説明

X線異物検査装置

【課題】X線異物検査装置において、幅方向の寸法が大きい被検査物の両側部について漏れなくX線画像の撮像をすることができるようにする。
【解決手段】X線異物検査装置1は、X線を出射する1つのX線源2と、そのX線が入射する2つ一組のX線エリアカメラ31,32と、被検査物50を搬送するコンベア40を有している。X線エリアカメラ31,32は、コンベア4の搬送方向から見てX線源2を向くように、平面視でX線源2について他方のX線エリアカメラ32,31に対して略点対称となり、コンベア4の中央部付近の一部が互いに重なるように配置されている。被検査物50は、コンベア40に搬送されつつ、X線エリアカメラ31,32により、それぞれ左側部を含む部分についてのX線画像と右側部を含む部分についてのX線画像とを撮像され、非破壊検査される。両X線画像は互いに重複部分を有し、被検査物50の全体を撮像可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査物に対してX線を照射することにより、被検査物の表面や内部の異物や空隙等を非破壊検査するX線異物検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被検査物をコンベアによって搬送しながら非破壊検査するX線異物検査装置においては、X線の照射範囲や例えばエリアカメラなどのX線画像の撮像装置の大きさにより、被検査物の大きさが制限される。例えば大型の被検査物であっても検査できるようにしたものとしては、所定量移動する毎にパルスX線を照射するように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、上述のように被検査物を所定量移動させる毎にX線画像を得るようにした検査装置では、被検査物が、搬送方向に対し直交する幅方向の寸法が小さく、幅方向は全てX線画像の撮像をすることができるようなものに限って、被検査物の全体を検査することができる。換言すると、被検査物が、搬送方向だけでなく、幅方向の寸法も大きなものである場合には、上記のように所定量搬送する毎にX線画像の撮像可能な装置を用いても、被検査物の側部を検査することができない場合がある。幅方向に広範囲にX線画像の撮像を行うことができるようにするには、大型のエリアカメラ等を用いたり、互いに異なる部位を撮像するように配置されたX線光源とエリアカメラ等とのセットを複数設けることが考えられるが、この場合、X線異物検査装置の製造コストが高くなるという問題がある。
【特許文献1】特開昭50−141214号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、幅方向の寸法が大きい被検査物の全体について漏れなくX線画像の撮像をすることができる製造コストが低いX線異物検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、X線を出射するX線源と、前記X線源から出射されたX線が入射するように配置された撮像手段と、前記X線源と前記撮像手段との間に設けられ、その上に載置された被検査物を所定の搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、前記撮像手段によって撮像されたX線画像に基づいて、前記被検査物の表面又は内部の異物や欠陥の有無を判別する異物検出手段とを備えたX線異物検査装置において、前記撮像手段は、1つの前記X線源に対して、平面視点対称に配置された2つの撮像素子を含み、前記2つの撮像素子は、前記被検査物の搬送方向においては、前記X線源を中心として互いに重複しないように配置されており、かつ、前記搬送方向に直交する方向においては、前記X線源を中心として互いに部分的に重複するように配置されており、前記搬送方向から見て、前記2つの撮像素子の中心点を通る垂線が前記X線源を通るように、前記2つの撮像素子が互いに逆向きに傾斜して配置されているものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記撮像手段は、前記撮像素子は、X線エリアカメラであって、前記搬送手段は、前記X線エリアカメラによる前記被検査物の撮像範囲がオーバーラップするように、当該X線エリアカメラの受光面の前記搬送手段の搬送方向の長さよりも短い移動距離で、前記被検査物を間欠移動させるものである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、1つのX線源に対して、2つの撮像素子が平面視点対称に配置され、被検査物の搬送方向においては、X線源を中心として互いに重複しないように配置されており、かつ、搬送方向に直交する方向においては、X線源を中心として互いに部分的に重複するように配置されているので、被検査物が2つの撮像素子の上を通過することにより、被検査物の全範囲をもれなく撮像することができる。