説明

LEDモジュール

【課題】 封止樹脂の剥離を抑制し、耐久性の向上を図ることが可能なLEDモジュールを提供すること。
【解決手段】 LEDチップ300と、LEDチップ300を搭載するリード210,220と、LEDチップ300を覆い、且つ、LEDチップ300からの光を透過させる封止樹脂700と、少なくとも一部が基材210,220と封止樹脂700との間に介在させられたガラス膜600と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
図24は、従来のLEDモジュールの一例を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示されたLEDモジュール900は、基材901にLEDチップ902が搭載された構成とされている。LEDチップ902の上面には電極903が設けられており、電極903には、ワイヤ904の一端が接続されている。ワイヤ904の他端は、基材901上に設けられた電極(図示略)に接続されている。LEDチップ902は、枠状のリフレクタ905によって囲まれている。リフレクタ905によって囲まれた空間には、封止樹脂906が充填されている。封止樹脂906は、たとえばシリコーン樹脂などの光を透過させる材料によって構成されており、蛍光体907を含有している。蛍光体907は、LEDチップ902から発せられる光(たとえば青色光)によって励起され、LEDチップ902の発光色とは異なる色の光(たとえば黄色光)を発する。
【0003】
しかしながら、たとえばシリコーン樹脂などの封止樹脂906は、基材901や基材901上に形成された電極などの金属部に対する密着性が十分に得られない場合がある。封止樹脂906の密着性が十分に得られない場合には、封止樹脂906と基材901との間に大気中のガスが侵入して金属部が腐食したり、あるいは、封止樹脂906が剥離したりするおそれがある。したがって、LEDモジュール900の耐久性の低下を招くおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−31190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、封止樹脂の剥離を抑制し、耐久性の向上を図ることが可能なLEDモジュールを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面によると、LEDチップと、上記LEDチップが搭載された基材と、上記LEDチップを覆い、且つ、上記LEDチップからの光を透過させる封止樹脂と、少なくとも一部が上記基材と上記封止樹脂との間に介在するガラス膜と、を備える、LEDモジュールが提供される。
【0007】
好ましくは、上記ガラス膜は、上記LEDチップのうち上記基材に搭載される面とは反対側の面の少なくとも一部を覆っている。
【0008】
好ましくは、上記基材は、Ag膜と金属製の複数のリードとを含み、上記Ag膜は、上記複数のリードの各々における上記LEDチップが搭載される側の面に形成され、上記ガラス膜は、上記Ag膜の少なくとも一部を覆っている。
【0009】
好ましくは、上記複数のリードの少なくとも一部ずつを覆っているリフレクタを更に備え、上記リフレクタは、上記LEDチップを囲む反射面を有し、上記封止樹脂は、上記反射面によって囲まれた空間に充填されている。
【0010】
好ましくは、上記ガラス膜は、上記複数のリードと上記LEDチップとにおける上記反射面で囲まれた領域を覆っている。
【0011】
好ましくは、上記ガラス膜は、上記反射面と上記封止樹脂との間に介在している。
【0012】
好ましくは、上記基材は、絶縁基板と配線パターンとを含み、上記配線パターンは、上記絶縁基板における上記LEDチップが搭載される側の面に形成されている。
【0013】
好ましくは、上記基材は、上記配線パターン上に形成されたAg膜を含む。
【0014】
好ましくは、上記絶縁基板に取り付けられたリフレクタを更に備え、上記リフレクタは、上記LEDチップを囲む反射面を有し、上記封止樹脂は、上記反射面によって囲まれた空間に充填されている。
【0015】
好ましくは、上記ガラス膜は、上記絶縁基板と上記LEDチップとにおける上記反射面で囲まれた領域を覆っている。
【0016】
好ましくは、上記ガラス膜は、上記反射面と上記封止樹脂との間に介在している。
【0017】
好ましくは、上記ガラス膜の厚さは、1〜10μmである。
【0018】
好ましくは、上記ガラス膜における上記封止樹脂との境界面は、凹凸状とされている。
【0019】
好ましくは、上記ガラス膜は、ガラス粒子を含有する液状溶媒をスプレーで塗布することにより形成される。
【0020】
好ましくは、上記ガラス膜は、上記LEDチップから発せられる光によって励起されて上記LEDチップの発光色とは異なる色の光を発する蛍光体を含有しており、かつ上記LEDチップを覆っている。
【0021】
好ましくは、上記LEDチップは、青色光を発し、上記ガラス膜に含まれる上記蛍光体は、赤色光を発する赤色蛍光体であり、上記封止樹脂は、上記LEDチップから発せられる光によって励起された緑色光を発する緑色蛍光体を含有している。
【0022】
好ましくは、上記LEDチップは、青色光を発し、上記ガラス膜を覆う追加のガラス膜を更に備えており、上記ガラス膜に含まれる上記蛍光体は、赤色光を発する赤色蛍光体であり、上記追加のガラス膜は、上記LEDチップから発せられる光によって励起されて緑色光を発する緑色蛍光体を含有している。
【0023】
好ましくは、上記封止樹脂は、上記蛍光体を含有していない。
【0024】
好ましくは、上記LEDチップおよび上記基材にボンディングされたワイヤを更に備え、上記基材は、上記ガラス膜から露出している第1露出部を含み、上記ワイヤは、上記第1露出部にボンディングされたボンディング部を含み、上記ボンディング部は、上記ガラス膜から露出している。
