説明

X線CT用高電圧発生装置

【課題】X線CT用高電圧発生装置において、高電圧発生装置を小型化した場合、内部の配線や素子の間隔が短くなり、絶縁材にかかる電界が大きくなるため、絶縁信頼性が劣化するという課題がある。
【解決手段】本発明では高電圧発生装置を複数の直流発生回路に分割し、直列に接続することにより高電圧を発生する回路において、分割した各直流発生回路の間に金属導体を挿入し、任意の電位を与えることにより絶縁信頼性を向上できる。また、回路を樹脂モールドすることによりメンテナンス性の悪い油絶縁方式と同様の熱容量を実現でき、かつ金属導体による熱伝達により放熱に優れ、局所的な温度の上昇を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高電圧大電流を発生するX線CT用高電圧発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線CT装置は、X線管から扇状のX線ビームを被検体に照射し、被検体を透過したX線をX線管と対向する位置に配置したX線検出器で検出し、この検出したデータを画像処理して被検体の断層像を撮影するものである。そして、X線検出器は円弧状に配列された数百個以上の検出素子群で構成され、被検体を挟んでX線管に対向して配置されており、検出素子の数に対応した数の放射状に分布するX線通路を形成し、X線管,検出器、それらを搭載するスキャナ回転盤等により構成されたスキャナが被検体の周りを360度回転する時に一定角度ごとに被検体の透過X線を検出する。
【0003】
従来のX線CT装置では1枚の断層像を得るためにスキャナを1回転させるため、細かく寝台を動かしながら何度も撮影する必要があり、撮影時間が長くかかった。
【0004】
近年、三次元画像の生成が可能となるらせん軌道スキャンと呼ばれる(ヘリカルスキャン,スパイラルスキャン,ボリュームスキャンとも呼ばれる)スキャンが可能なX線CT装置(らせんCT)が普及してきた。このらせんCTはスキャナが連続回転を行うと同時に、寝台を体軸方向に一定速度で移動させることにより、X線管は被検体に対し相対的にらせん運動をさせるものである。
【0005】
このらせんCTは撮影中にスキャナの回転と並行して撮影位置も変えているため、全体の撮影時間が短縮できる。また、撮影中に体軸方向にも連続走査しているため、三次元データを収集できる。このらせん軌道スキャンを実現するためには、スキャナを回転しながらX線を連続的に発生させるため、スキャナ回転盤に搭載したX線管に連続して電力を供給する電源と電力伝達機構が必要となる。
【0006】
このようなX線CT装置に用いられるX線管の動作には数十kV以上、数百mA以上の電力が必要である。このような電力を発生できる電源をスキャナ回転盤の外部に置いた場合、電力をX線管に供給するために電力伝達機構として一般的なスリップリングとブラシを採用すると、絶縁距離を大きくする必要から電力伝達機構を大型化せざるを得ないという問題がある。六フッ化硫黄ガス等の絶縁ガスを用いて絶縁する方式もあるが、この場合は構造が複雑になるという問題がある。
【0007】
また、逆に、電源をスキャナ回転盤に搭載した場合、スキャナ回転盤全体の質量が大きくなり、スキャナ回転盤の高速回転には好ましくないという問題がある。
【0008】
そこでX線CT装置用電源はスキャナ回転盤外部に置いた周波数変換器とスキャナ回転盤に固定された高電圧発生装置に分割し、両者を電力伝達機構で結合した構成を採用することが多い。このような構成のX線CT用電源はインバータ式X線高電圧電源と呼ばれる。
【0009】
このインバータ式X線高電圧電源は以下のように動作する。スキャナの外部に設置された周波数変換器は商用の交流電源をコンバータ回路で直流に変換し、この直流をインバータ回路で商用電源周波数よりも高い20kHz以上の周波数の交流に変換する。この高周波交流はスリップリングとブラシから成る電力伝達機構を通してスキャナ回転盤に搭載された高電圧発生装置に供給される。高電圧発生装置はこの高周波交流を変圧器で昇圧し、この昇圧した高電圧交流を整流器で高電圧直流に変換する。X線管はこの高電圧直流の供給を受け、X線を発生する。インバータ式X線高電圧電源はスキャナ回転盤に搭載されるのが高電圧発生装置のみであり、スキャナ回転盤に搭載する機器の小型化と軽量化が可能であるという特徴を有する。
【0010】
近年のX線CT装置は例えば心臓の診断も可能とするために、検出器を多列化した多列検出器CT(マルチスキャンCT)が開発され、また、回転速度もますます高速化する傾向にある。スキャナの1回転に要する時間が0.4秒以下のX線CT装置が要望されるようになってきた。
【0011】
