説明

EUVの集光を強化したEUV集光器システム

【課題】EUV集光能力を強化したEUV集光器システムを提供する。
【解決手段】極端紫外光(EUV)の集光器システムは、集光器ミラーと、照明器の孔部材に隣接して配置される放射線集光強化装置(RCED)100とを備える。集光器ミラーは、EUV光源からのEUVを孔部材22に導く。RCED100は、通常は孔部材の孔24を通過しないか最適な角度分布を有しないEUVの一部の進行方向を変える。これにより、EUVの一部は孔24を通過し、照明器の入力仕様に好適に改善された角度分布を有する。したがって、集光器ミラー単体で得られる利用可能なEUV量よりも多くのEUV量が照明器に供給され、RCED100を有する集光器システムを利用したEUVリソグラフィシステムの動作が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権主張)
本発明は、米国特許法§119(e)の下、2010年4月5日に出願された米国仮特許出願第61/341,806号の利益を主張するものである。また、当該仮出願を本出願に援用する。
【0002】
本発明は、一般に、極端紫外光(EUV)の集光器に関し、特に、EUV集光能力を強化したEUV集光器システムに関する。
【背景技術】
【0003】
EUV集光器システムは、EUVリソグラフィシステムで使用される。EUVリソグラフィシステムは、EUV放射源からのEUVを集光し、典型的には中間焦点と称する(または中間焦点と関連する)孔に集光したEUVを導く。そして、中間焦点からの放射線は、照明器によって中継され、反射レチクルに照射される。レチクルに対して照射され、レチクルにより反射された放射線は、レチクル像を記録するフォトレジスト等の感光性材料で被覆されるウエハ上に投影される。その結果、ウエハが加工され、超小型集積回路が形成される。
【0004】
図1は、直入射集光器(NIC)ミラーMNを利用する集光器システム10Nの一般構成概略図である。図2は、斜入射集光器(GIC)ミラーMGを利用する集光器システム10Gの一般構成概略図である。各集光器システム10N,10Gは、EUV12を発するEUV光源RSと、中心軸A1と、中間焦点IFとを有する。入射孔24を規定する入射孔部材22を有する照明器20に隣接して各集光器システム10N,10Gが配置されることが図示されている。入射孔部材22は、中間焦点IF、または、その近傍に配置されている。NICミラーMNは共通の入出力面17を有するが、GICミラーMGは入射端16および出射端18を有する。
【0005】
各集光器システム10N,10Gにおいて、集光器ミラーMNまたはMGが照明器20の入射孔24を通過させて中間焦点IFまで送ることができるEUV12の量および角度分布が、EUVリソグラフィの重要な性能基準となっている。上述の通り、照明器20の入射孔24を通過して送られたEUV12の角度分布もまた重要である。入射孔24は中間焦点IFの限界を規定するために使用される。このため、照明器20は、レチクル(図示せず)に光を照射するのに適したフィールドサイズ及び開口数(NA)を有することができる。
【0006】
しかし、いずれの種類の集光器システム10N,10Gも完璧に動作するように形成することはできない。システム設計上の倍率制限もあることから、図3に示されるように、照明器20の入射孔部材22もEUV12Lの相当量を最終的に遮断するおそれがある。こうして遮断されたEUV12Lは失われ、照明器20によって利用されることはない。
【0007】
また、集光器システム10N,10Gの設計上の制限または製造上の不完全さが原因となって、入射孔24を通過するEUV12が、照明器20で使用される最適な角度分布を有していない場合がある。レチクルに光を均一に照射して、ウエハ上の感光性材料(フォトレジスト)を適切に露光する放射線が十分存在するように、できるだけ多くの利用可能なEUV12を照明器20に供給しなければならない。このため、失われるEUV12Lまたは最適ではないEUV12Lが問題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願第US2004/0265712A1
【特許文献2】米国特許出願第US2005/0016679A1
【特許文献3】米国特許出願第US2005/0155624A1
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、EUV集光能力を強化したEUV集光器システムに関する。EUV集光能力は、放射線集光強化装置(RCED)によって強化される。RCEDは、入射孔を規定する照明器の入射孔部材または入射孔部材の近傍に配置される。照明器の入射瞳(孔)の両側で、1台または2台のRCEDを使用することができる。RCEDは、通常は入射孔を通過しないEUVの進行方向を変えて入射孔を通過させるように構成することができる。さらに、RCEDの内面を選択的に構成することにより、入射孔を通過するEUVの角度分布(照射システム要件とより互換性の高い角度分布等)を所望のものとすることができる。
【0010】
RCEDは、円対称である必要はなく、入射EUVを斜めに反射可能であるか、進行方向を変えることが可能な少なくとも1種の内面(研磨状、平面状、粗面状、波状等)を有することができる。進行方向を変えられたEUVの一部は、例えば、EUVリソグラフィアライメントシステムの一部になり得る別体の複数の検出器を照射するために使用することができる。例えば、遠隔フィールドにおいて放射線分布を均一化するために、通常は有用性の低いEUVを照明器の入射孔を通過させて散乱させることが有益である場合、特定の応用事例においては、例えば、少なくとも1つの内面の一部またはすべてを粗面状の内面にしてもよい。以下、少なくとも1つの内面を「方向変更面」と称する。
【0011】
いくつかの実施形態では、RCEDは複数の内面を有する。この場合、複数の内面は、例えば、複数の同心円状のミラーシェルによって規定される。RCEDは、照明器の入射孔に装着することが可能であり、入射孔から離間して配置することも可能である。
【0012】
RCEDは、照明器に送られるEUVの要件の変更に適応するように構成(または、半導体製造施設において他のRCEDと交換)することができる。RCEDは、集光器ミラーの集光仕様を緩和するために使用することができる。このため、集光器システムの構築及び/または集光器システムの費用低減が容易になる。RCEDは、とりわけ集光器システムの配置ズレ及び摂動による悪影響の軽減に対して有用である。不適切な角度分布により通常は失われるか、有用性の低くなる光を捕捉した場合、集光器照明器システムのエタンデュを維持(または、少なくとも実質的に維持)しながら、この光を照明器に導くことができるように、RCEDを構成することができる。
【0013】
RCEDは、例えば、斜入射反射を利用して、通常は失われるか有用性に乏しい放射線を照明器の入射孔に通過させるように導く。RCEDの方向変更面は、高度に研磨することができ、斜入射反射の臨界角を最大化すると共に集光立体角を改善するコーティングを有することができる。ここで、コーティングは、単層であってもよいし、多層であってもよい。コーティング材料の一例としては、単層コーティングの場合にはルテニウムを、多層コーティングの場合にはMo/Siを挙げることができる。
【0014】
したがって、本発明に係る一態様は、EUV光源からのEUVを集光し、孔部材の孔を通過するように導く集光器システムに関する。この集光器システムは、集光器ミラーを備える。集光器ミラーは、EUVを集光し、孔に向かって導くように構成される。また、この集光器システムは、放射線集光強化装置を備える。放射線集光強化装置は、孔に配置されるか孔に隣接して配置され、通常は孔を通過することのないEUVの一部を最適ではない角度分布で集光し、EUV一部を照明器の使用に好適な角度分布で孔に導くように構成される。