また、2つの撮像素子が平面視点対称に配置され、かつ、2つの撮像素子の中心点を通る垂線がX線源を通るように、2つの撮像素子が互いに逆向きに傾斜して配置されているので、X線源から2つの撮像素子の中心点までの距離が等しくなり、2つの撮像素子のそれぞれの表面上に入射するX線の強度のばらつきが小さくなる。その結果、2つの撮像素子により撮像された画像のムラが小さくなり、被検査物の良否判定の精度を高くすることができる。
【0008】
請求項2の発明によれば、X線エリアカメラの受光面の寸法よりも短い移動距離で被検査物を間欠移動しつつX線画像を撮像することができるので、幅方向の寸法も搬送方向の寸法も共に大きな被検査物について確実にX線画像の撮像を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るX線異物検査装置の全体構成を示す。また、図2は、そのX線画像の撮像部の構成を示している。X線異物検査装置1は、X線を出射する1つのX線源2と、X線源2から出射されたX線が入射するように配置され、被検査物50を透過したX線画像を撮像する2つのX線エリアカメラ(X線画像の撮像素子)31,32と、被検査物50を搬送するコンベア(搬送手段)40と、X線エリアカメラ31,32によって撮像された画像を解析することにより、被検査物50内に異物が存在するかを判別する異物検出手段として機能する画像処理装置5と、X線源2を制御するX線制御装置20と、コンベア40を駆動する駆動機構(図示せず)等によって構成されている。
【0010】
X線源2は、X線制御装置20によって制御され、所定の照射角でX線を放射状に出射する。コンベア40は、X線源2とX線エリアカメラ31,32との間に設けられ、載置された被検査物50を所定の搬送経路に沿って搬送する。コンベア40の制御は、例えば、コンベア40の駆動機構の動作を制御するマイコン等により行われる。コンベア40は、コンベア40上を搬送される被検査物50の幅方向中央部が、X線源2の略真下に位置するように構成されている。X線源2から出射されたX線は、被検査物50及びコンベア40を透過して、X線エリアカメラ31,32によって検知される。X線エリアカメラ31,32は、入射したX線を電気信号に変換して出力する。これにより、X線エリアカメラ31,32は、X線画像の撮像を行う。
【0011】
X線画像を示す電気信号は画像処理装置5に入力される。ここで、例えば、被検査物50の表面又は内部にX線透過率の異なる異物が存在している場合又は被検査物50の内部に空隙等の欠陥が存在する場合には、X線エリアカメラ31,32に入射するX線量がその部分において他の部分とは異なる。そのため、X線エリアカメラ31,32によって撮像された画像内には、それらの異物又は空隙に対応するように斑点や線等が現れる。画像処理装置5は、画像内に現れた斑点等を異物等によるものか否かを判別することにより、X線画像に基づき被検査物50の内部の異物の有無を判別し、非破壊検査を行う。
【0012】
ここで、2つのX線エリアカメラ31,32は、コンベア4の中央に対し両側に一組に配置されている。すなわち、コンベア4の搬送方向(図2に黒矢印で示す)の上流側から下流側に望んで見たとき、X線エリアカメラ31は、コンベア4の中央部よりも左寄りに、被検査物50の左側部に対応するように配置されている。他方、X線エリアカメラ32は、コンベア4の中央部よりも右寄りに、被検査物50の右側部に対応するように配置されている。X線エリアカメラ31,32は、図1に示すように、それぞれ、コンベア4の搬送方向から見て、当該X線エリアカメラ31,32の中心点を通る垂線がX線源2を通るように、互いに逆向きに傾斜して配置されている。
【0013】
