説明

3次元物体のラピッドプロトタイピングの装置からの残留粉末を再使用する方法及びシステム

【課題】3次元物体を生産的に製造する製造装置からの廃棄物粉末をリサイクルする方法及びシステムを提供することによって、製造プロセス及び物体の質を高めると共に経済的効率を向上させることを可能にすること。
【解決手段】本発明は、3次元物体3のラピッドプロトタイピングの装置からの残留粉末を再使用する方法及びシステムに関し、該方法は、残留粉末3aを濾すステップ又は残留粉末3aと新しい粉末とを混合するステップを含む。該方法は、結果として生成される粉末の特性を変更するステップを更に含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元物体を生産的に製造する製造装置の廃棄物粉末をリサイクルする方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、3次元物体製造用の粉末をリサイクルする方法及びシステムを記載している。このシステムは、支持部又はそれまでに施された層上に粉末状材料を層毎に施して、その物体に対応する複数の場所でのエネルギー放射によって粉末状材料を固化させる製造(building:積層)装置から成る。固化されていない廃棄物粉末は、製造装置から搬送ラインを介して濾過(straining)装置内へ直接搬送され、濾過装置は、製造装置とは別個に設けられており、製造装置から供給された廃棄物粉末を濾過する。濾過された廃棄物粉末は、更なる搬送ラインを介して保管容器内に搬送されて、再び使用することができる。
【0003】
特許文献2は、内蔵型の吸込手段と内部又は外部にある濾過装置とを有する3次元物体を製造する製造装置を記載している。
【0004】
これまでは、内蔵型の管及びホースがこのような製造装置において使用されていたが、その洗浄プロセスが複雑であるため、様々な粉末状材料の使用によって汚染物質が生じてしまう。
【0005】
詳細には、酸化等による粉末状材料のエージング(aging)はグリットサイズに強く依存する点で、金属を含んだ粉末による問題が生じる。しかし、概して、金属を含んだ粉末のリサイクルが一般的に使用されている。金属を含んだ粉末状材料として、任意の金属及びそれらの合金、並びに金属成分又は非金属成分との混合物が考慮される。更に、合成粉末のような純粋な非金属の粉末を使用してもよい。
【0006】
粉末は、機器において様々な状況に晒される。製造される物体の周囲では、製造空間の周辺よりも温度が高い。更に、製造領域の下側部分の粉末は、製造空間の上側部分の粉末よりも長い時間の間、製造空間内で高温に晒される。更に、凝集物が製造空間内では作り出されるが、保管容器及びブリーダー(bleeder)容器では作り出されない。更に、微粒子が凝結によって製造空間内に生成されるが、この微粒子は粉末内又は粉末上に堆積する。更に、磨損物がアプリケーションブレードから生じる可能性がある。
【0007】
このとき、新しい粉末及びこれまでに使用された廃棄物粉末が引き続き保管容器に供給されると、様々な特徴を有する成層が保管容器内に生成される。これは製造プロセスに対して悪影響を与える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国実用新案第201 07 262号
【特許文献2】独国特許出願公開第103 42 883号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
3次元物体を生産的に製造する製造装置からの廃棄物粉末をリサイクルする方法及びシステムを提供することによって、製造プロセス及び物体の質を高めると共に経済的効率を向上させることを可能にすることが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的は、請求項1に記載の特徴を有する方法及び請求項12に記載の特徴を有するシステムによって達成される。利点の更なる展開は、従属項に記載される。
【0011】
本発明の更なる特徴及び目的は、添付の図面に基づいて実施形態の説明から得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】3次元物体を製造するための製造装置の概略図である。
【図2】製造装置とは別個に設けられる本発明による吸込装置を示す図である。
【図3】製造装置とは別個に設けられる本発明による濾過装置を示す図である。
【図4】製造装置とは別個に設けられる本発明による供給装置を示す図である。
【図5】取替容器を運搬する本発明による運搬装置を示す図である。
【図6】基板プレート及びクランプシステムのためのアダプタープレートを有する本発明による運搬装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面に基づいて、3次元物体を生産的に製造する製造装置からの廃棄物粉末をリサイクルする方法及びシステムを以下に説明する。
【0014】
図1は、本発明による、3次元物体3を製造するための製造装置の概略図を示しており、この製造装置はこの実施形態ではレーザー焼結装置として形成されている。
【0015】
レーザー焼結装置は、上部が開いていると共に内部にプラットフォーム2を含むフレーム1を備え、プラットフォーム2は、垂直方向に移動可能であり、製造されることになる3次元物体3を支持する。フレーム1及びプラットフォーム2は、内部に製造空間を画定する。プラットフォーム2は、昇降装置12に接続されており、固化されることになる物体3の層が作業面4内にあるように昇降装置12によって垂直方向に移動させられる。
