説明

GOLPH3を使用する癌の診断、予後およびモニタリングのための組成物、キットおよび方法

本発明は、肺癌、卵巣癌、膵癌、肝癌、乳癌、前立腺癌および結腸癌、ならびに黒色腫および多発性骨髄腫を含む癌においてGOLPH3が役割を果たすという発見に部分的に基づく。したがって、本発明は、癌、例えば、肺癌、卵巣癌、膵癌、肝癌、乳癌、前立腺癌および結腸癌、ならびに黒色腫および多発性骨髄腫を診断、予知およびモニタリングするための組成物、キットおよび方法に関する。一局面において、被験体が癌に罹患しているか否か、または癌を発生するリスクがあるか否かを評価する方法が提供され、この方法は、対象試料中のマーカーのコピー数を上記マーカーの正常なコピー数と比較することを含み、上記マーカーが、ヒト第5染色体の領域5p13またはその断片を含み、上記試料中の上記マーカーの変更されたコピー数が、上記被験体が癌に罹患していること、または癌を発生するリスクがあることを示す。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体が癌に罹患しているか否か、または癌を発生するリスクがあるか否かを評価する方法であって、前記方法が、対象試料中のマーカーのコピー数を前記マーカーの正常なコピー数と比較することを含み、前記マーカーが、ヒト第5染色体の領域5p13またはその断片を含み、前記試料中の前記マーカーの変更されたコピー数が、前記被験体が癌に罹患していること、または癌を発生するリスクがあることを示す、方法。
【請求項2】
前記コピー数を、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)によって評価する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コピー数を、定量的PCR(qPCR)または単一分子シーケンシングによって評価する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記正常なコピー数を、対照試料から得る、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
被験体が癌に罹患しているか否か、または癌を発生するリスクがあるか否かを評価する方法であって、前記方法が、
a)対象試料中の、ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択されるマーカーの量、構造、細胞内局在および/または活性と、
b)前記マーカーの正常な量、構造、細胞内局在および/または活性と
を比較することを含み、
前記試料中の前記マーカーの量、構造、細胞内局在および/または活性と、前記正常な量、構造、細胞内局在および/または活性との有意差が、前記被験体が癌に罹患していること、または癌を発生するリスクがあることの指標である、方法。
【請求項6】
前記マーカーがGOLPH3である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
GOLPH3が、細胞リン脂質を増加させ、レトロマーによる逆輸送を調節し、または受容体リサイクリングを調節する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記細胞リン脂質が、PIPおよびPAから成る群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
GOLPH3が、PI3K経路を調節する、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
GOLPH3が、ARF4によってリン酸化される、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3のリン酸化レベルが低下する、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3がゴルジ体から原形質膜に移行する、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
マーカーの量を比較する、請求項5に記載の方法。
【請求項14】
マーカーの構造を比較する、請求項5に記載の方法。
【請求項15】
マーカーの細胞内局在を比較する、請求項5に記載の方法。
【請求項16】
マーカーの活性を比較する、請求項5に記載の方法。
【請求項17】
前記マーカーの量が、前記マーカーの発現レベルを決定することによって決定される、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記マーカーの量が、前記マーカーの生殖系列および/または体細胞のコピー数を決定することによって決定される、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記正常な量、細胞内局在、構造および/または活性が、対照試料から得られる、請求項5に記載の方法。
【請求項20】
前記試料が、組織、全血、血清、血漿、頬側掻爬物、唾液、脳脊髄液、尿、糞便および骨髄から成る群から選択される、請求項1または5に記載の方法。
【請求項21】
前記コピー数を、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)、定量的PCR(qPCR)または単一分子シーケンシングによって評価する、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記コピー数を、比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH)によって評価する、請求項1または18に記載の方法。
【請求項23】
前記CGHを、アレイ上において実施する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記試料中の前記マーカーの発現レベルを、前記試料中の前記マーカーに対応するタンパク質の存在を検出することによって評価する、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記タンパク質の存在を、前記タンパク質に特異的に結合する試薬を使用して検出する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記試薬が、抗体、抗体誘導体および抗体断片から成る群から選択される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記試料中の前記マーカーの発現レベルを、前記試料中の転写されたポリヌクレオチドまたはその一部の存在を検出することによって評価し、前記転写されたポリヌクレオチドが前記マーカーを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項28】
