説明

HDMI規格ケーブル用コネクタ

【課題】レセプタクルの接続端子における相互間距離をプリント基板を用いて拡張することなく、レセプタクルの接続端子を制御基板に電気的に接続でき、しかも、インピーダンス整合を容易に図ることができること。
【解決手段】プラグ10の接続部における信号ラインに接続されるインシュレータ部22Tの上面部に配列されるコンタクトパッド部を有するコンタクト端子26aiおよび26biの弾性片部26KCが、接地用ラインに隣接し、かつ、一対の信号ラインを形成するように互いに隣接してインシュレータ付アダプタハウジング22の溝22Gciに配され、アダプタ部16におけるフレキシブル配線基板18のコンタクトパッドに電気的に接続される接点部26kbを有するもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HDMI規格ケーブルのプラグが着脱可能に接続されるHDMI規格ケーブル用コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタルオーディオヴィジュアル機器(以下、AV機器ともいう)相互間の接続においては、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)(登録商標)規格に準拠したケーブルおよびコネクタが実用に供されている。このようなケーブルおよびコネクタにより接続される場合、非圧縮状態のディジタル映像および音声信号等が約10Gbit/sの転送速度(ケーブル1本あたり)で転送可能とされるのでAV機器においてより高画質の映像等の記録再生が可能とされる。
【0003】
AV機器、例えば、ディジタル式コントロールアンプとディスプレイ(テレビジョン受像機)との相互間、および、ディジタル式コントロールアンプとDVDプレーヤとの相互間は、HDMI規格に準拠したケーブルおよびコネクタにより接続される場合がある。
【0004】
このような場合、コネクタは、例えば、特許文献1にも示されるように、各AV機器内に所定のプリント基板(特許文献1においては、固定物40)および機器の筐体を介して支持されている。
【0005】
そのようなコネクタは、プリント基板上に配され、ケーブルの一端に一体に設けられるプラグの接続部が着脱可能とされるレセプタクルを含んで構成されている。
【0006】
プラグの接続部が着脱されるレセプタクルにおけるプラグ接続部は、例えば、AV機器の筐体における所定位置に露出している。
【0007】
レセプタクルにおけるプラグの接続部が着脱可能とされるインシュレータ部には、例えば、特許文献2にも示されるように、信号用コンタクト端子、接地用コンタクト端子、電源用コンタクト端子等からなるコンタクト端子群における複数の接続接点部が、その上面部および下面部にそれぞれ配されている。
【0008】
例えば、特許文献2における図1にも示されるように、その上面部における複数の接続接点部においては、右端から順次、信号用接続接点部(S)、信号用接続接点部(S)、接地用接続接点部(G)、信号用接続接点部(S)、信号用接続接点部(S)、接地用接続接点部(G)・・・が配されている。また、その下面部における複数の接続接点部においては、右端から順次、接地用接続接点部(G)、信号用接続接点部(S)、信号用接続接点部(S)、接地用接続接点部(G)、信号用接続接点部(S)、信号用接続接点部(S)、・・・が配されている。その際、その下面部における右端に位置する接地用接続接点部(G)は、その上面部における信号用接続接点部(S)と信号用接続接点部(S)との間に対応する位置に配されている。従って、その上面部および下面部にそれぞれ配されている複数の接続接点部は、千鳥掛け状に配されることとなる。
【0009】
【特許文献1】実用新案登録第3113056号公報
【特許文献2】特開2002−334748号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述のようにコネクタにおけるレセプタクルがプリント基板を介してAV機器の筐体内に実装される場合、特に、そのプリント基板を配置するための空間を確保するためにレセプタクルの配置位置が、AV機器の背面側等に限定される場合がある。しかし、レセプタクルの配置位置は、AV機器の筐体においてAV機器の背面側に限定されることなく、例えば、前面側または側面側に配置することが要望される場合がある。このような場合、レセプタクルにおける設計上の配置の自由度を高めるためにそのようなプリント基板を利用することなく、レセプタクルを筐体に支持するとともに、レセプタクル内に設けられるコンタクト端子の固定側端子をケーブルを介して制御用基板に直接的に配線することも考えられる。
【0011】
しかしながら、HDMI規格(Version 1.3)によれば、接続部において一列に配列されるコンタクトパッドの相互間距離は、0.4または0.5mmとされるのでその相互間距離を拡張させることなく、ケーブルを介してコンタクト端子の固定側端子にそれぞれ直接的に配線することが困難となる虞がある。
【0012】
また、そのレセプタクル内に設けられるコンタクト端子群における信号用接続接点部および接地用接続接点部等に連なる固定側端子部は、それぞれ、所定の位置にプリント基板上に半田付け固定されている。その際、プリント基板上においては、上述の上面部における右端に位置する信号用接続接点部(S)に連なる固定側端子部と、それに隣接する信号用接続接点部(S)に連なる固定側端子部とが、下面部における接地用接続接点部(G)に連なる固定側端子部を挟んだ離隔した位置で半田付け固定される場合がある。
【0013】
特に、差動伝送方式が採用されるとき、インピーダンス整合の観点から一対の信号用接続接点部(S)に連なる固定側端子部と、それに隣接する信号用接続接点部(S)に連なる固定側端子部とが、互いに近接した所定の相互間距離内で配されることが要望される。
【0014】
しかしながら、上述の上面部における右端に位置する信号用接続接点部(S)に連なる固定側端子部と、それに隣接する信号用接続接点部(S)に連なる固定側端子部とが、下面部における接地用接続接点部(G)に連なる固定側端子部を挟んだ離隔した位置でプリント基板上に半田付け固定される場合、インピーダンス整合の弊害となり、例えば、信号波形整形用素子または基板が必要とされるという問題を伴う場合がある。
【0015】
以上の問題点を考慮し、本発明は、HDMI規格ケーブルのプラグが着脱可能に接続されるHDMI規格ケーブル用コネクタであって、レセプタクルの接続端子における相互間距離を、プリント基板を用いて拡張することなく、レセプタクルの接続端子を制御基板に電気的に接続でき、しかも、インピーダンス整合を容易に図ることができるHDMI規格ケーブル用コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述の目的を達成するために、本発明の請求項1に係るHDMI規格ケーブル用コネクタは、柔軟なケーブルのコンタクトパッド群が直接的または間接的に着脱可能に接続されるケーブル接続部と、HDMI規格ケーブルに接続されるプラグの接続部が着脱可能に接続されるプラグ被接続部に、HDMI規格に従い複数の伝送路がそれぞれ、配列形成される第1の伝送路形成面および第2の伝送路形成面と、第1の伝送路形成面および第2の伝送路形成面において、それぞれ、一対の信号用伝送路と一対の信号用伝送路との間に形成される一つの接地用伝送路に接続され、ケーブルに電気的接続を行う第1の接地用コンタクト端子および第2の接地用コンタクト端子