセルのアレイの概略図である。
【図5】本発明の一実施形態の簡略化された図による、それぞれのグループが行ドライバーチップレット及び列ドライバーチップレットを含む、互いに排他的なピクセルグループに分割されるピクセルアレイを有するディスプレイデバイスの概略図である。
【図6A】本発明の代替の実施形態による、少なくとも1つのピクセル接続部分及び少なくとも1つの回路部部分を有するチップレットの概略図である。
【図6B】本発明の代替の実施形態による、少なくとも1つのピクセル接続部分及び少なくとも1つの回路部部分を有するチップレットの概略図である。
【図7A】本発明の種々の実施形態による、チップレット接続パッドと行電極との間の種々の接続の図である。
【図7B】本発明の種々の実施形態による、チップレット接続パッドと行電極との間の種々の接続の図である。
【図7C】本発明の種々の実施形態による、チップレット接続パッドと行電極との間の種々の接続の図である。
【図8】本発明の別の実施形態による、チップレットデバイスを避けるように配線された共通のパラレル接続バスに接続される複数のチップレットを有するディスプレイデバイスの概略図である。
【図9】本発明の別の実施形態による、バスによって接続される複数のシリアル接続チップレットを有するディスプレイデバイスの概略図である。
【図10A】本発明の別の実施形態による、異なる接続パッドを有するチップレットの断面図である。
【図10B】本発明の一実施形態における図10Aの平面図である。
【図11】本発明の一実施形態による、チップレットドライバーを有する複数のピクセルグループの概略図である。
【図12】本発明の別の実施形態による、チップレットドライバーを有する複数のピクセルグループの部分概略図である。
【図13】本発明のさらに別の実施形態による、チップレットドライバーを有する複数のピクセルグループの部分概略図である。
【0014】
図面における種々の層及び素子は大きく異なるサイズを有するので、図面は縮尺通りではない。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図3及び図1Aを参照すると、本発明の一実施形態において、ディスプレイデバイスが、基板10と、第1の方向において基板10にわたって行内に形成される行電極16のアレイを有する第1の層と、第1の方向とは異なる第2の方向において基板10にわたって列内に形成される列電極12のアレイを有する第2の層とを含む。ピクセル30の位置は、基板10上の、行電極16及び列電極12が重なり合う場所に形成される。行電極16と列電極12との間に1つ又は複数の発光材料層14が形成され、それらのピクセル位置においてピクセル30の2次元アレイを形成する。複数の行ドライバーチップレット20A、20C及び別の複数の列ドライバーチップレット20B、20Dが基板10に対して分散配置され、各行ドライバーチップレット20A、20Cは独立した1組の行電極16に排他的に接続され、それを制御し、各列ドライバーチップレット20B、20Dは独立した1組の列電極12に排他的に接続され、それを制御する。本明細書において意図されるように、チップレットがピクセルアレイ内、たとえば、ディスプレイの発光エリア内の発光素子の上、下、又はそれに隣接して配置され、かつ2次元ピクセルアレイの周辺だけに配置されないように、チップレットはピクセルアレイに対して分散配置される。たとえば、チップレットを、基板上に分散配置し、ピクセルと基板との間にある、ピクセル下の層内に配置することができる。代替的には、チップレットを、ピクセルに隣接して基板上に配置し、共通の層内又はピクセルの上若しくは下の層内においてピクセル間に散在させることができる。
【0016】
図1Aを参照すると、発光ダイオード15が行電極16と列電極12との間に形成される1つ又は複数の発光層14を含み、複数のピクセル30を形成し、各ピクセル30は、行電極16及び列電極12が重なり合う場所に配置される。ピクセルはサブピクセルとすることができ、それらのサブピクセルは、行電極16及び列電極12によって1つ又は複数の発光材料層14を通って電流が流れるのに応答して、異なる色の光(たとえば、赤色、緑色、青色又は白色)を放射してフルカラーディスプレイを形成する。本開示において、ピクセル、サブピクセル及び発光素子は全て発光ダイオード15を指している。しかしながら、ピクセルは電極によって制御される光制御材料又は切替材料も含むことができ、本発明に含まれる。
【0017】
複数のチップレット20、すなわち、行ドライバーチップレット20A及び列ドライバーチップレット20Bの両方が基板10上に配置され、チップレット20の数はピクセル30の数よりも少ない。各チップレットは、ディスプレイデバイス基板10から独立した別の基板28を有する。本明細書において用いられるときに、「基板10に対して分散される」は、チップレット20がピクセルアレイの周辺にのみ配置されるのではなく、表示エリア内に、すなわち、ディスプレイの発光エリア内のピクセルの下、上、又は間に配置されることを意味する。
【0018】
アレイ内のピクセル30は互いに排他的なピクセルグループ32に細分されることができ、各ピクセルグループ32は通常、ピクセル30の長方形の配列を有する。各ピクセルグループは別々のグループ行電極アレイ及び別々のグループ列電極アレイを有し、それらの電極は、任意の他のピクセルグループのグループ行電極及びグループ列電極から電気的に独立している。各ピクセルグループは、基板上に配置される、1つ又は複数の別々のグループ行ドライバーチップレット及び1つ又は複数の別々のグループ列ドライバーチップレットを有し、各グループ行ドライバーチップレットは、ピクセルグループ行電極に排他的に接続され、それを制御し、各グループ列ドライバーチップレットはピクセルグループ列電極に排他的に接続され、それを制御する。「排他的に接続され、制御する」は、各グループ列電極が1つのグループ列ドライバーチップレットにのみ接続されることを意味する。同様に、各グループ行電極は、1つのグループ行ドライバーチップレットにのみ接続される。図2、図3及び図4は、単一のピクセルグループ32を示す。図5、図8、図9及び図11は、複数のピクセルグループを示す。代替の実施形態では、行ドライバーチップレットは、独立した2組以上の行電極に接続することができるか、又は列ドライバーチップレットは、独立した2組以上の列電極に接続することができる。こうして、チップレットが、2つ以上のピクセルグループの行電極又は列電極を駆動する。
【0019】
