説明

LCDディスプレイのバックライトの故障を予測するためのシステムおよび方法

内部照明を使用する任意のディスプレイ、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、デジタル光処理(DLP)(登録商標)、または液晶オンシリコン(LCoS)のバックライトの故障を予測するための早期警告システムおよび方法である。このディスプレイはフラットスクリーンタイプまたはプロジェクタタイプとすることができる。ある時間内に故障が切迫していることを示すディスプレイが表示される。残りの寿命を示すカウントダウンディスプレイも提供できる。バックライトの色温度を時間をかけてモニタし、比較し、故障の予測を行う。測定値として光の個々の成分、例えば赤色成分、緑色成分および青色成分の測定値を挙げることができる。これら成分を時間に対して別々に比較し、故障予測のスレッショルドに達したカラーシフトを検出できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にはディスプレイデバイスに関し、より詳細には、バックライトの故障を予測するためにディスプレイデバイスのバックライトの光出力を測定することに関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
フラットパネルの液晶ディスプレイ(LCD)は、情報を伝えるための、普及しているディスプレイデバイスとなっている。LCDは、重量が軽いこと、サイズが小さいこと、かつ電力条件が低いことにより、陰極線管(CRT)ディスプレイおよびその他のディスプレイタイプよりも汎用性が大幅に広くなっている。しかしながら、LCDは、表示される情報を見るために照明源を必要とする。高画質のLCD、例えば透過型カラーLCDユニットは、一般に内部光源によってバック照明される。すなわちLCDが発生する合成画像の視認性を増すために、液晶層の後方にバックライトが置かれる。透過反射型LCDユニットは、一般に内部光源または外部(例えば周辺)光源に依存しているが、反射型LCDは外部光源に全面的に依存している。LCDまたはDLP(テキサスインスツルメンツ社によるデジタルライトプロセシング(登録商標))のいずれかを使用する投射型ディスプレイは、一般に照明のために白熱ランプを使用している。白熱ランプのフィラメントの一部は寿命末期には侵食され、かつ細くなり、したがってより高温となるという理由から、白熱ランプの色温度は寿命終了近くで高くなることが分かっている。
【0003】
LCDユニットは、今日、コンピュータ業界を含む多くの応用分野で使用されており、この応用分野ではLCDユニットはラップトップコンピュータのための優れたディスプレイ選択ユニットであるだけでなく、小さいサイズが魅力的であるデスクトップコンピュータに対しての使用も次第に増加している。これらLCDユニットは、他の多くのポータブル電子デバイスでも使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
透過型液晶ディスプレイは、そのバックライトが故障すると、使用できなくなる。LCDによって表示される情報は、容易に見ることができないので、ディスプレイは基本的には作動できない状態となる。かかる故障はディスプレイに関連するデバイスまたはシステムの作動を損なう。一部のケースでは、LCDが関連するデバイスまたはシステムが完全に使用できない状態になり得る。LCDは医療機器にも使用されている。LCDは医薬投与システムおよび医薬保管システムだけでなく、他の多くのタイプの医療機器のユーザーインタフェースとなっている。多くの医療機器応用分野では、他の応用分野と同じようにLCDは医療機器の一体的部分となっているので、故障しても容易には交換できない。デスクトップコンピュータの応用分野では、LCDが故障したときに一般に別のLCDを容易に得ることができ、この別のLCDをコンピュータに接続し、ユーザーは自分の作業を続行することができる。ラップトップコンピュータおよび多くの医療機器デバイスの場合、機器自体を分解しなければならず、故障したLCDを取り外し、作動するLCDを元の場所に設置しなければならない。このことは大幅な労力および時間を必要とし、LCDの交換を行っている間、機器は作動しない状態のままである。例えば注入ポンプコントローラに関連するディスプレイでバックライトの故障が生じると、バックライトを交換するまでコントローラの使用を中断しなければならないことがある。コントローラ全体を容易に交換できる場合、注入ポンプを新しいコントローラで即座に使用できるよう注入ポンプを元に戻し、その間、最初のコントローラにあった故障したディスプレイを交換することができるが、交換コントローラが入手でき、交換コントローラを再プログラムできることが前提となる。
【0005】
別の例として、医療供給キャビネットのアクセスコントローラに関連するディスプレイ上のバックライトが故障すると、そのキャビネットは、通常のサービスに使用できなくなり得る。かかる事故が生じた場合、そのキャビネットに保管されている、被管理物質、例えば睡眠薬を別の供給キャビネットに移し替え、権限のある人しかそれにアクセスできないように保証しなければならない。管理されている医薬をあるキャビネットから別のキャビネットへ、実際に物理的に移動させる他に、かかる医薬の位置をモニタしているサーバー内に移し替えのデータをロギングしなければならない。かかる移し替え作業をするには、かなりの時間が必要であり、ほとんどの健康管理従事者の既に繁雑であるスケジュールを鑑みれば、このような移し替え作業は望ましいものではない。いずれの場合においても、医療およびその他の設定におけるバックライトの故障は、作業の流れの効率に悪影響を与え得る。
【0006】
