説明

アルミニウム材塗布方法

【課題】 アルミニウム材表面に粉末ろうを含む塗布物を確実に、かつ効率よく付着させる。
【解決手段】 アルミニウム材10の表面に、粉末ろうとフラックスとバインダを含む塗布物1をノズル6によってエアレス噴射によって塗布する。塗布物は、粘度を50〜10000cpに調整し、温度20〜100℃、圧力0.1〜15MPaで噴射するのが望ましい。噴射を受けるアルミニウム材は20〜150℃に保持するのが望ましい。エアスプレーのように噴射物がミスト状になって広く拡散することがなく、アルミニウム材の目標面に歩留まりよく噴射されて付着する。アルミニウム材に塗布されることなく拡散する塗布物量が少なくなり、無駄が少なくて製造効率が向上する。塗布物はアルミニウム材の表面にむらなく均等に塗布される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるアルミニウム材をろう付する際に、該アルミニウム材に粉末ろう材等を塗布する塗布方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
アルミニウム製の部材を接合する方法として、ろう材を粉末状にし、これを接合面に塗布して、ろう付する粉末ろう材が開発されている(例えば特許文献1)。該粉末ろう材は、塗布する接合部の形状等の制約が小さく、複雑形状品のように従来のろう材では配置が困難な箇所にも容易に適用できるものとして注目されている。
上記のろう付に使用される粉末ろう材は、フラックスとバインダとを混合して適宜溶剤を加えてスラリー状とし、浸漬塗布、刷毛塗り、エアスプレー、ロールコータ塗布などの方法によってアルミニウム材の表面に塗布している(例えば特許文献2、3)。
上記した粉末ろう材等は、良好なろう付を行うためにアルミニウム材の表面に均等に塗布することが要求される。この点では、エアスプレーによる方法は、アルミニウム材の表面に粉末ろう材等の薄膜を形成しつつ塗布を行うので、塗布量を均等にしてアルミニウム材の表面に粉末ろう等を付着させることが可能であり、また塗布範囲を定めて塗布作業を行うことも容易である。
例えば、特許文献3に示す塗布方法では、粉末ろう、フラックス、バインダ、溶剤を混合した塗布物を溶液タンクに収容し、これを撹拌しつつアルミニウム材の走行路に沿って配置されているスプレーガンに供給する。スプレーガンにはさらに加圧空気が供給されるように構成されており、この加圧空気と前記塗布物とが混合されてミスト状の状態で走行路を移動するアルミニウム材に噴霧される。粉末ろう等が噴霧されたアルミニウム材は、走行路に配置した乾燥装置で乾燥処理がなされ、巻取り機にコイル状に巻き取られて、ろう付に供される。
【特許文献1】米国特許第3971501号明細書
【特許文献2】特開2000−126863号公報
【特許文献3】特許第3348204号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記エアスプレーでは、塗布物がエアーとともにミスト状になって高圧で噴霧されるため、塗布目標面以外に噴霧物の多くが飛散して無駄になるという問題があり、また、細部に限って塗布することが難しく、必要箇所以外にも塗布物が付着しやすいという問題がある。これらは製造コストを増大させる原因となっている。なお、飛散物は回収して再利用することも可能であるが、粉末ろう等の混合比率の再調整が難しく、塗布物の均等性を維持するのが難しいという問題がある。
【0004】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、アルミニウム材の表面に塗布物を無駄なく均等に塗布することができるアルミニウム材塗布方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明のアルミニウム材塗布方法のうち請求項1記載の発明は、ろう材を被覆したアルミニウム材の表面に、フラックスとバインダを含む塗布物をエアレス噴射によって塗布することを特徴とする。
【0006】
請求項2記載のアルミニウム材塗布方法の発明は、アルミニウム材の表面に、粉末ろうとフラックスとバインダを含む塗布物をエアレス噴射によって塗布することを特徴とする。
【0007】
請求項3記載のアルミニウム材塗布方法の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記塗布物を0.1〜15MPaの圧力に加圧して前記エアレス噴射を行うことを特徴とする。
【0008】
