説明

POM製造からの塩基性失活剤

本発明はカチオン活性開始剤b)の存在でおよび場合により調節剤c)の存在でモノマーa)を重合させ、引き続き失活させ、反応器から除去することによりポリオキシメチレンを製造する方法に関する。前記方法はd)分子内に反応性が異なる少なくとも2個のアミノ官能基を有する少なくとも1種の塩基性化合物を失活剤として使用することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポリオキシメチレンの改良された製造方法に関する。
【0002】
オキシメチレンポリマーをカチオン活性開始剤の存在でモノマーの連続的塊状重合により製造できることは知られている。この重合はしばしばニーダーまたは押出機または管形反応器中で実施する。その際相当するオキシメチレンポリマーが固体の形で(ドイツ特許第1161421号、ドイツ特許第1495228号、ドイツ特許第1720358号、ドイツ特許第3018898号)または溶融物として(ドイツ特許第3147309号)生じるように熱を供給することができる。固体の形で生じるポリマーの後処理は知られている、以下の文献を参照、ドイツ特許第3147309号、ドイツ特許第3628561号、欧州特許第678535号、欧州特許第699965号、ドイツ特許第4423617号。
【0003】
塊状重合の際に技術水準の種々の方法が存在し、これには鍋でのバッチ重合、融点より低い温度でのニーダー反応器での連続重合または押出機中のトリオキサンの融点より高い温度での重合が存在する(WO01/58974号参照)。
【0004】
カチオン開始剤を使用する懸濁重合または沈殿重合による製造は一般に知られている。生成するポリマーはこの場合に使用される溶剤に溶解せず、これによりポリマーは容易に分離できる。
【0005】
塊状重合および沈殿重合の際に、重合を終了するために、停止剤、いわゆる失活剤を添加する。ドイツ特許第3617754号、ドイツ特許第2509924号、特開昭59−197415号、WO97/24384号およびRes.Discl.Vol190、61頁(1980)により、このために塩基性化合物、例えばアミンおよびいずれかの形式の無機または有機塩基を使用する。
【0006】
技術水準から公知の失活剤は反応混合物を処理し、場合により重合に戻す場合に問題を生じる。ポリマー中に有効にきわめて少ない量の必要な失活剤を分配するために、多くの場合に担体または溶剤を添加する。失活の有効性はポリマーの安定化に決定的であり、公知の失活剤の場合になお望むべきものがある。
【0007】
従って、本発明の課題は、技術水準に比べて以下の利点を有するポリオキシメチレンを製造する、改良された方法を提供することである。
ポリマー上のカチオン電荷が安定化され、ポリマー中で更なる反応が阻止される、
この物質がホルミエート末端基と反応することがあり、これによりポリマーの不安定な末端基が結合する、
ホルムアルデヒド捕捉剤およびラジカル捕捉剤として使用できる、
多くの反応可能性によりこの物質が主にポリマーに結合して存在する。この場合に、例えば揮発性有機モノマー(すなわち未反応塩基)を分離しなくてよいので、ポリマーの後処理の際に利点が生じる。
【0008】
それにより、カチオン活性開始剤b)の存在でおよび場合により調節剤c)の存在でモノマーa)を重合させ、引き続き失活させ、反応器から除去することによりポリオキシメチレンを製造する方法が見出され、前記方法は失活剤d)として、分子内に反応性が異なる少なくとも2個のアミノ官能基を有する少なくとも1種の塩基性化合物を使用することを特徴とする。
【0009】
有利な実施態様は従属請求項に記載されている。
【0010】
本発明の方法は原則的に高い混合作用を有するすべての反応器、例えば鍋、すき刃混合機、管状反応器、静的混合機、リスト反応器、ニーダー、攪拌反応器、押出機およびベルト反応器中で実施することができる。
【0011】
生じるPOMポリマーは当業者に知られ、文献に記載されている。
【0012】
ごく一般的にこれらのポリマーはポリマー主鎖にCHO−繰り返し単位少なくとも50モル%を有する。
【0013】
一般にホモポリマーは、有利に適当な触媒の存在でのホルムアルデヒドまたはトリオキサンのようなモノマーa)の重合により製造する。
【0014】
本発明の目的のために、繰り返し単位は有利にポリオキシメチレンコポリマー、特にCHO−繰り返し単位のほかに、以下の単位:
【化1】