LCDユニットの一般的なバックライトは、発光ダイオード(LED)および冷陰極蛍光ランプ(CCFL)である。CCFLの欠点は、作動寿命が比較的短いことであり、CCFLおよびその他の照明源によって発生される光の色温度は、時間と共にシフトすることが知られている。CRTディスプレイおよびバックライトからの光の色温度のシフトを補償するために、自動ホワイトバランス調節を行うのにカラーセンサがこれまで使用されている。一般に任意の照明源からの白色光の色温度は、光の赤色、緑色および青色の強度成分の相対的パーセント寄与分と相関性がある。ケルビン度(°K)で示される比較的高い色温度は、青色の寄与分がより大きい白色を示し、比較的低い色温度は、赤色寄与分がより大きい白色を示す。光源からの光の強度を調節するのに、LCDユニットと共に光検出器も使用されている。しかしながら、本発明者が知る限り、LCDの差し迫った故障を予測するためのセンサは、これまで全く使用されていない。
【0007】
すべてのバックライトは使用により、または単なる経年により、最終的には故障する。一部のタイプのバックライトは、他のタイプのバックライトよりも早く故障する。問題はこの故障がいつ起きるかである。多くのケースまたはほとんどのケースでは、バックライトが故障する結果、関連するLCDが作動できなくなる。LCDが差し迫って作動できなくなることを正確に予測する能力により、故障するLCDを定期的に交換したり、または修理するための時間の前にステップをとることができるという利点をユーザーに提供できる。LCDが医療機器の作動にとって一体的で、かつ必要な部品であり、LCDの故障が予測された場合、LCDが実際に故障してしまう前に医療機器をメンテナンスをするスケジュールを立てることができ、このメンテナンスの間にLCDを交換または修理できる。かかるメンテナンスのスケジュールを立てることができるという能力があれば、医療機器が必要とされているとき、または実際に作動しているときに、LCDのバックライトの故障を原因として医療機器が予期せず作動できない状態となることがないという、より高い信頼性レベルが生じることになる。
【0008】
バックライトに対して単に日数または月数または年数のような一定の寿命を割り当てたり、その寿命を示すのに作動時間数を割り当てたりすることは、結果的にオペレータに、バックライトの使用の履歴に注意していなければならないという別の負担を負わせることになる。オンオフの切り換え回数も寿命に影響し得る。このデータを記録し、これを定期的に検討することは、サポートする時間のないオペレータに負担を負わせ得る。オペレータは、故障を予測するためにバックライトのサービス時間およびバックライトのオンオフサイクルを常に記録し、分析するよりも、バックライトが故障するまで待つだけであり、故障すればそれを修理するという、より効率的な解決方法をとることもできる。当然ながら、故障するのを待つという解決方法は、LCDおよびバックライトが重要な用途で使用されている場合、上記のような悪い結果を生じさせ得る。
【0009】
したがって、当業者であれば、液晶ディスプレイのバックライトの故障をより正確にあらかじめ警告する手段に対する必要性があることを認識している。かかる警告を行う自動的なシステムおよび方法に対するニーズも認識していよう。かかる警告は、故障前にバックライトを交換することでユーザーが予防的なメンテナンスを行えるようにすることにより、バックライトの故障による作業の流れの効率に対するネガティブな効果を低減する。本発明は上記およびそれ以外の必要性を満たすものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
端的に、かつ一般的に述べれば、本発明はディスプレイのバックライトの故障を予測するシステムおよび方法に関する。特に、ディスプレイのバックライトの故障を予測するシステムであって、前記バックライトからの光のカラー測定を行い、前記カラー測定中に検出された光を示す測定信号を発生するようになっている、前記バックライトと光通信するセンサと、前記カラー測定の値を記憶するようになっているメモリデバイスと、異なる時間においてバックライトから取り込まれた複数の測定信号を受信し、これら複数の測定信号を互いに比較し、少なくとも2つの測定信号の間の比較に基づき、バックライトの予測される故障の予測信号を発生するようになっている、前記センサおよび前記メモリと通信するプロセッサとを備えたシステムが提供される。より詳細な様相によれば、前記プロセッサは、更に前記デバイス内に前記測定信号を記憶し、前記記憶された測定信号を検索するよう、前記メモリデバイスにアクセスし、前記検索された測定信号とより最新の測定信号とを比較し、前記検索された測定信号と前記より最新の測定信号との比較に基づき、前記バックライトの予測される故障の前記予測信号を発生するようになっている。
【0011】
本発明の別の詳細な様相によれば、前記プロセッサは、前記比較の結果がスレッショルドを超えたときに、更に故障警告信号をディスプレイに発生すようになっている。前記プロセッサは、前記比較の結果がスレッショルドを超えたときに、警告ライトを点灯するように故障警告信号を発生するようになっている。前記プロセッサは、前記比較に基づき、故障まで残っているバックライトの作動寿命を示す残存寿命信号をディスプレイに発生するようになっている。
【0012】
更に別の様相によれば、前記センサは、前記バックライトから検出された前記光の前記色温度を示す測定信号を発生するようになっており、前記プロセッサは、前記バックライトのより最新の色温度測定信号と前記バックライトのより旧い色温度とを比較し、前記より最新の測定値と前記より旧い測定値との差が故障スレッショルドに達したときに、予測される故障の予測信号を発生するようになっている。前記センサは、前記バックライトからの光の赤色成分、緑色成分および青色成分を検出し、これら赤色成分、緑色成分および青色成分を示す成分測定信号を発生するようになっており、前記プロセッサは更に、前記赤色成分、緑色成分および青色成分の各々のより最新の成分測定信号とより旧い成分測定信号とを比較し、前記成分のうちの少なくとも1つの前記より最新の測定値と前記より旧い測定値との差が故障スレッショルドに達したときに、予測される故障の予測信号を発生するようになっている。
【0013】
