メガ立体マスク
【課題】頬部からこめかみ部に対する覆い部の密着性を改善して着用性や機能性を一段と向上させ、しかも製造コストが低下し安価で量産性に優れたメガ立体マスクを提供する。【解決手段】覆い部2の先端条部では、上直線部6と中間輪郭形成部7とがなす角度、ならびに中間輪郭形成部7と下直線部8とがなす角度がそれぞれ100度から155度の範囲となるように設定している。覆い部2の左右の後側部で、着用ゴム紐3が接合された接合部3a間から覆い部2の前側部に向けて切欠部5を形成している。覆い部2と鼻孔部との間に快適な空間を確保でき、覆い部2は上下対称となるので、上下いずれからも覆い部2を装着できる。装着時に覆い部2の後側部に皺などが寄らなくなり、頬部からこめかみ部にかけて覆い部2の密着性が高まり、顔面に対する覆い部2の良好な被覆性が得られて装着機能性が向上する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵埃や細菌などの異物の混入を排除する衛生現場などで、関係者の口元を覆うために用いられる不織布製の使い捨てメガ立体マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
不織布製の衛生マスクは、病院では医師、歯科医師、看護師などが清潔感を考慮して頻繁に使用されている。また、半導体製造現場のクリーンルーム、食品加工工場および精密部品工場などでは従業者が口元を覆い、食品や機能部品などへの異物の混入を防ぐ手段として広範囲に着用されている。この種の衛生マスクは使い捨てマスクとして、伸縮性ウレタンゴムや不織布を打ち抜いて口元や鼻孔部を覆う覆い部と耳掛け部とを別体や一体に形成している(例えば特許文献1、2、3参照)。
【特許文献1】特開平9−149945号公報
【特許文献2】特開平9−149946号公報
【特許文献3】特開2003−93527号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1では、マスクの横方向の伸縮性を耳掛け部の伸縮性よりも低く設定し、耳掛け部が緊張状態になっても、マスクの覆い部が口元に密着しないようにしている。これにより、マスクの着用時に覆い部が左右に引っ張られても、息苦しさを感じないようになり、着用時の違和感が軽減されている。
特許文献2では、覆い部と耳掛け部とを別々に形成し、耳掛け部を垂れ下がり難くするとともに、生産後に重ね合わせたマスク同士が密着しないようにしている。特許文献3では、使用時に二重マスクの内側カバーを外側カバーに取り付ける操作を不要にし、通常の一重マスクと同様に極めて着用し易い二重マスクを実現している。
ところが、特許文献1、2、3のいずれのマスクも、頬部からこめかみ部に対する覆い部の密着性などについては検討されておらず、マスクの着用性や機能性において改善の余地が残されていた。
【0004】
本発明は上記の事情を考慮してなされ、その目的は頬部からこめかみ部に対する覆い部の密着性を改善して着用性や機能性を一段と向上させ、しかも製造コストが低下し安価で量産性に優れたメガ立体マスクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(請求項1について)
カップ状の覆い部は、熱可塑性プラスチックであるポリプロピレン繊維の集合体を熱融着で形成した不織布により設けられている。着用ゴム紐は、覆い部の左右両後側部に超音波溶着により二点ずつ接合されて耳部や後頭部に掛ける着用ゴム紐とを備えている。覆い部の先端条部は、上直線部、中間輪郭形成部および下直線部から構成されて、上直線部と中間輪郭形成部とがなす角度、ならびに中間輪郭形成部と下直線部とがなす角度がそれぞれ100度から155度の範囲となるように設定している。覆い部の左右の後側部で、着用ゴム紐が接合された接合部の間から覆い部の前側部に向けて切欠部を形成している。
【0006】
覆い部の先端条部には、上直線部と中間輪郭形成部とがなす角度、ならびに中間輪郭形成部と下直線部がなす角度がそれぞれ100度から155度の範囲となるように設定しているので、覆い部の顔面に対する良好な装着性を保持しながらも、覆い部と鼻孔部との間に息苦しくない快適な空間を確保することができる。覆い部は上下対称の形状となるので、上下の区別がなく正逆いずれからも覆い部を装着することが可能となり便利である。
【0007】
覆い部の左右の後側部に切欠部を形成しているので、装着時に覆い部の後側部に皺などが寄らなくなり、頬部からこめかみ部にかけて覆い部の密着性が高まり、顔面に対する覆い部の良好な被覆性が得られて装着機能性が向上する。
これらの有用な機能を付与しながらも、何ら新たな部材を付加せずに済み、製造コストが低下し安価で量産性に優れる。
【0008】
(請求項2について)
覆い部の中間輪郭形成部は、所定の曲率半径で円弧状をなしているため、覆い部と鼻柱部との間に快適な空間が生じ、覆い部に対する鼻柱部の装着安定性が良好となる。
【0009】
(請求項3について)
覆い部の中間輪郭形成部は、ハート形をなしているので、請求項2と同様に覆い部と鼻柱部との間に快適な空間が生じ、覆い部に対する鼻柱部の装着安定性が良好となる。