と、第1の伝送路形成面において、一対の信号用伝送路にそれぞれ接続され、ケーブルに電気的接続を行う第1の信号用コンタクト端子および第2の信号用コンタクト端子と、第2の伝送路形成面において、一対の信号用伝送路にそれぞれ接続され、ケーブルに電気的接続を行う第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子と、を備え、第1の信号用コンタクト端子の接点部および第2の信号用コンタクト端子の接点部が、ケーブル接続部における共通の平面上に隣接して配されるとともに、第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部がケーブル接続部における共通の平面上に隣接して配され、第2の接地用コンタクト端子の接点部が、第1の信号用コンタクト端子の接点部および第2の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方の接点部と第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方の接点部との間に、配されることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項2に係るHDMI規格ケーブル用コネクタは、柔軟なケーブルのコンタクトパッド群が直接的または間接的に着脱可能に接続されるケーブル接続部と、HDMI規格ケーブルに接続されるプラグの接続部が着脱可能に接続されるプラグ被接続部に、HDMI規格に従い複数の伝送路がそれぞれ、配列形成される第1の伝送路形成面および第2の伝送路形成面と、第1の伝送路形成面および第2の伝送路形成面において、それぞれ、一対の信号用伝送路と一対の信号用伝送路との間に形成される一つの接地用伝送路に接続され、ケーブルに電気的接続を行う第1の接地用コンタクト端子および第2の接地用コンタクト端子と、第1の伝送路形成面において、一対の信号用伝送路にそれぞれ接続され、ケーブルに電気的接続を行う第1の信号用コンタクト端子および第2の信号用コンタクト端子と、第2の伝送路形成面において、一対の信号用伝送路にそれぞれ接続され、ケーブルに電気的接続を行う第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子と、を備え、第1の信号用コンタクト端子の接点部および第2の信号用コンタクト端子の接点部が、ケーブル接続部における共通の平面上に隣接して配されるとともに、第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部がケーブル接続部における共通の平面上に隣接して配され、第1の接地用コンタクト端子の接点部が、第1の信号用コンタクト端子の接点部および第2の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方の接点部と第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方の接点部との間に、または、第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方に隣接して配されることを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタは、請求項1に係る発明における第2の接地用コンタクト端子と、請求項2に係る発明における第1の接地用コンタクト端子とを備えて構成されるものでもよい。
【発明の効果】
【0019】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタによれば、ケーブル接続部と、HDMI規格ケーブルに接続されるプラグの接続部が着脱可能に接続されるプラグ被接続部とを備え、第1の信号用コンタクト端子の接点部および第2の信号用コンタクト端子の接点部が、ケーブル接続部における共通の平面上に隣接して配されるとともに、第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部がケーブル接続部における共通の平面上に隣接して配されるのでレセプタクルの接続端子における相互間距離を、プリント基板を用いて拡張することなく、レセプタクルの接続端子を制御基板に電気的に接続できる。また、第2の接地用コンタクト端子の接点部が、第1の信号用コンタクト端子の接点部および第2の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方の接点部と第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方の接点部との間に配されるのでインピーダンス整合を容易に図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図5(A)および(B)は、それぞれ、本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタの第1実施例の構成を示す。
【0021】
図5(A)および(B)に示されるコネクタは、HDMI規格(High−Definition Multimedia Interface)(登録商標)(Version 1.3)におけるAタイプ,または、Bタイプのいずれにも準拠し得るものとされる。
【0022】
図5(A)において、コネクタは、所謂、外部接続用コネクタとも言えるものであり、柔軟なケーブルとしてのフレキシブル配線基板18の一端に接続され、後述するレセプタクル14におけるアダプタハウジングに着脱可能とされるアダプタ部16と、HDMI規格に準拠したケーブル(不図示)の一端に接続されるプラグ10の接続部が着脱可能に配されるプラグ接続部を備えるインシュレータ付アダプタハウジングを有するレセプタクル14と、を含んで構成されている。
【0023】
プラグ10は、その一端部にケーブルの一端が接続され、他端部に接続部を有している。接続部は、その金属製シェルの内側に樹脂製のインシュレータ部を有している。インシュレータ部の内部の中央部には、レセプタクル14のインシュレータ部22Tが嵌合されるスリットが形成されている。そのスリットの周縁には、後述するコンタクト端子のコンタクトパッド部と当接される複数のコンタクトピンが、スリットを取り囲むように所定の均等の間隔で配置されている。
【0024】
フレキシブル配線基板18は、例えば、保護層に覆われた複数の導電層が絶縁性基材上の両面に形成された構成とされる。絶縁性基材は、例えば、厚さ50μm程度の液晶ポリマー(LCP)、ガラスエポキシ樹脂、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、あるいは、ポリエーテルイミド(PEI)で成形されている。保護層は、例えば、熱硬化型のレジスト層、あるいは、ポリイミドフィルムにより形成されている。フレキシブル配線基板18における接続される一端には、コンタクトパッド群18cp(図7参照)が形成されている。コンタクトパッド群18cpを構成する各コンタクトパッドは、所定の間隔をもって互いに平行に形成されている。図7において、コンタクトパッド群18cpにおける最も左端の位置には、隣接してグラウンドライン18GLがフレキシブル配線基板18の延在する方向に沿って形成されている。
【0025】