従来のX線CT装置と比較すると、このような高速回転型X線CT装置はスキャナ1回転あたりでX線管の照射するX線量が少なくなってしまうため、検出器でノイズが混入し、撮影した画像のノイズが増大するという問題がある。したがって、X線管の単位時間当たりのX線照射量を増やすため、X線管に供給する電力を増大させる必要がある。また、スキャナの高速回転のために、スキャナに搭載する機器である高電圧発生装置を小型・軽量化する必要もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平4−229599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記のように、近年のX線CT用電源ではスキャナに搭載する高電圧発生装置を小型する必要がある。その手段として〔特許文献1〕によれば、高電圧発生装置においては、複数設置した変圧器の一次巻線を並列に接続し、これらの変圧器の二次巻線に整流器を接続し、各整流器を直列に接続することにより、高電圧直流を発生する構造である。高電圧発生装置の回路をこのようにすることにより、高電圧発生装置のインダクタンスを小さくすることが可能であり、周波数変換器の発生する交流を高周波数化することができ、大電力を発生できる小型・軽量な高電圧発生装置を実現することができる。
【0014】
しかしながら、高電圧発生装置を小型化する場合にはいくつか問題点がある。
【0015】
第1の問題点としては、高電圧発生装置を小型化した場合、内部の配線や素子の間隔が短くなり、絶縁材にかかる電界が大きくなるため、絶縁信頼性が劣化するという問題がある。
【0016】
第2の問題点としては、高電圧発生装置全体の熱容量が小さくなり、変圧器やダイオードの電力損失による発熱により、全体の温度が高くなるため、絶縁材や各素子の耐熱性が要求されることになるという問題がある。
【0017】
第3の問題点としては、絶縁方法に関する。従来の高電圧発生装置は製作方法が簡便なため絶縁油を用いた油絶縁方式が採用されることが多かった。しかし、絶縁油を用いた絶縁方式では油漏れ等のトラブルが発生することが多く、また、メンテナンス性も良くなかった。そこで、メンテナンス性に優れた絶縁樹脂等を絶縁材として用いる固体絶縁方式が考えられるが、油絶縁方式では絶縁油の対流により発熱部の冷却が期待できるのに対して、固体絶縁方式では絶縁樹脂等の熱伝導により冷却するしかなく、一般的に熱伝導率の低い絶縁樹脂等では発熱部が局所的に温度が上昇してしまうという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は上記の課題を解決するものであり、その手段を以下に記述する。
【0019】
(変圧器と整流器をn段積み上げ)
上記課題を解決するために本発明は変圧器と整流器とを有する直流発生回路の出力端を直列にn段接続し、前記直流発生回路の個々の出力電圧のn倍の直流電圧を得るX線CT用高電圧発生装置において、前記直流発生回路は被検体の周囲を回転するスキャナ回転盤に固定され、該スキャナ回転盤が回転することにより発生する遠心力の方向に前記直流発生回路をn段積み上げた構造であることを特徴とするものである。
【0020】
本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、直流発生回路の出力端の電位は段数が増えるごとに増大するので、直流発生回路の絶縁性能は隣り合う直流発生回路との電位差に見合う絶縁距離を考慮するだけでよく、絶縁信頼性の向上ができる。また、スキャナの遠心力の方向に積み上げることにより、各直流発生回路間の固定は遠心力による圧縮力または引張力のみに耐えればよく、固定用の部材は構造を簡単にすることができる。
【0021】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、前記直流発生回路はn段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間には金属導体を挟んだ構造を備えることを特徴とするものである。
【0022】
更に、本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、直流発生回路間に導電体である金属導体を挟むことにより、各段の直流発生回路間の電界を均一に近づけることができるため、絶縁信頼性の向上ができる。また、金属導体は熱良導体でもあるので、金属導体を高電圧発生装置の外表面に延長することにより、外部との熱交換を促進でき、高電圧発生装置の内部発熱を速やかに冷却することができる。
【0023】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に挟んだ前記金属導体にn段目の前記直流発生回路の出力電圧を印加することを特徴とするものである。
【0024】
更に、本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、金属導体を挟んだ構造により各段の直流発生回路間の電界を均一に近づけることができるのみならず、金属導体の電位を安定することができるので、さらに絶縁信頼性の向上ができる。
【0025】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、前記直流発生回路は絶縁体樹脂によりモールドされている構造であることを特徴とするものである。
【0026】