【0010】
(請求項4について)
覆い部の中間輪郭形成部は、鼻口部から鼻柱部に対応するように略L字形をなしているので、請求項2と同様に覆い部と鼻柱部との間に快適な空間が生じ、覆い部に対する鼻柱部の装着安定性が良好となる。
【0011】
(請求項5について)
覆い部の中間輪郭形成部は、口唇部に対応するように切り込まれて上辺部と下辺部とを重ね合わせるように形成しており、上辺部を下辺部に対して捲り上げることにより口唇部を露呈させる。このため、グラスの飲料水などをストローで吸う際、覆い部を外さなくとも上辺部を捲り上げることで済む便利さがある。
【0012】
(請求項6〜8について)
切欠部は、開口周縁部が略U字状、略放物線状あるいは略V字状をなしており、使用者の好みに応じた多様なデザインに対処することができる。
【0013】
(請求項9について)
切欠部の開口周縁部は、超音波溶着により縁取りが施されているため、切欠部の開口周縁部が形状保持機能を付与され、顔面に対する覆い部の装着機能性が一段と向上する。
【0014】
(請求項10について)
ポリプロピレンの極細繊維の集合体を熱融着により形成したメルトブローン(MELT BLOWN)型不織布を不織布の外側に重ね合わせて細菌濾過性および粒子濾過性を付与している。このため、メガ立体マスクが、細菌濾過性および粒子濾過性を有する二層の形態となり、耐汚染性が向上して一層衛生的となる。
【0015】
(請求項11について)
メルトブローン型(MELT BLOWN)不織布の外側に、ポリプロピレンの短繊維の集合体からなる最外側不織布をさらに重ね合わせて防水性および撥水性を付与している。このため、メガ立体マスクが、防水性および撥水性を有する三層の形態となり、耐汚染性がさらに向上して格段に衛生的となる。
【0016】
(請求項12について)
最外側不織布の内側には、活性炭または抗菌剤を含む処理層が介在されているため、覆い部に対する細菌類、微粉塵や微粒子などの異物の侵入が一段と阻まれて著しく衛生的になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
覆い部の先端条部には、上直線部と中間輪郭形成部とがなす角度、ならびに中間輪郭形成部と下直線部とがなす角度がそれぞれ100度から155度の範囲となるように設定している。このため、覆い部の顔面に対する良好な装着性を保持しながらも、覆い部と鼻孔部との間に息苦しくない快適な空間を確保することができる。覆い部が上下対称の形状となり、上下の区別がなく正逆いずれからも覆い部を装着することが可能となる。覆い部の左右の後側部に切欠部を形成しているので、装着時に覆い部の後側部に皺などが寄らなくなって隙間が生じず顔面に対する密着性が高まって良好な被覆性が得られる。
【実施例1】
【0018】
本発明の実施例1を図1および図2に基づいて説明する。
図1の(イ)は耳部4に着用ゴム紐3を引っ掛けて装着するメガ立体マスク1を示し、同図の(ハ)は着用ゴム紐3を後頭部に巻いて装着するメガ立体マスク1を示す。メガ立体マスク1のカップ状をなす覆い部2は、図1の(ロ)に示すように熱可塑性プラスチックであるポリプロピレン繊維の集合体を熱融着で形成した不織布2Aをスパンボンドとして構成されている。覆い部2の先端条部は、上下方向に指向する熱融着部2bを形成し、メガ立体マスク1の着用時に口元や鼻孔部に対して非接触空間を設けて使用者に息苦しさを感じさせないようにしている。
【0019】
着用ゴム紐3は、覆い部2における左右の外側部に超音波溶着により接合されている。超音波溶着は、溶接装置の溶接ロッド(図示せず)を着用ゴム紐3の左右の後端部にそれぞれ押し当てて二点で接合された接合部3aを形成して行う。
【0020】
覆い部2の左右の後側部で、着用ゴム紐3が接合された接合部3aの間から覆い部2の前側部に向けて切欠部5を形成している。切欠部5の開口周縁部5aは、略放物線状をなし超音波溶着により縁取りが施され、切欠部5の開口周縁部5aに形状保持機能を付与し、顔面に対する覆い部2の装着機能性が一段と向上するようにしている。
【0021】
図2の(イ)、(ロ)に示すように、覆い部2の先端条部を上直線部6、所定の曲率半径Rを有する円弧状の中間輪郭形成部7および下直線部8から構成して上下対称となるようにしている。上直線部6と中間輪郭形成部7とがなす角度(θ)、ならびに中間輪郭形成部7と下直線部8とがなす角度(θ)がそれぞれ100度から155度の範囲となるように設定している。
【0022】
この場合、一例として上直線部6および下直線部8の長さ寸法Mを2.5〜3cm、上直線部6と下直線部8との間の最大幅Nを13.5〜14.5cm、切欠部5と中間輪郭形成部7との最小幅Sを7〜8.5cm、二カ所の接合部3a間の距離Pを4〜5cm、接合部3aと覆い部2の後側端2aとの間の距離Qを0.4〜0.8cmとしている。
【0023】