(式中、R〜Rは互いに独立に水素原子、C〜C−アルキル基または1〜4個の炭素原子を有するハロゲン置換アルキル基であり、Rは−CH−、CHO−、C〜C−アルキルまたはC〜C−ハロゲンアルキル置換メチレン基または相当するオキシメチレン基であり、nは0〜3である)50モル%まで、有利に0.01〜20モル%、特に0.1〜10モル%、特に有利に0.5〜3モル%を含有するコポリマーである。これらの基は有利に環状エーテルの開環によりコポリマーに導入することができる。有利な環状エーテルは、式:
【化2】

(式中、R〜Rおよびnは前記のものを表わす)を有する。環状エーテルとして、エチレンオキシド、プロピレン−1,2−オキシド、ブチレン−1,2−オキシド、ブチレン−1,3−オキシド、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、および1,3−ジオキセパン、およびコモノマーとして、直鎖状オリゴ−またはポリホルマール、例えばポリジオキソラン、またはポリジオキセパンを例として挙げることができる。
【0015】
オキシメチレンターポリマーも適しており、例えばトリオキサンおよび前記環状エーテルの1種と、第3モノマー、有利に式:
【化3】

の二官能性化合物の反応により製造され、
式中、Zは化学結合、−O−、−ORO−であり、RはC〜C−アルキレンまたはC〜C−シクロアルキレンである。
【0016】
この種の有利なモノマーは、エチレンジグリシド、ジグリシジルエーテル、およびグリシジル化合物およびホルムアルデヒド、ジオキサン、またはトリオキサンからモル比2:1で製造されるジエーテルおよびグリシジル化合物2モルと2〜8個の炭素原子を有する脂肪族ジオール1モルから製造されるジエーテル、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,3−シクロブタンジオール、1,2−プロパンジオール、および1,4−シクロヘキサンジオールのグリシジルエーテルであり、少ない例として挙げることができる。
【0017】
鎖末端にC−Cまたは−O−CH−結合を有する末端基安定化ポリオキシメチレンポリマーが特に有利である。
【0018】
有利なポリオキシメチレンコポリマーは少なくとも150℃の融点および5000〜300000、有利に7000〜250000の範囲の分子量(質量平均)Mを有する。
【0019】
多分散度(M/M)2〜15、有利に3〜12、特に有利に3.5〜8を有するPOMコポリマーが特に有利である。測定は一般に(GPC)SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)により行われ、M値(数平均分子量)は一般に(GPC)SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)により決定される。
【0020】
特に有利なPOMコポリマーは二モード分子量分布を有し、低分子量部分は500〜20000、有利に1000〜15000の分子量を有し、logMに対してプロットしたw(logM)の分布グラフでの面積によるその割合は1〜15%、有利に5〜10%である。
【0021】
本発明により得られる粒状粗製ポリオキシメチレン材料中のVDA275による残留ホルムアルデヒド含量は有利に3%以下、有利に1%以下、有利に0.05%以下である。
【0022】
POMポリマーの平均粒径(d50値)(粒度)は有利に0.5〜20mm、有利に0.75〜15mm、特に1〜7mmである。
【0023】
50値が粒子の50%がこれより小さい粒度を有し、50%がこれより大きい粒度を有する粒度の値であることは当業者に理解される。
【0024】
10値は有利に1mmより小さく、特に0.75mmより小さく、特に有利に0.5mmより小さい。
【0025】
有利なd90値は30mmより小さく、特に20mmより小さく、特に有利に10mmより小さい。
【0026】
粒度分布の測定
粒度分布はシーブの標準セット(DIN4188によるシーブ分析)にもとづき種々のシーブ部分に分かれ、これらの部分を計量する。
【0027】
例としてd50=1mmは試験品の50質量%が1mm以下の粒度を有することを意味する。
【0028】
本発明の方法は有利にトリオキサンのホモ重合および共重合に使用される。しかしモノマーa)として原則的に前記の任意のモノマーを使用することができ、例としてトリオキサンまたは(パラ)ホルムアルデヒドを使用できる。