本発明に係わる方法に関係する様相によれば、前記バックライトが発生した光を検出するステップと、前記バックライトからの光のカラー測定を行うステップと、前記カラー測定中に検出された前記光を示す測定信号を発生するステップと、前記複数のカラー測定信号を互いに比較し、異なる時間に取り込まれた少なくとも2つの測定信号の間の比較に基づき、前記バックライトの故障の予測信号を発生するステップとを備えた、ディスプレイのバックライトの故障を予測する方法が提供される。より詳細な特徴によれば、前記カラー測定を行うステップは、前記バックライトの色温度を測定するステップを含み、前記比較するステップは、異なる時間において行われる色温度を測定するステップを含む。
【0014】
更に詳細な様相によれば、前記カラー測定を行うステップは、前記バックライトからの光のカラー成分を検出するステップを含み、前記比較するステップは、前記成分の各々のより最新の成分測定信号と前記成分の各々のより旧い成分測定信号とを比較し、前記成分のうちの少なくとも1つのより最新の測定値とより旧い測定値との間の差が故障スレッショルドに達したときに、前記バックライトの予測される故障の予測信号を発生するステップを含む。更に詳細な様相によれば、前記カラー成分を検出するステップは、赤色成分、緑色成分および青色成分を検出するステップを含む。
【0015】
本方法の更に詳細な様相によれば、前記バックライトの故障の予測信号を発生するステップは、警告ライトを照明するステップを含む。本方法は、前記比較するステップに基づき、故障前に前記バックライトに残っている作動寿命を示す残存寿命信号をディスプレイに発生するステップを更に含む。
【0016】
添付図面を参照して読むべき次の詳細な説明から、本発明の特徴および利点がより容易に理解できよう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】コントローラに取り付けられた注射ポンプモジュールを含むモジュラー式医薬注入システムの正面パネルの図であり、注射ポンプモジュールとコントローラの双方は、患者への注入の制御をするのに使用される少なくとも1つのLCDを有する。
【図2】ユーザーインターフェース内にLCDを含む、コンピュータと共にキャビネットへのアクセスをコンピュータ制御する医薬保管キャビネットの斜視図である。
【図3】バックライトに結合されたセンサからのカラー測定値に応答し、更にメモリデバイス内に記憶された基準カラー測定値に応答し、警告信号を通信デバイスへ送信するプロセッサを示すシステムのブロック図である。
【図4】故障警告テキストおよび垂直フォーマットとなっている、故障まで残っている時間を示す数字を示すバックライトの故障予測の図である。
【図5】故障警告テキストおよび水平フォーマットとなっている、故障までに残っている時間を示す数字を示すバックライトの故障予測の図である。
【図6】図1の一部の拡大図であり、コントローラの正面パネルのディスプレイに図4および5の警告を設けた例、および次の図7および8にしたがった警告ライトの位置を示す。
【図7】図6に示されるような医療デバイスの正面パネルに表示できる2つの警告インジケータおよび関連テキストの使用を示す図である。
【図8】図6に示されるような医療デバイスの正面パネルに置くことができる単一の警告インジケータおよび関連するテキストの使用を示す図である。
【図9】作成され、記憶され、予測を判断する際に比較されるカラー測定値を示すLCDディスプレイのバックライトの故障の予測の一実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
次に、本発明の実施形態を示すための図面を参照して頂きたい。この図面では、同様な参照番号は数個の図面にわたって対応するか、または同様な要素を示す。図1には医療デバイス20が示されており、この医療デバイス20は、注入ポンプ22、この場合注射ポンプと、ユーザーインターフェース26を有するコントローラ24とを含み、ユーザーインターフェース26は、液晶ディスプレイ(LCD)28と、複数のユーザー入力ボタン30とを含む。注入ポンプは、同じようにユーザーインターフェースとしての少なくとも1つのLCD32とボタン34とを含む。この場合、注射ポンプを作動制御するためにコントローラが使用され、このコントローラは作動パラメータにより注射ポンプをプログラムし、特定の医薬に対する許容限度と作動パラメータとを比較し、所定の条件下の不正確な作動に関するアラームを発生するだけでなく、医療流体注入方法に関する他の重要な作業を実行するのにも使用される。作動パラメータの設定、投与のための医薬の選択、パラメータが正しく設定されていることの証明、所定のアラームを発生する理由がコントローラ24のLCD28を通してすべてオペレータに伝えられる。コントローラLCDが故障した場合、オペレータはポンプのコンフィギュレーションやそのときの作動モードを確かめることはできず、LCDが修理または交換されるまでコントローラおよびポンプの使用を停止しなければならない。
【0019】
同様に注入ポンプは、フロントパネル上のLCD32を通して、その作動に関する所定の情報を伝える。そのポンプのLCDが故障すると、オペレータは、ポンプのコンフィギュレーションおよび作動に関する情報を有することができない状態のままとなり、LCDが修理または交換されるまで、注入を遅延しなければならない。したがってこのような構造では、LCD28または32のいずれかが失われる結果、故障したLCDが修理または交換されるまで、注入ポンプ22は作動できない状態となり得る。本明細書で参照により援用される「モジュラー式患者介護システム」を発明の名称とし、エッガー氏に付与された米国特許第5,713,856号には、かかるモジュラー式医薬投与システムの作動の更なる詳細が記載されている。
【0020】
