説明

URLフィルタリングシステム、システム制御方法およびシステム制御用プログラム

【課題】URLフィルタリングによるネットワークの負荷を低減させる。
【解決手段】キャッシュメモリ32を有するコンテンツ表示用端末30と、代理サーバ部41を含んだURLフィルタリング装置40を備え、このURLフィルタリング装置40は、ダウンロードしたファイルに規制対象サイトのURLがあった場合に、そのURLを規制対象サイト以外に置換するhtmlファイル変換部43を備える。代理サーバ部41で受信したダウンロードファイルをhtmlファイル変換部43でURLが記述されているか検索し、記述されている場合はURL評価部42が規制対象サイトURLDB51に一致するURLがあるか検索し、検索の結果規制対象URLだった場合に、この規制対象URLをエラー画面位置DB62にファイル形式ごとに定義されたURLに置換することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク上の特定のサイトの閲覧を規制するURLフィルタリングシステム、システム制御方法およびシステム制御用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータネットワークの集まりであるインターネット上には、無数のファイルが存在し、ブラウザと呼ばれる閲覧用のプログラムが実行状態にある演算処理部に対して、その格納場所をURL(Uniform Resource Locator)と呼ばれる文字列で指定することが多い。
【0003】
前述のURLには、文章ファイルや画像ファイルなどで構成されたウェブサイト(Website)と呼ばれるhtml(hypertext markup language)形式のプログラム言語で記述されたファイルが存在する。
【0004】
また、ウェブサイト上には、コンピュータウィルスと呼ばれるプログラムを利用者のコンピュータに自動的に保存(ダウンロード)させるように当該コンピュータを制御し、さらに、このダウンロードしたコンピュータウィルスプログラムを自動的に実行させるように当該コンピュータを制御して利用者のコンピュータに保存したデータを消去したり、改変したりして正常なコンピュータの利用を妨げるために作成されたサイトも、時には存在する。
【0005】
前述の不特定多数のコンピュータが接続可能なインターネットとは別に、ある限られたコンピュータのみが接続可能なネットワークのことをイントラネットと呼ぶ。例えば企業に設置されたコンピュータ同士のネットワークも一般的にはイントラネットである。
【0006】
インターネットとイントラネットの境界点には、インターネットとイントラネットとの間の接続を管理するプロキシサーバが設置され、このプロキシサーバを介してインターネット上のコンピュータとイントラネット上のコンピュータとがデータのやり取りを行う場合が多い。
【0007】
前述のプロキシサーバには、インターネット向け送受信部と、イントラネット向けの送受信部と、これら2つの送受信部の間を結ぶ受け渡し部とが備えられている。このインターネット向け送受信部とイントラネット向け送受信部は、それぞれ異なるネットワーク上のアドレスを有している。
【0008】
このため、イントラネット上のコンピュータからインターネット上のウェブサイトに対して接続要求を送信する場合には、一旦イントラネット向け送受信部に接続し、受け渡し部が前述の接続要求の送信元アドレスをイントラネット上のコンピュータからインターネット向け送受信部のアドレスに変換し、インターネット向け送受信部がウェブサイトに接続要求を送信する。
【0009】
ここで、プロキシサーバの接続場所に関して、前述のようにインターネットとイントラネットの接続点に設置する他に、次のように接続することも可能である。まず、インターネットとイントラネットの接続点にはインターネットとイントラネットとの間の接続を制限するファイアウォールを設置し、さらにファイアウォールのイントラネット側にプロキシサーバを設置する。そして、イントラネットからインターネットへの接続は、プロキシサーバを介しての接続のみ許可するように前述のファイアウォールを設定することによって、イントラネットのセキュリティを向上させることが可能となる。
【0010】
そして、ウェブサイトは前述の接続要求の送信元アドレスであるプロキシサーバのインターネット向け送受信部に対して接続許可応答を送信し、受け渡し部がウェブサイトからの接続許可応答の送信先アドレス(接続要求の送信元アドレス)をイントラネット上のコンピュータのアドレスに変換し、イントラネット上のコンピュータに接続許可応答を送信する。
【0011】
このため、ウェブサイトから側から見ると、プロキシサーバがこのウェブサイトに接続してきたように見える。
このようにプロキシサーバは、イントラネット上のコンピュータの代理としてウェブサイトに接続する機能を有している。
【0012】
またプロキシサーバは、このプロキシサーバを介して行われるデータ内容を全てチェックしイントラネットに接続されたコンピュータに前述のコンピュータウィルスプログラムが侵入することや、イントラネット上のコンピュータが保有する社外秘のデータがインターネットに漏えいすることを防ぐフィルタリング機能も有している。
【0013】
このフィルタリング機能には、前述のような悪意を持ったサイト(悪意サイト)に接続しないように、プロキシサーバ内部に接続規制対象リストを有しており、この規制対象リストの一部に登録された前記悪意サイトに知らずして接続しようとすると「規制対象サイトのため、接続できません」といった旨を利用者に通知するURLフィルタリング機能を持つものもある。
【0014】
ここで、前述の規制対象リストには、特定の状況下において規制されるサイトと常時規制されるサイトとが含まれている。特定の状況下とは、例えば、業務中に業務とは関係のない娯楽情報を提供するサイト(娯楽関連サイト)を閲覧することは規制されるが、業務中以外に上記娯楽関連サイトを閲覧することは許可されるといった場合のことを示す。また、常時規制されるサイトとは、前述のコンピュータウィルスプログラムを実行させるようにコンピュータを制御したり、利用者の端末に保存されている情報を改変するような悪意を持ったサイトが含まれる。
【0015】
近年では、情報統制と業務効率化、および設備投資軽減のためにURLフィルタリング機能をもったプロキシサーバを設定して、利用者が業務とは関係のない例えば娯楽サイトなどを閲覧することを規制することにより、ネットワークの負荷を下げる企業が増えている。
【0016】
しかしながら、一般的に、利用者は前述の接続規制対象リストを確認することはできない。このため、利用者にとってこれから接続するサイトが規制対象であるか否かは予め判断できない場合が多く、実際に表示用端末のブラウザ演算処理部から接続要求を送信し、プロキシサーバから「規制対象サイトのため、接続できません」といった通知を受信してから規制対象サイトに接続したと分かる事が多いため、プロキシサーバまでのイントラネット部分では無駄な通信が発生する。
【0017】
また、前述のブラウザ演算処理部が、規制対象外のウェブサイトからダウンロードしたコンテンツに規制対象サイトへ接続する指令(リダイレクト機能)や参照をしたりする指令がなされて場合には、利用者が意図しなくても前述のブラウザ演算処理部が自動的に規制サイトからのダウンロードを試みることがある。このような場合は利用者に注意を促すだけでは規制サイトへの要求を避けることは不可能である。
【0018】
