説明

アリール基を有するスルホニウム塩の製造法

【課題】スルホキシド化合物から1工程でアリール含有スルホニウム塩を製造する方法。
【解決手段】スルホキシド化合物(A)と、芳香族化合物(B)と、一般式(5):


で表されるスルホンイミド(C)とを、脱水剤の存在下、接触及び混合させる、を含む、一般式(7):


で表されるスルホニウム塩の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料、コーティング剤、光硬化型接着剤、半導体のフォトリソグラフィー分野で使用される光酸発生剤に有用なアリール基含有スルホニウム塩を、スルホキシド化合物から1工程で製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光酸発生剤は、光照射により酸が発生し、エポキシモノマー、オキセタンモノマー等をカチオン重合させることができるため、塗料、コーティング剤、光硬化型接着剤等の分野に利用されている。また、半導体のフォトリソグラフィー分野では、露光により酸が発生し、その触媒作用により、レジスト樹脂を不溶化させている保護基を脱離させ、アルカリ現像液に可溶となる化学増幅型レジストにも使用されている。
【0003】
光酸発生剤の分子構造は、照射光を吸収するカチオン部位と、酸の発生源となるアニオン部位から構成されており、光酸発生剤の代表例としてはスルホニウム塩やヨードニウム塩等のオニウム塩が挙げられる。スルホニウム塩はヨードニウム塩と比べて、保存安定性が良く、吸収波長がより長波長側にあるため、様々な構造を有するスルホニウム塩が開発されてきた。これらのスルホニウム塩のアニオン部位としては、SbF、AsF、BF、B(C、PF等が使用されているが、Sbは劇物、Asは毒物であるため、これらの金属元素を含有するオニウム塩は安全性に問題があり、その用途は制限される。また、半導体のフォトリソグラフィー分野において、金属(SbF、AsF)、リン(PF)、ホウ素(BF、B(C)等の元素を有する光酸発生剤は化学増幅型レジスト用途として使用することはできない。なぜならば、これらの元素は不純物となり、トランジスター性能に大きな影響を及ぼすからである(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
上記課題を解決する光酸発生剤として、例えば、カチオン部位にアリールスルホニウム、アニオン部位にフッ素含有スルホンイミデートから成るスルホニウム塩が挙げられる。従来、該スルホニウム塩は、以下のスキーム1:
【化1】

に示すように2つの工程から合成される。
第1工程:グリニャール試薬とスルホキシド化合物からスルホニウムハライドを合成する(例えば、非特許文献2〜3参照)。
第2工程:スルホニウムハライドとスルホンイミド塩とを反応させて、スルホニウム塩を合成する(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
しかしながら、上記製造法の場合、スルホキシド化合物からスルホニウム塩を得るまで2工程必要であること、さらに各工程において反応終了後の繁雑な処理作業が必要である。このように、従来のスルホニウム塩の製造方法は繁雑な操作が伴うため、工程数が短く、且つ簡単な操作で製造可能な方法の開発が強く望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−89777号公報
【特許文献2】特開2001−288193号公報
【特許文献3】特開2008−222657号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】上田充監修、ラドテック研究会編集「UV・EB硬化技術の最新動向」第2章材料開発の動向 3.光重合開始剤 シーエムシー出版(2006年)
【非特許文献2】Journal of the American Chemical Society 112巻 6004頁 (1990年)
【非特許文献3】Synthesis 1648頁 (2004年)
【非特許文献4】Inorganic Chemisty 23巻 3720頁 (1984年)
【非特許文献5】Inorganic Chemisty 32巻 5007頁 (1993年)
【非特許文献6】Journal of Fluorine Chemistry 125巻 243頁 (2004年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑み、工程数が短く、且つ簡単な操作で製造可能なスルホニウム塩の新規製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、スルホキシド化合物からスルホニウム塩を製造する方法について鋭意検討をした結果、スルホキシド化合物と芳香族化合物とスルホンイミドを、脱水剤の存在下、接触・混合させる操作により、1工程でアリール含有スルホニウム塩を収率良く製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]以下のステップ:
下記一般式(1):
【化2】