上記構成の覆い部2の先端条部において、上直線部6、中間輪郭形成部7、下直線部8との間に、角度(θ)の関係を、それぞれ100度から155度の範囲となるように設定したので、覆い部2の顔面に対する良好な装着性を保持しながらも、覆い部2と鼻孔部との間に息苦しくない快適な空間を確保することができる。覆い部2は上下対称の形状となるので、上下の区別がなくなり、正逆いずれからもメガ立体マスク1を装着できて便利である。
【0024】
覆い部2の後側部に切欠部5を形成しているので、装着時に覆い部2の後側部に皺などが寄らなくなり、頬部からこめかみ部にかけて覆い部2の密着性が高まり、顔面に対する覆い部2の良好な被覆性が得られて装着機能性が向上する。これらの有用な機能を付与しながらも、何ら新たな部材を付加せずに済み、製造コストが低下し安価で量産性に優れる。
【実施例2】
【0025】
図3は本発明の実施例2を示す。実施例2では、図3の(イ)に示す覆い部2において、ポリプロピレンの極細繊維の集合体を熱融着により形成したメルトブローン(MELT BLOWN)型不織布10を不織布2Aの外側に重ね合わせて細菌濾過性および粒子濾過性を付与している{同図の(ロ)参照}。このため、メガ立体マスク1が、細菌濾過性および粒子濾過性を有する二層の形態となり、耐汚染性が向上して一層衛生的となる。
【実施例3】
【0026】
図4は本発明の実施例3を示す。実施例3では、図4の(イ)に示す覆い部2において、メルトブローン型不織布10の外側に、ポリプロピレンの短繊維の集合体からなる最外側不織布11をスパンボンドとしてさらに重ね合わせて防水性および撥水性を付与している{同図の(ロ)参照}。これにより、メガ立体マスク1が、防水性および撥水性を有する三層の形態となり、耐汚染性がさらに向上して格段に衛生的となる。
【実施例4】
【0027】
図5は本発明の実施例4を示す。実施例4が実施例3と異なるところは、図5の(イ)に示す覆い部2において、活性炭および抗菌剤を含む処理層12をメルトブローン型不織布10と最外側不織布11との間に介在させたことである。これにより、覆い部2が四層をなし、覆い部2に対する細菌類、微粉塵や微粒子などの異物の侵入が一段と阻まれて衛生的に著しく優れたものになる。
【実施例5】
【0028】
図6は本発明の実施例5を示す。実施例5では、覆い部2の左右端部側を薄肉の多孔性不織布13により形成している。不織布2Aと多孔性不織布13との繋ぎ目14は、折り重ねた重複部13aを熱融着している。薄肉の多孔性不織布13は、顔面の頬部に相当する位置にありながらも、通気性が良く柔らかいため頬部を擦らないし蒸らすこともない。
【実施例6】
【0029】
図7は本発明の実施例6を示す。実施例6が実施例1と異なるところは、覆い部2の先端条部の形状をハート形に形成した点である。このため、覆い部2の中間輪郭形成部7もハート形をなし、覆い部2と鼻柱部との間に快適な空間が生じ、鼻柱部に対する覆い部2の装着安定性が良好となる。
【実施例7】
【0030】
図8は本発明の実施例7を示す。実施例7が実施例1と異なるところは、覆い部2の先端条部の形状を鼻口部から鼻柱部に対応するように略L字形に形成したことである。このため、覆い部2の中間輪郭形成部7も略L字形をなし、実施例6と同様に覆い部2と鼻柱部との間に快適な空間が生じ、鼻柱部に対する覆い部2の装着安定性が良好となる。
【実施例8】
【0031】
図9は本発明の実施例8を示す。実施例8が実施例1と異なるところは、図9の(イ)に示すように、覆い部2の中間輪郭形成部7が口唇部に対応するように切り込まれて上辺部2Uと下辺部2Dとを重なり合うように形成していることである。
この場合、上辺部2Uを下辺部2Dに対して捲り上げることにより口唇部を露呈させることができる。このため、同図の(ロ)に示すように、グラスGの飲料水などをストローWなどで吸う際、覆い部2を外さなくとも上辺部2Uを捲り上げることで済む便利さがある。
【0032】
(変形例)
(a)覆い部2における切欠部5の開口周縁部は、図10の(イ)、(ロ)に示すように、略U字状や略V字状であってもよいし、図11の(イ)、(ロ)に示すように、丸みを帯びたW字状や奥部が三山に起伏する形状であってもよい。
(b)切欠部5の開口周縁部は、図12の(イ)、(ロ)に示すように、奥部が二山に起伏する形状や鋭角的なW字状であってもよいし、図13の(イ)、(ロ)に示すように、奥部が椀底状や鍋底状であってもよい。
(c)切欠部5の開口周縁部は、図14の(イ)、(ロ)に示すように、奥部中央が砲弾状をなす形状や上げ底状であってもよいし、図15の(イ)、(ロ)に示すように、奥部が略台形であってもよいし、略S字状であってもよい。
【0033】
(d)メガ立体マスク1は使用後に廃棄されるものであるが、軽作業の衛生現場や個人的使用などにあっては、メガ立体マスク1を繰り返し使用しても差し支えない。
切欠部5の開口周縁部の形状については、上記の変形例に限らず使用者の好みや流行などに応じて多様なデザインに変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】(イ)は着用状態を示すメガ立体マスクの斜視図、(ロ)は(イ)のm−m線に沿う拡大部分縦断面図、(ハ)は着用ゴム紐を後頭部に掛ける場合を示すメガ立体マスクの斜視図である(実施例1)。
