説明

HIDランプ安定器およびHIDランプ作動方法

【課題】HIDランプ安定器において、低周波変調を提供し、インバータ部に定電力を提供する。
【解決手段】HID安定器10は、力率の補正を可能にし、同時に定出力電力を供給してインバータを駆動させてHIDランプに定周波変調電力を供給する、簡略化されたトポロジを有するフライバック電力コンバータを含む。電力コンバータ内の変圧器TX1には直列にスイッチD2〜D5を結合してあり、変圧器TX1を通る電流を制御して定出力電力を提供する。スイッチD2〜D5のオフ時間は、安定器回路の力率の制御に寄与する。変圧器TX1は臨界伝導モードで作動させられ、変圧器中のゼロ電流の指示を使用してスイッチの制御を決定する。フライバック電力コンバータの出力は、変圧器TX1に結合されたスイッチD2〜D5に適用されるスイッチングインターバルに基づいて定電力出力を得るためのフィードバック信号を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HIDランプ安定器およびHIDランプ作動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高輝度放電(HID:High Intensity Discharge)ランプは、1ワット当たりで生成されるルーメンから見た光効率が優れていることと、各種の電力範囲のランプが提供されていることから、商業市場に非常に好ましい。HIDランプ技術が発展するのに従い、製造者とおよび安定器の設計者は、頑強性があり単純なHID点灯システムを提供する際の信頼性および効率に着目するようになっている。例えば、ランプの製造者は、一般に、できる限り信頼性を高めるために、HIDランプがACモード、低周波数、定電力で駆動されることを提案する。
【0003】
35〜150Wの電力範囲を有するHIDランプは、100ボルト未満を使用して点火(ignition)され、点火に続いて行われる動作領域で電圧が数十ボルトまで下がり、電流が数アンペアまで低下する可能性がある。この動作領域では、定電力出力(constant power output)を維持することが望ましい。
【0004】
HIDランプが点火(ignite)される時には、主電源と直列に高電圧(HV:high voltage)ジェネレータが配置され、最初(primarily)に点火(ignition)が行われる箇所の近くで、コールドストライク点火の場合は数キロボルト、あるいはホットストライク点火の場合は数十キロボルトが得られる。このHVジェネレータはかなりよく知られており、現在いくつかの種類を従来の設計で入手することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ランプ製造者は、DC信号を使用した場合ランプのカソード端子およびアノード端子の消耗あるいは寿命が異なるので、点火の前および後にランプがAC信号で駆動されることを推奨している。ランプ部品(lamp component)の劣化、あるいは最終的(eventual)なランプの完全な故障を回避するために、点火時におけるランプアーク(lamp arc)の機械的な不安定性を考慮して約50Hz〜約500Hzの低周波AC信号が推薦されている。
【0006】
ランプ製造者が推薦する実際面での制約に加えて、国際的な規制では、HIDランプに接続されたコンバータによってもたらされる高調波電流(harmonic current)を制限することを要求している。したがって、HIDランプの動作に関する実際面での考慮事項と国際的な規制の両方を満たすために、ランプの安定器(ballast)またはコンバータによってもたらされる高調波電流の制限と併せて、低周波のAC信号が使用されなければならない。
【0007】
ランプの動作(lamp operation)と電力コンバータの規制にとって重要な今ひとつの要素は、公衆の電力システムに接続された安定器またはコンバータによって得られる力率(power factor)である。主電力線(main power line)から見て負荷が可能な限り純粋に抵抗性に見えるように、ランプの安定器あるいはコンバータは、可能な限り1に近い力率など高い力率を示すことが望ましい。力率補正回路は、主電力線から、正弦波の電圧源と同相(in phase)の正弦波電流を取り込んで高い力率を得る。力率を補正するための単純で低価格の技術が非常に望まれている。
【0008】
HIDランプの寿命(longevity)に寄与する別の重要な要素は、通常の作動状態中(during normal running condition)にランプへの電力供給を調整(regulate)することである。したがって、通常動作中(during normal operation)にランプに定電力(constant power)を提供して均一なランプ出力(even light output)を維持し、ランプの寿命を延ばすことが望ましい。
【0009】
