説明

2重区画スライド−シェル容器

多重区画スライド−シェル容器(2)は、外側シェル(4)と、第1アクセス開口部を備えた第1の区画(38)及び第2アクセス開口部を備えた第2の区画(40)を有する内側スライド(6)とを含む。内側スライド(6)は、第1の区画(38)及び第2の区画(40)の内部がアクセス不能であるように第1及び第2アクセス開口部が外側シェル(4)によって遮られた閉鎖位置と、第1の区画(38)及び第2の区画(40)の内部が両方ともアクセス可能である開放位置との間を外側シェル(4)内で摺動可能である。開放位置では、内側スライド(6)の第2アクセス開口部は、第2アクセス開口部及び第3アクセス開口部(20)を通して内側スライド(6)の第2の区画(40)がアクセス可能であるように外側シェル(4)内に設けられた第3アクセス開口部(20)と実質的に整列する。内側スライド(6)は、第1の区画(38)及び第2の区画(40)の一方の内部がアクセス不能であり、かつ第1の区画(38)及び第2の区画(40)の他方の内部がアクセス不能である中間位置を通じて閉鎖位置と開放位置の間を外側シェル(4)内で摺動可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、喫煙物品及び他の消費財のための容器として特定の用途を見出す少なくとも2つの区画を含むスライド−シェル容器に関する。
【背景技術】
【0002】
外側シェルと消費財が収容されて外側シェル内で摺動可能な内側スライド又はトレイとを含む容器に消費財を包装することは公知である。そのような容器から消費財を取り出すために、消費者は、内側スライドの開放端又は側面を部分的に露出させ、それを通してそこに収容された消費財を次に取り出すことができるように、外側シェル内の最初の位置から内側スライドが外側シェルから外向きに突出する開放位置まで内側スライドを摺動させる。
【0003】
US−A−2,058,710は、端部で開放している外側ケーシングスリーブとケーシングスリーブ内で摺動可能な内側引き出しとを含む複合式灰及びシガレット容器を開示している。引き出しは、シガレット区画と比較的小さな灰区画とに分割される。シガレット区画にアクセスするために、消費者は、シガレット区画がケーシングスリーブの一端を通って外向きに突出するまで引き出しを一方の方向に摺動させる。灰区画にアクセスするために、消費者は、灰区画がケーシングスリーブの他端を通って外向きに突出するまで引き出しを反対方向に摺動させる。US−A−2,058,710の容器のシガレット区画及び灰区画の両方の内容物に消費者が同時にアクセスすることは可能ではない。
【0004】
EP−A−0 059 915は、開放端外側ケーシングとケーシング内に端と端を接して配置された2つの当接する内側容器とを含むシガレットのための容器を開示している。内側容器の少なくとも一方をその外側ケーシングから完全に取り外さないで、EP−A−0 059 915の容器の内側容器の両方の内容物に消費者が同時にアクセスすることは可能ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】US−A−2,058,710
【特許文献2】EP−A−0 059 915
【特許文献3】US−A−4,714,082
【特許文献4】US−A−5,692,525
【特許文献5】WO−A2−2007/029120
【特許文献6】WO−A2−2007/026260
【特許文献7】US−A−4,717,017
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
US−A−2,058,710及びEP−A−0 059 915に開示されたタイプの容器の外側ケーシング及び内側引き出し又は2つの内側区画のうちの1つ又はそれよりも多くの外面は、消費者が2つの内側区画又は外側ケーシング又は内側引き出しの対向する端部の間で識別することができるように印刷又はそうでなければ装飾することができる。これは、消費者が誤って内側引き出し又は2つの内側容器を間違った方向に移動し、それによって「間違った」区画又は内側容器の内容物にアクセスする危険性を低減することができるが、それはまた、他の広告、販売促進、又は製品情報を担持するのに利用可能な外側ケーシング又は内側引き出し又は2つの内側容器又はその両方の外部表面積を不利に低減することにもなる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明により、外側シェルと、第1アクセス開口部を備えた第1の区画及び第2アクセス開口部を備えた第2の区画を有し、第1及び第2の区画の内部がアクセス不能であるように第1及び第2アクセス開口部が外側シェルによって遮られた閉鎖位置と第1及び第2の区画の内部が両方ともアクセス可能である開放位置との間を外側シェル内で摺動可能である内側スライドとを含む2重区画スライド−シェル容器を提供する。開放位置では、内側スライドの第2アクセス開口部は、内側スライドの第2の区画が第2及び第3アクセス開口部を通してアクセス可能であるように、外側シェルに設けられた第3アクセス開口部と実質的に整列する。
【0008】
本発明による2重区画スライド−シェル容器では、内側スライドの第1及び第2の区画は、両方とも開放位置でアクセス可能である。US−A−2,058,710及びEP−A−0 059 915に開示するスライド−シェル容器とは対照的に、消費者は、内側スライドを間違った方向に移動させることによって内側スライドの2つの区画の一方の内容物ではなく内側スライドの2つの区画の他方の内容物に誤ってアクセスすることができない。これは、本発明による2重区画スライド−シェル容器の内側スライドの第1及び第2の区画の内容物が異なる場合に特に有利である。しかし、それはまた、内側スライドの第1及び第2の区画の一方が空で、他方が少なくとも部分的にまだ充填されている場合にも、消費者が誤って空の区画にアクセスする可能性を低下させるので有利である。
【0009】
用語「アクセス開口部」は、そこを通って内側スライドの第1又は第2の区画の内部が開放位置でアクセス可能なあらゆる開口部を指して用いられる。第1、第2、及び第3アクセス開口部は、同じか又は異なる場合がある。特に、第1及び第2アクセス開口部は、内側スライドの第1及び第2の区画の開放面とすることができる。
【0010】
好ましい実施形態では、内側スライドの第1の区画の第1アクセス開口部の少なくとも一部分は、内側スライドの第1の区画の内部が第1アクセス開口部を通してアクセス可能であるように開放位置でその開放端を通って外側シェルから外向きに突出する。
【0011】
第1アクセス開口部を通して第1の区画の内部へのアクセスを容易にするために、開放位置で外側シェルから外向きに突出する第1の区画の一部分は、それに対するピボット回転移動のために内側スライドの残り部分にヒンジ式に接続することができる。
【0012】
好ましくは、外側シェルの開放端の自由縁部に沿って少なくとも1つの切り欠き部又はノッチが設けられる。より好ましくは、外側シェルの開放端の対向する自由縁部に沿って1対の対向する切り欠き部又はノッチが設けられる。使用中に、消費者は、内側スライドを閉鎖位置から開放位置まで摺動させるために、片方の手で外側シェルを有利に保持し、他方の手で外側シェルの開放端の自由縁部に沿って設けられた1つ又はそれよりも多くの切り欠き部により内側スライドを把持することができる。
【0013】
外側シェルの開放端の自由縁部に沿った少なくとも1つの切り欠き部の具備の代替に又はそれに加えて、消費者による閉鎖位置から開放位置までの内側スライドの移動を容易にするために、その開放端に対向する外側シェルの壁に開口又は窓を設けることができる。その開放端に対向する外側シェルの壁に設けられた開口は、第3アクセス開口部に対向する外側シェルの隣接壁内に延びることができる。
【0014】
使用中に、消費者は、内側スライドを閉鎖位置から開放位置まで摺動させるために外側シェルの壁に設けられた開口を通して内側スライドを押し出すことができる。その開放端に対向する外側シェルの壁に開口又は窓を設けると、本発明によるスライド−シェル容器を消費者が片方の手を使用して有利に開放することが可能である。
【0015】
好ましくは、内側スライドは、閉鎖位置で第1アクセス開口部を覆い、かつ開放位置で外側シェルから外向きに突出する第1アクセス開口部の少なくとも一部分が覆われない位置まで移動可能である第1区画カバーを含む。より好ましくは、内側スライドは、開放位置で外側シェルから外向きに突出する第1アクセス開口部の少なくとも一部分が覆われない位置までピボット回転可能なヒンジ式フラップを有する第1区画カバーを含む。
【0016】
本発明の代替的な実施形態では、内側スライドの第1の区画の第1アクセス開口部は、内側スライドの第1の区画が第1及び第4アクセス開口部を通してアクセス可能であるように、開放位置でその外側シェルに設けられた第4アクセス開口部と実質的に整列する。この代替的な実施形態では、内側スライドはまた、閉鎖位置で第1アクセス開口部を覆い、かつ開放位置で第1アクセス開口部の少なくとも一部分が覆われない位置まで移動可能である第1区画カバーを更に含むことができる。より好ましくは、内側スライドは、開放位置で第1アクセス開口部の少なくとも一部分が覆われない位置までピボット回転可能なヒンジ式フラップを有する第1区画カバーを含む。
【0017】
内側スライドがヒンジ式フラップを有する第1区画カバーを更に含む場合、好ましくは、ヒンジ式フラップの自由縁部に沿って少なくとも1つの切り欠き部又はノッチが設けられ、開放位置での消費者によるフラップのピボット回転が容易になる。第1区画カバーを含めると、その上に製造業者又は銘柄ロゴ、トレイドマーク、スローガン、及び他の消費者情報及び印しを表示することができる付加的な表面積が有利に提供される。例えば、内側スライドは、ヒンジ式フラップを有する第1区画カバーを含むことができ、フラップの内面及び外面の少なくとも一部には、消費者情報が、印刷、エンボス、デボス、又はその他の方法で装飾される(例えば、ラベル又はステッカーを使用して)。
【0018】
好ましくは、内側スライドは、閉鎖位置で第2アクセス開口部を覆い、かつ開放位置で第2アクセス開口部の少なくとも一部分が覆われない位置まで移動可能である第2区画カバーを含む。より好ましくは、内側スライドは、開放位置で第2アクセス開口部の少なくとも一部分が覆われない位置までピボット回転可能であるヒンジ式フラップを有する第2区画カバーを含む。好ましくは、ヒンジ式フラップの自由縁部に沿って少なくとも1つの切り欠き部又はノッチが設けられ、開放位置での消費者によるフラップのピボット回転が容易になる。第2区画カバーを含めると、その上に製造業者又は銘柄ロゴ、トレイドマーク、スローガン、及び他の消費者情報及び印しを表示することができる付加的な表面積が有利に提供される。例えば、内側スライドは、ヒンジ式フラップを有する第2区画カバーを含むことができ、フラップの内面及び外面の少なくとも一部には、消費者情報が、印刷、エンボス、デボス、又はその他の方法で装飾される(例えば、ラベル又はステッカーを使用して)。
【0019】
好ましい実施形態では、内側スライドは、第1区画カバー及び第2区画カバーを含む。しかし、本発明による2重区画スライド−シェル容器が、第1区画カバー及び第2区画カバーの一方だけを含む内側スライドを有することができることは認められるであろう。
【0020】
内側スライドは、第1及び第2の区画の一方の内部がアクセス不能で、かつ第1及び第2の区画の他方の内部がアクセス可能である少なくとも1つの中間位置を通じて閉鎖位置と開放位置の間で外側シェル内で摺動可能にすることができる。例えば、内側スライドは、第1及び第2の区画の一方の内部がアクセス不能で、かつ第1及び第2の区画の他方の内部がアクセス可能であるように、第1及び第2アクセス開口部の一方だけが外側シェルによって遮られる中間位置を通じて閉鎖位置と開放位置の間で外側シェル内で摺動可能にすることができる。
【0021】
