説明

アナログメモリ回路及び映像信号処理回路

【課題】入力信号の信号レベルに応じた電荷を精度良く保持する。
【解決手段】入力信号の信号レベルに応じた電荷を保持するためのキャパシタと、電荷の入力を制御する入力制御信号が電荷の入力を指示する一方の論理レベルの場合、入力信号をキャパシタの一端に入力する入力回路と、電荷の出力を制御する出力制御信号が電荷の出力を指示する一方の論理レベルの場合、キャパシタに蓄積された電荷を出力する出力回路と、出力制御信号が他方の論理レベルの場合、所定レベルの電圧をキャパシタの他端に印加する電荷保持回路と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アナログメモリ回路及び映像信号処理回路に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ放送等の映像信号として、輝度信号及び色信号が合成されたコンポジット信号が用いられている。このような映像信号を処理する映像信号処理回路では、コンポジット信号から輝度信号及び色信号を抽出する処理が行われる。コンポジット信号から輝度信号及び色信号を抽出する際には、隣り合う水平走査線間等における輝度信号及び色信号の相関性が利用されることが多い。そのため、映像信号処理回路では、複数の水平走査線におけるコンポジット信号を生成するために、コンポジット信号を所定時間遅延させて出力するための回路が用いられることが多い。
【0003】
図5は、コンポジット信号を遅延させて出力させるために用いられるアナログメモリ回路の一般的な構成を示す図である(例えば、特許文献1)。アナログメモリ回路100は、コンポジット信号をサンプリングするためのキャパシタCn(n=1,2,…,m)と、キャパシタCnにおける映像信号の入出力を制御するためのNチャネルMOSFET111−n〜114−n(n=1〜m)と、オペアンプ120とを含んで構成されている。そして、NチャネルMOSFET111−n〜114−nのオンオフのタイミングが制御回路150によって制御されることにより、オペアンプ120の出力端子から、コンポジット信号を遅延させた出力信号が出力されることとなる。
【0004】
例えば、NチャネルMOSFET111−1,112−1がオンになると、コンポジット信号がキャパシタC1に入力され、コンポジット信号の信号レベルに応じた電荷がキャパシタC1に蓄積される。キャパシタC1への電荷蓄積が完了すると、NチャネルMOSFET111−1,112−1がオフになり、その後、NチャネルMOSFET111−2,112−2がオンになると、コンポジット信号がキャパシタC2に入力され、キャパシタC2に電荷が蓄積される。また、キャパシタC1への電荷蓄積が行われている際には、NチャネルMOSFET113−2,114−2がオンとなってキャパシタC2に蓄積されている電荷が出力され、キャパシタCmへの電荷蓄積が行われている際には、NチャネルMOSFET113−1,114−1がオンとなってキャパシタC1に蓄積されている電荷が出力される。つまり、キャパシタCnに蓄積された電荷は、その後、n−1回目のサンプリングのタイミングに、遅延されたコンポジット信号として出力されることとなる。
【特許文献1】特開2007−36872号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなアナログメモリ回路100では、キャパシタCnに電荷が蓄積された後、その電荷が出力されるまでの間、NチャネルMOSFET111−n〜114−nはオフであり、キャパシタCnの両端はフローティングの状態となる。
【0006】
ここで、キャパシタCnは、例えば図6に示す構成とすることができる。図6に示すキャパシタCnにおいては、p型半導体基板160の上に形成されたn型不純物拡散領域162が下部電極となり、n型不純物拡散領域162の上に絶縁膜としてシリコン酸化膜164が形成され、シリコン酸化膜164の上に形成されたポリシリコン層166が上部電極となっている。そして、キャパシタCnを用いてアナログメモリ回路100を構成する場合、上部電極がNチャネルMOSFET111−n,113−nのソースと接続され、下部電極がNチャネルMOSFET112−n,114−nのドレインと接続される。
【0007】
図6に示した構成のキャパシタCnの両端がフローティングの状態になると、n型不純物拡散領域162と、p型半導体基板160との間が、仮想的な抵抗170を介して電気的に接続された状態となり、蓄積された電荷がリークすることとなる。そして、キャパシタCnに蓄積された電荷がリークによって減少すると、入力されるコンポジット信号の信号レベルに応じた電荷を精度良く保持することができなくなり、再生される映像の品質劣化を招くこととなる。
