説明

Vリブドベルト

【課題】Vリブドベルトの耐熱性を損なうことなく、プーリ接触部分を低摩擦係数の状態で維持することによって、ベルト走行時に優れた異音発生抑制効果を得る。
【解決手段】VリブドベルトBは、ベルト内周側に、各々、ベルト長さ方向に伸びるように設けられた複数のVリブ13を有するベルト本体10と、該ベルト本体10の該複数のVリブ13表面を被覆するように設けられたリブ側ニット補強布14と、を備えている。リブ側ニット補強布14は、融着接続されたジョイント部を有し、3cm幅の短冊状テストピースに50Nの荷重を負荷したときの伸び率がベルト長さ方向について100〜500%で且つベルト幅方向について150〜500%である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Vリブドベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
Vリブドベルトがリブプーリに巻き掛けられて使用されるとき、プーリ接触部分を低摩擦係数の状態で維持するために、Vリブ表面を補強布で被覆することが行われている。
【0003】
特許文献1には、VリブドベルトのVリブ表面が摩擦係数低下剤を含浸させた不織布で被覆された構成が開示されており、これによって優れた耐屈曲性、静音性、及び耐摩耗性が得られると記載されている。
【0004】
特許文献2には、Vリブ表面が布帛層で被覆されたVリブドベルトについて、リブと布帛層との間にポリフッ化ビニリデンフィルム等の熱可塑性樹脂が設けられた構成が開示されている。
【0005】
特許文献3には、Vリブ表面が布帛層で被覆されたVリブドベルトについて、布帛層のプーリ接触側表面にポリフッ化ビニリデンフィルムが設けられていると共に、任意でリブと布帛層との間に不飽和カルボン酸エステルグラフト化水素化ニトリルブタジエンエラストマーの亜鉛塩を含有するバリヤー層が設けられた構成が開示されている。
【特許文献1】特公平2−42344号公報
【特許文献2】特開2002−122187号公報
【特許文献3】特開2002−5238号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、エンジンルームのコンパクト化の要請から、自動車の補機駆動ベルト伝動装置として、クランクシャフトプーリ(駆動リブプーリ)及びパワーステアリングプーリ、エアコンプーリ(従動リブプーリ)の3つ以上のプーリに1本のVリブドベルトが巻き掛けられたサーペンタインドライブ方式のものが広く普及している。
【0007】
自動車の高機能化に伴って、エンジンルームの収容部品が増加し、補機駆動ベルト伝動装置のプーリレイアウトにも、例えば、相互に隣接してVリブドベルトが巻き掛けられた一対のプーリのベルトスパン長を狭くせざるを得ない、あるいは、プーリのアライメントの公差を大きくせざるを得ないといった制約が生じてきた。そのため、補機駆動用ベルト伝動装置において、隣接する一対のリブプーリのミスアライメントが生じやすくなり、結果として、そのミスアライメントに起因して異音が発生するという問題が生じてきた。
【0008】
また、Vリブドベルトのプーリ接触部分を低摩擦係数の状態で維持するためにVリブ表面が補強布で表面被覆されている場合、補強布のジョイント部からベルト本体ゴムが浸みだしてプーリ接触部分の摩擦係数を上げてしまう問題がある。特に、ジョイント部がミシンジョイントによるものである場合、ミシン糸等の存在によって早期にニット布のジョイント部に割れが生じてベルト走行不能になりやすい傾向がある。また、ジョイント部がラップジョイントされたものである場合、その重なり部分から早期にニット布がめくれてしまってベルト走行不能になりやすい傾向がある。
【0009】
本発明の目的は、Vリブドベルトの異音発生抑制効果を維持しつつ、ジョイント部の強度を高めて本体ゴムの浸み出しを防ぎ、その結果として、長期に亘って安定した状態でベルト走行を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のVリブドベルトは、ベルト内周側に、各々、ベルト長さ方向に伸びるように設けられた複数のVリブを有するベルト本体と、該ベルト本体の該複数のVリブ表面を被覆するように設けられたリブ側ニット補強布と、を備えたものであって、
上記リブ側ニット補強布は、融着接続されたジョイント部を有し、3cm幅の短冊状テストピースに50Nの荷重を負荷したときの伸び率がベルト長さ方向について100〜500%で且つベルト幅方向について150〜500%であることを特徴とする。
【0011】
本発明のVリブドベルトは、上記リブ側ニット補強布が、摩擦係数低下剤を含むRFL被膜で表面被覆されていることが好ましい。
【0012】