それに対し、従来より具体的に知られている上記技術分野の技術内容としては、例えば、下記特許文献1乃至3がある。
【0019】
特許文献1には、規制対象サイトへの接続を行わないようにするため、前述のURLフィルタリング機能を有するフィルタリングサーバを利用者のコンピュータとインターネットの境界点に備えると共に、利用者のコンピュータのブラウザに新たにプログラム(プラグインプログラム)を追加し当該ブラウザの内容をコンピュータで実行する技術や、利用者のコンピュータから送受信される情報(パケット)を常時監視するエージェントプログラムを当該コンピュータで実行させる技術などを備えたネットワークシステムが開示されている。
【0020】
このネットワークシステムは、例えば家庭で子供など未成年が見るには好ましくないインターネット上で提供される暴力に関するサイトを、子供部屋に設置されたコンピュータから接続する場合に、予め閲覧者の年齢などの属性を前述のフィルタリングサーバに対して送信し、フィルタリングサーバが前述の子供部屋のコンピュータから送信された接続要求先のURLと閲覧者の属性とに基づいて閲覧の可否を判定し、このフィルタリングサーバからの判定結果に従うように前述のプラグインプログラムやエージェントプログラムを実行中の当該コンピュータを機能させるネットワークシステムである。
【0021】
また、特許文献2には、利用者が依頼していないのに勝手に送られてくる迷惑メール(スパムメール)の本文の内容を読み取るスパム処理サーバと、規制対象サイトへの接続を制限するフィルタリングエンジンとを備えたスパムメールフィルタリングシステムが開示されている。
【0022】
このシステムは、まずスパムメールの本文に記述されているURLを抽出し、このURLが規制対象サイトのものであるか否かを判定し、規制対象サイトであった場合に前述の抽出したURLを規制対象サイト一覧として保存する。続いて利用者が閲覧しようとしているサイトと前述の規制対象サイト一覧のURLが一致するか否かを判定し、一致した場合には規制対象URLであるため閲覧を制限するスパムメールフィルタリングシステムである。
【0023】
さらに、特許文献3には、データ容量の多いパソコン向けのサイトを携帯電話でアクセスした場合に、パソコン向けサイトのhtml言語で記述されたプログラムを解読し携帯電話向けにプログラムを変換することによって表示構造を変換し画面表示を縮小して表示させるウェブコンテンツ変換方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】特願2006−079205
【特許文献2】特開2005−128922
【特許文献3】特開2006−243829
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
しかしながら、特許文献1に開示されたURLフィルタリングサーバにあっては、各表示端末に対して、上述したプラグインプログラムを含んだブラウザが実行状態にある利用者のコンピュータから送信される接続要求の接続先が規制対象サイトか否かパケットを監視するエージェントプログラムを配布しなければならないという不都合が生じていた。
【0026】
さらに、上述のプログラムを処理する演算部から規制対象サイトの情報をサーバに問合せをしたりすることによって、表示端末と配布サーバ及び規制サイト情報提供サーバ間での通信が新たに発生し、結果的に、ネットワーク負荷が増大するという不都合が生じていた。
【0027】
また、この特許文献1に開示されたURLフィルタリングサーバは、利用者のコンピュータに前述のプラグインプログラムやエージェントプログラムを配布しなければならないため、利用者のコンピュータを管理する運用管理者の手間が増大するという不都合も生じていた。
【0028】
さらに、特許文献2乃至特許文献3に開示された各システムに対して前述のURLフィルタリング機能を有するプロキシサーバを設置した場合でも、ブラウザが実行状態にある演算部の指令によってプロキシサーバを介してダウンロードをしたhtml形式のファイルに、規制対象サイトへのリンクやリダイレクト機能および画像の参照などをするように記載されていた場合、ブラウザの機能に自動や手動で再度プロキシサーバに規制対象サイトからのダウンロードを要求をする機能があるため、ブラウザからプロキシサーバに対して不必要なアクセスが発生してしまうという不都合が生じていた。
【0029】
〔発明の目的〕
本発明は、上記関連技術の有する不都合を改善し、ネットワーク負荷を増加させることなく規制対象サイトに対しての接続を抑制することができるURLフィルタリングシステムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0030】
上記目的を達成するため、本発明に係るURLフィルタリングシステムは、利用者の利用するコンテンツ表示用端末からインターネット上で規制対象サイトとして予め特定されたコンテンツサーバに向けて接続要求が送信された場合に当該接続要求を中継用代理サーバで遮断する機能を備えたURLフィルタリングシステムであって、前記代理サーバを備えたURLフィルタリング装置を前記コンテンツ表示用端末に併設すると共に、当該URLフィルタリング装置が、前記代理サーバからの問い合わせを受けて前記接続要求の送信先が前記規制対象サイトであるか否かの判定を行うURL評価部と、前記インターネット上の前記規制対象サイト以外のコンテンツサーバからダウンロードしたダウンロードファイルに前記規制対象サイトに接続要求を送信する記述が存在した場合に前記接続要求の送信先を規制対象サイト以外に変換するhtmlファイル変換部とを備えると共に、前記htmlファイル変換部は、前記ダウンロードファイルに他のサイトに接続するためのURLが含まれているか否かを検索する検索機能と、この検索機能によって前記URLを検出した場合に前記URL評価部に対して前記検出したURLが前記規制対象サイトであるか否かの問い合わせを行う問合せ機能と、前記URL評価部から前記規制対象サイトであると返答があった場合には前記規制対象サイトに接続しないように前記検出したURLを前記規制対象サイト以外のURLに置き換えるURL置換機能とを備えたことを特徴とする。
【0031】
また、本発明に係るURLフィルタリングシステム制御方法は、利用者の利用するコンテンツ表示用端末からインターネット上で規制対象サイトとして予め特定されたコンテンツサーバに向けて接続要求が送信された場合に当該接続要求を中継用代理サーバで遮断する機能を備えたURLフィルタリングシステムにあって、前記規制対象サイト以外の他のコンテンツサーバからダウンロードしたダウンロードファイルを前記代理サーバが受信し、
前記代理サーバで受信した前記ダウンロードファイルを前記代理サーバがこの代理サーバに予め併設されたhtmlファイル変換部に対して送信し、前記html変換部で受信した前記ダウンロードファイルに他のサイトに接続するためのURLが記述されているか否か前記htmlファイル変換部が検索し、前記検索によって前記URLが検出された場合に当該URLは前記規制対象サイトのものであるか否かを前記htmlファイル変換部が当該htmlファイル変換部に予め併設されたURL評価部に対して問い合わせを行い、
前記問い合わせを受けた前記URL評価部がこのURL評価部に予め備えられた規制対象リストと前記検出したURLとが一致するか否か判定し、前記判定結果を前記htmlファイル変換部からの問い合わせの結果として前記URL評価部が前記htmlファイル変換部に返却し、前記問い合わせ結果を受けて前記規制対象リストと前記検出したURLとが一致した場合に前記html変換部がこのURLを前記規制対象サイト以外の記述に置換し、前記html変換部が前記変換されたURLを含んだ前記ダウンロードファイルを前記代理サーバに返却する構成としたことを特徴とする。
