説明

アントラセン誘導体及びこれを用いた有機電界発光素子

【課題】発光効率、輝度、電力効率、熱的安定性及び素子寿命を向上させることのできる新規な発光物質及びこれを用いた有機電界発光素子を提供すること。
【解決手段】本発明は、新規なアントラセン誘導体及びこれを用いた有機電界発光素子に関し、より具体的には、素子特性に優れたアントラセン部分(moiety)と蛍光特性に優れたフルオレンなどの部分(moiety)とが互いに結合されたコア、例えば、インデノアントラセンコアを有しながら前記コアにアリール基が置換されたアントラセン誘導体、及び前記アントラセン誘導体を用いることで効率、駆動電圧、寿命などの特性が向上した有機電界発光素子に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なアントラセン誘導体及びこれを用いた有機電界発光素子に関し、より具体的には、素子特性に優れたアントラセン部分(moiety)と蛍光特性に優れたフルオレンなどの部分(moiety)とが互いに結合されたコア、例えば、インデノアントラセンコアを有しながら前記コアにアリール基が置換されたアントラセン誘導体、及び前記アントラセン誘導体を用いることで効率、駆動電圧、寿命などの特性が向上した有機電界発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
有機電子素子は、有機半導体物質を用いた電子素子であって、電極と有機半導体物質との間における正孔及び/又は電子の交流が必要になる。有機電子素子は、動作原理によって次のように2つに大別される。第一、外部の光源から素子へ流入された光子により有機物層においてエキシトンが形成され、このエキシトンが電子と正孔とに分離され、この電子と正孔とがそれぞれ異なった電極に伝達され、電流源(電圧源)として使用されるような電子素子である。第二、2つ以上の電極に電圧又は電流を加えて電極と界面をなす有機半導体物質層に正孔及び/又は電子を注入し、注入された電子と正孔により作動するような電子素子である。
【0003】
有機電子素子としては、例えば、有機発光素子、有機太陽電池、有機感光体(OPC)ドラム、有機トランジスタなどが挙げられ、これらはいずれも素子の駆動のため、電子/正孔注入物質、電子/正孔抽出物質、電子/正孔輸送物質又は発光物質を必要とする。以下、主に有機発光素子について詳述するが、前記有機電子素子において、電子/正孔注入物質、電子/正孔抽出物質、電子/正孔輸送物質又は発光物質は、いずれも同様な原理で作用する。
【0004】
一般に、有機発光現象とは、有機物質を用いて電気エネルギーを光エネルギーに変換して光るという現象である。有機発光現象を用いた有機発光素子は、通常、陽極、陰極及びこれらの間に挟持された有機物層を含む構造を有する。なお、有機物層は、有機発光素子の効率と安定性を向上させるため、多くの場合、それぞれ異なる物質からなる多層構造を有し、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などを含むことができる。
【0005】
このような有機発光素子では、2つの電極の間に電圧をかけると、陽極から正孔が、陰極から電子が有機物層へ注入され、この注入された正孔と電子が出会ってエキシトンが形成され、このエキシトンが基底状態になることで光るようになる。
【0006】
有機発光素子において、有機物層として使用される材料は、機能によって、発光材料と電荷輸送材料、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、電子注入材料などに分類される。
【0007】
発光材料は、発光色によって、青色、緑色、赤色の発光材料と、より良い天然色をつくるために必要な黄色及びオレンジ色の発光材料とに区分される。また、色純度の増大及びエネルギー転移を通じた発光効率の増大を達成するため、発光材料として、ホスト/ドーパント系のものを使用することができる。その原理は、発光層を主に構成するホストよりはエネルギー帯域間隙が小さく且つ発光効率に優れたドーパントを発光層に少量混合すると、ホストから発生したエキシトンがドーパントに輸送され、効率の高い光を出すようになる。なお、ホストの波長がドーパントの波長帯に移動するので、使用するドーパントによって希望の波長を有する光を得ることができる。
【0008】
上記の有機発光素子が有する優れた特徴を十分に発揮するには、まず、素子内有機物層をなす物質、即ち、正孔注入物質、正孔輸送物質、発光物質、電子輸送物質、電子注入物質などが安定的かつ効率的な材料である必要があるが、まだ、安定的且つ効率的な有機発光素子用の有機物層材料の開発が報告されていないので、新しい材料の開発が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、発光効率、輝度、電力効率、熱的安定性及び素子寿命を向上させることのできる新規な発光物質及びこれを用いた有機電界発光素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、下記の化1で示される化合物を提供する。
【0011】
【化1】

【0012】
式中、Xは、CR、NR、O、S、S(=O)、S(=O)及びSiRからなる群から選択され、
〜Rは、互いに同一又は異なり、それぞれ独立に、水素、重水素、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルキニル基、C〜C40のアリール基、C〜C40のヘテロアリール基、C〜C40のアリールオキシ基、C〜C40のアルキルオキシ基、C〜C40のアリールアミノ基、C〜C40のジアリールアミノ基、C〜C40のアリールアルキル基、C〜C40のシクロアルキル基及びC〜C40のヘテロシクロアルキル基からなる群から選択されたり、又は隣り合う基と縮合脂肪族環、縮合芳香族環、縮合ヘテロ脂肪族環又は縮合ヘテロ芳香族環を形成する基であり、
前記R〜Rにおいて、前記C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルキニル基、C〜C40のアリール基、C〜C40のヘテロアリール基、C〜C40のアリールオキシ基、C〜C40のアルキルオキシ基、C〜C40のアリールアミノ基、C〜C40のジアリールアミノ基、C〜C40のアリールアルキル基、C〜C40のシクロアルキル基及びC〜C40のヘテロシクロアルキル基は、それぞれ独立に、重水素、ハロゲン、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択される少なくとも1つで置換されるか又は非置換であり、
〜Rのうちの少なくとも2つは、それぞれ独立に、C〜C40のアリール基である。
【0013】
また、本発明は、(i)陽極、(ii)陰極、及び(iii)前記陽極と前記陰極との間に介在した1層以上の有機物層を含む有機電界発光素子であって、
前記1層以上の有機物層のうちの少なくとも1つは、本発明の化1で示される化合物を含む有機物層であることを特徴とする有機電界発光素子を提供する。
前記有機電界発光素子において、前記化1で示される化合物を含む有機物層は、発光層であることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の化1で示される化合物を有機電界発光素子の発光層材料として採用する場合、従来の発光物質に比べて色純度及び効率を向上させることができる。従って、本発明に係る有機電界発光素子は、発光効率、輝度、電力効率、駆動電圧及び寿命の特性に優れ、これにより、フルカラー有機ELパネルにおいて性能極大化及び寿命向上に大きな効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の化1で示される化合物は、アントラセン誘導体であって、素子特性に優れたアントラセン部分(moiety)と蛍光特性に優れたフルオレンなどの部分(moiety)とが結合されたコア、例えば、インデノアントラセンコアを有しながら、前記コアにアリール基が置換された化合物である。
【0016】
本発明の化1で示される化合物において、R〜Rは、互いに同一又は異なり、それぞれ独立に、水素、重水素、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルキニル基、C〜C40のアリール基、C〜C40のヘテロアリール基、C〜C40のアリールオキシ基、C〜C40のアルキルオキシ基、C〜C40のアリールアミノ基、C〜C40のジアリールアミノ基、C〜C40のアリールアルキル基、C〜C40のシクロアルキル基及びC〜C40のヘテロシクロアルキル基からなる群から選択されたり、又は隣り合う基と縮合脂肪族環、縮合芳香族環、縮合ヘテロ脂肪族環又は縮合ヘテロ芳香族環を形成する基である。
【0017】
また、前記R〜Rにおいて、前記C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルキニル基、C〜C40のアリール基、C〜C40のヘテロアリール基、C〜C40のアリールオキシ基、C〜C40のアルキルオキシ基、C〜C40のアリールアミノ基、C〜C40のジアリールアミノ基、C〜C40のアリールアルキル基、C〜C40のシクロアルキル基及びC〜C40のヘテロシクロアルキル基は、それぞれ独立に、重水素、ハロゲン、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択される少なくとも1つの置換基で置換されるか又は非置換である。
【0018】
さらに、前記R〜Rにおいて、前記C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルキニル基、C〜C40のアリール基、C〜C40のヘテロアリール基、C〜C40のアリールオキシ基、C〜C40のアルキルオキシ基、C〜C40のアリールアミノ基、C〜C40のジアリールアミノ基、C〜C40のアリールアルキル基、C〜C40のシクロアルキル基及びC〜C40のヘテロシクロアルキル基に置換導入される置換基のうち、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基は、それぞれ独立に、重水素、ハロゲン、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択される少なくとも1つの第2の置換基でさらに置換され、又は隣り合う基と縮合脂肪族環、縮合芳香族環、縮合ヘテロ脂肪族環又は縮合ヘテロ芳香族環を形成するか又はスピロ結合することができる。
【0019】
本発明の化1で示される化合物において、R〜Rのうちの2つ以上は、それぞれ独立に、C〜C40のアリール基であり、好ましくは、R〜Rのうちの2つ以上は、それぞれ独立に、下記の化2で示される構造式からなる群から選択されるC〜C40のアリール基である。
【0020】
例えば、前記R〜Rのうち、RとR;又はRとR;又はR、R及びR;又はR、R及びR;又はR、R、R及びRは、それぞれ独立に、下記の化2で示される構造式からなる群から選択されるC〜C40のアリール基であることが好ましいが、これらに限定されない。
【0021】
【化2】