好ましくは、内側スライドは、第2の区画の内部がアクセス不能で、かつ第1の区画の内部がアクセス可能である少なくとも1つの中間位置を通じて閉鎖位置と開放位置の間で外側シェル内で摺動可能である。より好ましくは、内側スライドは、第2の区画の内部がアクセス不能であるように第2アクセス開口部が外側シェルによって遮られ、かつ内側スライドの第1の区画の内部が第1アクセス開口部を通してアクセス可能であるように第1アクセス開口部の少なくとも一部分がその開放端を通して外側シェルから外向きに突出する少なくとも1つの中間位置を通じて閉鎖位置と開放位置の間で外側シェル内で摺動可能である。
【0022】
好ましくは、容器は、内側スライドが外側シェルから取り外されるのを防止するための保持手段を含む。例えば、容器は、内側スライドが外側シェルから取り外されるのを防止するための1つ又はそれよりも多くのフラップ、タブ、又は他の機械的保持手段を含むことができる。好ましくは、保持手段は、開放位置を超える内側スライドの摺動移動を制限又は実質的に防止する。保持手段は、使用中に協働して内側スライドの開放位置を超える摺動移動を防止するように外側シェル上に第1の保持手段と内側スライド上に第2の保持手段とを含むことができる。例えば、保持手段は、使用中に協働して内側スライドの開放位置を超える摺動移動を防止するために外側シェル上に少なくとも1つのヒンジ式フラップと、内側スライド上に少なくとも1つの固定式突出部とを含むことができる。
【0023】
好ましい実施形態では、保持手段は、第1及び第2の区画の一方の内部がアクセス不能で、かつ第1及び第2の区画の他方の内部がアクセス可能である閉鎖位置と開放位置の間の少なくとも1つの中間位置を定める。
【0024】
好ましくは、内側スライドの第1の区画及び第2の区画は、容器の通常使用中の第1及び第2の区画の内容物の間の交差汚染を実質的に防止する仕切りによって互いに分離される。これは、以下でより詳細に説明するように、内側スライドの第1及び第2の区画のいずれも異なる消費財を収容するか、又は内側スライドの第1及び第2の区画の一方が消費財を収容し、かつ内側スライドの第1及び第2の区画の他方が廃棄物区画である場合に特に望ましい。
【0025】
内側スライドの第1の区画及び第2の区画は、一体的又は非一体的仕切りによって互いに分離することができる。
【0026】
内側スライドの第1及び第2の区画の第1及び第2アクセス開口部は、同じか又は異なる寸法とすることができる。内側スライドの第2の区画の第2アクセス開口部及び外側シェルの第3アクセス開口部も、同じか又は異なる寸法とすることができる。好ましくは、第2アクセス開口部の寸法は、第3アクセス開口部の寸法と実質的に同じか又はそれよりも大きい。
【0027】
開放位置にある場合、内側スライドの第1の区画の第1アクセス開口部は、外側シェルに設けられた第4アクセス開口部と整列し、第1アクセス開口部及び第4アクセス開口部は、同じか又は異なる寸法とすることができる。好ましくは、第1アクセス開口部の寸法は、実質的に第4アクセス開口部の寸法と実質的に同じか又はそれよりも大きい。
【0028】
内側スライドの第1及び第2の区画は、同じか又は異なるサイズとすることができる。好ましくは、内側スライドの第1及び第2の区画は、異なるサイズである。より好ましくは、内側スライドの第1区画は、その第2の区画よりも大きい。内側スライドの第1区画がその第2の区画よりも大きい場合(すなわち、本発明による2重区画スライド−シェル容器が主要な第1の区画及び2次的な第2の区画を含む内側スライドを含む場合)、第1の区画の第1アクセス開口部は、好ましくは、第2の区画の第2アクセス開口部よりも大きい。
【0029】
本発明による2重区画スライド−シェル容器は、様々な消費財のためのパッケージとして使用することができる。特に好ましい実施形態では、内側スライドの第1及び第2の区画の少なくとも一方は、喫煙物品を包装するのに使用される。本発明による2重区画スライド−シェル容器は、以下に限定されるものではないが、従来の着火端部シガレット、シガー、又はシガリロ、可燃性燃料要素又は熱源を含む加熱式喫煙物品、及びエーロゾル発生基体(US−A−4,714,082に開示するタイプのシガレットのような)、及び電気式喫煙システム(US−A−5,692,525に開示するタイプのシガレットのような)で使用するための喫煙物品を含む喫煙物品を包装するのに有利に使用することができる。
【0030】
内側スライドの第1及び第2の区画は、同じか又は異なる消費財を収容することができる。1つの好ましい実施形態では、内側スライドの第1及び第2の区画は、異なる消費財を収容する。例えば、第1及び第2の区画の一方は、複数の喫煙物品を収容することができ、第1及び第2の区画の他方は、複数のマッチ、ライター、又は別の着火装置を収容することができる。
【0031】
別の好ましい実施形態では、内側スライドの第1及び第2の区画の一方は、複数の消費財を収容し、内側スライドの第1及び第2の区画の他方は、「廃棄物区画」である。この実施形態では、内側スライドの第1及び第2の区画は、両方とも開放位置でアクセス可能であり、可視の残り部分を有利に提供するか又は廃棄物区画を空にするよう消費者に促すことができる。好ましくは、内側スライドの第1の区画は、複数の消費財を収容し、かつ内側スライドの第2の区画は、廃棄物区画である。
【0032】
廃棄物区画は、内側スライドの他方の区画に収容された一部又は全ての消費財の使用の結果発生する廃棄物質を収容するのに使用することができる。例えば、その寸法を適切に選択することにより、廃棄物区画は、内側スライドの他方の区画に収容された全ての消費財を使用した結果発生する廃棄物質を収容するのに使用され、また他方の区画に収容された消費財を全て使い切った時に2重区画スライド−シェル容器の残りの部分と共に廃棄することができる。代替的に、廃棄物区画は、内側スライドの他方の区画に収容された限られた数の消費財だけを使用した結果発生する廃棄物質を廃棄物質がより恒久的な廃棄物レセプタクルに移送されるまで一時的に収容するのに使用することができる。廃棄物区画内に置くことができる廃棄物質の例は、以下に限定されるものではないが、廃棄される包装紙及び他の包装材及び使用済み消費財の残存物を含む。
【0033】
内側スライドの第1及び第2の区画の一方が複数の消費財を収容し、かつ内側スライドの第1及び第2の区画の他方が廃棄物区画である場合、内側スライドは、好ましくは、閉鎖位置で複数の消費財を収容する区画のアクセス開口部を覆い、開放位置で複数の消費財を収容する区画のアクセス開口部の少なくとも一部分が覆われない位置まで移動可能であるカバーを含む。例えば、内側スライドの第1の区画が複数の消費財を収容し、かつ内側スライドの第2の区画が廃棄物区画である場合、内側スライドは、好ましくは、上述のように、閉鎖位置で第1アクセス開口部を覆い、かつ開放位置で第1アクセス開口部の少なくとも一部分が覆われない位置まで移動可能である第1区画カバーを含む。
【0034】
カバーを含めると、その廃棄物区画を空にする時に区画内に残っているあらゆる消費財が内側スライド内に保持されるのを有利に保証する役に立つ。例えば、内側スライドが開放位置の状態で、複数の消費財を収容する区画のアクセス開口部を覆う位置にカバーを維持することにより、消費者は、内側スライドの廃棄物区画を空にするためにそこに残っている消費財をどれも損失せず、2重区画スライド−シェル容器を逆さまにひっくり返すことができる。
【0035】
好ましい実施形態では、内側スライドの第1及び第2の区画の一方は、複数の喫煙物品を収容し、内側スライドの第1及び第2の区画の他方は、喫煙物品の一部又は全ての使用の結果発生する灰及び吸い殻の1つ又はそれよりも多くを収容するための廃棄物区画である。例えば、第1及び第2の区画の一方は、可燃性燃料要素又は熱源を含む複数の加熱式喫煙物品及びエーロゾル発生基体又は電気式喫煙システムで使用するための複数の喫煙物品を収容し、第1及び第2の区画の他方は、使用後の喫煙物品の1つ又はそれよりも多くを収容可能な廃棄物区画とすることができる。従来型の着火端部シガレットとは対照的に、可燃性燃料要素又は熱源及びエーロゾル発生基体を含む加熱式喫煙物品の長さ及び電気式喫煙システムで使用するための喫煙物品の長さは、喫煙中に有意に減少しない。
【0036】
特に好ましい実施形態では、内側スライドは、複数の喫煙物品又は他の消費財を収容するための主要な第1の区画と、限られた数の複数の喫煙物品又は消費財を使用した結果発生する廃棄物質を一時的に収容するための2次的な第2の区画とを含む。例えば、内側スライドの第1の区画は、可燃性燃料要素又は熱源及びエーロゾル発生基体を含む20個の加熱式喫煙物品を収容し、内側スライドの第2の区画は、2つの「使用済み」加熱式喫煙物品を収容可能な廃棄物区画とすることができる。
【0037】
内側スライドの第1及び第2の区画の一方が1つ又はそれよりも多くの使用済み喫煙物品を受け取るように意図した廃棄物区画の場合、廃棄物区画は、少なくとも部分的に、1つ又はそれよりも多くの単層又は多層耐熱材料、1つ又はそれよりも多くの単層又は多層熱伝導材料、1つ又はそれよりも多くの単層又は多層熱絶縁材料、又はその組合せから形成することができる。適切な材料は、以下に限定されるものではないが、耐火ボール紙、積層ボール紙、及び箔スタンプボール紙のような耐熱ボール紙、アルミニウム及び銅のような金属、鋼のような合金、ポリアミド及びポリカーボネートのような耐熱プラスチック、グラファイト、及びその組合せを含む。例えば、廃棄物区画は、少なくとも部分的に約5μmから約50μmの間のアルミニウム厚を有するアルミニウム積層ボール紙から形成することができる。好ましい実施形態では、廃棄物区画は、少なくとも部分的に約5μmと約50μmの間のアルミニウム厚を有するアルミニウムボール紙から形成することができる。
【0038】
代替的に又は追加的に、廃棄物区画は、1つ又はそれよりも多くの耐熱材料、1つ又はそれよりも多くの熱伝導材料、1つ又はそれよりも多くの熱絶縁材料、又はその組合せを用いて少なくとも部分的に被覆又は裏打ちすることができる。例えば、廃棄物区画は、アルミニウム箔又は耐熱ワニス又はインクを用いて少なくとも部分的に裏打ちすることができ、それらの少なくとも一部分には、他の表面処理を適用することができる。
【0039】
1つ又はそれよりも多くの耐熱材料、1つ又はそれよりも多くの熱伝導材料、1つ又はそれよりも多くの熱絶縁材料、又はその組合せは、あらゆる適切な方法で廃棄物区画内に対して適用することができる。例えば、グラビア、オフセット、シルクスクリーン、又はフレキソグラフ印刷のような印刷技術を使用して、廃棄物区画の内部の少なくとも一部分に対して1つ又はそれよりも多くの耐熱ワニス、インク、又は他の材料を適用することができ、スプレー、印刷、又ははけ塗り技術を使用して、廃棄物区画の内部の少なくとも一部分に対して1つ又はそれよりも多くの耐熱コーティング、接着剤、又は他の材料を適用することができ、熱伝達又は高温箔技術を使用して、廃棄物区画の内部の少なくとも一部分に対して1つ又はそれよりも多くの熱伝導箔又は他の材料を適用することができ、フロッキング技術を使用して、廃棄物区画の内部の少なくとも一部分に対してガラス、石材、又はカーボン繊維のような1つ又はそれよりも多くの耐熱繊維を適用することができ、積層技術を使用して、廃棄物区画の内部の少なくとも一部分に対してセラミック繊維又はグラファイト箔のような1つ又はそれよりも多くの耐熱紙又は箔を適用することができ、又はそれらのあらゆる組合せを適用することができる。
【0040】
1つ又はそれよりも多くの耐熱材料、1つ又はそれよりも多くの熱伝導材料、1つ又はそれよりも多くの熱絶縁材料、又はその組合せから又はそれらを用いて廃棄物区画を少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすると、使用中に、それらの消火中に廃棄物区画内に置かれた使用済み喫煙物品によって発生した熱のために2重区画スライド−シェル容器の外面温度が所定の満足できるレベルを超えて上昇しないことの保証を有利に補助にする。これは、本発明による2重区画スライド−シェル容器の内側スライドの廃棄物区画が、可燃性熱源又は燃料要素及びエーロゾル発生基体を含む1つ又はそれよりも多くの使用済み加熱式喫煙物品を受け取るように意図している場合に特に有益である。