アダプタ部16は、例えば、樹脂材料で成形され、図7に拡大されて示されるように、フレキシブル配線基板18のコンタクトパッド群18cpを結合する薄板状の結合部16Sと、結合部16Sの両端にそれぞれ一体に形成され後述のアダプタハウジング部の凹部に挿入される案内ピン16KA,16KBと、案内ピン16KA,16KBの一方の端部にそれぞれ一体に形成され、後述の一対のロックスプリング16PAの動作を制御する操作部16A、16Bと、操作部16Aと操作部16Bとを結合する板状部16Cとを含んで構成されている。
【0026】
結合部16Sは、フレキシブル配線基板18の接着剤塗布面が接着される接続面としての被接着面を有している。接続端部としての結合部16Sと板状部16Cとの間には、図11に示されるように、結合されるフレキシブル配線基板18の端部が通過する隙間が形成されている。これにより、その被接着面に接着されたフレキシブル配線基板18のコンタクトパッド群18cpは、図7および図11に示されるように、後述のインシュレータ付アダプタハウジング内のコンタクト端子に向けて露出する。板状部16Cの両端は、それぞれ、操作部16A、16Bの一端に連なる部分に一体に連結されている。
【0027】
案内ピン16KA,16KBは、互いに同一の構造を有するので案内ピン16KAについて説明し、案内ピン16KBについての説明を省略する。
【0028】
尖頭状の端部を一方に有する案内ピン16KAは、図16に部分的に拡大されて示されるように、その側面に、その内部に配されるロックスプリング16PAの爪部が貫通するスリット16SLを有している。案内ピン16KAおよび操作部16Aの内側には、ロックスプリング収容部(不図示)が形成されている。そのロックスプリング収容部は、ロックスプリング16PAが挿入される開口端およびスリット16SLを通じて外部に連通している。操作部16Aの一端は、案内ピン16KAの基部近傍に一体に形成され、一方、操作部16Aの他端は、その外周部が図15において矢印が示す方向に押圧される場合、矢印が示す方向に移動可能に形成されている。
【0029】
ロックスプリング収容部の内周面には、装着されたロックスプリング16PAの湾曲部に当接する押圧部が形成されている。その押圧部は、操作部16Aがロックスプリング16PAの湾曲部の弾性力に抗して図15において矢印が示す方向に押圧操作される場合、ロックスプリング16PAの湾曲部および爪部を矢印の示す方向に移動させるように移動され、一方、操作部16Aにおける押圧操作が解放される場合、その押圧部は、ロックスプリング16PAの湾曲部の復元力により初期の状態に戻される。
【0030】
上述のスリット16SLには、ロックスプリング16PAの爪部の先端が外部に向けて突出している。ロックスプリング16PAは、ロックスプリング収容部に固定される固定部と、後述するアダプタハウジング部の凹部の内周部に形成される孔20hの周縁に選択的に係合される爪部と、弾性を有し固定部と爪部とを連結する湾曲部とを含んで構成されている。ロックスプリング16PAの爪部は、その湾曲部の移動に応じてスリット16SLを介して突出する上述の孔20hの周縁に対する係合状態、または、ロックスプリング収容部内に引き込まれる非係合状態をとる。
【0031】
レセプタクル14は、プラグ10の接続部が着脱可能に配されるプラグ接続部と、プラグ10とフレキシブル配線基板18の一端とを電気的に接続するインシュレータ付アダプタハウジングとを含んで構成されている。
【0032】
プラグ接続部およびインシュレータ付アダプタハウジングの外郭部は、図5(A)および(B)、図6および図8に示されるように、金属製のシェル部材20により形成されている。シェル部材20は、着脱されるプラグ10の接続部を支持するプラグ支持部20Pと、後述するインシュレータ付アダプタハウジング22(図1参照)を支持するスライダ支持部20Rと、アダプタ支持部20Rに連なって形成されるフランジ部20Fとを含んで構成されている。
【0033】
プラグ支持部20Pは、図8に示されるように、プラグ10の接続部の断面形状に対応した断面形状を有する筒状に形成されている。これにより、内側にプラグ10の接続部の挿入口が形成されることとなる。プラグ支持部20Pにおける上部および下部には、それぞれ、挿入されたプラグ10の接続部を保持する弾性変位可能なグランド用接触片20PAおよび20PB(図5(A)参照)、ロック片20PL(図6参照)がシェル部材20と一体に形成されている。ロック片20PLの先端は、プラグ10の接続部の挿入時、プラグ10の接続部に形成される窪み(不図示)に係合するものとされる。また、グランド用接触片20PAおよび20PBの先端は、プラグ10の接続部の挿入時、プラグ10の接続部における金属製シェルに当接し、接地される。
【0034】
プラグ支持部20Pの内側の略中央には、図10および図13に示されるように、インシュレータ付アダプタハウジング22における平坦な薄板状のインシュレータ部22Tがプラグ支持部20Pの開口端部に向けて突出している。インシュレータ部22Tは、上述のプラグ10の接続部のスリットに着脱可能に嵌合される。
【0035】
プラグ支持部20Pに隣接して一体に門形に形成されるアダプタ支持部20Rは、プラグ支持部20Pの幅より大なる幅を有している。
【0036】
従って、上述のプラグ接続部は、プラグ10の接続部に接続されるプラグ被接続部としてのインシュレータ部22Tおよびシェル部材20におけるプラグ支持部20Pにより形成されることとなる。
【0037】
また、アダプタ支持部20Rの両側部には、それぞれ、アダプタ部16が装着されるとき、図15に示されるように、上述のロックスプリング16PAの爪部が選択的に係止されるロック孔20hが形成されている。
【0038】
各フランジ部20Fには、AV機器における所定位置にレセプタクル14を固定するための小ネジが挿入される孔20faが形成されている。
【0039】
各フランジ部20Fが孔20faを介して小ネジにより、例えば、接地ラインに導通するAV機器の筐体に固定される場合、静電気がプラグ支持部20Pに印加されたとき、その静電気がシェル部材20および筐体を通じて除去されることとなる。また、アダプタ支持部20Rとプラグ支持部20Pとは、同一の金属材料で一体に形成されているのでEMI特性に優れ、外部からのノイズを受け難い外部接続用コネクタを得ることができる。
【0040】
インシュレータ付アダプタハウジング22は、図1、図2および図3に拡大されて示されるように、樹脂材料で一体に成形され、一方の端面部に垂直にインシュレータ部22Tを有している。薄板状のインシュレータ部22Tにおける相対向する表面には、それぞれ、後述する各コンタクト端子のコンタクトパッド部がそれぞれ配される浅く細長い溝22tgi(i=1〜n,nは正の整数)がプラグ10の接続部の着脱方向に対して直交する方向に沿って所定の間隔で共通の平面上に複数個形成されている。
【0041】
各溝22tgiの一端は、インシュレータ部22Tの前端まで延在し、また、上面に形成される各溝22tgiの他端は、後述する溝22Gai(図1および図3参照)に連通し、さらに、下面に形成される各溝22tgiの他端は、溝22Gbi(図3参照)に連通している。
【0042】
一方の共通の平面上に形成される一つの溝22tgiは、図4に示されるように、他方の共通の平面上に隣接して形成される二つの溝22tgiの相互間に対向するように形成されている。従って、一方の共通の平面上に形成される溝22tgiと他方の共通の平面上に形成される溝22tgiとは、所謂、千鳥掛け状に形成されることとなる。
【0043】
