説明

3D建造物および地形に関する空間誤差パラメータ

【課題】3D建造物および地形に関する空間誤差パラメータの提供。
【解決手段】ディスプレイおよび測距デバイスを有する携帯デバイスを使用した3D物体および/または3D地形の視覚化の方法であって、前記3D物体および/または前記3D地形を、前記携帯デバイスからのそれらのそれぞれの距離に基づいて、かつ前記3D物体および/または前記3D地形の詳細度を測定するそれぞれのパラメータに基づいて視覚化することを含む、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイおよび測距デバイスを有する携帯デバイスを使用した3D物体および/または3D地形の視覚化の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポータブル・ハンドヘルド・デバイスまたは埋め込みデバイス、カー・ナビゲーション・システムだけでなく、サイクリスト、ハイカーまたは徒歩旅行者のためのナビゲーションシステムも当該技術分野において既知である。このようなデバイスは、多くの場合多数の、時として未知の物体および/または地形を通じて位置確認、ガイドするためのデバイスを利用しているそのユーザの現在の位置からの三次元3Dビューを提示することが多い。これらのデバイスはユーザに、そのユーザが自身の現在の視点から遭遇する3D世界の近似を提供する。
【0003】
3D物体の処理およびレンダリングは多角形メッシュを利用することが多い。多角形メッシュまたは非構造格子は、多面体3D物体の形状を画定する一組のまたは一まとまりの頂点、エッジおよび表面/面を、グラフィック表現および立体モデリングにおいて示す。表面は通常、三角形、四角形または他の単純な凸多角形から成り、これは、その多角形がレンダリング、すなわち、基礎的モデルからの物体の生成を容易にするためである。代替的に、表面は、より一般的な凹多面体、または穴を有する多面体から成ってもよい。
【0004】
グラフィック表現のために、特に携帯デバイスに関して、シーンの複雑度またはシーンの写実性は、レンダリング速度または単純にデバイスを使用するユーザに対してどれだけの情報が求められるかということに対してバランスを取らなければならない。特にナビゲーションシステムに関しては、ユーザは、自身の正面にあるシーン内に表示されるすべての物体または地形に関してそれほど詳細な情報を必要としない場合がある。いくらかの情報は、灯台と同様のマーカまたはビーコンとしての役割を果たすために低減さえしてもよい。
【0005】
特に車両におけるナビゲーションシステムに関して、情報のレンダリング速度はシステムの本質であり得る。それゆえ、システムによって表示されるフレームを加速するためにシーンの複雑度を低減する試みがなされている。したがって、上記で述べた、物体の近似に使用される多角形の数が低減され得る。単純なことに、これは、シーン全体、すなわち、表示されるべきすべての物体およびすべての地形に対してなされ得る。
【0006】
しかしながら、より洗練された手法は、物体の表現が物体ごとに異なる場合があるという差異を考慮に入れようとする。例えば、カー・ナビゲーション・システムに関して、物体が観察者、すなわち、車両の運転者または乗客から遠くで移動する場合、より粗い表現に対応するますます単純なメッシュが、物体をレンダリングするために使用される場合がある。
【0007】
上記は詳細度LoDの概念に通じており、各物体は多数の異なる表現を有する場合がある。
【0008】
上記は特に、家屋、共同住宅、塔、人間が造った史跡などのような都市部、居住区において頻繁に見られる三次元物体を参照する。このリストは道路、ならびに任意の交通手段、鉄道、路面軌道/路面鉄道も含む場合がある。基礎的モデルは、このような三次元物体のセットの表現に対して共通の情報モデルを表現することが多い。このようなモデルは、都市および地域モデルにおける最も関連する地理的および/または史跡の物体についてのクラスおよび関連の定義、および幾何学的、位相的、外見的特性のうちの少なくともいくつかに関連する地域モデルを提供することができる。これは旅行の重要性も含む場合がある。これらのモデルは、テーマ間の汎化階層、集団、物体間の関連、および空間的特性をさらに含む場合がある。
【0009】
同様に、地形について、数値標高モデルDEM、デジタル平面モデルDSM、またはデジタル地形モデルDTMが、三次元表現において地形の表面を表現することができる。デジタル地形モデルは通常裸地表面を表現するが、その上の一切の物体を有せず、すなわち、建物およびまた植物を有しない。
【0010】
このようなモデルの品質は、レーダ衛星、地球観測衛星またはスペースシャトル・レーダ・トポグラフィ・ミッションの進歩に伴って近年向上している。品質は例えば、地形の粗さ、サンプリング密度、ピクセルサイズまたは格子解像度、垂直解像度、ならびに地形分析および補間の方法に応じて决まり得る。
【0011】
これらのモデルのためのデータは、光検出および測距(LIDAR)、航空測量を考慮に入れた立体写真測量手法、全地球測位システム(GPS)、およびトポグラフィマップ、トータルステーション、経緯儀、ドップラ型レーダまたは焦点移動法による手作業によって得ることができる。
【0012】
しかしながら、上記の重要な問題は、ちょうどそのときにユーザにとって必要な情報をもたらすために、物体のいずれの表現を適切な表現として選択するかに関する、種々の物体についてのこれらの表現の管理である。また、モデリングはビューに依存する場合がある。これはまた、この情報を可能な限り速く提供する必要と結びついており、これはナビゲーションシステムに関して、特に車両において非常に重要である。このようなシステムに関して一般的には、現在の視点に応じて、3D物体、例えば、建造物および地形をレンダリングするための1つの特定の詳細度の使用である。しかしながら、これは依然として、ちょうどそのときにユーザ、例えば運転者にとって不必要な情報によって現在のシーンに過重な負荷をかける場合がある、多すぎる詳細を含んでいる場合がある。具体例として、ケルン大聖堂はケルン中央駅の真隣に位置している。両方の三次元表現に同様の詳細度を使用することは、ユーザが直面している現在の状況にとって不必要な多すぎる情報を提供する可能性がある。三次元物体および地形が混在する表現において同様の問題が発生する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、状況に応じて三次元物体および地形の幾何学的表現および視覚化に関して、上記で述べた問題に対する解決策を提供する。
