説明

VOC放出量の低減したポリウレタンフォームの製造方法

ポリウレタンフォームの製造方法であって、発泡剤の存在下及びポリウレタンフォームを形成するのに十分な条件下で、ポリイソシアネートと、活性水素含有成分(例えば、水及び有機ポリオール)と、フォーム用安定剤としてのシリコーン系界面活性剤組成物の有効量とを反応させる段階を含んでなり、シリコーン系界面活性剤組成物が下記一般式のシロキサン繰返し単位約2〜約205を有する第一のシリコーンを含む方法が提供される。

(式中、MはRRSiO0.5であり、DはRSiOであり、DはRRSiOであり、MはRSiO0.5であり、Rは芳香族又は飽和脂肪族炭化水素基であり、Rはメトキシ基又はエトキシ基で任意に中断されると共にヒドロキシル末端基を有する二価炭化水素部分であり、t及びuは0〜2であって、t+u=2であり、x+y=1〜200であり、t+y=1以上である。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、総括的には揮発性有機化合物(「VOC」)放出量の低減したポリウレタンフォームに関する。さらに具体的には、本発明はシリコーン系界面活性剤を用いたVOC放出量の低減した高レジリエンス(HR)軟質ポリウレタンフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
ポリウレタンフォームは、一般に発泡剤、触媒、シリコーン系界面活性剤及び他の補助剤の存在下で有機ポリイソシアネートを2以上の活性水素を含む化合物と反応させることで製造される。活性水素含有化合物は、通例、ポリオール、第一及び第二ポリアミン、並びに水である。ポリウレタンフォームの製造に際しては、反応体間における2種の主反応(ゲル化及び発泡)が触媒で促進される。所望の物理的性質をもったポリウレタンフォームを生み出すためには、これらの反応はプロセス中に拮抗的にバランスのとれた速度で同時に進行しなければならない。
【0003】
傑出した物理的性質のため、ポリウレタンフォームは非常に広い範囲の領域で使用されている。各種のポリウレタンフォームに関する特に重要な市場は、自動車工業である。ポリウレタンフォームは、通例、自動車ではルーフライニング、ドアの内部クラッディング、打抜きサンバイザー及び座席システムに使用されている。
【0004】
成形フォームの製造に付随する問題であって、通常は急速硬化フォーム組成物の場合に悪化する問題は、フォームの緊張状態である。高率の独立気泡は、成形フォーム物品を型から取り出した時点でフォームの緊張状態を生じる。その状態で放冷すれば、フォーム物品は一般に不可逆的に収縮する。フォームが所望の高いレジリエンスを有するべき場合には、高率の連続気泡が要求される。したがって、成形物品を押しつぶすか、又はそれを真空室内に挿入することで、フォームの気泡を物理的に開放しなければならない。所望に応じて独立気泡の量を最小限に抑えるため、化学的なもの及び機械的なものを含め、多くの方法が提唱されてきた。
【0005】
連続気泡を有するフォームを得るためのかかる方法の1つは、シリコーン系界面活性剤を用いて、製品を形成する化学反応が十分に完了するまではフォームが自立状態にあって望ましくないつぶれを生じないようにフォームを安定化することである。さらに、シリコーン系界面活性剤は発泡工程の終了時に連続気泡フォームを得るために役立つべきである。これは、HRフォームを製造する場合に特に重要である。かかるシリコーン系界面活性剤の例は、約2〜約7のシロキサン単位を有する短鎖ポリジメチルシロキサン界面活性剤である。この種の界面活性剤は一般に低い分子量を有する移動性のものであり、したがって気泡構造を密閉せずにフォームを安定化する。この種の界面活性剤の使用に伴う欠点は、この種の界面活性剤を含むポリウレタンフォームを用いて(例えば、フォームシート、ヘッドライナー、サンバイザーなどの)部品を形成する場合、未反応の低分子量界面活性剤がポリウレタンフォームから揮発し、続いて例えば自動車の窓に油膜として付着することである。次いで、これが光を散乱する結果、運転者に対して不良な照明条件をもたらす。
【0006】
さらに、近年では、フォーム供給業者に対して自動車製造業者が定める要求条件が、特に放出物の規格に関して実質的に一段と厳しくなってきた。従来はフォームの曇り発生挙動のみに注意が向けられていた(DIN 75201、自動車内装品用材料の曇り発生挙動の測定)が、今日では揮発性有機化合物(VOC)の含有量も分析測定の対象である(例えば、Volkswagen central standard 55031及びDaimler Chrysler PB VWT 709)。Daimler−Chryslerの方法では、VOC及びFOG値の定量的測定に加えて個々の化合物に放出量を割り当てることが要求されている。