上記の実際的な理由から、ランプのために低周波数のAC変調を得る事に加えて、上記の制約が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、低周波変調(low frequency modulation)を提供し、インバータ部(inverter section)に定電力を提供し、入力主電源から正弦波電流を取り込むようにした、HIDランプを駆動する安定器が提供される。電力コンバータは、インバータに供給する入力電力を変換するために使用される変圧器内の状態を検出する。電力コンバータのコントローラは、インバータの出力電圧も検知して、負荷に定電力が送られるようにする。インバータの電圧出力を検知することにより、コントローラがランプの点火(lamp ignition)に対処(react)することも可能である。インバータ出力の電圧を検知するために、ランプで定電力を維持するために必要とされるすべてのフィードバックを提供する。
【0011】
この簡略化されたHID安定器を駆動するために使用される各種の規則(rule)は、インバータの電圧出力の検知に基づいて設定される。この規則の1つには、変圧器に結合されたスイッチが、変圧器に供給される電力を切り替えて定電力出力を得るためのオン時間(on time)、が含まれる。スイッチの切り替えは、入力電源から正弦波の入力電流を取り込むことにより高い力率を得ることに従っても行われる。別の規則は、出力電圧がある範囲にわたって変動している間に、一定のランプ電力を提供することである。これらの各規則は一体となって、マイクロコントローラを利用するなどして容易に実施することができる頑強性のあるHID安定器コントロールを提供し、同時に、各種のHIDランプとともに使用される柔軟性のある設計を提供する。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、安定化電力コンバータ(ballast power converter)は、可変スイッチング周波数により臨界モード(critical mode)で駆動される。この可変スイッチング周波数は、インバータに入力電力を伝達する際に、変圧器内の電流に依存する。電力の伝達(power transfer)を制御するために変圧器に結合されたスイッチは、変圧器の磁化電流(magnetizing current)がゼロになるのに基づいて作動される。
【0013】
HIDランプは、発振器あるいはタイマICに結合された高電圧ドライバにより、半ブリッジのインバータ構成で駆動される。ランプ負荷の両端子間に設けられた(split across the lamp load)2つのキャパシタを使用することにより、半ブリッジトポロジ(half bridge topology)の使用が可能になる。その結果として、全ブリッジのスイッチング構成(full bridge switching configuration)が回避され、解決策全体のコストが低減される。ランプ接続(lamp connection)のいずれの側(on either side of the lamp connection)の電圧についてもキャパシタにより平衡(balance)させることが理想的であるが、実際には多少の変動が生じやすい。電力コンバータ、およびキャパシタの1つから、フィードバック信号を取り込むことにより高電圧ドライバICが動作し、そのことにより、半ブリッジを駆動して2つのキャパシタ間で電圧を平衡させることができる。
【0014】
本発明のこの他の特徴および利点は、添付図面を参照する以下の本発明の説明から明らかになろう。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明により、力率を補正するための単純で低価格の技術とともに、低価格であるが頑強性のある点灯制御システムを実現するためのHID安定器トポロジを、単純で低価格な解決法により提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、HIDのための電子式安定化制御回路(electronic ballast control)10を示す。回路10は、ダイオードD2〜D5からなるダイオードブリッジから全波整流信号(full wave rectified signal)を受け取る変圧器TX1を含む。既知の結果によると、臨界伝導モード(critical conduction mode)でフライバックコンバータが使用される場合、そのようなコンバータの出力は、メインスイッチ(main switch)が一定のオン間隔と可変のオフ間隔で駆動される場合は定電力を提供し、一方で定入力電圧を受け取る。こうした条件で、フライバックコンバータの出力電圧および出力電流は、定電力の法則(constant power law)に従う。
【0017】
