説明

UPnPベースのメディアコンテンツ再生システム及びその方法

本発明は、第1コントロールポイントにより再生されているメディアコンテンツの状態情報を、第2コントロールポイントに通知することにより、第1コントロールポイントが再生していたメディアコンテンツを、第2コントロールポイントにより他の空間で迅速かつ連続して再生できるメディアコンテンツ再生システム及びその方法に関する。このために、本発明に係るメディアコンテンツ再生システムは、メディアサーバと、メディアレンダラーと、前記メディアサーバ及び前記メディアレンダラーを制御し、前記メディアレンダラーのレンダリング状態情報を第2コントロールポイントに転送する第1コントロールポイントとから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、UPnP(Universal Plug and Play)ベースのホームネットワークシステムに関し、特に、UPnPベースのメディアコンテンツ再生システム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、超高速インターネットの普及と家電製品のデジタル化に伴い、パソコン(PC)、ネットワークゲートウェイ装置、オーディオ/ビデオ装置、家電機器、及び制御装置などを1つのホームネットワークとして構成しようとする試みが行われている。
【0003】
現在、ホームネットワーキングの拡散により、家庭におけるPC中心のネットワーク環境が、次第に多様な下位ネットワーク技術を使用する環境へ変化すると共に、家電製品をIPプロトコルを使用して、独立かつ統一した方式で、ネットワーク化できる技術の必要性から、UPnP技術が提案された。
【0004】
上記UPnPは、標準ネットワークアーキテクチャーのプロトコルにより定義され、各国の多くの企業がUPnPフォーラムを構成して作成している、ホームネットワークの有力な標準技術の1つである。このUPnPベースのホームネットワークシステムは、サービスを提供する複数のUPnPデバイスと、複数のUPnPデバイスを制御するコントロールポイント(CP)とから構成される。
【0005】
このコントロールポイントは、多様なデバイスを感知して制御する機能を有するコントローラを意味する。すなわち、コントロールポイントは、多様な装置(例えば、UPnPデバイス)を制御するコントローラであり、ユーザのキー入力により各種UPnPデバイスを発見し、発見されたUPnPデバイスの明細情報を獲得し、UPnPデバイスを制御する。
【0006】
このUPnPデバイスは、ホームネットワークに接続したPC、ネットワーク設備、プリンタなどの周辺機器、オーディオ/ビデオデバイス、家電機器などの装置であり、それ自体のイベントをコントロールポイントに通知する。
【0007】
現在、UPnPベースのオーディオ/ビデオデバイスを制御するホームネットワークシステムは、ホームネットワークを介してメディアコンテンツを提供するメディアサーバ(MS)と、ホームネットワークを介して提供されたメディアコンテンツを再生するメディアレンダラー(Media Renderer: MR)と、メディアサーバとメディアレンダラーを制御するコントロールポイントとから構成される。
【0008】
コントロールポイントは、メディアサーバ及びメディアレンダラーの状態情報をイベント(事象)により獲得する。例えば、メディアサーバ及びメディアレンダラーがAVトランスポートサービスとレンダリングコントロールサービス(Rendering Control service)を提供するとき、変更された状態変数を「ラストチャング(Last Chang)」という状態変数テーブルに入れて、所定時間が経過すると、変更された状態変数はコントロールポイントに転送されることによって、コントロールポイントに現在のデバイス状態が通知される。
【0009】
メディアサーバは、UPnPアクションがある度にメディアコンテンツに関する情報をコントロールポイントに通知する。また、メディアサーバは、メディアコンテンツを再生するために、ストリーミング方式で該当メディアコンテンツをメディアレンダラーに転送する。
【0010】
メディアレンダラーは、転送されたメディアコンテンツを再生する。ここで、ストリーミング方式は、公知の多様な方式から選択できるが、現在、UPnP AV(Audio/Video)標準ではストリーミングのために「帯域外転送(Out-of-Band transfer)プロトコル」が利用される。
【0011】
一方、UPnP AVデバイストライアングルモデルにおいて、UPnP AVデバイスが互いにユニキャスト(Unicast)方式で通信するとき、ユーザがあるレンダラーで視聴していたメディアコンテンツを他の空間に移動して視聴できる。例えば、ユーザが、メディアサーバを停止した後、他の空間に移動して、メディアサーバのメディアコンテンツを選択し、再度、その選択されたメディアコンテンツを再生することにより、該当メディアコンテンツを視聴できる。