【0007】
したがって、ポリウレタンフォームの気泡を密閉(硬化)又は実質的に密閉せずに優れた物理的性質を付与しながら、VOC放出量の低減したポリウレタンフォームを与えるシリコーン系界面活性剤を使用することは望ましいであろう。さらに、シリコーン系界面活性剤を用いてVOC放出量の低減した高レジリエンスの軟質ポリウレタンフォームを得ることも望ましいであろう。
【特許文献1】米国特許第3243475号明細書
【特許文献2】米国特許第5489617号明細書
【特許文献3】米国特許第5807903号明細書
【特許文献4】米国特許第5985948号明細書
【特許文献5】米国特許第6313254号明細書
【特許文献6】米国特許第6559196号明細書
【特許文献7】英国特許出願公開第2338239号明細書
【特許文献8】ドイツ特許出願公開第3939698号明細書
【特許文献9】ドイツ特許出願公開第4108326号明細書
【特許文献10】国際公開第00/56805号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的の1つは、VOC放出量が低減し、自動車用途での使用を特に好適にする優れた物理的性質を有するポリウレタンフォームを提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、VOC放出量が低減し、自動車用途に優れた物理的性質を有する半軟質及び高レジリエンスで軟質のポリウレタンフォームを提供することにある。
【0010】
本発明のさらに別の目的は、半軟質及び軟質ポリウレタンフォームにとっての優れた物理的性質(例えば、引張強さ)を維持しながら、VOC放出量が実質的に減少する程度にしか揮発しないシリコーン系界面活性剤を提供することにある。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、極めて効率がよく、所望の気泡構造及びサイズを有しながら裂け目のないポリウレタンフォームを与えるシリコーン系界面活性剤を提供すること、並びに良好な安定性を有する高レジリエンスの成形フォームを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の上記その他の目的に応じて、VOC放出量の低減した半軟質又は軟質ポリウレタンフォームが提供される。このフォームは、フォーム用安定剤の有効量を含むポリウレタンフォーム形成反応混合物であって、安定剤が約2〜約205シロキサン繰返し単位を有すると共に末端基としてイソシアネート反応基(例えば、ヒドロキシル基)を有する1以上の置換基を含む第一のシリコーンを含むシリコーン系界面活性剤組成物からなる反応混合物から得られる。好ましいかかるシリコーンは、下記の一般式で表すことができる。
【0013】
(I)
式中、MはRRSiO0.5であり、DはRSiOであり、DはRRSiOであり、MはRSiO0.5であり、Rは芳香族又は飽和脂肪族炭化水素基であり、Rはメトキシ基又はエトキシ基で任意に中断されると共にヒドロキシル末端基に結合された二価炭化水素部分であり、t及びuは0〜2の整数であって、t+u=2であり、x+y=1〜200であり、t+y=1以上である。界面活性剤組成物は、その唯一の成分として、上記に定義したような第一のシリコーンを有し得る。別法として、第一のシリコーンを1種以上のシリコーン油又はシリコーンコポリマーと組み合わせて使用することもできる。
【0014】
さらに、本発明に従えば、VOC放出量の低減した半軟質又は軟質ポリウレタンフォームの製造方法であって、発泡剤、水及び適当な触媒の存在下並びにポリウレタンフォームを形成するのに十分な条件下で、ポリイソシアネートを活性水素含有成分及び上述のシリコーン系界面活性剤組成物からなるフォーム用安定剤の有効量と反応させる段階を含んでなる方法が提供される。
【0015】
本発明の特に好ましい実施形態は、低減したVOC放出量及び向上した物理的性質を有する半軟質又は軟質ポリウレタンフォームであって、下記一般式のシリコーン系界面活性剤からなるフォーム用安定剤の有効量を含むポリウレタンフォーム形成反応混合物から得られるポリウレタンフォームである。
【0016】
【化1】