【0025】
好ましくは、上記LEDチップを囲む反射面を有するリフレクタを更に備え、上記反射面は、上記ガラス膜から露出している第2露出部を有する。
【0026】
好ましくは、上記第1露出部は、上記基材の厚さ方向視において上記ガラス膜を囲む形状を呈する。
【0027】
好ましくは、上記反射面は、上記ガラス膜に覆われている部位を有する。
【0028】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態に基づくLEDモジュールを示す斜視図である。
【図2】図1のLEDモジュールを示す平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図1のLEDモジュールを示す要部拡大断面図である。
【図5】図4の要部拡大図である。
【図6】硫化比較試験の結果を示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施形態に基づくLEDモジュールを示す断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に基づくLEDモジュールを示す断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態に基づくLEDモジュールを示す断面図である。
【図10】本発明の第5実施形態に基づくLEDモジュールを示す断面図である。
【図11】本発明の第6実施形態に基づくLEDモジュールを示す断面図である。
【図12】図11のLEDモジュールを示す要部拡大断面図である。
【図13】本発明の第7実施形態に基づくLEDモジュールを示す断面図である。
【図14】本発明の第8実施形態に基づくLEDモジュールを示す断面図である。
【図15】本発明の第9実施形態に基づくLEDモジュールを示す断面図である。
【図16】本発明の第10実施形態に基づくLEDモジュールを示す断面図である。
【図17】本発明の第11実施形態に基づくLEDモジュールを示す断面図である。
【図18】図17のLEDモジュールを示す要部拡大断面図である。
【図19】本発明のガラス膜の変形例を示す平面図である。
【図20】図19のXX−XX線に沿う断面図である。
【図21】図20の要部拡大図である。
【図22】本発明のガラス膜の他の変形例を示す平面図である。
【図23】図22のXXIII−XXIII線に沿う断面図である。
【図24】従来のLEDモジュールの一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0031】
図1〜図5は、本発明の第1実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュール101は、リード210,220、光源としてのLEDチップ300、ワイヤ400、リフレクタ500、ガラス膜600、および封止樹脂700を備えている。なお、理解の便宜上、図1および図2においては、封止樹脂700を省略している。
【0032】
リード210,220は、たとえばCuまたはCu合金などの金属製のプレートに対して打ち抜き加工を施すことによって形成されており、本発明でいう基材の一例に相当する。リード210,220の間には、樹脂230が充填されている。一方のリード210には、LEDチップ300が搭載されている。リード210,220のうちLEDチップ300が搭載される側の面には、Ag膜211,221が形成されている。Ag膜211,221は、LEDチップ300から発せされる光を反射する役割を担う。リード210,220のうちLEDチップ300が搭載される側の面とは反対側の面は、実装端子212,222とされている。実装端子212,222は、LEDモジュール101をたとえば回路基板に実装するために用いられる。リード210,220の厚さ方向の寸法の一例を挙げると、0.15〜0.2mmである。
【0033】
LEDチップ300は、たとえばGaNからなるn型半導体層、活性層およびp型半導体層が積層された半導体層を有する構造とされており、たとえば青色光を発する。図4に示すように、LEDチップ300には、2つの電極パッド310,320が形成されている。一方の電極パッド310は、リード210に搭載される面(図面を基準として下面301)に設けられており、導電性ペースト311を介してAg膜211(リード210)に接合されている。他方の電極パッド320は、リード210に搭載される面とは反対側の面(図面を基準として上面302)に設けられている。他方の電極パッド320には、ワイヤ400の一端がボンディングされている。ワイヤ400の他端は、Ag膜221にボンディングされている。本実施形態においては、LEDチップ300には1つのワイヤ400のみがボンディングされており、いわゆる1ワイヤタイプとして構成されている。LEDチップ300の厚さ方向の寸法の一例を挙げると、0.2mm程度である。なお、LEDチップ300を構成するGaNの屈折率は、2.4程度である。
【0034】
リフレクタ500は、たとえば白色樹脂からなり、LEDチップ300を囲む枠状である。リフレクタ500には、反射面501が形成されている。反射面501は、LEDチップ300を囲んでいる。本実施形態においては、反射面501は、リード210,220の厚さ方向においてリード210,220から離間するほど、リード210,220の厚さ方向に対して直角である方向においてLEDチップ300から遠ざかるように傾斜している。リフレクタ500の高さ方向(リード210,220の厚さ方向と同じ方向)の寸法の一例を挙げると、0.4〜0.8mmである。
【0035】