【0022】
式中、k、l、m及びnは、それぞれ独立に、1〜5の整数であり、複数のQは、互いに同一又は異なり、複数のQは、互いに同一又は異なり、複数のQは、互いに同一又は異なり、複数のQは、互いに同一又は異なり、
〜Qは、互いに同一又は異なり、それぞれ独立に、水素、重水素、ハロゲン、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択され、又は隣り合う基と縮合脂肪族環、縮合芳香族環、縮合ヘテロ脂肪族環又は縮合ヘテロ芳香族環を形成する基である。
【0023】
また、前記Q〜Qにおいて、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基は、それぞれ独立に、重水素、ハロゲン、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択される少なくとも1つの第3の置換基でさらに置換されるか又は非置換であることができる。
【0024】
例えば、化2の構造式から選択されるC〜C40のアリール基は、フェニル、ビフェニル、テルフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、フルオレニル、フルオランセニル及びペリレニルからなる群から選択されるアリール基であって、これらのアリール基は、それぞれ独立に、重水素、ハロゲン、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択される少なくとも1つで置換され、又は隣り合う基と縮合脂肪族環、縮合芳香族環、縮合ヘテロ脂肪族環又は縮合ヘテロ芳香族環を形成するか又はスピロ結合することができる。
【0025】
以下、本発明の化1で示される化合物の代表例を挙げるが、本発明の化1で示される化合物は、これらに限定されない。
【0026】
【化3】

【0027】
【化4】

【0028】
【化5】

【0029】
【化6】

【0030】
【化7】

【0031】
【化8】

【0032】
【化9】

【0033】
【化10】

【0034】
【化11】

【0035】
【化12】

【0036】
【化13】

【0037】
本発明の他の側面は、上記のような本発明に係る化1で示される化合物を含む有機発光層に関し、本発明のまた他の側面は、上記の化1で示される化合物を含む有機電界発光素子に関する。
具体的に、本発明に係る有機電界発光素子は、(i)陽極、(ii)陰極、及び(iii)前記陽極と前記陰極との間に介在した1層以上の有機物層を含む有機電界発光素子であって、
前記1層以上の有機物層のうち少なくとも1つは、本発明の化1で示される化合物を含む有機物層であることを特徴とする。
【0038】
本発明の化1で示される化合物を含む有機物層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層のうちの少なくとも1つであることができる。好ましくは、前記化1で示される化合物は、発光層物質として有機電界発光素子に含まれることができ、この場合、有機電界発光素子は、発光効率、輝度、電力効率、熱的安定性及び素子寿命が向上される。より好ましくは、前記化1で示される化合物は、緑色又は青色の発光層物質として有機電界発光素子に含まれることができる。従って、前記化1で示される化合物を含む有機物層は、発光層であることが好ましい。
【0039】
また、本発明に係る有機電界発光素子において、本発明の化1で示される化合物を含む有機物層以外の有機物層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、及び/又は電子輸送層であることができる。
本発明に係る有機電界発光素子としては、例えば、基板、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び陰極が順次積層されるものが挙げられるが、これらに限定されない。前記発光層は、前記化1で示される化合物を含むものである。なお、前記電子輸送層の上には、電子注入層が位置することができる。
【0040】
また、本発明に係る有機電界発光素子は、上記のように陽極、1層以上の有機物層及び陰極が順次積層される構造だけでなく、電極と有機物層との界面に絶縁層又は接着層が挿入される構造であることができる。
本発明に係る有機電界発光素子において、前記化1で示される化合物を含む前記有機物層は、真空蒸着法や溶液塗布法などにより形成することができる。前記溶液塗布法としては、例えば、スピンコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、インクジェット印刷法又は熱転写法などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
本発明に係る有機電界発光素子は、有機物層のうちの少なくとも1つを本発明の化1で示される化合物を含むように形成する以外は、当技術分野で既知の材料及び方法を用いて有機物層及び電極を形成して製造することができる。
例えば、基板としては、シリコンウェハー、石英又はガラス板、金属板、プラスチックフィルム又はシートなどを使用することができる。
陽極物質としては、バナジウム、クロム、銅、亜鉛、金のような金属又はこれらの合金;亜鉛酸化物、インジウム酸化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)のような金属酸化物;ZnO:Al又はSnO:Sbのような金属と酸化物との組み合せ;ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ[3,4−(エチレン−1,2−ジオキシ)チオフェン](PEDT)、ポリピロール、ポリアニリンのような伝導性ポリマー;又はカーボンブラックなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】
陰極物質としては、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタニウム、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、スズ又は鉛のような金属又はこれらの合金;LiF/Al又はLiO/Alのような多層構造物質などが挙げられるが、これらに限定されない。
また、正孔注入層、正孔輸送層及び電子輸送層は、特に限定されず、当業界で周知のものを使用することができる。
【0043】
以下、実施例を挙げて本発明を詳述する。但し、下記の実施例は、本発明の例示に過ぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。
[反応式1]
【0044】
【化14】

【0045】
合成例1−1:反応式1のブロモ−2−(7−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)−安息香酸の製造
ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン40g(1eq、0.146mol)と2−ブロモ無水フタル酸36.5g(1.1eq、0.161mol)とを反応容器に入れ、ジクロロメタン1.5lを加えた。0℃で塩化アルミニウム29.2g(1.5eq、0.219mol)を徐々に加えた後、常温に昇温し、12時間攪拌した。反応終了後、0℃の温度下で反応物に蒸留水を徐々に加えた後、過量のジクロロメタン抽出を行い、蒸留水で数回洗浄した。溶媒を除去した後、生成された固体をヘキサン2lの容器に入れて洗浄した後、ろ過し、乾燥して、ブロモ−2−(7−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)−安息香酸59.8g(収率:82%)を得た。
1H-NMR: 8.44 (t, 2H), 8.23 (d, 1H), 7.96 (m, 5H), 7.72 (m, 5H), 7.55(t, 1H), 1.67 (s, 6H).
【0046】
合成例1−2:反応式1の9−ブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオンの製造
ブロモ−2−(7−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)−安息香酸20g(1eq、0.0399mol)をフラスコに入れ、ポリリン酸50mlを加えた。2時間かけて140℃に加熱攪拌した。50℃以下に冷やした後、蒸留水を徐々に加えた。生成された固体をろ過した後、少量のメタノールで洗浄し、乾燥して、9−ブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオン15g(収率:78%)を得た。
1H-NMR: 8.29 (t, 3H), 8.09 (s, 2H), 7.85 (d, 2H), 7.72 (m, 2H), 1.67 (s, 6H).
【0047】
合成例1−3:反応式1の9−ブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオールの製造
2−ブロモナフタレン4.96g(2.2eq、0.054mol)をフラスコに入れ、THF200mlを加えて溶解させた。−78℃でn−BuLi38.4ml(2.5eq、0.06mol)を徐々に滴下した。1時間攪拌した後、9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオン11.8g(1eq、0.024mol)を加えた。常温で17時間攪拌した。反応終了後、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した後、カラムクロマトグラフィを通じて9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール13.8g(収率:78%)を得た。
1H-NMR: 8.02 (d, 3H), 7.95 (d, 2H), 7.61 (s, 2H), 7.64 (m, 9H), 7.46(s, 2H), 7.19(d, 2H), 1.67 (s, 6H).
【0048】
合成例1−4:反応式1の9−ブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 1)の製造
9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール10g(1eq、0.013mol)とヨウ化カリウム21.58g(10eq、0.13mol)、次亜リン酸ナトリウム19.61g(16.5eq、0.223mol)をフラスコに入れ、酢酸500mlを加えた。5時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液を過量の蒸留水に投入して固体を生成し、洗浄した後、ろ過し、カラムクロマトグラフィを通じて9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 1)6.9g(収率:76%)を得た。
1H-NMR: 8.11 (d, 3H), 8.02 (d, 2H), 7.95 (d, 2H), 7.61 (s, 2H), 7.64 (m, 4H), 7.46(s, 2H), 7.19(d, 2H), 1.67 (s, 6H).
[反応式2]
【0049】
【化15】

【0050】
合成例1−5:反応式2のEMI 2の製造
合成例1−3における2−ブロモナフタレンに代えて2−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレンを使用することでEMI 2を得た。
成分分析:C, 84.00; H, 5.45; Br, 10.54/ HRMS [M]+: 758.
[反応式3]
【0051】
【化16】

【0052】
合成例1−6:反応式3のEMI 3の製造
合成例1−3における2−ブロモナフタレンに代えて4−ブロモビフェニルを使用することでEMI 3を得た。
成分分析: C, 83.3; H, 4.91, Br, 11.79/ HRMS [M]+: 678.
[反応式4]
【0053】
【化17】