式中、Rは同一又は異なるものであって、芳香族又は飽和脂肪族炭化水素基であり、Rは同一又は異なるものであって、メトキシ基又はエトキシ基で任意に中断される1種以上の二価炭化水素部分から選択され、xは2〜約12の整数である。
【0017】
半軟質及び軟質ポリウレタンフォームの製造に際して上述のシリコーン系界面活性剤組成物をフォーム安定剤として使用することで、得られるポリウレタンフォームは低減したVOC放出量を有し、したがって自動車の内部での使用に特に適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、総括的にはVOC放出量の低減したポリウレタンフォームの製造方法に関する。本発明は、ワンショット発泡法、準プレポリマー法及びプレポリマー法を用いて半軟質及び軟質ポリウレタンフォームを製造するのに特に適している。したがって本発明は、発泡剤、水、触媒及び任意の架橋材料存在下で、イソシアネート成分、活性水素含有成分、及びフォーム用安定剤としてのシリコーン系界面活性剤組成物を含むポリウレタンフォーム形成反応混合物から得られる半軟質及び軟質ポリウレタンフォームを提供する。
【0019】
本発明のポリウレタン製造方法は、通例、軟質ポリウレタンフォームに関してはイソシアネート成分(例えば、有機ポリイソシアネート)とポリオール(例えば、約15〜約700、好ましくは約15〜約70のヒドロキシル価を有するポリオール)との反応を含む。上述の材料に加え、半軟質及び軟質ポリウレタンフォーム組成物(以後は単に軟質ポリウレタンフォームという)は、一般に水、任意の有機低沸点補助発泡剤又は任意の不活性ガス、フォーム用安定剤としてのシリコーン系界面活性剤組成物、触媒及び任意の架橋剤も含んでいる。
【0020】
ポリウレタンフォームを製造するための「ワンショット発泡法」は、発泡ポリウレタン製品を製造するために必要な(又は所望される)成分(ポリイソシアネート、有機ポリオール、水、触媒、界面活性剤、任意の発泡剤などを含む)のすべてを単にまとめてブレンドし、移動するコンベヤー上又は適当な形状の型内に注ぎ込み、そして硬化させる一段階法である。ワンショット法は、最初に通常は末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートとポリオールとの液状プレポリマー付加物をフォーム生成成分の不存在下で製造し、次いで第二の段階において触媒の存在下でプレポリマーを水と反応させて固形ウレタンポリマーを生成するプレポリマー法と対比される。
【0021】
ワンショット発泡技術のような技術で本発明のシリコーン系界面活性剤組成物を使用すれば、意外にも、VOC放出がほとんど又は全くない高レジリエンス(HR)の軟質ポリウレタンフォームが製造される。本発明のシリコーン系界面活性剤組成物の有効量を使用することで、ポリウレタンの生成中にシリコーン系界面活性剤組成物がポリイソシアネートと反応する結果、界面活性剤は得られるポリウレタンのポリマー網状構造に結合して揮発性をほとんど又は全く生じないと考えられる。かくして、ポリウレタンフォームのVOC放出量は実質的に低減する。本発明のシリコーン系界面活性剤のもう1つの利点は、安定でさらに開放されたフォーム又は開放するのが一層容易なフォームの形成をもたらす界面活性剤の安定化作用である。このような量は、圧潰力(FTC)の低下で実証される。さらに開放されたフォーム又は開放するのが一層容易なフォームの形成は、収縮の少ないフォームを生じる。
【0022】
本発明で使用するシリコーン系界面活性剤は好ましくは線状であるが、界面活性剤中(例えば、上記の式(I)中)に枝分れ部分が存在することも想定されている。かかる界面活性剤は、当技術分野で公知の適当なヒドロシリル化反応を用いて分子中にR基を導入すると共に(所望ならば)R基の変化を導入することで、ヒドリド官能性シリコーンから製造できる。ヒドリド官能性シリコーンは、下記の一般式で表すことができる。
【0023】
M' (II)
式中、M'はRHSiO0.5であり、DはRSiOであり、DはRHSiOであり、MはRSiO0.5であり、R、t、x、y及びuは上述の意味を有する。上記の式(I)及び(II)中で、Rは同一又は異なるものであって、芳香族又は飽和脂肪族炭化水素基であり、式IIのシリコーンについてはR基の1以上がヒドロキシル末端基に結合した炭化水素基を有する。その具体例には、メチル、エチル、プロピル、オクチル、デシル、ドデシル、ステアリル、フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、フェニルエチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシルなどがある。好ましいR基はアルキル、最も好適にはメチルであり、任意には比較的少量のC〜C22アルキル基を含む。かかる長鎖アルキル基は、対応するC〜C22オレフィンのヒドロシリル化で導入できる。Rは、オキシアルキレン基(メトキシ基又はエトキシ基)で任意に中断されると共にヒドロキシル末端基に結合された二価炭化水素部分である。二価炭化水素部分は炭素原子数1〜20の飽和又は不飽和炭化水素部分であって、特に限定されないが、線状脂肪族炭化水素部分、枝分れ脂肪族炭化水素部分、脂環式炭化水素部分又は芳香族炭化水素部分を含み得る。言い換えれば、Rは例えば、炭素原子数1〜約20、好ましくは炭素原子数1〜約10の線状又は枝分れアルキレン基、炭素原子数4〜約10の環状アルキレン基、或いは炭素原子数約6〜約20のアリーレン基、アルカリーレン基又はアルキレン基であり得る。
【0024】
本発明で安定剤として使用するための特に好ましいシリコーン系界面活性剤組成物は、下記の一般式を有する。
【0025】
【化2】

