説明

FAXOCR装置およびFAXOCRプログラム

【課題】定型的な受発注業務を効率化しつつ、受発注業務のフロー変更に必要な労力を低減する、FAXOCR装置およびFAXOCRプログラムを提供する。
【解決手段】仮注文受注手段303は、インターネット101を介して、仮注文情報(Web入力注文テキストデータ)および承認フローを受信する。仮注文情報出力手段305は、仮注文情報および承認フローに基づき、承認領域F7を含む仮注文情報表示画面を出力する。OCR手段307は、仮注文情報表示画面に基づいて作成されたFAX文書に含まれる数字および文字を、OCR認識注文テキストデータとして認識する。承認検証手段308は、承認領域F7のそれぞれについて、承認フローに基づき、承認の判定を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はFAXOCR装置およびFAXOCRプログラムに関し、とくに商品の受発注業務に用いられるものに関する。
【背景技術】
【0002】
企業間の取引において、商品の注文を行う技術として様々なものが公知である。
たとえば、インターネットを介して商品コードや数量を電子的に送信する技術がある。たとえばWeb受注システムがこれに相当する。このような技術では、注文データの送受信やこれに関連して発生するデータ処理を自動化することができ、定型的な受発注業務であれば効率化が可能である。
【0003】
また、商品コードや数量を所定の発注用紙に記入し、FAX装置によって送信する技術もある。このような技術は、発注側で承認を要する場合に効率的である。たとえば、発注担当者が承認者に承認を依頼し、承認者が検印やサインによって承認を行う場合である。このような場合、仮に承認者が変更になったとしても、受発注業務に関連するコンピュータや装置に定義されたフローを変更する必要はないので、フロー変更に必要な労力が低減される。
【0004】
特許文献1には、インターネットを介して注文入力情報を受けるとともに、FAX画像情報との照合を行う技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−139591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の技術では、定型的な受発注業務を効率化しつつ、同時に受発注業務のフロー変更に必要な労力を低減することができないという問題があった。
たとえばWeb受注システムでは、発注業務がすべて電子的に行われるため、検印やサインによる承認処理を実現することができない。また、仮に承認処理を電子的に実現したとしても、承認者の認証等に個別の処理が要求されるので、承認者が変更されると電子的な業務フローを変更する労力が必要となる。特許文献1の技術でも、承認者の検印やサインによる承認処理を実現することはできない。
また、FAXによる発注では、注文データを文字コードによって送受信できないので受発注業務の効率が低下する。たとえばFAX通信中のノイズによって受信画像が乱れ、注文データの確認に時間がかかることがある。
【0007】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、定型的な受発注業務を効率化しつつ、受発注業務のフロー変更に必要な労力を低減する、FAXOCR装置およびFAXOCRプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の問題点を解決するため、この発明に係るFAXOCR装置は、商品の受発注業務に用いられるFAXOCR装置であって、通信網を介してWEB入力注文テキストデータを受信する仮注文受注手段であって、WEB入力注文テキストデータは、商品の注文に関する注文情報を、数値または文字コードによって表すものである、仮注文受注手段と、注文書用紙データを出力する仮注文情報出力手段であって、注文書用紙データは注文書用紙の印刷に用いられるデータであり、注文書用紙は注文情報を含み、注文書用紙は承認領域を有し、承認領域は承認者による承認を表す承認表示を記入または押印するための領域である、仮注文情報出力手段と、FAX網を介してFAX画像データを受信するFAX文書受信手段と、FAX画像データに含まれる数字または文字を、数値または文字コードによって表されるOCR認識注文テキストデータとして認識するOCR手段と、承認領域を含むFAX画像データを出力するとともに、WEB入力注文テキストデータおよびOCR認識注文テキストデータが一致するか否かを判定する、認識結果確認手段とを備える。
【0009】
FAXOCR装置は、さらに、承認表示に対応する承認検証データを記憶する記憶手段と、承認領域に記入または押印された承認表示と、承認検証データとが一致するか否かを判定する承認検証手段とを備えてもよい。
承認表示は、印影または承認者名のサインであり、承認検証データは、画像によって表される検証用印影または文字コードによって表される承認者名を含んでもよい。
仮注文受注手段は、さらに、承認表示が印影であるかサインであるかを表す承認表示タイプ情報を、通信網を介して受信し、承認検証手段は、承認表示が印影である場合には、検証用印影と承認表示の印影とが一致するか否かを判定し、承認表示がサインである場合には、承認表示を文字コードによって表されるサインデータに変換して、サインデータと承認者名とが一致するか否かを判定してもよい。
仮注文受注手段は、さらに、承認表示がサインである場合に、通信網を介して承認者名を受信してもよい。
