説明

こんにゃく加工食品及びその製造方法

【課題】こんにゃく独特の弾力のある食感を失うことなくこんにゃく臭を抑制し、そのまま食することができ、健康増進作用を高めた、粒状の魚介類の卵を含むこんにゃく加工食品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】こんにゃく加工食品1は、粒状の魚介類の卵14を含むこんにゃく12を調味液2によって味付けした食品であって、該食品は、こんにゃく粉、唐辛子粉16、乳果オリゴ糖、魚介類の卵14と水を混合及び撹拌した混合物を冷蔵庫内で膨潤させ、膨潤後の前記混合物へ凝固剤を混合及び撹拌し、前記混合物を湯で加熱した後、常温の水又は冷水に入れて冷まし、前記処理後の混合物を唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかが加えてある調味液2と共に容器3へ密封し、該密封容器ごと混合物を80〜85℃の湯で25〜35分加熱して調味液2を浸漬させ、殺菌を行った後、冷水で冷却して粗熱を取って製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、こんにゃく(蒟蒻)加工食品及びその製造方法に関する。更に詳しくは、粒状の魚介類の卵を含むこんにゃくを調味液によって味付けした加工食品であって、こんにゃく独特の臭気を抑制して食べやすくしたもの及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からこんにゃくを主原料として、何らかの海産物、農産物、畜産物、甘味料等を混入或いは添加した加工食品は数多くみられる。
【0003】
そのような加工食品の一例として、下記特許文献1に示すような加工食品が提案されている。特許文献1記載の加工食品は、こんにゃくに魚介類、野菜類等の小片・細片が混入されており、おやつや酒のおつまみとして手軽に食することができるようになっている。
【0004】
【特許文献1】特開平10−117720号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1記載の食品は、こんにゃくを乾燥させたものであるため、こんにゃく独特の弾力のある食感が失われる。
【0006】
本発明者はこんにゃくが有する独特の弾力のある食感を失わずに、手軽に食することができるこんにゃく加工品、特に粒状の魚介類の卵を含むこんにゃくを調味液によって味付けした加工食品を開発すべく研究を重ねてきた。
【0007】
しかし、独特の弾力のある食感を有する通常のこんにゃくは、製造段階で使用する凝固剤である水酸化カルシウム溶液や保存のための水が原因で、石灰臭、アルカリ臭等が発生し、この独特の臭い(以下「こんにゃく臭」ということがある。)が一部の消費者には敬遠されている。
【0008】
ところで、グルコースやフルクトース、マルトース等の還元糖類をこんにゃくに混合することによって、こんにゃく臭が抑制されることは知られている。
しかし、この場合、製造されたこんにゃくの色が褐色又は薄褐色となるばかりか、包装容器にこんにゃくと共に調味液を入れた場合に調味液が濁り、商品価値の低下を招来して、本発明者が目的とする加工食品は得られない。
【0009】
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、こんにゃくの製造過程でこんにゃくに乳果オリゴ糖を添加すると、こんにゃく臭が抑制されると共に、こんにゃくが乳白色となり、前記のような褐色又は薄褐色化も抑制され、更には、包装容器にこんにゃくと共に調味液を入れた場合でも、調味液が濁るのを防止できることを知見した。
しかし、こんにゃく臭の抑制は十分ではないという課題は残っている。
【0010】
本発明者は更に研究を重ねた結果、こんにゃくの製造過程でこんにゃくに粉末又は小片の唐辛子を混入すると共に、調味液に粉末又は小片の唐辛子を含有させ前記こんにゃくを浸漬することにより、ほとんどこんにゃく臭が感じられなくなることを知見した。
【0011】
(発明の目的)
そこで本発明の目的は、こんにゃく独特の弾力のある食感を失うことなくこんにゃく臭を抑制し、そのまま食することができる粒状の魚介類の卵を含むこんにゃく加工食品及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的としては、健康増進作用を高めたこんにゃく加工食品及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