更に、本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、油絶縁方式に比べてメンテナンス性が優れる。また、絶縁の手段として絶縁ガスを用いたガス絶縁方式,真空を用いた真空絶縁方式,空気を用いた空気絶縁方式等に比べて、固体絶縁方式に用いる絶縁体樹脂は比熱が大きく、高電圧発生装置の熱容量を大きくすることができる。このため、現状のように運転と停止を繰り返すX線CT装置のような場合には、運転時には温度上昇が小さく、停止時に放熱するという運転サイクルに望ましい構造である。また、この構造では各部品をモールド樹脂により固定することができるので、遠心力のかかるスキャナ回転盤では部品の破損を防ぐことができる。
【0027】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、前記金属導体は複数の貫通穴を有し、前記絶縁体樹脂をモールドする際に前記絶縁体樹脂が前記貫通穴を流動する構造であることを特徴とするものである。
【0028】
更に、本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、直流発生回路が絶縁体樹脂によりモールドされている構造をさらに改善した構造である。絶縁体樹脂をモールドする際には未硬化の流動する樹脂を所望する領域全体に行き渡らせる必要がある。直流回路間に板状の金属導体を挟んだ場合、金属導体により未硬化の樹脂をせき止めてしまうおそれがある。したがって、金属導体には貫通した穴を設け、未硬化の樹脂が貫通する構造が望ましい。このような構造により、高電圧機器において絶縁信頼性の劣化をひき起こす部分放電の原因となる空隙(ボイド)のないモールド樹脂成型品を実現できる。また、硬化後の樹脂は金属と熱膨張係数が異なるため、その界面で剥離が発生し、部分放電が発生する可能性がある。そこで、金属導体に貫通する穴を設け、穴を貫通するような樹脂モールド構造とし、樹脂の硬化時に樹脂が収縮する性質を利用すると、金属導体を樹脂が締め付けることができるため、このような剥離を防止することができ、絶縁信頼性の向上ができる。
【0029】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間には絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするものである。
【0030】
更に、本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、各直流発生回路の間に冷媒を通すことのできる通路を設け、この通路に空気,絶縁性ガス,絶縁性液体を自然循環または強制循環することにより、各直流発生回路の発生した熱を速やかに冷媒に熱伝達することができる。このような構造は直流発生回路を短時間に効果的に冷却することができる。
【0031】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするものである。
【0032】
更に、本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、直流発生回路が絶縁体樹脂によりモールドされている構造であるX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間には絶縁性冷媒を流すことができる通路を有することを特徴とする。
【0033】
これにより各直流発生回路の間に冷媒を通すことのできる通路を設け、この通路に空気,絶縁性ガス,絶縁性液体を自然循環または強制循環することにより、各直流発生回路の発生した熱を速やかに冷媒に熱伝達することができる。このような構造は直流発生回路を短時間に効果的に冷却することができる。特に、絶縁体樹脂で直流発生回路をモールドした場合、熱伝導率が低いため直流発生回路内部の温度上昇が大きいため、このような構造は冷却に効果的である。
【0034】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするものである。
【0035】
更に、本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、各直流発生回路の間に冷媒を通すことのできる通路を設け、この通路に空気,絶縁性ガス,絶縁性液体を自然循環または強制循環することにより、各直流発生回路の発生した熱を速やかに冷媒に熱伝達することができる。このような構造は直流発生回路を短時間に効果的に冷却することができる。特に、絶縁体樹脂で直流発生回路をモールドした場合、熱伝導率が低いため直流発生回路内部の温度上昇が大きいため、このような構造は冷却に効果的である。
【0036】
また、本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、変圧器と整流器とを有する直流発生回路の出力端を直列にn段接続し、前記直流発生回路の個々の出力電圧のn倍の直流電圧を得るX線CT用高電圧発生装置において、前記直流発生回路は被検体の周囲を回転するスキャナ回転盤に固定され、該スキャナ回転盤が回転することにより発生する遠心力の方向に前記直流発生回路をn段積み上げた構造であり、n段目前記変圧器と(n+1)段目前記変圧器の間には変圧器間金属導体を挟み、n段目前記整流器と(n+1)段目前記整流器の間には整流器間金属導体を挟み、前記変圧器間金属導体と前記整流器間金属導体は電気的に絶縁されており、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に挟んだ前記整流器間金属導体にn段目の前記直流発生回路の出力電圧を印加することを特徴とするものである。