注文書用紙は、順序関係を有する複数の承認領域を有し、承認検証手段は、複数の承認領域のそれぞれについて個別に判定を行ってもよい。
FAXOCR装置は、さらに、FAX画像データにおける注文情報の位置および承認領域の位置を表す座標データを含む帳票定義情報を記憶する記憶手段を備え、OCR手段は、FAX画像データおよび帳票定義情報に基づいてOCR認識注文テキストデータを認識し、承認検証手段は、FAX画像データおよび帳票定義情報に基づいて承認領域を抽出してもよい。
注文書用紙データは、注文情報を識別する注文番号をQRコードによって表すQRコード画像データを含んでもよい。
【0010】
また、この発明に係るFAXOCRプログラムは、コンピュータを、上述のFAXOCR装置として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係るFAXOCR装置およびFAXOCRプログラムによれば、注文のテキストデータは文字コードを用いて送受信するので定型的な受発注業務を効率化することができ、また、承認表示はFAX画像に含めて扱うので承認者が変更されても受発注業務のフローを変更する必要がなく、労力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るFAXOCR装置を含む構成を示す図である。
【図2】図1の記憶手段に記憶される情報をより具体的に示す図である。
【図3】図1のFAXOCR装置の処理の流れの一部を表すフローチャートである。
【図4】図3のステップS11で出力されるログイン画面の例である。
【図5】図3のステップS12で出力される商品検索・一覧画面の例である。
【図6】図3のステップS14で出力される承認フロー定義画面の例である。
【図7】図3のステップS17で出力される仮注文情報表示画面の例である。
【図8】図7の仮注文情報表示画面に基づいて作成された注文書の例である。
【図9】図1のFAXOCR装置の処理の流れの一部を表すフローチャートである。
【図10】図9のステップS26で出力される確認修正画面の例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に、本発明に係るFAXOCR装置10を含む構成を示す。FAXOCR装置10は、商品の受発注業務に用いられるものであり、商品を取り扱う業者(たとえば製造業者または流通業者)が管理する。また、図1には、この業者が管理する確認・修正用端末203と、商品を購入する取引先が管理する発注用端末201およびFAX装置202が示されている。
【0014】
FAXOCR装置10はコンピュータを含み、FAX網を介してFAX文書を送受信する機能と、コンピュータ通信ネットワークを介して電子的にデータを送受信する機能とを備える。FAXOCR装置10は、データ通信ネットワークとしてのインターネット101を介して発注用端末201と通信可能に接続されており、FAX網102を介してFAX装置202と通信可能に接続されており、データ通信ネットワークとしてのLAN103を介して確認・修正用端末203と通信可能に接続されている。また、発注用端末201には印刷装置としてのプリンタ204が接続されている。
【0015】
FAXOCR装置10、発注用端末201および確認・修正用端末203は、周知のコンピュータとしての構成を有する。たとえばFAXOCR装置10は、演算を行う演算手段30と、情報を格納する記憶手段40とを備える。演算手段30はCPU(中央処理装置)を含み、記憶手段40は半導体メモリおよびHDD(ハードディスクドライブ)を含む。
【0016】
また、とくに図示しないが、FAXOCR装置10は、使用者が情報を入力するために用いる入力手段として入力装置を備える。この入力装置は、たとえばマウスやキーボード等である。また、FAXOCR装置10は、使用者に対して情報を出力する出力手段として出力装置を備える。出力装置は、たとえば液晶ディスプレイ等の表示装置であるが、プリンタ等の印刷装置であってもよい。
また、とくに図示しないが、発注用端末201および確認・修正用端末203も同様に、演算手段、記憶手段、入力手段および出力手段を備える(プリンタ204のみ図示)。
【0017】
さらに、FAXOCR装置10は、他のコンピュータ等との間で情報の送受信を行うためのネットワークインタフェースと、他のFAX装置との間でFAX文書の送受信を行うためのFAXインタフェースとを備える。たとえばインターネット101およびLAN103との接続はネットワークボードを用いて実現することができ、FAX網102との接続はFAXボードを用いて実現することができる。
【0018】
また、FAXOCR装置10はWebサーバ20を含む。すなわち、演算手段30は、記憶手段40に格納されたプログラム(図示せず)を実行することにより、Webサーバ20としても機能する。Webサーバ20はHTTPに従って動作し、インターネット101を介して送受信されるデータの形式(HTML形式)と、記憶手段40に記憶されるデータの形式とを相互に変換する。なおWebサーバ20の構成は周知のものを用いることができるので詳細については説明を省略する。
またWebサーバ20は、FAXOCR装置10に含まれず別のコンピュータとして存在してもよい。
【0019】
FAX装置202は周知のFAX装置としての構成を有し、FAX網102を介してFAX文書を送受信する機能を備える。FAXOCR装置10とFAX装置202との間のFAX通信は、たとえばG3ファクシミリ規格に従ってなされるが、これは他のFAX規格に従うものであってもよい。