{式中、R、及びRは、各々独立に、炭素数1〜8個のアルキル基又は下記一般式(2):
【化3】

(式中、Rは、複数存在する場合には独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数1〜8個のアルコキシ基、フェノキシ基、炭素数1〜8個のアルキルチオ基又はフェニルチオ基であり、そしてpは、1〜5の整数である。)で表されるアリール基である。}で表されるスルホキシド化合物(A)と、
下記一般式(3):
【化4】

{式中、Rは、複数存在する場合には独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数1〜8個のアルコキシ基、フェノキシ基、炭素数1〜8個のアルキルチオ基又はフェニルチオ基であり、そしてqは、1〜5の整数である。}又は下記一般式(4):
【化5】

{式中、R、及びRは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数1〜8個のアルコキシ基又は炭素数1〜8個のアルキルチオ基であり、そしてr、及びsは、各々独立に、1〜3の整数である。}で表される芳香族化合物(B)と、
下記一般式(5):
【化6】

{式中、Rf、及びRf’は、各々独立に、F、C若しくはC2a+1−b(式中、aは、1〜8の整数であり、そしてbは、0又は1である。)であるか又はRf、及びRf’は、一緒になって、下記一般式(6):
【化7】

(式中、nは、1〜5の整数である。)で表される構造を形成する。}で表されるスルホンイミド(C)とを、
脱水剤の存在下、接触及び混合させる、
を含む、下記一般式(7):
【化8】

{式中、R、及びRは、上記一般式(1)で定義したものと同じであり、Arは、上記一般式(3)又は上記一般式(4)で表される芳香族化合物由来の芳香族基であり、そしてRf、及びRf’は、上記一般式(5)で定義したものと同じである。}で表されるスルホニウム塩の製造方法。
【0011】
[2]一般式(5)において、Rf、及びRf’は、各々独立に、F、C若しくはC2a+1−b(式中、aは、1〜6の整数であり、そしてbは、0又は1である。)であるか又はRf、及びRf’は、一緒になって、式中、nが1〜4の整数である一般式(6)で表される構造を形成する、前記[1]に記載の一般式(7)で表されるスルホニウム塩の製造方法。
【0012】
[3]前記脱水剤が五酸化リンである、前記[1]又は[2]に記載の一般式(7)で表されるスルホニウム塩の製造方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スルホキシド化合物からアリール含有スルホニウム塩を1工程で収率良く製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明について詳細に記述する。
本発明は、以下のスキーム2:
【化9】

に示すように、一般式(1)で表されるスルホキシド化合物(A)と、一般式(3)又は一般式(4)で表される芳香族化合物(B)と、一般式(5)で表されるスルホンイミド(C)とを、脱水剤の存在下、接触・混合させることにより、一般式(7)で表されるスルホニウム塩を一工程で収率良く製造する製造方法に関する。
【0015】
(A)スルホキシド化合物
本発明で使用される上記一般式(1)で表されるスルホキシド化合物のR、及びRは、各々独立に、炭素数1〜8個のアルキル基又は下記一般式(2)で表されるアリール基である。
【化10】

上記一般式(2)において、Rは、複数存在する場合には独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数1〜8個のアルコキシ基、フェノキシ基、炭素数1〜8個のアルキルチオ基又はフェニルチオ基であり、そしてpは1〜5の整数である。
【0016】
、及びRの具体例としては、
・炭素数1〜8個のアルキル基である場合には、
−CH、−CHCH、−CHCHCH、−CH(CH、−CHCHCHCH、−CHCH(CH、−C(CH、−(CHCH、−(CHCH、 −(CHCH、−(CHCH
・一般式(2)においてRが水素原子である場合には、
【化11】

