説明

アルコールアルコキシレート、それを含む作用剤、および農薬分野におけるアジュバントとしてのアルコールアルコキシレートの使用

本発明は、両親媒タイプの特定のアルコールアルコキシレート、それを含む農薬剤、および農薬分野における、特定的には植物保護分野における活性向上アジュバントとしてのアルコールアルコキシレートの使用に関する。アルコールアルコキシレートは、式(I):R-O-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-Zまたは式(II):R-O-(Cn1H2n1O)o-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-Z (II)〔式中、Rは、1〜30個の炭素原子を有する脂肪族の線状もしくは分岐状の基であり、n1は、2もしくは3であり、oは、0、1、2、もしくは3であり、m1、m2、m3は、互いに独立して、4〜16の整数であり、xは、0〜100の値であり、yは、0〜100の値であり、zは、0〜100の値であり、x、y、およびzの合計は、ゼロ超であり、式(I)における(m1・x)、(m2・y)、(m3・z)、およびR中の炭素原子数の合計、ならびに式(II)における(m1・x)、(m2・y)、(m3・z)、およびZ中の炭素原子数の合計は、15〜60であり、pは、0〜100の値であり、qは、0〜100の値であり、pおよびqの合計は、ゼロ超であり、Zは、水素または1〜13個の炭素原子を有する脂肪族の線状もしくは分岐状の基であり、ここで、式(I)中のR-O-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-基または式(II)中の-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-Z基は、合計で2〜12個の分枝と炭素原子1個あたり0.1〜0.3個の分枝とを含む〕で示されるアルコキシル化アルコールである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両親媒タイプの特定のアルコールアルコキシレート、これを含む農薬組成物、および農薬分野における、特定的には植物保護分野における活性向上アジュバントとしてのアルコールアルコキシレートの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
活性成分の性質の最適化以外に、有効な作用剤の開発は、活性成分の工業生産および施用に関連してとくに重要である。活性成分(複数可)を適正に製剤化することにより、生物活性、毒性作用、起こりうる環境作用、およびコストのような互いに相反することもある性質間の最適バランスを見いださなければならない。さらに、製剤化は、組成物の貯蔵寿命およびユーザーフレンドリー性を決定するうえで決定的な因子である。
【0003】
植物による活性成分の効率的な取込みは、農薬組成物の活性にとくに重要である。この取込みが葉を介する場合、それは、複雑な移行過程を構成する。この過程では、活性物質たとえば除草剤は、最初に葉の蝋状クチクラに浸透し、続いてクチクラを介して下側組織内に拡散して実際の作用部位に達しなければならない。
【0004】
特定のアジュバントを製剤に添加して後者の活性を向上させることは、一般に知られておりかつ農業規範になっている。有利には、これにより、同一の活性を保持しつつ製剤中の活性成分の量が削減され、その結果、コストを最小限に抑えることが可能になり、かつ適切であれば現行法の範囲内で実施されるようになる。またこれにより、それぞれの場合において、活性成分の範囲が拡大される。なぜなら、その際、特定の補助剤の添加の結果として、無添加では特定の活性成分による処理が不満足な程度に可能であるにすぎない植物をそのような処理に付すことが可能になるからである。さらに、好適な製剤により、不利な環境条件下での性能をそれぞれの場合において増大させることが可能である。当然ながら、一製剤中の種々の活性成分の不適合性を回避することも可能である。
【0005】
そのような補助剤は、ときにはアジュバントとしても参照される。多くの場合、それは、界面活性化合物または塩様化合物の形態をとる。その作用機序に依存して、たとえば、モディファイヤー、アクチュエーター、肥料、およびpH緩衝剤を区別することが可能である。モディファイヤーは、製剤の湿潤性、接着性、および展延性に影響を及ぼす。アクチュエーターは、蝋状植物クチクラを破壊して、短時間(数分以内)および長時間(数時間以内)の両方における活性成分のクチクラ内への浸透性を向上させる。肥料、たとえば、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、または尿素は、活性成分の吸収性および溶解性を向上させて、活性成分の拮抗的な挙動パターンを低減させることが可能である。pH緩衝剤は、製剤のpHを最適に調整するために伝統的に使用される。
【0006】
葉中への活性成分の取込みに関して、界面活性物質は、モディファイヤーおよびアクチュエーターとして作用しうる。一般的には、好適な界面活性物質は、表面張力を低下させることにより葉上の流体の有効接触面積を増大させることが可能であると推定される。さらに、特定の界面活性物質は、エピクチクラワックスを溶解または破壊することが可能であり、これにより、活性成分の吸収が促進される。さらに、いくつか界面活性物質はまた、製剤中の活性成分の溶解性を向上させることも可能であり、これにより、結晶形成が回避されるかまたは少なくとも遅延される。最後に、特定の場合には、それらはまた、湿気を保持することにより活性成分の吸収に影響を及ぼすことも可能である。
【0007】
界面活性タイプのアジュバントは、農薬目的にさまざまな形で活用される。それらは、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、または両性の物質グループに分類可能である。
【0008】
ガソリン系油は、活性化アジュバントとして伝統的に使用されてきた。最近では、たとえば、ダイズ、ヒマワリ、およびヤシに由来する種子抽出物、天然油、およびそれらの誘導体もまた、利用されてきた。
【0009】
アクチュエーターとして通常使用されてきた合成界面活性物質は、とくに、8〜13の範囲内のHLB値を有してアルコール、アルキルフェノール、またはアルキルアミンのポリオキシエチレン縮合物の形態をとる。これに関連して、国際公開第00/42847号パンフレットには、たとえば、農薬殺生物製剤の活性を増大させるために特定の線状アルコールアルコキシレートの使用が言及されている。
【0010】
しかしながら、アルコールアルコキシレートの範囲は多様である。界面活性剤として、それらは、金属加工工業で、テキスタイルの製造および加工で、皮革工業、製紙工業、印刷工業、電気メッキ工業、および写真工業で、水処理で、医薬製剤、獣医薬製剤、および植物保護製剤で、またはプラスチック製造加工工業で、洗剤および洗浄剤に主に使用される。さまざまな技術的効果が以上で述べた用途に役立つようにアルコキシレートの性質に影響を及ぼすのは、とくにアルコール部分の構造、場合によりさらにアルコキシレート部分の構造である。こうした効果としては、湿潤、展延、浸透、接着、膜形成、適合性改良、ドリフト抑制、および脱泡が挙げられる。たとえば、国際公開第01/77276号パンフレット(米国特許出願公開第2003/092587号明細書)には、低起泡性もしくは抑泡性の界面活性剤として特定のアルコールアルコキシレートが記載されている。こうしたアルコールアルコキシレートとしては、末端ペンチレンオキシドブロックを有するアルコールアルコキシレート、たとえば、n-ブチルジグリコール(n-butyldiglykol)+10EO+6PeOもしくはn-ヘキシルグリコール(n-hexylgylkol)+12EO+4PeO、または近接ペンチレンオキシドブロックを有するアルコールアルコキシレート、たとえば、i-デカノール+1,5ペンチレンオキシド+6EO+3POもしくはi-デカノール+1,5ペンチレンオキシド+8EO+2BOが挙げられる。農薬分野において該アルコールアルコキシレートをアジュバントとして使用することについては記載されていない。
【0011】
国際公開第03/090531号パンフレット(米国特許出願公開第2005/170968号明細書)には、特定の分岐状アルコール(とくに、2-プロピルヘプタノール、C13-オキソアルコール、およびC10-オキソアルコールが挙げられる)のアルコキシレートを農薬分野でアジュバントとして使用することが記載されている。類似のアルコールアルコキシレートは、とくに殺菌類性ベンズアミドオキシム誘導体用のアジュバントとして国際公開第2005/015998号パンフレットに提案されている。国際公開第00/35278号パンフレット(米国特許出願公開第2007/281860号明細書)は、2-エチルヘキサノールのPO/EOブロックコポリマーに基づく農薬製剤に関する。国際公開第2005/084435号パンフレットには、2種の末端基キャップ化アルコールブロックアルコキシレートのうちの1つすなわちCH3-(CH2)10-O-(EO)6-(BO)2-CH3またはCH3-(CH2)8-O-(EO)8-(BO)2-CH3を浸透剤として含む油系濃厚サスペンジョン剤が記載されている。末端基キャップ化アルコールブロックアルコキシレートは、末端基キャップのない同等のアルコキシレートよりも良好な活性を有すると述べられている。
【0012】
そうしたアルコールアルコキシレート(alcohol alkoylates)では、少なくとも8個の炭素原子を有する疎水性長鎖状アルコール部分の次に、EOおよび/またはPOから構成される親水性アルコール部分が続く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】国際公開第00/42847号パンフレット
【特許文献2】国際公開第01/77276号パンフレット
【特許文献3】国際公開第03/090531号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2005/015998号パンフレット
【特許文献5】国際公開第00/35278号パンフレット
【特許文献6】国際公開第2005/084435号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、農薬分野で有用なさらなるアジュバントを提供するという目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この目的は、少なくとも15個の炭素原子と少なくとも2個の分枝と炭素原子1個あたり0.1〜0.3個の分枝とを含む疎水性部分を有するアルコールアルコキシレート、アジュバントとしてのその使用、およびこうしたアルコキシレートを含む農薬組成物を利用して、本発明により達成される。
【0016】
本発明は、式(I)
R-O-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-z (I)
〔式中、
Rは、1〜30個の炭素原子を有する脂肪族の線状もしくは分岐状の基を表し、
m1、m2、m3は、互いに独立して、4〜16の整数を表し、
xは、0〜100の値を表し、
yは、0〜100の値を表し、
zは、0〜100の値を表し、
x、y、およびzの合計は、ゼロ超であり、
(m1・x)、(m2・y)、(m3・z)、およびR中の炭素原子数の合計は、15〜60であり、
pは、0〜100の値を表し、
qは、0〜100の値を表し、
pおよびqの合計は、ゼロ超であり、
Zは、水素または1〜13個の炭素原子を有する脂肪族の線状もしくは分岐状の基を表し、
ここで、R-O-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-基は、合計で2〜12個の分枝とC原子1個あたり0.1〜0.3個の分枝とを有する〕
で示されるアルコキシル化アルコールに関する。
【0017】
本発明はさらに、式(II)
R-O-(Cn1H2n1O)o-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-Z (II)
〔式中、
Rは、1〜30個の炭素原子を有する脂肪族の線状もしくは分岐状の基を表し、
n1は、2もしくは3を表し、
oは、0、1、2、もしくは3を表し、
m1、m2、m3は、互いに独立して、4〜16の整数を表し、
xは、0〜100の値を表し、
yは、0〜100の値を表し、
zは、0〜100の値を表し、
x、y、およびzの合計は、ゼロ超であり、
(m1・x)、(m2・y)、(m3・z)、およびR中の炭素原子数の合計は、15〜60であり、
pは、0〜100の値を表し、
qは、0〜100の値を表し、
pおよびqの合計は、ゼロ超であり、
Zは、水素または1〜13個の炭素原子を有する脂肪族の線状もしくは分岐状の基を表し、
ここで、-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-Z基は、合計で2〜12個の分枝とC原子1個あたり0.1〜0.3個の分枝とを有する〕
で示されるアルコキシル化アルコールに関する。
【0018】
特別な利点は、植物を処理するための活性成分を含む組成物に本発明に係るアルコールアルコキシレートを添加することから生じる。
【0019】
したがって、本発明はまた、
(a) 植物を処理するための少なくとも1種の活性成分、および
(b) 式(I)または式(II)で示される少なくとも1種のアルコキシル化アルコール、
を含む組成物に関する。
【0020】
本発明に係る組成物中に存在するアルコールアルコキシレートは、とくにアジュバント性、とくに活性増強性を有する。したがって、そのようなアルコキシレートの添加は、活性成分で処理すべき植物による活性成分のより急速な取込みを可能にする。アジュバント活性は、1種以上の活性成分による植物の処理でとくに以下の側面をもたらす。
【0021】
・ 所与の施用量で活性成分の比較的大きい活性、
・ 所与の活性で比較的低い施用量、
・ とくに葉を介する植物による活性成分の比較的多い取込み、したがって、出芽後法とくに植物のスプレー処理に有利。
【0022】
したがって、本発明はまた、式(I)または式(II)で示されるアルコキシル化アルコールを植物の処理でアジュバントとして使用することに関する。
【0023】
本発明に係る使用は、とくに、植物栽培、農業、および園芸を対象とする。とくに、それは、望ましくない植物の成長の抑制に役立つ。
【0024】
したがって、本発明はまた、植物を処理するという以上の目的に対応する方法に関する。ただし、好適量の本発明に係るアルコールアルコキシレートが施用される。
【発明を実施するための形態】
【0025】
特別な利点は、とくに、タマネギ(Allium cepa)、パイナップル(Ananas comosus)、ナンキンマメ(Arachis hypogaea)、オランダキジカクシ(Asparagus officinalis)、オートムギ(Avena sativa)、テンサイ(Beta vulgaris spec. altissima)、カエンサイ(Beta vulgaris spec. rapa)、セイヨウアブラナ(Brassica napus var. napus)、スウェーデンカブ(Brassica napus var. napobrassica)、ナバナ(Brassica rapa var. silvestris)、ブロッコリー(Brassica aleracea)、クロガラシ(Brassica nigra)、チャノキ(Camellia sinensis)、ベニバナ(Carthamus tinctorius)、ペカン(Carya illinoinensis)、レモン(Citrus limon)、キンクネンボ(Citrus sinensis)、アラビアコーヒーノキ(Coffea arabica)(ロブスタコーヒーノキ(Coffea canephora)、リベリアコーヒーノキ(Coffea liberica))、キュウリ(Cucumis sativus)、ギョウギシバ(Cynodon dactylon)、ニンジン(Daucus carota)、ギニアアブラヤシ(Elaeis guineensis)、エゾヘビイチゴ(Fragaria vesca)、ダイズ(Glycine max)、リクチメン(Gossypium hirsutum)、(キダチワタ(Gossypium arboreum)、シロバナワタ(Gossypium herbaceum)、カイトウメン(Gossypium vitifolium))、ヒマワリ(Helianthus annuus)、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)、オオムギ(Hordeum vulgare)、カラハナソウ(Humulus lupulus)、サツマイモ(Ipomoea batatas)、カシグルミ(Juglans regia)、ヒラマメ(Lens culinaris)、アマ(Linum usitatissimum)、トマト(Lycopersicon lycopersicum)、リンゴ属(Malus)の種、キャッサバ(Manihot esculenta)、ムラサキウマゴヤシ(Medicago sativa)、バショウ属(Musa)の種、タバコ(Nicotiana tabacum)(マルバタバコ(N.rustica))、オリーブ(Olea europaea)、アジアイネ(Oryza sativa)、アオイマメ(Phaseolus lunatus)、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)、ドイツトウヒ(Picea abies)、マツ属(Pinus)の種、ピスタチオ(Pistacia vera)、エンドウ(Pisum sativum)、セイヨウミザクラ(Prunus avium)、モモ(Prunus persica)、セイヨウナシ(Pyrus communis)、フサスグリ(Ribes sylvestre)、トウゴマ(Ricinus communis)、サトウキビ(Saccharum officinarum)、ライムギ(Secale cereale)、シロガラシ(Sinapsis alba)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、モロコシ(Sorghum bicolor)(s. vulgare)、カカオ(Theobroma cacao)、ムラサキツメクサ(Trifolium pratense)、ライコムギ属(Triticale)、コムギ(Triticum aestivum)、デュラムコムギ(Triticum durum)、ソラマメ(Vicia faba)、ヨーロッパブドウ(Vitis vinifera)、トウモロコシ(Zea mays)の栽培で得られる。
【0026】
特別な効果は、タマネギ(Allium cepa)、オオムギ(Hordeum vulgare)、コムギ(Triticum aestivum)、およびデュラムコムギ(Triticum durum)の栽培で本発明に係る組成物により得られる。
【0027】
さらに、本発明に従って使用されるアルコキシレートはまた、殺有害生物剤とくに除草剤の作用に耐える作物で使用することも可能である。そのような作物は、たとえば育種により、さらには組換え法により取得することが可能である。
【0028】
本発明に従って使用されるアルコールアルコキシレートのアルコール部分は、原則として、1〜30個の炭素原子を有するアルコールまたはアルコール混合物に基づく。こうしたアルコールまたはアルコール混合物は、それ自体公知である。それらは、第1に、1〜7個とくに1〜4個もしくは5〜7個の炭素原子を有する短鎖状のアルコールまたはアルコール混合物、第2に、8〜30個、好ましくは8〜20個、とくに9〜18個の炭素原子を有する長鎖状のアルコールまたはアルコール混合物を含む。それらは、便宜上、単官能性アルコールである。
【0029】
式(I)または(II)中、Rは、アルコールアルコキシレートの調製でスターターアルコールとして利用しうるアルコールR-OHの脂肪族の線状もしくは分岐状の基を表す。Rは、好ましくはC1〜C30-アルキルまたはC1〜C30-アルケニルを表す。
【0030】
アルコールが短鎖状脂肪族アルコールである場合、式(I)または(II)中のRは、とくに短鎖状アルキル、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル、イソブチルもしくはtert-ブチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-エチルプロピル、n-ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、3-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、2-エチル-1-メチルプロピル、2-エチル-2-メチルプロピル、n-ヘプチル、1-メチルヘキシル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、1,1-ジメチルペンチル、1,2-ジメチルペンチル、1,3-ジメチルペンチル、1,4-ジメチルペンチル、2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメチルペンチル、2,4-ジメチルペンチル、3,3-ジメチルペンチル、3,4-ジメチルペンチル、4,4-ジメチルペンチル、1-エチルペンチル、2-エチルペンチル、3-エチルペンチル、4-エチルペンチル、1,1,2-トリメチルブチル、1,1,3-トリメチルブチル、1,2,2-トリメチルブチル、1,2,3-トリメチルブチル、1,3,3-トリメチルブチル、1-エチル-1-メチルブチル、1-エチル-2-メチルブチル、1-エチル-3-メチルブチル、2-エチル-1-メチルブチル、2-エチル-2-メチルブチル、2-エチル-3-メチルブチル、3-エチル-1-メチルブチル、3-エチル-2-メチルブチル、3-エチル-3-メチルブチル、1-プロピルブチル、2-プロピルブチル、3-プロピルブチル、1-ブチルプロピル、2-ブチルプロピル、1-プロピル-1-メチルプロピル、1-プロピル-2-メチルプロピル、2-プロピル-1-メチルプロピル、2-プロピル-2-メチルプロピル、1,1-ジエチルプロピル、1,2-ジエチルプロピル、または2,1-ジエチルプロピルを表し、また、Rが異なる2種以上のアルコールアルコキシレートの混合物が適することもあり得る。
【0031】
アルコールが長鎖状脂肪族アルコールである場合、式(I)または(II)中のRは、とくに長鎖状アルキル、たとえば、オクタニル、2-エチルヘキサニル、ノナニル、デカニル、ウンデカニル、ドデカニル、2-ブチルオクタニル、トリデカニル、テトラデカニル、ペンタデカニル、イソオクタニル、イソノナニル、イソデカニル、iso-ウンデカニル、イソドデカニル、イソトリデカニル、イソテトラデカニル、イソペンタデカニル、2-プロピルヘプタニル、ヘキサデカニル、ヘプタデカニル、オクタデカニルを表し、また、Rが異なる2種以上のアルコールアルコキシレートの混合物が適することもあり得る。
【0032】
使用されるアルコキシレートのアルコール部分は、直鎖状もしくは分岐状でありうる。分岐状である場合、アルコール部分の主鎖は、特定の実施形態によれば、原則として、1〜4個の分枝を有し、また、混合物中の分枝の平均数が明記された範囲内にあるかぎり、より高分岐度またはより低分岐度を有するアルコールを他のアルコールアルコキシレートとの混合状態で使用することも可能である。
【0033】
一般的には、分枝は、互いに独立して、1〜10個、好ましくは1〜6個、特定的には1〜4個の炭素原子を有する。特定の分枝は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、またはイソプロピル基である。
【0034】
線状短鎖状アルコールとしては、とくに、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、n-ペンタノール、n-ヘキサノール、およびn-ヘプタノールが挙げられる。
【0035】
線状長鎖状アルコールとしては、とくに、オクタデカノール(ステアリルアルコール)が挙げられる。分岐状長鎖状アルコールのうち、2-エチルヘキサノール、2-プロピルヘプタノール、イソデカノール、およびイソトリデカノールをとくに挙げなければならない。
【0036】
好適なアルコールは、たとえば、より低炭素原子数を有する出発材料から構成することにより、天然源からも合成経路を介しても取得可能である。
【0037】
特定の実施形態によれば、本発明に従って使用されるアルコールアルコキシレートは、式(III)
【化1】

【0038】
〔式中、
R3、R4は、互いに独立して、水素またはC1〜C26-アルキルを表す〕
で示される第一級α-分岐状アルコールに基づく。
【0039】
好ましくは、R3およびR4は、互いに独立して、C1〜C6-アルキル、特定的にはC2〜C4-アルキルを表す。
【0040】
特定の実施形態によれば、アルコール部分が2-プロピルヘプタノールであるアルコールアルコキシレートが使用される。こうしたものとしては、とくに、Rが2-プロピルヘプチル基を表す(すなわち、式(III)中のR3およびR4がいずれの場合もn-プロピルを表す)式(I)または式(II)で示されるアルコールアルコキシレートが挙げられる。
【0041】
そのようなアルコールはまた、ゲルベアルコールとしても参照される。それらは、たとえば、水酸化カリウムのようなアルカリ性縮合剤の存在下で高温(たとえば180〜300℃)で好適な第一級アルコール(たとえばR3,4-CH2CH2OH)を二量体することにより取得可能である。
【0042】