【0020】
FAXOCR装置10において、記憶手段40はプログラム(FAXOCRプログラム、図示せず)を格納し、演算手段30がこのプログラムを実行することによって、FAXOCR装置10は本明細書に記載される機能を実現する。たとえば、演算手段30は、認証手段301、商品検索・出力手段302、仮注文受注手段303、QRコード生成手段304、仮注文情報出力手段305、FAX文書受信手段306、OCR手段307、承認検証手段308および認識結果確認・修正手段309として機能する(詳細については図3および図9のフローチャートに関連して後述する)。
【0021】
図2は、図1の記憶手段40に記憶される情報をより具体的に示すものである。
記憶手段40は、認証DB401、商品情報DB402、在庫情報DB403、仮注文情報DB404、承認フロー情報405、顧客DB406、FAX画像407、帳票定義情報408、認識結果情報409および確定注文情報DB410を記憶する。
【0022】
認証DB401は、FAXOCR装置10にアクセスする取引先担当者の認証に用いる情報を記憶する。たとえば、複数の取引先担当者について、取引先担当者のユーザIDおよびパスワードを関連付けて記憶する。
商品情報DB402は、商品取扱業者が提供する商品に関する情報を記憶する。たとえば、商品のそれぞれについて、商品を識別するための商品コードと、商品の品名と、商品の単価と、商品の画像とを関連付けて記憶する。ここで、商品コードは数値であってもよく、または文字コードによって表される文字を含むものであってもよい。
在庫情報DB403は、各商品の商品コードと、その商品の在庫数(入数)とを関連付けて記憶する。
【0023】
仮注文情報DB404は、取引先担当者から商品取扱業者への仮注文の内容を表すデータを記憶する。ここで、仮注文とは、取引先の承認者の承認を受けていない段階の注文のことである。たとえば、仮注文情報DB404は、注文を識別するための注文番号と、注文の対象となる1種類以上の商品の商品コードとを記憶し、また、各商品について、注文された数量を関連付けて記憶する。
【0024】
承認フロー情報405は、承認者による承認のフローに関する情報を記憶する。承認者とは、たとえば仮注文を承認して正式に確定した注文とする権限を有する者である。承認のフローには、1人または複数の承認者による承認処理が含まれる。
承認フロー情報405は、承認者のそれぞれについて、承認フローにおけるその承認者の順番と、その承認者が承認の表示としてサインを使用するか検印(すなわち検印の印影)を使用するかを表す承認表示タイプ情報と、その承認者のサインに用いる承認者名(たとえば姓のみ)とを関連付けて記憶する。
【0025】
顧客DB406は、取引先(すなわち商品取扱業者にとっての顧客)に関する情報を記憶する。たとえば、上述の認証DB401に記憶されたユーザIDのそれぞれについて、取引先会社名および取引先担当者名を関連付けて記憶する。
【0026】
FAX画像407は、FAXOCR装置10が受信したFAX文書の各ページを表す画像を記憶する。
帳票定義情報408は、受信したFAX画像に、注文情報と、承認者の承認状況を表す承認表示とがどのように含まれるかを定義するデータを記憶する。たとえば、FAX画像において注文情報および承認表示を表す複数のフィールドについて、そのフィールドの位置(たとえば二次元座標)を表す情報と、そのフィールドの種別(たとえば、数字、英文字、カナ、漢字、画像のいずれであるか)を表す情報とを関連付けて記憶する。
なお、帳票定義情報408に記憶されるデータは、公知の帳票定義手段を用いて適宜事前に作成することができる。
【0027】
認識結果情報409は、仮注文に対応するFAX文書の記載内容を、OCR技術等の画像認識技術により認識した結果を記憶する。たとえば、注文を識別するための注文番号と、注文の対象となる1種類以上の商品の商品コードとを記憶し、また、各商品について、注文された数量を関連付けて記憶する。さらに、承認者がその注文を承認したことを表す承認表示(FAX画像データにおける承認領域に相当する部分)を記憶する。
【0028】
確定注文情報DB410は、取引先担当者から商品取扱業者への確定注文の内容を表すデータを記憶する。ここで、確定注文とは、上述の仮注文とは異なり、取引先の承認者の承認を受けて確定した段階の注文のことである。たとえば、確定注文情報DB410は、注文を識別するための注文番号と、注文の対象となる1種類以上の商品の商品コードとを記憶し、また、各商品について、注文された数量を関連付けて記憶する。
【0029】
以上のように構成されるFAXOCR装置10の動作を、図3〜図10を用いて以下に説明する。
図3は、FAXOCR装置10の処理の流れの一部を表すフローチャートである。取引先担当者は、商品の仮発注を行うために発注用端末201を介してFAXOCR装置10にログインし、これに応じてFAXOCR装置10は図3の処理を開始する。なお、図3の処理は、本実施形態では、いずれも取引先担当者と演算手段30との間で、発注用端末201、インターネット101およびWebサーバ20を介して行われるものである。
【0030】
まず、認証手段301は、取引先担当者のログイン操作を受け付ける処理を行う(ステップS11)。図4は、この処理に関連して発注用端末201が表示するログイン画面の例である。認証手段301はこのログイン画面を表示させるためのデータを生成し、Webサーバ20を介して発注用端末201に送信する。
【0031】