ガラス膜600は、リード210,220と封止樹脂700との間に介在しており、LEDチップ300およびリード210,220を覆っている。本実施形態では、ガラス膜600は、反射面501によって囲まれた領域を覆っており、リード210,220上に形成されたAg膜211,221を覆っている。図5に示すように、ガラス膜600の表面(封止樹脂700との境界面601)は凹凸状の粗面とされている。境界面601は、凹凸状の高低差の寸法L1がたとえば10〜100nmとされる。ガラス膜600の厚さL2の一例を挙げると、1〜10μmであり、好ましくは1.5〜5μmである。なお、ガラス膜600の屈折率は、1.5〜1.6程度である。
【0036】
封止樹脂700は、LEDチップ300およびガラス膜600を覆っており、LEDチップ300からの光を透過させる。封止樹脂700は、反射面501によって囲まれた空間に充填されている。封止樹脂700は、たとえばエポキシ樹脂あるいはシリコーン樹脂などの透明樹脂に蛍光体が混入された材質からなる。この蛍光体は、たとえばLEDチップ300から発せられる青色光によって励起されることにより黄色光を発する。これらの青色光と黄色光とが混色することにより、LEDモジュール101は、白色光を発する。なお、上記蛍光体としては、青色光によって励起されることにより赤色光を発するものと、緑色光を発するものを用いてもよい。なお、封止樹脂700の屈折率は、1.4程度である。
【0037】
LEDモジュール101の製造方法の一例を挙げる。まず、リード210,220上にAg膜211,221を形成する。Ag膜211,221の形成は、たとえばAgを含む金属のめっき処理により行う。次に、リード210,220上にリフレクタ500を形成する。次いで、リード210にLEDチップ300を搭載する。次いで、LEDチップ300にワイヤ400をボンディングする。次いで、ガラス膜600を形成する。ガラス膜600の形成は、たとえば液状溶媒にガラス粒子が混入したスプレー材料をスプレーで塗布することにより行う。上記ガラス粒子としては、たとえば粒径50〜300nm程度、好ましくは粒径50〜100nm程度のものを用いることができる。上記スプレー材料のスプレー塗布は、たとえばリフレクタ500の表面をマスクした状態にて室温下で行う。上記液状溶媒は、揮発性を有しており、スプレー塗布後、自然乾燥することにより上記液状溶媒が揮発し、表面が凹凸状のガラス膜600が形成される。そして、リフレクタ500の反射面501によって囲まれた空間に封止樹脂700を充填することにより、LEDモジュール101が完成する。
【0038】
次に、LEDモジュール101の作用について説明する。
【0039】
本実施形態において、ガラス膜600は、リード210,220と封止樹脂700との間に介在している。ガラス膜600は、封止樹脂700に比べて、リード210,220やAg膜211,221などの金属部(以下、適宜、リード210,220等という)に対する密着性に優れている。また、ガラス膜600の表面(封止樹脂700との境界面601)は粗面であるので、封止樹脂700とガラス膜600との密着性は、封止樹脂700とリード210,220等との密着性よりも優れている。すなわち、ガラス膜600とリード210,220等、およびガラス膜600と封止樹脂700のそれぞれの密着性が、封止樹脂700とリード210,220等の密着性よりも優れている。これにより、本実施形態のLEDモジュール101によれば、封止樹脂700の剥離を抑制することができ、耐久性の向上を図ることができる。
【0040】
ガラス膜600の境界面601が凹凸状とされていることから、ガラス膜600の上層側に形成される封止樹脂700の一部が境界面601の凹み内部に入り込み、いわゆるアンカー効果による密着力の向上を図ることができる。このことは、封止樹脂700の剥離を抑制するうえで好適である。
【0041】
ガラス膜600の境界面601は、凹凸状の高低差の寸法L1がたとえば10〜100nmとされている。このような構成によれば、上述したアンカー効果が適切に発揮されるため、ガラス膜600と封止樹脂700との密着力を向上させるのに好適である。
【0042】
ガラス膜600は、LEDチップ300を覆っている。ガラス膜600の屈折率(1.5〜1.6程度)とLEDチップ300を構成するGaNの屈折率(2.4程度)との差は、封止樹脂700の屈折率(1.4程度)とGaNの屈折率との差よりも小さい。したがって、本実施形態のLEDモジュール101によれば、LEDチップが封止樹脂によって直接覆われている場合に比べて、LEDチップ300の表面で反射されてLEDチップ300内部に留まる光の割合が低下し、LEDチップ300から出射される光の割合が増大する。これにより、LEDモジュール101の高輝度化を図ることができる。
【0043】
ガラス膜600は、リード210,220上に形成されたAg膜211,221を覆っている。Ag膜211,221は、大気中のガスによって硫化して変色しやすい。Ag膜211,221が変色すると、Ag膜211,221表面での光の反射率が低下する。本実施形態では、Ag膜211,221が密着性に優れたガラス膜600によって覆われているため、Ag膜211,221の硫化を防止することができる。図6は、硫化比較試験の結果を表す。Ag膜211,221上にガラス膜600をコーティングした実施品と、Ag膜211,221上にガラス膜をコーティングしていない比較品とについて、硫黄粉末10gを用い、温度110℃にて加速試験を行った。実施品については、ガラス膜の厚さL2が1.5μmである実施品1と、ガラス膜の厚さL2が4μmである実施品2とを準備した。図6は、実施品1,2および比較品について、投入時間に対する光束残存率(反射率)を示す。比較品では反射率の低下が顕著であったが、実施品1,2では反射率の低下が抑制されていた。特に、実施品2では、比較品に比べて反射率の低下の経時変化がかなり緩やかであった。このことから理解されるように、本実施形態では、LEDチップ300から発せされた光の一部がAg膜211,221によって効率よく反射し、LEDモジュール101の高輝度化を図ることができる。
