ｃｉｓ−及びｔｒａｎｓ−３−メチル−γ−デカラクトンの混合物の使用及び前記混合物を含む香料物質及び香料製品の組成物
２：３〜３：２のモル比でcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンを含む混合物のジャスモン香料としての使用が記載されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物の使用、そのような混合物及び香料製品（perfumed article)を含む香料組成物、及び香料組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
多くの香料がすでに存在するにもかかわらず、香料業界においては、それらの主要な性質、つまり香料の性質のほかに、例えば、ある種の適用条件下においてより安定であること、より高収率で付着能力が高いこと、又は他の香料との相乗効果のために官能分布を向上させることのような追加のプラスの第二の性質を有する新規香料に関する一般的な要求が更に存在する。
したがって、例えば、更に多くの特徴及び良好な官能分布を有する物質を用いることにより、配合物中の香料の使用量及び数を減少させることができ、消費者及び消費財の香料付けにおける供給源を持続的に保持しうる。
したがって、香料業界においてはより良好な内容のある官能分布を有する更なる香料が要求される。
特に、香料業界においては、ジャスモンの香りを有する香料(ジャスモン香料)に関する要求がある。ジャスモンの香りとは、本明細書においては、天然に産出するcis-ジャスモンの香りと同様な香りと理解される。cis-ジャスモンの香りは、文献においては、ジャスミン及び桜の花を連想させる甘い花のような希釈液中のフルーツのような、セロリのような香りであると記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
従って、新規ジャスモン香料を提供することが本発明の第一の目的である。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
本発明によれば、２：３．５〜３．５：２のモル比でcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンを含む混合物をジャスモン香料として使用することによりこの第一の目的が達成される。
したがって、cis-又はtrans-3-メチル-γ-デカラクトンという用語は、純粋な(cis-又はtrans)エナンシオマー及びそれらのエナンシオマー混合物、特にラセミ混合物を含む。
本発明は、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの個々の物質はジャスモン香料ではないけれども、それらの混合物はジャスモン香料として適するという驚くべき知見に基づく。
cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物の構造式は下式で示される。
【０００５】
【化１】
【０００６】
cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物及び個々の化合物は以下の文献から公知である。
Chem. Express 1992, 7, 901には、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンのラセミ混合物の光化学合成が記載されている。
Synlett 2001, 5, 629には、クロチルスタナン試薬及びヘプタナールを基剤とする固相系におけるcis,trans-3-メチル-γ-デカラクトンの合成が記載されている。
J. Am. Chem. Soc. 1979, 101, 4752には、cis/trans-3-メチル-γ-デカラクトンラセミ化合物の調製のための電気化学的変異体が記載されている。香りに関する記載は提供されていない。
Helv. Chim. Acta 2001, 84, 3428及びJ. Org. Chem. 2002, 67, 3802には、cis-3-メチル-γ-デカラクトンのエナンシオ選択性合成が記載されている。
R. Kaiserは、彼の本“Vom Duft der Orchideen”, Ed.: Editions Roche, F. Hoffmann-LaRoche AG, Basel, 1993において、初めて事実上のcis-3-メチル-γ-デカラクトンの存在について記載する(Aeringis Kirkii)。
Izvestiya Akademii Nauk SSSR, Seriya Khimicheskaya, 1971, 2, 389には、cis/trans-ラクトンの調製に関する一般仕様が提供されている。cis/trans-3-メチル-γ-デカラクトン物質自体は明白に言及されていないが、それは一般仕様から調製されうる。
【０００７】
J. Essent. Oil Res. 1996, 8, 587には、物質3-メチル-4-デカノリドが血のような赤いオレンジであることが記載され、香りの記載は、ラクトンのような、桃、ココナッツの香りと記載されている。
Proceedings of the 9th Congress of Ess.Oils (Singapore) 1984, Book 3, 69には、物質がtrans構造を有する、典型的にはラクトンの特徴を有するクラリー・セージ油の新規成分として言及されている。
Nat. Product Lett. 1999, 13, 239には、cis化合物(3R,4R)-3-メチル-4-デカノリド及び(3S,4S)-3-メチル-4-デカノリドのエナンシオ選択性合成が記載されている。分光分析データは提供されているが、香りの記載はない。
JP-A2 2000-086647には、cis-3-メチル-γ-デカラクトンの両方のエナンシオマーのエナンシオ選択性合成が記載されている。香油及び香料における使用が記載されている。
JP-A2 09-169624は、練り歯磨き及びうがい薬における抗菌活性成分としてのC11-C16-γ-の適用に関する。
純粋な異性体より２つの異性体の混合物のほうが香料として適するという事実は驚くべきことである。
したがって、香料合成化学者及び配合香水屋の主要な注目は、一般的には、異なる立体異性体を有する化合物を用いる場合には、好ましくは単離、分析、製造及び使用されるべきものは、最も大きな効果を有するか最も典型的な香りである構造のものであるという事実に関する。実際の研究においては、cis-3-メチル-γ-デカラクトンに関しては臭気閾値が２４．６μg/l(水から)であり、trans-3-メチル-γ-デカラクトンに関しては臭気閾値が２１６μg/l(水から)であった。したがって、香水屋はまた１〜６の等級で２種類の異性体の強度を分類した(以下を参照されたい)。香水屋には更に評価のために種々の混合物が提供された。
【０００８】
【表１】
【０００９】
しかしながら、驚くべきことに、香水屋はココナッツの特徴を有する純粋なcis異性体又は果実の桃の特徴を有する純粋なtrans異性体を官能的に最も価値のある製品として評価せず、前述の表によればcis/transモル比が６０：４０又は４０：６０(すなわち３：２又は２：３)の２つの異性体の混合物を評価した。このことは、嗅覚の評価及び芳香帯片への付着性及び発散性のような適用基準の両方に関して当てはまる。
異性体の最適混合物比は、３６．４〜６３．６％のcis濃度及び対応する６３．６〜３６．４％のtrans濃度である。
本発明の更なる面は、trans-3-メチル-γ-デカラクトンにより生み出される桃の香りを増大させるための、trans-3-メチル-γ-デカラクトンを含む香料組成物におけるcis-3-メチル-γ-デカラクトンの使用に関する。興味深いことに、trans-3-メチル-γ-デカラクトンの桃の香りは、cis化合物自体は桃の香りがしないのに、cis-3-メチル-γ-デカラクトンの添加により増大しうる。cis化合物は増強剤として作用する。前述のことから、純粋なcis又は純粋なtrans化合物のいずれにおいても検出されないジャスモンの香りの特徴が同時に添加される。
【００１０】
本発明はまた、ジャスモンの香りを生み出す、増大させる又は改質するのに十分な量の、モル比が２：３．５〜３．５：２のcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を香料組成物に添加する、香料組成物においてジャスモンの香りを生み出す、増大させる又は改質する方法に関する。したがって、例えば、もともとジャスモンの香りのない香料組成物が基礎となる原料として使用される場合には、この香料組成物にはcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの前記混合物を添加することによりジャスモンの香りが提供されうる。もちろん、製造される香料組成物内にはジャスモンの香りを提供するのに十分な量の混合物が使用されなければならない。すでにジャスモンの香りがある香料組成物の場合には、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を添加することによりジャスモンの香りの増大又は改善がなされうる。
本発明は更に、強い桃の香り及びジャスモンの香りを有する香料組成物の調製方法であって、
−強い桃の香りのない基礎となる香料組成物を調製し、
−前記基礎となる香料組成物を、(i)化合物cis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンを２：３．５〜３．５：２のcis/transモル比で使用し、(ii)使用する化合物の総量が強い桃の香り及びジャスモンの香りを生み出すのに十分であり、かつ、(iii)使用するtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの量が、cis-3-メチル-γ-デカラクトンの不在下では強い桃の香りを生み出すのに十分ではない、という条件で、化合物cis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンと混合する、
工程を用いる方法に関する。
【００１１】
本発明によるこの方法を用いると、強い桃の香りのない基礎となる香料組成物を基礎として、それ自体は弱い桃の香りしか生み出せない化合物(trans-3-メチル-γ-デカラクトン)、更にtrans-3-メチル-γ-デカラクトンにより生み出される桃の香りを増大させるのに適する、増強剤として添加される化合物(cis-3-メチル-γ-デカラクトン)を添加することにより強い桃の香りを有する香料組成物が調製される。
本発明はまた、香料組成物においてtrans-3-メチル-γ-デカラクトンにより生み出される桃の香りを増大させる方法であって、有効量のcis-3-メチル-γ-デカラクトンを香料組成物に添加する方法に関する。
本発明の主題はまた、ジャスモンの香りを生み出す量の、cis/transモル比が２：３．５〜３．５：２のcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を含むジャスモンの香りを有する香料組成物又は香料製品であって、使用されるcis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンはいずれも独力ではジャスモンの香りを生み出さない香料組成物又は香料製品である。
そのような香料組成物又はそれによるそのような香料製品は強い桃の香りを有する。
ジャスモンの香りを有する香料組成物が香油組成物である場合には、使用するcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物の量は、好ましくは香油組成物の総質量に対して０．０１〜９９．９質量％であり、好ましくは０．１〜９０質量％、特に好ましくは０．５〜７０質量％である。
【００１２】
本発明にしたがって使用される混合物の嗅覚特性、物質特性(例えば、一般的な化粧品溶剤に対する溶解性、その種の製品の一般的なその他の成分との相溶性、等)、及び毒物学的無害は、本発明の目的に特に適することを明確に示す。
ジャスモンの香りを製造するのに十分であるばかりでなく、桃又はココナッツのような香りの特徴を生み出す、改質する及び/又は増大させるのに十分な量のcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を含む本発明による香料組成物又は香料製品が特に好ましい。
本発明による香料組成物においては、ジャスモン又は、桃、ココナッツ及びラクトンのような香りの特徴はさまざまに変化させて使用されうる。香料の香りの以下の例(“Jenny”)は、明らかにcis/trans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物の嗅覚効果を示す。“Jenny”タイプの香油は、花のような、現代的かつ透明な特徴がありうる。基礎となる香油はすでにtrans-3-メチル-γ-デカラクトンを含む。cis-3-メチル-γ-デカラクトンの添加により、果実の(桃のような)特徴が驚くべきほど明らかに増大され、香料組成物もジャスモンの特徴を得る。
cis-/trans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物(２:３．５〜３．５:２のモル比)は、その嗅覚の性質にもかかわらず、香料組成物において使用するのに適する。cis/trans混合物は、複数のその他の香料と組み合わせて多くの製品に使用されうる。化合物は、特に有利に種々の割合で他の香料と組み合わせて新規香料組成物としうる。
