説明

いびき抑制枕

【課題】睡眠中に頭部が自然に横向きなることで、いびきの音を抑える枕であって、平面から見た横方向の中央部と左右両側との高低差のために頸部が捻れて寝違いを起こすことのない枕を提供することである。
【解決手段】平面から見た横方向の中央部を、頭部の横幅より狭い比較的硬めのクッション材で構成し、左右両側を比較的軟らかめのクッション材で、中央部と同じ高さで構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、睡眠中のいびきの発生を抑制したり、いびきの音量を低く抑える枕に関するものである。
【背景技術】
【0002】
いびきは家族など同室に就寝している人の安眠を妨げる。このいびき音は、仰向けに寝ると重力によって、軟口蓋や舌が下に落ち込んで気道が狭くなり、この狭くなった気道を空気が通り抜ける時に起こると考えられている。そのため睡眠中に気道が狭くならないようにすることが、いびきの音を低く抑える方法であり、睡眠中に頭部を横向きにすることが気道を狭くしない効果的な手段であることは知られている。
【0003】
このように睡眠中に頭部を横向きにして、いびきの音を抑えるものとして、枕を平面から見た横方向の中央に、上方向へ膨出する頭部振り分け部を配設し、頭部振り分け部に頭部を載置した時、頭部が自然に横向きになる枕が考案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記構成の枕であると、膨出する頭部振り分け部と平坦部との高低差のため、頸部が捻れて寝違いを起こす場合があるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は平面から見た横方向の中央部を、頭部の横幅より狭い比較的硬めのクッション材で構成し、左右両側を比較的軟らかめのクッション材で、中央部と同じ高さで構成した枕とする。
【発明の効果】
【0006】
平面から見た横方向の中央部を、頭部の横幅より狭い比較的硬めのクッション材で構成し、左右両側を比較的軟らかめのクッション材で、中央部と同じ高さで構成した枕であるから、就寝時に中央部に頭を載せると、中央部が頭部の幅より狭いため不安定ではあるが、しばらくは仰向けの姿勢が保たれる。しかし眠りに入り意識が薄れてくると、中央部の幅の狭さによる不安定さと、左右のクッション材が中央部のクッション材に比較して軟らかいために自然に左右どちらかに頭部が傾く。さらに左右の軟らかめのクッション材は頭部の重さで沈み込むため横向きの姿勢になり、気道が確保されて、いびきの発生を抑えるという効果がある。しかも左右のクッション材の弾性により、中央部との極端な高低差が生じることがないため頸部が捻れて、寝違いが起こることがない。
【発明を実施するための最良の実施の形態】
【0007】
本発明は平面から見た横方向の中央部を、頭部の横幅より狭い比較的硬めのクッション材で構成し、左右両側を比較的軟らかめのクッション材で、中央部と同じ高さで構成した枕とする。
【実施例】
【0008】
本発明の実施の形態は、平面から見た横方向の中央部を、頭部の横幅より狭い比較的硬めのクッション材1で構成し、左右両側を比較的軟らかめのクッション材2で、中央部と同じ高さで構成したものを外装カバー内に収納して縫製した袋体4とする。硬めのクッション材1の素材としては通気性のある軟質ポリウレタンフォームの圧縮スポンジやモールド成形品でよいが、頭部を載せた時に沈み込まない程度の弾性反発力が必要である。軟らかめのクッション材2は軟質ポリウレタンフォームを切断加工したものか、ポリエステル綿が適当であるが、頭部を載せた時にゆっくり沈み込むような低反発弾性のものが望ましい。
【0009】
以上のように構成した枕であるから、就寝時に中央部の硬めのクッション1の上に頭を載せると、図3の模式図で示すように中央部が頭部の幅より狭いため不安定ではあるが、しばらくは仰向けの姿勢が保たれる。しかし眠りに入り意識が薄れてくると、図4の模式図で示すように中央部の幅の狭さによる不安定さと、左右のクッション材2が中央部のクッション材1に比較して軟らかいために自然に左右どちらかに頭部が傾く。さらに左右の軟らかめのクッション材2は頭部の重さでゆっくり沈み込むため、横向きの姿勢になり、気道が確保されて、いびきの音の発生を抑える。しかも左右両側は、図4の模式図で解るように中央部との極端な高低差が生じることがないため頸部が捻れて、寝違いが起こることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の外観を示す平面図
【図2】図1のA−A線方向の断面を模式的に示す断面図
【図3】就寝直後の頭部の状態を模式的に示す、図1のA−A線方向の断面図
【図4】睡眠中の頭部の状態を模式的に示す、図1のA−A線方向の断面図
【符号の説明】
1 硬めのクッション材
2 軟らかめのクッション材
3 頭部
4 袋体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面から見た横方向の中央部を頭部の横幅より狭い、比較的硬めのクッション材で構成し、左右両側を比較的軟らかめのクッション材で、中央部と同じ高さで構成したことを特徴とする枕。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−98087(P2007−98087A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−320096(P2005−320096)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(505180450)株式会社エムワン (5)
【Fターム(参考)】