【0044】
ガラス膜600は、リフレクタ500の反射面501で囲まれた領域を覆っており、比較的広い範囲に設けられている。これにより、ガラス膜600に対する封止樹脂700の接触面積が比較的大きくなり、封止樹脂700の剥離を抑制するのに適している。
【0045】
本実施形態では、反射面501を有するリフレクタ500を備えることにより、LEDモジュール101の直上方向をより明るく照らすことができる。
【0046】
図7〜図18は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0047】
図7は、本発明の第2実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュール102は、ガラス膜600の形成範囲が、上述したLEDモジュール101と異なっている。
【0048】
図7に示すように、本実施形態においては、ガラス膜600は、リフレクタ500の反射面501上にも形成されており、より広い範囲に設けられている。このようなガラス膜600の形成は、たとえば、リフレクタ500における反射面501を除いた上面部分をマスクした状態にて、ガラス粒子を含有するスプレー材料をスプレー塗布することにより行うことができる。
【0049】
このような実施形態によっても、封止樹脂700の剥離を抑制することができ、LEDモジュール102の耐久性の向上を図ることができる。また、ガラス膜600の形成範囲がより広いことは、封止樹脂700の剥離を抑制するうえで有利である。
【0050】
図8は、本発明の第3実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュール103は、ガラス膜600および封止樹脂700の構成が、上述したLEDモジュール101と異なっている。
【0051】
本実施形態においては、ガラス膜600は、蛍光体を含有している。このガラス膜600に含まれる蛍光体は、LEDチップ300から発せられる青色光によって励起されることにより赤色光を発する赤色蛍光体である。このようなガラス膜600の形成は、たとえばガラス粒子および赤色蛍光体を含有するスプレー材料をスプレー塗布し、自然乾燥させることにより行う。塗布されるスプレー材料には、赤色蛍光体が分散した状態で混ざっており、乾燥後のガラス膜600には、赤色蛍光体が万遍なく分散している。
【0052】
封止樹脂700は、上記実施形態と同様に蛍光体を含有している。蛍光体は、LEDチップ300から発せられる光によって励起されてLEDチップ300の発光色とは異なる色の光を発する。本実施形態では、封止樹脂700に含まれる蛍光体は、LEDチップ300から発せられる青色光によって励起されることにより緑色光を発する緑色蛍光体である。LEDチップ300から発せられた青色光がガラス膜600内を進行すると、この青色光によりガラス膜600に含まれる赤色蛍光体は赤色光を発する。また、LEDチップ300から発せられた青色光がガラス膜600を経て封止樹脂700内を進行すると、この青色光により封止樹脂700に含まれる緑色蛍光体は緑色光を発する。これらの青色光と赤色光と緑色光とが混色することにより、LEDモジュール103は、白色光を発する。
【0053】
このような実施形態によっても、封止樹脂700の剥離を抑制することができ、LEDモジュール103の耐久性の向上を図ることができる。また、緑色光が赤色蛍光体に衝突すると当該赤色蛍光体によって吸収されるところ、本実施形態では、緑色蛍光体を含有する封止樹脂700が、赤色蛍光体を含有するガラス膜600よりも上層側に形成されている。これにより、緑色光が赤色蛍光体によって吸収されるのを抑制することができる。このことは、LEDチップ300から発せられる青色光を光源として、青色光と赤色光と緑色光との混色により白色光が発せられる構成において、光の吸収によるロスを低減し、LEDモジュール103の高輝度化を図ることができる。
【0054】
図9は、本発明の第4実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュール104は、ガラス膜600および封止樹脂700の構成、ならびにガラス膜610が追加的に設けられている点が、上述したLEDモジュール101と異なっている。
【0055】
本実施形態においては、ガラス膜600は、上記第3実施形態と同様に、蛍光体を含有している。このガラス膜600に含まれる蛍光体は、LEDチップ300から発せられる青色光によって励起されることにより赤色光を発する赤色蛍光体である。
【0056】
ガラス膜610は、ガラス膜600を覆っており、本発明でいう追加のガラス膜の一例に相当する。ガラス膜610は、蛍光体を含有している。このガラス膜610に含まれる蛍光体は、LEDチップ300から発せられる青色光によって励起されることにより緑色光を発する緑色蛍光体である。このようなガラス膜610の形成は、たとえば、ガラス膜600の形成と同様にしてスプレー塗布により行うことができる。これにより、ガラス膜600とガラス膜610の境界面、およびガラス膜610と封止樹脂700の境界面のいずれもが凹凸状とされる。
【0057】
本実施形態において、封止樹脂700は、蛍光体を含有していない。
【0058】
