説明

イオヘキソールの製造方法

イオヘキソールの製造方法は、塩基の存在下、溶媒として2-(2-メトキシ-エトキシ)-エタノールを用いて、5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミドをアルキル化すること、及び任意に、前記反応混合物から粗イオヘキソールを単離することを含む。好ましくは、前記アルキル化剤は1-クロロ-2,3-プロパンジオールであり、かつ前記塩基は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオヘキソール、即ち5-[N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-アセトアミド]-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミドの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イオヘキソールは、最も頻繁に使用される非イオン性ヨードX線造影剤の1つである。イオヘキソールの製造においては、多段階合成が関与する。
いくつかの方法が、イオヘキソールの合成に関する文献に開示されている。低水準であっても、いくらかの残存溶媒が常に最終産物に残ることが予想されるので、短時間に投与されるイオヘキソールの投与量が、100 gに達するまでになる、又は100 gをさらに超え得るならば、最終工程において低毒性の溶媒を使用することが不可欠である。産業的観点から、前記方法の最終工程を実行する際には、容易に入手でき、かつ低毒性の溶媒が望ましい。不純物が最低水準に維持されているばかりでなく、残存溶媒の水準も極めて低い生成物を得るために、効率的かつ産業上実行可能な精製及び結晶化工程が求められている。5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミドの窒素原子のN−アルキル化が行われる反応の反応溶媒として、2-メトキシエタノール及び2-メトキシエタノール/イソプロパノール混合物、並びに、C〜C10アルキレン−グリコールのC〜C−モノアルキルエーテルから選択される溶媒を使用することが、国際公開公報第98/08804号、及び国際公開公報第2005/003080号にそれぞれ開示されている。
【0003】
先行技術に明示されている方法によると、完全な反応の後、例えば2-メトキシエタノールなどの高沸点溶媒の、通常、蒸留による除去、それに続く公知の方法による粗生成物の精製、そして最後に、米国特許第6,469,208号及びその引用文献に記載されている適当なアルコール、又は、国際公開公報第2005/003080号に開示されている、高沸点反応溶媒とメタノールなどのアルコールを含む溶媒混合物、又は、米国特許第6,897,339号でクレームされている、1-メトキシ-2-プロパノール単独若しくはそのイソプロパノールなどの他の溶媒との混合物から結晶化することによって、粗イオヘキソールが単離される。
【0004】
産業上、高沸点溶媒の除去は、時間及びエネルギーを消費する工程である。この濃縮工程の間、高温が必要とされるならば、生成物が分解する危険性もまた増大する。加えて、環境的観点から、前記方法の水溶性及び有機ストリームの両方を処分しなければならず、大幅にコストが増大する。
【発明の開示】
【0005】
容易に除去され、かつ簡便な方法で、望ましくは、後処理によって容易に除去できる非溶媒を用いる、反応混合物の沈殿によって、粗イオヘキソールが単離されることを可能にする、より便利な溶媒を前記反応工程において使用することが望まれる。本発明の方法に従って、粗イオヘキソールは沈殿によって単離される。最終の結晶化までの、前記方法の残りの工程は、本質的に水性であり、産業上、及び環境的にもより望ましい。さらなる効果は、製造方法の全体的なコストが削減されることである。
【0006】
上記要求を認識しながら、我々は今驚くべきことに、2-(2-メトキシエトキシ)エタノールが、上に概説した要求を満たすことを見出した。
従って、本発明は、塩基の存在下、溶媒として2-(2-メトキシ-エトキシ)-エタノールを用いて、5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミドをアルキル化すること、及び任意に、前記反応混合物から粗イオヘキソールを単離することを含む、イオヘキソールの製造方法を提供する。
【0007】
前記単離工程において、2-(2-メトキシエトキシ)エタノールを、アセトン、4-メチルペンタン-2-オン、2-メチルプロパン-1-オール、プロパン-2-オール、又は酢酸イソプロピルなどの、より低沸点の非溶媒とともに使用する場合、前記粗イオヘキソールを、前記反応混合物から直接沈殿させることができる。その後、ろ過、それに続く、選択された低沸点溶媒を用いるろ過ケークの洗浄によって、前記2-(2-メトキシエトキシ)エタノールを、前記固体から、効率的に除去することができる。構造的に類似している2-メトキシエタノールなどの先行技術において公知の溶媒は、粘着性固体を形成するので、本方法で使用することはできない。このように、前記粗イオヘキソールをろ過し、前記非溶媒で洗浄して、前記反応溶媒、及び前記反応由来の他の不純物の残りを除去する。さらなる効果は、回収されるイオヘキソールの収率が、ほとんど定量的であることである。その後、前記ろ過ケークを水中に溶解し、前記反応物中に形成される塩を、イオン交換樹脂を使用して除去する。さらなる精製の後、必要なら、前記水を除去し、米国特許第6,469,208号に開示されている条件を使用して、エタノールから、イオヘキソールを結晶化することができる。
