説明

アンテナ装置

【課題】送信アンテナと受信アンテナとの間で優れたアイソレーションを有するアンテナ装置を提供する。
【解決手段】本発明におけるアンテナ装置は、基板103表面に形成された第一のアンテナ素子である送信アンテナ101と第二のアンテナ素子である受信アンテナ102とを備えるアンテナ装置であって、前記第一のアンテナ素子である送信アンテナ101と前記第二のアンテナ素子である受信アンテナ102の間にフォトニック結晶構造体110を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ装置に関し、特に、基板上に形成された複数のアンテナ素子を備え、無線通信装置または対象物までの距離や位置を測定するレーダ装置等に用いられるアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車交通における衝突防止など、高精度の位置検知が実現できるミリ波または準ミリ波を用いたレーダ装置が検討されている。例えば、パルス信号を送信アンテナから電波として送信し、対象物で反射した電波を受信アンテナで検出するパルスレーダ装置などがある。パルスレーダ装置は、送信パルス信号と受信されたパルス信号との遅延時間差を算出することで対象物までの距離および位置を測定する。
【0003】
このようなレーダ装置において、送受信アンテナ間でのアイソレーションが非常に重要となる。送受信アンテナ間のアイソレーション(分離)とは、送信アンテナと受信アンテナとの間において電波または信号の漏洩や干渉の度合いを表しており、漏洩や干渉が少なく分離されている場合には、アイソレションが良いと表現する。
【0004】
送信アンテナから送信された信号が受信アンテナに漏洩すると、受信アンテナが受信した信号を判定する受信部は、漏洩した信号と対象物から反射した信号とを区別できない。よって、漏洩した信号は、受信部で雑音となり、受信部は、対象物から反射した信号を検知することが困難になる。レーダ装置で受信される電波強度は、送信電波強度に比べ非常に弱い。これは、対象物から反射して受信される電波は、対象物からの距離の4乗に比例して減衰するからである。例えば、距離10mの人体に反射して戻ってきたときの送信電波強度の減衰量は-90dB程度である。
【0005】
レーダ装置の検知可能距離は、送受信間のアイソレーションがどれだけ取れるかで決定するため、送受信間のアイソレーションはレーダ性能を決める最も重要な特性である。
【0006】
近年、レーダ装置は、小型化および低コスト化が望まれており、アンテナ素子に薄型の平面マイクロストリップアンテナを用い、送信アンテナおよび受信アンテナを同一基板上に形成したレーダ装置等が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
図13は、従来のレーダ装置の構成を示す平面図である。
図13に示すレーダ装置は、送信アンテナ1301と、受信アンテナ1302と接地導体1303とを備える。
【0008】
接地導体1303は、送信アンテナ1301と受信アンテナ1302との間に形成され、電気的に接地される。従来のレーダ装置は、接地導体1303を設けることにより、送受信アンテナ間のアイソレーションを高めている。
【特許文献1】特開2005−94440号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来のレーダ装置では、送受信アンテナ間のアイソレーションが十分でないという問題がある。
【0010】
上記の問題点を鑑み、本発明は、送受信アンテナ間で優れたアイソレーションを有するアンテナ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明に係るアンテナ装置は、基板表面に形成された第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子とを備えるアンテナ装置であって、前記第一のアンテナ素子と前記第二のアンテナ素子の間に形成されたフォトニック結晶構造体を備える。
【0012】
これにより、本発明におけるアンテナ装置は、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間に形成されたフォトニック結晶構造体が、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間の電波の漏洩を低減する。すなわち、本発明におけるアンテナ装置は、第一のアンテナ素子を送信用アンテナ、第二のアンテナ素子を受信用アンテナとして用いた場合に、送受信アンテナ間で優れたアイソレーションを有することができる。
【0013】
また、前記基板の一部が前記フォトニック結晶構造体を形成してもよい。
これにより、基板に形成されたフォトニック結晶構造体により、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間の電波の漏洩を低減することができる。
【0014】
また、前記基板の裏面に接地導体を備え、前記接地導体の一部が前記フォトニック結晶構造体を形成してもよい。
【0015】
これにより、接地導体に形成されたフォトニック結晶構造体により、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間の電波の漏洩を低減することができる。
【0016】
また、前記第一のアンテナ素子と前記第二のアンテナ素子の間の前記基板の表面に形成された上面導体を備え、前記上面導体は、電気的に接地されてもよい。