本発明のVリブドベルトは、上記摩擦係数低下剤がポリテトラフルオロエチレンであることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、リブ側ニット補強布は、ジョイント部が融着接続されており、3cm幅の短冊状テストピースに50Nの荷重を負荷したときの伸び率がベルト長さ方向について100〜500%で且つベルト幅方向の伸び率が150〜500%であるので、ジョイント部における強度が優れている。そのため、ジョイント部におけるベルト本体ゴムの浸み出しを抑制することができプーリ接触部分を低摩擦係数の状態に維持することができると共に、ジョイント部におけるリブ側ニット補強布のめくれやジョイント部の割れの発生が抑制され、また、ミスアライメントによる異音の発生が抑制される。そして、結果として、本発明によれば、異音抑制効果を維持した状態で長期に亘って安定してベルト走行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本実施形態に係るVリブドベルトBを示す。このVリブドベルトBは、例えば、自動車のエンジンルーム内に設けられる補機駆動ベルト伝動装置に用いられるものであり、ベルト周長700〜3000mm、ベルト幅10〜36mm、及びベルト厚さ4.0〜5.0mmに形成されている。
【0016】
このVリブドベルトBは、ベルト外周側の接着ゴム層11とベルト内周側の圧縮ゴム層12との二重層に構成されたベルト本体10を備えている。そして、そのベルト本体10のベルト外周側表面に背面側補強布17が貼設されている。ベルト本体10のベルト内周側の表面にはリブ側ニット補強布14が設けられている。また、接着ゴム層11には、心線16がベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように埋設されている。
【0017】
接着ゴム層11は、断面横長矩形の帯状に形成され、例えば、厚さ1.0〜2.5mmに形成されている。接着ゴム層11は、原料ゴム成分に種々の配合剤が配合されたゴム組成物で形成されている。接着ゴム層11を構成するゴム組成物の原料ゴム成分としては、例えば、エチレン・プロピレンゴム(EPR)やエチレンプロピレンジエンモノマーゴム(EPDM)などのエチレン−α−オレフィンエラストマー、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、水素添加アクリルニトリルゴム(H−NBR)等が挙げられる。これらのうち、耐熱性及び耐寒性の点で優れた性質を示す観点から、エチレン−α−オレフィンエラストマーが好ましい。配合剤としては、例えば、架橋剤(例えば、硫黄、有機過酸化物)、老化防止剤、加工助剤、可塑剤、カーボンブラックなどの補強材、充填材等が挙げられる。接着ゴム層11を構成するゴム組成物には、短繊維が配合されていてもよいが、心線16との接着性の点からは短繊維が配合されていないことが好ましい。なお、接着ゴム層11を形成するゴム組成物は、原料ゴム成分に配合剤が配合されて混練された未架橋ゴム組成物を加熱及び加圧して架橋剤により架橋させたものである。
【0018】
心線16は、接着ゴム層11にベルト長さ方向に伸びると共に、ベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように埋設されている。心線16は、ポリエステル繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリケトン繊維等の撚り糸16’で構成されている。心線16は、例えば外径が0.7〜1.1mmである。心線16は、ベルト本体10に対する接着性を付与するために、成形加工前にRFL水溶液に浸漬した後に加熱する接着処理及び/又はゴム糊に浸漬した後に乾燥させる接着処理が施されている。
【0019】
圧縮ゴム層12は、複数のVリブ13がベルト内周側に垂下するように設けられている。これらの複数のVリブ13は、各々がベルト長さ方向に延びる断面略三角形の突状に形成されていると共に、ベルト幅方向に並設されている。各Vリブ13は、例えば、リブ高さが2.0〜3.0mm、基端間の幅が1.0〜3.6mmに形成されている。また、リブ数は、例えば、3〜6個である(図1では、リブ数が6)。
【0020】
圧縮ゴム層12は、原料ゴム成分に種々の配合剤が配合されたゴム組成物で形成されている。圧縮ゴム層12を構成するゴム組成物の原料ゴム成分としては、例えば、エチレン・プロピレンゴム(EPR)やエチレンプロピレンジエンモノマーゴム(EPDM)などのエチレン−α−オレフィンエラストマー、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、水素添加アクリルニトリルゴム(H−NBR)等が挙げられる。これらのうち、耐熱性及び耐寒性の点で優れた性質を示す観点から、エチレン−α−オレフィンエラストマーが好ましい。配合剤としては、例えば、架橋剤(例えば、硫黄、有機過酸化物)、老化防止剤、加工助剤、可塑剤、カーボンブラック等の補強材、充填材、短繊維等が挙げられる。なお、圧縮ゴム層12を形成するゴム組成物は、原料ゴム成分に配合剤が配合されて混練された未架橋ゴム組成物を加熱及び加圧して架橋剤により架橋させたものである。
