説明

HPV16型系統群の同定

試料中のHPV16型系統群を同定する方法であって、そのような核酸を3種のプローブと同時に接触させるステップを含み、各プローブが、HPV16型ゲノムの143位および145位にわたって特異的なハイブリダイゼーションが可能である方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒト乳頭腫ウイルス(Human Papillomavirus)(HPV)感染の検出および同定の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
子宮頚癌は、乳癌に続いて、女性では2番目に多い悪性腫瘍である。子宮頚部の癌は、HPVのDNAが世界中の事実上すべての症例および前駆病変で認められる第1の主要な固形腫瘍である点で独特である。
【0003】
100種を超えるHPVの型が特徴付けられ、単離された順に番号付けられている。HPVは上皮親和性であり、皮膚(皮膚型)または呼吸器官および肛門性器管の粘膜(粘膜型)のみに感染する。40種を超えるHPVの型が子宮頚部に感染することが知られている。誘導された良性、前悪性または悪性病変に基づいて、HPVは、低リスク型(例えば、HPV6、11、42、43および44型)および高リスク型(例えば、16、18、31、33および45型)にそれぞれ分けられる。高リスク型は、全浸潤型子宮頚部癌の99%を超える割合を占める。したがって、HPV型の検出および同定は非常に重要である。高リスク型は、定義上一貫して重度SIL(扁平上皮内病変)および上皮内癌で認められるが、低リスク型は主として軽度SILで認められる。この疫学的観察結果は、分子的知見によって支持される。例えば、低リスクの6および11型由来のE6およびE7タンパク質は、p53およびpRBと弱く結合するので、in vitroでケラチン生成細胞を不死化し、またはin vivoで悪性転換を誘導することができない(Woodworth et al.,1990)。低リスクHPV型の環状ds-DNAゲノムはエピソーム状のままであるが、高リスクHPV型のゲノムは、ヒトゲノム中に組み込まれうる。
【0004】
子宮頚部の悪性および前悪性疾患のスクリーニングは通常、パパニコロウ(PAP)の系に従って行われる。子宮頚部塗抹標本を光学顕微鏡法によって検査し、形態的に異常な細胞を含む標本を、病変の重症度が大きくなる尺度でPAP I〜Vに分類する。この細胞形態学的方法は間接法であり、HPV感染の考えられる転帰を評価するものである。したがって、患者をモニタリング(経過観察)および治療に選択するために、HPVのDNAの検出およびタイピングは二次スクリーニングとして重要である。このことは、PAP II(非定型扁平上皮化生)またはそれ以上として分類された子宮頚部塗抹標本を、低リスクおよび高リスクのHPV型について分析すべきであることを意味する。経過観察試験から、高リスクHPV型だけが、細胞学的に正常な子宮頚部細胞から重度SILへの進行に関与することが示された(Remminck et al.,1995)。これらの結果から、高リスクHPV型の存在が、子宮頚癌の発生および検出の予後マーカーであることが示唆される。
【0005】
培養によるHPVの診断は考えられない。HPV抗体の検出による診断も、感度および特異性が不十分であるために妨げられるように思われる。HPV感染を診断する直接法は主として、HPVのDNAの事前増幅を伴うまたは伴わない様々な形式のDNA/DNAまたはRNA/DNAハイブリダイゼーションによるウイルスDNAゲノムの検出に基づくものである。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、微量の標的DNAの増幅について非常に効率のよい方法である。現在、主として3種の異なるプライマー対が、HPVのDNAの汎用的増幅に使用される(「広域プライマー」)。これらのプ3種ライマー対、MY11/MY09、GP5/GP6およびSPF10系は、LI領域中で、異なるHPV型の間で保存されている領域を対象とする(Manos et al.,1989;Van den Brule et al.,1990、WO9914377)。MY09/11の改変系であるPGMY系も使用される(Gravitt,P.,2000.Improved amplification of genital human papillomaviruses.J.Clin.Microbiol.38:357-361を参照)。他のプライマー対であるCPl/CPllgは、El領域中の保存領域を対象とする(Tieben et al.,1993)が、CPI/IIはあまり使用されない。
【0006】
様々なHPV型を同定するいくつかの方法がある。
1種の特異的な型のみを認識するPCRプライマーによってHPVのDNAのタイピングを行うことができる。この方法は、型特異的PCRとして知られている。そのような方法が、HPV6、11、16、18、31および33型について記載されている(Claas et al.,1989;Cornelissen et al.,1989;Falcinelli et al.,1992;Van den Brule et al.,1990;Young et al.,1989)。そのプライマーは、それぞれ6、11、16、18、31および33型のHPVゲノムのE5、L1、E6、Ll、E2およびEl領域を対象とする(Baay et al.,1996)。
【0007】
他の方法は、全HPV型のゲノム部分の全般的な増幅を行い、その後発癌性と非発癌性の群をそれぞれ区別する型特異的プローブの2つのカクテルとのハイブリダイゼーションを行うものである。HPVのDNAの事前増幅を伴わない類似のタイピング法が記載されている。ハイブリッド捕捉アッセイ(Hybrid Capture Sharp Assay;Digene、メリーランド州Silver Springs)では、「高リスク」HPV型(例えば16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59および68型)の群、および「低リスク」HPV型(例えば6、11、42、43および44型)の他の群について各試料を試験する(Cox et al.,1995)。
【0008】
WO9914377で開示されている検出およびタイピング系は、PCR増幅ステップおよび型特異的プローブとの逆ラインブロットハイブリダイゼーションを利用するものである。
【0009】
現在、ヒト乳頭腫ウイルスの公式の分類は、L1領域に由来する291bpの断片の配列分析に基づいている(Chan et al.J Virol.1995 May;69(5):3074-83、DeVilliers et al.,Virology.2004 Jun 20;324(1):17-27)。これらの配列の系統発生学的分析により、異なるHPV型の分類が可能となる。定義上、2つのHPV単離物間でのこの領域にわたる配列の相違が10%より高い場合、それらは異なる型として分類される。したがって、任意の既知のHPV型と配列が10%を超えて異なる場合、それは新規のHPV型として分類される。2〜10%異なるHPV単離物は異なるサブタイプとして分類される。最後に、配列の変異が2%未満である場合、その2つの単離物は、異なる変異体として同じサブタイプ内に分類される。
疾患の発症および/または進行におけるHPV16サブタイプなどのHPVサブタイプの生物学的重要性は十分に理解されていない。しかし、いくつかのグループが、異なるHPVサブタイプと疾患の様相とのつながり、例えば、HPV16型の非ヨーロッパ系変異体の腺癌傾向(Burk et al Cancer research 63,7215-7720,2003)を示唆している。本発明は、所与のHPV型のサブタイプおよび/または変異体を分析することを可能にする方法および手段に関する。
【発明の開示】
【0010】
発明の説明
本発明は、試料中に存在すると考えられる任意のHPV16型核酸のサブタイプ判定を行う方法に関し、その方法は、任意のそのような核酸を、HPV16型ゲノムの143位を含む領域にわたってHPV16型ゲノムとの特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブ、およびHPV16型ゲノムの145位を含む領域にわたってHPV16型ゲノムとの特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブと接触させるステップであって前記位置が図1の配列の参照により示されるステップを含み、ハイブリダイゼーションまたはハイブリダイゼーションの欠如から、HPV16型ゲノムの143位および145位にあるヌクレオチドについての情報が得られる。
【0011】
本発明はさらに、増幅ステップを実施して、ハイブリダイゼーションステップの前に、生体試料中に存在すると考えられる任意のHPV16型核酸を増幅する方法に関する。
【0012】
本発明はさらに、適切には任意の標的核酸の増幅後に、増幅ステップを実施して、生体試料中に存在すると考えられる任意のHPV核酸とプローブのハイブリダイゼーションを検出するのに使用する任意のシグナルを増幅する方法に関する。
【0013】
本発明はさらに、HPVのサブタイプ判定を含めた前記の検出および/または同定の方法を可能にするオリゴヌクレオチドプローブおよびプライマーに関する。
【0014】
本発明はさらに、それに従って前記の増幅およびハイブリダイゼーションステップを行うことができるプロトコールに関する。ハイブリダイゼーションステップの一形式は、例えば、逆ハイブリダイゼーション形式であり、より具体的には、LIPA技術などのラインプローブアッセイである。
【0015】
本発明はさらに、本発明を実施する際に使用するプライマーおよび/またはプローブおよび/または説明書を含むキットに関する。
【0016】
さらなる態様では、本発明は、HPV16型のサブタイプを同定するのに同じハイブリダイゼーション条件下で使用することができるプローブに関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
詳細な説明
本発明は、試料中に存在すると考えられる任意のHPV16型核酸のサブタイプ判定を行う方法に関し、その方法は一般に、HPV16型の143位および145位にあるヌクレオチドの同定を、これらの領域にわたって(すなわち、これらの位置にあるヌクレオチドを含むHPV16型の領域と)特異的にハイブリダイズし、これらの位置にあるヌクレオチドを同定することを可能にするプローブを使用して行うステップを含む。
【0018】
本発明は、HPV16型の系統群であるヨーロッパ系/アジア系、アメリカ系アジア系/北アメリカ系またはアフリカ系の同定を可能にする。
【0019】
その方法は、そのような核酸を、HPV16型ゲノムの143位を含む領域にわたってHPV16型ゲノムとの特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブ、およびHPV16型ゲノムの145位を含む領域にわたってHPV16型ゲノムとの特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブと接触させるステップを含み、位置が図1の配列の参照により示され、これらの位置でのプローブのハイブリダイゼーションまたはハイブリダイゼーションの欠如から、HPV16型ゲノムの143位および145位にあるヌクレオチドについての情報が得られる。
【0020】
プローブと標的核酸のハイブリダイゼーションは、プローブの特異的なハイブリダイゼーションを行うことができる反応条件下で起こる。
【0021】
HPV16型のこれらの位置にあるヌクレオチドが何であるかによって、HPV16サブタイプを一般にヨーロッパ系/アジア系、アメリカ系アジア系/北アメリカ系またはアフリカ系の系統型に分類することが可能であることを決定した。示唆されているHPV16型の非ヨーロッパ系変異体の腺癌傾向(Burk et al、上記)を考慮すると、そのような一般的な分類は、HPV疾患の分析の助けとなり得る。
【0022】
より特別には、異なる系統型は、143位および145位で下記の特徴的なヌクレオチドを有する:
【表1】