【0017】
これにより、上面導体により、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間の電波の漏洩を低減することができる。
【0018】
また、前記上面導体の一部が前記フォトニック結晶構造体を形成してもよい。
これにより、上面導体に形成されたフォトニック結晶構造体により、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間の電波の漏洩を低減することができる。
【0019】
また、前記基板には、周期的に複数のスルーホールが形成され、前記フォトニック結晶構造体は、前記複数のスルーホールにより形成されてもよい。
【0020】
これにより、基板にスルーホールを形成することにより、容易にフォトニック結晶構造体を形成することができる。
【0021】
また、前記フォトニック結晶構造体は、前記基板を形成する材料と、前記基板を形成する材料と異なる材料とから形成されてもよい。
【0022】
これにより、フォトニック結晶構造体を形成する2つの材料の屈折率の差を大きくすることで、フォトニック結晶構造体が形成される領域を小さくすることができる。すなわち、アンテナ装置を小型化することができる。また、広い周波数帯域の電波を遮断するフォトニック結晶構造体を形成することができる。
【0023】
また、前記基板を形成する材料と異なる材料は、電波吸収体であってもよい。
【0024】
これにより、電波吸収体が第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間を漏洩する電波を吸収し、熱に変換する。よって、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子の間のアイソレーションを向上させることができる。
【0025】
また、前記基板を形成する材料と異なる材料の誘電正接は、前記基板を形成する材料の誘電正接より大きくてもよい。
【0026】
これにより、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子の間のアイソレーションを向上させることができる。
【0027】
また、前記基板を形成する材料と異なる材料は、前記基板の表面より突出していてもよい。
【0028】
これにより、基板表面にフォトニック結晶構造体が形成されるので、基板表面の上方を漏洩する電波を遮断することができる。
【0029】
また、前記フォトニック結晶構造体が遮断する周波数帯域は、前記第一のアンテナ素子および前記第二のアンテナ素子のうち少なくとも一方で送信または受信される電波の周波数帯域を含んでもよい。
【0030】
これにより、本発明におけるアンテナ装置は、形成されたフォトニック結晶構造体により、第一のアンテナ素子および第二のアンテナ素子の少なくとも一方で使用される電波の、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間での漏洩を低減することができる。
【0031】
また、本発明に係るアンテナ装置は、基板表面に形成された第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子とを備えるアンテナ装置であって、前記基板の裏面に接地導体を備え、前記接地導体は、前記第一のアンテナ素子と前記第二のアンテナ素子との間に設けられた間隙を有する。
【0032】
これにより、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間を接地導体を介し漏洩する電波を低減することができる。よって、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子の間のアイソレーションを向上させることができる。
【0033】
また、前記接地導体は、前記第一のアンテナ素子が形成された領域の前記基板の裏面に形成された第一の接地導体と、前記第二のアンテナ素子が形成された領域の前記基板の裏面に形成された第二の接地導体と、前記第一の接地導体と前記第二の接地導体とを電気的に接続する接続配線とを備え、前記第一の接地導体および前記第二の接地導体は前記間隙を挟み形成されてもよい。
【0034】
これにより、第一の接地導体と第二の接地導体を電気的に接続することができる。
また、前記接続配線は、前記基板の裏面に形成される蛇行した配線であってもよい。
【0035】
これにより、接続配線の配線長を長くすることができる。よって、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間を接続配線を通り漏洩する電波を低減することができる。
【0036】
また、本発明に係るアンテナ装置は、基板表面に形成された第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子とを備えるアンテナ装置であって、前記第一のアンテナ素子と前記第二のアンテナ素子との間に形成された電波吸収体を備える。
【0037】