式中、Rは同一又は異なるものであって、上述のような芳香族又は飽和脂肪族炭化水素基であり、Rは同一又は異なるものであって、メトキシ基又はエトキシ基で任意に中断される上述のような1種以上の二価炭化水素部分から選択され、xは2〜約12、好ましくは4〜8である。
【0026】
上述のシリコーン系界面活性剤は、そのままでも使用でき、或いは例えばグリコール、大豆油などの溶媒に溶解して使用できる。HRフォームに関しては、反応混合物は通常約0.1〜約3phpp、好ましくは約0.2〜約1.5phppのシリコーン系界面活性剤を含む。使用量は、所要のフォーム気泡構造及びフォーム安定化を達成するように調整できる。
【0027】
本発明のポリウレタンフォーム製造方法で有用なポリイソシアネートは、2以上のイソシアネート基を含む有機ポリイソシアネート化合物であり、一般には公知芳香族又は脂肪族ポリイソシアネートの任意のものである。好適な有機ポリイソシアネートには、例えば、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)や2,4−及び2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)のような炭化水素ジイソシアネート(例えば、アルキレンジイソシアネート及びアリーレンジイソシアネート)、並びに公知のトリイソシアネート及び(ポリマーMDI又は粗MDIとしても知られる)ポリメチレンポリ(フェニレンイソシアネート)がある。半軟質及び軟質フォームに関しては、好ましいイソシアネートは一般に、例えば、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)との混合物(それぞれ約80重量%と20重量%との割合及びそれぞれ約65重量%と約35重量%との割合の混合物)、TDIとポリマーMDIとの混合物(好ましくは約80重量%のTDIと約20重量%の粗ポリマーMDIとの割合から約5重量%のTDIと約95重量%の粗ポリマーMDIとの割合までの混合物)並びにMDI型ポリイソシアネートのあらゆるブレンドである。
【0028】
フォーム組成物中に含まれるポリイソシアネートの、組成物中に含まれる他の材料の量に対する使用量は、「イソシアネート指数」によって記述される。「イソシアネート指数」とは、ポリイソシアネートの実際の使用量を、反応混合物中のすべての活性水素と反応するため理論的に要求されるポリイソシアネートの化学量論的量で割って、100を掛けた値を意味する(例えば、Oertel,Polyurethane Handbook,Hanser Publishers,New York,NY(1985)を参照されたい)。本発明の方法で使用する反応混合物中でのイソシアネート指数は、一般に60〜140である。さらに普通には、イソシアネート指数は、軟質TDIフォームに関して通例85〜120であり、成形TDIフォームに関して通常90〜105であり、成形MDIフォームに関して大抵70〜90である。
【0029】
本発明のポリウレタンフォームを製造する際に上述のポリイソシアネートと共に使用するための活性水素含有化合物は、2以上のヒドロキシル基を有する有機化合物(例えば、ポリオール)の任意のものであり得る。特にワンショット発泡操作によってポリウレタンフォームを製造するための本発明方法で有用なポリオールは、軟質スラブ材フォーム、軟質成形フォーム及び半軟質フォームを製造するために当技術分野で現在使用されている種類の任意のものである。ポリオール(例えば、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオール)は、通常は約15〜約700の範囲内のヒドロキシル価を有する。ヒドロキシル価は、好ましくは、半軟質フォームに関して約100〜約300であり、軟質フォームに関して約20〜約60である。軟質フォームに関しては、ポリオールの好ましい官能価(即ち、ポリオール1分子当たりのヒドロキシル基の平均数)は約2〜約4であり、最も好ましくは約2.3〜約3.5である。
【0030】
本発明において単独で又は混合して使用できるポリオールは、下記の非限定的な部類中の任意のものであり得る。
【0031】
a)ポリヒドロキシアルカンと1種以上のアルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなど)との反応から導かれるポリエーテルポリオール、
b)所望に応じて低官能性アルコール及び/又はアミンと混合される高官能性アルコール、糖アルコール、糖類及び/又は高官能性アミンとアルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなど)との反応から導かれるポリエーテルポリオール、