本発明は、粒状の魚介類の卵を含むこんにゃくを調味液に浸漬している加工食品であって、こんにゃくは、乳果オリゴ糖と唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかを含んでおり、調味液は唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかを含んでいる、こんにゃく加工食品である。
【0013】
本発明は、粒状の魚介類の卵を含むこんにゃくを調味液によって味付けした食品であって、該食品は、こんにゃく粉、唐辛子粉、乳果オリゴ糖、魚介類の卵及び水を混合及び撹拌した混合物を、冷蔵庫内で膨潤させ、膨潤後の前記混合物へ凝固剤を混合及び撹拌し、前記混合物を湯で加熱した後、常温の水又は冷水に入れて冷まし、前記処理後の混合物を唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかが加えてある調味液と共に容器へ密封し、該密封容器ごと混合物を80〜85℃の湯で25〜35分加熱して調味液を浸漬させ、殺菌を行った後、冷水で冷却して粗熱を取って製造した、こんにゃく加工食品である。
【0014】
本発明は、粒状の魚介類の卵を含むこんにゃくを調味液によって味付けした食品であって、該食品は、こんにゃく粉、唐辛子粉、乳果オリゴ糖、魚介類の卵及び水を混合及び撹拌した混合物を、冷蔵庫内で膨潤させ、膨潤後の前記混合物へ凝固剤を混合及び撹拌し、前記混合物を80〜85℃の湯で1〜2時間加熱した後、11〜13時間の間常温の水又は冷水に入れて冷まし、前記混合物を調味液と共に容器へ密封し、該密封容器ごと混合物を80〜85℃の湯で25〜35分加熱して調味液を浸漬させ、殺菌を行った後、冷水で冷却して粗熱を取って製造したものであって、膨潤前における混合物の原料は、乾燥重量において、こんにゃく粉1に対して、唐辛子粉0.2〜1、乳果オリゴ糖1、魚介類の卵0.1〜1の混合比率であり、併せて前記原料の33〜45倍の重量の水が混合されており、調味液は、こんにゃくの臭気抑制要素として、唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかが加えてある、こんにゃく加工食品である。
【0015】
前記発明に係るこんにゃく加工食品は、魚介類の卵がスケトウダラ、マダラ、タイ、マグロ、トビウオ、ボラ、サワラ、ハタハタ、サメ、チョウザメ、カニ、エビ、タコのいずれかのものであってもよい。
【0016】
本発明は、粒状の魚介類の卵を含んだこんにゃくを調味液によって味付けした食品の製造方法であって、こんにゃく粉、唐辛子粉、乳果オリゴ糖、魚介類の卵、塩及び水を混合及び撹拌し、冷蔵庫内で膨潤させて混合物を生成し、膨潤後の混合物へ凝固剤を混合及び撹拌し、前記混合物は80〜85℃の湯で1〜2時間加熱した後、11〜13時間の間常温の水又は冷水に入れて冷まし、前記混合物を唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかを加えている調味液と共に容器へ密封し、該密封容器ごと混合物を80〜85℃の湯で25〜35分加熱して調味液を浸漬させ、殺菌を行った後、冷水で冷却して粗熱を取って製造したものであって、膨潤前における混合物の原料は、乾燥重量において、こんにゃく粉1に対して、唐辛子粉0.2〜1、乳果オリゴ糖1、魚介類の卵0.1〜1の混合比率であり、併せて前記原料の33〜45倍の重量の水が混合されている、こんにゃく加工食品の製造方法である。
【0017】
本明細書及び本願の特許請求の範囲にいう凝固剤は、例えば水酸化カルシウムが挙げられるが、これに限定するものではなく、こんにゃくを凝固させるために同等の効果を生じせしめる公知の添加材又は薬品(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム)であってもよい。
【0018】