【0008】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、入力信号の信号レベルに応じた電荷を精度良く保持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明のアナログメモリ回路は、入力信号の信号レベルに応じた電荷を保持するためのキャパシタと、前記電荷の入力を制御する入力制御信号が前記電荷の入力を指示する一方の論理レベルの場合、前記入力信号を前記キャパシタの一端に入力する入力回路と、前記電荷の出力を制御する出力制御信号が前記電荷の出力を指示する一方の論理レベルの場合、前記キャパシタに蓄積された電荷を出力する出力回路と、前記出力制御信号が他方の論理レベルの場合、所定レベルの電圧を前記キャパシタの他端に印加する電荷保持回路と、を備えることとする。
【発明の効果】
【0010】
入力信号の信号レベルに応じた電荷を精度良く保持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明の一実施形態であるテレビ受信システムの構成を示す図である。テレビ受信システム10は、アンテナ12、チューナ14、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ16、中間周波フィルタ18、映像検波回路20、映像信号処理回路22、及びディスプレイ24を含んで構成されている。
【0012】
チューナ14は、アンテナ12を介して受信されるテレビ放送の信号から受信対象のチャンネルの信号を抽出して出力する。SAWフィルタ16は、チューナ14から出力される信号に含まれる隣接チャンネルの信号を抑圧して出力する。中間周波フィルタ18は、SAWフィルタ16から出力される信号を中間周波数の信号に変換して出力する。映像検波回路20は、中間周波フィルタ18から出力される中間周波数の信号を検波し、コンポジット信号として出力する。
【0013】
映像信号処理回路22は、映像検波回路20からの入力信号であるコンポジット信号(映像信号)に基づいてRGB信号を生成してディスプレイ24に出力する回路であり、メモリ回路26、比較回路28、Y/C分離回路30、及びRGBドライバ32を含んで構成されている。メモリ回路26は、映像検波回路20から出力されるコンポジット信号を、水平走査線の周期に応じた所定時間遅延させる遅延回路であり、複数の水平走査線のコンポジット信号を出力することができる。比較回路28は、メモリ回路26から出力される複数の水平走査線のコンポジット信号を互いに比較することにより、これらの水平走査線間の相関関係を示す信号を出力する。Y/C分離回路30は、比較回路28から出力される信号に基づいて、メモリ回路26から出力される複数の水平走査線のコンポジット信号から輝度信号(Y)及び色信号(C)を生成して出力する。RGBドライバ32は、Y/C分離回路30から出力される輝度信号及び色信号からRGB信号を生成して出力する。
【0014】
図2は、メモリ回路26の構成例を示す図である。メモリ回路26は、アナログメモリユニット40,42を含んで構成されている。アナログメモリユニット40,42は、それぞれ、水平同期パルスやクロックパルス等の制御信号に基づいて、入力されるコンポジット信号を1水平走査線分遅延させて出力する。したがって、アナログメモリユニット40から出力されるH1信号は、メモリ回路26に入力されるコンポジット信号(H2信号)の1つ前の水平走査線の信号となり、アナログメモリユニット42から出力されるH0信号は、H1信号の1つ前の水平走査線の信号となっている。
【0015】
図3は、アナログメモリユニット40の構成例を示す図である。アナログメモリユニット40は、アナログメモリ回路50及び制御回路52を含んで構成されている。アナログメモリ回路50は、入力されるコンポジット信号をサンプリングして保持する回路であり、キャパシタCn(n=1〜m)、NチャネルMOSFET61−n〜64−n(n=1〜m)、NOT回路66−n(n=1〜m)、及びオペアンプ68を含んで構成されている。また、制御回路52は、D型フリップフロップ(D−FF)70−n(n=1〜m)を含んで構成されている。なお、mは、所定周波数のクロックパルスによる1水平走査線分のコンポジット信号のサンプリング数に相当する。なお、アナログメモリユニット42もアナログメモリユニット40と同様に構成することができる。また、NチャネルMOSFET61−n(第1スイッチング素子)が本発明の入力回路に相当し、NチャネルMOSFET62−n(第2スイッチング素子)が本発明の電荷保持回路に相当し、NチャネルMOSFET63−n(第3スイッチング素子)、NチャネルMOSFET64−n(第4スイッチング素子)、及びオペアンプ68が本発明の出力回路に相当する。
【0016】