【図2】(イ)、(ロ)は形状や寸法関係を説明するために示すメガ立体マスクの側面図である(実施例1)。
【図3】(イ)は着用状態を示すメガ立体マスクの斜視図であり、(ロ)は(イ)のA−A線に沿う拡大部分縦断面図である(実施例2)。
【図4】(イ)は着用状態を示すメガ立体マスクの斜視図であり、(ロ)は(イ)のB−B線に沿う拡大部分縦断面図である(実施例3)。
【図5】(イ)は着用状態を示すメガ立体マスクの斜視図であり、(ロ)は(イ)のC−C線に沿う拡大部分縦断面図である(実施例4)。
【図6】メガ立体マスクの斜視図である(実施例5)。
【図7】メガ立体マスクの側面図である(実施例6)。
【図8】メガ立体マスクの側面図である(実施例7)。
【図9】(イ)はメガ立体マスクの側面図であり、(ロ)はメガ立体マスクの作用を示す側面図である(実施例8)。
【図10】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【図11】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【図12】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【図13】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【図14】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【図15】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【符号の説明】
【0035】
1 メガ立体マスク
2 覆い部
2U 上辺部
2D 下辺部
2A 不織布
3 着用ゴム紐
3a 接合部
4 耳部
5 切欠部
5a 切欠部の開口周縁部
6 上直線部
7 中間輪郭形成部
8 下直線部
10 メルトブローン(MELT BLOWN)型不織布
11 最外側不織布
12 処理層
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵埃や細菌などの異物の混入を排除する衛生現場などで、関係者の口元を覆うために用いられる不織布製の使い捨てメガ立体マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
不織布製の衛生マスクは、病院では医師、歯科医師、看護師などが清潔感を考慮して頻繁に使用されている。また、半導体製造現場のクリーンルーム、食品加工工場および精密部品工場などでは従業者が口元を覆い、食品や機能部品などへの異物の混入を防ぐ手段として広範囲に着用されている。この種の衛生マスクは使い捨てマスクとして、伸縮性ウレタンゴムや不織布を打ち抜いて口元や鼻孔部を覆う覆い部と耳掛け部とを別体や一体に形成している(例えば特許文献1、2、3参照)。
【特許文献1】特開平9−149945号公報
【特許文献2】特開平9−149946号公報
【特許文献3】特開2003−93527号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1では、マスクの横方向の伸縮性を耳掛け部の伸縮性よりも低く設定し、耳掛け部が緊張状態になっても、マスクの覆い部が口元に密着しないようにしている。これにより、マスクの着用時に覆い部が左右に引っ張られても、息苦しさを感じないようになり、着用時の違和感が軽減されている。
特許文献2では、覆い部と耳掛け部とを別々に形成し、耳掛け部を垂れ下がり難くするとともに、生産後に重ね合わせたマスク同士が密着しないようにしている。特許文献3では、使用時に二重マスクの内側カバーを外側カバーに取り付ける操作を不要にし、通常の一重マスクと同様に極めて着用し易い二重マスクを実現している。
ところが、特許文献1、2、3のいずれのマスクも、頬部からこめかみ部に対する覆い部の密着性などについては検討されておらず、マスクの着用性や機能性において改善の余地が残されていた。
【0004】
本発明は上記の事情を考慮してなされ、その目的は頬部からこめかみ部に対する覆い部の密着性を改善して着用性や機能性を一段と向上させ、しかも製造コストが低下し安価で量産性に優れたメガ立体マスクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(請求項1について)
カップ状の覆い部は、熱可塑性プラスチックであるポリプロピレン繊維の集合体を熱融着で形成した不織布により設けられている。着用ゴム紐は、覆い部の左右両後側部に超音波溶着により二点ずつ接合されて耳部や後頭部に掛ける着用ゴム紐とを備えている。覆い部の先端条部は、上直線部、中間輪郭形成部および下直線部から構成されて、上直線部と中間輪郭形成部とがなす角度、ならびに中間輪郭形成部と下直線部とがなす角度がそれぞれ100度から155度の範囲となるように設定している。覆い部の左右の後側部で、着用ゴム紐が接合された接合部の間から覆い部の前側部に向けて切欠部を形成している。
【0006】