しかし、フライバックコンバータによって受け取られる電圧が一定でなく、回路10中のダイオードD2〜D5からなるダイオードブリッジによって出力されるような全波整流信号である場合は、異なる制御手法がとられる。電力コンバータによって定電力が出力されるべきであり、同時に低い全高調波ひずみ率(THD:total harmonic distortion)で1に近い力率を得ようとする場合には、特に、修正された制御手法が示唆される。入力電力が完全に正弦波で、入力電圧と同相である時に、例えば力率1に近い力率などの高い力率が達成される。こうした条件下で、回路の負荷は、入力電源または入力電力ラインにとって完全に抵抗性に見える。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、回路10の変圧器TX1は、臨界伝導モードで切り替えられる。スイッチM1はMOSFETとして図示されているが、IGBTおよび他の双極スイッチを含む任意タイプの適当なスイッチが使用されてよいことは明らかであろう。コントローラ12は、変圧器TX1の補助巻線(auxiliary winding)L1に接続されて、変圧器TX1の減磁の発生、または変圧器中の電流のゼロ交差の発生を判定する。コントローラ12は、電力コンバータの出力電圧Voにも接続されて、定電力を得るための電力コンバータの制御に寄与する。
【0019】
ブリッジ整流器に供給される電圧V1は、通例は110ボルトまたは230ボルトの正弦波の入力主電圧であり、したがって、変圧器TX1は、全波整流信号を受け取る。キャパシタC1およびC2は、ダイオードD1と連携してフィルタリング機能を提供し、電圧Voが、スイッチM2およびM3からなるインバータに供給されるDC電圧となる。図では、HIDランプは、ランプと直列な抵抗R2およびイグナイタ14として概略的に示されている。
【0020】
コントローラ12は、補助巻線L1を通じて変圧器TX1の減磁(demagnetization)を検出する。補助巻線L1によって提供される信号は、スイッチM1のオフ期間が発生する点をコントローラ12に知らせる役割も果たす。電圧Voは、電力コンバータによって提供される電力についての情報を供給して、スイッチM1がオンになる点を判定する。
【0021】
図2を参照すると、スイッチM1のオン時間は出力電圧の変化とともに変化する。したがって、従来のフライバック電力コンバータの設計と異なり、スイッチM1のスイッチオン時間は、出力電圧が変化するのに従って変化して定電力を達成する。図2のグラフに示されるスイッチM1のオン時間と出力電圧Voとの関係は、変圧器TX1で固定されたDC入力ではなく全波整流電圧入力を受け取るための適切な補償を得る。コントローラ12は、図2のグラフに示されるように、定電力出力で電力コンバータを作動させるための規則でスイッチM1を動作させることができる。
【0022】
図3を参照すると、主電源線から電力コンバータによって取り込まれる入力電流は、概して(on average)正弦波であって入力電圧と同相であり、それにより高い力率を達成する。入力電流の正弦波の形状は、正弦波の入力電圧と完全には一致しない可能性があるが、結果的にはなお、簡略化された電力コンバータ設計のために低THDの非常に優れた力率が得られる。
【0023】
図2および図3に例示された実施形態においてランプ電力は約70Wに設定され、入力電圧は約230VRMSである。ただし、この例示的実施形態は、本発明による電力コンバータによって容易に実現されることができる多数の一般的な事例の1つのみを表すことは明白である。
【0024】
図4には、ランプへの電力出力を出力電圧の関数として表すグラフを示してある。図4のグラフから分かるように、電力は、出力電圧Voを通じて一定であり、この例示的な回路動作の目的で70Wに維持される。
【0025】
ここで一旦図1を参照すると、スイッチM2およびM3を含むインバータは、抵抗R2で表されるランプに低周波変調(low frequency modulation)を提供する。スイッチM2およびM3は、半ブリッジスイッチ構成で配置され、ランプの両端の最大ピーク電圧は、Vo/2に制限される。
【0026】
抵抗R2で表されるランプを点火させるのに使用される電圧が、変圧器TX1の巻数比を変えることによってカスタマイズされ、点火前に必要な電圧を達成することができる。あるいは、スイッチM1のオン時間を表す時間間隔Tonが変更されて、ランプ点火に適したコンバータの出力における電圧を生成することができ、この電圧は通例約100ボルトである。ランプの点火後、コントローラ12は、出力電圧Voを検知し、図2のグラフに示される規則に従うように適宜スイッチM1のオン時間Tonを変更する。この単純なフィードバック構成は、この簡略化されたトポロジでHIDランプを完全に動作させるのに必要とされるすべての機能を得る。例えば、点火されたランプがさらに電流を吸収し始めると、スイッチM1のオン時間Tonが一定である時には出力電圧Voの低下が見られる。コントローラ12は、出力電圧Voの低下を検知し、その低下に従ってスイッチM1のオン時間Tonを増大してランプへの定電力を維持する。
【0027】