本明細書及び本願の特許請求の範囲にいう調味液は、例えば醤油、塩、砂糖、味醂、酒、味噌その他発酵調味料、魚類・肉類・野菜由来の出し汁、水等から選択された一又は二以上を組み合わせた液体であって、こんにゃくの臭気抑制要素として、唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかを含んでいる。なお、前記調味液には、グルタミン酸ナトリウム等のうまみ成分を含む化学調味料あるいはソルビン酸カリウム等の保存料を適宜混合する場合もある。
【0019】
本明細書及び本願の特許請求の範囲にいう魚介類の卵としては、例えばスケトウダラ、マダラ、タイ、マグロ、トビウオ、ボラ、サワラ、ハタハタ、サメ、チョウザメ、カニ、エビ、タコ等が挙げられるが、これに限定するものではなく、粒径が2mm以下程度の卵であれば他の魚介類の卵についても除外するものではない。
なお、本発明においては、こんにゃくへ混合された魚介類の卵は加熱されるため、加熱すると硬化して歯触りが悪くなる粒径の大きな魚介類の卵(鮭鱒等のもの)は材料としてあまり好ましくはなく、粒径の小さな前記魚介類の卵が好適である。
【0020】
また、魚介類の卵の混合比率は、膨潤前の乾燥重量比においてこんにゃく粉1に対して、0.1〜1の混合比率が好ましく、更に味や食味の点から0.7〜1の混合比率が好適である。
こんにゃく粉に対する混合比率が1を超えるとこんにゃくが固まりにくくなって凝固剤の添加量を増やす必要があるため食味の低下を招き、また、0.1未満では魚介類の卵の味や食感が著しく低下するためである。
【0021】
本発明に係るこんにゃく加工食品の製造方法を説明する。
[第一工程]
こんにゃく粉、唐辛子粉、乳果オリゴ糖、魚介類の卵及び水を混合及び撹拌した混合物を、冷蔵庫内で膨潤させる。
なお、膨潤前における混合物の原料は、乾燥重量における混合比率が、こんにゃく粉1に対して、唐辛子粉0.2〜1、乳果オリゴ糖1、魚介類の卵0.1〜1であり、併せて前記原料の33〜45倍の重量の水が混合されていてもよい。
使用する魚介類の卵は、スケトウダラ、マダラ、タイ、マグロ、トビウオ、ボラ、サワラ、ハタハタ、サメ、チョウザメ、カニ、エビ、タコのいずれかが好適に使用される。
【0022】
[第二工程]
膨潤後の混合物へ凝固剤を混合及び撹拌する。凝固剤混合後の前記混合物は、湯で加熱した後、常温の水又は冷水に入れて冷ます。
なお、前記混合物は80〜85℃の湯で1〜2時間加熱した後、11〜13時間の間常温の水又は冷水に入れて冷ましてもよい。
【0023】
[最終工程]
加熱処理後の混合物を、唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかが加えてある調味液と共に容器へ密封する。
そして、密封容器に内包された混合物を80〜85℃の湯で25〜35分加熱して調味液を浸漬させ、殺菌を行った後、冷水で冷却して粗熱を取る。
【0024】
以上の工程により、粒状の魚介類の卵を含むこんにゃくを調味液によって味付けしたこんにゃく加工食品が製造される。
【0025】
(作 用)
こんにゃくを製造する段階で添加した乳果オリゴ糖によって、こんにゃくの臭気が軽減された白色又は白色に近いこんにゃくが得られる。また、該こんにゃくによれば、調味液の汚濁の防止を図ることができる。
なお、理由は定かではないが、若干の臭気を発する前記こんにゃくを唐辛子の粉末、成分、エキスを含む調味液へ浸漬すると、ほとんど臭気がなくなる。更に、こんにゃく等原料の混合物へ唐辛子の粉末、成分、エキスを混合することにより、その臭気抑制効果が高まる。
また、唐辛子に含まれるカプサイシンは発汗作用を促進するので、こんにゃく加工食品を食べた者の身体の代謝促進を促す。
【0026】
更に、こんにゃくが本来持つ整腸作用に加え、乳果オリゴ糖の主成分であるラクトスクロースが腸内のビフィズス菌等有用菌を増加させるので、こんにゃく加工食品を食べた者の腸内環境の改善に寄与する。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、次の効果を奏する。
(1)こんにゃく独特の臭気が抑制されているばかりでなく、包装用容器内の調味液包装から取り出した状態でそのまま食することができ、かつ食感がよいこんにゃく加工食品を提供することができる。また、本来淡泊であるこんにゃくへ魚介類の卵のコク味と唐辛子の辛みが加わった食味は、酒のおつまみやおやつとして好適である。
