ICパッケージへの放熱体取付け構造
【目的】 パッケージの基材がプラスチックまたはセラミックのいずれであっても、しかもその形態がデュアルインラインパッケージまたはピングリッドアレイパッケージのいずれであっても、簡単かつ容易に放熱フィンを脱着することができ、これによって回路設計においてディレーティングを行う必要性をなくし、ICの有する機能を十分に発揮させることを可能とすること。
【構成】 プリント基板2に搭載されたICパッケージ1の上面に放熱シート3を介して放熱フィン4の底面部を密着させる。これらの部材にはネジ挿通孔1a,2a,3a,4aが形成されている。このネジ挿通孔には放熱フィンの上面側からネジ5が挿通されており、ネジ先端はプリント基板2の裏面側に達しておりナット6が螺合されている。ネジを締結することによって放熱フィンはICパッケージ1を押圧した状態となって固定保持される。
【構成】 プリント基板2に搭載されたICパッケージ1の上面に放熱シート3を介して放熱フィン4の底面部を密着させる。これらの部材にはネジ挿通孔1a,2a,3a,4aが形成されている。このネジ挿通孔には放熱フィンの上面側からネジ5が挿通されており、ネジ先端はプリント基板2の裏面側に達しておりナット6が螺合されている。ネジを締結することによって放熱フィンはICパッケージ1を押圧した状態となって固定保持される。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はICパッケージへの放熱体取付け構造に関し、特にICやLSIなどの電子部品に放熱フィンや放熱板を取付ける構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、電子部品を組込んだ装置の多機能化に伴いICやLSIも多機能(高機能)化されてきており、これに伴ってICパッケージのリード端子数も増加の傾向をたどっている。ところで、リード端子数の増加によってもIC自体の寸法はあまり変らないため、IC自身の発熱が問題になってくる。ICパッケージの材料としてはセラミックやプラスチックなどが用いられているが、ICの発熱量が大きい場合は、熱に強いセラミックを用いることが行われている。また、発熱量が特に大きい場合には、図10に示すように、セラミック製のパッケージ(ピングリッドアレイパッケージ)本体70の上部に放熱フィン71を一体的に形成しておいたり、あるいは図11に示すように、パッケージ本体70の上部に放熱フィン73を一体的に接着したりすることによってICの内部で発生した熱を速やかに放出することが行なわれている。
【0003】
また、放熱フィンを設ける場合には、放熱フィンの表面積が広ければ広いほど放熱効果は高いものとなるが、この場合においてデバイスの高さ方向においては基板などが存在することから、放熱フィンを高さ方向へ高くすることができない。このため、図12に示すように、ICパッケージ74の上面には、その投影面積より大きな投影面積を有する放熱フィン76を接着することが行なわれていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、ICの発熱量を考慮してパッケージをセラミックにした場合は、製作コストが高くなるといった欠点を有する。したがって、近時においてはローコストの見地からエポキシ系、シリコーン系などの樹脂を用いたプラスチックパッケージが広く用いられている。
【0005】
しかし、プラスチックパッケージはセラミック製パッケージのように上面が平坦になっておらず、パッケージの上面に放熱フィンを接着させることが困難となっていた。このため、放熱フィンを有しないプラスチックパッケージの場合には、ICの回路設計において最大定格とならないように設計したり、ディレーティングを行って設計したりしせねばならず、ICの有する能力を最大限発揮させることができないといった課題を有していた。
【0006】
また、図12に示したようなICパッケージ70の投影面積より大きな放熱フィン74を接着している場合には、放熱フィン74が邪魔をして他の電子部品の搭載作業に支障を来すばかりでなく、放熱フィン74の下に隠れたICの外観検査をすることができないといった不都合がある。また、このような大きな放熱フィンは熱容量が大きいため、一括半田付けを行う場合は近傍の電子部品の半田が揚らず、また各部品個々に半田付けを行う場合も熱供給が十分に行えず、何れの場合においても半田付け不良が発生していた。
【0007】
さらに、ICパッケージの内、ピングリッドアレイパッケージは一般的に放熱フィンを取り付けておくことが可能であるが、デュアルインラインパッケージの場合は形状的な制限から放熱フィンを取り付け難いものである。このため、特に放熱フィンを有しないデュアルインラインパッケージのICの回路設計にあたっては、ディレーティングを行なわなければならず、ICの有する能力を最大限発揮させることができないといった課題を有していた。
【0008】
本考案は上記した従来技術の課題に鑑みて提案されたもので、パッケージの基材がプラスチックまたはセラミックのいずれであっても、しかもパッケージの形態がデュアルインラインパッケージまたはピングリッドアレイパッケージのいずれであっても、簡単かつ容易に放熱フィンや放熱板などの放熱体を取り付けることができ、これによって回路設計においてディレーティングを行う必要性をなくし、ICの有する機能を十分に発揮させることができるICパッケージの放熱構造を提供することを目的とする。
【0009】