これにより、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間を漏洩する電波は電波吸収体により吸収され熱に変換される。よって、第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子との間のアイソレーションを向上させることができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明は、送受信アンテナ間で優れたアイソレーションを有するアンテナ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明に係るアンテナ装置の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0040】
(実施形態1)
本実施の形態におけるアンテナ装置は、送受信アンテナ間に、フォトニック結晶構造体を形成することで、送受信アンテナ間で優れたアイソレーションを有することができる。
【0041】
図1(a)は、本発明の実施形態おけるアンテナ装置の斜視図である。図1(b)は、図1(a)のA1−B1における断面図である。
【0042】
図1に示すように、本実施の形態におけるアンテナ装置は、基板103と、送信アンテナ101と、受信アンテナ102と、接地導体104と、フォトニック結晶構造体110とを備える。
【0043】
基板103は、誘電体で形成された単層基板であり、例えば、テフロン(登録商標)等で形成される。
【0044】
送信アンテナ101は、基板103の表面に形成された第一のアンテナ素子であり、電波を放出するアンテナ素子である。
【0045】
受信アンテナ102は、基板103の表面に形成された第二のアンテナ素子であり、送信アンテナ101から放出され対象物に反射した電波を受信するアンテナ素子である。例えば、送信アンテナ101および受信アンテナ102は平面マイクロストリップ型パッチアンテナである。また、送信アンテナ101および受信アンテナ102への給電構造は、給電配線とアンテナ素子が同一平面上に形成された共平面給電方式である。
【0046】
接地導体104は、基板103の裏面に形成された導体であり、電気的に接地される。
フォトニック結晶構造体110は、送信アンテナ101と受信アンテナ102との間に形成され、特定の周波数帯域の電波を遮断する。フォトニック結晶構造体110は複数のスルーホール105により形成される。フォトニック結晶構造体110は、2次元フォトニック結晶構造体である。
【0047】
複数のスルーホール105は、基板103に周期的に形成される。図1に示すように、基板103に半径rの円形のスルーホール105が間隔aで形成される。また、接地導体104は、半径rおよび間隔aの複数の円形部が取り除かれる。すなわち、基板103の一部および接地導体104の一部がフォトニック結晶構造体110を形成する。例えば、半径rは、約1.45mmであり、間隔aは、約3.0mmである。また、複数のスルーホール105は、基板103をドリル等で貫通することで形成される。
【0048】
以下、図2(a)、(b)および(c)を用いて、フォトニック結晶構造体について説明する。
【0049】
図2(a)は、2次元フォトニック結晶構造体の平面図である。図2(b)は、2次元フォトニック結晶構造体の斜視図である。
【0050】
図2(a)および(b)に示すように、フォトニック結晶構造体は、結晶格子のように誘電体または半導体が格子状に配列された構造である。図2(a)および(b)に示すフォトニック結晶構造体は、基板203に複数のスルーホール205が周期的に配置される。また、スルーホール205は、間隔aで配置され、半径rで形成される。フォトニック結晶構造体は、屈折率の異なる二つの物質が周期的に配置された構造をもつ。例えば、本実施の形態では、フォトニック結晶構造体110を形成する二つの物質は、基板103の材料である誘電体および空気である。すなわち、フォトニック結晶構造体110は、基板103を形成する材料と空気とで構成される。このような周期的な屈折率分布を持った構造体は、結晶格子と同様に、すべての方向で電波が伝搬または透過できない特定の周波数帯を有する。2次元フォトニック結晶構造体は、構造周期が図2(a)および(b)に示すように2次元で形成されたフォトニック結晶構造体である(詳しくは、"PhotonicCrystals:modelingtheflowoflight"著者JohnD.Joannopulos,etal.出版社PrincetonUniversityPress,ISBN0-691-03744-2を参照。)。
【0051】
図2(c)は、図2(a)および(b)においてr/aを0.48としたフォトニック結晶構造体における波数ベクトルΓ、M、Kに対する分散特性を示す。図2(c)に示すように、フォトニック結晶構造体では、Γ、MおよびK点の全ての方向に対し、規格化周波数(ωa/2πC :ωは角周波数、Cは光速)が0.43から0.51の電波が存在できない。この周波数帯域をフォトニックバンドギャップ210と呼ぶ。
【0052】
本実施の形態におけるアンテナ装置は、送信アンテナ101と受信アンテナ102の間に形成されるフォトニック結晶構造体110のフォトニックバンドギャップ210が、送受信に用いる電波の周波数帯域と同じになるように形成する。すなわち、フォトニック結晶構造体110が遮断する周波数帯域は、受信アンテナ101および送信アンテナ102で送信または受信される電波の周波数帯域を含む。これにより、送信アンテナ101と受信アンテナ102の間における、全ての方向の電波の漏洩を抑えることができる。すなわち、本実施の形態におけるアンテナ装置は、送受信アンテナ間で優れたアイソレーションを有することができる。
【0053】
また、フォトニックバンドギャップ210は、以下に示す式1で表される周波数fの付近に存在する。
【0054】
【数1】