【0008】
2-(2-メトキシエトキシ)エタノールの使用が、前記方法に与えるさらなる予期せぬ効果は、2-(2-メトキシエトキシ)エタノールが、イオヘキソールの製造用反応溶媒として、驚くほどに高効率であることである。いくつかの利点は、次の通りである:高濃度で反応を行うことができる;より低い温度で反応を行うことができ、分解、及び副生成物の形成を減少させることができる;溶媒の必要量がより少なく、それ故に、廃棄ストリームが著しく減量される。2-(2-メトキシエトキシ)エタノールは、塩基性化されている5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミド用の優れた溶媒であり、溶解は、以下に記載されている条件における1〜2時間の攪拌の後に達成される。このことは、先行技術に勝る重要な進歩である。なぜならば、本発明の方法は、5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミドが、アルキル化剤の添加前に、高温下で塩基と接触している時間を減少させ、不純物の潜在的な形成を減少させるからである。一般的に、先行技術(国際公開公報第2005/003080号に記載されている実施例を参照されたい)において、5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミドは、45℃、オーバーナイトで攪拌される。該反応の、この長時間の初期段階は、より長い処理時間を意味する。本発明の方法が要する時間ははるかに短く、該反応が停止する、完全反応の標準的な終点は24時間未満である。このことは、O−アルキル化反応に由来する不純物、及び、他の種々の処理過程の不純物の減少をもたらす。
【0009】
本発明の方法において、5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミドは、2-(2-メトキシエトキシ)エタノール(反応溶媒)中のアルキル化剤と、好ましくは3-クロロプロパン-1,2-ジオールと、好ましくは溶媒に対して25%〜40%(w/w)の濃度で、好適には25℃〜33℃で、好ましくは18〜24時間の間、反応する。従って、2-(2-メトキシエトキシ)エタノール中に5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミドを懸濁し、塩基を、好ましくは、アルカリ金属水酸化物、より好ましくは水酸化ナトリウムの濃縮水溶液を、好適には、40℃〜60℃、好ましくは50℃〜55℃の温度で添加して、溶解させる。例えば水酸化ナトリウム溶液などの塩基の濃度は、好ましくは59〜73%(重量/体積(水))の範囲、より好ましくは65〜67%の範囲である。溶解は通常、40〜60℃の温度での、約1〜2時間の攪拌の後に達成される。好ましくは25〜35℃の温度まで冷却した後に、例えば3-クロロプロパン-1,2-ジオールなどのアルキル化剤を加え、所望の水準の変換が達成されるまで、好適には25〜35℃、好ましくは29〜31℃の温度で、前記反応を進行させる。
【0010】
通常、完全反応の後、例えば塩酸又は酢酸などの適当な酸の添加により、前記混合物のpHを7未満、好ましくは5〜6に調整し、好ましくは、ごく一部の溶媒の減圧蒸留又は共沸蒸留により、水分含量を1%(w/w)未満まで減少させる。好ましくは、下記の方法において、イオヘキソールを固体として沈殿させることによって、前記溶媒の残りをイオヘキソールから分離する:例えばアセトンなどの、45〜60℃、好ましくは52〜56℃の温度の、加温した非溶媒に、前記混合物を添加する。イオヘキソールが沈殿して、前記混合物中に固体の良い分散を与える。前記懸濁液を、好ましくは1時間以上、0℃〜25℃、好ましくは0〜5℃の温度まで冷却し、そして通常、収率を最大にするために、30分以上攪拌する。前記固体を、ろ過により分離し、前記非溶媒で洗浄する。該非溶媒は、この洗浄の前に予め冷却してもよい。
【0011】
本発明のもう1つの重要な効果は、前記非溶媒が簡単な蒸留によってより高沸点の2-(2-メトキシエトキシ)エタノールから容易に分離されるので、該非溶媒を母液から回収して、該方法において再利用することが可能であり、有機性廃棄物量の削減によって環境影響を軽減し、かつ産業的コストを削減することである。
その後、例えば米国特許第6,469,208号などの先行技術に記載されている方法によって、前記粗イオヘキソールをさらに精製することができる。
【実施例】
【0012】
以下の非限定的な実施例の記述によって、本発明の方法を最大限に明瞭化する。
(実施例1)
5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミド(200 g; 0.27 モル)を2-(2-メトキシ-エトキシ)エタノール(300 ml)に添加し、44〜46℃まで加熱した。この温度で、予め調製した水酸化ナトリウム(15.0 g)及び水(18.3 ml)の溶液を添加し、溶解するまで前記混合物を50〜52℃で加熱した。前記溶液を29〜31℃まで冷却し、1-クロロ-2,3-プロパンジオール(37.2 g)を前記溶液に添加した。温度を29〜31℃に設定し、完全に反応するまで攪拌した(21時間)。pHが4〜5になるまで濃塩酸を添加して、クエンチングを行った。反応混合物中の、カールフィッシャーによる水分含量値が0.04%(w/w)になるまで、減圧下で溶媒の一部を蒸留した。