インシュレータ付アダプタハウジング22は、図1に拡大されて示されるように、他方の端面部に開口するアダプタ受け部22Hを有している。アダプタ受け部22Hは、図3に示されるように、上述のアダプタ部16の結合部16Sが挿入される部分22KCと、部分22KCの両脇にそれぞれ、連通して形成され、案内ピン16KA、16KBがそれぞれ挿入される部分22KAおよび22KBとからなる。
【0044】
部分22KAは、図3において右側の上壁22WAと後述の溝22Gciが形成される底部の右側部との間に形成されている。また、部分22KBは、図3において左側の上壁22WBと後述の溝22Gciが形成される底部の左側部との間に形成されている。上壁22WAおよび上壁22WBの先端部には、図12に示されるように、アダプタ支持部20Rのロック片20Loの穴に係止される爪部22Wnが、それぞれ、形成されている。
【0045】
部分22KCにおける終端面22KCeには、図3および図10に拡大されて示されるように、後述するコンタクト端子24ai、24biの固定部、コンタクト端子26ai,26bi、コンタクト端子28aiおよびコンタクト端子30aiの固定部、コンタクト端子32aiおよびコンタクト端子34ai(i=1〜n,nは正の整数)の固定部がそれぞれ嵌合される溝22Gai、22Gbi(i=1〜n,nは正の整数)の一端が開口している。
【0046】
各溝22Gai、22Gbiは、上述の溝22tgiと共通の平面上に形成されている。共通の平面上に一列状に配される溝22Gaiの配列は、共通の平面上に一列状に配される溝22Gbiの配列よりも上方に位置している。また、一つの溝22Gbiは、隣接する二つの溝22Gaiの相互間の部分に向き合って形成されている。例えば、図4において、上面部における最も右端に位置する溝22tgiは、図3において、溝22Gaiの列における最も左端に位置する溝22Gaiに連通している。また、図4において、下面部における最も右端に位置する溝22tgiは、図3において、溝22Gbiの列における最も左端に位置する溝22Gbiに連通している。
【0047】
さらに、図1に拡大されて示されるように、部分22KCの底部における終端面22KCeに連なるインシュレータ付アダプタハウジング22の内側には、複数の溝22Gci(i=1〜n,nは正の整数)が、各溝22Gai、22Gbiに対応して部分22KCの底部を形成する部分の共通の平面上に所定の間隔で形成されている。各溝22Gciには、コンタクト端子24ai,24bi,26ai,26bi,コンタクト端子28aiおよびコンタクト端子30ai、コンタクト端子32aiおよびコンタクト端子34aiの弾性片部が挿入される。
【0048】
その際、隣接する溝22Gci相互間は、仕切壁22Pi(i=1〜n,nは正の整数)により仕切られている。これにより、各溝22Gciには、後述するように、各コンタクト端子24ai〜34aiの弾性片部が共通の平面上に配置されることとなる。
【0049】
溝22Gbiに配されるコンタクト端子24aiは、信号用ラインに使用され、図17に拡大されて示されるように、例えば、りん青銅の薄板で作られ、インシュレータ付アダプタハウジング22のインシュレータ部22Tの下面に形成される溝22tgiに挿入されるコンタクトパッド部24PCと、上述の溝22Gciに挿入される弾性片部24KCと、コンタクトパッド部24PCと弾性片部24KCとを連結する固定部24Faとから構成される。
【0050】
また、プラグ10のコンタクトピンと当接するコンタクトパッド部24PCの先端は、インシュレータ部22Tの端部に係合する折曲部24Bを有している。固定部24Faは,コンタクトパッド部24PCの長手方向に延びる中心軸線と固定部24Faの中心軸線とは一致するように一体に形成されている。
【0051】
また、弾性片部24KCの一端を固定部24Faに連結する屈曲部24Uの一端は、図17において、固定部24Faの中心軸線に対し右側に所定距離だけ偏倚して連結されている。屈曲部24Uの他端は、固定部24Faの表面に対し略垂直にその裏面側に向けて折り曲げられ形成されている。
【0052】
屈曲部24Uの他端に連結される弾性片部24KCは、その先端が上方に向けて略U字形に折り返されるように折り曲げられている。その折り曲げられた部分の先端部分近傍には、フレキシブル配線基板18のコンタクトパッド群18CPを構成する各コンタクトパッドに当接する接点部24kbが形成されている。固定部24Faおよび弾性片部24KCには、それぞれ、固定部24Faおよび弾性片部24KCの溝からの浮き上がりを抑制する爪部および厚肉部24KCsが形成されている。
【0053】
図17に拡大されて示されるように、溝22Gbiに配されるコンタクト端子24biは、信号用ラインに使用され、コンタクト端子24aiに隣接して配される。コンタクト端子24biは、固定部24Fbを除き、コンタクト端子24aiと同様な構成を有する。固定部24Fbは,コンタクトパッド部24PCの長手方向に延びる中心軸線と固定部24Fbの中心軸線とは一致するように一体に形成されている。その際、弾性片部24KCの一端を固定部24Fbに連結する屈曲部24Uの一端は、図17において、固定部24Fbの中心軸線に対し左側に所定距離だけ偏倚して連結されている。屈曲部24Uの他端は、固定部24Fbの表面に対し略垂直にその裏面側に向けて折り曲げられ形成されている。
【0054】
上述のコンタクト端子24aiおよびコンタクト端子24biは、それぞれ、共通の金型が用いられ、プレス加工により製造される。また、コンタクト端子24aiおよびコンタクト端子24biの製造過程においては、図19に拡大されて示されるように、キャリア24CAにより互いに連結されている。その際、図21に部分的に拡大されて示される
ように、隣接して配されるコンタクト端子24aiおよびコンタクト端子24biにおける屈曲部24Uの一端に拡大部24Uaが形成されているのは、インピーダンス整合を容易に図ることを目的として隣接して配されるコンタクト端子24aiおよびコンタクト端子24biにおける拡大部24Ua相互間距離Laが極力小となるように設定するためである。従って、隣接するコンタクト端子24aiにおける拡大部24Uaの相互間距離Laは、図21に示されるように、拡大部24Uaが形成される部分よりもさらに屈曲部24Uの他端側の相互間距離Lbに比して小となり、即ち、隣接する拡大部24Uaは、互いに近接した位置となる。
【0055】
溝22Gaiに配されるコンタクト端子26aiは、信号用ラインに使用され、図18に拡大されて示されるように、例えば、りん青銅の薄板で作られ、インシュレータ付アダプタハウジング22のインシュレータ部22Tの上面に形成される溝22tgiに挿入されるコンタクトパッド部26PCと、上述の溝22Gciに挿入される弾性片部26KCと、コンタクトパッド部26PCと弾性片部26KCとを連結する固定部26Faとから構成される。
【0056】
また、プラグ10のコンタクトピンと当接するコンタクトパッド部26PCの先端は、図14に部分的に拡大されて示されるように、インシュレータ部22Tの端部に開口する孔22taiの周縁に係合する折曲部26Bを有している。なお、孔22taiは、溝22tgiに連通している。
【0057】
固定部26Faは,コンタクトパッド部26PCの長手方向に延びる中心軸線と固定部26Faの中心軸線とは一致するように一体に形成されている。
【0058】
また、弾性片部26KCの一端を固定部26Faに連結する屈曲部26Uの一端は、図18において、固定部26Faの中心軸線に対し右側に所定距離だけ偏倚して連結されている。屈曲部26Uの他端は、固定部26Faの表面に対し略垂直にその裏面側に向けて折り曲げられ形成されている。屈曲部26Uの長さは、コンタクト端子24aiおよび24biの屈曲部24Uの長さに比して大に設定されている。