【0055】
式1において、cは光速、neqは等価屈折率、rはスルーホール205の半径、aはスルーホール205の配置間隔、n0はスルーホール205(本実施の形態では空気)の屈折率、n1は基板205の屈折率を示す。
【0056】
式1から分かるように、スルーホール205の半径rおよびスルーホール205の配置間隔aを変更することで、フォトニックバンドギャップ210の周波数帯域を変更できる。すなわち、スルーホール205の半径rおよびスルーホール205の配置間隔aを変更することで、アンテナ装置が送受信に使用する電波の周波数に対応するフォトニックバンドギャップ210を有するフォトニック結晶構造体110を形成することができる。また、フォトニック結晶構造体を形成する材料の屈折率の差により、フォトニックバンドギャップ210の周波数帯域は異なる。
【0057】
以上より、本実施の形態におけるアンテナ装置は、送信アンテナ101と受信アンテナ102との間に複数のスルーホールにより、フォトニック結晶構造体110を形成する。フォトニック結晶構造体110は、送信アンテナ101および受信アンテナ102で使用される電波の周波数を含むフォトニックバンドギャップ210を有する。これにより、本実施の形態におけるアンテナ装置は、送信アンテナ101と受信アンテナ102の間における、電波の漏洩を抑えることができる。すなわち、本実施の形態におけるアンテナ装置は、送受信アンテナ間で優れたアイソレーションを有することができる。
【0058】
以上、本発明の実施の形態に係るアンテナ装置について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
【0059】
例えば、上記説明では、フォトニック結晶構造体110のエレメント(スルーホール105)を円形としたが、多角形または楕円形等でスルーホール105を形成してもよい。
【0060】
また、上記説明では、誘電体基板103に格子状のスルーホール105を形成し、フォトニック結晶構造体110を形成したが、逆に格子状に誘電体基板103を残しフォトニック結晶構造体を形成してもよい。
【0061】
また、上記説明では、フォトニック結晶構造体110は、2次元フォトニック結晶構造体であるとしたが、3次元フォトニック結晶構造体であってもよい。
【0062】
また、上記説明において、送信アンテナ101および受信アンテナ102は平面マイクロストリップ型パッチアンテナとしたが、その他の構造アンテナであってもよい。また、送信アンテナ101および受信アンテナ102はアレーアンテナ構造であってもよい。さらに、送信アンテナ101および受信アンテナ102への給電方式は、共平面給電方式としたが、スロット給電方式など、その他の方式であってもよい。
【0063】
また、上記説明では、基板103は誘電体で形成された基板としたが、アルミナ基板またはセラミック基板等の基板でもよい。さらに、基板103は単層基板としたが、多層構造であってもよい。
【0064】
また、上記説明において、スルーホール105の配列は千鳥構造であるが、その他の配列であっても良い。
【0065】
また、上記説明において、アンテナ装置は、送信アンテナ101と受信アンテナ102の2素子を備えているが、アンテナ素子は2個以上でもよい。また、アンテナ素子は1個でもよい。この場合、アンテナ素子の周りをフォトニック結晶構造体で囲むことでアンテナ素子からの不要な漏洩を防ぐことができる。また、アンテナ素子の周りをフォトニック結晶構造体で囲むことでアンテナ素子への雑音を防ぐことができる。また、アンテナ素子が2個以上の場合でも、アンテナ素子の周りをフォトニック結晶構造体で囲んでもよい。
【0066】
また、上記説明において、スルーホール105は、基板103および接地導体104を貫通しているが、基板103のみを貫通し、接地導体104は穴を形成しなくともよい。
【0067】
(実施の形態2)
実施の形態2におけるアンテナ装置は、図1(a)および(b)における複数のスルーホール105に、基板103の材料と異なる材料を埋め込みフォトニック結晶構造体を形成する。
【0068】
図3(a)は、実施の形態2におけるアンテナ装置の構造を示す斜視図である。図3(b)は、図3(a)のA2−B2における断面図である。なお、図1(a)および(b)と同様の要素には同一の符号が付しており詳細な説明は省略する。
【0069】
図3(a)および(b)に示すように、実施の形態2におけるアンテナ装置は、複数のスルーホール306から形成されるフォトニック結晶構造体310を備える。
【0070】
複数のスルーホール306は、送信アンテナ101と受信アンテナ102との間に形成される。複数のスルーホール306は、基板103を形成する材料と異なる材料の埋め込み材が埋め込まれる。すなわち、フォトニック結晶構造体310は、基板103を形成する材料と、基板103を形成する材料と異なる材料とから形成される。スルーホール306に用いられる埋め込み材は、基板103の材料の屈折率(比誘電率)より、大きな屈折率(比誘電率)を持つ材料である。例えば、スルーホール306に用いられる埋め込み材は、シリコン樹脂等である。
【0071】
