説明

AD変換器及び秤

【課題】デジタルデータへの変換精度を高めることのできるAD変換器を提供する。
【解決手段】AD変換器3の制御装置33は、所定の積分時間が経過するまで測定電圧Viを積分した後、積分回路31からの出力電圧Vsが標準電圧Voに達するまで基準電圧−Vrを逆積分する変換動作を繰り返して行う。各変換動作での積分時間は、記憶回路33aに記憶された積分時間情報に基づき定められる。積分時間情報は、1回〜n回までの変換動作回数と、各変換動作での積分時間を定めるクロックパルスのカウント値a1〜anとを対応づけて記憶している。各カウント値a1〜anは、少なくとも前回の変換動作で用いられるカウント値a1〜anと異なる値に設定されている。また、各カウント値a1〜anは、それまでのm+1回に亘る変換動作でのカウント値の累計値が、各変換動作で等しい値となるように設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の時間間隔で、又は、所定時間の間サンプリングしたアナログデータをデジタル値に変換し、デジタルデータを出力するAD変換器、及び該AD変換器を備える秤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のAD変換器としては、下記の特許文献1に示す2重積分型のAD変換器が開示されている。このAD変換器は、測定電圧を積分回路で一定時間積分してサンプリングした後に一定電圧で逆積分を行い、積分回路の出力が標準電圧に達するまでの逆積分時間に基づき、アナログ電圧をデジタル値に変換する。このような変換動作を繰り返し行うことにより、連続したアナログ電圧が離散的なデジタルデータに変換される。
【0003】
【特許文献1】特開昭62−231524号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のAD変換器では、各変換動作での積分時間及び逆積分時の入力電圧が一定であることから、測定電圧に大きな変化がない場合には、各変換動作でのサンプリングの時間間隔も一定に保たれる傾向にある。このため、一定周期で測定電圧に混入するノイズの周期とサンプリングの時間間隔とが同期すると、ノイズの混入した測定電圧に基づくデジタル値への変換が継続して行われ、デジタルデータへの変換精度が大きく低下する虞があった。このような問題は、測定電圧のサンプリングを一定の時間間隔で行う、逐次比較型等の他のAD変換器でも同様に生じる虞があった。
【0005】
特に、複数回に亘るサンプリングで得られた各デジタル値を加算平均してデジタルデータへの変換を行うことにより、ノイズ混入による変換誤差を抑えているAD変換器では、ノイズの混入周期とサンプリングの時間間隔とが同期すると、変換誤差を抑えられずに、変換精度が大きく低下する虞があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決することのできるAD変換器及び秤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決するために、本発明のAD変換器は、アナログデータをデジタル値に変換し、デジタルデータを出力するAD変換器であって、少なくとも前回のサンプリングと異なる時間間隔又は時間で、アナログデータのサンプリングを行うことを特徴とする。
また、本発明は、アナログデータをサンプリングしてデジタル値に変換する度に、それ以前の1回又は複数回にわたる累計回数のサンプリングに基づき変換されたデジタル値の累計値に加算し、加算結果に基づき出力するデジタルデータを特定することを特徴とする。
また、本発明は、アナログデータをサンプリングする前記時間間隔又は前記時間を、複数回にわたる前記累計回数のサンプリングが行われる間の前記時間間隔又は前記時間の累計値に加算して得られる値が、各サンプリング時点で等しい値となるように、アナログデータのサンプリングを行うことを特徴とする。
また、本発明の秤は、加えられた荷重を計測する計測器から供給されるアナログデータを、上記何れかのAD変換器でデジタル値に変換し、デジタルデータを得ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、デジタルデータへの変換精度を高めることのできるAD変換器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の最良の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の体重計1の構成の概略を示すブロック図である。また、図2は、体重計1が備えるAD変換器3の構成の概略を示すブロック図である。