また、本考案は放熱フィンが大型のものであっても、部品の半田付け搭載性および検査性に優れたICパッケージの放熱構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案は、放熱フィンまたは放熱板などの放熱体がICパッケージに押圧付勢された状態で、かつ、着脱自在に取り付けられていることを特徴とする。
【0011】
また、本考案は、基板に搭載されたICパッケージの上面に放熱フィンの底面部を密着させ、かつ、該放熱フィンがネジによってICパッケージを押圧した状態でプリント基板に固定されていることを特徴とする。
【0012】
また、本考案は、ICパッケージがICソケットを介してプリント基板に搭載されるデュアルインラインパッケージであって、ICソケットとICパッケージとの間に位置してICパッケージの底面部に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する第1の放熱板と、ICパッケージの上面側に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する第2の放熱板とを有し、第1の放熱板はICパッケージをICソケットに装填したときに、ICパッケージとICソケット間に挟持された状態で固定されており、第2の放熱板はICパッケージを挟持した状態で第1の放熱板に離脱可能に締結保持されていることを特徴とする。
【0013】
また、本考案は、ICパッケージがICソケットを介してプリント基板に搭載されるデュアルインラインパッケージにおいて、ICソケットとICパッケージの間に位置してICソケットの底面部に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する第1の放熱板と、ICパッケージの上面に密着する面を有する放熱フィンとからなり、放熱板はICパッケージがICソケットに装填されることによって固定保持され、放熱フィンはICソケットの上面部に圧着した状態で放熱板に離脱可能に固定保持されていることを特徴とする。
【0014】
【作用】
本考案によれば、パッケージがセラミック製であろうとプラスチック製であろうとICパッケージに放熱フィンや放熱板などの放熱体が押圧状態で取り付けられるので、IC内部で発生した熱を外部に放出させることが可能となる。また、この放熱体が着脱自在になっているので、事後において任意の大きさや形状などの放熱体に変更でき、放熱量を調整することが可能となる。
【0015】
また、このように放熱体が着脱自在に構成されているので、放熱体がICパッケージの投影面積より大きい投影面積を有するものであっても、半田付け時や検査時においては放熱体を予め取外してから作業できる。
【0016】
また、本考案によれば、ICパッケージがICソケットを介してプリント基板に搭載されるデュアルインラインパッケージである場合においても、放熱フィンや放熱板などの放熱体をデュアルインラインパッケージに挟持状態で取り付けることができ、該デュアルインラインパッケージが放熱フィンを接着させることが困難なプラスチックから構成されているものであっても有効にIC内部の熱を放出させることができる。この場合も放熱体が着脱自在になっているので、事後において放熱体の大きさや形状などを適宜変更したものを用いることによって放熱量の調整を図ることが可能となる。
【0017】
【実施例】
次に、本考案の実施例について添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は本考案における第1の実施例を示す説明図であって、ICパッケージがデュアルインラインパッケージの場合についてのものである。(a)の平面図、(b)の正面図、(c)の側面図、および(d)の斜視図から分るように、ICパッケージ1のリード端子1bはプリント基板2に半田付けされている。このICパッケージ1の上面には、例えばシリコンやマイカなどの材料から構成された放熱シート3が設けられており、この上にはアルミや鉄などの材料から構成された放熱フィン4が載置されている。
【0019】
ICパッケージ1の長手方向の両端側には、図2に示すように上下に貫通するネジ挿通孔1aが形成されている。図1に示すように、プリント基板2、放熱シート3および放熱フィン4の前記ICパッケージ1のネジ挿通孔1aに対応する位置には夫々ネジ挿通孔2a,3a,4aが形成されている。これらのネジ挿通孔1a,2a,3a,4aは同軸線上にあり、放熱フィン4側からネジ5が挿通されている。ネジ5の先端はプリント基板2の裏面側に貫通突出しており、ナット6を螺合することにより、基板2、ICパッケージ1、放熱シート3および放熱フィン4を相互に締結保持する。即ち、ICパッケージ1と放熱シート3はプリント基板2と放熱フィン4とによって挟持状態となっている。
【0020】
なお、上記説明においては、ネジ5とナット6の締結力によって放熱フィン4をICパッケージ1側に押圧接触させるものであるが、ネジ5の頭部を放熱フィン4から離間せしめ、ここに図示しない圧縮コイルバネを介装し、バネの付勢力でもって放熱フィン4をICパッケージ側に付勢して接触させるものであってもよい。
【0021】
図3は、第2の実施例を示すもので、ICパッケージ8がピングリッドアレイパッケージの場合についてのものである。ICパッケージ8の4隅であってピン端子8bの存在しない部分には上下方向に向けてネジ挿通孔8aが貫通形成されている。また、この4隅の角部であってプリント基板に対向する面には、ICパッケージ8のプリント基板接続時において該パッケージがプリント基板2に密着しないようにするためのスペーサ8cが突出形成されている。