【0014】
本発明は、ディスプレイおよび測距デバイスを有する携帯デバイスを使用した三次元物体、すなわち3D物体および/または3D地形の視覚化の方法であって、3D物体および/または3D地形を、携帯デバイスからのそれらのそれぞれの距離に基づいて、かつ3D物体および/または3D地形の詳細度を測定するそれぞれのパラメータに基づいて視覚化することを含む、方法を提供する。
【0015】
したがって、幾何学的表現は、観察者、すなわち、デバイスのユーザからそれぞれの3D物体および地形までのそれぞれの距離に基づく。3D物体および/または3D地形の詳細度は、3D物体および3D地形の詳細度を測定するそれぞれのパラメータによって記述されることができる。物体および地形の詳細度は通常、事前に分かっている。さらに、そのため物体までの距離は具体的な投影方式において非常に迅速に提供されることができる。中心投影またはカメラ投影において、視覚化されるべきさまざまな物体および地形間の距離(シーンの内部の距離)は一般的に既に分かっており、観察者からシーンの特定点までの距離のみ求める必要がある。したがって、両方のパラメータは非常に迅速に提供されることができ、それによって、3D物体および3D地形の高速かつ容易な視覚化が可能である。
【0016】
上記の方法において、一般的に、3D物体の各々は、その3D物体に関する複数の異なる詳細度LoDから選択される1つのLoDを有する幾何学的表現を有する。
【0017】
このようにして、3D物体の各々に関する詳細度のセットが提供されることができ、これらは容易にアクセス可能であり、3D物体の高速の幾何学的表現を提供することができる。
【0018】
上記の方法において、3D地形は1つまたは複数の部分を含む場合があり、これらの部分の各々は一般的に、複数のタイル状の表面、特に複数の異なる不規則三角形網TINを有するデジタル地形モデルDTMに対応する、その3D地形に関する複数の異なるLoDから選択されるLoDを有する幾何学的表現を有する。
【0019】
これに関して、詳細度という用語は3D地形に関しても使用される場合があり、複数の異なる詳細度が複数の異なるTINに対応する。したがって、3D地形は異なる複数の解像度を有する異なる複数の部分を有する場合がある、すなわち、草地を有する平原または野原は、山地または丘陵地、公園または森林とは異なる表現を必要とする場合がある。
【0020】
上記の方法において、3D物体に関するLoDは、ナビゲーションデータ標準規格またはCityGML標準規格のうちの少なくとも一方に適合している。
【0021】
したがって、詳細度は、携帯デバイス、特にナビゲーションシステム、携帯機器、スマートフォンなどに対する情報内容の標準化に合うようにする最新の業界標準に適合することができる。これらの標準規格を使用することは、上記のシステムのためのカードマップを容易にアップグレードする機会を有するという利益も提供する。したがって、アプリケーションとデータとは分離可能である。カードデータのバージョン管理は簡略化され、フォーマットはコンパクトであり、データは基本的に世界中で適用可能であり得る。
【0022】
上記の方法は、(a)測距デバイスから3D物体の各々までの距離および/または測距デバイスの位置から見える3D地形の部分までの距離を求めるステップと、(b)3D物体の各々および/または3D地形の部分の各々のために、それぞれ、3D物体および3D地形に関する複数の詳細度LoDからの1つのLoDを有するそれぞれの幾何学的表現を選択するステップであって、各LoDは、それぞれ、ステップ(a)の求められた距離に従って、3D物体および/または3D地形を表示するために、携帯デバイスからの所定の距離または距離の範囲に対応する、選択するステップと、(c)パラメータ全体がセットされている場合、3D物体の少なくともいくつかおよび/または3D地形の少なくともいくつかの部分について、それぞれ、ステップ(b)において選択されたLoDとは異なる、3D物体および3D地形に関する複数のLoDからのLoDを有する幾何学的表現を使用して、これらの3D物体および/または3D地形のこれらの部分の表現を決定するステップであって、これらの3D物体および/または3D地形のこれらの部分の各々について、決定はそれぞれのパラメータに基づく、決定するステップと、ステップ(b)および(c)において選択されたLoDを有する幾何学的表現に従って3D物体および/または3D地形の部分の各々を表示するステップとをさらに含むことができる。
【0023】
距離は、距離計、小型カメラ、例えばデジタルカメラのような測距デバイスによって、または衛星ナビゲーション情報、例えば、全地球測位システムGPSを介して間接的に求められることができる。3D物体に関するLoDは、所定の距離または距離の範囲に対応することができる。範囲の数はアプリケーション環境に応じて異なり得る。例示的な範囲のセットは、近距離、中距離および遠距離であり得るが、より細かいまたはより粗いセットが提供されてもよい。
【0024】
