説明

OFDM復調装置およびOFDM復調方法

【課題】受信信号にスプリアスが混入している場合であっても受信品質の劣化が抑制されるOFDM復調装置を提供する。
【解決手段】FFT部23は、OFDM受信信号に対して複数回のバタフライ演算を実行することにより周波数領域信号を生成する。復調部24は、FFT部23により生成された周波数領域信号を復調する。FFT部23は、スプリアスを検出したときに、最後のバタフライ演算の結果に対して、検出されたスプリアスを除く信号成分の最大電力に基づいて各信号成分をスケーリングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、OFDM復調装置およびOFDM復調方法に係わり、例えば、OFDMを使用するデジタル放送の受信機に適用することができる。
【背景技術】
【0002】
一般に、1つの搬送波(以下、キャリア)を用いたデジタル変調方式では、伝送レートが高くなるほどシンボル期間が短くなる。このため、マルチパス環境下では、信号の復調が困難になることがある。
【0003】
マルチパス環境下での受信性能を高める伝送方式の1つとして、直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)が提案されている。OFDM方式では、周波数軸上で互いに直交している複数のキャリア(あるいは、サブキャリア)を利用して複数のデータストリームが伝送される。このため、各キャリアを利用して伝送されるデータストリームのシンボル期間は長くなり、遅延の大きなマルチパス環境においても、受信性能の劣化は小さい。また、キャリア毎に変調方式を変えることができる。
【0004】
OFDM方式では、送信局においてIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)を利用した変調が行われ、受信局においてFFT(Fast Fourier Transform)を利用した復調が行われる。このため、OFDM方式は、周波数利用効率が高く、地上波デジタル放送への適用が広く検討されている。日本では、地上波デジタル放送の規格の1つであるISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)においてOFDM方式が採用されている。
【0005】
受信局において実行されるFFT演算では、時間領域信号が周波数領域信号に変換される。すなわち、FFT演算により各キャリアの信号が抽出される。そして、各キャリアの信号をそれぞれ復調および復号することにより、送信データが再生される。
【0006】
ところが、受信信号にスプリアス(不用信号成分)が混入している場合には、FFT演算の結果にもそのスプリアスの影響があらわれる。すなわち、スプリアスが存在する場合には、再生データのエラー率(BER:Bit Error Rate)が劣化してしまう。
【0007】
特許文献1には、この問題を解決する方法の1つが記載されている。特許文献1に記載のOFDM受信装置においては、最大値抽出回路は、各パイロット信号の受信電力の中から最大値を抽出する。閾値決定回路は、抽出された最大値を基準にして閾値を決定する。重み付け回路は、決定された閾値を使用して、デマッピング回路から出力されるデータ信号に対して重み付けを行う。この構成によれば、伝送路を推定するためのパイロット信号が妨害波(すなわち、スプリアス)の影響を受けている場合であっても、データ信号に対して適切な重み付けを行うことができる。この結果、エラー率の劣化が抑制される。
【特許文献1】特開2005−236350号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
OFDM受信装置において実行されるFFT演算では、一般に、デジタル演算の桁あふれを回避するために、各キャリアの電力の最大値を基準として各信号を表すデジタルデータがスケーリングされる。このため、大きなスプリアスが存在する場合には、そのスプリアスの電力を基準として各キャリア伝送する信号を表すデジタルデータがスケーリングさ
れてしまう。この場合、各キャリアの信号を表すデジタルデータの値が小さくなる。この結果、スプリアスの影響を受けていないキャリアの信号のS/Nが低下してしまう。すなわち、受信品質が劣化してしまう。
【0009】
本発明の課題は、受信信号にスプリアスが混入している場合であっても、受信品質の劣化を抑制するOFDM復調装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態のOFDM復調装置は、OFDM受信信号に対して複数回のバタフライ演算を実行することにより周波数領域信号を生成するFFT部と、前記FFT部により生成された周波数領域信号を復調する復調部、を備える。さらに、前記FFT部は、スプリアスを検出するスプリアス検出部と、前記スプリアス検出部によりスプリアスが検出されたときに、前記複数回のバタフライ演算の中の所定のバタフライ演算の結果に対して、検出されたスプリアスを除く信号成分の最大電力に基づいて各信号成分をスケーリングするスケーリング部、を備える。この構成によれば、各キャリアの信号成分がスプリアスの電力に基づいてスケーリングされることはない。