【0022】
ICパッケージ8は、図4に示すように、プリント基板2に接続され、そして、このICパッケージ8の上面側には放熱シート3および放熱フィン9が載置されている。プリント基板2、放熱シート3および放熱フィン9には、前記第1の実施例と同様に、ICパッケージ8に形成されたネジ挿通孔8aに対応する位置に夫々ネジ挿通孔2a,3a,9aが形成されている。これらのネジ挿通孔2a,8a,3a,9aは同軸線上にあり、放熱フィン9側からネジ5が挿通されている。ネジ5の先端はプリント基板2の裏面側に貫通突出しており、これにナット6を螺合することにより、基板2,ICパッケージ8,放熱シート3および放熱フィン4は相互に締結保持される。
【0023】
なお、上記第1の実施例および第2の実施例において、ICパッケージ1,8と放熱フィン4,9との間に放熱シート3を介在させたが、これはICパッケージ1,8と放熱フィン4,9との両方の表面に密着して熱伝導効率を上げるとともに、締結時における緩衝材となってICパッケージ1,8の損傷を防止するためである。したがって、この放熱シート3は第1の考案の必須要件となるものではない。
【0024】
図5は、第3の実施例を示すもので、図12に示した従来技術の欠点を除去するために提案されたものであり、プリント基板11に搭載されたICパッケージ12の投影面積より放熱フィン15の投影面積が大きい場合に関するものである。即ち、この第3の実施例においてもICパッケージ12の上面には放熱フィン13の底面を密着させ、この状態でプリント基板11と放熱フィン13とをネジ15とナット16によって相互に締結保持し、ICパッケージ12上に放熱フィン13を固定している。そして、ネジ15の頭部と放熱フィン13との間には圧縮コイルバネ18が介在されており、放熱フィン13をICパッケージ12の上面に付勢接触させている。なお、この第3の実施例においてもICパッケージ12と放熱フィン13との間に上記した放熱シートを介在させるようにしておいても良いことはいうまでもない。また、この実施例おいては、圧縮コイルバネ18を用いて放熱フィン13をICパッケージ12に付勢接触させたが、この様なバネを用いることなく、ネジ15の締結力でもって放熱フィン13をICパッケージ12に押圧接触させるようにしておいても良い。
【0025】
図6は第4の実施例を示した説明図であって、ICパッケージ22がICソケット23を介してプリント基板20に搭載されるデュアルインラインパッケージであって、放熱板24,25がICパッケージ22に着脱自在に取り付けられるものである。即ち、ここにおける放熱板24,25は、アルミや鉄などから形成されており、その形状は、図7からもっとも良く分るように、共に水平方向に延在する水平板部24a,25aと、この水平板部24a,25aの長手方向の両端部から直角方向に曲折した直立部24b,25bを有している。下側の放熱板24の直立部24b,24b間の距離は、上側の放熱板25を内側に収容可能に、上側の放熱板25の直立部25b,25b間距離より板厚分だけ大きくなっている。上記両放熱板24,25の直立部24b,25bには後述する両放熱板24,25を相互に固定保持するためのネジ孔24c,25cが形成されている 図6に戻って説明すると、下側の放熱板24は、その水平板部24aがICパッケージ22の底面と密着するように、かつ、直立部24bがICパッケージ22のリード端子22aの両外側から上向きになるようにしてICパッケージ22とICソケット23間に挟持状態で固定されている。上側の放熱板25は、直立部25bが下側の放熱板24の直立部24b間に嵌合状態で位置し、かつ、水平板部25aがICパッケージ22の上面に密着するようにして下側の放熱板24と平行になるように配置されている。このとき、両直立部24b,25bに形成されたネジ孔24c,25cは合致しており、ここにネジ26が螺合されて両放熱板24,25が相互に固定保持状態となる。
【0026】
図8は、第5の実施例における放熱体を示したもので、下側の放熱板24は上記図6および図7に示した第4の実施例のものと同様に水平板部24a、直立部、ネジ孔24cを有している。本実施例においては、第4の実施例で用いた上側の放熱板25の代りに放熱フィン31を用いるものである。この放熱フィン31は、その長手方向の寸法が放熱板24の直立部24b,24b間に嵌合可能な寸法に設定されており、かつ、その長手方向の両側端面にはネジ孔31aが形成されている。このような放熱フィン31は、図9に示すように、その底面がICパッケージ22の上面に密着状態で放熱板24に固定されている。
【0027】
上記、第4および第5の実施例においても、上記第1の実施例で用いた放熱シート3をICパッケージ22と放熱板24,25および/または放熱フィン31との間に介在させるものであってもよい。
【0028】
なお、第4および第5の実施例においても、放熱板24,25や放熱フィン31の大きさや形状を変更することによってその放熱量を適正に設定することが可能となる。
【0029】
【考案の効果】
