説明

RRC(radioresourcecontrol)−サービスデータユニットの受信

【課題】UMTS TDDまたはFDDシステムにおいて、システム機能の適正なパフォーマンスを維持するためには、欠陥のあった伝送を補完するため、SIBの繰り返しレートを増加させねばならない場合、無線資源の効率と利便性が低下する。
【解決手段】情報セグメントよりなる情報セグメントの周期的な伝送を含む通信を受信し(80)処理する方法である。情報セグメントセットの第1回目の伝送を受信し処理し、各情報セグメントが有効か無効かを判断する(81)。有効と判断した情報セグメントをストアする(82)。当該情報セグメントセットの全ての情報セグメントがストアされなかった場合に(83)、その後の情報セグメントセットの伝送を受信し(85)、以前ストアされなかった情報セグメントに対応する情報セグメントのみを処理して有効か無効かを判断する。有効と判断した情報セグメントをストアする(82)。当該情報セグメントセットの全ての情報セグメントがストアされるまで、その後の伝送を繰り返し受信する(85)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、UMTS(Universal Mobile Telecommunications Systems)に関する。
【背景技術】
【0002】
UMTSネットワークアーキテクチャは、図1に示すように、コアネットワーク(CN)2と、UTRAN(UMTS Terrestrial Radio Access Network )3と、少なくとも1つのUE(User Equipment)18(図を簡略にするため、図には1つのUE18のみを図示した)とを含む。2つの一般的なインタフェースは、UTRANとコアネットワークの間のIuインタフェースであり、同様に、UTRANとUEの間の無線インタフェースUuである。
【0003】
UTRANは幾つかのRNS(Radio Network Subsystem)10、11よりなる。これらRNSを、Iurインタフェースによって相互に接続することができる。RNS10、11は、それぞれ、RNC(Radio Network Controller)12、13と、幾つかの基地局(Node B)14−17 とに分割されている。基地局14−17はIubインタフェースによりRNC12、13に接続されている。1つの基地局14−17は1または複数のセル(cell)をサーブすることができる。
【0004】
UTRAN3は無線インタフェースにおいてFDDモードとTDDモードの両方をサポートする。これら両方のモードに対して、同一のネットワークアーキテクチャと同一のプロトコルが用いられている。
【0005】
基地局14−17とUE18の間において無線インタフェースUuを介して行う通信は、無線インタフェースプロトコルを用いて行われる。無線インタフェースプロトコルスタックアーキテクチャが図2に示してある。当業者にとって当然のことであるが、無線インタフェースプロトコルスタック20のデザイン(design)は、3つのレイヤー、すなわち、物理レイヤー(L1)21と、データリンクレイヤー(L2)22と、ネットワークレイヤー(L3)23とに分割されている。データリンクレイヤー(L2)22は、4つのサブレイヤー、すなわち、MAC(media access control)24と、RLC(Radio Link Control)25と、BMC(broadcast/multicast control)27と、PDCP(packet data convergence protocol)26とに分けられている。
【0006】
ネットワークレイヤー(L3)23は、RRC(radio resource control)28を含む。このRRC28はUTRAN3とUE18の間のL3のコントロールプレーンシグナリング(control plain signaling)を処理する。このRRC28は、UTRAN3における他の全てのプロトコルレイヤーを構成しコントロールすることを担当し、しかも、利用可能な無線資源(radio resource)をコントロールすることを担当する。これには、無線資源を割り当て再構成し解放することが含まれ、同様に、要求されたQoS(quality of service)を継続してコントロールすることが含まれる。
【0007】
RLCレイヤー25は、トランスペアレントモードか、不確認(unacknowledged)モードか、または確認(acknowledged)モードで、上位レイヤーにデータホワーディングを行う。確認モードでのホワーディングにおいては、選択的拒否−自動再送要求(selective reject-automatic repeat request)を持つスライディングウィンドウプロトコルが用いられる。
【0008】
MACレイヤー24は、RLC25の論理チャンネルを、物理レイヤーの提供するトランスポートチャンネルに、マッピングする。MACレイヤー24は、主に、マルチプレクシング機能よりなるが、MACレイヤー24には、RRC28により資源配分についての情報が通知される。MACレイヤー24により、同一物理資源にマッピングされた異なるデータフロー間の優先処理が行われる。BMC27とPDCP26の機能とオペレーションについては、当業者に周知であるから、ここではこれ以上説明しない。
