説明

情報出力装置、信号送信装置及び情報表示システム

【課題】情報を表示する装置が情報を送信する装置と接続されるシステムにおいて、接続する台数を多くすることのできる情報出力装置を提供する。
【解決手段】情報出力装置は、外部の装置から受信したパルス列信号に、自装置宛の情報が含まれているか否かを判断し、判断が肯定的な場合に、受信したパルス列信号から、自装置宛の情報を抽出し、抽出した情報に基づく出力を行う。パルス列信号は、自装置を含む所定台数の情報出力装置に相当するパルスが並べられた第1パルス列部分と、何れかの情報出力装置に通知すべき情報を指標するパルスが並べられた第2パルス列部分とからなり、第1パルス列部分に含まれる個々のパルスは、個々の情報出力装置に一対一に対応し、対応する情報出力装置へ通知する情報の有無を示す。情報出力装置は、第1パルス列部分を参照して、自装置宛の情報があるか否かを判断し、肯定的な場合に、第2パルス列部分から情報を抽出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部の装置から送信されるパルス列信号から、自装置宛の情報を示す複数のパルスを抽出して、抽出した複数のパルスにて示される情報に基づく出力を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報に基づく出力を行う装置を用いたシステムとして、例えば、物品を製造する分野において、物品を構成する部品をピッキングする際に、特定の部品のピッキングを指示する指示装置と、その個数を表示する複数の表示装置とからなるピッキング支援システムがある。ここで、情報に基づく出力を行う装置は、表示装置である。また、ピッキングとは、表示装置に表示された数字に応じて、当該表示装置が対応付けられた棚から保管中の部品を取り出すことである。
【0003】
この従来のピッキング支援システムにおいて、表示装置は、表示する数の桁ごとに、4つの表示用アドレスが割り当てられた表示器を有しており、割り当てられたこれらの表示用アドレスは、表示装置ごとに異なっている。また、指示装置から各表示装置へ送信されるデータは、所定のデータ長からなり、各表示装置に割り当てられた各表示用アドレスのそれぞれに対応する領域を有し、前記領域には、表示する個数の各桁ごとに2進数に変換した値(0又は1)が格納される。表示装置は、自装置に割り当てられた複数の表示用アドレスに対応する領域から表示する数を取得し、表示する。
【0004】
例えば、2台の表示装置(ここでは、第1表示装置及び第2表示装置という。)のそれぞれが、4桁の数を表示する場合には、第1表示装置は、4つの表示器を備え、各表示器のそれぞれには、表示用アドレス100〜103、104〜107、108〜111及び112〜115が割り当てられ、第2表示装置が備える4つの表示器は、それぞれ、表示用アドレス116〜119、120〜123、124〜127及び128〜131が割り当てられている。指示装置は、数「15」の表示を第1表示装置へ指示する場合には、送信データに含まれる複数の領域のうち、4桁目の数「0」に対応する2進数として、表示用アドレス100〜103に対応する領域に、順に0、0、0、0を格納し、3桁目の数「0」に対応する2進数として、表示用アドレス104〜107に対応する領域に、順に0、0、0、0を格納し、2桁目の数「1」に対応する2進数として、表示用アドレス108〜111に対応する領域に、順に0、0、0、1を格納し、1桁目の数「5」に対応する2進数として、表示用アドレス112〜115に対応する領域に、順に0、1、0、1を格納する。第1表示装置は、指示装置より送信されたデータから、次の動作にて、4個の2進数を取得する。第1表示装置は、表示用アドレス100〜103に対応する領域に格納されている各値から、2進数「0000」を取得し、表示用アドレス104〜107に対応する領域に格納されている各値から、2進数「0000」を取得し、表示用アドレス108〜111に対応する領域に格納されている各値から、2進数「0001」を取得し、表示用アドレス112〜115に対応する領域に格納されている各値から、2進数「0101」を取得する。第1表示装置は、取得した各2進数、それぞれを10進数に変換して、数「15」を取得し、具備する4つの表示器を用いて、取得した数「15」を桁ごとに表示する。このとき、3桁及び4桁目を表示する際には、それぞれ「0」が表示される。また、指示装置は、数「15」の表示を前記別の表示装置へ指示する場合には、送信データに含まれる複数の領域のうち、表示用アドレス116〜119に対応する領域に、順に0、0、0、0を格納し、表示用アドレス120〜123に対応する領域に、順に0、0、0、0を格納し、表示用アドレス124〜127に対応する領域に、順に0、0、0、1を格納し、表示用アドレス128〜131に対応する領域に、順に0、1、0、1を格納する。前記別の表示装置は、指示装置から送信されたデータの表示用アドレス116〜119に対応する領域、表示用アドレス120〜123に対応する領域、表示用アドレス124〜127に対応する領域、及び表示用アドレス128〜131に対応する領域から、2進数「0000」、「0000」、「0001」及び「0101」を取得し、取得した各2進数から、10進数「15」に変換して、具備する4つの表示器を用いて、数「15」を桁ごとに表示する。
【特許文献1】第2637992号特許公報
【特許文献2】第2723232号特許公報
【特許文献3】第2760382号特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、表示装置を増設する度に、増設する表示装置に対応する表示データの領域を確保する必要があるので、所定のデータ長に達するまでは、自由に増設することができるが、所定のデータ長に達した後、さらに、表示装置の増設を行おうとすると、表示データの領域を確保するために、データ長をさらに拡大しなければならない。この場合、送信するデータのデータ長が拡大されるように、指示装置を改良する必要があり、さらには、受信するデータのデータ長が拡大されるように、既に接続されている各表示装置においても改良が必要となる。このため、表示装置の増設が容易でないという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、情報に基づく出力を行う装置が情報を送信する装置と接続されるシステムにおいて、従来よりも接続する台数を多くすることのできる情報出力装置、信号送信装置、情報表示システム及び情報表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、外部の装置から送信されるパルス列信号から、自装置宛の情報を抽出して、抽出した情報に基づく出力を行う情報出力装置であって、前記外部の装置から、パルス列信号を受信する受信手段と、受信した前記パルス列信号に、自装置宛の情報が含まれているか否かを判断する判断手段と、判断が肯定的な場合に、受信した前記パルス列信号から、自装置宛の情報を抽出する抽出手段と、抽出した前記情報に基づく出力を行う出力手段とを備え、パルス列信号は、自装置を含む所定台数の情報出力装置に相当するパルスが並べられた第1パルス列部分と、何れかの情報出力装置に通知すべき情報を指標するパルスが並べられた第2パルス列部分とからなり、前記第1パルス列部分に含まれる個々のパルスは、個々の情報出力装置に一対一に対応し、対応する情報出力装置へ通知する情報の有無を示しており、前記判断手段は、前記第1パルス列部分を参照して、自装置宛の情報があるか否かを判断し、肯定的な場合に、前記抽出手段が、前記第2パルス列部分から前記情報を抽出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
上記に示す構成によると、情報出力装置は、前記第1パルス列部分を参照して、自装置宛の情報がある場合に、第2パルス列部分から、自装置宛の情報を抽出する。このとき、前記外部の装置と前記情報出力装置とが接続されたシステムにおいて、別の情報出力装置が、さらに前記外部の装置と接続されると、前記別の情報出力装置は、前記第1パルス列部分を参照して、自装置宛の情報が存在する場合には、前記第2パルス列部分から、自装置宛の数字を抽出するので、前記別の情報出力装置が表示すべき情報を示す別のパルス列部分を追加する必要が無い。これにより、前記外部の装置と接続される情報出力装置の台数は、従来よりも多くなる。
【0009】
ここで、前記第2パルス列部分にて示される情報は、数字であり、前記抽出手段は、前記第2パルス列部分を、前記第2パルス列部分に含まれるパルスの個数と同数の個数からなるビット列へと変換し、前記判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記ビット列にて示される自装置宛の数字を抽出し、前記出力手段は、数字を表示するための発光体を備え、前記抽出手段にて抽出された前記数字を、前記発光体を用いて表示するとしてもよい。
【0010】
この構成によると、情報出力装置は、数字を示す第2パルス列部分を、ビット列へと変換し、発光体を用いて、変換したビット列に基づく数字を表示することができる。これにより、情報出力装置は、第2パルス列部分をビット列に変換することにより、第2パルス列部分にて示される情報に基づいて、数字を表示することができる。
ここで、前記情報出力装置は、物品を構成するための部品と対応付けがなされ、前記部品をピッキングする個数を表示するピッキング支援装置であり、前記第2パルス列部分にて示される数字は、前記部品をピッキングする個数であり、前記抽出手段は、前記判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記ビット列から自装置宛の数字を抽出し、前記出力手段は、前記発光体を用いて、抽出した前記個数を表示するとしてもよい。
【0011】
この構成によると、情報出力装置は、前記第1パルス列部分を参照して、自装置宛の情報がある場合に、数字を示す第2パルス列部分から変換されたビット列に基づいて、自装置宛のピッキングする個数を表示する。これにより、利用者は、情報出力装置と対応付けがなされた部品を、情報出力装置が表示した個数分ピッキングすることができる。
また、本発明は、パルス列信号を、自装置宛の情報を前記パルス列信号から抽出し、抽出した情報に基づく出力を行う情報出力装置へ送信する信号送信装置であって、パルス列信号を、前記情報出力装置へ送信する送信手段を備え、パルス列信号は、自装置を含む所定台数の情報出力装置に相当するパルスが並べられた第1パルス列部分と、何れかの情報出力装置に通知すべき情報を指標するパルスが並べられた第2パルス列部分とからなり、前記第1パルス列部分に含まれる個々のパルスは、個々の情報出力装置に一対一に対応し、対応する情報出力装置へ通知する情報の有無を示すことを特徴とする。
【0012】
この構成によると、信号送信装置は、情報出力装置の台数分に相当する数のパルスが並べられた第1パルス列部分と、情報出力装置に通知すべき情報を指標するパルスが並べられた第2パルス列部分とからなるパルス列信号を、情報出力装置へ送信している。このとき、前記信号送信装置と前記情報出力装置とが接続されたシステムにおいて、別の情報出力装置が、さらに前記信号送信装置と接続されると、前記信号送信装置は、前記別の情報出力装置に通知すべき情報を示す別のパルス列部分を追加する必要が無い。これにより、前記信号送信装置は、従来よりも多くの情報出力装置に対して、信号を送信することができる。
【0013】