覆い部の先端条部には、上直線部と中間輪郭形成部とがなす角度、ならびに中間輪郭形成部と下直線部がなす角度がそれぞれ100度から155度の範囲となるように設定しているので、覆い部の顔面に対する良好な装着性を保持しながらも、覆い部と鼻孔部との間に息苦しくない快適な空間を確保することができる。覆い部は上下対称の形状となるので、上下の区別がなく正逆いずれからも覆い部を装着することが可能となり便利である。
【0007】
覆い部の左右の後側部に切欠部を形成しているので、装着時に覆い部の後側部に皺などが寄らなくなり、頬部からこめかみ部にかけて覆い部の密着性が高まり、顔面に対する覆い部の良好な被覆性が得られて装着機能性が向上する。
これらの有用な機能を付与しながらも、何ら新たな部材を付加せずに済み、製造コストが低下し安価で量産性に優れる。
【0008】
(請求項2について)
覆い部の中間輪郭形成部は、所定の曲率半径で円弧状をなしているため、覆い部と鼻柱部との間に快適な空間が生じ、覆い部に対する鼻柱部の装着安定性が良好となる。
【0009】
(請求項3について)
覆い部の中間輪郭形成部は、ハート形をなしているので、請求項2と同様に覆い部と鼻柱部との間に快適な空間が生じ、覆い部に対する鼻柱部の装着安定性が良好となる。
【0010】
(請求項4について)
覆い部の中間輪郭形成部は、鼻口部から鼻柱部に対応するように略L字形をなしているので、請求項2と同様に覆い部と鼻柱部との間に快適な空間が生じ、覆い部に対する鼻柱部の装着安定性が良好となる。
【0011】
(請求項5について)
覆い部の中間輪郭形成部は、口唇部に対応するように切り込まれて上辺部と下辺部とを重ね合わせるように形成しており、上辺部を下辺部に対して捲り上げることにより口唇部を露呈させる。このため、グラスの飲料水などをストローで吸う際、覆い部を外さなくとも上辺部を捲り上げることで済む便利さがある。
【0012】
(請求項6〜8について)
切欠部は、開口周縁部が略U字状、略放物線状あるいは略V字状をなしており、使用者の好みに応じた多様なデザインに対処することができる。
【0013】
(請求項9について)
切欠部の開口周縁部は、超音波溶着により縁取りが施されているため、切欠部の開口周縁部が形状保持機能を付与され、顔面に対する覆い部の装着機能性が一段と向上する。
【0014】
(請求項10について)
ポリプロピレンの極細繊維の集合体を熱融着により形成したメルトブローン(MELT BLOWN)型不織布を不織布の外側に重ね合わせて細菌濾過性および粒子濾過性を付与している。このため、メガ立体マスクが、細菌濾過性および粒子濾過性を有する二層の形態となり、耐汚染性が向上して一層衛生的となる。
【0015】
(請求項11について)
メルトブローン型(MELT BLOWN)不織布の外側に、ポリプロピレンの短繊維の集合体からなる最外側不織布をさらに重ね合わせて防水性および撥水性を付与している。このため、メガ立体マスクが、防水性および撥水性を有する三層の形態となり、耐汚染性がさらに向上して格段に衛生的となる。
【0016】
(請求項12について)
最外側不織布の内側には、活性炭または抗菌剤を含む処理層が介在されているため、覆い部に対する細菌類、微粉塵や微粒子などの異物の侵入が一段と阻まれて著しく衛生的になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
覆い部の先端条部には、上直線部と中間輪郭形成部とがなす角度、ならびに中間輪郭形成部と下直線部とがなす角度がそれぞれ100度から155度の範囲となるように設定している。このため、覆い部の顔面に対する良好な装着性を保持しながらも、覆い部と鼻孔部との間に息苦しくない快適な空間を確保することができる。覆い部が上下対称の形状となり、上下の区別がなく正逆いずれからも覆い部を装着することが可能となる。覆い部の左右の後側部に切欠部を形成しているので、装着時に覆い部の後側部に皺などが寄らなくなって隙間が生じず顔面に対する密着性が高まって良好な被覆性が得られる。
【実施例1】
【0018】
本発明の実施例1を図1および図2に基づいて説明する。
図1の(イ)は耳部4に着用ゴム紐3を引っ掛けて装着するメガ立体マスク1を示し、同図の(ハ)は着用ゴム紐3を後頭部に巻いて装着するメガ立体マスク1を示す。メガ立体マスク1のカップ状をなす覆い部2は、図1の(ロ)に示すように熱可塑性プラスチックであるポリプロピレン繊維の集合体を熱融着で形成した不織布2Aをスパンボンドとして構成されている。覆い部2の先端条部は、上下方向に指向する熱融着部2bを形成し、メガ立体マスク1の着用時に口元や鼻孔部に対して非接触空間を設けて使用者に息苦しさを感じさせないようにしている。
【0019】
着用ゴム紐3は、覆い部2における左右の外側部に超音波溶着により接合されている。超音波溶着は、溶接装置の溶接ロッド(図示せず)を着用ゴム紐3の左右の後端部にそれぞれ押し当てて二点で接合された接合部3aを形成して行う。
【0020】
覆い部2の左右の後側部で、着用ゴム紐3が接合された接合部3aの間から覆い部2の前側部に向けて切欠部5を形成している。切欠部5の開口周縁部5aは、略放物線状をなし超音波溶着により縁取りが施され、切欠部5の開口周縁部5aに形状保持機能を付与し、顔面に対する覆い部2の装着機能性が一段と向上するようにしている。