【0009】
物理レイヤー21は、エアーインタフェース(air interface)を介してトランスポートブロックを伝送することを担当する。この中には、前方誤り訂正(forward error correction)、同一物理資源上への異なるトランスポートチャンネルの多重化、レートマッチング(すなわち、使用可能な物理資源にユーザデータの量を適合させること)、変調、拡散、およびRF(radio frequency)処理が含まれる。エラー検出も、物理レイヤー21により行われ、上位のレイヤーである、データリンクレイヤー22、ネットワークレイヤー23に表示される。
【0010】
図3はデータリンクレイヤー(L2)22のデータフロー全体を示す。上位レイヤーPDU(protocol data unit)はRLCレイヤー25に渡される。RLCレイヤー25において、SDU(service data unit)はセグメントにセグメンテーション(segmentation)されコンカチネート(concatenate)される。RLCヘッダが付加され、RLCPDUが構成される。RLCレイヤー25においては、エラー検出符号は付加されない。トランスペアレントモードRLCにあっては、RLCレイヤー25において、セグメンテーションは行われず、上位レイヤーのPDUにRLCヘッダやMACヘッダは付加されない。
【0011】
MACレイヤー24においては、ヘッダが付加されるだけである。このヘッダには、論理チャンネルをトランスポートチャンネルにマッピングすることを記述するルーチング情報を含めることができる。また、共通チャンネル上にUE識別情報を含めることができる。
【0012】
物理レイヤー(L1)21において、エラー検出のためにCRCが付加される。レシーバにおけるCRCチェックのリザルト(result)は、再送コントロールのため、RLCレイヤーに渡される。
【0013】
現行のUMTS TDDまたはFDDシステムにおいては、RRC−SDU(radio resource control service data unit)を、RLCトランスペアレントモードか、不確認モードか、または確認モードで、UTRAN−RRCとUE−RRCとの間で送信することができる。確認モードについては説明しない。しかし、RRC−SDUが、トランスペアレントモードまたは不確認モードでトランスポートされる場合には、受信側のRLCレイヤーとMACレイヤーは、RRC−SDUに気付かない。そこで、受信されたRRC−SDUであって、伝送中でのエラーまたは他のソースに起因するエラーは、下位レイヤーではなく、RRCレイヤーにおいて、処理されねばならない。
【0014】
RRC−SDUは、TB(transport block)として知られる幾つかの個々のセグメントに入れて伝送することができる。RRC−SDUの一例はBCCH−SIB)broadcast control channel system information block)である。
【0015】
BCCH−SIBの場合には、このSIBに関連付けられたTBが、UTRAN−RRCからUE−BCFE(UE broadcast control functional entity)へ、繰り返し伝送される。SDUバージョンの指標は「VALUEタグ」により識別される。VALUEタグに変化がないときは、UE18は、UTRANが繰り返し同一のBCCH−SIBを送信していると仮定する。仮にUTRAN3から伝送されるBCCH−SIBに変化がある場合には、そのUTRAN3は、変化があったことを、VALUEタグを用いて、UE18に示す。スケジューリング情報、すなわちBCCH−SIBのTBがいつUE18に到達するかの情報と、BCCH−SIBのバージョンとが、UTRAN3からの伝送に先立って、UE18に知らされる。
【0016】
図4は、L1のSDUを受信するUE18を示す。このSDUは、例えば、BCCH−SIBを持つTBと、UE18のL1により伝送エラー検出を行うために用いられるCRCとを備える。図に示すように、TBはSFN(system frame number)を含むことができるが、このSFNは、BCCH−SIBのTBでもそうであったが、TBのUE18への到達タイムを示すものである。あるいはまた、TBがSFNを明示的に含んでいないときは、到達タイムを示すSFNは、L1により物理レイヤーのタイミングから導き出すことができる。UE18のL1は、TBと、SFNと、CRCとのリザルトを上位のレイヤーに渡す。しかし、RLCとMACレイヤー25、24が、BCH(broadcast channel)データに対してトランスペアレントモードでオペレートするので、このTBはRRCレイヤーに渡される。
【0017】
