説明

アルカリ金属分散剤の再生方法と装置

【課題】有機塩素化合物の脱塩素剤等として使用されるアルカリ金属分散剤の活性を検査する方法と装置、並びに活性の低下したアルカリ金属分散剤を再活性化する方法と装置を提供する。
【解決手段】アルカリ金属分散剤を有機塩素化合物と水素供与体の存在下で反応させ、その反応熱による温度変化の程度からアルカリ金属分散剤の活性の有無を判定する。好ましくは反応熱による温度上昇と最高温度に到達するまでに要した時間とから活性の有無を判定する。温度の上昇幅が大きいほど、かつ最高温度に到達するまでの時間が短いほど活性があると判定する。また、活性が低下したナトリウム分散剤は、アルカリ金属の融点以上の温度に加熱して分散操作を行って活性を回復させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境汚染物質であるポリ塩化ビフェニル(PCB)等の有機塩素化合物を脱塩素化する場合などに使用されるアルカリ金属分散剤の活性検査方法と装置に関する。また、活性が低下したアルカリ金属分散剤を再活性化するための再生方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アルカリ金属は、還元性が高いことから様々な化学工業製品の製造に利用されている。
単位時間当たり出来るだけ多くの還元生成物質を得るために、アルカリ金属は細かくして、他の物質との接触表面積を出来るだけ大きくすることが必要である。このため、アルカリ金属および化学工業製品との共存性が良好な液体中で、アルカリ金属を微小粒子化し、分散させて液体状のコロイド(サスペンションまたは分散剤と呼ばれる)にして使用することが多い。
【0003】
アルカリ金属分散剤中のアルカリ金属は、鉱油などの液体の媒質で覆われており、空気中の酸素や水分(湿分を含む)から隔離された状態にある。このためアルカリ金属分散剤の方が、単体のアルカリ金属に比べて取り扱いが容易である。一方、液中のアルカリ金属は、その性質が維持されて反応性に富むことから非常に有用であり、たとえばPCBなどの難分解性有機塩素化合物の脱塩素剤などとして用いられている。
【0004】
しかし、製造したアルカリ金属分散剤を有機塩素化合物の脱塩素剤として使用するまでには、長い時で数ヶ月を要する場合があり、この間にアルカリ金属の活性が低下し、所望の脱塩素反応が得られないことがある。
【0005】
アルカリ金属分散剤を長い間放置した場合に活性が低下する原因としては、たとえば空気中の酸素や水分が徐々に媒質中に溶け込み、この溶け込んだ酸素や水分によってアルカリ金属粒子の極表面層が変質することが考えられる。また、分散状態にあった微粒のアルカリ金属が沈降して微細粒子同士が結合し、単純な攪拌では元の分散状態まで回復しないため反応に寄与する表面積が小さくなってしまうことが考えられる。
【0006】
これらの活性低下を防止する改善策として、分散剤の製造および貯蔵を窒素やアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で行い、酸素や水分によるアルカリ金属の変質を防止することが行われている(例えば、特許文献1参照)。また、貯蔵中の分散剤の沈降を防止するために、貯蔵および輸送中も攪拌することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開昭59−20179号公報(請求項8,9)
【0008】
【特許文献2】特開2002−58979号公報(要約)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来技術は、アルカリ金属分散剤の活性低下を防止する一手法ではあるが、依然として、長期間アルカリ金属分散剤を貯蔵した場合には、アルカリ金属の活性が維持できているのかどうか不明であるという問題が残っている。アルカリ金属分散剤に消費期限を設けて、消費期限が切れたならば廃棄処理することも考えられるが、活性が低下していないのに廃棄する場合が生じ、不経済である。
【0010】