NチャネルMOSFET61−1は、アナログメモリ回路50に入力されるコンポジット信号がドレインに入力されており、キャパシタC1の一端(上部電極)とソースが接続され、D−FF70−1から出力される制御信号S−1がゲートに入力されている。NチャネルMOSFET62−1は、キャパシタC1の他端(下部電極)とドレインが接続され、所定レベルの基準電圧Vrefがソースに印加され、D−FF70−mから出力される制御信号S−mがNOT回路66−1を介してゲートに入力されている。NチャネルMOSFET63−1は、オペアンプ68の出力端子とドレインが接続され、キャパシタC1の一端(上部電極)とソースが接続され、制御信号S−mがゲートに入力されている。NチャネルMOSFET64−1は、キャパシタC1の他端(下部電極)とドレインが接続され、オペアンプ68の−入力端子とソースが接続され、制御信号S−mがゲートに入力されている。
【0017】
したがって、制御信号S−1がHレベル、制御信号S−mがLレベルになると、NチャネルMOSFET61−1,62−1がオンとなって、コンポジット信号の信号レベルに応じた電荷がキャパシタC1に蓄積され、制御信号S−1がLレベル、制御信号S−mがHレベルになると、NチャネルMOSFET63−1,64−1がオンとなって、キャパシタC1に蓄積された電荷が出力される。また、その他のNチャネルMOSFET61−n〜64−n(n=2〜m)、キャパシタCn(n=2〜m)、及びNOT回路66−n(n=2〜m)についても同様の構成となっている。なお、制御信号S−n(n=1〜m)が本発明の入力制御信号及び出力制御信号に相当する。
【0018】
オペアンプ68は、+入力端子に所定レベルの基準電圧Vrefが印加され、−入力端子がNチャネルMOSFET64−nのソースと接続され、出力端子がNチャネルMOSFET63−nのドレインと接続されている。したがって、NチャネルMOSFET63−n,64−nがオンの場合にオペアンプ68の出力端子から出力される信号は、キャパシタCnに蓄積された電荷に応じた信号レベルとなる。つまり、NチャネルMOSFET61−n,62−nがオンとなってキャパシタCnにサンプリングされたコンポジット信号が、NチャネルMOSFET63−n,64−nがオンとなったタイミングでオペアンプ68の出力端子から出力されることとなる。
【0019】
D−FF70−n(n=1〜m)はシフトレジスタを構成しており、先頭のD−FF70−1のデータ入力端子Dに水平同期パルスが入力され、各D−FF70−nのクロック入力端子Cにはサンプリング用のクロックパルスが入力されている。そして、D−FF70−nのデータ出力端子Qから出力される信号が制御信号S−nとなっている。したがって、水平同期パルスが発生した後、クロックパルスが発生する度に、制御信号S−1,S−2,…,S−mの順にHレベルとなっていく。なお、水平同期パルスのパルス幅はクロックパルスの1周期より短く、制御信号S−n(n=1〜m)のうち、あるタイミングにおいてHレベルとなる信号は1つのみであることとする。
【0020】
同期回路52から出力される制御信号S−nがこのように変化することにより、アナログメモリ回路50では、コンポジット信号がキャパシタC1,C2,…,Cmの順にサンプリングされていくこととなる。そして、キャパシタC1にサンプリングされたコンポジット信号は、キャパシタCmにコンポジット信号がサンプリングされるタイミングで出力され、キャパシタC2にサンプリングされたコンポジット信号は、キャパシタC1にコンポジット信号がサンプリングされるタイミングで出力される。つまり、キャパシタCnにサンプリングされたコンポジット信号は、1水平走査線分だけ保持された後に出力されることとなる。
【0021】
また、アナログメモリ回路50では、NチャネルMOSFET62−nのゲートには、NチャネルMOSFET63−n,64−nのゲートに入力される制御信号をNOT回路66−nで反転した信号が入力されている。したがって、NチャネルMOSFET61−n,62−nがオンの状態でキャパシタCnにコンポジット信号がサンプリングされた後、NチャネルMOSFET63−n,64−nがオンとなってサンプリングされたコンポジット信号が出力されるまでの間、NチャネルMOSFET62−nはオンとなり、キャパシタCnの他端(下部電極)には所定レベルの基準電圧Vrefが印加されることとなる。つまり、コンポジット信号の信号レベルに応じた電荷がキャパシタCnに蓄積されている間に、キャパシタCnの下部電極(例えばn型不純物拡散領域)から基板(例えばp型半導体基板)へのリークが発生したとしても、キャパシタCnの下部電極に所定レベルの基準電圧Vrefが印加されているため、リークによる電荷の変動を抑制することが可能となる。
【0022】