次に図2を参照する。ここには自動化された計量小出しマシン40(ADM;Automated Dispensing Machine)が示されており、このマシンは複数の引出し42を備え、この引出しの各々は、医者の命令または処方に従って患者に投与すべき医薬を含むことができる。ADMは、使用するのに医者の処方が必要でない、より標準的な医療介護製品も保管することができ、管理された物質、例えば睡眠剤も保管できる。医薬または他の製品を取り出すために引出しにアクセスすることは、一体的なコントローラ44の使用により行わなければならない。このコントローラも、そのユーザーインターフェースとしてLCD46およびキーボード48を有する。ADMが引出しにアクセスすることを許可する前に、ADMのユーザーが情報、例えば患者の識別、看護師の識別、処方の識別、パスワードおよび他のデータを入力することを促すのに、LCDが使用される。LCDが故障した場合、ADMのユーザーはコントローラがどの情報をリクエストしているかを知ることができず、ユーザーはコントローラが証明するための情報を正しく入力できない。したがって、ユーザーはADMの引出しにアクセスできず、よってADMはLCDが修理または交換されるまで使用不能状態となる。
【0021】
LCD46が故障しているADM40内に保管されている医薬は、LCDの修理が行われるまで別のADMに移さなければならないか、または医薬配送のための他の手段を使用しなければならず、少なくとも不便になる。故障したLCDによって管理される医薬ステーションに看護師がシフトしながらおこなう医薬投与の全予定が記憶されている場合、かなりの不便が生じ得る。本願で参照により援用される「医薬を投与するための方法および装置」を発明の名称とし、ブロードフィールド外に付与された米国特許第6,116,461号には、かかる自動化された計量小出しマシン40の作動の更なる詳細が記載されている。
【0022】
次に図3を参照する。ここには液晶ディスプレイのバックライトの差し迫った故障の警告を発するための警告システム60のブロック図が示されている。この警告システムは、カラーセンサ62と、メモリデバイス64と、通信デバイス66とを備え、これらの各々はプロセッサ68と通信する。カラーセンサは液晶ディスプレイ72のバックライト70と光通信する。一般的なタイプのバックライトは、上記のような冷陰極蛍光ランプ(CCFL)である。
【0023】
本明細書で使用する「故障」なる用語は、通常の条件下で、関連するLCDの読み取りが不可能となるポイントまでバックライトの作動が劣化することを広義に意味するものと解することができる。更にこの用語は、バックライトの一部だけが劣化し、よって通常の条件下でLCDの一部を読み取りできなくなる状況も含む。更に故障とは、色温度が大きくシフトし、所定の色に反応するディスプレイが、かかる警告や警報を混同したり、誤認したり、警告を見ることができない状態となることも意味する。
【0024】
カラーセンサ62はバックライト70によって発生される光74のカラー測定を行い、その測定値を示すカラー出力76を発生するように構成されている。一実施形態におけるカラーセンサは、複数のフォトダイオードおよびカラーフィルタを含み、光の赤、緑および青(RGB)成分を検出すると共に、RGB成分の各々を示す電圧出力を発生するようになっている。これら電圧出力は、カラー出力76を含み、カラー測定値を示す。好ましくは、カラーセンサは12×12のフォトダイオードアレイ上に設けられた一体化された赤、緑および青色のフィルタを有するチップまたは集積デバイスである。フォトダイオードアレイは、各カラー成分(RGB)に対し、光電流を発生し、この光電流はフォトダイオードが検出したカラーの光強度の増加と共にリニアに増加するアナログ電圧出力に変換される。
【0025】
適当なタイプのカラーセンサ62の一例は、米国カリフォルニア州パロアルトのアギラントテクノロギーズ(Agilent Technologies)から販売されている、3カラーセンサモジュール、HDJD−S831−QT333がある。このカラーセンサモジュールは、赤色チャンネル、緑色チャンネルおよび青色チャンネルを有し、各チャンネルは1つの出力電圧を発生する。単位面積当たりの光エネルギーに対応する電圧出力レベルは、赤色チャンネル、緑色チャンネルおよび青色チャンネルの各々に対する利得設定によって影響される。この利得設定は、プロセッサ68の入力条件および使用するバックライト70のタイプによって生じる光エネルギーのレベルに応じて変わり、注意深く選択される。LCDバックライトのカラーを示すカラー出力76を発生するために他のタイプのカラーを使用してもよいと理解できよう。
【0026】
使用されるカラーのタイプにもかかわらず、RGB成分の各々に対応する相対的電圧出力からカラー値を誘導できる。例えば青色に対する電圧出力が赤色および緑色に対する電圧出力よりも高いときに、青色がかった光を示すカラー値を発生させてもよい。また、赤色および緑色に対する電圧出力が青色に対する電圧出力よりも高いときに、黄色がかった光を示すカラー値を発生させてもよい。更に、電圧出力から色温度として知られるケルビン度を単位として示されるカラー値を発生させてもよい。青色がかった光の色温度は黄色がかった光の色温度よりも高くなる。一部のケースでは、緑色強度が増加したこと、または緑色強度がなくなったことは、故障を予測でき、ディスプレイは著しく青色、すなわちマゼンタの外観を呈するようになる。この場合、色温度を使用することはできない。
【0027】
依然として図3を参照する。カラーセンサ62からのカラー出力76を受けるプロセッサ68は、記憶および将来の基準のために、メモリデバイスイ64にカラー出力を伝送するようになっている。このプロセッサは、LCD72のバックライト70のカラー変化の傾向を判断する際の基準目的として、記憶されたカラー出力と共に時間マーカーを記憶することが好ましいが、時間基準を発生し、記憶するための他の手段も使用してもよい。メモリデバイスは不揮発性記憶デバイスであることが好ましい。カラー出力を記憶する際に、プロセッサは一実施形態において、各々の信号が時間マーカーと対応するようにRGB信号を別々に記憶してもよい。別の実施形態では、プロセッサは°Kを単位とする色温度および時間マーカーを記憶してもよい。