ステップS11の処理は、認証DB401を参照して行われる。認証手段301は、ログイン画面に含まれるユーザID入力欄F1およびパスワード入力欄F2を介して取引先担当者からユーザIDおよびパスワードの入力を受け付け、これらと認証DB401に記憶されているユーザIDおよびパスワードとを照合することによって取引先担当者の認証を行う。
【0032】
次に、商品検索・出力手段302は、取引先担当者に対して商品検索・一覧画面を出力する(ステップS12)。すなわち、商品検索・一覧画面を表示させるためのデータを生成し、Webサーバ20を介して発注用端末201に送信する。図5はこの商品検索・一覧画面の例である。発注用端末201はこの商品検索・一覧画面を表示する。商品検索・一覧画面は、商品情報DB402に含まれる各商品について、商品コード、品名、単価および画像を表示する。また、各商品について、在庫情報DB403に記憶される在庫数を表示する。
【0033】
商品検索・一覧画面は、各商品について、注文する数量を入力するための数量入力欄F3を備える。また、商品検索・一覧画面は、各商品の数量入力欄F3に入力された数量を指定して仮注文を行う仮発注ボタンB1を備える。取引先担当者は、まず注文したい商品のそれぞれについて注文したい数量を数量入力欄F3に入力し、その後に仮発注ボタンB1を操作することによって、仮注文に係る商品コードおよび数量を指定して仮発注を行うことができる。なお、図示しないが、この商品検索・一覧画面において、取引先担当者は、注文情報の一部として、その注文情報を識別するための注文番号を入力する。
【0034】
次に、仮注文受注手段303は、取引先担当者から入力された仮注文情報を受信し、これを記憶する(ステップS13)。この仮注文情報は、仮注文に含まれる商品コードと数量とを関連付けるWeb入力注文テキストデータであり、数値または文字コードによって表される。また、Web入力注文テキストデータは、仮注文情報DB404に記憶される。ここで、取引先担当者が注文番号を入力していなかった場合には、仮注文受注手段303が注文番号を生成して仮注文情報に追加してもよい。
【0035】
次に、仮注文受注手段303は、取引先担当者に対して承認フロー定義画面を出力する(ステップS14)。すなわち、承認フロー定義画面を表示させるためのデータを生成し、Webサーバ20を介して発注用端末201に送信する。図6はこの承認フロー定義画面の例である。発注用端末201はこの承認フロー定義画面を表示する。承認フロー定義画面は、仮注文の承認に関する承認フローを定義するための画面であり、複数の承認者のそれぞれについて、承認の表示としてサインを使用するか、または検印(すなわち検印の印影)を使用するかを表す承認表示タイプ情報を入力するためのチェックボックスF4を含む。また、承認の表示にサインを使用する承認者については、そのサインに用いる氏名を入力するための氏名入力欄F5を含む。さらに、入力された承認表示タイプ情報および承認者名を指定して承認フローの送信を行うOKボタンB2を備える。
【0036】
取引先担当者は、まず承認者のそれぞれについて承認表示タイプ情報を入力し、またサインを使用する承認者については承認者名を入力し、その後にOKボタンB2を操作することによって、処理中の仮注文についての承認フローを定義することができる。なお、承認の表示として検印を用いる承認者については、承認者名は入力されなくともよい(その場合は承認者名は空欄となる)。
【0037】
次に、仮注文受注手段303は、取引先担当者から入力された承認フローを受信し、これを承認フロー情報405に記憶する(ステップS15)。すなわち承認フロー情報405には、少なくとも、承認表示がサインか検印かの区別、サインであるときは指定されたサインを使用する承認者名、検印であるときは指定があれば指定された承認者名が記憶される。
【0038】
このように、仮注文ごとに承認フロー定義画面が自動的に表示され、チェックボックスおよび名前入力の簡単な操作のみで承認フローを定義することができるので、注文の承認フローを容易に入力または変更することができる。とくに、承認処理自体を電子的に実現せず承認者の入力のみ行えばよいので、受発注業務の承認フロー変更に必要な労力を低減することができる。たとえば、一般的な承認フロー実現アプリケーションで用いられるような定義変更インタフェース画面を、注文処理とは独立に呼び出す必要がない。
【0039】
また、前回の注文において指定された承認フローの内容を記憶させておき、その内容をデフォルトの値として(すなわちその値が最初から入力された状態で)承認フロー定義画面を表示してもよい。このようにすると、承認フローに変更がない場合には何も入力する必要がないので、承認フローの定義作業を省略できる。
【0040】
次に、QRコード生成手段304は、注文番号をQRコードによって表すQRコード画像データを生成する(ステップS16)。なお、QRコードに代えてQRコード以外の二次元バーコードを用いてもよく、一次元バーコードを用いてもよく、バーコード以外の画像を用いてもよい。
【0041】
次に、仮注文情報出力手段305は、仮注文情報DB404に記憶された仮注文情報と、ステップS16において生成されたQRコード画像とに基づき、仮注文情報表示画面を出力する(ステップS17)。すなわち、仮注文情報表示画面を表示させるためのデータを生成し、Webサーバ20を介して発注用端末201に送信する。
【0042】