・一般式(2)においてRがハロゲン原子である場合には、
【化12】

・一般式(2)においてRが炭素数1〜8個のアルキル基である場合には、
【化13】

・一般式(2)においてRが炭素数1〜8個のアルコキシ基である場合には、
【化14】

・一般式(2)においてRがフェノキシ基である場合には、
【化15】

・一般式(2)においてRが炭素数1〜8個のアルキルチオ基である場合には、
【化16】

そして、・一般式(2)においてRがフェニルチオ基である場合には、
【化17】

等が例示される。
【0017】
上記一般式(1)で表されるスルホキシド化合物の入手性、及び合成時のハンドリング等の理由から、上記一般式(1)において、好ましくはR、及びRは、各々独立に、炭素数1〜4個のアルキル基、又は上記一般式(2)中のRが水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、フェノキシ基、炭素数1〜4個のアルキルチオ基若しくはフェニルチオ基のいずれかであるアリール基であり、より好ましくは、R、及びRは、各々独立に、炭素数1〜2個のアルキル基、又は上記一般式(2)中のRが水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜2個のアルキル基、炭素数1〜2個のアルコキシ基、フェノキシ基、炭素数1〜2個のアルキルチオ基若しくはフェニルチオ基のいずれかであるアリール基であり、特に好ましくは、R、及びRは、各々独立に、メチル基、又は上記一般式(2)中のRが水素原子、塩素原子、メチル基若しくはメトキシ基のいずれかであるアリール基である。
【0018】
(B)芳香族化合物
本発明で使用される芳香族化合物は、上記一般式(3)、又は上記一般式(4)で表される芳香族化合物である。
上記一般式(3)において、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数1〜8個のアルコキシ基、フェノキシ基又は炭素数1〜8個のアルキルチオ基、フェニルチオ基のいずれかであり、そしてqは、1〜5の整数である。
【0019】
上記一般式(3)の具体例としては、
・Rが水素原子である場合には、
【化18】

・Rがハロゲン原子である場合には、
【化19】

・Rが炭素数1〜8個のアルキル基である場合には、
【化20】

・Rが炭素数1〜8個のアルコキシ基である場合には、
【化21】

・Rがフェノキシ基である場合には、
【化22】

・Rが炭素数1〜8個のアルキルチオ基である場合には、
【化23】

そして、
・Rがフェニルチオ基である場合には、
【化24】

等が例示される。
【0020】
上記一般式(3)で表される芳香族化合物の入手性、及び合成時のハンドリング等の理由から、好ましくは、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、フェノキシ基、炭素数1〜4個のアルキルチオ基又はフェニルチオ基のいずれかであり、より好ましくは、Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜2個のアルキル基、炭素数1〜2個のアルコキシ基、フェノキシ基、炭素数1〜2個のアルキルチオ基又はフェニルチオ基のいずれかであり、さらに好ましくは、Rは、水素原子、塩素原子、メチル基、メトキシ基、フェノキシ基、メチルチオ基又はフェニルチオ基のいずれかである。
【0021】
上記一般式(4)において、R、及びRは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数1〜8個のアルコキシ基又は炭素数1〜8個のアルキルチオ基のいずれかであり、そしてr、及びsは、各々独立に、1〜3の整数である。
【0022】
上記一般式(4)の具体例としては、
【化25】

等が例示される。
【0023】
上記一般式(4)で表される芳香族化合物の入手性、及び合成時のハンドリング等の理由から、好ましくは、R、及びRは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基又は炭素数1〜4個のアルキルチオ基のいずれかであり、より好ましくは、R、及びRは、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、水酸基、炭素数1〜2個のアルキル基、炭素数1〜2個のアルコキシ基又は炭素数1〜2個のアルキルチオ基のいずれかであり、さらに好ましくは、R、及びRは、各々独立に、水素原子、塩素原子、水酸基、メチル基、メトキシ基又はメチルチオ基のいずれかである。
【0024】
(C)スルホンイミド
本発明で使用される上記一般式(5)で表されるスルホンイミドのRf、及びRf’は、各々独立に、F、C若しくはC2a+1−b(式中、aは、1〜8の整数であり、そしてbは、0又はは1である。)のいずれかであるか、又はRf、及びRf’は、一緒になって、下記一般式(6):
【化26】

