説明

X線検出器およびX線CT装置

【課題】複数のX線検出素子が配されたモジュールを複数配列してX線検出面が形成されるX線検出器において、X線検出面において検出されるX線のエネルギー特性の不均一を軽減させる。
【解決手段】モジュール241間に生じる間隙GにX線吸収可能な粒状部材を含有する粘着剤または接着剤242を介在させる。例えば、粒状部材としては、タングステン粒子やモリブデン粒子等、粘着剤としては、グリスやパテ等、接着剤としては、エポキシ樹脂等がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線検出器およびX線CT装置に関し、特に、複数のX線検出素子が配されたモジュール(module)を複数配列してなるX線検出器、および、そのようなX線検出器を有するX線CT装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、X線撮影装置に用いるX線検出器として、複数のX線検出素子が1次元または2次元的に配されてなるX線検出器が知られている。
【0003】
このようなX線検出器は、製造上の利便性から、複数のX線検出素子が1次元または2次元的に配されてなるモジュールを複数配列して構成されることが多い。
【0004】
また、このようなX線検出器では、一般に、X線が被検体を通過する際に発生する散乱線がX線検出器に入射するのを防ぐ目的で、ポストペイシェント・コリメータ(post
patient collimator)等のX線吸収体が、X線検出面上に所定の間隔で複数設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−328175号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、市場の要望に基づき、X線検出器の高精細化、すなわち、X線検出器を構成する個々のX線検出素子のサイズ(size)をより小さくする研究開発が進められている。しかし、X線検出素子のサイズを一定以下、例えば0.5ミリメートル(mm)角以下程度まで小さくすると、X線検出素子の検出面に対してコリメータ(collimator)の厚み分の占める割合が無視できない程に増大し、X線の検出効率が悪くなるという問題が生じる。そこで、例えば、X線の検出効率の悪化を防ぐことを優先して、X線検出面上にコリメータをあえて設けないX線検出器が考えられる。
【0007】
このようなX線検出器では、散乱線のX線検出器への入射は抑制できないが、散乱線による影響はファントム(phantom)を用いた測定や理論計算等により、ある程度見積もることができるため、現実的ではある。
【0008】
しかしながら、複数のモジュールを配列して構成されるX線検出器では、モジュール外形の僅かな凹凸や歪み、モジュールを配置する位置のばらつき等によって、互いに隣接するモジュール間に数ミクロン(μm)から数百ミクロン程度の微小な間隙が生じ、この間隙の影響が無視できなくなる。すなわち、X線検出面上にコリメータがない場合、すべてのX線検出素子が互いに密着して配列されていれば、素子の上面に直接入射するX線に関する特性や、隣接する他のX線検出素子を通過し減衰してから素子の側面に入射するX線に関する特性等が、個々のX線検出素子において略一様であると仮定できる。しかし、モジュール間に間隙が存在すると、間隙に面したX線検出素子においては、他のX線検出素子と異なり、その間隙を通った減衰されないX線が直接側面に入射することになる。また、このように間隙を通ってX線検出素子の側面に直接入射するX線を見積もることは容易ではない。つまり、複数のモジュールを配列して構成されるX線検出器において、X線検出面上にコリメータを設けない場合には、X線検出面において検出されるX線のエネルギー(energy)特性が不均一になるという問題が生じる。また、X線検出面上にコリメータが設けられていても、例えば、コリメータあるいはX線検出器全体の形状、材質、構造などの制限によりコリメータがX線を十分に吸収できない場合等、X線検出面において検出されるX線のエネルギー特性の不均一性が問題になる場合が想定される。なおこの問題は、特にモジュール間の間隙が大きくなる傾向にあるX線検出器、例えば、X線CT装置等に用いられる、X線検出面が湾曲して形成されるX線検出器等で顕著となる。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、X線検出面にて検出されるX線のエネルギー特性の不均一が軽減されるX線検出器、および、そのようなX線検出器を有するX線CT装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の観点では、本発明は、複数のX線検出素子が1次元または2次元的に配されたモジュールを複数配列してX線検出面が形成され、互いに隣接するモジュール間の各間隙にX線を吸収する粘着剤または接着剤が介在するX線検出器を提供する。
