説明

イオン化ベースの検出

本発明の実施形態は、好ましくは差動設定のマイクロガス分析器に使用するための検出器構造に関する。検出器構造は、光イオン化(PID)、電子捕獲型(ECD)、イオン移動度(IMS)、差動移動度分析計(DMS)、イオントラップ質量分析計(ITMS)のような1つ又は複数の検出器タイプを含むことができ、それらのすべてが1つの真空紫外線(VUV)源からのイオン及び電子を提供される。この発生源はイオンベースのガスポンプ用のイオンも提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、マイクロ分析器のためのイオン化ベースの検出に関する。より詳細には、本発明の実施の形態は、マイクロガスクロマトグラフ(GC)用の検出器構造及び検出方法に関する。
【0002】
[関連出願]
本願は、参照により本明細書に援用される、米国特許仮出願第60/681776号(「MICRO FLUID ANALYZER」と題する、2005年5月17日出願)の優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
マイクロガスクロマトグラフのようなマイクロ分析器は、従来の分析器には見られない検出技術の多用途性及び適応性を可能にする。サイズが小さく可搬性であることによって、マイクロ分析器は、現場での検査法を、かなりかさばる従来の機器では不可能であったロケーションで実施することができ、それによって多数のタイプのサンプルの実際的な検出結果が提供される。マイクロ分析器はたとえば、車両又は設備におけるような、環境用途又は軍事用途に使用することができる。マイクロ分析器は、インライン検出機器又はバッチ(batch)分析器として処理に利用することもできる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マイクロガスクロマトグラフのようなマイクロ分析器は、いくつかの制限を有する。そのような分析器において使用される或るタイプの検出器は、環境への影響が懸念される放射線源に依存している。加えて、利用される或る検出器は、ノイズ、及び電子機器又は他の近接して配置されるセンサとの干渉を引き起こす可能性のある高い起動電圧又は「点火」電圧を必要とする。複数の検出器を単一の装置内で使用しようと試みる場合、高いエネルギー入力、及び異なるタイプの検出器に対する圧力要件が異なる可能性が懸念される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施の形態は、サンプルガス混合物をその個々のガス成分に分離することが可能であるマイクロガス分析器を伴って又は伴わずに使用される検出器構造に関する。検出器構造は、光イオン化検出器(PID)と、電子捕獲型検出器(ECD)と、PID及びECDの両方のためのイオン化源としての真空紫外線(VUV)源とを備える。さらなる実施の形態は、2つの光イオン化検出器(PID)と、2つの電子捕獲型検出器(ECD)と、真空紫外線(VUV)源と、マイクロガス分析器とを備える検出器構造を含む。VUV源は、注入口及び排出口のPID及びECDの両方のための、差動検出(differential detection)モードで使用されるイオン化源であり、PID及びECDは同じVUV源をイオン化に利用する。VUVは、マイクロ放電検出器(MDD)、イオントラップ質量分析計(ITMS)及び特定のイオンベースのガスポンプの動作用のイオンも提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本明細書における「1つの実施形態」、「実施形態」、「一例の実施形態」への参照は、説明されているその実施形態が、特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、すべての実施形態が必ずしもその特定の特徴、構造、又は特性を含んでいなくてもよいことを示す。さらに、そのような語句は必ずしも同じ実施形態を参照しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性がある実施形態に関連して説明される場合、明示的に説明されているか否かにかかわらず、そのような特徴、構造、又は特性を他の実施形態に関連して実施することは当業者の知識の範囲内であることを申し上げておく。
【0007】