【0023】
さらに、図1において下線で示すHPV16型の71〜640位の領域が、HPVサブタイプ判定について特に情報的価値があることを決定した。143位および145位にあるヌクレオチドを同定するのに本発明で使用するプローブを、本明細書に記載の71〜640位の領域を用いた他のプローブと組み合わせて使用して、HPVサブタイプのより正確な像をもたらすことができる。
【0024】
本発明はまた、HPV16型の71〜640位の領域からなる単離核酸配列にも関する。
【0025】
さらに、Genbankデータベース中では見つからないいくつかの配列および突然変異が同定されている。これらの突然変異を図7に列挙する。これらの位置での突然変異を含む全ゲノムやその断片などのHPV16型核酸を、本明細書において特許請求の範囲に記載する。したがって、本発明は、(K02718ゲノムに対して位置付けている)図7に示される突然変異を含むHPV16型の核酸またはその断片に関する。核酸断片は、長さが15、20、25、30、40、50、75、100、200ヌクレオチドまたはそれ以上でよい。
【0026】
HPV16型の領域
好ましくは、本発明で使用する、HPV16型のサブタイプに特異的なプローブは、HPV16型ゲノムの143位および/または145位を含む領域にわたってHPV16型核酸との特異的なハイブリダイゼーションが可能であり、この番号付けは、Los Alamos基準配列(図1)の参照により示される。本明細書におけるLos Alamos配列の番号付けを使用したこの領域への言及が、(Los Alamos基準株と異なる可能性がある)他のHPV16型配列の同等の領域を含み、その同等の領域が、例えば、図1の配列との配列相同性または同一性に基づいて同定されることが理解されるであろう。
【0027】
核酸同一性/相同性の配列比較は、例えばAltschul et al.,Nucl.Acids Res.25:3389-3402(1977)、およびAltschul et al.,J.Mol.Biol.215:403-410(1990)にそれぞれ記載されているBLASTおよびBLAST2.0アルゴリズムを使用して、当業者により容易に実施される。例えば初期設定パラメーターを用いてBLASTおよびBLAST2.0を使用して、本発明のポリヌクレオチドの%配列同一性を決定することができる。BLAST分析を行うソフトウェアは、米国バイオテクノロジー情報センター(National Center for Biotechnology Information)を通じて公的に利用することができる。
【0028】
したがって、本発明は、HPV16型ゲノムの143位および/または145位を含む、図1で示される領域にわたって特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブ、あるいは、適切には核酸の同一性または相同性により評価される、他のHPV16型ゲノムにおける同等の領域内で特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブならびにプローブの使用に関するものとみることができる。
【0029】
プローブ
HPV16型ゲノムの143位および/または145位にわたって特異的にハイブリダイズするプローブは、単独で、あるいは他の1種または複数種のプローブからの情報と組み合わせて、HPV株のサブタイプについての情報をもたらすことができる。
【0030】
本発明で使用するプローブは、適切には、143位と145位の両方にわたってハイブリダイズする。
【0031】
本発明の一態様では、サブタイプの分析は、系統発生に基づく系統群、すなわちヨーロッパ系/アジア系、アメリカ系アジア系/北アメリカ系またはアフリカ系のレベルで行う。
【0032】
本発明のさらなる態様では、サブタイプの分析は、これらの系統群の変異体、例えばアフリカ系1型およびアフリカ系2型のレベルで行う。
【0033】
したがって、本明細書において、HPV16型の「サブタイプ判定」とは、文脈から別段明らかでないかぎり、系統群または系統群の変異体の同定を指し得、「HPVサブタイプ」という用語は、系統群または系統群の変異体を意味し得る。
【0034】
本発明の好ましい一実施形態によれば、プローブは、1種のHPV16サブタイプの系統群またはHPV16型の系統群の変異体だけのゲノムとの特異的なハイブリダイゼーションが可能であり、したがって、この型が生体試料中に存在するとき、それによりこのHPV16サブタイプの特異的な同定が可能となる。
【0035】
HPV16サブタイプの系統群またはサブタイプの変異体についての情報を与えるプローブは一般に、本明細書においてサブタイプ特異的プローブとみなされ、好ましいサブタイプ特異的プローブは、1種のHPV16サブタイプだけのHPV16型ゲノムの143位および/または145位を含む領域にわたって特異的なハイブリダイゼーションが可能である。
【0036】
一態様では、本発明は、HPV16型のサブタイプ判定におけるプローブ3種の同時使用(プローブ1、プローブ2およびプローブ3)に関し、各プローブは、HPV16型ゲノムの143位および145位にわたって特異的なハイブリダイゼーションが可能であり、プローブは、143位および145位で下記のヌクレオチドを含む:
【表2】

【0037】
HPV16型核酸の143/145位にあるヌクレオチドの同定での使用に好ましいプローブは、下記のものである(5'-3'の順):
配列番号1: gttaccaCaGttatgcac
配列番号2: gttaccaGaTttatgcac
配列番号3: gttaccaCaTttatgcac
これらのプローブを、個々に、また組合せとして特許請求の範囲に記載する。
【0038】
これらのプローブを他のプローブと組み合わせて使用して、HPV16サブタイプについてのさらなる情報をもたらすことができる。そのような情報をもたらすのにこれらのプローブをどのように使用することができるかについての例を、図2、4および5に示す。
【0039】
表3は、HPV16型(図1を参照)と特異的にハイブリダイズするプローブのリストを含み、143位および145位にわたって特異的にハイブリダイズするプローブと組み合わせてそれを使用することができる。これらのプローブは、適切には同じハイブリダイゼーションおよび洗浄条件下で一緒に使用することができる。ラインプローブアッセイ形式などの逆ハイブリダイゼーション形式が好ましい。(完全性のために、143位および145位とハイブリダイズする好ましいプローブが含まれている)
【表3】

【0040】
本発明は、個々にそれ自体で本明細書に列挙するすべてのプローブ、および試料中に存在するHPV16サブタイプの検出および/または同定における前記プローブの使用に関する。
【0041】
上記配列の逆相補体であるプローブも特許請求の範囲に記載する。不確かさを避けるため、本明細書に列挙するすべての配列の逆相補体は、本発明の一部を形成する。
【0042】
本発明で使用するプローブは、プローブそれ自体の一部を形成しないが、例えば固相支持体との結合を可能にすることができるさらなるスペーサー配列を有してよい。スペーサー領域は、酵素的にまたは化学的に付加してもよく、プローブの5'でも、あるいは3'でもよい。
【0043】
プローブは、好ましくは、例えばDEIA技術によるマイクロタイタープレート中でのハイブリダイゼーション、またはラインプローブアッセイなどの逆ハイブリダイゼーションでの使用について最適化される。
【0044】
増幅およびプライマー
場合によっては、試料中に存在する任意のHPV核酸を、ハイブリダイゼーションの前に、例えばPCRまたは他の適切な増幅工程によって最初に増幅することができる。任意の標的核酸の増幅は、サブタイプ/変異体と無関係に試料中のHPV16型核酸すべての増幅を可能にする、いわゆる「広域」プライマーまたはプライマーセットを使用して実施することができる。
【0045】
試料中に存在するHPV核酸への言及は、試料から増幅した核酸を含み、このことは、文脈から明らかである(すなわち、増幅ステップがハイブリダイゼーションの前に存在する)。
【0046】
したがって、一実施形態では、本発明は、生体試料中に存在すると考えられる任意のHPV16型核酸の検出および/またはサブタイプ判定の方法に関し、その方法は、
(i)試料中に任意のHPV16型DNAの143および145ヌクレオチド位を含む1つまたは複数のポリ核酸断片の増幅ステップと、
(ii)ステップ(i)の任意の増幅断片を、HPV16型の143位および/または145位を含む領域にわたって特異的なハイブリダイゼーションが可能な少なくとも1種のプローブと接触させるステップと
を含む。
【0047】
適切には、増幅する領域は、番号付けがLos Alamos基準配列の参照により示されるHPV16型ゲノムの71〜640ヌクレオチド位を含み、またはこの領域からなり、または本質的にこの領域からなる。
【0048】
適切には、増幅する領域は、HPV16型ゲノムの71〜640位の断片しか含まない。
【0049】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、少なくとも1種のHPV型のゲノムのA領域と特異的にハイブリダイズする前記5'-プライマーの5'末端は、図1の配列の参照により、HPV16型のゲノムの71位に位置する。
【0050】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、少なくとも1種のHPV型のゲノムのA領域と特異的にハイブリダイズする前記3'-プライマーの5'末端は、図1の配列の参照により、HPV16型ゲノムの640位に位置する。
【0051】
試料中の核酸の増幅に好ましいプライマーには、下記のものがある:
【表4】