この集光器システムにおいて、放射線集光強化装置は、放射線集光強化装置を使用しない場合に比べて、遠隔フィールド位置におけるEUVの角度分布を改善するように構成されていることが好ましい。
この集光器システムにおいて、集光器ミラーには、斜入射ミラーおよび直入射ミラーの少なくとも1つが含まれることが好ましい。
この集光器システムにおいて、集光器ミラーは、中間焦点に光を導くように構成されていることが好ましい。中間焦点は、孔に配置されるか集光器ミラーの反対側で孔に隣接する位置に配置される。
この集光器システムにおいて、放射線集光強化装置は、EUVの一部の進行方向を変えるように構成される少なくとも1つの内面を有することが好ましい。少なくとも1つの内面は、研磨面、粗面、平坦面、波状面、反射コーティングの少なくとも1つを備えることが好ましい。
この集光器システムにおいて、少なくとも1つの内面は、少なくとも一つの斜入射反射面を備えることが好ましい。斜入射反射面は、EUVの一部を斜めに反射するように構成される。
この集光器システムにおいて、放射線集光強化装置は少なくとも二つの内面を有することが好ましい。
この集光器システムは、照明器をさらに備えることが好ましい。照明器は、孔に隣接して配置され、開口数と角度分布のうち少なくとも一つを有する。放射線集光強化装置は、照明器の開口数及び角度分布の少なくとも一方と実質的に適合するように構成されることが好ましい。
この集光器システムにおいて、放射線集光強化装置は、EUVを入射する入射端と、EUVを出射する出射端と、テーパ形状の内面とを有することが好ましい。
この集光器システムにおいて、テーパ形状は直線状または曲線状であることが好ましい。
この集光器システムにおいて、放射線集光強化装置は孔の両側に第1及び第2テーパ部を有することが好ましい。テーパ形状は孔から遠ざかるに従って幅が広くなっていることが好ましい。
この集光器システムにおいて、第1及び第2テーパ部は孔から離間配置されていることが好ましい。
この集光器システムは、赤外線フィルタをさらに備えることが好ましい。赤外線フィルタは、放射線集光強化装置に相対配置され、EUV光源により生成された赤外線を除去しつつ、EUV光源からのEUVのかなりの部分を通過させるように構成される。
本発明に係る他の態様は、反射レチクルに光を照明する極端紫外光(EUV)リソグラフィシステムである。このEUVリソグラフィシステムは、上述の集光器システムおよび照明器を備えている。照明器は、孔を通過するように導かれたEUVを受光し、反射レチクルに照射する凝縮EUVを形成するように構成される。
このEUVリソグラフィシステムは、感光性半導体ウエハ上にパターン像を形成するためのEUVリソグラフィシステムであることが好ましい。そして、このEUVリソグラフィシステムは、投影光学システムをさらに備えることが好ましい。投影光学システムは、反射レチクルの下流に配置され、反射レチクルにより反射されたEUVを受光し、そこから感光性半導体ウエハ上にパターン像を形成するように構成される。
【0015】
本発明に係る他の態様は、EUV光源からのEUVを集光して孔を通過させるように導く方法である。この方法は、放射線源からのEUVを集光し、EUVを孔に導くことを備える。また、この方法は、孔に隣接して配置される少なくとも1つの方向変更面を利用して、通常は孔を通過しない導かれたEUVの一部を集光して孔を通過させることを備える。
この方法は、放射線集光強化装置を使用しない場合に比べて、遠隔フィールド位置でのEUVの角度分布を改善するように、少なくとも一つの方向変更面を構成することをさらに備えることが好ましい。
この方法は、斜入射ミラーおよび直入射ミラーの少なくとも一方を有するEUV集光器ミラーを使用して、EUV光源からのEUVを集光することをさらに備えることが好ましい。
この方法では、孔を通過するEUVは、空間分布許容値および角度分布許容値の少なくとも一方を有するEUV分布を形成することが好ましい。また、EUV集光器ミラーと少なくとも1つの方向変更面とを組み合わせて、空間分布許容値および角度分布許容値の少なくとも一方の範囲内でEUV分布が形成されることが好ましい。
この方法では、EUV集光器ミラーは、孔に向かって導かれるEUVに関する角度分布を有することが好ましい。また、少なくとも1つの方向変更面は角度分布を変化させるよう動作することが好ましい。
この方法は、孔を通過するEUVから凝縮EUVを形成し、反射レチクルに照射することをさらに備えることが好ましい。
この方法は、反射レチクルから反射されるEUVを受光することと、投影光学システムを使用して感光性半導体ウエハ上にレチクル像を形成することをさらに備えることが好ましい。
この方法では、EUV光源はレーザ生成プラズマまたは放電生成プラズマを含むことが好ましい。
この方法では、少なくとも一つの方向変更面は、直線状テーパ面、曲線状テーパ面、ファセット(小平面)状テーパ面の少なくとも1つを含むことが好ましい。
この方法では、少なくとも1つの方向変更面は、研磨面、粗面、平坦面、曲面、波状面、反射コーティングの少なくとも1つを含むことが好ましい。
この方法は、少なくとも1つの反射面を利用して、孔を通過するEUVの少なくとも一部の進行方向を変えることをさらに備えることが好ましい。
この方法は、孔に隣接して配置される第1の放射線集光強化装置を利用して、通常は孔を通過しない導かれたEUVの一部を集光することをさらに備えることが好ましい。
この方法は、第2の放射線集光強化装置を利用して、孔を通過するEUVの少なくとも一部の進行方向を変えることをさらに備えることが好ましい。
この方法は、EUV光源からのEUVのかなりの部分を通過させつつ、少なくとも1つの方向変更面の上流または下流に隣接して配置されるEUV光源からの赤外線を除去することをさらに備えることが好ましい。
【0016】
本発明に係る他の態様は、孔を有する孔部材を備えるEUVリソグラフィシステムにおいてEUVを集光する方法である。この方法は、EUV光源を利用してEUVを生成することを備える。また、この方法は、EUV集光器を利用してEUV光源からのEUVを集光し、EUVを孔に導くことを備える。ここで、EUVの第1の部分は孔を通過するように導かれ、EUVの第2の部分は孔部材により妨げられるように導かれる。この方法は、孔に隣接して配置される少なくとも一つの第1の方向変更面を利用して、EUVの第2の部分を集光し、導かれたEUVの第1及び第2の部分が孔を通過するように、孔を通過するEUVの一部の進行方向を変えることをさらに備える。
この方法は、孔を通過するEUVの第1及び第2の部分を凝縮することをさらに備えることが好ましい。また、この方法は、凝縮したEUVを反射レチクルに照射することも備えることが好ましい。
この方法は、感光性ウエハ上の反射レチクルから反射されたEUVを結像することをさらに備えることが好ましい。
この方法は、少なくとも一つの第2の方向変更面を利用して、孔を通過するEUVの少なくとも一部の進行方向を変えることをさらに備えることが好ましい。
【0017】
本発明のさらなる特徴及び利点は、下記の詳細な説明(発明を実施するための形態)に明記されている。また、それらの一部は詳細な説明の記載内容から当業者にとって直ちに明白となるか、下記の詳細な説明、特許請求の範囲、添付図面を含む、ここに記載された発明を実施することによって認識される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来の一般的なNIC集光器システムの概略図であり、集束EUVの一部が入射孔を通過することができない様子を示す図である。
【図2】従来の一般的なGIC集光器システムの概略図であり、集束EUVの一部が入射孔を通過することができない様子を示す図である。
【図3】入射孔の拡大断面図であり、一般的に中間焦点に導かれるEUVの一部が入射孔部材によって妨げられる様子を示す図である。