【0029】
例えばトリオキサンのモノマー供給物は一般に60〜120℃の温度で有利に溶融している。
【0030】
供給工程の間の反応混合物の温度は有利に62〜114℃、特に70〜90℃である。
【0031】
ポリマーの分子量は場合により(トリオキサン)重合中に一般に使用される調節剤c)により場合により所望の値に調節することができる。使用できる調節剤c)は一価アルコールのアセタールまたはホルマール、アルコールそれ自体、またはきわめて少量の水であり、前記水は連鎖移動剤として作用し、その存在は完全に回避できない。使用される調節剤の量は10〜10000ppm、有利に100〜1000ppmである。
【0032】
(触媒とも呼ばれる)使用される開始剤b)は(トリオキサン)重合中に使用される一般的なカチオン開始剤である。プロトン酸が適しており、例はフッ化または塩化アルキルまたはアリールスルホン酸、例えば過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、またはルイス酸、例えば四塩化錫、五フッ化ヒ素、五フッ化燐、三フッ化ホウ素、およびこれらの錯体および塩の種類の化合物、例えば三フッ化ホウ素エーテラートおよびトリフェニルメチレンヘキサフルオロ燐酸塩である。使用される触媒(開始剤)の量は0.001〜1000ppm、有利に0.01〜100ppm、特に0.05〜10ppmである。触媒を希釈した形で、有利に0.005〜5質量%の濃度で添加することが一般に勧められる。この目的のために使用される溶剤は不活性化合物、例えば脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、例えばシクロヘキサン、ハロゲン化脂肪族炭化水素、グリコールエーテル等であってもよい。溶剤として、1,4−ジオキサンと同様にトリグリム(トリエチレングリコールジメチルエーテル)が特に有利である。
【0033】
モノマーa)、開始剤b)および場合により調節剤c)を任意の所望の方法で予め混合し、または重合反応器に互いに別々に添加することができる。成分a)、b)および/またはc)は欧州特許第129369号または欧州特許第128739号に記載されるように、安定化のために立体障害フェノールを含有することができる。
【0034】
POMポリマーの所望のMに関するより大きい柔軟性のために、調節剤c)をきわめて少ない量の溶剤に溶解し、引き続き混合し、モノマーまたはコモノマーと一緒に供給することが有利と示された。
【0035】
1つの有利な実施態様において、実施される重合は溶剤中の沈殿重合であり、個々の成分の溶解度により適当な場合は懸濁重合と呼ばれ、ここで得られるポリオキシメチレンホモまたはコポリマーは実質的にきわめて溶解しない。実質的にきわめて溶解しないは、ポリマーが少なくとも4の重合度で沈殿を開始することを意味する。
【0036】
使用される溶剤は特に不活性化合物、例えば脂肪族炭化水素、例えばプロパン、ブタンン、ペンタン、イソオクタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタンおよび脂環式炭化水素、例えばシクロヘキサン、またはシクロヘプタン、およびシクロペンタンからなり、これらは適当な場合は置換基としてヘテロ原子を有することができる。
【0037】
適当な芳香族炭化水素は少なくとも6〜30個の炭素原子を有するものであり、ニトロベンゼン、トルエン、ベンゼンが有利である。
【0038】
記載できる他の適当なハロゲン化炭化水素はジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、およびトリクロロエタンである。
【0039】
エーテル、例えばジオキサン、またはTHF、またはトリグリム(トリエチレングリコールジメチルエーテル)も適当な不活性溶剤である。
【0040】
反応(供給)の開始時の溶剤温度は有利に50〜250℃、有利に55〜180℃、特に60〜130℃である。
【0041】
反応の開始前に不活性ガス条件下、有利にN下、絶対圧力1〜5バール、有利に絶対圧力1〜2バールで運転することが有利である。
【0042】
溶剤中(沈殿重合)の重合工程の滞留時間は有利に0.1〜240分、特に5〜120分である。重合は有利に少なくとも30%、特に60%より多くの変換率まで実施する。好ましい条件下で90%以上の変換率を達成することもできるが、100%までの定量的変換率は良好な再現性を生じる。
【0043】