【0011】
前記FFT部は、前記バタフライ演算により得られる複数の信号成分の電力をそれぞれ算出する電力算出部と、前記複数回のバタフライ演算の中の所定のバタフライ演算により得られる信号成分の最大電力とn番目に大きな電力との比率に基づいて、スプリアスの有無を判定するスプリアス検出部と、前記スプリアス検出部によりスプリアスが存在すると判定されたときに、前記所定のバタフライ演算の結果に対して、前記n番目に大きな電力に基づいて各信号成分をスケーリングするスケーリング部、を備えるようにしてもよい。(nは、2以上の整数)
【発明の効果】
【0012】
開示の装置または方法によれば、OFDM受信信号にスプリアスが混入している場合であっても、受信品質の劣化が抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、実施形態のOFDM復調装置が使用されるデジタル受信システムの構成を示す図である。デジタル受信システムは、この例では、OFDMを使用するデジタル放送信号を受信するデジタルTV受信機である。
【0014】
デジタル受信システム1は、チューナ(RF)11、デジタル放送復調装置12、復号回路15、ディスプレイ装置16、スピーカ17を含んで構成される。チューナ11は、RF受信回路を備え、ユーザにより指定されたチャネル信号を選択する。デジタル放送復調装置12は、A/D変換器13および復調部14を備え、チューナにより選択されたOFDM信号を復調する。デジタル放送復調装置12は、1つのLSIチップ上に実装されるようにしてもよい。そして、この例では、デジタル放送復調装置12によりMPEG2のTSデータが再生される。復号回路15は、デジタル放送復調装置12により再生されたデータを復号し、画像データおよび音声データを再生する。画像データおよび音声データは、それぞれ、ディスプレイ装置16およびスピーカ17に出力される。
【0015】
なお、実施形態のOFDM復調装置は、この例ではデジタル放送信号を受信するが、これに限定されるものではない。すなわち、実施形態のOFDM復調装置は、例えば、無線LANシステムにおいて使用されるようにしてもよい。
【0016】
図2は、実施形態のOFDM復調装置の構成を示す図である。ここで、OFDM復調装置20は、図1に示すデジタル放送復調装置12に相当し、A/D変換器21、同期部2
2、FFT部23、復調回路24、誤り訂正回路25を備える。ただし、実施形態のOFDM復調装置は、この構成に限定されるものではなく、例えば、A/D変換器21、同期部22、誤り訂正回路25を備えない構成であってもよい。
【0017】
A/D変換器21は、OFDM受信信号をデジタル信号に変換する。同期部22は、同期を確立するとともに、A/D変換部21により得られるデジタル信号から直交信号を生成する。この直交信号は、I成分およびQ成分を表す複素デジタルデータ列である。FFT部23は、同期部22により得られた直交信号について、シンボル毎にFFTを実行する。すなわち、FFT演算により時間領域信号が周波数領域信号に変換される。周波数領域信号は、互いに異なる周波数を持った複数のキャリアにより伝送される複数のデータ信号を表す。したがって、K個のキャリアを利用して情報を伝送するOFDM伝送システムにおいては、シンボル毎に、FFT部23によってK個の複素デジタル値が得られる。なお、OFDM伝送システムでは、一般に、数100〜数1000のキャリアを利用して情報が伝送される。
【0018】
復調回路24は、FFT部23により生成される周波数領域信号を復調する。ここで、復調回路24は、伝送路を等化する機能を備え、送信機と受信機との間の伝送路で発生した位相回転を補正する。なお、伝送路の特性は、例えば、データ信号と共に伝送されるパイロット信号を利用して推定される。復調回路24により得られる複数のデータストリームは、誤り訂正回路25に導かれる。誤り訂正回路25は、復調回路24の出力データに対して誤り訂正を実行する。上記構成のOFDM復調装置20により送信データが再生される。この例では、MPEG2のTSデータが再生される。
【0019】
図3は、スプリアスが存在するときの問題点を説明する図である。OFDM復調装置では、上述したように、FFT演算により周波数領域信号が得られる。周波数領域信号は、図3(a)に示すように、各キャリアの信号成分を表す。信号成分は複素デジタル値であり、キャリアkの信号成分は「Ik+jQk」で表される。この場合、キャリアkにより伝送される信号の電力は「Ik2+Qk2」により算出される。「Ik」および「Qk」は、それぞれ、キャリアkの信号成分の実数部および虚数部を表す。
【0020】
ここで、FFT演算はデジタル演算であり、各キャリアの信号成分は所定のビット数のデジタルデータで表される。すなわち、各キャリアの信号成分を表すデジタルデータは、図3(a)に示すように、予め決められた量子化領域を越えないようにスケーリングされる。なお、「スケーリング」は、後で詳しく説明するが、デジタルデータの桁あふれを防ぐために、例えば、デジタルデータの各ビットをシフトする演算により実現される。
【0021】