【0013】
前記溶液を、予め55℃に加熱したアセトン(1600 ml)にゆっくり添加した。懸濁液を0℃〜5℃の温度まで冷却して、窒素下でろ過し、その固体を0℃のアセトン(800 ml)に懸濁して、窒素下でろ過し、アセトン(200 ml)で洗浄して、60℃で乾燥した。236.6 gの粗イオヘキソールを、2-(2-メトキシ-エトキシ)エタノール含量2547 ppmで得た。
【0014】
(実施例2)
5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミド(100 g)を2-(2-メトキシ-エトキシ)エタノール(125 ml)に添加し、44〜46℃まで加熱した。この温度で、予め調製した水酸化ナトリウム(7.48 g)及び水(9.12 ml)の溶液を添加し、溶解するまで前記混合物を50〜52℃で加熱した。2-(2-メトキシ-エトキシ)エタノール25 mlを用いて、前記水酸化ナトリウム溶液を調製するのに使用した器具を洗浄し、反応混合物に添加した。52℃で約1時間経過後、反応混合物を60℃に加熱して、20分間この温度を維持し、その後、溶解が観察された。前記溶液を29℃〜31℃まで冷却し、1-クロロ-2,3-プロパンジオール(18.8 g)を前記反応混合物に添加した。温度を29〜31℃に設定し、完全に反応するまで攪拌した(21時間)。濃塩酸1.72 mlを添加して、クエンチングを行った。反応混合物中の、カールフィッシャーによる水分含量値が0.04%(w/w)になるまで、減圧下で溶媒の一部を蒸留した。
【0015】
前記溶液を、予め56℃に加熱した、回収したアセトン800 mlにゆっくり添加した。懸濁液を0℃〜5℃の温度まで冷却し、この温度で1時間攪拌して、窒素下でろ過し、その固体を0℃の回収したアセトン(400 ml)に懸濁して、窒素下でろ過し、アセトン(100 ml)で洗浄して、60℃で乾燥した。113.4 gの粗イオヘキソールを、2-(2-メトキシ-エトキシ)エタノール含量3569 ppmで得た。
【0016】
(実施例3)
5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミド100 gを、実施例2に記載されている実験条件でイオヘキソールに変換した。完全な変換の後、氷酢酸0.8 mlの添加によって、反応をクエンチした。
【0017】
前記反応混合物の半分を60〜70℃に加熱し、減圧下で12 mlの溶媒を蒸留した。蒸留後の水分含量は0.16%(w/w)であった。2-(2-メトキシ-エトキシ)エタノール中の加温したイオヘキソール溶液を、予め50℃〜55℃の温度まで加熱したアセトン400 mlにゆっくり添加し、同じ温度で30分間攪拌した。懸濁液を0℃〜5℃の温度まで冷却して、窒素下でろ過し、その固体をアセトン(200 ml)に懸濁して、その後、オーバーナイト、室温で保管した。その懸濁液を0℃〜5℃の温度まで冷却し、この温度で30分間攪拌した。ろ過によって収集される固体をアセトン(124 ml)で洗浄し、60℃で乾燥した。56.16 gの粗イオヘキソールを、2-(2-メトキシ-エトキシ)エタノール含量6215 ppmで得た。
【0018】
(実施例4)
5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミド25 gに相当する粗イオヘキソール溶液(実施例2に記載されている条件下で、予め粗イオヘキソールに変換し、前記溶媒は、反応開始時の5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミド1 g当たり3 mlの割合で使用した。)の水分含量を、共沸蒸留によって0.4%以下に減らした。その後、前記反応混合物を、予め75℃に加熱した2-メチルプロパン-1-オール(200 ml)に添加した。得られた懸濁液を室温まで冷却した。ろ過によって収集される固体を、2-メチルプロパン-1-オール(75 ml)で洗浄し、60℃で乾燥した。23.45 gの粗イオヘキソールを、2-(2-メトキシ-エトキシ)エタノール含量2675 ppmで得た。
【0019】
(実施例5)
イオヘキソール88.26 gを含む、水中の粗イオヘキソール溶液(15% w/w)を、酸性イオン交換樹脂及び塩基性イオン交換樹脂のセットに連続して通し、塩及び他の処理過程の不純物を除去した。蒸留によって水を除去し、溶媒をエタノールで置換した。水分含量を共沸蒸留によってさらに減らし、その後、結晶化混合物中の水分含量1%(w/w)未満で、75℃のエタノール(354 ml)からイオヘキソールを結晶化した。得られたイオヘキソールを75℃のエタノール(268 ml)で洗浄し、この温度で2時間攪拌して、懸濁液を5℃未満まで冷却し、ろ過して、無水エタノールで洗浄した。60℃で乾燥した後、HPLCによる純度(面積)99.2%、O−アルキル化不純物0.4%で、62.38 gのイオヘキソールを得た。最終産物中に存在する最多量の単一未知不純物のHPLCによる含有量は、0.03%であり、2-(2-メトキシ-エトキシ)エタノール含量は77 ppmである。
【0020】
(実施例6)
