説明

ろ過膜の破断検知方法

【課題】ろ過膜の破断検知の精度を向上させることができるろ過膜の破断検知方法を提供する。
【解決手段】原水に含まれる濁質を分離除去するろ過膜を有する膜ろ過モジュール1と、この膜ろ過モジュール1のろ過膜でろ過したろ過水の濁度を計測する濁度計3とを備えたろ過膜の破断検知方法において、ろ過膜に付着した濁質を剥離させる逆洗処理を行った後、逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過モジュール1の一次側に残留した濁質を含む水を外部へ流出させるフラッシング処理を行うときに、膜ろ過モジュール1の一次側に残留した濁質を含む水の一部をろ過膜でろ過し、そのろ過水の濁度を濁度計3で計測し、この計測したろ過水の濁度に基づきろ過膜の破断を検知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原水に含まれる濁質を分離除去するろ過膜に係わり、詳しくは、ろ過膜の破断を検知するろ過膜の破断検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
膜ろ過装置は、ろ過膜の孔径より大きな微粒子をほぼ100%除去することができ、また維持管理が容易なことから、近年、浄水施設への導入が増加している。この膜ろ過装置は、例えば数千本の中空糸膜(ろ過膜)を有する膜ろ過モジュール(膜ろ過器)を備えており、原水に含まれる濁質や病原性原虫などをろ過膜で分離除去する。ところが、原水に含まれる異物の影響や定期的に実施する逆洗処理又は薬品洗浄によって、ろ過膜は破断する恐れがある。ろ過膜が破断すると処理水中に濁質が混入してしまうので、安心・安全な浄水を常時供給するためには、ろ過膜の破断をオンラインでかつ高精度に検知する必要がある。
【0003】
そこで、例えば、逆洗処理後に膜ろ過モジュールから排出した高濁度な逆洗浄排水(逆洗浄水)を逆洗浄水タンクに貯め、逆洗浄水タンクの逆洗浄水(又はその濃縮水)をポンプで原水に注入し、その原水をろ過膜でろ過してろ過水の濁度を高感度濁度計で測定し、この計測したろ過水の濁度が所定の設定値以上である場合にろ過膜が破断したと判定する方法が提唱されている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、地下水などの清廉な原水を処理する場合でも、高濁度な逆洗浄水を原水に注入することにより、ろ過膜の破断検知が的確に行えるようになっている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−87948号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者らは、破断したろ過膜を用いた実験結果により、ろ過膜のろ過流束が小さくなるほど、ろ過膜の破断部から二次側へ流出する流量割合が大きくなり、ろ過水の濁度が高くなるという知見を得た。すなわち、ろ過膜のろ過流束を小さくすれば、ろ過膜の破断検知精度を向上させることが可能である。しかしながら、上記従来技術においては、逆洗浄水を原水に注入するような構成となっており、ろ過処理効率の観点から、ろ過膜のろ過流束を小さくすることは好ましくなかった。そのため、ろ過膜の破断検知精度の点で改善の余地があった。
【0006】
本発明の目的は、ろ過膜の破断検知の精度を向上させることができるろ過膜の破断検知方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、原水に含まれる濁質を分離除去するろ過膜を有する膜ろ過器と、前記ろ過膜でろ過したろ過水の濁度を計測する水質計測手段とを備えたろ過膜の破断検知方法において、前記ろ過膜に付着した濁質を剥離させる逆洗処理を行った後、逆洗処理によって前記ろ過膜から剥離し前記膜ろ過器内に残留した濁質を含む水を外部へ流出させるフラッシング処理を行うときに、前記膜ろ過器内に残留した濁質を含む水の一部を前記ろ過膜でろ過し、そのろ過水の濁度を前記水質計測手段で計測し、この計測したろ過水の濁度に基づき前記ろ過膜の破断を検知する。
【0008】
本発明においては、フラッシング処理時に、逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過器内に残留した濁質を含む水をろ過膜でろ過することにより、原水に比べ高濁度な水をろ過膜でろ過することができる。これにより、例えば原水の濁度が低い場合やろ過膜の破断比率が低い場合でも、ろ過膜が破断したときのろ過水の濁度を高くすることができ、そのろ過水の濁度を水質計測手段で計測してろ過膜の破断を検知することができる。したがって、ろ過膜の破断検知の精度を向上させることができる。また、逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過器内に残留した濁質を含む水を外部へ流出させるフラッシング処理時に、その膜ろ過器内に残留した濁質を含む水の一部をろ過膜でろ過するので、例えばろ過処理時(詳しくは、原水に含まれる濁質をろ過膜で分離除去する時)とは異なり、ろ過膜のろ過流束を小さくすることが可能である。これにより、ろ過膜が破断したときのろ過水の濁度をより高くすることができ、ろ過膜の破断検知の精度をさらに向上させることができる。