【0054】
合成例1−7:反応式4のEMI 4の製造
合成例1−3における2−ブロモナフタレンに代えて3−ブロモフルオランテンを使用することでEMI 4を得た。
成分分析:C, 85.37; H, 4.30, Br, 10.33/ HRMS [M]+: 774.
【0055】
合成例1−8:化合物Inv 1−1の製造
合成例1−4で得た9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 1)10g(1eq、0.016mol)とナフタレン−2−イルボロン酸3.2g(1.2eq、0.019mol)、Pd(PPh0.65g(0.03eq、5.7mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液15mlとトルエン150mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 1−1(13,13−ジメチル−6,9,11−トリ(ナフタレン−2−イル)−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン)9.5g(収率:88.7%)を得た。
Inv 1-1: 成分分析: C, 94.61; H, 5.39/ HRMS [M]+: 672.
【0056】
合成例1−9〜合成例1−27:化合物Inv 1−2〜化合物Inv 1−20の製造
合成例1−8の化合物Inv 1−1の製造方法と同様に合成することで淡黄色の固体を得た。
Inv 1-2: 成分分析: C, 94.61; H, 5.39/ HRMS [M]+: 672.
Inv 1-3: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 772
Inv 1-4: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 722
Inv 1-5: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 1-6: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 1-7: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 1-8: 成分分析: C, 94.27; H, 5.73/ HRMS [M]+: 738
Inv 1-9: 成分分析: C, 94.85; H, 5.15/ HRMS [M]+: 860
Inv 1-10: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
Inv 1-11: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
Inv 1-12: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
Inv 1-13: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 798
Inv 1-14: 成分分析: C, 94.78; H, 5.22/ HRMS [M]+: 848
Inv 1-15: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 799
Inv 1-16: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
Inv 1-17: 成分分析: C, 94.87; H, 5.13, HRMS [M]+: 746
Inv 1-18: 成分分析: C, 94.94; H, 5.06/ HRMS [M]+: 796
Inv 1-19: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
Inv 1-20: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
【0057】
合成例1−28:Inv 1−21の製造
合成例1−5で得た9−ブロモ−6,11−ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 2)10g(1eq、0.014mol)とナフタレン−2−イルボロン酸3.0g(1.2eq、0.016mol)、Pd(PPh0.6g(0.03eq、5.1mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液15mlとトルエン150mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 1−21 9.3g(収率:83%)を得た。
Inv 1-21: 成分分析 : C, 93.99; H, 6.01/ HRMS [M]+: 804
【0058】
合成例1−29〜合成例1−47:化合物Inv 1−22〜化合物Inv 1−40の製造
合成例1−28の化合物Inv 1−21の製造方法と同様に合成することで淡黄色の固体を得た。
Inv 1-22: 成分分析: C, 93.99; H, 6.01/ HRMS [M]+: 804
Inv 1-23: 成分分析: C, 94.11; H, 5.89/ HRMS [M]+: 854
Inv 1-24: 成分分析: C, 94.11; H, 5.89/ HRMS [M]+: 854
Inv 1-25: 成分分析: C, 93.94; H, 6.06/ HRMS [M]+: 830
Inv 1-26: 成分分析: C, 93.94; H, 6.06/ HRMS [M]+: 830
Inv 1-27: 成分分析: C, 93.94; H, 6.06/ HRMS [M]+: 830
Inv 1-28: 成分分析: C, 93.75; H, 6.25/ HRMS [M]+: 870
Inv 1-29: 成分分析: C, 94.32; H, 5.68/ HRMS [M]+: 992
Inv 1-30: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 1-31: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 1-32: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 1-33: 成分分析: C, 94.16; H, 5.84/ HRMS [M]+: 930
Inv 1-34: 成分分析: C, 94.25; H, 5.75/ HRMS [M]+: 980
Inv 1-35: 成分分析: C, 94.16; H, 5.84/ HRMS [M]+: 930
Inv 1-36: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 1-37: 成分分析: C, 94.27; H, 5.73/ HRMS [M]+: 878
Inv 1-38: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 928
Inv 1-39: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 1-40: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
【0059】
合成例1−48:化合物Inv 1−41の製造
合成例1−6で得た9−ブロモ−6,11−ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 3)10g(1eq、0.014mol)とナフタレン−2−イルボロン酸3.0g(1.2eq、0.016mol)、Pd(PPh0.6g(0.03eq、5.1mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液15mlとトルエン150mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 1−41 9.3g(収率:83%)を得た。
Inv 1-41: 成分分析 : C, 93.99; H, 6.01/ HRMS [M]+: 804
【0060】
合成例1−49〜合成例1−57:化合物Inv 1−42〜化合物Inv 1−50の製造
合成例1−48の化合物Inv 1−41の製造方法と同様に合成することで淡黄色の固体を得た。
Inv 1-42: 成分分析: C, 93.99; H, 6.01/ HRMS [M]+: 804
Inv 1-43: 成分分析: C, 94.54; H, 5.46/ HRMS [M]+: 774
Inv 1-44: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 750
Inv 1-45: 成分分析: C, 94.14; H, 5.86/ HRMS [M]+: 790
Inv 1-46: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 750
Inv 1-47: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 912
Inv 1-48: 成分分析: C, 94.46; H, 5.54/ HRMS [M]+: 800
Inv 1-49: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 799
Inv 1-50: 成分分析: C, 94.78; H, 5.22/ HRMS [M]+: 848
【0061】
合成例1−58:化合物Inv 1−51の製造
合成例1−7で得た9−ブロモ−6,11−ジ(フルオランテン−3−イル)−13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 4)10g(1eq、0.012mol)とナフタレン−2−イルボロン酸2.9g(1.2eq、0.015mol)、Pd(PPh0.52g(0.03eq、4.6mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液15mlとトルエン150mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 1−51 7.8g(収率:80%)を得た。
Inv 1-51: 成分分析 : C, 95.09; H, 4.91/ HRMS [M]+: 820
【0062】
合成例1−59〜合成例1−67:化合物Inv 1−52〜化合物Inv 1−60の製造
合成例1−58の化合物Inv 1−51の製造方法と同様に合成することで淡黄色の固体を得た。
Inv 1-52: 成分分析: C, 94.78; H, 5.22/ HRMS [M]+: 848
Inv 1-53: 成分分析: C, 95.14; H, 4.86/ HRMS [M]+: 870
Inv 1-54: 成分分析: C, 95.00; H, 5.00/ HRMS [M]+: 846
Inv 1-55: 成分分析: C, 94.77; H, 5.23/ HRMS [M]+: 886
Inv 1-56: 成分分析: C, 95.00; H, 5.00/ HRMS [M]+: 846
Inv 1-57: 成分分析: C, 95.21; H, 4.79/ HRMS [M]+: 1008
Inv 1-58: 成分分析: C, 95.06; H, 4.94/ HRMS [M]+: 896
Inv 1-59: 成分分析: C, 95.27; H, 4.73/ HRMS [M]+: 894
Inv 1-60: 成分分析: C, 95.31; H, 4.69/ HRMS [M]+: 944
[反応式5]
【0063】
【化18】

【0064】
合成例2−1:反応式5の2−(7−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)安息香酸の製造
2−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン40g(1eq、0.146mol)と無水フタル酸23.8g(1.1eq、0.16mol)を反応容器に入れ、ジクロロメタン1lを加えた。0℃で塩化アルミニウム29.2g(1.5eq、0.219mol)を徐々に加えた後、常温に昇温し、12時間攪拌した。反応終了後、0℃の温度下で反応物に蒸留水を徐々に加えた後、過量のジクロロメタン抽出を行い、蒸留水で数回洗浄した。溶媒を除去した後、生成された固体をヘキサン2lの容器に入れ、洗浄した後、ろ過し、乾燥して、2−(7−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)安息香酸50.4g(収率:82%)を得た。
1H-NMR: 8.44 (t, 1H), 8.23 (d, 1H), 7.96 (m, 6H), 7.72 (m, 5H), 7.55(t, 1H), 1.67 (s, 6H).
【0065】
合成例2−2:反応式5の2−ブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオンの製造
2−(7−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)安息香酸20g(1eq、0.047 mol)をフラスコに入れ、ポリリン酸50mlを加えた。2時間かけて140℃に加熱した。50℃以下に冷やした後、蒸留水を徐々に加えた。生成された固体をろ過した後、少量のメタノールで洗浄し、乾燥して、2−ブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオン16.6g(収率:81%)を得た。
1H-NMR: 8.29 (t, 2H), 8.09 (s, 2H), 7.85 (d, 2H), 7.72 (m, 3H), 1.67 (s, 6H).
【0066】
合成例2−3:反応式5の2−ブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオールの製造
2−ブロモナフタレン4.96g(2.2eq、0.054mol)をフラスコに入れ、THF200mlを加えて溶解させた。−78℃でn−BuLi38.4ml(2.5eq、0.06mol)を徐々に滴下した。1時間攪拌した後、2−ブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオン10g(1eq、0.024mol)を加えた。常温で17時間攪拌した。反応終了後、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した後、カラムクロマトグラフィを通じて2−ブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール11.38g(収率:72%)を得た。
1H-NMR: 8.02 (d, 2H), 7.95 (d, 2H), 7.61 (s, 2H), 7.64 (m, 10H), 7.46(s, 2H), 7.19(d, 2H), 1.67 (s, 6H).
【0067】
合成例2−4:反応式5の2−ブロモ−13,13−ジメチル−6−11−ジ(ナフタレン−2−イル)−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI−5)の製造
2−ブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール5g(1eq、0.0075mol)とヨウ化カリウム12.45g(10eq、0.075mol)、次亜リン酸ナトリウム6g(5eq、0.037mol)をそれぞれフラスコに入れ、酢酸200mlを加えた。5時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液を過量の蒸留水に投入して固体を生成し、洗浄した後、ろ過し、カラムクロマトグラフィを通じて3.56g(収率:76%)を得た。
1H-NMR: 8.11 (d, 2H), 8.02 (d, 2H), 7.95 (d, 2H), 7.61 (s, 2H), 7.64 (m, 5H), 7.46(s, 2H), 7.19(d, 2H), 1.67 (s, 6H).
[反応式6]
【0068】
【化19】

【0069】
合成例2−5:反応式6のEMI 6の製造
合成例2−3における2−ブロモナフタレンに代えて2−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレンを使用することでEMI 6を得た。
成分分析: C, 84.00; H, 5.45; Br, 10.54/ HRMS [M]+: 758.
[反応式7]
【0070】
【化20】

【0071】
合成例2−6:反応式7のEMI 7の製造
合成例2−3における2−ブロモナフタレンに代えて4−ブロモビフェニルを使用することでEMI 7を得た。
成分分析: C, 83.3; H, 4.91, Br, 11.79/ HRMS [M]+: 678.
[反応式8]
【0072】
【化21】