【0021】
圧縮ゴム層12を構成するゴム組成物に配合される短繊維としては、例えば、ナイロン短繊維、ビニロン短繊維、アラミド短繊維、ポリエステル短繊維、綿短繊維等が挙げられる。短繊維は、例えば、長さが0.2〜5.0mm、及び、繊維径が10〜50μmである。短繊維は、例えば、RFL水溶液等に浸漬した後に加熱する接着処理が施された長繊維を長さ方向に沿って所定長に切断して製造される。短繊維のうち一部分は、Vリブ13表面に分散して露出していてもよく、Vリブ13表面に露出した短繊維は、Vリブ13表面から突出していてもよい。
【0022】
接着ゴム層11と圧縮ゴム層12とは、別々のゴム組成物で形成されていても、また、全く同じゴム組成物で形成されていても、いずれでもよい。
【0023】
ベルト本体10のVリブ13側表面はリブ側ニット補強布14で表面被覆されている。
【0024】
リブ側ニット補強布14は、例えば、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿、ナイロン繊維、アラミド繊維等を高捲縮に仮撚加工(ウーリー加工)して得られるウーリー加工糸を編布としたものである。リブ側ニット補強布14は、例えば厚さが0.2〜1.0mmである。リブ側ニット補強布14は、例えば、縦方向の編み目の数が55〜80コース/インチ、及び横方向の編み目の数が40〜60ウェール/インチである。リブ側ニット補強布14は、JIS L1018に準じて3cm幅の短冊状テストピースに50Nの荷重を負荷したとき、ベルト長さ方向についての伸び率が100〜500%、及び、ベルト幅方向についての伸び率が150〜500%であり、好ましくは、ベルト長さ方向についての伸び率が200〜300%、及び、ベルト幅方向についての伸び率が200〜300%である。
【0025】
リブ側ニット補強布14のベルト長さ方向の伸び率が100%未満であれば、逆方向に曲げられたときにVリブ13側の彎曲に追いつけなくなってリブ側ニット補強布14がVリブ13から剥離してしまう。リブ側ニット補強布14のベルト幅方向の伸び率が150%未満であれば、Vリブ13の形成時にリブ側ニット補強布14の伸びが不十分となって、リブ側ニット補強布14をVリブ13に沿って形成することができなくなってしまう。リブ側ニット補強布14がVリブ13に沿っていない場合には、リブ側ニット補強布14を超えて圧縮ゴム層12のゴム成分がプーリ接触部分に浸みだしてしまい、プーリ接触部分の摩擦係数が大きくなることによる異音が発生する。
【0026】
また、リブ側ニット補強布14のベルト長さ方向、ベルト幅方向のそれぞれの伸び率が500%を超えていると、VリブドベルトBの製造の過程において、未架橋ゴム成分を加熱することによって架橋するときにゴム成分が流動し、それによってプーリ接触部分に皺が発生してしまい不良品となる。
【0027】
リブ側ニット補強布14は、RFL水溶液によるRFL被膜で表面が被覆されている。
【0028】
RFL被膜は、摩擦係数低下剤が分散されて含有されている。摩擦係数低下剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)が挙げられる。これらのうち、摩擦係数低下剤としては、最も摩擦係数低下の効果が高いポリテトラフルオロエチレンの粒子が配合されていることが好ましい。ポリテトラフルオロエチレンは、例えば、平均粒子径が0.1〜0.5μmである。ポリテトラフルオロエチレンの含有量は、RFL被膜のRFL固形分100質量部に対して10〜50質量部であることが好ましく、20〜40質量部であることがより好ましい。ポリテトラフルオロエチレンの含有量がRFL固形分100質量部に対して10質量部未満であれば、プーリ接触部分の摩擦係数が大きくなって異音が発生しやすくなる。一方、50質量部を超えると、摩擦係数が低くなりすぎて、VリブドベルトBが十分な伝動能力を示さなくなる。
【0029】
リブ側ニット補強布14が摩擦係数低下剤を含有したRFL被膜で表面被覆されているので、ダストやサビが発生する環境下で使用された場合でも、リブ側ニット補強布14の内部にまでダストやサビが付着することがなく、低摩擦係数の状態を維持することができる。そのため、摩擦係数が大きくなってベルトが早期に摩耗してしまったり、摩擦係数が大きいことによって異音が発生したりする問題を解決することができる。
【0030】