【0032】
更に、本発明に係るURLフィルタリングシステム制御用プログラムは、利用者の利用するコンテンツ表示用端末からインターネット上で規制対象サイトとして予め特定されたコンテンツサーバに向けて接続要求が送信された場合に当該接続要求を中継用代理サーバで遮断する機能を備えたURLフィルタリングシステムにあって、前記規制対象サイト以外の他のコンテンツサーバからダウンロードしたダウンロードファイルを受信するダウンロード機能、前記代理サーバで受信した前記ダウンロードファイルを当該代理サーバに予め併設されたhtmlファイル変換部に対して送信するhtmlファイル変換部送信機能、
前記html変換部で受信した前記ダウンロードファイルに他のサイトに接続するためのURLが記述されているか否か判定する検索結果判定機能、前記判定の結果によって前記URLが検出された場合に当該URLは前記規制対象サイトのものであるか否かを前記htmlファイル変換部に予め併設されたURL評価部に対して問い合わせを行う検出URL問合せ機能、前記問い合わせを受けて前記URL評価部に予め備えられた規制対象リストと前記検出したURLとが一致するか否か判定し当該判定結果を前記htmlファイル変換部からの問い合わせの結果として前記htmlファイル変換部に返却するURL判定機能、前記問い合わせ結果を受けて前記検出したURLが前記規制対象サイトであった場合にこのURLを前記規制対象サイト以外の記述に置換する規制URL置換機能、
及び前記置換されたURLを含んだ前記ダウンロードファイルを前記代理サーバに返却し当該代理サーバから前記ダウンロードファイルを前記コンテンツ表示用端末に返却する置換済コンテンツ返却機能、をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
本発明は上述したように、規制対象サイトのURL情報をhtmlファイル変換部でエラーコンテンツ画面URLに置換することにより、規制対象外のサイトからダウンロードしたhtmlファイルをブラウザ演算処理部で読み込んだ結果によって自動的に規制対象サイトに対して接続要求を送信することを抑止することができ、また、規制対象画像の代わりに表示するためにエラーコンテンツサーバからのエラー画面コンテンツのダウンロードについても、固定的なURLを使用することにより、表示端末装置のキャッシュメモリに保存されているデータが有効期間内であれば、このキャッシュ上に保持されているコンテンツを利用することになり、エラーコンテンツサーバに対して2回目以降のダウンロード要求は行われなくなり、ネットワークの負荷を低減することができるため、回線使用料などの設備費用を抑えることができるという優れたURLフィルタリングシステム、システム制御方法およびシステム制御用プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明にかかるURLフィルタリングシステムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に開示したブロック図のエラー画面位置DBに格納された各ファイル拡張子に対するエラー画面コンテンツの格納場所を示した説明図である。
【図3】図1に開示したブロック図のコンテンツサーバからダウンロードしたファイルの内容を示した説明図である。
【図4】図3に開示したファイル内容をhtmlファイル変換部によって、規制対象サイトのURLを規制対象サイト以外のURLに置換されたファイルの内容を示す説明図である。
【図5(A)】図1に開示したブロック図において、本発明の動作を示したフローチャートである。
【図5(B)】図5(A)に開示したフローチャートの続きのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
〔第1の実施形態〕
以下、本発明に係るURLフィルタリングシステムの第1実施形態を、図1および図2に基づいて説明する。
【0036】
まず、図1において、URLフィルタリングシステムは、利用者の指令によってコンテンツサーバ80に格納されているコンテンツ情報をダウンロードするコンテンツ表示用端末30と、当該コンテンツ表示用端末30に併設され、前記コンテンツサーバ80からダウンロードされるコンテンツ情報の内容に利用者に閲覧させないために予め設定された規制対象サイトのURL(Uniform Resource Locator)が存在する場合には、前記規制対象サイトのURLに接続させないために前記URLを、前記規制対象サイト以外のURLに書き換えてから前記コンテンツ表示用端末30に提供するURLフィルタリング装置40と、を備えている。
【0037】
さらに、前記URLフィルタリングシステムは、前記URLフィルタリング装置40に併設され当該URLフィルタリング装置40に対してどのサイトが規制対象サイトであるかを示すサイト情報を提供するDBサーバ(データベースサーバ)50と、前記URLフィルタリング装置40に対して前記規制対象URLの書換の手順を前記ダウンロードしたコンテンツの内容別に提供するエラーコンテンツサーバ60とを備えている。
【0038】
上述のコンテンツ表示用端末30には、当該コンテンツ表示用端末30に対して利用者からの入力を受け付ける入力装置10と、コンテンツ表示用端末30の処理結果を画面上に表示する表示装置20とが併設されている。
【0039】
さらに、コンテンツ表示用端末30は、前述のコンテンツサーバ80からダウンロードしたhtml(hypertext markup language)形式で記述されたコンテンツの内容を利用者が閲覧できるように演算処理部で処理する機能を有するブラウザを格納したブラウザ用メモリ31と、当該ブラウザ用メモリ31の内容を実行すると共にそれによって得られるコンテンツを表示装置20に表示させるように制御するブラウザ演算処理部33と、前述のダウンロードを実施したURL及び取得したコンテンツを一時保管するキャッシュメモリ32とを備えている。
【0040】
前述のブラウザ用メモリ31に格納されたブラウザの内容を実行するブラウザ演算処理部33は、URLフィルタリング装置40にhttp(hyper text transfer protocol)形式およびftp(file transfer protocol)形式などのプロトコルを用いてコンテンツサーバ80にコンテンツ表示用端末30自身のURLを送信し、htmlファイル等のコンテンツをダウンロードさせる機能を有している。
【0041】
さらにブラウザ演算処理部33は、前述のブラウザ用メモリ31の内容に従って前述のキャッシュメモリ32に対して、ダウンロードしたコンテンツを一時的に保存し、前回接続したURLに再度接続した場合に、再びコンテンツをダウンロードすることなくキャッシュメモリ32に保持されているコンテンツを再使用させるように制御するキャッシュデータ取得機能を有している。
【0042】
このキャッシュデータ取得機能によって、以前接続したURLに再接続した場合には、キャッシュメモリ32に保持されているコンテンツを使用するため、ネットワーク負荷が減少する。
【0043】
また、ブラウザ演算処理部33は、前述のブラウザ用メモリ31の内容に従って前述のダウンロードしたhtmlファイルを利用者が認識できるように表示画面を組み立てるように制御する機能を有する。