【0012】
しかしながら、従来は、ユーザがメディアコンテンツの視聴中に他の空間に移動すると、メディアコンテンツの一部が視聴できなくなったり、又は、パーソナルビデオレコーダ(PVR)を利用してメディアコンテンツを視聴しなければならなかった。すなわち、従来のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム及びその方法は、ユーザがある場所で視聴していたメディアコンテンツを他の空間で視聴しようとする場合、ある場所で視聴していたメディアコンテンツ再生を停止し、他の空間に移動して、UPnP AVデバイスを探した後、再度、メディアサーバ及びメディアレンダラーからメディアコンテンツを再生するための情報を獲得しなければならないという問題があった。
【0013】
また、従来のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム及びその方法は、メディアサーバ及びメディアレンダラーからのメディアコンテンツを再生するための情報を介してUPnPデバイスを再構成するための追加時間が必要であるという問題があった。従って、従来技術によるUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム及びその方法は、ユーザがある場所で視聴していたメディアコンテンツを他の空間で視聴しようとする場合、他の空間でメディアコンテンツを迅速かつ連続して視聴できないという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
そこで、本発明は、このような問題を解決するために提案されたもので、本発明の目的は、第1コントロールポイントにより再生されていたメディアコンテンツの状態情報を第2コントロールポイントに転送することで、第1コントロールポイントにより再生されていたメディアコンテンツを第2コントロールポイントが、他の空間で迅速かつ連続して再生できる、UPnPベースのメディアコンテンツ再生システム及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明に係るコンテンツ再生システムは、メディアサーバと、メディアレンダラーと、前記メディアサーバと前記メディアレンダラーを制御し、前記メディアレンダラーのレンダリング状態情報を第2コントロールポイントに転送する第1コントロールポイントとを含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の1つの構成によれば、UPnPベースのメディアコンテンツ再生システムは、UPnPベースのホームネットワークを介してメディアコンテンツを提供するメディアサーバと、前記メディアコンテンツを再生するメディアレンダラーと、前記メディアレンダラーのレンダリング状態情報を第2コントロールポイントに転送する第1コントロールポイントとを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の別の構成によれば、UPnPベースのメディアコンテンツ再生システムは、UPnPベースのホームネットワークを介してメディアコンテンツを提供し、第1メディアレンダラーの状態情報を保存するメディアサーバと、第2メディアレンダラーと、前記メディアサーバに保存された状態情報に基づいて、前記メディアコンテンツを前記第2メディアレンダラーにより再生するコントロールポイントとを含むことを特徴とする。
【0018】
本発明のさらに別の構成によれば、UPnPベースのメディアコンテンツ再生方法は、UPnPベースのホームネットワークを介してメディアコンテンツを提供するメディアサーバに前記メディアコンテンツを再生する、メディアレンダラーのレンダリング状態情報を保存する段階と、前記レンダリング状態情報を前記UPnPベースのホームネットワークを介してコントロールポイントに提供する段階とを含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の別の構成によれば、UPnPベースのメディアコンテンツ再生方法は、UPnPベースのホームネットワークを介して、メディアコンテンツを提供するメディアサーバから第1メディアレンダラーのレンダリング状態情報を受信する段階と、前記レンダリング状態情報に基づいて、前記メディアコンテンツを第2メディアレンダラーにより再生する段階とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム及びその方法は、第1空間の第1コントロールポイントの制御下で、第1メディアレンダラーの状態情報を第2空間の第2コントロールポイントに提供することにより、ある場所でメディアレンダラーにより、メディアコンテンツを視聴していたユーザが他の空間に移動した場合、以前に視聴していたメディアコンテンツを他の空間に存在するメディアレンダラーによりユーザが迅速かつ連続して視聴できるという効果がある。