図2〜図4に示された制御に関連する規則(rule)は、マイクロコントローラメモリまたは他のプログラム可能デバイスに容易に格納して、低価格であるが頑強性のある点灯制御システムを実現するためのHID安定器トポロジとともに単純で低価格の解決法を提供することができる。コントローラ12の別の例示的実施形態は、スイッチM1を作動させるために使用されるマイクロコントローラまたはアナログPWM回路を駆動させるために使用されるROMあるいは一度限りプログラム可能なメモリである。
【0028】
図5は、点灯安定化回路(lighting ballast circuit)50のより完全な回路ブロック図を示す。回路50は、ライン入力電圧源から全波整流入力電圧パルス列を提供する、ダイオードD1〜D4からなる全ブリッジ整流器を含む。全ブリッジ整流器の出力は、通例はおよそ85〜265VRMSであり、入力メインラインで供給される電圧に依存する。電力コンバータは、スイッチM1、変圧器TX1、およびダイオードD5を含み、このコンバータは、可変のスイッチング周波数を通じて臨界伝導モードで駆動される。ダイオードD5を通じた変圧器TX1の電力出力は、ランプおよびイグナイタ54に電力を供給するスイッチM2およびM3からなるインバータに供給される出力電力である。変圧器TX1は、変圧器TX1中の電力の磁化電流を検知するためにコントローラ52に接続される補助巻線L1を有する。変圧器TX1中の磁化電流(magnetizing current)がゼロになると、それはスイッチM1のスイッチングインターバル(switching interval)が開始することを意味する。スイッチングインターバルは、コントローラ52によって決定されるスイッチオン期間Tonとともに開始する。コントローラ52は、例えば図2のグラフに示される関係に従ってスイッチM1のスイッチオン時間の調整(switch on time modulation)を提供する。スイッチオン時間TonについてのスイッチM1の調整(modulation)は、電力コンバータの出力電圧フィードバックVoとともに得られる。フィードバック信号Voは、コントローラ52によって受け取られるのに十分になるように特定の方式で条件付けることができる。例えば、回路50では、抵抗分圧器R5およびR6が出力電圧Voに基づいてコントローラ52に適切な電圧を提供する。キャパシタC3の使用により、出力電圧Voによって提供される信号を濾波する。
【0029】
時間の経過とともに出力電圧Voが変化すると、スイッチM1のオン時間Tonも変化する。例えば、出力電圧Voが低下し始めると、スイッチM1のオンタイム時間Tonが増大されて、変圧器TX1に追加的なエネルギーを供給して出力電圧Voを増す。出力電圧Voが増大した結果必要な量を上回った場合は、スイッチM1のオン時間Tonが短縮されて、変圧器TX1で伝達されるエネルギーの量をそれに応じて減らす。
【0030】
回路50に図示される電力コンバータはキャパシタC1およびC2を含み、これらのキャパシタは、ランプ54の端子56の両端で平衡のとれた電圧値を提供する分周器構成を表す。キャパシタC1およびC2をこの形で構成することにより、ランプ54が、スイッチM2およびM3からなる半ブリッジで駆動されることができ、この安定器回路の解決法を提供するために用いられるスイッチの数を減らすことができる。スイッチM2およびM3は、半ブリッジ構成で動作してランプ54を低周波数で駆動してランプ54の寿命を延ばし、同時に光出力の制限に貢献する。スイッチM2およびM3からなる切り替え半ブリッジは通常、一般的な構成でランプの製造者によって提案されるように約200〜500Hzの範囲の周波数で動作する。ランプ54を駆動させるのに使用される周波数が低いため、通例はIC回路から構成される共振フィルタがランプ54を作動するために必要とされない。
【0031】
タイマIC58は、スイッチM2およびM3による低周波変調のための切り替え信号を提供する。切り替え信号は、高電圧ICドライバ57に送られ、ドライバ57は、ハイサイドスイッチM2とローサイドスイッチM3をそれぞれ作動させる。ドライバ57は通例、スイッチM2に供給される駆動電圧を適切な電圧基準にシフトするレベルシフト回路を含み、またスイッチM3に切り替え信号を提供する。ドライバ57は、例えば自動的なデッドタイムの挿入、障害検出、および温度過昇の検出などいくつかの機能を含むことができる。ドライバ57はレベルシフト回路を含んでいるので、スイッチM2を駆動するための追加的な絶縁変圧器は不要である。
【0032】