【0044】
前述のURLフィルタリング装置40は、ブラウザ演算処理部33から要求されたインターネット上のURLに対してコンテンツをダウンロードしブラウザ演算処理部33に返却する代理サーバ部41を備えている。
【0045】
さらに、前述のURLフィルタリング装置40は、ブラウザ演算処理部33から要求されたURLが規制対象であるか否かDBサーバ50を検索してその結果を返却するURL評価部42と、コンテンツ内のURLを検索し規制対象URLをエラー画面URLに置換するhtmlファイル変換部43とを備えている。
【0046】
ここで、html変換部43の有する機能について説明すると、html変換部43は、前述のダウンロードファイル内にURLが記述されているか否か検索するURL検索機能と、このURL検索機能でURLの記述されていることが判明した場合に上述のURL評価部42に対して前述のURL検索機能で検出したURLは前述の規制対象サイトのURLであるか否かを問い合わせを行う問合せ機能とを有する。
【0047】
さらに、html変換部43は、前述の問合せ機能の結果によって検出したダウンロードファイル内のURLを当該URLに接続させないために別のURLに置き換える置換機能を有する。
【0048】
これにより、ブラウザ演算処理部33から要求されたURLが規制対象サイトであるか否かURL評価部42が判定し、規制対象サイトであった場合にはhtml編幹部43で規制対象URLをエラー画面URLに置換してからブラウザ演算処理部33に返却することが出来る。
【0049】
前述のDBサーバ50は、規制対象URLを収録した規制サイトURLDB(URLデータベース)51を備えると共に、この規制サイトURLDB51の内容をURLフィルタリング装置40に対してどのサイトが規制対象サイトであるかのURL情報を提供する。
【0050】
これによって、前述のURL評価部42は、規制サイトURLDB51の内容を参照して、ブラウザ演算処理部33から要求された接続先のURLが規制サイトURLDB51に含まれているか否かの判定を行うことが可能となる。
【0051】
前述のURLフィルタリング装置40に併設されたエラーコンテンツサーバ60は、コンテンツ表示用端末30のブラウザ演算処理部33に対してエラー画面を提供するためのエラー画面コンテンツDB61と、URLフィルタリング装置40に対してエラー画面の格納場所を提供するエラー画面位置DB62と、前述のエラー画面コンテンツDB61とエラー画面位置DB62における情報の入出力を管理するエラー画面管理部63とを備えている。
【0052】
また、エラー画面コンテンツDB61は、規制サイトにアクセスした時に利用者にそのことを通達するために「規制対象URLにアクセスしようとしています」という旨のコンテンツを保有している。
【0053】
さらに、エラー画面位置DB62は、図2に示すように規制対象となっているファイル種別に対して、表示すべきエラー画面コンテンツが前述のエラー画面コンテンツDB61内のどの場所に格納されているかを示す位置情報を有する。
その際、ファイル種別が判定できないものに対しても規定値としてファイル種別を空白として格納する。
【0054】
このため、ブラウザ演算処理部33から送信された接続要求先が規制対象サイトである旨をURL評価部42によって判定された場合には、エラー画面コンテンツDB61からエラー画面コンテンツが代理サーバー部41を介してブラウザ演算処理部33に送信することができる。
【0055】
また、規制対象外のサイトからダウンロードしたファイルをhtmlファイル変換部43が解析し、その中に規制対象サイトのURLが含まれていた場合には、規制対象サイトのURLをエラー画面位置DB62に格納されたエラー画面コンテンツDB61のURLに置換し代理サーバー部41を介してブラウザ演算処理部33に送信する。
【0056】
このため、ブラウザ演算処理部33は返却されたダウンロードファイルを処理し、前述のhtmlファイル変換部43で変換されたエラー画面コンテンツDB61のURLにアクセスし、エラー画面コンテンツを取得することができる。
【0057】
また、エラー画面管理部63は、エラー画面コンテンツ61とエラー画面位置62のメンテナンス機能を有している。
このメンテナンス機能とは、エラー画面位置62に対してファイル種別の追加、削除および修正を行うことや、エラー画面コンテンツ61に対してエラー画面コンテンツの追加、削除および修正を行うことが可能となる。
【0058】
さらに、前述のエラーコンテンツサーバ60の外部にエラーコンテンツ管理端末70が併設され、このエラーコンテンツ管理端末から管理者が指令を送信することによって、前述のエラー画面管理部63の動作を制御することができる構成となっている。
【0059】
〔全体的な動作〕
次に、URLフィルタリングシステムの全体的な動作について図1乃至図5(B)に基づいて説明する。
【0060】
まず最初に、利用者がコンテンツ表示用端末30に接続された入力装置10を用いてブラウザ演算処理部33に対して、ブラウザ用メモリ31に格納されたブラウザの情報を当該ブラウザ演算処理部33に読み込ませて、ブラウザ用メモリ31の内容を当該ブラウザ演算処理部33で実行させると共に、入力装置10から、インターネット上に存在するhtmlファイルを含んだコンテンツを送信するようにコンテンツサーバ80に対して要求する(図5:ステップS101/要求開始工程)。
【0061】
次に、ブラウザ演算処理部33は前述のブラウザ用メモリ31の内容に従って、上述のコンテンツがキャッシュメモリ32上に存在するか否かを確認する(図5:ステップS102/キャッシュデータ判定工程)。この時、当該コンテンツがキャッシュメモリ32上に存在した場合には、ブラウザ演算処理部33がキャッシュメモリ32上の当該コンテンツを取得する(図5:ステップS110/キャッシュデータ取得工程)。
【0062】
続いて、ブラウザ演算処理部33は、取得したコンテンツに含まれるタグ(html)などを処理し、処理結果を表示装置20に表示させる(図5:ステップS208/表示工程)。これにより、キャッシュメモリ32上にコンテンツが保持されている状態であれば、ネットワークに接続することなくコンテンツを表示することができる。
【0063】
一方、キャッシュメモリ32上に該当コンテンツが存在しない場合には、ブラウザ演算処理部33が代理サーバ部41に対してコンテンツのダウンロード要求を送信する(図5:ステップS103/代理サーバ要求工程)。ダウンロード要求を受けた代理サーバ部41は、要求されたURLをURL評価部42に対して送信し、このURLが規制対象URLであるか否か問い合わせを行う(図5:ステップS104/URL問合せ工程)。
【0064】
問い合わせを受けたURL評価部42は、受信したURLを検索語として規制サイトURLDB51を検索し、その結果を代理サーバ部41に返却する(図5:ステップS105/規制サイトDB検索工程)。
【0065】
また、URL評価部42から検索結果を受けた代理サーバ部41は、前述のダウンロード要求先のURLが規制サイトURLDB51に存在するか否かを判定する(図5:ステップS106/URL判定工程)。このことにより、インターネット上からコンテンツをダウンロード行う場合には、規制サイトURLDB51に基づいて、ダウンロードの可否判定を行うことができる。
【0066】