これにより、実施の形態2におけるアンテナ装置は、実施の形態1におけるアンテナ装置と比べ、スルーホール306が配置される間隔aを小さくしても、同じ周波数帯域のフォトニックバンドギャップ210を形成することができる。よって、フォトニック結晶構造体310を小型化することができる。また、実施の形態2におけるアンテナ装置は、フォトニック結晶構造体310を形成する材料の屈折率の差を大きくすることで、広い周波数帯域のフォトニックバンドギャップ210を有するフォトニック結晶構造体310を形成することができる。これにより、広い周波数領域を使用するアンテナ装置において、送受信アンテナ間のアイソレーションを向上させることができる。
【0072】
なお、スルーホール306に用いる埋め込み材として、電波吸収体材料を埋め込んでもよい。これにより、送信アンテナ101と受信アンテナ102との間を伝搬する電波を減衰させることができる。よって、さらに良好な送受信間のアイソレーションを実現することができる。例えば、スルーホール306に用いられる電波吸収体材料は、カーボン抵抗損失またはフェライト等の磁性損失を利用し電波を熱に変換する材料である。また、スルーホール306に用いる埋め込み材として基板103を形成する材料である誘電体の誘電正接より誘電正接の大きい材料を埋め込むことでも同じ効果が得ることができる。
【0073】
なお、上記説明では、誘電体基板103に格子状のスルーホール105を形成し、スルーホール105に埋め込み材を埋め込みフォトニック結晶構造体を形成したが、逆に格子状に誘電体基板103を残し、残した誘電体の周囲に埋め込み材を埋め込んでも良い。
【0074】
(実施の形態3)
実施の形態3におけるアンテナ装置は、実施の形態2におけるアンテナ装置から、さらに、基板103の表面に接地導体を備えることで、高い送受信間のアイソレーションを実現することができる。
【0075】
図4(a)は、実施の形態3におけるアンテナ装置の構造を示す斜視図である。図4(b)は、図4(a)のA3−B3における断面図である。なお、図3(a)および(b)と同様の要素には同一の符号が付しており詳細な説明は省略する。
【0076】
図4(a)および(b)に示すアンテナ装置は、上面導体407および接地導体408を備える点が実施の形態2におけるアンテナ装置と異なる。
【0077】
上面導体407は、送信アンテナ101と受信アンテナ102との間の基板103の表面に形成される。
【0078】
接続導体408は、スルーホール306の内側全面に形成される。接続導体408は、スルーホール形成後に、スルーホール306の内部をメッキすることで形成される。また、接続導体408の形成後に、スルーホール306に埋め込み材が埋め込まれる。接続導体408は、接地導体104および上面導体407と接続される。すなわち、接地導体104、上面導体407および接続導体408は、電気的に接地される。
【0079】
また、上面導体407は、基板103に形成されるスルーホール306と同形状の穴が形成される。すなわち、基板103の一部、接地導体104の一部および上面導体407の一部がフォトニック結晶構造体410を形成する。
【0080】
以上より、本実施の形態におけるアンテナ装置は、基板103の上面に形成された上面導体407およびスルーホール306の内側に形成された接地導体408により、送信アンテナ101と受信アンテナ102との間のアイソレーションを向上させることができる。
【0081】
なお、上記説明では、スルーホール306、接地導体104および上面導体407の全てにフォトニック結晶構造体410を形成しているがこれに限らない。
【0082】
図5(a)は、接地導体104にのみフォトニック結晶構造体510を構成した場合のアンテナ装置の斜視図である。図5(b)は図5(a)のA4−B4における断面図である。図5(a)および(b)に示すように、接地導体104にのみ円形の穴509を設け、フォトニック結晶構造体510を形成してもよい。
【0083】
図6(a)は、基板103の表面に形成された導体104にのみフォトニック結晶構造体610を構成した場合のアンテナ装置の斜視図である。図6(b)は図6(a)のA5−B5における断面図である。図6(a)および(b)に示すように、上面導体407にのみ円形の穴609を設け、フォトニック結晶構造体610を構成してもよい。
【0084】
(実施の形態4)
実施の形態4におけるアンテナ装置は、基板103に形成されるフォトニック結晶構造体の構造周期と異なる構造周期のフォトニック結晶構造体を接地導体104に形成する。
【0085】
図7(a)は、実施の形態4におけるアンテナ装置の構造を示す斜視図である。図7(b)は、図7(a)のA6−B6における断面図である。なお、図1(a)および(b)と同様の要素には同一の符号が付しており詳細な説明は省略する。
【0086】
図7(a)および(b)に示すように、複数のスルーホール105の半径r1と接地導体104に形成される複数の穴709の半径r2との大きさは異なる。すなわち、基板103に形成されるフォトニック結晶構造体710と異なる構造周期のフォトニック結晶構造体720が形成される。ここで、フォトニック結晶構造体の構造周期とは、スルーホール105の配置間隔a、半径および形状(円形または多角形等)等である。基板103と接地導体104の屈折率は異なるので、同じ構造周期のフォトニック結晶構造体を形成した場合、遮断できる周波数帯域(フォトニックバンドギャップ210)は異なる。本実施の形態におけるアンテナ装置は、スルーホール105と穴709との形状を変えることで、フォトニック結晶構造体710およびフォトニック結晶構造体720のフォトニックバンドギャップ210の周波数帯域をともに、アンテナ装置で使用される電波の周波数帯域にあわす。これにより、送受信間のアイソレーションを向上させることができる。