請求項4記載のアルミニウム材塗布方法の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記塗布物の粘度が、50〜10000cpであることを特徴とする。
【0009】
請求項5記載のアルミニウム材塗布方法の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記塗布物の温度を20〜100℃として前記エアレス噴射を行うことを特徴とする。
【0010】
請求項6記載のアルミニウム材塗布方法の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記アルミニウム材を20〜150℃に加熱して前記エアレス噴射を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項7記載のアルミニウム材塗布方法の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、長尺形状とした前記アルミニウム材を長手方向に移動させつつ前記エアレス噴射を行うとともに、噴射下流側で前記アルミニウム材を対となる回転ロール間に挿通させることを特徴とする。
【0012】
請求項8記載のアルミニウム材塗布方法の発明は、請求項7記載の発明において、前記回転ロールが20〜150℃に加熱保持されていることを特徴とする。
【0013】
請求項9記載のアルミニウム材塗布方法の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の発明において、前記エアレス噴射を行った前記アルミニウム材を両表面側からの磁力によって非接触で浮上支持しつつ移動させることを特徴とする。
【0014】
請求項10記載のアルミニウム材塗布方法の発明は、請求項2〜9のいずれかに記載の発明において、前記粉末ろうの平均粒径が1〜100μmからなり、前記フラックスの平均粒径が1〜100μmからなり、前記粉末ろうとフラックスとの混合比が10:1〜1:10であることを特徴とする。
【0015】
すなわち本発明によれば、塗布物がエアなどの高圧気体とともに噴霧されることがなく、塗布物に圧力を付与して噴射されるので、噴射物がミスト状になって広く拡散することがなく、アルミニウム材の目標面に歩留まりよく噴射されて付着する。したがって、アルミニウム材に塗布されることなく拡散する塗布物量が少なくなり、無駄が少なくて製造効率が向上する。また、塗布物はアルミニウム材の表面にむらなく均等に塗布される。
【0016】
なお、上記塗布物は、0.1〜15MPaの圧力にて噴射するのが望ましい。該圧力によって、無駄な拡散を伴うことなく、アルミニウム材の目標面に塗布することができる。ここで噴射圧力が0.1MPa未満であると、噴射圧力が弱く、十分な噴射作業を行うことが容易でなくなる。一方、15MPaを越えると、塗布物の膜厚制御が難しくなる。なお、同様の理由で下限を2MPa、上限を5MPaとするのが望ましい。
また、上記塗布物は、粘度を50〜10000cpとするのが望ましい。粘度が50cp以上であることにより、比重の異なる混合物の沈降を抑制し、さらに噴射に際し、塗布物の必要以上の拡散を抑えて目標面に良好に噴射することができる。一方、粘度が 10000cpを越えると、噴射に際し、むらなく目標面に噴射することが難しくなる。なお、同様の理由で下限を200cp、上限を600cpとするのが望ましい。
さらに、上記塗布物は、温度を20〜100℃にして噴射を行うのが望ましい。温度を20℃以上にすることによって塗布物の粘度が下がるので、粘度を下げるための溶剤量を少なくすることができる。また、温度を100℃超にすると、塗料が架橋したり分解したたりして塗布ムラができる。望ましくは30〜50℃である。
【0017】
上記塗布物は、粉末ろうとフラックスとバインダ又はフラックスとバインダを含むものであり、必要に応じて溶剤が混合される。上記粉末ろうは、Al−Si合金粉末や、Al−Si−Zn合金粉末、Si粉末、Al粉末、Zn粉末等の単独または混合粉末からなるものであり、本発明としては、その成分が特定のものに限定されるものではなく、ろう付に適用可能なものであればいずれであってもよい。該粉末ろうは、好適には平均粒径が1〜100μmの範囲内にあるのがよい。なお、粉末ろうは、Si粉もしくはアトマイズ法などにより製作するAl−Si合金などによって調製されるが、粒径は、ろうを多量に必要とする場合は大きく、ろうが少量の場合は小さいのが好ましい。
【0018】