【0041】
内側スライドの第1及び第2の区画の一方が、可燃性燃料要素又は熱源及びエーロゾル発生基体を含む1つ又はそれよりも多くの使用済み加熱式喫煙物品を受け取るように意図した廃棄物区画である場合、廃棄物区画の構造及び組成は、好ましくは、使用中に、2重区画スライド−シェル容器の外面温度が、約60℃、より好ましくは約50℃、最も好ましくは約40℃を超えないようなものである。
【0042】
廃棄物区画は、耐熱、熱伝導、及び熱絶縁から構成される群から選択された単一機能を実施する1つ又はそれよりも多くの材料を用いて、少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすることができる。例えば、廃棄物区画は、耐熱、熱伝導、及び熱絶縁から構成される群から選択された各々が単一機能を実施する多層を含む材料を用いて、少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすることができる。例えば、廃棄物区画は、耐熱材料の第1の層、熱伝導材料の第2の層、及び熱絶縁材料の第3の層を含む多層材料を用いて、少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすることができる。
【0043】
代替的に又は追加的に、廃棄物区画は、耐熱、熱伝導、及び熱絶縁から構成される群から選択された2つの機能を実施する1つ又はそれよりも多くの材料を用いて、少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすることができる。例えば、廃棄材料は、例えば、アルミニウムなどのような耐熱及び熱伝導である1つ又はそれよりも多くの材料を用いて、少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすることができる。例えば、廃棄材料は、耐熱及び熱伝導材料の第1の層及び熱絶縁材料の第2の層を含む多層材料を用いて、少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすることができる。
【0044】
更に別の実施形態では、廃棄物区画は、例えば、グラファイト箔のような耐熱、熱伝導、及び熱絶縁である1つ又はそれよりも多くの材料を用いて、少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすることができる。
【0045】
1つ又はそれよりも多くの熱絶縁材料から又はそれらを用いて廃棄物区画を少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすると、容器を損傷から有利に保護するのに役に立つ。
【0046】
1つ又はそれよりも多くの熱伝導材料から又はそれらを用いて廃棄物区画を少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすると、容器の高い局所的外面温度をもたらすことがある廃棄物区画内での熱の局所的な蓄積を低減又は防止することを有利に補助にする。更に、可燃性熱源又はその燃料要素によって発生した熱を消散させることにより、1つ又はそれよりも多くの熱伝導材料が、廃棄物区画内に置かれた使用済み加熱式喫煙物品を消火することを有利に補助にする。
【0047】
1つ又はそれよりも多くの熱絶縁材料から又はそれらを用いて廃棄物区画を少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすると、廃棄物区画内に置かれた使用済み加熱式喫煙物品から容器の外面への熱伝達を有利に低減又は防止する。
【0048】
内側スライドの第1及び第2の区画の一方が廃棄物区画である場合、内側スライドは、閉鎖位置で廃棄物区画のアクセス開口部を覆い、かつ開放位置で廃棄物区画のアクセス開口部の少なくとも一部分が覆われない位置まで移動可能である廃棄物区画カバーを有利に含むことができる。例えば、内側スライドの第2の区画が廃棄物区画である場合、内側スライドは、好ましくは、上述のように、閉鎖位置で第2アクセス開口部を覆い、かつ開放位置で第2アクセス開口部の少なくとも一部分が覆われない位置まで移動可能である第2区画カバーを含む。
【0049】
廃棄物区画及び廃棄物区画カバーは、同じか又は異なる材料から形成することができる。好ましくは、廃棄物区画及び廃棄物区画カバーは、同じか又は類似の材料から形成される。
【0050】
内側スライドの第1及び第2の区画の一方が、1つ又はそれよりも多くの使用済み喫煙物品を受け取るように意図した廃棄物区画である場合、廃棄物区画カバーを含むことが特に好ましい。そのような実施形態では、廃棄物区画カバーが、閉鎖位置で廃棄物区画に入ってくることができる酸素の量を低減するので、内部に置かれた使用済み喫煙物品をより速く消火することを有利に補助にする。これは、内側スライドの廃棄物区画が、可燃性熱源又は燃料要素及びエーロゾル発生基体を含む使用済み加熱式喫煙物品を受け取るように意図している場合に特に有益である。
【0051】
内側スライドの第1及び第2の区画の一方が、1つ又はそれよりも多くの使用済み喫煙物品を受け取るように意図した廃棄物区画の場合、廃棄物区画カバーは、1つ又はそれよりも多くの単層又は多層耐熱材料、1つ又はそれよりも多くの単層又は多層熱伝導材料、1つ又はそれよりも多くの単層又は多層熱絶縁材料、又はその組合せから少なくとも部分的に有利に形成することができる。
【0052】
代替的に又は追加的に、廃棄物区画カバーは、1つ又はそれよりも多くの耐熱材料、1つ又はそれよりも多くの熱伝導材料、1つ又はそれよりも多くの熱絶縁材料、又はその組合せを用いて少なくとも部分的に被覆又は裏打ちすることができる。
【0053】
廃棄物区画カバーがそれから又はそれを用いて少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすることができる適切な耐熱、熱伝導、及び熱絶縁材料は、廃棄物区画に対して上述したものを含む。
【0054】
上述のように、1つ又はそれよりも多くの耐熱材料、1つ又はそれよりも多くの熱伝導材料、1つ又はそれよりも多くの熱絶縁材料、又はその組合せから又はそれらを用いて廃棄物区画カバーを部分的に形成、被覆、又は裏打ちすることは、有利な態様では、容器を熱損傷から保護することを補助し、廃棄物区画内の熱の局所的な蓄積を低減又は防止することを補助し、廃棄物区画に置かれた使用済み喫煙物品によって発生した熱を消散させるのを補助し、廃棄物区画内に置かれた使用済み喫煙物品から容器の外面の熱伝達を低減又は防止することを補助し、又はその組合せを補助することができる。これは、廃棄物区画が、可燃性熱源又は燃料要素及びエーロゾル発生基体を含む使用済み加熱式喫煙物品を受け取るように意図している場合に特に有益である。
【0055】
少なくとも1つの可逆性サーモクロミック材料を含む熱インジケータは、廃棄物区画カバーの外面上に設けることができる。代替的に又は追加的に、少なくとも1つの可逆性サーモクロミック材料を含む熱インジケータは、閉鎖位置で廃棄物区画と重なる外側シェルの一部分の外面上に設けることができる。本明細書を通して、用語「可逆性サーモクロミック材料」は、所定のスイッチング温度を超える温度に応答して可逆性可視色変化をするあらゆる材料を指すために使用される。
【0056】
使用中に、少なくとも1つのサーモクロミック材料の可逆性可視色変化を用いて、廃棄物区画カバー及び外側シェルの一方又は両方の上にある熱インジケータは、廃棄物区画内の温度変化の可視表示を消費者に有利に提供する。廃棄物区画カバー及び外側シェルの一方又は両方の上に熱インジケータを提供することは、廃棄物区画が、可燃性熱源又は燃料要素及びエーロゾル発生基体を含む使用済み加熱式喫煙物品を受け取るように意図している場合に特に好ましい。
【0057】
内側スライドが閉鎖位置にある時に消費者が廃棄物区画カバー上に設けられた熱インジケータを見ることを可能にするために、閉鎖位置で廃棄物区画カバーと重なる外側シェルの一部分に1つ又はそれよりも多くの開口又は窓を設けることができる。例えば、内側スライドの第2の区画が廃棄物区画の場合、1つ又はそれよりも多くの開口又は窓は、閉鎖位置で第2区画カバー及び第2アクセス開口部と重なる外側シェルの一部分に有利に設けることができる。
【0058】
熱インジケータは、所定のスイッチング温度を超えて加熱された時に着色状態から実質的に無色状態まで可逆性可視色変化をする少なくとも1つのサーモクロミック材料を含むことができる。この場合、少なくとも1つの可逆性サーモクロミック材料は、温度が所定のスイッチング温度よりも下に降下すると実質的に無色状態から着色状態まで戻る。
【0059】
代替的に又は追加的に、熱インジケータは、所定のスイッチング温度を超えて加熱された時に第2の着色状態から第1の着色状態まで可逆性可視色変化をする、少なくとも1つのサーモクロミック材料を含むことができる。この場合、少なくとも1つの可逆性サーモクロミック材料は、温度が所定のスイッチング温度よりも下に降下する時に第1の着色状態から第2の着色状態まで戻る。
【0060】
少なくとも1つのサーモクロミック材料に加えて、熱インジケータは、少なくとも1つの非サーモクロミック着色材料を更に含むことができる。熱インジケータは、少なくとも1つのサーモクロミック材料及び少なくとも1つの非サーモクロミック着色材料を廃棄物区画カバー及び外側シェルの一方又は両方とは別々に又はそれと組み合わせて適用することによって形成することができる。
【0061】
例えば、熱インジケータは、1つ又はそれよりも多くのサーモクロミック顔料又は染料及び1つ又はそれよりも多くの非サーモクロミック顔料又は染料の混合物を含むサーモクロミック材料を廃棄物区画カバー及び外側シェルの一方又は両方に適用することによって形成された1つ又はそれよりも多くの点、線、記号、ロゴ、言葉、又は他の印しを含むことができる。
【0062】
代替的に又は追加的に、熱インジケータは、廃棄物区画カバー及び外側シェルの1つ又はそれよりも多くの外面に対して非サーモクロミック着色材料の基部層を適用し、次に、非サーモクロミック着色材料の基部層上にサーモクロミック材料の外側層を適用することによって形成された1つ又はそれよりも多くの点、線、記号、ロゴ、言葉、又は他の印しを含むことができる。
【0063】
例えば、熱インジケータは、所定のスイッチング温度を超えて加熱された時に着色状態から実質的に無色状態まで可逆性可視色変化をするサーモクロミック材料の層によって覆われた非サーモクロミック着色材料から形成された1つ又はそれよりも多くの印しを含むことができる。スイッチング温度より下の温度では、サーモクロミック材料の層だけが見える。しかし、スイッチング温度を超える温度では、サーモクロミック材料の層によって覆われた非サーモクロミック材料の1つ又はそれよりも多くの印しが見える。
【0064】
熱インジケータで使用するのに適するサーモクロミック材料は、以下に限定されるものではないが、粉末、インク、塗料、及び他のコーティング組成物を含む様々な処方で市販されている。熱インジケータで使用するのに適する所定のスイッチング温度を超えて加熱された時に可逆性可視色変化をするマイクロ封入ロイコ染料は、「Live co1ors」の銘柄でフランスのGemenos所在のGem’innovから、及びChromaZone(登録商標)及びThermostar(登録商標)の銘柄で英国のHoniton所在の「Thermographic Measurements Ltd」から市販されている。
【0065】
好ましい実施形態では、少なくとも1つのサーモクロミック材料は、液体担体又は媒体に分散させた1つ又はそれよりも多くのサーモクロミック染料、1つ又はそれよりも多くのサーモクロミック顔料、又はその組合せを含む。より好ましくは、熱インジケータは、少なくとも1つのサーモクロミックインクを含む。
【0066】
熱インジケータは、あらゆる適切な方法で廃棄物区画カバーに少なくとも1つのサーモクロミック材料を適用することによって形成することができる。例えば、少なくとも1つのサーモクロミック材料は、廃棄物区画カバー及び外側シェルの一方又は両方に接着、はけ塗り、被覆、スタンプ、又はその他の方法で適用するか又は固定することができる。好ましくは、少なくとも1つのサーモクロミック材料は、廃棄物区画カバー及び外側シェルの一方又は両方に印刷される。
