説明

IL−17AおよびIL−17Fの両方に結合する抗体ならびにその使用方法

本発明はIL−17AおよびIL−17Fの活性をブロック、阻害、低減、拮抗または中和することに関する。IL−17AおよびIL−17Fは炎症過程およびヒトの疾患に関与するサイトカインである。本発明はIL−17AおよびIL−17Fの両方に結合する抗体、ならびに、炎症におけるその使用の方法を包含する。本発明の抗体および組成物によって治療または予防される疾患しては、喘息、慢性炎症性疾患および急性炎症性疾患が挙げられ、この慢性炎症性疾患としては、炎症性腸疾患、潰瘍性結腸炎、クローン病、関節炎、アトピー性皮膚炎または乾癬が、この急性炎症性疾患としては、内毒素血症、敗血症、トキシックショック症候群または感染性疾患が挙げられる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
IL−17A(配列番号2)およびIL−17F(配列番号4)の両方に結合する単離抗体。
【請求項2】
前記抗体がIL−17Fエピトープに結合し、該エピトープが配列番号4のアミノ酸残基23、25、27、29および34を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項3】
前記抗体がIL−17Aエピトープに結合し、該エピトープが配列番号2のアミノ酸残基20、22、24、26および31を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項4】
前記抗体が、IL−17Fエピトープ、ただし該エピトープは配列番号4のアミノ酸残基23、25、27、29および34を含むもの、ならびにIL−17Aエピトープ、ただし該エピトープは配列番号2のアミノ酸残基20、22、24、26および31を含むものに結合する、請求項1記載の抗体。
【請求項5】
前記抗体がIL−17Fエピトープに結合し、該エピトープが配列番号4のアミノ酸残基23〜34を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項6】
前記抗体がIL−17Aエピトープに結合し、該エピトープが配列番号2のアミノ酸残基20〜31を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項7】
前記抗体がIL−17Fエピトープに結合し、該エピトープが配列番号4のアミノ酸残基67〜73を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項8】
前記抗体がIL−17Aエピトープに結合し、該エピトープが配列番号2のアミノ酸残基69〜75を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項9】
前記抗体がIL−17Fエピトープ、ただし該エピトープは配列番号4のアミノ酸残基87〜93を含むもの、およびIL−17Aエピトープ、ただし該エピトープは配列番号2のアミノ酸残基69〜75を含むものに結合する、請求項1記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体がIL−17Fエピトープに結合し、該エピトープが配列番号4のアミノ酸残基79〜85を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項11】
前記抗体がIL−17Aエピトープに結合し、該エピトープが配列番号2のアミノ酸残基81〜87を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項12】
前記抗体がIL−17Fエピトープ、ただし該エピトープは配列番号4のアミノ酸残基79〜85を含むもの、およびIL−17Aエピトープ、ただし該エピトープは配列番号2のアミノ酸残基81〜87を含むものに結合する、請求項1記載の抗体。
【請求項13】
前記抗体がIL−17Fエピトープに結合し、該エピトープが配列番号4のアミノ酸残基147〜152を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項14】
前記抗体がIL−17Aエピトープに結合し、該エピトープが配列番号2のアミノ酸残基149〜154を含む、請求項1記載の抗体。
【請求項15】
前記抗体がIL−17Fエピトープ、ただし該エピトープは配列番号4のアミノ酸残基147〜152を含むもの、およびIL−17Aエピトープ、ただし該エピトープは配列番号2のアミノ酸残基149〜154を含むものに結合する、請求項1記載の抗体。
【請求項16】
前記抗体がIL−17Fエピトープに結合し、該エピトープが配列番号4のアミノ酸残基105〜109および147〜152を含む不連続エピトープである、請求項1記載の抗体。