各チップレット20は、そのチップレット20が接続パッド24を通して接続されるピクセル30を制御するための回路部22を含むことができる。回路部22は、そのチップレット20が行又は列において接続されるピクセル30毎の所望の輝度を表す値を格納する記憶素子26を含むことができ、チップレット20はそのような値を用いて、ピクセル30に接続される行電極16又は列電極12を制御し、ピクセル30を起動して光を放射する。たとえば、行ドライバーチップレット20Aが8つの行に接続され、列ドライバーチップレット20Bが8つの列に接続される場合には、8つの記憶素子26を用いて、1つの行又は列において行ドライバチップレット又は列ドライバーチップレットに接続される8つのピクセルのための輝度情報を格納することができる。1つの行又は列が外部コントローラーによって起動されるときに、対応するチップレット20に輝度情報を供給することができる。本発明の一実施形態では、チップレットに接続された行又は列毎に2つの記憶素子26を用いることができ、それにより、記憶素子26の一方には輝度情報を格納することができ、他方の記憶素子26を用いて、輝度情報を表示する。本発明のさらに別の実施形態では、チップレット20が接続される発光素子30毎に1つ又は2つの記憶素子26を用いることができる。
【0020】
平坦化層18を用いて平滑な表面を形成することができ、その表面上に、行電極16及び列電極12並びに発光層14を形成することができる。図1Aに示されるように、チップレット20の接続パッド24は、ここでは列電極12として示され、図2の断面線1Aを用いて指示される、発光ダイオード15のボトム電極に接続することができる。代替的には、図1Bに示されるように、チップレット20の接続パッド24は、ここでは行電極16として示され、図2の断面線1Bを用いて指示される、発光ダイオードのトップ電極に接続することができる。このようにして、チップレット20の接続パッドは、行電極16又は列電極12のいずれかに接続することができる。図2では、チップレット20Bの接続パッドは列電極12に接続される列接続パッド24Bとして区別される。チップレット20Aの接続パッドは行電極16に接続される行接続パッド24Aとして区別される。図2は、例示するために描かれた簡略図であり、チップレット20の真上に形成することができる行電極16及び列電極20を省いている。
【0021】
図3は、ピクセルグループ32内の2つの行ドライバーチップレット20A、20C及び2つの列ドライバーチップレット20B、20Dの使用を示す。図3に示されるように、行接続パッド24A及び列接続パッド24Bは、行接続パッド24Aと列電極12との間に十分な空間を与えることによって、かつ列電極パッド24Bと行電極16との間に十分な空間を与えることによって、行電極16と列電極12との間の短絡を避けるように基板10上に注意深く配置される。図4に示される1つの例示的な実施形態では、3つの行ドライバーチップレット20A、20C、20E及び3つの列ドライバーチップレット20B、20D、20Fが用いられる(明確にするために、チップレットは、電極の下ではなく、電極の上に破線で示される;図11も同様である)。列接続パッド24Bは行電極16で覆われ、ピクセル30を画定する重なり合うエリアを増やすことができ、それにより、ディスプレイデバイスのアパーチャ比を高め、かつディスプレイの寿命を延ばす。本発明を構成するために用いられる製造工程の許容範囲に応じて、列電極12と行接続パッド24Aと列電極16との間に短絡が生じない限り、列電極12のサイズを大きくすることができ、それにより、デバイスアパーチャ比を改善することができる。
【0022】
図4を参照すると、本発明のディスプレイデバイスの一実施形態は、行電極16及び列電極12の交差部によって形成されるピクセルグループ32上に分散配置された複数のチップレット(20A〜20D)を含むことができる。各チップレット20は、行電極16及び列電極12の互いに排他的なサブセットに接続される。図4に示されるように、チップレット20Aがピクセルグループ32内の最も上にある6つの行電極16に接続される。チップレット20Cが、ピクセルグループ32内の中央の6つの行電極16に接続される。チップレット20Eが、ピクセルアレイ32内の最も下にある6つの行電極16に接続される。チップレット20Bが、ピクセルグループ32内の最も左にある6つの列電極12に接続される。チップレット20Dが、ピクセルグループ32内の中央の6つの列電極12に接続される。チップレット20Fが、ピクセルグループ32内の最も右にある6つの列電極12に接続される。それゆえ、ピクセルグループ32は、6つの接続パッドをそれぞれ有する6つのチップレットによって制御される18×18、すなわち324個の素子を有する。図4を注意深く検討すると、各チップレットが行電極16又は列電極12の別々のグループを制御することがわかる。
【0023】
図5は、ピクセルアレイ当たり2つのチップレットのみを有する、4つのピクセルアレイを32A、32B、32C、32Dを有するさらに詳細な図である。これらのピクセルアレイは行電極と列電極との交差部によって形成されるピクセルグループである。ピクセルアレイ32A内のピクセルはグループ行電極16A及びグループ列電極12Aによって駆動される。グループ行電極16Aは行ドライバーチップレット20Aによって駆動され、グループ列電極12Aは列ドライバーチップレット20Bによって駆動される。ピクセルアレイ32B内のピクセルは、グループ行電極16B及びグループ列電極12Bによって駆動される。グループ行電極16Bは行ドライバーチップレット20Eによって駆動され、グループ列電極12Bは列ドライバーチップレット20Fによって駆動される。ピクセルアレイ32C内のピクセルはグループ行電極16C及びグループ列電極12Cによって駆動される。グループ行電極16Cは行ドライバーチップレット20Cによって駆動され、グループ列電極12Cは列ドライバーチップレット20Dによって駆動される。ピクセルアレイ32D内のピクセルは、グループ行電極16D及びグループ列電極12Dによって駆動される。グループ行電極16Dは行ドライバーチップレット20Gによって駆動され、グループ列電極12Dは列ドライバーチップレット20Hによって駆動される。1つのピクセルグループ内のグループ電極は、別のピクセルグループ内のグループ電極には電気的に接続されない。簡単にするために、各ピクセルグループ内の行ドライバーチップレット及び列ドライバーチップレットは重なり合うように示される。実際の実施形態では、チップレットは重なり合わず、図7Aに示されるように、配線されたワイヤ52を用いて電極に接続される接続パッド24を有する。チップレットは、長い寸法D1及び短い寸法D2を有することができ、長い寸法D1は、行電極又は列電極のそれぞれ第1の方向又は第2の方向に対して平行にすることができる(図10B)。
【0024】