【0016】
図1には示されていないが、金属基板プレートを、プラットフォーム上に手作業で位置付けることができ、妥当な場合には固定又はねじ留めすることができる。そのような基板プレート、特にその上に焼結された物体3を有する基板プレートは比較的重い。好ましくは、ゼロポイント(zero-point)クランプシステムが使用され、このシステムでは基板プレートは下側に少なくとも1つのボルト又はピンを一般的に備えており、基板プレートはアンロードの前にクランプシステムから持ち上げられなくてはならない。
【0017】
更に、粉末3aの層を施すアプリケーター5が設けられる。粉末3aとして、レーザー焼結することができる全ての粉末を使用することができる。金属を含んだ粉末状材料として、任意の金属及び任意のその合金、並びに金属成分又は非金属成分との混合物が考えられる。更に、合成粉末のような純粋な非金属の粉末を使用してもよい。最初に、粉末3aが、貯蔵容器6から供給される。その後、粉末3aの層が最後に固化された層に既定の高さだけ重なるように、アプリケーター5は、作業面4において所定の高さまで移動させられる。製造装置は、レーザービーム7aを生成するレーザー装置7を更に備え、レーザービーム7aは、偏向手段8によって作業面4の任意の複数の場所に集束される。それによって、レーザービーム7aは、それぞれの層において、製造されることになる物体3の断面に対応する場所で粉末3aを選択的に固化させることができる。
【0018】
参照符号10は、フレーム1、プラットフォーム2、昇降装置12及びアプリケーター5を内部に配置した処理チャンバーを示す。処理チャンバー10の内部には、ドア(図示せず)を開放することによってアクセス可能である。参照符号9は、レーザービーム7aを導入するための、処理チャンバー10の開口を示す。更に、制御ユニット11が設けられ、これにより製造装置が協調的に製造プロセスを実行するように制御される。
【0019】
製造装置の動作中、第1のステップ(step:工程)において、プラットフォーム2は、その上面が1つの層の厚さだけ作業面4の下に位置するまで昇降機構12によって移動させられる。その後、粉末3aの第1の層が貯蔵容器6及びアプリケーター5によってプラットフォーム2上に施され、平滑化される。その後、制御ユニット11は、偏向されたレーザービーム7aが粉末3aの層の固化されることになる複数の場所に選択的に衝突するように、偏向手段8を制御する。それによって、粉末3aは、これらの場所でそれぞれ固化され、焼結される。
【0020】
次のステップにおいて、プラットフォーム2は、昇降装置12によって次の層の厚さだけ降ろされる。第2の材料層が貯蔵容器6及びアプリケーター5によって施され、平滑化され、レーザービーム7aによって選択的に固化される。これらのステップは、所望の物体3が製造されるまで繰り返される。
【0021】
図2は、製造装置とは別個に設けられる吸込装置13を示す。吸込装置13は、移動式クリーパー(creeper)に配置されており、第1の取替容器14のための収納領域を有する。第1の取替容器14は、吸込装置13内に取替え可能に配置される。吸込装置13は、固化されていない廃棄物粉末3aを、可撓性の吸込ホース15を介して製造装置から第1の取替容器14内へ吸い込む。可撓性の吸込ホース15には、物体3の形状寸法又は吸い込まれることになる廃棄物粉末3aの材料に適合する様々なノズルが設けられ得る。図示の吸込装置13は、加圧空気ポート(図示せず)を更に有し、この加圧空気ポートによって吸込装置13に加圧空気が供給される。加圧空気源は、製造装置内に一般的に存在する。したがって、吸込装置13は、加圧空気によって吸込ホース15内に吸気圧力を発生させるベンチュリノズル16と、排ガスを清浄するプレフィルター及びポストフィルターとを有する。更に、吸込装置13は、第1の取替容器14を計重する内蔵型計重機を備えていてもよい。それによって、その時点で取替容器14内部にある粉末質量を検出することが可能である。
【0022】
吸気圧力によって吸い込まれた廃棄物粉末3aは、第1のホース17によって第1の取替容器14内に排出される。第1のホース17はその下端で、クイックカプラー18によって第1の取替容器14の上側開口に接続することができ、クイックカプラー18は、吸込装置13と第1の取替容器14との防塵すなわち気密接続を提供する。このようなクイックカプラー18は、カムロックカプラー又は他のレバーアーム型カプラーとすることができる。
【0023】
第1のホース17の上端は、ホースクランプ(図示せず)によってベンチュリノズル16の出口に固定される。
【0024】
図3は、製造装置とは別個に設けられる濾過装置19を示す。吸込装置13と同様に、濾過装置19は、移動式クリーパー上に配置され、第2の取替容器20のための収納領域を有する。第2の取替容器20は、濾過装置19の収納領域内に取替え可能に配置される。好ましくは、第2の取替容器20は、第1の取替容器14と同様に構成される。濾過装置19は、振動式ワイヤストレーナー(strainer:濾過器)等のストレーナー21を更に有する。ストレーナー21は、ストレーナーケーシング22内への濾過インサート(a straining insert)のように、濾過装置19に挿入される。ストレーナーケーシング22は、ストレーナーケーシング22が開放可能であるように、相互に分離可能な2つのケーシングシェルから構成される。好ましくは、濾過装置19は、ストレーナー21の詰まりを防止する付加的な超音波発生器(図示せず)と、粗い粉末成分を排出するための特大サイズの粒子用出口(図示せず)と、ストレーナーに供給される粉末量を制御する付加的な計量装置とを更に有する。