【0067】
少なくとも1つの可逆性サーモクロミック材料の適切な選択により、熱インジケータは、1つ又はそれよりも多くの望ましい温度での1つ又はそれよりも多くの望ましい視覚表示を消費者に提供することができる。例えば、廃棄物区画内の使用済み喫煙物品がいつから消えていて処分することができるかに関する視覚表示を消費者に提供するために、熱インジケータは、廃棄物区画カバー及び外側シェルの一方又は両方の温度が所定温度よりも下に降下した時に実質的に無色状態から着色状態まで可逆性可視色変化をする1つ又はそれよりも多くのサーモクロミック材料を有利に含むことができる。熱インジケータは、例えば、廃棄物区画内の使用済み喫煙物品が処分することができる温度まで十分に冷えている時だけ見えるサーモクロミック材料から形成された1つ又はそれよりも多くの点、線、記号、ロゴ、言葉、及び他の印しを含むことができる。
【0068】
例えば、熱インジケータは、廃棄物区画カバー及び外側シェルの一方又は両方の外面上に赤色の非サーモクロミックインクの基部層を印刷し、次に、非サーモクロミック着色材料の基部層上に、ほぼ所定温度を超えて(例えば、約60℃を超えて)加熱された時に青色から実質的に無色まで可逆性可視色変化をするサーモクロミック材料の外側層を適用することによって形成することができる。使用中に、廃棄物区画が空で常温の時に、サーモクロミック材料の青色の外側層だけが見える。燃焼性熱源又は燃料要素及びエーロゾル発生基体を含む使用済み加熱式喫煙物品が廃棄物区画内に置かれた時に、廃棄物区画内の温度は、加熱された喫煙物品を消火する前に、燃焼性熱源又は燃料要素によって発生した熱のために所定温度を超えて(例えば、ほぼ60℃を超えて)上昇することがある。これが原因でサーモクロミック材料が青色から実質的に無色まで可逆性可視色変化をするので、赤色の非サーモクロミック材料の基部層が見えることになる。燃焼性熱源又は燃料要素が消火された状態で、廃棄物区画内の温度が所定温度の下まで(例えば、ほぼ約60℃の下まで)次第に降下し、それが原因でサーモクロミック材料が実質的に無色から青色まで元に戻ることになる。サーモクロミック材料の青色外側層の「再現」は、廃棄物区画内の使用済み加熱式喫煙物品の消火が成功したので廃棄可能であることを消費者に有利に知らせる。代替的に又は追加的に、サーモクロミック材料の青色外側層の「再現」は、消火のために更に別の使用済み加熱式喫煙物品を廃棄物区画内に置くことができることを消費者に有利に知らせる。
【0069】
必要に応じて、内部に置かれた使用済み加熱式喫煙物品の消火を補助するように廃棄物区画内に消火物質を有利に設けることができる。例えば、消火基体は、廃棄物区画の内面の少なくとも一部分の上に設けることができる。代替的に又は追加的に、廃棄物区画には消火物質を部分的に充填することができる。喫煙の後に内部に置かれた使用済み喫煙物品の消火を補助するように廃棄物区画内に消火物質を含むことは、本発明による2重区画スライド−シェル容器の内側スライドの他方の区画内に収容された複数の喫煙物品が、燃焼性熱源又は燃料要素を含む加熱式喫煙物品である場合に特に有利である。
【0070】
廃棄物区画は、あらゆる適切な消火物質を含むことができる。例えば、消火物質は、1つ又はそれよりも多くの水を含有するか又は水ベースのペースト又はゲル、1つ又はそれよりも多くの練土、又はその組合せを含むことができる。
【0071】
消火物質の代替として又はそれに加えて、廃棄物区画は、例えば、ろうそく消しのような消火装置を収容することができる。代替的に又は追加的に、ろうそく消し又は他の消火装置は、例えば、容器の外側シェル又は内側スライドに取り付けるか、又は内側スライドの個別の更に別の区画内に収容することができる。
【0072】
その寸法の適切な選択を通して、本発明による2重区画スライド−シェル容器の内側スライドは、総数が異なる喫煙物品を収容することができる。例えば、内側スライドは、総数10から20の喫煙物品を収容することができる。代替的に又は追加的に、本発明の2重区画スライド−シェル容器の内側スライドは、異なる寸法の喫煙物品(例えば、異なる長さ又は異なる周囲長の喫煙物品)を収容することができる。例えば、内側スライドは、長さが約60mmと120mmの間で直径が4mmと9mmの間の喫煙物品を収容することができる。
【0073】
その寸法の適切な選択により、第1の区画及び第2の区画の両方が喫煙物品を収容する場合、第1及び第2の区画は、同じか又は異なる数の喫煙物品を収容することができる。例えば、内側スライドの第1及び第2の区画の各々は、5と10の間の喫煙物品を収容することができる。代替的に又は追加的に、内側スライドの第1及び第2の区画は、同じか又は異なる種類の喫煙物品(例えば、異なる寸法、フィルタ、タバコ配合物、香味、全粒子物質送出量、及びニコチン送出量の喫煙物品)を収容することができる。
【0074】
本発明による2重区画スライド−シェル容器の内側スライド内に収容される喫煙物品は、例えば、金属箔又は金属化紙の内側ライナ内に従来の方法で包むことができる。
【0075】
加熱式喫煙物品の燃焼性熱源又は燃料要素は、水分取り入れに敏感である可能性がある。本発明による2重区画スライド−シェル容器の内側スライドがそのような加熱式喫煙物品を収容する場合、加熱式喫煙物品は、好ましくは、柔軟性のある水分障壁材料から形成された内側ライナ内に包まれる。適切で柔軟な障壁材料は、以下に限定されるものではないが、配向ポリプロピレン(OPP)のようなポリマー材料、金属化OPPのような金属化ポリマー材料、及びポリプロピレン/アルミニウム/ポリプロピレン積層フィルムのような積層ポリマーフィルムを含む。加熱式喫煙物品に対して水分保護及び簡単なアクセスを提供するために、柔軟な水分障壁材料から形成された内側ライナは、好ましくは、再密封可能なラベルを含む。
【0076】
本発明による容器の外側シェル及び内側スライドは、以下に限定されるものではないが、厚紙、板紙、プラスチック、金属、又はその組合せを含むあらゆる適切な材料から形成することができる。外側シェル及び内側スライドは、同じか又は異なる材料から形成することができる。好ましくは、外側シェル及び内側スライドは、折り畳まれた積層ブランク材、例えば、折り畳まれた積層厚紙ブランク材から形成することができる。
【0077】
外側シェルは、単一の折り畳まれた積層ブランク材、又は2つ又はそれよりも多くの別々の折り畳まれた積層ブランク材から形成することができる。好ましくは、外側シェルは、単一の折り畳まれた積層ブランク材から形成される。
【0078】
内側スライドは、折り畳まれた単一の積層ブランク材、又は2つ又はそれよりも多くの別々の折り畳まれた積層ブランク材から形成することができる。内側スライドの第1及び第2の区画の一方が複数の喫煙物品を収容し、内側スライドの第1及び第2の区画の他方が1つ又はそれよりも多くの使用済み喫煙物品を受け取るように意図した廃棄物区画の場合、内側スライドの第1及び第2の区画は、別々の折り畳まれた積層ブランク材から有利に形成される。第1及び第2の区画を別々の積層ブランク材から形成すると、複数の喫煙物品を収容する区画及び廃棄物区画を異なる材料から形成することができるようになる。例えば、複数の喫煙物品を収容する区画は、単一の折り畳まれた積層ブランク材から形成することができ、廃棄物区画は、上述のように、1つ又はそれよりも多くの熱伝導及び耐熱材料から又はそれらを用いて少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすることができる。これは、内側スライドの第1及び第2の区画の一方が燃焼性熱源又は燃料要素及びエーロゾル発生基体を含む複数の加熱式喫煙物品を収容し、内側スライドの第1及び第2の区画の他方が1つ又はそれよりも多くの使用済み加熱式物品を収容して消火するように意図した廃棄物区画である場合特に好ましい。
【0079】
本発明による容器は、以下に限定されるものではないが、セロファンと、例えばポリエチレン又はポリプロピレンのポリマーフィルムと、金属化ポリマーフィルムと、積層ポリマーフィルムとを含むあらゆる適切な公知の材料又はそれらの材料の組合せを用いて公知の方法で上包装することができる。本発明による容器は、1つ又はそれよりも多くの開封テープを含む上包装紙を用いて上包装することができる。1つ又はそれよりも多くの開封テープは、容器の周囲の周りに横方向又は縦方向に延ばすことができる。
【0080】
外側シェル及び内側スライドの外面及び内面には、製造業者又は銘柄ロゴ、トレイドマーク、スローガン、及び他の消費者情報及び印しを印刷、エンボス、デボス、又はその他の方法で装飾することができる(例えば、ラベル又はステッカーを使用して)。
【0081】
内側スライドの第1及び第2の区画の内面及び外面には、同じか又は異なる方法で印刷又はその他の方法で装飾することができる。例えば、第1及び第2の区画が異なる消費財を収容する場合、第1及び第2の区画の内面には、内部に異なる消費財が収容されていることを強調するために異なる方法で有利に印刷することができる。更に、内側スライドの第1及び第2の区画の一方が複数の消費財を収容し、内側スライドの第1及び第2の区画の他方が廃棄物区画である場合、廃棄物区画は、その機能を強調表示してポイ捨てを防止するために、容器の残りの部分とは異なる方法で有利に印刷又はその他の方法で装飾することができる。例えば、廃棄物区画の内面は、容器の残りの部分とは異なる色にすることができる。
【0082】
US−A−2,058,710及びEP−A−0 059 915に開示されたスライド−シェル容器とは対照的に、本発明による2重区画スライド−シェル容器の内側スライドの第1及び第2の区画は、両方とも開放位置でアクセス可能である。それによって消費者が誤って「間違った」区画にアクセスする可能性を低減するために外側シェル及び内側スライドの外面に印刷又はその他の方法で装飾する必要性が低減又は解消されるので、広告、販売促進、又は製品情報を担持するのに利用可能な内側スライド及び外側シェルの外側表面積が有利に最大化される。
【0083】
外側シェル及び内側スライドは、直角の縦方向及び直角の横方向縁部を含む実質的に直方体の形状とすることができる。代替的に、外側シェル及び内側スライドは、1つ又はそれよりも多くの丸形縦方向縁部、丸形横方向縁部、面取り縦方向縁部、面取り横方向縁部、又はその組合せを含むことができる。例えば、容器の外側シェル及び内側スライドが組み立てられる積層ブランク材に公知の方法で切り込みを入れることにより、本発明の「丸形コーナ」多重区画スライド−シェル容器を生成することができる。
【0084】
好ましくは、外側シェルの内法は、閉鎖位置で外側シェルの内面が内側スライドの外面の上に重なって当接するように、内側スライドの外法と実質的に同じである。使用中に、内側スライドの外面と、当接する外側シェルの内面との間で発生する摩擦力は、閉鎖位置と開放位置の間で内側スライドの摺動移動に抵抗する。それによって消費者が正方向の力を加えなくても容器の開閉が有利に防止される。
【0085】
本発明による2重区画スライド−シェル容器は、芳香放出システムを更に含むことができる。芳香放出システムは、2重区画スライド−シェル容器を開いた時に、又は2重区画スライド−シェル容器を閉じた時に、又は2重区画スライド−シェル容器を開いた時及び閉じた時の両方で芳香を放出することができる。本明細書を通して、用語「芳香」は、嗅覚的感覚を生成可能なあらゆる物質を意味するように使用され、以下に限定されるものではないが、香気、芳香剤、香水、脱臭剤、及び香味料を含む。好ましくは、芳香は、味覚的及び嗅覚的感覚の両方を生成する。
【0086】
本発明による2重区画スライド−シェル容器に含めるのに適する芳香放出システムは、当業技術で公知であり、例えば、WO−A2−2007/029120及びWO−A2−2007/026260に説明されている。
【0087】