【0021】
図2の(イ)、(ロ)に示すように、覆い部2の先端条部を上直線部6、所定の曲率半径Rを有する円弧状の中間輪郭形成部7および下直線部8から構成して上下対称となるようにしている。上直線部6と中間輪郭形成部7とがなす角度(θ)、ならびに中間輪郭形成部7と下直線部8とがなす角度(θ)がそれぞれ100度から155度の範囲となるように設定している。
【0022】
この場合、一例として上直線部6および下直線部8の長さ寸法Mを2.5〜3cm、上直線部6と下直線部8との間の最大幅Nを13.5〜14.5cm、切欠部5と中間輪郭形成部7との最小幅Sを7〜8.5cm、二カ所の接合部3a間の距離Pを4〜5cm、接合部3aと覆い部2の後側端2aとの間の距離Qを0.4〜0.8cmとしている。
【0023】
上記構成の覆い部2の先端条部において、上直線部6、中間輪郭形成部7、下直線部8との間に、角度(θ)の関係を、それぞれ100度から155度の範囲となるように設定したので、覆い部2の顔面に対する良好な装着性を保持しながらも、覆い部2と鼻孔部との間に息苦しくない快適な空間を確保することができる。覆い部2は上下対称の形状となるので、上下の区別がなくなり、正逆いずれからもメガ立体マスク1を装着できて便利である。
【0024】
覆い部2の後側部に切欠部5を形成しているので、装着時に覆い部2の後側部に皺などが寄らなくなり、頬部からこめかみ部にかけて覆い部2の密着性が高まり、顔面に対する覆い部2の良好な被覆性が得られて装着機能性が向上する。これらの有用な機能を付与しながらも、何ら新たな部材を付加せずに済み、製造コストが低下し安価で量産性に優れる。
【実施例2】
【0025】
図3は本発明の実施例2を示す。実施例2では、図3の(イ)に示す覆い部2において、ポリプロピレンの極細繊維の集合体を熱融着により形成したメルトブローン(MELT BLOWN)型不織布10を不織布2Aの外側に重ね合わせて細菌濾過性および粒子濾過性を付与している{同図の(ロ)参照}。このため、メガ立体マスク1が、細菌濾過性および粒子濾過性を有する二層の形態となり、耐汚染性が向上して一層衛生的となる。
【実施例3】
【0026】
図4は本発明の実施例3を示す。実施例3では、図4の(イ)に示す覆い部2において、メルトブローン型不織布10の外側に、ポリプロピレンの短繊維の集合体からなる最外側不織布11をスパンボンドとしてさらに重ね合わせて防水性および撥水性を付与している{同図の(ロ)参照}。これにより、メガ立体マスク1が、防水性および撥水性を有する三層の形態となり、耐汚染性がさらに向上して格段に衛生的となる。
【実施例4】
【0027】
図5は本発明の実施例4を示す。実施例4が実施例3と異なるところは、図5の(イ)に示す覆い部2において、活性炭および抗菌剤を含む処理層12をメルトブローン型不織布10と最外側不織布11との間に介在させたことである。これにより、覆い部2が四層をなし、覆い部2に対する細菌類、微粉塵や微粒子などの異物の侵入が一段と阻まれて衛生的に著しく優れたものになる。
【実施例5】
【0028】
図6は本発明の実施例5を示す。実施例5では、覆い部2の左右端部側を薄肉の多孔性不織布13により形成している。不織布2Aと多孔性不織布13との繋ぎ目14は、折り重ねた重複部13aを熱融着している。薄肉の多孔性不織布13は、顔面の頬部に相当する位置にありながらも、通気性が良く柔らかいため頬部を擦らないし蒸らすこともない。
【実施例6】
【0029】
図7は本発明の実施例6を示す。実施例6が実施例1と異なるところは、覆い部2の先端条部の形状をハート形に形成した点である。このため、覆い部2の中間輪郭形成部7もハート形をなし、覆い部2と鼻柱部との間に快適な空間が生じ、鼻柱部に対する覆い部2の装着安定性が良好となる。
【実施例7】
【0030】
図8は本発明の実施例7を示す。実施例7が実施例1と異なるところは、覆い部2の先端条部の形状を鼻口部から鼻柱部に対応するように略L字形に形成したことである。このため、覆い部2の中間輪郭形成部7も略L字形をなし、実施例6と同様に覆い部2と鼻柱部との間に快適な空間が生じ、鼻柱部に対する覆い部2の装着安定性が良好となる。
【実施例8】
【0031】
図9は本発明の実施例8を示す。実施例8が実施例1と異なるところは、図9の(イ)に示すように、覆い部2の中間輪郭形成部7が口唇部に対応するように切り込まれて上辺部2Uと下辺部2Dとを重なり合うように形成していることである。
この場合、上辺部2Uを下辺部2Dに対して捲り上げることにより口唇部を露呈させることができる。このため、同図の(ロ)に示すように、グラスGの飲料水などをストローWなどで吸う際、覆い部2を外さなくとも上辺部2Uを捲り上げることで済む便利さがある。
【0032】
(変形例)
(a)覆い部2における切欠部5の開口周縁部は、図10の(イ)、(ロ)に示すように、略U字状や略V字状であってもよいし、図11の(イ)、(ロ)に示すように、丸みを帯びたW字状や奥部が三山に起伏する形状であってもよい。
