α4β7インテグリンと反応するヒト化免疫グロブリン
【課題】炎症性腸疾患に対する改良された治療アプローチを提供すること。
【解決手段】ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸であって、該ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片は、ネズミAct−1モノクローナル抗体の軽鎖の相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)を含み、該相補性決定領域は、以下:
軽鎖: CDR1 配列番号:12のアミノ酸44−59
CDR2 配列番号:12のアミノ酸75−81
CDR3 配列番号:12のアミノ酸114−122
に示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖枠組み領域は、GM607’CL抗体の軽鎖(配列番号:8)に由来し、カバット2位のイソロイシンは、バリンに交換されており、その結果、該軽鎖またはその抗原結合断片を含む抗体が、α4β7インテグリンに選択的に結合する、核酸。
【解決手段】ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸であって、該ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片は、ネズミAct−1モノクローナル抗体の軽鎖の相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)を含み、該相補性決定領域は、以下:
軽鎖: CDR1 配列番号:12のアミノ酸44−59
CDR2 配列番号:12のアミノ酸75−81
CDR3 配列番号:12のアミノ酸114−122
に示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖枠組み領域は、GM607’CL抗体の軽鎖(配列番号:8)に由来し、カバット2位のイソロイシンは、バリンに交換されており、その結果、該軽鎖またはその抗原結合断片を含む抗体が、α4β7インテグリンに選択的に結合する、核酸。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸であって、該ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片は、ネズミAct−1モノクローナル抗体の軽鎖の相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)を含み、該相補性決定領域は、以下:
軽鎖: CDR1 配列番号:12のアミノ酸44−59
CDR2 配列番号:12のアミノ酸75−81
CDR3 配列番号:12のアミノ酸114−122
に示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖枠組み領域は、GM607’CL抗体の軽鎖(配列番号:8)に由来し、カバット2位のイソロイシンは、バリンに交換されており、その結果、該軽鎖またはその抗原結合断片を含む抗体が、α4β7インテグリンに選択的に結合する、核酸。
【請求項2】
該GM607’CL抗体の軽鎖(配列番号:8)の可変領域に由来する枠組み領域が、カバット4位において、メチオニンからバリンへの変異をさらに含む、請求項1記載の単離された核酸。
【請求項3】
ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸であって、該ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片は、配列番号:52の可変領域コード配列を含み、カバット4位のメチオニンが、バリンに交換されている、核酸。
【請求項4】
ヒト化免疫グロブリン重鎖またはその断片をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸であって、該ヒト化免疫グロブリン重鎖またはその断片は、ネズミAct−1モノクローナル抗体の重鎖の相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)を含み、該相補性決定領域は、以下:
重鎖: CDR1 配列番号:15のアミノ酸50−54
CDR2 配列番号:15のアミノ酸69−85
CDR3 配列番号:15のアミノ酸118−129
に示されるアミノ酸配列を含み、重鎖枠組み領域は、ヒト21/28’CL抗体の重鎖(配列番号:10)に由来し、カバット24位のアラニンは、グリシンに交換されており、カバット48位のメチオニンは、イソロイシンに交換されており、カバット69位のイソロイシンは、ロイシンに交換されており、カバット71位のアルギニンは、バリンに交換されており、カバット73位のスレオニンは、イソロイシンに交換されており、その結果、該重鎖またはその断片を含む抗体が、α4β7インテグリンに選択的に結合する、核酸。
【請求項5】
該ヒト21/28’CL抗体の重鎖(配列番号:10)に由来する枠組み領域が、カバット38位におけるアルギニンからリジンへの変異およびカバット40位におけるアラニンからアルギニンへの変異をさらに含む、請求項4記載の単離された核酸。
【請求項6】
ヒト化免疫グロブリン重鎖またはその抗原結合断片をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸であって、該ヒト化免疫グロブリン重鎖またはその抗原結合断片は、配列番号:55の可変領域コード配列を含み、カバット38位のアルギニンが、リジンに交換されており、カバット40位のアラニンが、アルギニンに交換されている、核酸。
【請求項7】
請求項1記載の核酸によってコードされる、ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片。
【請求項8】
請求項4記載の核酸によってコードされる、ヒト化免疫グロブリン重鎖またはその抗原結合断片。
【請求項9】
請求項1、2または3記載の核酸を含む発現ベクター。
【請求項10】
請求項4、5または6記載の核酸を含む発現ベクター。
【請求項11】