【0011】
第2の観点では、本発明は、前記X線検出面が円筒凹面状である、上記第1の観点のX線検出器を提供する。
【0012】
第3の観点では、本発明は、前記粘着剤または接着剤がX線を吸収する多数の粒状部材を含有する、上記第1の観点または第2の観点のX線検出器を提供する。
【0013】
第4の観点では、本発明は、前記粒状部材がタングステン(W;tungsten)である、上記第3の観点のX線検出器を提供する。
【0014】
第5の観点では、本発明は、前記間隙が0.3ミリメートル以下である、上記第1の観点から第4の観点のいずれか1つの観点のX線検出器を提供する。
【0015】
第6の観点では、本発明は、前記X線検出面が、前記モジュールおよび前記粘着剤または接着剤のみで形成される、上記第1の観点から第5の観点のいずれか1つの観点のX線検出器を提供する。ここで、「前記X線検出面が、前記モジュールおよび前記粘着剤または接着剤のみで形成される」とは、コリメータ等のX線吸収体がX線検出面上に設けられていないことを意味する。
【0016】
第7の観点では、本発明は、被検体を挟んで相対向して設けられたX線発生装置とX線検出器を前記被検体の周りに回転させ、前記被検体をX線でスキャン(scan)して得られる複数ビュー(view)の投影データ(data)に基づいて画像を再構成するX線CT装置であって、前記X線検出器が、複数のX線検出素子が1次元または2次元的に配されたモジュールを複数配列してX線検出面が形成され、互いに隣接するモジュール間の各間隙にX線を吸収する粘着剤または接着剤が介在する、X線CT装置を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数のX線検出素子が配されてなるモジュール同士の間の間隙にX線を吸収する粘着剤または接着剤が介在しているので、間隙に面するX線検出素子について、側面への直接的なX線入射を当該粘着剤または接着剤で抑制することができ、複数のモジュールを配列して構成されるX線検出器において、X線検出面で検出されるX線のエネルギー特性の不均一を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、本発明は、発明を実施するための最良の形態に限定されるものではない。
【0019】
図1はX線CT装置のブロック図である。本装置は本発明を実施するための最良の形態の一例である。本装置の構成によって、X線CT装置に関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。また、本装置の構成の一部によって、X線検出器に関する本発明を実施するための最良の形態の一例が示される。
【0020】
図1に示すように、本装置は、走査ガントリ(gantry)2、テーブルシステム(table system)100および操作コンソール(console)6を備えている。走査ガントリ2はX線管20を有する。X線管20から放射された図示しないX線は、コリメータ22により扇状のX線ビームすなわちファンビーム(fan
beam)X線となるように成形(コリメーション: collimation)され、X線検出器24に照射される。X線検出器24は、X線ビーム(beam)の広がりに合わせてアレイ(array)状に配列された多数のX線検出素子を有する。X線検出器24の構成については後にあらためて説明する。
【0021】
X線管20とX線検出器24の間の空間には、撮影の対象がテーブルシステム100に搭載されて搬入される。X線管20、コリメータ22およびX線検出器24は、X線照射・検出装置を構成する。X線照射・検出装置については後にあらためて説明する。
【0022】
X線検出器24にはデータ収集部26が接続されている。データ収集部26は、X線検出器24の個々のX線検出素子の検出信号をディジタルデータ(digital
data)として収集する。X線検出素子の検出信号は、X線による対象の投影を表す信号となる。以下、これを投影データあるいは単にデータともいう。
【0023】
X線管20からのX線の照射は、X線コントローラ(controller)28によって制御される。なお、X線管20とX線コントローラ28との接続関係については図示を省略する。コリメータ22は、コリメータコントローラ30によって制御される。なお、コリメータ22とコリメータコントローラ30との接続関係については図示を省略する。