さらなる特定の実施形態によれば、アルコール部分がC13-オキソアルコールであるアルコールアルコキシレートが使用される。
【0043】
こうしたC13-オキソアルコールを不飽和C12-炭化水素のヒドロホルミル化およびそれに続く水素化により、特定的にはヒドロホルミル化ブテン三量体の水素化によりまたはヒドロホルミル化ヘキセン二量体の水素化により取得可能である場合がとくに好ましい。
【0044】
原則として、「C13-オキソアルコール」という用語は、主成分が少なくとも1種の分岐状C13-アルコール(イソトリデカノール)により形成されるアルコール混合物を意味する。そのようなC13-アルコールとしては、とくに、テトラメチルノナノールたとえば2,4,6,8-テトラメチル-1-ノナノールまたは3,4,6,8-テトラメチル-1-ノナノール、さらにはエチルジメチルノナノールたとえば5-エチル-4,7-ジメチル-1-ノナノールが挙げられる。
【0045】
好適なC13-アルコール混合物は、一般的には、ヒドロホルミル化ブテン三量体の水素化により取得可能である。特定的には、
1) ブテンを好適な触媒に接触させてそのオリゴマー化を行うこと、
2) 反応混合物からC12-オレフィン画分を単離すること、
3) 好適な触媒の存在下での一酸化炭素および水素との反応によりC12-オレフィン画分をヒドロホルミル化すること、および
4) 生成物を水素化すること、
が可能である。
【0046】
水素化に先立つブテンの三量化は、均一系もしくは不均一系の触媒作用を利用して行うことが可能である。
【0047】
最初に、ヒドロホルミル化および水素化によりC13-アルコール混合物を合成するために後で使用可能な好適なC12-オレフィン画分は、記載のオリゴマー化反応の生成混合物から1つ以上の分離工程(プロセス工程2)で単離される。好適な分離装置は、当業者に公知の通常の装置である。
【0048】
本発明に係るアルコール混合物を調製するために、こうして単離されたC12-オレフィン画分をヒドロホルミル化してC13-アルデヒドを生成し(プロセス工程3)、続いて水素化してC13-アルコールを生成する(プロセス工程4)。これに関連して、アルコール混合物の調製を1つの工程でさもなければ2つの個別の反応工程で行うことが可能である。
【0049】
ヒドロホルミル化プロセスおよび好適な触媒についての概説は、Beller et al., Journal of Molecular Catalysis A 104 (1995), p. 17-85に見いだされる。
【0050】
水素化を行うために、ヒドロホルミル化で生成された反応混合物を水素化触媒の存在下で水素と反応させる。
【0051】
さらなる好適なC13-アルコール混合物は、
1) C4-オレフィン混合物をメタセシスに付すこと、
2) 6個のC原子を有するオレフィンをメタセシス混合物から分離すること、
3) 分離されたオレフィンを単独でまたは混合物として二量化プロセスに付して12個のC原子を有するオレフィン混合物を生成すること、および
4) 得られたオレフィン混合物を適切であれば分画後に誘導体化に付してC13-オキソアルコールの混合物を生成すること、
により取得可能である。
【0052】
本発明に係るC13-アルコール混合物は、成分(al)として使用するために、当業者に公知の慣用的な精製方法により、特定的には分別蒸留により、水素化後に得られた混合物から純粋形で取得可能である。
【0053】
原則として、本発明に係るC13-アルコール混合物は、1〜4、好ましくは2.0〜2.5、特定的には2.1〜2.3の平均分岐度(ブテン三量体を基準にして)、または1.3〜1.8、特定的には1.4〜1.6の平均分岐度(ヘキセン二量体を基準にして)を有する。分岐度は、アルコール1分子中のメチル基の数−1として定義される。平均分岐度は、サンプルの分子の分岐度の統計平均である。サンプルの分子中のメチル基の平均数は、1H NMR分光法により容易に決定可能である。この目的のために、サンプルの1H NMRスペクトル中のメチルプロトンに対応するシグナル面積を3で割り算し、そしてCH2-OH基中のメチルプロトンのシグナル面積を2で割り算したものに対する比を求める。
【0054】
さらなる特定の実施形態によれば、アルコール部分がC10-オキソアルコールであるアルコールアルコキシレートが使用される。「C10-オキソアルコール」という用語は、すでに説明した「C13-オキソアルコール」という用語に類似しており、主成分が少なくとも1種の分岐状C10-アルコール(イソデカノール)により形成されるC10-アルコール混合物を意味する。
【0055】
好適なC10-アルコール混合物をヒドロホルミル化プロペン三量体の水素化により取得する場合がとくに好ましい。
【0056】
特定的には、
1) プロペンを好適な触媒に接触させてそのオリゴマー化を行うこと、
2) 反応混合物からC9-オレフィン画分を単離すること、
3) 好適な触媒の存在下で一酸化炭素および水素との反応によりC9-オレフィン画分をヒドロホルミル化すること、および
4) 生成物を水素化すること、
が可能である。
【0057】
この手順の特定の実施形態は、ヒドロホルミル化ブテン三量体の水素化に関連して以上に記載した実施形態に類似している。
【0058】
原則として、本発明に係るC10-アルコール混合物は、0〜3、好ましくは0.5〜2.5、特定的には1.0〜1.5の平均分岐度(プロペン三量体を基準にして)を有する。
【0059】
一実施形態によれば、アルコキシル化アルコールは、oがゼロである式(II)で示されるアルコキシル化アルコールの中から選択される。
【0060】
アルコキシル化は、好適なアルキレンオキシドとの反応、すなわち、4〜16個、好ましくは4〜10個の炭素原子を有する少なくとも1種の高級アルキレンオキシド(このうち、1,2-ブチレンオキシド(BO)、1,2-ペンチレンオキシド(PeO)、1,2-ヘキシレンオキシド(HO)、および1,2-デシレンオキシド(DeO)がとくに挙げられる)との反応、ならびにエチレンオキシド(EO)および/または1,2-プロピレンオキシド(PO)との反応の結果である。
【0061】
それぞれのアルコキシル化度は、アルキレンオキシドの仕込み量および反応に関連して選択される反応条件の結果である。前者は、原則として、反応の結果であるアルコールアルコキシレートのアルキレンオキシド単位の数がさまざまであるので、統計平均である。
【0062】
アルコキシル化度、すなわち、本発明に係るアルコールアルコキシレートのポリエーテル鎖の平均鎖長およびその組成(言い換えれば、x、y、zの値ならびにpおよびqの値)は、その調製で利用されるアルコールとエチレンオキシド/プロピレンオキシドおよび高級アルキレンオキシドとのモル量比によりならびに反応条件により、制御可能である。一方、本発明に係るアルコールアルコキシレートは、好ましくは少なくとも約2個以上、より好ましくは少なくとも約4個以上、特定的には少なくとも約6個以上、なかでもとくに少なくとも約8個以上、とくに好ましくは少なくとも約10個以上のアルキレンオキシド単位を含む。一方、本発明に係るアルコールアルコキシレートは、好ましくは約100、90、もしくは85個以下、より好ましくは約80、70、もしくは65個以下、特定的には約60、50、もしくは45個以下、なかでもとくに約40もしくは35個以下、とくに好ましくは約30もしくは25個以下のアルキレンオキシド単位を含む。
【0063】
本発明に係るアルコールアルコキシレートでは、高級アルキレンオキシド単位およびエチレンオキシド/プロピレンオキシド単位は、存在する場合、式によりあらかじめ決められた構造内に任意の方式で配置可能である。したがって、構造単位[...]coは、アルキレンオキシド単位CmH2mOまたはエチレンオキシド・プロピレンオキシド単位の、ランダムコポリマー、グラジエントコポリマー、交互コポリマー、またはブロックコポリマーでありうる。
【0064】
したがって、本発明に係るアルコールアルコキシレートは、疎水性アルコキシレート部分(-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-)および親水性アルコキシレート部分([(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-)を有する。式(I)で示されるアルコールアルコキシレートでは、アルコール基R-O-は、疎水性アルコキシレート部分(-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-)と一緒になって、アルコールアルコキシレートの疎水性部分を形成する。式(II)で示されるアルコールアルコキシレートでは、疎水性アルコキシレート部分([(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-)は、Z基と一緒になって、アルコールアルコキシレートの疎水性部分を形成する。
【0065】
さらに、本発明に係るアルコールアルコキシレートの性質に実質的に影響を及ぼすことなく、疎水性アルコキシレート部分は、比較的少量のエチレンオキシドおよび/もしくはプロピレンオキシド単位を含むことが可能であり、かつ/または親水性アルコキシレート部分は、比較的少量の高級アルキレンオキシド単位を含むことが可能である。したがって、それぞれ、-(C2H4O)-および/または-(C3H6O)-単位の一部を疎水性部分に配置することが可能であり、かつ-(Cm1H2m1O)-、-(Cm2H2m2O)-、および/または-(Cm3H2m3O)-単位を親水性部分に配置することが可能であるものとして、式(I)および(II)を解読しなければならない。そのような構成は、高級アルキレンオキシド(複数可)が反応を終了する前にエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドがすでに計量導入される場合、本発明に係るアルコールアルコキシレートの調製の結果でありうる。しかしながら、疎水性アルコキシレート部分中のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド単位の割合は、20mol%、好ましくは10mol%、特定的には5mol%を超えてはならない。同様に、親水性アルコキシレート部分中の高級アルキレンオキシド単位の割合は、20mol%、好ましくは10mol%、特定的には5mol%を超えてはならない。とくに好ましい実施形態によれば、疎水性アルコキシレート部分中のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド単位の割合ならびに親水性アルコキシレート部分中の高級アルキレンオキシド単位の割合は、いずれの場合も、1モル%未満に相当する。
【0066】
疎水性アルコキシレート部分に関しては、ブロック配置は、好ましくは、(R-O-(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-Z または R-O-(Cn1H2n1O)o-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z-Z)である。親水性アルコキシレート部分に関しては、好ましいブロック配置(R-O-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-(C2H4O)p-(C3H6O)q-Z または R-O-(Cn1H2n1O)o-(C2H4O)p-(C3H6O)q-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-Z 以外に、さらに、ランダムコポリマーがとくに考慮の対象となりうる。
【0067】
-CmH2mO-(ここで、nは3以上である)は、-CH(Cm-2H2m-3)CH2O-(たとえば-CH(CH3)CH2O-)または-CH2CH(Cm-2H2m-3)O-(たとえば-CH2CH(CH3)O-)のいずれかを表す。この際、特定のアルコールアルコキシレートは、一方もしくは他方のタイプまたは両方のタイプのアルキレンオキシド単位を本質的に含みうる。アルキレンオキシドブロックは、式-CH2CH(Cm-2H2m-3)O-で示されるアルキレンオキシド単位で本質的に構成可能であるか、式-CH(Cm-2H2m-3)CH2O-で示されるアルキレンオキシド単位で本質的に構成可能であるか、または式-CH2CH(Cm-2H2m-3)O-で示されるアルキレンオキシド単位と式-CH(Cm-2H2m-3)CH2O-で示されるアルキレンオキシド単位の両方で構成可能であり、後者の場合、2つのアルキレンオキシド単位は、ランダム分布、交互配置、または2つ以上のサブブロックでの配置が可能である。塩基触媒アルコキシル化では、アニオンの攻撃が好ましくはアルキレンオキシドのより低立体障害型の第二級炭素原子で起こるので、式-CH2CH(Cm-2H2m-3)O-で示されるアルキレンオキシド単位が主に生成される。慣用モル比は、式-CH2CH(Cm-2H2m-3)O-で示されるアルキレンオキシド単位のほうを多くして、60:40超、70:30超、または80:20超、たとえば約85:15である。
【0068】
本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも15個の炭素原子を含む。R基またはZ基の炭素原子と疎水性アルコキシレート部分の炭素原子の両方が、それに寄与する。本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、好ましくは少なくとも17個、特定的には少なくとも19個の炭素原子を有する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、60個以下、好ましくは55個以下もしくは50個以下、特定的には46個以下の炭素原子を含む。
【0069】
本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分はまた、少なくとも2個の分枝を含む。このうちの少なくとも1個の分枝は、アルコキシレート部分に位置する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、12個以下、好ましくは11個以下もしくは10個以下、特定的には9個以下の分枝を含む。事実上、それぞれの高級アルキレンオキシドは、1個の分枝を提供する。そのため、疎水性アルコキシレート部分中の分枝の数は、高級アルキレンオキシド単位により提供される炭素原子の総数、すなわち(m1・x) + (m2・y) + (m3・z)に対応する。
【0070】
さらに、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、C原子1個あたり少なくとも約0.1個、好ましくは少なくとも約0.13個、特定的には少なくとも約0.16個の分枝を含む。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、0.3個以下、好ましくは0.27個以下、特定的には0.25個以下の分枝を含む。
【0071】
好ましい例は、疎水性アルコキシレート部分が約1〜30個、好ましくは2〜20個、特定的には3〜15個のアルキレンオキシド単位(x+y+z)を有する式(I)または式(II)で示されるアルコールアルコキシレートである。
【0072】
さらなる好ましい例は、親水性アルコキシレート部分が約1〜50個、好ましくは3〜40個、特定的には5〜30個のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド単位(p+q)を有する式(I)または式(II)で示されるアルコールアルコキシレートである。
【0073】
特定の実施形態によれば、本発明は、pおよびqの合計値がx、y、およびzの合計値よりも大きい式(I)または式(II)で示されるアルコールアルコキシレートに関する。これは、高級アルキレンオキシド単位よりも多くのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド単位を有するアルコールアルコキシレートの形態をとる。
【0074】
一方、そのようなアルコールアルコキシレートは、エチレンオキシド/プロピレンオキシドと高級アルキレンオキシドとの比(p+q対x+y+z)が少なくとも1.1:1もしくは1.1:1超、好ましくは少なくとも1.5:1もしくは1.5:1超、なかでもとくに少なくとも2:1もしくは2:1超、特定的には少なくとも2.5:1もしくは2.5:1超、たとえば少なくとも3:1もしくは3:1超であるアルコキシレート部分を有する。一方、そのようなアルコールアルコキシレートは、エチレンオキシド/プロピレンオキシドと高級アルキレンオキシドとの比(p+q対x+y+z)が25:1以下、好ましくは20:1以下、特定的には15:1以下、たとえば10:1以下であるアルコキシレート部分を有する。したがって、好ましいアルコキシレートは、エチレンオキシド/プロピレンオキシドと高級アルキレンオキシドとの比(p+q対x+y+z)が1.1:1〜25:1、好ましくは1.5:1〜20:1、特定的には2:1〜15:1、たとえば2.5:1〜10:1であるものである。これは、なかでもとくに、nが3超なかでもとくに4、5、6、もしくは10である式(I)で示されるアルコールアルコキシレートにあてはまる。
【0075】
特定の実施形態は、yおよびzがゼロである式(I)で示されるアルコールアルコキシレート、すなわち、ただ1つのタイプの高級アルキレンオキシドを含む式(Ia)で示されるアルコキシル化アルコールである。
【0076】
R-O-(Cm1H2m1O)x-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]coZ (Ia)
〔式中、R、m1、x、p、q、Zは、本明細書中に規定されるとおりであり、かつxはゼロ超である〕
こうしたものとしては、なかでもとくに、式(Ib)
R-O-(C4H8O)x-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-Z (Ib)
〔式中、R、x、p、q、Zは、本明細書中に規定されるとおりであり、かつxはゼロ超である〕
で示されるブトキシル化アルコールが挙げられる。
【0077】
さらなる特定の実施形態は、qがゼロである式(I)で示されるアルコールアルコキシレート、すなわち、親水性部分がエチレンオキシド単位で構成される式(Ic)で示されるアルコキシル化アルコールである。
【0078】
R-O-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-(C2H4O)p-Z (Ic)
〔式中、R、m1、x、m2、y、m3、z、p、Zは、本明細書中に規定されるとおりある〕
こうしたものとしては、なかでもとくに、式(Id)
R-O-(C4H8O)x-(C2H4O)p-Z (Id)
で示されるブトキシル化アルコール、式(Ie)
R-O-(C5H10O)x-(C2H4O)p-Z (Ie)
で示されるペントキシル化アルコール、および式(If)
R-O-(C10H20O)x-(C2H4O)p-Z (If)
〔式中、R、x、p、Zは、本明細書中に規定されるとおりある〕
で示されるデコキシル化アルコールが挙げられる。
【0079】
本発明に係る式(Id)で示されるタイプのアルコールアルコキシレートは、ブチレンオキシドブロックおよびエチレンオキシドブロックに基づく。ただし、エチレンオキシドブロックは、末端位置に存在する。さらなる特定の実施形態は、式(I)で示されるアルコールアルコキシレートに関連して述べたものから得られる。
【0080】
本発明に係る式(Id)で示されるアルコールアルコキシレートは、疎水性アルコキシレート部分(R-O-(C4H8O)x-)および親水性アルコキシレート部分(-(C2H4O)p-Z)を有する。
【0081】
特定の実施形態によれば、本発明に係る式(Id)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、R基および-(C4H8O)x-基中に少なくとも15個の炭素原子を含む(言い換えれば、(4・x)およびR中の炭素原子数の合計は、少なくとも15である)。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも20個、特定的には少なくとも30個の炭素原子を有する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様によれば、60個以下、好ましくは50個以下もしくは45個以下、特定的には40個以下の炭素原子を有する。
【0082】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(Id)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも2個の分枝を含む。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも3.5個、特定的には少なくとも5個の分枝を有する。この際、少なくとも1個、好ましくは少なくとも2.5個、特定的には少なくとも4.5個の分枝は、アルコキシレート部分に位置する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、12個以下、好ましくは10個以下もしくは8個以下、特定的には7個以下の分枝を含む。事実上、それぞれのブチレンオキシドは、1個の分枝を提供する。そのため、疎水性アルコキシレート部分中の分枝の数は、ブチレンオキシド単位により提供される炭素原子の総数すなわち(4・x)に対応する。
【0083】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(Id)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、C原子1個あたり少なくとも約0.1個、好ましくは少なくとも約0.15個、特定的には少なくとも約0.2個の分枝を含む。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、0.3個以下、好ましくは0.28個以下、特定的には0.25個以下の分枝を含む。
【0084】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(Id)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約2.0個以上、好ましくは少なくとも約3.0個以上、特定的には少なくとも約4.5個以上のブチレンオキシド単位(xの値)を有する。一方、本発明に係る式(Id)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約12個以下、好ましくは約9.5個以下、特定的には約7.5個以下のブチレンオキシド単位(xの値)を有する。したがって、式(Id)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約2〜12個、好ましくは約3〜9.5個、特定的には約4.5〜7.5個のブチレンオキシド単位(xの値)を含むものである。
【0085】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(Id)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約2個以上、好ましくは少なくとも約5個以上、特定的には少なくとも約9個以上のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。一方、本発明に係る式(Id)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約30個以下、好ましくは約25個以下、特定的には約20個以下のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。したがって、式(Id)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約2〜30個、好ましくは約5〜25個、特定的には約9〜20個のエチレンオキシド単位(pの値)を含むものである。
【0086】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(Id)で示されるアルコールアルコキシレートは、エチレンオキシドとブチレンオキシドとの比(p対x)が少なくとも1:3以上、好ましくは少なくとも1:2以上、特定的には少なくとも2:3以上であるアルコキシレート部分を有する。一方、本発明に係る式(Id)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、エチレンオキシドとブチレンオキシドとの比(p対x)が4:1以下、好ましくは3:1以下、特定的には2:1以下であるアルコキシレート部分を有する。したがって、式(Id)で示される好ましいアルコキシレートは、エチレンオキシドとブチレンオキシドとの比(p対x)が1:3〜4:1、好ましくは1:2〜3:1、特定的には2:3〜2:1であるものである。
【0087】
本発明に係る式(Ie)で示されるタイプのアルコールアルコキシレートは、ペンチレンオキシドブロックおよびエチレンオキシドブロックに基づく。ただし、エチレンオキシドブロックは、末端位置に存在する。さらなる特定の実施形態は、式(I)で示されるアルコールアルコキシレートに関連して述べたものから得られる。
【0088】
本発明に係る式(Ie)で示されるアルコールアルコキシレートはまた、疎水性アルコキシレート部分(R-O-(C5H10O)x-)および親水性アルコキシレート部分(-(C2H4O)p-Z)を有する。
【0089】