【００１３】
桃、ココナッツ及びラクトンの特徴を有する香料組成物は、例えば、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を基礎となる香料組成物の成分と混合することにより調製しうる。その際、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物は、基礎となる香料組成物の香りを改質及び/又は増大させるのに十分な量が使用される。
本発明にしたがって使用される混合物が有利に組み合わせうる香料の例は、例えば、S. Arctander, Perfume and Flavor Chemicals, Vols. I and II, Montclair, N. J., 1969, self-published、又はK. Bauer, D. Garbe and H. Surburg, Common Fragrance and Flavor Materials, 4rd. Ed., Wiley-VCH, Weinheim 2001に見いだされる。
個々には以下のものがある。
例えば以下のような精油、濃縮物、無水物、樹脂、ガム樹脂、バルサム及びチンキのような天然原料からの抽出物。
アンバーグリースチンキ、アミリス(amyris)油、アンゲリカ種油、アンゲリカ根油、アニス油、カノコソウ油、バジル油、木コケ無水物、ベイ油、アーテミシア油、ベンゾイン樹脂、ベルガモット油、蜜蝋無水物、バーチ・タール・オイル、苦扁桃油、豆葉油、ミカン科の木の葉油、カブレウバ(cabreuva)油、ジュニバータール油、菖蒲油、樟脳油、カナンガ油、カルダモン油、カスカリラ油、カッシア油、カッシア無水物、海狸香無水物、ニオイヒバ油、セダー油、シスタス(cistus)油、シトロネラ油、レモン油、コパイババルサム、コパイババルサム油、コリアンダー油、コスタス(costus)根油、クミン油、ヒノキ油、ダバナ(davana)油、ディルの葉油、ディル種油、若芽の水(eau de brouts)無水物、オークのコケ無水物、エレミ油、タラゴン油、ユーカリシトリオドラ油、ユーカリ油、ウイキョウ油、スプルース葉油、ガルバヌム油、ガルバヌム樹脂、ゼラニウム油、グレープフルーツ油、グアヤク木油、グルユネンバルサム、グルユネンバルサム油、ヘリクリサム(helichrysum)無水物、ヘリクリサム油、ジンジャー油、イリス根無水物、イリス根油、ジャスミン無水物、ショウブ油、青色のカムミール油、ローマのカムミール油、ニンジン種油、カスカリラ油、松葉油、スペアミント油、カラウェー油、ラブダナム油、ラブダナム無水物、ラブダナム樹脂、ラバンジン無水物、ラバンジン油、ラベンダー無水物、ラベンダー油、レモングラス油、ラベージ油、蒸留したライム油、圧搾したライム油、リナロア(linaloa)油、リトシー・キュービバ油、ベイリーフ油、ニクズク花油、マジョラム油、マンダリン油、マッソイ(massoi)の樹皮油、ミモザ無水物、麝香種油、麝香チンキ、クラリー・セージ油、ニクズク油、ミルラ無水物、ミルラ油、ミルテ油、丁子葉油、丁子花油、橙花油、オリバナム無水物、オリバナム油、オポパナクス油、オレンジ花無水物、オレンジ油、オレガノ油、パルマローザ油、パチョリ油、シソ油、ペルーバルサム油、パセリ葉油、パセリ種油、プチグレン油、ハッカ油、コショウ油、ピメント油、松根油、ポレイハッカ油、バラ無水物、バラ木油、バラ油、ローズマリー油、ダルマチアのセージ油、スペインのセージ油、ビャクダン油、セロリ種油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、スティラックス油、マンジュギク油、モミ葉油、ティーツリー油、テルペンタイン(terpentine)油、タイム油、トルーバルサム油、トンカ無水物、月下香無水物、バニラエッセンス、スミレの花びら無水物、バーベナ油、ベチベル油、ジュニパーベリー油、ブドウ酒酵母油、ヨモギ油、ウィンターグリーン油、イランイラン油、ヒソップ油、シベット無水物、桂皮葉油、桂皮樹皮油及びそれらの留分、又はそれらから単離された成分。
【００１４】
例えば以下のような炭化水素からの個々の香料。
3-カレン、α-ピネン、β-ピネン、α-テルピネン、γ-テルピネン、p-シメン、ビサボレン、カンフェン、カリオフィレン、セドレン、ファルネセン、リモネン、ロンギホレン、ミルセン、オシメン、バレンセン(valencene)、(E,Z)-1,3,5-ウンデカトリエン、スチレン、ジフェニルメタン。
例えば以下のような脂肪族アルコールからの個々の香料。
ヘキサノール、オクタノール、3-オクタノール、2,6-ジメチルヘプタノール、2-メチル-2-ヘプタノール、2-メチル-2-オクタノール、(E)-2-ヘキサノール、(E)-及び(Z)-3-ヘキサノール、1-オクテン-3-オール、3,4,5,6,6-ペンタメチル-3/4-ヘプテン-2-オール及び3,5,6,6-テトラメチル-4-メチレンヘプタン-2-オールの混合物、(E,Z)-2,6-ノナジエノール、3,7-ジメチル-7-メトキシオクタン-2-オール、9-デセノール、10-ウンデセノール、4-メチル-3-デセン-5-オール。
例えば以下のような脂肪族アルデヒド及びそのアセタールからの個々の香料。
ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、トリデカナール、2-メチルオクタナール、2-メチルノナナール、(E)-2-ヘキセナール、(Z)-4-ヘプテナール、2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、10-ウンデセナール、(E)-4-デセナール、2-ドデセナール、2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール、2,6,10-トリメチル-5,9-ウンデカジエナール、ヘプタナールジエチルアセタール、1,1-ジメトキシ-2,2,5-トリメチル-4-ヘキセン、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、1-(1-メトキシプロポキシ)-(E/Z)-3-ヘキセン。
【００１５】
例えば以下のような脂肪族ケトン及びそのオキシムからの個々の香料。
2-ヘプタノン、2-オクタノン、3-オクタノン、2-ノナノン、5-メチル-3-ヘプタノン、5-メチル-3-ヘプタノンオキシム、2,4,4,7-テトラメチル-6-オクテン-3-オン、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン。
例えば以下のような脂肪族含硫黄化合物からの個々の香料。
3-メチルチオヘキサノール、3-メチルチオヘキシルアセテート、3-メルカプトヘキサノール、3-メルカプトヘキシルアセテート、3-メルカプトヘキシルブチレート、3-アセチルチオヘキシルアセテート、1-メンテン-8-チオール。
例えば以下のような脂肪族ニトリルからの個々の香料。
2-ノネニトリル、2-ウンデセンニトリル、2-トリデセンニトリル、3,12-トリデカジエンニトリル、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエンニトリル、3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル。
例えば以下のような脂肪族カルボン酸のエステルからの個々の香料。
(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルホルメート、エチルアセトアセテート、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、3,5,5-トリメチルヘキシルアセテート、3-メチル-2-ブテニルアセテート、(E)-2-ヘキセニルアセテート、(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルアセテート、オクチルアセテート、3-オクチルアセテート、1-オクテン-3-イルアセテート、エチルブチレート、ブチルブチレート、イソアミルブチレート、ヘキシルブチレート、(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルイソブチレート、ヘキシルクロトネート、エチルイソバレレート、エチル-2-メチルペンタノエート、エチルヘキサノエート、アリルヘキサノエート、エチルヘプタノエート、アリルヘプタノエート、エチルオクタノエート、エチル-(E,Z)-2,4-デカジエノエート、メチル-2-オクチノエート、メチル-2-ノニノエート、アリル-2-イソアミロキシアセテート、メチル-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノエート、4-メチル-2-ペンチルクロトネート。
【００１６】
例えば以下のような非環式テルペンアルコールからの個々の香料。
シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、ラバンズロール、ネロリドール、ファルネソール、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロゲラニオール、2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、2,6-ジメチルオクタン-2-オール、2-メチル-6-メチレン-7-オクテン-2-オール、2,6-ジメチル-5,7-オクタジエン-2-オール、2,6-ジメチル-3,5-オクタジエン-2-オール、3,7-ジメチル-4,6-オクタジエン-3-オール、3,7-ジメチル-1,5,7-オクタトリエン-3-オール、2,6-ジメチル-2,5,7-オクタトリエン-1-オール、及びそれらのホルメート、アセテート、プロピオネート、イソブチレート、ブチレート、イソバレレ−ト、ペンタノエート、ヘキサノエート、クロトネート、チグリネート及び3-メチル-2-ブテノエート。
例えば以下のような非環式テルペンアルデヒド及びケトンからの個々の香料。
ゲラニアール、ネラール、シトロネラール、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、7-メトキシ-3,7-ジメチルオクタナール、2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール、ゲラニルアセトン、及びゲラニアール、ネラール、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナールのジメチル及びジエチルアセテート。
例えば以下のような環式テルペンアルコールからの個々の香料。
メントール、イソプレゴール、α-テルピネオール、テルピネオール-4、メンタン-8-オール、メンタン-1-オール、メンタン-7-オール、ボルネオール、イソボルネオール、リナロールオキシド、ノポール、セドロール、アンブリノール(ambrinol)、ベチベロール(vetiverol)、グアイオール、及びそれらのホルメート、アセテート、プロピオネート、イソブチレート、ブチレート、イソバレレ−ト、ペンタノエート、ヘキサノエート、クロトネート、チグリネート及び3-メチル-2-ブテノエート。
【００１７】
例えば以下のような環式テルペンアルデヒド及びケトンからの個々の香料。
メントン、イソメントン、8-メルカプトメンタン-3-オン、カルボン、樟脳、フェンチョン、α-イオノン、β-イオノン、α-n-メチルイオノン、β-n-メチルイオノン、α-イソメチルイオノン、β-イソメチルイオノン、α-鉄(?)、α-ダマスコン(damascene)、β-ダマスコン、β-ダマスセノン、δ-ダマスコン、γ-ダマスコン,1-(2,4,4-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、1,3,4,6,7,8a-ヘキサヒドロ-1,1,5,5-テトラメチル-2H-2,4a-メタノナフタレン-8(5H)-オン、2-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテナール、ノートカトン、ジヒドロノートカトン、4,6,8-メガスチグマトリエン-3-オン、α-シネンサール(sinensal)、β-シネンサール、アセチル化セダー油(メチルセドリルケトン)。
例えば以下のような環式アルコールからの個々の香料。
4-tert-ブチルシクロヘキサノール、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノール、3-イソカンフィルシクロヘキサノール、2,6,9-トリメチル-Z2,Z5,E9-シクロドデカトリエン-1-オール、2-イソブチル-4-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール。
例えば以下のような脂環式アルコールからの個々の香料。