ここで、本実施形態において、X線エリアカメラ31,32は、被検査物50の搬送方向においては、X線源2を中心として互いに重複しないように配置されており、かつ、搬送方向に直交する方向においては、X線源2を中心として互いに部分的に重複するように配置されている。X線エリアカメラ31は、側方から見て、X線源2の真下よりも搬送方向上流側に位置し、X線エリアカメラ32は、X線源2の真下よりも搬送方向下流側に位置している。X線エリアカメラ31,32は、平面視で、X線源2について他方のX線エリアカメラ32,31に対して略点対称となるように配置されている。これにより、点光源であるX線源2から放射されるX線は、照射距離が各X線エリアカメラ31,32の全面において略等しく、X線エリアカメラ31,32の両方に略均等な強度で入射する。
【0014】
図3(a)及び図4(a)は、側方から見た、コンベア40上を搬送される被検査物50を示す。また、図3(b)、図4(b)は、上方から見た、コンベア40上を搬送される被検査物50を示す。このX線異物検査装置1では、1つの被検査物50について2つのX線エリアカメラ31,32によりX線画像を撮像することにより、非破壊検査を行うことができる。すなわち、先ず、図3(a)、(b)に示すように、被検査物50が上流側のX線エリアカメラ31の上方に搬送され、被検査物50の幅方向左側部を透過したX線源2からのX線がX線エリアカメラ31に入射する状態で、X線エリアカメラ31によりX線画像を撮像する。これにより、図3(b)にハッチングを施して示す、被検査物50の左部分の第1撮像部分51aのX線画像を得ることができる。その後、図4(a)、(b)に示すように、被検査物50が下流側のX線エリアカメラ32の上方に搬送され、被検査物50の幅方向右側部を透過したX線がX線エリアカメラ32に入射する状態で、X線エリアカメラ32によりX線画像を撮像する。これにより、図4(b)に上記とは別種のハッチングを施して示す被検査物50の右部分の第2撮像部分52aのX線画像を得ることができる。第1撮像部分51aと第2撮像部分52aとは、互いに重複する部分を有している。
【0015】
このように、このX線異物検査装置1では、被検査物50が2つのX線エリアカメラ31,32の上を通過することにより、被検査物50の両側部をそれぞれ含む2つのX線画像を得ることができ、被検査物50の全範囲を漏れなく撮像することができる。従って、被検査物50の幅方向の大きさよりX線エリアカメラ31,32の大きさが小さくても、2つのX線画像に基づき被検査物50の非破壊検査を行うことができる。1つのX線源と1つのX線エリアカメラとのセットを複数設けたり、大きなX線エリアカメラを用いる場合等と比較し、X線異物検査装置1の製造コストを低減することができる。また、X線源2からのX線の照射距離は、2つのX線エリアカメラ31,32の中心点までの距離が等しくなり、また、各X線エリアカメラ31,32の全面において略等しくなるので、2つのX線エリアカメラ31,32のそれぞれの表面上に入射するX線の強度のばらつきが小さくなる。その結果、2つのX線エリアカメラ31,32により撮像された画像のムラが小さくなり、被検査物50の良否判定の制度を高くすることができる。
【0016】
ここで、このX線異物検査装置1は、幅方向の寸法だけでなく、搬送方向の寸法が大きな被検査物150についても、全体をもれなく撮像することができるように構成されている。この場合、コンベア40が、X線エリアカメラ31,32の受光面の寸法hよりも短い移動距離mで被検査物150を間欠移動させて、X線画像を撮像する。以下に、図5(a)乃至(d)を参照して、このときの動作について説明する。
【0017】