上記したように、本考案によれば、放熱フィンや放熱板などの放熱体がICパッケージに圧着状態で取付けられるので、ICパッケージが放熱体を接着不可能なプラスチック製であっても、また、放熱体を有しないセラミックパッケージであっても放熱体を自由に簡単に取付けることができる。したがって、このような放熱体を取付ければ、回路設計をICの最大定格で設計することができ、また回路設計に際してのディレーティングが不要となる。しかも、このような放熱体をICパッケージに取付けておけば、ICからの発熱が外部に放出されてIC自身の温度上昇を小さくさせることができ、その機能的信頼性を向上させることができる。
【0030】
また、本考案によれば、放熱体がICパッケージに着脱自在に取付けられるので、放熱体の投影面積がICパッケージの投影面積よりも大きい場合にも、放熱体を取外しておけば、周辺の電子部品の半田付け作業に支障をあたえることがなくなり、半田付け不良の発生といった事態を有効に防止でき、信頼性の高い製品を得ることが可能となる。
【0031】
また、本考案によれば、ICパッケージがデュアルインラインパッケージの様に放熱体を設けることが困難であっても、容易に放熱体を取付けることができるので、デュアルインラインパッケージのICの設計においても最大定格で回路設計を行うことができ、かつ、IC自体の温度上昇を小さくさせることができ、ICの機能的信頼性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示した説明図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は外観斜視図。
【図2】本考案の第1の実施例に用いるICパッケージ(デュアルインラインパッケージ)を示した説明図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図。
【図3】本考案の第2の実施例に用いるICパッケージ(ピングリッドアレイパッケージ)を示した説明図であって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は外観斜視図。
【図4】本考案の第2の実施例を示した説明図であって、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図5】本考案の第3の実施例を示した説明図であって、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図6】本考案の第4の実施例を示した説明図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は外観斜視図。
【図7】本考案の第4の実施例に用いる放熱体(放熱板)を示した外観斜視図。
【図8】本考案の第5の実施例に用いる放熱体(放熱板と放熱フィン)を示した外観斜視図。
【図9】本考案の第5の実施例を示した説明図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は外観斜視図。
【図10】従来の放熱フィン付きのピングリッドアレイパッケージを示した説明図であって、(a)は外観斜視図、(b)は正面図。
【図11】従来の放熱フィンをピングリッドアレイパッケージに接着したものを示した外観斜視図。
【図12】ICパッケージの投影面積より大きい投影面積を有する放熱フィンをICパッケージに接着したものを示した外観斜視図。
【符号の説明】
1 ICパッケージ(デュアルインラインパッケージ)
2 プリント基板
3 放熱シート
4 放熱フィン
5 ネジ
11 プリント基板
12 ICパッケージ
13 放熱フィン
15 ネジ
16 ナット
20 プリント基板
22 ICパッケージ(デュアルインラインパッケージ)
23 ICソケット
24 放熱板
25 放熱板
26 ネジ
31 放熱フィン
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はICパッケージへの放熱体取付け構造に関し、特にICやLSIなどの電子部品に放熱フィンや放熱板を取付ける構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、電子部品を組込んだ装置の多機能化に伴いICやLSIも多機能(高機能)化されてきており、これに伴ってICパッケージのリード端子数も増加の傾向をたどっている。ところで、リード端子数の増加によってもIC自体の寸法はあまり変らないため、IC自身の発熱が問題になってくる。ICパッケージの材料としてはセラミックやプラスチックなどが用いられているが、ICの発熱量が大きい場合は、熱に強いセラミックを用いることが行われている。また、発熱量が特に大きい場合には、図10に示すように、セラミック製のパッケージ(ピングリッドアレイパッケージ)本体70の上部に放熱フィン71を一体的に形成しておいたり、あるいは図11に示すように、パッケージ本体70の上部に放熱フィン73を一体的に接着したりすることによってICの内部で発生した熱を速やかに放出することが行なわれている。
【0003】
また、放熱フィンを設ける場合には、放熱フィンの表面積が広ければ広いほど放熱効果は高いものとなるが、この場合においてデバイスの高さ方向においては基板などが存在することから、放熱フィンを高さ方向へ高くすることができない。このため、図12に示すように、ICパッケージ74の上面には、その投影面積より大きな投影面積を有する放熱フィン76を接着することが行なわれていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、ICの発熱量を考慮してパッケージをセラミックにした場合は、製作コストが高くなるといった欠点を有する。したがって、近時においてはローコストの見地からエポキシ系、シリコーン系などの樹脂を用いたプラスチックパッケージが広く用いられている。