図7はこの仮注文情報表示画面の例である。発注用端末201はこの仮注文情報表示画面を表示する。仮注文情報表示画面は、取引先担当者が注文書用紙を印刷するために用いる画面である。すなわち、取引先担当者は、発注用端末201に仮注文情報表示画面を表示させた状態で、当該画面をプリンタ204に印刷させることにより、印刷された注文書用紙を作成することができる。すなわち、本実施形態では、発注用端末201に表示される仮注文情報表示画面が、注文書用紙データを表示する画面となる。
なお、本明細書において、「注文書」とは承認者による承認を受けた正式な注文を表す書面を意味し、「注文書用紙」とは注文書を作成するための用紙(たとえば承認を受けるための承認領域を有する用紙)を意味する。
【0043】
仮注文情報出力手段305は、注文書用紙データの内容として、仮注文情報表示画面の所定の位置に、下記の情報を出力する。
‐FAXOCR装置10のFAX先番号
‐取引先会社名および取引先担当者名(顧客DB406を参照して取得される)
‐仮注文に係る商品コードおよび数量(仮注文情報DB404を参照して取得される)
‐QRコード画像F6(ステップS16において生成される)
‐承認領域F7を画定する枠
なお、承認領域F7は、承認表示として検印の印影またはサインを表示する領域を表す。
【0044】
仮注文情報表示画面が発注用端末201に表示されると、取引先担当者はこれを注文書用紙として印刷し、これに承認者の検印を押印してもらい、正式な注文書とする。図8は、図7の仮注文情報表示画面に基づいて作成された注文書の例である。図7の仮注文情報表示画面と同様に、印刷された注文書用紙(および作成された注文書)は、注文に係る商品コードおよび数量の記載と、QRコード画像F6の記載と、承認領域F7を画定する枠の記載とを含む。承認領域F7には承認者のサインが記入されている。
【0045】
次に、取引先担当者は、承認を受けた注文書を、FAX文書としてFAX装置202からFAXOCR装置10に送信する。FAXOCR装置10はこのFAX文書を受信し、これに応じて図9に示す処理を開始する。
図9は、FAXOCR装置10の処理の流れの一部を表すフローチャートである。
【0046】
まず、FAX文書受信手段306が、FAX網102を介してFAX文書を受信し(ステップS21)、このFAX文書に含まれる各ページを表すFAX画像データをFAX文書受信手段306に記憶する。このFAX画像は、たとえば図8の注文書を表すものである。
【0047】
次に、OCR手段307が、FAX画像に基づいて文字を認識し、QRコードを読み取る(ステップS22)。ここで、OCR手段307は、帳票定義情報408を参照し、FAX画像に含まれる注文情報および承認表示の位置および種別に基づいて処理を行う。たとえば、帳票定義情報408には、注文書の最初にリストされる商品の商品コードを含むフィールドの二次元座標と、そのフィールドは数値であるという情報とが定義されており、これに基づいて当該フィールドに記載された数値を認識する。図8の例では、商品コード「1011」が認識されることになる。ここで、文字認識は、周知のOCR(光学式文字認識)機能を用いて、FAX画像データに含まれる文字および数字を認識し、これらを文字コードおよび数値に変換することによって行われる。
同様にして、その商品の数量が認識される。
【0048】
このようにして、OCR手段307は、FAX画像に含まれる数字および文字を、OCR認識注文テキストデータとして認識する。このOCR認識注文テキストデータは、数値または文字コードによって表される。
また、QRコードの読み取りは、周知の技術を用いて、QRコード画像によって表される文字コードおよび数値を認識することによって行われる。これによってOCR手段307は注文番号を認識する。
次に、OCR手段307は、認識したOCR認識注文テキストデータを認識結果情報409に記憶する(ステップS23)。
【0049】
次に、承認検証手段308は、承認フロー定義画面(図6)において入力された承認フロー情報405に基づき、承認の判定を行う(ステップS24)。この承認の判定は、承認フローに定義された承認者のそれぞれについて行われる。すなわち、承認の判定は、承認領域F7のそれぞれについて行われる。
【0050】
ステップS24において、まず承認検証手段308は、承認者のそれぞれについて承認表示タイプ情報を参照し、承認表示が検印の印影であるかサインであるかを判定するとともに、帳票定義情報408を参照してFAX画像データにおける承認表示の位置(二次元座標)を取得し、注文書のFAX画像データから該当する領域を切り出すことによって承認表示を抽出する。
【0051】
承認表示がサインである場合には、検証用データとして、承認フロー情報405に記憶される承認者名が用いられる。OCR手段307と同様に、周知のOCR機能を用いて、承認表示に含まれる文字を認識して文字コードによって表されるサインデータに変換し、このサインデータと、承認フロー情報405に記憶される承認者名とを比較して一致するか否かを判定する。
【0052】
承認表示が検印の印影である場合には、その印影が正しいか否かを判定することによって承認の判定を行う。たとえば、検印に対応する承認検証データとして、所定の検証用印影の画像をあらかじめ承認フロー情報405に記憶しておき、この検証用印影と実際の承認表示とを比較して一致するか否かを判定してもよい。このような処理は、公知の印鑑照合装置を用いて実現することができる。あるいは、承認領域F7の記載内容を問わずなんらかの記載があるか否かを判定し、なんらかの記載があれば(すなわち白紙でなければ)押印されていると判定してもよい。
【0053】