したがって一般的に、LoDと距離の範囲との間のマッピングが存在し得る。一般的に、このマッピングは1対1マッピングであることができる。3D地形に関するLoDは一般的に、3D物体に関するLoDとは異なる。また、地形に関するLoDに対応する範囲のセットは、3D物体までの距離のために選択される範囲のセットとは異なる場合がある。3D物体および3D地形の両方に対して同じ範囲のセットを使用することも可能である。3D物体の少なくともいくつかおよび/または3D地形の少なくともいくつかの部分のための幾何学的表現は、それぞれのパラメータを決定することによって、ステップ(b)におけるマッピングによる幾何学的表現から変更されることができる。すなわち、このパラメータは、各物体に対して提供される、少なくとも1つまたはいくつかの物体に関する決定を考慮に入れた具体的なパラメータである。同様に3D地形について、このパラメータは、部分の各々に対して提供される、地形の少なくとも1つまたはいくつかの部分に関する決定を考慮に入れた、3D地形の部分に関する具体的なパラメータである。
【0025】
したがって、デバイスの現在の位置から見える3D物体および/または3D地形の表示は、有利にはステップ(c)の決定を考慮にいれることができる。特定の適用状況においては、シーンの表示を3D物体のみ、または3D地形のみに限定することがさらに可能であり得る。それぞれのパラメータは、すべての3D物体および/または3D地形に関して事前に設定することができる。3D物体または3D地形のいくつかは上記の方法から適用除外される場合があり、または、それらの3D物体および/または3D地形について、それぞれのLoDが変化しないように、所定のそれぞれのパラメータが事前にセットされる場合があることも可能であり得る。すなわち、それらの3D物体および3D地形に関して、固定の幾何学的表現が適切である場合があることが、事前に設定または選択される場合がある。ユーザが各々のそれぞれのパラメータに対する設定を無効にすることが可能であり得る。
【0026】
パラメータ全体は例えば、物理的または論理的なスイッチを参照することができる。パラメータ全体がステップ(c)が実行されることになることを示す値にセットされる場合、少なくとも3D物体のいくつかおよび/または3D地形のいくつかの部分は、上記の方法に関与することができる。
【0027】
上記の方法において、パラメータ全体はユーザによって入力されることができるか、またはデフォルトの値に事前にセットすることができる。それゆえ、上記の方法を起動するために、ユーザはボタンを押し、スクリーンにタッチし、または音声によってコマンドを入力することができる。さらに、パラメータ全体はデバイスが起動するときにデフォルトの値にセットされることができる。デフォルトの値は、パラメータ全体の前回のセッションからの選択/設定であるか、または出荷時設定のデフォルトの値であることができる。
【0028】
上記の方法は、ステップ(c)において、それぞれのパラメータを所定のしきい値と比較することをさらに含むことができ、それぞれのパラメータが所定のしきい値以下である場合、ステップ(b)において選択された幾何学的表現がそれぞれ、3D物体および3D地形の複数のLoDのうちの最低の詳細度を既に含まない限り、それぞれの3D物体および/または3D地形を表示するためにステップ(b)において選択されたLoDよりも詳細でないLoDを有するそれぞれの幾何学的表現を選択することを含む。しきい値は事前に設定してもよい。デバイスを使用している間にしきい値を変更することが可能であり得る。例えば、ユーザはしきい値をセットまたはリセットするために働きかけることができる。物体ごとに物体特有のしきい値を有することも可能であり得る。したがって、上記の方法は、使用の容易さと、システムをユーザの必要に合わせて個別に調整する可能性とをともに組み合わせることを提供する。
【0029】
上記の方法は、ステップ(c)において選択された3D物体および/または3D地形の部分の幾何学的表現の各々に対してそれぞれのパラメータを事前に設定することをさらに含むことができる。
【0030】
各3D物体および/または3D地形の部分の各々に関するそれぞれのパラメータは前もって決定されることができる。すなわち、携帯デバイスはオンザフライでそれぞれのパラメータを決定するのに時間をとられることなく、それぞれのパラメータに基本的に常にアクセスすることができる。それぞれのパラメータを決定することは、特にデバイスのモデルデータが更新されている場合は、モデルデータが更新された後に実行されることができる。モデルデータの更新とともにパラメータを提供することも可能であり得る。
【0031】
上記の方法において、3D物体について、それぞれのパラメータは、Goldと名付けられる、ステップ(b)において選択されたLoDを有する幾何学的表現と、Gnewと名付けられる、異なるLoDを有する異なる幾何学的表現とを比較することによって事前に設定することができる。
【0032】
3D物体および/または3D地形に対する幾何学的表現がそれぞれ、未だに最少の情報を提供するLoD、すなわち最も粗いLoDに達していない場合、幾何学的表現は、特定の物体および/または地形の特定の部分に関してどのくらいの詳細が提供されるかに関して比較されることができる。本方法は、詳細の増大を考慮して逆の状況にも適用されることができることが理解されるべきである。このような用途について、最高の情報を有する、複数のLoDからのLoD、すなわち最も細かい詳細が考慮される必要がある。
【0033】
上記の方法において、3D物体に対する幾何学的表現を比較するステップは、(1)Gnewのすべての頂点について、Goldによって表現される3D物体のすべての表面までの距離を求めるステップと、(2)Gnewのすべての頂点について、ステップ(c1)の距離のうちの最低限の距離を求めるステップと、(3)ステップ(2)の最低限の距離のうちの最大値を求めるステップとを含むことができる。
【0034】
上記の方法において、3D物体に対する幾何学的表現を比較するステップは、(1)Gnewについて、最小の境界ボックスBminを求めることと、(2)Bminのすべての頂点について、Goldによって表現される3D物体のすべての表面までの距離を求めることと、(3)Bminのすべての頂点について、ステップ(2)の距離のうちの最低限の距離を求めることと、(4)ステップ(c2)の最低限の距離のうちの最大値を求めることとを含むことができる。
【0035】