【0009】
(2)上記(1)において、好ましくは、原水に含まれる濁質を前記ろ過膜で分離除去するろ過処理を行うときのろ過水の濁度を前記水質計測手段で計測して記憶手段に記憶し、フラッシング処理時に前記水質計測手段で計測したろ過水の濁度が前記記憶手段に記憶したろ過処理時のろ過水の濁度より大きい場合、前記ろ過膜に破断が生じたと判定する。
【0010】
(3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、フラッシング処理時における前記ろ過膜のろ過流束は、ろ過処理時における前記ろ過膜のろ過流束より小さくする。
【0011】
(4)上記(3)において、好ましくは、フラッシング処理時における前記ろ過膜の膜差圧が所定値となるように、フラッシング処理時に前記膜ろ過器へ給水するポンプの容量を調整する。
【0012】
(5)上記(3)において、好ましくは、フラッシング処理時における前記ろ過膜の膜差圧が所定値となるように、逆洗処理によって前記ろ過膜から剥離し前記膜ろ過器内に残留した濁質を含む水を外部へ流出させる流路に設けた開閉弁の開口度を調整する。
【0013】
(6)上記(3)において、好ましくは、前記膜ろ過器を複数備えており、フラッシング処理時に予め設定された前記膜ろ過器の順序で、それぞれ前記膜ろ過器内に残留した濁質を含む水の一部を前記ろ過膜でろ過し、それらろ過水の濁度を前記水質計測手段で計測し、それら計測したろ過水の濁度に基づき前記複数の膜ろ過器における前記ろ過膜の破断を検知する。
【0014】
(7)上記目的を達成するために、また本発明は、原水に含まれる濁質を分離除去するろ過膜を有する膜ろ過器と、前記ろ過膜でろ過したろ過水の濁度を計測する水質計測手段とを備えたろ過膜の破断検知方法において、ろ過処理時における前記ろ過膜の一次側に空気を供給しないときのろ過水の濁度を前記水質計測手段で計測して記憶手段に記憶し、ろ過処理時に間欠的に空気供給手段で前記ろ過膜の一次側に空気を供給して前記ろ過膜に付着した濁質を剥離させ、前記ろ過膜から剥離した濁質を含む原水を前記ろ過膜でろ過し、そのろ過水の濁度を前記水質計測手段で計測し、この計測したろ過水の濁度が前記記憶手段に記憶したろ過水の濁度より大きい場合に前記ろ過膜に破断が生じたと判定する。
【0015】
本発明においては、ろ過処理時に間欠的に、空気供給手段でろ過膜の一次側に空気を供給し、ろ過膜に付着した濁質を剥離させるので、一時的に原水の濁度を増加させてろ過膜でろ過することができる。これにより、例えば原水の濁度が低い場合やろ過膜の破断比率が低い場合でも、ろ過膜が破断したときのろ過水の濁度の増加幅を大きくすることができ、そのろ過水の濁度を水質計測手段で計測してろ過膜の破断を検知することができる。したがって、ろ過膜の破断検知の精度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ろ過膜の破断検知の精度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0018】
本発明の第1の実施形態を図1〜図3により説明する。図1は、本発明のろ過膜の検出方法が適用された膜ろ過装置の一実施形態の構成を表す概略図である。
【0019】
この図1において、膜ろ過装置は、例えば河川等の表流水に代表される原水を浄化する浄化施設等に設置されるものであり、原水に含まれる濁質を分離除去するろ過膜を有する膜ろ過モジュール(膜ろ過器)1と、この膜ろ過モジュール1に原水を供給する例えば可変容量型のろ過ポンプ2と、膜ろ過モジュール1のろ過膜でろ過したろ過水の濁度を計測する高感度濁度計(水質計測手段)3と、ろ過水を貯留するろ過水タンク4とを備えている。膜ろ過モジュール1は、詳細は図示しないが、例えばろ過膜として数千本の中空糸膜を有し、それら中空糸膜の外周側(一次側)から内周側(二次側)に原水を通すことにより、原水に含まれる濁質を分離除去するようになっている。
【0020】
また膜ろ過装置は、膜ろ過モジュール1のろ過膜に付着した濁質を剥離させる逆洗処理を行うため、ろ過水タンク4のろ過水を膜ろ過モジュール1の二次側に供給する逆洗ポンプ5と、膜ろ過モジュール1の一次側に空気を供給する空気供給装置(空気供給手段)6とを備えている。
【0021】