請求項9または10記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項12】
ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片をコードする第1の組換え核酸およびヒト化免疫グロブリン重鎖またはその抗原結合断片をコードする第2の組換え核酸を含む宿主細胞であって、該軽鎖またはその抗原結合断片および該重鎖またはその抗原結合断片を含む抗体または抗原結合断片は、α4β7インテグリンに選択的に結合し、
該第1の核酸は、ネズミAct−1モノクローナル抗体の軽鎖に由来するCDRをコードするヌクレオチド配列を含み、該第1の核酸は、以下:
軽鎖: CDR1 配列番号:12のアミノ酸44−59
CDR2 配列番号:12のアミノ酸75−81
CDR3 配列番号:12のアミノ酸114−122
に示されるアミノ酸配列を有する3つの相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)をコードするヌクレオチド配列を含み、軽鎖枠組み領域は、GM607’CL抗体の軽鎖(配列番号:8)に由来し、カバット2位のイソロイシンは、バリンに交換されており;および
該第2の核酸は、ネズミAct−1モノクローナル抗体の重鎖に由来するCDRをコードするヌクレオチド配列を含み、該第2の核酸は、以下:
重鎖: CDR1 配列番号:15のアミノ酸50−54
CDR2 配列番号:15のアミノ酸69−85
CDR3 配列番号:15のアミノ酸118−129
に示されるアミノ酸配列を有する3つの相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)をコードするヌクレオチド配列を含み、重鎖枠組み領域は、ヒト21/28’CL抗体の重鎖(配列番号:10)に由来し、カバット24位のアラニンは、グリシンに交換されており、カバット48位のメチオニンは、イソロイシンに交換されており、カバット69位のイソロイシンは、ロイシンに交換されており、カバット71位のアルギニンは、バリンに交換されており、カバット73位のスレオニンは、イソロイシンに交換されている、宿主細胞。
【請求項13】
該GM607’CL抗体の軽鎖(配列番号:8)の可変領域に由来する枠組み領域は、カバット4位においてメチオニンからバリンへの変異をさらに含み、該ヒト21/28’CL抗体の重鎖(配列番号:10)に由来する枠組み領域は、カバット38位におけるアルギニンからリジンへの変異およびカバット40位におけるアラニンからアルギニンへの変異をさらに含む、請求項12記載の宿主細胞。
【請求項14】
請求項12または13記載の宿主細胞をヒト化免疫グロブリンの発現に適した条件下で維持し、それによって、ヒト化免疫グロブリン鎖が発現され、ヒト化免疫グロブリンが産生され、任意に、単離される工程を含む、ヒト化免疫グロブリンの調製方法。
【請求項15】
請求項12または13記載の宿主細胞を、ヒト化免疫グロブリン重鎖もしくは軽鎖またはその抗原結合断片の発現に適した条件下で維持し、それによって、ヒト化免疫グロブリン重鎖もしくは軽鎖またはその抗原結合断片が発現される工程を含む、ヒト化免疫グロブリン重鎖もしくは軽鎖またはその抗原結合断片の調製方法。
【請求項16】
請求項1〜6いずれか記載の核酸によってコードされるタンパク質。
【請求項1】
ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸であって、該ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片は、ネズミAct−1モノクローナル抗体の軽鎖の相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)を含み、該相補性決定領域は、以下:
軽鎖: CDR1 配列番号:12のアミノ酸44−59
CDR2 配列番号:12のアミノ酸75−81
CDR3 配列番号:12のアミノ酸114−122
に示されるアミノ酸配列を含み、軽鎖枠組み領域は、GM607’CL抗体の軽鎖(配列番号:8)に由来し、カバット2位のイソロイシンは、バリンに交換されており、その結果、該軽鎖またはその抗原結合断片を含む抗体が、α4β7インテグリンに選択的に結合する、核酸。
【請求項2】
該GM607’CL抗体の軽鎖(配列番号:8)の可変領域に由来する枠組み領域が、カバット4位において、メチオニンからバリンへの変異をさらに含む、請求項1記載の単離された核酸。
【請求項3】
ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸であって、該ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片は、配列番号:52の可変領域コード配列を含み、カバット4位のメチオニンが、バリンに交換されている、核酸。
【請求項4】
ヒト化免疫グロブリン重鎖またはその断片をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸であって、該ヒト化免疫グロブリン重鎖またはその断片は、ネズミAct−1モノクローナル抗体の重鎖の相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)を含み、該相補性決定領域は、以下:
重鎖: CDR1 配列番号:15のアミノ酸50−54
CDR2 配列番号:15のアミノ酸69−85
CDR3 配列番号:15のアミノ酸118−129
に示されるアミノ酸配列を含み、重鎖枠組み領域は、ヒト21/28’CL抗体の重鎖(配列番号:10)に由来し、カバット24位のアラニンは、グリシンに交換されており、カバット48位のメチオニンは、イソロイシンに交換されており、カバット69位のイソロイシンは、ロイシンに交換されており、カバット71位のアルギニンは、バリンに交換されており、カバット73位のスレオニンは、イソロイシンに交換されており、その結果、該重鎖またはその断片を含む抗体が、α4β7インテグリンに選択的に結合する、核酸。
【請求項5】
