HSA関連組成物および使用方法
天然のヒト血清アルブミン(HSA)より改善された特性を有するヒト血清アルブミン(HSA)組成物を提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒト血清アルブミン(HSA)部分を含むポリペプチドであって、前記HSA部分は、HSAドメインIIIまたはその新生児Fc受容体(FcRn)結合性断片を含み、かつ前記HSAドメインIIIは、1〜18のアミノ酸置換を含み、HSA部分が前記アミノ酸置換を含まない対照ポリペプチドと比較してFcRnに対する親和性およびポリペプチドの血清半減期の一方または両方を向上させている、上記ポリペプチド。
【請求項2】
前記ポリペプチドは、前記対照ポリペプチドより高い親和性をもってFcRnに結合する、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項3】
前記ポリペプチドは、前記対照ポリペプチドより高い親和性をもってFcRnに結合し、前記親和性は酸性pHで測定される、請求項1または2に記載のポリペプチド。
【請求項4】
HSAドメインIIIの前記アミノ酸置換の少なくとも1つは、表5に記載されたものから選択される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項5】
HSAドメインIIIの前記アミノ酸置換の少なくとも1つは、完全長成熟HSA(配列番号2)の位置に対する番号付けに基づく次の位置のいずれかにある、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポリペプチド:残基381、残基383、残基391、残基401、残基402、残基407、残基411、残基413、残基414、残基415、残基416、残基424、残基426、残基434、残基442、残基445、残基447、残基450、残基454、残基455、残基456、残基457、残基459、残基463、残基506、残基508、残基509、残基511、残基512、残基515、残基5l6、残基517、残基519、残基521、残基523、残基524、残基525、残基526、残基527、残基531、残基535、残基537、残基539、残基541、残基557、残基561、残基566、残基569。
【請求項6】
前記ポリペプチドは、完全長成熟HSAの位置に対して番号付けされた、以下の群から選択される位置において、HSAドメインIIIにおけるアミノ酸置換を含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポリペプチド:(a)残基383および413;(b)残基401および523;(c)残基407および447;(d)残基407および447および539;(e)残基407および509;(f)残基407および526;(g)残基411および535;(h)残基414および456;(i)残基415および569;(j)残基426および526;(k)残基442および450および459;(1)残基463および508;(m)残基508および519および525;(n)残基509および527;(o)残基523および538;(p)残基526および557;ならびに(q)残基541および561。
【請求項7】
HSAドメインIIIの前記アミノ酸置換の少なくとも1つは、以下からなる群から選択される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のポリペプチド:V381N、V381Q、E383A、E383G、E383I、E383L、E383V、N391A、N391G、N391I、N391L、N391V、Y401D、Y401E、K402A、K402G、K402I、K402L、K402V、L407F、L407N、L407Q、L407W、L407Y、Y411Q、Y41IN、K413C、K413S、K413T、K414S、K414T、V415C、V415S、V415T、Q416H、Q416P、V424A、V424G、V424I、V424L、V424N、V424Q、V426D、V426E、V426H、V426P、G434C、G434S、G434T、E442K、E442R、R445F、R445W、R445Y、P447S、P447T、E450D、E450E、S454C、S454M、S454T、V455N、V455Q、V456N、V456Q、L457F、L457W、L457Y、Q459K、Q459R、L463N、L463Q、E495D、T506F、T506W、T506Y、T508K、T508R、T508S、F509C、F509I、F509L、F509M、F509V、F509W、F509Y、A511F、A511W、A511Y、D512F、D512W、D512Y、T515C、T515H、T515N、T515P、T515Q、T515S、L516F、L516S、L516T、L516W、L516Y、S517C、S517F、S517M、S517T、S517W、S517Y、K519A、K519G、K519I、K519L、K519V、R521F、R521W、R521Y、I523A、I523D、I523E、I523F、I523G、I523I、I523K、I523L、I523N、I523Q、I523R、I523V、I523W、I523Y、K524A、K524G、K524I、K524L、K524V、K525A、K525G、K525I、K525L、K525V、Q526C、Q526M、Q526S、Q526T、Q526Y、T527F、T527W、T527Y、E531A、E531G、E531I、E531L、E531V、H535D、H535E、H535P、K538F、K538W、K538Y、A539I、A539L、A539V、K541F、K541W、K541Y、K557A、K557G、K557I、K557L、K557V、A561F、A561W、A561Y、T566F、T566W、T566Y、A569H、およびA569P。