外側シェルの内法が内側スライドの外法と実質的に同じ場合、本発明による2重区画スライド−シェル容器は、内側スライドの外面と、当接する外側シェルの内面との間の摩擦接触の結果として容器を開いた時及び閉じた時に芳香を放出する芳香放出システムを有利に含むことができる。例えば、芳香放出システムは、内側スライドの少なくとも1つの外面、外側シェルの少なくとも1つの内面、又はその組合せに1つ又はそれよりも多くのマイクロ封入香味料を印刷又はその他の方法で適用することによって形成することができる。
【0088】
代替的に又は追加的に、本発明による2重区画スライド−シェル容器は、以下に限定されるものではないが、WO−A2−2007/026260及びUS−A−4,717,017に説明されているような容器の上包装紙に組み込まれた開封テープを取り除いた時に芳香が放出される「開封テープ」芳香放出システム、1つ又はそれよりも多くのマイクロ封入香味料がその間に予め堆積された2つのストリップのフィルム、紙、又は他の材料を消費者が物理的に分離することによって芳香が放出される「ピール・アンド・スニフ」芳香放出システム、及び1つ又はそれよりも多くのマイクロ封入香味料が予め適用されたフィルム、紙、又は他の材料を消費者が物理的に引っ掻くか又は擦ることによって芳香が放出される「スクラッチ・アンド・スニフ」芳香放出システムを含む他の公知の芳香放出システムを含むことができる。
【0089】
芳香放出システムは、あらゆる適切な芳香を放出することができる。適切な芳香の例は、以下に限定されるものではないが、メントール、タバコ、スペアミント、及びペパーミントを含む。
【0090】
添付図面を参照して本発明を単に一例として以下に更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】内側スライドが閉鎖位置にある本発明の第1の実施形態による空の多重区画スライド−シェル容器の斜視図である。
【図2】開放位置での図1の容器の斜視図である。
【図3】図1及び2及び7の容器の外側シェルを形成するための積層厚紙ブランク材の平面図である。
【図4】図1及び2の容器の内側スライドの第1の部分を形成するための第1の積層厚紙ブランク材の平面図である。
【図5】図1及び2の容器の内側スライドの第2の部分を形成するための第2の積層厚紙ブランク材の平面図である。
【図6】それぞれ図4及び5に示すブランク材によって形成された図1及び2の容器の内側スライドの第1及び第2の部分の斜視図である。
【図7】開放位置での本発明の第2の実施形態による空の多重区画スライド−シェル容器の斜視図である。
【図8】図7の容器の内側スライドの第1の部分を形成するための第1の積層厚紙ブランク材の平面図である。
【図9】図7の容器の内側スライドの第2の部分を形成するための第2の積層厚紙ブランク材の平面図である。
【図10】それぞれ図8及び図9に示すブランク材によって形成された図7の容器の内側スライドの第1及び第2のブランク材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0092】
図1及び2に示す本発明の第1の実施形態によるスライド−シェル容器2は、形状が直方体であり、外側シェル4と外側シェル4内の内側スライド6とを含む。
【0093】
外側シェル4は、前部壁8及び対向する後部壁10と、左側壁12及び対向する右側壁14と、底部壁16とを有する。外側シェル4の壁8、10、12、14、16は、前部壁8、後部壁10、左側壁12、及び右側壁12の上側横方向自由縁部によって形成される開放上側矩形端面18を有するカップ形状レセプタクルを形成し、その内部に内側スライド6が挿入される。左側壁12及び右側壁14の間の自由縁部に沿った外側シェル4の上端に1対の対向する切り欠き部22が設けられる。
【0094】
用語「前部」、「後部」、「上部」、「底部」、「上側」、及び「下側」は、外側シェル4の開放端面18を容器2の上部にして容器が直立した位置に保持された時に、本発明の第1の実施形態による容器2の構成要素の相対位置を説明するのに使用される。本発明の第1の実施形態による容器2の以下の説明では、図1から6に示す容器2又は外側シェル4又は内側スライド6の実際の向きに関係なくこれらの用語が使用される。
【0095】
図1及び2に示す容器2の内側スライド6は、後部壁24と、左側壁26及び対向する右側壁28と、上部壁30及び対向する底部壁32とを有する。内側スライド6の壁24、26、28、30、32は、図1に示す閉鎖位置と図2に示す開放位置との間で外側シェル4の内部で縦方向に摺動可能なトレイを形成する。図2に示すように、その上部壁30に最も近い内側スライド6の左側壁12及び右側壁14の縦方向自由縁部に沿って1対の対向する切り欠き部34が設けられる。
【0096】
一体的横方向仕切り36は、その底部壁32に最も近い内側スライド6の左側壁26と右側壁28の間に延びている。仕切り36は、仕切り36から内側スライド6の上部壁30まで縦方向6に延びる主要な第1の区画38と、仕切り36から内側スライド6の底部壁32まで縦方向に延びる2次的な第2の区画40とに内側スライド6の内部を分割する。内側スライド6の第1の区画38及び第2の区画40の開放前面は、それぞれ、第1及び第2アクセス開口部として作用し、そこを通って開放位置で第1の区画38及び第2の区画40の内部にアクセスすることができる。
【0097】
内側スライド6の後部壁24に平行な個別の第1区画カバー42は、内側スライド6の仕切り36から上部壁30まで延びている。第1区画カバー42は、仕切り36に固定された第1カバー区域44と、横方向ヒンジ線に沿って第1カバー区域に接続された第2カバー区域46とを有する。図2に示すように、中心切り欠き部48は、内側スライド6の上部壁30に隣接する第1区画カバー42の第2カバー区域46の横方向自由縁部に沿って設けられる。
【0098】
図1に示す閉鎖位置では、内側スライド6は、内側スライド6のそれぞれ第1区画カバー42、後部壁24、左側壁26、右側壁28、及び底部壁32に隣接してその上に重なっている外側シェル4の前部壁8、後部壁10、左側壁12、右側壁14、及び底部壁16を含む外側シェル4内に収容される。図1に示すように、内側スライド6の第1の区画38の前面及び内側スライド6の第2の区画40の開放前面にわたって延びる第1区画カバー42の第1カバー区域44及び第2カバー区域46は、閉鎖位置で外側シェル4の前部壁8によって覆われる。従って、内側スライド6の第1の区画38及び第2の区画40の内部は、両方とも図1に示す閉鎖位置でアクセス不能である。
【0099】
図2に示す開放位置では、内側スライド6の底部壁32は、外側シェル4の底部壁16から離間し、第1区画カバー42の第2カバー区域46によって覆われた内側スライド6の第1の区画38の部分は、その開放上端18を通って外側シェル4から外向きに突出する。図2に示すように、開放位置での内側スライド6と外側シェル4との相対位置は、内側スライド6の第2の区画40の開放前面が、外側シェル4の前部壁8に設けられた第3の細長いアクセス開口部20と実質的に整列するようなものである。図1及び2に示すように、第3アクセス開口部20は、外側シェルの前部壁8にわたって左側壁12と右側壁14の方向に延びている。
【0100】
図2に示す開放位置の容器2では、消費者は、第1区画カバー42の第2カバー区域46を第1カバー区域46からそれを分離しているヒンジ線を軸にしてピボット回転させることによって内側スライド6の第1の区画38内にアクセスすることができ、同じく外側シェル4の前部壁8に設けられた第3アクセス開口部20を通して内側スライド6の第2の区画40の内部にアクセスすることができる。
【0101】
結果として、内側スライド6の第1の区画38及び第2の区画40の内部は、両方とも図2に示す開放位置でアクセス可能である。
【0102】
使用中に、図2に示す閉鎖位置の内側スライド6を用いて、消費者は、容器2の外側シェル4を片方の手で保持し、他方の手の親指と人差し指で外側シェル4の左側壁12と右側壁14とに設けられた対向する切り欠き部22を通じて内側スライド6の左側壁26と右側壁28とを把持する。容器2を開くために、消費者は、図1に示す閉鎖位置から図2に示す開放位置まで外側シェル4に対して内側スライド6を摺動させ、そこで内側スライド6の第2の区画40の開放前面を外側シェル4の前部壁8内の第3アクセス開口部20と整列させるために、その開放上端18を通して図1のブロック体矢印によって示した方向に内側スライド6を外側シェル4から離れるように外向きに引っ張る。
【0103】
必要に応じて、その左側壁12及び右側壁14の横方向自由縁部に沿って設けられた1対の対向する切り欠き部22の代替として又はそれに追加して、外側シェル4の底部壁16に開口(図示せず)が設けられ、それによって使用中に、消費者は、容器2を開くために内側スライド6の底部壁32を押し付けることができる。
【0104】
本発明の第1の実施形態による容器2の内側スライド6の横方向外側断面は、その外側シェル4の横方向内側断面と実質的に等しく、そのために容器2の開閉中に、内側スライド6の外面と外側シェル4の内面との間で発生した摩擦力は、消費者によって正方向の力が加えられるまで外側シェル4に対する内側スライド6の摺動移動を防止する。
【0105】
以下に更に説明するように、容器2は、図2に示す開放位置を超える外側シェル4に対する内側スライド6の摺動移動を防止するための保持手段を更に含む。容器2が図2に示す開放位置にある状態で、消費者は、内側スライド6の第1の区画38の前面にわたって延びる第1区画カバー42の第2カバー区域46を把持し、第1の区画38内に収容された喫煙物品又は他の消費財(図示せず)にアクセスするためにそれを後ろ向きにピボット回転させる。第1区画カバー42の第2カバー区域46の横方向自由縁部に沿って設けられた切り欠き部は、消費者による第1区画カバー42の第2カバー区域46のピボット回転移動を容易にする。使用中に、内側スライド6の左側壁26及び右側壁28の縦方向自由縁部に沿って設けられた対向する切り欠き部34は、次に、内側スライド6の第1の区画38内に収容された消費財(図示せず)の容器2からの取り出しを容易にする。
【0106】
図1及び2の容器2の外側シェル4を形成することができる単体積層厚紙ブランク材が図3に示されている。図1及び2の容器2の内側スライド6の第1の区画38、第2の区画40及び仕切り36、並びに第1区画カバー42を形成することができる単体の積層厚紙ブランク材は、それぞれ、図4及び5に示されている。
【0107】
上述の図1及び2の容器2の外側シェル4及び内側スライド6の要素と類似する又は関連するブランク材の要素に対して、対応する参照番号が図3、4、及び5で使用される。ブランク材は、従来の方法で適切な切り込み線(図3、4、及び5に破線で示す)に沿って折り畳まれて接着剤を用いて固定された(図3及び4にクロスハッチングした範囲で示す)時に図1及び2に示す容器2の外側シェル4及び内側スライド6を形成する様々なパネル、フラップ、及びタブ(図3、4、及び5に太字でラベル付けした)を含む。本明細書を通して、用語の切り込み線は、例えば、ブランク材に折り目を付け、切り込みを付け、穿孔し、エンボス加工し、又はブランク材をその他の方法で圧縮し、切断し、又は脆弱化することによって形成される線を示すために使用される。
【0108】
図1及び2に示す容器2の外側シェル4を形成するための図3に示すブランク材は、前部壁パネル8、後部壁パネル10、左側面パネル12、内側右側壁パネル14a、外側右側壁パネル14b、内側底部壁パネル16a、及び外側底部壁パネル16bを有し、ブランク材が折り畳まれた時に外側シェル4の対応する壁を形成する。図3に示すように、ブランク材は、更に、それぞれ切り込み線に沿って左側壁パネル12及び外側右側壁パネル14bの下縁及び上縁に接続された1対の下側閉鎖タブ50及び1対の上側保持フラップ52と、切り込み線に沿って前部壁パネル8及び後部壁パネル10の上縁に接続された1対の上側補強フラップ54とを含む。
【0109】