c)リン及びリン酸とアルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなど)との反応から導かれるポリエーテルポリオール、
d)ポリ芳香族アルコールとアルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなど)との反応から導かれるポリエーテルポリオール、
e)アンモニア及び/又はアミンとアルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなど)との反応から導かれるポリエーテルポリオール、
f)多官能性開始剤(例えば、ジオール)とヒドロキシカルボン酸又はそのラクトン(例えば、ヒドロキシカプロン酸又はε−カプロラクトン)との反応から導かれるポリエステルポリオール、
g)ポリエーテルポリオール中で直接にシュウ酸エステル及びジアミン(例えば、ヒドラジン、エチレンジアミンなど)を反応させることで導かれるポリオキサートポリオール、並びに
h)ポリエーテルポリオール中で直接にジイソシアネート及びジアミン(例えば、ヒドラジン、エチレンジアミンなど)を反応させることで導かれるポリウレアポリオール。
【0032】
軟質フォームに関しては、好ましい種類のポリヒドロキシアルカンのアルキレンオキシド付加物は、脂肪族トリヒドロキシアルカンのエチレンオキシド及びプロピレンオキシド付加物である。
【0033】
軟質フォームの製造に際しては、グラフトポリオール又はポリマーポリオールが広く使用されていて、標準ポリオールと共に、本発明のポリウレタンフォームを製造する際に有用な好ましい部類のポリオールの1つとなっている。ポリマーポリオールは、例えば上記のポリオール(a)〜(e)中、さらに好ましくはタイプ(a)のポリオール中にポリマーの安定な分散物を含むポリオールである。本発明の方法で有用な他のポリマーポリオールは、ポリウレアポリオール及びポリオキサートポリオールである。
【0034】
軟質フォームでは、一般に水が反応性発泡剤として使用される。軟質スラブ材フォームの製造に際しては、水は一般に例えばポリオール100部当たり約1.5〜約6.5部(phpp)、さらに大抵は約2.5〜約5.5phppの濃度で使用できる。TDI成形フォームに関する水レベルは、通常は例えば約3〜約4.5phppの範囲内にある。MDI成形フォームに関しては、水レベルは通常は例えば約2.5〜約5phppである。しかし、当業者には容易に理解される通り、水レベルは通例は所望のフォーム密度に従って定められる。発泡剤の好適なレベルは当業者にとって公知である。例えば、高密度の半軟質ポリウレタンフォームに関しては、水レベルは約0.2phpp程度に低くあり得る。本発明に従ってポリウレタンフォームを製造する際には、例えば、揮発性炭化水素又はハロゲン化炭化水素及び他の非反応性ガスに基づく発泡剤のような物理的発泡剤も使用できる。軟質スラブ材フォームの製造に際しては、水が主な発泡剤である。しかし、他の発泡剤を補助発泡剤として使用することもできる。軟質スラブ材フォームに関しては、好ましい補助発泡剤は二酸化炭素及びジクロロメタン(塩化メチレン)である。フルオロカーボン(例えば、クロロフルオロカーボン(CFC)、ジクロロジフルオロメタン及びトリクロロモノフルオロメタン(CFC−11))又は非フッ素化有機発泡剤(例えば、ペンタン及びアセトン)のような他の発泡剤も使用できる。
【0035】
軟質成形フォームは、通例は不活性の補助発泡剤を使用せず、いかなる場合でも混入される補助発泡剤はスラブ材フォームより少ない。しかし、ある種の成形技術では二酸化炭素の使用に大きな関心が集まっている。アジア及び若干の開発途上国でのMDI成形フォームには、塩化メチレン、CFC−11及びその他の発泡剤が使用されている。当業者には知られている通り、発泡剤の量は所望のフォーム密度及びフォーム硬さに従って変化する。使用する場合、炭化水素型発泡剤の量は例えば微量からポリオール100部当たり約50部(phpp)まで変化し、COの量は例えば約1%から10%まで変化する。
【0036】