リブ側ニット補強布14には、2つのニット布の接続端が連続するように接続された部分であるジョイント部(図示せず)を有する。ジョイント部は、ベルト長さ方向に対して斜め方向であってもよく、ベルト幅方向と一致していてもよい。ジョイント部は、熱圧着されることによって融着接続されたものである。
【0031】
背面側補強布17は、例えば、綿、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維などの糸で形成された平織、綾織、朱子織などに製織した布材料17’で構成されている。背面側補強布17は、例えば厚さが0.4mmである。背面側補強布17は、ベルト本体10に対する接着性を付与するために、成形加工前にRFL水溶液に浸漬して加熱する接着処理及び/又はベルト本体10側となる表面にゴム糊をコーティングして乾燥させる接着処理が施されている。なお、背面側補強布17の代わりにベルト外周側表面部分がゴム組成物で構成されていてもよい。また、背面側補強布17は、編物や不織布で構成されていてもよい。
【0032】
以上の構成によれば、リブ側ニット補強布14は、ジョイント部が融着接続されており、3cm幅の短冊状テストピースに50Nの荷重を負荷したときの伸び率がベルト長さ方向について100〜500%で且つベルト幅方向の伸び率が150〜500%であるので、ジョイント部における強度が優れている。そのため、ジョイント部におけるベルト本体ゴムの浸み出しを抑制することができプーリ接触部分を低摩擦係数の状態に維持することができると共に、ジョイント部におけるリブ側ニット補強布14のめくれやジョイント部の割れの発生が抑制され、また、ミスアライメントによる異音の発生が抑制される。結果として、本発明によれば、異音抑制効果を維持した状態で長期に亘って安定してベルト走行することができる。
【0033】
次に、上記の構成を備えたVリブドベルトBの製造方法を説明する。
【0034】
−ベルト本体の材料の準備−
公知の方法によって、接着ゴム層11及び圧縮ゴム層12を形成するための接着ゴム材料11a’、11b’、及び圧縮ゴム材料12’を作製し、また、心線16となる撚り糸16’、及び背面補強布17となる布材料17’に公知の接着処理を行う。なお、布材料17’は、公知の方法によって筒状に成形する。
【0035】
−ニット布の調製−
まず、ニット布14’にRFL接着処理を行うためのPTFE含有RFL水溶液を調製する。PTFE含有RFL水溶液は、レゾルシンとホルマリンとの初期縮合物にラテックスを混合したものに、さらにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の摩擦係数低下剤を配合して調製する。RFL水溶液の固形分については、例えば、10〜30質量%である。レゾルシン(R)とホルマリン(F)とのモル比については、例えばR/F=1/1〜1/2である。ラテックスとしては、例えば、エチレンプロピレンジエンモノマーゴムラテックス(EPDM)、エチレンプロピレンゴムラテックス(EPR)、クロロプレンゴムラテックス(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴムラテックス(CSM)、水素添加アクリロニトリルゴムラテックス(X−NBR)等が挙げられる。レゾルシンとホルマリンとの初期縮合物(RF)とラテックス(L)の質量比については、例えば、RF/L=1/5〜1/20とする。摩擦係数低下剤は、例えば、配合量がRFL固形分100質量部に対して10〜50質量部である。
【0036】
このRFL水溶液にニット布14’を浸漬した後、乾燥炉を用いて120〜170℃で加熱乾燥する。このとき、RFL水溶液の水分が飛散すると共にレゾルシンとホルマリンとの縮合反応が進行し、ニット布14’の表面を被覆するようにRFL被膜が形成される。RFL付着量は、例えば、ニット布14’の100質量部に対して5〜30質量部である。
【0037】
続いて、RFL被膜で表面被覆されたニット布14’を、筒状に成形する。
【0038】
まず、ニット布14’を公知の方法によって所定長毎に切断し、その切断片の両端辺同士を揃えるようにして折りたたんで重ね、それらの両端辺の位置を超音波加熱装置の上にセットすると共に、それらの上方にカッターを取り付ける。そして、超音波加熱装置によって高周波数(例えば、10〜30KHz)の振動を与えると共に熱圧着し、同時にカッターでその熱圧着した部分を切断し、折りたたまれた状態のニット布14’を広げて筒状のニット布14’を形成する。
【0039】
なお、複数のニット布14’の切断片を上記の融着接続によって一体化させたものを、その両端辺同士を揃えるようにして折りたたんでさらに融着接続し、筒状のニット布14’としてもよい。
【0040】
−Vリブドベルトの成形−