【0028】
一実施形態では、プロセッサ68は、時間経過に対するLCD72のバックライト70のカラーシフトをモニタすると共に、このカラーシフトの変化量および変化レートに基づき、バックライトの故障を予測するようになっている。例えばバックライトのサービス寿命の開始時には、時間に対するカラーシフト量はわずかに過ぎないが、比較的低いレートでシフトが生じ得る。バックライトのサービス寿命の終了時近くでは、同じ時間経過に対するカラーシフト量は、より極端な値となり、より高いレートで生じ得る。カラーセンサ62が提供するようなカラーシフト量およびバックライトのカラーがシフトするレートに基づき、プロセッサはバックライトの故障を予測し、バックライトが故障する予測日または予測時間、もしくは他の時間の目安を推測してもよい。次にプロセッサは、通信デバイス66に対し、バックライト情報信号78を送信する。次に通信デバイスは、バックライトに関するバックライト故障情報82をユーザー80に提供するが、この情報は「DISPLAY」情報または「LCD」情報、もしくはその他の情報と称すことができる。LCDのバックライトが故障する旨をユーザーに警告するために、この通信デバイスが使用される。
【0029】
通信デバイス66およびこのデバイスが提供する情報は種々の形態をとることができる。書き込み時に通信デバイスがユーザーと通信するケースでは、このバックライトを使用している同じLCD上に警告システムがモニタ中である旨の書き込みメッセージを表示できる。次に図4を参照する。ここには「HOURS REMAINING BEFORE FAILURE(故障までの残り時間)」90のディスプレイのフォーマットとなっている通信デバイスが示されており、この故障までの残り時間のディスプレイは、一実施例では、警告システムでモニタされているバックライト70を使っている同じLCD72にも表示される。ディスプレイが故障するまでに残っていると計算された時間数の数値表示92は、ユーザー80にも提供される。したがって、ユーザー80はディスプレイの交換または修理のプランを策定することが可能となる。ディスプレイの故障をユーザーに警告するという同じ結果を得るために、図4に示された場所に別の言葉を用いてもよい。例えば図5では、通信デバイス66は、多くの単語を使用しないで図4と同じ情報を表示するために「DISPLAY HOURS REMAINING(残り時間の表示)」94なる表示をユーザーに提供する。図5では、図4と同じように時間数96も表示される。
【0030】
図4および5の情報ディスプレイ66は、まさに故障情報が警告されているまさにそのディスプレイに提示できる。図6では、図1の一部を拡大した図が示されている。ここではディスプレイ28が示されており、ディスプレイスクリーン28の頂部にあるボックス96内に、図4の情報を提示できる。上記のように機器24の始動時にこの情報を一時的に、かつ機械的に提示してもよいし、またはユーザーがキー98を押すことによって特別にリクエストしてもよい。ディスプレイスクリーンには、「ステータスライン」と称すことができるスクリーンの底部に、図5の情報も示されている。かかるステータスラインは、ユーザーが検討するために連続的に表示してもよいし、定期的に、または要求のあったときに、または別の条件下でスクロールしてもよい。図6におけるステータスラインは、図5の言葉94だけでなく、残りの時間数96も含む。
【0031】
ユーザーには、LCDのバックライトの故障の警告の更に別のディスプレイも提供できる。図7を参照すると、添付説明文104および106と共にそれぞれ一対のライト100および102を使用してもよい。説明文「DISPLAY LIFE>25HOURS(寿命が25時間より長いことを表示)」の上のライトを緑色とし発光ダイオードまたは他の光源で構成してもよい。説明文「DISPLAY LIFE<25HOURS(寿命が25時間より短いことを表示)」より上のライトを赤色とすることができる。2つのライトのかかるスキームを図6に示されるようにコントローラのフロントパネル上で構成してもよい。図8に示されるような別の実施形態では、単一ライト108および添付説明文110を使用してもよい。バックライトの寿命の残り時間が所定の時間数になるまで、例えば10時間以下(110)になるまで、このライトは点灯しない。別の実施形態と同じように、この実施形態は図6のコントローラ24の正面パネル26(図1)上で実施してもよい。この実施形態では、左下において、上記に記載した説明テキスト110が単一警告ライト108に取り付けられている。この警告ライト108が単一カラー、例えば赤色しか有していなくてもよいし、またはマルチカラー、例えば赤色および緑色を有していてもよく、これらカラーは状況から必要とされるときに附勢される。このライト108および上記別のライトは、点滅してもよいし、常時オンのままでもよい。
【0032】
別の実施形態では、ソフトウェア制御によりLCDに表示されるポップアップボックス内に(ライトを有しない)図8のテキストを含めてもよく、このLCDのバックライトはポップアップボックスが関係するバックライトとなっている。別のテキスト、例えば「IMMINENT FAILURE OF DISPLAY−PREVENTIVE MAINTENANCE REQUIRED WITHIN FIVE HOURS(ディスプレイの故障が差し迫っている−5時間以内に予防的メンテナンスが必要)」と表示できる。
【0033】
ポップアップボックスを表示するソフトウェアは、ローカルコンピュータにロードされた、LCDを作動させるためのプログラムでもよいし、またはLCDよりも多いデバイスに関連する、より大規模なオペレーティングシステムの一部でもよい。別の構造も可能である。
【0034】
当業者には、バックライトの故障に関する警告情報を表示する別の技術が明らかとなろう。更にライトに関連する説明文または情報は、「バックライト」、「ディスプレイ」、「LCD」の故障または残りの寿命を記述してもよいし、または他の表示を使用してもよい。