本発明の目的は、PCBなどの難分解性有機塩素化合物を脱塩素するための脱塩素剤等として利用されるアルカリ金属分散剤の活性を簡便に検査する方法と装置、および活性の低下したアルカリ金属分散剤を再活性化する再生方法と装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の活性検査方法は、アルカリ金属分散剤を有機塩素化合物と水素供与体の存在下で反応させ、その反応熱による温度変化の程度からアルカリ金属分散剤の活性の有無を判定することにある。
【0012】
アルカリ金属分散剤と有機塩素化合物および水素供与体の反応は、発熱反応であり、アルカリ金属分散剤が活性を有していれば、反応によって温度が上昇する。このときの温度上昇幅が大きいほど、活性は優れる。また、最高温度に到達するまでの経過時間が短いほど、活性は優れる。
【0013】
活性の検査には、管状の反応器を用いて一端から液を流入させて反応させる方法と、バッチ式の検査容器を用いて反応させる方法とが考えられる。
【0014】
管状反応器を用いる方法では、一端にアルカリ金属分散剤の流入口と、有機塩素化合物および水素供与体の混合液の流入口を設け、両液を反応管の内部で合流させて反応させ、反応にともなう温度変化と反応管に流入後、最高温度に到達するまでに液が移動した距離とからアルカリ金属分散剤の活性の有無を検査することが望ましい。
【0015】
また、検査容器を用いてバッチ式で行う方法では、容器内のアルカリ金属分散剤と有機塩素化合物の混合液中に水素供与体を滴下して反応させ、反応にともなう温度変化と、最高温度に到達するまでに要した時間とからアルカリ金属分散剤の活性の有無を検査することが望ましい。
【0016】
本発明の再活性化方法は、活性の低下したアルカリ金属分散剤を、アルカリ金属が溶融した状態で分散処理を行って、アルカリ金属表面の変質層或いは/及び粒子同士の結合を破壊することにある。本発明の再生処理では、活性の低下したアルカリ金属分散剤を分散処理するための分散装置と、アルカリ金属分散剤をアルカリ金属の溶融温度まで加熱するための加熱器を用意する必要がある。好ましくは、更に、活性の回復したアルカリ金属分散剤をアルカリ金属の融点以下の温度まで冷却する冷却器が用意される。
【0017】
アルカリ金属分散剤の分散処理は、カウレス翼高速回転方式、ホモミキサー方式、加圧式ホモジナイザー方式および超音波ホモジナイザー方式のいずれかにより行うことが好ましい。
【0018】
本発明の活性回復方法が適用される、活性が低下したアルカリ金属分散剤には、例えばアルカリ金属の表層部が変質しただけで内部がアルカリ金属を維持している分散剤、分散剤同士が結合し粗粒化したもの、消費期限が切れた分散剤、本発明の活性検査で活性無しと判定されたものがある。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、アルカリ金属分散剤の活性の検査を、簡易な方法で、かつ速やかに行うことができる。また、活性の低下したアルカリ金属分散剤を、簡易な方法で再生することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明による活性検査方法、及び活性が低下したアルカリ金属分散剤の再活性化方法について、具体例を示して説明する。但し、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
【実施例1】
【0021】
(活性の検査)
図1は、アルカリ金属分散剤の活性を検査するための流通式検査装置の概略図を示したものである。本実施例の流通式検査装置は、アルカリ金属分散剤が入っている容器1、水素供与体を添加した有機塩素化合物が入っている容器2、アルカリ金属分散剤を送液するためのポンプ3、水素供与体を添加した有機塩素化合物を送液するためのポンプ4、管状の活性検査管5、温度センサー6および排液の回収容器7により構成されている。
【0022】
流通式による活性の検査は、検査対象のアルカリ金属分散剤を容器1からポンプ3で活性検査管5に供給するとともに、水素供与体を添加した有機塩素化合物を容器2からポンプ4で活性検査管5に供給し、両液の流通と混合によって生じる反応熱による温度変化を温度センサー6で測定して実施する。ここで温度センサー6は、複数本の熱電対を流れ方向に沿って配置し、液体の温度分布を測定できるようにすることが望ましいが、活性検査管5の表面温度分布を測定するようにしても良い。