【0021】
すなわち、ある場所でメディアコンテンツを視聴していたユーザが他の空間でメディアコンテンツを視聴しようとする場合、他の空間でUPnP AVデバイスを探索し、メディアサーバ及びメディアレンダラーから以前に視聴していたメディアコンテンツを再度再生するための情報を得る必要がなくなり、UPnPデバイスを再構成するための追加時間が不要である。
【0022】
また、本発明に係るUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム及びその方法は、第1空間の第1コントロールポイントの制御下で第1メディアレンダラーの状態情報を第2空間の第2コントロールポイントに提供することにより、ユーザが第1空間と第2空間で同一のメディアコンテンツを視聴できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、第1コントロールポイントにより再生されているメディアコンテンツ(例えば、オーディオコンテンツ及びビデオコンテンツ)の状態情報を第2コントロールポイントに転送することで、第1コントロールポイントにより再生されていたメディアコンテンツを第2コントロールポイントにより迅速かつ連続して再生できるUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム及びその方法の好ましい実施形態を、図1〜図11を参照して詳細に説明する。
【0024】
即ち、本発明は、ユーザが任意の場所でメディアコンテンツの視聴中に他の空間に移動してメディアコンテンツを視聴するとき、第1コントロールポイントが有するメディアコンテンツの状態情報(すなわち、メディアレンダラーの状態情報)をメディアサーバに保存し、他の空間の第2コントロールポイントが、メディアサーバに保存された状態情報を読み出して、該当メディアコンテンツを再生することにより、該当メディアコンテンツを他の空間で迅速かつ連続して視聴でき、かつ、他の空間でUPnPデバイスを再構成するための追加時間が不要である。
図1は、本発明の実施形態によるUPnPベースのコンテンツ再生システムの構成を示す図である。
【0025】
まず、第1コントロールポイントCP1は、メディアサーバMSが提供するメディアコンテンツから任意のメディアコンテンツを選択し、選択されたメディアコンテンツを第1メディアレンダラーMR1が再生できるか否かを確認する。ここで、第1コントロールポイントCP1は、メディアサーバMSと第1メディアレンダラーMR1間のプロトコル及びデータフォーマットをマッチングさせ、メディアサーバMS又は第1メディアレンダラーMR1により、AVトランスポートURI(Uniformed Resource Identifier)をセットした後、再生アクションを呼び出す。すなわち、第1コントロールポイントCP1は、メディアサーバMSから、メディアコンテンツストリームが第1メディアレンダラーMR1に転送されると、第1メディアレンダラーMR1により、該当メディアコンテンツを再生し、それにより、ユーザは該当メディアコンテンツを視聴できる。
【0026】
一方、ユーザが他の空間に移動するために(例えば、ユーザが1階から2階に移動するために)、該当メディアコンテンツ再生を一時停止すると、第1コントロールポイントCP1は、メディアサーバMS及び第1メディアレンダラーMR1を一時停止した後、第1メディアレンダラーMR1の状態情報(レンダリング状態情報)をメディアサーバMSに保存する。すなわち、第1コントロールポイントCP1は、第1メディアレンダラーMR1のAVトランスポートサービス及びレンダリングコントロールサービスの状態情報を第1メディアレンダラーMR1から受信し、受信された状態情報をメディアサーバMSに保存する。ここで、AVトランスポートサービス及びレンダリングコントロールサービスは、UPnPにより定義される。
【0027】
その後、他の空間に位置する第2コントロールポイントCP2は、ユーザが他の空間に移動する(例えば、1階から2階に移動する)と、ユーザの要求によってメディアサーバMSに保存された状態情報をUPnPベースのホームネットワークを介して受信する。すなわち、メディアサーバMSは、第1コントロールポイントCP1の制御信号によって保存された状態情報を、第2コントロールポイントCP2に転送する。
【0028】