VリブドベルトBの製造方法を、図2及び図3に基づいて説明する。ここでは、ベルト成形装置20を使用する。
【0041】
ベルト成形装置20は、円筒状のゴムスリーブ型21と、それを嵌合する円筒状外型22と、からなるものである。ゴムスリーブ型21は、例えばアクリルゴム製の可撓性のものであり、円筒内側から高温の水蒸気を送りこむ等の方法によってゴムスリーブ型21を半径方向外方に膨らませ、円筒状外型22に圧接させることができる。ゴムスリーブ型21の外周面は、例えば、VリブドベルトBの背面側となる面を平滑に成形するための形状となっている。ゴムスリーブ型21は、例えば、外径が700〜2800mm、厚さが8〜20mm、及び高さが500〜1000mmである。円筒状外型22は、例えば金属製のものであり、内側面に、VリブドベルトBのVリブ13を形成するための断面略三角形の突条部22aが、周方向に伸びると共に高さ方向に並ぶようにして設けられている。突条部22aは、例えば、高さ方向に140本並べて設けられている。円筒状外型22は、例えば、外径が830〜2930mm、内径(突条部22aを含まない)が730〜2830mm、高さが500〜1000mm、突条部22aの高さが2.0〜2.5mm、及び突条部22aの一つ当たりの幅が3.5〜3.6mmである。
【0042】
このベルト成形装置20に順次ベルト材料をセットする。筒状の布材料17’をゴムスリーブ型21に嵌めた後、シート状の接着ゴム材料11a’を巻き付けると共に撚り糸16’を周方向に伸びるように複数巻き付ける。このとき、ゴムスリーブ型21の高さ方向にピッチを有する螺旋を形成するように撚り糸16’を巻き付ける。次いで、撚り糸16’の上からシート状の接着ゴム材料11b’を巻き付け、さらに、シート状の圧着ゴム材料12’を巻き付ける。そして、圧着ゴム材料12’の上から筒状のニット布14’を嵌めこむ。このとき、図2に示すように、ゴムスリーブ21の方から順に数えて、布材料17’、接着ゴム材料11a’、撚り糸16’、接着ゴム材料11b’、圧縮ゴム材料12’、及びニット布14’が積層された状態となっている。そしてさらに、それらの外側に円筒状外型22を取り付ける。
【0043】
続いて、円筒状外型22をゴムスリーブ型21に取り付けた状態でゴムスリーブ型21に、例えば高温の水蒸気を送りこんで熱及び圧力をかけ、ゴムスリーブ型21を膨らませて円筒状外型22に圧接させ、ゴムスリーブ型21と円筒状外型22とでベルト材料を挟み込む。このときベルト材料は、例えば、温度が150〜180℃となっており、半径方向外方に0.5〜1.0MPaの圧力がかかった状態となっている。そのため、ゴム成分が流動すると共に架橋反応が進行し、ニット布14’、撚り糸16’及び布材料17’のゴム成分への接着反応も進行し、さらに、Vリブ13形成部である円筒状外型22の内側面の突条部22aによってVリブ13の間のV溝が成形される。このようにしてVリブ付ベルトスラブ(ベルト本体前駆体)が成形される。
【0044】
最後に、Vリブ付ベルトスラブを冷却してからそれをベルト成形装置20から取り外す。そして、取り外したVリブ付ベルトスラブを例えば10.68〜28.48mmの幅に輪切りしてから、それぞれの表裏を裏返す。これによってVリブドベルトBが得られる。
【0045】
なお、本実施形態では布材料17’を筒状にしたものをゴムスリーブ型21に嵌めてセットしたが、所定の接着処理を施した布材料17’をシート状のままゴムスリーブ型21に巻き付けるようにしてもよい。また、シート状の接着ゴム材料11’及び圧縮ゴム材料12’をゴムスリーブ型21に巻き付けてセットしたが、予め筒状に成形したものをゴムスリーブ型21に嵌めてセットしてもよい。
【0046】
なお、ベルト成形装置20は、円筒状外型22の内側面にVリブドベルトBのVリブ13を形成するためのV溝が設けられたものとして説明したが、特にこれに限られるものではなく、例えば、ゴムスリーブ型の外周側面にVリブドベルトBのVリブ13を形成するための突条部が設けられると共に円筒状外型22の内周面はVリブドベルトBの背面を成形するために平滑に設けられたものであってもよい。この場合、ニット布14’、圧縮ゴム材料12’、接着ゴム材料11’、撚り糸16’、接着ゴム材料11’、布材料17’、の順にゴムスリーブ型21への巻き付けを行う。
【0047】
次に、上記VリブドベルトBを用いた自動車のエンジンルームに設けられる補機駆動ベルト伝動装置40について説明する。
【0048】
図4は、その補機駆動ベルト伝動装置40のプーリレイアウトを示す。この補機駆動ベルト伝動装置40は、4つのリブプーリ及び2つのフラットプーリの6つのプーリに巻き掛けられたサーペンタインドライブ方式のものである。
【0049】