【0059】
屈曲部26Uの他端に連結される弾性片部26KCは、その先端が上方に向けて略U字形に折り返されるように折り曲げられている。その折り曲げられた部分の先端部分近傍には、フレキシブル配線基板18のコンタクトパッド群18CPを構成する各コンタクトパッドに当接する接点部26kbが形成されている。
【0060】
図18に拡大されて示されるように、溝22Gaiに配されるコンタクト端子26biは、信号用ラインに使用され、コンタクト端子26aiに隣接して配される。コンタクト端子26biは、固定部26Fbを除き、コンタクト端子26aiと同様な構成を有する。固定部26Fbは,コンタクトパッド部26PCの長手方向に延びる中心軸線と固定部26Fbの中心軸線とは一致するように一体に形成されている。その際、弾性片部26KCの一端を固定部26Fbに連結する屈曲部26Uの一端は、図18において、固定部26Fbの中心軸線に対し左側に所定距離だけ偏倚して連結されている。屈曲部26Uの他端は、固定部26Fbの表面に対し略垂直にその裏面側に向けて折り曲げられ形成されている。
【0061】
上述のコンタクト端子26aiおよびコンタクト端子26biは、それぞれ、共通の金型が用いられ、プレス加工により製造される。また、コンタクト端子26aiおよびコンタクト端子26biの製造過程においては、図20に拡大されて示されるように、キャリア26CAにより互いに連結されている。その際、図22および図23に部分的に拡大されて示されるように、隣接して配されるコンタクト端子26aiおよびコンタクト端子26biにおける屈曲部26Uの一端は、所定の間隔をもって互いに平行に、かつ、伝送路長を短くするように複数回折り曲げられ、所定の傾斜角度をもって形成されている。
【0062】
溝22Gbiに配されるコンタクト端子28aiは、接地用ラインに使用され、図25に拡大されて示されるように、例えば、りん青銅の薄板で作られ、インシュレータ付アダプタハウジング22のインシュレータ部22Tの下面に形成される溝22tgiに挿入されるコンタクトパッド部28PCと、上述の溝22Gciに挿入される弾性片部28KCと、コンタクトパッド部28PCと弾性片部28KCとを連結する固定部28Fとから構成される。なお、図25は、コンタクト端子28aiにおける製造過程の状態をキャリア28CAとともに示す。
【0063】
また、プラグ10のコンタクトピンと当接するコンタクトパッド部28PCの先端は、インシュレータ部22Tの端部に係合する折曲部28Bを有している。固定部28Fは,コンタクトパッド部28PCの長手方向に延びる中心軸線と固定部28Fの中心軸線とは一致するように一体に形成されている。
【0064】
また、弾性片部28KCの一端を固定部28Fに連結する屈曲部28Uの一端は、図25において、固定部28Fの中心軸線に対し右側に所定距離だけ偏倚して連結されている。屈曲部28Uの他端は、固定部28Fの表面に対し略垂直にその裏面側に向けて折り曲げられ形成されている。
【0065】
屈曲部28Uの他端に連結される弾性片部28KCは、その先端が上方に向けて略U字形に折り返されるように折り曲げられている。その折り曲げられた部分の先端部分近傍には、フレキシブル配線基板18のコンタクトパッド群18CPを構成する各コンタクトパッドに当接する接点部28kbが形成されている。固定部28Fおよび弾性片部28KCには、それぞれ、固定部28Fおよび弾性片部28KCの溝からの浮き上がりを抑制する爪部および厚肉部28KCsが形成されている。
【0066】
溝22Gaiに配されるコンタクト端子30aiは、接地用ラインに使用され、図24に拡大されて示されるように、例えば、りん青銅の薄板で作られ、インシュレータ付アダプタハウジング22のインシュレータ部22Tの上面に形成される溝22tgiに挿入されるコンタクトパッド部30PCと、上述の溝22Gciに挿入される弾性片部30KCと、コンタクトパッド部30PCと弾性片部30KCとを連結する固定部30Fとから構成される。なお、図24は、コンタクト端子30aiの製造過程における状態をキャリア30CAと共に示す。
【0067】
また、プラグ10のコンタクトピンと当接するコンタクトパッド部30PCの先端は、折曲部30Bを有している。
【0068】
固定部30Fは,コンタクトパッド部30PCの長手方向に延びる中心軸線と固定部30Fの中心軸線とは一致するように一体に形成されている。
【0069】
また、弾性片部30KCの一端を固定部30Fに連結する屈曲部30Uの一端は、図24において、固定部30Fの中心軸線に対し右側に所定距離だけ偏倚して連結されている。屈曲部30Uの他端は、固定部30Fの表面に対し略垂直にその裏面側に向けて折り曲げられ形成されている。屈曲部30Uの長さは、コンタクト端子28aiの屈曲部28Uの長さに比して大に設定されている。
【0070】
屈曲部30Uの他端に連結される弾性片部30KCは、その先端が上方に向けて略U字形に折り返されるように折り曲げられている。その折り曲げられた部分の先端部分近傍には、フレキシブル配線基板18のコンタクトパッド群18CPを構成する各コンタクトパッドに当接する接点部30kbが形成されている。
【0071】
インシュレータ部22Tに形成される溝22tgi、溝22Gai、および、22Gbiには、上述のコンタクト端子24ai〜30ai以外に、コンタクト端子32ai(不図示),および、コンタクト端子34ai(不図示)も配される。
【0072】
例えば、上述のHDMI規格(登録商標)(Version 1.3)におけるAタイプにおいて、インシュレータ部22Tの上面部に形成される各溝22tgiに配されるコンタクト端子は、図4に拡大されて示されるように、信号用(データ、クロック)ライン1、3、7、9、接地(シールド)用ライン5、11にそれぞれ、接続されることとなる。接地用ライン11に隣接する複数のコンタクト端子32aiには、順次、CEC,SCL,DDC/CEC、ホットプラグ検出用ラインが、それぞれ、接続される。従って、一対の信号用ライン1、3、一対の信号用ライン7、9は、それぞれ、接地用ライン5を挟んで並設される。なお、図3および図4において、番号1乃至12は、ライン番号(コネクタピン番号)をあらわす。また、S,Gは、それぞれ、信号用ライン、および、接地用ラインの位置をあらわす。
【0073】
一方、インシュレータ部22Tの下面部に形成される各溝22tgiに配されるコンタクト端子は、信号用ライン4、6、10、12、接地用ライン2、8にそれぞれ、接続されることとなる。信号用ライン12に隣接する複数のコンタクト端子34aiには、順次、予備(非結線)、SDA,電源ラインが、それぞれ、接続される。従って、一対の信号用ライン4、6、一対の信号用ライン10、12は、それぞれ、接地用ライン8を挟んで並設される。
【0074】
また、各溝22Gciには、図3において、左端から順次、一対の信号用ライン1、3に接続されるコンタクト端子26ai,26bi、接地用ライン2に接続されるコンタクト端子28ai,一対の信号用ライン4、6に接続されるコンタクト端子24ai,24bi、接地用ライン5に接続されるコンタクト端子30ai,一対の信号用ライン7、9に接続されるコンタクト端子26ai,26bi,接地用ライン8に接続されるコンタクト端子28ai,一対の信号用ライン10、12に接続されるコンタクト端子24ai,接地用ライン11に接続されるコンタクト端子30aiが配される。