α,3,3-トリメチルシクロヘキシルメタノール、1-(4-イソプロピルシクロヘキシル)エタノール、2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)ブタノール、2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-2-ブテン-1-オール、2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-2-ブテン-1-オール、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-ペンタン-2-オール、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール、3,3-ジメチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール、1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ペンタン-3-オール、1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ヘキサン-3-オール。
【００１８】
例えば以下のような環式及び脂環式エーテルからの個々の香料。
シネオール、セドリルメチルエーテル、シクロドデシルメチルエーテル、1,1-ジメトキシシクロドデカン、(エトキシメトキシ)シクロドデカン、α-セドレンエポキシド、3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、3a-エチル-6,6,9a-トリメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、1,5,9-トリメチル-13-オキサビシクロ[10.1.0]トリデカ-4,8-ジエン、バラ酸化物、2-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-5-メチル-5-(1-メチルプロピル)-1,3-ジオキサン。
例えば以下のような環式及び多環式ケトンからの個々の香料。
4-tert-ブチルシクロヘキサノン、2,2,5-トリメチル-5-ペンチルシクロペンタノン、2-ヘプチルシクロペンタノン、2-ペンチルシクロペンタノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-cis-2-ペンテン-1-イル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-2-ペンチル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-4-シクロペンタデセノン、3-メチル-5-シクロペンタデセノン、3-メチルシクロペンタデカノン、4-(1-エトキシビニル)-3,3,5,5-テトラメチルシクロヘキサノン、4-tert-ペンチルシクロヘキサノン、5-シクロヘキサデセン-1-オン、6,7-ジヒドロ-1,1,2,3,3-ペンタメチル-4(5H)-インダノン、8-シクロヘキサデセン-1-オン、9-シクロヘプタデセン-1-オン、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデカノン。
【００１９】
例えば以下のような脂環式アルデヒドからの個々の香料。
2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、2-メチル-4-(2,2,6-トリメチル-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテナール、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、4-(4-メチル-3-ペンテン-1-イル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド。
例えば以下のような脂環式ケトンからの個々の香料。
1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)-4-ペンテン-1-オン、2,2-ジメチル-1-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-1-プロパノン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、2,3,8,8-テトラメチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2-ナフタレニルメチルケトン、メチル-2,6,10-トリメチル-2,5,9-シクロドデカトリエニルケトン、tert-ブチル-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)ケトン。
例えば以下のような環式アルコールのエステルからの個々の香料。
2-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、4-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、2-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、4-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、3,3,5-トリメチルシクロヘキシルアセテート、デカヒドロ-2-ナフチルアセテート、2-シクロペンチルシクロペンチルクロトネート、3-ペンチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアセテート、デカヒドロ-2,5,5,8a-テトラメチル-2-ナフチルアセテート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5,又は6-インデニルアセテート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5,又は6-インデニルプロピオネート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5,又は6-インデニルイソブチレート、4,7-メタノオクタヒドロ-5,又は6-インデニルアセテート。
【００２０】
例えば、1-シクロヘキシルエチルクロトネートのような脂環式アルコールのエステルからの個々の香料。
例えば以下のような脂環式カルボン酸のエステルからの個々の香料。
アリル-3-シクロヘキシルプロピオネート、アリルシクロヘキシロキシアセテート、cis-及びtrans-メチルジヒドロジャスモネート、cis-及びtrans-メチルジャスモネート、メチル-2-ヘキシル-3-オキソシクロペンタンカルボキシレート、エチル-2-エチル-6,6-ジメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート、エチル-2,3,6,6-テトラメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート、エチル-2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-アセテート。
例えば以下のようなアリール脂肪族（araliphatic)アルコールからの個々の香料。
ベンジルアルコール、1-フェニルエチルアルコール、2-フェニルエチルアルコール、3-フェニルプロパノール、2-フェニルプロパノール、2-フェノキシエタノール、2,2-ジメチル-3-フェニルプロパノール、2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)プロパノール、1,1-ジメチル-2-フェニルエチルアルコール、1,1-ジメチル-3-フェニルプロパノール、1-エチル-1-メチル-3-フェニルプロパノール、2-メチル-5-フェニルペンタノール、3-メチル-5-フェニルペンタノール、3-フェニル-2-プロペン-1-オール、4-メトキシベンジルアルコール、1-(4-イソプロピルフェニル)エタノール。
【００２１】
例えば以下のようなアリール脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸のエステルからの個々の香料。
ベンジルアセテート、ベンジルプロピオネート、ベンジルイソブチレート、ベンジルイソバレレート、2-フェニルエチルアセテート、2-フェニルエチルプロピオネート、2-フェニルエチルイソブチレート、2-フェニルエチルイソバレレート、1-フェニルエチルアセテート、α-トリクロロメチルベンジルアセテート、α,α-ジメチルフェニルエチルアセテート、α,α-ジメチルフェニルエチルブチレート、シンナミルアセテート、2-フェノキシエチルイソブチレート、4-メトキシベンジルアセテート。
例えば以下のようなアリール脂肪族エーテルからの個々の香料。
2-フェニルエチルメチルエーテル、2-フェニルエチルイソアミルエーテル、2-フェニルエチル-1-エトキシエチルエーテル、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール、ヒドロアトロパアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドグリセロールアセタール、2,4,6-トリメチル-4-フェニル-1,3-ジオキサン、4,4a,5,9b-テトラヒドロインデノ[1,2-d]-m-ジオキシン、4,4a,5,9b-テトラヒドロ-2,4-ジメチルインデノ[1,2-d]-m-ジオキシン。
例えば以下のような芳香族及びアリール脂肪族アルデヒドからの個々の香料。
ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、3-フェニルプロパナール、ヒドロアトロパアルデヒド、4-メチルベンズアルデヒド、4-メチルフェニルアセトアルデヒド、3-(4-エチルフェニル)-2,2-ジメチルプロパナール、2-メチル-3-(4-イソプロピルフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-イソブチルフェニル)プロパナール、3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール、桂皮アルデヒド、α-ブチル桂皮アルデヒド、α-アミル桂皮アルデヒド、α-ヘキシル桂皮アルデヒド、3-メチル-5-フェニルペンタナール、4-メトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-エトキシベンズアルデヒド、3,4-メチレンジオキシベンズアルデヒド、3,4-ジメトキシベンズアルデヒド、2-メチル-3-(4-メトキシフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-メチレンジオキシフェニル)プロパナール。
【００２２】
例えば以下のような芳香族及びアリール脂肪族ケトンからの個々の香料。
アセトフェノン、4-メチルアセトフェノン、4-メトキシアセトフェノン、4-tert-ブチル-2,6-ジメチルアセトフェノン、4-フェニル-2-ブタノン、4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン、1-(2-ナフタレニル)エタノン、2-ベンゾフラニルエタノン、(3-メチル-2-ベンゾフラニル)エタノン、ベンゾフェノン、1,1,2,3,3,6-ヘキサメチル-5-インダニルメチルケトン、6-tert-ブチル-1,1-ジメチル-4-インダニルメチルケトン、1-[2,3-ジヒドロ-1,1,2,6-テトラメチル-3-(1-メチルエチル)-1H-5-インデニル]エタノン、5',6',7',8'-テトラヒドロ-3',5',5',6',8',8'-ヘキサメチル-2-アセトナフトン。
例えば以下のような芳香族及びアリール脂肪族カルボン酸及びそのエステルからの個々の香料。
安息香酸、フェニル酢酸、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ヘキシル、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸ゲラニル、フェニル酢酸フェニルエチル、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、桂皮酸ベンジル、桂皮酸フェニルエチル、桂皮酸シンナミル、フェノキシ酢酸アリル、サリチル酸メチル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シクロヘキシル、サリチル酸cis-3-ヘキシル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸フェニルエチル、メチル-2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート、エチル-3-フェニルグリシデート、エチル-3-メチル-3-フェニルグリシデート。
【００２３】
例えば以下のような含窒素芳香族化合物からの個々の香料。
2,4,6-トリニトロ-1,3-ジメチル-5-tert-ブチルベンゼン、3,5-ジニトロ-2,6-ジメチル-4-tert-ブチルアセトフェノン、桂皮酸ニトリル、3-メチル-5-フェニル-2-ペンテンニトリル、3-メチル-5-フェニルペンタンニトリル、メチルアントラニレート、メチル-N-メチルアントラニレート、メチルアントラニレートと7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール又は2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルバルデヒドとのシッフ塩基、6-イソプロピルキノリン、6-イソブチルキノリン、6-sec-ブチルキノリン、2-(3-フェニルプロピル)ピリジン、インドール、スカトール、2-メトキシ-3-イソプロピルピラジン、2-イソブチル-3-メトキシピラジン。