【0024】
以上のX線管20からコリメータコントローラ30までのものが、走査ガントリ2の回転部34に搭載されている。回転部34の回転は、回転コントローラ36によって制御される。なお、回転部34と回転コントローラ36との接続関係については図示を省略する。
【0025】
操作コンソール6はデータ処理装置60を有する。データ処理装置60は、例えばコンピュータ(computer)等によって構成される。データ処理装置60には、制御インタフェース(interface)62が接続されている。制御インタフェース62には、走査ガントリ2とテーブルシステム100が接続されている。データ処理装置60は制御インタフェース62を通じて走査ガントリ2およびテーブルシステム100を制御する。
【0026】
走査ガントリ2内のデータ収集部26、X線コントローラ28、コリメータコントローラ30および回転コントローラ36が、制御インタフェース62を通じて制御される。なお、それら各部と制御インタフェース62との個別の接続については図示を省略する。
【0027】
データ処理装置60には、データ収集バッファ(buffer)64が接続されている。データ収集バッファ64には、走査ガントリ2のデータ収集部26が接続されている。データ収集部26で収集されたデータがデータ収集バッファ64を通じてデータ処理装置60に入力される。
【0028】
データ処理装置60には記憶装置66が接続されている。記憶装置66には、データ収集バッファ64および制御インタフェース62を通じてそれぞれデータ処理装置60に入力された投影データが記憶される。記憶装置66にはまたデータ処理装置60用のプログラム(program)が記憶される。データ処理装置60がそのプログラムを実行することにより、本装置の動作が遂行される。
【0029】
データ処理装置60は、データ収集バッファ64を通じて記憶装置66に収集した投影データを用いて画像再構成を行う。画像再構成には、例えばフィルタード・バックプロジェクション(filtered
back projection)法等が用いられる。
【0030】
データ処理装置60には、表示装置68および操作装置70が接続されている。表示装置68は、グラフィックディスプレイ(graphic display)等で構成される。操作装置70はポインティングデバイス(pointing
device)を備えたキーボード(keyboard)等で構成される。
【0031】
表示装置68は、データ処理装置60から出力される再構成画像やその他の情報を表示する。操作装置70は、使用者によって操作され、各種の指示や情報等をデータ処理装置60に入力する。使用者は表示装置68および操作装置70を使用してインタラクティブ(interactive)に本装置を操作する。
【0032】
図2は、X線検出器24の模式的構成を示す図である。同図に示すように、X線検出器24は、多数のX線検出素子24(ik)を2次元アレイ(array)状に配列した多チャンネルのX線検出器となっている。iはチャンネル(channel)番号であり例えばi=1,2,・・・,1024である。kは列番号であり例えばk=1,2,・・・,32である。X線検出素子24(ik)は、列番号kが同一なもの同士でそれぞれ検出素子列を構成する。なお、X線検出器24の検出素子列は32列に限るものではなく、適宜の複数あるいは単数であってもよい。
【0033】
また、X線検出器24は、複数のX線検出素子がチャンネル方向およびスライス(slice)方向にそれぞれ所定の数だけ配されたモジュール241(j)をチャンネル方向に複数配列してX線検出面が形成されている。jはモジュール番号であり例えばj=1,2,・・・,64である。モジュール241(j)単体でのX線検出面は略平面であるが、隣接するモジュールのX線検出面同士が所定角度の浅い谷を形成するようにチャンネル方向に順次配列することで、全体として、略円筒凹面状に湾曲したX線検出面が形成される。モジュール241(j)は、例えばチャンネル方向に16個、スライス方向に32個、マトリクス(matrix)状に配されてなる。なお、ここではモジュール241(j)はチャンネル方向にのみ配列されているが、チャンネル方向とスライス方向の両方に配列されていてもよい。
【0034】