【0052】
したがって、本発明は、HPV16E6F1およびHPV16E6R1、ならびに生体試料中に存在するHPVの検出および/または同定におけるこれらのプライマーの使用に関する。
【0053】
本発明はまた、生体試料中に存在するHPVの検出および/または同定で使用するSEQ HPV16E6F1およびHPV16E6R1からなるプライマーの組合せにも関する。
【0054】
特定の場合では、増幅ステップで使用するプライマーと重複するようにプローブを選択できることも明らかであるはずである。しかし、この場合、プライマーとプローブとの重複領域は、使用する実験条件下でそれ自体が二重鎖を形成するほどの長さにすべきではない。
【0055】
増幅で、1種のアンプリマー、例えば71〜640位の領域だけを生成する1つのプライマーセットを使用することができる。あるいは、より小さなアンプリマー(例えば、下記に記載するA、B、CおよびD領域)を作製することもできる。150ヌクレオチド未満、好ましくは140、130、120、110または100ヌクレオチド未満のアンプリマーが好ましい。より短いアンプリマーを、例えばパラフィン包埋組織からより良好に増幅することができる。
【0056】
例えば、143位および145位を包含するより短い領域を増幅するのに適したプライマーは、下記のものである:
【表5】

【0057】
サブタイプ判定で有用なHPV16型の領域を包含する、他の考えられるアンプリマーには、下記のものがある:
【表6】

【0058】
すべてのプライマーおよびユニバーサルプローブを、本明細書において単独で、また組合せとして特許請求の範囲に記載する。
【0059】
さらに、短いアンプリマー(A、B、CおよびD)に入るプローブの群、例えば、A領域中のE6_EU_TOT_01、E6_EUg131_01、E6EAsg178_03、E6_AF_TOT_01、E6AF1c132_03、E6_NA_AA_01のうち2種以上、適切にはすべて、およびB領域中のE6_EUg350_01、E6_EUt350_02、E6_EUc335_01、E6_EUt335_02、E6a286g289_1、E6t286a289_1のうち2種以上、適切にはすべてについても、特許請求の範囲に記載する。
【0060】
ユニバーサルプローブ
任意のサブタイプ判定分析の前にHPV16型DNAが存在するかどうかを確認すると有用となり得る。この場合、任意のHPV16型配列を認識することができるユニバーサルプローブの使用を採用することができる。サブタイプ判定の前に標的の増幅を実施する場合、ユニバーサルプローブは、増幅領域内に位置付ける。HPV16型DNAの存在を確認するのに使用することができるユニバーサルプローブの例は、上記の表に列挙されている。
【0061】
A、B、CまたはD領域を増幅する、上記に列挙した任意のプライマーを、プライマーセット1のユニバーサルプローブとして使用することができる。
【0062】
ユニバーサルプローブは、核酸プローブ配列の一部としてイノシン残基を含んでもよく、その残基は標的核酸とのハイブリダイゼーションにおけるいくらかの柔軟性を許容し、異なるHPVサブタイプとのハイブリダイゼーションを可能にすることができる。
【0063】
ユニバーサルプローブを使用して、例えばWO991437で説明され、例えば参照により本明細書に組み込まれているClin Diagn Virol.1995 Feb;3(2):155-64中にあるDEIA技術を使用してHPV核酸を検出することができる。この方法は、PCR産物の迅速かつ特異的な検出に使用される。フォワードまたはリバースプライマーがその5'末端にビオチンを含むプライマーセットによってPCR産物が得られる。これにより、ビオチン化アンプリマーとストレプトアビジン被覆マイクロタイター穴の結合が可能となる。PCR産物を水酸化ナトリウムにより変性させ、それによってビオチン化されていない鎖の除去が可能となる。
【0064】
(例えば、ジゴキシゲニンを付けた)特異的標識オリゴヌクレオチドプローブを、一本鎖の固定化PCR産物とハイブリダイズさせ、酵素で標識した結合体および比色分析法によってハイブリッドを検出する。
【0065】
ハイブリダイゼーションの検出
プローブと任意の標的DNAのハイブリダイゼーション後、ハイブリダイゼーションの検出は、任意の適切な手段によって実施することができる。例えば、プローブおよび/または核酸は、検出可能となるように標識することができる。検出の助けとするため、標的および/またはシグナルを増幅することが好ましい。標的DNAのPCR増幅が特に好ましい。
【0066】
方法
プローブと標的のハイブリダイゼーションは、好ましくは、固相支持体の存在下で実施するが、このことは必須ではない。1種または複数種のプローブおよび標的核酸を固定化して、例えばビーズ、プレート、スライドガラスまたはマイクロタイター皿に固定することができる。あるいは、プローブも標的も固定化しなくてよい。液体媒体の状況下でハイブリダイゼーションを実施することができる。
【0067】
結合の検出は、フローサイトメトリーを使用して、例えばLuminexTMフローサイトメトリーシステム(例えば、WO9714028およびhttp://www.luminexcorp.com/を参照)を使用して実施することができる。
【0068】
結合の検出はまた、例えば、参照により本明細書に組み込まれているEP373203、EP386229、EP0804731およびEP619321に記載の方法を使用したマイクロアレイの状況下で実施することもできる。そのような技術は、当業者にとって周知である。
【0069】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、前述したHPVの検出および/または同定方法は、ハイブリダイゼーションステップが逆ハイブリダイゼーション形式を使用する点でさらに特徴付けられる。この形式は、プローブを固相支持体の特定の位置に固定化することを暗示するものである。
【0070】
適切には、試料中の任意のHPV16型核酸を上記に記載のように増幅し、形成されたハイブリッドの検出を可能にするために、増幅したHPVポリ核酸を標識する。
【0071】
この実施形態によれば、少なくとも1種のプローブ、または少なくとも2種の、好ましくは少なくとも3種の、より好ましくは少なくとも4種の、最も好ましくは少なくとも5種のプローブセットを使用する。少なくとも2種のプローブを使用するとき、それらが同じハイブリダイゼーション条件および同じ洗浄条件下でその標的配列と特異的にハイブリダイズするように、前記プローブを設計する。
【0072】
本発明のさらに好ましい実施形態によれば、前述したハイブリダイゼーションステップは、ラインプローブアッセイ技術に従って行う。前記の技術では、固相支持体上に平行な線としてオリゴヌクレオチドプローブを固定化することを特徴とする逆ハイブリダイゼーションアッセイを使用する(Stuyver et al.,1993;国際出願WO94/12670)。逆ハイブリダイゼーション形式は、他のDNA技術またはハイブリダイゼーション形式と比較して、特に、探し求める関連情報を得るのにプローブの組合せの使用が好ましくまたは不可避であるときに、多数の実際的な利点を有する。
【0073】
あるいは、生体試料中のHPVポリ核酸の検出は、DNAエンザイムイムノアッセイ(DEIA)の使用によって行うことができる。
【0074】
好ましい実施形態では、本発明は、
1 生体試料中に存在する任意のHPV16型に由来する核酸の増幅、
2 生体試料中に存在する任意のHPV16型核酸の検出、
3 そのような核酸を、位置が図の配列の参照により示される、HPV16型ゲノムの143位を含む領域にわたって特異的なハイブリダイゼーションが可能な少なくとも1種のプローブ、およびHPV16型ゲノムの145位を含む領域にわたってHPV16型ゲノムとの特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブと接触させ、次いでそのようにして得られたハイブリダイゼーションの結果に基づいてHPVサブタイプを分析することによってそのようなHPV核酸が検出された試料中のHPV16型核酸のサブタイプ判定
を含む方法に関する。
ステップ2および3は、同時に行うことができる。
【0075】
キット
本発明はまた、HPV16サブタイプを検出および/または同定するための、本発明で使用するキットにも関する。
【0076】
キットは、HPV16型のゲノムに由来する核酸の増幅に適したプライマー、適切には、プライマーHPV16E6F1やHPV16E6R1など、少なくともHPVゲノムの71〜640位の断片の増幅が可能なプライマーを少なくとも2種含んでよい。表5および6に列挙されているA、B、CおよびD領域増幅用プライマーも好ましい。
【0077】
キットは、図1について番号付けが示されている、HPV16型ゲノムの71〜640位の断片内で特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブを少なくとも2種含んでよい。
【0078】
好ましいプローブは、異なるHPV16サブタイプの識別を可能にし、適切なプローブは表1に列挙されている。適切には、プローブは、適当な反応条件下で1種のHPV16サブタイプだけとハイブリダイゼーションが可能である。
【0079】
少なくとも2種のプローブを含むキットが好ましく、そのプローブは、HPV16型ゲノムの143位でのCとGの識別、およびHPV16型ゲノムの145位でのTとGの識別を可能にするのに、個々にまたは組合せとして有用である。
【0080】
下記のプローブ(5'-3'の順)のいずれか2種または3種すべてを含むキットが好ましい:
1 gttaccaCaGttatgcac、
2 gttaccaGaTttatgcac、および
3 gttaccaCaTttatgcac
キットは、上記で示したプライマーおよび/またはプローブと組み合わせて、上記のHPV同定およびサブタイプ判定の分析方法を実施するための説明書を含んでよい。
【0081】
キットはまた、上記に示した通り、少なくとも1種のプライマーおよび少なくとも1種のプローブを含んでもよい。
【0082】
キットは、固相支持体上に固定化された本発明のプローブまたはプライマーを含んでよい。支持体は、例えば、ビーズ、マイクロタイタープレートまたはスライドガラスでよい。
【0083】
本発明はまた、生体試料中に存在すると考えられるHPV16サブタイプの検出および/または同定用の診断キットにも関し、そのキットは以下の構成成分を含む:(i)上記で定義した少なくとも1種の適切なプライマーまたは少なくとも1種の適切なプライマー対;(ii)場合によっては固相支持体に固定されている、少なくとも1種の適切なプローブ、好ましくは少なくとも2種、より好ましくは少なくとも3種、さらに好ましくは少なくとも4種、最も好ましくは少なくとも5種の適切なプローブ。
【0084】
適切には、キットはさらに下記のものを1つまたは複数含む:
(iii)ハイブリダイゼーション用緩衝液、または前記緩衝液の作製に必要な構成成分、または前記緩衝液を調製するための説明書;
(iv)洗浄溶液、または前記溶液の作製に必要な構成成分、または前記溶液を調製するための説明書;
(v)形成されたハイブリッドを検出するための手段;
(vi)固相支持体に(複数の)プローブを結合するための手段。
【0085】