TBは、UE18とUTRAN3の間をフェージング環境で伝送されることが多いので、TBの伝送と、正常送受信の目標確率、例えば99%とが関連付けされる。仮にBCCH−SIBが多数のTBから構成されている場合には、BCCH−SIBのTBを全て正しく受信する確率は、おおよそ0.99の(TBの数のべき乗)になる。例えば、BCCH(broadcast control channel)のBCCH−SIBは、10個を超える数のTBを伝送する必要がある場合があり、この場合、UE18がBCCH−SIBを正しく受信する確率は、0.99の10乗、すなわち、90%未満になる。したがって、BCCH−SIBを正しく受信できる確率は、TBの数が増加するほど減少する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
UMTS TDDまたはFDDシステムにおいて、SIBを正常に受信するためのタイムによって、多くのシステム機能のパフォーマンスが決定される。加えて、これらのシステム機能の適正なパフォーマンスを維持するためには、欠陥のあった伝送を補完するため、SIBの繰り返しレートを増加させねばならない場合があるが、そうすると、無線資源の効率と利便性が低下する。
【0019】
図5と図6は、それぞれ、UTRAN3によりUE18に伝送されたRRC−SDUを正常に受信するのに使用される現行の方法の例でありフローを示す図である。図に示すように、UE−BCFEはRRC−SDUを受信する(ステップ60)。ここでは、このRRC−SDUが9つのTBを備え、SFN=2からSFN=18までがラベル付けしてあり、繰り返しレートが64フレームである。UE−BCFEはRRC−SDUを読み取り、TBにエラーがないか、RRC−SDUが紛失していないかを判断する(ステップ61)。ここでは、SFN10にエラーがあるものとする。受信されたRRC−SDUにエラーがあるので、UE−BCFEは全てのRRC−SDUを廃棄し、繰り返しレート、すなわち64フレームだけ待機し、同一の情報を持つ別のRRC−SDUを受信する(ステップ62)。再び、このUE−BCFEは、9つのTBを備え、SFN=66からSFN=82までをラベル付けしたRRC−SDUを受信し(ステップ63)、エラーがあるか否かを判断する(ステップ61)。この例では、SFN70(SFN6+64(繰り返しレート))は、エラーを有するか、紛失している。仮に受信されたRRC−SDUにエラーが発見されない場合には、UE−BCFEはそのRRC−SDUを正常に受信したので、そのRRC−SDUをデコードする(ステップ64)。仮にエラーが発見された場合には、この例では、UE−BCFEは、受信したRRC−SDU(9つのTBを備えている)全体を廃棄し、繰り返しレートだけ待機し(ステップ62)、次のRRC−SDUを受信する(ステップ63)。このプロセスは、UE−BCFEが9つのTBの連続したものを正常に受信するまで、継続される。
【0020】
UTRANからRRC−SDUを受信するこの種の方法に関連する領域としては、2つの重要な領域がある。第1の領域は、適正に/正しく受信するまでのレイテンシーにあり、このレイテンシーに起因して、システム情報量、および/または受信回数が増加したり、システム機能のパフォーマンスが低下したりして、その結果として、無線資源の効率が低下することになる。第2の領域は、エラーがあると、その度に、UEのL1がRRC−SDU中の全てのTBを繰り返し受信し、デコードし、処理することを要求され、その結果として、高い処理コストとバッテリーコストが生じることになる領域である。
【0021】
そうすると、UMTS TDDまたはFDDシステムに対しては改善するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
情報セグメントのセットを周期的に伝送することを含む通信を、受信し処理する方法においては、情報セグメントセットの各情報セグメントが有効か否かを識別するため、このような情報セグメントセットについて第1回目の伝送が行われる。この第1回目の伝送で伝送された情報セグメントセットは、受信され処理される。そして、当該情報セグメントセットの情報セグメントのうち有効なセグメントが、ストアされる。この第1回目に伝送された情報セグメントセットの情報セグメントが全て有効でなく、その結果、ストアされない場合には、その後に続いて、情報セグメントセットが伝送される。その後に続いて伝送された情報セグメントの情報セグメントのうち以前有効でなくその結果ストアされなかった情報セグメントに対応する情報セグメントのみが、これら受信された情報セグメントについて、有効か否かを識別するために、受信および処理がされる。そして、有効な情報セグメントがストアされる。以後、当該情報セグメントセットの全ての情報セグメントが有効でストアされるまで、情報セグメントのセットのその後に続く伝送が、繰り返し受信される。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、本発明によれば、システム情報、例えば、より高速なセルサーチと、より短縮されたハンドオーバ伝送中断期間と、より高速なRANコネクション確立と、より高速なUEステートの遷移と、の獲得に関連付けさられたUE機能のパフォーマンスを改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】UMTS(universal mobile telecommunications system)を示すブロック図である。