ろ過ポンプ2から膜ろ過モジュール1の一次側へ原水を供給する流路7には、開閉弁8が設けられ、膜ろ過モジュール1の二次側から濁度計3及びろ過水タンク4へろ過水を導く流路9には、開閉弁10が設けられている。流路9における開閉弁10の膜ろ過モジュール1側とろ過水タンク4との間には、ろ過水タンク4のろ過水を膜ろ過モジュール1の二次側へ供給するための流路11が接続されており、この流路11には上記逆洗ポンプ5及び開閉弁12が設けられている。空気供給装置6から膜ろ過モジュール1の一次側へ空気を供給する流路13には、開閉弁14が設けられている。逆洗処理によってろ過膜から剥離した濁質を含む水を膜ろ過モジュール1の外部へ流出させる流路15には、開閉弁16が設けられている。
【0022】
そして、上記ろ過ポンプ2、逆洗ポンプ5、空気供給装置6、及び開閉弁8,10,12,14,16を制御する制御装置17が設けられており、この制御装置17は、膜ろ過モジュール1のろ過処理(詳しくは、原水に含まれる濁質をろ過膜で分離除去する処理)、逆洗処理(詳しくは、ろ過膜に付着した濁質を剥離させる処理)、及びフラッシング処理(詳しくは、逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過モジュール1内に残留した濁質を含む水を外部へ流出させる処理)を切り換える機能を有している(図2参照)。詳しく説明すると、例えばろ過処理時には、開閉弁8,10を開き状態とし、開閉弁12,14,16を閉じ状態として、ろ過ポンプ2を駆動させるようになっている。これにより、ろ過ポンプ2によって膜ろ過モジュール1の一次側に原水が供給され、原水に含まれる濁質が膜ろ過モジュール1のろ過膜で分離除去され、そのろ過水がろ過水タンク4に送られるとともに、ろ過水の濁度Aが濁度計3で計測されるようになっている。
【0023】
また、例えば逆洗処理時には、開閉弁12,14,16を開き状態とし、開閉弁8,10を閉じ状態として、逆洗ポンプ5及び空気供給装置6を駆動させるようになっている。これにより、逆洗ポンプ5によって膜ろ過モジュール1の二次側にろ過水が供給され、膜ろ過モジュール1の一次側から外部へ排出される。このとき、膜ろ過モジュール1内の流れはろ過処理時とは逆になり(すなわち、ろ過膜の二次側から一次側への流れとなり)、ろ過膜に付着した濁質が剥離する。また、空気供給装置6によって膜ろ過モジュール1の一次側の水に空気が混入され、その振動によりろ過膜に付着した濁質の剥離が促進される。なお、本実施形態では、逆洗処理によってろ過膜から剥離した濁質が膜ろ過モジュール1内に残留するように、逆洗処理における流量や時間を設定している。
【0024】
そして、本実施形態の大きな特徴の一つとして、フラッシング処理時には、開閉弁8,10,16を開き状態とし、開閉弁12,14を閉じ状態として、ろ過ポンプ2を駆動させるようになっている。これにより、ろ過ポンプ2によって膜ろ過モジュール1の一次側に原水が供給され、上記逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過モジュール1内に残留した濁質を含んだ水の大部分が外部へ排出される。これと同時に、逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過モジュール1内に残留した濁質を含んだ水の一部がろ過膜でろ過され、そのろ過水がろ過水タンク4に送られるとともに、ろ過水の濁度Bが濁度計3で計測されるようになっている。
【0025】
このとき、制御装置17は、フラッシング処理時におけるろ過膜の膜差圧(言い換えれば、ろ過膜の一次側と二次側の圧力差)が所定値(ろ過処理時における値より小さい値)となるように、ろ過ポンプ2の容量を制御するようになっている。すなわち、例えばろ過ポンプ2からの給水流量が増加することで、膜ろ過モジュール1の一次側圧力を上昇させてろ過膜の膜差圧を増加させ、また例えばろ過ポンプ2からの給水流量が減少することで、膜ろ過モジュール1の一次側圧力を低下させてろ過膜の膜差圧を減少させることが可能である。このようにしてフラッシング処理時におけるろ過膜の膜差圧を所定値とし、フラッシング処理時におけるろ過膜のろ過流束を、上記ろ過処理時におけるろ過膜のろ過流束に対し例えば1/10程度と小さくなるように調整している。
【0026】
そして、制御装置17は、ろ過処理時及びフラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度A,Bを入力し、これに基づき膜ろ過モジュール1のろ過膜が破断しているかどうか判定する機能を有している。詳しく説明すると、ろ過処理時(例えばろ過処理終了間際)に濁度計3で計測したろ過水の濁度Aを内部メモリ等の記憶手段に記憶し、フラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度Bが内部メモリに記憶したろ過処理時のろ過水の濁度Aより大きいかどうかを判断し、大きい場合はろ過膜に破断が生じたと判定するようになっている。そして、ろ過膜に破断が生じたと判定したときには、例えば上述した膜ろ過モジュール1のろ過処理を停止又は中断するように制御したり、またランプやブザー等(図示せず)を制御して報知するようになっている。