(式中、nは、1〜5の整数である)で表される構造を形成する。
【0025】
上記一般式(5)の具体例としては、以下の:
HN(SOF)
HN(SOCF)SO
HN(SOCF
HN(SOCFCF)SO
HN(SOCFCF)SOCF
HN(SOCFCF
HN[SO(CFCF]SO
HN[SO(CFCF]SOCF
HN[SO(CFCF]SOCFCF
HN[SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO
HN[SO(CFCF]SOCF
HN[SO(CFCF]SOCFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO
HN[SO(CFCF]SOCF
HN[SO(CFCF]SOCFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO
HN[SO(CFCF]SOCF
HN[SO(CFCF]SOCFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO
HN[SO(CFCF]SOCF
HN[SO(CFCF]SOCFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO
HN[SO(CFCF]SOCF
HN[SO(CFCF]SOCFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF]SO(CFCF
HN[SO(CFCF
HN(SOCFCFH)SO
HN(SOCFCFH)SOCF
HN(SOCFCFH)SOCF
HN(SOCFCFH)SOCFCF
HN(SOCFCFH)
HN(SOCFCFH)SOCFHCF
HN(SOCFCFH)SO(CFCF
HN(SOCFCFH)SO(CFCF
HN(SOCFCFH)SO(CFCF
HN(SOCFCFH)SO(CFCF
HN(SOCFCFH)SO(CFCF
HN(SOCFCFH)SO(CFCF
HN(SOCFHCF)SO
HN(SOCFHCF)SOCF
HN(SOCFHCF)SOCF
HN(SOCFHCF)SOCFCF
HN(SOCFHCF
HN(SOCFHCF)SO(CFCF
HN(SOCFHCF)SO(CFCF
HN(SOCFHCF)SO(CFCF
HN(SOCFHCF)SO(CFCF
HN(SOCFHCF)SO(CFCF
HN(SOCFHCF)SO(CFCF
【化27】

等が例示される。
【0026】
後述するように、上記一般式(5)は、スルホニルハライドを出発原料として合成されるが、該スルホニルハライドの入手性、及びスルホンイミド合成時のハンドリング等の理由から、上記一般式(5)において、好ましくは、Rf、及びRf’は、各々独立に、F、C若しくはC2a+1−b(式中、aは、1〜6の整数であり、そしてbは、0又は1である。)であるか、又は式中nが1〜4の整数である上記一般式(6)で表される構造を形成し、、より好ましくは、Rf、及びRf’は、各々独立に、F、C若しくはC2a+1−b(式中、aは、1〜4の整数であり、そしてbは、0又はは1である。)であるか、又は式中nが2〜4の整数である上記一般式(6)で表される構造を形成し、さらに好ましくは、Rf、及びRf’は、各々独立に、F、C若しくはC2a+1−b(式中、aは、1〜4の整数であり、そしてbは、0である。)であるか、又は式中nが2又は3の整数である上記一般式(6)で表される構造を形成する。
【0027】
なお、上記一般式(5)で表されるスルホンイミドの前駆体であるスルホンイミド塩の製造方法としては、以下の(1)〜(4):
(1)ペルフルオロアルキルスルホニルフルオリドとトリメチルシリル基含有ペルフルオロアルキルスルホンアミドのアルカリ金属塩を反応させる方法(例えば、非特許文献4〜5)
RfSO2F + Rf’SO2N(SiMe3)Na →RfSO2N(Na)SO2Rf’ + Me3SiF
(2)ペルフルオロアルキルスルホニルハライドとペルフルオロアルキルスルホンアミドをアルカリ金属フッ化物の存在下、反応させる方法(例えば、特許文献2参照)
RfSO2X +Rf’SO2NH2 + 4MF → RfSO2N(M)SO2Rf’ + 2MFHF + MX
(3)含フッ素アルキルスルホニルハライドと含フッ素アルキルスルホンアミドを炭酸塩の存在下、反応させる方法(例えば、特許文献3参照)
RfSO2X +Rf’SO2NH2 + M2CO3 → RfSO2N(M)SO2Rf’ + MX + CO2 + H2O
(4)ペルフルオロアルキルジスルホニルハライドとアンモニアを反応させる方法(例えば、非特許文献6参照)
【化28】