なお、複数の承認者が定義され、したがって複数の承認表示および複数の承認検証用データがある場合、これらの対応付けは承認フローに定義されている承認者の順番を用いて行うことができる。
【0054】
このように、承認検証手段308は、承認の判定を自動的に行うので、注文の承認フローをさらに容易に変更することができ、受発注業務のフロー変更に必要な労力が低減される。とくに、承認フローに含まれる承認者名が変更になった場合であっても、承認者名のサインを自動的に認識して判定に用いるので、取引先担当者はいかなる他の操作も要求されない。(なお、サインでなく検印を用いて承認の自動判定を行う場合には、用いられる可能性のあるすべての検印の印影をあらかじめFAXOCR装置10の承認フロー情報405に記憶させておく必要がある。)
【0055】
次に、認識結果確認・修正手段309は、まず認識結果確認手段として機能し、仮注文に係る情報と、OCRによる認識結果とを比較する(ステップS25)。これは、ステップS13において仮注文情報DB404に記憶されたWeb入力注文テキストデータと、ステップS23において認識結果情報409に記憶されたOCR認識注文テキストデータとを比較することによって行われる。この比較により、認識結果確認・修正手段309は、Web入力注文テキストデータとOCR認識注文テキストデータとが一致するか否かを判定する。
【0056】
次に、認識結果確認・修正手段309は、商品取扱業者の受注担当者に対して確認修正画面を出力する(ステップS26)。すなわち、確認修正画面を表示させるためのデータを生成し、LAN103を介して確認・修正用端末203に送信する。図10はこの確認修正画面の例である。確認・修正用端末203はこの確認修正画面を表示する。確認修正画面は、注文書表示欄F11と、OCR結果確認修正欄F12と、注文番号判定結果表示欄F13と、承認判定結果表示欄F14と、登録ボタンB11と、保留ボタンB12と、削除ボタンB13とを含む。
【0057】
注文書表示欄F11は注文書のFAX画像データを表示する。なお上述のように、注文書の画像データには、注文情報(商品コードおよび数量を含む)と、注文番号を表すQRコード画像F6と、承認領域F7とが含まれる。
OCR結果確認修正欄F12は、Web入力注文テキストデータに含まれる商品のそれぞれについて個別に設けられる。図10では、コップ、ナイフ、大皿についてそれぞれOCR結果確認修正欄F12が表示されている。また、OCR結果確認修正欄F12はそれぞれ、商品の品名と、商品コードと、数量とについて、Web入力注文テキストデータとOCR認識注文テキストデータとを対比表示する。また、品名、商品コード、および数量のそれぞれについて、修正入力欄F12aが表示される。なお、品名はたとえば商品コードに基づいて認識結果確認・修正手段309が取得し表示することができるが、品名が注文情報に含まれている場合には品名についても同様にWeb入力注文テキストデータとOCR認識注文テキストデータとを対比表示してもよい。
【0058】
図10の例では、すべての商品について、品名・商品コード・数量のいずれもWeb入力注文テキストデータとOCR認識注文テキストデータとが一致している。いずれかにおいて相違がある場合には、確認修正表示画面にその旨の警告表示がなされてもよい。たとえば、コップの数量について相違がある場合には、コップの数量のWeb入力注文テキストデータとOCR認識注文テキストデータを強調表示してもよい。
【0059】
また、図10の例とは異なり、Web入力注文テキストデータとOCR認識注文テキストデータとが一致している場合にはその旨を表示してもよい。たとえば、各商品について、修正入力欄F12aの上に一致表示欄を設け、一致している場合には「OK」を表示し、一致していない場合には「NG」を表示してもよい。
【0060】
注文番号判定結果表示欄F13は、Web入力注文テキストデータの注文番号(「WEB入力」)とQRコード画像F6から取得された注文番号(「OCR結果」)とを表示し、さらにこれらの比較結果を表示する。図10の例では、Web入力注文テキストデータの注文番号とQRコード画像F6の注文番号とが一致しており、「OK」の表示がされている。これらが一致していない場合には、「NG」の表示がなされる。
【0061】
承認判定結果表示欄F14は、承認フロー定義画面(図6)で入力された承認者名(「WEB入力」)と、ステップS24においてOCR認識された承認者名(「OCR結果」)とを表示し、さらにこれらの比較結果を表示する。図10の例ではすべての承認者について一致しているので、注文は承認されたものであると判定し、承認判定結果として「OK」の表示がされている。いずれかの承認者について一致していない場合には、注文は承認されていないものであると判定し、承認判定結果として「NG」の表示がなされる。
【0062】
なお、他の判定方法として、いずれかの承認者について一致している場合には承認されたと判定し、いずれの承認者も一致していない場合のみ承認されていないと判定してもよい。
また、承認表示としてサインでなく検印の印影が用いられる場合には、その承認者については承認者名の表示を行わず、承認判定結果のみ表示してもよい。
【0063】
登録ボタンB11は、受注担当者が現在の表示内容を正式な注文情報として登録する際に操作するボタンである。保留ボタンB12は、受注担当者が現在の表示内容を一時的に保存して保留する際に操作するボタンである。削除ボタンB13は、受注担当者が現在の表示内容を削除し、関連する認識結果情報409を破棄する際に操作するボタンである。
【0064】