このような実施形態によっても、封止樹脂700の剥離を抑制することができ、LEDモジュール104の耐久性の向上を図ることができる。また、緑色光が赤色蛍光体に衝突すると当該赤色蛍光体によって吸収されるところ、本実施形態では、緑色蛍光体を含有するガラス膜610が、赤色蛍光体を含有するガラス膜600よりも上層側に形成されている。これにより、緑色光が赤色蛍光体によって吸収されるのを抑制することができる。このことは、LEDチップ300から発せられる青色光を光源として、青色光と赤色光と緑色光との混色により白色光が発せられる構成において、光の吸収によるロスを低減し、LEDモジュール104の高輝度化を図ることができる。
【0059】
図10は、本発明の第5実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュール105は、リフレクタ500を備えない点が、上述したLEDモジュール101と異なっている。
【0060】
封止樹脂700は、直方体状であり、LEDチップ300、ワイヤ400、およびガラス膜600を覆っている。
【0061】
このような実施形態によっても、封止樹脂700の剥離を抑制することができ、LEDモジュール105の耐久性の向上を図ることができる。また、LEDチップ300によって発せられた光は、封止樹脂700の上面および側面から出射する。これにより、LEDモジュール105の照射範囲を拡げることができる。
【0062】
図11および図12は、本発明の第6実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュール106は、リード210,220に代えて基板240を備える点が、上述したLEDモジュール101との主な相違点である。
【0063】
基板240は、直方体状であり、たとえばセラミックス基板などの絶縁基板からなる。基板240の表面には、配線パターン250が形成されている。配線パターン250は、たとえばCuまたはAgなどの金属からなり、ボンディングパッド251,252、迂回部253,254、および実装端子255,256を有する。ボンディングパッド251,252は、基板240の上面に形成されている。迂回部253,254は、ボンディングパッド251,252につながっており、基板240の両側面に形成されている。実装端子255,256は、基板240の下面に形成されており、迂回部253,254につながっている。
【0064】
図12に示すように、LEDチップ300には、基板240への搭載面とは反対側に2つの電極パッド330,340が形成されている。LEDチップ300は、絶縁性ペースト350によって基板240に接合されている。電極パッド330,340には、2つのワイヤ400それぞれの一端がボンディングされており、本実施形態のLEDモジュール106は、いわゆる2ワイヤタイプとして構成されている。一方のワイヤ400の他端は、ボンディングパッド251にボンディングされており、他方のワイヤ400の他端は、ボンディングパッド252にボンディングされている。なお、図12に表れているように、配線パターン250(ボンディングパッド251,252)上には、LEDチップ300から発せられる光の反射率を高めるためのAg膜251A,252Aを形成してもよい。
【0065】
このような実施形態によっても、封止樹脂700の剥離を抑制することができ、LEDモジュール106の耐久性の向上を図ることができる。
【0066】
図13は、本発明の第7実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュール107は、ガラス膜600の形成範囲および配線パターン250の構成が、上述したLEDモジュール106と異なっている。
【0067】
図13に示すように、本実施形態においては、ガラス膜600は、リフレクタ500の反射面501上にも形成されており、より広い範囲に設けられている。このようなガラス膜600の形成は、たとえば、リフレクタ500における反射面501を除いた上面部分をマスクした状態にて、ガラス粒子を含有するスプレー材料をスプレー塗布することにより行うことができる。
【0068】
本実施形態では、配線パターン250は、上記実施形態の迂回部253,254を備えていない。その一方、基板240には、貫通導体部257,258が形成されている。貫通導体部257は、ボンディングパッド251と実装端子255とを導通接続しており、貫通導体部258は、ボンディングパッド252と実装端子256とを導通接続している。
【0069】
このような実施形態によっても、封止樹脂700の剥離を抑制することができ、LEDモジュール107の耐久性の向上を図ることができる。また、ガラス膜600の形成範囲がより広いことは、封止樹脂700の剥離を抑制するうえで有利である。
【0070】
図14は、本発明の第8実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュール108は、ガラス膜600および封止樹脂700の構成が、上述したLEDモジュール106と異なっている。
【0071】
本実施形態においては、ガラス膜600は、蛍光体を含有している。このガラス膜600に含まれる蛍光体は、LEDチップ300から発せられる青色光によって励起されることにより赤色光を発する赤色蛍光体である。このようなガラス膜600の形成は、たとえばガラス粒子および赤色蛍光体を含有するスプレー材料をスプレー塗布し、自然乾燥させることにより行う。塗布されるスプレー材料には、赤色蛍光体が分散した状態で混ざっており、乾燥後のガラス膜600には、赤色蛍光体が万遍なく分散している。
【0072】