まず、上流側のX線エリアカメラ31に関してのX線画像の撮像について説明する。図5(a)に示すように、被検査物150の搬送方向前端部を含む部位が上流のX線エリアカメラ31の上方に位置するような状態になったとき、X線エリアカメラ31により、1枚目のX線画像が撮像される。このとき、撮像される被検査物150の第1撮像部分151aは、側面から見て、図にハッチングを施して示す部分となる。1枚目のX線画像を撮像すると、コンベア40により被検査物150が搬送される。このとき、図5(b)に示すように、被検査物150の移動距離mが、X線エリアカメラ31の受光部の搬送方向の寸法hよりも小さく、1枚目のX線画像の撮像時にX線が透過し撮像された第1撮像部分151aの一部が、再度撮像される範囲内に入るように移動される。図に示すように被検査物150が移動されると、X線エリアカメラ31により、2枚目のX線画像が撮像される。このとき、撮像される被検査物150の第2撮像部分151bは、側面から見て、図に上記とは異なる種類のハッチングを施して示す部分となり、第1撮像部分151aと第2撮像部分151bには、重複部分がある(図5(b)のハッチングが重なる部分)。2回目のX線画像において被検査物150の搬送方向最後部が撮像されているので、この被検査物150についてのX線エリアカメラ31によるX線画像の撮像は終了される。
【0018】
下流側のX線エリアカメラ32に関してのX線画像の撮像も、大まかにはX線エリアカメラ31による撮像の場合と同様にして行われる。本実施形態においては、X線エリアカメラ32はX線エリアカメラ31に隣接して設けられているので、図5(c)に示すように、上記X線エリアカメラ31による2枚目のX線画像の撮像時において、被検査物150の搬送方向前端部がX線エリアカメラ32の上方に位置している。そのため、X線エリアカメラ32による1枚目のX線画像の撮像は、被検査物150がX線エリアカメラ31による2枚目のX線画像の撮像と同じ位置にあるときに行われる。これにより、被検査物150を間欠移動させる回数が少なくなり、より高速に非破壊検査を行うことができるという効果がある。1枚目のX線画像の撮像時に撮像される被検査物150の第3撮像部分152aは、側面から見て、図にハッチングを施して示す部分となる。X線エリアカメラ32による1枚目のX線画像の撮像が行われると、図5(d)に示すように、被検査物150が寸法hよりも小さく第3撮像部分52aの一部が再度撮像される範囲内に入るような移動距離mだけ移動され、2回目のX線画像の撮像が行われる。このとき、撮像される被検査物150の第4撮像部分152bは、側面から見て、図に上記とは異なる種類のハッチングを施して示す部分となり、上述と同様に、第3撮像部分52aと第4撮像部分152bとには、互いに重複する部分がある。図に示すように、2回目のX線画像の撮像時に、被検査物150の搬送方向後端部が撮像されているので、この被検査物150についてのX線エリアカメラ32によるX線画像の撮像は終了され、コンベア40により被検査物150が下流側に搬送される。
【0019】
図6は、被検査物150について、上記のようにX線撮像が行われた場合の第1撮像部分151a乃至第4撮像部分152bの位置関係を示す。図の矢印は搬送方向を示す。被検査物150は、2つ一組に設けられたX線エリアカメラ31,32により、第1,第2撮像部分151a,151b及び第3,第4撮像部分152a,152bに、互いのオーバーラップ部分を含むように、左右に分割して撮像される。また、被検査物150は、コンベア40により間欠移動されることにより、X線エリアカメラ31によって、前端部を含む第1撮像部分151aと後端部を含む第2撮像部分152bとに分割して、また、X線エリアカメラ32によって、前端部を含む第3撮像部分152aと後端部を含む第4撮像部分152bとに分割して、それぞれ互いのオーバーラップ部分を含むように撮像される。従って、幅方向の寸法も搬送方向の寸法も共に大きな被検査物150について、これら4つのX線画像を撮像することにより漏れなく撮像することができ、より正確に非破壊検査を行うことができる。
【0020】
なお、被検査物の搬送方向の寸法がさらに大きい場合には、移動距離がX線エリアカメラ31,32の受光部の寸法よりも短く互いに重複部分を含むような移動距離で被検査物の間欠移動を行いつつ、後端部の撮像が終了するまでX線画像の撮像をおこなえばよい。また、被検査物をもれなく撮像することができるように所定の移動距離だけ搬送させるように予め設定しておいてもよいし、予めコンベア40に設けたセンサ等により取得した被検査物の搬送方向の長さに応じて、被検査物をもれなく撮像することができるように、適宜移動距離を算出して搬送させるように構成されていてもよい。移動距離は、X線エリアカメラ31,32の受光部の寸法と、X線源2からのX線エリアカメラ31,32への受光部へのX線の入射角度と、被検査物150の寸法等を考慮して、移動前後のX線画像に互いの重複部分が生じるように定めればよい。