ポリウレタンフォーム製造のために使用できる触媒には、特に限定されないが、遅延作用触媒、非反応性(逃散性)及び反応性の第三アミン、などがある。反応性アミン触媒は、1以上の活性水素を含む化合物であり、その結果としてイソシアネートと反応してポリウレタンポリマーマトリックス中に化学結合され得る。軟質スラブ材フォーム及び成形フォームの製造のために好ましいアミン触媒は、ビス(N,N−ジメチルアミノエチル)エーテル及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンである。金属塩触媒もまた、ポリウレタンフォーム配合物中に使用でき、しばしば使用されている。軟質スラブ材フォーム用として一般に好ましい金属塩は、オクタン酸第一スズである。金属塩触媒は、通常はポリウレタン配合物中に少量で、例えば約0.001〜約0.5phppの範囲内の量で使用される。
【0037】
フォームの製造に際しては、様々な性質を付与するために役立つ各種の添加剤も使用できる。イソシアネートと反応し得る2以上の水素原子を有する架橋剤又は連鎖延長剤(例えば、ヒドロキシル基及び/又はアミノ基及び/又はカルボキシル基を有する化合物)を反応混合物に添加できる。コストを下げると共に特定の物理的性質を付与するため、例えば粘土、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸アンモニウムなどの充填材を添加できる。色を得るために染料を添加でき、強度を得るためにガラス繊維又は合成繊維を添加できる。さらに可塑剤、脱臭剤、フォーム安定剤、顔料、老化及び風化に対する安定剤、難燃剤、並びに制かび剤及び制菌剤を添加できる。
【0038】
ポリウレタンフォームの製造に際して使用できる架橋剤は、通例は小分子(通常は分子量350未満のもの)であって、イソシアネートとの反応のための活性水素を含んでいる。架橋剤の官能価は3より大きく、好ましくは3〜5である。架橋剤の使用量は、約0.1〜約20phppの範囲内で変化し得ると共に、所要のフォーム安定化又はフォーム硬さが得られるように調整される。架橋剤の例には、グリセリン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン及びテトラヒドロキシエチルエチレンジアミンがある。
【0039】
連鎖延長剤は、好ましくは1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、p−キシレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン及び1,12−ドデカンジオールの中から選択され、1,4−ブタンジオールが特に好ましい。
【0040】
ポリウレタンの製造のために有用な温度は、当業者にはよく理解されている通り、フォームの種類及び製造のために使用する特定の方法に応じて変化する。軟質スラブ材フォームは、通常、反応体を一般に約20〜約40℃の周囲温度で混合することで製造される。フォームが膨れて硬化するためのコンベヤーは本質的に周囲温度を有するが、その温度はフォームが製造される地理学的な地域及び年間の時期に応じて大幅に変化し得る。軟質成形フォームは、通常、反応体を約20〜約30℃の温度で混合することで製造される。混合された出発原料は、通例は注入によって型内に供給される。型は、好ましくは約20〜約70℃、さらに大抵は約40〜約65℃の温度に加熱される。本発明に従って軟質スラブ材フォーム及び成形フォームを製造するために使用される好ましい方法は、出発原料を一段階で混合して反応させる「ワンショット」法又は擬似プレポリマー法である。
【実施例】
【0041】
反応体を混合し、フォーム特性を評価するための実験室用フォームパッドを製造するために使用される基本手順は下記の通りである。
【0042】
1.適当な混合容器(厚紙製カップ)に順次に添加する準備として、配合成分を秤量する。
【0043】
2.適当な容器内で水、触媒及び任意の架橋剤のプレミックスを調製する。
【0044】
3.厚紙製カップ内において、2000rpmのドリルプレスを用いて(任意に(MDI配合物用の)気泡開放剤を含む)ポリオール、プレミックス及びシリコーン界面活性剤を十分に混合する。
【0045】
4.イソシアネートを添加し、他の反応成分と混合する。
【0046】
5.反応混合物を30×30×10cmのアルミニウム型内に注入する。サーモタット制御した熱水循環により、型温度を60℃(TDI)又は50℃(MDI)に調節する。型の蓋は四隅にガス抜き穴を有している。
【0047】
表IIIには、下記実施例で使用される様々なシリコーン系界面活性剤の比較を可能にするため、フォームの表面下気泡構造に関するデータを示す。表Vには、本発明のシリコーン系界面活性剤と商業的に知られたMDIフォーム用シリコーン界面活性剤との比較を示す。
【0048】
以下の実施例で使用する用語及び略語の意味を表Iに示す。
【0049】
【表1】