最小の境界ボックスを求めることによって、前の、古い、および新しい幾何形状を比較するための非常に高速な手段が提供されることができる。LoDのうちの最低または最高の詳細度に未だ達していないことを条件として、新しい幾何形状は、LoDのリストのうちの真隣のLoDに必ずしも制限されず、一つおいて隣のまたは逆隣のレベルのLoDを選択することができる。
【0036】
上記の方法において、3D地形の部分について、それぞれのパラメータは、Toldと名付けられる、ステップ(b)において選択されたLoDを有する幾何学的表現と、Tnewと名付けられる、異なるLoDを有する異なる幾何学的表現とを比較することによって事前に設定することができる。
【0037】
したがって、3D地形の部分の比較は、異なる詳細度の比較と非常に類似している。それゆえ、両者は非常に迅速に実行することができる。
【0038】
上記の方法において、3D地形に対する幾何学的表現を比較するステップは、(1)Tnewのすべての三角形/タイルについて、TnewによってカバーされるToldによって表現される3D地形のすべての三角形/タイルまでの距離を求めることと、(2)Tnewのすべての三角形/タイルについて、ステップ(1)の距離のうちの最低限の距離を求めることと、(3)ステップ(2)の最低限の距離の二乗平均平方根を求めることとを含むことができる。
【0039】
それによって、古いおよび新しい3D地形の比較のためのロバストな測度が提供されることができる。
【0040】
上記の方法において、携帯デバイスは、一般的に不揮発性メモリおよびデータ接続、好ましくは無線データ接続を備える携帯電話、スマートフォン、タブレットデバイスまたはカー・ナビゲーション・システムであることができ、3D物体および3D地形に関する複数のLoDがそれぞれ、一般的に不揮発性メモリ内に記憶され、LoDはデータ接続を介してダウンロード可能であり得る。
【0041】
したがって、上記の方法は最新の携帯デバイス上で実装されることができる。一般的に、これらのデバイスは小型かつ軽量である。本方法は、埋め込みデバイス上でも実行することができる。
【0042】
本発明は、コンピュータプログラム製品であって、コンピュータ上で実行されるときに上記に記載された方法のステップを実行するためのコンピュータ実行可能命令を有する少なくとも1つのコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品をさらに提供することができる。
【0043】
本発明の上記のおよび他の態様、特徴および利点は、添付の図面とともに取り上げられるときに以下の詳細な説明からより明らかとなる。
【0044】
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
ディスプレイおよび測距デバイスを有する携帯デバイスを使用した3D物体および/または3D地形の視覚化の方法であって、前記3D物体および/または前記3D地形を、前記携帯デバイスからのそれらのそれぞれの距離に基づいて、かつ前記3D物体および/または前記3D地形の詳細度を測定するそれぞれのパラメータに基づいて視覚化することを含む、方法。
(項目2)
前記3D物体の各々は、前記3D物体に関する複数の異なる詳細度LoDから選択される1つのLoDを有する幾何学的表現を有する、上記項目に記載の方法。
(項目3)
前記3D地形は1つまたは複数の部分を含み、前記部分の各々は、複数のタイル状の表面、特に複数の異なる不規則三角形網TINを有するデジタル地形モデルDTMに対応する、前記3D地形に関する複数の異なるLoDから選択されるLoDを有する幾何学的表現を有する、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目4)
前記3D物体に関するLoDは、ナビゲーションデータ標準規格またはCityGML標準規格のうちの少なくとも一方に適合している、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
(a)前記測距デバイスから前記3D物体の各々までの前記距離および/または前記測距デバイスの位置から見える前記3D地形の前記部分までの前記距離を求めるステップと、
(b)前記3D物体の各々および/または前記3D地形の前記部分の各々のために、それぞれ、3D物体および3D地形に関する前記複数の詳細度LoDからの1つのLoDを有するそれぞれの幾何学的表現を選択するステップであって、各LoDは、それぞれ、ステップ(a)の前記求められた距離に従って、前記3D物体および/または前記3D地形を表示するために、前記携帯デバイスからの所定の距離または距離の範囲に対応する、選択するステップと、
(c)パラメータ全体がセットされている場合、前記3D物体の少なくともいくつかおよび/または前記3D地形の少なくともいくつかの部分について、それぞれ、ステップ(b)において選択された前記LoDとは異なる、3D物体および3D地形に関する前記複数のLoDからのLoDを有する幾何学的表現を使用して、これらの3D物体および/または前記3D地形のこれらの部分の表現を決定するステップであって、これらの3D物体および/または前記3D地形のこれらの部分の各々について、前記決定は前記それぞれのパラメータに基づく、決定するステップと、
(d)ステップ(b)および(c)において選択された前記LoDを有する前記幾何学的表現に従って前記3D物体および/または前記3D地形の前記部分の各々を表示するステップと
を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
ステップ(c)は、前記それぞれのパラメータを所定のしきい値と比較することを含み、前記それぞれのパラメータが前記所定のしきい値以下である場合、ステップ(b)において選択された前記幾何学的表現がそれぞれ、3D物体および3D地形に関する前記複数のLoDのうちの最低の詳細度を既に含まない限り、それぞれの前記3D物体および/または前記3D地形の前記部分を表示するためにステップ(b)において選択された前記LoDよりも詳細でないLoDを有するそれぞれの幾何学的表現を選択することを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