前記転写されたポリヌクレオチドがmRNAである、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記転写されたポリヌクレオチドがcDNAである、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記検出ステップが、前記転写されたポリヌクレオチドを増幅することを更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記試料中の前記マーカーの発現レベルを、前記試料中の、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で前記マーカーにアニーリングするまたは前記マーカーを含むポリヌクレオチドの部分にアニーリングする転写されたポリヌクレオチドの存在を検出することによって評価する、請求項17に記載の方法。
【請求項32】
被験体におけるmTOR経路阻害剤の有効性の可能性を評価する方法であって、前記方法が、
a)対象試料中の、ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択されるマーカーの量、構造、細胞内局在および/または活性と、
b)前記マーカーの正常な量、構造、細胞内局在および/または活性と
を比較することを含み、
前記試料中の前記マーカーの量、構造、細胞内局在および/または活性と、前記正常な量、構造、細胞内局在および/または活性との有意差が、mTOR経路阻害剤が前記被験体において有意な有効性を有する可能性があることの指標である、方法。
【請求項33】
前記マーカーがGOLPH3である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
GOLPH3が、細胞リン脂質を増加させ、レトロマーによる逆輸送を調節し、または受容体リサイクリングを調節する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記細胞リン脂質が、PIPおよびPAから成る群から選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
GOLPH3が、PI3K経路を調節する、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
GOLPH3が、ARF4によってリン酸化される、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3のリン酸化レベルが低下する、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3がゴルジ体から原形質膜に移行する、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記mTOR経路阻害剤がラパマイシンである、請求項32に記載の方法。
【請求項41】
マーカーの量を比較する、請求項32に記載の方法。
【請求項42】
マーカーの構造を比較する、請求項32に記載の方法。
【請求項43】
マーカーの細胞内局在を比較する、請求項32に記載の方法。
【請求項44】
マーカーの活性を比較する、請求項32に記載の方法。
【請求項45】
前記マーカーの量が、前記マーカーの発現レベルを決定することによって決定される、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記マーカーの量が、前記マーカーの生殖系列および/または体細胞のコピー数を決定することによって決定される、請求項32に記載の方法。
【請求項47】
前記正常な量、細胞内局在、構造および/または活性が、対照試料から得られる、請求項32に記載の方法。
【請求項48】
前記試料が、組織、全血、血清、血漿、頬側掻爬物、唾液、脳脊髄液、尿、糞便および骨髄から成る群から選択される、請求項32に記載の方法。
【請求項49】
前記コピー数を、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)、定量的PCR(qPCR)または単一分子シーケンシングによって評価する、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
前記コピー数を、比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH)によって評価する、請求項46に記載の方法。
【請求項51】
前記CGHを、アレイ上において実施する、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記試料中の前記マーカーの発現レベルを、前記試料中の前記マーカーに対応するタンパク質の存在を検出することによって評価する、請求項45に記載の方法。
【請求項53】
前記タンパク質の存在を、前記タンパク質に特異的に結合する試薬を使用して検出する、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記試薬が、抗体、抗体誘導体および抗体断片から成る群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記試料中の前記マーカーの発現レベルを、前記試料中の転写されたポリヌクレオチドまたはその一部の存在を検出することによって評価し、前記転写されたポリヌクレオチドが前記マーカーを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項56】
前記転写されたポリヌクレオチドがmRNAである、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記転写されたポリヌクレオチドがcDNAである、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
前記検出ステップが、前記転写されたポリヌクレオチドを増幅することを更に含む、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
前記試料中の前記マーカーの発現レベルを、前記試料中の、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で前記マーカーにアニーリングするまたは前記マーカーを含むポリヌクレオチドの部分にアニーリングする転写されたポリヌクレオチドの存在を検出することによって評価する、請求項45に記載の方法。
【請求項60】
被験体における癌の進行をモニタリングするための方法であって、