特定の実施形態によれば、本発明に係る式(Ie)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、R基および-(C5H10O)x-基中に少なくとも15個の炭素原子を含む(言い換えれば、(5・x)およびR中の炭素原子数の合計は、少なくとも15である)。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも20個、特定的には少なくとも30個の炭素原子を有する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、60個以下、好ましくは50個以下もしくは45個以下、特定的には40個以下の炭素原子を有する。
【0090】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(Ie)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも2個の分枝を含む。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも2.5個、特定的には少なくとも3.5個の分枝を有する。この際、少なくとも1個、好ましくは少なくとも1.5個、特定的には少なくとも2.5個の分枝は、アルコキシレート部分に位置する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、12個以下、好ましくは10個以下もしくは7個以下、特定的には5個以下の分枝を含む。事実上、それぞれのペンチレンオキシドは、1個の分枝を提供する。そのため、疎水性アルコキシレート部分中の分枝の数は、ペンチレンオキシド単位により提供される炭素原子の総数すなわち(5・x)に対応する。
【0091】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(Ie)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、C原子1個あたり少なくとも約0.1個、好ましくは少なくとも約0.15個、特定的には少なくとも約0.18個の分枝を含む。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、0.3個以下、好ましくは0.25個以下、特定的には0.2個以下の分枝を含む。
【0092】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(Ie)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約1個以上、好ましくは少なくとも約1.5個以上、特定的には少なくとも約2.5個以上のペンチレンオキシド単位(xの値)を有する。一方、本発明に係る式(Ie)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約10個以下、好ましくは約8個以下、特定的には約6個以下のペンチレンオキシド単位(xの値)を有する。したがって、式(Ie)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約1〜10個、好ましくは約1.5〜8個、特定的には約2.5〜6個のペンチレンオキシド単位(xの値)を含むものである。
【0093】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(Ie)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約2個以上、好ましくは少なくとも約5個以上、特定的には少なくとも約9個以上のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。一方、本発明に係る式(Ie)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約30個以下、好ましくは約25個以下、特定的には約20個以下のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。したがって、式(Ie)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約2〜30個、好ましくは約5〜25個、特定的には約9〜20個のエチレンオキシド単位(pの値)を含むものである。
【0094】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(Ie)で示されるアルコールアルコキシレートは、エチレンオキシドとペンチレンオキシドとの比(p対x)が少なくとも1:3以上、好ましくは少なくとも1:2以上、特定的には少なくとも1:1以上であるアルコキシレート部分を有する。一方、本発明に係る式(Ie)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、エチレンオキシドとペンチレンオキシドとの比(p対x)が15:1以下、好ましくは10:1以下、特定的には4:1以下であるアルコキシレート部分を有する。したがって、式(Ie)で示される好ましいアルコキシレートは、エチレンオキシドとペンチレンオキシドとの比(p対x)が1:3〜15:1、好ましくは1:2〜10:1、特定的には1:1〜4:1であるものである。
【0095】
本発明に係る式(If)で示されるタイプのアルコールアルコキシレートは、デシレンオキシドブロックおよびエチレンオキシドブロックに基づく。ただし、エチレンオキシドブロックは、末端位置に存在する。さらなる特定の実施形態は、式(I)で示されるアルコールアルコキシレートに関連して述べたものから得られる。
【0096】
本発明に係る式(If)で示されるアルコールアルコキシレートはまた、疎水性アルコキシレート部分(R-O-(C10H20O)x-)および親水性アルコキシレート部分(-(C2H4O)p-Z)を有する。
【0097】
特定の実施形態によれば、本発明に係る式(If)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、R基および-(C10H20O)x-基中に少なくとも15個の炭素原子を含む(言い換えれば、(10・x)およびR中の炭素原子数の合計は、少なくとも15である)。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも20個、特定的には少なくとも30個の炭素原子を有する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、60個以下、好ましくは50個以下もしくは45個以下、特定的には40個以下の炭素原子を有する。
【0098】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(If)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも2個の分枝を含む。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも2.5個、特定的には少なくとも3.5個の分枝を有する。この際、少なくとも1個、好ましくは少なくとも1.5個、特定的には少なくとも2.5個の分枝は、アルコキシレート部分に位置する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、12個以下、好ましくは10個以下もしくは6個以下、特定的には4個以下の分枝を含む。事実上、それぞれのデシレンオキシドは、1個の分枝を提供する。そのため、疎水性アルコキシレート部分中の分枝の数は、デシレンオキシド単位により提供される炭素原子の総数すなわち(10・x)に対応する。
【0099】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(If)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、C原子1個あたり少なくとも約0.1個、好ましくは少なくとも約0.12個、特定的には少なくとも約0.15個の分枝を含む。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、0.3個以下、好ましくは0.20個以下、特定的には0.17個以下の分枝を含む。
【0100】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(If)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約1個以上、好ましくは少なくとも約1.5個以上、特定的には少なくとも約2個以上のデシレンオキシド単位(xの値)を有する。一方、本発明に係る式(If)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約5個以下、好ましくは約4個以下、特定的には約3個以下のデシレンオキシド単位(xの値)を有する。したがって、式(If)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約1〜5個、好ましくは約1.5〜4個、特定的には約2〜3個のデシレンオキシド単位(xの値)を含むものである。
【0101】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(If)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約2個以上、好ましくは少なくとも約5個以上、特定的には少なくとも約9個以上のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。一方、本発明に係る式(If)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約30個以下、好ましくは約25個以下、特定的には約20個以下のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。したがって、式(If)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約2〜30個、好ましくは約5〜25個、特定的には約9〜20個のエチレンオキシド単位(pの値)を含むものである。
【0102】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(If)で示されるアルコールアルコキシレートは、エチレンオキシドとデシレンオキシドとの比(p対x)が少なくとも1:2以上、好ましくは少なくとも1:1以上、特定的には少なくとも2:1以上であるアルコキシレート部分を有する。一方、本発明に係る式(If)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様によれば、エチレンオキシドとデシレンオキシドとの比(p対x)が20:1以下、好ましくは15:1以下、特定的には12:1以下であるアルコキシレート部分を有する。したがって、式(If)で示される好ましいアルコキシレートは、エチレンオキシドとデシレンオキシドとの比(p対x)が1:2〜20:1、好ましくは1:1〜15:1、特定的には2:1〜12:1であるものである。
【0103】
さらなる実施形態によれば、アルコキシル化アルコールは、oが1、2、もしくは3である式(II)で示されるアルコキシル化アルコールの中から選択される。そのようなアルコールアルコキシレートは、標的化方式で、たとえば、式(IV)
R-O-(Cn1H2n1O)o-H (IV)
〔式中、R、n1、およびoは、本明細書中に規定されるとおりある〕
で示される化合物を以上に記載されるようにアルコキシル化しかつ適切であれば末端基キャッピングすることにより、調製可能である。
【0104】
式(IV)で示される化合物は、エチレングリコール(n1=2、o=1)、プロピレングリコール(n1=3、o=1)、ジエチレングリコール(n1=2、o=2)、ジプロピレングリコール(n1=3、o=2)、トリエチレングリコール(n1=2、o=3)、またはトリプロピレングリコール(n1=3、o=3)のモノ-C1〜C7-アルキルエーテルであり、それらはそれ自体公知である。とくに重要なのは、本発明によれば、式
R-O-(CH2CH(CH3)O)o-H (IVa)
〔式中、Rおよびoは、本明細書中に規定されるとおりある〕
で示されるモノ、ジ、およびトリプロピレングリコールのアルキルエーテルである。
【0105】
他の態様によれば、モノ-C1〜C4-アルキルエーテル(すなわち、Rは、特定的にはC1〜C4-アルキルである)、このうち、主にジプロピレングリコールモノアルキルエーテル(o=2)を重視しなければならない。こうしたものとしては、とくに、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、およびジプロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテルが挙げられる。
【0106】
特定の実施形態はまた、yおよびzがゼロである式(II)で示されるアルコールアルコキシレート、すなわち、ただ1つのタイプの高級アルキレンオキシドを含む式(IIa)で示されるアルコキシル化アルコールである。
【0107】
R-O-(Cn1H2n1O)o-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-(Cm1H2m1O)x-Z (IIa)
〔式中、R、n1、o、m1、x、p、q、Zは、本明細書中に規定されるとおりであり、かつxはゼロ超である〕
こうしたものとしては、主に、式(IIb)
R-O-(Cn1H2n1O)o-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-(C4H8O)x-Z (IIb)
〔式中、R、n1、o、x、p、q、Zは、本明細書中に規定されるとおりであり、かつxはゼロ超である〕
で示されるブトキシル化アルコールが挙げられる。
【0108】
さらなる特定の実施形態は、qがゼロである式(II)で示されるアルコールアルコキシレート、すなわち、親水性部分がエチレンオキシド単位で構成される式(IIc)で示されるアルコキシル化アルコールである。
【0109】
R-O-(Cn1H2n1O)o-(C2H4O)p-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-Z (IIc)
〔式中、R、n1、o、m1、x、m2、y、m3、z、p、Zは、本明細書中に規定されるとおりである〕
こうしたものとしては、主に、式(IId)
R-O-(Cn1H2n1O)o-(C2H4O)p-(C4H8O)x-Z (IId)
で示されるブトキシル化アルコール、式(IIe)
R-O-(Cn1H2n1O)o-(C2H4O)p-(C5H10O)x-Z (IIe)
で示されるペントキシル化アルコール、および式(IIf)
R-O-(Cn1H2n1O)o-(C2H4O)p-(C10H20O)x-Z (IIf)
〔式中、R、n1、o、x、p、Zは、本明細書中に規定されるとおりである〕
で示されるデコキシル化アルコールが挙げられる。
【0110】
本発明に係る式(IId)で示されるタイプのアルコールアルコキシレートは、ブチレンオキシドブロックおよびエチレンオキシドブロックに基づく。ただし、ブチレンオキシドブロックは、末端位置に存在する。さらなる特定の実施形態は、式(II)で示されるアルコールアルコキシレートに関連して述べたものから得られる。
【0111】
本発明に係る式(IId)で示されるアルコールアルコキシレートは、疎水性アルコキシレート部分(-(C4H8O)x-Z)および親水性アルコキシレート部分(-(Cn1H2n1O)o-(C2H4O)p-)を有する。
【0112】
特定の実施形態によれば、本発明に係る式(IId)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、Z基および-(C4H8O)x-基中に少なくとも15個の炭素原子を含む(言い換えれば、(4・x)およびZ中の炭素原子数の合計は、少なくとも15である)。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも20個、特定的には少なくとも30個の炭素原子を有する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、60個以下、好ましくは50個以下もしくは45個以下、特定的には40個以下の炭素原子を有する。
【0113】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(IId)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも2個の分枝を含む。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも3.5個、特定的には少なくとも5個の分枝を有する。この際、少なくとも1個、好ましくは少なくとも2.5個、特定的には少なくとも4.5個の分枝は、アルコキシレート部分中に位置する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、12個以下、好ましくは10個以下もしくは8個以下、特定的には7個以下の分枝を含む。事実上、それぞれのブチレンオキシドは、1個の分枝を提供する。そのため、疎水性アルコキシレート部分中の分枝の数は、ブチレンオキシド単位により提供される炭素原子の総数すなわち(4・x)に対応する。
【0114】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(IId)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、C原子1個あたり少なくとも約0.1個、好ましくは少なくとも約0.15個、特定的には少なくとも約0.2個の分枝を含む。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、0.3個以下、好ましくは0.28個以下、特定的には0.25個以下の分枝を含む。
【0115】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(IId)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約2個以上、好ましくは少なくとも約3個以上、特定的には少なくとも約4.5個以上のブチレンオキシド単位(xの値)を有する。一方、本発明に係る式(IId)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約12個以下、好ましくは約9.5個以下、特定的には約7.5個以下のブチレンオキシド単位(xの値)を有する。したがって、式(IId)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約2〜12個、好ましくは約3〜9.5個、特定的には約4.5〜7.5個のブチレンオキシド単位(xの値)を含むものである。
【0116】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(IId)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約2個以上、好ましくは少なくとも約5個以上、特定的には少なくとも約9個以上のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。一方、本発明に係る式(IId)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約30個以下、好ましくは約25個以下、特定的には約20個以下のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。したがって、式(IId)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約2〜30個、好ましくは約5〜25個、特定的には約9〜20個のエチレンオキシド単位(pの値)を含むものである。
【0117】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(IId)で示されるアルコールアルコキシレートは、エチレンオキシドとブチレンオキシドとの比(p対x)が少なくとも1:3以上、好ましくは少なくとも1:2以上、特定的には少なくとも2:3以上であるアルコキシレート部分を有する。一方、本発明に係る式(IId)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、エチレンオキシドとブチレンオキシドとの比(p対x)が4:1以下、好ましくは3:1以下、特定的には2:1以下であるアルコキシレート部分を有する。したがって、式(IId)で示される好ましいアルコキシレートは、エチレンオキシドとブチレンオキシドとの比(p対x)が1:3〜4:1、好ましくは1:2〜3:1、特定的には2:3〜2:1であるものである。
【0118】
本発明に係る式(IIe)で示されるタイプのアルコールアルコキシレートは、ペンチレンオキシドブロックおよびエチレンオキシドブロックに基づく。ただし、ペンチレンオキシドブロックは、末端位置に存在する。さらなる特定の実施形態は、式(II)で示されるアルコールアルコキシレートに関連して述べたものから得られる。
【0119】
本発明に係る式(IIe)で示されるアルコールアルコキシレートはまた、疎水性アルコキシレート部分(-(C5H10O)x-Z)および親水性アルコキシレート部分(-(Cn1H2n1O)o-(C2H4O)p-)を有する。
【0120】
特定の実施形態によれば、本発明に係る式(IIe)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、Z基および-(C5H10O)x-基中に少なくとも15個の炭素原子を含む(言い換えれば、(5・x)およびZ中の炭素原子数の合計は、少なくとも15である)。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも20個、特定的には少なくとも30個の炭素原子を有する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、60個以下、好ましくは50個以下もしくは45個以下、特定的には40個以下の炭素原子を有する。
【0121】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(IIe)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも2個の分枝を含む。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも2.5個、特定的には少なくとも3.5個の分枝を有する。この際、少なくとも1個、好ましくは少なくとも1.5個、特定的には少なくとも2.5個の分枝は、アルコキシレート部分に位置する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、12個以下、好ましくは10個以下もしくは7個以下、特定的には5個以下の分枝を含む。事実上、それぞれのペンチレンオキシドは、1個の分枝を提供する。そのため、疎水性アルコキシレート部分中の分枝の数は、ペンチレンオキシド単位により提供される炭素原子の総数すなわち(5・x)に対応する。
【0122】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(IIe)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、C原子1個あたり少なくとも約0.1個、好ましくは少なくとも約0.15個、特定的には少なくとも約0.18個の分枝を含む。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、0.3個以下、好ましくは0.25個以下、特定的には0.2個以下の分枝を含む。
【0123】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(IIe)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約1個以上、好ましくは少なくとも約1.5個以上、特定的には少なくとも約2.5個以上のペンチレンオキシド単位(xの値)を有する。一方、本発明に係る式(IIe)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約10個以下、好ましくは約8個以下、特定的には約6個以下のペンチレンオキシド単位(xの値)を有する。したがって、式(IIe)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約1〜10個、好ましくは約1.5〜8個、特定的には約2.5〜6個のペンチレンオキシド単位(xの値)を含むものである。
【0124】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(IIe)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約2個以上、好ましくは少なくとも約5個以上、特定的には少なくとも約9個以上のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。一方、本発明に係る式(IIe)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約30個以下、好ましくは約25個以下、特定的には約20個以下のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。したがって、式(IIe)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約2〜30個、好ましくは約5〜25個、特定的には約9〜20個のエチレンオキシド単位(pの値)を含むものである。