【請求項8】
HSAドメインIIIの前記アミノ酸置換の少なくとも1つは、以下からなる群から選択される、請求項7のポリペプチド:L407N、L407Y、V415T、V424I、V424Q、V426E、V426H、P447S、V455N、V456N、L463N、E495D、T506Y、T508R、F509M、F509W、A511F、D512Y、T515Q、L516T、L516W、S517W、R521W、I523D、I523E、I523G、I523K、I523R、K524L、Q526M、T527Y、H535P、およびK557G。
【請求項9】
以下からなる群から選択される、HSAドメインIIIにおけるアミノ酸置換を含む、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のポリペプチド:(a)L407N/P447S;(b)L407N/P447S/A539I;(c)L407N/F509M;(d)Y411Q/H535N;(e)K414S/V456N;(f)V426H/Q526Y;(g)L463N/T508R;(h)F509I/T527Y;(i)I523Q/K538Y;(j)Q526M/K557G;および(k)K541F/A561F。
【請求項10】
異種タンパク質を含み、該異種タンパク質の機能性活性を保持し、かつFcRnに結合する、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項11】
前記異種タンパク質が抗体またはその抗原合断片を含む、請求項10に記載のポリペプチド。
【請求項12】
前記異種タンパク質が治療用タンパク質を含む、請求項10または11に記載のポリペプチド。
【請求項13】
前記異種タンパク質が、前記HSA部分と化学的にまたは組換えによりコンジュゲートしている、請求項10乃至12のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項14】
非タンパク質物質にコンジュゲートしている請求項1乃至9のいずれか1項に記載のポリペプチドであって、前記ポリペプチドは、その異種非タンパク質物質の機能性活性を保持し、かつFcRnに結合する、上記ポリペプチド。
【請求項15】
前記異種タンパク質または前記非タンパク質物質が、前記HSA部分のN末端アミノ酸、前記HSA部分のC末端アミノ酸、または前記HSA部分の内部アミノ酸のいずれかとコンジュゲートしている、請求項10乃至14のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項16】
前記HSA部分が、HSAドメインIの少なくとも一部、HSAドメインIIの少なくとも一部、あるいは、HSAドメインIの少なくとも一部およびHSAドメインIIの少なくとも一部、をさらに含む、請求項1乃至15のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか1項に記載のポリペプチドと、薬学的に許容される担体とを含む、組成物。
【請求項18】
処置を必要とする対象の処置方法であって、前記対象に対し、請求項1乃至16のいずれか1項に記載のポリペプチドまたは請求項17に記載の組成物を投与するステップを含む、上記方法。
【請求項19】
請求項1乃至16のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸コンストラクト。
【請求項20】
タンパク質のFcRnに対する結合親和性および血清半減期の一方または両方を向上させる方法であって、前記タンパク質を、請求項1乃至9および16のいずれか1項に記載の前記ポリペプチドとコンジュゲートさせることを含む、上記方法。
【請求項21】
非タンパク質物質のFcRnに対する結合親和性および血清半減期の一方または両方を向上させる方法であって、前記非タンパク質物質を、請求項1乃至9および16のいずれか1項に記載の前記ポリペプチドとコンジュゲートさせることを含む、上記方法。
【請求項1】
ヒト血清アルブミン(HSA)部分を含むポリペプチドであって、前記HSA部分は、HSAドメインIIIまたはその新生児Fc受容体(FcRn)結合性断片を含み、かつ前記HSAドメインIIIは、1〜18のアミノ酸置換を含み、HSA部分が前記アミノ酸置換を含まない対照ポリペプチドと比較してFcRnに対する親和性およびポリペプチドの血清半減期の一方または両方を向上させている、上記ポリペプチド。
【請求項2】
前記ポリペプチドは、前記対照ポリペプチドより高い親和性をもってFcRnに結合する、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項3】