また、本発明は、パルス列信号を送信する信号送信装置と、前記信号送信装置から送信されるパルス列信号から、自装置宛の情報を抽出し、抽出した情報に基づく出力を行う情報出力装置とからなる情報出力システムであって、前記信号送信装置は、パルス列信号を、前記情報出力装置へ送信する送信手段を備え、前記情報出力装置は、前記信号送信装置から、パルス列信号を受信する受信手段と、受信した前記パルス列信号に、自装置宛の情報が含まれているか否かを判断する判断手段と、判断が肯定的な場合に、受信した前記パルス列信号から、自装置宛の情報を抽出する抽出手段と、抽出した前記情報に基づく出力を行う出力手段とを備え、パルス列信号は、自装置を含む所定台数の情報出力装置に相当するパルスが並べられた第1パルス列部分と、何れかの情報出力装置に通知すべき情報を指標するパルスが並べられた第2パルス列部分とからなり、前記第1パルス列部分に含まれる個々のパルスは、個々の情報出力装置に一対一に対応し、対応する情報出力装置へ通知する情報の有無を示しており、前記判断手段は、前記第1パルス列部分を参照して、自装置宛の情報があるか否かを判断し、肯定的な場合に、前記抽出手段が、前記第2パルス列部分から前記情報を抽出することを特徴とする。
【0014】
この構成によると、信号送信装置は、情報出力装置の台数分に相当する数のパルスが並べられた第1パルス列部分と、情報出力装置に通知すべき情報を指標するパルスが並べられた第2パルス列部分とからなるパルス列信号を、情報出力装置へ送信し、情報出力装置は、前記第1パルス列部分を参照して、自装置宛の情報がある場合に、第2パルス列部分から、自装置宛の情報を抽出する。このとき、前記外部の装置と前記情報出力装置とが接続されたシステムにおいて、別の情報出力装置が、さらに前記外部の装置と接続されると、前記別の情報出力装置は、前記第1パルス列部分を参照して、自装置宛の情報が存在する場合には、前記第2パルス列部分から、自装置宛の数字を抽出するので、前記別の情報出力装置が表示すべき情報を示す別のパルス列部分を追加する必要が無い。これにより、前記外部の装置と接続される情報出力装置の台数は、従来よりも多くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係る第1の実施の形態としてのピッキング支援システム1について説明する。
1.ピッキング支援システム1
ピッキング支援システム1は、図1に示すように、端末装置10、無線装置20、21、22、入出力装置30、31、接続線50と接続された56台のピッキング支援装置40、41、42、・・・、43及び接続線51と接続された56台のピッキング支援装置40a、・・・、43aから構成されている。
【0016】
ピッキング支援システム1は、製造工場において、作業員が製品の生産に必要な部品をピッキングするための作業を支援するシステムである。
端末装置10と、入出力装置30及び31とは、インターネットプロトコルを用いた通信を行う。なお、無線装置20と、無線装置21及び22とは、無線LANによる通信を行う。無線装置20は、無線LANのアクセスポイントであり、無線装置21及び22は、無線LANのクライアントである。
【0017】
入出力装置30は、接続線50を介して、ピッキング支援装置40、41、42、・・・、43に接続されており、入出力装置31は、接続線51を介して、ピッキング支援装置40a、・・・、43aに接続されている。ここで、接続線50、51は、一例として、シールド付きのツイストペアケーブルである。
ピッキング支援装置40、・・・、43、40a、・・・、43aは、それぞれ棚A1−1、・・・、A1−56、A2−1、・・・、A2−56に設置されており、作業員が各棚に収納されている部品をピッキングする個数の表示等を行う。ピッキング支援装置40、・・・、43は、入出力装置30の配下において、1つのネットワークを形成しており、ピッキング支援装置40、・・・、43のそれぞれには、形成されているネットワーク上での位置を示すアドレス(以下、「ピッキングアドレス」という。)が割り当てられている。ここで、ピッキング支援装置40、・・・、43のそれぞれには、ピッキングアドレスとして、0〜55までの何れかの値が設定されており、入出力装置30の配下において形成される1つのネットワーク上では、重複はない。
【0018】
端末装置10は、ピッキングする個数の表示及びブザーの出力のうち何れかの指示を、ピッキング支援装置40、・・・、43へ送信する。このとき、端末装置10から送信される指示は、ピッキング支援装置40、・・・、43のうち1台のみ(例えば、ピッキング支援装置40)に対する指示である。
ピッキング支援装置40は、ピッキングが完了した旨の情報及びブザー出力を停止した旨の情報の何れかを端末装置10へ送信する。
【0019】
1.1 端末装置10
端末装置10は、図2に示すように、アドレス記憶部101、管理情報記憶部102、入力部103、制御部104、入出力部105及び表示部106から構成されている。
端末装置10は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニットなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ROM又は前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、端末装置10は、その機能を達成する。
【0020】
(1)アドレス記憶部101
アドレス記憶部101は、端末装置10に割り当てられた自IPアドレス(例えば、192.168.251.10)を記憶している。
(2)管理情報記憶部102
管理情報記憶部102は、図2に示すように、管理情報テーブルT100を有している。
【0021】
管理情報テーブルT100は、部品名、ピッキングアドレス及び相手IPアドレスからなる組を1以上記憶するための領域を有している。
部品名は、製品の製造に用いる部品の名称である。ピッキングアドレスは、部品名にて示される部品が収納されている棚に設置されたピッキング支援装置の位置を示すアドレスである。相手IPアドレスは、部品名及びピッキングアドレスから特定されるピッキング支援装置と接続されている入出力装置のIPアドレスを示す。なお、ここでは、入出力装置30及び31のIPアドレスは、それぞれ、「192.168.251.100」及び「192.168.251.101」とする。
【0022】
例えば、部品B2が収納されている棚A1−2に設置されたピッキング支援装置41のピッキングアドレスは、1であり、相手IPアドレスは、入出力装置30のIPアドレス「192.168.251.100」となる。
(3)入力部103
入力部103は、ピッキングの指示を示す指示命令を受け付ける。
【0023】
入力部103は、指示命令を受け付けると、さらに、ピッキングする部品名及びその個数を受け付ける。なお、受け付ける個数は、1以上9999以下の数値のうち何れかである。
入力部103は、受け付けた指示命令、部品名及び個数を、制御部104へ出力する。
また、入力部103は、ブザーの出力を示すブザー出力命令を受け付ける。
【0024】
入力部103は、ブザー出力命令を受け付けると、ブザー出力を行うピッキング支援装置が設置された棚に格納されている部品の部品名を受け付ける。
入力部103は、受け付けたブザー出力命令及び部品名を、制御部104へ出力する。
(4)制御部104
制御部104は、1ビットのデータを格納するための変数を256個有している。ここでは、256個の変数をD(0)、D(1)、D(2)、・・・、D(255)により表記する。なお、以降の説明において、カッコ内の数値を配列番号と呼び、配列番号iを持つ変数をD(i)とする。変数D(0)からD(111)のうち変数(2n)及び変数D(2n+1)は、ピッキングアドレスnと対応付けられており、変数D(128)からD(239)のうち変数D(2n+128)及び変数D(2n+129)は、ピッキングアドレスnと対応付けられている。また、変数D(240)からD(255)は、受け付けた数値を格納するために用いられる。なお、変数D(112)からD(127)は未使用の変数である。例えば、ピッキングアドレス0には、変数D(0)、D(1)、D(128)及びD(129)が対応付けられている。
【0025】
制御部104は、データを一時的に記憶する一時記憶領域を有している。
以下、入力部103より、指示命令を受け取った場合と、ブザー出力命令を受け取った場合とに分けて説明する。
<指示命令を受け取った場合>
制御部104は、入力部103から指示命令、部品名及び個数を受け取ると、変数D(0)、D(1)、D(2)、・・・、D(255)の値を0に設定する。
【0026】
制御部104は、受け取った部品名に対応するピッキングアドレスnと、相手IPアドレスとを、管理情報テーブルT100より読み出す。
制御部104は、読み出したピッキングアドレスnを用いて数値2n+128を算出し、算出結果「2n+128」と一致する配列番号を持つ変数D(2n+128)の値を1に設定する。なお、以降では、数値2n+128は、ピッキングアドレスnを有するピッキング支援装置の入力アドレスという。
【0027】
制御部104は、受け取った個数に対して、各桁の数値を2進数に変換する。
制御部104は、1桁目の数値(2進数表現)を上位ビットから順に、変数D(240)、D(241)、D(242)、D(243)へ格納する。制御部104は、2桁目の数値(2進数表現)を上位ビットから順に、変数D(244)、D(245)、D(246)、D(247)へ格納する。制御部104は、3桁目の数値(2進数表現)を上位ビットから順に、変数D(248)、D(249)、D(250)、D(251)へ格納する。制御部104は、4桁目の数値(2進数表現)を上位ビットから順に、変数D(252)、D(253)、D(254)、D(255)へ格納する。
【0028】
制御部104は、アドレス記憶部101から自IPアドレスを読み出す。
制御部104は、読み出した自IPアドレスを送信元IPアドレスとし、相手IPアドレスを宛先アドレスとし、256個の変数D(0)、D(1)、・・・、D(255)を送信データとすることにより、図3に示すように、送信元IPアドレスと宛先IPアドレスとを含むヘッダ部151と、送信データを含むデータ部152とから構成されるピッキング指示用の制御データ150を生成する。
【0029】
制御部104は、生成した制御データ150を、入出力部105を介して無線装置20へ出力する。
制御部104は、読み出した相手IPアドレスと、読み出したピッキングアドレスnとを1つの組として、一時的記憶領域に記憶する。
制御データ150を無線装置20へ出力後、制御部104は、宛先IPアドレスとして自IPアドレス、送信元IPアドレスとして入出力装置30及び31の何れかのIPアドレスであるヘッダ部と、256個の変数D(0)、D(1)、・・・、D(255)を含むデータ部とからなる応答用の制御データを、入出力部105を介して無線装置20から受け取る。
【0030】
制御部104は、受け取った応答用の制御データのヘッダ部に含まれる送信元IPアドレスと一致する相手IPアドレスに対応するピッキングアドレスnを、一時記憶領域から読み出す。
制御部104は、読み出したピッキングアドレスnを用いて、数値2n及び数値2n+1を算出し、算出結果m1(=2n)及びm2(=2n+1)を配列番号としてもつ変数D(m1)及びD(m2)を、応答用の制御データのデータ部から読み出す。なお、以降では、数値2nは、ピッキングアドレスnを有するピッキング支援装置の出力アドレスという。
【0031】
制御部104は、読み出した変数D(m1)の値が1であるか、0であるかを判定する。