図3は、X線検出器24の拡大断面図である。同図に示すように、互いに隣接するモジュール241(j)とモジュール(j+1)との間には、モジュール外形の凹凸や歪み、組立て上の位置のばらつき等により、数ミクロンから数百ミクロン程度、一般的には0.3ミリメートル以下の有限な幅の間隙G(j,j+1)が生じる。この間隙G(j,j+1)には、X線吸収可能な多数の粒状部材を含有する粘着剤242が介在する。この粘着剤242により、間隙G(j,j+1)に面するX線検出素子24(ik)の側面(間隙側)へのX線入射が抑制され、X線検出器24のX線検出面全体における検出X線のエネルギー特性の均一性が担保される。粒状部材としては、例えば、多数のタングステン粒子、モリブデン(Mo;molybdenum)粒子、あるいは鉛粒子等を考えることができるが、環境保護、流通性の良さ等の観点から、タングステン粒子が好適である。また、粘着剤としては、例えばグリス(grease)やパテ(putty)等を考えることができる。ここでパテは、例えば、白亜などを亜麻油で溶いたセメント状のものである。なお、粘着剤の代わりに接着剤を用いていもよい。接着剤としては、例えばエポキシ(epoxide)系、ウレタン(polyurethane)系、シリコン(silicone)系、ホットメルト(hot−melt)等を考えることができる。
【0035】
なお、このようなX線検出器24を製造する方法としては、例えば、上記のようなX線を吸収する粘着剤または接着剤が側面に塗布されたモジュールを順次密着させながら配置してゆき、はみ出た余分な粘着剤または接着剤を後から拭き取る方法を考えることができる。また例えば、各モジュールを順次できるだけ密着させて配置した後にモジュール間の各間隙に、上記のようなX線を吸収する粘着剤または接着剤を、注射器で注入する、あるいは、へらを用いて塗り込むなどして充填し、表面に残った粘着剤または接着剤を後から拭き取る方法等を考えることができる。
【0036】
X線検出素子24(ik)は、例えばシンチレータ(scintillator)とフォトダイオード(photo diode)の組み合わせによって構成される。なお、これに限るものではなく、例えばカドミウム・テルル(CdTe)等を利用した半導体X線検出素子、あるいは、キセノンガス(Xe
gas)を利用した電離箱型のX線検出素子であってもよい。
【0037】
なお、モジュール241(j)がチャンネル方向とスライス方向の両方に配列されている場合には、チャンネル方向に隣接するモジュール間の各間隙と、スライス方向に隣接するモジュール間の各間隙とにX線を吸収する粘着剤または接着剤を介在させるようにする。また、粘着剤または接着剤は、必ずしもモジュール間の間隙全体に介在している必要はないが、X線検出素子のうち少なくともX線を直接検知する部分の側面へのX線入射が抑制されるように介在させる。例えば、X線検出素子がシンチレータとフォトダイオードを垂直方向に重ねて構成される場合には、間隙Gのうち少なくともシンチレータ部分の側面に面する部分に粘着剤または接着際を介在させる。
【0038】
図4は、X線照射・検出装置におけるX線管20とコリメータ22とX線検出器24の相互関係を示す図である。なお、図4の(a)は走査ガントリ2の正面から見た状態を示す図、(b)は側面から見た状態を示す図である。同図に示すように、X線管20から放射されたX線は、コリメータ22によりファン(fan)状のX線ビーム500となるように成形されてX線検出器24に照射される。
【0039】
図4の(a)では、ファン状のX線ビーム500のひとつの方向の広がりを示す。以下、この方向を幅方向ともいう。X線ビーム500の幅方向は、X線検出器24におけるチャンネルの配列方向に一致する。(b)ではX線ビーム500の他の方向の広がりを示す。以下、この方向をX線ビーム500の厚み方向ともいう。X線ビーム500の厚み方向は、X線検出器24における複数の検出素子列の並設方向に一致する。X線ビーム500の2つの広がり方向は互いに垂直である。
【0040】
図5は、X線照射・検出装置と対象8との関係を示す図である。テーブルシステム100の天板102に載置された対象8は、例えば図4に示すように、上記のようなX線ビーム500に体軸を交差させてX線照射空間に搬入される。走査ガントリ2は、内部にX線照射・検出装置を包含する筒状の構造になっている。
【0041】
X線照射空間は走査ガントリ2の筒状構造の内側空間に形成される。X線ビーム500によってスライス(slice)された対象8の像がX線検出器24に投影される。X線検出器24によって、対象8を透過したX線が検出器列ごとに検出される。対象8に照射するX線ビーム500の厚みthは、コリメータ22のアパーチャ(aperture)の開口度により調節される。
【0042】
X線照射・検出装置の回転に並行して、矢印42で示すように天板102を対象8の体軸方向に連続的に移動させることにより、X線照射・検出装置は、対象8に関して相対的に、対象8を包囲する螺旋状の軌道に沿って旋回することになる。これによっていわゆるヘリカルスキャン(helical