【0023】
ナトリウム分散剤の活性の有無は、温度センサー6で得られた温度分布の最高温度によって判定する。好ましくは最高温度と、最高温度に到達するまでの時間の両方により判定する。ここで、混合液の組成と流速、活性検査管5の形状と材質、放熱特性などの固有の条件によって、最高温度と最高温度に到達するまでの時間は異なる。このため、予備試験を実施し、反応液中に残存する有機塩素濃度が所望の範囲内となる検査条件と、活性検査管5の温度分布を把握しておく必要がある。以下に活性検査結果の具体例を示す。
【0024】
活性検査管5には、外径6mm、肉厚1mm、長さ1mのフッ素樹脂製チューブを用いた。活性検査管5の外表面には、温度センサー6として熱電対を100mm間隔で取り付けた。また、検査の対象としたアルカリ金属分散剤は、電気絶縁油にナトリウムを分散させたナトリウム分散剤とした。有機塩素化合物にはPCB油を用いた。
【0025】
ナトリウム分散剤には、製造時のナトリウム粒子の平均粒径が約6μm、濃度が10質量%のものを使用した。活性の検査は、ナトリウム分散剤が製造直後のもの、空気中で約2ヶ月間静置したもの、および空気中で約4ヶ月間静置したものについて行い、いずれも検査直前に十分に攪拌して用いた。
【0026】
PCB油には、電気絶縁油と水素供与体としてのアルコールで5質量%に希釈したPCB混合油(以下、単にPCB混合油と記載する)を用いた。
【0027】
活性検査では、活性検査管5にナトリウム分散剤とPCB混合油を、それぞれ5ml/minで供給し、活性検査管5の流れ方向の温度分布を測定した。得られた温度分布の一例を図2に示す。
【0028】
製造直後のナトリウム分散剤では、PCB混合油との合流でナトリウムとアルコールの反応によりわずかな温度上昇を示し、その後、約400mmの位置から脱塩素反応による急激な温度上昇となり、約550mmの位置で最高温度が95℃に達した。合流部から最高温度に到達する位置までの活性検査管5の体積を、総流量で除して求めた時間を滞留時間と定義して、活性を有するナトリウム分散剤の滞留時間を求めると約42秒になる。
【0029】
これに対して、約2ヶ月間静置したものは、滞留時間が約53秒と長くなり、かつ最高温度も70℃に低下した。さらに約4ヶ月間静置したものは、脱塩素反応による急激な温度上昇が見られなくなり、ナトリウム分散剤の活性の低下が明確に判定できた。
【実施例2】
【0030】
(活性の検査)
図3は、アルカリ金属分散剤の活性を検査するためのバッチ式検査装置の概略図を示したものである。バッチ式検査装置は、検査容器20、アルカリ金属分散剤と有機塩素化合物の混合液21、攪拌装置22、温度センサー23、液注入口24、水素供与体注入口25、不活性ガス供給管26および液の排出管27により構成されている。
【0031】
バッチ式による活性の検査は、検査容器20内に不活性ガス供給管26から不活性ガスを供給して空気と置換した後、所定量の検査対象のアルカリ金属分散剤と有機塩素化合物を液注入口24から注入し、攪拌装置22で攪拌、さらに水素供与体注入口25からアルコール等の水素供与体を滴下した時の温度を温度センサー23で測定して実施する。
【0032】
ナトリウム分散剤の活性の有無は、温度センサー23で得られる経時的な温度変化の最高温度で判定する。反応による混合液の最高温度は、有機塩素化合物の濃度に依存し、図4のような関係にあるが、混合液の組成、攪拌速度、検査容器20の形状と材質、放熱特性などの固有の条件によって、最高温度と最高温度に到達するまでの時間は異なる。このため、予備試験を実施し、反応液中に残存する有機塩素濃度が所望の範囲内となる検査条件と、経時的な温度変化を把握しておくことが望ましい。以下に活性検査の具体例を示す。
【0033】