変数D(m1)の値が1であると判定する場合には、制御部104は、一時的記憶領域に記憶している相手IPアドレスとピッキングアドレスnとからなる組を消去し、次の命令の受け取り待ちとなる。
【0032】
0であると判定する場合には、制御部104は、変数D(m2)の値が1であるか、0であるかを判定する。
変数D(m2)の値が1であると判定する場合には、制御部104はピッキングアドレスnに対応する商品名を管理情報テーブルT100から読み出し、読み出した商品名の商品が欠品である旨を示す欠品情報を表示部106へ出力する。
【0033】
変数D(m2)の値が0であると判定する場合には、制御部104は再度、応答用の制御データの受け取り待ちの状態となる。
ここで、ピッキング指示用の制御データ150を生成する具体例を、以下に説明する。
制御部104は、入力部103から指示命令、部品名「部品B1」及び個数「15」を受け取ると、変数D(0)、D(1)、D(2)、・・・、D(255)の値を0に設定する。
【0034】
制御部104は、管理情報テーブルT100より受け取った部品名「部品B1」に対応するピッキングアドレス「0」と、相手IPアドレス「192.168.251.100」とを読み出す。
制御部104は、変数D(128)の値を1に設定する。
制御部104は、受け取った個数に対して、各桁の数値を2進数に変換する。つまり、1桁目の数値「5」を2進数「0101」、2桁目の数値「1」を2進数「0001」、3及び4桁目の数値を2進数「0000」へとそれぞれ変換する。
【0035】
制御部104は、制御部104は、1桁目の数値「0101」(2進数表現)を上位ビットから順に、変数D(240)、D(241)、D(242)、D(243)へ格納する。制御部104は、2桁目の数値「0001」(2進数表現)を上位ビットから順に、変数D(244)、D(245)、D(246)、D(247)へ格納する。制御部104は、3桁目の数値「0000」(2進数表現)を上位ビットから順に、変数D(248)、D(249)、D(250)、D(251)へ格納する。制御部104は、4桁目の数値「0000」(2進数表現)を上位ビットから順に、変数D(252)、D(253)、D(254)、D(255)へ格納する。
【0036】
制御部104は、アドレス記憶部101から自IPアドレス「192.168.251.10」を読み出す。
制御部104は、読み出した自IPアドレス「192.168.251.10」を送信元IPアドレスとし、相手IPアドレス「192.168.251.100」を宛先アドレスとし、256個の変数D(0)、D(1)、・・・、D(255)を送信データとすることにより、ピッキング指示用の制御データ150を生成する。
【0037】
<ブザー出力命令を受け取った場合>
制御部104は、入力部103からブザー出力命令及び商品名を受け取ると、変数D(0)、D(1)、D(2)、・・・、D(255)の値を0に設定する。
制御部104は、制御部104は、受け取った部品名に対応するピッキングアドレスnと、相手IPアドレスとを、管理情報テーブルT100より読み出す。
【0038】
制御部104は、読み出したピッキングアドレスnを用いて数値2n+129を加算した結果「2n+129」と一致する配列番号を持つ変数D(2n+129)の値を1に設定する。
制御部104は、アドレス記憶部101から自IPアドレスを読み出す。
制御部104は、読み出した自IPアドレスを送信元IPアドレスとし、相手IPアドレスを宛先アドレスとし、256個の変数D(0)、D(1)、・・・、D(255)を送信データとすることにより、図3に示すように、送信元IPアドレスと宛先IPアドレスとを含むヘッダ部151と、送信データを含むデータ部152とから構成されるブザー出力用の制御データを生成する。
【0039】
制御部104は、生成したブザー出力用の制御データを、入出力部105を介して無線装置20へ出力する。
制御部104は、読み出した相手IPアドレスと、読み出したピッキングアドレスnとを1つの組として、一時的記憶領域に記憶する。
制御データ150を無線装置20へ出力後、制御部104は、宛先IPアドレスとして自IPアドレス、送信元IPアドレスとして入出力装置30及び31の何れかのIPアドレスであるヘッダ部と、256個の変数D(0)、D(1)、・・・、D(255)を含むデータ部とからなる応答用の制御データを、入出力部105を介して無線装置20から受け取る。
【0040】
以降の動作は、上記にて示す「指示命令を受け取った場合」と同様であるため、説明は省略する。
(5)入出力部105
入出力部105は、制御部104からピッキング指示用の制御データ150を受け取ると、受け取った制御データ150を無線装置20へ出力する。
【0041】
入出力部105は、制御部104からブザー出力用の制御データを受け取ると、受け取ったブザー出力用の制御データを無線装置20へ出力する。
入出力部105は、無線装置20から応答用の制御データを受け取ると、受け取った応答用の制御データを制御部104へ出力する。
(6)表示部106
表示部106は、制御部104から欠品情報を受け取ると、受け取った欠品情報を表示する。
【0042】
1.2 無線装置20
無線装置20は、端末装置10からピッキング指示用の制御データ150を受け取ると、受け取った制御データ150を、無線により空間へ出力する。
無線装置20は、電波を受信し、受信した電波から電気信号へ変換し、変換した電気信号から、応答用の制御データを抽出して、抽出した応答用の制御データを端末装置10へ出力する。
【0043】
なお、無線によるデータの送受信については、公知であるため、詳細な説明は省略する。
1.3 無線装置21
無線装置21は、無線装置20より出力された電波を受信し、受信した電波から電気信号へ変換し、変換した電気信号から、ピッキング指示用の制御データ150を抽出し、抽出したピッキング指示用の制御データ150を入出力装置30へ出力する。
【0044】
無線装置21は、入出力装置30から応答用の制御データを受け取ると、受け取った応答用の制御データを、無線により空間へ出力する。
なお、無線によるデータの送受信については、公知であるため、詳細な説明は省略する。
また、無線装置22は、無線装置21と同様の構成を有しているため、説明は省略する。
【0045】
1.4 入出力装置30
入出力装置30は、図4に示すように、IPアドレス記憶部301、電源部302、第1入出力部303、制御部304、第2入出力部305及び時計部306から構成されている。
入出力装置30は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニットなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ROM又は前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、入出力装置30は、その機能を達成する。
【0046】
また、入出力装置31は、入出力装置30と同様の構成を有しているので、説明は省略する。
(1)IPアドレス記憶部301
IPアドレス記憶部301は、図4に示すように、自IPアドレス格納領域310と、相手IPアドレス格納領域311とを有している。
【0047】
自IPアドレス格納領域310は、自装置に割り当てられたIPアドレスを記憶している。
相手IPアドレス格納領域311は、端末装置10のIPアドレスを記憶している。
(2)電源部302
電源部302は、外部から電源電圧Vx(例えば、24V)の供給をうけると、入出力装置30の構成要素へ電源電圧を供給する。また、ピッキング支援装置40、41、・・・、43に対して、電源電圧の供給をも行う。なお、外部装置であるピッキング支援装置40、41、・・・、43に対して、電源電圧を供給する技術は公知であるため、ここでの説明は省略する。
【0048】
(3)第1入出力部303
第1入出力部303は、無線装置21からピッキング指示用の制御データ150を受け取ると、受け取った制御データ150を制御部304へ出力する。
第1入出力部303は、制御部304から応答用の制御データを受け取ると、受け取った応答用の制御データを無線装置21へ出力する。
【0049】
(4)時計部306
時計部306は、予め定められた時間間隔で繰り返しクロック信号を生成する。
(5)制御部304
制御部304は、1ビットのデータを格納するための変数を256個有している。
制御部304は、以下に示す制御信号を時系列に繰り返し生成し、生成した制御信号を、第2入出力部305を介して接続線50へ出力する。図5に示すように、制御信号350は、スタート信号351、256個のパルス信号360、361、・・・、364、365及びエンド信号352から構成されている。スタート信号351及びエンド信号352は、それぞれの信号を識別できるように、特別な並びのパルス信号を含む。256個のパルス信号360、361、362、・・・、364、365は、クロック信号に同期して生成され、「0」V及び「Vx/2」の何れかの値を有している。パルス信号と次のパルス信号との間隔の期間は、電源電圧Vxの値をとる。ここで、生成される256個のパルス信号360、361、362、・・・、364、365は、図5に示すように、それぞれ、上述した256個の変数D(0)、D(1)、D(2)、・・・、D(254)、D(255)に対応している。図4に示すように、「Vx/2」の値をとるパルス信号360に対して、変数D(0)=「1」であり、「0」の値をとるパルス信号361に対して、変数D(1)=「0」である。256個のパルス信号360、361、362、・・・、364、365からなる信号をパルス列信号と呼ぶ。
【0050】
また、制御部304は、接続線50上に流れる制御信号を監視する。
制御部304は、第1入出力部303から制御データ150を受け取ると、自IPアドレス格納領域310から自IPアドレスを読み出し、読み出した自IPアドレスと、制御データ150のヘッダ部151に含まれる宛先IPアドレスとが一致するか否かを判定する。
【0051】
一致しないと判断する場合には、受け取った制御データ150を破棄する。
一致すると判定する場合には、制御部304は、スタート信号の検出後、エンド信号を検出するまでの期間において、検出したパルス信号に同期して、D(i)が「0」であるか、「1」であるかを判断し、D(i)=「0」である場合には、電圧「0」を接続線50へ出力し、D(i)=「1」である場合には、電圧「Vx/2」を接続線50へ出力する。これにより、制御部304は、受け取った制御データ150からパルス信号を生成し、生成したパルス信号を制御信号に載せて接続線50へ出力することができる。
【0052】
次に、接続線50上において、制御部304は、第2入出力部305を介して、スタート信号及びエンド信号を検出する。また、スタート信号の検出後、エンド信号を検出するまでの期間において、制御部304は、第2入出力部305を介して検出したパルス信号に同期して、前記パルス信号の電圧「Vx/2」又は電圧「0」を検出する。電圧「Vx/2」を検出した場合には、相応する変数D(i)を「1」に設定し、電圧「0」を検出した場合には、相応する変数D(i)を「0」に設定する。
【0053】
スタート信号の検出後、エンド信号を検出するまでの期間において、256個のパルス信号が含まれているため、256個の変数D(0)、D(1)、・・・、D(255)は、それぞれ、「1」又は「0」に設定される。