【0125】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(IIe)で示されるアルコールアルコキシレートは、エチレンオキシドとペンチレンオキシドとの比(p対x)が少なくとも1:3以上、好ましくは少なくとも1:2以上、特定的には少なくとも1:1以上であるアルコキシレート部分を有する。一方、本発明に係る式(IIe)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、エチレンオキシドとペンチレンオキシドとの比(p対x)が15:1以下、好ましくは10:1以下、特定的には4:1以下であるアルコキシレート部分を有する。したがって、式(IIe)で示される好ましいアルコキシレートは、エチレンオキシドとペンチレンオキシドとの比(p対x)が1:3〜15:1、好ましくは1:2〜10:1、特定的には1:1〜4:1であるものである。
【0126】
本発明に係る式(IIf)で示されるタイプのアルコールアルコキシレートは、デシレンオキシドブロックおよびエチレンオキシドブロックに基づく。ただし、デシレンオキシドブロックは、末端位置に存在する。さらなる特定の実施形態は、式(II)で示されるアルコールアルコキシレートに関連して述べたものから得られる。
【0127】
本発明に係る式(IIf)で示されるアルコールアルコキシレートはまた、疎水性アルコキシレート部分(-(C10H20O)x-Z)および親水性アルコキシレート部分(-(Cn1H2n1O)o-(C2H4O)p-) aufを有する。
【0128】
特定の実施形態によれば、本発明に係る式(IIf)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、Z基および-(C10H20O)x-基中に少なくとも15個の炭素原子を含む(言い換えれば、(10・x)およびZ中の炭素原子数の合計は、少なくとも15である)。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも20個、特定的には少なくとも30個の炭素原子を有する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、60個以下、好ましくは50個以下もしくは45個以下、特定的には40個以下の炭素原子を有する。
【0129】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(IIf)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも2個の分枝を含む。好ましくは、本発明に係るアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、少なくとも2.5個、特定的には少なくとも3.5個の分枝を有する。この際、少なくとも1個、好ましくは少なくとも1.5個、特定的には少なくとも2.5個の分枝は、アルコキシレート部分に位置する。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、12個以下、好ましくは10個以下もしくは6個以下、特定的には4個以下の分枝を含む。事実上、それぞれのデシレンオキシドは、1個の分枝を提供する。そのため、疎水性アルコキシレート部分中の分枝の数は、デシレンオキシド単位により提供される炭素原子の総数すなわち(10・x)に対応する。
【0130】
さらなる特定の実施形態によれば、本発明に係る式(IIf)で示されるアルコールアルコキシレートの疎水性部分は、C原子1個あたり少なくとも約0.1個、好ましくは少なくとも約0.12個、特定的には少なくとも約0.15個の分枝を含む。一方、アルコールアルコキシレートの疎水性部分は、本発明のさらなる態様では、0.3個以下、好ましくは0.20個以下、特定的には0.17個以下の分枝を含む。
【0131】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(IIf)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約1個以上、好ましくは少なくとも約1.5個以上、特定的には少なくとも約2個以上のデシレンオキシド単位(xの値)を有する。一方、本発明に係る式(IIf)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約5個以下、好ましくは約4個以下、特定的には約3個以下のデシレンオキシド単位(xの値)を有する。したがって、式(IIf)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約1〜5個、好ましくは約1.5〜4個、特定的には約2〜3個のデシレンオキシド単位(xの値)を含むものである。
【0132】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(IIf)で示されるアルコールアルコキシレートは、少なくとも約2個以上、好ましくは少なくとも約5個以上、特定的には少なくとも約9個以上のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。一方、本発明に係る式(IIf)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、約30個以下、好ましくは約25個以下、特定的には約20個以下のエチレンオキシド単位(pの値)を有する。したがって、式(IIf)で示される好ましいアルコールアルコキシレートは、約2〜30個、好ましくは約5〜25個、特定的には約9〜20個のエチレンオキシド単位(pの値)を含むものである。
【0133】
本発明のさらなる特定の態様では、本発明に係る式(IIf)で示されるアルコールアルコキシレートは、エチレンオキシドとデシレンオキシドとの比(p対x)が少なくとも1:2以上、好ましくは少なくとも1:1以上、特定的には少なくとも2:1以上であるアルコキシレート部分を有する。一方、本発明に係る式(IIf)で示されるアルコールアルコキシレートは、本発明のさらなる特定の態様では、エチレンオキシドとデシレンオキシドとの比(p対x)が20:1以下、好ましくは15:1以下、特定的には12:1以下であるアルコキシレート部分を有する。したがって、式(IIf)で示される好ましいアルコキシレートは、エチレンオキシドとデシレンオキシドとの比(p対x)が1:2〜20:1、好ましくは1:1〜15:1、特定的には2:1〜12:1であるものである。
【0134】
アルコールまたはアルコール混合物とアルキレンオキシド(複数可)との反応は、当業者に公知の慣用的プロセスによりかつこの目的で従来から使用されている装置を用いて行われる。
【0135】
アルコキシル化は、アルカリ金属水酸化物やアルカリ土類金属水酸化物のような強塩基、ブレンステッド酸、またはAlCl3、BF3などのようなルイス酸により触媒可能である。ヒドロタルサイトやDMCのような触媒は、狭い分布を有するアルコールアルコキシレートを得るべく使用可能である。
【0136】
アルコキシル化は、約80〜250℃、好ましくは約100〜220℃の範囲内の温度で好ましく行われる。圧力は、好ましくは周囲圧力と600barの間である。所望により、アルキレンオキシドは、不活性ガスの混合物をたとえば約5〜60%含みうる。
【0137】
一実施形態によれば、本発明に係るアルコールアルコキシレートは、末端基キャッピングされない。この場合、Zは水素である。
【0138】
さらなる好ましい実施形態によれば、本発明に係るアルコールアルコキシレートは、末端基キャッピングされる。この場合、Zは、好ましくはC1〜C13-アルキル、より好ましくはC1〜C10-アルキル、特定的にはC1〜C4-アルキル、たとえばメチルまたはイソブチルを表す。さらにZに好適な他の基は、C2〜C4-アルケニル(たとえばアリル)、C6〜C10-アリール(たとえばフェニル)、またはC6〜C10-アリール-C1〜C2-アルキル(たとえばベンジル)、C1〜C4-アルキルカルボニル(たとえば、アセチル、プロピオニル、ブチリル)、C6〜C10-アリールカルボニル(たとえばベンゾイル)である。2-ヒドロキシイソブチルのような第三級アルコール残基、または無機酸基、特定的には、ホスフェート、ジホスフェート、もしくはスルフェートもまた好適である。
【0139】
末端基キャップ化アルコールアルコキシレートは、非末端基キャップ化アルコールアルコキシレートを好適な試薬たとえばジアルキルスルフェートと反応させることによりそれ自体公知のように調製可能である。そのような反応は、たとえば、欧州特許出願公開第0302487号明細書および欧州特許出願公開第0161537号明細書(それらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み入れられるものとする)に記載されている。
【0140】
好適なアルコールアルコキシレートの理論分子量は、本発明によれば、原則として、2000g/mol未満である。好ましいのは、1800g/mol未満、1700g/mol未満、もしくは1500g/mol未満の分子量を有するアルコールアルコキシレートである。特定の実施形態によれば、分子量は、1400g/mol未満である。
【0141】
好適なアルコールアルコキシレートの重量平均分子量は、本発明によれば、原則として、2000g/mol未満である。好ましいのは、1800g/mol未満、1700g/mol未満、もしくは1500g/mol未満の分子量を有するアルコールアルコキシレートである。特定の実施形態によれば、分子量は、1400g/mol未満である。重量平均分子量データは、DIN55672に準拠したゲル浸透クロマトグラフィーによる測定値を指す。
【0142】
Rの「分岐度」という用語は、原理的に公知のようにR中のメチル基の数−1として定義される。同じことは、Zにも同様にあてはまる。アルコキシレート部分の分岐度は、アルコキシル化度およびアルコキシル化に関与するアルキレンオキシドから計算される。平均分岐度は、サンプルのすべての分子の分岐度の統計平均である。
【0143】
平均分岐度は、第一級および/または第二級アルコールに関連してこれ以降に示されるように1H NMR分光法により決定可能である。この目的のために、最初に、アルコールのサンプルをトリクロロアセチルイソシアネート(TAI)で誘導体化する。このプロセスでは、アルコールをカルバミン酸エステルに変換する。エステル化された第一級アルコールのシグナルは、δ=4.7〜4.0ppmに位置し、エステル化された第二級アルコールのシグナルは、約5ppmに位置し、かつサンプル中に存在する水は、TAIと反応してカルバミン酸を生成する。メチル、メチレン、およびメチンのプロトンはすべて、2.4〜0.4ppmの範囲内にある。<1ppmのシグナルは、メチル基に帰属される。平均分岐度(iso指数)は、こうして得られたスペクトルから次のように計算可能である。
【0144】
iso指数 = ((F(CH3) / 3) / (F(CH2-OH) / 2 + F(CHR-OH))) - 1
式中、F(CH3)は、メチルプロトンに対応するシグナル面積であり、F(CH2-OH)は、CH2-OH基中のメチレンプロトンのシグナル面積であり、かつF(CHR-OH)は、CHR-OH基中のメチンプロトンのシグナル面積である。
【0145】
成分(b)すなわちアルコールアルコキシレートの量は、本発明に係る組成物の全重量を基準にして、1重量%超、好ましくは5重量%超、特定的には10重量%超が有利である。一方、成分(b)の量は、組成物の全重量を基準にして、50重量%未満、好ましくは45重量%未満、特定的には40重量%未満が原則として好都合である。
【0146】
本発明において、「成分(a)の植物保護剤(殺有害生物剤(pesticide))」とは、その目的または効果が、植物に対する任意の有害生物の攻撃を予防し、または有害生物(pest)から保護し、有害生物を忌避もしくは破壊し、または任意の他の方法で有害生物によって引き起こされる損害を低減させるための任意の物質を意味し得る。冒頭で述べたとおり、植物有害生物は様々な生物群に属し得る。高等動物の中では、重要な有害生物の多くは、とりわけ昆虫およびダニ、さらに線虫ならびにナメクジおよびカタツムリに見られ、哺乳動物および鳥類などの脊椎動物は今日の先進工業国においては重要性が低い。多数の微生物群、中でも真菌、マイコプラズマを含む細菌、ウイルスおよびウイロイドが有害生物を構成し、また乏しい生息空間および他の供給源について有用植物と競合する雑草も、より広い意味での「有害生物」に含めることができる。「殺有害生物剤」は、特に、殺鳥剤、ダニ駆除剤、乾燥剤、殺細菌剤、不妊化剤、枯葉剤、摂食阻害剤、殺菌剤、除草剤、除草剤薬害軽減剤、昆虫誘引剤、殺虫剤、虫忌避剤、殺軟体動物剤、殺線虫剤、交尾攪乱剤、植物活性剤、植物生長調整剤、殺鼠剤、哺乳動物忌避剤、共力剤、鳥忌避剤および殺ウイルス剤を包含する。
【0147】
化学的分類によって分類すると、「殺有害生物剤」は、特に以下のものを包含する:アシルアラニン系殺菌剤、アシルアミノ酸系殺菌剤、脂肪族アミド有機チオリン酸エステル系殺虫剤、脂肪族有機チオリン酸エステル系殺虫剤、脂肪族窒素系殺菌剤、アミド系殺菌剤、アミド系除草剤、アニリド系殺菌剤、アニリド系除草剤、無機系殺菌剤、無機系除草剤、無機系殺鼠剤、抗オーキシン剤、抗生物質系ダニ駆除剤、抗生物質系殺菌剤、抗生物質系除草剤、抗生物質系殺虫剤、抗生物質系殺線虫剤、芳香族酸系殺菌剤、芳香族酸系除草剤、ヒ素系除草剤、ヒ素系殺虫剤、アリールアラニン系除草剤、アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤、オーキシン、アベルメクチン系ダニ駆除剤、アベルメクチン系殺虫剤、ベンズアミド系殺菌剤、ベンズアニリド系殺菌剤、ベンズイミダゾール系殺菌剤、ベンズイミダゾール前駆体系殺菌剤、ベンズイミダゾリルカーバメート系殺菌剤、安息香酸系除草剤、ベンゾフラニルアルキルスルホネート系除草剤、ベンゾフラニルメチルカーバメート系殺虫剤、ベンゾチアゾール系殺菌剤、ベンゾチオピラン有機チオリン酸エステル系殺虫剤、ベンゾトリアジン有機チオリン酸エステル系殺虫剤、ベンゾイルシクロヘキサンジオン系除草剤、ビピリジリウム系除草剤、架橋ジフェニル系ダニ駆除剤、架橋ジフェニル系殺菌剤、カーバメート系ダニ駆除剤、カーバメート系殺菌剤、カーバメート系除草剤、カーバメート系殺虫剤、カーバメート系殺線虫剤、カーバニレート系殺菌剤、カーバニレート系除草剤、キノリンカルボキシレート系除草剤、キノリン系殺菌剤、キノン系殺菌剤、キノキサリン系ダニ駆除剤、キノキサリン-有機チオリン酸エステル系殺虫剤、キノキサリン系殺菌剤、キチン合成阻害剤、クロロアセトアニリド系除草剤、クロロニコチニル系殺虫剤、クロロピリジン系除草剤、クロロトリアジン系除草剤、コナゾール系殺菌剤、クマリン系殺鼠剤、シクロジチオカーバメート系殺菌剤、シクロヘキセンオキシム系除草剤、シクロプロピルイソオキサゾール系除草剤、サイトカイニン、ジアシルヒドラジン系殺虫剤、ジカルボキシイミド系殺菌剤、ジカルボキシイミド系除草剤、ジクロロフェニルジカルボキシイミド系殺菌剤、ジメチルカーバメート系殺虫剤、ジニトロアニリン系除草剤、ジニトロフェノール系ダニ駆除剤、ジニトロフェノール系殺菌剤、ジニトロフェノール系除草剤、ジニトロフェノール系殺虫剤、ジフェニルエーテル系除草剤、ジチオカーバメート系殺菌剤、ジチオカーバメート系除草剤、枯葉剤、エチレン放出剤、フッ素系殺虫剤、フラミド系殺菌剤、フラニリド系殺菌剤、ジベレリン、ハロゲン化脂肪族系除草剤、尿素系殺菌剤、尿素系除草剤、尿素系殺虫剤、尿素系殺鼠剤、脱皮ホルモン、脱皮ホルモン模倣剤、脱皮阻害剤、複素環有機チオリン酸エステル系殺虫剤、イミダゾール系殺菌剤、イミダゾリノン系除草剤、インダンジオン系殺鼠剤、昆虫成長調節剤、イソインドール有機チオリン酸エステル系殺虫剤、イソオキサゾール有機チオリン酸エステル系殺虫剤、幼若ホルモン、幼若ホルモン模倣剤、銅殺菌剤、大環状ラクトン系ダニ駆除剤、大環状ラクトン系殺虫剤、メトキシトリアジン系除草剤、メチルチオトリアジン系除草剤、ミルベマイシン系ダニ駆除剤、ミルベマイシン系殺虫剤、ダニ成長調節剤、モルファクチン、モルホリン系殺菌剤、ネライストキシン類似体、ニコチノイド系殺虫剤、ニトリル系除草剤、ニトログアニジン系殺虫剤、ニトロメチレン系殺虫剤、ニトロフェニルエーテル系除草剤、有機塩素系ダニ駆除剤、有機塩素系殺虫剤、有機塩素系殺鼠剤、有機リン酸エステル系ダニ駆除剤、有機リン酸エステル系殺虫剤、有機リン酸エステル系殺線虫剤、有機リン系ダニ駆除剤、有機リン系殺菌剤、有機リン系除草剤、有機リン系殺虫剤、有機リン系殺線虫剤、有機リン系殺鼠剤、有機チオリン酸エステル系ダニ駆除剤、有機チオリン酸エステル系殺虫剤、有機チオリン酸エステル系殺線虫剤、有機スズ系ダニ駆除剤、有機スズ系殺菌剤、オキサジアジン系殺虫剤、オキサシン(oxathine)系殺菌剤、オキサゾール系殺菌剤、オキシムカーバメート系ダニ駆除剤、オキシムカーバメート系殺線虫剤、オキシムカーバメート系殺虫剤、オキシム有機チオリン酸エステル系殺虫剤、植物ベースの殺虫剤、植物ベースの殺鼠剤、フェノキシ酪酸系除草剤、フェノキシ酢酸系除草剤、フェノキシ系除草剤、フェノキシプロピオン酸系除草剤、フェニレンジアミン系除草剤、フェニルエチルホスホノチオエート系殺虫剤、フェニル尿素系除草剤、フェニルメチルカーバメート系殺虫剤、フェニル有機チオリン酸エステル系殺虫剤、フェニルフェニルホスホノチオエート系殺虫剤、フェニルピラゾリルケトン系除草剤、フェニルスルファミド系ダニ駆除剤、フェニルスルファミド系殺菌剤、ホスホネート系ダニ駆除剤、ホスホネート系殺虫剤、ホスホノチオエート系殺虫剤、ホスホロアミデート系殺虫剤、ホスホロアミドチオエート系ダニ駆除剤、ホスホロアミドチオエート系殺虫剤、リンジアミド系ダニ駆除剤、リンジアミド系殺虫剤、フタル酸エステル系除草剤、フタルイミド系ダニ駆除剤、フタルイミド系殺菌剤、フタルイミド系殺虫剤、ピコリネート系除草剤、重合ジチオカーバメート系殺菌剤、ポリスルフィド系殺菌剤、プレコセン、ピラゾール系ダニ駆除剤、ピラゾール系殺菌剤、ピラゾール系殺虫剤、ピラゾロピリミジン-有機チオリン酸エステル系殺虫剤、ピラゾリルオキシアセトフェノン系除草剤、ピラゾリルフェニル系除草剤、ピレスロイド系ダニ駆除剤、ピレスロイドエステル系ダニ駆除剤、ピレスロイドエステル系殺虫剤、ピレスロイドエーテル系ダニ駆除剤、ピレスロイドエーテル系殺虫剤、ピレスロイド系殺虫剤、ピリダジン系除草剤、ピリダジノン系除草剤、ピリジン系殺菌剤、ピリジン系除草剤、ピリジン-有機チオリン酸エステル系殺虫剤、ピリジルメチルアミン系殺虫剤、ピリミジンアミン系ダニ駆除剤、ピリミジンアミン系殺虫剤、ピリミジンアミン系殺鼠剤、ピリミジンジアミン系除草剤、ピリミジン-有機チオリン酸エステル系殺虫剤、ピリミジン系殺菌剤、ピリミジニルオキシ安息香酸系除草剤、ピリミジニルスルホニル尿素系除草剤、ピリミジニルチオ安息香酸系除草剤、ピロール系ダニ駆除剤、ピロール系殺菌剤、ピロール系殺虫剤、第四級アンモニウム系除草剤、ストロビルリン系殺菌剤、亜硫酸エステル系ダニ駆除剤、スルホンアミド系殺菌剤、スルホンアミド系除草剤、スルホンアニリド系殺菌剤、スルホンアニリド系除草剤、スルホニル尿素系除草剤、テトラジン系ダニ駆除剤、テトロン酸エステル系ダニ駆除剤、テトロン酸エステル系殺虫剤、チアジアゾール-有機チオリン酸エステル系殺虫剤、チアジアゾリル尿素系除草剤、チアゾール系殺菌剤、チオカーバメート系ダニ駆除剤、チオカーバメート系殺菌剤、チオカーバメート系除草剤、チオカーボネート系除草剤、チオ尿素系ダニ駆除剤、チオ尿素系除草剤、チオ尿素系殺鼠剤、チオフェン系殺菌剤、トリアジン系殺菌剤、トリアジン系除草剤、トリアジノン系除草剤、トリアジニルスルホニル尿素系除草剤、トリアゾール系殺菌剤、トリアゾール系除草剤、トリアゾロン系除草剤、トリアゾロピリミジン系除草剤、トリアゾール-有機チオリン酸エステル系殺虫剤、ウラシル系除草剤、バリンアミド系殺菌剤、成長阻害剤、成長促進剤、成長抑制剤、キシリルアラニン殺菌剤。
【0148】
本発明により使用するための殺有害生物剤は、特に殺菌剤(e1)、除草剤(e2)および殺虫剤(e3)の中から選択される。
【0149】
「殺菌剤」は、例えば以下のものを包含する:脂肪族窒素系殺菌剤(ブチルアミン、シモキサニル、ドジシン、ドジン、グアザチン、イミノクタジンなど);アミド系殺菌剤(カルプロパミド、クロラニホルメタン、シフルフェナミド、ジクロシメット、エタボキサム、フェノキサニル、フルメトバー、フラメトピル、マンジプロパミド、ペンチオピラド、プロクロラズ、シナザミド(chinazamid)、シルチオファム、トリホリンなど);特に、アシルアミノ酸系殺菌剤(ベナラキシル、ベナラキシルM、フララキシル、メタラキシル、メタラキシルM、ペフラゾエートなど);アニリド系殺菌剤(ベナラキシル、ベナラキシルM、ボスカリド、カルボキシン、フェンヘキサミド、メタラキシル、メタラキシルM、メツルフォバックス、オフレース、オキサジキシル、オキシカルボキシン、ピラカルボリド、チフルザミド、チアジニルなど);特に、ベンズアニリド系殺菌剤(ベノダニル、フルトラニル、メベニル、メプロニル、サリチルアニリド類、テクロフタラムなど);フラニリド系殺菌剤(フェンフラム、フララキシル、フルカルバニル、メトフロキサムなど);およびスルホンアニリド系殺菌剤(フルスルファミドなど);ベンズアミド系殺菌剤(ベンゾヒドロキサム酸、フルオピコリド、チオキシミド、トリクラミド、ザリラミド、ゾキサミドなど);フラミド系殺菌剤(シクラフラミド、フルメシクロックスなど);フェニルスルファミド系殺菌剤(ジクロフルアニド、トリフルアニドなど);スルホンアミド系殺菌剤(シアゾファミドなど);およびバリンアミド系殺菌剤(ベンチアバリカルブ、イプロバリカルブなど);抗生物質系殺菌剤(オーレオフンギン、ブラスチシジンS、シクロヘキシミド、グリセオフルビン、カスガマイシン、ナタマイシン、ポリオキシン、ポリオキソリム、ストレプトマイシン、バリダマイシンなど);特に、ストロビルリン系殺菌剤(アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル、メトミノストロビン、オリザストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビンなど);芳香族系殺菌剤(ビフェニル、クロロジニトロナフタレン、クロロネブ、クロロタロニル、クレゾール、ジクロラン、キントゼン、テクナゼンなど);ベンズイミダゾール系殺菌剤(ベノミル、カルベンダジム、クロルフェナゾール、シペンダゾール、デバカルブ、フベリダゾール、メカルビンジド、ラベンザゾール、チアベンダゾールなど);ベンズイミダゾール前駆体系殺菌剤(フロファネート、チオファネート、チオファネートメチルなど);ベンゾチアゾール系殺菌剤(ベンタルロン、クロベンチアゾン、TCMTBなど);架橋ジフェニル系殺菌剤(ビチオノール、ジクロロフェン、ジフェニルアミンなど);カーバメート系殺菌剤(ベンチアバリカルブ、フロファネート、イプロバリカルブ、プロパモカルブ、チオファネート、チオファネートメチルなど);特に、ベンズイミダゾリルカーバメート系殺菌剤(ベノミル、カルベンダジム、シペンダゾール、デバカルブ、メカルビンジドなど);およびカーバニレート系殺菌剤(ジエトフェンカルブなど);コナゾール系殺菌剤;特に、イミダゾール類(クリンバゾール、クロトリマゾール、イマザリル、オキシポコナゾール、プロクロラズ、トリフルミゾールなど);およびトリアゾール類(アザコナゾール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾールM、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール-cis、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、キンコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ユニコナゾール、ユニコナゾールPなど);銅系殺菌剤(ボルドー混合物(Bordeaux Mixture)、バーガンディー混合物(Burgundy Mixture)、チェシャント混合物(Cheshunt Mixture)、酢酸銅、炭酸銅、水酸化銅、ナフテン酸銅、銅ロレエート(copper roleate)、オキシ塩化銅、硫酸銅、クロム酸銅、酸化銅、マンカッパー、クフラネブ、クプロバム、オキシン銅など);ジカルボキシイミド系殺菌剤(ファモキサドン、フルオロイミドなど);特に、ジクロロフェニルジカルボキシイミド系殺菌剤(クロゾリネート、ジクロゾリン、イプロジオン、イソバレジオン(isovaledion)、ミクロゾリン、プロシミドン、ビンクロゾリンなど);およびフタルイミド系殺菌剤(キャプタホール、キャプタン、ジタリムホス、ホルペト、チオクロルフェンフィムなど);ジニトロフェノール系殺菌剤(ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップ、ジノカップ-4、ジノカップ-6、ジノクトン、ジノペントン、ジノスルホン、ジノテルボン、DNOCなど);ジチオカーバメート系殺菌剤(アジチラム、カルバモルフ、クフラネブ、クプロバム、ジスルフィラム、ファーバム、メタム、ナバム、テコラム、チラム、ジラムなど);特に、シクロジチオカーバメート系殺菌剤(ダゾメット、エテム、ミルネブなど);および重合ジチオカーバメート系殺菌剤(マンカッパー、マンゼブ、マンネブ、メチラム、ポリカーバメート、プロピネブ、ジネブなど);イミダゾール系殺菌剤(シアゾファミド、フェナミドン、フェナパニル、グリオジン、イプロジオン、イソバレジオン(isovaledion)、ペフラゾエート、トリアゾキシドなど);無機系殺菌剤(アジ化カリウム、アジ化ナトリウム、硫黄など);モルホリン系殺菌剤(例えば、アルジモルフ、ベンズアモルフ、カルバモルフ、ジメトモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、フルモルフ、トリデモルフなど);有機リン系殺菌剤(アムプロピルホス、ジタリムホス、エジフェンホス、ホセチル、ヘキシルチオホス、イプロベンホス、ホスジフェン、ピラゾホス、トルクロホスメチル、トリアミホスなど);有機スズ系殺菌剤(デカフェンチン、フェンチン、トリブチルスズオキシドなど);オキサシン(oxathine)系殺菌剤(カルボキシン、オキシカルボキシンなど);オキサゾール系殺菌剤(クロゾリネート、ジクロゾリン、ドラゾキソロン、ファモキサドン、ヒメキサゾール、メタゾキソロン、ミクロゾリン、オキサジキシル、ビンクロゾリンなど);ポリスルフィド系殺菌剤(バリウムポリスルフィド、カリウムポリスルフィド、ナトリウムポリスルフィドなど);ピラゾール系殺菌剤(フラメトピル、ペンチオピラドなど);ピリジン系殺菌剤(ボスカリド、ブチオベート、ジピリチオン、フルアジナム、フルオピコリド、ピリジニトリル、ピリフェノックス、ピロキシクロル、ピロキシファーなど);ピリミジン系殺菌剤(ブピリメート、シプロジニル、ジフルメトリム、ジメチリモール、エチリモール、フェナリモル、フェリムゾン、メパニピリム、ヌアリモール、ピリメタニル、トリアリモールなど);ピロール系殺菌剤(フェンピクロニル、フルジオキソニル、フルオロイミドなど);キノリン系殺菌剤(エトキシキン、ハラクリネート、硫酸8-ヒドロキシキノリン、キナセトール、キノキシフェンなど);キノン系殺菌剤(ベンキノックス、クロラニル、ジクロン、ジチアノンなど);キノキサリン系殺菌剤(キノメチオネート、クロルキノックス、チオキノックスなど);チアゾール系殺菌剤(エタボキサム、エトリジアゾール、メツルフォバックス、オクチリノン、チアベンダゾール、チアジフルオール、チフルザミドなど);チオカーバメート系殺菌剤(メタスルホカルブ、プロチオカルブなど);チオフェン系殺菌剤(エタボキサム、シルチオファムなど);トリアジン系殺菌剤(アニラジンなど);トリアゾール系殺菌剤(ビテルタノール、フルオトリマゾール、トリアズブチルなど);尿素系殺菌剤(ベンタルロン、ペンシクロン、キナザミドなど);未分類の殺菌剤(アシベンゾラル、アシペタックス、アリルアルコール、塩化ベンザルコニウム、ベンザマクリル、ベトキサジン、カルボン、DBCP、デヒドロ酢酸、ジクロメジン、ピロ炭酸ジエチル、フェナミノスルフ、フェニトロパン、フェンプロピジン、ホルムアルデヒド、フルフラール、ヘキサクロロブタジエン、イソプロチオラン、イソチオシアン酸メチル、メトラフェノン、ニトロスチレン、ニトロタルイソプロピル、OCH、フタリド、ピペラリン、プロベナゾール、プロキナジド、ピロキロン、ナトリウムオルトフェニルフェノキシド、スピロキサミン、スルトロペン、チシオフェン、トリシクラゾール、ナフテン酸亜鉛など)。