例えば以下のようなフェノール、フェノールエーテル及びフェニルエステルからの個々の香料。
エスドラゴール、アネトール、オイゲノール、オイゲニルメチルエーテル、イソオイゲノール、イソオイゲニルメチルエーテル、チモール、カルバクロール、ジフェニルエーテル、β-ナフチルメチルエーテル、β-ナフチルエチルエーテル、β-ナフチルイソブチルエーテル、1,4-ジメトキシベンゼン、オイゲニルアセテート、2-メトキシ-4-メチルフェノール、2-エトキシ-5-(1-プロペニル)フェノール、p-クレジルフェニルアセテート。
例えば以下のような複素環化合物からの個々の香料。
2,5-ジメチル-4-ヒドロキシ-2H-フラン-3-オン、2-エチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-2H-フラン-3-オン、3-ヒドロキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン、2-エチル-3-ヒドロキシ-4H-ピラン-4-オン。
例えば以下のようなラクトンからの個々の香料。
1,4-オクタノリド、3-メチル-1,4-オクタノリド、1,4-ノナノリド、1,4-デカノリド、8-デセン-1,4-オリド、1,4-ウンデカノリド、1,4-ドデカノリド、1,5-デカノリド、1,5-ドデカノリド、4-メチル-1,4-デカノリド、1,15-ペンタデカノリド、cis-及びtrans-11-ペンタデセン-1,15-オリド、cis-及びtrans-12-ペンタデセン-1,15-オリド、1,16-ヘキサデカノリド、9-ヘキサデセン-1,16-オリド、10-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、11-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、12-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、エチレン-1,12-ドデカンジオエート、エチレン-1,13-トリデカンジオエート、クマリン、2,3-ジヒドロクマリン、オクタヒドロクマリン。
【００２４】
本発明にしたがって使用されるラクトン混合物を含む香油は、香料用の溶剤で希釈した、又は希釈されていない液体の形で使用しうる。このための適する溶剤は、例えば、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセロール、プロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、トリエチルシトレート、イソプロピルミリステート等である。
更に、本発明にしたがって使用されるラクトン混合物を含む香油は、製品中に香料を微細に分布させるため及び適用中に制御放出させるために支持体上に吸着させうる。この種の支持体は、軽質スルフェート、シリカゲル、ゼオライト、石膏、粘土、粘土顆粒、発泡コンクリート等のような多孔質無機材料でも木材及びセルロースを基剤とする物質のような有機材料でもよい。
本発明にしたがって使用されるラクトン混合物を含む香油はまた、包接錯体又は押出製品としてマイクロカプセル化、噴霧乾燥され、芳香で満たされる製品にこの形で添加されうる。
このようにして改質された香油の性質は任意に、その目的のために好ましくは例えばポリビニルアルコールのようなワックス様のプラスチックが使用される更なる標的芳香放出のために、適する物質のいわゆる“コーティング”により更に最適化しうる。
香油のマイクロカプセル化は、例えば、ポリウレタン様の物質又は軟質ゼラチンからなるカプセル物質を用い、いわゆるコアセルベーション法により実施しうる。噴霧乾燥された香油は、たとえば、香油を含む乳濁液、又は変性でんぷん、たんぱく質、デキストリン及び植物粘性物質がキャリヤーとして使用される分散液を噴霧乾燥することにより調製しうる。包接錯体は、例えば、香油及びシクロデキストリン又は尿素誘導体の分散液を、適する溶剤、例えば水に導入することにより調製しうる。押出製品は、香油を適するワックス様の物質とともに融解させて押し出し、次いで任意に適する溶剤中、例えばイソプロパノール中で固化させることにより得ることができる。
【００２５】
本発明にしたがって使用されるラクトン混合物を含む香油は、例えば、香料抽出物、パルファム水、化粧水、アフターシェーブ・ローション、オーデコロン水、髭剃りまえの製品、オーデコロンを噴射した及び香水入り清涼ティッシュの調製、及び、例えば、床洗浄剤、窓洗浄剤、食器用洗剤、浴槽及び汚物用洗浄剤、乳液、固体及び液体研磨トイレ洗浄剤、粉末及びフォームのカーペット洗浄剤、液体洗剤、粉末洗剤、漂白剤、浸漬剤及び染み抜き剤のような洗濯前処理剤、繊維軟化剤、洗濯石鹸、洗濯錠剤、殺菌剤、表面殺菌剤のような酸性、アルカリ性及び中性の洗浄剤及び液体又はゲルの形又は固体支持体に塗布された形の芳香剤、エアゾールスプレー、家具用つや出し剤のようなワックス及びつや出し剤、床用ワックス、靴ずみ及び、例えば、固体液体石鹸、シャワー用ジェル、シャンプー、髭剃り用石鹸、髭剃り用フォーム、バスオイルのような個人衛生製品、例えば、皮膚用クリーム及びローション、顔用クリーム及びローション、日焼け防止クリーム及びローション、日焼け後のクリーム及びローション、ハンドクリーム及びローション、足用クリーム及びローション、脱毛クリーム及びローション、髭剃りあと用クリーム及びローション、日焼けクリーム及びローションのような水中油型、油中水型及び水中油中水型の化粧乳液、例えば、ヘアスプレー、整髪用ジェル、固体、ヘア・ローション、ヘア・リンス、永久的及び半永久的ヘア着色剤、コールドパーマ及びヘア・スムージング製品、ヘア・ローション、ヘア・クリーム及びローションのようなヘア・ケア用品、例えば、脇の下スプレー、下着、デオドラントスティック、デオドラントクリームのようなデオドラント及び制汗剤、例えば、アイシャドウ、マニキュア液、ファンデーション、口紅、マスカラのような装飾的化粧品及びろうそく、ランプ用の油、線香、殺虫剤、防虫剤及びスプレー用高圧ガスの芳香付けのためには、濃縮した形、溶液又は前述のように改質された形で使用しうる。
香料組成物においては、本発明にしたがって使用されるラクトン混合物の使用総量は、香料組成物の総量に対して、０．０１〜９９．９質量％、好ましくは０．１〜９０％、特に好ましくは０．５〜７０％である。
【実施例】
【００２６】
１.香料組成物：
“Jenny”タイプの香油の参考実施例：基礎となる配合物へのcis-3-メチル-γ-デカラクトンの添加：
基礎となる 改質した
香油 香油
ベンジルアセテート 5.00 5.00
無色のベルガモット油 20.00 20.00
7-メチル-2H-1,5-ベンゾジオキセピン-3(4H)-オン,10%DPG 5.00 5.00
不活性なシトロネロール 10.00 10.00
2,4,4,7-テトラメチル-オクト-6-エン-3-オン 5.00 5.00
ジメチルベンジルカルビニルアセテート 10.00 10.00
エチルアセトアセテート 5.00 5.00
エチルリナロール 60.00 60.00
シクロヘキサデカ-8-エノン,100P 255.00 255.00
メチルジヒドロジャスモネート 280.00 280.00
ヘリオナール 5.00 5.00
cis-3-ヘキセノール,10%DPG 10.00 10.00
ヘキシル桂皮アルデヒド 40.00 40.00
β-イオノン 15.00 15.00
イソダマスコン,1%DPG 10.00 10.00
2-メチル-4-フェニル-[1,3]ジオキソラン,10%DPG 5.00 5.00
透明なレモン油 15.00 15.00
4-tert-ブチル-α-メチルジヒドロ桂皮アルデヒド 20.00 20.00
合成リナロール 30.00 30.00
2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)プロパノール 10.00 10.00
透明なマンダリン油 10.00 10.00
ネロリドール 20.00 20.00
パッチュリ油indo,10%DPG 10.00 10.00
3-メチル-5-フェニルペンタノール 40.00 40.00
フェニルエチルアルコール 10.00 10.00
ボアローズ油bras. 10.00 10.00
東インド白檀油 5.00 5.00
3-(5,5,6-トリメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-
シクロヘキサノール 20.00 20.00
tagette油,10%DPG 10.00 10.00
2,4,6-トリメチル-4-フェニル-1,3-ジオキサンcoeur,10%DPG 5.00 5.00
極上のイランイラン油,10%DPG 5.00 5.00
trans-3-メチル-γ-デカラクトン 20.00 20.00
DPG(ジプロピレングリコール) 20.00 -
cis-3-メチル-γ-デカラクトン - 20.00
1000.00 1000.00
【００２７】
“Jenny”タイプの基礎となる香油は、(官能的に効果のない溶剤DPGの代わりに)cis-3-メチル-γ-デカラクトンを添加することにより一層花のように、hedion及びジャスモンのようになる。果実の(桃のような)特徴が増大する。
２．調製：
cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの調製は、文献：Izvestiya Akademii Nauk SSSR, Seriya Khimicheskaya, 1971, 2, 389に記載されている方法に従って公知の方法で実施する。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物の使用、そのような混合物及び香料製品（perfumed article)を含む香料組成物、及び香料組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
多くの香料がすでに存在するにもかかわらず、香料業界においては、それらの主要な性質、つまり香料の性質のほかに、例えば、ある種の適用条件下においてより安定であること、より高収率で付着能力が高いこと、又は他の香料との相乗効果のために官能分布を向上させることのような追加のプラスの第二の性質を有する新規香料に関する一般的な要求が更に存在する。
したがって、例えば、更に多くの特徴及び良好な官能分布を有する物質を用いることにより、配合物中の香料の使用量及び数を減少させることができ、消費者及び消費財の香料付けにおける供給源を持続的に保持しうる。
したがって、香料業界においてはより良好な内容のある官能分布を有する更なる香料が要求される。
特に、香料業界においては、ジャスモンの香りを有する香料(ジャスモン香料)に関する要求がある。ジャスモンの香りとは、本明細書においては、天然に産出するcis-ジャスモンの香りと同様な香りと理解される。cis-ジャスモンの香りは、文献においては、ジャスミン及び桜の花を連想させる甘い花のような希釈液中のフルーツのような、セロリのような香りであると記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
従って、新規ジャスモン香料を提供することが本発明の第一の目的である。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
本発明によれば、２：３．５〜３．５：２のモル比でcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンを含む混合物をジャスモン香料として使用することによりこの第一の目的が達成される。
したがって、cis-又はtrans-3-メチル-γ-デカラクトンという用語は、純粋な(cis-又はtrans)エナンシオマー及びそれらのエナンシオマー混合物、特にラセミ混合物を含む。
本発明は、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの個々の物質はジャスモン香料ではないけれども、それらの混合物はジャスモン香料として適するという驚くべき知見に基づく。
cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物の構造式は下式で示される。
【０００５】
【化１】
【０００６】
cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物及び個々の化合物は以下の文献から公知である。
Chem. Express 1992, 7, 901には、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンのラセミ混合物の光化学合成が記載されている。
Synlett 2001, 5, 629には、クロチルスタナン試薬及びヘプタナールを基剤とする固相系におけるcis,trans-3-メチル-γ-デカラクトンの合成が記載されている。
J. Am. Chem. Soc. 1979, 101, 4752には、cis/trans-3-メチル-γ-デカラクトンラセミ化合物の調製のための電気化学的変異体が記載されている。香りに関する記載は提供されていない。