【0075】
従って、一対の信号用ライン1、3、一対の信号用ライン4、6、一対の信号用ライン7、9、および、一対の信号用ライン10、12における相互間距離は、それぞれ、インシュレータ部22T側のコンタクトパッド部における相互間距離と等しいのでインピーダンス整合を容易に図ることができる。
【0076】
斯かる構成において、例えば、AV機器の内部に配されるレセプタクル14におけるアダプタ受け部22Hにアダプタ部16を接続するにあたっては、操作部16Aおよび16Bが図15に示される矢印の示す方向に、押圧されるとともに結合部16Sがアダプタ受け部22Hに挿入された後、操作部16Aおよび16Bが解放される。これにより、ロックスプリング16PAの爪部が孔20hの周縁に係止されるのでアダプタ部16がレセプタクル14に対しロック状態とされる。一方、アダプタ部16を取り外すにあたっては、上述と同様に操作部16Aおよび16Bが、図15に示される矢印の示す方向に、押圧されるとともに結合部16Sがアダプタ受け部22Hから引き抜かれることにより、アダプタ部16が取り外される。
【0077】
また、例えば、AV機器の外周部に露出したプラグ接続部のインシュレータ部22Tにプラグ10の接続部を接続するにあたっては、その接続部のスリットとインシュレータ部22Tとが互いに相対向するように配された後、プラグ10の接続部がプラグ支持部20Pの内側に挿入されることにより、プラグ10の接続部がインシュレータ部22Tに接続される。その際、ロック片20PLが、それぞれ、その接続部の窪み(不図示)に係合されることにより、プラグ10の接続部がプラグ支持部20Pにロック状態とされる。一方、プラグ10の接続部を取り外すにあたっては、プラグ10の接続部をインシュレータ部22Tにからロック片20PLの弾性力に抗して引き抜くことにより、プラグ10が容易に取り外される。
【0078】
従って、AV機器の内部におけるいずれの場所にレセプタクル14が配置される場合であっても、アダプタ部16およびフレキシブル配線基板18によってレセプタクル14と所定の制御基板との距離に左右されることなく接続でき、その結果、レセプタクル14における設計上の配置の自由度を向上させることができることとなる。
【0079】
また、一般ユーザー等によるプラグ10の取り扱いにおいて、例えば、プラグ10のレセプタクル14への誤挿入等により、レセプタクル14の破損が発生した場合においても、従来のコネクタの修理のように、HDMI規格ケーブル用コネクタとそれが実装される基板とを同時に交換する必要がなく、しかも、レセプタクル14単体の交換によって修理が容易に完了するのでメンテナンスにおける一般ユーザー等の負担が軽減されるとともに、廃棄部品数の減少にも繋がることとなる。
【0080】
図26(A)および(B)は、それぞれ、本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタの第2実施例の構成を示す。
【0081】
図5(A)および(B)に示される第1実施例においては、フレキシブル配線基板18の一端が、アダプタ部16を介して間接的にレセプタクル14に接続される構成を備えているが、その代わりに、第2実施例は、フレキシブル配線基板18の一端が、直接的にレセプタクル44に着脱可能に接続されるように、レセプタクル44がロック/アンロック用のスライダを備えるものとされる。なお、図26(A)および(B)、図27(A)および(B)においては、図1および図5(A)に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符号を付して示し、その重複説明を省略する。また、本実施例においても、HDMI規格(High−Definition Multimedia Interface)(登録商標)(Version 1.3)におけるAタイプ,または、Bタイプのいずれにも準拠し得るものとされる。
【0082】
図26(A)および(B)において、コネクタは、インシュレータ付ハウジング42を有するレセプタクル44を備えて構成されている。そのインシュレータ付ハウジング42は、フレキシブル配線基板18の一端が接続されるケーブル接続部と、上述のプラグ10の接続部が着脱可能に配されるプラグ接続部とを備えている。
【0083】
プラグ接続部およびインシュレータ付ハウジングの外郭部は、金属製のシェル部材40により形成されている。シェル部材40は、着脱されるプラグ10の接続部を支持するプラグ支持部40Pと、後述するインシュレータ付ハウジング42を支持するスライダ支持部40Rとを含んで構成されている。
【0084】
プラグ支持部40Pは、プラグ10の接続部の断面形状に対応した断面形状を有する筒状に形成されている。これにより、内側にプラグ10の接続部の挿入口が形成されることとなる。プラグ支持部40Pにおける上部および下部には、それぞれ、挿入されたプラグ10の接続部を保持する弾性変位可能なグランド用接触片40PAおよび40PB、ロック片40PL(図27(A)および(B)参照)がシェル部材40と一体に形成されている。ロック片40PLの先端は、プラグ10の接続部の挿入時、プラグ10の接続部に形成される窪み(不図示)に係合するものとされる。また、グランド用接触片40PAおよび40PBの先端は、プラグ10の接続部の挿入時、プラグ10の接続部における金属製シェルに当接し、接地される。
【0085】
プラグ支持部40Pの内側の略中央には、図27(A)および(B)に示されるように、インシュレータ付ハウジング42における平坦な薄板状のインシュレータ部42Tがプラグ支持部40Pの開口端部に向けて突出している。インシュレータ部42Tは、上述のプラグ10の接続部のスリットに着脱可能に嵌合される。
【0086】
プラグ支持部40Pに隣接して一体に門形に形成されるスライダ支持部40Rは、プラグ支持部40Pの幅より大なる幅を有している。
【0087】
従って、上述のプラグ接続部は、プラグ10の接続部に接続されるプラグ被接続部としてのインシュレータ部42Tおよびシェル部材40におけるプラグ支持部40Pにより形成されることとなる。
【0088】
スライダ支持部40Rとプラグ支持部40Pとは、同一の金属材料で一体に形成されているのでEMI特性に優れ、外部からのノイズを受け難い外部接続用コネクタを得ることができる。
【0089】
インシュレータ付ハウジング42は、樹脂材料で一体に成形され、一方の端面部に垂直にインシュレータ部42Tを有している。薄板状のインシュレータ部42Tにおける相対向する表面には、それぞれ、各コンタクト端子のコンタクトパッド部がそれぞれ配される浅く細長い溝42tgi(i=1〜n,nは正の整数)がプラグ10の接続部の着脱方向に対して直交する方向に沿って所定の間隔で共通の平面上に複数個形成されている。
【0090】
各溝42tgiの一端は、インシュレータ部42Tの前端まで延在し、また、上面に形成される各溝42tgiの他端は、各溝42Gai(i=1〜n,nは正の整数)に連通し、さらに、下面に形成される各溝42tgiの他端は、その溝42Gaiの下方の溝(不図示)に連通している。
【0091】
一方の共通の平面上に形成される一つの溝42tgiは、他方の共通の平面上に隣接して形成される二つの溝42tgiの相互間に対向するように形成されている。従って、一方の共通の平面上に形成される溝42tgiと他方の共通の平面上に形成される溝42tgiとは、所謂、千鳥掛け状に形成されることとなる。
【0092】