【0150】
本発明の特定の実施形態によれば、殺菌剤(e1)は以下のものを包含する:
・ ストロビルリン類(例えばアゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル、メトミノストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、オリザストロビン、メチル(2-クロロ-5-[1-(3-メチルベンジルオキシイミノ)エチル]ベンジル)カーバメート、メチル(2-クロロ-5-[1-(6-メチルピリジン-2-イルメトキシイミノ)エチル]ベンジル)カーバメート、メチル2-(オルト-(2,5-ジメチルフェニルオキシメチル)フェニル)-3-メトキシアクリレートなど);
カルボキサミド類
・ カルボキサニリド類(例えばベナラキシル、ベノダニル、ボスカリド、カルボキシン、メプロニル、フェンフラム、フェンヘキサミド、フルトラニル、フラメトピル、メタラキシル、オフレース、オキサジキシル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド、チアジニル、N-(4'-ブロモビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキサミド、N-(4'-トリフルオロメチルビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキサミド)、N-(4'-クロロ-3'-フルオロビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキサミド、N-(3',4'-ジクロロ-4-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',4'-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチルピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-シアノフェニル)-3,4-ジクロロイソチアゾール-5-カルボキサミドなど)。他の好適なカルボキサニリド類は、ベナラキシルM、ビキサフェン、イソチアニル、キララキシル、テクロフタラム、2-アミノ-4-メチルチアゾール-5-カルボキサニリド、2-クロロ-N-(1,1,3-トリメチリンダン-4-イルニコチンアミド、N-(3',4'-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',4'-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-(1,3-ジメチルブチル)フェニル]-5-フルオロ-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-クロロ-3',5-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-クロロ-3',5-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5-ジフルオロ-4'-メチルビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5-ジフルオロ-4'-メチルビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-ビシクロプロピル-2-イルフェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(cis-2-ビシクロプロピル-2-イルフェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドおよびN-(trans-2-ビシクロプロピル-2-イルフェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドである;
・ カルボン酸モルホリド類(例えばジメトモルフ、フルモルフなど);
・ 安息香酸アミド類(例えばフルメトバー、フルオピコリド(ピコベンズアミド)、ゾキサミドなど)。また、N-(3-エチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシル)-3-ホルミルアミノ-2-ヒドロキシベンズアミドも好適である;
・ 他のカルボキサミド類(例えばカルプロパミド、ジクロシメット、マンジプロパミド、N-(2-(4-[3-(4-クロロフェニル)-プロパ-2-イニルオキシ]-3-メトキシフェニル)エチル)-2-メチルスルホニルアミノ-3-メチルブチルアミド、
N-(2-(4-[3-(4-クロロフェニル)-プロパ-2-イニルオキシ]-3-メトキシフェニル)エチル)-2-エチルスルホニルアミノ-3-メチルブチルアミドなど)。さらに、オキシテトラサイクリン、シルチオファム、N-(6-メトキシピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミドが好適である;
アゾール類
・ トリアゾール類(例えばビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、エニルコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルシラゾール、フルキンコナゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメノール、トリアジメホン、トリチコナゾールなど);
・ イミダゾール類(例えばシアゾファミド、イマザリル、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾールなど);
・ ベンズイミダゾール類(例えばベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾールなど);および他のベンズイミダゾール類(エタボキサム、エトリジアゾール、ヒメキサゾールなど);
含窒素複素環系化合物類
・ ピリジン類(例えばフルアジナム、ピリフェノックス、3-[5-(4-クロロフェニル)-2,3-ジメチルイソオキサゾリジン-3-イル]ピリジンなど);
・ ピリミジン類(例えばブピリメート、シプロジニル、フェリムゾン、フェナリモル、メパニピリム、ヌアリモール、ピリメタニルなど);
・ ピペラジン類(トリホリンなど);
・ ピロール類(フルジオキソニル、フェンピクロニルなど);
・ モルホリン類(アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフなど);
・ ジカルボキシイミド類(イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリンなど);
・ 他の含窒素複素環系化合物類(アシベンゾラルSメチル、アニラジン、キャプタン、キャプタホール、ダゾメット、ジクロメジン、フェノキサニル、フォルペット、フェンプロピジン、ファモキサドン、フェナミドン、オクチリノン、プロベナゾール、プロキナジド、ピロキロン、キノキシフェン、トリシクラゾール、6-アリール-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン、例えば以下に定義される式(IV)の化合物、例えば5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン、2-ブトキシ-6-ヨード-3-プロピルクロメン-4-オン、N,N-ジメチル 3-(3-ブロモ-6-フルオロ-2-メチルインドール-1-スルホニル)-[1,2,4]トリアゾール-1-スルホンアミドなど);
カーバメート類およびジチオカーバメート類
・ ジチオカーバメート類(ファーバム、マンゼブ、マンネブ、メチラム、メタム、プロピネブ、チラム、ジネブ、ジラムなど);
・ カーバメート類(ジエトフェンカルブ、フルベンチアバリカルブ、イプロバリカルブ、プロパモカルブ、メチル3-(4-クロロフェニル)-3-(2-イソプロポキシカルボニルアミノ-3-メチルブチリルアミノ)プロピオネート、(4-フルオロフェニル) N-(1-(1-(4-シアノフェニル)エチルスルホニル)-ブタ-2-イル)カーバメートなど);
他の殺菌剤
・ グアニジン類(ドジン、イミノクタジン、グアザチンなど);
・ 抗生物質類(カスガマイシン、ポリオキシン、ストレプトマイシン、バリダマイシンAなど);
・ 有機金属系化合物類(フェンチン塩など);
・ 含硫黄複素環系化合物類(イソプロチオラン、ジチアノンなど);
・ 有機リン系化合物類(エジフェンホス、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、イプロベンホス、ピラゾホス、トルクロホスメチル、亜リン酸およびその塩など);
・ 有機塩素系化合物類(チオファネートメチル、クロロタロニル、ジクロフルアニド、トリフルアニド、フルスルファミド、フタリド、ヘキサクロロベンゼン、ペンシクロン、キントゼンなど);
・ ニトロフェニル誘導体類(ビナパクリル、ジノカップ、ジノブトンなど);
・ 他の殺菌剤(スピロキサミン、シフルフェナミド、シモキサニル、メトラフェノンなど)。
【0151】
除草剤(e2)は、例えば以下のものを包含する:アミド系除草剤(アリドクロル、ベフルブタミド、ベンザドックス、ベンジプラム、ブロモブチド、カフェンストロール、CDEA、クロルチアミド、シプラゾール、ジメテナミド、ジメテナミドP、ジフェナミド、エプロナズ、エトニプロミド、フェントラザミド、フルポキサム、ホメサフェン、ハロサフェン、イソカルバミド、イソキサベン、ナプロパミド、ナプタラム、ペトキサミド、プロピザミド、キノナミド、テブタムなど);特にアニリド系除草剤(クロラノクリル、シスアニリド、クロメプロップ、シプロミッド、ジフルフェニカン、エトベンザニド、フェナシュラム、フルフェナセット、フルフェニカン、メフェナセット、メフルイジド、メタミホップ、モナリッド、ナプロアニリド、ペンタノクロール、ピコリナフェン、プロパニルなど);特にアリールアラニン系除草剤(ベンゾイルプロップ、フランプロップ、フランプロップMなど);クロロアセトアニリド系除草剤(アセトクロール、アラクロール、ブタクロール、ブテナクロール、デラクロール、ジエタチル、ジメタクロル、メタザクロール、メトラクロール、Sメトラクロール、プレチラクロール、プロパクロール、プロピソクロール、プリナクロール、テルブクロル、テニルクロール、キシラクロールなど);ならびに
スルホンアニリド系除草剤(ベンゾフルオル、クロランスラム、ジクロスラム、フロラスラム、フルメツラム、メトスラム、ペルフルイドン、ピリミスルファン、プロフルアゾールなど);およびスルホンアミド系除草剤(アシュラム、カルバスラム、フェナシュラム、オリザリン、ペノキススラムなど);抗生物質系除草剤(ビラナホスなど);芳香族酸系除草剤;特に安息香酸エステル系除草剤(クロランベン、ジカンバ、2,3,6-TBA、トリカンバなど);特にピリミジニルオキシベンゾエート系除草剤(ビスピリバック、ピリミノバックなど);およびピリミジニルチオベンゾエート系除草剤(ピリチオバックなど);フタル酸エステル系除草剤(クロルタールなど);ピコリネート系除草剤(アミノピラリド、クロピラリド、ピクロラムなど);およびキノリンカルボキシレート系除草剤(キンクロラック、キンメラックなど);ヒ素系除草剤(カコジレート、CMA、DSMA、ヘキサフルレート、MAA、MAMA、MSMA、亜ヒ酸カリウム、亜ヒ酸ナトリウムなど);ベンゾイルシクロヘキサンジオン系除草剤(メソトリオン、スルコトリオンなど);ベンゾフラニルアルキルスルホネート系除草剤(ベンフレセート、エトフメセートなど);カーバメート系除草剤(アシュラム、カルボキサゾール、クロルプロカルブ、ジクロルメート、フェナシュラム、カルブチレート、テルブカルブなど);カーバニレート系除草剤(バルバン、BCPC、カルバスラム、カルベタミド、CEPC、クロルブファム、クロルプロファム、CPPC、デスメディファム、フェニソファム、フェンメディファム、フェンメディファムエチル、プロファム、スウェップなど);シクロヘキセンオキシム系除草剤(アロキシジム、ブトロキシジム、クレトジム、クロプロキシジム、シクロキシジム、プロホキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジムなど);シクロプロピルイソオキサゾール系除草剤(イソキサクロルトール、イソキサフルトールなど);ジカルボキシイミド系除草剤(ベンズフェンジゾン、シニドン-エチル、フルメジン、フルミクロラック、フルミオキサジン、フルミプロピンなど);ジニトロアニリン系除草剤(ベンフルラリン、ブトラリン、ジニトラミン、エタルフルラリン、フルクロラリン、イソプロパリン、メタルプロパリン、ニトラリン、オリザリン、ペンディメタリン、プロジアミン、プロフルラリン、トリフルラリンなど);ジニトロフェノール系除草剤(ジノフェナート(dinofenat)、ジノプロップ、ジノサム、ジノセブ、ジノテルブ、DNOC、エチノフェン、メジノテルブなど);ジフェニルエーテル系除草剤(エトキシフェンなど);特にニトロフェニルエーテル系除草剤(アシフルオルフェン、アクロニフェン、ビフェノックス、クロメトキシフェン、クロルニトロフェン、エトニプロミド、フルオロジフェン、フルオログリコフェン、フルオロニトロフェン、ホメサフェン、フリロキシフェン、ハロサフェン、ラクトフェン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェン、オキシフローフェンなど);ジチオカーバメート系除草剤(ダゾメット、メタムなど);ハロ脂肪族系除草剤(アロラック、クロロポン、ダラポン、フルプロパネート、ヘキサクロロアセトン、クロロ酢酸、SMA、TCAなど);イミダゾリノン系除草剤(イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピルなど);無機系除草剤(スルファミン酸アンモニウム、塩素酸カルシウム、硫酸銅、硫酸鉄、アジ化カリウム、シアン化カリウム、アジ化ナトリウム、塩素酸ナトリウム、硫酸など);ニトリル系除草剤(ブロモボニル、ブロモキシニル、クロロキシニル、ジクロベニル、ヨードボニル、アイオキシニル、ピラクロニルなど);有機リン系除草剤(アミプロホスメチル、アニロホス、ベンスリド、ビラナホス、ブタミホス、2,4-DEP、DMPA、EBEP、ホサミン、グルホシネート、グリホサート、ピペロホスなど);フェノキシ系除草剤(ブロモフェノキシム、クロメプロップ、2,4-DEB、2,4-DEP、ジフェノペンテン、ジスル、エルボン、エトニプロミド、フェンテラコール、トリホプシムなど);特にフェノキシ酢酸系除草剤(4-CPA、2,4-D、3,4-DA、MCPA、MCPA-チオエチルなど);フェノキシ酪酸系除草剤(4-CPB、2,4-DB、3,4-DB、MCPB、2,4,5-TBなど);およびフェノキシプロピオン酸系除草剤(クロプロップ、4-CPP、ジクロルプロップ、ジクロルプロップP、3,4-DP、フェノプロップ、メコプロップ、メコプロップPなど);特にアリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤(クロラジホップ、クロジナホップ、クロホップ、シハロホップ、ジクロホップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップP、フェンチアプロップ、フルアジホップ、フルアジホップP、ハロキシホップ、ハロキシホップP、イソキサピリホップ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップP、トリホップなど);フェニレンジアミン系除草剤(ジニトラミン、プロジアミンなど);フェニルピラゾリルケトン系除草剤(ベンゾフェナップ、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、トプラメゾンなど);ピラゾリルフェニル系除草剤(フルアゾレート、ピラフルフェンなど);ピリダジン系除草剤(例えばクレダジン、ピリダフォル、ピリデートなど);ピリダジノン系除草剤(ブロムピラゾン、クロリダゾン、ジミダゾン、フルフェンピル、メトフルラゾン、ノルフルラゾン、オキサピラゾン、ピダノンなど);ピリジン系除草剤(アミノピラリド、クリオジネート、クロピラリド、ジチオピル、フルロキシピル、ハロキシジン、ピクロラム、ピコリナフェン、ピリクロル、チアゾピル、トリクロピルなど);ピリミジンジアミン系除草剤(イプリミダム、チオクロリムなど);第四級アンモニウム系除草剤(シペルコート、ジエタムコート、ジフェンゾコート、ジクワット、モルファムコート、パラコートなど);チオカーバメート系除草剤(ブチレート、シクロエート、ジアレート、EPTC、エスプロカルブ、エチオレート、イソポリネート、メチオベンカルブ、モリネート、オルベンカルブ、ペブレート、プロスルホカルブ、ピリブチカルブ、スルファレート、チオベンカルブ、チオカルバジル、トリアレート、バーナレートなど);チオカーボネート系除草剤(ジメキサノ、EXD、プルオキサンなど);チオ尿素系除草剤(メチウロンなど);トリアジン系除草剤(ジプロペトリン、トリアジフラム、トリヒドロキシトリアジンなど);特にクロロトリアジン系除草剤(アトラジン、クロラジン、シアナジン、シプラジン、エグリナジン、イパジン、メソプラジン、プロシアジン、プログリナジン、プロパジン、セブチラジン、シマジン、テルブチラジン、トリエタジンなど);メトキシトリアジン系除草剤(アトラトン、メトメトン、プロメトン、セクブメトン、シメトン、テルブメトンなど);およびメチルチオトリアジン系除草剤(アメトリン、アジプロトリン、シアナトリン、デスメトリン、ジメタメトリン、メトプロトリン、プロメトリン、シメトリン、テルブトリンなど);トリアジノン系除草剤(アメトリジオン、アミブジン、ヘキサジノン、イソメチオジン、メタミトロン、メトリブジンなど);トリアゾール系除草剤(アミトロール、カフェンストロール、エプロナズ、フルポキサムなど);トリアゾロン系除草剤(アミカルバゾン、カルフェントラゾン、フルカルバゾン、プロポキシカルバゾン、スルフェントラゾンなど);トリアゾロピリミジン系除草剤(クロランスラム、ジクロスラム、フロラスラム、フルメツラム、メトスラム、ペノキススラムなど);ウラシル系除草剤(ブタフェナシル、ブロマシル、フルプロパシル、イソシル、レナシル、ターバシルなど);尿素系除草剤(ベンズチアズロン、クミルロン、シクルロン、ジクロラールウレア、ジフルフェンゾピル、イソノルロン、イソウロン、メタベンズチアズロン、モニソウロン、ノルロンなど);特に、フェニル尿素系除草剤(アニスロン、ブツロン、クロルブロムロン、クロレツロン、クロロトルロン、クロロクスロン、ダイムロン、ジフェノキスロン、ジメフロン、ジウロン、フェニュロン、フルオメツロン、フルオチウロン、イソプロツロン、リニュロン、メチウロン、メチルダイムロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトキスロン、モノリニュロン、モヌロン、ネブロン、パラフルロン、フェノベンズロン、シデュロン、テトラフルロン、チジアズロンなど);スルホニル尿素系除草剤;特に、ピリミジニルスルホニル尿素系除草剤(アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルフロン、フォラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、メソスルフロン、ニコスルフロン、オルトスルファムロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、トリフロキシスルフロンなど);およびトリアジニルスルホニル尿素系除草剤(クロルスルフロン、シノスルフロン、エタメトスルフロン、ヨードスルフロン、メトスルフロン、プロスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベニュロン、トリフルスルフロン、トリトスルフロンなど);およびチアジアゾリル尿素系除草剤(ブチウロン、エチジムロン、テブチウロン、チアザフルロン、チジアズロンなど);ならびに他の除草剤(アクロレイン、アリルアルコール、アザフェニジン、ベナゾリン、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ブチダゾール、カルシウムシアナミド、カンベンジクロル、クロルフェナック、クロルフェンプロップ、クロルフルラゾール、クロルフルレノール、シンメチリン、クロマゾン、CPMF、クレゾール、オルトジクロロベンゼン、ジメピペレート、エンドタール、フルオロミジン、フルリドン、フルロクロリドン、フルルタモン、フルチアセット、インダノファン、メタゾール、イソチオシアン酸メチル、ニピラクロフェン、OCH、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサジクロメホン、ペントキサゾン、ピノキサデン、プロスルファリン、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、キノクラミン、ロデタニル、スルグリカピン、チジアジミン、トリジファン、トリメツロン、トリプロピンダン、トリタックなど)。
【0152】
本発明の特定の実施形態によれば、除草剤(e2)は以下のものを包含する:
・ 1,3,4-チアジアゾール類(ブチダゾールおよびシプラゾールなど);
・ アミド類(アリドクロル、ベンゾイルプロップエチル、ブロモブチド、クロルチアミド、ジメピペレート、ジメテナミド、ジフェナミド、エトベンザニド、フランプロップメチル、ホサミン、イソキサベン、メタザクロール、モナリッド、ナプタラム、プロナミド、プロパニルなど);
・ アミノリン酸類(ビラナホス、ブミナホス、グルホシネートアンモニウム、グリホサート、スルホサートなど);
・ アミノトリアゾール類(アミトロールなど)、アニリド類(アニロホス、メフェナセットなど);
・ アニリド類(アニロホス、メフェナセットなど);
・ アリールオキシアルカン酸(2,4-D、2,4-DB、クロメプロップ、ジクロルプロップ、ジクロルプロップP、フェノプロップ、フルロキシピル、MCPA、MCPB、メコプロップ、メコプロップP、ナプロパミド、ナプロパニリド、トリクロピルなど);