判定の結果、規制サイトURLDB51に存在する場合には、エラー画面位置DB62に規定値として定義されているエラー画面コンテンツDB61のコンテンツをブラウザ演算処理部33に返却する(図5:ステップS107/エラー画面コンテンツ返却工程)。ブラウザ演算処理部33は、コンテンツに含まれるタグなどを解釈し画面を表示装置20に表示する(図5:ステップS208/表示工程)。
【0067】
具体的には、図2を参照するとエラー画面コンテンツDB61に規定値(<空白>)として定義されているエラー画面コンテンツはerror.intra.co.jp/error/htmlであるので、このファイルをブラウザ演算処理部33に返却する。
【0068】
ここで、error.intra.co.jp/error/htmlの内容が例えば「このURLは規制対象サイトのため表示できません」であったならば、その内容を利用者の表示装置20に表示し、利用者に規制サイトにアクセスしたことを通知できる。
【0069】
さらに、ブラウザ演算処理部33は、前述の取得したエラー画面コンテンツ61をキャッシュメモリ32に対して一定期間保持するように指令する。これによって、利用者が再び同じ規制対象URLにダウンロード要求を送信した場合には、キャッシュメモリ32上に保持されている前述のエラー画面コンテンツDB61から取得したエラー画面コンテンツを再利用することができる。このため、再度エラー画面コンテンツDB61からエラー画面コンテンツを取得することはないので、ネットワーク負荷を軽減できる。
【0070】
一方、URL評価部42から規制対象外という結果が返却された場合、代理サーバ部41は、インターネットからコンテンツ80をダウンロードする(図5:ステップS200/ダウンロード工程)。
【0071】
前述のダウンロードしたファイル形式を代理サーバ部41で解析し、電子メールの規格であるMIME(Multipurpose Internet Mail Extension)タイプやhtmlファイルであった場合は、htmlファイル変換部43に送信する(図5:ステップS201/htmlファイル変換部送信工程)。
【0072】
代理サーバ部41から前述のダウンロードしたファイルを受信したhtmlファイル変換部43は、コンテンツ内部に埋め込まれているURLを検索する(図5:ステップS202/埋め込みURL検索工程)。これにより、ダウンロードするhtmlファイル内部に規制対象サイトのURLが埋め込まれていた場合でも見つけ出すことができる。
【0073】
上述の検索の結果、htmlファイル変換部43は、ダウンロードしたファイル内に埋め込まれているURLが存在したか否かを判定する(図5:ステップS203/検索結果判定工程)。
【0074】
さらにhtmlファイル変換部43は、上述の判定の結果、URLが存在した場合には、そのURLは規制対象のURLか否かをURL評価部42に問い合わせを行う(図5:ステップS204/検出URL問合せ工程)。
【0075】
ファイル変換部43からの問い合わせを受けたURL評価部42は、送信されたURLが規制サイトURLDB51に存在するか否を判定し、htmlファイル変換部43に判定結果を返却する(図5:ステップS205/検出URLDB判定工程)。
【0076】
ここで、本実施形態では、規制サイトURLDB51に規制サイトのURLを格納しているが、これは格納場所を限定するものでなく、例えば、前述のURL評価部42内部に前述の規制サイトのURLを格納してもよい。
【0077】
前述の場合は、ファイル変換部43からの問い合わせを受けたURL評価部42は、送信されたURLがURL評価部42内に予め備えられた規制対象リストに存在するか否を判定し、htmlファイル変換部43に判定結果を返却する(図5:ステップS205/検出URL判定工程)。
【0078】
htmlファイル変換部43は、URL評価部42に問い合わせた結果、規制サイトであると言う結果が返却された場合は、該当のURLの箇所をエラー画面位置DB62に定義されたファイル形式に対応するURLに置換する(図5:ステップS206/エラー画面位置変換工程)。
【0079】
例えば図3の3行目にhttp://www.danger.com/images/top/logo.gifが規制対象のURLである場合に、このURLの拡張子はgif(画像)形式なので図2のエラー画面位置のgifに対するエラー画面としてhttp://error.intra.co.jp/image/error.gifに置換する。これにより、規制対象となるURLの記述をエラー画面位置DB62にファイル形式別に定義されたURLの記述に置換することができる。
【0080】
また、4行目のように/(スラッシュ)で修了し、拡張子が存在しない場合には、図2のエラー画面位置に規定値として定義されている空白に相当するエラー画面位置に置換する。このため、エラー画面位置62に予め規定されていないファイル形式であっても、規定値としてhttp://www.error.intra.co.jp/error/htmlに置換することができる。
【0081】
ここで、本実施形態では、前述の規制対象サイトのURLをエラー画面位置DB62に格納されたURLに置換しているが、これは格納場所を限定するものではなく、例えば、htmlファイル変換部43内部に前述のエラー画面位置を格納してもよいものとする。
【0082】
前述の場合は、htmlファイル変換部43は、URL評価部42に問い合わせた結果、規制サイトであると言う結果が返却された場合は、該当のURLの箇所をhtmlファイル変換部43内に予め備えられたエラー画面位置に定義されたファイル形式に対応するURLに置換する(図5:ステップS206/規制URL置換工程)。
【0083】
上述のように置換したコンテンツを代理サーバ部41に返却し、代理サーバ部41は置換されたコンテンツをブラウザ演算処理部33に返却する(図5:ステップS207/置換済コンテンツ返却工程)。ブラウザ演算処理部33は、コンテンツに含まれるタグなどを解釈し画面を表示装置20に表示させる(図5:ステップS208/表示工程)。
【0084】
その際、再度ダウンロードが必要なコンテンツがある場合にはURLフィルタリング装置40に要求を送信する。さらに、ブラウザ演算処理部33は、前述の取得したエラー画面コンテンツで置換されたコンテンツをキャッシュメモリ32に一定期間保持するように指令する(図5:ステップS209/キャッシュメモリ保存工程)。
【0085】
このため、キャッシュメモリ32上にエラー画面コンテンツが存在する場合であるならば、再度エラー画面コンテンツ61から取得せずに、キャッシュメモリ32上のものを再利用し、ネットワークの負荷を低減することができる。
【0086】
ここで、上述した実施形態における全体的な動作にあって、要求開始工程、キャッシュデータ判定工程、キャッシュデータ取得工程、代理サーバ要求工程、URL問合せ工程、規制サイト検索工程、URL判定工程、エラー画面コンテンツ返却工程、ダウンロード工程、htmlファイル変換部送信工程、埋め込みURL検索工程、検索結果判定工程、検出URL問合せ工程、検出URLDB確認工程、検出URL確認工程、規制URL置換工程、エラー画面位置置換工程、置換済コンテンツ返却工程、表示工程、およびキャッシュメモリ保存工程で実行される各実行内容をプログラム化し、これをコンピュータに機能させるように構成してもよい。
【0087】
〔実施形態の効果〕