本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって定義されているが、以下の非限定的な実施例は本発明の若干の態様を例示し、さらに詳しくは評価のための方法を記載する。これらの実施例は例示目的のために示されるものであり、本発明を限定するものと解すべきでない。
【0050】
以下の実施例では、すべての反応で使用した材料及びその量を表IIに示す。表IIの配合物に添加するシリコーン系界面活性剤及びその量を表IIIに示す。下記の表II及び表IIIに示す配合物は、MDI/TDI高レジリエンス(HR)成形フォームの製造にとって典型的な評価用配合物である。
【0051】
実施例1〜13
下記の表IIは、実施例1〜13のフォームを製造する際に使用した配合物を示している。表IIIは、ポリウレタンフォームを形成するために表IIの配合成分と共に添加した様々なシリコーン系界面活性剤を示している。フォームパッドのスキンを約1cmの厚さで切り取った。これにより、スキンを透かし見て表面下の構造を観察できると共に、フォーム本体の気泡構造を調べることができる。この表は、新規なシリコーン系界面活性剤が低い使用レベルで適切なスキン構造を与え得ることを示している(これは明らかに低いVOC放出量を達成するために役立つ)。
【0052】
【表2】

【0053】
【表3】


比較例A〜C及び実施例14〜16
下記の表IVは、比較例A〜C及び実施例14〜16のフォームを製造する際に使用した配合成分を示している。表Vは、ポリウレタンフォームを得るために表IVの配合成分と共に添加した様々なシリコーン系界面活性剤を示している。
【0054】
【表4】

【0055】
【表5】


実施例14〜16は、典型的なMDI配合物中において、市販のCromptonシリコーン界面活性剤を使用する比較的A〜Cと対比しながら本発明の同一シリコーン系界面活性剤を様々なレベルで使用した場合を示している。データは、FTCで測定した場合、本発明のシリコーン系界面活性剤が本発明の範囲外のシリコーン系界面活性剤(即ち、界面活性剤C9、C10及びC11)と比べて同等の安定化をもたらすことを実証している。また、実施例14〜16の気泡構造(即ち、発泡性能)が市販製品のものと一致している点に注目することも重要である。
【0056】
揮発性有機化合物(VOC)
表VIは、Mercedes法(Daimler Chrysler AG Method PVWL 709)に従って試験したVOC放出量の結果を示している。データは、市販のシリコーン界面活性剤に比べ、本発明の範囲内のシリコーン系界面活性剤(即ち、界面活性剤C6及びC7)を使用した場合に放出量の劇的な低減が達成されることを示している。
【0057】
【表6】


以上、本発明を好ましい形態に関してかなり詳しく説明してきたが、上記の説明を読んだ後には、当業者にとって多くの変更及び改変が可能であることが明らかであろう。したがって本発明は、その技術思想及び技術的範囲から逸脱することなく、本明細書中に具体的に記載されたものと異なるやり方で実施できることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
揮発性有機化合物(「VOC」)放出量の低減したポリウレタンフォームの製造方法であって、
発泡剤の存在下及びポリウレタンフォームを形成するのに十分な条件下で、ポリイソシアネートを活性水素含有成分及びフォーム用安定剤としてのシリコーン系界面活性剤組成物の有効量と反応させる段階を含んでなり、
シリコーン系界面活性剤組成物が下記一般式のシロキサン繰返し単位約2〜約205を有する第一のシリコーンを含む、方法。

式中、
はRRSiO0.5であり、
DはRSiOであり、
はRRSiOであり、
MはRSiO0.5であり、
は芳香族又は飽和脂肪族炭化水素基であり、
Rはメトキシ基又はエトキシ基で任意に中断されると共にヒドロキシル末端基を有する二価炭化水素部分であり、
t及びuは0〜2の整数であって、t+u=2であり、
x+y=1〜200であり、
t+y=1以上である。
【請求項2】
活性水素含有成分が2以上のヒドロキシル基を有する有機化合物であり、前記有機化合物がポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
シリコーン系界面活性剤のRがアルキルである、請求項1又は請求項2記載の方法。
【請求項4】
シリコーン系界面活性剤組成物がさらにシリコーン油又はシリコーンコポリマーを含む、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
シリコーン系界面活性剤の有効量が約0.1〜約3phppである、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
シリコーン系界面活性剤組成物の第一のシリコーンが約2〜約12のシロキサン繰返し単位を含む、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
発泡剤が水であり、反応段階が触媒、架橋剤、連鎖延長剤及びこれらの混合物からなる群から選択される1種以上のポリウレタンフォーム添加剤の存在下で実施される、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
フォーム用安定剤としてのシリコーン系界面活性剤組成物の有効量を含むポリウレタンフォーム形成反応混合物であって、シリコーン系界面活性剤組成物が下記一般式のシロキサン繰返し単位約2〜約205を有する第一のシリコーンを含む反応混合物から得られるポリウレタンフォーム。