scan)が行われる。天板102を停止させた状態でX線照射・検出装置の回転させればアキシャルスキャン(axial scan)が行われる。
【0043】
スキャンの1回転当たり複数(例えば1000程度)のビューの投影データが収集される。投影データの収集は、X線検出器24−データ収集部26−データ収集バッファ64の系列によって行われる。このようにして収集された投影データに基づいて、データ処理装置60により画像再構成が行われる。
【0044】
このような本実施形態によれば、複数のX線検出素子24(ik)が配されてなるモジュール241同士の間の間隙GにX線吸収可能な粒状部材を含有する粘着剤242が介在しているので、間隙Gに面するX線検出素子24(ik)について、側面への直接的なX線入射を粘着剤242で抑制することができ、複数のモジュールを配列して構成されるX線検出器において、X線検出面で検出されるX線のエネルギー特性の不均一を軽減することができる。しかも、そのために必要な空間は、モジュールの組み立て上必要最低限となる間隙のみでよい。これにより、ポストペイシェント・コリメータ等の散乱線対策用のX線吸収体がなくとも、高精細でX線検出効率のよいX線検出器を実現できる。
【0045】
なお、ここでは、本発明の実施の形態として、円筒凹面状に湾曲したX線検出器とこのようなX線検出器を有するX線CT装置を例に説明したが、本発明の他の実施の形態として、例えば、平面状のX線検出器とこのようなX線検出器を有する単純X線撮影装置としてもよい。この場合には、グリッドを設けない高精細なX線検出器およびそのようなX線検出器を有する単純X線撮影装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】発明を実施するための最良の形態の一例であるX線CT装置のブロック図
【図2】X線検出器の構成を示す図
【図3】X線検出器の拡大断面を示す図
【図4】X線照射・検出装置の構成を示す図
【図5】X線照射・検出装置と対象との関係を示す図
【符号の説明】
【0047】
2 走査ガントリ
6 操作コンソール
20 X線管
22 コリメータ
24 X線検出器
24(ik) X線検出素子
26 データ収集部
28 X線コントローラ
30 コリメータコントローラ
34 回転部
36 回転コントローラ
60 データ処理装置
62 制御インタフェース
64 データ収集バッファ
66 記憶装置
68 表示装置
100 テーブルシステム
241 モジュール
242 粘着剤
500 X線ビーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のX線検出素子が1次元または2次元的に配されたモジュールを複数配列してX線検出面が形成され、互いに隣接するモジュール間の各間隙にX線を吸収する粘着剤または接着剤が介在するX線検出器。
【請求項2】
前記X線検出面は略円筒凹面状である、請求項1に記載のX線検出器。
【請求項3】
前記粘着剤または接着剤は、X線吸収可能な多数の粒状部材を含有する、請求項1または請求項2に記載のX線検出器。
【請求項4】
前記粒状部材はタングステンである、請求項3に記載のX線検出器。
【請求項5】
前記間隙は0.3ミリメートル以下である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のX線検出器。
【請求項6】
前記X線検出面は、前記モジュールおよび前記粘着剤または接着剤のみで形成される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のX線検出器。
【請求項7】
被検体を挟んで相対向して設けられたX線発生装置とX線検出器を前記被検体の周りに回転させ、前記被検体をX線でスキャンして得られる複数ビューの投影データに基づいて画像を再構成するX線CT装置であって、
前記X線検出器は、複数のX線検出素子が1次元または2次元的に配されたモジュールを複数配列してX線検出面が形成され、互いに隣接するモジュール間の各間隙にX線を吸収する粘着剤または接着剤が介在する、X線CT装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−298556(P2008−298556A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−144386(P2007−144386)
【出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】