図3(b)は、OFDM受信信号にスプリアスが混入しているときの周波数領域信号を模式的に示している。ここでは、送信局から送信される本来の信号(希望信号)と比較して非常に大きなスプリアスが混入している状態を示している。なお、OFDM信号帯域内の大きなスプリアスは、妨害波によって発生し得る。例えば、デジタル/アナログサイマル放送が行われる場合には、対応するアナログ放送波がスプリアスになることがある。
【0022】
OFDM復調装置において実行されるFFT演算では、通常、デジタルデータの桁あふれを防ぐために、信号成分の最大電力を基準としてスケーリングが行われる。このため、OFDM信号帯域内に大きなスプリアスが存在する場合には、そのスプリアスの電力に基づいて各キャリアの信号成分のスケーリングが行われる。この結果、各キャリアの信号成分は、図3(c)に示すように、著しく小さくなってしまう。この場合、各キャリアの信号成分は、量子化誤差等により、S/N比が劣化してしまう。
【0023】
実施形態のOFDM復調装置は、この問題を解決するために、FFT演算の中のスケー
リング処理において、スプリアスの影響を除去する機能を備えている。すなわち、実施形態のOFDM復調装置は、スプリアスを検出するスプリアス検出機能、および大きなスプリアスが検出されたときにそのスプリアスを除く信号成分の最大電力に基づいて各信号成分をスケーリングするスケーリング機能、を備える。
【0024】
図4は、実施形態の復調方法におけるスケーリングを説明する図である。ここでは、OFDM伝送システムにおいてキャリア1〜Kが利用されるものとする。なお、キャリア1〜Kの周波数は、それぞれf1〜fKである。また、周波数f3に大きなスプリアスが存在するものとする。
【0025】
この場合、実施形態のOFDM復調方法では、スプリアスが検出される。図4(a)に示す例では、周波数f3においてスプリアスが検出される。なお、スプリアスの検出方法については、後で説明する。続いて、スプリアスが存在していないキャリアの中で、最大電力を検出する。この例では、キャリア5の信号成分の電力が最大である。そうすると、キャリア5の信号成分の電力を基準として、各キャリアの信号成分のスケーリングが行われる。ただし、この例では、キャリア5の信号成分の電力は、FFT演算の桁あふれレベルよりも小さい。したがって、各キャリアの信号成分は、図4(b)に示すように、スケーリングによって変化しない。
【0026】
図5(a)に示す例においても、図4と同様に、スプリアスが存在するキャリアを除くと、キャリア5の信号成分の電力が最大である。ただし、この例では、キャリア5の信号成分の電力は、FFT演算の桁あふれレベルよりも大きい。したがって、この場合、各キャリアの信号成分は、図5(b)に示すように、キャリア5の信号成分が桁あふれレベル以下になるようにスケーリングされる。
【0027】
図6は、FFT演算の概略シーケンスを示す図である。FFT部23は、入力される時間領域信号に対して、複数回のバタフライ演算を実行することにより周波数領域信号を生成する。ここで、FFT演算のサンプル数Mは、OFDMのキャリア数Kよりも多い。また、「基数=2」とすると、FFT演算のサンプル数Mは、2m(mは、整数)で表される。すなわち、サンプル数Mは、下式を満たすように決定される。
M=2m>K
この実施例では、「m=13」であるものとする。すなわち「M=8192」である。このようなシステムは、しばしば「8kFFTシステム」と呼ばれることがある。なお、例えば「m=11」である場合は、「M=2048」であり、「2kFFTシステム」と呼ばれる。
【0028】
FFT部23は、FFT部23のサンプル数が2mである場合、m回の演算ステージを実行する。この例では、13回の演算ステージが実行される。各演算ステージは、それぞれ、バタフライ演算およびスケーリング演算を含む。バタフライ演算は、FFTアルゴリズムの1つであり、例えばCooley-Tukey型アルゴリズムにより実現される。
【0029】
スケーリング演算では、バタフライ演算により得られるデジタル値が予め決められた上限値を超えるときに、そのデジタル値がその上限値よりも小さくなるように、そのデジタル値が補正される。スケーリング演算は、例えば、デジタルデータのビットシフトにより実現される。
【0030】
この実施形態では、複素デジタルデータ列に対してFFTが実行される。したがって、スケーリング演算は、バタフライ演算により得られる複素デジタル値の大きさ(または、電力)が予め決められた上限値を超えるときに、その複素デジタル値の大きさがその上限値よりも小さくなるように、その複素デジタル値が補正されるようにしてもよい。複素デ
ジタル値の電力は、複素デジタル値が「Ik+jQk」で表される場合、「Ik2+Qk2」に相当するものとする。
【0031】
図7は、FFT部23の構成を示す図である。FFT部23は、メモリ31、スケーリング部32、バタフライ演算器33、検出部34、制御部35を備える。なお、FFT部23は、ハードウェア回路で実現される。ただし、FFT部23は、ソフトウェアにより実現されてもよいし、ハードウェア回路とソフトウェアとの組合せにより実現されてもよい。
【0032】
