説明

アリールピリジン類の製造方法

【課題】 アリールピリジン類を簡便かつ高収率で製造する方法を提供する。
【解決手段】 カリウムtert−ブトキシド、還元剤およびニッケル触媒の存在下、一般式
Ar−X (1)
(式中、Arは置換されていても良いフェニル基またはナフチル基を示し、Xはヨウ素、臭素または塩素を示す。)
で表されるハロゲン化アリール類とピリジンを反応させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医農薬等の製造原料として有用なアリールピリジン類の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ピリジンの炭素−水素結合を活性化し、ハロゲン化アリール類とカップリングさせることによるアリールピリジン類の製造方法として、イリジウム錯体を触媒として用い、マイクロ波照射下でピリジンとヨウ化ベンゼンを反応させることにより、三種類の異性体、すなわち2−フェニルピリジン、3−フェニルピリジンおよび4−フェニルピリジンの混合物が得られることが開示されている(例えば、非特許文献1参照)。また、ピリジンを酸化して一旦ピリジン−N−オキシドとし、その後パラジウム錯体またはパラジウム錯体と銅化合物を触媒として用い、ピリジン−N−オキシドのオルト位の炭素−水素結合を活性化してハロゲン化アリール類とカップリングさせることにより2−(アリール)ピリジン−N−オキシドを得、さらにパラジウム触媒存在下に水素還元することによって、2−(アリール)ピリジンを製造する方法が開示されている(例えば、非特許文献2,3参照)。しかしながら、非特許文献1に記載されている方法は、基質がヨウ化ベンゼンに限定されており、また3つの異性体の合計収率は最大41%に留まっている。さらに、マイクロ波照射を必要とする反応であるため、工業的製造方法としては必ずしも有利ではない。また、非特許文献2および3の方法は、得られるアリールピリジン類が2−(アリール)ピリジンに限定されており、また製造に3段階の反応を要するため、工業的製造方法としては必ずしも有利ではない。
【0003】
本発明のニッケル触媒を用いてピリジンの炭素−水素結合を活性化し、ハロゲン化アリール類とカップリングさせるアリールピリジン類の製造方法については、これまでに報告されていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Organic Letters,10巻,4673ページ,2008年.
【非特許文献2】Journal of American Chemical Society,127巻,18020ページ,2005年.
【非特許文献3】Angewandte Chemie,International Edition,45巻,7781ページ,2006年.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ハロゲン化アリール類とピリジンを原料とし、簡便かつ高収率でアリールピリジン類を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、カリウムtert−ブトキシド、還元剤およびニッケル触媒の存在下、一般式
Ar−X (1)
(式中、Arは置換されていても良いフェニル基またはナフチル基を示し、Xはヨウ素、臭素または塩素を示す。)
で表されるハロゲン化アリール類とピリジンを反応させることにより、効率良くアリールピリジン類の混合物を製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち本発明は、カリウムtert−ブトキシド、還元剤およびニッケル触媒の存在下、一般式
Ar−X (1)
(式中、Arは置換されていても良いフェニル基またはナフチル基を示し、Xはヨウ素、臭素または塩素を示す。)
で表されるハロゲン化アリール類とピリジンを反応させることを特徴とするアリールピリジン類の混合物の製造方法に関する。
【0008】
Arで表されるフェニル基またはナフチル基は、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基およびフェニル基等で置換されていても良い。
【0009】
ハロゲン原子としては、具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を例示することができる。炭素数1〜4のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基等を例示することができる。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロプロピルメチルオキシ基等を例示することができる。
【0010】
次に、本発明の製造方法について詳しく述べる。
【0011】
本発明で用いることのできるニッケル触媒としては、例えば、フッ化ニッケル、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル、酢酸ニッケル、硝酸ニッケル、酸化ニッケル、硫酸ニッケル、水酸化ニッケル、炭酸ニッケル、ステアリン酸ニッケル、ジ(アセチルアセトナト)ニッケル、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)ニッケル、ジブロモ(ジメトキシエタン)ニッケル、アリル(シクロペンタジエニル)ニッケル、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ニッケル、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ニッケル、ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ニッケル、(シクロペンタジエニル)(カルボニル)ニッケルダイマー等を挙げることができる。収率が良い点で、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケルが好ましい。
【0012】
ニッケル化合物とハロゲン化アリール類(1)とのモル比は、1:1〜1:100が好ましく、収率が良い点で1:5〜1:50がさらに好ましい。
【0013】
本発明で用いることのできる溶媒は、反応を阻害しない溶媒であれば良く、具体的には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ベンゼン、トルエン、アニソール等を挙げることができ、適宜これらを組み合わせて用いても良い。また、ピリジンを基質兼溶媒として用いても良い。収率が良い点で、ピリジンが好ましい。
【0014】
ピリジンとハロゲン化アリール類とのモル比は、ピリジンが過剰量であれば特に制限はない。
【0015】
本発明で用いることのできる還元剤としては、具体的には、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、トリエチルボラン、トリブチルボラン、ボラン−THF錯体、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン等のホウ素化合物、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム等の有機アルミニウム類、ジエチル亜鉛等の有機亜鉛類、アゾビスイソブチロニトリル等の有機物が例示できる。収率が良い点で、トリフェニルホスフィンが好ましい。ニッケル化合物と還元剤とのモル比は、1:0.5〜1:10が好ましく、収率が良い点で1:1〜1:5がさらに好ましい。
【0016】
ニッケル化合物とカリウムtert−ブトキシドとのモル比は、1:1〜1:100が好ましく、収率が良い点で1:10〜1:50がさらに好ましい。
【0017】
反応を密閉系で行う場合、大気圧(0.1MPa)〜1.0MPaの範囲から適宜選ばれる圧力で行うことができるが、大気圧下でも反応は充分に進行する。また、反応の際の雰囲気は、アルゴン、窒素等の不活性ガス下で行うことが好ましい。
【0018】
反応後、生成物であるアリールピリジン類を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の製造方法を用いることにより、医農薬等の製造原料として有用なアリールピリジン類を簡便かつ高収率で得ることができる。
【実施例】
【0020】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】
実施例1
【0022】
【化1】