【0037】
本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、直流発生回路の出力端の電位は段数が増えるごとに増大するので、直流発生回路の絶縁性能は隣り合う直流発生回路との電位差に見合う絶縁距離を考慮するだけでよく、絶縁信頼性の向上ができる。また、スキャナの遠心力の方向に積み上げることにより、各直流発生回路間の固定は遠心力による圧縮力または引張力のみに耐えればよく、固定用の部材は構造を簡単にすることができる。さらに、この手段では、直流発生回路間に導電体である金属導体を挟むことにより、各段の直流発生回路間の電界を均一に近づけることができるため、絶縁信頼性の向上ができる。また、金属導体は熱良導体でもあるので、金属導体を高電圧発生装置の外表面に延長することにより、外部との熱交換を促進でき、高電圧発生装置の内部発熱を速やかに冷却することができる。さらに、この構成では、各直流発生回路の各整流器間に設置した金属導体と各変圧器間に設置した金属導体を電気的に絶縁することにより、金属導体に異なる電位を与えることが可能である。n段と(n+1)段の間の整流器間金属導体はn段の整流器の出力電位に近い電位となると考えられるが、この回路の変圧器は一次巻線と二次巻線の間で直流の電位差が発生するため、変圧器間金属導体の電位は整流器間金属導体の電位と異なる。したがって、変圧器間金属導体と整流器間金属導体を電気的に絶縁することにより、変圧器間と整流器間の絶縁信頼性を向上できる。
【0038】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、前記直流発生回路は絶縁体樹脂によりモールドされている構造であることを特徴とするものである。
【0039】
本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、油絶縁方式に比べてメンテナンス性が優れる。また、絶縁の手段として絶縁ガスを用いたガス絶縁方式,真空を用いた真空絶縁方式,空気を用いた空気絶縁方式等に比べて、固体絶縁方式に用いる絶縁体樹脂は比熱が大きく、高電圧発生装置の熱容量を大きくすることができる。このため、現状のように運転と停止を繰り返すX線CT装置のような場合には、運転時には温度上昇が小さく、停止時に放熱するという運転サイクルに望ましい構造である。また、この構造では各部品をモールド樹脂により固定することができるので、遠心力のかかるスキャナ回転盤では部品の破損を防ぐことができる。
【0040】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、前記金属導体は複数の貫通穴を有し、前記絶縁体樹脂をモールドする際に前記絶縁体樹脂が前記貫通穴を流動する構造であることを特徴とするものである。
【0041】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、前述の固体絶縁方式をさらに改善した構造である。絶縁体樹脂をモールドする際には未硬化の流動する樹脂を所望する領域全体に行き渡らせる必要がある。直流回路間に板状の金属導体を挟んだ場合、金属導体により未硬化の樹脂をせき止めてしまうおそれがある。したがって、金属導体には貫通した穴を設け、未硬化の樹脂が貫通する構造が望ましい。このような構造により、高電圧機器において絶縁信頼性の劣化をひき起こす部分放電の原因となる空隙(ボイド)のないモールド樹脂成型品を実現できる。また、硬化後の樹脂は金属と熱膨張係数が異なるため、その界面で剥離が発生し、部分放電が発生する可能性がある。そこで、金属導体に貫通する穴を設け、穴を貫通するような樹脂モールド構造とし、樹脂の硬化時に樹脂が収縮する性質を利用すると、金属導体を樹脂が締め付けることができるため、このような剥離を防止することができ、絶縁信頼性の向上ができる。
【0042】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間には絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするものである。
【0043】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、各直流発生回路の間に冷媒を通すことのできる通路を設け、この通路に空気,絶縁性ガス,絶縁性液体を自然循環または強制循環することにより、各直流発生回路の発生した熱を速やかに冷媒に熱伝達することができる。このような構造は直流発生回路を短時間に効果的に冷却することができる。
【0044】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするものである。
【0045】