メモリ31には、1シンボル分のデータが書き込まれる。この例では、8192セットのデジタル値が書き込まれる。1セットのデジタル値は、複素デジタル値の実数部および虚数部に相当する。スケーリング部32は、検出部34からの指示に従って、各デジタル値をスケーリングする。バタフライ演算器33は、スケーリング部32によりスケーリングされたデジタル値に対してバタフライ演算を実行する。バタフライ演算の結果は、メモリ31に書き込まれる。検出部34は、バタフライ演算の結果に基づいてスケーリング量を検出する。そして、検出部34は、検出したスケーリング量に応じて、スケーリング部32に対して指示を与える。なお、検出部34は、最終ステージ(すなわち、13回目のバタフライ演算)においては、スプリアスの有無を判定する。そして、検出部34は、スプリアスの有無に応じてスケーリング量を決定する。制御部35は、FFT演算のポイント数およびステージ数をカウントし、メモリ31および検出部34を制御する。
【0033】
図8は、スケーリング演算について説明する図である。ここでは、バタフライ演算器33に入力されるデジタル値のビット数の上限値が「8」であるものとする。すなわち、8ビットよりも大きなデータがバタフライ演算器33に入力されると、桁あふれが発生するものとする。なお、図8は、実施形態のOFDM復調方法のスケーリングを直接的に示すものではなく、スケーリング演算の概念を説明するためのものである。
【0034】
検出部34は、バタフライ演算器33により得られるデジタル値の中の最大値を検出する。図8に示す例では、5番目のデジタル値「1101011000」が検出される。このデジタル値のデータ長は10ビットである。この場合、このデジタル値を8ビットで表すために、「スケーリング量(ビットシフト量)=2」が得られる。
【0035】
スケーリング部32は、検出部34により得られるスケーリング量に応じて、各デジタル値を補正する。この例では、各デジタル値を2ビットシフトさせる。この結果、「10101110」は「101011」に補正され、「110110001」は「1101100」に補正され、「1000111」は、「10001」に補正され、「1000111010」は「10001110」に補正され、「1101011000」は「11010110」に補正される。他のデジタル値も同様に補正される。
【0036】
なお、図8に示す例は、説明を簡単にするためのものであり、実施形態の復調方法がこれに限定されるものではない。すなわち、上限ビット数は「8」に限定されるものではない。また、FFT演算において処理されるデジタルデータが複素数「Ik+jQk」である場合は、例えば、「Ik2+Qk2」の最大値に基づいてスケーリング量を決定するようにしてもよい。さらに、図8に示す例では、バタフライ演算器33の構成に応じて上限ビット数が決められているが、メモリ31の構成に応じて上限ビット値を決めるようにしてもよい。
【0037】
図9は、FFT部23の動作を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、シンボル毎に実行される。
ステップS1では、1シンボル分の時間領域信号(この例では、8192セットのデジ
タル値)が入力される。これらのデジタル値は、メモリ31に書き込まれる。ステップS2〜S5は、1つの演算ステージに相当する。すなわち、ステップS2では、メモリ31から読み出した各デジタル値をスケーリングする。ここで、スケーリング演算は、図8を参照しながら説明した通りであり、スケーリング量は検出部34から指示される。なお、第1ステージのスケーリング量は、例えば「ゼロ」である。すなわち、第1ステージにおいては、メモリ31から読み出された各デジタル値は補正されることなくバタフライ演算部33に送られる。
【0038】
ステップS3では、バタフライ演算が実行される。バタフライ演算は、特に限定されるものではないが、例えばCooley-Tukey型アルゴリズムにより実現される。ステップS4では、検出部34によりスケーリング量が検出される。スケーリング量は、例えば、図8を参照しながら説明したように、バタフライ演算の結果における最大値に基づいて決定される。そして、ステップS5により、全デジタル値に対してステップS2〜S4が実行される。
【0039】
ステップS2〜S5により検出されるスケーリング量は、次のステージにおいて使用するために保持される。すなわち、第iステージで検出されたスケーリング量は、第i+1ステージにおいて使用される。
【0040】
なお、全デジタル値に対してステップS2〜S4が実行され、その演算結果がメモリ31に書き込まれると、制御部35は、ステージ数をカウントするためのカウンタをインクリメントする。すなわち、バタフライ演算の実行回数がカウントされる。
【0041】
ステップS6において、制御部35は、FFT演算シーケンスが最終ステージであるか否かをチェックする。すなわち、バタフライ演算の実行回数がチェックされる。そして、実行されたバタフライ演算が1〜12回目のいずれかであれば、FFTポイント数をリセットしてステップS2に戻る。この場合、再度、ステップS2〜S5が実行される。この手順により、13回のバタフライ演算が実行されることになる。