・ 安息香酸類(クロランベン、ジカンバなど);
・ ベンゾチアジアジノン類(ベンタゾンなど);
・ 漂白剤(クロマゾン、ジフルフェニカン、フルオロクロリドン、フルポキサム、フルリドン、ピラゾレート、スルコトリオンなど);
・ カーバメート類(カルベタミド、クロルブファム、クロルプロファム、デスメディファム、フェンメディファム、バーナレートなど);
・ キノリン酸類(キンクロラック、キンメラックなど);
・ ジクロロプロピオン酸(ダラポンなど);
・ ジヒドロベンゾフラン類(エトフメセートなど);
・ ジヒドロフラン-3-オン類(フルルタモンなど);
・ ジニトロアニリン類(ベネフィン、ブトラリン、ジニトラミン、エタルフルラリン、フルクロラリン、イソプロパリン、ニトラリン、オリザリン、ペンディメタリン、プロジアミン、プロフルラリン、トリフルラリンなど)
・ ジニトロフェノール類(ブロモフェノキシム、ジノセブ、酢酸ジノセブ、ジノテルブ、DNOC、酢酸メジノテルブなど);
・ ジフェニルエーテル類(アシフルオルフェン-ナトリウム、アクロニフェン、ビフェノックス、クロルニトロフェン、ジフェノキスロン、エトキシフェン、フルオロジフェン、フルオログリコフェンエチル、ホメサフェン、フリロキシフェン、ラクトフェン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェン、オキシフルオルフェンなど);
・ ジピリジル類(シペルコート、ジフェンゾコート-メチル硫酸塩、ジクワット、パラコートジクロリドなど);
・ イミダゾール類(イソカルバミドなど);
・ イミダゾリノン類(イマザメタピル、イマザピル、イマザキン、イマゼタベンズメチル、イマゼタピル、イマザピック、イマザモックスなど);
・ オキサジアゾール類(メタゾール、オキサジアルギル、オキサジアゾンなど);
・ オキシラン類(トリジファンなど);
・ フェノール類(ブロモキシニル、アイオキシニルなど);
・ フェノキシフェノキシプロピオン酸エステル類(クロジナホップ、シハロホップブチル、ジクロホップメチル、フェノキサプロップエチル、フェノキサプロップPエチル、フェンチアプロップエチル、フルアジホップブチル、フルアジホップPブチル、ハロキシホップエトキシエチル、ハロキシホップメチル、ハロキシホップPメチル、イソキサピリホップ、プロパキザホップ、キザロホップエチル、キザロホップPエチル、キザロホップテフリルなど);
・ フェニル酢酸類(クロルフェナックなど);
・ フェニルプロピオン酸類(クロルフェンプロップメチルなど);
・ ppi-活性化合物類(ベンゾフェナップ、フルミクロラックペンチル、フルミオキサジン、フルミプロピン、フルプロパシル、ピラゾキシフェン、スルフェントラゾン、チジアジミンなど);
・ ピラゾール類(ニピラクロフェンなど);
・ ピリダジン類(クロリダゾン、マレイン酸ヒドラジド、ノルフルラゾン、ピリデートなど);
・ ピリジンカルボン酸類(クロピラリド、ジチオピル、ピクロラム、チアゾピルなど);
・ ピリミジルエーテル類(ピリチオバック酸、ピリチオバックナトリウム、KIH-2023、KIH-6127など);
・ スルホンアミド類(フルメツラム、メトスラムなど);
・ ウラシル類(ブロマシル、レナシル、ターバシルなど);
・ さらにベナゾリン、ベンフレセート、ベンスリド、ベンゾフルオル、ベンタゾン、ブタミホス、カフェンストロール、クロルタルジメチル、シンメチリン、ジクロベニル、エンドタール、フルオルベントラニル、メフルイジド、ペルフルイドン、ピペロホス、トプラメゾンおよびプロヘキサジオンカルシウムなど;
・ スルホニル尿素類(アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロンメチル、クロリムロンエチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エタメトスルフロンメチル、フラザスルフロン、ハロスルフロンメチル、イマゾスルフロン、メトスルフロンメチル、ニコスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、リムスルフロン、スルホメツロンメチル、チフェンスルフロンメチル、トリアスルフロン、トリベニュロンメチル、トリフルスルフロンメチル、トリトスルフロンなど);
・ シクロヘキセノン型の作物保護活性化合物類(アロキシジム、クレトジム、クロプロキシジム、シクロキシジム、セトキシジムおよびトラルコキシジムなど)。極めて特に好ましいシクロヘキセノン型の除草活性化合物類は:テプラロキシジム(AGROW, No. 243, 3.11.95, 21頁を参照)、シクロキシジム、および2-(1-[2-{4-クロロフェノキシ}プロピルオキシイミノ]ブチル)-3-ヒドロキシ-5-(2H-テトラヒドロチオピラン-3-イル)-2-シクロヘキセン-1-オンであり、またスルホニル尿素型の除草活性化合物類は:N-(((4-メトキシ-6-[トリフルオロメチル]-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ)カルボニル)-2-(トリフルオロメチル)-ベンゼンスルホンアミドである。
【0153】
殺虫剤(e3)は、以下のものを包含する:例えば、抗生物質系殺虫剤(アロサミジン、ツリンギエンシンなど);特に、大環状ラクトン系殺虫剤(スピノサドなど);特に、ベルメクチン(vermectin)系殺虫剤(アバメクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン(selamectin)など);およびミルベマイシン系殺虫剤(レピメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチンなど);ヒ素系殺虫剤(ヒ酸カルシウム、酢酸亜ヒ酸銅、ヒ酸銅、ヒ酸鉛、亜ヒ酸カリウム、亜ヒ酸ナトリウムなど);植物ベースの殺虫剤(アナバシン、アザジラクチン、D-リモネン、ニコチン、ピレトリン、シネリンE、シネリンI、シネリンII、ジャスモリンI、ジャスモリンII、ピレトリンI、ピレトリンII、カッシア、ロテノン、リアニア、サバジラなど);カーバメート系殺虫剤(ベンダイオカルブ、カルバリルなど);特に、ベンゾフラニルメチルカーバメート系殺虫剤(ベンフラカルブ、カルボフラン、カルボスルファン、デカルボフラン、フラチオカルブなど);ジメチルカーバメート系殺虫剤(ジメタン、ジメチラン、ヒキンカルブ、ピリミカルブなど);オキシムカーバメート系殺虫剤(アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、メソミル、ニトリラカルブ、オキサミル、タジムカルブ、チオカルボキシム、チオジカルブ、チオファノックスなど);およびフェニルメチルカーバメート系殺虫剤(アリキシカルブ、アミノカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、カーバノレート、クロエトカルブ、ジクレシル、ジオキサカルブ、EMPC、エチオフェンカルブ、フェネタカルブ、フェノブカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メトルカルブ、メキサカルベート、プロマシル(promacyl)、プロメカルブ、プロポキスル、トリメタカルブ、XMC、キシリルカルブなど);ジニトロフェノール系殺虫剤(ジネックス、ジノプロップ、ジノサム、DNOCなど);昆虫成長調節剤;特にキチン合成阻害剤(ビストリフルロン、ブプロフェジン、クロルフルアズロン、シロマジン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン、テフルベンズロン、トリフルムロンなど);幼若ホルモン模倣剤(エポフェノナン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、トリプレンなど);幼若ホルモン(幼若ホルモンI、IIおよびIIIなど);脱皮ホルモンアゴニスト(クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジドなど):脱皮ホルモン(A-エクジソン、エクジステロンなど);脱皮阻害剤(ジオフェノランなど);プレコセン類(プレコセンI、プレコセンIIおよびプレコセンIIIなど);および未分類の殺虫剤(ジシクラニルなど);ネライストキシン類似体(ベンスルタップ、カルタップ、チオシクラム、チオスルタップなど);ニコチノイド系殺虫剤(フロニカミドなど);特に、ニトログアニジン系殺虫剤(クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム);ニトロメチレン系殺虫剤(ニテンピラム、ニチアジンなど);およびピリジルメチルアミン系殺虫剤(アセタミプリド、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリドなど);有機塩素系殺虫剤(イソベンザン、イソドリン、ケレバン、マイレックスなど);有機リン系殺虫剤;特に、有機リン酸エステル系殺虫剤(ブロムフェンビンホス、クロルフェンビンホス、クロトキシホス、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメチルビンホス、ホスピレート、ヘプテノホス、メトクロトホス、メビンホス、モノクロトホス、ナレッド、ナフタロホス、ホスファミドン、プロパホス、TEPP、テトラクロルビンホスなど);有機チオリン酸エステル系殺虫剤(ジオキサベンゾホス、ホスメチラン、フェントエートなど);特に、脂肪族有機チオリン酸エステル系殺虫剤(アセチオン、アミトン、カズサホス、クロレトキシホス、クロルメホス、デメフィオン、デメフィオンO、デメフィオンS、ジメトン、ジメトンO、ジメトンS、ジメトンメチル、ジメトンOメチル、ジメトンSメチル、ジメトンSメチルスルホン、ジスルホトン、エチオン、エトプロホス、IPSP、イソチオエート、マラチオン、メタクリホス、オキシジメトンメチル、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、ホレート、スルホテップ、テルブホス、チオメトンなど);特に、脂肪族アミド有機チオリン酸エステル系殺虫剤(アミジチオン、シアントエート、ジメトエート、エトエートメチル、ホルモチオン、メカルバム、オメトエート、プロトエート、ソファミド、バミドチオンなど);およびオキシム有機チオリン酸エステル系殺虫剤(クロルホキシム、ホキシム、ホキシムメチルなど);複素環有機チオリン酸エステル系殺虫剤(アザメチホス、クマホス、クミトエート、ジオキサチオン、エンドチオン、メナゾン、モルホチオン、ホサロン、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キノチオンなど);特に、ベンゾチオピラン有機チオリン酸エステル系殺虫剤(ジチクロホス、チクロホスなど);ベンゾトリアジン有機チオリン酸エステル系殺虫剤(アジンホスエチル、アジンホスメチルなど);イソインドール有機チオリン酸エステル系殺虫剤(ジアリホス、ホスメットなど);イソオキサゾール有機チオリン酸エステル系殺虫剤(イソキサチオン、ゾラプロホスなど);ピラゾロピリミジン有機チオリン酸エステル系殺虫剤(クロルプラゾホス、ピラゾホスなど);ピリジン有機チオリン酸エステル系殺虫剤(クロルピリホス、クロルピリホスメチルなど);ピリミジン有機チオリン酸エステル系殺虫剤(ブタチオホス、ダイアジノン、エトリムホス、リリムホス、ピリミホスエチル、ピリミホスメチル、プリミドホス、ピリミテート、テブピリムホスなど);キノキサリン有機チオリン酸エステル系殺虫剤(キナルホス、キナルホスメチルなど);チアジアゾール有機チオリン酸エステル系殺虫剤(アチダチオン、リチダチオン、メチダチオン、プロチダチオンなど);およびトリアゾール有機チオリン酸エステル系殺虫剤(イサゾホス、トリアゾホスなど);およびフェニル有機チオリン酸エステル系殺虫剤(アゾトエート、ブロモホス、ブロモホスエチル、カルボフェノチオン、クロルチオホス、シアノホス、シチオエート(cythioate)、ジカプトン、ジクロフェンチオン、エタホス(etaphos)、ファンファー、フェンクロルホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオンエチル、ヘテロホス、ジョドフェンホス(jodfenphos)、メスルフェンホス、パラチオン、パラチオンメチル、フェンカプトン、ホスニクロル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テメホス、トリクロロメタホス-3、トリフェノホスなど);ホスホネート系殺虫剤(ブトネート、トリクロルホンなど);ホスホノチオエート系殺虫剤(メカルホンなど);特に、フェニルエチルホスホノチオエート系殺虫剤(ホノホス、トリクロロナートなど);およびフェニルフェニルホスホノチオエート系殺虫剤(シアノフェンホス、EPN、レプトホスなど);ホスホロアミデート系殺虫剤(クルホメート、フェナミホス、ホスチエタン、メホスホラン、ホスホラン、ピリメタホスなど);ホスホロアミドチオエート系殺虫剤(アセフェート、イソカルボホス、イソフェンホス、メタミドホス、プロペタムホスなど);およびリンジアミド系殺虫剤(ジメホックス、マジドックス、ミパホックス、シュラーダンなど);オキサジアジン系殺虫剤(インドキサカルブなど);フタルイミド系殺虫剤(ジアリホス、ホスメット、テトラメスリンなど);ピラゾール系殺虫剤(アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロール、テブフェンピラド、トルフェンピラド、バニリプロールなど);ピレスロイド系殺虫剤;特に、ピレスロイドエステル系殺虫剤(アクリナトリン、アレスリン、ビオアレスリン、バルスリン(barthrin)、ビフェントリン、ビオエタノメトリン、シクレトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータシフルトリン、シハロトリン、ガンマシハロトリン、ラムダシハロトリン、シペルメトリン、アルファシペルメトリン、ベータシペルメトリン、シータシペルメトリン、ゼータシペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、ジメフルトリン、ジメトリン、エンペントリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フェンプロパトリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フルシトリネート、フルバリネート、タウフルバリネート、フレトリン(furethrin)、イミプロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン、ビオペルメトリン、トランスペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレスメトリン、レスメトリン、ビオレスメトリン、シスメトリン、テフルトリン、テラレトリン、テトラメスリン、トラロメトリン、トランスフルトリンなど);およびピレスロイドエーテル系殺虫剤(エトフェンプロックス、フルフェンプロックス、ハルフェンプロックス、プロトリフェンブト、シラフルオフェンなど);ピリミジンアミン系殺虫剤(フルフェネリム、ピリミジフェンなど);ピロール系殺虫剤(クロルフェナピルなど);テトロン酸系殺虫剤(スピロメシフェンなど);チオ尿素系殺虫剤(ジアフェンチウロンなど);尿素系殺虫剤(フルコフロン、スルコフロンなど);未分類の殺虫剤(クロサンテル、クロタミトン、EXD、フェナザフロル、フェノキサクリム、フルベンジアミド、ヒドラメチルノン、イソプロチオラン、マロノベン、メタフルミゾン、メトキサジアゾン、ニフルリジッド、ピリダベン、ピリダリル、ラフォキサニド、トリアラテン、トリアザメートなど)。
【0154】
本発明の特定の実施形態によれば、殺虫剤(e3)は以下のものを包含する:
・ 有機(チオ)リン酸エステル類(アセフェート、アザメチホス、アジンホスエチル、アジンホスメチル、カズサホス、クロレトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、クロルフェンビンホス、クマホス、シアノホス、ジメトンSメチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファンファー、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メチルパラチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレッド、オメトエート、オキシジメトンメチル、パラオキソン、パラチオン、パラチオンメチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス、ピリミホスメチル、プロフェノホス、プロペタムホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、アウルホテップ(aulfotep)、スルプロホス、テブプリミホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン);
・ カーバメート類(アラニカルブ、アルジカルブ、ベンダイオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、フェノキシカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカーブ、プロポキスル、リオカルブ(rhiodicarb)、チオファノックス、トリアザメート、トリメタカルブ、XMC、キシリルカルブなど);
・ ピレスロイド類(アクリナトリン、アレスリン、d-cis-trans-アレスリン、d-trans-アレスリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリンS-シクロペンテニル、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータシフルトリン、シハロトリン、ラムダシハロトリン、ガンマシハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、アルファシペルメトリン、ベータシペルメトリン、シータシペルメトリン、ゼータシペルメトリン、 デルタメトリン、エンペントリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、タウフルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、ペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレトリンIおよびII、レスメトリン、RU 15525、シラフルオフェン、タウフルバリネート、テフルトリン、テトラメスリン、トラロメトリン、トランスフルトリン、ジメフルトリン、ZXI 8901など);
・ 節足動物成長調節剤:a) キチン合成阻害剤、例えばベンゾイル尿素(ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロン、トリフルムロン、ブプロフェジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロフェンテジンなど);b) エクジソンアンタゴニスト(クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アザジラクチンなど);c) 幼若ホルモン様物質(ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、フェノキシカルブなど);d) 脂質生合成阻害剤(スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマトなど);
・ ニコチン受容体のアゴニスト/アンタゴニスト:アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム、ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオシクラム、チオスルタップナトリウム;式(Γ1)
【化2】

【0155】
で表されるチアゾール化合物;
・ GABAアンタゴニスト(アセトプロール、クロルデン、エンドスルファン、エチプロール、ガンマHCH(リンデン)、フィプロニル、バニリプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、バニリプロール、式Γ2
【化3】

【0156】
で表されるフェニルピラゾール化合物など);
・ 大環状ラクトン(アバメクチン、エマメクチン、エマメクチン安息香酸塩、ミルベメクチン、レピメクチン、スピノサドなど);
・ METI I化合物(フェナザキン、フェンピロキシメート、フルフェネリム、ピリダベン、ピリミジフェン、ロテノン、テブフェンピラド、トルフェンピラドなど);
・ METI IIおよびIII化合物(アセキノシル、フルアクリピリム、ヒドラメチルノンなど);
・ 脱共役剤化合物(クロルフェナピル、DNOCなど);
・ 酸化的リン酸化阻害剤(アゾシクロチン、シヘキサチン、ジアフェンチウロン、酸化フェンブタスズ、プロパルギット、テトラジホン);
・ 様々なオキシダーゼ阻害剤(ピペロニルブトキシドなど);
・ ナトリウムチャネル遮断薬(インドキサカルブ、メタフルミゾンなど);
・ 微生物攪乱剤(バチルス・スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)亜種イスラレンシス(israelensis)、バチルス・スファエリクス(Bacillus sphaericus)、バチルス・スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)亜種アイザワイ(aizawai)、バチルス・スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)亜種クルスタキ(kurstaki)、バチルス・スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)亜種テネブリオニス(tenebrionis)など);
・ 他の殺虫剤(アミトラズ、ベンクロチアズ、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロモプロピレート、カルタップ、キノメチオネート、クロロピクリン、フロニカミド、臭化メチル、ピリダリル、ピメトロジン、リナキシピル(rynaxypur)、硫黄、吐酒石、チオシクラム、トリブホスフルベンジアミド(tribufosflubendiamide)、シエノピラフェン、フルピラゾホス、シフルメトフェン、アミドフルメト、NNI-0101、N-R'-2,2-ジハロ-1-R''-シクロプロパンカルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾンまたはN-R’-2,2-ジ(R''')プロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)ヒドラゾン(この場合、R’はメチルまたはエチルであり、ハロゲンは塩素または臭素であり、R''は水素またはメチルであり、R'''はメチルまたはエチルである)、式Γ3
【化4】

【0157】
(式中、A1はCH3、Cl、Br、Iであり;XはC-H、C-Cl、C-FまたはNであり;Y'はF、ClまたはBrであり;Y''はF、Cl、CF3であり;B1は水素、Cl、Br、I、CNであり;B2はCl、Br、CF3、OCH2CF3、OCF2Hであり、RBは水素、CH3またはCH(CH3)2である)で表されるアントラニルアミド類、およびJP 2002 284608、WO 02/89579、WO 02/90320、WO 02/90321、WO 04/06677、WO 04/20399またはJP 2004 99597に記載されているマロノニトリル類;
・ マロニトリル類(CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H、CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)5CF2H、CF3(CH2)2C(CN)2(CH2)2C(CF3)2F、CF3(CH2)2C(CN)2(CH2)2(CF2)3CF3、CF2H(CF2)3CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H、CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)3CF3、CF3(CF2)2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H、CF3CF2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H、2-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル)-2-(3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチル)マロニトリル、およびCF2HCF2CF2CF2CH2C(CN)2CH2CH2CF2CF3など)
・ 以下のようなフッ化キナゾリノン類:
【化5】

【0158】
1-アセチル-3-[(ピリジン-3-イルメチル)アミノ]-6-(1,2,2,2-テトラフルオロ-1-トリフルオロメチル-エチル)-3,4-ジヒドロ-1H-キナゾリン-2-オン;