(2)前記こんにゃく加工食品は、こんにゃくの持つ整腸作用及び低カロリーに加え、乳果オリゴ糖が腸内のビフィズス菌等有用菌を増加させて腸内環境の改善を促し、カプサイシンによる発汗作用が相まって、摂食する者の健康増進に寄与することが期待される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。
図1は本発明に係るこんにゃく加工食品の包装された状態を示す図であって、円内はこんにゃく加工食品の一部を拡大した断面図である。
【0029】
まず図1に示すこんにゃく加工食品1について説明する。
こんにゃく加工食品1は、調味液2と共に合成樹脂製の包装袋3の中へ密封してあり、食べる際には包装袋3から取り出す。
こんにゃく加工食品1は、こんにゃく12へ粒状の魚卵14及び唐辛子粉16が練り込まれており(図1の円内拡大図参照)、以下の方法により製造する。
【0030】
[第一工程]
こんにゃく粉、唐辛子粉、乳果オリゴ糖、魚介類の卵及び水を混合及び撹拌した混合物を、冷蔵庫内で膨潤させる。
膨潤前における混合物は、その原料の乾燥重量における混合比率が、こんにゃく粉1に対して、唐辛子粉0.3〜0.7、乳果オリゴ糖1、魚介類の卵0.5〜1であって、これら原料の0.5〜1重量%の塩と、該混合した原料の33〜45倍の重量の水を混合する。
本実施の形態において使用する魚介類の卵は、スケトウダラ、マダラの卵(いわゆる明太子)である。
なお、こんにゃくは、地域によって嗜好する固さが異なる。このため、販売地域に応じて前記混合物を生成する際に混合する水の量を加減し、その固さを変えてもよい。
【0031】
[第二工程]
膨潤後の前記混合物へ凝固剤を混合及び撹拌する。なお、本実施の形態においては、水酸化カルシウムを湯に溶いた水溶液を凝固剤として使用する。
凝固剤混合後の前記混合物は、は80〜85℃の湯で1〜2時間加熱した後、11〜13時間の間常温の水又は冷水に入れて冷ます。
【0032】
[最終工程]
加熱処理後の前記混合物を、唐辛子の粉末が加えてある調味液2と共に包装袋3へ密封する。
そして、包装袋3に内包された第二生成物を80〜85℃の湯で25〜35分加熱して調味液2を浸漬させ、冷水で冷却して粗熱を取る。なお、このとき、同時に殺菌が行われる。
以上の工程により、味付けされた前記混合物はこんにゃく加工食品1となり、調理と同時に包装された状態となる。
【0033】
なお、本実施の形態における調味液は、唐辛子の粉末のほか、塩、酒、発酵調味料、アミノ酸液、鰹節エキス、酵母エキス、ソルビット、増粘剤を適宜組み合わせたものを使用している。
【0034】
また、図1では、切り分けるタイプの板こんにゃく状のこんにゃく加工食品を図示しているが、当該形態に限定するものではなく、例えば、切り分けることなくそのまま食べやすいように、一口大のブロック状あるいは棒状、糸状等の公知の食品形状に成形し、個別に包装等したものであってもよい。
【0035】
こんにゃく加工食品は、原料等の混合物または前記混合物を加熱する湯のいずれか一方に塩が含まれている方が食味が良い。
本実施の形態においては、混合物に塩が混合されているが、これに限定するものではなく、例えば前記混合物には塩を混合せずに混合物を加熱する湯へ塩が混入していてもよい。この場合、混合物を加熱する湯に含まれる塩は、湯の0.5〜1重量%であることが好ましい。
【0036】
(作 用)
本発明に係るこんにゃく加工食品1の作用を説明する。
こんにゃく(混合物)を製造する段階で添加した乳果オリゴ糖によって、こんにゃくの臭気が軽減された白色又は白色に近いこんにゃく12が得られる。また、該こんにゃく12によれば、調味液の汚濁の防止を図ることができる。
なお、理由は定かではないが、若干の臭気を発する前記こんにゃく12を唐辛子粉を含む調味液へ浸漬すると、ほとんど臭気がなくなる。更に、原料等の混合物へ唐辛子粉16を混合することにより、その臭気抑制効果が高まる。
このようにこんにゃく独特の臭気が抑制されたこんにゃく加工食品1は、包装から取り出した状態でそのまま食することができ、かつ食感がよい。また、本来淡泊であるこんにゃくへ魚介類の卵のコク味と唐辛子の辛みが加わった食味は、酒のおつまみやおやつとして好適である。
【0037】
更に、こんにゃく加工食品1は、こんにゃくの持つ整腸作用及び低カロリーに加え、乳果オリゴ糖の主成分であるラクトスクロースが腸内のビフィズス菌等有用菌を増加させるので、こんにゃく加工食品1を食べた者の腸内環境の改善に寄与する。