Helv. Chim. Acta 2001, 84, 3428及びJ. Org. Chem. 2002, 67, 3802には、cis-3-メチル-γ-デカラクトンのエナンシオ選択性合成が記載されている。
R. Kaiserは、彼の本“Vom Duft der Orchideen”, Ed.: Editions Roche, F. Hoffmann-LaRoche AG, Basel, 1993において、初めて事実上のcis-3-メチル-γ-デカラクトンの存在について記載する(Aeringis Kirkii)。
Izvestiya Akademii Nauk SSSR, Seriya Khimicheskaya, 1971, 2, 389には、cis/trans-ラクトンの調製に関する一般仕様が提供されている。cis/trans-3-メチル-γ-デカラクトン物質自体は明白に言及されていないが、それは一般仕様から調製されうる。
【０００７】
J. Essent. Oil Res. 1996, 8, 587には、物質3-メチル-4-デカノリドが血のような赤いオレンジであることが記載され、香りの記載は、ラクトンのような、桃、ココナッツの香りと記載されている。
Proceedings of the 9th Congress of Ess.Oils (Singapore) 1984, Book 3, 69には、物質がtrans構造を有する、典型的にはラクトンの特徴を有するクラリー・セージ油の新規成分として言及されている。
Nat. Product Lett. 1999, 13, 239には、cis化合物(3R,4R)-3-メチル-4-デカノリド及び(3S,4S)-3-メチル-4-デカノリドのエナンシオ選択性合成が記載されている。分光分析データは提供されているが、香りの記載はない。
JP-A2 2000-086647には、cis-3-メチル-γ-デカラクトンの両方のエナンシオマーのエナンシオ選択性合成が記載されている。香油及び香料における使用が記載されている。
JP-A2 09-169624は、練り歯磨き及びうがい薬における抗菌活性成分としてのC11-C16-γ-の適用に関する。
純粋な異性体より２つの異性体の混合物のほうが香料として適するという事実は驚くべきことである。
したがって、香料合成化学者及び配合香水屋の主要な注目は、一般的には、異なる立体異性体を有する化合物を用いる場合には、好ましくは単離、分析、製造及び使用されるべきものは、最も大きな効果を有するか最も典型的な香りである構造のものであるという事実に関する。実際の研究においては、cis-3-メチル-γ-デカラクトンに関しては臭気閾値が２４．６μg/l(水から)であり、trans-3-メチル-γ-デカラクトンに関しては臭気閾値が２１６μg/l(水から)であった。したがって、香水屋はまた１〜６の等級で２種類の異性体の強度を分類した(以下を参照されたい)。香水屋には更に評価のために種々の混合物が提供された。
【０００８】
【表１】
【０００９】
しかしながら、驚くべきことに、香水屋はココナッツの特徴を有する純粋なcis異性体又は果実の桃の特徴を有する純粋なtrans異性体を官能的に最も価値のある製品として評価せず、前述の表によればcis/transモル比が６０：４０又は４０：６０(すなわち３：２又は２：３)の２つの異性体の混合物を評価した。このことは、嗅覚の評価及び芳香帯片への付着性及び発散性のような適用基準の両方に関して当てはまる。
異性体の最適混合物比は、３６．４〜６３．６％のcis濃度及び対応する６３．６〜３６．４％のtrans濃度である。
本発明の更なる面は、trans-3-メチル-γ-デカラクトンにより生み出される桃の香りを増大させるための、trans-3-メチル-γ-デカラクトンを含む香料組成物におけるcis-3-メチル-γ-デカラクトンの使用に関する。興味深いことに、trans-3-メチル-γ-デカラクトンの桃の香りは、cis化合物自体は桃の香りがしないのに、cis-3-メチル-γ-デカラクトンの添加により増大しうる。cis化合物は増強剤として作用する。前述のことから、純粋なcis又は純粋なtrans化合物のいずれにおいても検出されないジャスモンの香りの特徴が同時に添加される。
【００１０】
本発明はまた、ジャスモンの香りを生み出す、増大させる又は改質するのに十分な量の、モル比が２：３．５〜３．５：２のcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を香料組成物に添加する、香料組成物においてジャスモンの香りを生み出す、増大させる又は改質する方法に関する。したがって、例えば、もともとジャスモンの香りのない香料組成物が基礎となる原料として使用される場合には、この香料組成物にはcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの前記混合物を添加することによりジャスモンの香りが提供されうる。もちろん、製造される香料組成物内にはジャスモンの香りを提供するのに十分な量の混合物が使用されなければならない。すでにジャスモンの香りがある香料組成物の場合には、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を添加することによりジャスモンの香りの増大又は改善がなされうる。
本発明は更に、強い桃の香り及びジャスモンの香りを有する香料組成物の調製方法であって、
−強い桃の香りのない基礎となる香料組成物を調製し、
−前記基礎となる香料組成物を、(i)化合物cis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンを２：３．５〜３．５：２のcis/transモル比で使用し、(ii)使用する化合物の総量が強い桃の香り及びジャスモンの香りを生み出すのに十分であり、かつ、(iii)使用するtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの量が、cis-3-メチル-γ-デカラクトンの不在下では強い桃の香りを生み出すのに十分ではない、という条件で、化合物cis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンと混合する、
工程を用いる方法に関する。
【００１１】
本発明によるこの方法を用いると、強い桃の香りのない基礎となる香料組成物を基礎として、それ自体は弱い桃の香りしか生み出せない化合物(trans-3-メチル-γ-デカラクトン)、更にtrans-3-メチル-γ-デカラクトンにより生み出される桃の香りを増大させるのに適する、増強剤として添加される化合物(cis-3-メチル-γ-デカラクトン)を添加することにより強い桃の香りを有する香料組成物が調製される。
本発明はまた、香料組成物においてtrans-3-メチル-γ-デカラクトンにより生み出される桃の香りを増大させる方法であって、有効量のcis-3-メチル-γ-デカラクトンを香料組成物に添加する方法に関する。
本発明の主題はまた、ジャスモンの香りを生み出す量の、cis/transモル比が２：３．５〜３．５：２のcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を含むジャスモンの香りを有する香料組成物又は香料製品であって、使用されるcis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンはいずれも独力ではジャスモンの香りを生み出さない香料組成物又は香料製品である。
そのような香料組成物又はそれによるそのような香料製品は強い桃の香りを有する。
ジャスモンの香りを有する香料組成物が香油組成物である場合には、使用するcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物の量は、好ましくは香油組成物の総質量に対して０．０１〜９９．９質量％であり、好ましくは０．１〜９０質量％、特に好ましくは０．５〜７０質量％である。
【００１２】
本発明にしたがって使用される混合物の嗅覚特性、物質特性(例えば、一般的な化粧品溶剤に対する溶解性、その種の製品の一般的なその他の成分との相溶性、等)、及び毒物学的無害は、本発明の目的に特に適することを明確に示す。
ジャスモンの香りを製造するのに十分であるばかりでなく、桃又はココナッツのような香りの特徴を生み出す、改質する及び/又は増大させるのに十分な量のcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を含む本発明による香料組成物又は香料製品が特に好ましい。
本発明による香料組成物においては、ジャスモン又は、桃、ココナッツ及びラクトンのような香りの特徴はさまざまに変化させて使用されうる。香料の香りの以下の例(“Jenny”)は、明らかにcis/trans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物の嗅覚効果を示す。“Jenny”タイプの香油は、花のような、現代的かつ透明な特徴がありうる。基礎となる香油はすでにtrans-3-メチル-γ-デカラクトンを含む。cis-3-メチル-γ-デカラクトンの添加により、果実の(桃のような)特徴が驚くべきほど明らかに増大され、香料組成物もジャスモンの特徴を得る。
cis-/trans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物(２:３．５〜３．５:２のモル比)は、その嗅覚の性質にもかかわらず、香料組成物において使用するのに適する。cis/trans混合物は、複数のその他の香料と組み合わせて多くの製品に使用されうる。化合物は、特に有利に種々の割合で他の香料と組み合わせて新規香料組成物としうる。
【００１３】
桃、ココナッツ及びラクトンの特徴を有する香料組成物は、例えば、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を基礎となる香料組成物の成分と混合することにより調製しうる。その際、cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物は、基礎となる香料組成物の香りを改質及び/又は増大させるのに十分な量が使用される。
本発明にしたがって使用される混合物が有利に組み合わせうる香料の例は、例えば、S. Arctander, Perfume and Flavor Chemicals, Vols. I and II, Montclair, N. J., 1969, self-published、又はK. Bauer, D. Garbe and H. Surburg, Common Fragrance and Flavor Materials, 4rd. Ed., Wiley-VCH, Weinheim 2001に見いだされる。
個々には以下のものがある。
例えば以下のような精油、濃縮物、無水物、樹脂、ガム樹脂、バルサム及びチンキのような天然原料からの抽出物。
アンバーグリースチンキ、アミリス(amyris)油、アンゲリカ種油、アンゲリカ根油、アニス油、カノコソウ油、バジル油、木コケ無水物、ベイ油、アーテミシア油、ベンゾイン樹脂、ベルガモット油、蜜蝋無水物、バーチ・タール・オイル、苦扁桃油、豆葉油、ミカン科の木の葉油、カブレウバ(cabreuva)油、ジュニバータール油、菖蒲油、樟脳油、カナンガ油、カルダモン油、カスカリラ油、カッシア油、カッシア無水物、海狸香無水物、ニオイヒバ油、セダー油、シスタス(cistus)油、シトロネラ油、レモン油、コパイババルサム、コパイババルサム油、コリアンダー油、コスタス(costus)根油、クミン油、ヒノキ油、ダバナ(davana)油、ディルの葉油、ディル種油、若芽の水(eau de brouts)無水物、オークのコケ無水物、エレミ油、タラゴン油、ユーカリシトリオドラ油、ユーカリ油、ウイキョウ油、スプルース葉油、ガルバヌム油、ガルバヌム樹脂、ゼラニウム油、グレープフルーツ油、グアヤク木油、グルユネンバルサム、グルユネンバルサム油、ヘリクリサム(helichrysum)無水物、ヘリクリサム油、ジンジャー油、イリス根無水物、イリス根油、ジャスミン無水物、ショウブ油、青色のカムミール油、ローマのカムミール油、ニンジン種油、カスカリラ油、松葉油、スペアミント油、カラウェー油、ラブダナム油、ラブダナム無水物、ラブダナム樹脂、ラバンジン無水物、ラバンジン油、ラベンダー無水物、ラベンダー油、レモングラス油、ラベージ油、蒸留したライム油、圧搾したライム油、リナロア(linaloa)油、リトシー・キュービバ油、ベイリーフ油、ニクズク花油、マジョラム油、マンダリン油、マッソイ(massoi)の樹皮油、ミモザ無水物、麝香種油、麝香チンキ、クラリー・セージ油、ニクズク油、ミルラ無水物、ミルラ油、ミルテ油、丁子葉油、丁子花油、橙花油、オリバナム無水物、オリバナム油、オポパナクス油、オレンジ花無水物、オレンジ油、オレガノ油、パルマローザ油、パチョリ油、シソ油、ペルーバルサム油、パセリ葉油、パセリ種油、プチグレン油、ハッカ油、コショウ油、ピメント油、松根油、ポレイハッカ油、バラ無水物、バラ木油、バラ油、ローズマリー油、ダルマチアのセージ油、スペインのセージ油、ビャクダン油、セロリ種油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、スティラックス油、マンジュギク油、モミ葉油、ティーツリー油、テルペンタイン(terpentine)油、タイム油、トルーバルサム油、トンカ無水物、月下香無水物、バニラエッセンス、スミレの花びら無水物、バーベナ油、ベチベル油、ジュニパーベリー油、ブドウ酒酵母油、ヨモギ油、ウィンターグリーン油、イランイラン油、ヒソップ油、シベット無水物、桂皮葉油、桂皮樹皮油及びそれらの留分、又はそれらから単離された成分。