検査容器内に、ナトリウム濃度が10質量%の製造直後のナトリウム分散剤5gと、鉱油で5質量%に希釈したPCB油5gを充填した後、攪拌しながら水素供与体を徐々に滴下して反応温度を測定した。その結果、脱塩素反応が生じて急激な温度上昇が見られ、約110℃に達した。一方、流通型による検査に用いた約4ヶ月静置後のナトリウム分散剤を同様の条件で検査した結果、急激な温度上昇は見られず、活性の低下を明確に判定できた。
【0034】
なお、本実施例では、予め検査容器内にナトリウム分散剤とPCB混合油を注入する場合について示したが、検査対象のナトリウム分散剤を注入した後にアルコールを添加したPCB混合油を滴下、あるいはアルコールを添加したPCB混合油を注入した後にナトリウム分散剤を滴下しても、活性の検査は可能である。
【実施例3】
【0035】
(活性の回復)
アルカリ金属分散剤の活性を回復するための装置の構成例を図5に示す。本実施例の再生装置は、アルカリ金属分散剤の貯槽40に、再分散装置系として送液ポンプ41、加熱器42、分散装置43、冷却器44が配管類で接続されたものである。
【0036】
貯槽40は、製造したナトリウム分散剤を貯蔵するためのもので、貯蔵中の攪拌機能や、製造所と使用場所が異なる場合を想定して移送容器を兼ねたものなどがある。本発明を適用する場合、不活性ガスの調整系およびアルカリ金属分散剤の注入口と排出口が貯槽40に備わっていれば、特別な改造は不要である。分散装置43としては、通常用いられる分散方法が適用可能なものであればよく、例えばカウレス翼高速回転方式、ホモミキサー方式、加圧式ホモジナイザー方式および超音波ホモジナイザー方式などを用いることができる。また、送液ポンプ41としては、アルカリ金属分散剤が閉塞しにくい、例えばチューブポンプ、あるいはアルカリ金属の融点以上に加熱できるリークタイト方式のポンプを用いることが好ましい。加熱器42はアルカリ金属の融点以上に加熱できるものであれば良く、型式は問わない。また、冷却器44もアルカリ金属の融点以下まで冷却可能なものであれば良く、型式は問わない。これらの機器をユニット化し可搬式にすれば、貯槽40と一緒に移送してアルカリ金属分散剤の使用場所でも対応可能となることから、利便性は大幅に向上する。
【0037】
活性の回復は、アルカリ金属分散剤の製造装置を用いて行うことができる。この実施形態について、図6を用いて説明する。
【0038】
図6は、アルカリ金属分散剤製造装置50における分散装置に、活性の低下したアルカリ金属分散剤の注入部51を接続したアルカリ金属分散剤製造装置兼再生装置を示している。活性の低下したアルカリ金属分散剤は、アルカリ金属の溶融温度以上に加熱したものが注入される。
【0039】
アルカリ金属分散剤製造装置50は、一般的なものであり、前記したカウレス翼高速回転方式、ホモミキサー方式、加圧式ホモジナイザー方式および超音波ホモジナイザー方式などを備えた分散装置に、鉱油などの分散媒質と、加熱して溶融したアルカリ金属を充填してアルカリ金属分散剤が製造される。分散後のアルカリ金属分散剤は冷却器にてアルカリ金属の融点以下の温度まで冷却される。また、分散剤の濃度と粒径分布が濃度・粒径分布測定装置で測定される。所望の分散体濃度と粒径が得られれば、有機塩素化合物の脱塩素反応に使用するまで貯蔵・輸送容器に充填して保管される。
【0040】
図6の装置によれば、新たな分散装置を設けずアルカリ金属分散剤製造装置50の分散装置に活性の低下したアルカリ金属分散剤を注入できるようにするだけで、再活性化を行うことができる。このため、再生のために新たな設備投資が不要となる。
【0041】
実施例1で活性の低下が見られた製造後約4ヶ月静置した後のナトリウム分散剤を、図5に示す方法で活性の回復操作を実施した。なお、分散装置43は、超音波ホモジナイザー方式とした。
【0042】
活性の回復操作は、貯槽40にナトリウム分散剤を注入し、加熱器42を110℃に制御して分散装置43を循環させながら約2時間運転した。この再生操作後に実施例1で示した流通型活性検査装置により活性検査を実施した。
【0043】
活性の検査結果を、再生前のものと比較して図7に示す。再生前の製造後約4ヶ月静置のナトリウム分散剤では、PCB混合油との反応による温度上昇が見られなかったが、再生後には、滞留時間30秒で最高温度も90℃まで回復した。