【0042】
13回目のバタフライ演算が実行されると、ステップS7に進む。ステップS7では、検出部34は、まず、スプリアスの有無を判定する。そして、スプリアスの有無に応じてスケーリング量が決定される。ステップS8では、ステップS7で決定されたスケーリング量に応じて各デジタル値がスケーリングされる。そして、ステップS9において、データ列が出力される。
【0043】
図10は、検出部34の構成を示す図である。検出部34は、最大値検出部41、乗算器42、引き算器43、選択部44、スケーリング量算出部45を備える。また、検出部34には、バタフライ演算データ、最大値指定信号、基準データ指定値、乗算値α、切替え指示が与えられる。そして、検出部43は、切替え指示に応じて、第1〜12ステージではステップS4を実行し、最終ステージではステップS7を実行する。なお、制御部35は、ステージ数をカウントして切替え指示を生成する。
【0044】
バタフライ演算データは、バタフライ演算器33による演算結果である。この実施例では、8192セットのデジタル値である。最大値検出部41は、入力されるデジタル値を大きい順にソートして保持する。このとき、入力されるデジタル値は、電力の大きい順にソートされるようにしてもよい。そして、最大値検出部41は、最大値指定信号および基準データ指定値に従って、対応するデジタル値を出力する。ここで、基準データ指定値nは、「n番目に大きなデジタル値」を指示する。この実施例では「n=8」である。そうすると、最大値検出部41は、最大値Dmaxおよび8番目に大きなデジタル値D(8)を出力する。
【0045】
図11は、最大値検出部41の実施例である。最大値検出部41の初期状態において、各レジスタ(最大値レジスタ、2番目レジスタ、3番目レジスタ、...)には、ゼロが保持されている。そして、最初のデジタル値が入力されると、そのデジタル値と各レジスタに保持されている値とが比較される。この場合、各レジスタにはゼロが保持されているので、入力されたデジタル値は各レジスタに保持されている値よりも大きい。そうすると、レジスタ制御信号1が有効になる。なお、レジスタ制御信号1が有効であれば、レジスタ制御信号2以降は無効であり、レジスタ制御信号2が有効であれば、レジスタ制御信号3以降は無効である。以下、同様である。よって、最初のデジタル値が入力されると、レジスタ制御信号1のみが有効になり、そのデジタル値は最大値レジスタに書き込まれる。
【0046】
つづいて、2つ目のデジタル値が入力され、各レジスタに保持されている値と比較される。このとき、2つ目のデジタル値が最初のデジタル値よりも大きければ、レジスタ制御信号1が有効になる。この場合、2つ目のデジタル値は最大値レジスタに書き込まれ、最初のデジタル値は、最大値レジスタから2番目レジスタに送られる。一方、2つ目のデジタル値が最初のデジタル値よりも小さければ、レジスタ制御信号2が有効になる。この場合、2つ目のデジタル値は2番目レジスタに書き込まれる。
【0047】
上記構成により、バタフライ演算データを構成する複数のデジタル値は、大きい順にソートされて保持される。なお、最大値検出部41は、必ずしもすべてのデジタル値をソートする必要はない。すなわち、例えば、基準データ指定値により8番目に大きなデジタル値が指定される場合には、最大値検出部41は、最大値から8番目に大きなデジタル値を保持するようにしてもよい。
【0048】
図10に戻る。乗算器42は、デジタル値D(8)に係数αを乗算する。「α」は、シミュレーションまたは測定により決定される1よりも大きい定数である。この場合、αを変えながら受信品質(例えば、BER)をモニタし、受信品質が最適化されるように(あるいは、受信品質が所定の閾値レベルを超えるように)、αを決定するようにしてもよい。また、「α」は、特に限定されるものではないが、例えば「3」である。引き算器43は、最大値Dmaxと乗算器42の出力値との差分を計算してスプリアス判定値を得る。スプリアス判定値Xは、下式により得られる。
X=Dmax−αD(8)
選択部44は、スプリアス判定値Xに応じて入力データを選択する。すなわち、選択部44は、スプリアス判定値Xが正であれば、大きなスプリアスが存在すると判定し、デジタル値D(8)を選択する。一方、スプリアス判定値Xが負であれば、大きなスプリアスが存在しないと判定され、最大値Dmaxが選択される。そして、スケーリング量算出部45は、選択部44により選択された値に応じてスケーリング量を決定する。
【0049】
図12は、検出部43の動作を示すフローチャートである。ステップS11では、バタフライ演算により得られるデジタル値を大きい順にソートして保持する。ステップS12では、最終ステージであるか否かをチェックする。最終ステージであれば、ステップS13において、スプリアス判定値を用いてスプリアスの有無を判定する。そして、スプリアスが存在する場合は、ステップS14において、デジタル値D(8)に基づいてスケーリング量を決定する。一方、スプリアスが存在しない場合は、ステップS15において、最大値Dmaxに基づいてスケーリング量を決定する。なお、最終ステージでない場合も、ステップS15において、最大値Dmaxに基づいてスケーリング量を決定する。