塗布物には、ろう付用フラックスを含むものとすることができる。該フラックスの大きさは、1〜100μmが好ましい。限定理由は1μm未満の大きさでは製造が難しく、一方、粒径が大きすぎると、アルミニウム材表面に塗布した塗布層の厚さが不均一になりやすく、均等な塗布層を噴射によって形成することが困難になるためでる。
上記フラックスとしては、KAlF、KAlF・5HO、KAlF、AlF、KZnF、KSiF等のフッ化物やNaCl、KCl、LiCl、ZnCl等の塩化物フラックス等を用いることができるが本発明としては、その種別が特定のものに限定されるものではない。
【0019】
上記粉末ろうと上記フラックスとは適宜の混合比で混合される。例えば、単独または混合された粉末ろう20〜1重量部に対し、フラックス1〜2重量部を混合したものを使用することができる。なお、本発明において、この混合比に限定されるものではない。なお、例えばフラックス10g、Si粉末3gが適当な場合、Al−25%Si粉末を使用する場合は12g、Al−12%Si粉末を使用する場合は25gが適当である。
さらに、上記粉末ろうをアルミニウム材に塗布して付着させる際には、各種溶剤やバインダを混合して付着を容易にすることができる。溶剤としては、水、アルコール類(特に炭素数1〜8の脂肪族アルコール)などを用いることが出来る。また、バインダとしては、接合部の特性を低下させないで、粉末を良好に固着できるものであればよく、カルボキシル基を有する水溶性高分子化合物または、アクリル系、メタクリル系樹脂等を挙げることができる。なお、これら溶剤、バインダの混合比率は適宜選定することができる。
【0020】
上記塗布物が塗布されるアルミニウム材としては、純アルミニウム材やアルミニウム合金材が用いられるが、本発明としては上記アルミニウム材の成分が特定のものに限定されるものではなく、適宜の成分のものに適用することができる。また、アルミニウム材の用途も特に限定されるものではなく、各種ろう付品の部材を対象にすることができる。例えば、熱交換器用の扁平チューブなどに適用することができる。
なお、アルミニウム材は、粉末ろうを含む塗布物の噴射を受けるものでもよく、また、予め表面にろう材層が形成されており、その表面にフラックス、バインダを含む塗布物を噴射するものであってもよい。ろう材層は、例えばアルミニウム材にクラッドされたものとして形成されているものであってもよい。
【0021】
上記アルミニウム材は、通常は、長手方向に移動させつつエアレススプレによって塗布物を噴射して塗布、固着する。この噴射に際し、アルミニウム材は予め20〜150℃に予熱した状態で噴射に供することができる。アルミニウム材が適温にあることで、塗布された塗布物が良好な粘度を維持して、均等な塗布層の形成に寄与する。また、塗布物とアルミニウム材の密着性が向上し、塗布後の乾燥性も向上する。この温度が低いと該作用が十分に得られない。一方、温度が高すぎると塗料が架橋したり分解したりして回収できなくなる。
アルミニウム材の予熱は、噴射に先立って予熱炉などによって加熱するものであってもよく、また、押出加工などによってアルミニウム材が保持している余熱を利用するものであってもよい。
【0022】
上記アルミニウム材に対するエアレス噴射では、扁平な形状のアルミニウム材では、片面または両面に塗布物を噴射することが可能であり、さらには側面への噴射を行うものであってもよい。塗布物の噴射は、噴射口を有するノズルによって行うことができる。該ノズルは、一または複数としてもよく、本発明としては特定構造のノズルに限定されるものではない。
エアレス噴射によって塗布物を塗布したアルミニウム材は、順次移動させて連続処理を可能とするのが望ましい。該アルミニウム材の移動に際しては、磁力を利用した非接触支持によってアルミニウム材を支持しつつ移動させることができる。
【0023】
また、該アルミニウム材は、噴射地点の下流側で、対となる回転ロール間に挿通させることができる。回転ロールのアルミニウム材に対する密着度を調整することで、アルミニウム材に塗布されている塗布物の厚さ調整を行うことができる。また、該回転ロールでアルミニウム材が支持されることで、移動するアルミニウム材の姿勢が安定し、振動などの発生による噴射不良を防止することができる。したがって、上記回転ロールは、噴射地点の直後であって、噴射による拡散が影響しない位置に配置するのが望ましい。