等が開示されており、その製造方法は特に限定されない。
【0028】
上記で得られたスルホンイミド塩は、例えば、濃硫酸、陽イオン交換膜等により、スルホンイミドに変換した後、蒸留操作等により、高純度のスルホンイミドを得ることができる。
【0029】
上記一般式(1)で表されるスルホキシド化合物(A)と、上記一般式(3)又は上記一般式(4)で表される芳香族化合物(B)と、上記一般式(5)で表されるスルホンイミド(C)とを、脱水剤の存在下、接触・混合させることにより、上記一般式(7)で表されるスルホニウム塩を得ることができる。
上記一般式(7)において、R、及びRは、上記一般式(1)におけるものと同じであり、そしてArは、上記一般式(3)又は上記一般式(4)で表される芳香族基化合物由来の芳香族基を表す。
【0030】
上記スキーム2に示したように、本発明の製造法は脱水縮合反応を利用したものであるため、反応系内に水分があると脱水縮合反応が遅くなり、上記一般式(7)で表されるスルホニウム塩の収率が低下する。反応により生成する水分を効率よく除去するため、脱水剤が必要である。
脱水剤としては、五酸化リン、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等の無機化合物、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水プロピオン酸、無水フタル酸等の有機化合物等が挙げられるが、より好ましくは、五酸化リン、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸であり、さらに好ましくは、五酸化リンである。これらの脱水剤は単独でも2種以上を併用しても差し支えない。
【0031】
芳香族化合物(B)、スルホンイミド(C)、及び脱水剤の使用量は、スルホキシド化合物(A)1モルに対して、各々独立に、0.95モル〜10モルが好ましく、0.98モル〜5モルがより好ましく、1モル〜2モルがさらに好ましい。
【0032】
本発明で使用する反応溶媒としては、反応物質に対して不活性な溶媒であればよく、具体例としては、クロロホルム、ジクロロメタン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル系溶媒、N,N―ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、スルホラン等が挙げられる。これらの溶媒は単独または混合して使用できる。
【0033】
反応温度は、通常、−20℃〜100℃であるが、好ましくは−10℃〜80℃であり、より好ましくは0℃〜50℃であり、さらに好ましくは10℃〜30℃である。
反応時間は、通常、0.01時間〜60時間であるが、好ましくは0.1時間〜48時間、より好ましくは0.2時間〜36時間、さらに好ましくは0.5時間〜24時間である。
【0034】
反応終了後、例えば、反応混合物中の溶媒を減圧留去後、残渣にジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル等の有機溶媒と水を加えて有機層を分液し、水層は該有機溶媒で抽出操作を2〜3回繰り返す。これらの有機層を一緒にして有機溶媒を減圧留去すると、上記一般式(7)で表されるスルホニウム塩を得ることができる。得られたスルホニウム塩は、従来公知の精製方法、例えば、晶析、カラムクロマトグラフィー等により精製を行っても差し支えない。
以上のように、カチオン部位にアリールスルホニウム、アニオン部位にフッ素含有スルホンイミデートから成るスルホニウム塩を製造する場合、従来、スルホキシド化合物から出発して2工程必要であったが、本発明の製造法では、スルホキシド化合物から1工程でスルホニウム塩を収率良く得ることが可能となり、工業的に極めて有用である。
【実施例】
【0035】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
1H NMR、19F NMRによる分子構造解析
測定装置:JNM−GSX400G型核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製)
溶媒:重クロロホルム、
基準物質:テトラメチルシラン(1H NMR)、フレオン−11(CFCl3) (19F NMR)
MALDI−TOF/MSによる構造解析
測定装置:AXIMA CFR plus(島津製作所)、
レーザー:窒素レーザー(337nm)
検出器形式:リフレクトロンモード
イオン検出:positive-ion mode、negative-ion mode
積算回数:500回
マトリックス:ジスラノール
【0036】
[実施例1](4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミデートの合成
【化29】