【0010】
図1に示すように、体重計1は、歪みゲージを抵抗として構成されたブリッジからの出力電圧を増幅する差動増幅回路2と、差動増幅回路2で増幅されたアナログ電圧をデジタル値に変換して得られるデジタルデータを出力するAD変換器3と、AD変換器3から出力されたデジタルデータの表示を行う表示装置4とを備えている。なお、歪みゲージは、体重計1に加えられた荷重を計測する計測器であり、荷重を受けたロードセルの歪み量に応じて抵抗値を変化させる。ブリッジからの出力電圧は、各歪みゲージの抵抗値の変化に応じて変化し、これに伴い差動増幅回路2からAD変換器3への入力電圧も変化する。
【0011】
図2に示すように、AD変換器3は、差動増幅回路2から入力される測定電圧Viを積分する積分回路31と、積分回路31からの出力電圧Vsが標準電圧Voに達しているかを判別するコンパレータ32と、AD変換器3が備える各回路の動作を制御する制御装置33とを備えている。
【0012】
積分回路31は、オペアンプ31aの反転入力端子に抵抗Rを接続すると共に非反転入力端子を接地し、反転入力端子と出力との間にコンデンサCを接続して構成されている。また、積分回路31の出力は、コンパレータ32の反転入力端子と接続されている。抵抗Rには、差動増幅回路2の出力及び基準電圧源30が、それぞれスイッチ回路s1又はスイッチ回路s2を介して接続されている。基準電圧源30からは、測定電圧Viと逆極性の基準電圧−Vrが入力される。また、コンパレータ32は、非反転入力端子を標準電圧源36に接続され、出力を制御装置33に接続されている。標準電圧源36からは、標準電圧Voが入力される。なお、コンパレータ32の非反転入力端子は、電圧源に接続せずに接地してもよく、この場合標準電圧Vo=0Vとなる。
【0013】
制御装置33には、クロックパルスを発生させるクロックパルス発生回路34と、クロックパルスの発生回数をカウントするカウンタ35と、スイッチ回路s1,s2とが接続されている。制御装置33は、クロックパルス発生回路34から入力されるクロックパルスと同期して、スイッチ回路s1,s2及びカウンタ35の動作を制御し、所定の積分時間が経過するまでスイッチ回路s1をオン,スイッチ回路s2をオフして測定電圧Viを積分した後、積分回路31からの出力電圧Vsが標準電圧Voに達するまでスイッチ回路s1をオフ,スイッチ回路s2をオンして基準電圧−Vrを逆積分する変換動作を繰り返して行う。
【0014】
各変換動作において、制御装置33は、逆積分が開始されてから終了するまでの逆積分時間に基づき、測定電圧Viをデジタル値に変換する。ここで、制御装置33が変換動作を行う積分時間及び逆積分時間は、カウンタ35によるクロックパルスのカウント値に基づき定められる。制御装置33の記憶回路33aには、過去のm回(本実施形態では4回)の変換動作での逆積分時間中のカウンタ35のカウント値が、それぞれデジタル値として累積加算され、デジタル累計値として記憶される。また、記憶回路33aには、デジタル累計値とデジタルデータとして出力される変換デジタル値とを対応付けた変換情報が記憶されている。
【0015】
制御装置33は、変換動作を行ってデジタル値を取得する度に、取得したデジタル値を記憶回路33aに記憶したデジタル累計値に加算し、得られたm+1回(本実施形態では4+1=5回)分のデジタル累計値に基づき、記憶回路33aに記憶された変換情報を参照して変換デジタル値を決定する。また、制御装置33は、決定した変換デジタル値をデジタルデータとして出力し、表示装置4に表示させる。
【0016】
AD変換器3による各変換動作での積分時間は、記憶回路33aに記憶された積分時間情報に基づき定められる。積分時間情報は、1回〜n回までの変換動作回数と、各変換動作での積分時間を定めるクロックパルスのカウント値a1〜anとを対応づけて記憶するテーブルである。カウント値a1〜anは、変換動作回数1回に対応するカウント値a1から順に変換動作で用いられ、カウント値anまで用いられると再びカウント値a1が用いられる。各カウント値a1〜anは、少なくとも前回の変換動作で用いられるカウント値a1〜anと異なる値に設定されており、例えば、カウント値a2はカウント値a1及びa3と異なる値となっている。各カウント値a1〜anは、先にm回(本実施形態では4回)の変換動作で得られたカウント累計値に今回のカウント値を加えたものが等しい値となるように設定されている。つまり、AD変換器3では、過去のm回の変換動作で得られたカウント値の累計値に変換動作でのカウント値を加算して得られるm+1回分のカウント累計値が、各サンプリング時点で等しい値となるように、アナログデータのサンプリングを行う。