【００１４】
例えば以下のような炭化水素からの個々の香料。
3-カレン、α-ピネン、β-ピネン、α-テルピネン、γ-テルピネン、p-シメン、ビサボレン、カンフェン、カリオフィレン、セドレン、ファルネセン、リモネン、ロンギホレン、ミルセン、オシメン、バレンセン(valencene)、(E,Z)-1,3,5-ウンデカトリエン、スチレン、ジフェニルメタン。
例えば以下のような脂肪族アルコールからの個々の香料。
ヘキサノール、オクタノール、3-オクタノール、2,6-ジメチルヘプタノール、2-メチル-2-ヘプタノール、2-メチル-2-オクタノール、(E)-2-ヘキサノール、(E)-及び(Z)-3-ヘキサノール、1-オクテン-3-オール、3,4,5,6,6-ペンタメチル-3/4-ヘプテン-2-オール及び3,5,6,6-テトラメチル-4-メチレンヘプタン-2-オールの混合物、(E,Z)-2,6-ノナジエノール、3,7-ジメチル-7-メトキシオクタン-2-オール、9-デセノール、10-ウンデセノール、4-メチル-3-デセン-5-オール。
例えば以下のような脂肪族アルデヒド及びそのアセタールからの個々の香料。
ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、トリデカナール、2-メチルオクタナール、2-メチルノナナール、(E)-2-ヘキセナール、(Z)-4-ヘプテナール、2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、10-ウンデセナール、(E)-4-デセナール、2-ドデセナール、2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール、2,6,10-トリメチル-5,9-ウンデカジエナール、ヘプタナールジエチルアセタール、1,1-ジメトキシ-2,2,5-トリメチル-4-ヘキセン、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、1-(1-メトキシプロポキシ)-(E/Z)-3-ヘキセン。
【００１５】
例えば以下のような脂肪族ケトン及びそのオキシムからの個々の香料。
2-ヘプタノン、2-オクタノン、3-オクタノン、2-ノナノン、5-メチル-3-ヘプタノン、5-メチル-3-ヘプタノンオキシム、2,4,4,7-テトラメチル-6-オクテン-3-オン、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン。
例えば以下のような脂肪族含硫黄化合物からの個々の香料。
3-メチルチオヘキサノール、3-メチルチオヘキシルアセテート、3-メルカプトヘキサノール、3-メルカプトヘキシルアセテート、3-メルカプトヘキシルブチレート、3-アセチルチオヘキシルアセテート、1-メンテン-8-チオール。
例えば以下のような脂肪族ニトリルからの個々の香料。
2-ノネニトリル、2-ウンデセンニトリル、2-トリデセンニトリル、3,12-トリデカジエンニトリル、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエンニトリル、3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル。
例えば以下のような脂肪族カルボン酸のエステルからの個々の香料。
(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルホルメート、エチルアセトアセテート、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、3,5,5-トリメチルヘキシルアセテート、3-メチル-2-ブテニルアセテート、(E)-2-ヘキセニルアセテート、(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルアセテート、オクチルアセテート、3-オクチルアセテート、1-オクテン-3-イルアセテート、エチルブチレート、ブチルブチレート、イソアミルブチレート、ヘキシルブチレート、(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルイソブチレート、ヘキシルクロトネート、エチルイソバレレート、エチル-2-メチルペンタノエート、エチルヘキサノエート、アリルヘキサノエート、エチルヘプタノエート、アリルヘプタノエート、エチルオクタノエート、エチル-(E,Z)-2,4-デカジエノエート、メチル-2-オクチノエート、メチル-2-ノニノエート、アリル-2-イソアミロキシアセテート、メチル-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノエート、4-メチル-2-ペンチルクロトネート。
【００１６】
例えば以下のような非環式テルペンアルコールからの個々の香料。
シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、ラバンズロール、ネロリドール、ファルネソール、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロゲラニオール、2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、2,6-ジメチルオクタン-2-オール、2-メチル-6-メチレン-7-オクテン-2-オール、2,6-ジメチル-5,7-オクタジエン-2-オール、2,6-ジメチル-3,5-オクタジエン-2-オール、3,7-ジメチル-4,6-オクタジエン-3-オール、3,7-ジメチル-1,5,7-オクタトリエン-3-オール、2,6-ジメチル-2,5,7-オクタトリエン-1-オール、及びそれらのホルメート、アセテート、プロピオネート、イソブチレート、ブチレート、イソバレレ−ト、ペンタノエート、ヘキサノエート、クロトネート、チグリネート及び3-メチル-2-ブテノエート。
例えば以下のような非環式テルペンアルデヒド及びケトンからの個々の香料。
ゲラニアール、ネラール、シトロネラール、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、7-メトキシ-3,7-ジメチルオクタナール、2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール、ゲラニルアセトン、及びゲラニアール、ネラール、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナールのジメチル及びジエチルアセテート。
例えば以下のような環式テルペンアルコールからの個々の香料。
メントール、イソプレゴール、α-テルピネオール、テルピネオール-4、メンタン-8-オール、メンタン-1-オール、メンタン-7-オール、ボルネオール、イソボルネオール、リナロールオキシド、ノポール、セドロール、アンブリノール(ambrinol)、ベチベロール(vetiverol)、グアイオール、及びそれらのホルメート、アセテート、プロピオネート、イソブチレート、ブチレート、イソバレレ−ト、ペンタノエート、ヘキサノエート、クロトネート、チグリネート及び3-メチル-2-ブテノエート。
【００１７】
例えば以下のような環式テルペンアルデヒド及びケトンからの個々の香料。
メントン、イソメントン、8-メルカプトメンタン-3-オン、カルボン、樟脳、フェンチョン、α-イオノン、β-イオノン、α-n-メチルイオノン、β-n-メチルイオノン、α-イソメチルイオノン、β-イソメチルイオノン、α-鉄(?)、α-ダマスコン(damascene)、β-ダマスコン、β-ダマスセノン、δ-ダマスコン、γ-ダマスコン,1-(2,4,4-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、1,3,4,6,7,8a-ヘキサヒドロ-1,1,5,5-テトラメチル-2H-2,4a-メタノナフタレン-8(5H)-オン、2-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテナール、ノートカトン、ジヒドロノートカトン、4,6,8-メガスチグマトリエン-3-オン、α-シネンサール(sinensal)、β-シネンサール、アセチル化セダー油(メチルセドリルケトン)。
例えば以下のような環式アルコールからの個々の香料。
4-tert-ブチルシクロヘキサノール、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノール、3-イソカンフィルシクロヘキサノール、2,6,9-トリメチル-Z2,Z5,E9-シクロドデカトリエン-1-オール、2-イソブチル-4-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール。
例えば以下のような脂環式アルコールからの個々の香料。
α,3,3-トリメチルシクロヘキシルメタノール、1-(4-イソプロピルシクロヘキシル)エタノール、2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)ブタノール、2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-2-ブテン-1-オール、2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-2-ブテン-1-オール、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-ペンタン-2-オール、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール、3,3-ジメチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール、1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ペンタン-3-オール、1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ヘキサン-3-オール。
【００１８】
例えば以下のような環式及び脂環式エーテルからの個々の香料。
シネオール、セドリルメチルエーテル、シクロドデシルメチルエーテル、1,1-ジメトキシシクロドデカン、(エトキシメトキシ)シクロドデカン、α-セドレンエポキシド、3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、3a-エチル-6,6,9a-トリメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、1,5,9-トリメチル-13-オキサビシクロ[10.1.0]トリデカ-4,8-ジエン、バラ酸化物、2-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-5-メチル-5-(1-メチルプロピル)-1,3-ジオキサン。
例えば以下のような環式及び多環式ケトンからの個々の香料。
4-tert-ブチルシクロヘキサノン、2,2,5-トリメチル-5-ペンチルシクロペンタノン、2-ヘプチルシクロペンタノン、2-ペンチルシクロペンタノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-cis-2-ペンテン-1-イル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-2-ペンチル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-4-シクロペンタデセノン、3-メチル-5-シクロペンタデセノン、3-メチルシクロペンタデカノン、4-(1-エトキシビニル)-3,3,5,5-テトラメチルシクロヘキサノン、4-tert-ペンチルシクロヘキサノン、5-シクロヘキサデセン-1-オン、6,7-ジヒドロ-1,1,2,3,3-ペンタメチル-4(5H)-インダノン、8-シクロヘキサデセン-1-オン、9-シクロヘプタデセン-1-オン、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデカノン。
【００１９】
例えば以下のような脂環式アルデヒドからの個々の香料。
2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、2-メチル-4-(2,2,6-トリメチル-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテナール、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、4-(4-メチル-3-ペンテン-1-イル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド。
例えば以下のような脂環式ケトンからの個々の香料。
1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)-4-ペンテン-1-オン、2,2-ジメチル-1-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-1-プロパノン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、2,3,8,8-テトラメチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2-ナフタレニルメチルケトン、メチル-2,6,10-トリメチル-2,5,9-シクロドデカトリエニルケトン、tert-ブチル-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)ケトン。