【0027】
なお、本実施形態では、上述した膜ろ過モジュール1のろ過処理、逆洗処理、及びフラッシング処理はその順序で、予め設定された時間間隔で繰り返し行われている。例えば、ろ過処理時間は30〜60分、逆洗処理時間は30〜60秒、フラッシング処理時間は30〜60秒である。なお、ろ過処理時におけるろ過膜のろ過流束は1〜3m/日、これに対し逆洗処理時におけるろ過膜のろ過流束は1〜2倍程度に設定することが好ましい。
【0028】
以上のように構成された本実施形態においては、フラッシング処理時に、逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過モジュール1内に残留した濁質を含む水をろ過膜でろ過することにより、原水に比べ高濁度な水をろ過膜でろ過することができる。これにより、例えば原水の濁度が低い場合やろ過膜の破断比率が低い場合でも、ろ過膜が破断したときのろ過水の濁度の増加幅を大きくすることができ、そのろ過水の濁度を濁度計3で計測してろ過膜の破断を検知することができる。したがって、ろ過膜の破断検知の精度を向上させることができる。また、逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過モジュール1内に残留した濁質を含む水を外部へ流出させるフラッシング処理時に、その膜ろ過モジュール1内に残留した濁質を含む水の一部をろ過膜でろ過するので、例えばろ過処理時とは異なり、ろ過膜のろ過流束を小さくすることが可能である。図3に示すように、本願発明者らによる破断したろ過膜を用いた実験結果によれば、ろ過膜のろ過流束が小さくなるほど、ろ過水の濁度が高くなることがわかった。これは、ろ過膜のろ過流束、言い換えればろ過膜の膜差圧が小さくなるほど、ろ過膜の破断部からの流出割合が大きくなるためと考えられる。したがって、ろ過膜のろ過流束を小さくすることにより、ろ過膜が破断したときのろ過水の濁度をより増加させることができ、ろ過膜の破断検知精度をさらに向上させることができる。
【0029】
また本実施形態においては、例えば従来技術のようにフラッシング処理によって膜ろ過モジュールから排出した排出した高濁度な逆洗浄水をタンクに貯め、そのタンクの逆洗浄水(又はその濃縮水)をポンプで原水に注入するような場合とは異なり、それらタンクやポンプ等の構成を不要とすることができる。したがって、小型化を図ることができる。また、ろ過膜のろ過流量が小さいので、ろ過膜が破断したときのろ過水への濁質混入を低減させることができる。
【0030】
なお、上記第1の実施形態においては、制御装置17は、フラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度Bが内部メモリ等の記憶手段に記憶したろ過処理時のろ過水の濁度Aより大きい場合、ろ過膜に破断が生じたと判定する機能を有するものとして説明したが、これに限られない。すなわち、例えばフラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度Bが所定の設定値より大きい場合、ろ過膜に破断が生じたと判定してもよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0031】
また、上記第1の実施形態においては、膜ろ過モジュール1のろ過処理、逆洗処理、及びフラッシング処理をその順序で繰り返し行う場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えばろ過処理→第1逆洗処理→第1フラッシング処理→第2逆洗処理→第2フラッシング処理→ろ過処理…のような順序で行ってもよい。そして、このような場合は、例えば、第1逆洗処理によってろ過膜から剥離した濁質が膜ろ過モジュール1内に残留するように、第1逆洗処理における流量や時間を設定し、第1フラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度に基づきろ過膜の破断を検知するようにしてもよい。また、例えば第2フラッシング処理時にろ過膜の破断を検知しないのであれば、第2逆洗処理の時間を第1逆洗処理の時間に比べ長くしたり、また第2逆洗処理における流量を第1逆洗処理における流量より大きくすることが可能となる。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0032】