【0035】
図4および5のディスプレイ66は、バックライトの寿命の残り時間の更新が続行されている時間数、すなわちカウントダウン表示を示し、また図7および8のディスプレイはスレッショルドに達したことを示す。別の実施形態では、そのときの利用に基づき、バックライトが故障する正確な日にちおよび時間を計算するプロセッサを構成することもできる。例えばバックライトの寿命の残り時間が237時間であるとプロセッサが計算し、現にバックライトが使用中である場合、プロセッサは残りの寿命が9日と21時間であると計算できる。プロセッサが現在の日にちおよび時間を入手した場合、プロセッサは連続使用されることを仮定し、この情報に基づき、故障の日および時間を計算できる。計算された故障日および時間の前にバックライトがオフにされた場合、プロセッサはバックライトが再び附勢されたときに、新しい故障日および時間を計算できる。
【0036】
プロセッサ68による故障の予測はバックライト70の残りの作動寿命と、バックライトが発生する光の色温度のシフトとの関係を近似またはモデル化する。次に図9を参照する。液晶ディスプレイのバックライト、例えば冷陰極蛍光ランプからの光の基準カラー測定を行う(120)。この基準カラー測定は、バックライトの寿命の初期に、例えばバックライトを最初に液晶ディスプレイに設置した直後に行い、M(t)の表示で示すことが好ましい。RGBカラー成分に対する出力電圧レベルの形態で基準カラー測定値、色温度またはカラーを示すその他の値は、将来使用するためにメモリに記憶される(120)。
【0037】
バックライトの次のカラー測定値M(t)を取り込む(122)。次に、周期的に、例えばバックライトがオフにされた後にバックライトに給電されたときに、その後のカラー測定値M(t1,2...n)を取り込むことが好ましい。その後のカラー測定は、バックライトに給電されてから所定の時間の後で行うこともできる。例えば連続使用中の2時間ごとに1回行うこともできる。更に、バックライトが関連する液晶ディスプレイのユーザーによる特定のリクエストに応答し、例えば液晶ディスプレイに隣接するステータススイッチが操作されたとき、またはソフトウェアのコマンドが与えられたときに、これに応答してその後のカラー測定を行ってもよい。
【0038】
記憶されたカラー測定値を比較し、これら記憶されたカラー測定値のうちの少なくとも2つに基づき、バックライトの寿命の予測値を決定する(124)。一実施形態では、測定値のどの比較においても、基準カラー測定値M(t)を使用する。故障予測アルゴリズムでは、予測値は単に基準カラー測定値M(t)とその後のカラー測定値M(t)との間の差にすぎない。例えばカラー測定値がケルビン度である場合、2つの数字の簡単な比較を次のように行うことができる。
M(t)−M(t)=|D| 式1
ここで、Mはケルビン度を単位とする温度であり、
Dは測定された温度の間の差である。
【0039】
Dの絶対値と値のチャートとを比較し、バックライトの残り寿命を予測してもよい。しかしながらDの絶対値とスレッショルドを比較してもよく、下記のように絶対値がスレッショルド以上である場合、故障警告信号をユーザーに提供してもよい。
|D|≧F? 式2
ここで、Dは測定された温度の差であり、
Fはバックライトの故障に対するスレッショルド値である。
【0040】
カラーシフトのレベルを決定するために、カラーセンサ62からの現在のカラー出力76と、以前カラーセンサによって検出され、メモリ64内に再記憶されたカラー出力とを連続的に比較することに基づき、プロセッサは故障警告信号を送信するかどうかを判断する。別の実施形態では、プロセッサはバックライトが故障するまでに残っている使用時間の表示を連続的に行い、更新してもよい。
【0041】
より複雑な故障予測アルゴリズムでは、バックライトの作動寿命に影響する他の要因、例えばバックライトが受けた電源のオンオフサイクルの回数、バックライトの経過年数およびカラーシフトの変化のレートを考慮してもよい。
【0042】
主要な色の温度の各々を記憶し、最終色温度と比較し、傾向を示すように、特定の照明源から取り込んだ経験的なデータから、モデルを構築できる。全体の強度に対して正規化された各カラーの強度の変化、すなわちデルタが十分に大きくなったときに、寿命の予測がスタートする。このことは、バックライトを低光条件下で使用できるようにバックライトの薄暗さを見越しつつ、予測を可能にすることである。
dP/dt≧C
dP/dt≧C
dP/dt≧C
【0043】
ここで、P、PおよびPは、照明の赤色成分、緑色成分および青色成分の測定され、正規化された強度である。C、CおよびCは、バックライトのタイプに応じて経験によって得られた定数である。正規化されたパワー測定はすべてのカラーの全体の照明を考慮する。一例として、Pを正規化するには、全パワーP=P+P+Pを使用し、前の測度と現在の測度とを比較するレシオ計量ファクタを使って、現在の測定値を正規化する。したがって、ファクタPt−1/Pを現在の測定値に乗算し、この測定値を正規化する。例として、演算子が時間(t−1)と(t)との間で全体の強度を減少させた場合、現在の測定値は増加するので、それらの比は比較できる大きさとなる。測定に対して使用される周期性は、所定の時間の間のノイズを低減するのに多数の測定値を平均化した場合、数分または数時間の大きさとなり得る。比の差異が測定された場合、クロックをスタートさせ、予測された寿命をユーザーに対して表示できる。
【0044】
バックライトのカラーシフトおよび残りの寿命予測を決定した(124)後に、「残り寿命」としてで予測をユーザーに表示できる(126)。この予測は図4および5に示されるように、バックライトが故障するまでに残っている週、日にちまたは時間の形態をとることができる。当業者には残り寿命の他の表示は明らかとなろう。
【0045】