【0087】
なお、上記説明では、スルーホール105の半径r1より穴709の半径r2の方が大きいが、スルーホール105の半径r1より穴709の半径r2の方が小さくともよい。また、上記説明では、スルーホール105と穴709の半径を変更しているが、半径を変更せずに、配置間隔aを変更してもよい。また、スルーホール105と穴709の半径および配置間隔aを変更してもよい。また、スルーホール105および穴709はともに円形であるが、形状が異なってもよい。例えば、一方が楕円または多角形であってもよい。
【0088】
また、図4(a)および(b)に示すように、基板103の表面に導体407を形成する場合には、基板103に形成されるフォトニック結晶構造体と異なる構造周期のフォトニック結晶構造体が上面導体407に形成されてもよい。また、上面導体407、基板103および接地導体104に形成されるフォトニック結晶構造体の構造周期がそれぞれ異なってもよい。
【0089】
(実施の形態5)
実施の形態5におけるアンテナ装置は、フォトニック結晶構造体を形成するスルーホールに埋め込まれた埋め込み材が基板表面に突出し形成される。
【0090】
図8(a)は、実施の形態5におけるアンテナ装置の構造を示す斜視図である。図8(b)は、図8(a)のA7−B7における断面図である。なお、図3(a)および(b)と同様の要素には同一の符号が付しており詳細な説明は省略する。
【0091】
図8(a)および(b)に示すように、実施の形態5におけるアンテナ装置は、スルーホール306に埋め込まれる埋め込み材が、基板103の表面より突出している点が、実施の形態2におけるアンテナ装置と異なる。
【0092】
これにより、本実施の形態におけるアンテナ装置は、基板表面の上方を漏洩する電波を遮断することができる。
【0093】
(実施の形態6)
実施の形態6におけるアンテナ装置は、送受信アンテナ間の接地導体104を取り除くことで、送受信間のアイソレーションを向上させることができる。
【0094】
図9(a)は、実施の形態6におけるアンテナ装置の構造を示す斜視図である。図9(b)は、図9(a)のA8−B8における断面図である。なお、図1(a)および(b)と同様の要素には同一の符号が付しており詳細な説明は省略する。
【0095】
図9(a)および(b)に示すように、本実施の形態におけるアンテナ装置は、送信アンテナ101と受信アンテナ102との間において接地導体が取り除かれている点が実施の形態1のアンテナ装置と異なる。本実施の形態におけるアンテナ装置は、実施の形態1〜5で、基板103の裏面全体に形成される接地導体104の代わりに、接地導体104aおよび104bを備える。すなわち、接地導体104は、送信アンテナ101と受信アンテナ102との間に設けられた間隙を有する構成である。また、接地導体104aおよび接地導体104bは間隙を挟み形成される。
【0096】
接地導体104aは、送信アンテナ101が形成された領域の基板103の裏面に形成される。接地導体104bは、受信アンテナ102が形成された領域の基板103の裏面に形成され、接地導体104aと分離される。
【0097】
送受信間の電波の漏洩は裏面の接地導体を通じて伝搬する電波が多い。つまり、送信アンテナ101と受信アンテナ102との間の接地導体を分離することで、送受信間の電波の漏洩を低減することができる。
【0098】
図10は、アンテナ素子で用いられる電波の周波数に対する送受信間を漏洩する電波の伝搬量を示す図である。図10に示す波形1001は、図9(a)および(b)において、基板103の比誘電率を3.02、スルーホール105を半径rを1.8mm、スルーホール105の配置間隔aを4.5mm、送信アンテナ101と受信アンテナ102との間隔を30mm、接地導体104の分離領域を20mm、送信アンテナ101および受信アンテナ102を形成するパッチアンテナ素子を3.1mm角とした場合の送受信アンテナ間の電波の伝搬量を示す。また、図10に示す波形1002は、フォトニック結晶構造体が形成されず、基板103の裏面全体に接地導体104が形成されている場合(従来)の送受信アンテナ間の電波の伝搬量を示す。図10に示すように、周波数26GHz周辺では、波形1001は、波形1002より送信受信間の伝搬波が30dB程度小さくなる。また、周波数20〜30GHzにおいて、波形1001は、波形1002より送信受信間の伝搬波が平均で17dB程度小さくなる。すなわち、本実施の形態におけるアンテナ装置は、極めて良好な送受信間のアイソレーションを実現できる。また、図示していないが、フォトニック結晶構造体を形成せずに接地導体の分離のみを行った場合には、送信受信間の伝搬波を10dB程度小さくすることができる。また、図1(a)および(b)に示すような、接地導体104の分離を行わず、フォトニック結晶構造体110のみを形成したアンテナ装置の場合には、送信受信間の伝搬波を8dB程度小さくすることができる。
【0099】
以上より、本実施の形態におけるアンテナ装置は、送信アンテナ101と受信アンテナ102との裏面に形成される接地導体104を分離することで、送受信間のアイソレーションを向上することができる。