本発明は、従来技術よりも低減されたコストをもたらす。たとえば、従来のアクティブマトリックスバックプレーンを用いて図4の324個のピクセル30を駆動した場合、相対的に低い性能で、かつ費用がかかる薄膜半導体バックプレーンが必要となる。本発明と同じ譲受人に譲渡され、上記で引用された米国特許出願公開第12/191,462号において記述される代替のチップレット設計が用いられた場合、各チップレットによって12個のピクセル30を駆動することができ、27個のチップレットが必要とされる。それに対して、本発明は、6個のチップレットしか必要としない。
【0025】
行ドライバーチップレットは、列ドライバーチップレットと同じ回路も、同じ数の接続パッドも、同じレイアウトの接続パッドも有する必要はない。さらに、行ドライバーチップレットが駆動する行の数は、列ドライバーチップレットが駆動する列の数と同じである必要はない。ピクセルアレイは正方形(行電極の数が列電極の数と同じである)として示されるが、ピクセルグループ(又はピクセルアレイ全体)又はピクセルは正方形である必要はない。それゆえ、行ドライバーチップレットの数は、列ドライバーチップレットの数と同じである必要はない。さらに、行ドライバーチップレット及び列ドライバーチップレットは、対応する行電極又は列電極に電気的に接続される限り、種々の場所に配置することができる。たとえば、図4において、列ドライバーチップレットは列に沿って所望のように動かすことができ、行ドライバーチップレットは行に沿って所望のように動かすことができる。一般的に、チップレットへの電気的接続のための配線経路を与えるために、かつ用いられる製造工程のために適している要求される位置許容範囲においてチップレットを互いに離隔して配置するために、場所が選択される。行ドライバーチップレットの技術、工程又は構成は、列ドライバーチップレットの技術、工程又は構成と異なることができる。「構成」は、行ドライバーチップレット及び列ドライバーチップレットを構成するために用いられる工程制約、材料及び製造工程を意味する。たとえば、一方のチップレットはデジタル設計、工程及び材料を用いることができ、他方のチップレットはアナログを用いることができる。代替的には、一方のチップレットは、相対的に高電圧の設計、工程及び材料を用いることができ、他方のチップレットは相対的に低電圧を用いることができる。さらに、一方のチップレットは半導体基板材料又はドーピング(たとえば、n又はpドーピング)を用いることができ、他方のチップレットは他の異なる材料又はドーピングを用いることができる。チップレットは、異なる回路方式を用いることもできる。独立した駆動方向を制御するチップレットは、画像データを受信するための回路部を必要とし、出力毎に画像データのための1つ又は複数の記憶場所を必要とし、相対的に小さな電流を制御し、細い線幅の半導体工程を用いて実施するほど良好に機能する。共通の駆動方向を制御するチップレットは、画像データを受信することも、画像データメモリを必要とすることもないが、相対的に大きな電流を切り替えるように要求され、それゆえ、太い線幅の半導体工程で実施されるほど良好に機能する。
【0026】
本発明のさらに別の実施形態では、チップレット接続パッド24は、行電極又は列電極には直に接続されない。そのような接続によって、チップレット20は必要以上に大きくなる可能性がある。図7Aを参照すると、本発明の別の実施形態において、チップレット20は、ピクセルグループ32及び基板10に対して任意の向きに位置合わせすることができ、これは、チップレット20のエッジを行電極16又は列電極12と位置合わせすることを含む。実際には、異なるチップレット20は異なるように位置合わせすることができる。図7Aに示されるように、チップレット20の長い寸法が行電極16と位置合わせされる。さらに、ディスプレイデバイスは、基板上に分散配置される複数の行ドライバーチップレット及び別の複数の列ドライバーチップレットを含むことができ、各チップレットは長い寸法及び短い寸法を有し、行ドライバーチップレットの長い寸法は、列ドライバーチップレットの長い寸法に対して直交する。そのような配列は、単一の層、たとえば、1つの金属層内でバスを配線するのを容易にする。
【0027】
接続パッド24は配線52を用いて行電極16に接続される。ビア50(図1Bにも示される)を用いて1つの配線層から別の配線層に接続することができ、ビアは、たとえば、列電極12との短絡を避けるように列電極12間に形成される。接続パッド24を行電極16及び列電極12に電気的に接続するために、かなりの配線52が必要となる可能性があるので、トップエミッタ構成が好ましく、その場合、トップ電極(たとえば、図1A及び図1Bの16)は透明であり、ボトム電極(たとえば、図1A及び図1Bの12)は反射性とすることができる。基板10も不透明にすることができる。
【0028】
図6Aを参照すると、チップレット20は、チップレット20の一端においてピクセル接続部分21Aを有し、他端においてバスに接続される回路部部分21Bを有することができる。図6B及び図7Bを参照すると、チップレット20は、チップレット20の各端部に、バス接続パッド25を通してバス42に接続される回路部接続部分21Bを有し、中央にピクセル接続部分21Bを有することができる。代替的には、別々の部分を用いることはできない。図7Cは、接続パッド24が電極12、16又はワイヤ52よりも大きく、ビア50を用いて接続パッド24を行電極16に接続する事例を示す。図10Aを参照すると、バス42に接続するための付加的な接続パッド25をチップレット20内に設けることもでき、チップレットの回路部部分に、又はチップレット20のいずれかの端部に、又はチップレット20の中央に配置することができる。内部チップレット接続44を用いて、バス接続をチップレット20の一端から別の端部まで配線することができる。図10A及び図10Bを参照すると、各チップレットは、行電極又は列電極に接続される第1のグループの接続パッド24と、制御バスに接続される第2のグループの接続パッド25とを有することができ、第1のグループの接続パッド及び第2のグループの接続パッドは空間的に分離される。図10A及び図10Bに示されるように、各チップレットは、チップレットの中央にあり、制御バスに接続される第3のグループの接続パッド25も含むことができる。第1のグループの接続パッド、第2のグループの接続パッド及び第3のグループの接続パッドは空間的に分離される。本発明の代替の実施形態では、行電極及び列電極のための接続パッド24を、空間的に分離されたグループにグループ分けすることができる(図10A、図10B)。
【0029】