【図2】無線インタフェースプロトコルスタックアーキテクチャの例を示す図である。
【図3】L2におけるデータフローを示す図である。
【図4】L1 SDUを受信するUEを示す図である。
【図5】RRC−SDUを受信するために用いられる現行の方法を示す図である。
【図6】RRC−SDUを受信するために用いられる現行の方法のフロー図である。
【図7】本発明の好ましい実施形態に係るRRC−SDUを受信する方法を示す図である。
【図8】本発明の好ましい実施形態に係るRRC−SDUを受信する方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。図において同一の参照番号は同様の要素を示す。
【0026】
図4を説明する。UE−L1は、受信したTBセットと、SFNと、各TBのうちのCRCエラー検出結果を、上位レイヤー(L2およびL3)に渡す。MACレイヤー24と、RLCレイヤー25は、BCCHに対して、トランスペアレントモードでオペレートするので、例えば、BCCHのTBを、処理せず、L3にホワーディング(forwarding)することができる。また、CRCエラーのあるTBは、L3へホワーディングされる前に、L2またはL3によって廃棄される可能性もある。
【0027】
図7と図8は、それぞれ、本発明の好ましい実施形態において用いられる方法の例を示す図であり、この方法のフローを示す図である。図7は、RRC−SDUが、64フレームの繰り返し期間を有する9つのTBで構成されているシナリオの例を示す。SFN=2からSFN=18までのRRC−SDUを期待するように、予めUE−BCFEに通知される。UE−BCFEは、基地局14−17のうち1つの基地局から、そのRRC−SDUに対応するTBセットを受信し(ステップ80)、1つ以上のTBを紛失したか、あるいはエラーがあるか否かを判断する(ステップ81)。
【0028】
本発明の好ましい実施形態によれば、UE−BCFEがこの判断を行う方法としては、少なくとも2つの方法がある。第1の方法は、UEのL1がCRCエラー検出を用いて伝送エラーがあるか否かを検出し、エラーのあるTBのSFNをUE−BCFEに通知する方法である。第2の方法は、UE−BCFEがスケジューリング情報と、正しく受信されたTBのSFNとを利用して、正常受信されなかったTBを判断する方法である。ここでは、TBにエラーがあるか、あるいはTBを紛失したか否かをこのように判断する方法としては、2つの方法のみを開示したが、その他の方法も、本発明の範囲を逸脱しない限り使用することができる。
【0029】
ひとたびUE−BCFEがこのような判断を行うと、正しいTBはUE−BCFEによりストアされ(ステップ82)、紛失したTB、またはエラーのあるTBは、廃棄される(ステップ83)。ステップ83は、UE−BCFEを処理する前に、L1またはL2のいずれかにより同様にして実行されるから、このことに留意されたい。そして、RRC28は、エラーがあるか紛失するかした全てのTBの次のSFNを、次のRRC−SDUの伝送について計算する(ステップ84)。図7の例においては、SFNの次のオカランス(本例では、74)を決定するため、UE−BCFEは、エラーのあったTB(SFN10)を、繰り返し期間すなわち64に加算することになる。幾つかのTBにエラーがあることもあるが、このような場合には、エラーのあったTBのそれぞれのSFNが、その後のRRC−SDUの伝送について、計算される。ひとたびこれらSFNが決定されると、RRC28は、決定されたSFNのみを受信しデコードすることを、L1に通知する。この例では、再受信時には、SFN74に対応する1つのTBのみが識別される。ひとたびL1がこの計算されたSFNのあるTBを受信すると、L1は、RRC28から要求があった特定のSFNを有するTBとSFNとCRCとを、RRC28にホワーディングする(ステップ85)。再伝送され受信されたTBのセットにエラーが検出されず、かつ当該RRC−SDUからのTBを紛失していない場合には、UE−BCFEは、所定の場所に、これら正しいTBを他のTBとともにストアし(ステップ82)、RRC−SDUをデコードする(ステップ86)。受信されたRRC−SDUのTBに依然としてCRCエラーがある場合には、RRC28はこのようなSFNを判断し、上述した処理を繰り返す(ステップ84)。以後、当該RRC−SDUに関連付けされた完全TBのセットがUE−BCFEによりストアされ、RRC28により処理されるまで、この処理を継続する(ステップ86)。
【0030】
本発明は、周期的に伝送されるセグメンテーションされた全てのRRC−SDUに適用することができる。このプロシージャは、更新されたVALUEタグが検出されると、開始される。仮に受信中にVALUEタグが更新された場合には、当該セットの前のセットの全てのTBが、UE−BCFEにより削除される。