例えば以下のような環式アルコールのエステルからの個々の香料。
2-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、4-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、2-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、4-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、3,3,5-トリメチルシクロヘキシルアセテート、デカヒドロ-2-ナフチルアセテート、2-シクロペンチルシクロペンチルクロトネート、3-ペンチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアセテート、デカヒドロ-2,5,5,8a-テトラメチル-2-ナフチルアセテート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5,又は6-インデニルアセテート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5,又は6-インデニルプロピオネート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5,又は6-インデニルイソブチレート、4,7-メタノオクタヒドロ-5,又は6-インデニルアセテート。
【００２０】
例えば、1-シクロヘキシルエチルクロトネートのような脂環式アルコールのエステルからの個々の香料。
例えば以下のような脂環式カルボン酸のエステルからの個々の香料。
アリル-3-シクロヘキシルプロピオネート、アリルシクロヘキシロキシアセテート、cis-及びtrans-メチルジヒドロジャスモネート、cis-及びtrans-メチルジャスモネート、メチル-2-ヘキシル-3-オキソシクロペンタンカルボキシレート、エチル-2-エチル-6,6-ジメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート、エチル-2,3,6,6-テトラメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート、エチル-2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-アセテート。
例えば以下のようなアリール脂肪族（araliphatic)アルコールからの個々の香料。
ベンジルアルコール、1-フェニルエチルアルコール、2-フェニルエチルアルコール、3-フェニルプロパノール、2-フェニルプロパノール、2-フェノキシエタノール、2,2-ジメチル-3-フェニルプロパノール、2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)プロパノール、1,1-ジメチル-2-フェニルエチルアルコール、1,1-ジメチル-3-フェニルプロパノール、1-エチル-1-メチル-3-フェニルプロパノール、2-メチル-5-フェニルペンタノール、3-メチル-5-フェニルペンタノール、3-フェニル-2-プロペン-1-オール、4-メトキシベンジルアルコール、1-(4-イソプロピルフェニル)エタノール。
【００２１】
例えば以下のようなアリール脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸のエステルからの個々の香料。
ベンジルアセテート、ベンジルプロピオネート、ベンジルイソブチレート、ベンジルイソバレレート、2-フェニルエチルアセテート、2-フェニルエチルプロピオネート、2-フェニルエチルイソブチレート、2-フェニルエチルイソバレレート、1-フェニルエチルアセテート、α-トリクロロメチルベンジルアセテート、α,α-ジメチルフェニルエチルアセテート、α,α-ジメチルフェニルエチルブチレート、シンナミルアセテート、2-フェノキシエチルイソブチレート、4-メトキシベンジルアセテート。
例えば以下のようなアリール脂肪族エーテルからの個々の香料。
2-フェニルエチルメチルエーテル、2-フェニルエチルイソアミルエーテル、2-フェニルエチル-1-エトキシエチルエーテル、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール、ヒドロアトロパアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドグリセロールアセタール、2,4,6-トリメチル-4-フェニル-1,3-ジオキサン、4,4a,5,9b-テトラヒドロインデノ[1,2-d]-m-ジオキシン、4,4a,5,9b-テトラヒドロ-2,4-ジメチルインデノ[1,2-d]-m-ジオキシン。
例えば以下のような芳香族及びアリール脂肪族アルデヒドからの個々の香料。
ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、3-フェニルプロパナール、ヒドロアトロパアルデヒド、4-メチルベンズアルデヒド、4-メチルフェニルアセトアルデヒド、3-(4-エチルフェニル)-2,2-ジメチルプロパナール、2-メチル-3-(4-イソプロピルフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-イソブチルフェニル)プロパナール、3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール、桂皮アルデヒド、α-ブチル桂皮アルデヒド、α-アミル桂皮アルデヒド、α-ヘキシル桂皮アルデヒド、3-メチル-5-フェニルペンタナール、4-メトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-エトキシベンズアルデヒド、3,4-メチレンジオキシベンズアルデヒド、3,4-ジメトキシベンズアルデヒド、2-メチル-3-(4-メトキシフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-メチレンジオキシフェニル)プロパナール。
【００２２】
例えば以下のような芳香族及びアリール脂肪族ケトンからの個々の香料。
アセトフェノン、4-メチルアセトフェノン、4-メトキシアセトフェノン、4-tert-ブチル-2,6-ジメチルアセトフェノン、4-フェニル-2-ブタノン、4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン、1-(2-ナフタレニル)エタノン、2-ベンゾフラニルエタノン、(3-メチル-2-ベンゾフラニル)エタノン、ベンゾフェノン、1,1,2,3,3,6-ヘキサメチル-5-インダニルメチルケトン、6-tert-ブチル-1,1-ジメチル-4-インダニルメチルケトン、1-[2,3-ジヒドロ-1,1,2,6-テトラメチル-3-(1-メチルエチル)-1H-5-インデニル]エタノン、5',6',7',8'-テトラヒドロ-3',5',5',6',8',8'-ヘキサメチル-2-アセトナフトン。
例えば以下のような芳香族及びアリール脂肪族カルボン酸及びそのエステルからの個々の香料。
安息香酸、フェニル酢酸、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ヘキシル、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸ゲラニル、フェニル酢酸フェニルエチル、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、桂皮酸ベンジル、桂皮酸フェニルエチル、桂皮酸シンナミル、フェノキシ酢酸アリル、サリチル酸メチル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シクロヘキシル、サリチル酸cis-3-ヘキシル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸フェニルエチル、メチル-2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート、エチル-3-フェニルグリシデート、エチル-3-メチル-3-フェニルグリシデート。
【００２３】
例えば以下のような含窒素芳香族化合物からの個々の香料。
2,4,6-トリニトロ-1,3-ジメチル-5-tert-ブチルベンゼン、3,5-ジニトロ-2,6-ジメチル-4-tert-ブチルアセトフェノン、桂皮酸ニトリル、3-メチル-5-フェニル-2-ペンテンニトリル、3-メチル-5-フェニルペンタンニトリル、メチルアントラニレート、メチル-N-メチルアントラニレート、メチルアントラニレートと7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール又は2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルバルデヒドとのシッフ塩基、6-イソプロピルキノリン、6-イソブチルキノリン、6-sec-ブチルキノリン、2-(3-フェニルプロピル)ピリジン、インドール、スカトール、2-メトキシ-3-イソプロピルピラジン、2-イソブチル-3-メトキシピラジン。
例えば以下のようなフェノール、フェノールエーテル及びフェニルエステルからの個々の香料。
エスドラゴール、アネトール、オイゲノール、オイゲニルメチルエーテル、イソオイゲノール、イソオイゲニルメチルエーテル、チモール、カルバクロール、ジフェニルエーテル、β-ナフチルメチルエーテル、β-ナフチルエチルエーテル、β-ナフチルイソブチルエーテル、1,4-ジメトキシベンゼン、オイゲニルアセテート、2-メトキシ-4-メチルフェノール、2-エトキシ-5-(1-プロペニル)フェノール、p-クレジルフェニルアセテート。
例えば以下のような複素環化合物からの個々の香料。
2,5-ジメチル-4-ヒドロキシ-2H-フラン-3-オン、2-エチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-2H-フラン-3-オン、3-ヒドロキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン、2-エチル-3-ヒドロキシ-4H-ピラン-4-オン。
例えば以下のようなラクトンからの個々の香料。
1,4-オクタノリド、3-メチル-1,4-オクタノリド、1,4-ノナノリド、1,4-デカノリド、8-デセン-1,4-オリド、1,4-ウンデカノリド、1,4-ドデカノリド、1,5-デカノリド、1,5-ドデカノリド、4-メチル-1,4-デカノリド、1,15-ペンタデカノリド、cis-及びtrans-11-ペンタデセン-1,15-オリド、cis-及びtrans-12-ペンタデセン-1,15-オリド、1,16-ヘキサデカノリド、9-ヘキサデセン-1,16-オリド、10-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、11-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、12-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、エチレン-1,12-ドデカンジオエート、エチレン-1,13-トリデカンジオエート、クマリン、2,3-ジヒドロクマリン、オクタヒドロクマリン。
【００２４】
本発明にしたがって使用されるラクトン混合物を含む香油は、香料用の溶剤で希釈した、又は希釈されていない液体の形で使用しうる。このための適する溶剤は、例えば、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセロール、プロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、トリエチルシトレート、イソプロピルミリステート等である。
更に、本発明にしたがって使用されるラクトン混合物を含む香油は、製品中に香料を微細に分布させるため及び適用中に制御放出させるために支持体上に吸着させうる。この種の支持体は、軽質スルフェート、シリカゲル、ゼオライト、石膏、粘土、粘土顆粒、発泡コンクリート等のような多孔質無機材料でも木材及びセルロースを基剤とする物質のような有機材料でもよい。
本発明にしたがって使用されるラクトン混合物を含む香油はまた、包接錯体又は押出製品としてマイクロカプセル化、噴霧乾燥され、芳香で満たされる製品にこの形で添加されうる。
このようにして改質された香油の性質は任意に、その目的のために好ましくは例えばポリビニルアルコールのようなワックス様のプラスチックが使用される更なる標的芳香放出のために、適する物質のいわゆる“コーティング”により更に最適化しうる。