【0073】
合成例2−7:反応式8のEMI 8の製造
合成例2−3における2−ブロモナフタレンに代えて3−ブロモフルオランテンを使用することでEMI 8を得た。
成分分析: C, 85.37; H, 4.30, Br, 10.33/ HRMS [M]+: 774.
【0074】
合成例2−8:化合物Inv 2−1の製造
合成例2−4で得た2−ブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 5)10g(1eq、0.014mol)とナフタレン−2−イルボロン酸3.0g(1.2eq、0.016mol)、Pd(PPh0.6g(0.03eq、5.1mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液15mlとトルエン150mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 2−1 9.3g(収率:83%)を得た。
1H-NMR: 8.11 (d, 3H), 8.02 (d, 3H), 7.95 (d, 3H), 7.61 (m, 5H), 7.64 (m, 5H), 7.46(m, 3H), 7.19(d, 2H), 1.67 (s, 6H).
成分分析: C, 94.61; H, 5.39/ HRMS [M]+: 672.
【0075】
合成例2−9:化合物Inv 2−2の製造
合成例2−4で得た2−ブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 5)10g(1eq、0.014mol)と10−(ナフタレン−2−イル)アントラセン−9−イルボロン酸6.5g(1.2eq、0.016mol)、Pd(PPh0.6g(0.03eq、5.1mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液15mlとトルエン150mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 2−2 10.4g(収率:82%)を得た。
1H-NMR: 8.11 (m, 6H), 7.95 (m, 6H), 7.61 (m, 4H), 7.64 (s, 5H), 7.46(m, 6H), 7.19(m, 4H), 1.67 (s, 6H).
成分分析: C, 94.61; H, 5.39/ HRMS [M]+: 672.
【0076】
合成例2−10:化合物Inv 2−3の製造
合成例2−4で得た2−ブロモ−13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 5)10g(1eq、0.014mol)と3−(ナフタレン−2−イル)フェニルボロン酸4.7g(1.2eq、0.016mol)、Pd(PPh0.6g(0.03eq、5.1mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液15mlとトルエン150mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 2−3 9.9g(収率:88%)を得た。
1H-NMR: 8.11 (m, 6H), 7.95 (m, 6H), 7.61 (m, 4H), 7.64 (s, 5H), 7.46(m, 6H), 7.27 (d, 3H), 7.19(m, 4H), 1.67 (s, 6H).
成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 772
【0077】
合成例2−11〜合成例2−19:化合物Inv 2−4〜化合物Inv 2−12の製造
合成例2−8の化合物Inv 2−1の製造方法と同様に合成することで淡黄色の固体を得た。
Inv 2-4: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 2-5: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 2-6: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 2-7: 成分分析: C, 94.27; H, 5.73/ HRMS [M]+: 738
Inv 2-8: 成分分析: C, 94.85; H, 5.15/ HRMS [M]+: 860
Inv 2-9: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 746
Inv 2-10: 成分分析: C, 94.87; H, 5.13/ HRMS [M]+: 746
Inv 2-11: 成分分析: C, 94.94; H, 5.06/ HRMS [M]+: 796
Inv 2-12: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
【0078】
合成例2−20:化合物Inv 2−13の製造
合成例2−5で得た6,11−ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 6)10g(1eq、0.014mol)とナフタレン−2−イルボロン酸3.0g(1.2eq、0.016mol)、Pd(PPh0.6g(0.03eq、5.1mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液15mlとトルエン150mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 1−21 9.3g(収率:83%)を得た。
Inv 2-13: 成分分析: C, 93.99; H, 6.01/ HRMS [M]+: 804
【0079】
合成例2−21〜合成例2−31:化合物Inv 2−14〜化合物Inv 2−24の製造
合成例2−20の化合物Inv 2−13の製造方法と同様に合成することで淡黄色の固体を得た。
Inv 2-14: 成分分析: C, 93.99; H, 6.01/ HRMS [M]+: 804
Inv 2-15: 成分分析: C, 94.11; H, 5.89/ HRMS [M]+: 854
Inv 2-16: 成分分析: C, 93.94; H, 6.06/ HRMS [M]+: 830
Inv 2-17: 成分分析: C, 93.94; H, 6.06/ HRMS [M]+: 830
Inv 2-18: 成分分析: C, 93.94; H, 6.06/ HRMS [M]+: 830
Inv 2-19: 成分分析: C, 93.75; H, 6.25/ HRMS [M]+: 870
Inv 2-20: 成分分析: C, 94.27; H, 5.73/ HRMS [M]+: 992
Inv 2-21: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 879
Inv 2-22: 成分分析: C, 94.27; H, 5.73/ HRMS [M]+: 878
Inv 2-23: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 928
Inv 2-24: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
【0080】
合成例2−32:化合物Inv 2−25の製造
合成例2−6で得た9−ブロモ−6,11−ビス(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)−13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 7)10g(1eq、0.014mol)とナフタレン−2−イルボロン酸3.0g(1.2eq、0.016mol)、Pd(PPh0.6g(0.03eq、5.1mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液15mlとトルエン150mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 2−25 9.3g(収率:83%)を得た。
Inv 2-25: 成分分析 : C, 93.99; H, 6.01/ HRMS [M]+: 804
【0081】
合成例2−33〜合成例2−43:化合物Inv 2−26〜化合物Inv 2−36の製造
合成例2−32の化合物Inv 2−25の製造方法と同様に合成することで淡黄色の固体を得た。
Inv 2-26: 成分分析: C, 93.99; H, 6.01/ HRMS [M]+: 804
Inv 2-27: 成分分析: C, 94.54; H, 5.46/ HRMS [M]+: 774
Inv 2-28: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 750
Inv 2-29: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 750
Inv 2-30: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 750
Inv 2-31: 成分分析: C, 94.14; H, 5.86/ HRMS [M]+: 790
Inv 2-32: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 912
Inv 2-33: 成分分析: C, 94.46; H, 5.54/ HRMS [M]+: 800
Inv 2-34: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 799
Inv 2-35: 成分分析: C, 94.78; H, 5.22/ HRMS [M]+: 848
Inv 2-36: 成分分析: C, 94.46; H, 5.54/ HRMS [M]+: 800
【0082】
合成例2−44:化合物Inv 2−37の製造
合成例2−7で得た9−ブロモ−6,11−ジ(フルオランテン−3−イル)−13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 8)10g(1eq、0.012mol)とナフタレン−2−イルボロン酸2.9g(1.2eq、0.015mol)、Pd(PPh0.52g(0.03eq、4.6mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液15mlとトルエン150mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 2−37 7.8g(収率:80%)を得た。
Inv 2-37: 成分分析: C, 95.09; H, 4.91/ HRMS [M]+: 820
【0083】
合成例2−45〜合成例2−55:化合物Inv 2−38〜化合物Inv 2−48の製造
合成例2−44の化合物Inv 2−37の製造方法と同様に合成することで淡黄色の固体を得た。
Inv 2-38: 成分分析: C, 94.78; H, 5.22/ HRMS [M]+: 848
Inv 2-39: 成分分析: C, 95.14; H, 4.86/ HRMS [M]+: 870
Inv 2-40: 成分分析: C, 95.00; H, 5.00/ HRMS [M]+: 846
Inv 2-41: 成分分析: C, 95.00; H, 5.00/ HRMS [M]+: 846
Inv 2-42: 成分分析: C, 95.00; H, 5.00/ HRMS [M]+: 846
Inv 2-43: 成分分析: C, 94.77; H, 5.23/ HRMS [M]+: 886
Inv 2-44: 成分分析: C, 95.00; H, 5.00/ HRMS [M]+: 846
Inv 2-45: 成分分析: C, 95.21; H, 4.79/ HRMS [M]+: 1008
Inv 2-46: 成分分析: C, 95.06; H, 4.94/ HRMS [M]+: 896
Inv 2-47: 成分分析: C, 95.27; H, 4.73/ HRMS [M]+: 894
Inv 2-48: 成分分析: C, 95.31; H, 4.69/ HRMS [M]+: 944
[反応式9]
【0084】
【化22】

【0085】
合成例3−1:反応式9の2−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)安息香酸の製造
9,9−ジメチル−9H−フルオレン40g(1eq、0.146mol)と無水フタル酸36.5g(1.1eq、0.161mol)を反応容器に入れ、ジクロロメタン1.5lを加えた。0℃で塩化アルミニウム29.2g(1.5eq、0.219mol)を徐々に加えた後、常温に昇温し、12時間攪拌した。反応終了後、0℃の温度下で反応物に蒸留水を徐々に加えた後、過量のジクロロメタン抽出を行い、蒸留水で数回洗浄した。溶媒を除去した後、生成された固体をヘキサン2lの容器に入れ、洗浄した後、ろ過し、乾燥して、2−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)安息香酸59.8g(収率:82%)を得た。
1H-NMR: 8.44 (t, 2H), 8.23 (d, 1H), 7.96 (m, 5H), 7.72 (m, 5H), 7.55(t, 1H), 1.67 (s, 6H).
【0086】
合成例3−2:反応式9の13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオン(EMI 9)の製造
2−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)安息香酸20g(1eq、0.0399mol)をフラスコに入れ、ポリリン酸50mlを加えた。2時間かけて140℃に加熱攪拌した。50℃以下に冷やした後、蒸留水を徐々に加えた。生成された固体をろ過した後、少量のメタノールで洗浄し、乾燥して、13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオン(EMI−9)15g(収率:78%)を得た。
1H-NMR: 8.29 (t, 3H), 8.09 (s, 2H), 7.85 (d, 2H), 7.72 (m, 2H), 1.67 (s, 6H).
[反応式10]
【0087】
【化23】