また、上記第1の実施形態においては、フラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度に基づきろ過膜の破断を検知する方法について説明したが、本発明の技術思想に基づけば、次のような変形例も考えられる。すなわち、例えばフラッシング処理時におけるろ過膜のろ過流量が少なく、そのろ過水がフラッシング処理中に濁度計3まで到達しない場合は、その到達時間を見越した例えばろ過処理の開始直後などに濁度計3でろ過水の濁度を計測し、これに基づきろ過膜の破断を検知するようにしてもよい。このような変形例においても、上記一実施形態同様の効果を得ることができる。
【0033】
本発明の第2の実施形態を図4及び図5により説明する。本実施形態は、膜ろ過モジュールを複数備えた場合の実施形態である。
【0034】
図4は、本実施形態による膜ろ過装置の構成を表す概略図である。この図4において、上記第1の実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0035】
本実施形態の膜ろ過装置では、例えば3つの膜ろ過モジュール1A〜1Cを備えている。ろ過ポンプ2から膜ろ過モジュール1A〜1Cの一次側へ原水を供給する経路7は、開閉弁8の下流側で分岐する分岐経路7a〜7cを有し、それら分岐経路7a〜7cが膜ろ過モジュール1A〜1Cの一次側にそれぞれ接続されている。また、膜ろ過モジュール1A〜1Cの二次側のろ過水を濁度計3及びろ過水タンク4へ導く経路9は、膜ろ過モジュール1A〜1Cの二次側にそれぞれ接続された分岐経路9a〜9cを有し、それら分岐経路9a〜9cが開閉弁10及び経路11の接続部より膜ろ過モジュール側で合流するようになっている。また、分岐経路9a〜9Cには開閉弁18A〜18Cがそれぞれ設けられている。膜ろ過モジュール1A〜1Cの一次側には、逆洗処理によってろ過膜から剥離した濁質を含む水を外部へ流出させる流路15a〜15cがそれぞれ接続されており、それら流路15a〜15cには開閉弁16A〜16Cがそれぞれ設けられている。
【0036】
そして、制御装置17は、ろ過ポンプ2、逆洗ポンプ5、空気供給装置6、及び開閉弁8,10,12,14,16A〜16C,18A〜18Cを制御し、これによって膜ろ過モジュール1A〜1Cのろ過処理、逆洗処理、及びフラッシング処理を切り換える機能を有している(図5参照)。詳しく説明すると、例えばろ過処理時には、開閉弁8,10,18A〜18Cを開き状態とし、開閉弁12,14,16A〜16Cを閉じ状態として、ろ過ポンプ2を駆動させるようになっている。これにより、ろ過ポンプ2によって膜ろ過モジュール1A〜1Cの一次側に原水が供給され、原水に含まれる濁質が膜ろ過モジュール1のろ過膜で分離除去され、そのろ過水がろ過水タンク4に送られるとともに、ろ過水の濁度Aが濁度計3で計測されるようになっている。
【0037】
また、例えば逆洗処理時には、開閉弁12,14,16A〜16C,18A〜18Cを開き状態とし、開閉弁8,10を閉じ状態として、逆洗ポンプ5及び空気供給装置6を駆動させるようになっている。これにより、逆洗ポンプ5によって膜ろ過モジュール1A〜1Cの二次側にろ過水が供給され、膜ろ過モジュール1A〜1Cの一次側から外部へ排出される。このとき、膜ろ過モジュール1A〜1C内の流れはろ過処理時とは逆になり、ろ過膜に付着した濁質が剥離する。また、空気供給装置6によって膜ろ過モジュール1A〜1Cの一次側の水に空気が混入され、その振動によりろ過膜に付着した濁質の剥離が促進される。
【0038】
また、例えばフラッシング処理時には、開閉弁8,10,16A〜16Bを開き状態とし、開閉弁12,14を閉じ状態として、ろ過ポンプ2を駆動させるようになっている。これにより、ろ過ポンプ2によって膜ろ過モジュール1A〜1Cの一次側に原水が供給され、上記逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過モジュール1A〜1C内に残留した濁質を含んだ水の大部分が外部へ排出される。これと同時に、予め設定された順序(本実施形態では、開閉弁18A→18B→18Cの順序)で開閉弁18A〜18Cのうちの1つを開き状態、残りの2つを閉じ状態とするようになっている。例えばフラッシング処理時の前半に開閉弁18Aのみを開き状態とした場合は、逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過モジュール1A内に残留した濁質を含んだ水の一部がろ過膜でろ過され、そのろ過水がろ過水タンク4に送られるとともに、ろ過水の濁度B1が濁度計3で計測されるようになっている。