香油のマイクロカプセル化は、例えば、ポリウレタン様の物質又は軟質ゼラチンからなるカプセル物質を用い、いわゆるコアセルベーション法により実施しうる。噴霧乾燥された香油は、たとえば、香油を含む乳濁液、又は変性でんぷん、たんぱく質、デキストリン及び植物粘性物質がキャリヤーとして使用される分散液を噴霧乾燥することにより調製しうる。包接錯体は、例えば、香油及びシクロデキストリン又は尿素誘導体の分散液を、適する溶剤、例えば水に導入することにより調製しうる。押出製品は、香油を適するワックス様の物質とともに融解させて押し出し、次いで任意に適する溶剤中、例えばイソプロパノール中で固化させることにより得ることができる。
【００２５】
本発明にしたがって使用されるラクトン混合物を含む香油は、例えば、香料抽出物、パルファム水、化粧水、アフターシェーブ・ローション、オーデコロン水、髭剃りまえの製品、オーデコロンを噴射した及び香水入り清涼ティッシュの調製、及び、例えば、床洗浄剤、窓洗浄剤、食器用洗剤、浴槽及び汚物用洗浄剤、乳液、固体及び液体研磨トイレ洗浄剤、粉末及びフォームのカーペット洗浄剤、液体洗剤、粉末洗剤、漂白剤、浸漬剤及び染み抜き剤のような洗濯前処理剤、繊維軟化剤、洗濯石鹸、洗濯錠剤、殺菌剤、表面殺菌剤のような酸性、アルカリ性及び中性の洗浄剤及び液体又はゲルの形又は固体支持体に塗布された形の芳香剤、エアゾールスプレー、家具用つや出し剤のようなワックス及びつや出し剤、床用ワックス、靴ずみ及び、例えば、固体液体石鹸、シャワー用ジェル、シャンプー、髭剃り用石鹸、髭剃り用フォーム、バスオイルのような個人衛生製品、例えば、皮膚用クリーム及びローション、顔用クリーム及びローション、日焼け防止クリーム及びローション、日焼け後のクリーム及びローション、ハンドクリーム及びローション、足用クリーム及びローション、脱毛クリーム及びローション、髭剃りあと用クリーム及びローション、日焼けクリーム及びローションのような水中油型、油中水型及び水中油中水型の化粧乳液、例えば、ヘアスプレー、整髪用ジェル、固体、ヘア・ローション、ヘア・リンス、永久的及び半永久的ヘア着色剤、コールドパーマ及びヘア・スムージング製品、ヘア・ローション、ヘア・クリーム及びローションのようなヘア・ケア用品、例えば、脇の下スプレー、下着、デオドラントスティック、デオドラントクリームのようなデオドラント及び制汗剤、例えば、アイシャドウ、マニキュア液、ファンデーション、口紅、マスカラのような装飾的化粧品及びろうそく、ランプ用の油、線香、殺虫剤、防虫剤及びスプレー用高圧ガスの芳香付けのためには、濃縮した形、溶液又は前述のように改質された形で使用しうる。
香料組成物においては、本発明にしたがって使用されるラクトン混合物の使用総量は、香料組成物の総量に対して、０．０１〜９９．９質量％、好ましくは０．１〜９０％、特に好ましくは０．５〜７０％である。
【実施例】
【００２６】
１.香料組成物：
“Jenny”タイプの香油の参考実施例：基礎となる配合物へのcis-3-メチル-γ-デカラクトンの添加：
基礎となる 改質した
香油 香油
ベンジルアセテート 5.00 5.00
無色のベルガモット油 20.00 20.00
7-メチル-2H-1,5-ベンゾジオキセピン-3(4H)-オン,10%DPG 5.00 5.00
不活性なシトロネロール 10.00 10.00
2,4,4,7-テトラメチル-オクト-6-エン-3-オン 5.00 5.00
ジメチルベンジルカルビニルアセテート 10.00 10.00
エチルアセトアセテート 5.00 5.00
エチルリナロール 60.00 60.00
シクロヘキサデカ-8-エノン,100P 255.00 255.00
メチルジヒドロジャスモネート 280.00 280.00
ヘリオナール 5.00 5.00
cis-3-ヘキセノール,10%DPG 10.00 10.00
ヘキシル桂皮アルデヒド 40.00 40.00
β-イオノン 15.00 15.00
イソダマスコン,1%DPG 10.00 10.00
2-メチル-4-フェニル-[1,3]ジオキソラン,10%DPG 5.00 5.00
透明なレモン油 15.00 15.00
4-tert-ブチル-α-メチルジヒドロ桂皮アルデヒド 20.00 20.00
合成リナロール 30.00 30.00
2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)プロパノール 10.00 10.00
透明なマンダリン油 10.00 10.00
ネロリドール 20.00 20.00
パッチュリ油indo,10%DPG 10.00 10.00
3-メチル-5-フェニルペンタノール 40.00 40.00
フェニルエチルアルコール 10.00 10.00
ボアローズ油bras. 10.00 10.00
東インド白檀油 5.00 5.00
3-(5,5,6-トリメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル)-
シクロヘキサノール 20.00 20.00
tagette油,10%DPG 10.00 10.00
2,4,6-トリメチル-4-フェニル-1,3-ジオキサンcoeur,10%DPG 5.00 5.00
極上のイランイラン油,10%DPG 5.00 5.00
trans-3-メチル-γ-デカラクトン 20.00 20.00
DPG(ジプロピレングリコール) 20.00 -
cis-3-メチル-γ-デカラクトン - 20.00
1000.00 1000.00
【００２７】
“Jenny”タイプの基礎となる香油は、(官能的に効果のない溶剤DPGの代わりに)cis-3-メチル-γ-デカラクトンを添加することにより一層花のように、hedion及びジャスモンのようになる。果実の(桃のような)特徴が増大する。
２．調製：
cis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの調製は、文献：Izvestiya Akademii Nauk SSSR, Seriya Khimicheskaya, 1971, 2, 389に記載されている方法に従って公知の方法で実施する。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
２：３．５〜３．５：２のモル比でcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンを含む混合物のジャスモン香料としての使用。
【請求項２】
trans-3-メチル-γ-デカラクトンにより生み出される桃の香りを増大させるための、trans-3-メチル-γ-デカラクトンを含む香料組成物におけるcis-3-メチル-γ-デカラクトンの使用。
【請求項３】
ジャスモンの香りを生み出す、増大させる又は改質するのに十分な量の、モル比が２：３．５〜３．５：２のcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を香料組成物に添加する、香料組成物においてジャスモンの香りを生み出す、増大させる又は改質する方法。
【請求項４】
強い桃の香り及びジャスモンの香りを有する香料組成物の調製方法であって、
−強い桃の香りのない基礎となる香料組成物を調製する工程、
−前記基礎となる香料組成物をcis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンと混合する工程であって、(i) cis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンを２：３．５〜３．５：２のcis/transモル比で使用し、(ii)使用する化合物の総量が強い桃の香り及びジャスモンの香りを生み出すのに十分であり、かつ、(iii)使用するtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの量が、cis-3-メチル-γ-デカラクトンの不在下では強い桃の香りを生み出すのに十分ではない工程、
を有することを特徴とする方法。
【請求項５】
香料組成物においてtrans-3-メチル-γ-デカラクトンにより生み出される桃の香りを増大させる方法であって、有効量のcis-3-メチル-γ-デカラクトンを香料組成物に添加することを特徴とする方法。
【請求項６】
ジャスモンの香りを生み出す量の、cis/transモル比が２：３．５〜３．５：２のcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を含むジャスモンの香りを有する香料組成物又は香料製品であって、使用されるcis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンはいずれも独自ではジャスモンの香りを生み出さない香料組成物又は香料製品。
【請求項７】
前記香料組成物が、香油組成物であり、使用するcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物の量が、香油組成物の総質量に対して０．０１〜９９．９質量％であり、好ましくは０．１〜９０質量％、特に好ましくは０．５〜７０質量％である請求項６記載のジャスモンの香りを有する香料組成物。
【請求項１】
２：３．５〜３．５：２のモル比でcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンを含む混合物のジャスモン香料としての使用。
【請求項２】
trans-3-メチル-γ-デカラクトンにより生み出される桃の香りを増大させるための、trans-3-メチル-γ-デカラクトンを含む香料組成物におけるcis-3-メチル-γ-デカラクトンの使用。
【請求項３】
ジャスモンの香りを生み出す、増大させる又は改質するのに十分な量の、モル比が２：３．５〜３．５：２のcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を香料組成物に添加する、香料組成物においてジャスモンの香りを生み出す、増大させる又は改質する方法。
【請求項４】
強い桃の香り及びジャスモンの香りを有する香料組成物の調製方法であって、
−強い桃の香りのない基礎となる香料組成物を調製する工程、
−前記基礎となる香料組成物をcis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンと混合する工程であって、(i) cis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンを２：３．５〜３．５：２のcis/transモル比で使用し、(ii)使用する化合物の総量が強い桃の香り及びジャスモンの香りを生み出すのに十分であり、かつ、(iii)使用するtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの量が、cis-3-メチル-γ-デカラクトンの不在下では強い桃の香りを生み出すのに十分ではない工程、
を有することを特徴とする方法。
【請求項５】
香料組成物においてtrans-3-メチル-γ-デカラクトンにより生み出される桃の香りを増大させる方法であって、有効量のcis-3-メチル-γ-デカラクトンを香料組成物に添加することを特徴とする方法。
【請求項６】
ジャスモンの香りを生み出す量の、cis/transモル比が２：３．５〜３．５：２のcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物を含むジャスモンの香りを有する香料組成物又は香料製品であって、使用されるcis-3-メチル-γ-デカラクトン及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンはいずれも独自ではジャスモンの香りを生み出さない香料組成物又は香料製品。
【請求項７】
前記香料組成物が、香油組成物であり、使用するcis-及びtrans-3-メチル-γ-デカラクトンの混合物の量が、香油組成物の総質量に対して０．０１〜９９．９質量％であり、好ましくは０．１〜９０質量％、特に好ましくは０．５〜７０質量％である請求項６記載のジャスモンの香りを有する香料組成物。
【公表番号】特表２００８−５０３６０１（Ｐ２００８−５０３６０１Ａ）
【公表日】平成２０年２月７日（２００８．２．７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−５１５９２９（Ｐ２００７−５１５９２９）
【出願日】平成１７年６月６日（２００５．６．６）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＥＰ２００５／０５２５８１
【国際公開番号】ＷＯ２００５／１２３８８９
【国際公開日】平成１７年１２月２９日（２００５．１２．２９）
【出願人】（５０３２３６２２３）シムライズ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンジツト・ゲゼルシヤフト (51)
【Ｆターム（参考）】
【公表日】平成２０年２月７日（２００８．２．７）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年６月６日（２００５．６．６）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＥＰ２００５／０５２５８１
【国際公開番号】ＷＯ２００５／１２３８８９
【国際公開日】平成１７年１２月２９日（２００５．１２．２９）
【出願人】（５０３２３６２２３）シムライズ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンジツト・ゲゼルシヤフト (51)
【Ｆターム（参考）】
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