【0005】
しかし、プラスチックパッケージはセラミック製パッケージのように上面が平坦になっておらず、パッケージの上面に放熱フィンを接着させることが困難となっていた。このため、放熱フィンを有しないプラスチックパッケージの場合には、ICの回路設計において最大定格とならないように設計したり、ディレーティングを行って設計したりしせねばならず、ICの有する能力を最大限発揮させることができないといった課題を有していた。
【0006】
また、図12に示したようなICパッケージ70の投影面積より大きな放熱フィン74を接着している場合には、放熱フィン74が邪魔をして他の電子部品の搭載作業に支障を来すばかりでなく、放熱フィン74の下に隠れたICの外観検査をすることができないといった不都合がある。また、このような大きな放熱フィンは熱容量が大きいため、一括半田付けを行う場合は近傍の電子部品の半田が揚らず、また各部品個々に半田付けを行う場合も熱供給が十分に行えず、何れの場合においても半田付け不良が発生していた。
【0007】
さらに、ICパッケージの内、ピングリッドアレイパッケージは一般的に放熱フィンを取り付けておくことが可能であるが、デュアルインラインパッケージの場合は形状的な制限から放熱フィンを取り付け難いものである。このため、特に放熱フィンを有しないデュアルインラインパッケージのICの回路設計にあたっては、ディレーティングを行なわなければならず、ICの有する能力を最大限発揮させることができないといった課題を有していた。
【0008】
本考案は上記した従来技術の課題に鑑みて提案されたもので、パッケージの基材がプラスチックまたはセラミックのいずれであっても、しかもパッケージの形態がデュアルインラインパッケージまたはピングリッドアレイパッケージのいずれであっても、簡単かつ容易に放熱フィンや放熱板などの放熱体を取り付けることができ、これによって回路設計においてディレーティングを行う必要性をなくし、ICの有する機能を十分に発揮させることができるICパッケージの放熱構造を提供することを目的とする。
【0009】
また、本考案は放熱フィンが大型のものであっても、部品の半田付け搭載性および検査性に優れたICパッケージの放熱構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案は、放熱フィンまたは放熱板などの放熱体がICパッケージに押圧付勢された状態で、かつ、着脱自在に取り付けられていることを特徴とする。
【0011】
また、本考案は、基板に搭載されたICパッケージの上面に放熱フィンの底面部を密着させ、かつ、該放熱フィンがネジによってICパッケージを押圧した状態でプリント基板に固定されていることを特徴とする。
【0012】
また、本考案は、ICパッケージがICソケットを介してプリント基板に搭載されるデュアルインラインパッケージであって、ICソケットとICパッケージとの間に位置してICパッケージの底面部に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する第1の放熱板と、ICパッケージの上面側に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する第2の放熱板とを有し、第1の放熱板はICパッケージをICソケットに装填したときに、ICパッケージとICソケット間に挟持された状態で固定されており、第2の放熱板はICパッケージを挟持した状態で第1の放熱板に離脱可能に締結保持されていることを特徴とする。
【0013】
また、本考案は、ICパッケージがICソケットを介してプリント基板に搭載されるデュアルインラインパッケージにおいて、ICソケットとICパッケージの間に位置してICソケットの底面部に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する第1の放熱板と、ICパッケージの上面に密着する面を有する放熱フィンとからなり、放熱板はICパッケージがICソケットに装填されることによって固定保持され、放熱フィンはICソケットの上面部に圧着した状態で放熱板に離脱可能に固定保持されていることを特徴とする。
【0014】
【作用】
本考案によれば、パッケージがセラミック製であろうとプラスチック製であろうとICパッケージに放熱フィンや放熱板などの放熱体が押圧状態で取り付けられるので、IC内部で発生した熱を外部に放出させることが可能となる。また、この放熱体が着脱自在になっているので、事後において任意の大きさや形状などの放熱体に変更でき、放熱量を調整することが可能となる。
【0015】
また、このように放熱体が着脱自在に構成されているので、放熱体がICパッケージの投影面積より大きい投影面積を有するものであっても、半田付け時や検査時においては放熱体を予め取外してから作業できる。
【0016】
また、本考案によれば、ICパッケージがICソケットを介してプリント基板に搭載されるデュアルインラインパッケージである場合においても、放熱フィンや放熱板などの放熱体をデュアルインラインパッケージに挟持状態で取り付けることができ、該デュアルインラインパッケージが放熱フィンを接着させることが困難なプラスチックから構成されているものであっても有効にIC内部の熱を放出させることができる。この場合も放熱体が着脱自在になっているので、事後において放熱体の大きさや形状などを適宜変更したものを用いることによって放熱量の調整を図ることが可能となる。