以上のように、本発明では、URLフィルタリング装置40とDBサーバ50およびエラーコンテンツサーバ60を用いた。規制対象サイトのURLの情報をhtmlファイル変換部43でエラー画面位置DB62に定義されているURLに置換することにより、ブラウザ演算処理部33でhtmlタグを解釈した結果による規制対象サイトへの自動接続要求を抑止することが出来る。また、規制対象サイトの代わりに表示するためにエラー画面コンテンツDB61からエラー画面コンテンツのダウンロードについても、固定的なURLを使用することにより、コンテンツのキャッシュ有効期間内であれば、キャッシュメモリ32上のコンテンツを再利用することになり、エラーコンテンツサーバ60に対して2回目以降のダウンロード要求は行われない。例えば図3に示すような置換前のコンテンツをブラウザ演算処理部33がブラウザ用メモリ31の内容にしたがって表示させようとすると、3行目および5行目を表示するための画像を、規制サイトであるwww.danger.comからダウンロードしようと試みるためURLフィルタリング装置40に要求を出してしまうが、図4のようにURLフィルタリング装置40でエラーコンテンツサーバ60へのURLに置換してブラウザ演算処理部33に提供することによりエラーコンテンツサーバ60からエラー画面コンテンツ61をダウンロードすることになる。ブラウザ演算処理部33は、3行目でエラー画面コンテンツ61からダウンロードを行うが、5行目は3行目と同じURLであり、かつキャッシュ有効期間内であるために、ブラウザ演算処理部33はエラーコンテンツサーバ60に要求しない。このため、ネットワークの負荷を低減することができる。
【0088】
上述した実施形態については、その新規な技術的内容の要点をまとめると、以下の付記のようになる。
尚、上記実施形態の一部又は全部は、新規な技術として以下のようにまとめられるが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0089】
(付記1)利用者の利用するコンテンツ表示用端末からインターネット上で規制対象サイトとして予め特定されたコンテンツサーバに向けて接続要求が送信された場合に当該接続要求を中継用代理サーバで遮断する機能を備えたURLフィルタリングシステムであって、
前記代理サーバを備えたURLフィルタリング装置を前記コンテンツ表示用端末に併設すると共に、
当該URLフィルタリング装置が、前記代理サーバからの問い合わせを受けて前記接続要求の送信先が前記規制対象サイトであるか否かの判定を行うURL評価部と、前記インターネット上の前記規制対象サイト以外のコンテンツサーバからダウンロードしたダウンロードファイルに前記規制対象サイトに接続要求を送信する記述が存在した場合に前記接続要求の送信先を規制対象サイト以外に置換するhtmlファイル変換部とを備えると共に、
前記htmlファイル変換部は、前記ダウンロードファイルに他のサイトに接続するためのURLが含まれているか否かを検索する検索機能と、この検索機能によって前記URLを検出した場合に前記URL評価部に対して前記検出したURLが前記規制対象サイトであるか否かの問い合わせを行う問合せ機能と、前記URL評価部から前記規制対象サイトであると返答があった場合には前記規制対象サイトに接続しないように前記検出したURLを前記規制対象サイト以外のURLに置き換えるURL置換機能とを備えたことを特徴とするURLフィルタリングシステム。
【0090】
(付記2)付記1に記載のURLフィルタリングシステムにおいて、
前記規制対象サイトのURLの一覧を格納した規制対象URLデータベースを、前記URLフィルタリング装置に併設し、
前記URL評価部は、前記規制対象URLデータベースに対して前記接続要求の送信先が含まれているか否かを検索すると共に、
この検索結果に基づいて前記規制対象サイトであるか否かを判定することを特徴とするURLフィルタリングシステム。
【0091】
(付記3)付記1に記載のURLフィルタリングシステムにおいて、
前記規制対象サイト以外のURLとして接続先が規制対象サイトであることを利用者に通知するエラー画面コンテンツを格納するエラーコンテンツサーバを、前記URLフィルタリング装置に併設すると共に、
前記エラーコンテンツサーバは、前記規制対象サイトのファイル形式に対応したエラー画面コンテンツの格納場所を前記htmlファイル変換部に提供するエラー画面位置データベースと、前記エラー画面コンテンツを前記コンテンツ表示用端末および前記代理サーバ部に提供するエラー画面コンテンツデータベースと、前記エラー画面位置データベースと前記エラー画面コンテンツデータベースの内容を外部指令によって追加、削除および修正するエラー画面管理部とを供えたことを特徴とするURLフィルタリングシステム。
【0092】
(付記4)付記1乃至3のいづれか一つに記載のURLフィルタリングシステムにおいて、
前記コンテンツ表示用端末は、ダウンロードしたファイルを一時的に保存するキャッシュ機能を有することを特徴とするURLフィルタリングシステム。
【0093】
(付記5)利用者の利用するコンテンツ表示用端末からインターネット上で規制対象サイトとして予め特定されたコンテンツサーバに向けて接続要求が送信された場合に当該接続要求を中継用代理サーバで遮断する機能を備えたURLフィルタリングシステムにあって、
前記規制対象サイト以外の他のコンテンツサーバからダウンロードしたダウンロードファイルを前記代理サーバが受信し、
前記代理サーバで受信した前記ダウンロードファイルを前記代理サーバがこの代理サーバに予め併設されたhtmlファイル変換部に対して送信し、
前記html変換部で受信した前記ダウンロードファイルに他のサイトに接続するためのURLが記述されているか否か前記htmlファイル変換部が検索し、
前記検索によって前記URLが検出された場合に当該URLは前記規制対象サイトのものであるか否かを前記htmlファイル変換部が当該htmlファイル変換部に予め併設されたURL評価部に対して問い合わせを行い、
前記問い合わせを受けた前記URL評価部がこのURL評価部に予め備えられた規制対象リストと前記検出したURLとが一致するか否か判定し、
前記判定結果を前記htmlファイル変換部からの問い合わせの結果として前記URL評価部が前記htmlファイル変換部に返却し、
前記問い合わせ結果を受けて前記規制対象リストと前記検出したURLとが一致した場合に前記html変換部がこのURLを前記規制対象サイト以外の記述に置換し、
前記html変換部が前記変換されたURLを含んだ前記ダウンロードファイルを前記代理サーバに返却する構成としたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御方法。
【0094】
(付記6)付記5に記載のURLフィルタリングシステム制御方法において、
前記htmlファイル変換部によって検出された前記URLについて問い合わせを受けた前記URL評価部が、当該URLフィルタリング装置に予め併設された規制サイトURLデータベースに基づいて前記検出されたURLと前記規制サイトURLデータベース内のURLとが一致するか否か判定し、
前記判定結果を前記htmlファイル変換部からの問い合わせの結果として前記URL評価部が前記htmlファイル変換部に返却する構成としたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御方法。
【0095】
(付記7)付記5に記載のURLフィルタリングシステム制御方法において、
前記検出したURLについて前記URL評価部から問い合わせ結果を受けた前記htmlファイル変換部が、前記検出したURLにあっては前記規制対象サイトのものであると判定した場合に当該URLを前記htmlファイル変換部に予め併設されたエラー画面位置データベースのエラー画面位置に置換し、