封止樹脂700は、上記実施形態と同様に蛍光体を含有している。本実施形態では、封止樹脂700に含まれる蛍光体は、LEDチップ300から発せられる青色光によって励起されることにより緑色光を発する緑色蛍光体である。LEDチップ300から発せられた青色光がガラス膜600内を進行すると、この青色光によりガラス膜600に含まれる赤色蛍光体は赤色光を発する。また、LEDチップ300から発せられた青色光がガラス膜600を経て封止樹脂700内を進行すると、この青色光により封止樹脂700に含まれる緑色蛍光体は緑色光を発する。これらの青色光と赤色光と緑色光とが混色することにより、LEDモジュール108は、白色光を発する。
【0073】
このような実施形態によっても、封止樹脂700の剥離を抑制することができ、LEDモジュール108の耐久性の向上を図ることができる。また、緑色光が赤色蛍光体に衝突すると当該赤色蛍光体によって吸収されるところ、本実施形態では、緑色蛍光体を含有する封止樹脂700が、赤色蛍光体を含有するガラス膜600よりも上層側に形成されている。これにより、緑色光が赤色蛍光体によって吸収されるのを抑制することができる。このことは、LEDチップ300から発せられる青色光を光源として、青色光と赤色光と緑色光との混色により白色光が発せられる構成において、光の吸収によるロスを低減し、LEDモジュール108の高輝度化を図ることができる。
【0074】
図15は、本発明の第9実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュール109は、ガラス膜600および封止樹脂700の構成、ならびにガラス膜610が追加的に設けられている点が、上述したLEDモジュール106と異なっている。
【0075】
本実施形態においては、ガラス膜600は、上記第8実施形態と同様に、蛍光体を含有している。このガラス膜600に含まれる蛍光体は、LEDチップ300から発せられる青色光によって励起されることにより赤色光を発する赤色蛍光体である。
【0076】
ガラス膜610は、ガラス膜600を覆っており、本発明でいう追加のガラス膜の一例に相当する。ガラス膜610は、蛍光体を含有している。このガラス膜610に含まれる蛍光体は、LEDチップ300から発せられる青色光によって励起されることにより緑色光を発する緑色蛍光体である。このようなガラス膜610の形成は、たとえば、ガラス膜600の形成と同様にしてスプレー塗布により行うことができる。これにより、ガラス膜600とガラス膜610の境界面、およびガラス膜610と封止樹脂700の境界面のいずれもが凹凸状とされる。
【0077】
本実施形態において、封止樹脂700は、蛍光体を含有していない。
【0078】
このような実施形態によっても、封止樹脂700の剥離を抑制することができ、LEDモジュール109の耐久性の向上を図ることができる。また、緑色光が赤色蛍光体に衝突すると当該赤色蛍光体によって吸収されるところ、本実施形態では、緑色蛍光体を含有するガラス膜610が、赤色蛍光体を含有するガラス膜600よりも上層側に形成されている。これにより、緑色光が赤色蛍光体によって吸収されるのを抑制することができる。このことは、LEDチップ300から発せられる青色光を光源として、青色光と赤色光と緑色光との混色により白色光が発せられる構成において、光の吸収によるロスを低減し、LEDモジュール109の高輝度化を図ることができる。
【0079】
図16は、本発明の第10実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュール110は、リフレクタ500を備えない点が、上述したLEDモジュール106と異なっている。
【0080】
封止樹脂700は、直方体状であり、基板240よりも若干小とされている。封止樹脂700は、LEDチップ300、2つのワイヤ400、およびガラス膜600を覆っている。
【0081】
このような実施形態によっても、封止樹脂700の剥離を抑制することができ、LEDモジュール110の耐久性の向上を図ることができる。また、LEDチップ300によって発せられた光は、封止樹脂700の上面および側面から出射する。これにより、LEDモジュール110の照射範囲を拡げることができる。
【0082】
図17および図18は、本発明の第11実施形態に基づくLEDモジュールを示している。本実施形態のLEDモジュール111は、サブマウント基板260を追加的に備える点が、上述したLEDモジュール106と異なっている。
【0083】
サブマウント基板260は、Siからなる。図18に示すように、LEDチップ300には、サブマウント基板260側に2つの電極パッド330,340が形成されている。これらの電極パッド330,340は、サブマウント基板260に形成された配線パターン(図示略)に導電性ペースト261,262によって接合されている。サブマウント基板260は、絶縁性ペースト263によって基板240に接合されている。サブマウント基板260には2つの電極(図示略)が形成されている。これらの電極には、2つのワイヤ400それぞれの一端がボンディングされている。一方のワイヤ400の他端は、ボンディングパッド251にボンディングされており、他方のワイヤ400の他端は、ボンディングパッド252にボンディングされている。また、サブマウント基板260には、LEDチップ300に過大な逆電圧が印加されることを防止するためのツェナーダイオード(図示略)が作りこまれている。
【0084】
このような実施形態によっても、封止樹脂700の剥離を抑制することができ、LEDモジュール111の耐久性の向上を図ることができる。
【0085】
また、サブマウント基板260に作りこまれたツェナーダイオードにより、LEDチップ300に過大な逆電圧が印加されることを防止することができる。特に、青色光を発するLEDチップ300は、一般的にGaN系の半導体からなり、逆電圧の印加によって損傷を受けやすい。本実施形態によれば、青色光を発するLEDチップ300を適切に保護することができる。
【0086】