100mLの3口フラスコに、ジフェニルスルホキシド(0.606g、3mmol)、ジフェニルスルフィド(0.838g、4.5mmol)、クロロホルム(10mL)、五酸化リン(0.426g、3mmol)を入れ、0℃に冷却した。ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(1.687g, 6mmol)をクロロホルム(10mL)に溶解させ、この溶液を3口フラスコの中へ滴下した。滴下終了後、さらに室温で23時間攪拌した。反応混合物に水を加えてクロロホルム層を分液し、水層はクロロホルムで2回抽出操作を行った。これらのクロロホルム溶液を一緒にした後、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣に、ヘキサンと酢酸エチルの混合液(ヘキサン:酢酸エチル=20:1(体積比))を加え、0℃で2時間放置するとフラスコの底にペースト状物が析出した。上澄み液を取り去り、さらに真空ポンプで溶媒を減圧留去すると、(4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミデート(1.662g)を得た(収率85%)。
1H NMR:8.06-8.59 ppm (m, 19H)、
19F NMR:−80.41 ppm (s, 6F)
MALDI−TOF/MS:371.1 (C6H5SC6H4)(C6H5)2S+ (positive-ion mode)、279.9 (CF3SO2)2 N (negative-ion mode)
【0037】
[実施例2](4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム (1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニル)(トリフルオロメタンスルホニル)イミデートの合成
【化30】

実施例1において、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに、(1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニル)(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(1.872g, 6mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、(4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム (1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニル)(トリフルオロメタンスルホニル)イミデート (1.682g)を得た(収率82%)。
1H NMR:7.86-8.34 ppm (m, 19H)、7.21 ppm (m, 1H)
19F NMR:−78.52 ppm (s, 3F)、−121.38 ppm (m, 2F)、−135.02 ppm (m, 2F)
MALDI−TOF/MS:371.1 (C6H5SC6H4)(C6H5)2S+ (positive-ion mode)、311.9 (H CF2CF2SO2)(CF3SO2)N (negative-ion mode)
【0038】
[実施例3](4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(ペルフルオロエタンスルホニル)イミデートの合成
【化31】

実施例1において、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに、ビス(ペルフルオロエタンスルホニル)イミド(2.286g, 6mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、(4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(ペルフルオロエタンスルホニル)イミデート(1.984g)を得た(収率88%)。
1H NMR:7.87-8.35 ppm (m, 19H)
19F NMR:−78.53 ppm (s, 6F)、−117.36 ppm (s, 4F)
【0039】
[実施例4](4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム (ペルフルオロ−1−ブタンスルホニル)(トリフルオロメタンスルホニル)イミデートの合成
【化32】

実施例1において、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに、(ペルフルオロ−1−ブタンスルホニル)(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(2.586g, 6mmol))を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、(4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム (ペルフルオロ−1−ブタンスルホニル)(トリフルオロメタンスルホニル)イミデート (1.996g)を得た(収率83%)。
1H NMR:7.85-8.33 ppm (m, 19H)、
19F NMR:−78.78 ppm (s, 3F)、−80.36 ppm (m, 3F)、−113.32 ppm (m, 2F)、−121.04 ppm (m, 2F)、−125.71 ppm (m, 2F)
【0040】
[実施例5](4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(ペルフルオロ−1−ブタンスルホニル)イミデートの合成
【化33】