バックライトのカラーシフトと所定の限度、すなわちスレッショルド値とを比較する(128)。この予測値がスレッショルド値「F」以上であれば、ある時間内にバックライトが故障することをユーザーに通知するための警告信号またはメッセージを発生する(130)。かかる通知により、液晶ディスプレイが重要な作業を実行するために使用されている間に、バックライトが故障することがないよう、バックライトを交換するための時間がユーザーに与えられる。液晶ディスプレイの故障が生じる前に液晶ディスプレイを所定の時間の間、例えば数時間または数日連続して使用できるように、所定の限度、すなわちスレッショルド値が選択される。約100時間内にバックライトが故障することが予測されることを警告信号またはメッセージが表示するよう、例えばこの所定の限度、すなわちスレッショルド値をバックライト作動寿命の95%に対応させてもよい。
【0046】
バックライトに対する残りの寿命予測値がスレッショルド値に達しない場合(124)、警告信号またはメッセージは発生せず、別のカラー測定値を取り込み、記憶する(122)。次に、図9に示されるように、比較プロセスを繰り返す。
【0047】
バックライトの故障警告が行われるとき(130)、これまで、より詳細に説明したように別の方法で警告を行ってもよい。視覚的な警告の他に、警告を音で行ってもよい。例えば可聴アラームとして警告メッセージ、またはあらかじめ記録されたボイスメッセージを放送するスピーカーによって警告を行ってもよい。当業者には警告を行う他の形態も明らかとなろう。
【0048】
別の実施形態では、色温度測定および比較の結果をリモートロケーション、例えば中央管理ロケーションへ伝送してもよい。このリモートロケーションまたは他のロケーション、例えばバイオ技術者のロケーションへ故障予測または警告を自動的に伝送してもよい。故障の警告を知ったバイオ技術者は、次にバックライトの交換プロセスに入ることができる。故障するバックライトを有するデバイスの交換のスケジュールを立てることができる。
【0049】
本発明の数種の特定の形態について図示し、説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変形を行うことができることも明らかとなろう。開示した実施形態の特定の特徴事項および様相の種々の組み合わせまたはサブの組み合わせを互いに組み合わせたり、または互いに置換し、本発明の種々の形態を形成することを想到することができよう。したがって、本発明は特許請求の範囲を除き、上記の実施形態だけに限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイのバックライトの故障を予測するシステムであって、
前記バックライトからの光のカラー測定を行い、前記カラー測定中に検出された光を示す測定信号を発生するようになっている、前記バックライトと光通信するセンサと、
前記カラー測定の値を記憶するようになっているメモリデバイスと、
異なる時間においてバックライトから取り込まれた複数の測定信号を受信し、これら複数の測定信号を互いに比較し、少なくとも2つの測定信号の間の比較に基づき、バックライトの故障予測の予測信号を発生するようになっている、前記センサおよび前記メモリと通信するプロセッサとを備えたシステム。
【請求項2】
前記プロセッサは、更に
前記デバイス内に前記測定信号を記憶し、
前記記憶された測定信号を検索するよう、前記メモリデバイスにアクセスし、
前記検索された測定信号とより最新の測定信号とを比較し、
前記検索された測定信号と前記より最新の測定信号との比較に基づき、前記バックライトの故障予測の前記予測信号を発生するようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記比較の結果がスレッショルドを超えたときに、更に故障警告信号をディスプレイに発生するようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記比較の結果がスレッショルドを超えたときに、警告ライトを点灯するように故障警告信号を発生するようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記比較に基づき、故障まで残っているバックライトの作動寿命を示す残存寿命信号をディスプレイに発生するようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記比較の結果がスレッショルドを超えたときに、故障警告信号を発生すると共に、前記比較に基づき、故障まで残っているバックライトの作動寿命を示す残存寿命信号をディスプレイに発生するようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサは、前記バックライトから検出された前記光の前記色温度を示す測定信号を発生するようになっており、
前記プロセッサは、前記バックライトのより最新の色温度測定信号と前記バックライトのより旧い色温度とを比較し、前記より最新の測定値と前記より旧い測定値との差が故障スレッショルドに達したときに、故障予測の予測信号を発生するようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記センサは、前記バックライトからの光の赤色成分、緑色成分および青色成分を検出し、これら赤色成分、緑色成分および青色成分を示す成分測定信号を発生するようになっており、
前記プロセッサは更に、前記赤色成分、緑色成分および青色成分の各々のより最新の成分測定信号とより旧い成分測定信号とを比較し、前記成分のうちの少なくとも1つの前記より最新の測定値と前記より旧い測定値との差が故障スレッショルドに達したときに、故障予測の予測信号を発生するようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記測定信号の比較により、複数の測定の間で、前記バックライトのカラーが故障スレッショルドに等しい値だけシフトしたことが示されたときに、前記プロセッサはバックライトの故障の予測信号を発生するようになっている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記バックライトからの光の成分を検出し、検出された成分を示す成分測定信号を発生するようになっている、前記バックライトと光通信するセンサと、