【0050】
図13は、スプリアスが存在する場合のスケーリング演算について説明する図である。この例では、最終ステージのバタフライ演算により得られるデジタル値が示されている。また、最大値Dmaxが「1110101011001」であり、8番目に大きなデジタル
値D(8)が「1000111010」である。
【0051】
「α=3」とすると、「Dmax>αD(8)」であり、スプリアス判定値Xは正である。この場合、選択部44は、最大値Dmaxではなく、デジタル値D(8)を選択する。ここで、デジタル値D(8)のデータ長は10ビットである。よって、スケーリング算出部45により「スケーリング量=2」が得られる。そうすると、各デジタル値は、それぞれ2ビットだけシフトされる。すなわち、各デジタル値は、デジタル値D(8)に応じてスケーリングされる。
【0052】
このように、実施形態の復調方法においては、スプリアスが存在する場合には、最大値ではなく、n番目に大きなデジタル値に基づいてスケーリングが行われる。したがって、FFT演算により得られる各デジタル値が著しく小さくなることはない。すなわち、S/N比の劣化が抑制される。
【0053】
なお、上述のような大きなスプリアスが存在するときに、最大値Dmaxに基づいてスケーリングが行われると、図13に示すように、FFT演算により得られるデジタル値が著しく小さくなることがある。すなわち、量子化誤差等の影響を受けやすくなり、S/N比が劣化してしまう。
【0054】
また、実施形態の復調方法においては、スプリアスの有無を判定する際に、どのキャリアに対してスプリアスが混入しているのかが検出される。したがって、FFT部23の出力側の回路において、スプリアスの混入しているキャリアの影響を排除または抑制することができる。例えば、複数のキャリアから再生される信号を利用して復調処理または誤り訂正処理を行う場合、スプリアスの混入しているキャリアの重みを小さくすることで、スプリアスの影響が抑制される。
【0055】
上述の実施例では、「n=8」であり、スプリアスの有無を判定するための基準データとして8番目に大きなデジタル値D(8)が指定されている。そして、大きなスプリアスが存在すると判定されたときには、そのデジタル値D(8)に基づいてスケーリングが行われる。なお、「n=8」は1つの実施例であり、実施形態の復調方法はこの値に限定されるものではない。
【0056】
ここで、例えば、デジタル放送に対応するアナログ放送波がスプリアスになる場合、そのアナログ放送波に隣接する周波数にも影響が及ぶことがある。図14に示す例では、OFDM信号のキャリア4と同じ周波数のアナログ放送波が混入し、キャリア3、5の周波数にもスプリアスが発生している。すなわち、3つのキャリアにスプリアスが混入している。また、アナログ放送波は、1組のスプリアスを発生させることがある。この場合、アナログ放送波によって、OFDM信号の6つのキャリアにスプリアスが混入するおそれがある。換言すれば、電力の大きい6つのキャリアを除外すれば、アナログ放送波に起因するスプリアスが混入しているキャリアは存在しなくなる。すなわち、電力の大きさが7番目以降のキャリアは、アナログ放送波の影響を受けていないと考えられる。
【0057】
ただし、実施形態の復調方法では、マージンを得るために、「7」ではなく「8」が使用される。すなわち、8番目に大きな電力値を利用してスプリアスの有無が判定され、スプリアスが存在する場合には、その8番目に大きな電力値に基づいて各キャリアの信号成分がスケーリングされる。ここで、デジタル放送のOFDM信号は数100〜数1000のキャリアを使用する。したがって、7番目に大きな電力と8番目に大きな電力は、実質的に同じと考えられる。すなわち、8番目に大きな電力値を使用することは、実質的に、スプリアスを除く信号成分の最大電力を使用することと同じである。
【0058】
なお、基準データ指定値nは、想定されるアナログ放送波の電力、OFDM信号のキャリアの周波数間隔などを考慮して決定することも可能である。或いは、測定またはシミュレーション等で決めるようにしてもよい。この場合、「n」を変えながら受信品質(例えば、BER)をモニタし、受信品質が最適化されるように(あるいは、受信品質が所定の閾値レベルを超えるように)、「n」を決定するようにしてもよい。
【0059】
また、上述の実施例では、最終ステージの演算結果に対してステップS7〜S8が実行されているが、他のステージの演算結果に対して同様の処理を行うようにしてもよい。すなわち、他のステージにおいてスプリアスの有無を判定し、その判定結果に応じてスケーリングを行うようにしてもよい。また、複数のステージにおいてステップS7〜S8を実行するようにしてもよい。
【0060】
ただし、スプリアスは特定の周波数に発生する。また、FFTは時間領域信号を周波数領域信号に変換する演算であり、複数の演算ステージの中の前半のステージで得られるデジタル値は、周波数領域の特性を有していない。したがって、最終ステージ演算結果に対してステップS7〜S8が実行する手順が好ましい。
【0061】