スクリューキャップ付試験管(10mL)に、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル 0.0047g(0.025mmol)、トリフェニルホスフィン 0.0066g(0.025mmol)およびカリウムtert−ブトキシド 0.056g(0.5mmol)を加え、容器内をアルゴンで置換した。この混合物にアルゴン雰囲気下で、ブロモベンゼン 0.053mL(0.5mmol)とピリジン 2.5mLを加え、10分間攪拌した。この混合溶液を100℃で12時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水 2mLとトルエン 3mLを加えて分液した。有機層を濃縮した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 ヘキサン:クロロホルム=100:0〜2:1)に通すことにより、2−フェニルピリジン(0.0250g、収率32%)、3−フェニルピリジン(0.0234g、収率30%)、4−フェニルピリジン(0.0060g、収率8%)をそれぞれ無色液体、黄色液体、白色固体として得た。
【0023】
2−フェニルピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.68(td,J=4.8,1.3Hz,1H),7.98(dd,J=7.9Hz,1.5Hz,2H),7.73−7.68(m,2H),7.49−7.43(m,2H),7.42−7.37(m,1H),7.22−7.16(m,1H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ157.4,149.6,139.3,136.6,128.9,128.6,122.0,120.5.
MS:155(M).
3−フェニルピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.84(dd,J=2.3,0.6Hz,1H),8.58(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),7.85(ddd,J=7.9,2.3,1.7Hz,1H),7.57(dd,J=8.3,1.2Hz,2H),7.49−7.44(m,2H),7.42−7.37(m,1H),7.34(ddd,J=7.9,4.8,0.8Hz,1H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ148.3,148.2,137.7,136.5,134.3,129.0,128.0,127.0,123.4.
MS:155(M).
4−フェニルピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.66(dd,J=4.5,1.6Hz,2H),7.74(d,J=7.0Hz,2H),7.53−7.42(m,5H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ150.2,148.3,138.1,129.1,129.0,127.0,121.6.
MS:155(M).
実施例2
【0024】
【化2】