次に、制御部304は、エンド信号を検出すると、IPアドレス記憶部301から自IPアドレスと相手IPアドレスを読み出す。制御部304は、読み出した自IPアドレスを送信元IPアドレスとし、相手IPアドレスを宛先IPアドレスとし、256個の変数D(0)、D(1)、・・・、D(255)を送信データとして、応答用の制御データを生成する。
【0054】
制御部304は、生成した応答用の制御データを、第1入出力部303を介して無線装置21へ出力する。
制御部304は、接続線50上において、スタート信号を検出し、エンド信号を検出するまでの期間において、0番目から111番目のパルス信号が全て「0」である場合には、制御データ150に基づいて生成した制御信号350を、第1入出力部303を介して接続線50へ出力する。制御部304は、0番目から111番目のパルス信号のうち1つのパルス信号の値が「Vx/2」である場合には、全てのパルス信号が「0」である制御信号を生成して、生成した制御信号を接続線50へ出力する。
【0055】
なお、制御部304は、256個のパルス信号を、0番からカウントする。つまり、最初のパルス信号は0番目となり、最後のパルス信号は255番目となる。
<パルス信号生成の具体例>
ここで、制御データ150からパルス信号を生成する具体例を、以下に説明する。なお、制御データ150は、部品名「部品B1」及び個数「15」に対応するデータであるとする。
【0056】
制御部304は、先ず、変数D(0)からD(127)までのの値「0」に対応する電圧「0」をパルス信号に同期して、順次出力する。次に、変数D(128)の値「1」に対応する電圧「Vx/2」をパルス信号に同期して、出力する。次に、変数D(129)からD(239)までの値(全て「0」)に対する電圧「0」をパルス信号に同期して、順次出力する。
【0057】
制御部304は、ピッキング個数の1桁目の数値を示す変数D(240)からD(243)までの値(順に、0、1、0、1)に対する電圧「0」、「Vx/2」、「0」、「Vx/2」をパルス信号に同期して、順次出力する。次に、制御部304は、ピッキング個数の2桁目の数値を示す変数D(244)からD(247)までの値(順に、0、0、0、1)に対する電圧「0」、「0」、「0」、「Vx/2」をパルス信号に同期して、順次出力する。制御部104は、ピッキング個数の3桁目の数値を示す変数D(248)からD(251)までの値(全て「0」)に対する電圧「0」をパルス信号に同期して、順次出力し、ピッキング個数の4桁目の数値を示す変数D(252)からD(255)までの値(全て「0」)に対する電圧「0」をパルス信号に同期して、順次出力する。
【0058】
(6)第2入出力部305
第2入出力部305は、制御部304から受け取った制御信号を接続線50へ出力し、接続線50から受け取った制御信号を制御部304へ出力する。
1.5 ピッキング支援装置40
ピッキング支援装置40は、図6に示すように、アドレス記憶部401、データ入出力部402、データ制御部403、表示部404、完了ボタン部405、ランプ406、時計部407、欠品ボタン部408、ブザー409、アドレススイッチ410及びアドレス算出部411から構成されている。
【0059】
ピッキング支援装置40は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、ピッキング支援装置40は、その機能を達成する。
また、ピッキング支援装置41、42、・・・、43、41a、・・・、43aは、ピッキング支援装置40と同様の構成を有しているので、説明は省略する。
【0060】
なお、ここでは、完了ボタン部405とランプ406とを別々の構成としているが、完了ボタン部405とランプ406とを併せた照光式押しボタンであってもよい。
図7は、ピッキング支援装置40、41,42の接続形態を示す一例である。入出力装置30とピッキング支援装置40とが接続線50aにて接続される。さらに、ピッキング支援装置40とピッキング支援装置41とが接続線50bにて接続され、ピッキング支援装置41とピッキング支援装置42とにおいても同様に、接続線50cにて接続されている。なお、接続線50a、50b及び50cは、接続線50の一部である。
【0061】
また、表示部404は、図7にて示す4桁の7セグメント表示を行う表示器404a、404b、404c、404dを含む。完了ボタン部405は、図7にて示す完了ボタン405aを含んでいる。完了ボタン405aは、ピッキングの作業終了時に、作業者によって押下される。ここで、完了ボタン405aは、照光式押しボタンである。欠品ボタン部408は、図7にて示す欠品ボタン408aを含んでいる。欠品ボタン408aは、部品の欠品がある場合に、作業者によって押下される。
【0062】
表示器404a、404b、404c、404dは、7セグメントLED(Light−emitting diode)を内蔵し、7セグメント表示により、数字を表示する。
(1)アドレススイッチ410及びアドレス算出部411
アドレススイッチ410は、8ビットのアドレススイッチであり、アドレススイッチ410には、ピッキングアドレスnを2進数に変換した値が、利用者により設定される。
【0063】
アドレス算出部411は、アドレススイッチ410に設定された値(2進数)を読み出し、読み出した値(2進数)から、自装置に割り当てられたピッキングアドレスnを算出し、算出したピッキングアドレスnをアドレス記憶部401へ書き込む。
(2)アドレス記憶部401
アドレス記憶部401は、自装置に割り当てられたピッキングアドレスnを記憶している。
【0064】
(3)データ入出力部402
データ入出力部402は、接続線50から受け取った制御信号をデータ制御部403へ出力し、データ制御部403からから受け取った制御信号を接続線50へ出力する。
(4)ランプ406及びブザー409
ランプ406は、LEDを内蔵し、データ制御部403によりランプ406の点灯及び消灯が制御される。
【0065】
ブザー409は、ブザーを内蔵し、データ制御部403によりブザーの動作が制御される。
(5)時計部407
時計部407は、予め定められた時間間隔で繰り返しクロック信号を生成する。
(6)データ制御部403
データ制御部403は、1ビットのデータを格納するために、18個の変数D1(0)、D1(1)、・・・、D1(17)を有している。変数D1(0)は、256個のパルス信号にうち、2n+128番目のパルス信号に応じた値を格納し、変数D1(1)は、2n+129番目のパルス信号に応じた値を格納する。また、D1(2)からD1(17)は、240番目から255番目のパルス信号に応じた値を、順次格納する。なお、数値nは、当該ピッキング支援装置40に割り当てられたピッキングアドレスである。また、データ制御部403は、256個のパルス信号を、0番からカウントする。つまり、最初のパルス信号は0番目となり、最後のパルス信号は255番目となる。
【0066】
接続線50上において、データ制御部403は、データ入出力部402を介して、スタート信号及びエンド信号を検出する。また、スタート信号の検出後、エンド信号を検出するまでの期間において、データ制御部403は、データ入出力部402を介して検出したパルス信号に同期して、2n+128番目及び2n+129番目の前記パルス信号の電圧「Vx/2」又は電圧「0」をそれぞれ検出する。データ制御部403は、2n+128番目のパルス信号において電圧「Vx/2」を検出した場合には、変数D1(0)を「1」に設定し、電圧「0」を検出した場合には、変数D1(0)を「0」に設定する。データ制御部403は、2n+129番目のパルス信号において電圧「Vx/2」を検出した場合には、変数D1(1)を「1」に設定し、電圧「0」を検出した場合には、変数D1(1)を「0」に設定する。
【0067】
データ制御部403は、さらに、240番目以降の前記パルス信号の電圧「Vx/2」又は電圧「0」を検出し、電圧「Vx/2」を検出した場合には、相応する変数D(i)を「1」に設定し、電圧「0」を検出した場合には、相応する変数D(i)を「0」に設定する。
データ制御部403は、変数D1(0)の値が1であるか、0であるかを判定する。
【0068】
変数D1(0)の値が1であると判定する場合には、データ制御部403は、ランプ406を点灯する。次に、データ制御部403は、変数D1(2)からD1(5)の各値(2進数表現)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m1を算出する。値m1は、表示される4桁の数値のうち1桁目の数である。データ制御部403は、変数D1(6)からD1(9)の各値(2進数表現)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m2を算出する。値m2は、表示される4桁の数値のうち2桁目の数である。データ制御部403は、変数D1(10)からD1(13)の各値(2進数表現)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m3を算出する。値m3は、表示される4桁の数値のうち3桁目の数である。データ制御部403は、変数D1(14)からD1(17)の各値(2進数表現)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m4を算出する。値m4は、表示される4桁の数値のうち4桁目の数である。
【0069】
データ制御部403は、算出した値m1、m2、m3及びm4を、順次表示部404へ出力する。
変数D1(0)の値が0であると判定する場合には、データ制御部403は、変数D1(1)の値が1であるか、0であるかを判定する。
変数D1(1)の値が1であると判定する場合には、データ制御部403は、ブザー409を鳴らす。変数D1(0)の値が0であると判定する場合には、データ制御部403は、取得した17個のデータを破棄する。
【0070】
データ制御部403は、完了ボタン部405から作業が終了した旨の終了指示、及び欠品ボタン部408から部品の欠品している旨の欠品指示を受け取る。
以降では、終了指示を受け取った場合のデータ制御部403の動作と、欠品指示を受け取った場合のデータ制御部403の動作とに分けて説明する。
<終了指示を受け取った場合>
データ制御部403は、完了ボタン部405から終了指示を受け取ると、ランプ406が点灯しているか、ブザー409が鳴っているかを判断する。
【0071】
ランプ406が点灯している場合には、データ制御部403は、ランプ406を消灯し、ピッキング個数の表示を終了する表示終了命令を表示部404へ出力する。
ブザー409が鳴っている場合には、データ制御部403は、ブザー409の動作を停止する。
データ制御部403は、アドレス記憶部401からピッキングアドレスnを読み出し、読み出したピッキングアドレスnを用いて、出力アドレスである数値2nを算出する。
【0072】
接続線50上において、データ制御部403は、データ入出力部402を介して、スタート信号及びエンド信号を検出する。また、スタート信号の検出後、エンド信号を検出するまでの期間において、データ制御部403は、データ入出力部402を介して検出したパルス信号に同期して、2n番目のパルス信号の値を、電圧「Vx/2」へ変換し、接続線50上へ出力する。データ制御部403は、他のパルス信号を検出した場合には、検出したパルス信号の値のまま接続線50上へ出力する。
【0073】
<欠品指示を受け取った場合>
データ制御部403は、完了ボタン部405から終了指示を受け取ると、アドレス記憶部401からピッキングアドレスnを読み出し、読み出したピッキングアドレスnを用いて数値2n+1を算出する。