【図4】図3と同様の拡大断面図であるが、RCEDの一例を含み、RCEDが通常は失われるEUVの進行方向を変えて入射孔にEUVを通過させる様子を示す図である。
【図5A】マルチシェル型RCEDの一例の断面図である。
【図5B】図5Aのマルチシェル型RCEDの正面図であり、二つの反射シェルの支持構造(スパイダ)の複数のスポークを示す図である。
【図6】入射孔部材から離間して配置され、支持構造を介して入射孔部材に装着されたRCEDの一例の概略断面図である。
【図7】図1と同様であるが、RCEDを備えた一般的なNIC集光器システムを示す図である。
【図8】RCED及びLPP・EUV光源を有するEUV・NIC集光器システムの一例の詳細概略図である。
【図9】図2と同様であるが、RCEDを備えた一般的なGIC集光器システムを示す図である。
【図10】RCED及びLPP・EUV光源を有するEUV・GIC集光器システムの一例の詳細概略図である。
【図11】円対称且つ直線状の壁部を有する円錐型RCEDの一例の等角図である。
【図12】円対称且つ曲線状の壁部を有する円錐型RCEDの一例の側面断面図である。
【図13】内壁が非円対称であって複数のファセット(小平面)を有するRCEDの一例の断面図である。
【図14】内壁が平面状、粗面状、波状、研磨曲面状等の様々な異なる構成を有するRCEDの一例の断面図である。
【図15】内面が波状面を有するRCEDの一例の側面断面図である。
【図16】図12と同様であるが、出射端に隣接する粗面状内面を有するRCEDを示す図である。
【図17】図2と同様の概略図であり、照明器20を有するGIC集光器システム10Gの一例を示し、光源から照明器へのEUVの移動に関連するエタンデュの限界を示す図である。
【図18A】図4と同様の図であり、RCEDが孔部材の両側に前側テーパ体(部)及び後側テーパ体(部)をそれぞれ有する一実施例を示す図である。
【図18B】テーパ体が孔部材から離間している点を除いて図18Aと同様の図である。
【図19】図5Aと同様の図であり、孔部材の両側に複数の内面120を有するRCEDの一例を示す図である。
【図20】図6と同様の図であり、複数の離間型支持構造それぞれによって孔部材から離間配置された一つの前側ミラーシェル及び一つの後側ミラーシェルを有するRCEDの他の一例を示す図である。
【図21】図16と同様の図であり、孔部材の両側に前側テーパ体および後側テーパ体それぞれを有するRCEDの他の一例を示す図である。
【図22】RCEDが外面に複数の冷却チャネルを有する点を除いて図21と同様の図である。
【図23】本発明のRCEDを採用するEUV集光器システムを利用したEUVリソグラフィシステムの概略図である。
【0019】
図中の様々な構成要素は、単に表示目的で図示されたものであり、必ずしも実際の縮尺通りに図示されている訳ではない。これらの構成要素のある部分は、誇張して図示されている場合もあれば、最小化して図示されている場合もある。本図面は、当業者によって理解され、適切に実行され得る本発明の実施形態の一例を図示することを意図するものである。
【0020】
以下の説明において、「遠隔フィールド」は、一般的に、中間焦点IFを越えて相当な距離(例えば1メートル以上)に位置するものとする。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図4は、照明器20の入射孔部材22の拡大断面図である。図4は、図3と同様であるが、図4に図示しないEUV放射源RS(例えば、図1及び図2を参照)側に最接近した入射孔部材22に隣接し、中心軸A1に沿って配置されたRCED100の一例を示している。RCED100は、本体部100を有する。本体部100は、中心孔114を有している。中心孔114は、本体部110と共にテーパ状の内面120を画定する。内面120は、入射端122において幅広であり、出射端124において幅狭である。即ち、そのテーパは、概して+Z方向に狭くなっている。
【0022】
内面120は、EUV12Lの少なくとも一部の進行方向を変えるように設計されている。このため、通常は入射孔24を通過しないEUV12L、または、照明器20での使用には最適ではない角度で入射孔24を通過するEUV12Lが、入射孔24を通過するようになる。実施形態の一例において、内面120は平坦であり、(以下示すように、単層または複層の)コーティング121で被覆されている。コーティング121は、EUV波長およびEUV12Lの斜入射角で、内面120の反射率を高めるように設計されている。以下、RCED100の様々な形状についてより詳細に議論する。実施形態の一例において、RCED100は斜入射ミラー部自体であるか、斜入射ミラー部を有する。EUVの波長は、典型的には10nmから15nmの範囲にあり、その一例としては13.5nmである。
【0023】
実施形態の一例において、RCED100の内面120は、照明器20の開口数(NA)要件に合致するように構成されている。他の例において、RCED100は、照明器20の変化(例えば、NAの変化)に適応するように調整可能であるか、異なるRCEDと取替え可能である。一般的には、照明器20の特定の角度分布要件に合致する、または、適応するように、RCED100を構成することができる。
【0024】
本発明の一態様では、RCED100が使用されるが、これは、集光器ミラー(MNまたはMG)の集束要件を緩和して、集光器ミラー(MNまたはMG)のみを使用した場合に合理的に調整可能な大きさよりも小さな入射孔24を有する照明器20を設計することができるようにすることを目的としている。本発明に係る当該態様により、集光器要件及び/または照明器設計が単純化され、集光器及び/または照明器の費用が低減する。
【0025】
一例において、RCED100は、照明器20の入射孔部材22に隣接して配置されている。RCED100は、入射孔部材22に装着することもできるし、入射孔部材22から離間して配置することもできる。RCED100は、機械的または磁気的に入射孔部材22に装着することができる。このため、RCED100及び入射孔部材22は、図4に示されるように、一体形成されているように見える。特定の性能目標の達成、または、容易な製造及び組み付けを実現するためには、(図6に関連して以下議論する)離間状態のRCED100が好ましい場合もある。この場合、離間距離を正確に保つように離間機構を構成してもよい。
【0026】
図5Aは、例えば、同心円状に配置されたミラーシェル103−1,103−2により形成される複数の内面120を有するRCED100の一例を示す断面図である。同心ミラーシェル103−1,103−2には、二つのRCED孔114−1,114−2が形成されている。図5Bは、図5Aに示されるRCED100の正面図であり、二つのミラーシェル103−1,103−2を離間整列状態で維持する支持構造(スパイダ)の複数のスポーク105を示している。このように、RCED100は、概して少なくとも一つの内面120を有しており、所定の実施形態においては複数の内面120を有する。
【0027】
図6は、RCED100の一例の概略断面図である。ここで、RCED100は、照明器20の入射孔部材22から離間し、離間支持構造113を介して入射孔部材22に装着されている。図5A及び図6には、照明器20の入射孔部材22により画定される平面PL上に中間焦点IFが配置されることが示されている。中間焦点IFは、GIC集光器システム10Gによって形成される集束EUV分布の中心位置を示す。
【0028】