インシュレータ付ハウジング42は、他方の端面部に開口するケーブル接続部42Aを有している。ケーブル接続部42Aには、スライダ48が、摺動可能に配されている。スライダ48は、フレキシブル配線基板18の一端をケーブル接続部42Aに対し選択的にロック状態またはアンロック状態とするものとされる。スライダ48は、図27(A)および(B)に示されるように、その中央部にフレキシブル配線基板18の一端に形成されるコンタクトパッドをコンタクト端子群に向けて押圧する押圧面48PSを有する押圧部48Pを含んで構成されている。押圧部48Pの両脇には、所定の間隔をもって爪部48GPA、および、48GPBが形成されている。また、爪部48GPA、および、48GPBと押圧部48Pとの連結部には、それぞれ、側方に突出する操作部48Fが、形成されている。その際、図26(A)に示されるように、ケーブル接続部42Aの端部が通過する切欠部48faが、操作部48F相互間に形成されている。
【0093】
ケーブル接続部42Aの開口端には、後述するスライダ48の押圧部の両側面部をそれぞれ案内する案内壁42aが形成されている。また、各案内壁42aとスライダ支持部40Rの内周部との間には、それぞれ、ロック爪部42NAおよび42NBが弾性変位可能にインシュレータ付ハウジング42と一体に形成されている。ロック爪部42NAおよび42NBの一端は、それぞれ、スライダ48の爪部48GPA、および、48GPBを、スライダ48を、アンロック状態で係止するものとされる。
【0094】
ロック爪部42NAと案内壁42aとの間、および、ロック爪部42NBと案内壁42aとの間には、それぞれ、スリット42SAおよび42SBがフレキシブル配線基板18の厚さ方向に貫通している。
【0095】
ケーブル接続部42Aの内側における終端面には、上述のコンタクト端子24ai、24biの固定部、コンタクト端子26ai,26bi、コンタクト端子28aiおよびコンタクト端子30aiの固定部、コンタクト端子32aiおよびコンタクト端子34aiの固定部が、それぞれ、嵌合される複数の溝42Gaiの一端が開口している。各溝42Gaiは、上述の溝42tgiと共通の平面上に形成されている。なお、図示されていないが、溝42Gaiの配列の下方にも、同様な溝の配列が千鳥掛け状となるように形成されている。
【0096】
ケーブル接続部42Aの底部には、上述のコンタクト端子24ai、24bi群等の弾性片部が、それぞれ、配される複数の溝42Gci(i=1〜n,nは正の整数)が共通の平面上に所定の間隔で形成されている。隣接する溝42Gci相互間は、仕切壁により仕切られている。
【0097】
コンタクト端子24ai、24bi、コンタクト端子26ai,26bi、コンタクト端子28aiおよびコンタクト端子30ai、コンタクト端子32aiおよびコンタクト端子34aiの配列は、第1実施例の配列と同一とされる。
【0098】
また、各溝42Gciには、第1実施例と同様に、図26(B)において、左端から順次、一対の信号用ライン1、3に接続されるコンタクト端子26ai,26bi、接地用ライン2に接続されるコンタクト端子28ai,一対の信号用ライン4、6に接続されるコンタクト端子24ai,24bi、接地用ライン5に接続されるコンタクト端子30ai,一対の信号用ライン7、9に接続されるコンタクト端子26ai,26bi,接地用ライン8に接続されるコンタクト端子28ai,一対の信号用ライン10、12に接続されるコンタクト端子24ai,接地用ライン11に接続されるコンタクト端子30aiが配される。
【0099】
従って、一対の信号用ライン1、3、一対の信号用ライン4、6、一対の信号用ライン7、9、および、一対の信号用ライン10、12における相互間距離は、それぞれ、インシュレータ部42T側のコンタクトパッド部における相互間距離と等しいのでインピーダンス整合を容易に図ることができる。
【0100】
斯かる構成において、例えば、AV機器の内部に配されるレセプタクル44におけるケーブル接続部42Aにフレキシブル配線基板18の一端を接続するにあたっては、先ず、スライダ48は、その操作部48Fが、図27(A)に示されるように、ケーブル接続部42Aの開口端から離隔したアンロック状態とされ、次に、フレキシブル配線基板18の一端がスライダ48の押圧面48PSの下方に挿入された後、スライダ48は、その操作部48Fが、図27(B)に示されるように、所定距離、各コンタクト端子の弾性片部の付勢力に抗して押圧され、ロック状態とされる。
【0101】
一方、フレキシブル配線基板18の一端を取り外すにあたっては、スライダ48は、その操作部48Fがケーブル接続部42Aの開口端から引き離され、上述のアンロック状態とされることにより、フレキシブル配線基板18の一端が取り外される。
【0102】
また、例えば、AV機器の外周部に露出したプラグ接続部のインシュレータ部42Tにプラグ10の接続部を接続するにあたっては、第1実施例と同様に操作される。
【0103】
従って、本実施例においても、第1実施例と同様な作用効果を奏することとなる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタの第1実施例に用いられるインシュレータ付アダプタハウジングを示す斜視図である。
【図2】図1に示されるインシュレータ付アダプタハウジングをインシュレータ部側から見た斜視図である。
【図3】図1に示されるインシュレータ付アダプタハウジングの正面図である。
【図4】図1に示されるインシュレータ付アダプタハウジングをインシュレータ部側から見た正面図である。
【図5】(A)本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタの第1実施例の構成を、アダプタ部が接続されていない状態で概略的に示す平面図であり、(B)は、アダプタ部が接続されている状態で概略的に示す平面図である。
【図6】本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタの第1実施例に用いられるレセプタクルを拡大して示す平面図である。
【図7】本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタの一例に用いられるアダプタ部を拡大して示す平面図である。
【図8】図6に示されるレセプタクルの正面図である。
【図9】図6に示されるレセプタクルの側面図である。
【図10】図6に示されるレセプタクルの断面図である。
【図11】図7に示されるアダプタ部の断面図である。
【図12】アダプタ部接続側から見た図6に示されるレセプタクルの正面図である。
【図13】図6に示されるレセプタクルの断面図である。
【図14】図13における部分的な拡大図である。
【図15】図9におけるXV−XV線に沿って示される断面図である。
【図16】図15における部分的な拡大図である。
【図17】本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタの第1実施例および第2実施例に用いられる信号用コンタクト端子を示す斜視図である。
【図18】本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタの第1実施例および第2実施例に用いられる信号用コンタクト端子を示す斜視図である。
【図19】図17に示されるコンタクト端子における製造過程の状態を示す斜視図である。
【図20】図18に示されるコンタクト端子における製造過程の状態を示す斜視図である。
【図21】図19におけるA部を部分的に拡大して示す斜視図である。