受注担当者は、この確認修正画面において認識結果情報409の内容を確認および修正することができる。たとえば、Web入力注文テキストデータとOCR認識注文テキストデータが一致していない商品があれば、確認修正画面に表示されている注文書の画像を確認し、これに合わせて修正入力欄F12aに正しい値を入力する。または、受注担当者は、取引先担当者に電話等により連絡を取り、正しい内容を確認してもよい。
【0065】
このように、OCRによる自動認識と、受注担当者による修正の上書きとを組み合わせることにより、定型的な受発注業務を効率化することができる。まず、Web入力注文テキストデータとOCR認識注文テキストデータとが一致している場合には受注担当者は追加の入力を行う必要がなく、またOCR認識が正確かどうかの確認作業も実質的に不要である。また、FAX通信中のノイズによって受信画像が乱れた場合であっても、Web入力注文テキストデータに基づいて受信画像を確認することができ、効率的に受注処理を進めることができる。
【0066】
また、Web入力注文テキストデータとOCR認識注文テキストデータとの間に相違がある場合としては、たとえば取引先担当者が仮注文処理を行った後、印刷された注文書の一部を手書きで修正し、修正後の注文書に承認を受けてFAX送信を行った場合等が考えられる。このような場合には、受注担当者は相違している値のみを手動で修正入力欄F12aに入力すればよく、すべての値を入力しなおす必要がない。
【0067】
ステップS26の後、認識結果確認・修正手段309は、認識結果修正手段として機能し、確認修正入力を受信する(ステップS27)。これは上述の登録ボタンB11が操作されることに応じて行われる。次に、認識結果確認・修正手段309は、受信した確認修正入力に応じ、確定注文情報DB410に確定注文情報を記憶する(ステップS28)。ここで、確定注文情報は、注文番号および注文情報を含む。注文情報は、修正入力欄F12aに入力がなかった項目についてはWeb入力注文テキストデータがそのまま用いられ、修正入力欄F12aに入力があった項目については入力された値が用いられる。
このようにして受注担当者は注文情報を確定させ、これによって受発注業務が完了する。
【0068】
以上説明するように、実施の形態1に係るFAXOCR装置10によれば、承認処理自体を電子的に実現せず紙媒体の注文書に承認領域を設けるので、受発注業務の承認フロー変更に必要な労力を低減することができ、同時に、定型的な受発注業務については、OCRによる自動認識を利用して作業を効率化することができる。
【0069】
上述の実施の形態1では、ステップS17において、仮注文情報出力手段305はWebサーバ20を介して発注用端末201に注文書用紙データを出力(送信)する。変形例として、注文書用紙データの出力は異なる方法で行われてもよい。
【0070】
たとえば、仮注文情報出力手段305は、FAX網102を介して注文書用紙データを出力してもよい。すなわち、仮注文情報出力手段305は、注文書用紙データとして、注文書用紙を表すFAX画像データを生成し、これをFAX装置202に送信してもよい。この場合、取引先担当者は、FAX装置202によって出力された注文書用紙を用いて、実施の形態1と同様の注文処理を行うことができる。
【0071】
または、仮注文情報出力手段305は、電子メールを送信する機能を備えるメールサーバに対して注文書用紙データを出力してもよい。たとえば、仮注文情報出力手段305は、注文書用紙データを表すファイル(PDF形式のファイル等)を添付した電子メールのデータを生成し、インターネット101を介してこの電子メールを取引先担当者に送信してもよい。この場合、取引先担当者の電子メールアドレスは顧客DB406に記憶されていてもよい。取引先担当者は、発注用端末201を用いて電子メールを受信し、これに添付されていた注文書用紙データを用いて、プリンタ204から注文書用紙を印刷させることができる。
【0072】
または、仮注文情報出力手段305は、プリンタ(図示せず)に対して注文書用紙データを出力してもよい。この場合、FAXOCR装置10にプリンタを接続しておけば、受注担当者はこのプリンタから注文書用紙を印刷させることができる。ただし、この場合、受注担当者は、印刷された注文書用紙を郵送等の手段によって取引先担当者に受け渡す必要がある。あるいは、取引先担当者が管理するプリンタをインターネット101等を介してFAXOCR装置10に接続し、このプリンタが注文書用紙を印刷してもよい。
【0073】
実施の形態1では確認修正画面(図10)が必ず出力されるが、これは状況に応じて省略されてもよい。たとえば、Web入力注文テキストデータとOCR認識注文テキストデータがすべて一致し、かつ注文が承認されたものであると判定された場合には、ステップS26およびS27を省略し、仮注文情報DB404の内容をそのまま確定注文情報DB410に記憶してもよい。このようにすると、受注担当者の確認作業をさらに低減することができる。
【0074】
実施の形態1ではQRコードは注文番号を表すものであるが、さらにその他の情報を含んでもよい。たとえば、承認フロー(承認表示タイプ情報および承認者名)や仮注文情報(商品コードおよび数量)を含んでもよい。この場合、QRコード生成手段304はステップS16において、仮注文情報DB404および承認フロー情報405の内容を参照してQRコード画像データを生成してもよい。
【符号の説明】
【0075】
10 FAXOCR装置、20 Webサーバ、