a)第1の時点において、対象試料中の、ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択される、マーカーの量、細胞内局在および/または活性を検出すること、
b)後続時点においてステップa)を繰り返すこと、ならびに
c)ステップa)およびb)において検出された量、細胞内局在および/または活性を比較し、それによって前記被験体における癌の進行をモニタリングすること
を含む方法。
【請求項61】
前記マーカーがGOLPH3である、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
GOLPH3が、細胞リン脂質を増加させ、レトロマーによる逆輸送を調節し、または受容体リサイクリングを調節する、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記細胞リン脂質が、PIPおよびPAから成る群から選択される、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
GOLPH3が、PI3K経路を調節する、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
GOLPH3が、ARF4によってリン酸化される、請求項61に記載の方法。
【請求項66】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3のリン酸化レベルが低下する、請求項61に記載の方法。
【請求項67】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3がゴルジ体から原形質膜に移行する、請求項61に記載の方法。
【請求項68】
前記試料が、組織、全血、血清、血漿、頬側掻爬物、唾液、脳脊髄液、尿、糞便および骨髄から成る群から選択される、請求項60に記載の方法。
【請求項69】
マーカーの活性を決定する、請求項60に記載の方法。
【請求項70】
マーカーの細胞内局在を決定する、請求項60に記載の方法。
【請求項71】
マーカーの量を決定する、請求項60に記載の方法。
【請求項72】
前記マーカーの量が、前記マーカーの発現レベルを決定することによって決定される、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記試料中の前記マーカーの発現レベルを、前記試料中の前記マーカーに対応するタンパク質の存在を検出することによって評価する、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記タンパク質の存在を、前記タンパク質に特異的に結合する試薬を使用して検出する、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記試薬が、抗体、抗体誘導体および抗体断片から成る群から選択される、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記試料中の前記マーカーの発現レベルを、前記試料中の転写されたポリヌクレオチドまたはその一部の存在を検出することによって評価し、前記転写されたポリヌクレオチドが前記マーカーを含む、請求項72に記載の方法。
【請求項77】
前記転写されたポリヌクレオチドがmRNAである、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記転写されたポリヌクレオチドがcDNAである、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
前記検出ステップが、前記転写されたポリヌクレオチドを増幅することを更に含む、請求項76に記載の方法。
【請求項80】
前記試料中の前記マーカーの発現レベルを、前記試料中の、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で前記マーカーにアニーリングするまたは前記マーカーを含むポリヌクレオチドの部分にアニーリングする転写されたポリヌクレオチドの存在を検出することによって評価する、請求項72に記載の方法。
【請求項81】
前記試料が、前記被験体から得た細胞を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項82】
前記第1の時点および前記後続時点の間に、前記被験体が、癌の治療を受けた、癌の治療を完了した、および/または寛解にある、請求項60に記載の方法。
【請求項83】
被験体において癌を抑制するための試験化合物の有効性を評価する方法であって、前記方法が、
a)前記被験体から得られ、かつ前記試験化合物の存在下で維持される第1の試料中の、ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択されるマーカーの量、細胞内局在および/または活性と、
b)前記被験体から得られ、かつ前記試験化合物の非存在下で維持される第2の試料中の前記マーカーの量、細胞内局在および/または活性と
を比較することを含み、
前記第2の試料に対する前記第1の試料中のマーカーの量、細胞内局在および/または活性の有意差が、前記試験化合物が前記被験体において癌を抑制するために有効であることの指標である、方法。
【請求項84】
前記マーカーがGOLPH3である、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
GOLPH3が、細胞リン脂質を増加させ、レトロマーによる逆輸送を調節し、または受容体リサイクリングを調節する、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記細胞リン脂質が、PIPおよびPAから成る群から選択される、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
GOLPH3が、PI3K経路を調節する、請求項85に記載の方法。
【請求項88】
GOLPH3が、ARF4によってリン酸化される、請求項84に記載の方法。
【請求項89】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3のリン酸化レベルが低下する、請求項84に記載の方法。
【請求項90】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3がゴルジ体から原形質膜に移行する、請求項84に記載の方法。
【請求項91】
前記第1の試料および第2の試料が、前記被験体から得た単一試料の部分である、請求項83に記載の方法。
【請求項92】
前記第1の試料および第2の試料が、前記被験体から得たプールされた試料の部分である、請求項83に記載の方法。
【請求項93】
被験体における癌を抑制するための療法の有効性を評価する方法であって、前記方法が、