更に、本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、各直流発生回路の間に冷媒を通すことのできる通路を設け、この通路に空気,絶縁性ガス,絶縁性液体を自然循環または強制循環することにより、各直流発生回路の発生した熱を速やかに冷媒に熱伝達することができる。このような構造は直流発生回路を短時間に効果的に冷却することができる。特に、絶縁体樹脂で直流発生回路をモールドした場合、熱伝導率が低いため直流発生回路内部の温度上昇が大きいため、このような構造は冷却に効果的である。
【0046】
更に、本発明はX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするものである。
【0047】
更に、本発明のX線CT用高電圧発生装置によれば、各直流発生回路の間に冷媒を通すことのできる通路を設け、この通路に空気,絶縁性ガス,絶縁性液体を自然循環または強制循環することにより、各直流発生回路の発生した熱を速やかに冷媒に熱伝達することができる。このような構造は直流発生回路を短時間に効果的に冷却することができる。特に、絶縁体樹脂で直流発生回路をモールドした場合、熱伝導率が低いため直流発生回路内部の温度上昇が大きいため、このような構造は冷却に効果的である。
【発明の効果】
【0048】
本発明によればX線CT用高電圧発生装置において、絶縁信頼性向上と放熱性向上が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施例における電気回路。
【図2】第一の実施例の構造図。
【図3】第二の実施例の構造図。
【図4】本発明のX線CT装置の構成図。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、本発明の実施例を用いて説明する。
【実施例1】
【0051】
本発明における第一の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0052】
本実施例の電気回路を図1に示す。商用電源101から電力の供給を受ける周波数変換器102は商用周波数を数10kHzの高周波に変換する。具体的には、周波数変換器102は商用周波数を直流に変換するコンバータと直流を高周波交流に変換するインバータから構成される。周波数変換器102から出力された高周波交流は電力伝達機構106を介して、並列に接続されたn個の変圧器103−1〜nに供給される。電力伝達機構106はスリップリングとブラシから構成される。
【0053】
また、電力伝達機構106は間に空隙を設けた一次コイルと二次コイルから構成される変圧器のように非接触で電力を供給できる構造でもよい。変圧器103−1〜nは一次巻線の電圧より高電圧の高周波交流を二次巻線で発生する。二次巻線の出力は整流器104−1〜nの入力端と接続されている。整流器104−1〜nは入力した高周波交流を直流に変換する。具体的には整流器104−1〜nはダイオード,コンデンサ,抵抗等から構成されるブリッジ回路,半波整流回路,倍電圧回路,コッククロフトウォルトン回路等である。整流器104−1〜nの出力はそれぞれ直列に接続され、高電圧直流を得る。高電圧直流はX線管105に供給され、X線管はX線を発生する。本発明における高電圧発生装置107とは図1における点線の範囲を示す。
【0054】
また、本実施例のX線CT装置の主要構成図を図4に示す。商用電源101から電力の供給を受けた周波数変換器102は高周波交流を出力する。周波数変換器102が出力した高周波交流は電力伝達機構を構成する電力伝達用ブラシ403に送られる。電力伝達用ブラシ403はスキャナ回転盤201に固定された電力伝達用スリップリング405と接触しており、スキャナ回転盤201が回転していても電気的に導通している。電力伝達用スリップリング405は高電圧発生装置107に接続されており、高電圧発生装置107にて高周波交流は高電圧直流に変換される。X線管105は高電圧直流の供給を受け、内部で電子ビームを発生し、電子ビームがターゲットに当たりX線ビーム408を発生する。X線ビーム408は寝台409に載った被検体410を透過し、X線ビーム408の強度は検出器411で電気信号に変換される。この電気信号はデータ収集システム412でデジタル信号に変換され、データ伝達用スリップリング413とデータ伝達用ブラシ414を介して画像再構成装置415に送られる。画像再構成装置415は得られたX線強度のデータを基に画像を再構成して、被検体410の断層像データを出力する。断層像データはコンピュータ416に送られ、画像表示装置417で断層像を表示し、断層像データを画像記録装置418に記憶することができる。
【0055】
そして、本実施例における高電圧発生装置の構造図を図2に示す。本実施例では3段の変圧器と整流器によって構成されているが、発生電圧等を考慮し、段数は任意でかまわない。本実施例における高電圧発生装置はスキャナ回転盤201に搭載されている。本実施例における高電圧発生装置を構成する変圧器205−1〜3と整流器207−1〜3の装置の配置は図4に示したスキャナ回転盤201の円周に対してそれぞれの配置位置関係が垂直方向になるように積層することが好ましい。特に、各部品はスキャナ回転盤201が回転する際に発生する遠心力に対して圧縮される方向に積層することが好ましい。変圧器205−1〜3は外部の周波数変換器から数十kHzの交流が入力される。変圧器203はそれぞれ一次巻線202−1〜3,二次巻線203−1〜3,鉄心204−1〜3で構成される。一次巻線202−1〜3はそれぞれ並列に接続されている。