ステップ(c)において、前記パラメータ全体はユーザによって入力されるか、またはデフォルトの値に事前にセットされる、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
ステップ(c)は、ステップ(c)において選択された前記3D物体および/または前記3D地形の前記部分の前記幾何学的表現の各々に対して前記それぞれのパラメータを事前に設定することをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記3D物体について、前記それぞれのパラメータは、Goldと名付けられる、ステップ(b)において選択された前記LoDを有する前記幾何学的表現と、Gnewと名付けられる、異なるLoDを有する異なる幾何学的表現とを比較することによって事前に設定される、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記3D物体に対する前記幾何学的表現を比較することは、
(1)Gnewのすべての頂点について、Goldによって表現される前記3D物体のすべての表面までの距離を求めることと、
(2)Gnewのすべての頂点について、ステップ(c1)の前記距離のうちの最低限の距離を求めることと、
(3)ステップ(2)の前記最低限の距離のうちの最大値を求めることと
を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記3D物体に対する前記幾何学的表現を比較することは、
(1)Gnewについて、最小の境界ボックスBminを求めることと、
(2)Bminのすべての頂点について、Goldによって表現される前記3D物体のすべての表面までの距離を求めることと、
(3)Bminのすべての頂点について、ステップ(2)の前記距離のうちの前記最低限の距離を求めることと、
(4)ステップ(c2)の前記最低限の距離のうちの最大値を求めることと
を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記3D地形の前記部分について、前記それぞれのパラメータは、Toldと名付けられる、ステップ(b)において選択された前記LoDを有する前記幾何学的表現と、Tnewと名付けられる、異なるLoDを有する異なる幾何学的表現とを比較することによって事前に設定される、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
前記3D地形に対する前記幾何学的表現を比較することは、
(1)Tnewのすべての三角形/タイルについて、TnewによってカバーされるToldによって表現される前記3D地形のすべての三角形/タイルまでの前記距離を求めることと、
(2)Tnewのすべての三角形/タイルについて、ステップ(1)の前記距離のうちの最低限の距離を求めることと、
(3)ステップ(2)の前記最低限の距離の二乗平均平方根を求めることと
を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記携帯デバイスは、不揮発性メモリおよびデータ接続、好ましくは無線データ接続を備える携帯電話、スマートフォン、タブレットデバイスまたはカー・ナビゲーション・システムであることができ、3D物体および3D地形に関する前記複数のLoDはそれぞれ、前記不揮発性メモリ内に記憶され、前記LoDは前記データ接続を介してダウンロード可能である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
コンピュータ上で実行されるときに上記項目のいずれか一項に記載された方法のステップを実行するためのコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ可読記憶媒体。
(項目16)
コンピュータプログラム製品であって、コンピュータ上で実行されるときに上記項目のいずれか一項に記載された方法のステップを実行するためのコンピュータ実行可能命令を有する少なくとも1つのコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。
【0045】
(摘要)
ディスプレイおよび測距デバイスを有する携帯デバイスを使用した3D物体および/または3D地形の視覚化の方法であって、3D物体および/または3D地形を、携帯デバイスからのそれらのそれぞれの距離に基づいて、かつ3D物体および/または3D地形の詳細度を測定するそれぞれのパラメータに基づいて視覚化することを含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明による、3D物体および/または3D地形の視覚化のための方法の概略的な表現である。
【図2A】本発明による、3D物体に対する新しい幾何学的表現と古い幾何学的表現との比較の概略的な表現である。
【図2B】本発明による、3D地形の部分の新しい幾何学的表現と古い幾何学的表現との比較の概略的な表現である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1において、3D物体および/または3D地形の視覚化のための方法の概略的な表現が図示されている。図示されている方式において、3D物体および3D地形の両方はともに、または個別に取り扱われる場合があることは理解されるべきである。ユーザは示されている3D物体のみまたは3D地形のみを有するように選択することができることも理解されるべきである。
【0048】
ステップS210において、測距デバイスの現在の位置から、測距デバイスの位置から見えるすべての3D物体および/または3D地形までの距離が求められる。測距デバイスは視野の特定の立体角/前方光円錐を見ることができる。この角は2πステラジアンを下回るか、最大でもそれに等しい程度であり得る。これは、ヒトまたはカメラのような視野に類似であり得る。システムは一般的に静止物体を参照し、それによって、内部物体距離は通常、事前に分かっており、射影方式および現在の視点のみを考慮に入れる必要がある。