【0025】
ストレーナー21は、その入口に第2のホース(図示せず)のためのポート23を有する。第2のホースの一端は、ストレーナー21のポート23に、ホース(host)クランプによって防塵すなわち気密様式に接続される。第2のホースの他端は、第1の取替容器14の上側開口に、クイックカプラーによって接続可能である(connectible)。このクイックカプラーは、吸込装置13に使用されるクイックカプラー18と同様である。更に、濾過装置19は、第2の取替容器14を計重する内蔵型計重機を備えていてもよい。それによって、その時点で取替容器14内部にある粉末質量を検出することが可能である。
【0026】
第3のホース24の一端は、ストレーナー21の出口に、ホースクランプ(図示せず)によって接続される。第3のホース24の他端は、第2の取替容器20の上側開口に、クイックカプラー25によって接続可能である。
【0027】
濾過装置19は、第1の取替容器14から供給された廃棄物粉末3aを濾過して、第2の取替容器20にその廃棄物粉末3aを供給する。濾過装置19は、製造装置とは別個に設けられる。
【0028】
図4は、製造装置とは別個に設けられ濾過された廃棄物粉末3aを製造装置に供給する供給装置26を示す。供給装置26は、上側部分に少なくとも1つの取替容器14、20のための収納領域を有し、図4に示された第2の取替容器20は、その開口27が下方を向くように逆さまに配置されている。第2の取替容器20内の粉末3aは、重力によって開口27を通じて排出され得る。第2の取替容器20は、更に、内部にある粉末3aが誤って排出されることがないように閉鎖具(図示せず)を有する。このような閉鎖具は、回転可能なシャッターとして構成してもよい。好ましくは、この閉鎖具は、製造装置によって制御される。好ましくは、供給装置26又は取替容器14、20には、計量装置(製造装置によって制御されるのが好ましい)が付加的に設けられる。加えて、供給装置26は、第2の取替容器20の開口と接続されることになる交換可能なノズルを備えていてもよい。更に、供給装置26は、第2の取替容器20を計重する内蔵型計重機を備えていてもよい。それによって、その時点で取替容器20内部にある粉末質量を検出することが可能である。
【0029】
上述したホース15、17、24は、ホースクランプによって吸込装置13、濾過装置19又は供給装置26に防塵すなわち気密様式に接続されるため交換可能である。ホースクランプの代わりに、クイックカプラーを用いてもよい。ホース17、24と取替容器14、25との防塵すなわち気密接続もまた、クイックカプラー18、25によって実現される。
【0030】
好ましくは、供給装置26は、濾過装置19上を移動することができるように構成される。このようにして、第1の取替容器14は、第1の取替容器14が濾過装置19のストレーナー21上に直接位置付けられるように、後述する運搬装置によって供給装置26内に逆さまに位置付けることができる。
【0031】
図5は、第1の取替容器14及び/又は第2の取替容器20を運搬する運搬装置28を示す。運搬装置28は、2つの支持アーム29を備えるフォークを有するとともに、高さが調節可能であるロール昇降カート(roll lifting cart)として構成されている。フォークは、ハンドル(図示せず)によって、例えばチェーン駆動装置を介して上下に移動させられる。双方の支持アーム29には、同軸に配置されたリセス30を有する2つのアダプター片が位置付けられる。代替的に、これらのリセスは、支持アーム29に直接機械加工されていてもよい。リセス30は、第1の取替容器14及び第2の取替容器20に側面に取り付けられた軸31に対応する。運搬装置28は、第1の取替容器14及び第2の取替容器20が吸込装置13及び濾過装置19のそれぞれの収納部分に配置されると、支持アーム29のリセス30を取替容器14、20の対応する軸31の下方へ移動させることが可能であるように構成されている。また、運搬装置28は、ハンドルによって、支持アーム29を持ち上げることができ、その結果、支持アーム29のリセス30が取替容器14、20の対応する軸31と係合し、取替容器14、20が持ち上げられるように構成されている。クイックカプラー18、25をホース17、24から解放することによって取替容器14、20を解放した後で、取替容器14、20は、運搬装置28によって次のステーションまで運搬され得る。
【0032】
図6に示すように、同じ運搬装置28を、基板プレート又はクランプシステムの1つを運搬するのに使用してもよい。このため、アダプタープレート32の形状のアダプターが支持アーム29上に取り付けられる。アダプタープレート32は、様々な基板プレート及びクランプシステムの収納が可能になるように、様々な配向で支持アーム29に取り付けられるように構成されている。図6の左側は、標準的な基板プレートを収納するためのアダプタープレート32の第1の位置を示しており、図6の右側は、クランプシステムを収納するためのアダプタープレート32の第2の位置(アダプタープレートが180度だけ垂直軸を中心に回転されている)を示している。
【0033】
運搬装置28の支持アーム29が、任意の取替容器並びに様々なサイズ及び形状を有する基板プレートに適合する付加的なアダプター又は同軸に配置されたリセスを備えることができることは明らかである。
【0034】