・ さらに式Γ4で表されるピリミジニルアルキニルエーテル類または式Γ5で表されるチアジアゾリルアルキニルエーテル類:
【化6】

【0159】
(式中、Rはメチルまたはエチルであり、Het*は3,3-ジメチルピロリジン-1-イル、3-メチルピペリジン-1-イル、3,5-ジメチルピペリジン-1-イル、4-メチルピペリジン-1-イル、ヘキサヒドロアゼピン-1-イル、2,6-ジメチルヘキサヒドロアゼピン-1-イルまたは2,6-ジメチルモルホリン-4-イルである)。これらの化合物は、例えば、JP 2006 131529に記載されている。
【0160】
本発明において具体的に言及される活性成分の塩、特に農業的に有用な塩を使用することもできる。
【0161】
本発明の特定の実施形態において、植物保護剤は殺菌剤である。
【0162】
本発明において、殺菌剤は、アニリド類、トリアゾロピリミジン類、ストロビルリン類またはトリアゾール類の群から選択される活性成分であることが特に好ましく、とりわけボスカリド、カルボキシン、メタラキシルおよびオキサジキシルの中から選択されるアニリド、5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジンであるトリアゾロピリミジン、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ジモキシストロビン、トリフロキシストロビン、フルオキシストロビン(fluoxystrobin)、ピコキシストロビンおよびオリザストロビンの中から選択されるストロビルリン、またはエポキシコナゾール、メトコナゾール、テブコナゾール、フルシラゾール、フルキンコナゾール、トリチコナゾール、プロピコナゾール、ペンコナゾール、シプロコナゾールおよびプロチオコナゾールの中から選択されるトリアゾールであることが特に好ましい。
【0163】
本発明によれば、エポキシコナゾールが特に好ましい。
【0164】
ここで選択された植物保護剤名たとえばエポキシコナゾールは、この化合物の立体異性形を包含する。式で示されるエナンチオマーやジアステレオ異性体のような立体異性体は、とくに挙げなければならない。本質的に純粋な異性体に加えて、式で示される化合物はまた、その異性体混合物たとえば立体異性体混合物をも包含する。
【0165】
光学対掌体よりも生物活性な立体異性体をより高含有率で含む活性成分とくに好ましくは異性体的に純粋な活性成分は、一般に好ましい。
【0166】
本発明はとくに、高い活性成分含有率を有する組成物(濃厚物)に関する。したがって、成分(a)は、原則として、組成物の全重量の5重量%超、好ましくは10重量%超、特定的には20重量%超に相当する。一方、成分(a)は、便宜上、原則として、組成物の全重量の80重量%未満、好ましくは70重量%未満、特定的には60重量%未満に相当する。
【0167】
十分なアジュバント作用を確保するために、成分(b)と成分(a)との重量比は、好ましくは0.5超、特定的には1超、有利には2超である。
【0168】
さらに、本発明に係る組成物は、農薬分野とくに作物保護分野において製剤を調製するために慣用される補助剤および/または添加剤を含みうる。こうしたものとしては、たとえば、界面活性剤、分散剤、湿潤剤、増粘剤、有機溶媒、共溶媒、消泡剤、カルボン酸、保存剤、安定化剤などが挙げられる。
【0169】
本発明の特定の実施形態によれば、組成物は、界面活性成分(c)として少なくとも1種の(さらなる)界面活性剤を含む。これに関連して、「界面活性剤」という用語は、界面活性剤または表面活性剤を意味する。
【0170】
成分(c)は、特定的には、主に濃厚サスペンジョン剤中に固体成分を分散するために、分散剤または乳化剤として添加される。成分(c)はさらに、部分的には湿潤剤として作用しうる。
【0171】
原理的に有用な物質は、ポリマー界面活性剤および疎水性基中にヘテロ原子を有する界面活性剤を含めて、陰イオン性、陽イオン性、両性、および非イオン性の界面活性剤である。
【0172】
陰イオン性界面活性剤としては、たとえば、カルボキシレート、特定的には、脂肪酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびアンモニウム塩、たとえば、カリウムステアレート(これらは、通常、石鹸としても参照される)、アシルグルタメート、サルコシネート、たとえば、ナトリウムラウロイルサルコシネート、タウレート、メチルセルロース、アルキルホスフェート、特定的には、一リン酸および二リン酸のアルキルエステル、スルフェート、特定的には、アルキルスルフェートおよびアルキルエーテルスルフェート、スルホネート、さらには、アルキルスルホネートおよびアルキルアリールスルホネート、特定的には、アリールスルホン酸およびアルキル置換型アリールスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、たとえば、リグノスルホン酸およびフェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸およびジブチルナフタレンスルホン酸などの、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびアンモニウム塩、またはドデシルベンゼンスルホネート、アルキルナフタレンスルホネート、アルキルメチルエステルスルホネート、スルホン化ナフタレンおよびその誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、またはナフタレンスルホン酸、フェノール酸、および/もしくはフェノールスルホン酸と、ホルムアルデヒドもしくはホルムアルデヒドおよびウレアと、の縮合物、またはモノもしくはジアルキルコハク酸エステルスルホネート、ならびにタンパク質加水分解物およびリグニン-亜硫酸廃液が挙げられる。以上に挙げたスルホン酸は、有利には、中性塩形または適切であれば塩基性塩形で使用される。
【0173】
陽イオン性界面活性剤としては、たとえば、四級化アンモニウム化合物、特定的には、アルキルトリメチルアンモニウムハリドおよびジアルキルジメチルアンモニウムハリド、ならびにアルキルトリメチルアンモニウムアルキルスルフェートおよびジアルキルジメチルアンモニウムアルキルスルフェート、ならびにピリジン誘導体およびイミダゾリン誘導体、特定的には、アルキルピリジニウムハリドが挙げられる。
【0174】
非イオン性界面活性剤としては、たとえば、さらなるアルコキシレートとくにエトキシレートが挙げられる。また、非イオン性界面活性剤は、特定的には以下のものである。
【0175】
・ 脂肪アルコールポリオキシエチレンエステル、たとえば、ラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテルアセテート、
・ たとえば8個以上の炭素原子を有する脂肪アルコールのアルキルポリオキシエチレンエーテルおよびアルキルポリオキシプロピレンエーテル、
・ アルキルアリールアルコールポリオキシエチレンエーテル、たとえば、オクチルフェノールポリオキシエチレンエーテル、
・ アルコキシル化された動物性および/または植物性の脂肪および/または油、たとえば、トウモロコシ油エトキシレート、ヒマシ油エトキシレート、獣脂肪エトキシレート、
・ グリセロールエステル、たとえば、グリセロールモノステアレートなど、
・ アルキルフェノールアルコキシレート、たとえば、エトキシル化iso-オクチルフェノール、エトキシル化オクチルフェノール、またはエトキシル化ノニルフェノール、トリブチルフェノールポリオキシエチレンエーテルなど、
・ 脂肪アミンアルコキシレート、脂肪酸アミドアルコキシレート、および脂肪酸ジエタノールアミドアルコキシレート、特定的には、それらのエトキシレート、
・ 糖界面活性剤、ソルビトールエステル、たとえば、ソルビタン脂肪酸エステル(ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリステアレート)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、N-アルキルグルコンアミドなど、
・ アルキルメチルスルホキシド、
・ アルキルジメチルホスフィンオキシド、たとえば、テトラデシルジメチルホスフィンオキシドなど。
【0176】
両性界面活性剤としては、たとえば、スルホベタイン、カルボキシベタイン、およびアルキルジメチルアミンオキシド、たとえばテトラデシルジメチルアミンオキシドが挙げられる。
【0177】
高分子界面活性剤としては、たとえば、(AB)x型、ABA型、およびBAB型のジ、トリ、およびマルチブロックポリマー、たとえば、適切であれば末端基閉鎖されたエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、たとえば、エチレンジアミン/EO/POブロックコポリマー、ポリスチレン/ブロック/ポリエチレンオキシド、およびAB型櫛形ポリマー、たとえば、ポリメタクリレート/櫛形/ポリエチレンオキシドが挙げられる。
【0178】
これに関連して例として挙げられるさらなる界面活性剤は、全フッ素置換界面活性剤、シリコーン界面活性剤、たとえば、ポリエーテル変性シロキサン、リン脂質、たとえば、レシチンまたは化学修飾レシチン、アミノ酸界面活性剤、たとえば、N-ラウロイルグルタメートなど、ならびに界面活性ホモポリマーおよびコポリマー、たとえば、ポリビニルピロリドン、塩形のポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、無水マレイン酸/イソブテンコポリマー、およびビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマーである。
【0179】
明記されていないかぎり、以上に挙げた界面活性剤のアルキル鎖は、通常は8〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分岐状の基である。
【0180】
成分(c)の範囲内にあるさらなる界面活性剤は、好ましくは、非イオン性界面活性剤の中から選択される。このうち、2〜16の範囲内、好ましくは5〜16の範囲内、特定的には8〜16の範囲内のHLB値を有する界面活性剤が好ましい。
【0181】
成分(c)(存在する場合)は、原則として、組成物の全重量の50重量%未満、好ましくは15重量%未満、特定的には5重量%未満に相当する。
【0182】
本発明の特定の実施形態によれば、組成物は、成分(d)として少なくとも1種のさらなる補助剤を含む。
【0183】
成分(d)は、多くの目的に役立ちうる。当業者であれば、特定の要件を満たすように慣例に従って好適な補助剤を選択するであろう。
【0184】
たとえば、さらなる補助剤は、
(d1) 溶媒または希釈剤、
(d2) 保持剤、pH緩衝剤、消泡剤、
の中から選択される。
【0185】
水以外に、組成物は、組成物の可溶性成分のさらなる溶媒または不溶性成分の希釈剤を含みうる。
【0186】
原理的に有用な物質は、たとえば、鉱油、合成油、ならびに植物油および動物油、さらには低分子量親水性溶媒、たとえば、アルコール、エーテル、ケトンなどである。
【0187】
したがって、挙げなければならない物質は、第1に、非プロトン性もしくは無極性の溶媒または希釈剤、たとえば、中沸点〜高沸点の鉱油留分、たとえば、灯油およびディーゼル油、さらには、コールタール油、炭化水素、流動パラフィン、たとえば、n-もしくはiso-アルカン系列のC8〜C30-炭化水素またはこれらの混合物、適切であれば、ベンゼン系列またはナフタレン系列から水素化もしくは部分水素化された芳香族化合物またはアルキル芳香族化合物、たとえば、芳香族もしくは脂環式のC7〜C18-炭化水素化合物、脂肪族もしくは芳香族のカルボン酸エステルまたはジカルボン酸エステル、植物起源もしくは動物起源の脂肪または油、たとえば、純粋形のもしくは混合物としての、たとえば、天然物質からの油性抽出物の形態の、モノ、ジ、およびトリグリセリド、たとえば、オリーブ油、ダイズ油、ヒマワリ油、ヒマシ油、ゴマ油、トウモロコシ油、ラッカセイ油、ナタネ油、アマニ油、アーモンド油、ヒマシ油、サフラワー油、およびそれらのラフィネート、たとえば、それらの水素化生成物もしくは部分水素化生成物および/またはそれらのエステル、特定的には、メチルエステルおよびエチルエステルである。
【0188】
n-もしくはiso-アルカン系列のC8〜C30-炭化水素の例は、n-およびiso-オクタン、n-およびiso-デカン、n-およびiso-ヘキサデカン、n-およびiso-オクタデカン、n-およびiso-エイコサン、好ましくは炭化水素混合物、たとえば、流動パラフィン(工業用グレードの場合、約5%までの芳香族化合物を含む)およびSpraytex油という品名でTexaco社から市販品として入手可能なC18〜C24-混合物である。
【0189】
芳香族もしくは脂環式のC7〜C18-炭化水素化合物としては、とくに、アルキル芳香族化合物の系列からの芳香族もしくは脂環式の溶媒が挙げられる。これらの化合物は、非水素化型、部分水素化型、もしくは完全水素化型でありうる。そのような溶媒としては、とくに、モノ、ジ、もしくはトリアルキルベンゼン、モノ、ジ、もしくはトリアルキル置換型テトラリンおよび/またはモノ、ジ、トリ、もしくはテトラアルキル置換型ナフタレンが挙げられる(アルキルは、好ましくはC1〜C6-アルキルを表す)。そのような溶媒の例は、トルエン、o-、m-、p-キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、tert-ブチルベンゼン、およびそれらの混合物、たとえば、ShellsolおよびSolvessoという品名でExxon社から販売されている製品、たとえば、Solvesso 100、150、および200である。
【0190】
好適なモノカルボン酸エステルの例は、オレイン酸エステル、特定的には、メチルオレエートおよびエチルオレエート、ラウリン酸エステル、特定的には、2-エチルヘキシルラウレート、オクチルラウレート、およびイソプロピルラウレート、イソプロピルミリステート、パルミチン酸エステル、特定的には、2-エチルヘキシルパルミテートおよびイソプロピルパルミテート、ステアリン酸エステル、特定的には、n-ブチルステアレートおよび2-エチルヘキシル2-エチルヘキサノエートである。
【0191】
好適なジカルボン酸エステルの例は、アジピン酸エステル、特定的には、ジメチルアジペート、ジ-n-ブチルアジペート、ジ-n-オクチルアジペート、ジ-iso-オクチルアジペート(ビス-(2-エチルヘキシル)アジペートとしても参照される)、ジ-n-ノニルアジペート、ジ-iso-ノニルアジペート、およびジトリデシルアジペート、コハク酸エステル、特定的には、ジ-n-オクチルスクシネートおよびジ-iso-オクチルスクシネート、ならびにジ-(iso-ノニル)シクロヘキサン-1,2-ジカルボキシレートである。
【0192】
原則として、以上に記載の非プロトン性の溶媒または希釈剤は、組成物の全重量の80%未満、好ましくは50%未満、特定的には30%未満に相当する。
【0193】
これらの非プロトン性の溶媒または希釈剤のいくつかはまた、アジュバント性(すなわち、特定的には活性増強性)を有しうる。このことは、とくに、該モノカルボン酸エステルおよび該ジカルボン酸エステルにあてはまる。この態様によれば、そのようなアジュバントはまた、好適な時点で、一般的には施用の直前に、他の製剤(スタンドアロンの製品)の一部として、本発明に係るアルコールアルコキシレートまたはそれを含む組成物と混合可能である。
【0194】
第2に、プロトン性もしくは極性の溶媒または希釈剤、たとえば、C2〜C8-モノアルコール、たとえば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール、シクロヘキサノール、および2-エチルヘキサノール、C3〜C8-ケトン、たとえば、ジエチルケトン、t-ブチルメチルケトン、シクロヘキサノン、および2-sec-ブチルフェノール、ならびに非プロトン性アミン、たとえば、N-メチルピロリドンおよびN-オクチルピロリドンを挙げなければならない。
【0195】
原則として、以上に記載のプロトン性もしくは極性の溶媒または希釈剤は、組成物の全重量の80%未満、好ましくは50%未満、特定的には30%未満に相当する。
【0196】
とくに濃厚サスペンジョン剤の場合、沈降防止剤を使用することも可能である。そのような沈降防止剤は、とくにレオロジー安定化の目的に役立つ。これに関連して挙げなければならない物質は、特定的には、鉱産物、たとえば、ベントナイト、タルサイト、およびヘクトライトである。
【0197】
有用でありうる他の添加剤は、たとえば、栄養素および痕跡元素の欠乏を軽減するために利用されるミネラル塩溶液、非植物毒性の油剤および濃厚油剤、ドリフト防止試薬、消泡剤、特定的にはシリコーンタイプのもの、たとえば、Wacker社から市販品として入手可能なSilicon SLなどの中から見いだしうる。
【0198】
好ましい実施形態によれば、本発明に係る組成物は、液状製剤である。
【0199】
製剤は、たとえば、乳化性濃厚剤(EC)、サスポエマルジョン剤(SE)、水中油型エマルジョン剤(O/W)、油中水型エマルジョン剤(W/O)、濃厚水性サスペンジョン剤、濃厚油性サスペンジョン剤(OD)、マイクロエマルジョン剤(ME)として存在可能である。
【0200】
組成物は、それ自体公知のように調製可能である。この目的のために、成分の少なくとも一部を組み合わせる。構成物質がさまざまな成分に寄与しうる製品、特定的には、市販品として入手可能な製品を使用することが可能である点に留意しなければならない。たとえば、この製品が種々の成分に寄与しうるように、特定の界面活性剤を非プロトン性溶媒に溶解させることが可能である。さらに、特定の状況下では、市販品として入手可能な製品と一緒に少量のそれほど望ましくない物質が導入される可能性もある。混合物として、次に、原則として、均一混合物が得られるように、組み合わされた製品を互いに微細に混合し、かつ所要により、たとえばサスペンジョン剤の場合、粉砕しなければならない。
【0201】
混合は、それ自体公知のように、たとえば、KPGやマグネティックスターラーのような好適な装置を用いてホモジナイズすることにより、実施可能である。粉砕もまた、それ自体公知のプロセスである。利用しうる粉砕用メディアは、一般的には0.1〜30mm、特定的には0.6〜2mmのサイズのガラス製の粉砕用メディアまたは他の鉱物製もしくは金属製の粉砕用メディアである。原則として、所望の粒子サイズに達するまで混合物を粉砕する。
【0202】
使用前、慣例に従って、一般的には希釈により、組成物を好適な施用形態に変換する。たとえばタンク混合法により水さもなければ非プロトン性溶媒で希釈することが好ましい。スプレー混合調製物の形態で使用することが好ましい。それは、出芽前または出芽後に施用可能である。出芽後の施用では、特別な利点が得られる。
【0203】
本発明に係る使用はまた、スタンドアロンの製品としての本発明に係るアルコキシレートの使用を含む。この目的のために、アルコキシレートは、施用される製品に施用の直前に添加するために、好適に調製される。アルコキシレートと活性成分との比に関しては、組成物に関連して以上で述べたことがこの場合にもあてはまる。この意味で、活性成分とアジュバントとの本発明に係る組合せはまた、キットの形態で提供可能である。そのようなキットは、少なくとも2つの容器を含む。1つの容器は、植物を処理するための少なくとも1種の活性成分を、適切であれば便宜的な補助剤と一緒に組成物として製剤化して、含む。さらなる容器は、少なくとも1種の式(I)で示されるアルコールアルコキシレートを含む。
【0204】
とくにスプレー施用の場合、特別な利点が得られる。従来のタンク混合スプレー混合物では、アルコキシル化分岐状アルコールをすでに含む組成物、またはスタンドアロンの製品としての少なくとも1種のアルコキシル化分岐状アルコールが添加されたさらなる植物処理組成物は、1haあたり約0.01〜10kg、好ましくは約0.05〜5kg、特定的には0.1〜1kgの少なくとも1種の本発明に係るアルコキシレートが施用されるように、水で希釈される。
【0205】
本明細書との関連では、量は、とくに明記されていないかぎり、一般的には組成物の全重量を意味する。本発明によれば、「本質的に」という用語は、一般的には、少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、特定的には少なくとも95%の百分率比を意味する。
【0206】
以下の実施例により本発明についてより詳細に説明する。
【0207】
本発明に係るアルコキシレートの重量平均分子量は、DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定可能である。
【0208】
1H NMRにより第二級および/または第一級アルコールのアルコール混合物のiso指数を決定するためのプロトコル:
約20mgのアルコール混合物を0.4mlのCDCl3に溶解させ、少量のTMSを周波数基準として添加する。その後、溶液を0.2mlのTAIで処理し、5mm NMRチューブに充填し、そして分光計で測定する。
【0209】
測定条件:
分光計の周波数: 400MHZ
緩和遅延: 10s
パルス角: 30°
記録データ点: 64K
スキャン数: 64
変換データ点 64K
指数関数の乗算: 0.2Hz
フーリエ変換、自動位相補正、および自動ベースライン補正の後、5.4〜3.7ppmの範囲(すべてのTAIエステル化第二級もしくは第一級アルコール)および2.4〜0.4ppmの範囲(すべてのメチルプロトン、メチレンプロトン、およびメチンプロトン)をマニュアル積分した。この際、積分曲線の始まりおよび終わりが本質的に水平になるように、ゼロ次積分相を選択する。<1ppmのシグナルは、メチル基に帰属される。
【実施例】
【0210】
調製例
参照例1〜20:
アルコキシレート(a)〜(t)の調製
参照例1: 1-ヘプタノール + 3 BO + 5 EO (a)
2.76gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.5重量%に対応)と一緒に116.2gの1-ヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0211】
最初に216.0gの1,2-ブチレンオキシド(3.0molに対応)、次に220.0gのエチレンオキシド(5.0molに対応)を130℃で送入した。
【0212】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0213】
これにより553.3gのアルコールアルコキシレート(a)を得た。
【0214】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約550であった。
【0215】
参照例2: 1-ヘプタノール + 5 BO + 5 EO (b)
3.48gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.5重量%に対応)と一緒に116.2gの1-ヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0216】
最初に360.0gの1,2-ブチレンオキシド(5.0molに対応)、次に220.0gのエチレンオキシド(5.0molに対応)を130℃で送入した。
【0217】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0218】
これにより727.3gのアルコールアルコキシレート(b)を得た。
【0219】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約725であった。
【0220】
参照例3: 1-ヘプタノール + 7 BO + 5 EO (c)
4.2gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.5重量%に対応)と一緒に116.2gの1-ヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0221】
最初に504.0gの1,2-ブチレンオキシド(7.0molに対応)、次に220.0gのエチレンオキシド(5.0molに対応)を130℃で送入した。
【0222】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0223】
これにより889.5gのアルコールアルコキシレート(c)を得た。
【0224】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約840であった。
【0225】
参照例4: 1-ヘプタノール + 3 BO + 12 EO (d)
1.72gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に116.2gの1-ヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0226】
最初に216.0gの1,2-ブチレンオキシド(3.0molに対応)、次に528.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)を130℃で送入した。
【0227】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0228】
これにより844gのアルコールアルコキシレート(d)を得た。
【0229】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約860であった。
【0230】