【0017】
次に、AD変換器3がアナログデータをデジタルデータに変換して出力する動作を説明する。図3は、AD変換器3の動作を説明するタイミングチャートである。同図には、積分回路31のオペアンプ31aからの出力電圧Vs,コンパレータ32からの出力電圧Vc,クロックパルス,リセットパルス,及びカウントパルスの信号波形がそれぞれ示されている。
【0018】
時刻T0に制御装置33がスイッチ回路s1を閉路させると、積分回路31が備えるオペアンプ31aの反転入力端子に、差動増幅回路2から抵抗Rを介して電圧Viが入力され、これに伴いコンデンサCに電流が入力されて充電される。これにより、反転入力端子への入力電圧の積分値に比例した逆極性の電圧Vs(コンデンサCへの入力電流の積分値に比例した逆極性の電圧)がオペアンプ31aから出力されてコンパレータ32の反転入力端子に入力される。コンパレータ32の反転入力端子に入力されるオペアンプ31aの出力電圧Vsは、充電時間と共に徐々に低下する。オペアンプ31aの出力電圧Vsが、コンパレータ32の非反転入力端子に入力される標準電圧Voより高い間は、コンパレータ32の出力電圧VcがLoレベルを保っている。
【0019】
オペアンプ31aの出力電圧Vsが時刻T1に標準電圧Voまで低下すると、コンパレータ32の出力電圧Vcは、LoレベルからHiレベルに変化する。コンパレータ32の出力電圧VcがHiレベルに変化すると、制御装置33は、リセットパルスをカウンタ35に入力する。これにより、カウンタ35は、カウント値をリセットして“0”にし、クロックパルスのカウントを開始する。その後カウンタ35は、クロックパルス発生回路34からクロックパルスが制御装置33に入力される度にクロックパルス数をカウントし、カウント値を制御装置33に出力する。カウント値は、制御装置33の記憶回路33aに記憶される。オペアンプ31aの出力電圧Vsが低下を続け、標準電圧Voを下回っている間は、コンパレータ32の出力電圧VcがHiレベルを保っている。
【0020】
時刻T2に、記憶回路33aに記憶されたカウンタ35のカウント値が積分時間情報に定める所定の値に達すると、制御装置33は、スイッチ回路s1を開路させると共にスイッチ回路s2を閉路させる。これにより、積分回路31が備えるオペアンプ31aの反転入力端子に、抵抗Rを介して基準電圧−Vrが入力され、これに伴い時刻T0〜時刻T2までと逆極性の電流がコンデンサCに入力され、オペアンプ31aの出力電圧Vsが上昇する。また、制御装置33は、リセットパルスをカウンタ35に入力する。これにより、カウンタ35は、カウント値をリセットして“0”にして新たなカウントを開始し、カウント値を制御装置33に出力する。
【0021】
コンパレータ32の反転入力端子に入力されるオペアンプ31aの出力電圧Vsが徐々に上昇し、コンパレータ32の非反転入力端子に入力される標準電圧Voを時刻T3に上回ると、コンパレータ32の出力電圧VcがHiレベルからLoレベルに変化する。コンパレータ32の出力電圧VcがLoレベルに変化すると、制御装置33は、リセットパルスをカウンタ35に入力する。これにより、カウンタ35によるカウントが終了し、カウント値が記憶回路33aに記憶される。その後、時刻T0に制御装置33がスイッチ回路s2を開路させてスイッチ開路s1を閉路させることにより、上昇を続けていたオペアンプ31aの出力電圧Vsが低下して、次の変換動作が行われる。
【0022】
以降、制御装置33は、時刻T0〜時刻T3までと同様の変換動作を、積分時間情報に定めるカウント値に応じた積分時間で繰り返して行う。図3に示す5回の変換動作では、各積分時間Ts1,Ts2,Ts3,Ts4,Ts5が、それぞれ積分時間情報に定めるカウント値に応じた異なる時間となっている。各変換動作において、制御回路33は、コンパレータ32の出力電圧VcがHiレベルからLoレベルに変化する度に、カウンタ35によるカウント値を、記憶回路33aに記憶された過去4回の変換動作でのカウント累計値に加算する。そして、記憶回路33aに記憶された変換情報に基づき変換デジタル値が特定され、特定された変換デジタル値がデジタルデータとして出力され、表示装置4で表示が行われる。