不確かさを避けるため、本発明は、143位および145位でHPV16サブタイプを分析するための、本明細書で列挙するプライマーおよびプローブの使用を超えて拡大するものである。本明細書で列挙するすべてのプライマーおよびプローブは、それ自体で特許請求の範囲に記載する。HPV16型のサブタイプ判定を行う際に有用である可能性があり、143位および145位にわたってハイブリダイゼーションが可能なプローブを必ずしも含まないプローブおよびプライマーの群も、本発明に特別に含まれる。適切には、プローブのそのような群を同じハイブリダイゼーション条件下で使用して、HPV16型のサブタイプを同定することができる。
【0086】
したがって、本発明はまた、表3に列挙するプローブのいずれか2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12種を含むプローブの群にも関する。適切には、前記プローブの任意の群を同じハイブリダイゼーション条件下で使用して、群中の任意のプローブの特異的なハイブリダイゼーションについて評価することができる。表3に列挙する全プローブからなる群が好ましい。
【0087】
本発明のプローブの群には、下記のものも含まれる:
E6_EU_TOT_01、E6_EUg131_01、E6EAsg178_03、E6_AF_TOT_01、E6AF1c132_03、E6_NA_AA_01からなるリストに由来する2種以上のプローブ、適切には3、4、5種、または適切には全種のプローブ;
E6_EUg350_01、E6_EUt350_02、E6_EUc335_01、E6_EUt335_02、E6a286g289_1、E6t286a289_1からなるリストに由来する2種以上のプローブ、適切には3、4、5種、または適切には全種のプローブ。
【0088】
本発明はまた、表4、5または6に列挙されている任意のプライマー、ならびに(図1の参照により示される)HPV16型の71〜640位の領域の増幅で有用なプライマーの対、あるいは前記領域、適切にはA、B、CおよびD領域内のより小さな断片を包含するように拡大するものである。
【0089】
71〜640位、105〜170位、105〜208位、265〜373位、373〜437位および505〜573位の単離HPV DNA断片、およびHPV16型のサブタイプ判定におけるその使用も特許請求の範囲に記載する。
【0090】
本発明はまた、すべての配列の逆相補体にも関する。
【0091】
以下の定義および説明により、本発明をよりよく理解することができるであろう。
L1領域に由来する291bpの断片(Chan et al.,1995)において、以前から知られている任意の型に対して10%より高い配列の相違を示すHPV単離物は、異なるHPV「型」として分類される。2〜10%異なるHPV単離物は異なる「サブタイプ」として分類される。配列の変異が2%未満である場合、その単離物は、異なる「変異体」として同じサブタイプ内に分類される。HPVに当てはめるとき、「型」という用語は上記に定義した3分類のいずれかを示す。
【0092】
分析する試料中の標的物質は、DNAまたはRNA、例えば、ゲノムDNA、メッセンジャーRNA、ウイルスRNAまたはそれらを増幅したものでもよい。これらの分子は、本出願において、「核酸」または「ポリ核酸」とも呼ばれる。
【0093】
周知の抽出および精製手順が、試料からのRNAまたはDNAの単離について利用可能である(例えば、Sambrook et al.,1989の手順)。
【0094】
本発明による「プローブ」という用語は一般に、HPVポリ核酸と特異的にハイブリダイズするように設計された一本鎖オリゴヌクレオチドを指す。
【0095】
「プライマー」という用語は一般に、複製する核酸の鎖と相補的なプライマー伸長産物の合成開始点として働くことができる一本鎖オリゴヌクレオチド配列を指す。プライマーの長さおよび配列は、伸長産物の合成を刺激することができるようなものでなければならない。
【0096】
好ましくは、プライマーは、長さが約10〜50ヌクレオチドである。具体的な長さおよび配列は、必要とするDNAまたはRNA標的の複雑性、ならびに温度やイオン強度などプライマーを使用する条件に依存する。
【0097】
本発明における「プライマー対」または「適切なプライマー対」という表現は、プローブが結合できるHPVポリ核酸断片の一部または全部の増幅を可能とする一対のプライマーを指す。
【0098】
本発明によるプローブまたはプライマーの「標的」または「標的配列」という用語は、プローブまたはプライマーがそれと完全に相補的または部分的に相補的である(ここで部分的に相補的とはある程度のミスマッチを許容するものである)HPVポリ核酸内の配列である。前記標的配列の相補体が、ある場合では適切な標的配列でもあることが理解されるはずである。本発明のプローブは、適切には、その標的配列の少なくとも中心部と相補的である。ほとんどの場合では、プローブは、その標的配列と完全に相補的である。「型特異的標的配列」という用語は、所与のHPV型のポリ核酸内での標的配列を指し、任意の他のHPV型と比較して少なくとも1個のヌクレオチドの相違を含む。
【0099】
プローブとHPVポリ核酸の領域の「特異的なハイブリダイゼーション」とは、前記プローブが、使用した実験条件下でこの領域の一部またはその領域全体と二重鎖を形成し、その条件下で、前記プローブが、分析する試料中に存在するポリ核酸の他の領域と二重鎖を形成しないことを意味する。HPVポリ核酸の領域内での特異的なハイブリダイゼーション用に設計されたプローブが、完全に前記領域の範囲内にあってもよく、あるいは前記領域と大幅に重複(すなわち、外側で、ならびに前記領域内でヌクレオチドと二重鎖を形成)してもよいことが理解されるはずである。
【0100】
適切には、プローブと核酸標的領域の特異的なハイブリダイゼーションは、3×SSC、0.1%SDS、50℃などのストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で行われる。
【0101】
当業者なら、特異的なハイブリダイゼーションが実現できるように温度、プローブの長さおよび塩濃度のパラメーターを変更する方法を知っている。ハイブリダイゼーション条件および洗浄条件は周知であり、Sambrook,et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition,Cold Spring Harbor,N.Y.,(1989)に、特にその中の第11章に例示されている。必要なとき、プローブの長さまたは配列をわずかに変更して、所与の状況下で必要とする特異性および感度を維持することができる。本明細書で列挙するプローブおよび/またはプライマーを、例えばどちらかの方向に1、2、3、4または5ヌクレオチド伸長することができる。
【0102】
好ましいストリンジェントな条件は、適切には、型特異的プローブが1種のHPV型だけと結合することを可能にするものである。したがって、本発明の一実施形態では、生体試料中に存在すると考えられる任意のHPV核酸のタイピング方法は、任意のそのような核酸を、ストリンジェントな条件下でHPVのDおよび/またはB領域とハイブリダイゼーションが可能な少なくとも1種のプローブと接触させるステップを含む。
【0103】
本明細書で定義するHPVゲノムと特異的にハイブリダイズするプローブは、適切には、標的配列とその長さ全体にわたって少なくとも95%の相補性があり、適切には96%、97%、98%、99%などの95%を超える同一性があり、最も好ましくは標的HPV配列とその長さ全体にわたって100%の相補性がある。本発明のプローブは、その標的配列とすべてのヌクレオチドの位置で相補的である可能性があるが、1つ、2つまたはそれ以上のミスマッチは、例えば、プローブの長さ、温度、反応条件およびアッセイの必要条件に応じておそらく許容される。
【0104】
適切には、プローブの各ヌクレオチドは、その対応物である標的ヌクレオチドと水素結合を形成することができる。
【0105】
好ましくは、プローブと標的の相補性は、アデニンヌクレオチドがチミンと対をなし、グアニンヌクレオチドがシトシンと対をなし、またはその反対のことが起こるようなA:TおよびC:Gの塩基対形成の程度によって評価する。RNAの形態では、Tは、U(ウラシル)で置き換えることができる。
【0106】
例えばユニバーサルプローブで、またはプライマーでイノシンを使用する場合、相補性は、イノシン(プローブ)−標的ヌクレオチドの相互作用の程度によって評価することもできる。
【0107】
プライマーとHPVポリ核酸の領域の「特異的なハイブリダイゼーション」とは、増幅ステップの間に、前記プライマーが、使用した実験条件下でこの領域の一部またはその領域全体と二重鎖を形成し、その条件下で、前記プライマーが、分析する試料中に存在するポリ核酸の他の領域と二重鎖を形成しないことを意味する。HPVポリ核酸の領域との特異的なハイブリダイゼーション用に設計されたプライマーが、前記領域の範囲内にあってもよく、あるいは前記領域と大幅に重複(すなわち、外側で、ならびに前記領域内でヌクレオチドと二重鎖を形成)してもよいことが理解されるはずである。
【0108】
本発明の一実施形態は、単一塩基対のミスマッチの検出を必要とし、正確に相補的な配列同士のハイブリダイゼーションだけを可能とするプローブのハイブリダイゼーションのストリンジェントな条件が好ましい。しかし、プローブの中心部がそのハイブリダイゼーションの特性には不可欠であり、長いプローブ配列を使用するとき、標的配列に対するプローブ配列の起こり得るずれが、プローブの末端に対して許容され得ることに留意されたい。プローブの長さの変更は可能である。
【0109】
しかし、当技術分野における通常の知識から考え出すことができる前記のずれおよび変更は、それにより、正確に相補的なプローブと同等のハイブリダイゼーションの特性が生じるかどうかを確認するために、常に実験的に評価すべきである。
【0110】
好ましくは、本発明のプローブは、長さが約5〜50ヌクレオチドであり、より好ましくは約10〜25ヌクレオチドである。プローブの特に好ましい長さには、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25ヌクレオチド(存在する可能性がある任意のスペーサー配列は数えず)がある。本発明で使用するヌクレオチドは、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドおよびイノシンやそのハイブリダイゼーションの特性を本質的に変化させない修飾基を含むヌクレオチドなどの修飾ヌクレオチドでよい。
【0111】
プローブ配列は、明細書全体を通じて、5'末端から3'末端への一本鎖DNAオリゴヌクレオチドとして表す。下記に明記するプローブのいずれかを、それ自体で、またはその相補的な形態で、または(TがUで置き換わった)そのRNAの形態で使用できることは当業者には明らかである。
【0112】
本発明によるプローブは、対応するヌクレオチド配列を含めた挿入物を含む組換えプラスミドをクローン化し、必要なら、十分なヌクレアーゼの使用によりクローン化したプラスミドから挿入物を切り出し、例えば分子量による分画化によりそれを回収することによって調製することができる。本発明によるプローブはまた、例えば従来のホスホトリエステル法によって化学合成することもできる。
【0113】
増幅プライマーが、適切な増幅を確実に行うのに鋳型中の対応する標的配列と正確に整合する必要がないことは、文献中に詳細に示されている(Kwok et al.,1990)。しかし、プライマーがその標的配列と完全に相補的でないとき、増幅した断片が標的配列の配列でなくプライマーの配列を有することを考慮すべきである。
【0114】