【0088】
合成例3−3:反応式10の2−(9,9’−スピロビ[フルオレン]−2−イルカルボニル)安息香酸の製造
スピロフルオレン10g(1eq、0.06mol)と無水フタル酸10.2g(1.1eq、0.069mol)を反応容器に入れ、ジクロロメタン1lを加えた。0℃で塩化アルミニウム13.8g(1.5eq、0.1mol)を徐々に加えた後、常温に昇温し、12時間攪拌した。反応終了後、0℃の温度下で反応物に蒸留水を徐々に加えた後、過量のジクロロメタン抽出を行い、蒸留水で数回洗浄した。溶媒を除去した後、生成された固体をヘキサン2lの容器に入れ、洗浄した後、ろ過し、乾燥して、2−(9,9’−スピロビ[フルオレン]−2−イルカルボニル)安息香酸22g(収率:82%)を得た。
1H-NMR: 8.44 (t, 2H), 8.23 (d, 1H), 7.96 (m, 5H), 7.72 (m, 5H), 7.55(t, 1H), 1.67 (s, 6H).
【0089】
合成例3−4:反応式10のスピロ[フルオレン−9,13’−インデノ[1,2−b]アントラセン]−6’,11’−ジオン(EMI 10)の製造
2−(9,9’−スピロビ[フルオレン]−2−イルカルボニル)安息香酸20g(1eq、0.04mol)をフラスコに入れ、ポリリン酸50mlを加えた。2時間かけて140℃に加熱攪拌した。50℃以下に冷やした後、蒸留水を徐々に加えた。生成された固体をろ過した後、少量のメタノールで洗浄し、乾燥して、スピロ[フルオレン−9,13’−インデノ[1,2−b]アントラセン]−6’,11’−ジオン(EMI 10)15g(収率:78%)を得た。
1H-NMR: 8.29 (t, 3H), 8.09 (s, 2H), 7.85 (d, 2H), 7.72 (m, 2H), 1.67 (s, 6H).
【0090】
合成例3−5:化合物Inv 3−1の製造
2−ブロモナフタレン5.3g(2.2eq、0.067mol)をフラスコに入れ、THF200mlを加えて溶解させた後、−78℃でn−BuLi45.3ml(2.5eq、0.075mol)を徐々に滴下した。1時間攪拌した後、合成例3−2で得た13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオン(EMI 9)10g(1eq、0.03mol)を加え、常温で17時間攪拌した。反応終了後、蒸留水で洗浄し、酢酸エチルで抽出した後、カラムクロマトグラフィを通じて13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール11.38g(収率:72%)を得た。
13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール5g(1eq、0.0075mol)とヨウ化カリウム12.45g(10eq、0.075mol)、次亜リン酸ナトリウム6g(5eq、0.037mol)をそれぞれフラスコに入れ、酢酸200mlを加えた後、5時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液を過量の蒸留水に投入して固体を生成し、洗浄した後、ろ過し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物13,13−ジメチル−6,11−ジ(ナフタレン−2−イル)−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン3.56g(収率:76%)を得た。
Inv 3-1: 成分分析: C, 94.47; H, 5.53/ HRMS [M]+: 546
【0091】
合成例3−6〜合成例3−33:化合物Inv 3−2〜化合物Inv 3−29の製造
合成例3−5の化合物Inv 3−1の製造方法と同様に合成することで淡黄色の固体を得た。
Inv 3-2: 成分分析: C, 94.28; H, 5.72/ HRMS [M]+: 598
Inv 3-3: 成分分析: C, 94.28; H, 5.72/ HRMS [M]+: 678
Inv 3-4: 成分分析: C, 94.28; H, 5.72/ HRMS [M]+: 598
Inv 3-5: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 646
Inv 3-6: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 646
Inv 3-7: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 3-8: 成分分析: C, 94.47; H, 5.53/ HRMS [M]+: 546
Inv 3-9: 成分分析: C, 95.07; H, 4.93/ HRMS [M]+: 694
Inv 3-10: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 3-11: 成分分析: C, 95.18; H, 4.82/ HRMS [M]+: 794
Inv 3-12: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 646
Inv 3-13: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 750
Inv 3-14: 成分分析: C, 94.98; H, 5.02/ HRMS [M]+: 922
Inv 3-15: 成分分析: C, 95.18; H, 4.82/ HRMS [M]+: 668
Inv 3-16: 成分分析: C, 94.97; H, 5.03/ HRMS [M]+: 720
Inv 3-17: 成分分析: C, 94.46; H, 5.54/ HRMS [M]+: 800
Inv 3-18: 成分分析: C, 94.97; H, 5.03/ HRMS [M]+: 720
Inv 3-19: 成分分析: C, 95.28; H, 4.72/ HRMS [M]+: 768
Inv 3-20: 成分分析: C, 95.07; H, 4.93/ HRMS [M]+: 694
Inv 3-21: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 3-22: 成分分析: C, 95.18; H, 4.82/ HRMS [M]+: 794
Inv 3-23: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 646
Inv 3-24: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 750
Inv 3-25: 成分分析: C, 94.98; H, 5.02/ HRMS [M]+: 922
Inv 3-26: 成分分析: C, 95.18; H, 4.82/ HRMS [M]+: 668
Inv 3-27: 成分分析: C, 94.97; H, 5.03/ HRMS [M]+: 720
Inv 3-28: 成分分析: C, 94.46; H, 5.54/ HRMS [M]+: 800
Inv 3-29: 成分分析: C, 94.97; H, 5.03/ HRMS [M]+: 720
[反応式11]
【0092】
【化24】

【0093】
合成例4−1:反応式11の4−ブロモ−2−(7−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)安息香酸の製造
2−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン40g(1eq、0.146mol)と2−ブロモ無水フタル酸36.5g(1.1eq、0.161mol)を反応容器に入れ、ジクロロメタン1.5lを加えた。0℃で塩化アルミニウム29.2g(1.5eq、0.219mol)を徐々に加えた後、常温に昇温し、12時間攪拌した。反応終了後、0℃の温度下で反応物に蒸留水を徐々に加えた後、過量のジクロロメタン抽出を行い、蒸留水で数回洗浄した。溶媒を除去した後、生成された固体をヘキセン2lの容器に入れ、洗浄した後、ろ過し、乾燥して、4−ブロモ−2−(7−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)−安息香酸59.8g(収率:82%)を得た。
1H-NMR: 8.44 (t, 1H), 8.23 (d, 1H), 7.96 (m, 5H), 7.72 (m, 5H), 7.55(t, 1H), 1.67 (s, 6H).
【0094】
合成例4−2:反応式11の2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオンの製造
4−ブロモ−2−(7−ブロモ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)−安息香酸20g(1eq、0.0399mol)をフラスコに入れ、ポリリン酸50mlを加えた。2時間かけて140℃に加熱攪拌した。50℃以下に冷やした後、蒸留水を徐々に加えた。生成された固体をろ過した後、少量のメタノールで洗浄し、乾燥して、2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオン15g(収率:78%)を得た。
1H-NMR: 8.29 (t, 2H), 8.09 (s, 2H), 7.85 (d, 2H), 7.72 (m, 2H), 1.67 (s, 6H).
【0095】
合成例4−3:反応式11の2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオールの製造
2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオン20g(1eq、0.041mol)をフラスコに入れ、MeOH150mlを加えた。0℃で水素化ホウ素ナトリウム6.2g(4eq、0.164mol)を徐々に加えた。5時間攪拌した後、氷水を徐々に加えた。MCで抽出した後、Hex再結晶して、2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール15g(収率:78%)を得た。
HRMS [M]+: calcd 486.6, found 485.97.
【0096】
合成例4−4:反応式11の2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−11(13H)−オンの製造
2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール15g(1eq、0.003mol)をフラスコに入れ、5N HCl100mlを加えた。5時間加熱攪拌した後、生成された固体をろ過し、蒸留水で数回洗浄した。自然乾燥して、2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−11(13H)−オン13.2g(収率:92%)を得た。
HRMS [M]+: calcd 468.18, found 465.9
【0097】
合成例4−5:反応式11の2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 11)の製造
2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−11(13H)−オン13g(1eq、0.027mol)をフラスコに入れ、IPA200mlを加えた。0℃で水素化ホウ素ナトリウム3.1g(3eq、0.081mol)を徐々に加えた後、100℃に加熱攪拌した。24〜36時間攪拌した後、常温に冷やし、氷水を徐々に加えた。生成された固体をろ過した後、蒸留水で数回洗浄し、乾燥した。カラムクロマトグラフィを通じて2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 11)8.5g(収率:70%)を得た。
HRMS [M]+: calcd 452.1 found 449.9.
[反応式12]
【0098】
【化25】

【0099】
合成例4−6:反応式12の2,9−ジブロモ−6,11,13,13−テトラメチル−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオールの製造
2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオン10g(1eq、0.02mol)をフラスコに入れ、THF200mlを加えた。0℃でメチルリチウム1g(2.2eq、0.045mol)を徐々に加えた後、60℃に加熱攪拌した。12時間攪拌した後、常温に冷やし、氷水を徐々に加えた。MCで抽出した後、蒸留水で数回洗浄した。溶媒を除去した後、カラムクロマトグラフィを通じて2,9−ジブロモ−6,11,13,13−テトラメチル−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール2.5g(収率:25%)を得た。
成分分析: C, 58.39; H, 4.31; Br, 31.08, O. 6.22/ HRMS [M]+: 514.
【0100】
合成例4−7:反応式12の2,9−ジブロモ−6,11,13,13−テトラメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 12)の製造
2,9−ジブロモ−6,11,13,13−テトラメチル−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール2.5gを、合成例2−4と同様にして2,9−ジブロモ−6,11,13,13−テトラメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 12)を得た。
成分分析: C, 62.53; H, 4.20; Br, 33.28/ HRMS [M]+: 477.
[反応式13]
【0101】
【化26】