【0100】
なお、図9(a)および(b)において、フォトニック結晶構造体910が形成されているが、フォトニック結晶構造体910を形成せずに、接地導体104の分離のみを行ってもよい。
【0101】
(実施の形態7)
実施の形態7におけるアンテナ装置は、送受信アンテナ間に電波吸収体を埋め込むことで、送受信間のアイソレーションを向上させる。
【0102】
図11(a)は、実施の形態7におけるアンテナ装置の構造を示す斜視図である。図11(b)は、図11(a)のA9−B9における断面図である。なお、図1(a)および(b)と同様の要素には同一の符号が付しており詳細な説明は省略する。
【0103】
図11(a)および(b)に示すように、本実施の形態におけるアンテナ装置は、送信アンテナ101と受信アンテナ102との間に形成された電波吸収体1110を備える。本実施の形態におけるアンテナ装置は、実施の形態1においてフォトニック結晶構造体110が形成されていた領域に電波吸収体1110を埋め込む。例えば、電波吸収体材料1110は、カーボン抵抗損失またはフェライト等の磁性損失を利用し電波を熱に変換する材料である。
【0104】
以上より、本実施の形態におけるアンテナ装置は、送受信間を漏洩する電波は電波吸収体1110により吸収され熱に変換されるので、送受信間のアイソレーションを向上させることができる。
【0105】
なお、実施の形態6および実施の形態7におけるアンテナ装置は、送信アンテナ101と受信アンテナ102との裏面に形成される接地導体104aと104bとを完全に分離しているが、接地導体104aと104bとを配線を介し接続してもよい。
【0106】
図12(a)は、接地導体104aと104bとを配線を介し接続した場合のアンテナ装置の平面図である。図12(b)は、図12(a)のA10−B10における断面図である。例えば、図12(a)および(b)に示すように、接地導体104aと接地導体104bとを電気的に接続する接続用配線1220を形成してもよい。また、図12(a)および(b)に示すように、蛇行した配線である接続用蛇行配線1230を形成し、接地導体104aと接地導体104bとを接続してもよい。接続用蛇行配線1230を用いることで、漏洩する電波の伝搬距離を長くすることができる。すなわち、接続用蛇行配線1230を用いることで、直線状の接続配線1220を用いた場合に比べ、接続用配線を介して送受信アンテナ間を漏洩する電波を低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、アンテナ装置に適用でき、特に、高性能な無線通信装置、レーダ装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1(a)】実施の形態1におけるアンテナ装置の斜視図である。
【図1(b)】図1(a)のA1−B1における断面図である。
【図2(a)】フォトニック結晶構造体の平面図である。
【図2(b)】フォトニック結晶構造体の斜視図である。
【図2(c)】フォトニック結晶構造体の周波数に対する分散特性を示す図である。
【図3(a)】実施の形態2におけるアンテナ装置の斜視図である。
【図3(b)】図3(a)のA2−B2における断面図である。
【図4(a)】実施の形態3におけるアンテナ装置の斜視図である。
【図4(b)】図4(a)のA3−B3における断面図である。
【図5(a)】接地導体にのみフォトニック結晶構造体を形成したアンテナ装置の斜視図である。
【図5(b)】図5(a)のA4−B4における断面図である。
【図6(a)】上面導体にのみフォトニック結晶構造体を形成したアンテナ装置の斜視図である。
【図6(b)】図6(a)のA5−B5における断面図である。
【図7(a)】実施の形態4におけるアンテナ装置の斜視図である。
【図7(b)】図7(a)のA6−B6における断面図である。
【図8(a)】実施の形態5におけるアンテナ装置の斜視図である。
【図8(b)】図8(a)のA7−B7における断面図である。
【図9(a)】実施の形態6におけるアンテナ装置の斜視図である。
【図9(b)】図9(a)のA8−B8における断面図である。
【図10】周波数に対する漏洩する電波の伝搬量を示す図である。
【図11(a)】実施の形態7におけるアンテナ装置の斜視図である。
【図11(b)】図11(a)のA9−B9における断面図である。
【図12(a)】分離した接地導体を配線を介し接続したアンテナ装置の平面図である。
【図12(b)】図12(a)のA10−B10における断面図である。
【図13】従来のアンテナ装置の平面図である。
【符号の説明】
【0109】
101 送信アンテナ
102 受信アンテナ
103 基板
104 接地導体
105、306 スルーホール
110、310、410、510、610、710、711、810、910 フォトニック結晶構造体
407 上面導体
408 接続導体
509、609、709 穴
1110 電波吸収体
1220 接続用配線
1230 接続用蛇行配線
a スルーホールの配置間隔
r、r1、r2 スルーホールの半径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板表面に形成された第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子とを備えるアンテナ装置であって、