【請求項17】
前記抗体がIL−17Aエピトープに結合し、該エピトープが配列番号2のアミノ酸残基107〜111および148〜154を含む不連続エピトープである、請求項1記載の抗体。
【請求項18】
前記抗体がIL−17Fエピトープ、ただし該エピトープは配列番号4のアミノ酸残基105〜109および147〜152を含む不連続エピトープであるもの、ならびにIL−17Aエピトープ、ただし該エピトープは配列番号2のアミノ酸残基107〜111および148〜154を含む不連続エピトープであるものに結合する、請求項1記載の抗体。
【請求項19】
前記抗体がIL−17Fエピトープに結合し、該エピトープが配列番号4のアミノ酸残基79〜85、119〜122および130〜134を含む不連続エピトープである、請求項1記載の抗体。
【請求項20】
前記抗体がIL−17Aエピトープに結合し、該エピトープが配列番号2のアミノ酸残基81〜87、121〜124および132〜136を含む不連続エピトープである、請求項1記載の抗体。
【請求項21】
前記抗体がIL−17Fエピトープ、ただし該エピトープは配列番号4のアミノ酸残基79〜85、119〜122および130〜134を含む不連続エピトープであるもの、ならびにIL−17Aエピトープ、ただし該エピトープは配列番号2のアミノ酸残基81〜87、121〜124および132〜136を含む不連続エピトープであるものに結合する、請求項1記載の抗体。
【請求項22】
前記抗体がヒトまたは動物における非経口、経口、鼻腔内、皮下、エアロゾル化または静脈内への投与に適する、請求項1〜21のいずれかに記載の抗体。
【請求項23】
前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項1〜21のいずれかに記載の抗体。
【請求項24】
前記モノクローナル抗体はマウス、キメラ、ヒト化およびヒトのモノクローナル抗体よりなる群から選択される、請求項23記載の抗体。
【請求項25】
前記抗体が単鎖モノクローナル抗体である、請求項1〜21のいずれかに記載の抗体。
【請求項26】
前記抗体が二重特異性抗体である、請求項1〜21のいずれかに記載の抗体。
【請求項27】
前記抗体がIL−17AおよびIL−17Fの両方に結合する交差反応性のモノクローナル抗体である、請求項1〜21のいずれかに記載の抗体。
【請求項28】
請求項1〜27のいずれかに記載の抗体を含有する単離抗血清。
【請求項29】
請求項1〜27のいずれかに記載の抗体および該抗体による結合を検出するための手段を含む診断キット。
【請求項30】
結合を検出するための前記手段が前記抗体に連結した検出可能な標識を含む、請求項29記載の診断キット。
【請求項31】
請求項1〜27のいずれかに記載の抗体の有効量および製薬上許容しうるビヒクル、担体または賦形剤を含む、炎症を治療または予防するための医薬組成物。
【請求項32】
治療または予防される感染症が、喘息、慢性炎症性疾患および急性炎症性疾患よりなる群から選択される、請求項31記載の医薬組成物。
【請求項33】
疾患が炎症性腸疾患、潰瘍性結腸炎、クローン病、関節炎、アトピー性皮膚炎または乾癬を含む慢性炎症性疾患である、請求項32記載の医薬組成物。
【請求項34】
疾患が内毒素血症、敗血症、トキシックショック症候群または感染性疾患を含む急性炎症性疾患である、請求項32記載の医薬組成物。
【請求項35】
請求項1〜27のいずれかに記載の抗体の有効量をヒトまたは動物の患者に投与することを含む炎症を治療または予防する方法。
【請求項36】
炎症を低減させるために十分な請求項1〜27のいずれかに記載の抗体の組成物の量を炎症を有する哺乳類に投与することを含むIL−17A誘導またはIL−17F誘導炎症を低減する方法。
【請求項37】
炎症を低減させるために十分な請求項1〜27のいずれかに記載の抗体の組成物の量を炎症を有する哺乳類に投与することを含むIL−17A誘導およびIL−17F誘導炎症を低減する方法。
【請求項38】
請求項1〜27のいずれかに記載の抗体を投与することを含むIL−17AまたはIL−17Fが役割を果たしている炎症性疾患に罹患した哺乳類を治療する方法であって、IL−17A(配列番号2)またはIL−17F(配列番号4)のいずれかの炎症活性を低減する方法。
【請求項39】
請求項1〜27のいずれかに記載の抗体を投与することを含むIL−17AおよびIL−17Fが役割を果たしている炎症性疾患に罹患した哺乳類を治療する方法であって、IL−17A(配列番号2)およびIL−17F(配列番号4)のいずれかの炎症活性を低減する方法。
【請求項40】
前記疾患が喘息である請求項36〜39のいずれかに記載の方法。