【0017】
【実施例】
次に、本考案の実施例について添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は本考案における第1の実施例を示す説明図であって、ICパッケージがデュアルインラインパッケージの場合についてのものである。(a)の平面図、(b)の正面図、(c)の側面図、および(d)の斜視図から分るように、ICパッケージ1のリード端子1bはプリント基板2に半田付けされている。このICパッケージ1の上面には、例えばシリコンやマイカなどの材料から構成された放熱シート3が設けられており、この上にはアルミや鉄などの材料から構成された放熱フィン4が載置されている。
【0019】
ICパッケージ1の長手方向の両端側には、図2に示すように上下に貫通するネジ挿通孔1aが形成されている。図1に示すように、プリント基板2、放熱シート3および放熱フィン4の前記ICパッケージ1のネジ挿通孔1aに対応する位置には夫々ネジ挿通孔2a,3a,4aが形成されている。これらのネジ挿通孔1a,2a,3a,4aは同軸線上にあり、放熱フィン4側からネジ5が挿通されている。ネジ5の先端はプリント基板2の裏面側に貫通突出しており、ナット6を螺合することにより、基板2、ICパッケージ1、放熱シート3および放熱フィン4を相互に締結保持する。即ち、ICパッケージ1と放熱シート3はプリント基板2と放熱フィン4とによって挟持状態となっている。
【0020】
なお、上記説明においては、ネジ5とナット6の締結力によって放熱フィン4をICパッケージ1側に押圧接触させるものであるが、ネジ5の頭部を放熱フィン4から離間せしめ、ここに図示しない圧縮コイルバネを介装し、バネの付勢力でもって放熱フィン4をICパッケージ側に付勢して接触させるものであってもよい。
【0021】
図3は、第2の実施例を示すもので、ICパッケージ8がピングリッドアレイパッケージの場合についてのものである。ICパッケージ8の4隅であってピン端子8bの存在しない部分には上下方向に向けてネジ挿通孔8aが貫通形成されている。また、この4隅の角部であってプリント基板に対向する面には、ICパッケージ8のプリント基板接続時において該パッケージがプリント基板2に密着しないようにするためのスペーサ8cが突出形成されている。
【0022】
ICパッケージ8は、図4に示すように、プリント基板2に接続され、そして、このICパッケージ8の上面側には放熱シート3および放熱フィン9が載置されている。プリント基板2、放熱シート3および放熱フィン9には、前記第1の実施例と同様に、ICパッケージ8に形成されたネジ挿通孔8aに対応する位置に夫々ネジ挿通孔2a,3a,9aが形成されている。これらのネジ挿通孔2a,8a,3a,9aは同軸線上にあり、放熱フィン9側からネジ5が挿通されている。ネジ5の先端はプリント基板2の裏面側に貫通突出しており、これにナット6を螺合することにより、基板2,ICパッケージ8,放熱シート3および放熱フィン4は相互に締結保持される。
【0023】
なお、上記第1の実施例および第2の実施例において、ICパッケージ1,8と放熱フィン4,9との間に放熱シート3を介在させたが、これはICパッケージ1,8と放熱フィン4,9との両方の表面に密着して熱伝導効率を上げるとともに、締結時における緩衝材となってICパッケージ1,8の損傷を防止するためである。したがって、この放熱シート3は第1の考案の必須要件となるものではない。
【0024】
図5は、第3の実施例を示すもので、図12に示した従来技術の欠点を除去するために提案されたものであり、プリント基板11に搭載されたICパッケージ12の投影面積より放熱フィン15の投影面積が大きい場合に関するものである。即ち、この第3の実施例においてもICパッケージ12の上面には放熱フィン13の底面を密着させ、この状態でプリント基板11と放熱フィン13とをネジ15とナット16によって相互に締結保持し、ICパッケージ12上に放熱フィン13を固定している。そして、ネジ15の頭部と放熱フィン13との間には圧縮コイルバネ18が介在されており、放熱フィン13をICパッケージ12の上面に付勢接触させている。なお、この第3の実施例においてもICパッケージ12と放熱フィン13との間に上記した放熱シートを介在させるようにしておいても良いことはいうまでもない。また、この実施例おいては、圧縮コイルバネ18を用いて放熱フィン13をICパッケージ12に付勢接触させたが、この様なバネを用いることなく、ネジ15の締結力でもって放熱フィン13をICパッケージ12に押圧接触させるようにしておいても良い。
【0025】