【0102】
合成例4−8:反応式13の2,9−ジブロモ−6,11−ジ−tert−ブチル−13,13−ジメチル−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオールの製造
合成例4−6と同様にして2,9−ジブロモ−6,11−ジ−tert−ブチル−13,13−ジメチル−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール3.2g(収率:20%)を得た。
成分分析: C, 62.22; H, 5.73; Br, 27.71; O, 5.35/ HRMS [M]+: 598.
【0103】
合成例4−9:反応式13の2,9−ジブロモ−6,11,13,13−テトラメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 13)の製造
合成例4−7と同様にして2,9−ジブロモ−6,11,13,13−テトラメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン2g(収率:77%)を得た。
成分分析: C, 65.97; H, 5.71; Br, 28.31/ HRMS [M]+: 564.
【0104】
合成例4−10:化合物Inv 4−1の製造
合成例4−5で得た2,9−ジブロモ−13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(EMI 11)10g(1eq、0.022mol)とナフタレン−2−イルボロン酸6.2g(2.2eq、0.048mol)、Pd(PPh0.76g(0.03eq、6.6mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液20mlとトルエン300mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 4−1 9.96g(収率:83%)を得た。
Inv 4-1: 成分分析: C, 94.47; H, 5.53/ HRMS [M]+: 546
【0105】
合成例4−11〜合成例4−39:化合物Inv 4−2〜化合物Inv 4−30の製造
合成例4−10の化合物Inv 4−1の製造方法と同様に合成することで淡黄色の固体を得た。
Inv 4-2: 成分分析: C, 94.47; H, 5.53/ HRMS [M]+: 546
Inv 4-3: 成分分析: C, 94.79; H, 5.21/ HRMS [M]+: 696
Inv 4-4: 成分分析: C, 94.28; H, 5.72/ HRMS [M]+: 698
Inv 4-5: 成分分析: C, 94.28; H, 5.72/ HRMS [M]+: 698
Inv 4-6: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 750
Inv 4-7: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 4-8: 成分分析: C, 95.07; H, 4.93/ HRMS [M]+: 694
Inv 4-9: 成分分析: C, 93.76; H, 6.24/ HRMS [M]+: 678
Inv 4-10: 成分分析: C, 94.98; H, 5.02/ HRMS [M]+: 923
Inv 4-11: 成分分析: C, 94.04; H, 5.96/ HRMS [M]+: 574
Inv 4-12: 成分分析: C, 94.04; H, 5.96/ HRMS [M]+: 574
Inv 4-13: 成分分析: C, 94.44; H, 5.56/ HRMS [M]+: 724
Inv 4-14: 成分分析: C, 93.89; H, 6.11/ HRMS [M]+: 626
Inv 4-15: 成分分析: C, 93.89; H, 6.11/ HRMS [M]+: 626
Inv 4-16: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 778
Inv 4-17: 成分分析: C, 94.18; H, 5.82/ HRMS [M]+: 726
Inv 4-18: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 722
Inv 4-19: 成分分析: C, 93.44; H, 6.56/ HRMS [M]+: 706
Inv 4-20: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 951
Inv 4-21: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 750
Inv 4-22: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 4-23: 成分分析: C, 95.07; H, 4.93/ HRMS [M]+: 694
Inv 4-24: 成分分析: C, 93.76; H, 6.24/ HRMS [M]+: 678
Inv 4-25: 成分分析: C, 94.98; H, 5.02/ HRMS [M]+: 923
Inv 4-26: 成分分析: C, 94.04; H, 5.96/ HRMS [M]+: 574
Inv 4-27: 成分分析: C, 94.04; H, 5.96/ HRMS [M]+: 574
Inv 4-28: 成分分析: C, 94.44; H, 5.56/ HRMS [M]+: 724
Inv 4-29: 成分分析: C, 93.89; H, 6.11/ HRMS [M]+: 626
Inv 4-30: 成分分析: C, 93.89; H, 6.11/ HRMS [M]+: 626
[反応式14]
【0106】
【化27】

【0107】
合成例5−1:反応式14の2,2’−ジブロモビフェニルの製造
1,2−ジブロモベンゼン10g(1eq、0.042mol)をフラスコに入れ、THF150mlを加えた。−78℃でn−ブチルリチウム14.2ml(0.5eq、0.021mol)を徐々に加えた後、常温に昇温した。1時間攪拌した後、蒸留水を加え、1分間攪拌した。Hex抽出し、溶媒を除去した後、カラムクロマトグラフィを通じて2,2’−ジブロモビフェニル5g(収率:65%)を得た。
成分分析: C, 46.20; H, 2.58; Br, 51.22/ HRMS [M]+: 312.
【0108】
合成例5−2:反応式14の5,5−ジメチル−5H−ジベンゾ[b,d]シロールの製造
1,2−ジブロモビフェニル10g(1eq、0.032mol)をフラスコに入れ、THF150mlを加えた。−78℃でn−ブチルリチウム24.1ml(1.2eq、0.038mol)を徐々に加えた後、30分間攪拌し、クロロトリメチルシラン4.1g(1.2eq、0.038mol)を加えた。4時間攪拌した後、蒸留水を加え、約10分間攪拌した。Hex抽出し、溶媒を除去した後、カラムクロマトグラフィを通じて5,5−ジメチル−5H−ジベンゾ[b,d]シロール5.17g(収率:77%)を得た。
成分分析: C, 79.94; H, 6.71; Si, 13.35/ HRMS [M]+: 210.
【0109】
合成例5−3:反応式14の4−ブロモ−2−(5,5−ジメチル−5H−ジベンゾ[b,d]シロール−3−カルボニル)安息香酸の製造
5,5−ジメチル−5H−ジベンゾ[b,d]シロール5g(1eq、0.023mol)、2−ブロモ無水フタル酸5.7g(1.1eq、0.025mol)をフラスコに入れ、ジクロロメタン200mlを加えた。0℃で塩化アルミニウム4.5g(1.5eq、0.0345mol)を徐々に加えた後、常温に昇温し、12時間攪拌した。反応終了後、0℃の温度下で反応物に蒸留水を徐々に加えた後、過量のジクロロメタン抽出を行い、蒸留水で数回洗浄した。溶媒を除去した後、生成された固体をヘキサン500mlの容器に入れ、洗浄した後、ろ過し、乾燥して、4−ブロモ−2−(5,5−ジメチル−5H−ジベンゾ[b,d]シロール−3−カルボニル)安息香酸6.5g(収率:65%)を得た。
成分分析: C, 60.42; H, 3.92; Br, 18.27; O, 10.97; Si, 6.42
HRMS [M]+: 436.
【0110】
合成例5−4:反応式14の9−ブロモ−5,5−ジメチル−5H−アントラ[2,3−b]ベンゾ[d]シロール−7,12−ジオン(EMI 14)の製造
4−ブロモ−2−(5,5−ジメチル−5H−ジベンゾ[b,d]シロール−3−カルボニル)安息香酸5g(1eq、0.011mol)をフラスコに入れ、ポリリン酸50mlを加えた。2時間かけて140℃に加熱攪拌した。50℃以下に冷やした後、蒸留水を徐々に加えた。生成された固体をろ過した後、少量のメタノールで洗浄し、乾燥して、9−ブロモ−5,5−ジメチル−5H−アントラ[2,3−b]ベンゾ[d]シロール−7,12−ジオン(EMI 14)4.5g(収率:72%)を得た。
成分分析: C, 63.01; H, 3.61; Br, 19.05; O, 7.63; Si, 6.70
HRMS [M]+: 418
【0111】
合成例5−5:化合物Inv 5−1の製造
合成例5−4で得たEMI 14 10g(1eq、0.016mol)とナフタレン−2−イルボロン酸3.2g(1.2eq、0.019mol)、Pd(PPh0.65g(0.03eq、5.7mmol)をフラスコに入れ、2M KCO飽和水溶液15mlとトルエン150mlを加えて溶解させた後、12時間加熱攪拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ過した後、MCで抽出し、カラムクロマトグラフィを通じて最終化合物Inv 5−1(13,13−ジメチル−6,9,11−トリ(ナフタレン−2−イル)−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン9.5g(収率:88.7%)を得た。
Inv 5-1: 成分分析: C, 94.61; H, 5.39/ HRMS [M]+: 672.
【0112】
合成例5−6〜合成例5−51:化合物Inv 5−2〜化合物Inv 5−47の製造
合成例5−5の化合物Inv 5−1の製造方法と同様に合成することで淡黄色の固体を得た。
Inv 5-2: 成分分析: C, 94.61; H, 5.39/ HRMS [M]+: 672.
Inv 5-3: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 772
Inv 5-4: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 722
Inv 5-5: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 5-6: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 5-7: 成分分析: C, 94.52; H, 5.48/ HRMS [M]+: 698
Inv 5-8: 成分分析: C, 94.27; H, 5.73/ HRMS [M]+: 738
Inv 5-9: 成分分析: C, 94.85; H, 5.15/ HRMS [M]+: 860
Inv 5-10: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
Inv 5-11: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
Inv 5-12: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
Inv 5-13: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 798
Inv 5-14: 成分分析: C, 94.78; H, 5.22/ HRMS [M]+: 848
Inv 5-15: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 799
Inv 5-16: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
Inv 5-17: 成分分析: C, 94.87; H, 5.13/ HRMS [M]+: 746
Inv 5-18: 成分分析: C, 94.94; H, 5.06/ HRMS [M]+: 796
Inv 5-19: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
Inv 5-20: 成分分析: C, 94.62; H, 5.38/ HRMS [M]+: 748
Inv 5-21: 成分分析: C, 93.99; H, 6.01/ HRMS [M]+: 804
Inv 5-22: 成分分析: C, 93.99; H, 6.01/ HRMS [M]+: 804
Inv 5-23: 成分分析: C, 94.11; H, 5.89/ HRMS [M]+: 854
Inv 5-24: 成分分析: C, 94.11; H, 5.89/ HRMS [M]+: 854
Inv 5-25: 成分分析: C, 93.94; H, 6.06/ HRMS [M]+: 830
Inv 5-26: 成分分析: C, 93.94; H, 6.06/ HRMS [M]+: 830
Inv 5-27: 成分分析: C, 93.94; H, 6.06/ HRMS [M]+: 830
Inv 5-28: 成分分析: C, 93.75; H, 6.25/ HRMS [M]+: 870
Inv 5-29: 成分分析: C, 94.32; H, 5.68/ HRMS [M]+: 992
Inv 5-30: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 5-31: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 5-32: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 5-33: 成分分析: C, 94.16; H, 5.84/ HRMS [M]+: 930
Inv 5-34: 成分分析: C, 94.25; H, 5.75/ HRMS [M]+: 980
Inv 5-35: 成分分析: C, 94.16; H, 5.84/ HRMS [M]+: 930
Inv 5-36: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 5-37: 成分分析: C, 94.27; H, 5.73/ HRMS [M]+: 878
Inv 5-38: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 928
Inv 5-39: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 5-40: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 5-41: 成分分析: C, 94.05; H, 5.95/ HRMS [M]+: 880
Inv 5-42: 成分分析: C, 93.99; H, 6.01/ HRMS [M]+: 804
Inv 5-43: 成分分析: C, 94.54; H, 5.46/ HRMS [M]+: 774
Inv 5-44: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 750
Inv 5-45: 成分分析: C, 94.14; H, 5.86/ HRMS [M]+: 790
Inv 5-46: 成分分析: C, 94.36; H, 5.64/ HRMS [M]+: 750
Inv 5-47: 成分分析: C, 94.70; H, 5.30/ HRMS [M]+: 912
【0113】
合成例6−1:化合物Inv 6−1の製造
[反応式15]
【0114】
【化28】