この補機駆動ベルト伝動装置40のレイアウトは、最上位置のパワーステアリングプーリ41と、そのパワーステアリングプーリ41の下方に配置されたACジェネレータプーリ42と、パワーステアリングプーリ41の左下方に配置された平プーリのテンショナプーリ43と、そのテンショナプーリ43の下方に配置された平プーリのウォーターポンププーリ44と、テンショナプーリ43の左下方に配置されたクランクシャフトプーリ45と、そのクランクシャフトプーリ45の右下方に配置されたエアコンプーリ46とにより構成されている。これらのうち、平プーリであるテンショナプーリ43及びウォーターポンププーリ44以外は全てリブプーリである。そして、VリブドベルトBは、Vリブ13側が接触するようにパワーステアリングプーリ41に巻き掛けられ、次いで、ベルト背面が接触するようにテンショナプーリ43に巻き掛けられた後、Vリブ13側が接触するようにクランクシャフトプーリ45及びエアコンプーリ46に順に巻き掛けられ、さらに、ベルト背面が接触するようにウォーターポンププーリ44に巻き掛けられ、そして、Vリブ13側が接触するようにACジェネレータプーリ42に巻き掛けられ、最後にパワーステアリングプーリ41に戻るように設けられている。この補機駆動ベルト伝動装置40においては、例えば、パワーステアリングプーリ41とACジェネレータプーリ42との間のベルトスパン長が150mm、及び、クランクシャフトプーリ45とエアコンプーリ46との間のベルトスパン長が180mmである。ここで、ベルトスパン長とは、相互に隣接してVリブドベルトが巻き掛けられた一対のプーリにおける共通接線の接点間距離である(養賢堂発行「新版 ベルト伝動・精密搬送の実用設計 ベルト伝動技術懇話会編」第39頁)。
【0050】
以上のような構成の補機駆動ベルト伝動装置40では、本発明のVリブドベルトBが巻き掛けられて使用されているので、リブ側ニット補強布13のジョイント部からベルト本体ゴムが浸みだすことがなく、低摩擦係数の状態を維持してベルト走行することが可能である。また、補機駆動ベルト伝動装置40がコンパクト化されるのに伴って、ベルトスパン長が小さくなると共にプーリ間のミスアライメントが生じやすくなるが、VリブドベルトBが巻き掛けられて使用されることにより、ミスアライメントに起因する異音の発生を抑制することができる。さらに、VリブドベルトBが補機駆動ベルト伝動装置40に巻き掛けられた場合、120℃程度の高温環境下で使用されても、−40℃程度の低温環境下で使用されても、VリブドベルトBが耐熱性及び耐寒性に優れているので、長期に亘ってベルト走行することができる。
【0051】
なお、ミスアライメントは、一対のリブプーリP1、P2の一方の他方に対する図5に示すようなプーリずれや図6(a)及び(b)に示すようなプーリ倒れが原因となって生じる。ミスアライメント量αは、図7に示すように、リブプーリP1、P2にVリブドベルトBを巻き掛けて所定軸加重を与えた状態でそれらの軸間位置Cを測定すると共に、軸位置における一方のリブプーリP1に対する他方のリブプーリP2の前後方向のずれΔCを測定し、α=tan−1(ΔC/C)として求められる(養賢堂発行「新版 ベルト伝動・精密搬送の実用設計 ベルト伝動技術懇話会編」第64頁及び第65頁)。
【実施例】
【0052】
実施例及び比較例1〜3のVリブドベルトを作製し、試験評価を行った。それぞれの構成は、表1にも示す。
【0053】
(試験評価用ベルト)
<実施例>
−ベルト本体の材料の準備−
接着ゴム層を形成するための接着ゴム材料として、EPDM(JSR社製、商品名:JSR EP123)を原料ゴムとして、この原料ゴム100質量部に対して、カーボンブラック(旭カーボン社製、商品名:旭#60)50質量部、可塑剤(日本サン石油社製、商品名:サンフレックス2280)15質量部、架橋剤(日本油脂社製、商品名:パークミルD)8質量部、老化防止剤(川口化学工業社製、商品名:アンテージMB)3質量部、酸化亜鉛(堺化学工業社製、商品名:酸化亜鉛二種)6質量部、及びステアリン酸(花王社製、商品名:ステアリン酸)1質量部を配合して混練した未加硫ゴム組成物を調製した。この未架橋ゴム組成物を、ロールを用いて厚さ0.4mmのシート状に加工した。
【0054】
また、圧縮ゴム層を形成するための圧縮ゴム材料として、EPDMを原料ゴムとして、この原料ゴム100質量部に対して、カーボンブラック55質量部、可塑剤15質量部、架橋剤8質量部、老化防止剤3質量部、酸化亜鉛6質量部、及びステアリン酸1質量部を配合して混練した未加硫ゴム組成物を調製した。この未架橋ゴム組成物を、ロールを用いて厚さ1mmのシート状に加工した。
【0055】
心線を形成するための撚り糸としては、ポリエステル繊維のものを準備し、これにRFL水溶液に浸漬して加熱乾燥する処理を行った。
【0056】