式中、MはRRSiO0.5であり、DはRSiOであり、DはRRSiOであり、MはRSiO0.5であり、Rは芳香族又は飽和脂肪族炭化水素基であり、Rはメトキシ基又はエトキシ基で任意に中断されると共にヒドロキシル末端基を有する二価炭化水素部分であり、t及びuは0〜2の整数であって、t+u=2であり、x+y=1〜200であり、t+y=1以上である。
【請求項9】
ポリウレタンフォーム形成反応混合物がさらにポリイソシアネート、活性水素含有成分及び発泡剤を含む、請求項8記載のポリウレタンフォーム。
【請求項10】
活性水素含有成分が2以上のヒドロキシル基を有する有機化合物であり、前記有機化合物がポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項8又は請求項9記載のポリウレタンフォーム。
【請求項11】
シリコーン系界面活性剤のRがアルキルである、請求項8乃至請求項10のいずれか1項記載のポリウレタンフォーム。
【請求項12】
シリコーン系界面活性剤組成物がさらにシリコーン油又はシリコーンコポリマーを含む、請求項8乃至請求項10のいずれか1項記載のポリウレタンフォーム。
【請求項13】
シリコーン系界面活性剤の有効量が約0.1〜約3phppである、請求項8乃至請求項12のいずれか1項記載のポリウレタンフォーム。
【請求項14】
シリコーン系界面活性剤組成物の第一のシリコーンが約2〜約12のシロキサン繰返し単位を含む、請求項8乃至請求項13のいずれか1項記載のポリウレタンフォーム。
【請求項15】
発泡剤が水であり、ポリウレタンフォーム形成反応混合物がさらに触媒、架橋剤、連鎖延長剤及びこれらの混合物からなる群から選択される1種以上のポリウレタンフォーム添加剤を含む、請求項8乃至請求項14のいずれか1項記載のポリウレタンフォーム。
【請求項16】
請求項8乃至請求項15のいずれか1項記載のポリウレタンフォームを含んでなる物品。
【請求項17】
VOC放出量の低減したポリウレタンフォームの製造方法であって、
発泡剤の存在下及びポリウレタンフォームを形成するのに十分な条件下で、ポリイソシアネートを活性水素含有成分及びフォーム用安定剤としてのシリコーン系界面活性剤組成物の有効量と反応させる段階を含んでなり、
シリコーン系界面活性剤組成物が下記の一般式を有し、
【化1】

(式中、Rは同一又は異なるものであって、芳香族又は飽和脂肪族炭化水素基であり、Rは同一又は異なるなるものであって、メトキシ基又はエトキシ基で任意に中断される1種以上の二価炭化水素部分から選択され、xは2〜約12の整数である。)
活性水素含有成分が2以上のヒドロキシル基を有する有機化合物であり、前記有機化合物がポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びこれらの混合物からなる群から選択され、
シリコーン系界面活性剤組成物の各Rがアルキルであり、各Rが炭素原子数1〜約10の線状アルキレン基である、方法。
【請求項18】
下記一般式のシリコーン系界面活性剤組成物からなるフォーム用安定剤の有効量を含むポリウレタンフォーム形成反応混合物から得られるポリウレタンフォームであって、
【化2】

(式中、Rは同一又は異なるものであって、芳香族又は飽和脂肪族炭化水素基であり、Rは同一又は異なるものであって、メトキシ基又はエトキシ基で任意に中断される1種以上の二価炭化水素部分から選択され、xは2〜約12の整数である。)
ポリウレタンフォーム形成反応混合物がさらにポリイソシアネート、活性水素含有成分及び発泡剤を含み、
活性水素含有成分が2以上のヒドロキシル基を有する有機化合物であり、前記有機化合物がポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びこれらの混合物からなる群から選択され、
シリコーン系界面活性剤組成物の各Rがアルキルであり、各Rが炭素原子数1〜約10の線状アルキレン基である、ポリウレタンフォーム。
【請求項19】
シリコーン系界面活性剤組成物がさらにシリコーン油又はシリコーンコポリマーを含む、請求項18記載のポリウレタンフォーム。

【公表番号】特表2008−500425(P2008−500425A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515007(P2007−515007)
【出願日】平成16年5月25日(2004.5.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/016358
【国際公開番号】WO2005/118668
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【復代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
【Fターム(参考)】