前記成分測定値を記憶するようになっているメモリデバイスと、
異なる時間に前記バックライトから取り込まれた複数の成分測定信号を受信し、前記成分のうちの各々のより最新の成分測定信号と前記成分のうちの各々のより旧い成分測定信号とを比較し、前記成分のうちの少なくとも1つのより最新の測定値とより旧い測定値との間の差異が、故障スレッショルドに達したときに、前記バックライトの故障予測の予測信号を発生するようになっている、前記センサおよび前記メモリと通信するプロセッサとを備えた、ディスプレイのバックライトの故障を予測するシステム。
【請求項11】
前記プロセッサは更に、
前記メモリデバイスに前記成分測定信号を記憶し、
前記記憶された成分測定信号を検索するように前記メモリデバイスにアクセスし、
前記検索した成分測定信号とより最新の成分測定信号とを比較し、
前記検索した成分測定信号とより最新の成分測定信号との比較に基づき、前記バックライトの故障予測の前記予測信号を発生するようになっている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記比較の結果がスレッショルドを超えたときに、前記プロセッサは更に警告ライトを照明するための故障警告信号を発生するようになっている、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセッサは更に、前記比較に基づき故障前に前記バックライトに残っている作動寿命を示す残存寿命信号をディスプレイに発生するようになっている、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記比較の結果がスレッショルドを超えたときに、故障警告信号を発生すると共に、前記比較に基づき、故障まで残っているバックライトの作動寿命を示す残存寿命信号をディスプレイに発生するようになっている、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記センサは前記バックライトから検出した前記光の前記色温度を示す測定信号を発生するようになっており、
前記プロセッサは更に、前記バックライトのより最新の色温度測定信号と前記バックライトのより旧い色温度測定信号とを比較し、前記より最新の測定値と前記より旧い測定値との差が故障スレッショルドに達したときに、故障予測の前記予測信号を発生するようになっている、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記センサは、前記バックライトからの光の赤色成分、緑色成分および青色成分を検出し、前記赤色成分、緑色成分および青色成分を示す成分測定信号を発生するようになっている、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記バックライトが発生した光を検出するステップと、
前記バックライトからの光のカラー測定を行うステップと、
前記カラー測定中に検出された前記光を示す測定信号を発生するステップと、
前記複数のカラー測定信号を互いに比較し、異なる時間に取り込まれた少なくとも2つの測定信号の間の比較に基づき、前記バックライトの故障の予測信号を発生するステップとを備えた、ディスプレイのバックライトの故障を予測する方法。
【請求項18】
前記カラー測定を行うステップは、前記バックライトの色温度を測定するステップを含み、
前記比較するステップは、異なる時間において行われる色温度を測定するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記カラー測定を行うステップは、前記バックライトからの光のカラー成分を検出するステップを含み、
前記比較するステップは、前記成分の各々のより最新の成分測定信号と前記成分の各々のより旧い成分測定信号とを比較し、前記成分のうちの少なくとも1つのより最新の測定値とより旧い測定値との間の差が故障スレッショルドに達したときに、前記バックライトの故障予測の予測信号を発生するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記カラー成分を検出するステップは、赤色成分、緑色成分および青色成分を検出するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記バックライトの故障の予測信号を発生するステップは、警告ライトを照明するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記比較するステップに基づき、故障前に前記バックライトに残っている作動寿命を示す残存寿命信号をディスプレイに発生するステップを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記バックライトの故障の予測信号を発生するステップは、警告ライトを照明するステップと、
前記比較するステップに基づき、故障前に前記バックライトに残っている作動寿命を示す残存寿命信号をディスプレイに発生するステップとを更に含む、請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−503892(P2010−503892A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−528289(P2009−528289)
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/019916
【国際公開番号】WO2008/048404
【国際公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願人】(508020052)カーディナル ヘルス 303、インコーポレイテッド (25)
【Fターム(参考)】