【0023】
本実施形態によれば、アナログデータをサンプリングする積分時間が一定時間に定められておらず、アナログデータのサンプリングが継続して一定の周期で行われる虞が少ないことから、一定の周期で生じるノイズが複数回のサンプリングにわたり継続して混入する虞を低減することができる。このため、アナログデータをデジタルデータに変換する精度を高めることが可能となる。
【0024】
特に、体重計1のような秤では、荷重の計測時には積分回路31に入力される測定電圧Viに大きな変化がないことから、積分時間が一定だと各変換動作での逆積分時間にも大きな変化がなく、アナログデータのサンプリングの時間間隔が一定に保たれる傾向にある。このため、測定電圧Viに一定周期でノイズが混入すると、サンプリングの時間間隔と同期して、デジタルデータへの変換精度が大きく低下する虞がある。しかしながら、本実施形態によれば、各変換動作での積分時間が一定時間に定められていないことから、測定電圧Viに大きな変化がなくても、アナログデータのサンプリングの時間間隔が一定になるのを避けることができ、ノイズの混入周期とサンプリング時間との同期を避けて、デジタル値への変換精度が低下するのを防止することができる。
【0025】
また、本実施形態によれば、アナログデータを変換して得られたデジタルデータを、それ以前の4回のサンプリングに基づき得られたデジタル値の累計値に加算し、加算結果に基づき得られた変換デジタル値をデジタルデータとして出力することから、サンプリングしたアナログデータやそれ以前の4回の変換動作でサンプリングしたアナログデータの一部にノイズが混入していても、ノイズがデジタルデータの変換精度に及ぼす影響を抑えることができる。
【0026】
しかも、5回のサンプリングで得られた各デジタル値の累計値に基づきデジタルデータを得ることにより、ノイズ混入による変換誤差を抑えている本実施形態のAD変換器3では、ノイズの混入周期とサンプリングの時間間隔とが同期すると変換誤差を抑えられない虞があるが、上述のように、一定周期で生じるノイズが複数回の変換動作にわたって継続して混入するのを避けられることから、変換誤差を抑えて変換精度の低下を避けることができる。
【0027】
また、本実施形態によれば、デジタルデータを得るために行われる積分時間の累計値を、各デジタルデータ毎に等しくすることができるので、デジタルデータへの変換精度を高めることができる。
【0028】
上記実施形態では、各変換動作での積分時間を定める積分時間情報としてテーブルを用いた場合について説明したが、演算を実行して積分時間を定める構成としてもよい。また、各変換デジタル値を得るための変換動作回数は任意であり、5回には限定されない。また、各変換動作での積分時間は、少なくとも前回のサンプリングでの積分時間と異なるのであれば任意であり、各変換デジタル値を得るための変換動作の回数やテーブルに定める変換動作回数に応じて、適宜変更して差し支えない。また、積分時間情報に定める変換動作回数nも任意である。また、デジタル累計値に基づき変換デジタル値を特定する方法は任意であり、例えば、デジタル累計値から各デジタル値の平均値を算出し、算出して得られた値を変換デジタル値としてもよい。
【0029】
上記実施形態では、所定時間の間アナログ信号をサンプリングする2重積分型AD変換器3に本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、本発明は、所定の時間間隔で又は所定時間の間アナログ信号をサンプリングする他の方式のAD変換器3にも適用することができる。
【0030】
以下、本発明を逐次比較型AD変換器5に適用した場合について説明する。図4は、逐次比較型AD変換器5の構成の概略を示すブロック図である。このAD変換器5では、制御装置53からのサンプリングクロックの入力に合わせた所定の時間間隔で、サンプルホールド回路51により測定電圧Viがサンプリングされる。そして、サンプリングした測定電圧Viが、アナログコンパレータ52に順次入力されて基準電圧Vrと比較される。
【0031】