背面側補強布を形成するための布材料としては、ポリエステル/綿混紡糸を平織りしたものを準備し、これにRFL水溶液に浸漬して加熱乾燥する処理を行った。
【0057】
−ニット布の調製−
以下の手順に従って、リブ側ニット補強布となるニット布を調製した。
【0058】
まず、ニット布としては、ウーリー加工を行ったポリエステル繊維の撚り糸で構成された天竺組織の編布を使用した。このニット布は、1インチ当たりの編み目数が縦64本及び横39本であり、3cm幅の短冊状テストピースに50Nの荷重を負荷したときの伸び率は、ベルト長さ方向250%及びベルト幅方向250%であった。
【0059】
このニット布にRFL接着処理を行うためのPTFE含有RFL水溶液を調製した。具体的には、レゾルシン(R)とホルマリン(F)とを混合し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて攪拌し、RF初期縮合物(R/Fモル比=1/1.5)を得た。そして、RF初期縮合物にVPラテックス(L)をRF/L質量比=1/8となるよう混合し、さらに、水を加えて固形分濃度20%となるよう調整した後、さらに、RFL固形分100質量部に対してPTFE(AGC社製、商品名:フルオンPTFE AD911、PTFE平均粒子径0.25μm、PTFE60質量%含有)30質量部を配合し、24時間攪拌を行ってPTFE含有RFL水溶液を調製した。このPTFE含有RFL水溶液にニット布を浸漬して加熱乾燥する処理を行うことにより、ニット布の表面にRFL被膜を形成した。
【0060】
続いて、RFL接着処理済みのニット布の端部と端部とを、超音波振動(振動数約80KHz)を与えながら熱圧着して、ニット布を筒状に成形した。
【0061】
−Vリブドベルトの成形−
ベルト成形装置20のゴムスリーブ型21に、背面側補強布となる布材料、接着ゴム層を形成するための未架橋ゴム材料、撚り糸、を順に巻き付け、次いで、接着ゴム層を形成するための未架橋ゴム材料、圧縮ゴム層を形成するための未架橋ゴム材料、及び、上記の接着処理を行った筒状のニット布を巻き付けた。
【0062】
次いで、V溝が設けられた円筒状外型22をベルト材料の上からゴムスリーブ型に嵌めて膨張させ、ゴムスリーブ型21側に押圧すると共にゴムスリーブ型21を高熱の水蒸気などにより加熱した。このとき、ゴム成分が流動すると共に架橋反応が進行し、加えて、撚り糸、背面側補強布、リブ側ニット補強布のゴムへの接着反応も進行した。これによって、筒状のベルト前駆体が得られた。
【0063】
最後に、このベルト前駆体をベルト成形装置20から取り外し、長さ方向に、幅10.68mmとなるように幅切りし、それぞれの表裏を裏返すことによってVリブドベルトを得た。このようにして得られたVリブドベルトを実施例1とした。
【0064】
<比較例1>
リブ側ニット補強布のジョイント部を、溶融接続ではなく、ミシンジョイントによって接続したことを除いて実施例と同一構成のVリブドベルトを作製し、比較例1とした。ミシン糸としては、ナイロン糸を使用した。
【0065】
<比較例2>
リブ側ニット補強布のジョイント部を、溶融接続ではなく、ラップジョイントによって接続したことを除いて実施例と同一構成のVリブドベルトを作製し、比較例2とした。ラップジョイントの重ね幅は、3mmであった。
【0066】
<比較例3>
リブ側ニット補強布を設けないことを除いて実施例の同一構成のVリブドベルトを作製し、比較例3とした。
【0067】
【表1】

【0068】
(試験評価方法)
<ベルト耐久走行試験>
図8は、ベルト耐久走行試験におけるベルト走行試験機80のプーリレイアウトを示す。
【0069】
このベルト走行試験機80は、上下に設けられた大径のリブプーリ81,82(上側が従動プーリ及び下側が駆動プーリ、共にプーリ径120mm)と、それらの上下方向中間に設けられたアイドラプーリ83(プーリ径70mm)と、アイドラプーリの右方に設けられた小径従動リブプーリ84(プーリ径45mm)と、で構成されており、アイドラプーリ83におけるVリブドベルト背面の巻き掛け角度が90°となるように、また、小径従動リブプーリ84におけるVリブドベルトBの巻き掛け角度が90°となるように、それぞれ配されている。そして、VリブドベルトBは、Vリブ側がリブプーリ81,82及びリブプーリ84に接すると共に背面側がアイドラプーリ83に接するようにして、このベルト走行試験機80に巻き掛けられる。
【0070】
実施例及び比較例1〜3のそれぞれのVリブドベルトのうちリブ数が3のものについて、上記ベルト走行試験機80にセットし、686Nのベルト張力が負荷されるように小径従動リブプーリ84に側方にデッドウェイトを負荷し、そして、雰囲気温度120℃の下で、駆動リブプーリ82を4900rpmの回転数で回転させてベルトを走行させた。Vリブドベルトの走行が不能になるまでの走行時間を測定し、この走行時間をベルト耐久走行寿命とした。