スクリューキャップ付試験管(10mL)に、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル 0.0047g(0.025mmol)、トリフェニルホスフィン 0.0066g(0.025mmol)およびカリウムtert−ブトキシド 0.056g(0.5mmol)を加え、容器内をアルゴンで置換した。この混合物にアルゴン雰囲気下で、4−ブロモアニソール 0.063mL(0.5mmol)とピリジン 2.5mLを加え、10分間攪拌した。この混合溶液を100℃で12時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水 2mLとトルエン 3mLを加えて分液した。有機層を濃縮した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 ヘキサン:クロロホルム=100:0〜2:1)に通すことにより、2−(4−メトキシフェニル)ピリジン(0.0236g、収率25%)、3−(4−メトキシフェニル)ピリジン(0.0177g、収率19%)、4−(4−メトキシフェニル)ピリジン(0.0079g、収率8%)をそれぞれ淡黄色固体、淡黄色固体、白色固体として得た。
【0025】
2−(4−メトキシフェニル)ピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.65(ddd,J=4.8,1.7,1.0Hz,1H),7.95(md,J=8.9Hz,2H),7.73−7.65(m,2H),7.17(ddd,J=7.2,4.8,1.3Hz,1H),7.00(md,J=8.9Hz,2H),3.86(s,3H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ160.4,157.1,149.5,136.6,132.0,128.1,121.4,119.8,114.1,55.3.
3−(4−メトキシフェニル)ピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.84(dd,J=2.0,0.5Hz,1H),8.53(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),7.81(ddd,J=7.9,2.2,1.7Hz,1H),7.51(md,J=8.8Hz,2H),7.30(ddd,J=7.9,4.8,0.7Hz,1H),7.00(md,J=8.8Hz,2H),3.85(s,3H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ159.7,147.9,147.7,136.2,133.8,130.1,128.1,123.4,114.5,55.3.
4−(4−メトキシフェニル)ピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.61(dd,J=4.6,1.5Hz,2H),7.59(md,J=8.6Hz,2H),7.46(dd,J=4.5,1.6Hz,2H),7.00(md,J=8.8Hz,2H),3.86(s,3H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ160.5,150.1,147.8,130.3,128.1,121.0,114.5,55.3.
実施例3
【0026】
【化3】

スクリューキャップ付試験管(10mL)に、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル 0.0047g(0.025mmol)、トリフェニルホスフィン 0.0066g(0.025mmol)、4−ブロモビフェニル 0.1166g(0.5mmol)及びカリウムtert−ブトキシド 0.056g(0.5mmol)を加え、容器内をアルゴンで置換した。この混合物にアルゴン気流下で、ピリジン 2.5mLを加え、10分間攪拌した。この混合溶液を100℃で12時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水 2mLとトルエン 3mLを加えて分液した。有機層を濃縮した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 ヘキサン:クロロホルム=100:0〜2:1)に通すことにより、2−(4−ビフェニリル)ピリジン(0.0405g、収率35%)、3−(4−ビフェニリル)ピリジン(0.0346g、収率30%)、4−(4−ビフェニリル)ピリジン(0.0084g、収率7%)をそれぞれ淡い茶色固体、淡い茶色固体、黄色固体として得た。
【0027】
2−(4−ビフェニリル)ピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.72(d,J=4.6Hz,1H),8.08(d,J=8.4Hz,2H),7.80−7.75(m,2H),7.72(d,J=8.4Hz,2H),7.66(d,J=7.2Hz,2H),7.46(dd,J=7.6,7.6Hz,2H),7.37(dd,J=7.4,7.4Hz,1H),7.27−7.21(m,1H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ157.1,149.8,141.8,140.6,138.3,136.9,128.9,127.6,127.5,127.4,127.2,122.2,120.5.
MS:231(M).
3−(4−ビフェニリル)ピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.91(d,J=1.8Hz,1H),8.61(dd,J=4.8,1.4Hz,1H),7.93(dt,J=7.9,1.9Hz,1H),7.72(d,J=8.4Hz,2H),7.69−7.62(m,4H),7.47(dd,J=7.6,7.6Hz,2H),7.41−7.37(m,2H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ148.6,148.3,141.1,140.4,136.7,136.3,134.3,129.0,127.9,127.7,127.6,127.2,123.7.
MS:231(M).
4−(4−ビフェニリル)ピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.68(d,J=5.5Hz,2H),7.72(s,4H),7.64(d,J=7.3Hz,2H),7.56(d,J=6.0Hz,2H),7.48(dd,J=7.6,7.6Hz,2H),7.39(t,J=7.4Hz,1H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ150.2,148.1,142.1,140.3,136.9,129.0,127.9,127.8,127.5,127.2,121.6.
MS:231(M).
実施例4
【0028】
【化4】