イオヘキソール35.75 g(実施例2の条件下、プロパン-2-オールを用いる沈殿によって反応混合物から予め分離し、乾燥した。)を含む、水中の粗イオヘキソール溶液(11% w/w)を、酸性イオン交換樹脂及び塩基性イオン交換樹脂のセットに連続して通し、塩及び他の処理過程の不純物を除去した。イオヘキソールを、実施例5に記載されている実験条件下で単離した。蒸留によって水を除去し、溶媒をエタノールで置換した。水分含量を共沸蒸留によってさらに減らし、最後に、結晶化混合物中の水分含量1%(w/w)未満で、75℃のエタノール(200 ml)からイオヘキソールを結晶化した。得られたイオヘキソールを75℃のエタノール(185 ml)で洗浄し、この温度で4時間攪拌して、懸濁液を5℃未満まで冷却し、ろ過して、無水エタノール(50 ml)で洗浄した。60℃で乾燥した後、HPLCによる純度(面積)99.6%、O−アルキル化不純物0.22%で、22.37 gのイオヘキソールを得た。最終産物中に存在する最多量の単一未知不純物のHPLCによる含有量は、0.03%であり、2-(2-メトキシ-エトキシ)エタノール含量は51 ppmである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩基の存在下、溶媒として2-(2-メトキシ-エトキシ)-エタノールを用いて、5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミドをアルキル化すること、及び任意に、前記反応混合物から粗イオヘキソールを単離することを含む、イオヘキソールの製造方法。
【請求項2】
前記アルキル化剤が1-クロロ-2,3-プロパンジオールである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記溶媒が、5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミド1 g当たり、1 ml〜3 mlの割合で使用される、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記塩基が、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物である、請求項1、2、又は3記載の方法。
【請求項5】
前記塩基の水溶液が、前記溶媒中の5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミドの懸濁液に添加される、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記塩基の濃度が、体積当たりの重量で59〜73%である、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記添加される塩基の量が、5-アセトアミド-N,N'-ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2,4,6-トリヨードイソフタルアミド1 g当たり、71 mg〜78.5 mgである、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記反応混合物の温度が、40〜60℃に設定され、かつ溶解が達成されるまで攪拌される、請求項5、6、又は7記載の方法。
【請求項9】
前記アルキル化反応が、25℃〜35℃で行われる、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
完全反応後の前記反応混合物のpHが、酸を用いて5〜7に調整される、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記酸が、塩酸又は酢酸である、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記水分含量が、減圧蒸留又は共沸蒸留によって、1%未満に調整される、請求項10又は11記載の方法。
【請求項13】
非溶媒を用いる沈殿による前記粗イオヘキソールの単離をさらに含む、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記非溶媒が、アセトン、2-メチルプロパン-1-オール、又はプロパン-2-オールを含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記反応混合物が、50℃〜75℃の温度で前記非溶媒に添加される、請求項13又は14記載の方法。
【請求項16】
粗イオヘキソールが、ろ過、及び、前記非溶媒を用いる洗浄によって、前記溶媒から分離される、請求項13、14、又は15記載の方法。
【請求項17】
蒸留によって前記非溶媒を回収すること、及び、前記方法において該回収される非溶媒を再利用することをさらに含む、請求項13、14、15、又は16記載の方法。

【公表番号】特表2009−517373(P2009−517373A)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−541802(P2008−541802)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【国際出願番号】PCT/GB2006/000768
【国際公開番号】WO2007/060380
【国際公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(507128610)ホビオネ インテル リミテッド (7)
【Fターム(参考)】