前記ポリペプチドは、前記対照ポリペプチドより高い親和性をもってFcRnに結合し、前記親和性は酸性pHで測定される、請求項1または2に記載のポリペプチド。
【請求項4】
HSAドメインIIIの前記アミノ酸置換の少なくとも1つは、表5に記載されたものから選択される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項5】
HSAドメインIIIの前記アミノ酸置換の少なくとも1つは、完全長成熟HSA(配列番号2)の位置に対する番号付けに基づく次の位置のいずれかにある、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポリペプチド:残基381、残基383、残基391、残基401、残基402、残基407、残基411、残基413、残基414、残基415、残基416、残基424、残基426、残基434、残基442、残基445、残基447、残基450、残基454、残基455、残基456、残基457、残基459、残基463、残基506、残基508、残基509、残基511、残基512、残基515、残基5l6、残基517、残基519、残基521、残基523、残基524、残基525、残基526、残基527、残基531、残基535、残基537、残基539、残基541、残基557、残基561、残基566、残基569。
【請求項6】
前記ポリペプチドは、完全長成熟HSAの位置に対して番号付けされた、以下の群から選択される位置において、HSAドメインIIIにおけるアミノ酸置換を含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポリペプチド:(a)残基383および413;(b)残基401および523;(c)残基407および447;(d)残基407および447および539;(e)残基407および509;(f)残基407および526;(g)残基411および535;(h)残基414および456;(i)残基415および569;(j)残基426および526;(k)残基442および450および459;(1)残基463および508;(m)残基508および519および525;(n)残基509および527;(o)残基523および538;(p)残基526および557;ならびに(q)残基541および561。
【請求項7】
HSAドメインIIIの前記アミノ酸置換の少なくとも1つは、以下からなる群から選択される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のポリペプチド:V381N、V381Q、E383A、E383G、E383I、E383L、E383V、N391A、N391G、N391I、N391L、N391V、Y401D、Y401E、K402A、K402G、K402I、K402L、K402V、L407F、L407N、L407Q、L407W、L407Y、Y411Q、Y41IN、K413C、K413S、K413T、K414S、K414T、V415C、V415S、V415T、Q416H、Q416P、V424A、V424G、V424I、V424L、V424N、V424Q、V426D、V426E、V426H、V426P、G434C、G434S、G434T、E442K、E442R、R445F、R445W、R445Y、P447S、P447T、E450D、E450E、S454C、S454M、S454T、V455N、V455Q、V456N、V456Q、L457F、L457W、L457Y、Q459K、Q459R、L463N、L463Q、E495D、T506F、T506W、T506Y、T508K、T508R、T508S、F509C、F509I、F509L、F509M、F509V、F509W、F509Y、A511F、A511W、A511Y、D512F、D512W、D512Y、T515C、T515H、T515N、T515P、T515Q、T515S、L516F、L516S、L516T、L516W、L516Y、S517C、S517F、S517M、S517T、S517W、S517Y、K519A、K519G、K519I、K519L、K519V、R521F、R521W、R521Y、I523A、I523D、I523E、I523F、I523G、I523I、I523K、I523L、I523N、I523Q、I523R、I523V、I523W、I523Y、K524A、K524G、K524I、K524L、K524V、K525A、K525G、K525I、K525L、K525V、Q526C、Q526M、Q526S、Q526T、Q526Y、T527F、T527W、T527Y、E531A、E531G、E531I、E531L、E531V、H535D、H535E、H535P、K538F、K538W、K538Y、A539I、A539L、A539V、K541F、K541W、K541Y、K557A、K557G、K557I、K557L、K557V、A561F、A561W、A561Y、T566F、T566W、T566Y、A569H、およびA569P。
【請求項8】