3次元物体3を生産的に製造する製造装置からの廃棄物粉末3aをリサイクルするシステムは、濾過された又は濾過されていない廃棄物粉末3aと別の粉末とを混合する装置を更に備えることができる。詳細には、他の粉末は、それまで使用されていない新しい粉末とすることができる。混合装置は、粉末混合物を均質化するか又は廃棄物粉末若しくは新しい粉末を均質化する装置を更に備えることができる。
【0035】
3次元物体3を生産的に製造する製造装置からの廃棄物粉末3aをリサイクルするシステムは、濾過装置又は混合装置に加えて、濾過装置又は混合装置から結果として生成される粉末の特徴を変更する更なる装置を有する。
【0036】
この更なる装置は、規定のグリットサイズ未満の粒子を除去する装置を有することができる。詳細には、除去はこの場合分離によって行われる。
【0037】
更なる装置は、廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末の化学組成を選択的に変更する装置であり得る。好ましくは、化学組成の選択的変更は、この場合、酸化物を還元することによって行われる。
【0038】
更なる装置は、廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末の粒子の周囲の雰囲気の組成又は特徴を選択的に変更する装置であり得る。好ましくは、選択的変更は、この場合、雰囲気中の主ガスを変更すること及び/又は雰囲気中の水分含量及び/又は雰囲気の圧力を変更することによって行われる。
【0039】
更なる装置は、濾過装置とは別に、廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末から汚染物質を除去する装置であり得る。好ましくは、汚染物質の除去は、汚染物質から廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末を分離するために該粉末の物理的特徴又は化学的特徴を使用して行われる。より好ましくは、廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末の物理的又は化学的特徴には、幾何学的形状、密度及び/又は比質量、導電率、磁化可能性、又は規定の流体媒質における溶解性が含まれる。
【0040】
好ましくは、調製ステップによって変更された結果として生成される粉末の特徴は、調製ステップの前後に測定される。より好ましくは、測定された特徴は記録される。より好ましくは、測定された特徴は、データセットとして電子的に記憶される。
【0041】
好ましくは、測定された特徴は、結果として生成される粉末に割り当てられる。より好ましくは、測定された特徴は、粉末容器上に若しくは該容器と関連して記憶されるか、又は3次元物体を製造するために結果として生成される粉末をリサイクルするときに機器の制御部(control)に伝達される。
【0042】
好ましくは、測定された特徴は、結果として生成される粉末の使用によって生産的に製造される物体3に割り当てられる。
【0043】
このように、更なる装置は、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の特徴を測定する装置であり得る。このような廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の特徴は、詳細にはグリットサイズ分布、化学組成、流動性又は水分含量とすることができる。廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の測定された特徴は、記憶装置に記憶及び記録することができる。
【0044】
このように、更なる装置はまた、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の特徴によって、第1の取替容器(保管容器)14又は第2の取替容器(保管容器)20を指定する(designate)装置であり得る。詳細には、これは、バーコード又はRFID(無線周波数識別)チップを、第1の取替容器(保管容器)14又は第2の取替容器(保管容器)20に取り付けることによって実現することができる。バーコード及びRFIDチップに、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の特徴が記憶される。
【0045】
このように、更なる装置はまた、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末から微粒子を分離するか又は濾過することによって除去する装置であり得る。好ましくは、これは、空気分離、要するに空気圧によって又はサイクロンによって行うことができる。
【0046】
このように、更なる装置はまた、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末を調製する装置であり得る。詳細には、化学的調製は、粉末を還元ガスに晒すことによって行うことができる。
【0047】
このように、更なる装置はまた、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の水分含量を変更するために、該粉末を乾燥又は加湿させる装置であり得る。
【0048】
このように、更なる装置はまた、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末から汚染物質を除去する装置であり得る。このような汚染物質は、アプリケーター5のアプリケーションブレードの磨損物又はブラシ(図示せず)の磨損物であり得る。
【0049】