(b)切欠部5の開口周縁部は、図12の(イ)、(ロ)に示すように、奥部が二山に起伏する形状や鋭角的なW字状であってもよいし、図13の(イ)、(ロ)に示すように、奥部が椀底状や鍋底状であってもよい。
(c)切欠部5の開口周縁部は、図14の(イ)、(ロ)に示すように、奥部中央が砲弾状をなす形状や上げ底状であってもよいし、図15の(イ)、(ロ)に示すように、奥部が略台形であってもよいし、略S字状であってもよい。
【0033】
(d)メガ立体マスク1は使用後に廃棄されるものであるが、軽作業の衛生現場や個人的使用などにあっては、メガ立体マスク1を繰り返し使用しても差し支えない。
切欠部5の開口周縁部の形状については、上記の変形例に限らず使用者の好みや流行などに応じて多様なデザインに変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】(イ)は着用状態を示すメガ立体マスクの斜視図、(ロ)は(イ)のm−m線に沿う拡大部分縦断面図、(ハ)は着用ゴム紐を後頭部に掛ける場合を示すメガ立体マスクの斜視図である(実施例1)。
【図2】(イ)、(ロ)は形状や寸法関係を説明するために示すメガ立体マスクの側面図である(実施例1)。
【図3】(イ)は着用状態を示すメガ立体マスクの斜視図であり、(ロ)は(イ)のA−A線に沿う拡大部分縦断面図である(実施例2)。
【図4】(イ)は着用状態を示すメガ立体マスクの斜視図であり、(ロ)は(イ)のB−B線に沿う拡大部分縦断面図である(実施例3)。
【図5】(イ)は着用状態を示すメガ立体マスクの斜視図であり、(ロ)は(イ)のC−C線に沿う拡大部分縦断面図である(実施例4)。
【図6】メガ立体マスクの斜視図である(実施例5)。
【図7】メガ立体マスクの側面図である(実施例6)。
【図8】メガ立体マスクの側面図である(実施例7)。
【図9】(イ)はメガ立体マスクの側面図であり、(ロ)はメガ立体マスクの作用を示す側面図である(実施例8)。
【図10】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【図11】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【図12】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【図13】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【図14】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【図15】(イ)、(ロ)は切欠部の形状を示す側面図である(変形例)。
【符号の説明】
【0035】
1 メガ立体マスク
2 覆い部
2U 上辺部
2D 下辺部
2A 不織布
3 着用ゴム紐
3a 接合部
4 耳部
5 切欠部
5a 切欠部の開口周縁部
6 上直線部
7 中間輪郭形成部
8 下直線部
10 メルトブローン(MELT BLOWN)型不織布
11 最外側不織布
12 処理層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性プラスチックであるポリプロピレン繊維の集合体を熱融着で形成した不織布により設けたカップ状の覆い部と、
この覆い部の左右両後側部に超音波溶着により二点ずつ接合されて耳部や後頭部に掛ける着用ゴム紐とを備え、
前記覆い部の先端条部を上直線部、中間輪郭形成部および下直線部から構成し、前記上直線部と前記中間輪郭形成部とがなす角度、ならびに前記中間輪郭形成部と前記下直線部とがなす角度がそれぞれ100度から155度の範囲となるように設定し、
前記覆い部の左右の後側部で、前記着用ゴム紐が接合された接合部の間から前記覆い部の前側部に向けて切欠部を形成したことを特徴とするメガ立体マスク。
【請求項2】
前記覆い部の前記中間輪郭形成部は、所定の曲率半径で円弧状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項3】
前記覆い部の前記中間輪郭形成部は、ハート形をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項4】
前記覆い部の前記中間輪郭形成部は、鼻口部から鼻柱部に対応するように略L字形をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項5】
前記覆い部の前記中間輪郭形成部は、口唇部に対応するように切り込まれて上辺部と下辺部とを重ね合わせるように形成しており、前記上辺部を前記下辺部に対して捲り上げることにより前記口唇部を露呈させることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項6】
前記切欠部は、開口周縁部が略U字状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項7】
前記切欠部は、開口周縁部が略放物線状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項8】