制御装置53では、アナログコンパレータ52での比較結果に応じて、逐次比較レジスタ53aのデータが1ビットずつ決定されていく。逐次比較レジスタ53aのデータは、DA変換器54でアナログ電圧に変換されて、アナログコンパレータ52に基準電圧Vrとして入力され、この基準電圧Vrに基づき、上述した処理が繰り返される。この様にして、逐次比較レジスタ53aのデータが1ビットずつ決定されてデジタル値が得られ、得られたデジタル値を元に制御装置53からデジタルデータが出力される。
【0032】
図4に示す逐次比較型AD変換器5では、サンプルホールド回路51に対するサンプリングクロックの入力タイミングを調整することにより、少なくとも前回のサンプリング時とは異なる時間間隔で測定電圧Viのサンプリングを行うことができる。この逐次比較型AD変換器5でも、アナログデータのサンプリングが継続して一定の周期で行われることがないことから、上記実施形態の2重積分型AD変換器3と同様の作用効果を得ることができる。
【0033】
なお、上記逐次比較型AD変換器5は、アナログデータをサンプリングしてデジタル値に変換する度に、それ以前の1回又は複数回のサンプリングに基づき変換された各デジタル値の累計値に加算し、加算結果に基づきサンプリングしたアナログデータのデジタルデータへの変換値を特定する構成としてもよい。
【0034】
このような構成とする場合、先の複数回のサンプリングの時間間隔の累計値に、今回のサンプリングの時間間隔を加算して得られた値が、各サンプリング時点で等しい値となるように、アナログデータのサンプリングを行ってもよい。
【0035】
これらの構成によっても、サンプリングされるアナログデータに混入したノイズが、デジタルデータへの変換精度に及ぼす影響を抑えて、上記実施形態の2重積分型AD変換器3と同様の効果を得ることができる。また、デジタルデータを得るために行われるサンプリング時間を、各デジタルデータ毎に等しくすることができるので、デジタルデータへの変換精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態の体重計の構成の概略を示すブロック図である。
【図2】図1に示す体重計が備えるAD変換器の構成の概略を示すブロック図である。
【図3】図2に示すAD変換器の動作を説明するタイミングチャートである。
【図4】本発明の適用される逐次比較型AD変換器の構成の概略を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0037】
1 体重計
2 差動増幅回路
3 2重積分型AD変換器
4 表示装置
31 積分回路
32 コンパレータ
33 制御装置
33a 記憶回路
34 クロックパルス発生回路
35 カウンタ
5 逐次比較型AD変換器
51 サンプルホールド回路
52 アナログコンパレータ
53 制御装置
53a 逐次比較レジスタ
54 DA変換器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アナログデータをデジタル値に変換し、デジタルデータを出力するAD変換器であって、
少なくとも前回のサンプリングと異なる時間間隔又は時間で、アナログデータのサンプリングを行うことを特徴とするAD変換器。
【請求項2】
アナログデータをサンプリングしてデジタル値に変換する度に、それ以前の1回又は複数回にわたる累計回数のサンプリングに基づき変換されたデジタル値の累計値に加算し、加算結果に基づき出力するデジタルデータを特定することを特徴とする請求項1に記載のAD変換器。
【請求項3】
アナログデータをサンプリングする前記時間間隔又は前記時間を、複数回にわたる前記累計回数のサンプリングが行われる間の前記時間間隔又は前記時間の累計値に加算して得られる値が、各サンプリング時点で等しい値となるように、アナログデータのサンプリングを行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のAD変換器。
【請求項4】
加えられた荷重を計測する計測器から供給されるアナログデータを、請求項1から請求項3の何れかに記載のAD変換器でデジタル値に変換し、デジタルデータを得ることを特徴とする秤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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