このように、更なる装置はまた、例えばバーコード又はRFIDチップに記憶されている廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の特徴を製造装置に伝達する装置であり得る。製造装置は更に、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の測定された特徴に従って、3次元物体3の製造に関するパラメーターを変更する装置を備えることができる。製造装置は、対応する通知又は警告をユーザーに出力することができる。パラメーターを変更する装置は、代替的に、制御ユニット11及び関連するソフトウェアによって実現してもよい。このようなパラメーターは、レーザー出力、レーザースキャン速度、処理温度、プロセスガス組成、又はレーザーのパルス動作若しくは連続動作であり得る。このような特徴は、製造装置に伝達されてから物体3に適宜割り当てられる。
【0050】
3次元物体3を生産的に製造する製造装置からの廃棄物粉末をリサイクルするシステムの動作は、以下の通りである。
【0051】
製造装置の製造空間において3次元物体3を仕上げてから、処理チャンバーのドアを開放する。第1の取替容器14は、吸込装置13の収納領域に位置付けられており、取替容器14の上側開口は、クイックカプラー18によって吸込装置13に防塵すなわち気密様式に接続されている。固化されていない廃棄物粉末3aは、吸込装置13の可撓性の吸込ホース15によって、製造装置から吸込装置13内に配置された第1の取替容器14内に吸い込まれる。その後、運搬装置28を、吸込装置13まで移動し(又はその逆も可能である)、支持アーム29のリセス30を、第1の取替容器14の対応する軸31の下に移動させる。ハンドルを回転することによって支持アーム29が持ち上げられ、その結果、支持アーム29のリセス30が第1の取替容器14の対応する軸31と係合し、第1の取替容器14が持ち上げられる。クイックカプラー18を解放することによって、第1の取替容器14の上側開口を第1のホース17から分離してから、第1の取替容器14を運搬装置28によって濾過装置19まで運搬する。
【0052】
濾過装置19において、第1の取替容器14の上側開口が、クイックカプラー(図示せず)によって第2のホース(図示せず)に防塵すなわち気密様式に接続される。第2の取替容器は、既にクイックカプラー25によって第3のホース24に防塵すなわち気密様式に接続されている。
【0053】
廃棄物粉末3aは、第2のホースを介して濾過装置19に供給され、濾過装置19は、ストレーナー21によってその廃棄物粉末3aを濾過する。ここで、計量装置は、あまりにも多くの粉末がストレーナーに達することを防止する。同時に、付加的に設けられる超音波発生器は、ストレーナー21が詰まるのを防止する。廃棄物粉末3aは、ストレーナー21を通過した後、第3のホース24を通って第2の取替容器20内へ落下する。
【0054】
その後、クイックカプラー25を解放することによって、第2の取替容器20の上側開口が第3のホース24から分離され、第2の取替容器20は、第1の取替容器14に関して述べた方法と同様の方法で運搬装置28によって供給装置26まで運搬される。好ましくは、廃棄物粉末3aと別の粉末とを混合すること及び/又は結果として生成される粉末の特徴を変更する調製ステップがここで実行される。第2の取替容器20は、支持アーム29に係止しているときに、例えば転倒装置(図示せず)によって逆さまに回転され、供給装置26の上側部分に配置されることができるように上方に移動させられる。同時に、粉末が誤って漏れ出ることがないように第2の取替容器20の閉鎖具が閉鎖される。第2の取替容器20内部にある廃棄物粉末3aが製造装置に供給され戻されることができるように、第2の取替容器20の開口はここで更なるホースに接続されることができる。第2の取替容器20から製造装置への廃棄物粉末3aの供給は、粉末の重力によって又は空気圧によって実現することができる。好ましくは、更なるホースは一端に、製造装置内の粉末からホースを防塵すなわち気密様式に分離することができるスライダー又は閉鎖具を備える。
【0055】
廃棄物粉末3aを濾過すること又は廃棄物粉末3aと別の粉末とを混合することに加えて、濾過すること又は混合することから結果として生成される粉末の特徴を変更する更なる調製ステップが実行される。
【0056】
更なる調製ステップは、規定のグリットサイズ未満の粒子を除去するステップであり得る。好ましくは、除去はこの場合、分離によって行われる。
【0057】
更なる調製ステップは、廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末の化学組成を選択的に変更するステップであり得る。好ましくは、化学組成の選択的変更はこの場合、酸化物を還元することによって行われる。
【0058】
更なる調製ステップは、廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末の粒子の周囲の雰囲気の組成を選択的に変更するステップであり得る。好ましくは、選択的変更は、この場合、雰囲気中の主ガスを変更すること及び/又は雰囲気中の水分含量を変更することによって行われる。
【0059】