【請求項41】
前記疾患が慢性炎症性疾患である請求項36〜39のいずれかに記載の方法。
【請求項42】
前記疾患が炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、潰瘍性結腸炎、クローン病、関節炎、アトピー性皮膚炎または乾癬を含む慢性炎症性疾患である、請求項41記載の方法。
【請求項43】
前記疾患が急性炎症性疾患である請求項36〜39のいずれかに記載の方法。
【請求項44】
前記疾患が内毒素血症、敗血症、トキシックショック症候群または感染性疾患を含む急性炎症性疾患である請求項43記載の方法。
【請求項45】
請求項1〜27のいずれかに記載の抗体の有効量を投与することにより、IL−17AまたはIL−17Fの活性に関連する被験体における病理学的状態を治療することを含む、該病理学的状態を治療する方法。
【請求項46】
前記病理学的状態が喘息である、請求項45記載の方法。
【請求項47】
前記病理学的状態が慢性炎症性状態である、請求項46記載の方法。
【請求項48】
前記慢性炎症性状態が炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、潰瘍性結腸炎、クローン病、関節炎、アトピー性皮膚炎または乾癬を含む、請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記病理学的状態が急性炎症性状態である、請求項45記載の方法。
【請求項50】
前記急性炎症性状態が内毒素血症、敗血症、トキシックショック症候群または感染性疾患を含む、請求項49記載の方法。
【請求項51】
請求項1〜27のいずれかに記載の抗体を含むIL−17AまたはIL−17Fが役割を果たしている炎症性疾患に罹患した哺乳類を治療する方法であって、炎症活性を低減する方法。
【請求項52】
前記疾患が喘息である、請求項51記載の方法。
【請求項53】
前記疾患が慢性炎症性疾患である、請求項51記載の方法。
【請求項54】
前記疾患が炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、潰瘍性結腸炎、クローン病、関節炎、アトピー性皮膚炎または乾癬を含む慢性炎症性疾患である、請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記疾患が急性炎症性疾患である、請求項51記載の方法。
【請求項56】
前記疾患が内毒素血症、敗血症、トキシックショック症候群または感染性疾患を含む急性炎症性疾患である、請求項55記載の方法。
【請求項57】
請求項1〜27のいずれかに記載の抗体または抗体フラグメントであって、該抗体または抗体フラグメントがIL−17A(配列番号2)またはIL−17F(配列番号4)のいずれかの炎症促進性活性を低減する、抗体または抗体フラグメント。
【請求項58】
前記抗体または抗体フラグメントがIL−17A(配列番号2)およびIL−17F(配列番号4)の両方の炎症促進性活性を低減する、請求項57記載の抗体または抗体フラグメント。
【請求項59】
前記抗体フラグメントが(a)ポリクローナル抗体、(b)マウスモノクローナル抗体、(c)(b)由来のヒト化抗体、(d)抗体フラグメント、または(e)ヒトモノクローナル抗体である、請求項58記載の抗体または抗体フラグメント。
【請求項60】
前記抗体がさらに放射性核種、酵素、基質、コファクター、蛍光マーカー、化学発光マーカー、ペプチドタグ、磁性粒子、薬品または毒素を含む、請求項59記載の抗体または抗体フラグメント。
【請求項61】
前記抗体がさらにPEG化を含む、請求項60記載の抗体。
【請求項62】
前記抗体フラグメントが(a)ポリクローナル抗体、(b)マウスモノクローナル抗体、(c)(b)由来のヒト化抗体、(d)抗体フラグメント、または(e)ヒトモノクローナル抗体である請求項61記載の抗体または抗体フラグメント。

【図1】
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【公表番号】特表2009−534297(P2009−534297A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558561(P2008−558561)
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/063787
【国際公開番号】WO2007/106769
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(505222646)ザイモジェネティクス, インコーポレイテッド (72)
【Fターム(参考)】