接続線50上において、データ制御部403は、データ入出力部402を介して、スタート信号及びエンド信号を検出する。また、スタート信号の検出後、エンド信号を検出するまでの期間において、データ制御部403は、データ入出力部402を介して検出したパルス信号に同期して、2n+1番目のパルス信号の値を、電圧「Vx/2」へ変換し、接続線50上へ出力する。データ制御部403は、他のパルス信号を検出した場合には、検出したパルス信号の値のまま接続線50上へ出力する。
【0074】
<ピッキング個数の取得の具体例>
ここで、制御信号からピッキング個数(10進数)を取得する具体例を、以下に説明する。なお、ピッキング個数は、「15」とする。
データ制御部403は、変数D1(2)からD1(5)の各値(順に、0、1、0、1)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m1(=5)を算出する。データ制御部403は、変数D1(6)からD1(9)の各値(順に、0、0、0、1)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m2(=1)を算出する。データ制御部403は、変数D1(10)からD1(13)の各値(全て「0」)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m3(=0)を算出する。データ制御部403は、変数D1(14)からD1(17)の各値(全て「0」)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m4(=0)を算出する。
【0075】
データ制御部403は、算出した値m1(=5)、m2(=1)、m3(=0)及びm4(=0)を、順次表示部404へ出力する。
(7)表示部404
表示部404は、データ制御部403から、数値m1、m2、m3及びm4を順次受け取ると、数値m1、m2、m3及びm4それぞれを、表示器404a、404b、404c及び404dにて表示する。
【0076】
表示部404は、データ制御部403から表示終了命令を受け取ると、表示器404a、404b、404c及び404dによる表示を終了する。
ここで、数値m1、m2、m3及びm4の表示の具体例を、以下に説明する。
表示部404は、データ制御部403から、数値m1(=5)、m2(=1)、m3(=0)及びm4(=0)を順次受け取ると、表示器404aにて、数値m1(=5)を表示し、表示器404bにて、数値m2(=1)を表示し、表示器404cにて、数値m3(=0)を表示し、表示器404dにて、数値m4(=0)を表示する。
【0077】
(8)完了ボタン部405及び欠品ボタン部408
作業員によって完了ボタン405aが押下されると、完了ボタン部405は、終了指示をデータ制御部403へ出力する。
作業員によって欠品ボタン408aが押下されると、欠品ボタン部408は、欠品指示をデータ制御部403へ出力する。
【0078】
1.6 ピッキング支援システム1の動作概要
ここでは、ピッキング支援システム1の動作概要について、図8に示す流れ図を用いて説明する。
端末装置10は、指示命令又はブザー出力命令を受け取る(ステップS5)。
端末装置10は、受け取った命令に基づいて、制御データの生成処理を実行し、入出力装置30へ出力する制御データを生成する(ステップS10)。
【0079】
端末装置10は、無線装置20及び21を介して、制御データを入出力装置30へ送信する(ステップS15)。
端末装置10は、読み出した相手IPアドレスと、読み出したピッキングアドレスnとを1つの組として、一時的記憶領域に記憶する(ステップS20)。
入出力装置30は、制御データを受け取ると、受け取った制御データが、自装置宛の制御データであるか否かを判断する。つまり、自IPアドレス格納領域310から自IPアドレスを読み出し、読み出した自IPアドレスと、制御データのヘッダ部に含まれる宛先IPアドレスとが一致するか否かを判定する(ステップS25)。
【0080】
一致しないと判定する場合には(ステップS25における「NO」)、入出力装置30は、受け取った制御データを破棄し、次の制御データの受け取り待ちとなる。
一致すると判定する場合には(ステップS25における「YES」)、入出力装置30は、受け取った制御データからパルス信号を生成し、生成したパルス信号を制御信号に載せて出力する(ステップS30)。制御信号が接続線50上を流れる(ステップS35)。
【0081】
ピッキング支援装置40は、制御信号を受け取ると、指示受取処理を行う(ステップS40)
次に、ピッキング支援装置40は、応答処理を行い、応答用の制御信号を出力する(ステップS45)。制御信号が、接続線50上を流れる(ステップS50)。
入出力装置30は、制御信号を受け取ると、応答用の制御データの生成処理を行い、応答用の制御データを生成し(ステップS55)、生成した応答用の制御データを、無線装置20及び21を介して端末装置10へ送信する(ステップS60)。
【0082】
端末装置10は、応答受取処理を実行し(ステップS65)、ステップS5へ戻る。
1.7 制御データの生成処理
ここでは、端末装置10による制御データの生成処理の動作について、図9に示す流れ図を用いて説明する。
制御部104は、受け取った命令が、指示命令である場合には(ステップS100における「指示命令」)、さらに、部品名及び個数を受け取る(ステップS105)。
【0083】
制御部104は、変数D(0)、D(1)、D(2)、・・・、D(255)の値を0に設定し(ステップS110)、受け取った部品名に対応するピッキングアドレスnと相手IPアドレスとを、管理情報テーブルT100より読み出す(ステップS115)。
制御部104は、読み出したピッキングアドレスnと一致する配列番号を持つ変数D(n)の値を1に設定し(ステップS120)、受け取った個数に対して、各桁の数値を2進数に変換する。制御部104は、変換された各桁の数値(2進数)を、変数D(240)からD(255)へ格納する(ステップS125)。
【0084】
制御部104は、受け取った命令が、ブザー出力命令である場合には(ステップS100における「ブザー出力命令」)、さらに、商品名を受け取る(ステップS130)。
制御部104は、変数D(0)、D(1)、D(2)、・・・、D(255)の値を0に設定し(ステップS135)、受け取った部品名に対応するピッキングアドレスnと相手IPアドレスとを、管理情報テーブルT100より読み出す(ステップS140)。
【0085】
制御部104は、読み出したピッキングアドレスnを用いて数値2n+129を加算した結果「2n+129」と一致する配列番号を持つ変数D(2n+129)の値を1に設定する(ステップS145)。
制御部104は、ステップS125及びステップS145の何れかを実行すると、アドレス記憶部101から自IPアドレスを読み出す(ステップS150)。制御部104は、読み出した自IPアドレス、相手IPアドレス及び256個の変数D(0)、D(1)、・・・、D(255)を用いて、制御データを生成する(ステップS155)。
【0086】
1.8 パルス信号の生成の動作
ここでは、入出力装置30によるパルス信号を生成する動作について、図10にて示す流れ図を用いて説明する。
入出力装置30の制御部304は、スタート信号を検出すると(ステップS200)、カウンタiに0の値を設定する(ステップS205)。
【0087】
制御部304は、検出したパルス信号に同期して、D(i)が「0」であるか、「1」であるかを判断する(ステップS210)。
D(i)=「1」であると判断する場合には(ステップS210における「=1」)、電圧Vx/2を接続線50へ出力し(ステップS215)、D(i)=「0」であると判断する場合には(ステップS210における「=0」)、電圧Vx/2を接続線50へ出力する(ステップS220)。
【0088】
制御部304は、カウンタiに「1」の値を加算し(ステップS225)、エンド信号を検出したか否かを判断する(ステップS230)。
検出していないと判断する場合には(ステップS230における「NO」)、制御部304は、ステップS210へ戻り、検出したと判断する場合には(ステップS230における「YES」)、ステップS200へ戻り、処理を繰り返す。
【0089】
1.9 応答用の制御データの生成処理の動作
ここでは、入出力装置30による応答用の制御データの生成処理の動作について、図11にて示す流れ図を用いて説明する。
接続線50上において、制御部304は、スタート信号を検出すると(ステップS300)、カウンタiに0の値を設定する(ステップS305)。
【0090】
制御部304は、検知したパルス信号に同期して、前記パルス信号の電圧Vx/2又は電圧「0」を検知する(ステップS310)。
制御部304は、検知した電圧の値がVx/2であるか、0であるかを判断する(ステップS315)。
0であると判断する場合には(ステップS315における「=0」)、制御部304は、変数D(i)に、「0」の値を設定し(ステップS320)、Vx/2であると判断する場合には(ステップS315における「=Vx/2」)、制御部304は、変数D(i)に、「1」の値を設定する(ステップS325)。
【0091】
制御部304は、カウンタiに「1」の値を加算し(ステップS330)、エンド信号を検出したか否かを判断する(ステップS335)。
検出していないと判断する場合には(ステップS335における「NO」)、制御部304は、ステップS310へ戻る。
検出したと判断する場合には(ステップS335における「YES」)、制御部304は、IPアドレス記憶部301から自IPアドレスと相手IPアドレスを読み出し、読み出した自IPアドレスを送信元IPアドレスとし(ステップS340)、相手IPアドレスを宛先IPアドレスとする(ステップS345)。制御部304は、256個の変数D(0)、D(1)、・・・、D(255)を送信データとする(ステップS350)。
【0092】
制御部304は、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス及び送信データを用いて、応答用の制御データを生成し、生成した応答用の制御データを、無線装置21を介して端末装置10へ出力する(ステップS355)。
1.10 指示受取処理
ここでは、ピッキング支援装置40による指示受取処理の動作について、図12及び13にて示す流れ図を用いて説明する。
【0093】
接続線50上において、データ制御部403は、スタート信号を検出すると(ステップS400)、自ピッキングアドレスnを、アドレス記憶部401から読み出し(ステップS405)、カウンタiに0の値を設定する(ステップS410)。
データ制御部403は、カウンタiが数2n+128と等しいか否かを判断する(ステップS415)。
【0094】
等しいと判断する場合には(ステップS415における「YES」)、データ制御部403は、パルス信号に同期して、電圧を検知する(ステップS420)。データ制御部403は、検知した電圧の値がVx/2であるか、0であるかを判断する(ステップS425)。
Vx/2であると判断する場合には(ステップS425における「=Vx/2」)、データ制御部403は、変数D1(0)に、「1」の値を設定し(ステップS430)、0であると判断する場合には(ステップS425における「=0」)、データ制御部403は、変数D1(0)に、「0」の値を設定する(ステップS435)。
【0095】
データ制御部403は、カウンタiに「1」の値を加算し(ステップS440)、パルス信号に同期して、次の電圧を検知する(ステップS445)。データ制御部403は、検知した電圧の値がVx/2であるか、0であるかを判断する(ステップS450)。