該ヒト21/28’CL抗体の重鎖(配列番号:10)に由来する枠組み領域が、カバット38位におけるアルギニンからリジンへの変異およびカバット40位におけるアラニンからアルギニンへの変異をさらに含む、請求項4記載の単離された核酸。
【請求項6】
ヒト化免疫グロブリン重鎖またはその抗原結合断片をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸であって、該ヒト化免疫グロブリン重鎖またはその抗原結合断片は、配列番号:55の可変領域コード配列を含み、カバット38位のアルギニンが、リジンに交換されており、カバット40位のアラニンが、アルギニンに交換されている、核酸。
【請求項7】
請求項1記載の核酸によってコードされる、ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片。
【請求項8】
請求項4記載の核酸によってコードされる、ヒト化免疫グロブリン重鎖またはその抗原結合断片。
【請求項9】
請求項1、2または3記載の核酸を含む発現ベクター。
【請求項10】
請求項4、5または6記載の核酸を含む発現ベクター。
【請求項11】
請求項9または10記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項12】
ヒト化免疫グロブリン軽鎖またはその抗原結合断片をコードする第1の組換え核酸およびヒト化免疫グロブリン重鎖またはその抗原結合断片をコードする第2の組換え核酸を含む宿主細胞であって、該軽鎖またはその抗原結合断片および該重鎖またはその抗原結合断片を含む抗体または抗原結合断片は、α4β7インテグリンに選択的に結合し、
該第1の核酸は、ネズミAct−1モノクローナル抗体の軽鎖に由来するCDRをコードするヌクレオチド配列を含み、該第1の核酸は、以下:
軽鎖: CDR1 配列番号:12のアミノ酸44−59
CDR2 配列番号:12のアミノ酸75−81
CDR3 配列番号:12のアミノ酸114−122
に示されるアミノ酸配列を有する3つの相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)をコードするヌクレオチド配列を含み、軽鎖枠組み領域は、GM607’CL抗体の軽鎖(配列番号:8)に由来し、カバット2位のイソロイシンは、バリンに交換されており;および
該第2の核酸は、ネズミAct−1モノクローナル抗体の重鎖に由来するCDRをコードするヌクレオチド配列を含み、該第2の核酸は、以下:
重鎖: CDR1 配列番号:15のアミノ酸50−54
CDR2 配列番号:15のアミノ酸69−85
CDR3 配列番号:15のアミノ酸118−129
に示されるアミノ酸配列を有する3つの相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)をコードするヌクレオチド配列を含み、重鎖枠組み領域は、ヒト21/28’CL抗体の重鎖(配列番号:10)に由来し、カバット24位のアラニンは、グリシンに交換されており、カバット48位のメチオニンは、イソロイシンに交換されており、カバット69位のイソロイシンは、ロイシンに交換されており、カバット71位のアルギニンは、バリンに交換されており、カバット73位のスレオニンは、イソロイシンに交換されている、宿主細胞。
【請求項13】
該GM607’CL抗体の軽鎖(配列番号:8)の可変領域に由来する枠組み領域は、カバット4位においてメチオニンからバリンへの変異をさらに含み、該ヒト21/28’CL抗体の重鎖(配列番号:10)に由来する枠組み領域は、カバット38位におけるアルギニンからリジンへの変異およびカバット40位におけるアラニンからアルギニンへの変異をさらに含む、請求項12記載の宿主細胞。
【請求項14】
請求項12または13記載の宿主細胞をヒト化免疫グロブリンの発現に適した条件下で維持し、それによって、ヒト化免疫グロブリン鎖が発現され、ヒト化免疫グロブリンが産生され、任意に、単離される工程を含む、ヒト化免疫グロブリンの調製方法。
【請求項15】
請求項12または13記載の宿主細胞を、ヒト化免疫グロブリン重鎖もしくは軽鎖またはその抗原結合断片の発現に適した条件下で維持し、それによって、ヒト化免疫グロブリン重鎖もしくは軽鎖またはその抗原結合断片が発現される工程を含む、ヒト化免疫グロブリン重鎖もしくは軽鎖またはその抗原結合断片の調製方法。
【請求項16】
請求項1〜6いずれか記載の核酸によってコードされるタンパク質。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【公開番号】特開2010−246548(P2010−246548A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−118596(P2010−118596)
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【分割の表示】特願2008−120608(P2008−120608)の分割
【原出願日】平成9年8月6日(1997.8.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.UNIX
【出願人】(500287639)ミレニアム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド (98)
【氏名又は名称原語表記】MILLENNIUM PHARMACEUTICALS, INC.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【分割の表示】特願2008−120608(P2008−120608)の分割
【原出願日】平成9年8月6日(1997.8.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.UNIX
【出願人】(500287639)ミレニアム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド (98)
【氏名又は名称原語表記】MILLENNIUM PHARMACEUTICALS, INC.
【Fターム(参考)】
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