本発明の実施形態は、たとえば、熱伝導性(TC)、光イオン化(PI)、イオン移動度(IM)、電子捕獲(EC)、及びイオントラップ質量分析(ITMS)に基づく検出器を組み込むことによる多次元検出器構造に関する。検出器構造は、任意のタイプの機器分析装置と併せてスタンドアロンの検出器システムとして、又はマイクロガスクロマトグラフのようなマイクロ分析器の一部として使用することができる。分析されるサンプルは液体、気体又はこの2つの或る組合せとすることができる。ガスクロマトグラフのようなマイクロ分析器は、サンプルを加熱して、気体のみが検出器に接触するようにすることができる。真空紫外線(VUV)光は、光子及び電子の発生源として、マイクロ分析器に組み込まれる検出器のうちの1つ又は複数のための光イオン化に利用される。VUV光は、サンプル又は検体をマイクロ分析器を通じて流動させるのに使用されるイオンドラッグポンプ用のソースとしても使用することができる。VUV光の使用は、環境的に細心の注意を要する放射線源又は高温且つ高エネルギーの熱イオン放出源の必要性に取って代わる。VUV光の利用はまた、マイクロ分析器の設計及び製造を単純化し、マイクロ放電検出器(MMD)のような検出器の点火電圧をも大幅に低減する。(ミリメートルの尺度の)VUV源のサイズは、マイクロ分析器において利用される約100マイクロメートル〜150マイクロメートルのチャネル及び約10マイクロメートル〜100マイクロメートルの検出器と比較して大きくすることができる。
【0008】
図1を参照すると、本発明のいくつかの実施形態による、マイクロ分析器に組み込まれる検出器構造を示す概略図が示されている。マイクロガスクロマトグラフ(GC)のようなマイクロ分析器1は、サンプルを指定温度まで加熱するヒータ3のアレイを利用する。コンタクトパッド5が分析器内に位置決めされて、それによってコンタクトパッド5がカラムのようなサンプル室に熱を伝達することができる。ガスなどのサンプルはサンプル注入口7を通じて分析器1に入り、検出器構造15内の第1の一連の検出器を通じて流れる。次いで、サンプルは、たとえばチャネル又は毛管カラム(capillary column)から構成することができるマイクロGCを通じて移動する。予備濃縮器13を利用してサンプルに含まれる所望の種(species)の濃度を増大させることができ、したがってサンプル内のこのような種のより感度の高い検出が可能となる。分離器11は、サンプルをそのガス成分へと、ガス成分の物理的特性又は化学的特性に応じて分離する。分離器もまた、マイクロチャネル又は毛管カラムから成ることができる。サンプルが出口9に向かって流れると、サンプルは検出器構造15内の整合する第2の一連の検出器を通過する。第1の一連の検出器及び第2の一連の検出器は少なくとも一対の整合する検出器を含む。サンプル室の入口に位置する第1の一連の検出器からの読取値をマイクロGCの出口付近に位置する第2の一連の検出器からの読取値と比較することによって、温度、圧力、サンプルフロー、空間及び浮遊容量などを制御又は正規化することができる。検出器のこの位置決めは、ほとんどの形態のノイズ及び干渉を排除しつつサンプルの組成及び量の重要な変数を分離するのを助ける。このようなモニタリング及びマイクロプロセッサ制御、A/D変換器制御、プリアンプ制御、タイマ制御、ヒータ制御のような制御並びに検出器入力電力がボックス17で表される。
【0009】
図2を参照すると、本発明のいくつかの実施形態による、マイクロ分析器に組み込まれる検出器構造の断面図が示されている。検出器構造19の断面図は、サンプルが流れる(39)サンプルチャネル41の近傍の真空紫外線(VUV)光子源21の配置を示す。サンプルチャネル41は、第1の一連の検出器及び第2の一連の検出器が位置決めされる、サンプルの注入口49及び排出口51を備える。サンプルチャネル41の拡大図は、例として差動熱伝導度検出器(TCD)57、差動光イオン化検出器(PID)55及び差動マイクロ放電検出器(MDD)のような、第1の一連の検出器及び第2の一連の検出器を示す。TCD57及びPID55は、例示的な構造材料として、白金のようなイオン化可能金属25及び窒化ケイ素27を利用する。ガスなどのサンプル31がPIDの拡大図中に示されている。MDDの拡大図を参照すると、アルミニウム35が、酸化ケイ素及び酸化マグネシウムのプラズマ37が取り囲む検出器の構造の一部を構成している。チャネルウェハ45及びヒータウェハ43は、たとえばケイ素、パイレックス又はポリマーのような材料23を含むことができる。構造支持材料47も示される。
【0010】
VUVエネルギー源21はたとえば、PID55又はMDD53のような検出器に隣接して位置決めされ、当該検出器用のイオン及び電子を提供することができる。VUVエネルギー源を利用することが可能な検出器の他の例は、電子捕獲型検出器(ECD)、イオン質量分析計(IMS)/差動質量分析計(DMS)、及びイオントラップ質量分析計(ITMS)である。図に示されるように、TCD57、及び暗黙的に含まれる化学インピーダンス検出器(CID)はVUVエネルギー源21の有効領域の外側に位置決めされる。