図6は第4の実施例を示した説明図であって、ICパッケージ22がICソケット23を介してプリント基板20に搭載されるデュアルインラインパッケージであって、放熱板24,25がICパッケージ22に着脱自在に取り付けられるものである。即ち、ここにおける放熱板24,25は、アルミや鉄などから形成されており、その形状は、図7からもっとも良く分るように、共に水平方向に延在する水平板部24a,25aと、この水平板部24a,25aの長手方向の両端部から直角方向に曲折した直立部24b,25bを有している。下側の放熱板24の直立部24b,24b間の距離は、上側の放熱板25を内側に収容可能に、上側の放熱板25の直立部25b,25b間距離より板厚分だけ大きくなっている。上記両放熱板24,25の直立部24b,25bには後述する両放熱板24,25を相互に固定保持するためのネジ孔24c,25cが形成されている 図6に戻って説明すると、下側の放熱板24は、その水平板部24aがICパッケージ22の底面と密着するように、かつ、直立部24bがICパッケージ22のリード端子22aの両外側から上向きになるようにしてICパッケージ22とICソケット23間に挟持状態で固定されている。上側の放熱板25は、直立部25bが下側の放熱板24の直立部24b間に嵌合状態で位置し、かつ、水平板部25aがICパッケージ22の上面に密着するようにして下側の放熱板24と平行になるように配置されている。このとき、両直立部24b,25bに形成されたネジ孔24c,25cは合致しており、ここにネジ26が螺合されて両放熱板24,25が相互に固定保持状態となる。
【0026】
図8は、第5の実施例における放熱体を示したもので、下側の放熱板24は上記図6および図7に示した第4の実施例のものと同様に水平板部24a、直立部、ネジ孔24cを有している。本実施例においては、第4の実施例で用いた上側の放熱板25の代りに放熱フィン31を用いるものである。この放熱フィン31は、その長手方向の寸法が放熱板24の直立部24b,24b間に嵌合可能な寸法に設定されており、かつ、その長手方向の両側端面にはネジ孔31aが形成されている。このような放熱フィン31は、図9に示すように、その底面がICパッケージ22の上面に密着状態で放熱板24に固定されている。
【0027】
上記、第4および第5の実施例においても、上記第1の実施例で用いた放熱シート3をICパッケージ22と放熱板24,25および/または放熱フィン31との間に介在させるものであってもよい。
【0028】
なお、第4および第5の実施例においても、放熱板24,25や放熱フィン31の大きさや形状を変更することによってその放熱量を適正に設定することが可能となる。
【0029】
【考案の効果】
上記したように、本考案によれば、放熱フィンや放熱板などの放熱体がICパッケージに圧着状態で取付けられるので、ICパッケージが放熱体を接着不可能なプラスチック製であっても、また、放熱体を有しないセラミックパッケージであっても放熱体を自由に簡単に取付けることができる。したがって、このような放熱体を取付ければ、回路設計をICの最大定格で設計することができ、また回路設計に際してのディレーティングが不要となる。しかも、このような放熱体をICパッケージに取付けておけば、ICからの発熱が外部に放出されてIC自身の温度上昇を小さくさせることができ、その機能的信頼性を向上させることができる。
【0030】
また、本考案によれば、放熱体がICパッケージに着脱自在に取付けられるので、放熱体の投影面積がICパッケージの投影面積よりも大きい場合にも、放熱体を取外しておけば、周辺の電子部品の半田付け作業に支障をあたえることがなくなり、半田付け不良の発生といった事態を有効に防止でき、信頼性の高い製品を得ることが可能となる。
【0031】
また、本考案によれば、ICパッケージがデュアルインラインパッケージの様に放熱体を設けることが困難であっても、容易に放熱体を取付けることができるので、デュアルインラインパッケージのICの設計においても最大定格で回路設計を行うことができ、かつ、IC自体の温度上昇を小さくさせることができ、ICの機能的信頼性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示した説明図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は外観斜視図。
【図2】本考案の第1の実施例に用いるICパッケージ(デュアルインラインパッケージ)を示した説明図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図。
【図3】本考案の第2の実施例に用いるICパッケージ(ピングリッドアレイパッケージ)を示した説明図であって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は外観斜視図。
【図4】本考案の第2の実施例を示した説明図であって、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図5】本考案の第3の実施例を示した説明図であって、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図6】本考案の第4の実施例を示した説明図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は外観斜視図。
【図7】本考案の第4の実施例に用いる放熱体(放熱板)を示した外観斜視図。
【図8】本考案の第5の実施例に用いる放熱体(放熱板と放熱フィン)を示した外観斜視図。
【図9】本考案の第5の実施例を示した説明図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は外観斜視図。
【図10】従来の放熱フィン付きのピングリッドアレイパッケージを示した説明図であって、(a)は外観斜視図、(b)は正面図。
【図11】従来の放熱フィンをピングリッドアレイパッケージに接着したものを示した外観斜視図。
【図12】ICパッケージの投影面積より大きい投影面積を有する放熱フィンをICパッケージに接着したものを示した外観斜視図。
【符号の説明】
1 ICパッケージ(デュアルインラインパッケージ)