Vx/2であると判断する場合には(ステップS450における「=Vx/2」)、データ制御部403は、変数D1(1)に、「1」の値を設定し(ステップS455)、0であると判断する場合には(ステップS450における「=0」)、データ制御部403は、変数D1(1)に、「0」の値を設定する(ステップS460)。
【0096】
データ制御部403は、カウンタiに「1」の値を加算し(ステップS465)、エンド信号を検出したか否かを判断する(ステップS470)。検出していないと判断する場合には(ステップS470における「NO」)、データ制御部403は、ステップS415へ戻る。検出したと判断する場合には(ステップS470における「YES」)、データ制御部403は、ステップS400へ戻る。
【0097】
カウンタiが数2n+128と等しくないと判断する場合には(ステップS415における「NO」)、データ制御部403は、カウンタiが数240と等しいか否かを判断する(ステップS475)。
等しくないと判断する場合には(ステップS475における「NO」)、データ制御部403は、パルス信号に同期して、電圧を検知する(ステップS480)。データ制御部403は、カウンタiに「1」の値を加算し(ステップS485)、エンド信号を検出したか否かを判断する(ステップS490)。検出していないと判断する場合には(ステップS490における「NO」)、データ制御部403は、ステップS415へ戻る。検出したと判断する場合には(ステップS490における「YES」)、データ制御部403は、ステップS400へ戻る。
【0098】
等しいと判断する場合には(ステップS475における「YES」)、個数データ取得処理を行い、個数データを取得する(ステップS495)。
データ制御部403は、変数D1(0)の値が1であるか、0であるかを判断する(ステップS500)。
1であると判断する場合には(ステップS500における「=1」)、データ制御部403は、ランプ406を点灯する(ステップS505)。
【0099】
データ制御部403は、変数D1(2)からD1(5)の各値(2進数表現)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m1を算出する(ステップS510)。データ制御部403は、変数D1(6)からD1(9)の各値(2進数表現)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m2を算出する(ステップS515)。データ制御部403は、変数D1(10)からD1(13)の各値(2進数表現)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m3を算出する(ステップS520)。データ制御部403は、変数D1(14)からD1(17)の各値(2進数表現)を取得し、取得した4ビットの値から10進数の値m4を算出する(ステップS525)。
【0100】
表示部404は、表示器404a、404b、404c、404dを用いて、算出された10進数の値m1、m2、m3及びm4を表示する(ステップS530)。
変数D1(0)の値が0であると判断する場合には(ステップS500における「=0」)、データ制御部403は、変数D1(1)の値が1であるか、0であるかを判断する(ステップS535)。
【0101】
1であると判断する場合には(ステップS535における「=1」)、データ制御部403は、ブザー409を出力する(ステップS540)。
0であると判断する場合には(ステップS535における「=0」)、データ制御部403は、ステップS400へ戻る。
1.11 個数データ取得処理
ここでは、個数データ取得処理について、図14に示す流れ図を用いて説明する。
【0102】
データ制御部403は、カウンタjに「2」を設定する(ステップS600)。
データ制御部403は、パルス信号に同期して、電圧を検知する(ステップS605)。
データ制御部403は、検知した電圧の値がVx/2であるか、0であるかを判断する(ステップS610)。
【0103】
0であると判断する場合には(ステップS610における「=0」)、データ制御部403は、変数D1(j)に、「0」の値を設定し(ステップS615)、Vx/2であると判断する場合には(ステップS610における「=Vx/2」)、データ制御部403は、変数D1(j)に、「1」の値を設定する(ステップS620)。
データ制御部403は、カウンタjに「1」の値を加算し(ステップS625)、エンド信号を検出したか否かを判断する(ステップS630)。
【0104】
検出していないと判断する場合には(ステップS630における「NO」)、データ制御部403は、ステップS605へ戻る。
検出したと判断する場合には(ステップS630における「YES」)、データ制御部403は、処理を終了する。
1.12 応答処理
ここでは、ピッキング支援装置40による応答処理の動作について、図15及び図16にて示す流れ図を用いて説明する。
【0105】
データ制御部403は、完了ボタン部405から終了指示、及び欠品ボタン部408から欠品指示のうちの何れかを受け取る(ステップS700)。
データ制御部403は、受け取った指示が、終了指示であるか、欠品指示であるかを判断する(ステップS705)。
終了指示であると判断する場合には(ステップS705における「終了指示」)、データ制御部403は、ランプ406が点灯しているか否かを判断する(ステップS710)。
【0106】
ランプ406が点灯していると判断する場合には(ステップS710における「YES」)、データ制御部403は、ランプ406を消灯し(ステップS715)、表示部404は、ピッキング個数の表示を終了する(ステップS720)。
ランプ406が点灯していないと判断する場合には(ステップS710における「NO」)、ブザー409が出力中であるか否かを判断する(ステップS725)。
【0107】
ブザー409が出力中であると判断する場合には(ステップS725における「YES」)、データ制御部403は、ブザー409の動作を停止し(ステップS730)、ブザーが出力中でないと判断する場合には(ステップS725における「NO」)、データ制御部403は、処理を終了する。
データ制御部403は、アドレス記憶部401からピッキングアドレスnを読み出し(ステップS735)、読み出したピッキングアドレスnを用いて数値2nを算出する(ステップS740)。
【0108】
接続線50上において、データ制御部403は、スタート信号を検出すると(ステップS745)、検出したスタート信号を接続線50上へ出力し、カウンタiを「0」に設定する(ステップS750)。
データ制御部403は、パルス信号に同期して、電圧を検知する(ステップS755)。データ制御部403は、カウンタiが数2nと等しいか否かを判断する(ステップS760)。
【0109】
等しいと判断する場合には(ステップS760における「YES」)、データ制御部403は、検知した電圧の値を「Vx/2」へ変換し、接続線50上へ出力し(ステップS765)、等しくないと判断する場合には(ステップS760における「NO」)、データ制御部403は、検出した電圧を、接続線50上へ出力する(ステップS770)。
データ制御部403は、カウンタiに「1」の値を加算し(ステップS775)、エンド信号を検出したか否かを判断する(ステップS780)。
【0110】
検出していないと判断する場合には(ステップS780における「NO」)、データ制御部403は、ステップS775へ戻る。
検出したと判断する場合には(ステップS780における「YES」)、データ制御部403は、処理を終了する。
受け取った指示が欠品指示であると判断する場合には(ステップS705における「欠品指示」)、データ制御部403は、アドレス記憶部401からピッキングアドレスnを読み出し(ステップS785)、読み出したピッキングアドレスnを用いて数値2n+1を算出する(ステップS790)。
【0111】
接続線50上において、データ制御部403は、スタート信号検出すると(ステップS795)、カウンタiに「0」を設定する(ステップS800)。
データ制御部403は、パルス信号に同期して、電圧を検知する(ステップS805)。データ制御部403は、カウンタiが数2n+1と等しいか否かを判断する(ステップS810)。
【0112】
等しいと判断する場合には(ステップS810における「YES」)、データ制御部403は、検知した電圧の値を「Vx/2」へ変換し、接続線50上へ出力し(ステップS815)、等しくないと判断する場合には(ステップS810における「NO」)、データ制御部403は、検出した電圧を、接続線50上へ出力する(ステップS830)。
データ制御部403は、カウンタiに「1」の値を加算し(ステップS820)、エンド信号を検出したか否かを判断する(ステップS825)。
【0113】
検出していないと判断する場合には(ステップS825における「NO」)、データ制御部403は、ステップS805へ戻る。
検出したと判断する場合には(ステップS825における「YES」)、データ制御部403は、処理を終了する。
1.13 応答受取処理
ここでは、端末装置10による応答受取処理の動作について、図17に示す流れ図を用いて説明する。
【0114】
制御部104は、宛先IPアドレスとして自IPアドレス、送信元IPアドレスとして入出力装置30及び31の何れかのIPアドレスであるヘッダ部と、256個の変数D(0)、D(1)、・・・、D(255)を含むデータ部とからなる応答用の制御データを、入出力部105を介して無線装置20から受け取る(ステップS900)。
制御部104は、受け取った応答用の制御データのヘッダ部に含まれる送信元IPアドレスと一致する相手IPアドレスに対応するピッキングアドレスnを、一時記憶領域から読み出す(ステップS905)。
【0115】
制御部104は、読み出したピッキングアドレスnを用いて、数値2n及び数値2n+1を算出し、算出結果m1(=2n)及びm2(=2n+1)を配列番号としてもつ変数D(m1)及びD(m2)を、応答用の制御データのデータ部から読み出す(ステップS910)。
制御部104は、読み出した変数D(m1)の値が1であるか、0であるかを判定する(ステップS915)。
【0116】
変数D(m1)の値が1であると判定する場合には(ステップS915における「=1」)、制御部104は、一時的記憶領域に記憶している相手IPアドレスとピッキングアドレスnとからなる組を消去する(ステップS920)。
0であると判定する場合には(ステップS915における「=0」)、制御部104は、変数D(m2)の値が1であるか、0であるかを判定する(ステップS925)。
【0117】
変数D(m2)の値が1であると判定する場合には(ステップS925における「=1」)、制御部104はピッキングアドレスnに対応する商品名を管理情報テーブルT100から読み出し、読み出した商品名の商品が欠品である旨を示す欠品情報を表示部106へ出力し、表示部106は、制御部104から欠品情報を受け取ると、受け取った欠品情報を表示する(ステップS930)。
【0118】
変数D(m2)の値が0であると判定する場合には(ステップS925における「=0」)、制御部104は、ステップS900へ戻る。
2.まとめ