【図22】図20におけるB部を部分的に拡大して示す斜視図である。
【図23】図20におけるB部を部分的に拡大して示す正面図である。
【図24】本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタの第1実施例および第2実施例に用いられる接地用コンタクト端子を示す斜視図である。
【図25】本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタの第1実施例および第2実施例に用いられる接地用コンタクト端子を示す斜視図である。
【図26】(A)および(B)は、それぞれ、本発明に係るHDMI規格ケーブル用コネクタの第2実施例に用いられるレセプタクルを拡大して示す斜視図である。
【図27】(A)および(B)は、それぞれ、図26(A)および(B)に示される例における断面図である。
【符号の説明】
【0105】
10 プラグ
12 ケーブル
14 レセプタクル
16 アダプタ部
18 フレキシブル配線基板
20、30 シェル部材
22 インシュレータ付アダプタハウジング
22T インシュレータ部
24ai、24bi,26ai、26bi,28ai,30ai コンタクト端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟なケーブルのコンタクトパッド群が直接的または間接的に着脱可能に接続されるケーブル接続部と、
HDMI規格ケーブルに接続されるプラグの接続部が着脱可能に接続されるプラグ被接続部に、該HDMI規格に従い複数の伝送路がそれぞれ、配列形成される第1の伝送路形成面および第2の伝送路形成面と、
前記第1の伝送路形成面および前記第2の伝送路形成面において、それぞれ、一対の信号用伝送路と一対の信号用伝送路との間に形成される一つの接地用伝送路に接続され、前記ケーブルに電気的接続を行う第1の接地用コンタクト端子および第2の接地用コンタクト端子と、
前記第1の伝送路形成面において、一対の信号用伝送路にそれぞれ接続され、前記ケーブルに電気的接続を行う第1の信号用コンタクト端子および第2の信号用コンタクト端子と、
前記第2の伝送路形成面において、一対の信号用伝送路にそれぞれ接続され、前記ケーブルに電気的接続を行う第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子と、を備え、
前記第1の信号用コンタクト端子の接点部および前記第2の信号用コンタクト端子の接点部が、前記ケーブル接続部における共通の平面上に隣接して配されるとともに、前記第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部が該ケーブル接続部における共通の平面上に隣接して配され、
前記第2の接地用コンタクト端子の接点部が、該第1の信号用コンタクト端子の接点部および前記第2の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方の接点部と該第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方の接点部との間に、配されることを特徴とするHDMI規格ケーブル用コネクタ。
【請求項2】
柔軟なケーブルのコンタクトパッド群が直接的または間接的に着脱可能に接続されるケーブル接続部と、
HDMI規格ケーブルに接続されるプラグの接続部が着脱可能に接続されるプラグ被接続部に、該HDMI規格に従い複数の伝送路がそれぞれ、配列形成される第1の伝送路形成面および第2の伝送路形成面と、
前記第1の伝送路形成面および前記第2の伝送路形成面において、それぞれ、一対の信号用伝送路と一対の信号用伝送路との間に形成される一つの接地用伝送路に接続され、前記ケーブルに電気的接続を行う第1の接地用コンタクト端子および第2の接地用コンタクト端子と、
前記第1の伝送路形成面において、一対の信号用伝送路にそれぞれ接続され、前記ケーブルに電気的接続を行う第1の信号用コンタクト端子および第2の信号用コンタクト端子と、
前記第2の伝送路形成面において、一対の信号用伝送路にそれぞれ接続され、前記ケーブルに電気的接続を行う第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子と、を備え、
前記第1の信号用コンタクト端子の接点部および前記第2の信号用コンタクト端子の接点部が、前記ケーブル接続部における共通の平面上に隣接して配されるとともに、前記第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部が該ケーブル接続部における共通の平面上に隣接して配され、
前記第1の接地用コンタクト端子の接点部が、該第1の信号用コンタクト端子の接点部および前記第2の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方の接点部と該第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方の接点部との間に、または、該第3の信号用コンタクト端子および第4の信号用コンタクト端子の接点部のうちのいずれか一方に隣接して配されることを特徴とするHDMI規格ケーブル用コネクタ。
【請求項3】
請求項1記載の前記第2の接地用コンタクト端子と、請求項2記載の前記第1の接地用コンタクト端子とを具備して構成されるHDMI規格ケーブル用コネクタ。
【請求項4】
前記接地用伝送路に接続される伝送路が、前記ケーブル接続部における共通の平面上であって、前記一対の信号伝送路に接続される一対の伝送路の両脇に、それぞれ、形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載のHDMI規格ケーブル用コネクタ。
【請求項5】
前記ケーブル接続部および前記プラグ被接続部は、樹脂材料で一体に成形され、固定手段を有し該ケーブル接続部およびプラグ被接続部を支持する外郭部は、金属材料で成形されることを特徴とする請求項1記載のHDMI規格ケーブル用コネクタ。
【請求項6】
隣接して配される前記第1の信号用コンタクト端子および第2の信号用コンタクト端子における屈曲部の一端に、それぞれ、拡大部が形成され、該第1の信号用コンタクト端子および第2の信号用コンタクト端子における拡大部の相互間距離が、該屈曲部の他の部分における相互間距離に比して小となるように設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載のHDMI規格ケーブル用コネクタ。
【請求項7】
隣接して配される前記第1の信号用コンタクト端子および第2の信号用コンタクト端子における屈曲部の一端は、所定の間隔をもって互いに平行に、かつ、伝送路長を短くするように複数回折り曲げられ、所定の傾斜角度をもって形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載のHDMI規格ケーブル用コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2009−193786(P2009−193786A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−32222(P2008−32222)
【出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【出願人】(000177690)山一電機株式会社 (233)
【Fターム(参考)】