プライマーは、最適な標識(例えば、ビオチン)で標識することができる。使用する増幅方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR;Saiki et al.,1988)、リガーゼ連鎖反応(LCR;Landgren et al.,1988;Wu & Wallace,1989;Barany,1991)、核酸配列に基づく増幅(NASBA;Guatelli et al.,1990;Compton,1991)、転写に基づく増幅系(TAS;Kwoh et al.,1989)、鎖置換増幅(SDA;Walker et al.,1992)またはQBレプリカーゼを用いた増幅(Lomeli et al.,1989)、あるいは当技術分野で知られている核酸分子を増幅する任意の他の適切な方法のいずれかでよい。
【0115】
プライマーまたはプローブとして使用するオリゴヌクレオチドはまた、ホスホロチオエート(Matsukura et al.,1987)、アルキルホスホロチオエートやペプチド核酸(Egholm M,Buchardt O,Christensen L,Behrens C,Freier SM,Driver DA,Berg RH,Kim SK,Norden B,Nielsen PE.PNA hybridizes to complementary oligonucleotides obeying the Watson-Crick hydrogen-bonding rules.Nature.1993 Oct 7;365(6446):566-8)などのヌクレオチド類似体を含んでもよく、あるいはインターカレート剤(Asseline et al.,1984)を含んでもよい。本発明の元のDNA配列中に導入された他のほとんどの変更または修飾のように、これらの変更は、必要な特異性および感度を得るのにオリゴヌクレオチドを使用すべきである条件に対する適合を必要とする。しかし、ハイブリダイゼーションの最終的な結果は、非修飾オリゴヌクレオチドを用いて得られるものと本質的に同じとなる。これらの修飾の導入は、ハイブリダイゼーション速度論、ハイブリッド形成の可逆性、オリゴヌクレオチド分子の生体安定性などの特性に正の影響を及ぼすために有利となる可能性がある。
【0116】
「固相支持体」という用語は、それがそのハイブリダイゼーションの特性を保持し、ハイブリダイゼーションのバックグラウンドレベルが低いままであるという条件で、オリゴヌクレオチドプローブを結合することができる任意の基材を指し得る。通常、固相基材は、(例えば、DEIA技術での)マイクロタイタープレート、膜(例えば、ナイロンまたはニトロセルロース)またはマイクロスフェア(ビーズ)またはチップとなる。膜への適用または固定の前に、固定を促進し、またはハイブリダイゼーション効率を向上させるために核酸プローブを修飾すると好都合である可能性がある。そのような修飾は、ホモポリマーテールの付加、脂肪族基、NH2基、SH基、カルボン酸基などの異なる反応基との結合、あるいはビオチン、ハプテンまたはタンパク質との結合を含んでよい。
【0117】
上記で論じたように、ハイブリダイゼーションを液体媒体中で行い、プローブと標的の結合を、例えば、フローサイトメトリーによって評価することができる。
【0118】
「標識した」という用語は一般に標識核酸の使用を指す。Saiki et al.(1988)またはBej et al.(1990)により示されるような増幅のポリメラーゼステップの間に組み込まれる標識ヌクレオチド、または標識プライマー、あるいは当業者に知られている任意の他の方法の使用によって標識を実施することができる。標識の性質は、同位体的(「P」、「S」など)でもよく、あるいは非同位体的(ビオチン、ジゴキシゲニンなど)でもよい。
【0119】
「試料」は、例えばヒト(または動物)から直接、または培養(濃縮)後に得られる生体物質などのHPV核酸を含む可能性がある任意の物質でもよく、あるいは宿主細胞中に発現する組換えHPV核酸でもよい。生体物質は、例えば、尿でもよく、あるいはヒトまたは動物の身体の泌尿生殖器管または任意の部分からの擦過/生検材料(scrapes/biopsies)でもよい。
【0120】
本発明のプローブセットは一般に、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50種またはそれ以上のプローブを含む。
【0121】
前記プローブを、2つ以上(おそらくプローブと同じ数だけ)の別々の既知の位置で固相支持体上に適用することができる。2種以上のプローブを前記固相支持体の1つの同じ位置に一緒に適用することが好ましいことが多い。本発明は、本発明の1種または複数種のプローブと結合した固相支持体に関する。
【0122】
所望の特性を有するプローブを設計するには、当業者に知られている下記の有用な指針を適用することができる。
【0123】
本明細書に記載のものなどのハイブリダイゼーション反応の程度および特異性はいくつかのファクターによって影響を受けるので、1つまたは複数のそのファクターの操作により、その標的と完全に相補的であってもそうでなくても、特定のプローブの正確な感度および特異性が決定される。様々なアッセイ条件の重要性および効果を本明細書においてさらに説明する。
【0124】
[プローブ:標的]核酸ハイブリッドの安定性は、アッセイ条件と適合するように選択すべきである。このことは、ATに富む長い配列を回避し、G:C塩基対でハイブリッドを終結させ、適当なTmを有するプローブを設計することによって実現することができる。プローブの開始点および終点は、その長さおよび%GCによって、最終アッセイを行う温度より約2℃高いTmとなるように選択すべきである。プローブの塩基組成は重要であるが、それは、水素結合がさらに多いためG-C塩基対がA-T塩基対と比較して大きな温度安定性を示すからである。したがって、G-C含有量が高い相補的な核酸を含むハイブリダイゼーションは、高い温度でより安定となる。
【0125】
プローブを使用するイオン強度およびインキュベーション温度などの条件も、プローブを設計するときに考慮すべきである。反応混合物のイオン強度が増大するにつれてハイブリダイゼーションの程度が増大し、ハイブリッドの温度安定性が、イオン強度が増大するとともに増大することが知られている。その一方で、水素結合を破壊するホルムアミド、尿素、DMSOやアルコールなどの化学的試薬により、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーが増大する。そのような試薬による水素結合の不安定化によって、Tmを大きく低下させることができる。一般に、長さが約10〜50塩基の合成オリゴヌクレオチドプローブの最適なハイブリダイゼーションは、所与の二重鎖の融解温度より約5℃低い温度で起こる。最適条件より低い温度でインキュベートすると、ミスマッチ塩基配列がハイブリダイズすることがあり、それによって特異性の低下が生じ得る。
【0126】
ストリンジェンシーが高い条件下でのみハイブリダイズするプローブを有することが望ましい。ストリンジェンシーの高い条件下では、高度に相補的な核酸ハイブリッドのみが形成され、十分な程度の相補性を有さないハイブリッドは形成されない。したがって、アッセイ条件のストリンジェンシーによって、ハイブリッドを形成する2つの核酸鎖間で必要な相補性の量が決定される。ストリンジェンシーの程度は、標的核酸で形成されるハイブリッドと標的でない核酸で形成されるハイブリッドとの間で安定性の相違が最大となるように選択する。この場合、単一塩基対の変化を検出する必要があり、これはストリンジェンシーが非常に高い条件を必要とする。
【0127】
プローブ配列の長さも重要となり得る。ある場合では、位置および長さが様々であり、所望のハイブリダイゼーションの特性を有するプローブをもたらす、特定の領域に由来する複数の配列が存在する可能性がある。他の場合では、1つの配列が、単に1塩基だけ異なる他の配列より著しくよいものである可能性がある。完全に相補的でない核酸がハイブリダイズすることが可能であるが、完全に相補的な塩基配列の最も長い領域が、通常は主としてハイブリッドの安定性を決定する。
【0128】
長さおよび塩基組成がさまざまなオリゴヌクレオチドプローブを使用することができるが、本発明の好ましいオリゴヌクレオチドプローブは長さが約5〜50(より具体的には10〜25)塩基であり、標的核酸配列と完全に相補的である、配列中の十分な領域を有する。
【0129】
ハイブリダイゼーション阻害性の強い内部構造を形成することが知られている標的DNAまたはRNA中の領域は好ましくない。同様に、広範囲にわたる自己相補性を有するプローブも避けるべきである。上記で説明したように、ハイブリダイゼーションとは、2本の相補的な核酸の一本鎖が結合して、水素結合による二本鎖を形成することである。
【0130】
鎖2本のうち1本が完全にまたは部分的にハイブリッド中に含まれている場合、その鎖が新たなハイブリッドの形成に関与できないことが暗示されている。十分な自己相補性がある場合、1つの型のプローブ分子内で分子内ハイブリッドおよび分子間ハイブリッドが形成される可能性がある。そのような構造は、注意深いプローブ設計により回避することができる。対象とする配列の相当大きな部分が一本鎖となるようにプローブを設計することによって、ハイブリダイゼーションの速度および程度を大きく増大させることができる。この型の相互作用の検索にコンピュータプログラムが利用可能である。しかし、特定の場合では、このタイプの相互作用を回避できないことがある。
【0131】
選択したオリゴヌクレオチドプローブセットで異なるHPV型を同定するために、当技術分野で知られている任意のハイブリダイゼーション法を使用することができる(従来のドットブロット法、サザンブロット法、サンドイッチ法など)。しかし、多数のプローブが関与する場合に迅速かつ簡単な結果を得るには、逆ハイブリダイゼーション形式が最も好都合である可能性がある。好ましい実施形態では、選択したプローブを、既知の別々の位置で(点、線または他の形状で)固相支持体に固定化する。他の好ましい実施形態では、選択したプローブセットを線の形で膜の細片に固定化する。個々にまたは混合物として前記プローブを固相支持体の明確な位置に固定化することができる。上記で述べた選択的な方法の具体的なかつ非常に使いやすい実施形態は、WO9914377の実施例4に開示されており、本明細書にそれを適合させることができる。HPVポリ核酸をビオチンで標識することができ、次いでハイブリッドを、ビオチンとストレプトアビジンの結合を介して、非放射性の発色系で検出することができる。
【0132】
「ハイブリダイゼーション用緩衝液」という用語は、適当なストリンジェンシーの条件下で、プローブと試料中に存在するポリ核酸またはその増幅産物とのハイブリダイゼーション反応を可能にする緩衝液を意味する。
【0133】
「洗浄溶液」という用語は、適当なストリンジェンシーの条件下で形成されたハイブリッドの洗浄を可能にする溶液を意味する。
【0134】
この明細書および下記の特許請求の範囲全体を通じて、文脈上別段に必要としない限り、「含む(comprise)」という単語および「含む(comprises)」や「含む(comprising)」などの語尾変化が、一定の整数値またはステップあるいは一定の整数値またはステップの群を含むが、任意の他の整数値またはステップあるいは整数値またはステップの群を除外するものではないことを暗示することが理解されるであろう。「含む(comprising)」はまた、「〜からなる(consisting of)」および「本質的に〜からなる(consisting essentially of)」の意味を含むことも暗示する。
【0135】
本発明の好ましい実施形態には以下のものを含む:
A 試料中に存在すると考えられる任意のHPV16型核酸のサブタイプ判定を行う方法であって、そのような核酸をHPV16型ゲノムの143位を含む領域にわたってHPV16ゲノムに特異的にハイブリダイゼーションが可能なプローブ、およびHPV16型ゲノムの145位を含む領域にわたってHPV16ゲノムに特異的にハイブリダイゼーションが可能なプローブと接触させるステップを含み、これらの位置が図1のヌクレオチド配列の参照により示され、ハイブリダイゼーションまたはハイブリダイゼーションの欠如から、任意のHPV16型核酸の143位および145位にあるヌクレオチドについての情報が得られる方法。
【0136】
B プローブが143および145位の両方を含む領域にわたってハイブリダイズ可能である記述Aの方法。
【0137】
C プローブ(5'-3')が:
配列番号1 GTTACCACAGTTATGCAC
配列番号2 GTTACCAGATTTATGCAC
配列番号3 GTTACCACATTTATGCAC
のいずれかである記述AまたはBの方法。
【0138】
D 少なくとも2つの異なるハイブリダイゼーションプローブのセットを同時に用いる、上記記述のいずれかの方法。
【0139】
E 3種のプローブが同時に使用され、各プローブがHPV16型ゲノムの143位および145位にわたって特異的なハイブリダイゼーションが可能であり、プローブはHPV16の143および145ヌクレオチド位で下記のヌクレオチド:
プローブ1:143位でC、145位でG;
プローブ2:143位でG、145位でT;
プローブ3:143位でC、145位でT
を含む(プローブはこれらの位置で相補的なDNAヌクレオチドを含む)、上記記述のいずれかの方法。
【0140】
F 3種のプローブが、下記のヌクレオチド配列(5'-3'):
配列番号1 GTTACCACAGTTATGCAC
配列番号2 GTTACCAGATTTATGCAC
配列番号3 GTTACCACATTTATGCAC。
【0141】
またはその逆相補ヌクレオチド配列を含む、記述Eの方法。
【0142】
G 下記の配列(5'-3'):GCGACCCGGAAAGTTA、TTGTTATAGTGTGTATGGAAC、TGTTATAGTTTGTATGGAACA、GTGAGTATAGACATTATTGTT、TAGTGAGTATAGATATTATTGTT、CCATATGCAGTGTGTGAT、CCATATGCTGTATGTGAT、TATTATCTCATGTATAGTTGTGG、GCGACCCACAAAGTTAC、TGTGATTTGTTGATTAGGT、およびTGTTCTCGATGATCTGCA、またはその逆相補体からなるリストから選択される任意のプローブを含む、上記記述のいずれかの方法。
【0143】
H ハイブリダイゼーションの前に、試料中に存在する任意のHPV16型核酸を最初に増幅する、上記記述のいずれかの方法。
【0144】
I サブタイプ判定ステップの前に、試料中にHPV16型核酸が存在するかどうかを確認する、上記記述のいずれかの方法。
J 固相支持体の存在下でプローブと標的のハイブリダイゼーションを実施する、上記記述のいずれかの方法。
【0145】
K ハイブリダイゼーションステップが逆ハイブリダイゼーションステップである、上記記述のいずれかの方法。
【0146】
L HPV16型ゲノムの143-145位の領域に由来するヌクレオチドを含む核酸の増幅に適したプライマーを少なくとも2種含むキットであって、前記領域が図1の参照により定義されるキット。
【0147】
M プライマーが、配列(5'→3')
AGC AGA CAT TTT ATG CAC C、および
GCT CAT AAC AGT AGA GAT C
である、記述Lのキット。
【0148】
N HPV16型ゲノムの143位でのCとGの識別、およびHPV16型ゲノムの145位でのTとGの識別を可能にするのに、個々にまたは組合せとして有用であるプローブを少なくとも2種含むキット。
【0149】
O GTTACCACAGTTATGCAC、
GTTACCAGATTTATGCAC、および
GTTACCACATTTATGCAC(5'-3')、
またはその逆相補体のいずれか2種または3種すべてを含む、記述Nのキット。
【0150】
P GCGACCCGGAAAGTTA、TTGTTATAGTGTGTATGGAAC、TGTTATAGTTTGTATGGAACA、GTGAGTATAGACATTATTGTT、TAGTGAGTATAGATATTATTGTT、CCATATGCAGTGTGTGAT、CCATATGCTGTATGTGAT、TATTATCTCATGTATAGTTGTGG、GCGACCCACAAAGTTAC、TGTGATTTGTTGATTAGGT、およびTGTTCTCGATGATCTGCA(5'-3')またはその逆相補体からなるリストから選択される任意のプローブを含む、請求項12から15のいずれかに記載のキット。
【0151】
Q 上記のHPVサブタイプ判定法を実施するための、表4、5または6によるプライマーあるいは表2によるプローブおよび説明書を含むキット。
【0152】
R 固相支持体に結合した、HPV16型ゲノムの143位を含む領域にわたって特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブ、または145位を含む領域にわたってHPV16型ゲノムとの特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブを含むキット。
【0153】
S 下記のリスト(5'-3'):
GCGACCCGGAAAGTTA、TTGTTATAGTGTGTATGGAAC、TGTTATAGTTTGTATGGAACA、GTGAGTATAGACATTATTGTT、TAGTGAGTATAGATATTATTGTT、CCATATGCAGTGTGTGAT、CCATATGCTGTATGTGAT、TATTATCTCATGTATAGTTGTGG、GCGACCCACAAAGTTAC、TGTGATTTGTTGATTAGGT、TGTTCTCGATGATCTGCA、GTTACCACAGTTATGCAC、GTTACCAGATTTATGCAC、及びGTTACCACATTTATGCACから選択されるプローブを2種以上含むプローブセット。
【0154】
T GTTACCACAGTTATGCAC、GTTACCAGATTTATGCAC、およびGTTACCACATTTATGCAC(5'-3')の少なくとも1種を含む、請求項15に記載のプローブセット。
【0155】
参考文献
Baay, M.F.D., W.G.V. Quint, J. Koudstaal, H. Hollema, J.M. Duk, M.P.M. Burger, E. Stolz, and P. Herbrink. 1995. Comprehensive study of several general and type-specific primer pairs for detection of human papillornavirus DNA by PCR in paraffin-embedded cervical carcinomas. 34:745-747.
Claas, E.C.J., W.J.G. Melchers, H.C. van der Linden, J. Lindeman, and W.G. V. Quint. 1989. Human papillomavirus detection in parafinn embedded cervical carcinomas and metastases of the carcinomas by the polymerase chain reaction. Am. J. Pathol. 135:703709.
Cornelissen, M.T.E., J.G. van den Tweel, A.P.H.B. Struyk, M.F. Jebbink, M. Bri&, J. van der Noordaa, and J. ter schegget. 1989. Localization of human pappilomavirus type 16 DNA using the polymerase chain reaction in the cervix uteri of women with cervical intraepithelial neoplasia. J. Gen. Virol. 70:2555-2562.
Cox, J.Th., A.T. Lorincz, M.H. Schiffman, M.E. Sherman, A. Cullen, and R. J. Kurman. Human papillornavirus testing by hybrid capture appears to be useful in triaging women with a cytological diagnosis of atypical squamous cells of undetermined significance. Am. J. Obstet Gynecol 1995; 164: 1461-1471.
Falcinelli, C., E. Claas, B. Kleter, and W.G.V. Quint. 1992. Detection of the human papillomavirus type 16 mRNA-transcripts in cytological abnormal scrappings. J. Med. Virol. 37:93-98.
Manos, M.M., Y. Ting, D.K. Wright, A.J. Lewis, T.R. Broker, and S.M. Wolinsky. 1989. The use of polymerase chain reaction amplification for the detection of genital human papillornaviruses. Cancer Cells 7:209-214.
Saiki, R.K., D.H. Gelfland, S. Stoffel, S.J. Scharf, R. Higuchi, G.T. Horn, K.B. Mullis, and H.A. Erlich. 1988. Primer-directed enzymatic amplification of DNA with a thermostable DNA polymerase. Science 239:487- 49 1.
Sambrook et al. 1989 Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd Edition, Cold Spring Harbour Laboratory Press
Stuyver, L., R. Rossau, A. Wyseur, M. Duhamel, B. Vanderborght, H. Van Heuverswyn, and G. Maertens. 1993. Typing of hepatitis C virus isolates and characterization of new subtypes using a line probe assay. J. Gen. Virol. 74:1093-1102.
Tieben L.M., J. ter Schegget, R.P. Minnaar, J.N. Bouwes Bavinck, RIM. Berkhout, B.J. Vermeer, M.f. Jebbink, and H.L. Smits. 1993. Detection of cutaneous and genital HPV types in clinical samples by PCR using consensus primers. J. Virol. Methods 42:265-280.