図6には、本発明を適用した安定化点灯システム(ballast lighting system)の別の実施形態を、回路60として図示してある。回路60において、キャパシタC1およびC2は、一般に現実世界の応用例で発生する電圧の不整合の変動(voltage mismatch variation)を有する実際的なキャパシタを現す。キャパシタC1とC2の平衡のとれた電圧(balanced voltage)は、タイマIC68の機能を利用することにより得られる。出力電圧VoがタイマIC68に提供され、キャパシタC1とC2の組み合わせで生じる全電圧(total voltage)を測定する。キャパシタC2からのフィードバックもタイマIC68に提供される。タイマIC68は、ドライバ57に切り替え信号を提供するように動作し、それによりスイッチM2およびM3が低周波変調(low frequency modulation)で作動させられてランプ54を駆動する。半ブリッジ構成におけるスイッチM2およびM3の低周波オン時間を変更することにより、キャパシタC2の電圧が電圧Voの2分の1になるように、出力電圧Voを変更することができる。これと同じ電圧がキャパシタC1にある。キャパシタC1とC2の電圧の平衡がとれていることにより安定器の性能が向上し、より良好なシステム全体の効率が得られる。
【0033】
なお、これまで特定の実施形態との関連で本発明を説明してきたが、当業者には、多くの他の実施形態および他の使用例が明らかであろう。すなわち、本発明は本実施形態の開示によって制限されず、特許請求の範囲に基づくものである。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、HIDランプまたはその安定化点灯システム(ballast lighting system)に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明を適用した簡略化されたトポロジを有するHID安定器を示す回路図である。
【図2】本発明を適用したスイッチ変圧器におけるスイッチオン時間vs出力電圧を示す線図である。
【図3】本発明を適用した回路の力率を改善するために取り込まれる正弦波入力電流を示す線図である。
【図4】本発明を適用した定出力電力vs出力電圧を示す線図である。
【図5】本発明を適用した電子式安定化制御回路を示すブロック図である。
【図6】本発明の別の実施形態による電子式安定化制御回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0036】
12 コントローラ
14 イグナイタ
52 コントローラ
54 ランプ+イグナイタ
57 ICドライバ
58 タイマIC
68 タイマIC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力回路から出力回路に電気エネルギーを伝達する変圧器デバイスと、
前記変圧器デバイスの入力側に結合されており、前記変圧器デバイスの前記入力側を介して電流が流れるのを可能としまたは阻止するスイッチと、
前記変圧器デバイスに結合されており、前記変圧器デバイスがゼロ電流で動作している時を判定するインジケータと、
前記スイッチ、前記出力回路および前記インジケータに結合されており、前記インジケータからの出力値および前記出力回路上の電気エネルギーに基づいて前記スイッチの切り替えを可能とするコントローラであって、前記出力回路上の電気エネルギーはいつ前記スイッチがオンとされるかを示し、前記インジケータはいつ前記スイッチがオフとされるかを示すことと、
前記コントローラは、前記変圧器デバイスからの出力フィードバック信号に基づいて、前記変圧器デバイスから定電力出力が得られるように、前記スイッチを切り替えて前記変圧器デバイスを作動させることと
を具備したことを特徴とするHIDランプ安定化電力コンバータ。
【請求項2】
前記インジケータは前記変圧器の補助巻線であることを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
【請求項3】
前記コントローラに結合されている前記変圧器デバイスの出力に関連した電圧信号であって、前記スイッチの制御に寄与する電圧信号をさらに用いることを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
【請求項4】
前記コントローラは、前記スイッチを切り替えて前記変圧器デバイスを臨界伝導モードで作動させることが可能であることを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
【請求項5】
前記コントローラは、前記スイッチのオン時間を変更することにより、前記変圧器デバイスからの出力電圧に基づいて前記変圧器から定電力出力が得られるように動作する、ことを特徴とする請求項3に記載の電力コンバータ。
【請求項6】
前記コントローラは、可変オフ時間に従って前記スイッチを切り替えることにより、力率の補正制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
【請求項7】
低周波変調信号を供給することにより、HIDランプに電力を供給する電力インバータであって、前記電力インバータは前記変圧器デバイスの出力に結合されていることと、
前記HIDランプに供給される電圧の平衡をとるために、前記インバータ中で直列に接続された一対のキャパシタと
をさらに具備したことを特徴とする請求項1に記載の電力コンバータ。
【請求項8】