そして、第2コントロールポイントCP2は、転送された状態情報を第2メディアレンダラーMR2に転送する。すなわち、第2コントロールポイントCP2が、第1メディアレンダラーMR1のAVトランスポートサービス及びレンダリングコントロールサービスの状態情報を、第2メディアレンダラーMR2に転送することにより、以前にユーザが視聴していたメディアコンテンツを他の空間(例えば2階)で、迅速かつ連続して視聴できる。
【0029】
一方、第1コントロールポイントCP1がメディアサーバMSを介して、状態情報を第2コントロールポイントCP2に転送するためには、第1コントロールポイントCP1と第2コントロールポイントCP2を、互いに発見しかつ制御できる必要がある。しかしながら、第1コントロールポイントCP1と第2コントロールポイントCP2は、互いに発見及び制御することが困難であるので、第1コントロールポイントCP1に受信された状態情報を第2コントロールポイントCP2に転送するためには、状態情報をUPnPデバイスのサービスにより、転送することが好ましい。例えば、第1コントロールポイントCP1は、メディアサーバMSに保存された状態情報をメディアサーバMSの接続マネージャサービス(Connection Manager service)により、第2コントロールポイントに転送することが好ましい。
【0030】
ここで、メディアサーバMSに保存された状態情報を、メディアサーバMSの接続マネージャサービスにより、第2コントロールポイントCP2に転送するためのオプションアクションを追加し、オプションアクションをメディアサーバMSに一時保存することが好ましい。例えば、オプションアクションの名をCM:StatePut()とし、入力引数(インプットアーギュメント)をobjectID、MediaServer State情報、MediaRenderer State情報とすることができる。ObjectIDは、保存された状態情報の識別子として必要である。
【0031】
従って、ユーザが他の空間に存在する第2コントロールポイントCP2を利用してメディアサーバMSを検索し、以前に視聴していたメディアコンテンツを視聴しようとする場合、ユーザは、ObjectIDに対応する状態情報、すなわち、以前に視聴していたメディアコンテンツの状態情報に基づいて、以前に視聴していたメディアコンテンツの一時停止部分から視聴したり、又は以前に視聴していたメディアコンテンツを最初から視聴することもできる。例えば、ユーザが保存された状態情報を利用してメディアコンテンツを視聴しようとする場合、第2コントロールポイントCP2は、メディアサーバMSに保存された状態情報を「CM:StateGet」アクション(図4を参照)により受信する。ここで、受信された状態情報は、第1メディアレンダラーMR1のAVトランスポートコントロールサービスに関連した状態情報及びレンダリングコントロールサービスに関連した状態情報である。
【0032】
一方、本発明の実施形態によるUPnPベースのメディアコンテンツ再生システムは、プルモデルとプッシュモデルによってメディアコンテンツを再生する方式が変化することもある。以下、ユーザが任意の空間から他の空間に移動する前にメディアコンテンツを視聴するための過程は、一般のUPnP標準での動作と同様であるので、その説明は省略し、メディアサーバMSに保存された状態情報を第2コントロールポイントに転送する動作を説明する。
【0033】
まず、UPnPベースのメディアコンテンツ再生システムのモデルがプルモデルである場合、図2に示すような過程により状態情報を求め、状態情報を利用して該当メディアコンテンツを再生する。すなわち、プルモデルは、AVトランスポートコントロールサービス及びレンダリングコントロールサービスともにメディアレンダラーMR250で実施するので、サービスごとにそれぞれアクションを一回呼び出すことにより、メディアサーバMS220を設定するために、AVT::StateSet()アクション及びRCS:: StateSet()アクションを呼び出す。ここで、AVT:: StateSet()アクションに必要な引数は、AVトランスポート状態であり、RCS:: StateSet()アクションに必要な引数(argument)は、レンダリングコントロール状態である。
【0034】
それに対して、メディアレンダラーMR250がAVT: StateSet()、RCS: StateSet()アクションをサポートしない場合、コントロールポイント210は、それぞれのサービスの状態をユーザー所望の状態に変えるために、既存のサービスが有するアクションを利用することもできる。例えば、レンダリングコントロールサービスのボリューム値が基本値でない場合、コントロールポイント210は、該当アクションを呼び出してボリューム値を調整する。
【0035】