Van den Brule, A.J.C., P. J.F. Snijders, R.L.J. Gordijn, O.P. Bleker, C.J.L.M. Meijer, and J.M.M. Walboomers. 1990. General primer-mediated polyrnerase chain reaction permits the detection of sequenced and still unsequenced human papillornavirus genotypes in cervical scrapes andcarcinomas. Int. J. Cancer 45:644-649.
Young, L.S., I.S. Bevan, M.A. Johnson, P.I. Blomfield, T. Bromidge, N.J. Maitland, and G.B.J. Woodman. 1989. The polymerase chain reaction: A new epidemiological tool for investigatfing cervical human papillornavirus infection. Brit. Med. J. 298:14-18.
Woodworth, C.D., Waggoner, S., Bames, W., Stoler, M.H., Di Paolo, J.A. 1990. Human cervical and foreskin eptithelial cells immortalized by human papillomavirus DNAs exhibit displastic differentiation in vivo. Cancer Res. 50: 3709-3715.
Kwok S, Kellogg DE, McKinney N, Spasic D, Goda L, Levenson C, Sninsky JJ
Effects of primer-template mismatches on the polymerase chain reaction: human immunodeficiency virus type 1 model studies.
Nucleic Acids Res. 1990, 25;18(4):999-1005
Saiki RK, Gelfand DH, Stoffel S, Scharf SJ, Higuchi R, Horn GT, Mullis KB, Erlich HA Primer-directed enzymatic amplification of DNA with a thermostable DNA polymerase. Science 1988, 29;239(4839):487-491
Wu DY, Wallace RB
The ligation amplification reaction (LAR)--amplification of specific DNA sequences using sequential rounds of template-dependent ligation.
Genomics 1989, 4(4):560-569
Barany F
The ligase chain reaction on a PCR world.
PCR Methods Appl. 1991, 1(1):5-16
Erratum in: PCR Methods Appl. 1991, 1(2):149
Guatelli JC, Whitfield KM, Kwoh DY, Barringer KJ, Richman DD, Gingeras TR.
Isothermal, in vitro amplification of nucleic acids by a multienzyme reaction modelled after retroviral replication.
Proc Natl Acad Sci U S A 1990, 87(5):1874-1878
Erratum in: Proc Natl Acad Sci U S A 1990 87(19):7797
Compton J
Nucleic acid sequence-based amplification.
Nature 1991, 7;350(6313):91-92
Kwoh DY, David GR, Whitfield KM, Chappelle HL, DiMichele LJ, Gingeras TR
Transcription-based amplification system and detection of amplified human immunodeficiency virus type 1 with a bead-based sandwich hybridization format.
Proc Natl Acad Sci U S A 1989, 86(4):1173-1177
GT, Fraiser MS, Schram JL, Little MC, Nadeau JG, Malinoswi DP
Strand displacement amplification--an isothermal, in vitro DNA amplification technique.
Nucleic Acids Res. 1992 11;20(7):1691-1696
Lomeli H, Tyagi S, Pritchard CG, Lizardi PM, Kramer FR
Quantitative assays based on the use of replicatable hybridization probes.
Clin Chem 1989, 35(9):1826-1831
Matsukura M, Shinozuka K, Zon G, Mitsuya H, Reitz M, Cohen JS, Broder S
Phosphorothioate analogs of oligodeoxynucleotides: inhibitors of replication and cytopathic effects of human immunodeficiency virus.
Proc Natl Acad Sci U S A 1987, 84(21):7706-7710
Asseline U, Delarue M, Lancelot G, Toulme F, Thuong NT, Montenay-Garestier T, Helene C
Nucleic acid-binding molecules with high affinity and base sequence specificity: intercalating agents covalently linked to oligodeoxynucleotides.
Proc Natl Acad Sci U S A 1984, 81(11):3297-3301
Bej AK, Steffan RJ, DiCesare J, Haff L, Atlas RM
Detection of coliform bacteria in water by polymerase chain reaction and gene probes.
Appl Environ Microbiol. 1990, 56(2):307-314
Bej AK, Mahbubani MH, Miller R, DiCesare JL, Haff L, Atlas RM
Multiplex PCR amplification and immobilized capture probes for detection of bacterial pathogens and indicators in water.
Mol Cell Probes 1990, 4(5):353-365
Remmink AJ, Walboomers JM, Helmerhorst TJ, Voorhorst FJ, Rozendaal L, Risse EK, Meijer CJ, Kenemans P. persistent high-risk HPV genotypes in dysplastic cervical lesions is associated with progressive disease: natural history up to 36 months.
Int J Cancer. 1995 May 4;61(3):306-11.
Chan SY, Delius H, Halpern AL, Bernard HU. Analysis of genomic sequences of 95 papillomavirus types: uniting typing, phylogeny, and taxonomy.
J Virol. 1995 May;69(5):3074-83.
de Villiers EM, Fauquet C, Broker TR, Bernard HU, zur Hausen H. Classification of papillomaviruses.
Virology. 2004 Jun 20;324(1):17-27.
Altschul SF, Gish W, Miller W, Myers EW, Lipman DJ Basic local alignment search tool.
J Mol Biol. 1990 Oct 5;215(3):403-10
Altschul SF, Madden TL, Schaffer AA, Zhang J, Zhang Z, Miller W, Lipman DJ. Gapped BLAST and PSI-BLAST: a new generation of protein database search programs. Nucleic Acids Res. 1997 Sep 1;25(17):3389-402.
Zella D, Cavicchini A, Cattaneo E, Cimarelli A, Bertazzoni U. Utilization of a DNA enzyme immunoassay for the detection of proviral DNA of human immunodeficiency virus type 1 by polymerase chain reaction.Clin Diagn Virol. 1995 Feb;3(2):155-64
【実施例1】
【0156】
全般
全DNAは、既知の技術を使用して、子宮頚部擦過物またはパラフィン包埋生検標本から抽出することができる。
【0157】
HPV16型由来のDNAは、本発明で記載されているプライマーによって特異的に増幅することができる。サブタイプ/変異体特異的なプローブを含む細片とのストリンジェントな逆ハイブリダイゼーションによって、アンプリマーを分析することができる。ハイブリダイゼーションパターンを解釈して、試料中での特定の変異体の存在を推定することができる。
【0158】
DNA単離
MagNA Pure LCシステムによって、子宮頚部擦過物からDNAを単離することができる。
【0159】
プロテイナーゼKとのインキュベーションによって、パラフィン包埋生検標本からDNAを単離することができる。
【0160】
増幅
HPV16型のE6配列は、下記の条件を使用して、PCRにより増幅することができる:
PCR混合物の組成。
【表7】