入力電気信号を出力電気信号に変換する変圧器と、
前記変圧器の磁化状態を知らせる、前記変圧器中の補助巻線と、
前記変圧器の入力側に結合されており、前記変圧器の入力を介して流れる電流を制御するスイッチと、
前記変圧器の出力に結合されており、出力フィードバック信号を提供する電圧フィードバック手段と、
前記補助巻線、前記スイッチおよび前記変圧器の出力に結合されたコントローラであって、前記電圧フィードバック信号はいつ前記スイッチがオンとされるかを示し、前記補助巻線はいつ前記スイッチがオフとされるかを示すことと、
前記コントローラは、前記補助巻線から得られる値および前記出力フィードバック信号に基づいて前記スイッチを切り替えることにより、前記変圧器の出力電圧および力率を調整するコントローラと
を具備したことを特徴とするフライバック電力コンバータ。
【請求項9】
前記コントローラは、前記入力電気信号として全波整流信号を入力することに基づく規則に従って動作することを特徴とする請求項8に記載の電力コンバータ。
【請求項10】
前記コントローラは、前記スイッチを切り替えることにより前記変圧器から定電力出力を得る、ことを特徴とする請求項8に記載の電力コンバータ。
【請求項11】
前記コントローラは、前記スイッチのオン時間を変更することにより前記変圧器から定電力出力を得ることを特徴とする請求項8に記載の電力コンバータ。
【請求項12】
前記コントローラは、可変オフ時間で前記スイッチを切り替えることにより、前記力率の補正を行うことを特徴とする請求項8に記載の電力コンバータ。
【請求項13】
低周波変調信号を供給することにより、HIDランプに電力を供給する電力インバータであって、前記電力インバータは前記変圧器の出力に結合されていることと、
前記HIDランプに供給される電圧の平衡をとるために、前記インバータ中で直列に接続された一対のキャパシタと
をさらに具備したことを特徴とする請求項8に記載の電力コンバータ。
【請求項14】
低周波変調信号を供給することにより、HIDランプに電力を供給する電力インバータと、
前記HIDランプに供給される電圧の平衡をとるために、前記インバータ中で直列に接続された一対のキャパシタと、
請求項3に記載の電力コンバータであって、前記電力インバータが前記変圧器デバイスの出力に結合されている電力コンバータと
を具備したことを特徴とするHIDランプ安定器。
【請求項15】
低周波変調信号を供給することにより、HIDランプに電力を供給するインバータと、
前記HIDランプに供給される電圧の平衡をとるために、前記インバータ中で直列に接続された一対のキャパシタと、
請求項8に記載の電力コンバータであって、前記電力インバータが前記変圧器の出力に結合されている電力コンバータと
を具備したことを特徴とするHIDランプ安定器。
【請求項16】
フライバック電力コンバータを作動させる方法であって、
変圧器を介して入力電気信号を出力電気信号に変換するステップと、
前記変圧器における入力の電流がゼロに達するときを検出するステップと、
前記変圧器の出力の電圧を測定するステップと、
前記変圧器の入力に結合されたスイッチを切り替えて前記変圧器の入力電流を制御することにより、前記変圧器の出力電力を調整し、かつ前記変圧器の入力のための力率補正を行うステップとを備え、
前記変圧器出力の電圧はいつ前記スイッチがオンとされるかを示し、前記変圧器入力電流がゼロに達することがいつ前記スイッチがオフとされるかを示すことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記変圧器の入力に結合されたスイッチを切り替えるステップは、全波整流入力信号を受け取ることに関連した規則に従って制御されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記スイッチのオン時間を変えることにより、前記変圧器から定電力出力を得るステップをさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記スイッチのオフ時間を変えることにより、前記変圧器入力における力率補正を行うステップをさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−181900(P2008−181900A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−110162(P2008−110162)
【出願日】平成20年4月21日(2008.4.21)
【分割の表示】特願2004−288897(P2004−288897)の分割
【原出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(591074389)インターナショナル・レクチファイヤー・コーポレーション (24)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL RECTIFIER CORPORATION
【Fターム(参考)】