更なる調製ステップは、濾過とは別に、廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末から汚染物質を除去するステップであり得る。好ましくは、汚染物質の除去は、汚染物質から廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末を分離するために、該粉末の物理的又は化学的特徴を使用して行われる。より好ましくは、廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末の物理的又は化学的特徴には、幾何学的形状、密度及び/又は比質量、導電率、磁化可能性、又は規定の流体媒質における溶解性が含まれる。
【0060】
好ましくは、特徴は、調製ステップの前後に測定される。より好ましくは、測定された特徴は記録される。より好ましくは、測定された特徴はデータセットとして電子的に記憶される。
【0061】
好ましくは、測定された特徴は、結果として生成される粉末に割り当てられる。より好ましくは、測定された特徴は、粉末容器上に若しくは該容器と関連して記憶されるか、又は3次元物体を製造するために結果として生成される粉末をリサイクルする間に機器の制御部に伝達される。
【0062】
好ましくは、測定された特徴は、結果として生成される粉末の使用によって生産的に製造される物体3に割り当てられる。
【0063】
いかなる時点でも、詳細には第2の取替容器20を供給装置26まで運搬する前であり、かつ、廃棄物粉末3aを第2の取替容器20内へ充填した後で、これらのステップを品質管理のために実行することができる。このように、このようなステップは、詳細には、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の特徴を測定するステップであって、特徴は、詳細には、濾過された廃棄物粉末3aのグリット形状、グリット形状分布、化学組成、流動性又は水分含量である、測定するステップと、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の特徴によって、詳細には、特徴が記憶されるバーコード又はRFIDチップを取替容器14、20に取り付けることによって取替容器14、20を指定するステップと、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末から微粒子を分離することによって除去するステップと、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末を、詳細には酸化物の還元による化学的調製によって調製するステップと、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末から汚染物質を除去するステップであって、磁気的に、静電的に又はその他の方法で実行することができる、除去するステップと、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末と別の粉末とを混合するステップと、結果として生成される粉末混合物を均質化するステップとを含む。この方法又はこの方法の個々のステップは、不活性ガス雰囲気において実行してもよく、これは高反応性の粉末材料にとって特に利点である。好ましくは、吸込装置13、濾過装置19及び/又は供給装置26は、この場合、不活性ガスを供給又は排出するためのポートを有する。
【0064】
例えばバーコード又はRFIDチップに記憶される廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の特徴は、製造装置に伝達することができる。更に、製造装置に伝達される特徴は、物体3に割り当てられることができる。制御ユニット11は、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の測定された特徴に従って、3次元物体3の製造に関するパラメーターを変更することができる。
【0065】
本発明は、以下の利点を提供する。
【0066】
取替容器14、20を有するとともに製造装置とは別個に設けられる吸込装置13及び濾過装置19によって、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の品質管理が可能になり、これは、費用効率的にかつ柔軟に顧客の欲求に適合することができる。
【0067】
交換可能なホース15、17、24は容易に交換又は洗浄することができる。したがって、ホース15、17、24を交換又は洗浄した後で、様々な製造装置に対して同じ濾過装置19及び同じ吸込装置13を使用することが可能であり、様々な製造装置は、更に、様々な粉末材料を使用することが可能である。
【0068】
供給装置26の交換可能なノズルは、ブリーダー容器の中身を空にすること(draining)、ワークからの粉末の除去、別個の粉末容器の搬送等のような様々な機能を可能にする。
【0069】
取替容器は、品質管理のための粉末の分類及び情報管理を可能にする。更に、運搬並びに異なる粉末の混合及び均質化が簡略化される。
【0070】
本発明の範囲又は保護は、上述の実施形態によって限定されるのではなく、更なる変更及び変形が添付の特許請求の範囲によって規定される範囲内にある場合、それらの変更及び変形を包含するものである。
【0071】
好ましくは、第1の取替容器14は、第2の取替容器20と同じように構成される。しかしながら、これは本発明にとって必須ではないため、取替容器14、20は互いに異なっていてもよい。
【0072】
レーザー7の代わりに、電子ビームのようなエネルギー粒子放射を用いてもよい。粉末3aがレーザー焼結されることは必須ではなく、粉末3aはレーザーによって溶融されてもよい。
【0073】