なお、RCED100は、通常は照明器20の入射孔24を通過することのないEUV12Lの少なくとも一部の進行方向を変える。また、他の実施形態では、RCED100は、(例えば、図16に示す散乱EUV12の1つのように)EUVの進行方向を変えないとしても、実際に入射孔24を通過するEUV12の少なくとも一部の進行方向を変えて、入射孔24を通過させるように構成されている。こうした実施形態において、何れにしても入射孔24を通過することになるEUV12の進行方向の変更は、典型的には、入射孔24を通過するEUV12の角度分布を変更することによって行われる。このため、EUV12は、照明器20の角度入力要件を適切に満たすようになる。一例において、EUV12の進行方向の変更は、照明器20の角度分布要件に対して最適化される。
【0029】
RCED100の出射端124は、入射孔24よりも小さく形成することができ、依然として集光を改善することができる。複数の実験により、4mm径の出射端124を有するRCED100は、6mm径の入射孔24と実質的に同量のEUV12を通過させるが、遠隔フィールドにおけるEUV12の角度分布がより良好であるという結果が示されている。
【0030】
(RCEDを有するNIC集光器)
図7は、一般的なNIC集光器システム150を示している。NIC集光器システム150は、図1のNIC集光器システム10Nと同様であるが、RCED100が照明器20の入射孔部材22に隣接して配置されている。図8は、図7の一般的なNIC集光器システム10Nに基づくNIC集光器システム150のより詳細な概略図である。
【0031】
図7及び図8は、両種の集光器システムに一般的に適用される照明器20の取り込み角θを示している。照明器20の開口数NAは、NA=n・sinθによって与えられる。ここで、nは媒体の屈折率であり、EUVリソグラフィシステムにおける媒体が真空(即ち、n=1)であると想定されている。
【0032】
図8を参照すると、NIC集光器システム150は、高出力レーザ源LSを備えている。高出力レーザ源LSは、焦点F11を有する高繰り返し率の高出力レーザ光線11を生成する。また、NIC集光器システム150は、中心軸A1に沿って、折り返しミラーFMと、大型(例えば、600mm径以下の)楕円形NICミラーMNとを備えている。なお、ここで、楕円形NICミラーMNは、多層コーティング154を含む表面S1を有する。多層コーティング154は、EUV波長で良好な反射率を有する。また、NIC集光器システム150は、Sn源160を有する。Sn源160は、Snペレット(液滴)162のペレット流を放出する。Snペレット(液滴)162は、レーザ光線の焦点F11を通過し、レーザ光線により照射される。
【0033】
NIC集光器システム150の動作時、Snペレット(液滴)162がレーザ光線の焦点F11を通過する際に、レーザ光源LSから照射されたレーザ光線11がSnペレット(液滴)162に照射される。これにより高出力レーザ生成プラズマ源LPP−RSが生成される。レーザ生成プラズマ源LPP−RSは、典型的にはNICミラーMNから約数百ミリメートルの距離に位置し、エネルギーSnイオン、粒子、中性原子、可視光、UV光、赤外線(IR)とともにEUV12を発する。EUV12の一部は、NICミラーMNに導かれ、NICミラーMNにより集光され、入射孔24に向かって中間焦点IFに導かれ(焦点が合わせられ)、中間放射線分布RDを形成する。
【0034】
上述の通り、EUV12の一部(即ち、12L)の軌道が入射孔部材22により遮断される。しかし、少なくともEUV12Lの一部は、RCED100により集光され、その進行方向が変えられて照明器20の入射孔24を通過する。このため、遠隔放射線分布RDを形成するEUV12がより多く提供され、最終的にはEUVリソグラフィシステムのウエハ上のレチクル像を形成する放射線がより多く提供される。
【0035】
なお、ここで、EUV集光器システムにより入射孔24に導かれたEUVは、中間焦点IFに正確に焦点が絞られておらず、一般的には完璧に均一な遠隔放射線分布RDを形成していない。むしろ、集光器システムにより中間焦点IFに形成された放射線分布RDは、集光器システムの散乱効果とともに、使用される特定の集光器システムの不完全性(収差)が原因となり、明確に画定されていない。さらに、照明器20は、典型的には明確に絞られた焦点や鮮明に画定されたディスク(円形平面)を入力として必要としないように設計されている。以下で紹介・議論するが、図12は、中間焦点領域IFRを示しており、収差および散乱により生じるより現実的な範囲(実際のEUV分布の代表的な範囲)の中間焦点IFを概略的に図示している。
【0036】
照明器20は、典型的には特定の角度分布および均一性を有する、入射孔24を通過するEUVを受光するように構成されている。照明器20は、反射レチクルを(通常は数パーセント以内、例えば2から5%の均一性で)均一に照明するために、EUVを凝縮且つ均一化する役割を果たす。したがって、RCED100は、照明器仕様を満たすように、集光器ミラーから誤って導かれたさらなるEUVを捕捉してその進行方向を変えるように設計してもよい。このようにすれば、照明器性能が向上し、特に、EUVリソグラフィシステムのレチクルに照射する効果的に利用可能なEUV量が増加する。
【0037】
実施形態の一例において、NICミラーMNまたはGICミラーMGは、通常よりも許容範囲を緩和(低下)させた状態で形成されるが、RCED100が利用されると、こうした許容範囲の低下、誤差、位置ずれ、熱変形等が相殺される。したがって、放射線分布RDに対する中間焦点平面PLでのシステム許容範囲を満たすために、集光器ミラー及びRCED100を組み合わせて使用することができる。こうした方法を使用すれば、このようなミラーをRCED100と組み合わせて使用する際に、NICまたはGICミラーを容易に且つより安価に形成することが見込まれる。
【0038】
(RCEDを有するGIC集光器)
図9は、図2のGIC集光器システム10Gと同様の一般的なGIC集光器システム180を示している。ここで、GIC集光器システム180は、入射孔部材22に隣接して配置されたRCED100を有する。図10は、図9の一般的なGIC集光器に基づくGIC集光器システム180の一例のより詳細な概略図である。
【0039】
GIC集光器システム180は、レーザ光線11を生成するレーザ光源LSを有する。GICミラーMGは、中心軸A1に沿って配置されるGICシェルM1及びM2を有することが図示されている。実際には、少なくとも一つのGICシェルを使用することができる。レンズL及び折り返しミラーFMは、レーザ光線11を中心軸A1に沿って−Z方向にGICミラーMGを介して通過させ、GICミラーMGを挟んでレーザ光源LSと反対側に位置する焦点F11に導く役割を果たす。実施形態の一例において、GICシェルM1,M2はRuコーティングを有する。Ruコーティングは、比較的安定しており、所定量のSnコーティングに耐え得る。なお、折り返しミラーFM及びレーザ光源LSからのレーザ光線11は、GICミラーMGと中間焦点IFとの間に位置することが図示されている。代替案としては、レーザ光源LSおよび折り返しミラーFMが、GICミラーMGの入射端16とレーザ光線の焦点F11との間に配置される。
【0040】
表面184を有する高質量の可動固体Snターゲット182は、表面184の一部が焦点F11上に位置するように、中心軸A1に沿って配置される。一例として、ターゲット駆動部186(モータ等)がSnターゲット182を移動する構成として図示されている。Snターゲット182の表面184に入射するレーザ光線11は、レーザ生成プラズマ源LPP−RSを形成する。高速で移動するSnターゲット182により、レーザ光線11がレーザパルス毎に異なる位置でSnターゲット182の表面に入射することができる。
【0041】