外側シェル4を形成するために、上側補強フラップ54は、180度まで折り畳まれ、前部壁パネル8及び後部壁パネル10の内面に固定される。前部壁パネル8、後部壁パネル10、左側壁パネル12、内側右側壁パネル14a、及び外側右側壁パネル14bは、次に、折り畳まれて開放端中空スリーブを形成し、外側右側壁パネル14bは、内側右側壁パネル14aに固定される。内側底部壁パネル16a、外側底部壁パネル16b、及び下側閉鎖フラップ50は、次に、90度まで折り畳まれて公知の方法で互いに固定され、中空スリーブの下端が閉じられて外側シェル4の底部が形成される。最後に、上側保持フラップ52は、形成された外側シェル4内の左側壁パネル12及び外側右側壁パネル14bの内面に寄り掛かるように180度まで折り畳まれる。
【0110】
ブランク材の上側補強フラップ54と上側保持フラップ52の間及び前部壁パネル8と後部壁パネル10の間及び左側壁パネル12と右側壁パネル14の間に形成された折り畳み線は、容器2の形成された外側シェル4のそれぞれ前部壁8、後部壁10、左側壁12、及び右側壁14に対して巧妙な鈍い自由縁部を有利に提供する。
【0111】
図1及び2に示す容器2の内側スライド6の第1の区画38、第2の区画40、及び仕切り36を形成するための図4に示すブランク材は、ブランク材が折り畳まれた時に内側スライド6の対応する壁を形成する後部壁パネル24、内側左側壁パネル26a及び外側左側壁パネル26b、内側右側壁パネル28a及び外側右側壁パネル28b、内側上部壁パネル30a及び外側上部壁パネル30b、並びに内側底部壁パネル32a及び外側底部壁パネル32bを有する。
【0112】
図4に示すように、ブランク材はまた、切り込み線に沿って外側底部壁パネル32bの対向する側縁に接続された1対の下側閉鎖タブ56、切り込み線に沿って外側左側壁パネル26b及び外側右側壁パネル28bの上縁に接続された1対の上部閉鎖タブ58、及び切り込み線に沿って外側左側壁パネル26b及び外側右側壁パネル28bから離れている内側左側壁パネル26a及び内側右側壁パネル28aの縦方向縁部に接続された1対の後部壁補強フラップ60を含む。
【0113】
ブランク材は、更に、仕切り底部壁パネル62と、仕切り前部壁パネル64と、ブランク材が折り畳まれた時にその内部を主要な第1の区画38と2次的な第2の区画40とに分割する内側スライド6の仕切り36を形成し、切り込み線に沿って仕切り底部壁パネル62の側面に接続された1対の対向する仕切り側部フラップ66とを含む。図4に示すように、仕切り底部壁パネル62は、それが第2の区画40内の内側スライド6の後部壁24と重なり、かつ仕切り36を内側スライド6の底部壁32から離間させるようにブランク材の組み立て中に折り畳まれる接続パネル68を通じてブランク材の内側底部壁パネル32aに接続される。
【0114】
図1及び2に示す本発明の第1の実施形態による容器2の内側スライド6の第1の区画38、第2の区画40、及び仕切り36を形成するために、図4に示すブランク材の様々なパネル、タブ、及びフラップが折り畳まれて互いに固定される。ブランク材の組み立て中に、対向する仕切り側壁フラップ66は、内側左側壁パネル26a及び内側右側壁パネル28aの内面に固定される。それによって容器2の内側スライド6の第1の区画38及び第2の区画40が互いに確実に隔離され、それによって容器2の使用時の内側スライド6の第1の区画38及び第2の区画40の内容物間の交差汚染が有利に低減又は防止される。これは、容器の内側スライド6の第1の区画38が喫煙物品のような複数の消費財を収容し、内側スライド6の第2の区画40が1つ又はそれよりも多くの使用済み喫煙物品の吸い殻のような使用後の1つ又はそれよりも多くの消費財の残存物を収容するための廃棄物区画である場合、本発明の実施形態では特に望ましい。
【0115】
内側底部壁パネル32aと共に対向する仕切り側壁フラップ66を含めると、仕切り底部壁パネル62及び接続パネル68も、図4に示すブランク材の一方の側面だけ印刷することにより、すなわち、ブランク材の表裏を印刷する必要なく、内側スライド6の第2の区画40の内面及び内側スライド6の外面が両方とも有利に印刷可能である。
【0116】
ブランク材の内側左側壁パネル26a及び外側左側壁パネル26bと内側右側壁パネル28a及び外側右側壁パネル28bとの間、内側上部壁パネル30aと外側上部壁パネル30bの間、並びに内側底部壁パネル32aと外側底部壁パネル32bの間に形成された折り畳み線は、容器の形成された内側スライド6のそれぞれ左側壁26、右側壁28、上部壁30、及び底部壁32に対して巧妙な鈍い自由縁部を有利に提供する。
【0117】
後部壁補強フラップ60は、ブランク材組み立て中に折り畳まれ、そのために第1の区画38の内側スライド6の後部壁24と重なり、容器2の内側スライド6の第1の区画に収容された消費財の組成又は使用に関する情報などを印刷することができる付加的な表面積が有利にもたらされる。内側左側壁パネル26a、内側右側壁パネル28a、及び内側上部壁パネル30aと共に後部壁補強フラップ60を含めると、内側スライド6の第1の区画38の後部壁24、左側壁26、右側壁28,及び上部壁30の内面及び内側スライド6の外面は、図4に示すブランク材の一方の側面だけ印刷することにより、すなわち、ブランク材の表裏を印刷する必要なく、有利に印刷可能である。例えば、後部壁補強フラップ60がない時は、内側スライド6の後部壁24の内面上及び内側スライド6の後部壁24、左側壁26、右側壁28、上部壁30、及び底部壁32のうちの1つ又はそれよりも多くの外面上に印刷を設けるために図4に示すブランク材の両側面を印刷する必要があるであろう。
【0118】
図1及び2に示す容器では、後部壁補強フラップ60は、同一寸法であり、形成された内側スライド6内で後部壁補強フラップ60の縦方向自由縁部が互いに当接するように、それぞれ、内側スライド6の後部壁24の幅の約半分である。しかし、本発明による容器が、1つ又はそれよりも多くの異なるサイズの後部壁補強フラップを有する内側スライドを有することができることは認められるであろう。例えば、内側スライドは、切り込み線に沿って内側スライドの内側左側壁パネル、内側右側壁パネル、又は内側上部壁パネルのいずれかに接続されたその後部壁と実質的に同一幅の単一の後部壁補強フラップを有することができる。本発明による容器が、後部壁補強フラップ60が省略された内側スライドを含むことができることも認められるであろう。更に、図1及び2に示す容器2の内側スライド6を形成するのに必要な材料の量を低減し、かつ図4に示すブランク材の折り畳みを容易にするために、外側左側壁パネル26b、外側右側壁パネル28b、及び外側上部壁パネル30bのうちの1つ又はそれよりも多くも省略することができることは認められるであろう。
【0119】
内側スライド6の第1区画カバー42を形成するための図5に示すブランク材は、ヒンジ線(図5に太い破線で示した)に沿って接続された第1カバー区域パネル44及び第2カバー区域46と、切り込み線に沿って第1カバー区域パネル44の側縁に接続された1対の対向する保持タブ70とを有する。
【0120】
図1及び2の容器2の内側スライド6を形成するために、図5に示す第1区画カバー42を形成するためのブランク材の対向する保持タブ70が90度まで折り畳まれる。図6に示すように、内側スライド6の第1区画カバー42を形成するためのブランク材の第1カバー区域パネル44及び対向する保持タブ70は、次に、内側スライド6の第1の区画38、第2の区画40、及び仕切り36を形成するために折り畳まれたブランク材のそれぞれ仕切り前部壁パネル64及び左側壁パネル26及び右側壁パネル28の外面に固定される。容器2の内側スライド6を形成するのに必要な材料の量を低減するために、内側スライド6の第1区画カバー42の第2カバー区域46は、省略することができる。
【0121】
図6に示す形成された内側スライド6は、次に、その開放上端18を通して、形成された外側シェルに挿入され、図1及び2に示す本発明の第1の実施形態による容器2を形成する。
【0122】
図1及び2の容器2の外側シェル4及び内側スライド6を形成するために図3、4、及び5に示す単体積層厚紙ブランク材の様々なパネル、フラップ、及びタブが折り畳まれて互いに固定される正確な順序は、例えば、容器2を生産するのに使用される装置次第で変えることができることは認められるであろう。必要に応じて、図1及び2に示す容器2の外側シェル4及び内側スライド6を形成するために、図3、4、及び5に示す単体積層厚紙ブランク材を手動で折り畳むことができることも認められるであろう。
【0123】
外側シェル4の上側保持フラップ52は、外側シェル4の左側壁パネル12及び外側右側壁パネル14bの内面に固定されていない。これは、以下に更に説明するように、内側スライド6が外側シェル4内に挿入された状態で、外側シェル4の対向する上側保持フラップ52が内側スライド6の対向する保持タブ70と相互作用することを保証する。使用中に、内側スライド6が図2に示す開放位置に到達する時に、外側シェル4の内向きに折り畳まれた上側保持フラップ52が内側スライド6の保持タブ70と係合し、それによって外側シェル4に対する開放位置を超える内側スライド6の更なる摺動移動を有利に防止する。外側シェル4の上側保持フラップ52と内側スライド6の保持タブ70の間の相互作用は、容器2の内側スライド6がその外側シェル4から取り外されるのを防止する。
【0124】
図7に示す本発明の第2の実施形態によるスライド−シェル容器72は、図1及び2に示す本発明の第1の実施形態によるスライド−シェル容器と構成が似ている。図1、2、4、及び5に示して上述した本発明の第1の実施形態によるスライド−シェル容器2及びその内側スライドを形成するためのブランク材の要素と似ているか又は関連する本発明の第2の実施形態によるスライド−シェル容器72の要素及びその内側スライドを形成するためのブランク材に対して、図7、8、及び9では、類似の参照番号が使用される。
【0125】
図1及び2に示す本発明の第2の実施形態によるスライド−シェル容器72は、形状が直方体であり、外側シェル4及び外側シェル4内の内側スライド6を含む。
【0126】
本発明の第2の実施形態による容器72の外側シェル4は、図1及び2に示す本発明の第1の実施形態による容器2の外側シェル4と同一である。上述のように、外側シェル4は、前部壁8及び対向する後部壁10と、左側壁12及び対向する右側壁14と、底部壁16とを有する。外側シェル4の壁8、10、12、14、16は、前部壁8、後部壁10、左側壁12、及び右側壁12の上側横方向自由縁部によって形成された開放上側矩形端面18を含むカップ形状レセプタクルを形成し、その内部に内側スライド6が挿入される。外側シェル4の上端には、その左側壁12及び右側壁14の自由縁部に沿って1対の対向する切り欠き部22が設けられる。
【0127】
用語「前部」、「後部」、「上部」、「底部」、「上側」、及び「下側」は、容器72の上部にその外側シェル4の開放端面18があるように容器が直立した位置に保持された時の本発明の第2の実施形態による容器72の要素の相対位置を説明するのに使用される。本発明の第2の実施形態による容器72の以下の説明では、これらの用語は、図7から10に示す容器72又は外側シェル4又は内側スライド6の実際の向きに関係なく使用される。
【0128】
図7に示す容器72の内側スライド6は、後部壁24と、左側壁26及び対向する右側壁28と、上部壁30及び対向する底部壁32とを有する。内側スライド6の壁24、26、28、30、及び32は、図7に示すように、外側シェル4内の閉鎖位置と開放位置の間で縦方向に摺動可能なトレイを形成する。図7に示すように、その上部壁30に最も近い内側スライド6の左側壁26及び右側壁28の縦方向自由縁部に沿って1対の対向する切り欠き部34が設けられる。
【0129】
本発明の第2の実施形態による容器72の内側スライド6は、主要な第1の区画38及び2次的な第2の区画40を含む。主要な第1の区画38は、その底部壁32に最も近い内側スライド6の左側壁26と右側壁28との間で横方向に延びる内側スライド6の上部壁30から第1区画底部壁62aまで縦方向6に延びている。第2の区画40は、第1区画底部壁62aに平行かつ隣接する内側スライド6の左側壁26と右側壁28との間で横方向に延びる第2の区画の上部壁62bから内側スライド6の底部壁32まで縦方向に延びている。内側スライド6の第1の区画38及び第2の区画40の開放前面は、開放位置でそこを通して第1の区画38及び第2の区画40の内部にアクセス可能であるそれぞれ第1及び第2アクセス開口部として作用する。