チップレットは、チップレットの長軸に沿って、接続パッド24の単一の行(たとえば、図7B)又は複数の行(たとえば、2、図7C)を有することができる。行ドライバーチップレット内の回路は、列ドライバーチップレット内の回路部とは異なることができる。詳細には、行ドライバーは、データレートが低い非常に簡単な回路を用いることができるが、列ドライバーに比べて、大きな電流を切り替えることができる。さらに、行ドライバーチップレットによって制御される行の数は、列ドライバーチップレットによって駆動される列の数とは異なることができる。それゆえ、異なるドライバーでは異なる回路を用いることができるか、さらには、異なるドライバーを形成するために異なる製造工程又は技術を用いることができる。
【0030】
図8を参照すると、本発明の別の実施形態では、チップレット20は、バス42を通して、外部コントローラー40に接続することができる。バス42は、シリアルバス、パラレルバス、又はポイント・ツー・ポイントバスとすることができ、デジタル又はアナログとすることができる。図9に示されるシリアルバスは、電気的に別々の電気的接続において1つのチップレットから次のチップレットにデータが再送されるバスである。図8に示されるパラレルバスは、電気的に共通の電気的接続において全てのチップレットにデータが同時にブロードキャストされるバスである。バス42をチップレットに接続して、電源信号、グラウンド信号、データ信号又は選択信号のような信号を与える。1つ又は複数のコントローラーに別々に接続された2つ以上のバス42を用いることができる。図8には、図3において示される配列に対応するチップレット配列が示される。この配列は、デバイス基板10上に、チップレット10によって占有されず、後にバス42を配線するために用いることができるエリアを設けることができるという利点を有する。たとえば、図8に示されるように、ピクセルアレイ32A、32B、32C及び32Dのピクセル接続エリアはチップレット(たとえば、ピクセルアレイ32A内の20A、20B、20C及び20D)によって一部しか占有されない。ピクセルアレイ内のエリアの残りの部分は、バス42のワイヤを配線するために用いることができる。それゆえ、本発明のいくつかの実施形態では、バスは蛇行する経路を有することができる。図8は、バス42が全てのチップレットに対してパラレルに接続される実施形態を示す。図9に示される代替の実施形態では、バス42接続は、行ドライバーチップレット(たとえば、ピクセルアレイ32A内の20A、20C)を通って、かつ列ドライバーチップレット(たとえば、ピクセルアレイ32A内の20B、20D)を通ってシリアルに配線することができる。そのようなバス配列は、電気的接続のためにデバイス内に単一の金属層しか設けられないときに役に立つことができ、それにより、処理ステップを削減し、製造効率を改善することができる。こうして、行電極及び列電極のために用いられる第1の層及び第2の層とは別の第3の層内に制御バスを配置することができる。離隔して配置される接続パッドは、チップレット上に形成されるピッチ23(図10B)、及び接続パッドを露出させるために平坦化層を貫通して形成される開口部を有することができる。制御バスは、開口部を通って接続パッドまで延在する第1の部分と、接続パッドのピッチよりも広い幅を有する別の第2の部分とを有することができる。こうして、チップレット間のエリア内で制御バスの電気抵抗を下げることができる。
【0031】
図11を参照すると、本発明のさらに別の実施形態では、ピクセルの複数の2次元ピクセルアレイ32A〜32Dを共通の基板10上に配置することができ、各2次元ピクセルアレイ32A〜32Dは、電気的に独立している別々の1組のグループ行電極と、電気的に独立している別々の1組のグループ列電極と、チップレット20とを有する。それゆえ、上記の構造(たとえば、図3)は、より大きな基板10にわたって繰り返すことができる。各2次元アレイ構造は独立して動作し、電極インピーダンス、予備充電及び放電消費電力、並びにフリッカーを低減することができる。その構造は共通のバス42に(図示されるように)接続することができる。こうして、本発明の一実施形態によれば、ディスプレイデバイスが、基板と、第1の方向において基板にわたって行内に形成される行電極の電気的に独立している複数のアレイを有する第1の層、及び第1の方向とは異なる第2の方向において基板にわたって列内に形成される列電極の電気的に独立している対応する複数のアレイを有する第2の層であって、第1の電極及び第2の電極は重なり合ってピクセル位置を形成する、第1の層及び第2の層と、行電極と列電極との間に形成され、電気的に独立している複数の2次元ピクセルアレイを形成する1つ又は複数の発光材料層であって、ピクセルはピクセル位置に配置される、1つ又は複数の発光材料層と、対応する2次元ピクセルアレイに対して分散配置される電気的に独立しているアレイ毎の複数のドライバーチップレット及び別の複数の列ドライバーチップレットとを含むことができ、チップレット層は、基板上に配置されるアレイ毎に、複数の行ドライバーチップレット及び別の複数の列ドライバーチップレットを有し、各行ドライバーチップレットは対応するアレイのための独立した1組の行電極に排他的に接続され、かつそれを制御し、各列ドライバーチップレットは対応するアレイのための独立した1組の列電極に排他的に接続され、かつそれを制御する。
【0032】
図12を参照すると、本発明の一実施形態の部分概略図は、基板上に配列される1つの接続パッド行を有するチップレットを用いる。電極ではなく、ピクセル30が示される。行ドライバーチップレット20Aはピクセルを駆動する。ピクセルのうちの半分30Aは1つの列ドライバーチップレット20Bによって駆動され、ピクセルのうちの半分30Bは別の列ドライバーチップレット20Dによって駆動される。バス42Aが1つの行内の全ての行ドライバーチップレットに対してパラレルに接続され、バス42Bが、行ドライバーチップレット20Aを通り抜け、列ドライバーチップレット20B、20Dを越えて、行及び列の両方のドライバーチップレットに接続される。バス42Cは列ドライバーチップレットのみを通り抜ける。この配列は、バスを単一の層内に配置するという利点を有する。
【0033】
図13を参照すると、本発明の一実施形態の部分概略図が、基板上に配列される2つの接続パッド行を有するチップレットを用いる。図12と同様に、電極ではなく、ピクセル30が示され、バス42A、42B、42Cが同様に接続される。この実施形態では、チップレットは2つの接続パッド行を有する。各チップレットは複数の別々のピクセルグループを駆動することができ、図12と同様に、1つのピクセルグループ内のピクセルは、行ドライバー及び列ドライバーの異なる組み合わせの中で分割することができる。この配列も、バスを単一の層内に配置するという利点を有する。
【0034】