Snターゲット182上に形成されたレーザ生成プラズマ源LPP−RSから放射されるEUV12は、一般的には+Z方向の向きであり、レーザ光線11とは逆方向(即ち、+Z方向)にGICミラーMGを通過する。EUV12の一部は、直接的にRCED100を通過して中間焦点平面PLに達し、放射線分布RDを形成する。その一方、他のEUV12Lは、RCED100により集光され、反射内面120の斜入射反射により入射孔24を通過するように導かれる。NIC集光器システム150では、このような構成により、中間焦点孔を通過して放射線分布RDを形成する更に有用な放射線(例えば、角度分布であり、照明器仕様を満たせばさらに良い)が提供される。このため、EUVリソグラフィシステムのウエハ上のレチクル像を最終的に形成する放射線がより多く提供される。
【0042】
上述ではEUV放射源の一例としてLPP・EUV光源を記載したが、放電生成プラズマ(DPP)EUV光源を本発明の実施形態に使用することもできる。
【0043】
(RCEDの一例)
RCED100は、幅広い構成を有することが可能であり、入射孔部材22の前方(即ち、集光器側)に配置される場合、一般に+Z方向に先細る形状を有し、入射孔部材22の後方(即ち、照明器側)に配置される場合は、一般に−Z方向に先細る形状を有する。
【0044】
RCED100を利用して、照明器20の入射孔部材22の後方に位置する遠隔フィールドにおけるEUVの角度分布を均一化または改善しようとする場合、RCED100の内面構成をかなり複雑に構成することができる。こうした内面の構成例として、例えば、マルチシェル型GICミラーMGの複数シェルからのEUVを均一化または最適化するように構成される面、即ち、正確な外形を有する反射面、波状面、さらには、粗面状の内面等を挙げることができる。一方、RCED100を利用して、入射孔部材22の後方に広角度でEUVを分散させて照明器20のフィールドを越えてアライメント構造に選択的に光を照射する場合、RCED100の内面120は、照明器20の入射孔24を通過する角度を最大化するように構成することができることが好ましい。または、RCED100を利用して、照明器20の入射孔24を通過するEUV12の量を最大化するだけであれば、内面120は、この目的を達成する少なくとも一つの表面構成を有するように設計することができる。
【0045】
図11は、RCED100の一例の等角図であり、直線テーパ状の反射内面120を有する円錐形RCED100の一例を示している。RCED100は中心軸ACを有する。内面120上にコーティング121が図示されている。直線テーパは、NAまたは照明器20の角度分布に対応(例えば、一致)するように構成することができる。RCED100が簡素なものである場合、研磨内面120を有する。研磨内面120は、コーティング121に沿って形成され、EUV12Lを斜反射する。
【0046】
図12は、RCED100の一例の長手方向断面図であり、RCED100が曲線(湾曲)テーパ状の反射内面120を有する一例を示す。上述の通り、曲線テーパは、NAまたは照明器20に必要な角度分布に対応(例えば、一致)するように構成することができる。
【0047】
図13は、内面120を有するRCED100の一例の側面断面図である。ここで、内面120は、非回転対称であり、複数の(例えば、8つの)内面120F−1〜120F−8で構成されている。例えば、ファセット状(複数カット面を有する)内面120Fは、直線テーパ状または曲線テーパ状に形成することができる。
【0048】
図14は、図13と同様であり、少なくとも一つの内面120F、波状または溝状の内面120G、粗面状内面120R、研磨曲線状内面120P等、様々な内面120を有するRCED100の一例を示している。このような多形状内面120を特別用途に採用してもよい。
【0049】
図15は、波状または溝状の内面120Gを含む内面120を有するRCED100の一例の側面断面図である。このような内面120Gは、高空間周波数の粗面からの散乱を利用することなく、遠隔フィールドにおけるEUV分布RDの平坦化または最適化の役割を果たすことができる。
【0050】
図16は、図12と同様であるが、出射端124に隣接する粗面状内面120Rの一部を含んでいる。粗面状内面120Rの一部は、研磨状内面120(図14の120P等を参照)に比べてEUV12Lの散乱角を広くする役割を果たし、照明器20の入射孔24においてEUV分布RDを均一化または改善(または最適化)する役割を果たす。
【0051】
RCED100の本体部110は、金属、セラミック、プラスチック、ガラス、ガラス状材料等で形成してもよい。一例において、RCED100の本体部110(内面120を含む)は、平坦であり、散乱を制御するために(EUVミラーの技術分野で理解されるように)制御された高空間周波数粗さを有する。しかし、上述で図16に関連して議論したように、実施形態の一例には、内面120(及び選択的コーティング121)が、RCED100により集光されるEUVを選択散乱(例えば、広域散乱)するように設定された表面粗さを有するように構成される場合が含まれる。RCED100の本体部110がプラスチックまたは成型可能な他の材料で構成される場合、本体部110を実際に極めて安い費用でマスターキャストの平坦度のみに限定される高い平坦度を有するように形成することができる。このようなプラスチックまたは他の非金属RCED材料は、RCED100の内面120からの斜入射反射を改善または最適化するために、原子番号の大きな材料(例えば、ルテニウム)で被覆することが可能である。
【0052】
RCED100が著しい熱負荷に曝露される場合、好ましい本体材料を金属としてもよい。実施形態の一例において、RCED100の金属製本体部110は、所望の平坦度まで研磨された内面120、または、電気鋳造された内面120を有する。RCED100の本体部110を構成する金属の一例としては、高度に研磨可能なステンレス鋼、ニッケル、銅、アルミニウム等の金属が挙げられる。RCED100の本体部110を構成する金属の他の例としては、ZERODUR等の耐熱材料が挙げられる。実施形態の一例において、RCED100の本体部110は、複数の冷却チャネル129(図4参照)等の冷却機構を支持するように構成されている。
【0053】
上述の通り、内面120は、斜入射でのEUV12の反射率を最適化するように調整された反射コーティング121を有してもよい。コーティング材料としてはRuが好ましいが、特定用途によって使用を禁止されない限り、Cu、Au、Pd、Sn、Pt、Au等、他の原子番号の大きな物質を利用することもできる。さらに、共鳴多層コーティング121も使用可能である。このようなコーティング121は、取り込み角を拡大する役割を果たし、RCED100の効率を高めることができる。多層コーティング121は、例えば、Mo層及びSi層を有する。
【0054】
(前部および後部を有するRCED)
放射源RSからGICミラーMGを介して照明器20に送ることができるEUV12の量は、システム全体のエタンデュ、特に照明器システムの設計入力エタンデュに制限される。しかし、斜射集光器の場合、特筆すべきは、個々のGICシェル(M1、M2等)のエテンデュが典型的には照明器20のエテンデュに比してかなり小さいという点と、離間配置される複数シェルの性質上、GICからの遠隔フィールドにおけるEUV分布RDに乖離が生じるという点である。したがって、失われるEUV12P(図17を参照)のほとんどは、エテンデュの法則に反することなく、特に照明器20のエテンデュを超えることなく、RCED100により回収可能である。実際、RCED100は、光学的不変条件(即ち、エテンデュの法則)に反することなく照明器20の入力角度分布仕様に良好に適合するように、遠隔フィールドにおける放射線の角度分布を再分配するために使用することができる。
【0055】
上述の通り、回収されたEUV12Pのほとんどは、補助なしでGICミラーMGにより形成されたフィールド像の両側の暗空間に導かれる。これにより、遠隔フィールドの放射線分布RDが均一化され、さらには最適化されることになる。
【0056】