【0044】
なお、上記した実施例では、有機塩素化合物としてPCB油を用いたが、トリクロロベンゼン等で代用しても同様の検査は可能である。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明により、アルカリ金属分散剤の活性を簡易な方法で検査できるようになった。また、長期間の放置等によって活性が低下したものを再活性化できるようになった。本発明は、極めて簡易な方法であるので、その利用価値はきわめて大きい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施例によるアルカリ金属分散剤活性検査装置の概略図。
【図2】アルカリ金属分散剤を活性検査した時の温度分布の説明図。
【図3】本発明の他の実施例によるアルカリ金属分散剤活性検査装置の概略図。
【図4】有機塩素化合物濃度と混合液温度との関係を示す説明図。
【図5】活性の低下したアルカリ金属分散剤を再活性化する装置の概略図。
【図6】アルカリ金属分散剤製造装置兼再生装置の一実施例を示す概略図。
【図7】活性が低下したアルカリ金属分散剤を再生したときの温度分布を、再生処理を行わないときの温度分布と比較して示した説明図。
【符号の説明】
【0047】
1…容器、2…容器、3…ポンプ、4…ポンプ、5…活性検査管、6…温度センサー、7…回収容器、20…検査容器、21…アルカリ金属分散剤と有機塩素化合物の混合液、22…攪拌装置、23…温度センサー、24…液注入口、25…水素供与体注入口、26…不活性ガス供給管、27…排出管、40…貯槽、41…送液ポンプ、42…加熱器、43…分散装置、44…冷却器、50…アルカリ金属分散剤製造装置、51…注入部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性の低下したアルカリ金属分散剤を、アルカリ金属の溶融温度に加熱して分散操作を行い、アルカリ金属表面の変質層或いは/及び粒子同士の結合を破壊することを特徴とするアルカリ金属分散剤の再生方法。
【請求項2】
活性の低下したアルカリ金属分散剤をアルカリ金属の溶融温度に加熱する加熱器と、前記加熱器にて加熱されたアルカリ金属分散剤を導入し分散操作を行って媒質とアルカリ金属との界面に形成されている被膜の破壊を行う分散装置とを備えたことを特徴とするアルカリ金属分散剤再生装置。
【請求項3】
請求項2において、前記分散装置で分散操作が行われたアルカリ金属分散剤をアルカリ金属の融点以下に冷却する冷却器を更に備えたことを特徴とするアルカリ金属分散剤再生装置。
【請求項4】
溶融状態のアルカリ金属と媒質を導入してアルカリ金属分散剤を製造する分散装置と、前記分散装置で製造されたアルカリ金属分散剤をアルカリ金属の融点以下の温度に冷却する冷却器とを有するアルカリ金属分散剤製造装置の前記分散装置に、活性の低下したアルカリ金属分散剤を注入する注入系統を接続し、活性の低下したアルカリ金属分散剤を前記分散装置により再分散させて活性を回復させるようにしたことを特徴とするアルカリ金属分散剤製造装置兼再生装置。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれかにおいて、前記分散装置がカウレス翼高速回転方式、ホモミキサー方式、加圧式ホモジナイザー方式および超音波ホモジナイザー方式のいずれかよりなることを特徴とするアルカリ金属分散剤再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−169486(P2008−169486A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−5612(P2008−5612)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【分割の表示】特願2004−148858(P2004−148858)の分割
【原出願日】平成16年5月19日(2004.5.19)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】