一般に成功したと判明した方法は重合工程の開始段階中に絶対圧力1〜10バール、有利に絶対圧力2〜7バールの圧力を設定する。重合は有利に不活性ガス下で、有利に窒素下で行う。
【0044】
他の有利な実施態様において、重合を、例えば欧州特許第0080656号および欧州特許第0638599号に記載されるように、水中または溶融物中で行う。
【0045】
重合混合物が重合工程の直後に、有利に相の変化を生じないで失活することが有利である。
【0046】
懸濁重合の場合に、触媒残留物は、一般に、
a)重合容器、有利にタンク(カスケード)に直接添加して沈殿した(粒子の形の)POMを生じることにより、または
b)溶剤からPOMポリマーを完全に分離し、引き続き気体の失活剤で処理した後に、または
c)溶剤を部分的に除去し、沈殿したポリマーが含まれる残りの溶剤に失活剤を添加した後に、または
d)溶剤からポリマーを完全に分離し、適当な溶剤にポリマーを溶解し、溶解したポリマーに失活剤を添加した後に、
少なくとも1種の失活剤d)を添加することにより失活する。
【0047】
有利な溶融重合の場合に、失活剤の添加は一般に、
a)反応溶融物に純粋な物質または溶液または懸濁液の添加により、
b)有利に補助的押出機または充填スクリューにより反応溶融物に物質を添加することにより行う。
【0048】
本発明は失活剤d)として分子内に反応性が異なる少なくとも2個のアミノ官能基を有する塩基性化合物を使用する。
【0049】
本発明の目的のために、異なる反応性は窒素原子の異なる塩基性であり、従ってポリアセタール上のカチオン中心への異なる親和性である。異なる塩基性は一般に異なる分子環境に起因する(Breitmaier/Jung、Organische Chemie、Thieme Verlag 1978、374および375頁およびBayer/Walter、Lehrbuch der organischen Chemie、Hirzel Verlag Stuttgart 1998、166頁参照)。
【0050】
従って1個の第一級アミノ官能基および1個の第二級アミノ官能基、または第一級アミノ官能基および第三級アミノ官能基、または第二級アミノ官能基および第三級アミノ官能基の組合せまたはこれらの混合物を使用できる。本発明によりこれらの異なるアミノ官能基は1個の分子内に存在することができ、ここで分子量は有利に400g/モル以下、特に200g/モル以下である。
【0051】
有利な化合物d)は一般式I
【化4】

(式中、R、R、RおよびRは互いに独立に水素原子またはC〜C10−アルキル基であり、Rは水素またはC〜C10−アルキル基であり、またはO−Rである)の化合物である。
【0052】
有利な基R〜Rは互いに独立に、水素またはC〜C−アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチルである。
【0053】
特に有利な失活剤d)は置換されたN含有複素環化合物、特にピペリジンの誘導体であり、この場合にトリアセトンジアミン(4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)が特に有利である。
【0054】
失活剤の量は全質量に対して、有利に0.001〜500質量ppm、有利に0.05〜100質量ppm、特に0.5〜10質量ppmである。開始剤b)に対するd)の比は開始剤のモル量に対して有利に0.1:1〜50:1、特に0.5:1〜15:1、特に有利に1:1〜10:1である。
【0055】
失活剤d)は他の公知の停止剤と混合できる。
【0056】
得られたポリマーを引き続き不活性溶剤、例えばアセトン、またはシクロヘキサンを使用しておよび適当な装置を使用して洗浄し、溶剤から分離し、適当な場合は冷却することができる。
【0057】
本発明の方法は緻密な粉末状、粒状材料を生じ、技術水準の粗い粒子の製造が回避される。
【0058】
溶融重合は特に改良された安定性を有するポリマーを生じる。
【0059】
本発明の方法は、反応性が異なる少なくとも2個のアミノ官能基を有する少なくとも1種の塩基性化合物d)、特に一般式Iの前記化合物から誘導される単位0.001〜100質量ppmを有するポリオキシメチレンホモまたはコポリマーを生じる。特に前記ポリマー鎖は失活剤d)から誘導される単位0.001〜30%、有利に0.01〜10%、特に0.1〜2%、特に有利に0.1〜1%を有する。
【0060】