また、上記回転ロールは、塗料の温度が100℃を超えないように、20〜150℃に保持するのが望ましい。これにより、回転ロール間をアルミニウム材が挿通する際に、塗布層の粘度を適正に保って上記塗布層厚の調整を良好にすることができる。上記温度が低すぎると、塗布層の粘度が上がって前記調整が難しくなる。一方、温度が高すぎると、塗料が架橋したり分解したりして回収できなくなる。
【0024】
上記により塗布層を設けたアルミニウム材は従来と同様に乾燥処理を行って、所望によるコイル状に巻き取ることができる。該アルミニウム材は、その後、ろう付の対象とされ、所望のろう付品が得られる。なお、本発明の塗布方法によって塗布物を付着させたアルミニウム材は、ろう付に関する条件が特に限定されるものではなく、種々の条件でろう付を行うことができる。
【発明の効果】
【0025】
すなわち、本発明のアルミニウム材塗布方法は、アルミニウム材の表面に、粉末ろうとフラックスとバインダを含む塗布物やフラックスとバインダを含む塗布物をエアレス噴射によって塗布するので、アルミニウム材の表面に無駄なく均等に塗布物を付着させることができ、ろう付に際し良好なろう付性を得ることが可能になる。また、塗布物の飛散が少ないので、塗布物を無駄にすることなく効率的な塗布処理を行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に、本発明の一実施形態を説明する。
塗布物は、粉末ろう、フラックス、バインダの混合物やフラックス、バインダの混合物として提供され、必要に応じて溶剤が加えられて好適には、50〜10000cpの粘度に調製される。
該塗布物1は、例えば貯槽2内に収容し、撹拌手段3によって適宜撹拌しつつ均質化する。また、該塗布物1は、好適には20〜100℃に保持するのが望ましく、例えば貯槽2にヒータ4などの加熱手段を設置する。貯槽2からは、ポンプ5等を介して上記塗布物をノズル6に供給し、該ノズル6の噴射口から塗布物をエアレスで噴射するように構成する。上記ポンプ5によって塗布物の圧力を高めることができ、例えば0.1〜15MPaに調整する。なお、塗布物の加熱は、前記貯槽2で行わず、ノズル6内またはノズル6への塗布物の移送路において行うものであってもよい。
【0027】
上記塗布物1を噴射するアルミニウム材10は、所定の成分に調製され、例えば扁平チューブの押出材として用意される。該アルミニウム材は、図2に示すように長尺な形状で用意され、搬送ライン20上で移送される。
アルミニウム材10は、搬送ライン20上を移送されて、加熱手段21によって好適には20〜150℃に加熱される。加熱されたアルミニウム材20は下流側に搬送され、複数のノズル6…6を配置した噴射エリアへと移動する。各ノズル6からは、前記したように塗布物が圧力を付与されて噴射されており、アルミニウム材10の片面または両面に塗布物を付着させる。なお、この際に、アルミニウム材の側面にフラックスとバインダと溶剤とを混合した塗布物を側面用のノズル6…6から噴射することも可能である。
【0028】
塗布物1を付着したアルミニウム材10は、噴射エリアの下流側において対となる回転ロール22、23間に挿通される。この際に回転ロール22、23はヒータ22a、23aなどの加熱手段によって好適には20〜150℃に加熱されている。回転ロール22、23は、アルミニウム材10の厚さを考慮してギャップが定められており、該ギャップによってアルミニウム材10上の塗布物1の厚さが調整されて均一化される。回転ロール22、23間を挿通したアルミニウム材10は、乾燥装置24内を通り、塗布物の乾燥処理がなされる。塗布物1を乾燥させたアルミニウム材10は、順次巻き取られてコイル状にされる。その後、熱交換器などの所望のろう付品のろう付に供される。
上記アルミニウム材10への塗布に際しては、ノズル6からの噴射物の飛散は少なく、噴射物の多くをアルミニウム材10の表面に固着することができる。また、噴射によって固着された塗布物は、アルミニウム材10の表面を均等に被覆しており、その後のろう付を良好に行うことができる。
【0029】
なお、上記実施形態では、搬送ラインを搬送ロールで構成したが、該搬送ロールは、アルミニウム材との接触が避けられないため、塗布物を噴射して付着させた後には、搬送ロールとの接触によって塗布物層が損傷を受ける場合がある。
図3は、磁気によってアルミニウム材10を非接触で支持する構成を示すものである。アルミニウム材10の上下にそれぞれ電磁石25、26を配置し、それぞれの磁力でアルミニウム材に吸引力を作用させることで、アルミニウム材を浮遊させて非接触で支持することができる。電磁石25、26による磁力は、電磁石への通電量を制御することにより調整することができる。
【実施例1】
【0030】