以上説明したように、ピッキング個数のデータを、全てのピッキング支援装置に対して共通のデータとなるように、変数D(240)からD(255)に格納している。各ピッキング支援装置は、自装置に割り当てられたピッキングアドレスnに対応する変数D(2n+128)の値が0であるか、1であるかを判断し、1である場合に、変数D(240)からD(255)に格納されているピッキング個数を表示することができる。これにより、ピッキング支援装置ごとに、ピッキング個数を格納する1以上の変数を確保する必要が無い。つまり、従来のピッキング支援システムは、ピッキング支援装置ごとに、表示器に対して、異なるアドレスを設定したが、上記実施の形態では、全てのピッキング支援装置に対して、変数D(240)からD(255)に対応するアドレス240から255を、表示器に対するアドレスとみなすことができる。
【0119】
また、従来の技術では、ピッキング支援装置ごとに、表示するピッキング個数の変数を割り当てている。例えば、ピッキング個数を4桁表示する場合には、256個の変数のうち、1台のピッキング支援装置に対して、2点入力(表示を行うか否かを示すデータ、ブザーの出力を行うか否かを示すデータ)と、2点出力(完了を示すデータ、欠品を示すデータ)、4桁からなるピッキング個数(2進数)とからなるデータと、つまり20個の変数を、利用することとなる。このため、入出力装置の配下には、最大12台のピッキング支援装置しか接続することができない。
【0120】
しかしながら、上記に示すピッキング支援システム1では、入出力装置の配下には、最大56台のピッキング支援装置を接続することができる。
また、逆に、従来の技術にて、56台のピッキング支援装置を、1台の入出力装置にて管理する場合には、少なくとも952個の変数が必要となるが、上記の実施の形態では、256個の変数があればよい。
【0121】
3.その他の変形例
本発明を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)上記実施の形態において、端末装置10と、入出力装置30及び31との通信を無線にて行ったが、これに限定されない。端末装置10と、入出力装置30及び31との通信を有線にて行ってもよい。
【0122】
(2)上記実施の形態において、ピッキング指示用の制御データ150を、端末装置10から2台の入出力装置30及び31へ送信したが、これに限定されない。制御データ150の送信先となる入出力装置は、1台以上であればよい。
(3)上記実施の形態において、制御信号に含まれるパルス信号の個数を256個としたが、これに限定されない。例えば、制御信号に含まれるパルス信号は128個であってもよいし、512個であってもよい。
【0123】
パルス信号が128個の場合には、制御データに含まれる変数も128個となり、変数D(112)からD(127)をピッキング個数のデータに使用する。また、入出力装置に接続される台数は、1台以上24台以下となる。このとき、入力アドレスは、ピッキングアドレスnを用いて、2n+64で算出される。
パルス信号が512個の場合には、制御データに含まれる変数も512個となり、変数D(496)からD(511)をピッキング個数のデータに使用する。また、入出力装置に接続される台数は、1台以上120台以下となる。このとき、入力アドレスは、ピッキングアドレスnを用いて、2n+256で算出される。
【0124】
(4)上記実施の形態において、端末装置10は、入力部103を用いて、指示命令、ピッキングする部品名及びその個数を受け付けたが、これに限定されない。端末装置10は、作業に対するスケジュールを予め記憶し、記憶されたスケジュールから、順次ピッキングする部品名及びその個数を取得して、ピッキング指示用の制御データを生成してもよい。
【0125】
(5)上記実施の形態において、端末装置10は、ピッキング個数の各桁の数値を格納する際に、端末装置10は、1桁目の数値を変数D(240)からD(243)に格納し、2桁目の数値を変数D(244)からD(247)に格納し、3桁目の数値を変数D(248)からD(251)に格納し、4桁目の数値、変数D(252)からD(255)に格納したが、これに限定されない。変数D(240)からD(243)までの組、変数D(244)からD(247)までの組、変数D(248)からD(251)までの組及び変数D(252)からD(255)までの組のそれぞれが、異なる桁数と対応付けられていればよい。
【0126】
例えば、4桁目の数値を変数D(240)からD(243)に格納し、3桁目の数値を変数D(244)からD(247)に格納し、2桁目の数値を変数D(248)からD(251)に格納し、1桁目の数値、変数D(252)からD(255)に格納してもよい。
(6)上記実施の形態において、ピッキング支援装置40、・・・、43、40a、・・・、43aは、ピッキング個数を4桁で表示するとしたが、これに限定されない。表示の桁数は、1桁以上であればよい。このとき、ピッキング個数の各桁を格納する変数の個数は、表示桁数n×4となり、256個の変数のうち後方から、表示桁数n×4個の変数が、ピッキング個数の各桁を格納する変数として確保される。また、ピッキング支援装置が備える表示器の個数は、表示する桁数と同一となる。
【0127】
(7)上記実施の形態において、ピッキング支援装置40、・・・、43、40a、・・・、43aは、n桁のピッキング個数(nは1以上3以下の数)を表示する際に、n+1桁以上の桁数において、「0」の値を表示したが、これに限定されない。
ピッキング支援装置40、43、40a、・・・、43aは、n桁のピッキング個数(nは1以上3以下の数)を表示する際に、n+1桁以上の桁数において、値を表示しないようにしてもよい。
【0128】
(8)上記実施の形態にて示す変数D(0)、・・・、D(255)のうち、変数D(112)からD(127)までを未使用領域としたが、以下のように利用してもよい。
(8−1)ピッキングの個数表示終了後、表示した個数の各桁における2進数を格納してもよい。このとき、ピッキング支援装置40は、個数を表示中に、完了ボタン405aが押下されると、検知した112番目の信号から127番目の信号の電圧を、変数D1(2)からD1(17)までの値に応じて変換し、変換後の信号を接続線50へ出力する。変数D1(j)の値が「1」である場合には、検知した電圧の値を「Vx/2」に変換し、変数D1(j)の値が「0」である場合には、検知した電圧の値を「0」に変換する。ここで、jは、2以上17以下の数値である。
【0129】
(8−2)変数D(112)からD(127)のうち1つの変数(例えば、D(112))を、欠品の有無を示すデータを格納してもよい。ピッキング支援装置40は、欠品ボタン408aが押下されると、検知した2n番目の信号及び112番目の信号の電圧の値をそれぞれ、「Vx/2」へ変換し、変換後の信号を接続線50上へ出力する。完了ボタン405aが押下された場合には、検知した2n番目の信号の電圧の値を、「Vx/2」へ変換し、変換後の信号を接続線50上へ出力する。
【0130】
これにより、ピッキングアドレスnと対応する変数D(2n)の値と、変数D(112)の値との組み合わせで、どの部品にて欠品が生じているかが判断することができる。
なお、ピッキングアドレスnと変数D(n)とを対応付けてもよい。
(9)各ピッキング支援装置のそれぞれに対して、ブザーの出力を行うか否かを示す変数を割り当てたが、これに限定されない。
【0131】
各ピッキング支援装置に対して、ブザーの出力を行うか否かを示す1の変数を共通に割り当ててもよい。共通に割り当てる変数は、例えば、変数D(239)である。
端末装置10は、ブザー出力命令と部品名とを受け取ると、部品名に対応するピッキングアドレスn及び相手IPアドレスを、管理情報テーブルT100から読み出す。端末装置10は、読み出したピッキングアドレスnを用いて、変数D(2n+128)に「1」を設定し、さらに、変数D(239)にも「1」を設定し、制御データを生成する。
【0132】
ピッキング支援装置40は、検知した2n+128番目、239番目及び240番目から255番目の信号それぞれの値に基づいて、順次、変数D1(0)からD1(17)へ、0又は1を設定する。以降の動作は、上記実施の形態と同様であるため、説明は省略する。
なお、ピッキングアドレスnと変数D(n+128)とを対応付けてもよい。
【0133】
また、共通に割り当てる変数を、D(239)としたが、これに限定されない。未使用領域である変数D(112)からD(127)のうちの1の変数を利用してもよい。
(10)上記(8−2)と(9)とを組み合わせてもよい。
例えば、欠品の有無を示すデータを変数D(112)に格納し、ブザーの出力を行うか否かを示すデータを変数D(239)に格納する場合には、1台の入出力装置にて、最大111台のピッキング支援装置が接続可能となる。
【0134】
また、例えば、欠品の有無を示すデータを変数D(112)に格納し、ブザーの出力を行うか否かを示すデータを変数D(113)に格納する場合には、1台の入出力装置にて、最大112台のピッキング支援装置が接続可能となる。
(11)1つの入出力装置配下の存在する複数のピッキング支援装置のうち1台のピッキング支援装置のみが、個数の表示を行ったが、これに限定されない。同じ個数をピッキングする場合には、1つのデータを用いて2台以上のピッキング支援装置にて個数表示するようにしてもよい。
【0135】
例えば、ピッキングアドレスnを有するピッキング支援装置と、ピッキングアドレスmを有するピッキング支援装置とに対して、個数表示をさせたい場合には、端末装置10は、変数D(2n+128)及びD(2m+128)に「1」を設定する。
(12)上記実施の形態では、ピッキング支援装置は、自ピッキングアドレスに対応する信号の電圧の値に関係なく個数データの信号を取り込んだが、これに限定されない。自ピッキングアドレスに対応する信号の電圧の値が「Vx/2」である場合に、個数データの信号を取り込んでもよい。
【0136】
または、ピッキング支援装置は、256個の信号の電圧の値を取り込んでもよい。このとき、ピッキング支援装置40は、256個の変数D1(0)、D1(1)、・・・、D1(255)を有しており、スタート信号を検出して、エンド信号を検出するまでの期間において、パルス信号に同期して、電圧を検知し、検知した電圧の値に応じて、変数D1(i)に「1」又は「0」を設定する。エンド信号を検出すると、自ピッキングアドレスnを用いて、変数D1(2n+128)及びD1(2n+129)を取得し、さらに、変数D1(240)からD1(255)をも取得する。以降の動作は、上記実施の形態と同様であるため、説明は省略する。
【0137】
(13)上記実施の形態において、ピッキングアドレスnを有するピッキング支援装置が、入出力装置から送信される制御信号のうち、自身に対応する2n+128番目のパルス信号及び2n+129番目のパルス信号を取得する場合、パルス信号を検出する度に、カウンタiの値に1を加算したが、これに限定されない。
ピッキングアドレスnを有するピッキング支援装置は、1のパルス信号から次のパルス信号が発生する時間間隔(例えば、1ミリ秒)を記憶しておき、スタート信号を検出後、検出したスタート信号に同期し、時間を計測して、2n+129ミリ秒後のパルス信号(この場合、2n+128番目のパルス信号)と、2n+130ミリ秒後のパルス信号(この場合、2n+129番目のパルス信号)とを検出してもよい。
【0138】
(14)上記実施の形態において、1台の入出力装置に接続されるピッキング支援装置の台数を56台としたが、これに限定されない。1台の入出力装置に接続されるピッキング支援装置の台数は、56台以下であってもよい。
(15)上記実施の形態において、ピッキングアドレスnを有するピッキング支援装置の出力アドレスを、数値2nとしたが、これに限定されない。
【0139】