また、例えばフラッシング処理時の中間に開閉弁18Bのみを開き状態とした場合は、逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過モジュール1B内に残留した濁質を含んだ水の一部がろ過膜でろ過され、そのろ過水がろ過水タンク4に送られるとともに、ろ過水の濁度B1が濁度計3で計測されるようになっている。また、例えばフラッシング処理時の後半に開閉弁18Cのみを開き状態とした場合は、逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過モジュール1C内に残留した濁質を含んだ水の一部がろ過膜でろ過され、そのろ過水がろ過水タンク4に送られるとともに、ろ過水の濁度B2が濁度計3で計測されるようになっている。このとき、制御装置17は、上記第1の実施形態同様、フラッシング処理時における膜ろ過モジュール1A〜1Cのうちのいずれかのろ過膜の膜差圧が所定値となるようにろ過ポンプ2の容量を制御し、フラッシング処理時におけるろ過膜のろ過流束を上記ろ過処理時におけるろ過膜のろ過流束に対し例えば1/10程度と小さくなるように調整している。
【0039】
そして、御装置17は、ろ過処理時及びフラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度A,B1〜B3を入力し、これらに基づき膜ろ過モジュール1A〜1Cのろ過膜が破断しているかどうか判定する機能を有している。詳しく説明すると、ろ過処理時(例えばろ過処理終了間際)に濁度計3で計測したろ過水の濁度Aを内部メモリ等の記憶手段に記憶し、フラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度B1が内部メモリに記憶したろ過処理時のろ過水の濁度Aより大きいかどうかを判断し、大きい場合は膜ろ過モジュール1Aのろ過膜に破断が生じたと判定するようになっている。また同様に、フラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度B2が内部メモリに記憶したろ過処理時のろ過水の濁度Aより大きいかどうかを判断し、大きい場合は膜ろ過モジュール1Bのろ過膜に破断が生じたと判定するようになっている。また同様に、フラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度B3が内部メモリに記憶したろ過処理時のろ過水の濁度Aより大きいかどうかを判断し、大きい場合は膜ろ過モジュール1Cのろ過膜に破断が生じたと判定するようになっている。
【0040】
以上のように構成された本実施形態においても、上記一実施形態と同様、ろ過膜の破断検知の精度を向上させることができる。
【0041】
なお、上記第2の実施形態においては、制御装置17は、フラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度B1〜B3のうちいずれかが内部メモリ等の記憶手段に記憶したろ過処理時のろ過水の濁度Aより大きい場合、該当する膜ろ過モジュールのろ過膜に破断が生じたと判定する機能を有するものとして説明したが、これに限られない。すなわち、例えばフラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度B1〜B3のうちいずれかが所定の設定値より大きい場合、該当する膜ろ過モジュールのろ過膜に破断が生じたと判定してもよい。また、例えばフラッシング処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度B1〜B3を互いに比較していずれかが大きい場合、該当する膜ろ過モジュールのろ過膜に破断が生じたと判定してもよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0042】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、制御装置17は、フラッシング処理時におけるろ過膜の膜差圧が所定値となるように、ろ過ポンプ2の容量を可変制御する場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えばろ過ポンプ2を固定容量型とする場合、開閉弁16又は16A,16B,16cの開口度を制御するようにしてもよい。すなわち、例えば開閉弁16又は16A,16B,16cの開口度が小さくなることで、膜ろ過モジュールの一次側圧力を上昇させてろ過膜の膜差圧を増加させ、また例えば開閉弁16又は16A,16B,16cの開口度が大きくなることで、膜ろ過モジュールの一次側圧力を低下させてろ過膜の膜差圧を減少させることが可能である。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0043】