実施例1において、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに、ビス(ペルフルオロ−1−ブタンスルホニル)イミド(3.486g, 6mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、(4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(ペルフルオロ−1−ブタンスルホニル)イミデート(2.398g)を得た(収率84%)。
1H NMR:7.87-8.78 ppm (m, 19H)、
19F NMR:−80.42 ppm (m, 6F)、 −113.39 ppm (m, 4F)、−121.14ppm (m, 4F)、−125.73 ppm (m, 4F)
【0041】
[実施例6](4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホニルイミデートの合成
【化34】

実施例1において、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホニルイミド(1.758g, 6mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、(4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホニルイミデート (1.613g)を得た(収率81%)。
1H NMR:7.87-8.31 ppm (m, 19H)
19F NMR:−119.54 ppm (s, 4F)、−125.79ppm (s, 2F)
【0042】
[実施例7]トリフェニルスルホニウム 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホニルイミデートの合成
【化35】

実施例1において、ジフェニルスルフィドの代わりにベンゼン(0.351g, 4.5mmol)を、そしてビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホニルイミド (1.758g, 6mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、トリフェニルスルホニウム 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホニルイミデート(1.318g)を得た(収率80%)。
1H NMR:7.62-7.78 ppm (m, 15H)
19F NMR:−119.86 ppm (s, 4F)、−126.50 ppm (s, 2F)
MALDI−TOF/MS:263.2 (C6H5)3S+ (positive-ion mode)、291.9N(SO2CF2)2CF2 (negative-ion mode)
【0043】
[実施例8](4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(1,2,2,2−テトラフルオロエタンスルホニル)イミデートの合成
【化36】

実施例1において、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに、 ビス(1,2,2,2−テトラフルオロエタンスルホニル)イミド(2.070g, 6mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、(4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(1,2,2,2−テトラフルオロエタンスルホニル)イミデート (1.686g)を得た(収率80%)。
1H NMR:7.87-8.36 ppm (m, 19H)、6.47 ppm (m, 2H)
19F NMR:−72.05 ppm (m, 6F)、−192.48 ppm (m, 2F)
【0044】
[実施例9](4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニル)イミデートの合成
【化37】

実施例1において、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに、 ビス(1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニル)イミド(2.070g, 6mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、(4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニル)イミデート (1.689g)を得た(収率80%)。
1H NMR:7.87-8.78 ppm (m, 19H)、7.15 ppm (m, 2H)
19F NMR:−121.43 ppm (m, 4F)、−134.94ppm (m, 4F)
【0045】
[実施例10](4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼンスルホニル)イミデートの合成
【化38】

実施例1において、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに、 ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼンスルホニル)イミド(2.478g, 6mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、(4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼンスルホニル)イミデート(2.162g)を得た(収率85%)。
1H NMR:7.89-8.36 ppm (m, 19H)、
19F NMR:−137.69 ppm (m, 4F)、−150.63 ppm (m, 2F)、−161.96 ppm (m, 4F)
【0046】
[実施例11](4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム 1,1,2,2−テトラフルオロエタン−1,2−ジスルホニルイミデートの合成
【化39】

実施例1において、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに、1,1,2,2−テトラフルオロエタン−1,2−ジスルホニルイミド(1.458g, 6mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、(4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム 1,1,2,2−テトラフルオロエタン−1,2−ジスルホニルイミデート (1.473g)を得た(収率80%)。
1H NMR:7.88-8.35 ppm (m, 19H)
19F NMR:−114.66 ppm (s, 4F)
【0047】
[実施例12](4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(フルオロスルホニル)イミデートの合成
【化40】