【0130】
内側スライド6の後部壁24と平行な第1区画カバー42は、第1区画底部壁62aから内側スライド6の上部壁30まで延びている。第1区画カバー42は、横方向ヒンジ線に沿って第1区画底部壁62aに接続された第1カバー区域44と、横方向ヒンジ線に沿って第1カバー区域44に接続された第2カバー区域46とを有する。図7に示すように、中心切り欠き部48は、内側スライド6の上部壁30に隣接する第1区画カバー42の第2カバー区域46の横方向自由縁部に沿って設けられる。
【0131】
内側スライド6の後部壁24と平行な第2区画カバー74は、横方向ヒンジ線に沿って内側スライド6の底部壁32に接続され、内側スライド6の底部壁32から第2区画上部壁62bまで延びている。図10に示すように、第2区画上部壁62bに隣接する第2区画カバー74の横方向自由縁部に沿って中心突出部又はタブが設けられる。
【0132】
図1に示す閉鎖位置では、本発明の第2の実施形態による容器72の内側スライド6は、その外側シェル4内に収容され、外側シェル4の前部壁8、後部壁10、左側壁12、右側壁14、及び底部壁16は、内側スライド6のそれぞれ第1区画カバー42及び第2区画カバー74、後部壁24、左側壁26、右側壁28、及び底部壁32に隣接してその上に重なる。内側スライド6の第1の区画38の前面にわたって延びる第1区画カバー42の第1カバー区域44及び第2カバー区域46と、内側スライド6の第2の区画40の前面にわたって延びる第2区画カバー74とは、閉鎖位置で外側シェル4の前部壁8によって覆われる。従って、内側スライド6の第1の区画38及び第2の区画40の内部は、両方とも閉鎖位置でアクセス不能であり、閉鎖位置では、本発明の第2の実施形態による容器72は、図1に示す本発明の第2の実施形態による容器2と外観が実質的に同一である。
【0133】
図7に示す開放位置では、本発明の第2の実施形態による容器72の内側スライド6の底部壁32は、その外側シェル4の底部壁16から離間し、第1区画カバー42の第2カバー区域46によって覆われた内側スライド6の第1の区画38の部分は、その開放上端18を通って外側シェル4から外向きに突出する。図7に示すように、開放位置での内側スライド6と外側シェル4の相対位置は、内側スライド6の第2の区画40の前面にわたって延びている第2区画カバー74が、外側シェル4の前部壁8内に設けられた第3の細長いアクセス開口部20と実質的に整列するようなものである。図7に示すように、第3アクセス開口部20は、外側シェルの前部壁8にわたってその左側壁12及び右側壁14に向けて延びている。
【0134】
図7に示す開放位置の容器72では、消費者は、第1区画カバー42の第2カバー区域46をその第1カバー区域44から分離している横方向ヒンジ線を軸にしてピボット回転させることにより、内側スライド6の第1の区画38内にアクセスすることができる。開放位置では、消費者はまた、それに沿って第2区画カバー74が内側スライド6の底部壁32に接続される横方向ヒンジ線を軸にして第2区画カバー74をピボット回転させることにより、外側シェル4の前部壁8内に設けられた第3アクセス開口部20を通して内側スライド6の第2の区画40内にアクセスすることができる。
【0135】
結果として、本発明の第2の実施形態による容器2の内側スライド6の第1の区画38及び第2の区画40の内部は、両方とも図7に示す開放位置でアクセス可能である。
【0136】
使用中に、閉鎖位置の内側スライド6を用いて、消費者は、容器72の外側シェル4を片方の手で保持し、他方の手の親指と人差し指で外側シェル4の左側壁12と右側壁14とに設けられた対向する切り欠き部22を通じて内側スライド6の左側壁26と右側壁28と把持する。容器72を開くために、消費者は、図7に示す閉鎖位置から開放位置まで外側シェル4に対して内側スライド6を摺動させ、内側スライド6の第2の区画40の前面にわたって延びる第2区画カバー74を外側シェル4の前部壁8内の第3アクセス開口部20と整列させるために、その開放上端18を通して内側スライド6を外側シェル4から離れるように外向きに引っ張る。
【0137】
必要に応じて、その左側壁12及び右側壁14の横方向自由縁部に沿って設けられた1対の対向する切り欠き部22の代替として又はそれに加えて、外側シェル4の底部壁16に開口(図示せず)が設けられ、それによって使用中に消費者は、容器72を開くために内側スライド6の底部壁32を押し付けることができる。
【0138】
本発明の第1の実施形態と同様に、本発明の第2の実施形態による容器72の内側スライド6の横方向外側断面は、その外側シェル4の横方向内側断面と実質的に等しく、そのために容器72の開閉中に消費者によって正方向の力が加えられるまで内側スライド6の外面と外側シェル4の内面との間で発生する摩擦力は、外側シェル4に対する内側スライド6の摺動移動を防止する。
【0139】
以下に更に説明するように、容器72は、更に、図7に示す開放位置を超える内側スライド6の外側シェル4に対する摺動移動を防止するための保持手段を含む。容器72が図7に示す開放位置にある状態で、消費者は、内側スライド6の第1の区画38の前面にわたって延びる第1区画カバー42の第2カバー区域46を把持し、第1の区画38内に収容された喫煙物品又は他の消費財(図示せず)にアクセスするためにそれを後ろ向きにピボット回転させる。第1区画カバー42の第2カバー区域46の横方向自由縁部に沿って設けられた切り欠き部48は、消費者による第1区画カバー42の第2カバー区域46のピボット回転移動を容易にする。使用中に、内側スライド6の左側壁26及び右側壁28の縦方向自由縁部に沿って設けられた対向する切り欠き部34は、次に、内側スライド6の第1の区画38内に収容された消費財(図示せず)の容器2からの取り出しを容易にする。しかし、例えば、第1の区画38内に収容された消費財の向き次第で対向する切り欠き部34を省略することができることは認められるであろう。
【0140】
図7の容器72の外側シェル4は、上述の方法で図3に示す単体ブランク材から形成することができる。図7の容器72の内側スライド6の第1の区画38及び第1区画カバー42と、第2の区画40及び第2区画カバー74とを形成することができる単体積層厚紙ブランク材の各々は、図8と9に示している。
【0141】
上述の図7の容器72の内側スライド6の要素と類似するか又は関連するブランク材の要素に対して、対応する参照番号が図8及び9で使用される。ブランク材は、従来の方法で適切な切り込み線(図8及び9に破線で示した)に沿って折り畳まれ、接着剤を用いて固定された(図8及び9にクロスハッチングした範囲で示した)時に図1及び2に示す容器72の外側シェル4及び内側スライド6を形成する様々なパネル、フラップ、及びタブ(図8及び9に太字でラベル付けした)を含む。
【0142】
図7に示す容器72の内側スライド6の第1の区画38及び第1区画カバー42を形成するための図8に示すブランク材は、ブランク材が折り畳まれた時に対応する内側スライド6の壁を形成する後部壁パネル24、内側左側壁パネル26a及び外側左側壁パネル26b、内側右側壁パネル28a及び外側右側壁パネル28b、並びに内側上部壁パネル30a及び外側上部壁パネル30bを有する。図8に示すように、ブランク材はまた、切り込み線に沿って外側左側壁パネル26b及び外側右側壁8bの上縁に接続された1対の上側閉鎖タブ58を含む。
【0143】
図8に示すように、ブランク材は、接続パネル68aを通じてブランク材の後部壁パネル24に接続された第1区画底部壁パネル62aを更に含む。ブランク材の組み立て中に、接続パネル68aが折り畳まれ、そのためにそれは、内側スライド6の後部壁パネル24の上に重なり、第1区画底部壁パネル62aを内側スライド6の後部壁24、並びに外側左側壁26及び外側右側壁28の下縁から離間させる。
【0144】
ブランク材はまた、横方向切り込み線に沿って第1区画底部壁パネル62aに接続された第1カバー区域パネル44、ヒンジ線(図8に太い破線で示した)に沿って第1カバー区域パネル44に接続された第2カバー区域46、及び切り込み線に沿って第1カバー区域パネル44の側縁に接続された1対の対向する保持タブ70を更に含む。
【0145】
図7に示す本発明の第2の実施形態による容器72の内側スライド6の第1の区画38及び第1区画カバー42を形成するために、図8に示すブランク材の様々なパネル、タブ、及びフラップは、折り畳まれて互いに固定される。図10に示すように、ブランク材の組み立て中に、ブランク材の対向する保持タブ70は、内側スライドの左側壁26及び右側壁28の外面に固定される。
【0146】
内側左側壁パネル26a及び外側左側壁26bと内側右側壁パネル28a及び外側右側壁28bとの間、並びに内側上部壁パネル30aと外側上部壁パネル30bの間に形成された折り目線の各々は、容器72の形成された内側スライド6の左側壁パネル26と、右側壁パネル28と、上部壁パネル30とに対して巧妙な鈍い自由縁部26を有利に提供する。しかし、図7に示す容器72の内側スライド6を形成するのに必要な材料の量を低減するために、かつ図8に示すブランク材の折り畳みを容易にするために、外側左側壁パネル26b、外側右側壁パネル28b、及び外側上部壁パネル30bのうちの1つ又はそれよりも多くを省略することができることは認められるであろう。
【0147】
必要に応じて、本発明の第2の実施形態による容器72の内側スライド6の第1の区画38及び第1区画カバー42を形成するためのブランク材は、上述のように、切り込み線に沿って内側スライド6の内側左側壁パネル26a、内側右側壁パネル28b、又は内側上部壁パネル30aに接続された1つ又はそれよりも多くの後部壁補強フラップを更に含むことができることも認められるであろう。そのような実施形態では、ブランク材の組み立て中に第1の区画38内の内側スライド6の後部壁24と重なるように折り畳まれる後部壁補強フラップは、例えば、容器2の内側スライド6の第1の区画38内に収容された消費財の組成又は使用に関する情報などを印刷することができる付加的な表面積を有利に提供する。
【0148】
図7に示す容器72の内側スライド6の第2の区画40及び第2区画カバー74を形成するための図9に示すブランク材は、ブランク材が折り畳まれる時に第2の区画40の上部壁62bを形成する内側第2区画上部壁パネル62b’及び外側第2区画上部壁パネル62b’’を含む。
【0149】
図9に示すように、ブランク材は、接続パネル68bを通じて内側第2区画上部壁パネル62b’に接続された第2区画底部壁パネル32と、横方向切り込み線に沿って第2区画底部壁パネル32に接続された第2区画カバーパネル74とを更に含む。
【0150】
ブランク材が折り畳まれ、内側スライド6の第1の区画38及び第1区画カバー42を形成するための折り畳まれたブランク材に固定された時に、第2区画底部壁パネル32は、第1の区画38を形成するためのブランク材の接続パネル68aと重なる内側スライド6の底部壁32及び接続パネル68bを形成し、内側スライド6の第1区画カバー42は、第2の区画40の後部壁を形成する。
【0151】
ブランク材はまた、切り込み線に沿って接続パネル68bの対向する側縁に接続された内側左76a及び右78a第2区画側壁パネルと、切り込み線に沿って外側第2区画上部壁パネル62b’’の対向する側縁に接続された外側左76b及び右78b第2区画側壁パネルと、外側左76b及び右78b第2区画側壁パネルの外側左76b及び右78b第2区画側壁パネルの対向する側縁に接続された1対の下側閉鎖タブとを更に含む。
【0152】