【0115】
<ステップ1>2−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−カルボニル)安息香酸(化合物1−3)の合成
9,9−ジメチルフルオレン(20g、化合物1−1)と無水フタル酸(23g、化合物1−2)とをジクロロメタンに溶解し、室温で攪拌した後、0℃で塩化アルミニウム20.5gを徐々に加えた。
反応混合物が安定していると、40℃で6時間還流攪拌した後、濃縮させ、カラムクロマトグラフィで精製した。次いで、ジクロロメタンに溶解し、n−ヘキサンで沈殿させ、ろ過し、得られた固体を減圧下で乾燥させ、表題化合物(27g、収率:76%)を収得した。
1H NMR: 8.44 (t, 2H), 8.23 (d, 1H), 7.96 (m, 5H), 7.72 (m, 5H), 7.55(t, 1H), 1.67 (s, 6H).
【0116】
<ステップ2>13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11(13H)−ジオン(化合物1−4)の合成
<ステップ1>で得られた化合物(27g)にポリリン酸50mlを入れ、130℃で3時間加熱攪拌した。次いで、室温で氷水400mlを加えて固体をろ過し、メタノールで洗浄した後、減圧下で乾燥させ、表題化合物(19g、収率:74%)を収得した。
1H NMR: 8.29 (t, 3H), 8.09 (s, 2H), 7.85 (d, 2H), 7.72 (m, 2H), 1.67 (s, 6H).
【0117】
<ステップ3>13,13−ジメチル−11,13−ジヒドロ−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−6,11−ジオール(化合物1−5)の合成
<ステップ2>の過程を数回繰り返して得た化合物(64g)を、メタノール2lに分散させ、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(30g)を3回に分けて徐々に加えた。0℃で3時間攪拌した後、水3lを入れ、ろ過した。得られた固体を水で十分に洗浄した後、自然乾燥した。
【0118】
<ステップ4>13,13−ジメチル−6H−インデノ[1,2−b]アントラセン−11(13H)−オン(化合物1−6)の合成
<ステップ3>で得られたものを5N HCl300mlに分散させ、20時間還流攪拌した。室温に冷却した後、水300mlを用いてろ過した。
得られた固体を水で十分に洗浄し、減圧下で乾燥させ、表題化合物(60.3g、収率:98.5%)を収得した。
【0119】
<ステップ5>13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(化合物1−7)の合成
<ステップ4>で得られた化合物(60.3g)をイソプロパノール1.5gに分散させ、水素化ホウ素ナトリウム36.7gを添加した。反応混合物を22時間還流攪拌した後、室温に冷却した。赤色の反応物を水2lに注ぎ、攪拌した後、固体をろ過し、水で十分に洗浄して黄土色の固体を得た。
水を除去し、カラムクロマトグラフィで精製し、明るい黄緑色固体の表題化合物(27.9g、収率:48.7%)を収得した。
1H NMR (500MHz, THF-d8) 8.49 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.98 (dd, 2H), 7.95 (m, 1H), 7.50 (m, 1H), 7.40 (m, 2H), 7.35 (m, 2H), 1.60 (s, 6H)
Mass: [M+1]+ 294
【0120】
<ステップ6>11−ブロモ−13,13−ジメチル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(化合物1−8)の合成
<ステップ5>で得られた化合物(27.9g)をジメチルホルムアミド400mlに溶解し、N−ブロモコハク酸イミド18.5gを添加した。
反応混合物を室温で1時間攪拌した後、水1lに注ぎ、固体をろ過した。固体を水とメタノールで十分に洗浄し、減圧下で乾燥させ、淡黄色固体の表題化合物(33.3g、収率:94.2%)を収得した。
1H NMR (500MHz, THF-d8) 8.83 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.48 (d, 1H), 8.08 (s, 1H), 8.06 (t, 1H), 8.03 (d, 1H), 7.59 (m, 1H), 7.53 (m, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.40 (m, 2H), 1.62 (s, 6H)
Mass: [M+1]+ 372
【0121】
<ステップ7>13,13−ジメチル−11−フェニル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(化合物1−10)の合成
<ステップ6>で得られた化合物(33.3g)とフェニルボロン酸(化合物1−9、13g)をトルエン450mlに溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)3gと2N炭酸ナトリウム150mlを入れ、還流攪拌した。
反応混合物を室温に冷却し、有機層と水層とを分離した後、水と飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。
カラムクロマトグラフィ(n−ヘキサン〜n−ヘキサン/ジクロロメタン=9/1)で精製した後、n−ヘキサンで沈殿ろ過し、黄色固体の表題化合物(32.3g、収率:97.8%)を収得した。
1H NMR (500MHz, THF-d8) 8.54 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.37 (d, 1H), 7.86 (m, 2H), 7.80 (m, 2H), 7.71 (s, 1H), 7.64 (m, 3H), 7.54 (m, 3H), 7.38 (m, 2H), 1.65 (s, 6H)
Mass: [M+1]+ 370
【0122】
<ステップ8>6−ブロモ−13,13−ジメチル−11−フェニル−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(化合物1−11)の合成
<ステップ7>で得られた化合物(32.3g)をジメチルホルムアミド400mlに溶解し、N−ブロモコハク酸イミド17.1gを添加した。
反応混合物を室温で1時間攪拌した後、水1lに注入した。得られた固体をろ過し、水とメタノールで十分に洗浄し、減圧乾燥して淡黄色固体の表題化合物(38.2g、収率:97.5%)を収得した。
1H NMR (500MHz, THF-d8) 8.64 (s, 1H), 8.58 (d, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.62 (m, 6H), 7.51 (d, 1H), 7.47 (dd, 2H), 7.36 (m, 2H), 7.26 (t, 1H), 1.65 (s, 6H)
Mass: [M+1]+ 448
【0123】
<ステップ9>ピレン−1−ボロン酸(化合物1−13)の合成
1−ブロモピレン(化合物1−12、30g)をテトラヒドロフラン500mlに溶解し、−78℃に冷却した。N−ブチルリチウム溶液(1.6N、80ml)を徐々に滴下しながら1時間攪拌し、トリイソプロピルボレート30mlを添加した。
反応溶液の温度を徐々に昇温しながら室温で15時間攪拌した。1N HCl250mlを徐々に加えた後、水層を除去し、有機層を飽和塩化アンモニウム溶液と飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。n−ヘキサンで沸かし、再結晶した後、象牙色固体の表題化合物(15.7g、収率:60.0%)を収得した。
【0124】
<ステップ10>13,13−ジメチル−11−フェニル−6−(ピレン−1−イル)−13H−インデノ[1,2−b]アントラセン(化合物Inv 6−1)の製造
<ステップ8>で得た化合物(20g)と<ステップ9>で得た化合物(11.8g)をトルエン200mlに溶解させた後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)1.4gと2N炭酸ナトリウム水溶液60mlを入れ、21時間還流攪拌した。
反応溶液を室温に冷却し、有機層と水層とを分離した後、有機層を水と飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。
カラムクロマトグラフィ(n−ヘキサン〜n−ヘキサン/ジクロロメタン=9/1)で精製した後、n−ヘキサンで沈殿ろ過を行い、淡黄色固体の下記の構造式で示される表題化合物(5.75g、収率:25.2%)を収得した。
【0125】
【化29】

【0126】
1H NMR (500MHz, THF-d8) 8.48 (d, 1H), 8.31 (m, 2H), 8.26 (m, 1H), 8.17 (dd, 1H), 8.13 (dd, 1H), 8.08 (s, 1H), 8.03 (t, 1H), 7.86 (d, 1H), 7.72 (m, 3H), 7.64 (m, 4H), 7.49 (s, 1H), 7.44 (d, 1H), 7.34 (m, 1H), 7.26 (m, 4H), 7.12 (m, 1H), 1.28 (s, 3H), 1.14 (s, 3H)
Mass: [M]+ 546
【0127】
合成例6−2:化合物Inv 6−2の製造
合成例6−1の<ステップ8>で得た化合物(20g)と、4,4,5,5−テトラメチル−2−(フェナントレン−9−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(14.6g)をトルエン200mlに溶解させた後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)1.4g、2N炭酸ナトリウム60ml、aliquat336を1.8ml入れ、21時間還流攪拌した。
反応溶液を室温に冷却し、有機層と水層とを分離した後、有機層を水と飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。
カラムクロマトグラフィ(n−ヘキサン〜n−ヘキサン/ジクロロメタン=9/1)で精製した後、n−ヘキサンで沈殿ろ過を行い、淡黄色の下記の構造式で示される表題化合物(12.7g、収率:58.0%)を収得した。
【0128】
【化30】