【0056】
整流器207−1〜3は変圧器205−1〜3の二次巻線に接続され、交流を直流に変換する。整流器207−1〜2は次段の整流器207−2〜3の低圧側出力端に接続される。最上段の整流器207−3には高電圧出力線212が接続されX線管に高電圧直流が供給される。変圧器205−1〜3および整流器207−1〜3の間には金属導体210−1〜2があることが望ましい。また、最上段の変圧器205−3と整流器207−3の上部にも金属導体210−3を設置することが望ましい。
【0057】
金属導体210−1〜3とよびスキャナ回転盤201と、変圧器205−1〜3および整流器207−1〜3の間には絶縁体206−1a〜3a,206−1b〜3b,208−1〜3を挿入してもよい。絶縁体206−1a〜3a,206−1b〜3b,208−1〜3はプラスチックやゴム等が望ましい。金属導体210−1〜3は変圧器205−1〜3と整流器207−1〜3の発熱を高電圧発生装置の外部に熱伝達する。金属導体210−1〜3には放熱を促進するために、放熱フィン211−1a〜3a,211−1b〜3bを接続してもよい。金属導体210−1〜3は銅,アルミニウム,鉄、およびこれらを含む合金で構成される。また、金属導体210−1〜3は板状が望ましい。更に、図2では変圧器205−1〜3側と整流器207−1〜3側に金属導体210−1〜3が貫通した構造であるが、貫通していなくても良い。金属導体210−1〜3は変圧器205−1〜3および整流器207−1〜3に絶縁体206−1a〜3a,206−1b〜3bを介して固定される。
【0058】
変圧器205−1〜3および整流器207−1〜3はモールド樹脂部209−1〜3でモールドした構造とすることにより絶縁信頼性を高めることができる。樹脂はエポキシ樹脂,ウレタン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂等のエンジニアリングプラスチックや、シリコーンゴム等のゴムで、モールド可能なものが望ましい。金属導体210−1〜2は上下にある整流器を結ぶ導体と接続されており、一定の電位を与えることにより絶縁信頼性を高めることができる。金属導体210−1〜3は整流器207−1〜3に接続する部分と、変圧器205−1〜3に接続する部分に電気的に分割し、それぞれと接続することにより、金属導体210−1〜3との電位差を小さくすることができ、更に絶縁信頼性を高めることができる。
【0059】
変圧器205−1〜3および整流器207−1〜3は板状であり、貫通する穴を設けてもよい。樹脂モールドの際に未硬化の樹脂が通り抜けられるようにすることで、モールド樹脂を全体に隙間無く流すことができる。また、硬化時にモールド樹脂は金属導体210−1〜2を挟んで収縮するので、金属導体210−1〜2とモールド樹脂部209−1〜3の間の剥離を防止することができる。この穴の形状は任意でよいが、直径数mmの穴を数
mm間隔であけてもよいし、スリット状の穴でもよい。このような構造とすることにより絶
縁信頼性が高く、各部品の放熱に効果的な高電圧発生装置を実現することが可能である。
【実施例2】
【0060】
本発明における第二の実施の形態を説明する。
【0061】
本実施例の電気回路を図1に示す第一の実施例と同様である。
【0062】
本実施例における高電圧発生装置の構造図を図3に示す。本実施例では3段の変圧器と整流器によって構成されているが、発生電圧等を考慮し、段数は任意でかまわない。本実施例における高電圧発生装置はスキャナ回転盤201に搭載されている。本実施例における高電圧発生装置を構成する変圧器305−1〜3と整流器307−1〜3の装置の配置は図4に示したスキャナ回転盤201の円周に対してそれぞれの配置位置関係が垂直方向になるように積層することが好ましい。
【0063】
特に、各部品はスキャナ回転盤201が回転する際に発生する遠心力に対して圧縮される方向に積層することが好ましい。変圧器305−1〜3は外部の周波数変換器から数十kHzの交流が入力される。変圧器303−1〜3はそれぞれ一次巻線302−1〜3,二次巻線303−1〜3,鉄心304−1〜3で構成される。一次巻線302−1〜3はそれぞれ並列に接続されている。整流器307−1〜3は変圧器305−1〜3の二次巻線に接続され、交流を直流に変換する。整流器307−1〜2は次段の整流器307−2〜3の低圧側出力端に接続される。最上段の整流器307−3には高電圧出力線312が接続されX線管に高電圧直流が供給される。変圧器305−1〜3および整流器307−1〜3の間には金属導体310−1〜2があることが望ましい。また、最上段の変圧器305−3と整流器307−3の上部にも金属導体310−3を設置することが望ましい。
金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bおよびスキャナ回転盤301と、変圧器305−1〜3および整流器307−1〜3の間には絶縁体306−1a〜3a,306−1b〜3b,308−1〜3を挿入してもよい。絶縁体306−1a〜3a,306−1b〜3b,308−1〜3はプラスチックやゴム等が望ましい。金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bは変圧器305−1〜3と整流器307−1〜3の発熱を高電圧発生装置の外部に熱伝達する。