図12及び図13の両方において、単一の配線層は、少なくとも部分的には、行ドライバーチップレットに接続され、列ドライバーチップレットを通り抜ける電気的接続によって可能になる。代替的には、その電気的接続は列ドライバーチップレットに接続され、行ドライバーチップレットを通り抜けることができる。「〜に接続される」は、ワイヤがチップレット上の接続パッドを通って、そのチップレット内の回路部までの電気的接続を形成することを意味する。それに対して、そのチップレットを通り抜ける電気的接続は、そのチップレット上の或る場所にある接続パッドに接続され、チップレット内の回路部を通り抜け、そのチップレット上の異なる場所の異なる接続パッドにおける別個の接続パッドから再び現れて、別のチップレットに接続する。このようにして、同じ配線層内の直交する方向において接続される他の信号と衝突することなく、チップレットのアレイ内の全てのチップレットに信号(たとえば、クロック、リセット、電源、グランド)を接続することができる。たとえば、図12及び図13において、バス42Aは1つの方向において配線され、バス42Bは同じ配線層内の直交する方向において配線される。バス42A及び42Bの両方を同じ配線層内に形成することができるように、バス42Aはバス42Bの上を通り、その場所において、バス42Bはチップレットを通り抜ける。
【0035】
これらの設計のさらに別の利点は、配線のために利用可能な広いエリアが存在するので、低コストの方法を用いてワイヤをパターニングできることである。本発明と同じ譲受人に譲渡され、上記で引用された米国特許出願公開第12/191,462号の上記で参照されたチップレット設計では、チップレット上のパッドの間隔は通常20μmであり、5μm以内の配線位置合わせ精度を必要とした。これは、バックプレーンワイヤ及び絶縁体が高価な製造装置を用いてパターニングされることを必要とした。本発明の設計では、はるかに広い、概ねピクセルサイズの変動限界を有するパターニング方法を用いて、配線及び絶縁体層を形成することができる。たとえば、プリント回路基板製造のために開発されたシステムは、25μmライン及び25μm間隔を形成することができる低コストのフォトマスク及び近接露光装置を用いる。これらは、TFTフォトマスク及びTFTステッパー露光装置よりもはるかにコストが低い。この結果、バックプレーン製造工程は、必要とされる投資費用が少なく、運用費用が少なく、製造サイクル時間が短くなる。
【0036】
図11を参照すると、動作時に、コントローラー40が、ディスプレイデバイスの要求に従って情報信号を受信及び処理し、処理済みの信号を1つ又は複数のバス42を通してデバイス内の各チップレット20(上記で明確にするために行電極及び列電極として示される)に送信する。処理済みの信号は、関連する行ドライバーチップレット20及び列ドライバーチップレット20に対応する発光ピクセル30毎の輝度情報を含む。輝度情報は、各発光ピクセル素子30に対応する記憶素子26内に格納することができる。その後、チップレットは、そのチップレットが接続される行電極及び列電極を順次に起動する。或るピクセルのための行電極及び列電極の両方が起動されるときに、行電極及び列電極によって画定されるそのピクセルを通って電流が流れ、光を放射することができる。通常、一度に全てのグループ列電極及び1つの行電極を起動することによって、ピクセルグループ内の行電極のグループ又は列電極のグループ全体が同時に起動される(逆もまた同様である)。列電極を制御して、その行内のピクセル毎に望まれる個々の輝度を与える。その後、第2の行が選択され、全ての行が起動され、全てのピクセルが光を放射するまで、この過程が繰り返される。その後、この過程を繰り返すことができる。別々のピクセルグループは独立して機能することができる。「行」及び「列」の指示は任意であり、行電極及び列電極の機能は入れ替えることができることに留意されたい。図11は、全てのチップレット20がバス42に直に接続される実施形態を示すが、代替の実施形態は、図9に示される配列のような、シリアルバス接続配列を含むことができる。
【0037】
ディスプレイデバイス内の別々の行(又は列)を順次に起動することによって、フリッカーを引き起こす可能性があるが、独立して制御される複数のピクセルアレイ32を用いることによって、別々に制御される各ピクセルアレイ32内の行又は列の数が少なくなる。ピクセルグループ32は同時に起動されるので、フリッカーを大幅に削減することができる。さらに、グループ行電極及びグループ列電極は1つのピクセルグループ32内でのみ接続されるので、グループ行電極及びグループ列電極は短く、電極のキャパシタンス及び抵抗が小さくなり、チップレット20内の高電力駆動回路部の必要性が小さくなり、ディスプレイの電力消費が低減される。それゆえ、各ピクセル行(又は列)が光を放射する時間部分が長くなり、フリッカーが減少し、所望の輝度における電流密度が減少する。
【0038】
バス42は、タイミング(たとえば、クロック)信号、データ信号、選択信号、電源接続、又はグラウンド接続を含む、種々の信号を供給することができる。それらの信号はアナログ又はデジタルとすることができ、たとえば、デジタルアドレス又はデータ値とすることができる。アナログデータ値は電荷として供給することができる。記憶素子26はデジタル(たとえば、フリップフロップを含む)か、又はアナログ(たとえば、電荷を蓄積するためのキャパシタを含む)とすることができる。
【0039】
本発明の種々の実施形態において、基板10上に分散配置される行ドライバーチップレット20又は列ドライバーチップレット20は同一とすることができる。しかしながら、各チップレット20に一意の識別値、すなわちIDを関連付けることができる。IDは、チップレット20が基板10上に配置される前に、又は好ましくは後に割り当てることができ、IDは、基板10上のチップレット20の相対的な位置を反映することができ、すなわち、IDはアドレスとすることができる。たとえば、行又は列において1つのチップレット20から次のチップレットにカウント信号を送ることによって、IDを割り当てることができる。別個の行ID値又は列ID値を用いることができる。
【0040】
コントローラー40は、チップレットとして実装し、基板10に固定することができる。コントローラー40は、基板10の周辺に配置することができるか、又は基板10の外部に配置することができ、従来の集積回路を含むことができる。
【0041】
本発明の種々の実施形態によれば、チップレット20は種々の方法で構成することができ、たとえば、チップレット20の長い寸法に沿って1行又は2行の接続パッド24を用いて構成することができる(図7B、図7C)。相互接続バス42及びワイヤ52は、種々の材料から形成することができ、デバイス基板上での種々の堆積方法を用いることができる。たとえば、相互接続バス42及びワイヤ52は、蒸着又はスパッタリングされる金属、たとえば、アルミニウム又はアルミニウム合金とすることができる。代替的には、相互接続バス及びワイヤ52は、硬化した導電性インク又は金属酸化物から作製することができる。コストに関して有利な1つの実施形態では、相互接続バス42及びワイヤ52は単層内に形成される。