図17は、図2と同様の概略図であり、照明器20を有するGIC集光器システム10Gの一例を示している。照明器20および入射孔部材22は、入射孔24の入射側の入射側取り込み角限界19−Iと入射孔24の出射側の出射側取り込み角限界19−Oを画定する。EUV12が入射孔部材22を通過したとしても、EUV12Pの一部のように、照明器20に入射して処理されないような中心軸A1に対する角度を有する場合もある。これは、GIC集光器システム10Gに関わる画像形成プロセスが不完全であって、一般的にEUV12を放射線源RSから照明器20に可能な限り送るように指示されているからである。
【0057】
図18Aを参照すると、実施形態の一例において、RCED100は、前部110Fおよび後部110Rを入射孔部材22の両側に有する。図18Bは、図18Aと同様の図であるが、前部110Fおよび後部110Rが入射孔部材22から離間している点のみが図18Aと異なる。図18A及び図18Bは、RCED100を通過するEUV12を示している。図中、反射無しのEUVを「12」で示し、一段反射のEUVを「12L」で示し、二段反射のEUVを「12P」で示す。
【0058】
なお、前部110Fおよび後部110Rを別個のRCEDと考えることができるが、この場合、前側RCED部および後側RCED部の曲率またはパターンが異なる場合がある。したがって、上述の前部110Fおよび後部110Rを単体のRCED100の一部として記載しても、二つの異なるRCEDとして記載しても、記載内容は同一である。また場合によっては、前側RCED部および後側RCED部を単純に前側RCEDおよび後側RCEDと称することもある。一例において、前部110Fおよび後部110Rは、図に示されるように、軸方向に沿って逆向きにテーパ状に形成されている。
【0059】
図19は、図5Aと同様の図であり、入射孔部材22の両側に複数の内面120を有するRCED100の一例を示している。ここで、内面120は、例えば同心円状に配置された二組のミラーシェル、即ち、前側ミラーシェル103F−1,103F−2及び後側ミラーシェル103R−1,103R−2により形成されている。各ミラーシェル103F−1,103F−2,103R−1,103R−2は、RCED100の一部または別個のRCED100として考えることができる。
【0060】
再度述べるが、前部110Fが少なくとも一つの表面を有し、後部110Rが前部110Fの表面の数とは異なる複数の表面を有してもよい。同様に、前部110Fが入射孔部材22と離間しているときに、後部110Rは、入射孔部材22と離間してもよいし、入射孔部材22に装着されてもよい。また、こうした前部110Fと後部110Rの構成が逆であってもよい。
【0061】
図20は、図6と同様の図であり、RCED100の他の例を示している。ここで、RCED100は、単体の前側ミラーシェル103F及び単体の後側ミラーシェル103Rを有する。前側ミラーシェル103F及び後側ミラーシェル103Rは、離間支持機構113F,113Rによりそれぞれ入射孔部材22から離間配置されている。また、前側ミラーシェル103F及び後側ミラーシェル103Rは、曲率、離間距離、表面の数等が異なる別個のRCED部またはRCEDとして考えることができる。
【0062】
図21は、図16と同様の図であり、入射孔部材22の両側に前部110Fおよび後部110Rを有するRCEDの他の例を示している。前部110Fおよび後部110Rは、それぞれ軸方向長さLF及びLRを有しており、一例として、図示されるように、軸方向にテーパ形状を有している。図22は、図21と同一の図であり、複数の冷却チャネル129を有するRCEDを示している。冷却チャネル129は、前部110Fおよび後部110Rのそれぞれに配置されており、チャネル内に冷却液が流されることにより前部110Fおよび後部110Rを冷却する。一例において、複数の冷却チャネル129の1つが入射端122周りに配置されている。上述の通り、前部110Fおよび後部110Rについても、曲率、冷却構成、離間配置、表面の数等が異なる別個のRCED部またはRCEDとして考えることができる。
【0063】
集光器システムにとって望ましい特徴は、EUV光源RSにより生成される不要な広帯域赤外線240の除去能力である。再び図22を参照すると、IRフィルタ250が前部110Fの入射端122または出射端124に隣接して配置されている。IRフィルタ250を他の位置に配置することも可能である。IRフィルタ250は、斜入射集光器または直入射集光器により集光および反射され、入射孔部材22に送られる可能性のある広帯域赤外線240を除去するように構成されている。
【0064】
実施形態の一例において、IRフィルタ250は、交差格子線252(図22の挿入図を参照)および支持フレーム254を有する低密度自立型格子を備える。交差格子線252は、赤外線240の波長よりも短い周期を有する。交差格子線252のエリア密度が比較的低い場合(例えば金属製交差格子線252で僅か3%のエリア密度カバレッジの場合)、ほとんどのEUV(例えば、97%以下)を通過させるが、赤外線放射240の除去率は高くなる。IRフィルタ250は、金属製交差格子線252を有する場合、冷却RCED100に熱装着可能であり、曝露される任意の熱負荷を取り除く。
【0065】
したがって、本発明に記載される方法の一態様には、RCED100に関連する少なくとも1つの方向変更面の上流または下流に隣接するEUV光源RSからの赤外線240を除去することが含まれる。
【0066】
ここで、適切な交差格子型IRフィルタ250を形成する方法の一例について述べる。EUVを透過させつつ赤外線240を除去するためには、格子周期がIR波長よりも短くなければならない。また、一般に基板はEUVを吸収するので、格子が自立型であるか、支持基板が極めて薄型(膜型など)で13.5nmでの吸収率が低い材料で構成されることが好ましい。例えば、0.5ミクロン厚のSi膜は、13.5nmのEUVの透過をほぼ半減させる。0.1ミクロン厚のSi膜を使用した場合、13.5nmのEUVの約87%が透過するが、これは許容範囲内と見なされる。
【0067】
縦(Y)方向における直線状格子に関しては、Y方向における赤外線240の偏光成分が反射され、格子の金属による一部の偏光成分の吸収は、その伝導率に依存する。偏光成分をすべて反射するために、交差格子、即ち、X、Y方向に延びる格子線が採用される。
【0068】
格子の周期より短い波長のすべてが格子空間を通過する。格子線に衝突するEUVは吸収され、格子空間を通過するEUVは透過する。格子線がわずか5%の格子領域に相当する場合、EUVの5%が吸収され、95%が透過し、格子周期よりも長い周波数の赤外線は実質的に透過しない。
【0069】
適切な周期および線幅を有する格子線のマスタパターンを提供するために、適切な基板が選択される。基板は、例えば、シリコンウエハまたは薄膜ガラスである。ウエハは、接着層としての(例えば、厚み0.1ミクロン未満の)薄膜クロム層で被覆される。次に、薄膜クロム層は、金やその他の適切な金属等の(例えば、約0.1ミクロンの)薄膜メッキ可能金属層で被覆される。そして、金属層は、所望の厚みのフォトレジストで被覆される。適切な周期を有するマスタグリッドパターンは、リソグラフィによりフォトレジスト層に形成される。
【0070】
フォトレジストを現像することにより、メッキ可能金属層上のフォトレジストに格子パターンのネガ型画像が残る。次に、フォトレジスト層は、下層のメッキ可能金属層と同一のメッキ可能金属でメッキ処理される。そして、フォトレジストは、アセトン等を使用して洗浄される。ここで、最終的に得られる構造は、基板により支持された厚み約0.2ミクロンのクロム及びメッキ可能金属層上に形成される厚膜金属格子である。
【0071】