実施例1において、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりに、 ビス(フルオロスルホニル)イミド(1.086g, 6mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、(4―フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム ビス(フルオロスルホニル)イミデート(1.374g)を得た(収率83%)。
1H NMR:7.87-8.35 ppm (m, 19H)
19F NMR:52.33 ppm (s, 2F)
【0048】
[実施例13] (1―ナフチル)ジフェニルスルホニウム ビス(ペルフルオロエタンスルホニル)イミデートの合成
【化41】

実施例1において、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの代わりにビス(ペルフルオロエタンスルホニル)イミド(2.286g, 6mmol)を、ジフェニルスルフィドの代わりにナフタレン(0.576g, 4.5mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、(1―ナフチル)ジフェニルスルホニウム ビス(ペルフルオロエタンスルホニル)イミデート(1.788g)を得た(収率86%)。
1H NMR:8.00-8.99 ppm (m, 17H)
19F NMR:−78.49 ppm (s, 6F)、−117.33 ppm (s, 4F)
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明により、スルホキシド化合物と芳香族化合物とスルホンイミドを、脱水剤の存在下、接触・混合させる操作により、1工程でアリール含有スルホニウム塩を収率良く製造できる。本発明により得られるスルホニウム塩は、塗料、コーティング剤、光硬化型接着剤、半導体のフォトリソグラフィー分野など様々な用途に光酸発生剤として利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のステップ:
下記一般式(1):
【化1】

{式中、R、及びRは、各々独立に、炭素数1〜8個のアルキル基又は下記一般式(2):
【化2】

(式中、Rは、複数存在する場合には独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数1〜8個のアルコキシ基、フェノキシ基、炭素数1〜8個のアルキルチオ基又はフェニルチオ基であり、そしてpは、1〜5の整数である。)で表されるアリール基である。}で表されるスルホキシド化合物(A)と、
下記一般式(3):
【化3】

{式中、Rは、複数存在する場合には独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数1〜8個のアルコキシ基、フェノキシ基、炭素数1〜8個のアルキルチオ基又はフェニルチオ基であり、そしてqは、1〜5の整数である。}又は下記一般式(4):
【化4】

{式中、R、及びRは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数1〜8個のアルコキシ基又は炭素数1〜8個のアルキルチオ基であり、そしてr、及びsは、各々独立に、1〜3の整数である。}で表される芳香族化合物(B)と、
下記一般式(5):
【化5】

{式中、Rf、及びRf’は、各々独立に、F、C若しくはC2a+1−b(式中、aは、1〜8の整数であり、そしてbは、0又は1である。)であるか又はRf、及びRf’は、一緒になって、下記一般式(6):
【化6】

(式中、nは、1〜5の整数である。)で表される構造を形成する。}で表されるスルホンイミド(C)とを、
脱水剤の存在下、接触及び混合させる、
を含む、下記一般式(7):
【化7】

{式中、R、及びRは、上記一般式(1)で定義したものと同じであり、Arは、上記一般式(3)又は上記一般式(4)で表される芳香族化合物由来の芳香族基であり、そしてRf、及びRf’は、上記一般式(5)で定義したものと同じである。}で表されるスルホニウム塩の製造方法。
【請求項2】
一般式(5)において、Rf、及びRf’は、各々独立に、F、C若しくはC2a+1−b(式中、aは、1〜6の整数であり、そしてbは、0又は1である。)であるか又はRf、及びRf’は、一緒になって、式中、nが1〜4の整数である一般式(6)で表される構造を形成する、請求項1に記載の一般式(7)で表されるスルホニウム塩の製造方法。
【請求項3】
前記脱水剤が五酸化リンである、請求項1又は2に記載の一般式(7)で表されるスルホニウム塩の製造方法。

【公開番号】特開2011−1298(P2011−1298A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−145716(P2009−145716)
【出願日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(000000033)旭化成株式会社 (901)
【Fターム(参考)】