【0049】
ステップS220において、前のステップS210において見える各3D物体および/または各3D地形について、3D物体に関する詳細度LoDおよび/または3D地形に関する詳細度、すなわち不規則三角形網TINが、ステップS210において求められた/測定された距離に関して選択される。一般的に、求められた距離は、距離の所定の範囲またはビン内に入る。一般的に、複数のこのような範囲が存在する。例えば、5つの所定の範囲またはビンが存在し得る。より単純な例において、3つの距離の範囲が存在し得る。これらの距離の範囲は特定のLoDにマッピングされることができる。すなわち、例えば、500m〜1000mの距離がLoD1と名付けられる第1のLoDに対応することができる。これは最も粗いLoDであり得る。500m〜250mの間の距離がLoD2と名付けられる第2のLoDに対応することができる。250mよりも接近した/近い距離がLoD3と名付けられる第3のLoDに対応することができる。LoD3は例えば、最大の詳細を提供する最も精細なLoDを表現することができる。
【0050】
異なる3D物体および/または3D地形はそれらのそれぞれの形状、外表面、テクスチャなどの異なる複雑度を有し得るため、本方法は、論理スイッチであり得るスイッチのようなパラメータ全体がセットされるか否かをチェックするためのステップS230において継続する。パラメータ全体がセットされる場合、本方法はステップS240〜S265に続いて継続する。
【0051】
ステップS240において、ステップ220において選択されるLoDとは異なるLoDを有する幾何学的表現を使用して、3D物体の少なくともいくつかおよび/または3D地形の少なくともいくつかの部分の表現が決定され、その決定はそれぞれのパラメータに基づく。それぞれのパラメータは事前に設定することができる。それぞれのパラメータは、ユーザが事前にセットすることもできる。一般的に、それぞれのパラメータの事前設定または事前セットは現在の観察状況とは独立して実行されることができる。決定についてすべての3D物体および/または3D地形の部分が考慮に入れられることができる。しかしながら、3D物体のいくつかおよび/または或る3D地形について、それぞれのLoDまたはTINは変更しないままであるべきであり得る。その場合、3D物体のサブセットおよび/または3D地形の部分のみが考慮に入れられる。
【0052】
ステップS250において、ステップS240において考慮された3D物体および/または3D地形について、本発明は継続する。ステップS260において指示されるように、3D物体および/または3D地形の各々に関するそれぞれのパラメータはしきい値と比較されるべきである。それぞれのパラメータがしきい値以下である場合、ステップS263において指示されるように、それぞれのLoDは、例えば、情報がより少ないより粗いLoDに変更することができる。そうでない場合、ステップS265において指示されるように、前に選択された/マッピングされたLoDを保持することができる。
【0053】
3つのLoD範囲の上記の例において、3D物体、例えば、中世の塔のような史跡が、本方法を実行しているデバイスを使用しているユーザから200m離れて位置していると仮定する。例えば、ユーザはカー・ナビゲーション・システムを使用して自動車を運転している場合がある。この距離は測距デバイスによって求められることができる。一般的に、ここで考慮されている距離の目盛りについて、ユーザおよびデバイスは大体同じ位置に位置する。したがって、上記の例において与えられている距離の範囲のマッピングは、200mの求められた距離をLoD3にマッピングし、これはこの例においては最も精細なLoDである。それぞれのパラメータは事前に設定することができる。それぞれのパラメータの事前設定は図2Aおよび2Bを参照してさらに述べられる。下記を参照されたい。それぞれのパラメータは所定のしきい値を下回る場合がある。その場合、例えば、本方法は、3D物体、ここでは中世の塔の幾何学的表現に対して、この例の次に粗いLoD、すなわちLoD2を選択することができる。一つおいて隣の幾何学的表現、すなわちLoD1も選択されることができることは理解されるべきである。
【0054】
ステップS270において、ステップS210において考慮された3D物体および/または3D地形の部分の各々は、ステップS220およびステップS263/265において選択されたLoDを有する幾何学的表現に従って表示される。
【0055】
上記で述べたように、3D物体の各々および/または3D地形の各々に関するそれぞれのパラメータは事前に設定することができる。図2Aは、3D物体の各々に関するそれぞれのパラメータの事前規定の概略表現を図示している。同様に、図2Bは、3D地形の各々に関するそれぞれのパラメータの事前設定の概略表現を図示している。
【0056】
図2Aは、3D物体の新しい幾何学的表現と、前の、古い表現との比較を示している。この意図は、新しい幾何学的表現がそれぞれの3D物体にとって適切であるか否かを見出すことである。これは、自動的に見出されることができる。新しい幾何学的表現は一般的に、前のものよりも劣る詳細を含み得る。
【0057】
ステップS310において、幾何形状の比較が開始される。新しい幾何学的表現Gnewのすべての頂点について、古い幾何学的表現Goldによって表現される3D物体のすべての表面までの距離が求められる。ユークリッド空間における、一点の表面までの距離は、ヘッセ正規形を使用して求められることができる。これを説明するために、新しい幾何学的表現は長方形のボックスに対応すると仮定する。このようなボックスは8つの頂点を有する。前の、古い幾何形状は20個の表面/面を有していたと仮定する。したがって、8つの頂点の各々について、古い幾何形状の表面までの20個の距離が求められることになる。