30 演算手段(301 認証手段、302 商品検索・出力手段、303 仮注文受注手段、304 QRコード生成手段、305 仮注文情報出力手段、306 FAX文書受信手段、307 OCR手段、308 承認検証手段、309 認識結果確認・修正手段(認識結果確認手段および認識結果修正手段))、
40 記憶手段(401 認証DB、402 商品情報DB、403 在庫情報DB、404 仮注文情報DB、405 承認フロー情報、406 顧客DB、407 FAX画像、408 帳票定義情報、409 認識結果情報、410 確定注文情報DB)、
101 インターネット、102 FAX網、201 発注用端末、202 FAX装置、203 確認・修正用端末、204 プリンタ、
B1 仮発注ボタン、B2 OKボタン、B11 登録ボタン、B12 保留ボタン、B13 削除ボタン、F1 ユーザID入力欄、F2 パスワード入力欄、F3 数量入力欄、F4 チェックボックス、F5 氏名入力欄、F6 QRコード画像、F7 承認領域、F11 注文書表示欄、F12 OCR結果確認修正欄、F12a 修正入力欄、F13 注文番号判定結果表示欄、F14 承認判定結果表示欄。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の受発注業務に用いられるFAXOCR装置であって、
通信網を介してWEB入力注文テキストデータを受信する仮注文受注手段であって、前記WEB入力注文テキストデータは、商品の注文に関する注文情報を、数値または文字コードによって表すものである、仮注文受注手段と、
注文書用紙データを出力する仮注文情報出力手段であって、
前記注文書用紙データは注文書用紙の印刷に用いられるデータであり、
前記注文書用紙は前記注文情報を含み、
前記注文書用紙は承認領域を有し、前記承認領域は承認者による承認を表す承認表示を記入または押印するための領域である、
仮注文情報出力手段と、
FAX網を介して、前記承認表示が記入または押印された前記注文書用紙をFAX画像データとして受信するFAX文書受信手段と、
前記FAX画像データに含まれる数字または文字を、数値または文字コードによって表されるOCR認識注文テキストデータとして認識するOCR手段と、
前記承認領域を含む前記FAX画像データを出力するとともに、前記WEB入力注文テキストデータおよび前記OCR認識注文テキストデータが一致するか否かを判定する、認識結果確認手段と
を備える、FAXOCR装置。
【請求項2】
前記FAXOCR装置は、さらに、
前記承認表示に対応する承認検証データを記憶する記憶手段と、
前記承認領域に記入または押印された前記承認表示と、前記承認検証データとが一致するか否かを判定する承認検証手段と
を備える、請求項1に記載のFAXOCR装置。
【請求項3】
前記承認表示は、印影または承認者名のサインであり、
前記承認検証データは、画像によって表される検証用印影または文字コードによって表される前記承認者名を含む
請求項2に記載のFAXOCR装置。
【請求項4】
前記仮注文受注手段は、さらに、前記承認表示が印影であるかサインであるかを表す承認表示タイプ情報を、前記通信網を介して受信し、
前記承認検証手段は、
前記承認表示が印影である場合には、前記検証用印影と前記承認表示の印影とが一致するか否かを判定し、
前記承認表示がサインである場合には、前記承認表示を文字コードによって表されるサインデータに変換して、前記サインデータと前記承認者名とが一致するか否かを判定する
請求項3に記載のFAXOCR装置。
【請求項5】
前記仮注文受注手段は、さらに、前記承認表示がサインである場合に、前記通信網を介して前記承認者名を受信する、請求項4に記載のFAXOCR装置。
【請求項6】
前記注文書用紙は、順序関係を有する複数の前記承認領域を有し、
前記承認検証手段は、前記複数の承認領域のそれぞれについて個別に判定を行う
請求項2〜5のいずれか一項に記載のFAXOCR装置。
【請求項7】
前記FAXOCR装置は、さらに、前記FAX画像データにおける前記注文情報の位置および前記承認領域の位置を表す座標データを含む帳票定義情報を記憶する記憶手段を備え、
前記OCR手段は、前記FAX画像データおよび前記帳票定義情報に基づいて前記OCR認識注文テキストデータを認識し、
前記承認検証手段は、前記FAX画像データおよび前記帳票定義情報に基づいて前記承認領域を抽出する
請求項2〜6のいずれか一項に記載のFAXOCR装置。
【請求項8】
前記注文書用紙データは、前記注文情報を識別する注文番号をQRコードによって表すQRコード画像データを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のFAXOCR装置。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1〜8のいずれか一項に記載のFAXOCR装置として機能させるためのFAXOCRプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−141737(P2012−141737A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293453(P2010−293453)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(394013002)三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 (251)
【Fターム(参考)】