【0064】
金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bは銅,アルミニウム,鉄、およびこれらを含む合金で構成される。金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bは板状が望ましい。金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bそれぞれの間には空隙を設けて、冷媒流路311−1〜2を設ける。これにより冷媒流路311−1〜2および金属導体310−3bの上面に冷媒を外部より流すことで放熱を効果的に行うことができる。冷媒としては、空気,水,鉱油やシリコーン油等の絶縁油,六フッ化硫黄等の絶縁ガスが望ましい。金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bは表面に冷却用フィンを設けても良い。
【0065】
また、図2では変圧器305−1〜3側と整流器307−1〜3側に金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bが貫通した構造であるが、貫通していなくても良い。金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bは変圧器305−1〜3および整流器307−1〜3に絶縁体306−1a〜3a,306−1b〜3bを介して固定される。変圧器305−1〜3および整流器307−1〜3はモールド樹脂部309−1〜3でモールドした構造とすることにより絶縁信頼性を高めることができる。樹脂はエポキシ樹脂,ウレタン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂等のエンジニアリングプラスチックや、シリコーンゴム等のゴムで、モールド可能なものが望ましい。金属導体310−2a,310−1b〜2bは上下にある整流器を結ぶ導体と接続されており、一定の電位を与えることにより絶縁信頼性を高めることができる。金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bは整流器307−1〜3に接続する部分と、変圧器305−1〜3に接続する部分に電気的に分割し、それぞれと接続することにより、金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bとの電位差を小さくすることができさらに絶縁信頼性を高めることができる。
【0066】
変圧器305−1〜3および整流器307−1〜3は板状であり、貫通する穴を設けてもよい。樹脂モールドの際に未硬化の樹脂が通り抜けられるようにすることで、モールド樹脂を各段に隙間無く流すことができる。また、硬化時にモールド樹脂は金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bを挟んで収縮するので、金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bとモールド樹脂部309−1〜3の間の剥離を防止することができる。この穴の形状は任意でよいが、直径数mmの穴を数mm間隔であけてもよいし、スリット
状の穴でもよい。
【0067】
金属導体310−2a〜3a,310−1b〜3bは板状ではなく、1本または複数のパイプ状でもよい。このような構造とすることにより絶縁信頼性が高く、各部品の放熱に効果的な高電圧発生装置を実現することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は高電圧大電流を発生する高電圧発生装置に適用することが可能であり、特に可動する装置に適した高電圧発生装置を提供することを実現している。
【符号の説明】
【0069】
101 商用電源
102 周波数変換器
103−1〜n,205−1〜3,205−1〜3 変圧器
104−1〜n,207−1〜3,207−1〜3 整流器
105 X線管
106 電力伝達機構
107 高電圧発生装置
201 スキャナ回転盤
202−1〜3,302−1〜3 一次巻線
203−1〜3,203−1〜3 二次巻線
204−1〜3,204−1〜3 鉄心
206−1a〜3a,206−1b〜3b,208−1〜3,306−1a〜3a,306−1b〜3b,308−1〜3 絶縁体
209−1〜3,209−1〜3 モールド樹脂部
210−1〜3,310−2a〜3a,310−1b〜3b 金属導体
211−1a〜3a,211−1b〜3b 放熱フィン
212,312 高電圧出力線
311 冷媒流路
403 電力伝達用ブラシ
405 電力伝達用スリップリング
408 X線ビーム
409 寝台
410 被検体
411 検出器
412 データ収集システム
413 データ伝達用スリップリング
414 データ伝達用ブラシ
415 画像再構成装置
416 コンピュータ
417 画像表示装置