【0058】
ステップS320において、ステップS310の距離のうちの最低限の距離が求められる。すなわち、例えば、新しい幾何学的表現のn個の頂点について(一般的に、整数であるnは3以上である)、n個の最低限の距離が求められることになる。説明のために、上記で述べられた、四角形ボックスの例示的な新しい幾何学的表現について、このステップの結果は8個の最低限の距離を提供することになる。
【0059】
ステップS330において、Gnewのすべての頂点について、すなわち、すべての最低限の距離について、ステップS320の最低限の距離のうちの最大値が求められる。このステップの後、1つの最大値が求められる。上記の例において、8個の最低限の距離から最大値、すなわち最も大きい距離が選択される。
【0060】
上記によって、それぞれの3D物体に関するそれぞれのパラメータが求められる。このパラメータは3D物体に関するそれぞれのしきい値と比較されることができる。
【0061】
上記の方法は、少なくとも新しい幾何形状Gnewについて、その幾何学的表現の頂点のセット全体の代わりに、常に長方形ボックスが使用されるように変更されることができる。単純で、かつ曖昧でない選択は、新しい幾何形状を囲む最小の境界ボックスを選択することであろう。この場合、これは上記の例において既に指示されているように、新しい3D幾何形状のために処理されるべき頂点の数を8に低減することになる。
【0062】
図2Bは図2Aにおけるものと類似の方法を図示しているが、これは3D地形の部分についてのものである。3D地形全体または少なくともその部分は、前の表現におけるものとは異なる解像度によって描画される場合がある。新しい表現は、一般的に、3D地形のそれぞれの部分について前の詳細度よりも劣る詳細を示す、新しい詳細度に再び対応することができる。一例として、それらは、LoD1またはTIN1、LoD2またはTIN2およびLoD3またはTIN3と名付けられる、地形に関する3つの詳細度であり得る。これにおいて、TIN1は、最低の詳細を示し得、これは最も粗い三角測量に対応することになる。TIN3は、最も精細な三角測量を有する最高の詳細を示し得る。この例の3つの詳細度に対する、すなわち、3つのTINに対する距離の範囲のマッピングは、図2Aに関連して与えられた例に関連して述べられたものと同様であり得る。しかしながら、異なる距離の範囲が選択されてもよい。また、詳細度、ここではTINの数は、上記で与えられた例に関連して指示された詳細度の数とは異なってもよい。例えば、3D物体に関して5つのLoDがあり得るが、3D地形に関して3つのみのLoD/TINがあってもよい。
【0063】
ステップS350において、Tnewのすべての頂点について、Tnewによってカバーされる前のToldによって表現される3D地形のすべての三角形/タイルまでの距離が計算され、ここで、Tnewは3D地形の少なくとも一部を表す。
【0064】
ステップS360において、本方法は継続し、ステップS350において求められた距離の中から、新しい幾何学的表現Tnewのすべての三角形/タイルについて、ステップS350において求められた距離のうちの最低限の距離が求められる。このステップの結果として、最低限の距離のセットが獲得されている。
【0065】
ステップS370において、最低限の距離の二乗平均平方根が求められる。3D物体に関するステップS330と同様に、3D地形の少なくとも一部のそれぞれの幾何学的表現に関する1つの測度が求められており、これは所定のしきい値と比較されることができる。この比較に基づいて、異なる詳細度、ここではTINが、それぞれの3D地形またはその3D地形の少なくとも部分に対して選択されることができる。
【0066】
本発明が、その特定の好ましい実施形態を参照して示し説明されてきたが、そこで添付の特許請求の範囲によって画定される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形式および詳細においてさまざまな変更がなされ得ることが当業者には理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイおよび測距デバイスを有する携帯デバイスを使用した3D物体および/または3D地形の視覚化の方法であって、前記3D物体および/または前記3D地形を、前記携帯デバイスからのそれらのそれぞれの距離に基づいて、かつ前記3D物体および/または前記3D地形の詳細度を測定するそれぞれのパラメータに基づいて視覚化することを含む、方法。
【請求項2】
前記3D物体の各々は、前記3D物体に関する複数の異なる詳細度LoDから選択される1つのLoDを有する幾何学的表現を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記3D地形は1つまたは複数の部分を含み、前記部分の各々は、複数のタイル状の表面、特に複数の異なる不規則三角形網TINを有するデジタル地形モデルDTMに対応する、前記3D地形に関する複数の異なるLoDから選択されるLoDを有する幾何学的表現を有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記3D物体に関するLoDは、ナビゲーションデータ標準規格またはCityGML標準規格のうちの少なくとも一方に適合している、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
(a)前記測距デバイスから前記3D物体の各々までの前記距離および/または前記測距デバイスの位置から見える前記3D地形の前記部分までの前記距離を求めるステップと、
(b)前記3D物体の各々および/または前記3D地形の前記部分の各々のために、それぞれ、3D物体および3D地形に関する前記複数の詳細度LoDからの1つのLoDを有するそれぞれの幾何学的表現を選択するステップであって、各LoDは、それぞれ、ステップ(a)の前記求められた距離に従って、前記3D物体および/または前記3D地形を表示するために、前記携帯デバイスからの所定の距離または距離の範囲に対応する、選択するステップと、