ここで、UPnPベースのメディアコンテンツ再生システムのモデルが、プルモデルであり、第2コントロールポイントCP2が、メディアサーバMSに保存された状態情報を第2メディアレンダラーMR2に転送した場合、第2メディアレンダラーMR2は、メディアサーバMSの時間情報に基づいて、バッファリングされたメディアコンテンツのメディアオフセットを独自に変更したり、seek()アクションにより最後の一時停止時間から、メディアコンテンツを再度再生することもできる。
【0036】
一方、UPnPベースのメディアコンテンツ再生システムのモデルが、プッシュモデルである場合、メディアサーバ220は、AVトランスポートサービスを実行し、メディアレンダラーMRはレンダリングコントロールサービスを実施する。従って、UPnPベースのメディアコンテンツ再生システムは、図3に示すように、状態情報を求め、該状態情報に基づいて該当メディアコンテンツを再生する。
【0037】
図3に示すように、コントロールポイント310は、メディアサーバ320からAVT::StateSet()アクションを呼び出し、メディアレンダラーMR350からRCS::StateSet()アクションを呼び出す。ここで、コントロールポイント310は、AVT:StateSet()アクション、RCS:StateSet()アクションが存在しない場合、それぞれのサービスの状態をユーザー所望の状態にするために、既存のサービスが有するアクションのうち必要なアクションを複数回呼び出すこともできる。
【0038】
ここで、UPnPベースのメディアコンテンツ再生システムのモデルが、プッシュモデルであり、第2コントロールポイントCP2が、メディアサーバMSに保存された状態情報を第2メディアレンダラーMR2に転送した場合、第2メディアレンダラーMR2は、メディアサーバMSの時間情報に基づいて、独自にメディアオフセットを変更したり、又は、seek()アクションにより最後の一時停止時間からメディアコンテンツを再生することもできる。
【0039】
以下、UPnPベースのメディアコンテンツ再生システムの動作過程を図4〜図11に示すアクションを参照して説明する。ここで、図4〜図11に示すアクションは、多様な方法で多様な形態へ変更できるので、これを概略的に説明する。
図4〜図11は、本発明の実施形態による追加アクションを示す図である。
第1コントロールポイントCP1が受信した状態情報を第2コントロールポイントCP2に転送するために、図4〜図6に示すようにCM:StateGet()アクション、CM::StatePut()アクションを追加することができる。
【0040】
また、サービスごとに各アクションを1回ずつ呼び出すことにより、メディアコンテンツストリームをメディアサーバMSから第2メディアレンダラーMR2に転送するために、図7〜図11に示すようにAVT::StateGet()、AVT::StateSet()、RCS::StateGet()、AVT::StateSet()アクションを追加することができる。
【0041】
一方、第1コントロールポイントCP1が第1メディアレンダラーMR1の動作を停止しない状態で、ユーザが第2メディアレンダラーMR2により、メディアコンテンツを視聴する場合をコーピングレンダラー(Coping Renderer)という。例えば、二人が同時に同一のメディアコンテンツ(例えば、映画プログラム)の視聴中に一人が他の空間に移動して他の空間で同一のメディアコンテンツを視聴しようとする場合、第1コントロールポイントCP1が、メディアサーバMSからStateSetアクションを呼び出し、他の空間にある第2メディアレンダラーMR2が、StateGetアクションにより状態情報を受信することで、ユーザは、受信された状態情報に基づいて、第2メディアレンダラーMR2により、以前に視聴していたメディアコンテンツを継続して視聴できる。なお、他の空間にあるコントロールポイント(例えば、第2コントロールポイント)は、第1メディアレンダラーMR1に関する全ての状態情報をイベントサービスに加入することにより分かるため、CM:StateSet()、CM:StateGet()サービスを利用しない可能性もある。
【0042】
さらに、他の空間にある第2メディアレンダラーMR2は、コンボメディアレンダラー(Combo-Media Renderer)(CPとメディアレンダラーの統合モジュール)であり、CM:StateGet()アクションを呼び出す代わりに、直接メディアサーバMS及び第1メディアレンダラーMR1のイベントサービスに加入することにより、状態情報を受信することもできる。ここで、メディアコンテンツの種類がファイル形態である場合は、以前に視聴していたメディアコンテンツの位置情報に基づいて、ファイル形態のメディアコンテンツを視聴することが容易である。
【0043】