金属格子構造が支持構造内部で自立できるように、支持構造物を金属格子構造の外側に装着することができる。支持構造の一例は、金属格子構造にエポキシ接着された座金である。格子構造物の外周部は、格子線を含むことなく厚く形成することができる。この時点で、クロム及びメッキ可能金属層は、液体エッチングやビームエッチング等のプロセスにより除去される。次に、例えば、特定の基板に適する液体エッチング材料(例えば、ガラス基板用HF)によって、基板が除去される。
【0072】
最終的に、外縁で支持される自立型金属製交差格子を得ることができ、これにより、交差格子が取り扱い可能となり、RCED100に対して適切な位置に搭載することができる。
【0073】
(EUV集光器およびRCEDを有するEUVリソグラフィシステム)
図23は、本発明に係るEUVリソグラフィシステム(リソグラフィシステム)300の一例に関する。リソグラフィシステムの一例は、例えば、米国特許出願第US2004/0265712A1、US2005/0016679A1、US2005/0155624A1に開示されている。なお、当該出願を本発明に援用する。
【0074】
リソグラフィシステム300は、システム軸ASと、名目上λ=13.5nmの作用EUV12を放出するEUV光源RSとを有する。また、上述の通り、リソグラフィシステム300は、システム軸ASに沿ってEUV集光器ミラー(NICまたはGIC)310と、RCED100とを備える。EUV集光器ミラー310及びRCED100は、集光器システム312を構成する。また、集光器システム312は、EUV光源RSを選択的に有する。EUV光源RSとしては、例えば、LPP・EUV源またはDPP・EUV源が用いられてもよい。
【0075】
照明器20は、入射端20A及び出射端20Bを有し、システム軸ASに沿って配置され、集光器システム312の下流側に隣接して配置されている。照明器20は、入射孔24を有する入射孔部材22を有する。
【0076】
EUV集光器ミラー310(図中、GICミラーとして構成)は、光源焦点SFに位置するEUV光源RSからのEUV12を集光する。集光されたEUV12は入射孔24に導かれ、中間焦点IFに放射線分布RDが形成される。上述の通り、RCED100は、通常は入射孔24を通過せずに照明器20に達することのないEUV12Lの少なくとも一部の進行方向を変えて、入射孔24を通過させることによって、EUV12の焦点合わせプロセスを強化するように動作する。したがって、照明器20は、放射線分布RDからの中間焦点平面PL上のEUV12を入射端20Aで受光し、より均一なEUV12´(即ち、凝縮EUV)を出射端20Bから反射レチクル336に出射する。リソグラフィシステム300が走査型システムである場合、EUV12´は、典型的には、反射レチクル336上を走査する実質的に均一なライン状のEUVとして、反射レチクル336上に形成される。
【0077】
なお、照明器20は、入射孔24を通過するEUVの一部をレチクルパターン領域の外側の領域(切り欠き等)に結像してもよい。このEUVの一部(図23の12´A)は、位置合わせのために利用することができる。位置合わせは、例えば、超小型回路特性を形成するために使用されるパターン領域の外側に位置する複数のレチクルアライメントマーク上に、こうしたEUVの一部を入射させることにより実現する。実施形態の一例において、EUV12´Aは光検出器360により検出される。光検出器360は、位置合わせをするために(例えば、図示しないコンピュータ)処理可能な電子信号S360を形成する。
【0078】
投影光学システム326は、照明器20および反射レチクル336の下流に(屈折した)システム軸ASに沿って配置される。投影光学システム326は、照明器20の出射端20Bに対向する入射端327と、その反対の出射端328とを有する。反射レチクル336は、投影光学システム326の入射端327に隣接して配置される。半導体ウエハ340は、投影光学システム326の出射端328に隣接して配置されている。反射レチクル336は、半導体ウエハ340に転写されるパターン(図示せず)を有する。半導体ウエハ340は、感光性コーティング(例えば、フォトレジスト層)342を有する。動作時、均一化されたEUV12´は反射レチクル336に照射され、反射レチクル336によって反射される。そして、投影光学システム326によって、レチクルパターンが半導体ウエハ340の感光性コーティング342の表面上に結像される。リソグラフィシステム300では、レチクル像が感光性コーティング342の表面上を走査し、露光フィールド上にパターンが形成される。典型的には、反射レチクル336及び半導体ウエハ340を同期させて移動させることにより、走査が実行される。
【0079】
レチクルパターンが一旦半導体ウエハ340に結像されて記録されると、パターン化された半導体ウエハ340は、標準的なフォトリソグラフィ技術および半導体プロセス技術を利用して処理される。その結果、複数の集積回路(IC)チップが形成される。
【0080】
なお、一般的にリソグラフィシステム300の構成要素は、共通の屈折したシステム軸ASに沿って配置されることが図23に図示されている。当業者であれば、2つ以上の屈折軸がリソグラフィシステム300内に存在可能であり、例えば、照明器20や投影光学システム326の様々な構成要素の入口軸及び出口軸間がオフセットされる場合もあり得ることは、理解される。
【0081】
当業者には明白であるが、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、本発明に対して様々な修正及び変更を加えることができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等範囲内において本発明の修正及び変更を包含する。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
EUV光源からの極端紫外光(EUV)を集光して孔を通過させるように導く集光器システムであって、
前記EUVを集光し、前記孔に向かって導くように構成される集光器ミラーと、
前記孔に配置されるか前記孔に隣接して配置され、通常は前記孔を通過することのない前記EUVの一部を集光して前記孔を通過させるように構成される放射線集光強化装置と
を備える、集光器システム。
【請求項2】
前記放射線集光強化装置は、前記放射線集光強化装置を使用しない場合に比べて、遠隔フィールド位置におけるEUVの角度分布を改善するように構成されている
請求項1に記載の集光器システム。
【請求項3】
前記集光器ミラーには、斜入射ミラーおよび直入射ミラーの少なくとも1つが含まれる
請求項1または2に記載の集光器システム。
【請求項4】
前記集光器ミラーは、前記孔に配置されるか前記集光器ミラーの反対側で前記孔に隣接して配置される中間焦点に前記光を導くように構成されている
請求項1から3のいずれかに記載の集光器システム。
【請求項5】
前記放射線集光強化装置は、前記EUVの一部の進行方向を変えるように構成される少なくとも1つの内面を有しており、
前記少なくとも1つの内面は、研磨面、粗面、平坦面、波状面および反射コーティングの少なくとも1つを備える
請求項1から4のいずれかに記載の集光器システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの内面は、前記EUVの一部を斜めに反射するように構成される少なくとも1つの斜入射反射面を備える
請求項5に記載の集光器システム。
【請求項7】
前記放射線集光強化装置は、少なくとも二つの内面を有する
請求項1から6のいずれかに記載の集光器システム。
【請求項8】
前記孔に隣接して配置され、開口数および角度分布の少なくとも一方を有する照明器をさらに備え、
前記放射線集光強化装置は、前記照明器の前記開口数および前記角度分布の少なくとも一方と実質的に適合するように構成されている
請求項1から7のいずれかに記載の集光器システム。
【請求項9】