【0021】
図7は、本実施形態の一変型例に係るX線異物検査装置のX線画像の撮像部を示す。上記では、幅方向の寸法が大きな被検査物50,150について非破壊検査を行う場合について説明したが、幅方向の寸法が小さな被検査物250について非破壊検査を行う場合には、コンベア40よりもX線源2に近くX線エリアカメラ31,32から遠い位置にコンベア240を設けることにより、より詳細にX線画像を撮像することができる。すなわち、この場合、X線源2が点光源であるため、上述のコンベア40上で搬送する場合と比較して被検査物250のX線画像の拡大率を大きくし、被検査物250の同範囲における画像の解像度を向上させることができる。そのうえで、上述と同様に、1つのX線エリアカメラではなく、2つ一組のX線エリアカメラ31,32によりX線画像を撮像するので、1つのX線エリアカメラを用いるような従来の場合と比較して、非破壊検査をより正確に行うことができる。
【0022】
なお、本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を変更しない範囲で適宜に種々の変形が可能である。例えば、1つのX線源と2つ一組のX線エリアカメラ及びコンベアの組み合わせの個数は、上述したような一組の構成に限られることなく、複数設けられていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態によるX線異物検査装置の全体構成を示す正面図。
【図2】同装置のX線画像の撮像部を示す斜視図。
【図3】(a)は上記装置による被検査物の左側部のX線画像の撮像時を示す側面図、(b)は同状態を示す上面図。
【図4】(a)は上記装置による被検査物の右側部のX線画像の撮像時を示す側面図、(b)は同状態を示す上面図。
【図5】(a)乃至(d)は、それぞれ、上記装置による別の被検査物の第1乃至第4撮像部分の撮像時を示す側面図。
【図6】上記別の検査物の第1乃至第4撮像部分を示す上面図。
【図7】上記実施形態の一変型例に係るX線画像の撮像部を示す正面図。
【符号の説明】
【0024】
1 X線異物検査装置
2 X線源
5 画像処理装置(異物検出手段)
31,32 X線エリアカメラ(撮像手段)
40,240 コンベア(搬送手段)
50,150,250 被検査物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線を出射するX線源と、
前記X線源から出射されたX線が入射するように配置された撮像手段と、
前記X線源と前記撮像手段との間に設けられ、その上に載置された被検査物を所定の搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、
前記撮像手段によって撮像されたX線画像に基づいて、前記被検査物の表面又は内部の異物や欠陥の有無を判別する異物検出手段とを備えたX線異物検査装置において、
前記撮像手段は、1つの前記X線源に対して、平面視点対称に配置された2つの撮像素子を含み、
前記2つの撮像素子は、前記被検査物の搬送方向においては、前記X線源を中心として互いに重複しないように配置されており、かつ、前記搬送方向に直交する方向においては、前記X線源を中心として互いに部分的に重複するように配置されており、
前記搬送方向から見て、前記2つの撮像素子の中心点を通る垂線が前記X線源を通るように、前記2つの撮像素子が互いに逆向きに傾斜して配置されていることを特徴とするX線異物検査装置。
【請求項2】
前記撮像素子は、X線エリアカメラであって、
前記搬送手段は、前記X線エリアカメラによる前記被検査物の撮像範囲がオーバーラップするように、当該X線エリアカメラの受光面の前記搬送手段の搬送方向の長さよりも短い移動距離で、前記被検査物を間欠移動させることを特徴とする請求項1記載のX線異物検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−236632(P2009−236632A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−81880(P2008−81880)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】