一方、本発明は、メディアサーバMSが、マルチキャストにより、他の空間にある第2メディアレンダラーMR2にメディアコンテンツを転送すると、他の空間にある第2メディアレンダラーMR2は、マルチキャストにより転送されたメディアコンテンツを再生できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施形態によるUPnPベースのメディアコンテンツ再生システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態によるUPnPベースのメディアコンテンツ再生システムのモデルがプルモデルである場合のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システムの動作過程を示す図である。
【図3】本発明の実施形態によるUPnPベースのメディアコンテンツ再生システムのモデルがプッシュモデルである場合のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システムの動作過程を示す図である。
【図4】本発明の実施形態のための追加アクションを示す図である。
【図5】本発明の実施形態のための追加アクションを示す図である。
【図6】本発明の実施形態のための追加アクションを示す図である。
【図7】本発明の実施形態のための追加アクションを示す図である。
【図8】本発明の実施形態のための追加アクションを示す図である。
【図9】本発明の実施形態のための追加アクションを示す図である。
【図10】本発明の実施形態のための追加アクションを示す図である。
【図11】本発明の実施形態のための追加アクションを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアサーバと、
メディアレンダラーと、
前記メディアサーバ及び前記メディアレンダラーを制御し、前記メディアレンダラーのレンダリング状態情報を第2コントロールポイントに転送する第1コントロールポイントと、
を含むことを特徴とするメディアコンテンツ再生システム。
【請求項2】
前記レンダリング状態情報は、
前記メディアレンダラーのAVトランスポートサービス及びレンダリングコントロールサービスの状態情報であることを特徴とする請求項1に記載のメディアコンテンツ再生システム。
【請求項3】
前記レンダリング状態情報は、
前記メディアサーバの接続マネージャサービスにより、前記第2コントロールポイントに転送されることを特徴とする請求項1に記載のメディアコンテンツ再生システム。
【請求項4】
UPnPベースのホームネットワークを介してメディアコンテンツを提供するメディアサーバと、
前記メディアコンテンツを再生するメディアレンダラーと、
前記メディアレンダラーのレンダリング状態情報を第2コントロールポイントに転送する第1コントロールポイントと、
を含むことを特徴とするUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム。
【請求項5】
前記メディアサーバは、
前記メディアレンダラーのレンダリング状態情報を保存することを特徴とする請求項4に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム。
【請求項6】
前記レンダリング状態情報は、
前記メディアレンダラーのAVトランスポートサービス及びレンダリングコントロールサービスの状態情報であることを特徴とする請求項4に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム。
【請求項7】
前記レンダリング状態情報は、
前記メディアサーバの接続マネージャサービスにより、前記第2コントロールポイントに転送されることを特徴とする請求項4に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム。
【請求項8】
前記メディアレンダラー及び前記第1コントロールポイントは、第1空間に位置し、前記第2コントロールポイントは、第2空間に位置し、前記第1コントロールポイント及び前記第2コントロールポイントは、前記UPnPベースのホームネットワークを介して接続されることを特徴とする請求項4に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム。
【請求項9】
UPnPベースのホームネットワークを介してメディアコンテンツを提供し、第1メディアレンダラーの状態情報を保存するメディアサーバと、
第2メディアレンダラーと、
前記メディアサーバに保存された状態情報に基づいて、前記メディアコンテンツを前記第2メディアレンダラーにより再生するコントロールポイントと、
を含むことを特徴とするUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム。