2 プリント基板
3 放熱シート
4 放熱フィン
5 ネジ
11 プリント基板
12 ICパッケージ
13 放熱フィン
15 ネジ
16 ナット
20 プリント基板
22 ICパッケージ(デュアルインラインパッケージ)
23 ICソケット
24 放熱板
25 放熱板
26 ネジ
31 放熱フィン
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 放熱フィンまたは放熱板などの放熱体がICパッケージに押圧された状態で、かつ、着脱自在に取り付けられていることを特徴とするICパッケージへの放熱体取付け構造。
【請求項2】 基板に搭載されたICパッケージの上面に放熱フィンの底面部が密着されており、かつ、該放熱フィンがICパッケージを押圧した状態でプリント基板に固定保持されていることを特徴とするICパッケージへの放熱体取付け構造。
【請求項3】 ICパッケージがICソケットを介してプリント基板に搭載されるデュアルインラインパッケージであって、ICソケットとICパッケージとの間に位置してICパッケージの底面部に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する第1の放熱板と、ICパッケージの上面側に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する第2の放熱板とを有し、第1の放熱板はICパッケージをICソケットに装填したときに、ICパッケージとICソケット間に挟持された状態で固定されており、第2の放熱板がICパッケージを挟持した状態で第1の放熱板に離脱可能に締結保持されていることを特徴とするICパッケージへの放熱体取付け構造。
【請求項4】 ICパッケージがICソケットを介してプリント基板に搭載されるデュアルインラインパッケージにおいて、ICソケットとICパッケージの間に位置してICソケットの底面部に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する放熱板と、ICパッケージの上面に密着する面を有する放熱フィンとを有し、放熱板は、ICパッケージをICソケットに装填したときに、ICパッケージとICソケット間に挟持された状態で固定されており、放熱フィンは、ICソケットの上面部に圧着された状態で放熱板に離脱可能に固定保持されていることを特徴とするICパッケージへの放熱体取付け構造。
【請求項1】 放熱フィンまたは放熱板などの放熱体がICパッケージに押圧された状態で、かつ、着脱自在に取り付けられていることを特徴とするICパッケージへの放熱体取付け構造。
【請求項2】 基板に搭載されたICパッケージの上面に放熱フィンの底面部が密着されており、かつ、該放熱フィンがICパッケージを押圧した状態でプリント基板に固定保持されていることを特徴とするICパッケージへの放熱体取付け構造。
【請求項3】 ICパッケージがICソケットを介してプリント基板に搭載されるデュアルインラインパッケージであって、ICソケットとICパッケージとの間に位置してICパッケージの底面部に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する第1の放熱板と、ICパッケージの上面側に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する第2の放熱板とを有し、第1の放熱板はICパッケージをICソケットに装填したときに、ICパッケージとICソケット間に挟持された状態で固定されており、第2の放熱板がICパッケージを挟持した状態で第1の放熱板に離脱可能に締結保持されていることを特徴とするICパッケージへの放熱体取付け構造。
【請求項4】 ICパッケージがICソケットを介してプリント基板に搭載されるデュアルインラインパッケージにおいて、ICソケットとICパッケージの間に位置してICソケットの底面部に密着する水平板部と,該水平板部のパッケージ長手方向両端側に設けられた直立部とを有する放熱板と、ICパッケージの上面に密着する面を有する放熱フィンとを有し、放熱板は、ICパッケージをICソケットに装填したときに、ICパッケージとICソケット間に挟持された状態で固定されており、放熱フィンは、ICソケットの上面部に圧着された状態で放熱板に離脱可能に固定保持されていることを特徴とするICパッケージへの放熱体取付け構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図9】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図9】
【図12】
【公開番号】実開平7−36453
【公開日】平成7年(1995)7月4日
【考案の名称】ICパッケージへの放熱体取付け構造
【国際特許分類】
【出願番号】実願平5−67474
【出願日】平成5年(1993)12月17日
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【公開日】平成7年(1995)7月4日
【考案の名称】ICパッケージへの放熱体取付け構造
【国際特許分類】
【出願日】平成5年(1993)12月17日
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
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