前記html変換部が前記置換されたURLを含んだ前記ダウンロードファイルを前記代理サーバに返却する構成としたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御方法。
【0096】
(付記8)付記5に記載のURLフィルタリングシステム制御方法において、
前記htmlファイル変換部から返却された前記ダウンロードファイルを前記代理サーバが前記コンテンツ表示用端末に返却すると共に、
前記ダウンロードファイルを前記コンテンツ表示用端末に予め備えられたキャッシュメモリに保存することを特徴とするURLフィルタリングシステム制御方法。
【0097】
(付記9)利用者の利用するコンテンツ表示用端末からインターネット上で規制対象サイトとして予め特定されたコンテンツサーバに向けて接続要求が送信された場合に当該接続要求を中継用代理サーバで遮断する機能を備えたURLフィルタリングシステムにあって、
前記規制対象サイト以外の他のコンテンツサーバからダウンロードしたダウンロードファイルを受信するダウンロード機能、
前記代理サーバで受信した前記ダウンロードファイルを当該代理サーバに予め併設されたhtmlファイル変換部に対して送信するhtmlファイル変換部送信機能、
前記html変換部で受信した前記ダウンロードファイルに他のサイトに接続するためのURLが記述されているか否か判定する検索結果判定機能、
前記判定の結果によって前記URLが検出された場合に当該URLは前記規制対象サイトのものであるか否かを前記htmlファイル変換部に予め併設されたURL評価部に対して問い合わせを行う検出URL問合せ機能、
前記問い合わせを受けて前記URL評価部に予め備えられた規制対象リストと前記検出したURLとが一致するか否か判定し当該判定結果を前記htmlファイル変換部からの問い合わせの結果として前記htmlファイル変換部に返却するURL判定機能、
前記問い合わせ結果を受けて前記検出したURLが前記規制対象サイトであった場合にこのURLを前記規制対象サイト以外の記述に置換する規制URL変換機能、
及び前記置換されたURLを含んだ前記ダウンロードファイルを前記代理サーバに返却し当該代理サーバから前記ダウンロードファイルを前記コンテンツ表示用端末に返却する置換済コンテンツ返却機能、
をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御用プログラム。
【0098】
(付記10)付記9に記載のURLフィルタリングシステム制御用プログラムにおいて、
前記htmlファイル変換部によって検出された前記URLについて問い合わせを受けて、前記URLフィルタリング装置に予め併設された規制対象サイトURLデータベースに基づいて前記検出されたURLと前記規制対象サイトURLデータベース内のURLとが一致するか否かを判定し、当該判定結果を前記htmlファイル変換部からの問い合わせの結果として前記URL評価部が前記htmlファイル変換部に返却するURLデータベース判定機能、
を前記コンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御用プログラム。
【0099】
(付記11)付記9に記載のURLフィルタリングシステム制御用プログラムにおいて、
前記前記html変換部で検出したURLについて前記URL評価部から問い合わせ結果を受けて、前記検出URLが前記規制対象サイトのものであった場合に当該URLを、前記htmlファイル変換部に予め併設されたエラー画面位置データベース内に格納されたエラー画面位置に置換するエラー画面位置置換機能、
を前記コンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御用プログラム。
【0100】
(付記12)付記9に記載のURLフィルタリングシステム制御用プログラムにおいて、
前記代理サーバから返却されたダウンロードファイルを前記コンテンツ表示用端末に予め備えられたキャッシュメモリに保存するように前記コンテンツ表示用端末の演算部を動作させるキャッシュメモリ保存機能、
を前記コンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御用プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、ダウンロードした規制対象サイトの情報をURLフィルタリング装置で書き換えてキャッシュメモリ上に保持することにより、2度目以降に規制サイトを閲覧しようとした場合に、ネットワークに負荷をかけることなくURLフィルタリングを行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0102】
30 コンテンツ表示用端末
32 キャッシュメモリ(キャッシュ機能)
40 URLフィルタリング装置
41 代理サーバ部(代理サーバ)
42 URL評価部
43 htmlファイル変換部
51 規制対象サイトURL(規制対象サイトURLデータベース)
60 エラーコンテンツサーバ
61 エラー画面コンテンツDB(エラー画面コンテンツデータベース)
62 エラー画面位置DB(エラー画面位置データベース)
63 エラー画面管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の利用するコンテンツ表示用端末からインターネット上で規制対象サイトとして予め特定されたコンテンツサーバに向けて接続要求が送信された場合に当該接続要求を中継用代理サーバで遮断する機能を備えたURLフィルタリングシステムであって、
前記代理サーバを備えたURLフィルタリング装置を前記コンテンツ表示用端末に併設すると共に、
当該URLフィルタリング装置が、前記代理サーバからの問い合わせを受けて前記接続要求の送信先が前記規制対象サイトであるか否かの判定を行うURL評価部と、前記インターネット上の前記規制対象サイト以外のコンテンツサーバからダウンロードしたダウンロードファイルに前記規制対象サイトに接続要求を送信する記述が存在した場合に前記接続要求の送信先を規制対象サイト以外に置換するhtmlファイル変換部とを備えると共に、
前記htmlファイル変換部は、前記ダウンロードファイルに他のサイトに接続するためのURLが含まれているか否かを検索する検索機能と、この検索機能によって前記URLを検出した場合に前記URL評価部に対して前記検出したURLが前記規制対象サイトであるか否かの問い合わせを行う問合せ機能と、前記URL評価部から前記規制対象サイトであると返答があった場合には前記規制対象サイトに接続しないように前記検出したURLを前記規制対象サイト以外のURLに置き換えるURL置換機能とを備えたことを特徴とするURLフィルタリングシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のURLフィルタリングシステムにおいて、
前記規制対象サイトのURLの一覧を格納した規制対象サイトURLデータベースを、前記URLフィルタリング装置に併設し、
前記URL評価部は、前記規制対象URLデータベースに対して前記接続要求の送信先が含まれているか否かを検索すると共に、
この検索結果に基づいて前記規制対象サイトであるか否かを判定することを特徴とするURLフィルタリングシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のURLフィルタリングシステムにおいて、