参照例5: 1-ヘプタノール + 9 BO + 5 EO (e)
1.97gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に116.2gの1-ヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0231】
最初に648.0gの1,2-ブチレンオキシド(9.0molに対応)、次に220.0gのエチレンオキシド(5.0molに対応)を130℃で送入した。
【0232】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0233】
これにより970gのアルコールアルコキシレート(e)を得た。
【0234】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約980であった。
【0235】
参照例6: 1-ヘプタノール + 9 BO + 12 EO (f)
2.58gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に116.2gの1-ヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0236】
最初に648.0gの1,2-ブチレンオキシド(9.0molに対応)、次に528.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)を130℃で送入した。
【0237】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0238】
これにより1325gのアルコールアルコキシレート(f)を得た。
【0239】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約1290であった。
【0240】
参照例7: 1-ヘプタノール + 12 EO + 9 BO (g)
1.97gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に116.2gの1-ヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0241】
最初に528.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)、次に648.0gの1,2-ブチレンオキシド(9.0molに対応)を130℃で送入した。
【0242】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0243】
これにより1260gのアルコールアルコキシレート(g)を得た。
【0244】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約1290であった。
【0245】
参照例8: 1-ヘプタノール + 3 BO + 12 EO + 1 i-BO (h)
2.58gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に174.3gの1-ヘプタノール(1.5molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0246】
最初に324.0gの1,2-ブチレンオキシド(3.0molに対応)、次に792.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)を130℃で送入した。
【0247】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0248】
0.89gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に、得られたアルコールアルコキシレートの403.0gのアリコート(0.5molに対応)をオートクレーブに仕込だ。
【0249】
140℃で、43.2gのiso-ブチレンオキシド(0.6molに対応)を送入した。
【0250】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0251】
これにより438gのアルコールアルコキシレート(h)を得た。
【0252】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約880であった。
【0253】
参照例9: 1-ヘプタノール + 3 BO + 12 EO + DMS (i)
2.58gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に174.3gの1-ヘプタノール(1.5molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0254】
最初に324.0gの1,2-ブチレンオキシド(3.0molに対応)、次に792.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)を130℃で送入した。
【0255】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0256】
得られたアルコキシレートの322.4gのアリコート(0.4molに対応)を四口フラスコに仕込み、冷却しながら163.2gの50%濃度の水酸化ナトリウム溶液(2.04molに対応)を滴下した。その後、65.6gのジメチルスルフェート(0.52molに対応)を40℃以下で反応混合物中に計量導入した。
【0257】
これにより334.1gの修飾型アルコールアルコキシレート(i)を得た。
【0258】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約880であった。
【0259】
参照例10: ペンタノール混合物 + 7 BO + 12 EO (j)
2.23gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に87.2gのペンタノール混合物(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0260】
最初に504.0gの1,2-ブチレンオキシド(7.0molに対応)、次に528.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)を130℃で送入した。
【0261】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0262】
これにより1116gのアルコールアルコキシレート(j)を得た。
【0263】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約1120であった。
【0264】
参照例11: 2-プロピルヘプタノール + 3 BO + 12 EO (k)
4.51gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.5重量%に対応)と一緒に158.0gの2-プロピルヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0265】
最初に216.0gの1,2-ブチレンオキシド(3.0molに対応)、次に528.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)を130℃で送入した。
【0266】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0267】
これにより933.0gのアルコールアルコキシレート(k)を得た。
【0268】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約900であった。
【0269】
参照例12: 2-プロピルヘプタノール + 7 BO + 12 EO (l)
5.95gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.5重量%に対応)と一緒に158.0gの2-プロピルヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0270】
最初に504.0gの1,2-ブチレンオキシド(7.0molに対応)、次に528.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)を130℃で送入した。
【0271】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0272】
これにより1228.3gのアルコールアルコキシレート(l)を得た。
【0273】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約1190であった。
【0274】
参照例13: 2-プロピルヘプタノール + 9 BO + 12 EO (m)
3.2gの50%濃度(水中)の水酸化カリウム(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に94.8gの2-プロピルヘプタノール(0.6molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0275】
混合物を90℃および約20mbarで2時間脱水した。
【0276】
最初に388.8gの1,2-ブチレンオキシド(5.4molに対応)、次に316.8gのエチレンオキシド(7.2molに対応)を130℃で送入した。
【0277】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0278】
これにより802.3gのアルコールアルコキシレート(m)を得た。
【0279】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約1330であった。
【0280】
参照例14: 2-プロピルヘプタノール + 12 EO + 9 BO (n)
3.2gの50%濃度(水中)の水酸化カリウム(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に94.8gの2-プロピルヘプタノール(0.6molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0281】
混合物を90℃および約20mbarで2時間脱水した。
【0282】
最初に316.8gのエチレンオキシド(7.2molに対応)、次に388.8gの1,2-ブチレンオキシド(5.4molに対応)を130℃で送入した。
【0283】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0284】
これにより791.9gのアルコールアルコキシレート(n)を得た。
【0285】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約1330であった。
【0286】
参照例15: 2-プロピルヘプタノール + 12 EO + 1 PeO (o)
1.54gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に158.0gの2-プロピルヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0287】
最初に528.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)、次に86.0gの1,2-ペンテンオキシド(1.0molに対応)を130℃で送入した。
【0288】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0289】
これにより784.7gのアルコールアルコキシレート(o)を得た。
【0290】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約770であった。
【0291】
参照例16: 2-プロピルヘプタノール + 1 DeO + 12 EO (p)
1.68gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に158.0gの2-プロピルヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0292】
最初に156.3gの1,2-デセンオキシド(1.0molに対応)、次に528.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)を130℃で送入した。
【0293】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0294】
これにより841.0gのアルコールアルコキシレート(p)を得た。
【0295】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約840であった。
【0296】
参照例17: 2-プロピルヘプタノール + 12 EO + 1 DeO (q)
1.68gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に158.0gの2-プロピルヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0297】
最初に528.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)、次に156.3gの1,2-デセンオキシド(1.0molに対応)を130℃で送入した。
【0298】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0299】
これにより827.1gのアルコールアルコキシレート(q)を得た。
【0300】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約840であった。
【0301】
参照例18: 2-プロピルヘプタノール + 1 PeO + 12 EO (r)
1.54gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に158.0gの2-プロピルヘプタノール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0302】
最初に86.0gの1,2-ペンテンオキシド(1.0molに対応)、次に528.0gのエチレンオキシド(12.0molに対応)を130℃で送入した。
【0303】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0304】
これにより770.9gのアルコールアルコキシレート(r)を得た。
【0305】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約770であった。
【0306】
参照例19: ステアリルアルコール + 3 BO + 10.5 EO (s)
4.74gのカリウムtert-ブトキシド(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.5重量%に対応)と一緒に270.5gのステアリルアルコール(1.0molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。
【0307】
最初に216.0gの1,2-ブチレンオキシド(3.0molに対応)、次に462.0gのエチレンオキシド(10.5molに対応)を130℃で送入した。
【0308】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0309】
これにより968.8gのアルコールアルコキシレート(s)を得た。
【0310】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約950であった。
【0311】
参照例20: ステアリルアルコール + 5 BO + 12 EO (t)
3.24gの50%濃度(水中)の水酸化カリウム(アルコキシル化触媒;全混合物を基準にして0.2重量%に対応)と一緒に189.4gのステアリルアルコール(0.7molに対応)をオートクレーブに仕込んだ。混合物を90℃および約20mbarで2時間脱水した。
【0312】
最初に252.0gの1,2-ブチレンオキシド(3.5molに対応)、次に369.6gのエチレンオキシド(8.4molに対応)を130℃で送入した。
【0313】
変換を完了させるために、80℃に同時に冷却しながら混合物の撹拌を30分間継続させた。
【0314】
これにより817.3gのアルコールアルコキシレート(t)を得た。
【0315】
DIN55672に明記されるゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された重量平均分子量は、約1160であった。
【0316】
実施例1: 殺菌類有効性
80%<2μmの粒子サイズに達するまで、撹拌ボールミル(ダイノミル)を用いて、水性媒体中で、いずれの場合も、20g/Lの分散剤(Atlas G 5000 1、Synperonic A 1)および50g/Lのプロピレングリコールと一緒に、125g/Lのエポキシコナゾールを粉砕した。混合物に、1リットルあたり3g/Lの消泡剤たとえばRhodorsil 426 2、3g/Lの増粘剤たとえばRhodopol 23 2、および殺生物剤たとえばActicide MBS 3を添加した。製剤の最終濃度が62.5g/Lのエポキシコナゾールおよび125g/Lのアジュバントで構成されるように、水性溶液中またはSolvessoなどの溶媒中のそれぞれのアジュバントをこの混合物中に撹拌導入した。
【0317】
1 Uniquema/Croda社
2 Rhodia社
3 Thor Chemie社
バイオ試験(コムギ銹病菌の治癒的防除):
ポット植えで生育された「Kanzler」種のコムギ苗の葉に、二葉期において、コムギ銹病菌「Puccinia recondita」の胞子を散粉し、高い大気湿度の温室で2日間インキュベートした。次に、完全自動化スプレー室内で、これ以降に明記された活性成分およびアジュバントを含んだ製剤を植物にスプレーした。スプレー混合物は、50ppmのエポキシコナゾールおよび100ppmのアジュバントを含んでいた。したがって、活性成分とアジュバントとの比は、1:2であった。スプレー膜が乾燥した後、植物を温室に戻し、20〜24℃の温度および60〜90%の相対大気湿度で生育させた。10日後、全葉面積に対する病害パーセントとして銹病の程度を目視判定した。それぞれの組合せに関して3つのポットを評価した。
【表1】

【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
R-O-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-Z (I)
〔式中、
Rは、1〜30個の炭素原子を有する脂肪族の線状もしくは分岐状の基であり、
m1、m2、m3は、互いに独立して、4〜16の整数であり、
xは、0〜100の値であり、
yは、0〜100の値であり、
zは、0〜100の値であり、
x、y、およびzの合計は、ゼロ超であり、
(m1・x)、(m2・y)、(m3・z)、およびR中の炭素原子数の合計は、15〜60であり、
pは、0〜100の値であり、
qは、0〜100の値であり、
pおよびqの合計は、ゼロ超であり、
Zは、水素または1〜13個の炭素原子を有する脂肪族の線状もしくは分岐状の基であり、
ここで、R-O-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-基は、合計で2〜12個の分枝とC原子1個あたり0.1〜0.3個の分枝とを有する〕
で示されるアルコキシル化アルコール。
【請求項2】
(m1・x)、(m2・y)、(m3・z)、およびR中の炭素原子数の合計が、17〜50もしくは55、好ましくは19〜46である、請求項1に記載のアルコキシル化アルコール。
【請求項3】
R-O-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-基が、C原子1個あたり0.13〜0.27個、好ましくは0.16〜0.25個の分枝を有する、請求項1または2に記載のアルコキシル化アルコール。
【請求項4】
前記アルコキシル化アルコールが、式(Ib)
R-O-(C4H8O)x-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-Z (Ib)
〔式中、R、p、q、Zは、請求項1〜3のいずれかに規定されるとおりであり、かつxはゼロ超である〕
で示されるアルコキシル化アルコールである、請求項1〜3のいずれかに記載のアルコキシル化アルコール。
【請求項5】
前記アルコキシル化アルコールが、式(Id)
R-O-(C4H8O)x-(C2H4O)p-Z (Id)
で示されるか、式(Ie)
R-O-(C5H10O)x-(C2H4O)p-Z (Ie)
で示されるか、または式(If)
R-O-(C10H20O)x-(C2H4O)p-Z (If)
〔式中、R、x、p、Zは、請求項1〜4のいずれかに規定されるとおりである〕
で示されるアルコキシル化アルコールである、請求項1〜4のいずれかに記載のアルコキシル化アルコール。
【請求項6】
Zが水素である、請求項1〜5のいずれかに記載のアルコキシル化アルコール。
【請求項7】
(a) 植物を処理するための少なくとも1種の活性成分、および
(b) 請求項1〜6のいずれかに記載の少なくとも1種の式(I)で示されるアルコキシル化アルコール、
を含む、組成物。
【請求項8】
植物の処理における活性増強アジュバントとしての、請求項1〜6のいずれかに記載の式(I)で示されるアルコキシル化アルコールの使用。
【請求項9】
式(II)
R-O-(Cn1H2n1O)o-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-Z (II)
〔式中、
Rは、1〜30個の炭素原子を有する脂肪族の線状もしくは分岐状の基であり、
n1は、2もしくは3であり、
oは、0、1、2、もしくは3であり、
m1、m2、m3は、互いに独立して、4〜16の整数であり、
xは、0〜100の値であり、
yは、0〜100の値であり、
zは、0〜100の値であり、
x、y、およびzの合計は、ゼロ超であり、
(m1・x)、(m2・y)、(m3・z)、およびZ中の炭素原子数の合計は、15〜60であり、
pは、0〜100の値であり、
qは、0〜100の値であり、
pおよびqの合計は、ゼロ超であり、
Zは、水素または1〜13個の炭素原子を有する脂肪族の線状もしくは分岐状の基であり、
ここで、-[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-Z基は、合計で2〜12個の分枝とC原子1個あたり0.1〜0.3個の分枝とを有する〕
で示されるアルコキシル化アルコール。
【請求項10】
(m1・x)、(m2・y)、(m3・z)、およびZ中の炭素原子数の合計が、15〜50もしくは55、好ましくは19〜46である、請求項9に記載のアルコキシル化アルコール。
【請求項11】
[(Cm1H2m1O)x-(Cm2H2m2O)y-(Cm3H2m3O)z]co-Z基が、C原子1個あたり0.13〜0.27個、好ましくは0.16〜0.25個の分枝を有する、請求項9または10に記載のアルコキシル化アルコール。
【請求項12】
前記アルコキシル化アルコールが、式(IIb)
R-O-(Cn1H2n1O)o-[(C2H4O)p-(C3H6O)q]co-(C4H8O)x-Z (IIb)
〔式中、R、n1、o、x、p、q、Zは、請求項9〜11のいずれかに規定されるとおりである〕
で示されるアルコキシル化アルコールである、請求項9〜11のいずれかに記載のアルコキシル化アルコール。
【請求項13】
前記アルコキシル化アルコールが、式(IId)
R-O-(Cn1H2n1O)o-(C2H4O)p-(C4H8O)x-Z (IId)
で示されるか、式(IIe)
R-O-(Cn1H2n1O)o-(C2H4O)p-(C5H10O)x-Z (IIe)
で示されるか、または式(IIf)
R-O-(Cn1H2n1O)o-(C2H4O)p-(C10H20O)x-Z (IIf)
〔式中、R、n1、o、x、p、Zは、請求項9〜12のいずれかに規定されるとおりである〕
で示されるアルコキシル化アルコールである、請求項9〜12のいずれかに記載のアルコキシル化アルコール。
【請求項14】
(a) 植物を処理するための少なくとも1種の活性成分、および
(b) 請求項9〜13のいずれかに記載の少なくとも1種の式(II)で示されるアルコキシル化アルコール、
を含む、組成物。
【請求項15】
植物の処理における活性増強アジュバントとしての、請求項9〜13のいずれかに記載の式(II)で示されるアルコキシル化アルコールの使用。

【公表番号】特表2011−518909(P2011−518909A)
【公表日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−505513(P2011−505513)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際出願番号】PCT/EP2009/054897
【国際公開番号】WO2009/130281
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】