【請求項10】
前記状態情報は、
前記第1メディアレンダラーのAVトランスポートサービス及びレンダリングコントロールサービスの状態情報であることを特徴とする請求項9に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム。
【請求項11】
前記状態情報は、
前記メディアサーバの接続マネージャサービスにより、前記コントロールポイントに転送されることを特徴とする請求項9に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム。
【請求項12】
前記コントロールポイントは、
前記メディアサーバの時間情報に基づいて、最後の一時停止の時間から前記メディアコンテンツを再生するように、前記メディアサーバを制御することを特徴とする請求項9に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム。
【請求項13】
前記コントロールポイントは、前記第2メディアレンダラーを制御して、前記第1メディアレンダラーにより再生されていた前記メディアコンテンツの最後の再生時間から前記第2メディアレンダラーによって前記メディアコンテンツを再生することを特徴とする請求項9に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生システム。
【請求項14】
UPnPベースのホームネットワークを介してメディアコンテンツを提供するメディアサーバに前記メディアコンテンツを再生するメディアレンダラーのレンダリング状態情報を保存する段階と、
前記レンダリング状態情報を前記UPnPベースのホームネットワークを介してコントロールポイントに提供する段階と、
を含むことを特徴とするUPnPベースのメディアコンテンツ再生方法。
【請求項15】
前記メディアレンダラーは、第1空間に位置するコントロールポイントにより制御され、
前記レンダリング状態情報を受信するコントロールポイントは、第2空間に位置し、前記第1空間に位置するコントロールポイントと前記第2空間に位置するコントロールポイントは、前記UPnPベースのホームネットワークにより接続されることを特徴とする請求項14に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生方法。
【請求項16】
前記レンダリング状態情報は、
前記メディアレンダラーのAVトランスポートサービス及びレンダリングコントロールサービスの状態情報であることを特徴とする請求項14に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生方法。
【請求項17】
前記レンダリング状態情報は、
前記メディアサーバの接続マネージャサービスにより、前記コントロールポイントに提供されることを特徴とする請求項14に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生方法。
【請求項18】
UPnPベースのホームネットワークを介してメディアコンテンツを提供するために、メディアサーバから第1メディアレンダラーのレンダリング状態情報を受信する段階と、
前記レンダリング状態情報に基づいて、前記メディアコンテンツを第2メディアレンダラーにより再生する段階と、
を含むことを特徴とするUPnPベースのメディアコンテンツ再生方法。
【請求項19】
前記レンダリング状態情報は、
前記第1メディアレンダラーのAVトランスポートサービス及びレンダリングコントロールサービスの状態情報であることを特徴とする請求項18に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生方法。
【請求項20】
前記レンダリング状態情報は、
前記メディアサーバの接続マネージャサービスにより、前記第2メディアレンダラーを制御するコントロールポイントに転送されることを特徴とする請求項18に記載のUPnPベースのメディアコンテンツ再生方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2007−506352(P2007−506352A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526825(P2006−526825)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002314
【国際公開番号】WO2005/029770
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(596066770)エルジー エレクトロニクス インコーポレーテッド (384)
【Fターム(参考)】