【0031】
本発明の1つの利点は、RRC−SDUの正常受信時間すなわちレイテンシーが大幅に短縮される点にあり、このレイテンシーは、UE18とUTRAN3の間で個々のTBを伝送する場合の目標エラー率(RRC−SDUのサイズと無関係である)に関連付けされたレイテンシーまで短縮された。受信レイテンシーが減少すると、これにより、システム情報、例えば、より高速なセルサーチと、より短縮されたハンドオーバ伝送中断期間と、より高速なRANコネクション確立と、より高速なUEステートの遷移と、の獲得に関連付けさられたUE機能のパフォーマンスが改善された。
【0032】
さらに、本発明によれば、UE18がシステム情報をより効率的に受信することができるので、スケジューリングレート(すなわち、再送の周期)を減少させることが可能である。その結果、限りのあるBCCHの物理的資源の効率が向上し利用率が高くなる。
【0033】
本発明のもう1つの利点は、UEにおける処理とバッテリー消費とが減少する点にある。UE18は、TBの受信エラーを検出する能力を有し、TBスケジューリング情報を認識することができるから、RRC−SDU全体ではなく、エラーのあった特定のTBのみの受信を開始することができる。加えて、より少ない伝送により、RRC−SDUを正常受信することができ、これにより、UEのバッテリー消費が軽減され処理が軽減される。
【0034】
UE−BCFEをして、RRC−SDU、例えばBCH上のBCCH−SIBを、より高速に受信させることができ、かつUEでの処理を軽減させ、バッテリー消費を軽減させるため、本発明を適用することができる。
【0035】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、他の変形は、それが特許請求の範囲を逸脱しないものである限り、当業者に明らかなものである。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、一般的に無線通信システムに利用することができる。特に、UMTS(Universal Mobile Telecommunications Systems)に関する。
【符号の説明】
【0037】
2 コアネットワーク
3 UTRAN
10、11 RNS

【特許請求の範囲】
【請求項1】
N個の情報セグメントのセットの周期的な伝送を受信する方法であって、
前記N個の情報セグメントのセット全体の伝送を、繰り返し受信するステップと、
レイヤー3において、有効なセグメントがまだストアされていない各々の情報セグメントを処理して、その情報セグメントが有効かまたは無効かを識別するステップと、
前記有効な情報セグメントをストアするステップと、
前記セットのN個の異なる情報セグメントがストアされているか否かを判定するステップと、
前記セットのN個の異なる情報セグメントがストアされていないと判定した場合に、前記受信するステップ、前記処理して識別するステップ、前記ストアするステップおよび前記判定するステップを繰り返すステップと、
最初の前記N個の情報セグメントのセット全体の伝送を受信した後で、先に無効として識別されたセグメントのみをデコードするステップと、
N個の異なる情報セグメントがストアされた後、前記ストアされたセットをさらに処理するため、デコードするステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1において、前記処理して、識別するステップは、
前記セグメントの各々とともに含まれるエラーコードを用いて、いずれかの前記セグメントのエラーを検出するステップと、
前記エラーが検出された前記セグメントの各々のセグメント番号を判断するステップと、
をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2において、前記情報セグメントは、情報セグメントに含まれる情報を示すヴァリュータグを含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3において、第1回目の伝送と、後続する伝送とは、等しいヴァリュータグを有することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4において、前記ストアされた有効な情報セグメントは、前記第1回目の伝送と前記後続する伝送とにおいてヴァリュータグが等しくない場合に、削除されることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−279071(P2010−279071A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−181769(P2010−181769)
【出願日】平成22年8月16日(2010.8.16)
【分割の表示】特願2006−5067(P2006−5067)の分割
【原出願日】平成14年9月13日(2002.9.13)
【出願人】(596008622)インターデイジタル テクノロジー コーポレーション (871)
【Fターム(参考)】