ピッキングアドレスnを有するピッキング支援装置の出力アドレスを、数値nとしてもよい。このとき、ピッキング支援装置において、欠品ボタンが押下された場合に使用するパルス信号は、2n+56番目の信号となる。
また、ピッキングアドレスnを有するピッキング支援装置の入力アドレスを、数値2n+128としたが、これに限定されない。
【0140】
ピッキングアドレスnを有するピッキング支援装置の入力アドレスを、数値n+128としてもよい。このとき、ブザー出力を行う場合に利用するパルス信号は、n+184番目の信号となる。
なお、パルス信号のカウントは、上記実施の形態と同様に、0から開始する。
(16)上記実施の形態におけるアドレススイッチ410を、アドレス記憶部401としてもよい。このとき、データ制御部403が、ピッキングアドレスnを読み出す動作を、以下のように変更する。
【0141】
データ制御部403は、アドレススイッチ410に設定された値(2進数)を読み出し、読み出した値(2進数)から、ピッキングアドレスnを算出する。
この動作によりピッキングアドレスnを取得することができる。
(17)上記実施の形態において、端末装置10は、ピッキングする個数のデータを、送信データの変数D(240)からD(255)へ格納したが、これに限定されない。
【0142】
例えば、端末装置10は、ピッキングする個数のデータを、送信データの変数D(0)からD(15)へ格納し、変数D(240)からD(255)を未使用領域としてもよい。このとき、ピッキングアドレスnを有するピッキング支援装置に対して、変数D(2n+15)、D(2n+16)、変数D(2n+128)及び変数D(2n+129)のそれぞれが対応付けられる。
【0143】
(18)上記実施の形態において、各ピッキング支援装置へ送信する共通のデータをピッキング個数のデータとしたが、これに限定されない。共通のデータとして、ピッキング個数のデータに他のデータを付加してもよい。
例えば、ランプの点灯色を指定する情報である。このとき、変数D(239)に点灯色を指定する情報を格納する。点灯色を通常色(例えば、緑色)を指定する場合には、変数D(239)の値を「0」とし、点灯色を警告色(例えば、黄色)を指定する場合には、変数D(239)の値を「0」とする。ピッキングアドレスnを有するピッキング支援装置は、2n+128番目のパルス信号の値が「Vx/2」であると判断する場合には、239番目のパルス信号の値に応じた点灯色にて、ランプ406を点灯する。
【0144】
(19)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0145】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0146】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(20)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0147】
上記に示すピッキング支援システムは、ピッキングにより部品を収集し、収集した部品を用いて、物品を製造する産業において、経営的、つまり反復的かつ継続的に利用されうる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】ピッキング支援システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】端末装置10の構成を示すブロック図である。
【図3】制御データ150の構造を示すデータ構造図である。
【図4】入出力装置30の構成を示すブロック図である。
【図5】制御信号のデータ構造と、制御信号と制御データとの対応を示す。
【図6】ピッキング支援装置40の構成を示すブロック図である。
【図7】ピッキング支援装置40、41、42の接続形態の一例を示す。
【図8】ピッキング支援システム1の全体の動作を示す流れ図である。
【図9】端末装置10による制御データの生成処理の動作を示す流れ図である。
【図10】入出力装置30によるパルス信号の生成の動作を示す流れ図である。
【図11】入出力装置30による応答用の制御データの生成処理の動作を示す流れ図である。
【図12】ピッキング支援装置40による指示受取処理の動作を示す流れ図である。図13へ続く。
【図13】ピッキング支援装置40による指示受取処理の動作を示す流れ図である。図12から続く。
【図14】ピッキング支援装置40による個数データ取得処理の動作を示す流れ図である。
【図15】ピッキング支援装置40による応答処理の動作を示す流れ図である。図16へ続く。
【図16】ピッキング支援装置40による応答処理の動作を示す流れ図である。図15から続く。
【図17】端末装置10による応答受取処理の動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
【0149】
1 ピッキング支援システム
10 端末装置
20、21、22 無線装置
30、31 入出力装置
40〜43、40a〜43a ピッキング支援装置
101 アドレス記憶部
102 管理情報記憶部
103 入力部
104 制御部
105 入出力部
106 表示部
301 IPアドレス記憶部
302 電源部
303 第1入出力部
304 制御部
305 第2入出力部
306 時計部
310 自IPアドレス格納領域
311 相手IPアドレス格納領域
401 アドレス記憶部
402 データ入出力部
403 データ制御部
404 表示部
405 完了ボタン部
406 ランプ
407 時計部
408 欠品ボタン部
409 ブザー
410 アドレススイッチ
411 アドレス算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の装置から送信されるパルス列信号から、自装置宛の情報を抽出して、抽出した情報に基づく出力を行う情報出力装置であって、
前記外部の装置から、パルス列信号を受信する受信手段と、
受信した前記パルス列信号に、自装置宛の情報が含まれているか否かを判断する判断手段と、
判断が肯定的な場合に、受信した前記パルス列信号から、自装置宛の情報を抽出する抽出手段と、
抽出した前記情報に基づく出力を行う出力手段とを備え、
パルス列信号は、自装置を含む所定台数の情報出力装置に相当するパルスが並べられた第1パルス列部分と、何れかの情報出力装置に通知すべき情報を指標するパルスが並べられた第2パルス列部分とからなり、
前記第1パルス列部分に含まれる個々のパルスは、個々の情報出力装置に一対一に対応し、対応する情報出力装置へ通知する情報の有無を示しており、
前記判断手段は、前記第1パルス列部分を参照して、自装置宛の情報があるか否かを判断し、肯定的な場合に、前記抽出手段が、前記第2パルス列部分から前記情報を抽出する
ことを特徴とする情報出力装置。
【請求項2】
前記第2パルス列部分にて示される情報は、数字であり、
前記抽出手段は、
前記第2パルス列部分を、前記第2パルス列部分に含まれるパルスの個数と同数の個数からなるビット列へと変換し、前記判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記ビット列にて示される自装置宛の数字を抽出し、
前記出力手段は、
数字を表示するための発光体を備え、前記抽出手段にて抽出された前記数字を、前記発光体を用いて表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報出力装置。
【請求項3】
前記情報出力装置は、物品を構成するための部品と対応付けがなされ、前記部品をピッキングする個数を表示するピッキング支援装置であり、
前記第2パルス列部分にて示される数字は、前記部品をピッキングする個数であり、
前記抽出手段は、前記判断手段の判断結果が肯定的である場合に、前記ビット列から自装置宛の数字を抽出し、
前記出力手段は、前記発光体を用いて、抽出した前記個数を表示する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報出力装置。
【請求項4】
パルス列信号を、自装置宛の情報を前記パルス列信号から抽出し、抽出した情報に基づく出力を行う情報出力装置へ送信する信号送信装置であって、
パルス列信号を、前記情報出力装置へ送信する送信手段を備え、
パルス列信号は、自装置を含む所定台数の情報出力装置に相当するパルスが並べられた第1パルス列部分と、何れかの情報出力装置に通知すべき情報を指標するパルスが並べられた第2パルス列部分とからなり、
前記第1パルス列部分に含まれる個々のパルスは、個々の情報出力装置に一対一に対応し、対応する情報出力装置へ通知する情報の有無を示す
ことを特徴とする信号送信装置。
【請求項5】
パルス列信号を送信する信号送信装置と、前記信号送信装置から送信されるパルス列信号から、自装置宛の情報を抽出し、抽出した情報に基づく出力を行う情報出力装置とからなる情報出力システムであって、
前記信号送信装置は、
パルス列信号を、前記情報出力装置へ送信する送信手段を備え、
前記情報出力装置は、
前記信号送信装置から、パルス列信号を受信する受信手段と、
受信した前記パルス列信号に、自装置宛の情報が含まれているか否かを判断する判断手段と、
判断が肯定的な場合に、受信した前記パルス列信号から、自装置宛の情報を抽出する抽出手段と、
抽出した前記情報に基づく出力を行う出力手段とを備え、
パルス列信号は、自装置を含む所定台数の情報出力装置に相当するパルスが並べられた第1パルス列部分と、何れかの情報出力装置に通知すべき情報を指標するパルスが並べられた第2パルス列部分とからなり、
前記第1パルス列部分に含まれる個々のパルスは、個々の情報出力装置に一対一に対応し、対応する情報出力装置へ通知する情報の有無を示しており、
前記判断手段は、前記第1パルス列部分を参照して、自装置宛の情報があるか否かを判断し、肯定的な場合に、前記抽出手段が、前記第2パルス列部分から前記情報を抽出する
ことを特徴とする情報出力システム。
【請求項6】
外部の装置から送信されるパルス列信号から、自装置宛の情報を抽出して、抽出した情報に基づく出力を行う情報出力装置に用いられる情報出力プログラムであって、
前記外部の装置から、パルス列信号を受信する受信ステップと、
受信した前記パルス列信号に、自装置宛の情報が含まれているか否かを判断する判断ステップと、
判断が肯定的な場合に、受信した前記パルス列信号から、自装置宛の情報を抽出する抽出ステップと、
抽出した前記情報に基づく出力を行う出力ステップとを含み、
パルス列信号は、自装置を含む所定台数の情報出力装置に相当するパルスが並べられた第1パルス列部分と、何れかの情報出力装置に通知すべき情報を指標するパルスが並べられた第2パルス列部分とからなり、
前記第1パルス列部分に含まれる個々のパルスは、個々の情報出力装置に一対一に対応し、対応する情報出力装置へ通知する情報の有無を示しており、
前記判断ステップは、前記第1パルス列部分を参照して、自装置宛の情報があるか否かを判断し、肯定的な場合に、前記抽出ステップが、前記第2パルス列部分から前記情報を抽出する
ことを特徴とする情報出力プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−339998(P2006−339998A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−161824(P2005−161824)
【出願日】平成17年6月1日(2005.6.1)
【出願人】(592127965)NKE株式会社 (28)
【Fターム(参考)】