(c)パラメータ全体がセットされている場合、前記3D物体の少なくともいくつかおよび/または前記3D地形の少なくともいくつかの部分について、それぞれ、ステップ(b)において選択された前記LoDとは異なる、3D物体および3D地形に関する前記複数のLoDからのLoDを有する幾何学的表現を使用して、これらの3D物体および/または前記3D地形のこれらの部分の表現を決定するステップであって、これらの3D物体および/または前記3D地形のこれらの部分の各々について、前記決定は前記それぞれのパラメータに基づく、決定するステップと、
(d)ステップ(b)および(c)において選択された前記LoDを有する前記幾何学的表現に従って前記3D物体および/または前記3D地形の前記部分の各々を表示するステップと
を含む、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
ステップ(c)は、前記それぞれのパラメータを所定のしきい値と比較することを含み、前記それぞれのパラメータが前記所定のしきい値以下である場合、ステップ(b)において選択された前記幾何学的表現がそれぞれ、3D物体および3D地形に関する前記複数のLoDのうちの最低の詳細度を既に含まない限り、それぞれの前記3D物体および/または前記3D地形の前記部分を表示するためにステップ(b)において選択された前記LoDよりも詳細でないLoDを有するそれぞれの幾何学的表現を選択することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
ステップ(c)において、前記パラメータ全体はユーザによって入力されるか、またはデフォルトの値に事前にセットされる、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
ステップ(c)は、ステップ(c)において選択された前記3D物体および/または前記3D地形の前記部分の前記幾何学的表現の各々に対して前記それぞれのパラメータを事前に設定することをさらに含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記3D物体について、前記それぞれのパラメータは、Goldと名付けられる、ステップ(b)において選択された前記LoDを有する前記幾何学的表現と、Gnewと名付けられる、異なるLoDを有する異なる幾何学的表現とを比較することによって事前に設定される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記3D物体に対する前記幾何学的表現を比較することは、
(1)Gnewのすべての頂点について、Goldによって表現される前記3D物体のすべての表面までの距離を求めることと、
(2)Gnewのすべての頂点について、ステップ(c1)の前記距離のうちの最低限の距離を求めることと、
(3)ステップ(2)の前記最低限の距離のうちの最大値を求めることと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記3D物体に対する前記幾何学的表現を比較することは、
(1)Gnewについて、最小の境界ボックスBminを求めることと、
(2)Bminのすべての頂点について、Goldによって表現される前記3D物体のすべての表面までの距離を求めることと、
(3)Bminのすべての頂点について、ステップ(2)の前記距離のうちの前記最低限の距離を求めることと、
(4)ステップ(c2)の前記最低限の距離のうちの最大値を求めることと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記3D地形の前記部分について、前記それぞれのパラメータは、Toldと名付けられる、ステップ(b)において選択された前記LoDを有する前記幾何学的表現と、Tnewと名付けられる、異なるLoDを有する異なる幾何学的表現とを比較することによって事前に設定される、請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記3D地形に対する前記幾何学的表現を比較することは、
(1)Tnewのすべての三角形/タイルについて、TnewによってカバーされるToldによって表現される前記3D地形のすべての三角形/タイルまでの前記距離を求めることと、
(2)Tnewのすべての三角形/タイルについて、ステップ(1)の前記距離のうちの最低限の距離を求めることと、
(3)ステップ(2)の前記最低限の距離の二乗平均平方根を求めることと
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記携帯デバイスは、不揮発性メモリおよびデータ接続、好ましくは無線データ接続を備える携帯電話、スマートフォン、タブレットデバイスまたはカー・ナビゲーション・システムであることができ、3D物体および3D地形に関する前記複数のLoDはそれぞれ、前記不揮発性メモリ内に記憶され、前記LoDは前記データ接続を介してダウンロード可能である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
コンピュータ上で実行されるときに請求項1〜14のいずれか一項に記載された方法のステップを実行するためのコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ可読記憶媒体。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【公開番号】特開2013−33475(P2013−33475A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−163955(P2012−163955)
【出願日】平成24年7月24日(2012.7.24)
【出願人】(504147933)ハーマン ベッカー オートモーティブ システムズ ゲーエムベーハー (165)
【Fターム(参考)】