【0011】
図3を参照すると、本発明のいくつかの実施形態による、マイクロ分析器に組み込まれるPID/ECD検出器構造の断面図が示されている。この図は、1つのVUVランプ59の下にPID79及びECD73を組み込むことができる方法を示している。サンプルチャネル69の側の相互にかみ合う(interdigitated)電極81、83は、電子場をチャネル内に浸透させるように離間されることができる。陽電極81及び陰電極83はたとえば、サンプルチャネル69の直径の最大50%まで浸透させることができる。さらに、電極81、83は、サンプルチャネル69の直径の最大30%〜75%まで浸透させることができる。PID79は光子85によって生成されるすべての電荷担体の対を収集し、それによって光イオン化電流の増加がより高い検体濃度を示す。電極81、83は同一平面上とすることができ、電極81、83間の間隙はサンプルチャネル69の高さの30%〜50%未満の大きさであり、それによって、電子場による光イオン及び電子の収集は主に、VUVランプウィンドウ61に近接するチャネル直径の最初の約60%からのものとなる。
【0012】
ECD73は、電極81、83の金属から分離して下側の相互にかみ合う電極75、77のセットによって収集されるとサンプルチャネル69の底部付近で生成される光電子を使用する。電子求引性の検体は、酸素よりも大きな電子親和力によって流れると、このような電子を捕獲する可能性があり、したがって測定可能なECD電流が低減される。負の極性の金属膜ストリップ77がサンプルチャネル69の底部上に位置決めされ、PID電極81とPID電極83との間から現れるVUV光子の経路内にある。金属から分離される光電子は通常「ゼロ(null)」電流として測定することができ、これは、このような電子が、検体分子を通過させることによって(上述のように)「捕獲」されると共に、サンプルによって引き離されるか又は運び去られる場合に減少する。このような減少は、検体の存在、(そのマイクロGC溶出時間による)同定及び濃度に関するECD信号を示す。
【0013】
組み合されたPID及びECDの機能に加えて、マイクロ分析器はイオントラップ質量分析計(ITMS)をも含むことができる。トラップされるイオンは好ましくは、VUV源によって生成することができる。さらに、イオンは、自身の金属電極からの光電子を捕獲することによってITMSに密に近接して生成することができる。イオンは、組み合されたPID及びECDに加えてMDD及びIMS/DMSの動作用のVUVランプによって提供することもできる。
【0014】
チャネルウェハ65及びヒータウェハ63は、マイクロ分析器及びその検出器のための構造的支持を提供する。VUVランプ59からのエネルギーを伝達するのに適した材料は、フッ化マグネシウム又はフッ化リチウムなどのウィンドウ61を含む。凹部67は、任意選択で毛管結合(capillary attachment)を提供する。膜71は、ヒータウェハ63とウィンドウ61との構造的接続部として作用する。膜71はたとえば、SU−8複合材料又はポリジメチルシロキサン(PDMS)から成ることができる。図4は、ウィンドウ61がここでは電極ウェハ87に隣接して位置決めされていることを除いて図3に類似の実施形態を示している。電極ウェハ87はVUVエネルギーを伝達しなければならず、フッ化マグネシウム又はフッ化リチウムのような材料から成っていなければならない。そして、PIDの電極81、83は電極ウェハ87内に埋め込まれる。この位置決めによって、マイクロ分析器の製造がより多用途且つ単純なものになる。
【0015】
示される全ての図について、VUV光は検出器構造に隣接して位置決めすることができ、それによって、VUV光が空気に吸収されて生成されたイオン及び電子が再結合される前に検出信号が最大化される。検出器が最初期の検体候補にさらされる場合に最良の検体読取値が得られるため、検出器の順序は重要であり得る。したがって、TCD及びCIDのような非イオン化非破壊検出器が、サンプルチャネルの、PID、ECD、IMS/DMS、ITMS及びMDDのような、動作にイオン(及び場合によってサンプルガス成分分離)を必要とする検出器の場所から平行な副流又は上流に位置決めされる。可能な構成の1つの例では、注入口の流れは、一連の1つ又は複数のイオン化又は破壊的検出器が1つの枝管内に位置決めされ、別の一連の1つ又は複数の非破壊検出器が注入口の別の枝管内に位置決めされるように分割され得る。非破壊検出器を通過した後、サンプルは分析器を通過し、次いでサンプル出口付近の第2の一連の対の検出器を通過する。そして、破壊的検出器を含む注入口枝管を通過するサンプルは、分析器を通過することなくサンプル出口付近に位置決めされる対となった一連の検出器に直接ルーティングされる。サンプルの破壊された割合が約1%未満である状況においては、破壊的検出器と非破壊検出器とを分離する必要がない場合がある。