a)前記療法の少なくとも一部を前記被験体に提供する前に前記被験体から得た第1の試料中の、ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択されるマーカーの量、細胞内局在および/または活性と、
b)前記療法の前記一部の提供の後に前記被験体から得た第2の試料中の前記マーカーの量、細胞内局在および/または活性と
を比較することを含み、
前記第2の試料に対する前記第1の試料中のマーカーの量、細胞内局在および/または活性の有意差が、前記療法が前記被験体において癌を抑制するために有効であることの指標である、方法。
【請求項94】
前記マーカーがGOLPH3である、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
GOLPH3が、細胞リン脂質を増加させ、レトロマーによる逆輸送を調節し、または受容体リサイクリングを調節する、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記細胞リン脂質が、PIPおよびPAから成る群から選択される、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
GOLPH3が、PI3K経路を調節する、請求項95に記載の方法。
【請求項98】
GOLPH3が、ARF4によってリン酸化される、請求項94に記載の方法。
【請求項99】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3のリン酸化レベルが低下する、請求項94に記載の方法。
【請求項100】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3がゴルジ体から原形質膜に移行する、請求項94に記載の方法。
【請求項101】
癌を調節し得る組成物を選択する方法であって、
a)癌細胞を含む試料を得ること、
b)前記細胞を試験化合物と接触させること、および
c)ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択されるマーカーの量、細胞内局在および/または活性を調節する前記試験化合物の能力を決定し、それによって癌のモジュレータを同定すること
を含む方法。
【請求項102】
前記マーカーがGOLPH3である、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
GOLPH3が、細胞リン脂質を増加させ、レトロマーによる逆輸送を調節し、または受容体リサイクリングを調節する、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記細胞リン脂質が、PIPおよびPAから成る群から選択される、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
GOLPH3が、PI3K経路を調節する、請求項103に記載の方法。
【請求項106】
GOLPH3が、ARF4によってリン酸化される、請求項102に記載の方法。
【請求項107】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3のリン酸化レベルが低下する、請求項102に記載の方法。
【請求項108】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3がゴルジ体から原形質膜に移行する、請求項102に記載の方法。
【請求項109】
前記細胞を、癌の動物モデルから単離する、請求項101に記載の方法。
【請求項110】
前記細胞が、癌細胞株からのものである、請求項101に記載の方法。
【請求項111】
前記細胞が、癌を患う被験体からのものである、請求項101に記載の方法。
【請求項112】
前記細胞が、肺癌細胞株、卵巣癌細胞株、黒色腫細胞株、乳癌細胞株、結腸癌細胞株、多発性骨髄腫細胞株、前立腺癌細胞株、膵癌細胞株および肝癌細胞株から成る群から選択される細胞株からのものである、請求項110に記載の方法。
【請求項113】
癌を調節し得る組成物を選択する方法であって、
a)ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択されるマーカーを試験化合物と接触させること、および
b)前記MCR中にあるマーカーの量、細胞内局在および/または活性を調節する前記試験化合物の能力を決定し、それによって癌を調節し得る組成物を同定すること
を含む方法。
【請求項114】
前記マーカーがGOLPH3である、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
GOLPH3が、細胞リン脂質を増加させ、レトロマーによる逆輸送を調節し、または受容体リサイクリングを調節する、請求項114に記載の方法。
【請求項116】
前記細胞リン脂質が、PIPおよびPAから成る群から選択される、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
GOLPH3が、PI3K経路を調節する、請求項115に記載の方法。
【請求項118】
GOLPH3が、ARF4によってリン酸化される、請求項114に記載の方法。
【請求項119】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3のリン酸化レベルが低下する、請求項114に記載の方法。
【請求項120】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3がゴルジ体から原形質膜に移行する、請求項114に記載の方法。
【請求項121】
前記試験化合物を癌の動物モデルに投与することを更に含む、請求項101または113に記載の方法。
【請求項122】
前記モジュレータが、GOLPH3に対応する遺伝子またはタンパク質の細胞内局在を変化させるか、あるいはその量および/または活性を阻害する、請求項101または113に記載の方法。
【請求項123】
癌に罹患した被験体を治療する方法であって、ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択されるマーカーに対応する遺伝子またはタンパク質の細胞内局在を変化させるか、あるいはその量および/または活性を調節する化合物を前記被験体に投与することを含む、方法。
【請求項124】
前記マーカーがGOLPH3である、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