前記第一のアンテナ素子と前記第二のアンテナ素子の間にフォトニック結晶構造体を備える
ことを特徴とするアンテナ装置。
【請求項2】
前記基板の一部が前記フォトニック結晶構造体を形成する
ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記基板の裏面に接地導体を備え、
前記接地導体の一部が前記フォトニック結晶構造体を形成する
ことを特徴とする請求項1または2記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記第一のアンテナ素子と前記第二のアンテナ素子の間の前記基板の表面に形成された上面導体を備え、
前記上面導体は、電気的に接地される
ことを特徴とする請求項1、2または3記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記上面導体の一部が前記フォトニック結晶構造体を形成する
ことを特徴とする請求項4記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記基板には、周期的に複数のスルーホールが形成され、
前記フォトニック結晶構造体は、前記複数のスルーホールにより構成される
ことを特徴とする請求項2記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記フォトニック結晶構造体は、前記基板を形成する材料と、前記基板を形成する材料と異なる材料とから形成される
ことを特徴とする請求項2または6記載のアンテナ装置。
【請求項8】
前記基板を形成する材料と異なる材料は、電波吸収体である
ことを特徴とする請求項7記載のアンテナ装置。
【請求項9】
前記基板を形成する材料と異なる材料の誘電正接は、前記基板を形成する材料の誘電正接より大きい
ことを特徴とする請求項7または8記載のアンテナ装置。
【請求項10】
前記基板を形成する材料と異なる前記材料は、前記基板の表面より突出している
ことを特徴とする請求項7、8または9記載のアンテナ装置。
【請求項11】
前記フォトニック結晶構造体が遮断する周波数帯域は、前記第一のアンテナ素子および前記第二のアンテナ素子のうち少なくとも一方で送信または受信される電波の周波数帯域を含む
ことを特徴とする請求項1から10の何れかに記載のアンテナ装置。
【請求項12】
基板表面に形成された第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子とを備えるアンテナ装置であって、
前記基板の裏面に接地導体を備え、
前記接地導体は、前記第一のアンテナ素子と前記第二のアンテナ素子との間に設けられた間隙を有する
ことを特徴とするアンテナ装置。
【請求項13】
前記接地導体は、前記第一のアンテナ素子が形成された領域の前記基板の裏面に形成された第一の接地導体と、
前記第二のアンテナ素子が形成された領域の前記基板の裏面に形成された第二の接地導体と、
前記第一の接地導体と前記第二の接地導体とを電気的に接続する接続配線とを備え、
前記第一の接地導体および前記第二の接地導体は前記間隙を挟み形成される
ことを特徴とする請求項12記載のアンテナ装置。
【請求項14】
前記接続配線は、前記基板の裏面に形成される蛇行した配線である
ことを特徴とする請求項13記載のアンテナ装置。
【請求項15】
基板表面に形成された第一のアンテナ素子と第二のアンテナ素子とを備えるアンテナ装置であって、
前記第一のアンテナ素子と前記第二のアンテナ素子との間に形成された電波吸収体を備える
ことを特徴とするアンテナ装置。

【図1(a)】
image rotate

【図1(b)】
image rotate

【図3(a)】
image rotate

【図3(b)】
image rotate

【図4(a)】
image rotate

【図4(b)】
image rotate

【図5(a)】
image rotate

【図5(b)】
image rotate

【図6(a)】
image rotate

【図6(b)】
image rotate

【図7(a)】
image rotate

【図7(b)】
image rotate

【図8(a)】
image rotate

【図8(b)】
image rotate

【図9(a)】
image rotate

【図9(b)】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11(a)】
image rotate

【図11(b)】
image rotate

【図12(a)】
image rotate

【図12(b)】
image rotate

【図13】
image rotate

【図2(a)】
image rotate

【図2(b)】
image rotate

【図2(c)】
image rotate


【公開番号】特開2007−166115(P2007−166115A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−358219(P2005−358219)
【出願日】平成17年12月12日(2005.12.12)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】