図15は、他の実施形態のOFDM復調装置において使用される検出部34の構成を示す図である。他の実施形態では、スプリアスの有無の判定は行わず、所定のステージ(実施例では、最終ステージ)において、基準データ指定値nで指定されたデジタル値に基づいて、スケーリングが行われる。なお、最大値検出部41は、最終ステージ以外のステージでは最大値Dmaxを出力し、最終ステージでは基準データ指定値nで指定されたデジタル値(例えば、D(8))を出力する。
【0062】
図16は、他の実施形態においてスケーリング量を算出する処理を示すフローチャートである。ステップS11、S12は、上述の実施形態と同じである。そして、最終ステージであれば、ステップS21において、デジタル値D(8)に基づいてスケーリングを行う。一方、最終ステージでなければ、ステップS22において、最大値Dmaxに基づいてスケーリングを行う。
【0063】
この実施形態によれば、大きなスプリアスが混入するキャリアの数が所定数nよりも少ない場合は、スプリアスの影響を排除してスケーリングを行うことができる。すなわち、OFDM信号に混入するスプリアスが予め想定される場合(例えば、所定のアナログ放送波が存在する場合)には、スプリアスの有無を判定しなくても、適切なスケーリングが実現される。また、この実施形態によれば、図10に示す構成と比較して回路規模を小さくすることができる。
【0064】
なお、各実施形態において、基準データ指定値nおよび乗算値αは、FFT部23に予め固定的に設定されてもよいし、図17に示すように外部から変更できるようにしてもよい。図17に示す例では、制御装置60は、I/F部61を介してレジスタ62に基準データ指定値nおよび乗算値αに書き込むことができる。そして、FFT部23は、レジスタ62に書き込まれる値を参照して、FFT演算を実行する。
【0065】
上述の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
OFDM受信信号に対して複数回のバタフライ演算を実行することにより周波数領域信号を生成するFFT部と、
前記FFT部により生成された周波数領域信号を復調する復調部、を備え、
前記FFT部は、
スプリアスを検出するスプリアス検出部と、
前記スプリアス検出部によりスプリアスが検出されたときに、前記複数回のバタフライ演算の中の所定のバタフライ演算の結果に対して、検出されたスプリアスを除く信号成分の最大電力に基づいて各信号成分をスケーリングするスケーリング部、を備える
ことを特徴とするOFDM復調装置。
(付記2)
付記1に記載のOFDM復調装置であって、
前記スケーリング部は、最後のバタフライ演算の結果に対して、各信号成分をスケーリングする
ことを特徴とするOFDM復調装置。
(付記3)
OFDM受信信号に対して複数回のバタフライ演算を実行することにより周波数領域信号を生成するFFT部と、
前記FFT部により生成された周波数領域信号を復調する復調部、を備え、
前記FFT部は、
前記バタフライ演算により得られる複数の信号成分の電力をそれぞれ算出する電力算出部と、
前記複数回のバタフライ演算の中の所定のバタフライ演算により得られる信号成分の最大電力とn番目に大きな電力との比率に基づいて、スプリアスの有無を判定するスプリアス検出部と、
前記スプリアス検出部によりスプリアスが存在すると判定されたときに、前記所定のバタフライ演算の結果に対して、前記n番目に大きな電力に基づいて各信号成分をスケーリングするスケーリング部、を備える
ことを特徴とするOFDM復調装置。(nは、2以上の整数)
(付記4)
付記3に記載のOFDM復調装置であって、
前記所定のバタフライ演算は、前記複数回のバタフライ演算の中の最後のバタフライ演算であることを特徴とするOFDM復調装置。
(付記5)
付記3に記載のOFDM復調装置であって、
前記スプリアス検出部は、前記最大電力が前記n番目に大きな電力のα倍よりも大きければ、スプリアスが存在すると判定する
ことを特徴とするOFDM復調装置。(α>1)
(付記6)
付記3に記載のOFDM復調装置であって、
前記スケーリング部は、前記スプリアス検出部によりスプリアスが存在しないと判定されたときには、前記所定のバタフライ演算の結果に対して、前記最大電力に基づいて各信号成分をスケーリングする
ことを特徴とするOFDM復調装置。
(付記7)
OFDM受信信号に対して複数回のバタフライ演算を実行することにより周波数領域信号を生成するFFT部と、
前記FFT部により生成された周波数領域信号を復調する復調部、を備え、
前記FFT部は、
前記バタフライ演算により得られる複数の信号成分の電力をそれぞれ算出する電力算出部と、
前記複数回のバタフライ演算の中の所定のバタフライ演算の結果に対して、前記電力算出部により算出されたn番目に大きな電力に基づいて各信号成分をスケーリングするスケーリング部、を備える
ことを特徴とするOFDM復調装置。(nは、2以上の整数)
(付記8)
OFDM受信信号に対して複数回のバタフライ演算を実行することにより周波数領域信号を生成し、前記周波数領域信号を復調するOFDM復調方法であって、
スプリアスを検出し、
前記複数回のバタフライ演算の中の所定のバタフライ演算の結果に対して、検出されたスプリアスを除く信号成分の最大電力に基づいて各信号成分をスケーリングする