GOLPH3が、細胞リン脂質を増加させ、レトロマーによる逆輸送を調節し、または受容体リサイクリングを調節する、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記細胞リン脂質が、PIPおよびPAから成る群から選択される、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
GOLPH3が、PI3K経路を調節する、請求項125に記載の方法。
【請求項128】
GOLPH3が、ARF4によってリン酸化される、請求項124に記載の方法。
【請求項129】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3のリン酸化レベルが低下する、請求項124に記載の方法。
【請求項130】
前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3がゴルジ体から原形質膜に移行する、請求項124に記載の方法。
【請求項131】
前記化合物が、薬学的に受容可能な製剤中で投与される、請求項123に記載の方法。
【請求項132】
前記化合物が、前記マーカーに対応するタンパク質に特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片である、請求項123に記載の方法。
【請求項133】
前記抗体が毒素に結合体化する、請求項132に記載の方法。
【請求項134】
前記抗体が化学療法剤に結合体化する、請求項132に記載の方法。
【請求項135】
前記化合物が、前記マーカーに対応する遺伝子の発現を阻害するRNA干渉剤である、請求項123に記載の方法。
【請求項136】
前記RNA干渉剤がsiRNA分子またはshRNA分子である、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
前記化合物が、前記マーカーに対応する遺伝子に相補的なアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項123に記載の方法。
【請求項138】
前記化合物がペプチドまたはペプチド模倣体である、請求項123に記載の方法。
【請求項139】
前記化合物が、前記マーカーの活性を阻害する小分子である、請求項123に記載の方法。
【請求項140】
前記小分子が、マーカーと標的タンパク質との間のタンパク質−タンパク質相互作用を阻害する、請求項139に記載の方法。
【請求項141】
前記化合物が、前記マーカーの発現または活性を阻害するアプタマーである、請求項123に記載の方法。
【請求項142】
被験体が癌に罹患しているかを評価するためのキットであって、前記キットが、マーカーのコピー数を評価するための試薬を含み、前記マーカーが、ヒト第5染色体の領域5p13またはその断片を含む、キット。
【請求項143】
癌を抑制する化合物の能力を評価するためのキットであって、前記キットが、マーカーの量、構造、細胞内局在および/または活性を評価するための試薬を含み、前記マーカーが、ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択される、キット。
【請求項144】
被験体が癌に罹患しているかを評価するためのキットであって、前記キットが、マーカーの量、構造、細胞内局在および/または活性を評価するための試薬を含み、前記マーカーが、ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択される、キット。
【請求項145】
ヒト癌細胞の存在を評価するためのキットであって、前記キットが、抗体またはその断片を含み、前記抗体またはその断片が、マーカーに対応するタンパク質に特異的に結合し、前記マーカーが、ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択される、キット。
【請求項146】
癌細胞の存在を評価するためのキットであって、前記キットが核酸プローブを含み、前記プローブが、マーカーに対応する転写されたポリヌクレオチドに特異的に結合し、前記マーカーが、ヒト第5染色体の領域5p13の中にあるマーカーと、ヒト第5染色体の32.0Mb〜32.8Mbから成るMCRの中にあるマーカーと、表3に列挙されたマーカーとから成る群から選択される、キット。
【請求項147】
前記マーカーがGOLPH3である、請求項143、144、145または146のいずれか一項に記載のキット。
【請求項148】
前記マーカーがGOLPH3であり、かつGOLPH3が、細胞リン脂質を増加させ、レトロマーによる逆輸送を調節し、または受容体リサイクリングを調節する、請求項143、144、145または146のいずれか一項に記載のキット。
【請求項149】
前記細胞リン脂質が、PIPおよびPAから成る群から選択される、請求項148に記載のキット。
【請求項150】
前記マーカーがGOLPH3であり、かつGOLPH3が、PI3K経路を調節する、請求項143、144、145または146のいずれか一項に記載のキット。
【請求項151】
前記マーカーがGOLPH3であり、かつGOLPH3が、ARF4によってリン酸化される、請求項143、144、145または146のいずれか一項に記載のキット。
【請求項152】
前記マーカーがGOLPH3であり、かつ前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3のリン酸化レベルが低下する、請求項143、144、145または146のいずれか一項に記載のキット。
【請求項153】
前記マーカーがGOLPH3であり、かつ前記対象試料をEGFに曝露した後、GOLPH3がゴルジ体から原形質膜に移行する、請求項143、144、145または146のいずれか一項に記載のキット。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12−1】
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【図12−2】
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【公表番号】特表2012−504426(P2012−504426A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530288(P2011−530288)
【出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【国際出願番号】PCT/US2009/059526
【国際公開番号】WO2010/040124
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(399052796)デイナ ファーバー キャンサー インスティチュート,インコーポレイテッド (36)
【Fターム(参考)】