本発明の第3の実施形態を図により説明する。本実施形態は、ろ過処理時に間欠的に膜ろ過モジュールの一次側に空気を供給する実施形態である。
【0044】
本実施形態の膜ろ過装置は、前述の図1に示す構成と同じであり、制御装置17は、上記第1の実施形態同様、ろ過ポンプ2、逆洗ポンプ5、空気供給装置6、及び開閉弁8,10,12,14,16を制御し、膜ろ過モジュール1のろ過処理、逆洗処理、及びフラッシング処理を切り換える機能を有している。しかしながら、前述の図2に相当する図6に示すように、制御装置17の制御設定が異なっている。
【0045】
詳しく説明すると、例えばろ過処理時の前半には、開閉弁8,10を開き状態とし、開閉弁12,14,16を閉じ状態として、ろ過ポンプ2を駆動させるようになっている。これにより、ろ過ポンプ2によって膜ろ過モジュール1の一次側に原水が供給され、原水に含まれる濁質が膜ろ過モジュール1のろ過膜で分離除去され、そのろ過水がろ過水タンク4に送られるとともに、ろ過水の濁度Aが濁度計3で計測されるようになっている。
【0046】
そして、本実施形態の大きな特徴の一つとして、例えばろ過処理時の後半には、開閉弁14を開き状態とするとともに、空気供給装置6を駆動させるようになっている。これにより、空気供給装置6によって膜ろ過モジュール1の一次側の原水に空気が混入され、その振動によりろ過膜に付着した濁質が剥離し、この剥離した濁質を含んだ原水がろ過膜でろ過され、そのろ過水がろ過水タンク4に送られるとともに、ろ過水の濁度Cが濁度計3で計測されるようになっている。
【0047】
また、例えば逆洗処理時には、開閉弁12,14,16を開き状態とし、開閉弁8,10を閉じ状態として、逆洗ポンプ5及び空気供給装置6を駆動させるようになっている。これにより、逆洗ポンプ5によって膜ろ過モジュール1の二次側にろ過水が供給され、膜ろ過モジュール1の一次側から外部へ排出される。このとき、膜ろ過モジュール1内の流れはろ過処理時とは逆になり、ろ過膜に付着した濁質が剥離する。また、空気供給装置6によって膜ろ過モジュール1の一次側野水に空気が混入され、その振動によりろ過膜に付着した濁質の剥離が促進される。
【0048】
また、例えばフラッシング処理時には、開閉弁8,16を開き状態とし、開閉弁10,12,14を閉じ状態として、ろ過ポンプ2を駆動させるようになっている。これにより、ろ過ポンプ2によって膜ろ過モジュール1の一次側に原水が供給され、上記逆洗処理によってろ過膜から剥離し膜ろ過モジュール1内に残留した濁質を含んだ水の大部分が外部へ排出される。
【0049】
そして、制御装置17は、ろ過処理時に濁度計3で計測したろ過水の濁度A,Cを入力し、これに基づき膜ろ過モジュール1のろ過膜が破断しているかどうか判定する機能を有している。詳しく説明すると、空気供給装置6でろ過膜の一次側に空気を供給しないときに濁度計3で計測したろ過水の濁度Aを内部メモリ等の記憶手段に記憶し、空気供給装置6でろ過膜の一次側に空気を供給したときに濁度計3で計測したろ過水の濁度Cが内部メモリに記憶したろ過水の濁度Aより大きいかどうかを判断し、大きい場合はろ過膜に破断が生じたと判定するようになっている。
【0050】
以上のように構成された本実施形態においては、ろ過処理時に間欠的に、空気供給装置6でろ過膜の一次側に空気を供給し、ろ過膜に付着した濁質を剥離させるので、一時的に原水の濁度を増加させてろ過膜でろ過することができる。これにより、例えば原水の濁度が低い場合やろ過膜の破断比率が低い場合でも、ろ過膜が破断したときのろ過水の濁度の増加幅を大きくすることができ、そのろ過水の濁度を濁度計3で計測してろ過膜の破断を検知することができる。したがって、ろ過膜の破断検知の精度を向上させることができる。
【0051】
なお、上記第3の実施形態においては、膜ろ過装置は前述の図1に示す構成と同じであるとして説明したが、例えば膜ろ過モジュール1の一次側に供給した空気を排出するために、膜ろ過モジュール1の一次側と原水タンクとを接続した経路を設けて循環させるような構成(いわゆるクロスフロー方式)としてもよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0052】
なお、以上においては、ろ過水の濁度を計測する水質計測手段として、ろ過水の濁度を計測する濁度計3を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、膜ろ過モジュールのろ過膜の種類によっても異なるが、例えばろ過水の有機物濃度を計測する紫外線吸光度計等を用いてもよい。このような変形例においても、上記同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明のろ過膜の破断検出方法が適用された膜ろ過装置の第1の実施形態の構成を表す概略図である。