【0071】
<ミスアライメント異音耐久試験>
図9は、ミスアライメント走行試験におけるベルト走行試験機90のプーリレイアウトを示す。
【0072】
このベルト走行試験機90は、上下に設けられた上側の小径従動リブプーリ91(プーリ径61mm)及び下側のアイドラプーリ92(プーリ径80mm)と、アイドラプーリ92の左方に設けられた駆動リブプーリ93(プーリ径80mm)と、アイドラプーリ92の右方に配された樹脂製の大径従動リブプーリ94(プーリ径130mm)と、から構成されている。そして、VリブドベルトBは、Vリブが小径従動リブプーリ91,駆動リブプーリ93及び大径従動リブプーリ94に接すると共に背面側がアイドラプーリ92に接するようにして、このベルト走行試験機90に巻き掛けられる。
【0073】
実施例及び比較例1〜3のそれぞれのVリブドベルトのうちリブ数が6のものについて、上記ベルト走行試験機90にセットし、アイドラプーリ93との間のミスアライメント量が3°となるように大径リブプーリ92を手前にオフセットしてプーリずれによるミスアライメントを生じさせ、雰囲気温度5℃の下、駆動リブプーリ93を750rpmで反時計回りに回転させて、異音が聴覚によって観測されるまでベルトを走行させた。なお、ベルト走行時間が500時間を越えたときには、そこで試験を打ち切った。
【0074】
(試験評価結果)
表2は、試験評価の結果を示す。
【0075】
【表2】

【0076】
表2によれば、Vリブドベルトのリブ表面にリブ側ニット補強布を設けた実施例及び比較例1・2と、リブ側ニット補強布を設けなかった比較例3と、を比較すると、リブ側ニット補強布を設けることによってミスアライメント走行時に異音の発生の抑制が可能であることが分かる。
【0077】
また、リブ側ニット補強布のジョイント部を融着接続によって接続した実施例と、ミシンジョイント及びラップジョイントによって接続した比較例1及び2と、を比較すると、前者は後者よりもベルト耐久寿命が著しく長く、しかも、ベルト走行負荷となった原因がリブ側ニット補強布のジョイント部の存在によるものではないことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
以上説明したように、本発明はVリブドベルトについて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】Vリブドベルトの斜視図である。
【図2】Vリブドベルトの製造方法の説明図である。
【図3】Vリブドベルトの製造方法の説明図である。
【図4】実施形態の補機駆動用ベルト伝動装置のプーリレイアウトを示す図である。
【図5】プーリずれによるミスアライメントの説明図である。
【図6】プーリ倒れによるミスアライメントの説明図である。
【図7】ミスアライメント量の求め方の説明図である。
【図8】ベルト耐久走行試験に係るベルト走行試験機のプーリレイアウトを示す図である。
【図9】ミスアライメント異音耐久試験に係るベルト走行試験機のプーリレイアウトを示す図である。
【符号の説明】
【0080】
B Vリブドベルト
10 ベルト本体
13 Vリブ
14 リブ側ニット補強布

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルト内周側に、各々、ベルト長さ方向に伸びるように設けられた複数のVリブを有するベルト本体と、該ベルト本体の該複数のVリブ表面を被覆するように設けられたリブ側ニット補強布と、を備えたVリブドベルトであって、
上記リブ側ニット補強布は、融着接続されたジョイント部を有し、3cm幅の短冊状テストピースに50Nの荷重を負荷したときの伸び率がベルト長さ方向について100〜500%で且つベルト幅方向について150〜500%であることを特徴とするVリブドベルト。
【請求項2】
請求項1に記載されたVリブドベルトにおいて、
上記リブ側ニット補強布は、摩擦係数低下剤を含むRFL被膜で表面被覆されていることを特徴とするVリブドベルト。
【請求項3】
請求項2に記載されたVリブドベルトにおいて、
上記摩擦係数低下剤がポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とするVリブドベルト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−53935(P2010−53935A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−218620(P2008−218620)
【出願日】平成20年8月27日(2008.8.27)
【出願人】(000005061)バンドー化学株式会社 (429)
【Fターム(参考)】