前記切欠部は、開口周縁部が略V字状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項9】
前記切欠部の開口周縁部は、超音波溶着により縁取りが施されていることを特徴とする請求項1ないし8のうち何れか一つに記載のメガ立体マスク。
【請求項10】
ポリプロピレンの極細繊維の集合体を熱融着により形成したメルトブローン型不織布を前記不織布の外側に重ね合わせて細菌濾過性および粒子濾過性を付与したことを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項11】
前記メルトブローン型不織布の外側に、ポリプロピレンの短繊維の集合体からなる最外側不織布をさらに重ね合わせて防水性および撥水性を付与したことを特徴とする請求項10に記載のメガ立体マスク。
【請求項12】
前記最外側不織布の内側には、活性炭または抗菌剤を含む処理層が介在されていることを特徴とする請求項11に記載のメガ立体マスク。
【請求項1】
熱可塑性プラスチックであるポリプロピレン繊維の集合体を熱融着で形成した不織布により設けたカップ状の覆い部と、
この覆い部の左右両後側部に超音波溶着により二点ずつ接合されて耳部や後頭部に掛ける着用ゴム紐とを備え、
前記覆い部の先端条部を上直線部、中間輪郭形成部および下直線部から構成し、前記上直線部と前記中間輪郭形成部とがなす角度、ならびに前記中間輪郭形成部と前記下直線部とがなす角度がそれぞれ100度から155度の範囲となるように設定し、
前記覆い部の左右の後側部で、前記着用ゴム紐が接合された接合部の間から前記覆い部の前側部に向けて切欠部を形成したことを特徴とするメガ立体マスク。
【請求項2】
前記覆い部の前記中間輪郭形成部は、所定の曲率半径で円弧状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項3】
前記覆い部の前記中間輪郭形成部は、ハート形をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項4】
前記覆い部の前記中間輪郭形成部は、鼻口部から鼻柱部に対応するように略L字形をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項5】
前記覆い部の前記中間輪郭形成部は、口唇部に対応するように切り込まれて上辺部と下辺部とを重ね合わせるように形成しており、前記上辺部を前記下辺部に対して捲り上げることにより前記口唇部を露呈させることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項6】
前記切欠部は、開口周縁部が略U字状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項7】
前記切欠部は、開口周縁部が略放物線状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項8】
前記切欠部は、開口周縁部が略V字状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項9】
前記切欠部の開口周縁部は、超音波溶着により縁取りが施されていることを特徴とする請求項1ないし8のうち何れか一つに記載のメガ立体マスク。
【請求項10】
ポリプロピレンの極細繊維の集合体を熱融着により形成したメルトブローン型不織布を前記不織布の外側に重ね合わせて細菌濾過性および粒子濾過性を付与したことを特徴とする請求項1に記載のメガ立体マスク。
【請求項11】
前記メルトブローン型不織布の外側に、ポリプロピレンの短繊維の集合体からなる最外側不織布をさらに重ね合わせて防水性および撥水性を付与したことを特徴とする請求項10に記載のメガ立体マスク。
【請求項12】
前記最外側不織布の内側には、活性炭または抗菌剤を含む処理層が介在されていることを特徴とする請求項11に記載のメガ立体マスク。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−247046(P2006−247046A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−65746(P2005−65746)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【出願人】(504289613)株式会社エブノ (1)
【出願人】(504288410)
【出願人】(504289602)
【出願人】(504289222)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【出願人】(504289613)株式会社エブノ (1)
【出願人】(504288410)
【出願人】(504289602)
【出願人】(504289222)
【Fターム(参考)】
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