次に、図19〜図21を用いてガラス膜600の形成される領域の変形例について説明する。これらの図に示すLEDモジュール201は、LEDモジュール101の変形例に相当する。
【0087】
図19にてガラス膜600の形成された領域を、理解の便宜上、ハッチングにより示している。同図に示すように、ガラス膜610は、リード220の表面のうちの反射面501によって囲まれた領域の全てを覆っているわけではない。そのため、リード220の表面のうちの反射面501によって囲まれた領域には、ガラス膜600に覆われていない部位が存在する。図19に示すように、基材(本変形例ではリード210およびリード220)は、ガラス膜600から露出している露出部209を含む。図19にて、露出部209の占める領域を、ドットを付すことにより示している。本変形例において露出部209は、基材(本変形例ではリード220)の厚さ方向視においてガラス膜600を囲む形状であり、枠状を呈する。露出部209と封止樹脂700との間にガラス膜600が介在していないため、露出部209は、封止樹脂700に直接接している。
【0088】
ワイヤ400は、上述したように、LEDチップ300および基材(本変形例ではリード220)にボンディングされている。ワイヤ400は、露出部209にボンディングされたボンディング部410を含む。ボンディング部410は、ガラス膜600から露出している。ボンディング部410は封止樹脂700に直接覆われている。なお、上述の説明では省略したが、図21に示すように、実際には、ワイヤ400のうちLEDチップ300側の部位は、ガラス膜600に覆われている場合が多い。
【0089】
反射面501は、ガラス膜600から露出している露出部509を有する。図19にて、露出部509の占める領域を、ドットを付すことにより示している。本変形例では、反射面501の全体が露出部509となっている。
【0090】
なお、本変形例のガラス膜600の形成は、たとえば、ガラス膜600を形成すべき領域を除いた領域(すなわち、露出部209、露出部509、およびリフレクタ500の図20における上面)をマスクした状態にて、ガラス粒子を含有するスプレー材料をスプレー塗布することにより行う。
【0091】
本変形例の構成においては、ボンディング部410はガラス膜600から露出している。そのため、ガラス膜600の影響によってワイヤ400とリード220とが断線する不具合を防止できる。なおガラス膜600の影響によりワイヤ400とリード220とが断線する不具合は、たとえば、ガラス膜600の熱膨張係数と、リード220(すなわち基材)の熱膨張係数と大きく異なる場合に生じる可能性がある。
【0092】
なお本変形例にて説明した、ガラス膜600からボンディング部410を露出させる構成を、LEDモジュール103〜106、108〜111において採用してもよい。
【0093】
次に、図22、図23を用いてガラス膜600の形成される領域の変形例について説明する。これらの図に示すLEDモジュール202は、LEDモジュール102の変形例に相当する。
【0094】
図22にてガラス膜600の形成された領域を、理解の便宜上、ハッチングにより示している。本変形例においても、図22に示すように、基材(本変形例ではリード210およびリード220)は、ガラス膜600から露出している露出部209を含む。図22にて、露出部209の占める領域を、ドットを付すことにより示している。本変形例において露出部209は、図22に示した露出部209よりも面積が小さい。露出部209と封止樹脂700との間にガラス膜600が介在していないため、露出部209は、封止樹脂700に直接接している。
【0095】
本変形例においてもボンディング部410は、ガラス膜600から露出している。ボンディング部410は封止樹脂700に直接覆われている。なお、上述の説明では省略したが、図21に示すように、実際には、ワイヤ400のうちLEDチップ300側の部位は、ガラス膜600に覆われている場合が多い。
【0096】
反射面501は、ガラス膜600から露出している露出部509を有する。図22にて、露出部509の占める領域を、ドットを付すことにより示している。本変形例では、反射面501の一部が露出部509となっている。そして、反射面501は、ガラス膜600に覆われている部位を有する。なお、露出部509は露出部209に隣接している。
【0097】
なお、本変形例のガラス膜600の形成は、たとえば、ガラス膜600を形成すべき領域を除いた領域(すなわち、露出部209、露出部509、およびリフレクタ500の図20における上面)をマスクした状態にて、ガラス粒子を含有するスプレー材料をスプレー塗布することにより行う。
【0098】
本変形例の構成においては、ボンディング部410はガラス膜600から露出している。そのため、ガラス膜600の影響によってワイヤ400とリード220とが断線する不具合を防止できる。
【0099】
本変形例においては、反射面501はガラス膜600に覆われた部位を有する。ガラス膜600は、ガラス膜600が覆う部位が硫化することを防止する役割を果たす。そのため、本変形例によると、反射面501が硫化し変色する不具合を防止することができる。
【0100】
なお本変形例にて説明した、ガラス膜600からボンディング部410を露出させる構成を、LEDモジュール107において採用してもよい。
【0101】
本発明に係るLEDモジュールは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るLEDモジュールの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0102】
101,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,201,202 LEDモジュール