【0042】
本発明は、大きなデバイス基板、たとえば、ガラス、プラスチック又は箔を利用し、デバイス基板10上に複数のチップレット20が規則的に配置されるマルチピクセルデバイスの実施形態に特に有用である。各チップレット20は、チップレット20内の回路部に従って、かつ制御信号に応答して、デバイス基板10上に形成された複数のピクセル30を制御することができる。個々のピクセルグループ又は複数のピクセルグループをタイル状の構成要素上に配置することができ、それらの構成要素を組み立てて、ディスプレイ全体を形成することができる。
【0043】
本発明によれば、チップレット20は、基板10上に分散配置されるピクセル制御素子を提供する。チップレット20は、デバイス基板10に比べて相対的に小さな集積回路であり、独立した基板28上に形成される、ワイヤ、接続パッド、抵抗器若しくはキャパシタのような受動構成要素、又はトランジスタ若しくはダイオードのような能動構成要素を含む回路22を備える。チップレット20は、ディスプレイ基板10とは別に製造され、その後、ディスプレイ基板10に取り付けられる。チップレット20は、半導体デバイスを製造するための既知の工程を用いて、シリコン又はシリコン・オン・インシュレーター(SOI)ウェハーを用いて製造されることが好ましい。各チップレット20は、その後、デバイス基板10に取り付けられる前に分離される。それゆえ、各チップレット20の結晶性基部は、チップレットの回路部22がその上に配置されるデバイス基板10とは別の基板28と見なすことができる。それゆえ、複数のチップレット20は、デバイス基板10とは別であり、かつ互いに別である対応する複数の基板28を有する。詳細には、独立した基板28は、その上にピクセル30が形成される基板10とは別であり、独立したチップレット基板28の面積は、合わせても、デバイス基板10より小さい。チップレット20は、たとえば、薄膜アモルファスシリコンデバイス又は多結晶シリコンデバイスにおいて見られる能動構成要素よりも、高い性能の能動構成要素を提供する結晶基板28を有することができる。チップレット20は100μm以下の厚みを有することができることが好ましく、20μm以下であることがさらに好ましい。これは、チップレット20上に接着剤及び平坦化材料18を形成するのを容易にし、その際、それらの材料は、従来のスピンコーティング技法を用いて塗布することができる。本発明の一実施形態によれば、結晶シリコン基板上に形成されるチップレット20は、幾何学的なアレイに配列され、接着剤又は平坦化材料を用いてデバイス基板(たとえば10)に接着される。チップレット20の表面上の接続パッド24を用いて、各チップレット20を信号ワイヤ、電力バス及び行電極又は列電極(16、12)に接続し、ピクセル30を駆動する。チップレット20は少なくとも4つのピクセル30を制御することができる。
【0044】
チップレット20は半導体基板内に形成されるので、チップレットの回路部は、最新のリソグラフィツールを用いて形成することができる。そのようなツールによれば、0.5ミクロン以下の機構サイズを容易に手に入れることができる。たとえば、最新の半導体製造ラインは、90nm又は45nmの線幅を達成することができ、本発明のチップレットを作製する際に用いることができる。しかしながら、チップレット20は、ディスプレイ基板10上に組み付けられると、チップレット上に設けられた配線層への電気的接続を作製するための接続パッド24も必要とする。接続パッド24のサイズは、ディスプレイ基板10上で用いられるリソグラフィツールの機構サイズ(たとえば、5μm)、及び配線層に対するチップレット20の位置合わせ(たとえば、±5μm)に基づくことができる。それゆえ、接続パッド24は、たとえば、15μm幅にすることができ、パッド間に5μmの間隔をあけることができる。したがって、パッドは一般的に、チップレット20内に形成されるトランジスタ回路部よりも著しく大きくなる。
【0045】
パッドは一般的に、トランジスタを覆う、チップレット上のメタライゼーション層内に形成することができる。製造コストを下げることができるように、できる限り小さな表面積を有するチップレットを作製することが望ましい。
【0046】
基板(たとえば、アモルファスシリコン又は多結晶シリコン)上に直接形成される回路よりも高い性能の回路部を有する独立した基板(たとえば、結晶シリコンを含む)を備えるチップレットを利用することによって、より高い性能を有するデバイスが提供される。結晶シリコンは、より高い性能を有するだけでなく、はるかに小さな能動素子(たとえば、トランジスタ)も有するので、回路部サイズは小さくなる。たとえば、Yoon、Lee、Yang及びJang著「A novel use of MEMS switches in driving AMOLED」(Digest of Technical Papers of the Society for Information Display, 2008, 3.4, p.13)において記述されているように、微小電気機械(MEMS)構造を用いて有用なチップレットを形成することもできる。
【0047】
デバイス基板10はガラスを含むことができ、蒸着又はスパッタリングされる金属又は金属合金、たとえば、アルミニウム又は銀から作製される配線層が、平坦化層(たとえば、樹脂)上に形成され、当該技術分野において知られているフォトリソグラフィ技法を用いてパターニングされる。チップレット20は、集積回路業界において十分に確立されている従来の技法を用いて形成することができる。
【0048】
本発明はマルチピクセルインフラストラクチャを有するデバイスにおいて利用することができる。詳細には、本発明は、有機又は無機いずれかのLEDデバイスで実施することができ、情報表示デバイスにおいて特に有用である。好ましい実施形態では、本発明は、限定はしないが、Tang他に対する米国特許第4,769,292号及びVan Slyke他に対する米国特許第5,061,569号において開示されるような小分子又はポリマーOLEDから構成されるフラットパネルOLEDデバイスにおいて利用される。たとえば、多結晶半導体マトリックス内に形成される量子ドットを利用する無機デバイス(たとえば、Kahenによる米国特許出願公開第2007/0057263号において教示される)、有機若しくは無機電荷制御層を利用するデバイス、又はハイブリッド有機/無機デバイスを利用することができる。有機又は無機発光ディスプレイの数多くの組み合わせ及び変形を用いて、トップエミッター又はボトムエミッターいずれかのアーキテクチャを有するアクティブマトリックスディスプレイを含む、そのようなデバイスを製造することができる。