前記規制対象サイト以外のURLとして接続先が規制対象サイトであることを利用者に通知するエラー画面コンテンツを格納するエラーコンテンツサーバを、前記URLフィルタリング装置に併設すると共に、
前記エラーコンテンツサーバは、前記規制対象サイトのファイル形式に対応したエラー画面コンテンツの格納場所を前記htmlファイル変換部に提供するエラー画面位置データベースと、前記エラー画面コンテンツを前記コンテンツ表示用端末および前記代理サーバ部に提供するエラー画面コンテンツデータベースと、前記エラー画面位置データベースと前記エラー画面コンテンツデータベースの内容を外部指令によって追加、削除および修正するエラー画面管理部とを供えたことを特徴とするURLフィルタリングシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいづれか一つに記載のURLフィルタリングシステムにおいて、
前記コンテンツ表示用端末は、ダウンロードしたファイルを一時的に保存するキャッシュ機能を有することを特徴とするURLフィルタリングシステム。
【請求項5】
利用者の利用するコンテンツ表示用端末からインターネット上で規制対象サイトとして予め特定されたコンテンツサーバに向けて接続要求が送信された場合に当該接続要求を中継用代理サーバで遮断する機能を備えたURLフィルタリングシステムにあって、
前記規制対象サイト以外の他のコンテンツサーバからダウンロードしたダウンロードファイルを前記代理サーバが受信し、
前記代理サーバで受信した前記ダウンロードファイルを前記代理サーバがこの代理サーバに予め併設されたhtmlファイル変換部に対して送信し、
前記html変換部で受信した前記ダウンロードファイルに他のサイトに接続するためのURLが記述されているか否か前記htmlファイル変換部が検索し、
前記検索によって前記URLが検出された場合に当該URLは前記規制対象サイトのものであるか否かを前記htmlファイル変換部が当該htmlファイル変換部に予め併設されたURL評価部に対して問い合わせを行い、
前記問い合わせを受けた前記URL評価部がこのURL評価部に予め備えられた規制対象リストと前記検出したURLとが一致するか否か判定し、
前記判定結果を前記htmlファイル変換部からの問い合わせの結果として前記URL評価部が前記htmlファイル変換部に返却し、
前記問い合わせ結果を受けて前記規制対象リストと前記検出したURLとが一致した場合に前記html変換部がこのURLを前記規制対象サイト以外の記述に置換し、
前記html変換部が前記置換されたURLを含んだ前記ダウンロードファイルを前記代理サーバに返却する構成としたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御方法。
【請求項6】
請求項5に記載のURLフィルタリングシステム制御方法において、
前記htmlファイル変換部によって検出された前記URLについて問い合わせを受けた前記URL評価部が、当該URLフィルタリング装置に予め併設された規制サイトURLデータベースに基づいて前記検出されたURLと前記規制サイトURLデータベース内のURLとが一致するか否か判定し、
前記判定結果を前記htmlファイル変換部からの問い合わせの結果として前記URL評価部が前記htmlファイル変換部に返却する構成としたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御方法。
【請求項7】
請求項5に記載のURLフィルタリングシステム制御方法において、
前記検出したURLについて前記URL評価部から問い合わせ結果を受けた前記htmlファイル変換部が、前記検出URLにあっては前記規制対象サイトのものであると判定した場合に当該URLを前記htmlファイル変換部に予め併設されたエラー画面位置データベースのエラー画面位置に置換し、
前記html変換部が前記置換されたURLを含んだ前記ダウンロードファイルを前記代理サーバに返却する構成としたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御方法。
【請求項8】
請求項5に記載のURLフィルタリングシステム制御方法において、
前記htmlファイル変換部から返却された前記ダウンロードファイルを前記代理サーバが前記コンテンツ表示用端末に返却すると共に、
前記ダウンロードファイルを前記コンテンツ表示用端末に予め備えられたキャッシュメモリに保存することを特徴とするURLフィルタリングシステム制御方法。
【請求項9】
利用者の利用するコンテンツ表示用端末からインターネット上で規制対象サイトとして予め特定されたコンテンツサーバに向けて接続要求が送信された場合に当該接続要求を中継用代理サーバで遮断する機能を備えたURLフィルタリングシステムにあって、
前記規制対象サイト以外の他のコンテンツサーバからダウンロードしたダウンロードファイルを受信するダウンロード機能、
前記代理サーバで受信した前記ダウンロードファイルを当該代理サーバに予め併設されたhtmlファイル変換部に対して送信するhtmlファイル変換部送信機能、
前記html変換部で受信した前記ダウンロードファイルに他のサイトに接続するためのURLが記述されているか否か判定する検索結果判定機能、
前記判定の結果によって前記URLが検出された場合に当該URLは前記規制対象サイトのものであるか否かを前記htmlファイル変換部に予め併設されたURL評価部に対して問い合わせを行う検出URL問合せ機能、
前記問い合わせを受けて前記URL評価部に予め備えられた規制対象リストと前記検出したURLとが一致するか否か判定し当該判定結果を前記htmlファイル変換部からの問い合わせの結果として前記htmlファイル変換部に返却するURL判定機能、
前記問い合わせ結果を受けて前記検出したURLが前記規制対象サイトであった場合にこのURLを前記規制対象サイト以外の記述に置換する規制URL置換機能、
及び前記置換されたURLを含んだ前記ダウンロードファイルを前記代理サーバに返却し当該代理サーバから前記ダウンロードファイルを前記コンテンツ表示用端末に返却する置換済コンテンツ返却機能、
をコンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御用プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のURLフィルタリングシステム制御用プログラムにおいて、
前記htmlファイル変換部によって検出された前記URLについて問い合わせを受けて、前記URLフィルタリング装置に予め併設された規制サイトURLデータベースに基づいて前記検出されたURLと前記規制サイトURLデータベース内のURLとが一致するか否かを判定し、当該判定結果を前記htmlファイル変換部からの問い合わせの結果として前記URL評価部が前記htmlファイル変換部に返却するURLデータベース判定機能、
を前記コンピュータに実現させるようにしたことを特徴とするURLフィルタリングシステム制御用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5(A)】
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【図5(B)】
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