【0016】
図5を参照すると、本発明のいくつかの実施形態による、サンプルを分析する方法のブロックフロー図が示されている。サンプル89はサンプルチャネル内に流れて(91)、分離されることができる。サンプル89はガスとすることができ、サンプルチャネルは分離器を含むことができる。分離器はガスクロマトグラフィカラムとすることができ、サンプルの成分を図6に示すように物理的特性、化学的特性又はその両方に基づいて分離することができる。再び図5を参照すると、分離されたサンプル93はPID及びECDと接触する(95)。ここで、VUV源が両方の検出器のイオン化源である。そして、測定されたサンプル97が生成される。任意選択で、サンプルを、当該サンプルがサンプルチャネル内に流れるときに別の対のPID/ECDに接触させることができる。他の検出器は単独で、又はサンプル流内のPID/ECDの位置の上流又は下流のいずれかで対となって使用することができる。VUVによって生成されたイオンは、イオンドラッグポンプにおける電荷担体としての役割を果たすこともでき、印加場間をドリフトするように強制されるイオンは、(粘性抵抗によって)中性分子に沿って進み、したがってサンプルガスをマイクロガス分析器を通じて移動させるのに必要な、有用なポンプ作用を提供する。
【0017】
米国特許法施行規則第1.72規則(b)に準拠して要約書が提供され、読者が本技術的開示の性質及び要点を速やかに確認することを可能にしている。この要約書は、特許請求項の範囲又は意味を解釈又は限定するようには使用されないということが理解された上で提出される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明のいくつかの実施形態による、マイクロ分析器に組み込まれる検出器構造の概略図である。
【図2】本発明のいくつかの実施形態による、マイクロ分析器に組み込まれる検出器構造の断面図である。
【図3】本発明のいくつかの実施形態による、マイクロ分析器に組み込まれるPID/ECD検出器構造の断面図である。
【図4】本発明のいくつかの実施形態による、マイクロ分析器に組み込まれるPID/ECD検出器構造の断面図である。
【図5】本発明のいくつかの実施形態によるサンプルを分析する方法のブロックフロー図である。
【図6】本発明のいくつかの実施形態による、マイクロ分析器によって生成されるガスクロマトグラフの読取値のグラフ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出器構造であって、
光イオン化検出器(PID)と、
電子捕獲型検出器(ECD)と、
前記PIDと前記ECDとの両方のイオン化源である真空紫外線(VUV)源とを備える、検出器構造。
【請求項2】
前記PID及び前記ECDに加えて、前記VUV源をイオン化源として使用するように位置決めされる1つ又は複数の検出器をさらに備える、請求項1に記載の検出器構造。
【請求項3】
前記1つ又は複数の検出器は、マイクロ放電検出器(MDD)、イオン移動度分析計(IMS)、差動移動度検出器(DMS)、イオントラップ質量分析計(ITMS)又はそれらの組合せを含む、請求項2に記載の検出器構造。
【請求項4】
1つ又は複数の非イオン化検出器及びポンプをさらに備える、請求項1に記載の検出器構造。
【請求項5】
前記非イオン化検出器は、該非イオン化検出器が、サンプルが任意の他の検出器と接触する前に該サンプルと接触するようにサンプル流に関連して位置決めされる、請求項4に記載の検出器構造。
【請求項6】
マイクロ分析器であって、
サンプルが該マイクロ分析器に入るサンプル注入口と、
前記サンプルが含まれて該マイクロ分析器を通じて流れるサンプルチャネルと、
前記サンプルが該マイクロ分析器を出るサンプル出口と、
前記サンプル出口で又は該サンプル出口付近で結合される光イオン化検出器(PID)と、
前記サンプル出口で又は該サンプル出口付近で結合される電子捕獲型検出器(ECD)と、
前記検出器のイオン化源である真空紫外線(VUV)源とを備える、マイクロ分析器。
【請求項7】
前記サンプルチャネルは、前記サンプルからの望ましくない種を通過させ、サンプル内の対象の種を濃縮する事前濃縮器を備える、請求項6に記載のマイクロ分析器。
【請求項8】