418 画像記録装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変圧器と整流器とを有する直流発生回路の出力端を直列にn段接続し、前記直流発生回路の個々の出力電圧のn倍の直流電圧を得るX線CT用高電圧発生装置において、
前記直流発生回路は被検体の周囲を回転するスキャナ回転盤に固定され、かつ、
該スキャナ回転盤が回転することにより発生する遠心力の方向に前記直流発生回路をn段積み上げた構造であることを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項2】
請求項1のX線CT用高電圧発生装置において、
前記直流発生回路はn段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間には金属導体を挟んだ構造を備えることを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項3】
請求項2のX線CT用高電圧発生装置において、
n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に挟んだ前記金属導体にn段目の前記直流発生回路の出力電圧を印加することを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項4】
請求項3のX線CT用高電圧発生装置において、前記直流発生回路は絶縁体樹脂によりモールドされている構造であることを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項5】
請求項4のX線CT用高電圧発生装置において、前記金属導体は複数の貫通穴を有し、前記絶縁体樹脂をモールドする際に前記絶縁体樹脂が前記貫通穴を流動する構造であることを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項6】
請求項3のX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間には絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項7】
請求項4のX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項8】
請求項5のX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項9】
変圧器と整流器とを有する直流発生回路の出力端を直列にn段接続し、前記直流発生回路の個々の出力電圧のn倍の直流電圧を得るX線CT用高電圧発生装置において、
前記直流発生回路は被検体の周囲を回転するスキャナ回転盤に固定され、該スキャナ回転盤が回転することにより発生する遠心力の方向に前記直流発生回路をn段積み上げた構造であり、n段目前記変圧器と(n+1)段目前記変圧器の間には変圧器間金属導体を挟み、n段目前記整流器と(n+1)段目前記整流器の間には整流器間金属導体を挟み、前記変圧器間金属導体と前記整流器間金属導体は電気的に絶縁されており、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に挟んだ前記整流器間金属導体にn段目の前記直流発生回路の出力電圧を印加することを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項10】
請求項9のX線CT用高電圧発生装置において、前記直流発生回路は絶縁体樹脂によりモールドされている構造であることを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項11】
請求項10のX線CT用高電圧発生装置において、前記金属導体は複数の貫通穴を有し、前記絶縁体樹脂をモールドする際に前記絶縁体樹脂が前記貫通穴を流動する構造であることを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項12】
請求項9のX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間には絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項13】
請求項10のX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。
【請求項14】
請求項11のX線CT用高電圧発生装置において、n段目の前記直流発生回路と(n+1)段目の前記直流発生回路の間に絶縁性冷媒を流す通路を備えたことを特徴とするX線CT用高電圧発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−244741(P2010−244741A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−89668(P2009−89668)
【出願日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(000153498)株式会社日立メディコ (1,613)
【Fターム(参考)】