前記放射線集光強化装置は、EUVを入射する入射端と、EUVを出射する出射端と、テーパ形状の内面とを有する
請求項1から8のいずれかに記載の集光器システム。
【請求項10】
前記テーパ形状は、直線状または曲線状である
請求項9に記載の集光器システム。
【請求項11】
前記放射線集光強化装置は、前記孔の両側に第1及び第2テーパ部を有し、
前記テーパ形状は、前記孔から遠ざかるに従って幅が広くなっている
請求項9または10に記載の集光器システム。
【請求項12】
前記第1及び第2テーパ部は、前記孔から離間配置されている
請求項11に記載の集光器システム。
【請求項13】
前記放射線集光強化装置に相対配置され、前記EUV光源により生成された赤外線を除去しつつ、前記EUV光源からの前記EUVのかなりの部分を通過させるように構成される赤外線フィルタをさらに備える
請求項1から12のいずれかに記載の集光器システム。
【請求項14】
反射レチクルに光を照射する極端紫外光(EUV)リソグラフィシステムであって、
請求項1から13のいずれかに記載の前記集光器システムと、
前記孔を通過するように導かれたEUVを受光し、前記反射レチクルに照射する凝縮EUVを形成するように構成される照明器と
を備える、EUVリソグラフィシステム。
【請求項15】
感光性半導体ウエハ上にパターン像を形成するEUVリソグラフィシステムであって、
前記反射レチクルの下流に配置され、前記反射レチクルから反射されたEUVを受光し、そこから前記感光性半導体ウエハ上に前記パターン像を形成するように構成される投影光学システムをさらに備える
請求項14に記載のEUVリソグラフィシステム。
【請求項16】
EUV光源からの極端紫外線(EUV)を集光して孔を通過させるように導く方法であって、
前記放射線源からの前記EUVを集光し、前記EUVを前記孔に導くことと、
前記孔に隣接して配置される少なくとも1つの方向変更面を利用して、通常は前記孔を通過しない前記導かれたEUVの一部を集光して前記孔を通過させることと
を備える方法。
【請求項17】
前記放射線集光強化装置を使用しない場合に比べて、遠隔フィールド位置でのEUVの角度分布を改善するように、前記少なくとも1つの方向変更面を構成することをさらに備える
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
斜入射ミラーおよび直入射ミラーの少なくとも一方を有するEUV集光器ミラーを利用して、前記EUV光源からの前記EUVを集光することをさらに備える
請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記孔を通過する前記EUVは、空間分布許容値および角度分布許容値の少なくとも一方を有するEUV分布を形成し、
前記EUV集光器ミラーと前記少なくとも1つの方向変更面とを組み合わせて、空間分布許容値および角度分布許容値の少なくとも一方の範囲内で前記EUV分布を形成する
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記EUV集光器ミラーは、前記孔に向かって導かれるEUVに関する角度分布を有しており、
前記少なくとも1つの方向変更面は、前記角度分布を変化させるように動作する
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記孔を通過する前記EUVから凝縮EUVを形成し、反射レチクルに照射することをさらに備える
請求項16から20のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
前記反射レチクルから反射されるEUVを受光することと、
投影光学システムを利用して感光性半導体ウエハ上にレチクル像を形成することと
をさらに備える
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記EUV光源は、レーザ生成プラズマまたは放電生成プラズマを含む
請求項16から22のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの方向変更面は、直線状テーパ面、曲線状テーパ面、ファセット(小平面)状テーパ面の少なくとも1つを含む
請求項16から23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの方向変更面は、研磨面、粗面、平坦面、曲面、波状面、反射コーティングの少なくとも1つを含む
請求項16から24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
少なくとも1つの反射面を利用して、前記孔を通過する前記EUVの少なくとも一部の進行方向を変えることをさらに備える
請求項16から25のいずれかに記載の方法。
【請求項27】
前記孔に隣接して配置される第1の放射線集光強化装置を利用して、通常は前記孔を通過しない前記導かれたEUVの一部を集光することをさらに備える
請求項16から26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
第2の放射線集光強化装置を利用して、前記孔を通過する前記EUVの少なくとも一部の進行方向を変えることをさらに備える
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記EUV光源からの前記EUVのかなりの部分を通過させつつ、前記少なくとも1つの方向変更面の上流または下流に隣接して配置されるEUV光源からの赤外線を除去することをさらに備える
請求項16から28のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
孔を有する孔部材を備える極端紫外光(EUV)リソグラフィシステムにおいてEUVを集光する方法であって、
EUV光源を利用して前記EUVを生成することと、
EUV集光器を利用して前記EUV光源からの前記EUVを集光し、前記EUVの第1の部分が前記孔を通過するように導かれ、前記EUVの第2の部分が前記孔部材により妨げられるように導かれる状態で、前記EUVを前記孔に導くことと、
前記孔に隣接して配置される少なくとも1つの第1の方向変更面を利用して、前記EUVの第2の部分を集光し、前記導かれたEUVの第1及び第2の部分が前記孔を通過するように、前記孔を通過する前記EUVの一部の進行方向を変えることと
を備える方法。
【請求項31】
前記孔を通過するEUVの前記第1及び第2の部分を凝縮することと、
前記凝縮したEUVを反射レチクルに照射することと
をさらに備える、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
感光性ウエハ上の前記反射レチクルから反射されたEUVを結像することをさらに備える
請求項31に記載の方法。
【請求項33】
少なくとも1つの第2の方向変更面を利用して、前記孔を通過する前記EUVの少なくとも一部の進行方向を変えることをさらに備える
請求項30から32のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−222975(P2011−222975A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−59498(P2011−59498)
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(509105237)メディア ラリオ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ (18)
【氏名又は名称原語表記】MEDIA LARIO S.R.L.
【住所又は居所原語表記】Localita Pascolo,I−23842 Bosisio Parini,Lecco,Repubblica Italiana
【Fターム(参考)】