スクリューキャップ付試験管(10mL)に、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル 0.0047g(0.025mmol)、トリフェニルホスフィン 0.0066g(0.025mmol)およびカリウムtert−ブトキシド 0.056g(0.5mmol)を加え、容器内をアルゴンで置換した。この混合物にアルゴン雰囲気下で、4−ブロモ−tert−ブチルベンゼン 0.087mL(0.5mmol)とピリジン 2.5mLを加え、10分間攪拌した。この混合溶液を100℃で12時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水 2mLとトルエン 3mLを加えて分液した。有機層を濃縮した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液 ヘキサン:クロロホルム=100:0〜2:1)に通すことにより、2−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(0.0292g、収率28%)、3−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(0.0228g、収率22%)、4−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン(0.0114g、収率11%)をそれぞれ無色透明液体、黄色固体、白色固体として得た。
【0029】
2−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.66(td,J=4.8,1.4Hz,1H),7.92(md,J=8.6Hz,2H),7.72−7.67(m,2H),7.49(md,J=8.6Hz,2H),7.17(ddd,J=8.9,8.9,4.6Hz,1H),1.35(brs,9H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ157.4,152.0,149.5,136.6,136.5,126.5,125.6,121.7,120.2,34.6,31.2.
MS:211(M).
3−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.85(dd,J=2.6,0.7Hz,1H),8.56(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),7.86(ddd,J=7.9,2.3,1.7Hz,1H),7.55−7.48(m,4H),7.33(ddd,J=7.9,4.8,0.8Hz,1H),1.36(brs,9H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ151.2,148.14,148.1,136.4,134.8,134.1,126.7,126.0,123.5,34.5,31.2.
MS:211(M).
4−(4−tert−ブチルフェニル)ピリジン
H−NMR(CDCl,TMS,ppm):δ8.63(d,J=6.2Hz,2H),7.59(d,J=8.5Hz,2H),7.51(d,J=8.5Hz,2H),7.50(d,J=8.5Hz,2H),1.37(brs,9H).
13C−NMR(CDCl,ppm):δ152.4,150.1,148.1,135.1,126.6,126.0,121.4,34.7,31.2.
MS:211(M

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カリウムtert−ブトキシド、還元剤およびニッケル触媒の存在下、一般式
Ar−X (1)
(式中、Arは置換されていても良いフェニル基またはナフチル基を示し、Xはヨウ素、臭素または塩素を示す。)
で表されるハロゲン化アリール類とピリジンを反応させることを特徴とするアリールピリジン類の製造方法。
【請求項2】
ニッケル触媒が、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケルであることを特徴とする請求項1に記載のアリールピリジン類の製造方法。
【請求項3】
還元剤が、トリフェニルホスフィンであることを特徴とする請求項1または2に記載のアリールピリジン類の製造方法。

【公開番号】特開2010−209006(P2010−209006A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−57585(P2009−57585)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【出願人】(000173762)公益財団法人相模中央化学研究所 (151)
【Fターム(参考)】