比較回路28は、メモリ回路26から出力される、基準となる水平走査線のコンポジット信号であるH1信号、H1信号の1つ前の水平走査線のコンポジット信号であるH0信号、H1信号の1つ後の水平走査線のコンポジット信号であるH2信号に基づいて、H1信号とH0信号との相関関係を示す信号、及び、H1信号とH2信号との相関関係を示す信号を出力する。
【0023】
H1信号とH0信号との相関関係は、例えば、数式(1)に示す共分散S01によって評価することができる。また、H1信号とH2信号との相関関係は、例えば、数式(2)に示す共分散S21によって評価することができる。

なお、Hk(i)はHk信号のi番目のサンプリング値、HkaveはHk信号の平均値を示すものであり(k=0,1,2)、mは1水平走査線分のコンポジット信号のサンプリング数である。
【0024】
数式(1),(2)によって求められる共分散S01,S02は、対象となる信号の相関が強いほど大きくなり、相関が弱いほど小さくなる。そのため、比較回路28は、共分散S01,S02に基づいて、相関が強い2つの信号の加減算によってY/C分離処理を行うように指示する信号を出力する。例えば、共分散S01が共分散S02より大きい場合、信号H1と信号H0との相関の方が、信号H1と信号H2との相関より強いため、信号H1と信号H0との加減算によってY/C分離処理を行うように指示する信号が出力されることとなる。また、水平走査線間の相関が弱く、2つの水平走査線のコンポジット信号の加減算ではY/C分離処理を行うことができないほど共分散S01,S02が小さい場合には、比較回路28は、信号H1に対するフィルタリング処理によってY/C分離処理を行うように指示する信号を出力する。
【0025】
図4は、Y/C分離回路30の構成例を示す図である。Y/C分離回路30は、加減算フィルタ回路80及びCRフィルタ回路82を含んで構成されている。また、加減算フィルタ回路80は、選択回路90、加算回路92、及び減算回路94を含んで構成され、CRフィルタ回路82は、トラップフィルタ96及びバンドパスフィルタ98を含んで構成される。
【0026】
加減算フィルタ回路80は、比較回路28からの信号が、相関が強い2つの信号の加減算によってY/C分離処理を行うように指示する信号である場合に、輝度信号(Y)及び色信号(C)を生成する。具体的には、選択回路90は、比較回路28からの信号に基づいて、信号H1及び信号H0、または、信号H1及び信号H2のうち、相関の強い2つの信号を選択して出力する。加算回路92は、比較回路90から出力される2つの信号を加算することにより、コンポジット信号から輝度信号を抽出する。減算回路94は、比較回路90から出力される2つの信号を用いて、一方の信号から他方の信号を減算することにより、コンポジット信号から色信号を抽出する。
【0027】
CRフィルタ回路82は、比較回路28からの信号が、信号H1に対するフィルタリング処理によってY/C分離処理を行うように指示する信号である場合に、輝度信号(Y)及び色信号(C)を生成する。トラップフィルタ96は、入力される信号H1を、色信号の周波数帯域に応じた所定の中心周波数帯域を減衰させて出力することにより、コンポジット信号から輝度信号を抽出する。バンドパスフィルタ98は、入力される信号H1のうち、色信号の周波数帯域に応じた所定の中心周波数帯域を通過させることにより、コンポジット信号から色信号を抽出する。
【0028】
以上、本実施形態のテレビ受信システムについて説明した。前述したように、アナログメモリ回路50におけるキャパシタCn(n=1〜m)では、コンポジット信号の信号レベルに応じた電荷が保持されている間、下部電極に所定レベルの基準電圧Vrefが印加されるため、キャパシタCnの下部電極から基板へのリークによる電荷の変動が抑制され、コンポジット信号の信号レベルに応じた電荷が精度良く保持されることとなる。
【0029】
なお、上記実施例は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0030】
例えば、本実施形態では、テレビ受信システムにおいてコンポジット信号を所定時間記憶するためにアナログメモリ回路を用いることとしたが、テレビ受信システムに限らず、入力信号の信号レベルに応じた電荷を精度良く記憶するための回路として、アナログメモリ回路を用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態であるテレビ受信システムの構成を示す図である。
【図2】メモリ回路の構成例を示す図である。
【図3】アナログメモリユニットの構成例を示す図である。
【図4】Y/C分離回路の構成例を示す図である。
【図5】アナログメモリ回路の一般的な構成を示す図である。