【図2】本発明のろ過膜の破断検出方法が適用された膜ろ過装置の第1の実施形態におけるろ過処理時、逆洗処理時、及びフラッシング処理時の制御設定を一例として表す図である。
【図3】破断したろ過膜を用いた実験におけるろ過膜のろ過流束とろ過水の濁度との関係を表す特性図である。
【図4】本発明のろ過膜の破断検出方法が適用された膜ろ過装置の第2の実施形態の構成を表す概略図である。
【図5】本発明のろ過膜の破断検出方法が適用された膜ろ過装置の第2の実施形態におけるろ過処理時、逆洗処理時、及びフラッシング処理時の制御設定を一例として表す図である。
【図6】本発明のろ過膜の破断検出方法が適用された膜ろ過装置の第3の実施形態におけるろ過処理時、逆洗処理時、及びフラッシング処理時の制御設定を一例として表す図である。
【符号の説明】
【0054】
1 膜ろ過モジュール(膜ろ過器)
1A〜1C 膜ろ過モジュール(膜ろ過器)
2 ろ過ポンプ
3 濁度計(水質計測手段)
6 空気供給装置(空気供給手段)
16 開閉弁
16A〜16C 開閉弁
17 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原水に含まれる濁質を分離除去するろ過膜を有する膜ろ過器と、前記ろ過膜でろ過したろ過水の濁度を計測する水質計測手段とを備えたろ過膜の破断検知方法において、
前記ろ過膜に付着した濁質を剥離させる逆洗処理を行った後、逆洗処理によって前記ろ過膜から剥離し前記膜ろ過器内に残留した濁質を含む水を外部へ流出させるフラッシング処理を行うときに、前記膜ろ過器内に残留した濁質を含む水の一部を前記ろ過膜でろ過し、そのろ過水の濁度を前記水質計測手段で計測し、この計測したろ過水の濁度に基づき前記ろ過膜の破断を検知することを特徴とするろ過膜の破断検知方法。
【請求項2】
請求項1記載のろ過膜の破断検知方法において、原水に含まれる濁質を前記ろ過膜で分離除去するろ過処理を行うときのろ過水の濁度を前記水質計測手段で計測して記憶手段に記憶し、フラッシング処理時に前記水質計測手段で計測したろ過水の濁度が前記記憶手段に記憶したろ過処理時のろ過水の濁度より大きい場合、前記ろ過膜に破断が生じたと判定することを特徴とするろ過膜の破断検知方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載のろ過膜の破断検知方法において、フラッシング処理時における前記ろ過膜のろ過流束は、ろ過処理時における前記ろ過膜のろ過流束より小さくしたことを特徴とするろ過膜の破断検知方法。
【請求項4】
請求項3記載のろ過膜の破断検知方法において、フラッシング処理時における前記ろ過膜の膜差圧が所定値となるように、フラッシング処理時に前記膜ろ過器へ給水するポンプの容量を調整することを特徴とするろ過膜の破断検知方法。
【請求項5】
請求項3記載のろ過膜の破断検知方法において、フラッシング処理時における前記ろ過膜の膜差圧が所定値となるように、逆洗処理によって前記ろ過膜から剥離し前記膜ろ過器内に残留した濁質を含む水を外部へ流出させる流路に設けた開閉弁の開口度を調整することを特徴とするろ過膜の破断検知方法。
【請求項6】
請求項1記載のろ過膜の破断検知方法において、前記膜ろ過器を複数備えており、フラッシング処理時に予め設定された前記膜ろ過器の順序で、それぞれ前記膜ろ過器内に残留した濁質を含む水の一部を前記ろ過膜でろ過し、それらろ過水の濁度を前記水質計測手段で計測し、それら計測したろ過水の濁度に基づき前記複数の膜ろ過器における前記ろ過膜の破断を検知することを特徴とするろ過膜の破断検知方法。
【請求項7】
原水に含まれる濁質を分離除去するろ過膜を有する膜ろ過器と、前記ろ過膜でろ過したろ過水の濁度を計測する水質計測手段とを備えたろ過膜の破断検知方法において、
ろ過処理時における前記ろ過膜の一次側に空気を供給しないときのろ過水の濁度を前記水質計測手段で計測して記憶手段に記憶し、
ろ過処理時に間欠的に空気供給手段で前記ろ過膜の一次側に空気を供給して前記ろ過膜に付着した濁質を剥離させ、前記ろ過膜から剥離した濁質を含む原水を前記ろ過膜でろ過し、そのろ過水の濁度を前記水質計測手段で計測し、この計測したろ過水の濁度が前記記憶手段に記憶したろ過水の濁度より大きい場合に前記ろ過膜に破断が生じたと判定することを特徴とするろ過膜の破断検知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−319785(P2007−319785A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−153094(P2006−153094)
【出願日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】