210,220 リード
211,221 Ag膜
212,222 実装端子
230 樹脂
240 基板(絶縁基板)
250 配線パターン
251,252 ボンディング部
251A,252A Ag膜
253,254 迂回部
255,256 実装端子
257,258 貫通導体部
260 サブマウント基板
261,262 導電性ペースト
263 絶縁性ペースト
209 露出部(第1露出部)
300 LEDチップ
310,320,330,340 電極パッド
350 絶縁性ペースト
400 ワイヤ
410 ボンディング部
500 リフレクタ
501 反射面
509 露出部(第2露出部)
600 ガラス膜
601 境界面
610 ガラス膜(追加のガラス膜)
700 封止樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDチップと、
上記LEDチップが搭載された基材と、
上記LEDチップを覆い、且つ、上記LEDチップからの光を透過させる封止樹脂と、
少なくとも一部が上記基材と上記封止樹脂との間に介在するガラス膜と、を備える、LEDモジュール。
【請求項2】
上記ガラス膜は、上記LEDチップのうち上記基材に搭載される面とは反対側の面の少なくとも一部を覆っている、請求項1に記載のLEDモジュール。
【請求項3】
上記基材は、Ag膜と金属製の複数のリードとを含み、
上記Ag膜は、上記複数のリードの各々における上記LEDチップが搭載される側の面に形成され、
上記ガラス膜は、上記Ag膜の少なくとも一部を覆っている、請求項1または請求項2に記載のLEDモジュール。
【請求項4】
上記複数のリードの少なくとも一部ずつを覆っているリフレクタを更に備え、
上記リフレクタは、上記LEDチップを囲む反射面を有し、
上記封止樹脂は、上記反射面によって囲まれた空間に充填されている、請求項3に記載のLEDモジュール。
【請求項5】
上記ガラス膜は、上記複数のリードと上記LEDチップとにおける上記反射面で囲まれた領域を覆っている、請求項4に記載のLEDモジュール。
【請求項6】
上記ガラス膜は、上記反射面と上記封止樹脂との間に介在している、請求項5に記載のLEDモジュール。
【請求項7】
上記基材は、絶縁基板と配線パターンとを含み、
上記配線パターンは、上記絶縁基板における上記LEDチップが搭載される側の面に形成されている、請求項1または請求項2に記載のLEDモジュール。
【請求項8】
上記基材は、上記配線パターン上に形成されたAg膜を含む、請求項7に記載のLEDモジュール。
【請求項9】
上記絶縁基板に取り付けられたリフレクタを更に備え、
上記リフレクタは、上記LEDチップを囲む反射面を有し、
上記封止樹脂は、上記反射面によって囲まれた空間に充填されている、請求項7または請求項8に記載のLEDモジュール。
【請求項10】
上記ガラス膜は、上記絶縁基板と上記LEDチップとにおける上記反射面で囲まれた領域を覆っている、請求項9に記載のLEDモジュール。
【請求項11】
上記ガラス膜は、上記反射面と上記封止樹脂との間に介在している、請求項10に記載のLEDモジュール。
【請求項12】
上記ガラス膜の厚さは、1〜10μmである、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項13】
上記ガラス膜における上記封止樹脂との境界面は、凹凸状とされている、請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項14】
上記ガラス膜は、ガラス粒子を含有する液状溶媒をスプレーで塗布することにより形成される、請求項13に記載のLEDモジュール。
【請求項15】
上記ガラス膜は、上記LEDチップから発せられる光によって励起されて上記LEDチップの発光色とは異なる色の光を発する蛍光体を含有しており、かつ上記LEDチップを覆っている、請求項1ないし請求項14のいずれかに記載のLEDモジュール。
【請求項16】
上記LEDチップは、青色光を発し、
上記ガラス膜に含まれる上記蛍光体は、赤色光を発する赤色蛍光体であり、
上記封止樹脂は、上記LEDチップから発せられる光によって励起された緑色光を発する緑色蛍光体を含有している、請求項15に記載のLEDモジュール。
【請求項17】
上記LEDチップは、青色光を発し、
上記ガラス膜を覆う追加のガラス膜を更に備えており、
上記ガラス膜に含まれる上記蛍光体は、赤色光を発する赤色蛍光体であり、
上記追加のガラス膜は、上記LEDチップから発せられる光によって励起されて緑色光を発する緑色蛍光体を含有している、請求項15に記載のLEDモジュール。
【請求項18】
上記封止樹脂は、上記蛍光体を含有していない、請求項17に記載のLEDモジュール。
【請求項19】
上記LEDチップおよび上記基材にボンディングされたワイヤを更に備え、
上記基材は、上記ガラス膜から露出している第1露出部を含み、
上記ワイヤは、上記第1露出部にボンディングされたボンディング部を含み、
上記ボンディング部は、上記ガラス膜から露出している、請求項1に記載のLEDモジュール。
【請求項20】
上記LEDチップを囲む反射面を有するリフレクタを更に備え、
上記反射面は、上記ガラス膜から露出している第2露出部を有する、請求項19に記載のLEDモジュール。
【請求項21】
上記第1露出部は、上記基材の厚さ方向視において上記ガラス膜を囲む形状を呈する、請求項19または請求項20に記載のLEDモジュール。
【請求項22】
上記反射面は、上記ガラス膜に覆われている部位を有する、請求項20に記載のLEDモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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