【符号の説明】
【0049】
D1 長い寸法
D2 短い寸法
10 基板
12 列電極
12A 列電極グループ
12B 列電極グループ
12C 列電極グループ
12D 列電極グループ
14 発光層
15 発光ダイオード
16 行電極
16A 行電極グループ
16B 行電極グループ
16C 行電極グループ
16D 行電極グループ
18 平坦化材料
20 チップレット
20A 行ドライバーチップレット
20B 列ドライバーチップレット
20C 行ドライバーチップレット
20D 列ドライバーチップレット
20E 行ドライバーチップレット
20F 列ドライバーチップレット
20G 行ドライバーチップレット
20H 列ドライバーチップレット
21A ピクセル接続部分
21B 制御回路接続部分
22 回路部
23 接続パッドピッチ
24 接続パッド
24A 行接続パッド
24B 列接続パッド
25 バス接続パッド
26 記憶素子
28 チップレット基板
30 ピクセル
30A ピクセル
30B ピクセル
32 ピクセルグループ
32A ピクセルアレイ
32B ピクセルアレイ
32C ピクセルアレイ
32D ピクセルアレイ
40 コントローラー
42 バス
42A バス
42B バス
42C バス
44 内部チップレット接続
50 ビア
52 ワイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)基板と、
(b)第1の方向において前記基板にわたって行内に形成される行電極のアレイを有する第1の層と、該第1の方向とは異なる第2の方向において前記基板にわたって列内に形成される列電極のアレイを有する第2の層であって、該行電極及び該列電極は重なり合ってピクセル位置を形成する、第1の層及び第2の層と、
(c)前記行電極と前記列電極との間に形成され、ピクセルの2次元アレイを形成するものであって、該ピクセルは前記ピクセル位置に配置される、1つ又は複数の発光材料層と、
(d)前記ピクセルの2次元アレイに対して分散配置されるものであって、各行ドライバーチップレットは独立している1組の行電極に排他的に接続され、当該独立している1組の行電極を制御し、各列ドライバーチップレットは独立している1組の列電極に排他的に接続され、当該独立している1組の列電極を制御する、複数の行ドライバーチップレット及び別の複数の列ドライバーチップレットと、
を備える、ディスプレイデバイス。
【請求項2】
各チップレットは、少なくとも、行又は列において該チップレットが接続されるピクセル毎に記憶素子を有し、該記憶素子は、各ピクセルの所望の輝度を表す値を格納し、前記チップレットはそのような値を用いて、該ピクセルに接続される行電極又は列電極を制御する、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項3】
各行ドライバーチップレット又は各列ドライバーチップレット上に接続パッドをさらに備え、各接続パッドはそれぞれ別々の行電極又は列電極に接続される、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項4】
前記行ドライバーチップレットのための前記接続パッドの数、位置又はレイアウトは、前記列ドライバーチップレットのための前記接続パッドの数、位置又はレイアウトとは異なる、請求項3に記載のディスプレイデバイス。
【請求項5】
前記接続パッドは1行又は2行を形成する、請求項3に記載のディスプレイデバイス。
【請求項6】
前記行電極は行ピッチを有し、前記列電極は列ピッチを有し、前記チップレットは接続パッドピッチを有し、該接続パッドピッチは該行ピッチ又は該列ピッチと同じである、請求項3に記載のディスプレイデバイス。
【請求項7】
各チップレットに電気的に接続される1つ又は複数のシリアルバス接続又はパラレルバス接続を含む、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項8】
バスは電源電気的接続若しくはグラウンド電気的接続を与えるか、又はバスはデータ信号若しくは制御信号を送信する、請求項7に記載のディスプレイデバイス。
【請求項9】
制御バスをさらに含み、各チップレットは前記行電極及び前記列電極に接続される第1の接続パッドグループと、該制御バスに接続される第2の接続パッドグループとを有し、該第1の接続パッドグループ及び該第2の接続パッドグループは空間的に分離される、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項10】
各チップレットは前記制御バスに接続される第3の接続パッドグループを有し、前記第1の接続パッドグループ、前記第2の接続パッドグループ及び該第3の接続パッドグループは空間的に分離される、請求項9に記載のディスプレイデバイス。
【請求項11】
各チップレットは、前記行電極及び前記列電極に接続される第3の接続パッドグループをさらに含み、前記第1の接続パッドグループ、前記第2の接続パッドグループ及び該第3の接続パッドグループは空間的に分離される、請求項9に記載のディスプレイデバイス。
【請求項12】
前記チップレットは長い寸法及び短い寸法を有し、該長い寸法は前記第1の方向又は前記第2の方向に対して平行である、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項13】
前記第1の層及び前記第2の層とは別の第3の層と、該第3の層内に配置される制御バスとをさらに含む、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項14】
前記チップレット上に形成される、或るピッチを有する離隔された接続パッドと、該接続パッドを露出させるために形成される開口部とをさらに備え、前記制御バスは該開口部を通して該接続パッドまで延在する第1の部分と、該接続パッドの該ピッチよりも広い幅を有する別の第2の部分とを有する、請求項13に記載のディスプレイデバイス。
【請求項15】
前記行ドライバーチップレット及び前記列ドライバーチップレットは異なるサイズを有するか、又は前記行ドライバーチップレットの数は前記列ドライバーチップレットの数とは異なるか、又は前記行ドライバーチップレットによって制御される行の数は前記列ドライバーチップレットによって駆動される列の数とは異なる、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項16】