【0129】
1H NMR (500MHz, THF-d8) 8.98 (m, 2H), 8.04 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.79 (m, 1H), 7.68 (m, 4H), 7.61 (m, 5H), 7.58 (d, 1H), 7.46 (d, 1H), 7.35 (d, 1H), 7.26 (m, 5H), 7.16 (t, 1H), 1.30 (s, 3H), 1.18 (s, 3H)
Mass: [M]+ 570
【0130】
合成例6−3:化合物Inv 6−3の製造
合成例6−1の<ステップ8>で得た化合物(20g)と4,4,5,5−テトラメチル−2−(トリフェニレン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(17g)をトルエン200mlに溶解させた後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)1.4g、2N炭酸ナトリウム60ml、aliquat336を1.8ml入れ、21時間還流攪拌した。
反応溶液を室温に冷却し、有機層と水層とを分離した後、有機層を水と飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。
カラムクロマトグラフィ(n−ヘキサン〜n−ヘキサン/ジクロロメタン=9/1)で精製した後、n−ヘキサンで沈殿ろ過を行い、淡黄色固体の下記の構造式で示される表題化合物(11.5g、収率:48.2%)を収得した。
【0131】
【化31】

【0132】
1H NMR (500MHz, THF-d8) 9.15 (s, 1H), 8.93 (d, 2H), 8.21 (m, 2H), 8.10 (d, 2H), 8.06 (m, 2H), 7.91 (d, 2H), 7.78 (s, 1H), 7.67 (m, 4H), 7.44 (m, 4H), 7.28 (dd, 2H), 7.24 (m, 3H), 7.18 (t, 1H), 1.27 (s, 3H), 1.14 (s, 3H)
Mass: [M]+ 596
【0133】
実施例1:有機電界発光素子の製造
下記のような方法で有機電界発光素子を製造した。
ITOが1500Åの厚さで薄膜コートされたガラス基板を蒸留水超音波で洗浄した。蒸留水洗浄が終わると、イソプロピルアルコール、アセトン、メタノールなどの溶剤で超音波洗浄を行い、乾燥した後、プラズマ洗浄機に移送させ、酸素プラズマを用いて前記基板を5分間洗浄した後、真空蒸着機に基板を移送した。次いで、下記の表1のような構造を有する有機電界発光素子を製作した。
具体的に、前記用意されたITO(陽極)上にDS−HIL(DOOSAN社製)を800Åの厚さで熱真空蒸着して正孔注入層を形成し、この正孔注入層の上に正孔移送物質であるa−NPB(N,N−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N−ジフェニルベンジジン)を150Åの厚さで真空蒸着して正孔輸送層を形成した。
この上に合成例で製造された化合物Inv 1−1とDS−Dopant(DOOSAN社製)を300Åの厚さで真空蒸着して発光層を形成し、この発光層の上に電子移送物質であるAlq3を250Åの厚さで真空蒸着して電子輸送層を形成した。次いで、電子注入物質であるLiFを10Åの厚さで蒸着して電子注入層を形成し、この上にアルミニウムを2000Åの厚さで真空蒸着して陰極を形成した。
【0134】
実施例2〜214:有機電界発光素子の製造
発光層を形成する際に、化合物Inv 1−1に代えて、化合物Inv 1−2〜Inv 1−60、化合物Inv 2−1〜Inv2−48、化合物Inv 3−1〜Inv 3−29、化合物Inv 4−1〜Inv 4−30、及び化合物Inv 5−1〜Inv 5−47をそれぞれ使用した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光素子を製作した。
【0135】
実施例215〜217:有機電界発光素子の製造
発光層を形成する際に、化合物Inv 1−1に代えて、化合物Inv 6−1〜Inv 6−3それぞれを使用し、ドーパントとしてC−545Tを使用した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光素子を製作した。
【0136】
比較例1:有機電界発光素子の製造
発光層を形成する際に、合成例で製造された化合物Inv 1−1及びDS−Dopant(DOOSAN社製)に代えて、グリーン素子として代表されるシステムであるAlq3及びC−545Tを使用した以外は、実施例1と同様にして有機電界発光素子を製作した。
【0137】
【表1】

【0138】
実験例
実施例1〜217及び比較例1で製作したそれぞれの有機電界発光素子に対して電流密度10mA/cm2における発光効率を測定し、その結果を下記の表2〜表7に示す。
【0139】
【表2】

【0140】
【表3】

【0141】
【表4】

【0142】
【表5】

【0143】
【表6】

【0144】
上記のように、本発明によれば、従来の発光物質を使用する場合に比べて約40%以上の効率が増加される。これは、既存のAlq3とC−545Tのホスト、ドーパント、システムに比べて、本発明における物質の組合が、ホストからドーパントへのエネルギー移動が円滑になされるためであり、これにより、フルカラー有機ELパネルにおける性能向上にも大きな効果がある。
【0145】
【表7】

【産業上の利用可能性】
【0146】
表7からわかるように、ホスト物質として本発明に係る化合物を使用した有機電界発光素子は、従来Alq3を使用した有機電界発光素子に比べて電圧及び効率において遥かに優れ、特に寿命特性が改善されている。
以上、好適な実施形態を説明してきたが、本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の化1で示される化合物:
【化1】

(式中、Xは、CR、NR、O、S、S(=O)、S(=O)及びSiRからなる群から選択され、
〜Rは、互いに同一又は異なり、それぞれ独立に、水素、重水素、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルキニル基、C〜C40のアリール基、C〜C40のヘテロアリール基、C〜C40のアリールオキシ基、C〜C40のアルキルオキシ基、C〜C40のアリールアミノ基、C〜C40のジアリールアミノ基、C〜C40のアリールアルキル基、C〜C40のシクロアルキル基及びC〜C40のヘテロシクロアルキル基からなる群から選択されたり、又は隣り合う基と縮合脂肪族環、縮合芳香族環、縮合ヘテロ脂肪族環又は縮合ヘテロ芳香族環を形成する基であり、
前記R〜Rにおいて、前記C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルキニル基、C〜C40のアリール基、C〜C40のヘテロアリール基、C〜C40のアリールオキシ基、C〜C40のアルキルオキシ基、C〜C40のアリールアミノ基、C〜C40のジアリールアミノ基、C〜C40のアリールアルキル基、C〜C40のシクロアルキル基及びC〜C40のヘテロシクロアルキル基は、それぞれ独立に、重水素、ハロゲン、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択される少なくとも1つで置換されるか又は非置換であり、
〜Rのうちの少なくとも2つは、それぞれ独立に、C〜C40のアリール基である)。
【請求項2】
〜Rのうちの少なくとも2つは、それぞれ独立に、下記の化2で示される構造式からなる群から選択されるC〜C40のアリール基であることを特徴とする請求項1に記載の化1で示される化合物:
【化2】

(式中、k、l、m及びnは、それぞれ独立に、1〜5の整数であり、複数のQは、互いに同一又は異なり、複数のQは、互いに同一又は異なり、複数のQは、互いに同一又は異なり、複数のQは、互いに同一又は異なり、
〜Qは、互いに同一又は異なり、それぞれ独立に、水素、重水素、ハロゲン、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択され、又は隣り合う基と縮合脂肪族環、縮合芳香族環、縮合ヘテロ脂肪族環又は縮合ヘテロ芳香族環を形成する基である)。
【請求項3】
〜Rのうち、RとR;又はRとR;又はR、R及びR;又はR、R及びR;又はR、R、R及びRは、それぞれ独立に、前記化2で示される構造式からなる群から選択されるC〜C40のアリール基であることを特徴とする請求項2に記載の化1で示される化合物。
【請求項4】
とRとは、互いに異なっていることを特徴とする請求項1に記載の化1で示される化合物。
【請求項5】
前記R〜Rにおいて、前記C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルキニル基、C〜C40のアリール基、C〜C40のヘテロアリール基、C〜C40のアリールオキシ基、C〜C40のアルキルオキシ基、C〜C40のアリールアミノ基、C〜C40のジアリールアミノ基、C〜C40のアリールアルキル基、C〜C40のシクロアルキル基及びC〜C40のヘテロシクロアルキル基に導入される置換基のうち、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基は、それぞれ独立に、重水素、ハロゲン、ニトリル基、ニトロ基、C〜C40のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C40のアミノ基、C〜C40のシクロアルキル基、C〜C40のヘテロシクロアルキル基、C〜C40のアリール基及びC〜C40のヘテロアリール基からなる群から選択される少なくとも1つの第2の置換基でさらに置換され、又は隣り合う基と縮合脂肪族環、縮合芳香族環、縮合ヘテロ脂肪族環又は縮合ヘテロ芳香族環を形成するか又はスピロ結合を行うことを特徴とする請求項1に記載の化1で示される化合物。
【請求項6】
(i)陽極、(ii)陰極、及び(iii)前記陽極と前記陰極との間に介在した1層以上の有機物層を含む有機電界発光素子であって、
前記1層以上の有機物層のうちの少なくとも1つは、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の化1で示される化合物を含む有機物層であることを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項7】
前記化1で示される化合物を含む有機物層は、発光層であることを特徴とする請求項6に記載の有機電界発光素子。

【公開番号】特開2011−105718(P2011−105718A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254112(P2010−254112)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【出願人】(507299367)ドゥサン コーポレーション (10)
【Fターム(参考)】