このシステムにおいて述べられる構成要素は任意に組み合わせることができる。例えば、吸込装置を濾過装置に一体化させることができる。濾過装置も供給装置に一体化させることができる。
【0074】
製造装置からの粉末の除去は、この実施形態の吸込装置によって行われる。代替的に、粉末の除去は、粉末を吹き出して回収すること、又は粉末をその粉末自身の重力によって流出させることにより行ってもよい。
【0075】
加圧空気の代わりに、吸込装置は、真空によって又は電気的に動作させることもできる。
【0076】
粉末の調製は、濾過された廃棄物粉末3aに適用されるだけでなく、新しい粉末又は濾過されていない粉末にも適用することができる。
【0077】
濾過された廃棄物粉末3aからの微粒子の除去は、二重ストレーナーによって行うことができ、粗い部分は二重ストレーナーの上に残り、細かい部分が二重ストレーナーの下に堆積する。濾過された廃棄物粉末3aは、それらの間から引き出される。
【0078】
個々のステップは、オプションで、不活性ガス雰囲気において、要するに保護ガスを用いて実行することができる。
【0079】
製造装置は、レーザー焼結装置に限定されるのではなく、3Dプリントのような層毎に生成する方法を適用する任意の製造装置とすることができる。
【0080】
3次元物体3を生産的に製造する製造装置からの廃棄物粉末3aをリサイクルする方法が開示されており、この方法では、廃棄物粉末3aを濾過すること又は廃棄物粉末3aと別の粉末とを混合することに加えて、結果として生成される粉末の特徴を変更する更なる調製ステップが実行される。更なる調製ステップは、濾過とは別に、別のステップによって廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末から汚染物質を除去することを含み、汚染物質を除去することは、汚染物質から廃棄物粉末3a又は結果として生成される粉末を分離するために該粉末の物理的又は化学的特徴を使用して行われる。好ましくは、物理的又は化学的特徴には、幾何学的形態、密度及び/又は比質量、導電率、磁化可能性、又は規定の流体媒質における溶解性が含まれる。
【0081】
3次元物体3を生産的に製造する製造装置からの廃棄物粉末をリサイクルするシステムが開示されており、このシステムは、上述の方法のいずれか1つを実行する。このシステムは、支持部又はそれまでに施された層上に粉末状材料を層毎に施して物体3に対応する複数の場所でのエネルギー放射によって粉末状材料を固化させる製造装置と、第1の取替容器14を有する吸込装置13とを更に備え、このシステムでは、吸込装置13は、固化されていない廃棄物粉末3aを製造装置から吸い込み、吸込装置13は製造装置とは別個に設けられる。好ましくは、このシステムは、製造装置とは別個に設けられると共に(第1の取替容器14から供給される)廃棄物粉末3aを濾過し、その廃棄物粉末3aを第2の取替容器20に供給する濾過装置19を更に備える。第2の取替容器20は、製造装置とは別個に設けられる。好ましくは、吸込装置13は、ベンチュリノズル16を有する加圧空気吸込器(sucker)とプレフィルターとを備える。好ましくは、濾過装置19は、振動式のストレーナー21とストレーナーの詰まりを防止する付加的な超音波発生器とを備える。好ましくは、このシステムは、製造装置とは別個に設けられ、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末を製造装置に供給する供給装置26を更に備える。好ましくは、供給装置26は、交換可能なノズルを備える。好ましくは、吸込装置13、濾過装置19及び/又は供給装置26は内蔵型計重機を備える。好ましくは、このシステムは、少なくとも1つの取替容器14、20を吸込装置13、濾過装置19又は供給装置26に接続する少なくとも1つの交換可能なホース17、24と、少なくとも1つの取替容器14、20をホース17、24に防塵すなわち気密様式に接続するクイックカプラー18、25と、少なくとも1つのホース17、24を吸込装置13、濾過装置19又は供給装置26に防塵すなわち気密様式に接続するホースクランプ又はクイックカプラーとを更に備える。好ましくは、このシステムは、第1の取替容器14及び/又は第2の取替容器20を運搬する運搬装置28を更に備える。好ましくは、運搬装置28は少なくとも1つのアダプター30、32を備え、運搬装置28は、第1の取替容器14及び/又は第2の取替容器20、並びに製造装置に取り付けられることになる基板プレート又はクランプシステムを運搬するのに適しており、製造装置において3次元物体3が製造されることになる。好ましくは、このシステムは、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末から微粒子を分離することによって除去する装置を更に備える。好ましくは、このシステムは、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末を、詳細には酸化物の還元による化学的調製によって調製する装置を更に備える。好ましくは、このシステムは、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末から汚染物質を除去する装置を更に備える。好ましくは、このシステムは、廃棄物粉末3a、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末と別の粉末とを混合する装置を更に備える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元物体(3)を生産的に製造する製造装置からの廃棄物粉末(3a)をリサイクルする方法であって、