HSAドメインIIIの前記アミノ酸置換の少なくとも1つは、以下からなる群から選択される、請求項7のポリペプチド:L407N、L407Y、V415T、V424I、V424Q、V426E、V426H、P447S、V455N、V456N、L463N、E495D、T506Y、T508R、F509M、F509W、A511F、D512Y、T515Q、L516T、L516W、S517W、R521W、I523D、I523E、I523G、I523K、I523R、K524L、Q526M、T527Y、H535P、およびK557G。
【請求項9】
以下からなる群から選択される、HSAドメインIIIにおけるアミノ酸置換を含む、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のポリペプチド:(a)L407N/P447S;(b)L407N/P447S/A539I;(c)L407N/F509M;(d)Y411Q/H535N;(e)K414S/V456N;(f)V426H/Q526Y;(g)L463N/T508R;(h)F509I/T527Y;(i)I523Q/K538Y;(j)Q526M/K557G;および(k)K541F/A561F。
【請求項10】
異種タンパク質を含み、該異種タンパク質の機能性活性を保持し、かつFcRnに結合する、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項11】
前記異種タンパク質が抗体またはその抗原合断片を含む、請求項10に記載のポリペプチド。
【請求項12】
前記異種タンパク質が治療用タンパク質を含む、請求項10または11に記載のポリペプチド。
【請求項13】
前記異種タンパク質が、前記HSA部分と化学的にまたは組換えによりコンジュゲートしている、請求項10乃至12のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項14】
非タンパク質物質にコンジュゲートしている請求項1乃至9のいずれか1項に記載のポリペプチドであって、前記ポリペプチドは、その異種非タンパク質物質の機能性活性を保持し、かつFcRnに結合する、上記ポリペプチド。
【請求項15】
前記異種タンパク質または前記非タンパク質物質が、前記HSA部分のN末端アミノ酸、前記HSA部分のC末端アミノ酸、または前記HSA部分の内部アミノ酸のいずれかとコンジュゲートしている、請求項10乃至14のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項16】
前記HSA部分が、HSAドメインIの少なくとも一部、HSAドメインIIの少なくとも一部、あるいは、HSAドメインIの少なくとも一部およびHSAドメインIIの少なくとも一部、をさらに含む、請求項1乃至15のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか1項に記載のポリペプチドと、薬学的に許容される担体とを含む、組成物。
【請求項18】
処置を必要とする対象の処置方法であって、前記対象に対し、請求項1乃至16のいずれか1項に記載のポリペプチドまたは請求項17に記載の組成物を投与するステップを含む、上記方法。
【請求項19】
請求項1乃至16のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸コンストラクト。
【請求項20】
タンパク質のFcRnに対する結合親和性および血清半減期の一方または両方を向上させる方法であって、前記タンパク質を、請求項1乃至9および16のいずれか1項に記載の前記ポリペプチドとコンジュゲートさせることを含む、上記方法。
【請求項21】
非タンパク質物質のFcRnに対する結合親和性および血清半減期の一方または両方を向上させる方法であって、前記非タンパク質物質を、請求項1乃至9および16のいずれか1項に記載の前記ポリペプチドとコンジュゲートさせることを含む、上記方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15】
【図16】
【図17】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2013−519392(P2013−519392A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553964(P2012−553964)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【国際出願番号】PCT/US2011/024855
【国際公開番号】WO2011/103076
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(504333972)メディミューン,エルエルシー (108)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【国際出願番号】PCT/US2011/024855
【国際公開番号】WO2011/103076
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(504333972)メディミューン,エルエルシー (108)
【Fターム(参考)】
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