ことを特徴とするOFDM復調方法。
(付記9)
OFDMを使用して伝送される信号を受信するデジタル受信システムであって、
チューナと、
前記チューナにより受信された信号を復調する付記1に記載のOFDM復調装置と、
前記OFDM復調装置により復調された信号を復号する復号部と、
を有するデジタル受信システム。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】デジタル受信システムの構成を示す図である。
【図2】OFDM復調装置の構成を示す図である。
【図3】スプリアスが存在するときの問題点を説明する図である。
【図4】実施形態の復調方法におけるスケーリングを説明する図(その1)である。
【図5】実施形態の復調方法におけるスケーリングを説明する図(その2)である。
【図6】FFT演算の概略シーケンスを示す図である。
【図7】FFT部の構成を示す図である。
【図8】スケーリング演算について説明する図である。
【図9】FFT部の動作を示すフローチャートである。
【図10】検出部の構成を示す図である。
【図11】最大値検出部の実施例である。
【図12】検出部の動作を示すフローチャートである。
【図13】スプリアスが存在する場合のスケーリング演算について説明する図である。
【図14】アナログ波によるスプリアスを説明する図である。
【図15】他の実施形態のOFDM復調装置において使用される検出部の構成を示す図である。
【図16】他の実施形態においてスケーリング量を算出する処理を示すフローチャートである。
【図17】パラメータを設定する構成を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
1 デジタル受信システム
12 デジタル放送復調装置
13 A/D変換器
14 復調部
15 復号回路
20 OFDM復調装置
23 FFT部
24 復調回路
25 誤り訂正回路
31 メモリ
32 スケーリング部
33 バタフライ演算器
34 検出部
35 制御部
41 最大値検出部
45 スケーリング量算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
OFDM受信信号に対して複数回のバタフライ演算を実行することにより周波数領域信号を生成するFFT部と、
前記FFT部により生成された周波数領域信号を復調する復調部、を備え、
前記FFT部は、
スプリアスを検出するスプリアス検出部と、
前記スプリアス検出部によりスプリアスが検出されたときに、前記複数回のバタフライ演算の中の所定のバタフライ演算の結果に対して、検出されたスプリアスを除く信号成分の最大電力に基づいて各信号成分をスケーリングするスケーリング部、を備える
ことを特徴とするOFDM復調装置。
【請求項2】
OFDM受信信号に対して複数回のバタフライ演算を実行することにより周波数領域信号を生成するFFT部と、
前記FFT部により生成された周波数領域信号を復調する復調部、を備え、
前記FFT部は、
前記バタフライ演算により得られる複数の信号成分の電力をそれぞれ算出する電力算出部と、
前記複数回のバタフライ演算の中の所定のバタフライ演算により得られる信号成分の最大電力とn番目に大きな電力との比率に基づいて、スプリアスの有無を判定するスプリアス検出部と、
前記スプリアス検出部によりスプリアスが存在すると判定されたときに、前記所定のバタフライ演算の結果に対して、前記n番目に大きな電力に基づいて各信号成分をスケーリングするスケーリング部、を備える
ことを特徴とするOFDM復調装置。(nは、2以上の整数)
【請求項3】
請求項2に記載のOFDM復調装置であって、
前記スプリアス検出部は、前記最大電力が前記n番目に大きな電力のα倍よりも大きければ、スプリアスが存在すると判定する
ことを特徴とするOFDM復調装置。(α>1)
【請求項4】
OFDM受信信号に対して複数回のバタフライ演算を実行することにより周波数領域信号を生成し、前記周波数領域信号を復調するOFDM復調方法であって、
スプリアスを検出し、
前記複数回のバタフライ演算の中の所定のバタフライ演算の結果に対して、検出されたスプリアスを除く信号成分の最大電力に基づいて各信号成分をスケーリングする
ことを特徴とするOFDM復調方法。
【請求項5】
OFDMを使用して伝送される信号を受信するデジタル受信システムであって、
チューナと、
前記チューナにより受信された信号を復調する請求項1に記載のOFDM復調装置と、
前記OFDM復調装置により復調された信号を復号する復号部と、
を有するデジタル受信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−93380(P2010−93380A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258794(P2008−258794)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(308014341)富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】