前記廃棄物粉末(3a)を濾過すること又は該廃棄物粉末(3a)と別の粉末とを混合することに加えて、結果として生成される粉末の特徴を変更する更なる調製ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記更なる調製ステップは、規定のグリットサイズ未満の粒子を、詳細には分離によって除去することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記更なる調製ステップは、前記廃棄物粉末(3a)又は前記結果として生成される粉末の化学組成を選択的に変更することを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記化学組成を選択的に変更することは、酸化物の還元を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記更なる調製ステップは、前記廃棄物粉末(3a)又は前記結果として生成される粉末の粒子の周囲の雰囲気の組成を、詳細には前記雰囲気中の主ガス又は水分含量を変更することによって選択的に変更することを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記更なる調製ステップは、前記廃棄物粉末(3a)又は前記結果として生成される粉末から汚染物質を、濾過とは別のステップによって除去することを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記粉末の特徴は、前記調製ステップの前及び/又は後で測定されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記測定された前記粉末の特徴は、詳細にはデータセットとして電子的に記憶することにより記録されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記測定された前記粉末の特徴は、詳細には粉末容器上に又は該粉末容器と関連して記憶することによって、前記結果として生成される粉末に割り当てられることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記3次元物体(3)を製造するために前記結果として生成される粉末をリサイクルする場合、前記測定された前記粉末の特徴は、前記機器の制御部に伝達されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記測定された前記粉末の特徴は、前記結果として生成される粉末の使用によって生産的に製造される物体(3)に割り当てられることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の前記方法を実行する、3次元物体(3)を生産的に製造する製造装置からの廃棄物粉末をリサイクルするシステム。
【請求項13】
前記廃棄物粉末(3a)、結果として生成される粉末、調製済み粉末、又は新しい粉末の特徴、詳細には、濾過された廃棄物粉末(3a)、前記廃棄物粉末(3a)、前記結果として生成される粉末、前記調製済み粉末、又は前記新しい粉末のグリットサイズ分布、化学組成、流動性、若しくは水分含量を測定する装置を更に備えることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記廃棄物粉末(3a)、前記結果として生成される粉末、前記調製済み粉末、又は前記新しい粉末の前記特徴によって、詳細には、前記粉末の特徴が記憶されるバーコード又はRFIDチップを前記粉末容器(14、20)に取り付けることによって、粉末容器(14、20)を指定する装置を更に備えることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記バーコード又は前記RFIDチップに記憶される、前記廃棄物粉末(3a)、前記結果として生成される粉末、前記調製済み粉末、又は前記新しい粉末の前記特徴を前記製造装置に伝達する装置と、
前記廃棄物粉末(3a)、前記結果として生成される粉末、前記調製済み粉末、又は前記新しい粉末の前記測定された特徴に従って、前記3次元物体(3)の製造に関するパラメーターを変更する装置と、
を更に備えることを特徴とする請求項13又は請求項14のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項16】
前記結果として生成される粉末混合物を均質化する装置を更に備えることを特徴とする請求項12乃至請求項15のいずれか1項に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−515668(P2012−515668A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−546686(P2011−546686)
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【国際出願番号】PCT/EP2010/000333
【国際公開番号】WO2010/083997
【国際公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(503267906)イーオーエス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング イレクトロ オプティカル システムズ (50)
【Fターム(参考)】