【0161】
PCRプロファイルおよびLiPAプロファイル
【表8】

【0162】
逆ハイブリダイゼーション
ビオチン化プライマーを使用して、PCR産物を得ることができる。二本鎖PCR産物をアルカリ性条件下で変性し、それをハイブリダイゼーション用緩衝液(3×SSC、0.1% SDS)中で細片に添加することができる。50℃でのハイブリダイゼーションおよびストリンジェント洗浄の後、ストレプトアビジン結合体および基質を添加し、プローブの線において紫色の沈殿物を得ることによって、ハイブリッドを検出することができる。ハイブリダイゼーションパターンを視覚的に解釈することができる。
【表9】

【0163】
LiPAプロトコールの詳細な言及は、参照により本明細書に組み込まれている、Kleter et al.,J Clin Microbiol.1999 Aug;37(8):2508-17中に認められる。
【図面の簡単な説明】
【0164】
【図1−1】Genbankアクセッション番号K02718.1のLos Alamos株に由来するHPV16型の配列を示す図である。
【図1−2】Genbankアクセッション番号K02718.1のLos Alamos株に由来するHPV16型の配列を示す図である。
【図1−3】Genbankアクセッション番号K02718.1のLos Alamos株に由来するHPV16型の配列を示す図である。
【図2】定められた位置における異なるHPV16サブタイプ間での配列の変異を示す図である。
【図3】図6の領域にわたって得られた系統発生樹を示す図である。
【図4】HPV16型プローブの反応性を示す図である。
【図5】表3のプライマーを使用して得ることができる結果を示す図である。
【図6−1】HPV 16 E6変異体の配列を示す図である。
【図6−2】HPV 16 E6変異体の配列を示す図である。
【図6−3】HPV 16 E6変異体の配列を示す図である。
【図6−4】HPV 16 E6変異体の配列を示す図である。
【図6−5】HPV 16 E6変異体の配列を示す図である。
【図6−6】HPV 16 E6変異体の配列を示す図である。
【図6−7】HPV 16 E6変異体の配列を示す図である。
【図7】HPV16E6領域中で認められる突然変異を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料中の
1)ヨーロッパ系/アジア系;
2)アメリカ系アジア系/北アメリカ系;および
3)アフリカ系
からなる群から選択されるHPV16型系統群を同定する方法であって、
(a)任意のHPV16型核酸を3種のプローブと同時に接触させることによって試料中に存在すると考えられるそのような核酸のサブタイプ判定を行うステップであって、各プローブがHPV16型ゲノムの143位および145位にわたって特異的なハイブリダイゼーションが可能であり、これらの位置が図1のヌクレオチド配列の参照により示され、
プローブセット中のプローブのハイブリダイゼーションまたはハイブリダイゼーションの欠如から、試料中に存在する任意のHPV16型核酸の143位および145位にあるヌクレオチドについての情報が得られ、
プローブが、HPV16型の143および145ヌクレオチド位で下記のヌクレオチド:
プローブ1:143位でC、145位でG;
プローブ2:143位でG、145位でT;
プローブ3:143位でC、145位でT
を含む(またはプローブがこれらの位置で相補的なDNAヌクレオチドを含む)ステップと、
(b)得られたハイブリダイゼーションパターンに基づいて、下記の表:

を使用して試料にHPV16型系統群を指定するステップと
を含む方法。
【請求項2】
HPV16サブタイプについて情報的価値があるHPV E6領域に由来する任意の他のプローブの不在下で3種のプローブを使用する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
3種のプローブが、下記のヌクレオチド配列(5'-3'の順で読む):
配列番号1 GTTACCACAGTTATGCAC
配列番号2 GTTACCAGATTTATGCAC
配列番号3 GTTACCACATTTATGCAC
またはその逆相補体を含み、またはそれからなる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ハイブリダイゼーションの前に、試料中に存在する任意のHPV16型核酸を最初に増幅する、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
サブタイプ判定ステップの前に、試料中にHPV16型核酸が存在するかどうかを確認する、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
固相支持体の存在下でプローブと標的のハイブリダイゼーションを実施する、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
ハイブリダイゼーションステップが逆ハイブリダイゼーションステップである、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
HPV16型ゲノムの143〜145位の領域に由来するヌクレオチドを含む核酸の増幅に適したプライマーを少なくとも2種含むキットであって、前記領域が図1の参照により定義されるキット。
【請求項9】
プライマーが、配列(5'→3'の順)
AGC AGA CAT TTT ATG CAC C、および
GCT CAT AAC AGT AGA GAT C
である、請求項8に記載のキット。
【請求項10】
プライマーによって増幅される領域内でハイブリダイズする表5のユニバーサルプローブまたは表3のプローブをさらに含む、請求項8または9に記載のキット。
【請求項11】
HPV16型ゲノムの143位でのCとGの識別、およびHPV16型ゲノムの145位でのTとGの識別を可能にするのに、個々にまたは組合せとして有用であるプローブを少なくとも2種含むキット。
【請求項12】
(5'-3'の順で)
GTTACCACAGTTATGCAC、
GTTACCAGATTTATGCAC、および
GTTACCACATTTATGCAC、
またはその逆相補体のいずれか2種または3種すべてを含む、請求項11に記載のキット。
【請求項13】
(5'-3'の順で)
GTTACCACAGTTATGCAC、GCGACCCGGAAAGTTA、TTGTTATAGTGTGTATGGAAC、TGTTATAGTTTGTATGGAACA、GTGAGTATAGACATTATTGTT、TAGTGAGTATAGATATTATTGTT、AGTGAGTATAGATATTATTGTT、CCATATGCAGTGTGTGAT、CCATATGCTGTATGTGAT、TATTATCTCATGTATAGTTGTGG、GTTACCAGATTTATGCAC、GCGACCCACAAAGTTAC、TGTGATTTGTTGATTAGGT、GTTACCACATTTATGCAC、TGTTCTCGATGATCTGCA、TGTTTCAGGACCCACAGGAG、TAGTTGTTTGCAGCTCTGTGC、TTGCTTGCAGTACACACATTC、GCGACCC(A/G)(C/G/T)AAAGTTACCA、TAGTGAGTATAGA(C/T)ATTATTGTTATAG、TGTGATTTGTT(A/G)ATTAGGTGTATT、およびCTGGGTTTCTCTACGTGTTCT、
またはその逆相補体からなるリストから選択される任意のプローブを含む、請求項8から12のいずれかに記載のキット。
【請求項14】
上記のHPV同定およびサブタイプ判定ならびにHPV16型系統群の同定分析の方法を実施するための、表4、5または6によるプライマーあるいは表2によるプローブおよび説明書を含むキット。
【請求項15】
固相支持体に結合した、HPV16型ゲノムの143位を含む領域にわたって特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブ、または145位を含む領域にわたってHPV16型ゲノムとの特異的なハイブリダイゼーションが可能なプローブを含むキット。
【請求項16】
下記のリスト(5'-3'の順):
GTTACCACAGTTATGCAC、GCGACCCGGAAAGTTA、TTGTTATAGTGTGTATGGAAC、TGTTATAGTTTGTATGGAACA、GTGAGTATAGACATTATTGTT、TAGTGAGTATAGATATTATTGTT、AGTGAGTATAGATATTATTGTT、CCATATGCAGTGTGTGAT、CCATATGCTGTATGTGAT、TATTATCTCATGTATAGTTGTGG、GTTACCAGATTTATGCAC、GCGACCCACAAAGTTAC、TGTGATTTGTTGATTAGGT、GTTACCACATTTATGCAC、TGTTCTCGATGATCTGCA、TGTTTCAGGACCCACAGGAG、TAGTTGTTTGCAGCTCTGTGC、TTGCTTGCAGTACACACATTC、GCGACCC(A/G)(C/G/T)AAAGTTACCA、TAGTGAGTATAGA(C/T)ATTATTGTTATAG、TGTGATTTGTT(A/G)ATTAGGTGTATT、およびCTGGGTTTCTCTACGTGTTCT、
またはその逆相補体から選択されるプローブを2種以上含むプローブセット。
【請求項17】
(5'-3'の順で)
GTTACCACAGTTATGCAC、GTTACCAGATTTATGCAC、およびGTTACCACATTTATGCAC
の少なくとも1種を含む、請求項15に記載のプローブセット。

【図1−1】
image rotate

【図1−2】
image rotate

【図1−3】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6−1】
image rotate

【図6−2】
image rotate

【図6−3】
image rotate

【図6−4】
image rotate

【図6−5】
image rotate

【図6−6】
image rotate

【図6−7】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2008−526242(P2008−526242A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−550772(P2007−550772)
【出願日】平成18年1月17日(2006.1.17)
【国際出願番号】PCT/EP2006/000417
【国際公開番号】WO2006/077099
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(305060279)グラクソスミスクライン バイオロジカルズ ソシエテ アノニム (169)
【Fターム(参考)】