図7に示す本発明の第2の実施形態による容器72の内側スライド6の第2の区画40及び第2区画カバー74を形成するために、図9に示すブランク材の様々なパネル、タブ、及びフラップは、折り畳まれて互いに固定される。ブランク材の組み立て中に、外側第2区画上部壁パネル62b’’は、内側第2区画上部壁パネル62b’の外面に固定され、外側左76b及び右78b第2区画側壁パネルは、内側左76a及び右78a第2区画側壁パネルの外面に固定される。図10に示すように、ブランク材の下側閉鎖タブ80も、第2区画底部壁パネル32の外面に固定される。
【0153】
図10に示すように、図7の容器72の内側スライド6を形成するために、第2の区画40及び第2区画カバー74を形成するための折り畳まれたブランク材の外側第2区画上部壁パネル62b’’の外面は、次に、内側スライド6の第1の区画38及び第1区画カバー42を形成するための折り畳まれたブランク材の第1区画底部壁パネル62aの外面に固定される。
【0154】
図10に示す形成された内側スライド6は、次に、その開放上端18を通して、形成された外側シェル4内に挿入され、図7に示す本発明の第2の実施形態による容器72を形成する。
【0155】
第1の単体積層ブランク材から内側スライド6の第1の区画38及び第1区画カバー42と、第2の単体積層ブランク材からその第2の区画40及び第2区画カバー74とを形成することにより、本発明の第2の実施形態による容器72の第1及び第2の区画が異なる材料から形成されるようになる。上述のように、内側スライドの第1及び第2の区画の一方が可燃性熱源又は燃料要素及びエーロゾル発生基体を含む複数の加熱式喫煙物品を収容し、内側スライドの第1及び第2の区画の他方が1つ又はそれよりも多くの使用済み加熱式物品を収容して消火するように意図した廃棄物区画である場合に、これが特に有利である。そのような実施形態では、複数の喫煙物品を収容する区画及びその区画カバーは、例えば、単体積層厚紙ブランク材から形成することができ、廃棄物区画は、1つ又はそれよりも多くの耐熱材料、1つ又はそれよりも多くの耐熱及び熱伝導材料、又はその組合せから又はそれらを用いて少なくとも部分的に形成、被覆、又は裏打ちすることができる。例えば、廃棄物区画及び廃棄物区画カバーは、単体アルミニウム積層ボール紙ブランク材から形成することができる。
【0156】
図7の容器72の内側スライド6を形成するために図8及び9に示す単体積層厚紙ブランク材の様々なパネル、フラップ、及びタブが折り畳まれて互いに固定される正確な順序は、例えば、容器72を生産するのに使用される装置次第で変えることができることは認められるであろう。必要に応じて、図7に示す容器72の外側シェル4及び内側スライド6を形成するために、図8及び9に示す単体積層厚紙ブランク材は、手動で折り畳むことができることも認められるであろう。
【0157】
上述の本発明の第1の実施形態と同様に、本発明の第2の実施形態による容器72の外側シェル4の上側保持フラップ52は、外側シェル4の左側壁パネル12及び外側右側壁パネル14bの内面に固定されない。これは、内側スライド6が外側シェル4内に挿入された状態で、外側シェル4の対向する上側保持フラップ52が内側スライド6の対向する保持タブ70と相互作用することを保証する。使用中に、本発明の第2の実施形態による容器72の内側スライド6が図7に示す開放位置に到達する時に、外側シェル4の内向きに折り畳まれた上側保持フラップ52が内側スライド6の保持タブ70と係合し、それによって外側シェル4に対する開放位置を超える内側スライド6の更なる摺動移動を有利に防止する。外側シェル4の上側保持フラップ52と内側スライド6の保持タブ70の間の相互作用は、容器72の内側スライド6がその外側シェル4から取り外されるのを防止する。
【0158】
本発明は、2つの別々の単体積層ブランク材から形成された内側スライドを含む容器に関連して以上のように例示した。しかし、本発明による容器は、単一の単体積層ブランク材から形成された内側スライドを含むことができる。例えば、本発明による容器は、単一の単体積層ブランク材から形成された第1及び第2の区画、一体的仕切り、及び一体的第1区画カバーを有する内側スライドを含むことができる。第1及び第2の区画、一体的仕切り、及び一体的第1区画カバーを有する内側スライドを形成するのに適する単一の単体積層ブランク材は、図5に示すブランク材のパネル及びフラップを図4に示すブランク材と組み合わせることによって形成することができる。本発明による容器はまた、第1区画カバーのヒンジ式第2カバー区域が省略され、内側スライドの第1及び第2の区画の両方が少なくとも部分的に開放前面を有する内側スライドを含むことができる。
【0159】
内側スライドの第1区画カバーの第2カバー区域が省略されるか、又は容器の内側スライドが単一の単体積層ブランク材から形成される場合に、外側シェルに対する開放位置を超える内側スライドの更なる摺動移動を防止するために、使用中に、外側シェル上に設けられた1つ又はそれよりも多くのヒンジ式フラップと相互作用する内側スライド上の1つ又はそれよりも多くの固定タブ又は他の突起を依然として設けることができることは認められるであろう。例えば、本発明による容器は、外側シェル4に対する開放位置を超える内側スライド6の更なる摺動移動を防止するために、使用中に、外側シェル4の内向きに折り畳まれた上側保持フラップ52が内側スライド6の下側閉鎖タブ56と係合する図4に示すものと似た単一の単体積層ブランク材から形成された内側スライドを含むことができる。
【0160】
本発明は、第1及び第2の区画の内部が両方ともアクセス不能な閉鎖位置と、第1及び第2の区画の内部が両方ともアクセス可能な「完全」開放位置との間を外側シェル内で摺動可能である2つの別々の単体積層ブランク材から形成された内側スライドを含む容器に関連して以上のように例示した。しかし、本発明による容器は、第1及び第2の区画の一方の内部がアクセス不能であり、かつ第1及び第2の区画の他方の内部がアクセス可能である1つ又はそれよりも多くの中間「部分開放」位置を通じて閉鎖位置と「完全」開放位置の間で外側シェル内で摺動可能な内側スライドを含むことができる。
【符号の説明】
【0161】
2 多重区画スライド−シェル容器
4 外側シェル
20 第3アクセス開口部
38 第1の区画
40 第2の区画

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側シェル(4)と、
第1アクセス開口部を備えた第1の区画(38)と第2アクセス開口部を備えた第2の区画(40)とを有し、該第1(38)及び第2(40)区画の内部がアクセス不能であるように該第1及び第2アクセス開口部が前記外側シェルによって遮られた閉鎖位置と、該第1(38)及び第2(40)区画の内部が両方ともアクセス可能である開放位置との間を該外側シェル(4)内で摺動可能である内側スライド(6)と、
を含む2重区画スライド−シェル容器(2,72)であって、
開放位置で、内側スライド(6)の第2アクセス開口部が、外側シェル(4)に設けられた第3アクセス開口部(20)と実質的に整列し、そのために該内側スライド(6)の第2の区画(40)の内部が、該第2及び第3(20)アクセス開口部を通してアクセス可能である、
ことを特徴とする容器。
【請求項2】
前記開放位置で、前記第1アクセス開口部の少なくとも一部分は、前記内側スライド(6)の前記第1の区画(38)の内部が該第1アクセス開口部を通してアクセス可能であるように前記外側シェル(4)からその開放端(18)を通って外向きに突出することを特徴とする請求項1に記載の容器(2,72)。
【請求項3】
前記内側スライドは、前記閉鎖位置で前記第1アクセス開口部を覆い、かつ前記開放位置で前記外側シェル(4)から外向きに突出する該第1アクセス開口部の少なくとも前記一部分が覆われない位置まで移動可能である第1区画カバー(42)を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の容器(2,72)。
【請求項4】
前記内側スライドは、前記閉鎖位置で前記第2アクセス開口部を覆い、かつ前記開放位置で該第2アクセス開口部の少なくとも一部分が覆われない位置まで移動可能である第2区画カバー(74)を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の容器(72)。
【請求項5】
少なくとも1つの可逆性サーモクロミック材料を含む熱インジケータが、前記第2区画カバー(74)上に設けられることを特徴とする請求項4に記載の容器(72)。
【請求項6】
少なくとも1つの可逆性サーモクロミック材料を含む熱インジケータが、前記閉鎖位置で前記第2区画カバー(74)の上に重なる前記外側シェル(4)の部分上に設けられることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の容器(72)。
【請求項7】
前記内側スライド(6)は、前記第1(38)及び第2(40)区画の一方の内部がアクセス不能であり、かつ該第1(38)及び第2(40)区画の他方の内部がアクセス可能である中間位置を通じて前記閉鎖位置と前記開放位置の間を前記外側シェル(4)内で摺動可能であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の容器(2,72)。
【請求項8】
前記中間位置で、前記第2の区画(40)の内部は、アクセス不能であり、かつ前記第1の区画(38)の内部は、アクセス可能であることを特徴とする請求項8に記載の容器(2,72)。
【請求項9】
前記外側シェル(4)からの前記内側スライド(6)の取り外しを防止するための保持手段(52、70)を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の容器(2,72)。
【請求項10】
前記保持手段(52、70)は、前記開放位置を超える前記内側スライド(6)の移動を防止することを特徴とする請求項9に記載の容器(2,72)。
【請求項11】
少なくとも1つの切り欠き部(22)が、前記外側シェル(4)の自由縁部に沿って設けられることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の容器(2,72)。
【請求項12】
前記内側スライド(6)の前記第1の区画(38)は、該内側スライド(6)の前記第2の区画(40)よりも大きいことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の容器(2,72)。
【請求項13】
前記内側スライド(6)の前記第1の区画(38)は、複数の消費財を収容し、該内側スライド(6)の前記第2の区画(40)は、廃棄物区画であることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の容器(2,72)。
【請求項14】
前記内側スライド(6)の前記第1の区画(38)及び該内側スライド(6)の前記第2の区画(40)は、別々の折り畳まれた積層ブランク材から形成されることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の容器(72)。
【請求項15】
前記内側スライド(6)の前記第1(38)及び第2(40)区画の少なくとも一方は、複数の喫煙物品を収容することを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の容器(2,72)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−504081(P2012−504081A)
【公表日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−529475(P2011−529475)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【国際出願番号】PCT/EP2009/007012
【国際公開番号】WO2010/037529
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(596060424)フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム (222)
【Fターム(参考)】