前記サンプルチャネルは、前記サンプルの成分を時間で物理的に分離する分離器を備える、請求項6に記載のマイクロ分析器。
【請求項9】
前記サンプルチャネルはガスクロマトグラフィ(GC)カラムを備える、請求項6に記載のマイクロ分析器。
【請求項10】
第2のPID及び第2のECDが前記サンプル注入口で又は該サンプル注入口付近で結合される、請求項6に記載のマイクロ分析器。
【請求項11】
第2のVUV源が前記第2のPID及び前記第2のECDの両方のイオン化源である、請求項10に記載のマイクロ分析器。
【請求項12】
前記PID及び前記ECDに加えて、前記VUV源をイオン化源として使用するように位置決めされる前記サンプル出口で又は該サンプル出口付近で結合される1つ又は複数の検出器をさらに備える、請求項6に記載のマイクロ分析器。
【請求項13】
前記1つ又は複数の検出器は、マイクロ放電検出器(MDD)、イオン移動度分析計(IMS)、差動移動度分析計(DMS)、イオントラップ質量分析計(ITMS)又はそれらの組合せを含む、請求項12に記載のマイクロ分析器。
【請求項14】
前記サンプル出口で又は該サンプル出口付近で結合される1つ又は複数の非イオン化検出器をさらに備える、請求項6に記載のマイクロ分析器。
【請求項15】
前記非イオン化検出器は、該非イオン化検出器が、サンプルが前記サンプル出口における又は該サンプル出口付近の任意の他の検出器と接触する前に該サンプルと接触するようにサンプル流に関連して位置決めされる、請求項14に記載のマイクロ分析器。
【請求項16】
前記非イオン化検出器が位置決めされると共に前記イオン化検出器から分離される、少なくとも1つの並列サンプル注入口をさらに備える、請求項14に記載のマイクロ分析器。
【請求項17】
マイクロ分析器であって、
サンプルが該マイクロ分析器に入るサンプル注入口と、
前記サンプルが含まれて該マイクロ分析器を通じて流れるサンプルチャネルと、
前記サンプルが該マイクロ分析器を出るサンプル出口と、
前記サンプル注入口及び前記サンプル出口で又は該サンプル注入口及び該サンプル出口付近で結合される光イオン化検出器(PID)と、
前記サンプル注入口及び前記サンプル出口で又は該サンプル注入口及び該サンプル出口付近で結合される電子捕獲型検出器(ECD)と、
前記サンプル注入口及び前記サンプル出口で又は該サンプル注入口及び該サンプル出口付近で結合されるマイクロ放電検出器(MDD)と、
前記サンプル注入口及び前記サンプル出口で又は該サンプル注入口及び該サンプル出口付近で結合されるイオン移動度分析計(IMS)と、
前記サンプル注入口及び前記サンプル出口で又は該サンプル注入口及び該サンプル出口付近で結合される差動(イオン)移動度分析計(DMS)と、
前記検出器のイオン化源である真空紫外線(VUV)源とを備える、マイクロ分析器。
【請求項18】
サンプルを分析する方法であって、
サンプル成分に分離するのに十分なサンプルをガスクロマトグラフィ(GC)のサンプルチャネル内に流すステップ、及び
前記サンプル成分の所望の特性(溶出時間及び濃度)を測定するのに十分なサンプルを少なくとも1つのPID及びECDに接触させるステップであって、該PID及び該ECDは同じVUV源をイオン化に利用する、接触させるステップを含む、方法。
【請求項19】
サンプルを流す前記ステップの前に、該サンプルを第1のPID及びECDの対に接触させるステップを含み、該PID及び該ECDは1つのVUV源をイオン化に利用する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
サンプルを少なくとも1つのPID及びECDに接触させることに加えて、前記サンプルは、マイクロ放電検出器(MDD)、イオン移動度分析計(IMS)、差動移動度分析計(DMS)、イオントラップ質量分析計(ITMS)、それらの組合せのうちの少なくとも1つ、又は1つ若しくは複数のイオンガスポンプと接触させられる、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−523246(P2009−523246A)
【公表日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−550307(P2008−550307)
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/039460
【国際公開番号】WO2007/081416
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.パイレックス
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】