次に、本発明の一実施例を以下に説明する。この実施例は、図2に示した工程に基づいて行った。
平均粒径3μmのSi粉末ろう3gと、平均粒径3μmのKZnFのフラックス10gとを、混合し、これにバインダとしてアクリル系樹脂を5g、溶剤としてのプロパノールとブタノールを粉末ろう、フラックス、バインダの合計の50%質量部加えて撹拌混合し、300csの濃度に調整し40℃に保持した。この塗布物を3MPaの圧力でノズルから99.5%純アルミニウム材に対し噴射して塗布物層を形成した。なお、アルミニウム材は20℃に保持した。このアルミニウム材を60℃に加熱した回転ロール間に挿通して、塗布量20g/mに調整した。塗布層が形成されたアルミニウム材は、塗布層が均等に形成されており、ろう付も均等になされた。
【0031】
また、比較のため、エアースプレーによって塗布層を形成する比較例を実施した。この比較例では、飛散した塗料を回収できなかった。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態の方法に用いられる噴射ノズル周辺の装置構成を示す図である。
【図2】同じく、塗布処理工程を示す図である。
【図3】本発明の他の実施形態におけるアルミニウム材の支持構成を示す図である。
【符号の説明】
【0033】
1 塗布物
2 貯槽
3 撹拌手段
4 ヒータ
6 ノズル
10 アルミニウム材
20 搬送ライン
21 加熱手段
22 回転ロール
22a ヒータ
23 回転ロール
23a ヒータ
24 乾燥装置
25 電磁石
26 電磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ろう材を被覆したアルミニウム材の表面に、フラックスとバインダを含む塗布物をエアレス噴射によって塗布することを特徴とするアルミニウム材塗布方法。
【請求項2】
アルミニウム材の表面に、粉末ろうとフラックスとバインダを含む塗布物をエアレス噴射によって塗布することを特徴とするアルミニウム材塗布方法。
【請求項3】
前記塗布物を0.1〜15MPaの圧力に加圧して前記エアレス噴射を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のアルミニウム材塗布方法。
【請求項4】
前記塗布物の粘度が、50〜10000cpであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム材塗布方法。
【請求項5】
前記塗布物の温度を20〜100℃として前記エアレス噴射を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアルミニウム材塗布方法。
【請求項6】
前記アルミニウム材を20〜150℃に加熱して前記エアレス噴射を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアルミニウム材塗布方法。
【請求項7】
長尺形状とした前記アルミニウム材を長手方向に移動させつつ前記エアレス噴射を行うとともに、噴射下流側で前記アルミニウム材を対となる回転ロール間に挿通させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のアルミニウム材塗布方法。
【請求項8】
前記回転ロールが20〜150℃に加熱保持されていることを特徴とする請求項7記載のアルミニウム材塗布方法。
【請求項9】
前記エアレス噴射を行った前記アルミニウム材を両表面側からの磁力によって非接触で浮上支持しつつ移動させることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のアルミニウム材塗布方法。
【請求項10】
前記粉末ろうの平均粒径が1〜100μmからなり、前記フラックスの平均粒径が1〜100μmからなり、前記粉末ろうとフラックスとの混合比が10:1〜1:10であることを特徴とする請求項2〜9のいずれかに記載のアルミニウム材塗布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−334614(P2006−334614A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−160110(P2005−160110)
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(000176707)三菱アルミニウム株式会社 (446)
【Fターム(参考)】