【図6】キャパシタの構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
10 映像信号処理回路
12 アンテナ
14 チューナ
16 SAWフィルタ
18 中間周波フィルタ
20 映像検波回路
22 映像信号処理回路
24 ディスプレイ
26 メモリ回路
28 比較回路
30 Y/C分離回路
32 RGBドライバ
40,42 アナログメモリユニット
50 アナログメモリ回路
52 制御回路
61−n〜64−n NチャネルMOSFET
66−n NOT回路
68 オペアンプ
70−n D型フリップフロップ
80 加減算フィルタ回路
82 CRフィルタ回路
90 選択回路
92 加算回路
94 減算回路
96 トラップフィルタ
98 バンドパスフィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号の信号レベルに応じた電荷を保持するためのキャパシタと、
前記電荷の入力を制御する入力制御信号が前記電荷の入力を指示する一方の論理レベルの場合、前記入力信号を前記キャパシタの一端に入力する入力回路と、
前記電荷の出力を制御する出力制御信号が前記電荷の出力を指示する一方の論理レベルの場合、前記キャパシタに蓄積された電荷を出力する出力回路と、
前記出力制御信号が他方の論理レベルの場合、所定レベルの電圧を前記キャパシタの他端に印加する電荷保持回路と、
を備えることを特徴とするアナログメモリ回路。
【請求項2】
請求項1に記載のアナログメモリ回路であって、
前記入力回路は、
前記入力制御信号が前記一方の論理レベルの場合にオンとなって前記入力信号を前記キャパシタの一端に入力する第1スイッチング素子であり、
前記電荷保持回路は、
前記出力制御信号が前記他方の論理レベルの場合にオンとなって前記所定レベルの電圧を前記キャパシタの他端に印加する第2スイッチング素子であり、
前記出力回路は、
一方の入力端子に前記所定レベルの電圧が印加されるオペアンプと、
前記出力制御信号が前記一方の論理レベルの場合にオンとなって前記キャパシタの一端を前記オペアンプの出力端子と電気的に接続する第3スイッチング素子と、
前記出力制御信号が前記一方の論理レベルの場合にオンとなって前記キャパシタの他端を前記オペアンプの他方の入力端子と電気的に接続する第4スイッチング素子と、
を含んで構成されることを特徴とするアナログメモリ回路。
【請求項3】
輝度信号及び色信号が合成された映像信号の信号レベルに応じた電荷を保持するためのキャパシタと、
前記電荷の入力を制御する入力制御信号が前記電荷の入力を指示する一方の論理レベルの場合、前記映像信号を前記キャパシタの一端に入力する入力回路と、
前記電荷の出力を制御する出力制御信号が前記電荷の出力を指示する一方の論理レベルの場合、前記キャパシタに蓄積された電荷を出力する出力回路と、
前記出力制御信号が他方の論理レベルの場合、所定レベルの電圧を前記キャパシタの他端に印加する電荷保持回路と、
前記キャパシタに、前記映像信号をサンプリングさせ、サンプリングから所定時間後に前記映像信号を出力させるべく、前記入力制御信号及び前記出力制御信号を制御する制御回路と、
前記キャパシタから出力される遅延された映像信号に基づいて、前記輝度信号又は前記色信号の少なくとも一方を生成するY/C分離回路と、
を備えることを特徴とする映像信号処理回路。
【請求項4】
請求項3に記載の映像信号処理回路であって、
前記入力回路は、
前記入力制御信号が前記一方の論理レベルの場合にオンとなって前記映像信号を前記キャパシタの一端に入力する第1スイッチング素子であり、
前記電荷保持回路は、
前記出力制御信号が前記他方の論理レベルの場合にオンとなって前記所定レベルの電圧を前記キャパシタの他端に印加する第2スイッチング素子であり、
前記出力回路は、
一方の入力端子に前記所定レベルの電圧が印加されるオペアンプと、
前記出力制御信号が前記一方の論理レベルの場合にオンとなって前記キャパシタの一端を前記オペアンプの出力端子と電気的に接続する第3スイッチング素子と、
前記出力制御信号が前記一方の論理レベルの場合にオンとなって前記キャパシタの他端を前記オペアンプの他方の入力端子と電気的に接続する第4スイッチング素子と、
を含んで構成されることを特徴とする映像信号処理回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−55525(P2009−55525A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−222432(P2007−222432)
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(506227884)三洋半導体株式会社 (1,155)
【Fターム(参考)】