これらの単位の位置は有利にポリマー鎖の末端である。適当なポリオキシメチレンポリマーは引き続き通常のやり方で通常の添加剤、例えば安定剤、ゴム、充填剤等を使用して更に処理することができる。
【0061】
実施例
記載される%はすべて質量%である。
【0062】
例1〜3
トリオキサン94%、ジオキソラン6%およびブチラール0.01%からなるモノマー混合物を、1.5l/hの体積流量速度で、連続的に重合反応器(静的混合機を有する管状反応器、T=175℃)に供給した。開始剤1ppmを溶液(70%、トリグリムに溶解した過塩素酸水溶液、1%)の形でモノマー流に注入し、反応混合物をコイル状管形反応器中で静的混合機を使用して緊密に混合した。重合区間4m後方で、失活剤d)の水溶液(表参照)を1%でポリマー溶融物に注入し、開始剤に対して得られた停止剤の過剰モルは20倍であった。約3分の滞留時間後にポリマー溶融物を排出した。
【0063】
引き続きTGA(熱質量分析)により、試料を5℃/分で加熱し、試料からの質量損失(室温から450℃まで)を記録することによりポリマーの熱安定性を測定した。
【0064】
Mn/MwはGPC、標準Ultraform(登録商標)N2320により決定した。
【0065】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
カチオン活性開始剤b)および場合により調節剤c)の存在でモノマーa)を重合させ、引き続き失活させ、反応器から取り出すことによりポリオキシメチレンを製造する方法において、失活剤d)として、分子内に反応性が異なる少なくとも1個のアミノ官能基を有する少なくとも1種の塩基性化合物を使用することを特徴とする、ポリオキシメチレンの製造方法。
【請求項2】
失活剤d)として、第一級および第二級アミノ官能基または第一級および第三級アミノ官能基、または第二級および第三級アミノ官能基またはこれらの組合せを有する塩基性化合物を使用する請求項1記載の方法。
【請求項3】
失活剤d)の分子量が400g/モル以下である請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
一般式I:
【化1】

(式中、R、R、RおよびRは互いに独立に水素またはC〜C10−アルキル基であり、Rは水素またはC〜C10−アルキル基またはO−Rである)の化合物d)を使用する請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
失活剤d)として、R、R、RおよびRが互いに独立に水素またはメチル基である一般式Iの化合物を使用する請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
開始剤b)0.001〜1000質量ppmを使用する請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
失活剤d)0.001〜500質量ppmを使用する請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
開始剤b)に対して失活剤d)を200:1〜0.1:1の割合で使用する請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
分子内に反応性が異なる少なくとも2個のアミノ官能基を有する少なくとも1個の塩基性化合物d)から誘導される単位0.001〜100質量ppmを含有する請求項1から8までのいずれか1項記載の方法により得られるポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマー。
【請求項10】
鎖の0.001〜30%が失活剤d)から誘導される単位を有する請求項9記載のポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマー。

【公表番号】特表2008−519873(P2008−519873A)
【公表日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−540547(P2007−540547)
【出願日】平成17年11月5日(2005.11.5)
【国際出願番号】PCT/EP2005/011847
【国際公開番号】WO2006/050869
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】