前記行電極を制御するための前記行ドライバーチップレット内の回路部をさらに備え、前記列電極を制御するための前記列ドライバーチップレット内の回路部をさらに備え、前記行ドライバーチップレット内の該回路部の構成は、前記列ドライバーチップレットのための該回路部の構成とは異なる、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項17】
行ドライバーチップレットに接続され、列ドライバーチップレットを通り抜ける電気的接続をさらに備えるか、又は列ドライバーチップレットに接続され、行ドライバーチップレットを通り抜ける電気的接続をさらに備える、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
【請求項18】
(a)基板と、
(b)第1の方向において前記基板にわたって行内に形成される行電極の複数の電気的に独立しているアレイを有する第1の層と、該第1の方向とは異なる第2の方向において前記基板にわたって列内に形成される対応する複数の電気的に独立している列電極のアレイを有する第2の層であって、該第1の電極及び該第2の電極は重なり合ってピクセル位置を形成する、第1の層及び第2の層と、
(c)前記行電極と前記列電極との間に形成され、ピクセルの複数の電気的に独立している2次元アレイを形成するものであって、該ピクセルは前記ピクセル位置に配置される、1つ又は複数の発光材料層と、
(d)前記ピクセルの対応する2次元アレイに対して分散配置される電気的に独立しているアレイ毎の複数の行ドライバーチップレット及び別の複数の列ドライバーチップレットであって、該チップレットの層は前記基板上に配置されるアレイ毎に、複数の行ドライバーチップレット及び別の複数の列ドライバーチップレットを有し、各行ドライバーチップレットは前記対応するアレイのための独立した1組の行電極に排他的に接続され、当該独立した1組の行電極を制御し、各列ドライバーチップレットは前記対応するアレイのための独立した1組の列電極に排他的に接続され、当該独立した1組の列電極を制御する、複数の行ドライバーチップレット及び別の複数の列ドライバーチップレットと、
を備える、ディスプレイデバイス。
【請求項19】
(a)表示エリアを有する基板と、
(b)行方向に延在する、前記表示エリア内の前記基板上に形成される複数の行電極、及び前記行方向とは異なる列方向に延在する、前記表示エリア内の前記基板上に形成される複数の列電極であって、該行電極及び該列電極は重なり合ってピクセルを形成する、複数の行電極及び複数の列電極と、
(c)なお、前記ピクセルは2つ以上の別々のピクセルグループに分割され、各ピクセルグループはグループ行電極及び別のグループ列電極を有し、
(d)前記表示エリア内に配置される2つ以上の離隔された列ドライバーチップレットであって、各列ドライバーチップレットは、それぞれ異なるピクセルグループに独自に接続され、該列ドライバーチップレットのうちの少なくとも1つはピクセルグループ間に配置され、該2つ以上の離隔された列ドライバーチップレットは、前記1つのピクセルグループの前記グループ列電極を駆動するようになっている、2つ以上の離隔された列ドライバーチップレットと、
(e)前記行電極に接続される1つ又は複数の行ドライバーと、
を備え、
(f)前記行ドライバー及び前記列ドライバーチップレットは協調して、それぞれ前記行電極及び前記列電極を駆動し、前記ピクセルを起動する、ディスプレイデバイス。
【請求項20】
少なくとも1つの前記行ドライバーはピクセルグループ間の前記表示エリア内に配置されるチップレットである、請求項19に記載のディスプレイデバイス。
【請求項21】
2つ以上の別々のピクセルグループは別々のグループ行電極を有する、請求項19に記載のディスプレイデバイス。
【請求項22】
2つ以上の別々のピクセルグループは共通のグループ行電極を有する、請求項19に記載のディスプレイデバイス。
【請求項23】
前記行ドライバーは列電極と位置合わせされる長い側面を有し、前記列ドライバーチップレットは行電極と位置合わせされる長い側面を有する、請求項19に記載のディスプレイデバイス。
【請求項24】
前記ディスプレイデバイスはトップエミッターデバイスであり、前記列ドライバーチップレットは前記行電極及び前記列電極下の1つの層内に配置される、請求項19に記載のディスプレイデバイス。
【請求項25】
(a)表示エリアを有する基板と、
(b)各列ドライバーチップレットは長軸を有し、前記表示エリア内の前記基板上に配置され、各列ドライバーチップレットの該長軸は行方向に向けられる、2つ以上の列ドライバーチップレットと、
(c)各行ドライバーチップレットは長軸を有し、前記表示エリア内の前記基板上に配置され、各行ドライバーチップレットの該長軸は前記行方向とは異なる列方向に向けられる、1つ又は複数の行ドライバーチップレットと、
を備える、ディスプレイデバイス。
【請求項26】
前記表示エリアにわたって異なる方向に形成される行電極及び列電極をさらに備え、該行電極及び該列電極が重なり合うエリア間に、ピクセルを画定する発光層を有し、該ピクセルは、該重なり合う行電極及び列電極によって与えられる電流に応答して光を放射し、各列電極は1つの列ドライバーチップレットに接続され、各行電極は1つの行ドライバーチップレットに接続される、請求項25に記載のディスプレイデバイス。
【請求項27】
前記行方向及び前記列方向は直交する、請求項25に記載のディスプレイデバイス。
【請求項28】
第1の接続パッドにおいて列ドライバーチップレットに接続され、該列ドライバーチップレットを通り抜け、該列ドライバーチップレットの第2の接続パッドに接続される貫通バスをさらに備える、請求項25に記載のディスプレイデバイス。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2012−518208(P2012−518208A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551153(P2011−551153)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/024050
【国際公開番号】WO2010/096341
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(510048417)グローバル・オーエルイーディー・テクノロジー・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (95)
【氏名又は名称原語表記】GLOBAL OLED TECHNOLOGY LLC.
【住所又は居所原語表記】13873 Park Center Road, Suite 330, Herndon, VA 20171, United States of America
【Fターム(参考)】