また、唐辛子に含まれるカプサイシンは発汗作用を促進するので、こんにゃく加工食品1を食べた者の身体の代謝促進を促す。
前記のような効果を備えるこんにゃく加工食品1は、食べた者の健康増進に寄与する。
【0038】
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係るこんにゃく加工食品の包装された状態を示す図であって、円内はこんにゃく加工食品の一部を拡大した断面図。
【符号の説明】
【0040】
1 こんにゃく加工食品
12 こんにゃく
14 魚卵
16 唐辛子粉
2 調味液
3 包装袋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状の魚介類の卵を含むこんにゃくを調味液によって味付けした食品であって、
こんにゃくは、製造工程において乳果オリゴ糖が添加されており、
調味液は、こんにゃくの臭気抑制要素として、唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかを含んでいる、
こんにゃく加工食品。
【請求項2】
粒状の魚介類の卵を含むこんにゃくを調味液によって味付けした食品であって、該食品は、
こんにゃく粉、唐辛子粉、乳果オリゴ糖、魚介類の卵及び水を混合及び撹拌した混合物を、冷蔵庫内で膨潤させ、膨潤後の前記混合物へ凝固剤を混合及び撹拌し、
前記混合物を湯で加熱した後、常温の水又は冷水に入れて冷まし、
前記処理後の混合物を唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかが加えてある調味液と共に容器へ密封し、該密封容器ごと混合物を80〜85℃の湯で25〜35分加熱して調味液を浸漬させ、殺菌を行った後、冷水で冷却して粗熱を取って製造した、
こんにゃく加工食品。
【請求項3】
粒状の魚介類の卵を含むこんにゃくを調味液によって味付けした食品であって、該食品は、
こんにゃく粉、唐辛子粉、乳果オリゴ糖、魚介類の卵及び水を混合及び撹拌した混合物を、冷蔵庫内で膨潤させ、膨潤後の前記混合物へ凝固剤を混合及び撹拌し、
前記混合物を80〜85℃の湯で1〜2時間加熱した後、11〜13時間の間常温の水又は冷水に入れて冷まし、
前記混合物を調味液と共に容器へ密封し、該密封容器ごと混合物を80〜85℃の湯で25〜35分加熱して調味液を浸漬させ、殺菌を行った後、冷水で冷却して粗熱を取って製造したものであって、
膨潤前における混合物の原料は、乾燥重量において、こんにゃく粉1に対して、唐辛子粉0.2〜1、乳果オリゴ糖1、魚介類の卵0.1〜1の混合比率であり、併せて前記原料の33〜45倍の重量の水が混合されており、
調味液は、こんにゃくの臭気抑制要素として、唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかが加えてある、
こんにゃく加工食品。
【請求項4】
魚介類の卵がスケトウダラ、マダラ、タイ、マグロ、トビウオ、ボラ、サワラ、ハタハタ、サメ、チョウザメ、カニ、エビ、タコのいずれかのものである、
請求項1乃至3のいずれかに記載された、こんにゃく加工食品。
【請求項5】
粒状の魚介類の卵を含んだこんにゃくを調味液によって味付けした食品の製造方法であって、
こんにゃく粉、唐辛子粉、乳果オリゴ糖、魚介類の卵、塩及び水を混合及び撹拌し、冷蔵庫内で膨潤させて混合物を生成し、
膨潤後の混合物へ凝固剤を混合及び撹拌し、
前記混合物は80〜85℃の湯で1〜2時間加熱した後、11〜13時間の間常温の水又は冷水に入れて冷まし、
前記混合物を唐辛子の粉末、成分、エキスのいずれかを加えている調味液と共に容器へ密封し、該密封容器ごと混合物を80〜85℃の湯で25〜35分加熱して調味液を浸漬させ、殺菌を行った後、冷水で冷却して粗熱を取って製造したものであって、
膨潤前における混合物の原料は、乾燥重量において、こんにゃく粉1に対して、唐辛子粉0.2〜1、乳果オリゴ糖1、魚介類の卵0.1〜1の混合比率であり、併せて前記原料の33〜45倍の重量の水が混合されている、
こんにゃく加工食品の製造方法。

【図1】
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