説明

イムノコンジュゲート及びその作製方法

本発明は、フレームワーク領域1内に位置する少なくとも2つのシステイン残基を含む免疫グロブリン可変領域を含む単離されたタンパク質であって、システイン残基の少なくとも2つが別の化合物にコンジュゲートされない場合にシステイン残基間にジスルフィド結合が形成されるタンパク質を提供する。好ましくはタンパク質は免疫グロブリン重鎖可変領域と免疫グロブリン軽鎖可変領域とを含み、可変領域の少なくとも1つが2つのシステイン残基を含む。本発明はまた、TAG72に結合したタンパク質も提供する。本発明はまた、タンパク質と別の化合物とのコンジュゲートも提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームワーク領域(FR)1内に位置する少なくとも2つのシステイン残基を含む免疫グロブリン可変領域を含む単離されたタンパク質であって、前記システイン残基の少なくとも2つが化合物にコンジュゲートされない場合に、前記システイン残基間にジスルフィド結合が形成可能である、タンパク質。
【請求項2】
免疫グロブリン重鎖可変領域(V)と免疫グロブリン軽鎖可変領域(V)とを含む単離されたタンパク質であって、前記可変領域の少なくとも1つがフレームワーク領域(FR)1内に位置する少なくとも2つのシステイン残基を含み、前記システイン残基の少なくとも2つが別の化合物にコンジュゲートされない場合に前記システイン残基間にジスルフィド結合が形成可能である、タンパク質。
【請求項3】
前記ジスルフィド結合が非還元条件下で存在する、請求項1又は2に記載のタンパク質。
【請求項4】
前記システイン残基が、Kabat付番方式により付番して残基2と相補性決定領域(CDR)1との間に位置する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項5】
前記システイン残基がV内にあり、且つKabat付番方式による残基2から30の間に位置する、請求項2〜4のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項6】
前記システイン残基が、Kabat付番方式により付番して残基7から20の間及び/又は残基24から30の間に位置する、請求項5に記載のタンパク質。
【請求項7】
前記システイン残基が、Kabat付番方式により付番して残基7から20の間に位置する、請求項6に記載のタンパク質。
【請求項8】
前記システイン残基がV内にあり、且つKabat付番方式により付番して残基2から22の間に位置する、請求項2〜4のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項9】
前記システイン残基が、Kabat付番方式により付番して残基7から20の間に位置する、請求項8に記載のタンパク質。
【請求項10】
前記システイン残基が、前記可変領域の前記保存されたシステイン残基に対して追加的なものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項11】
前記保存されたシステイン残基が、Kabat付番方式により付番して、前記Vにおいて残基23にあり及び/又は前記Vにおいて残基22にある、請求項10に記載のタンパク質。
【請求項12】
前記システイン残基が、前記保存されたシステイン残基に対してN末端側に位置する、請求項10又は11に記載のタンパク質。
【請求項13】
前記システイン残基が、以下:
(i)Kabat付番方式により付番してκ Vの残基8及び残基11;
(ii)Kabat付番方式により付番してκ Vの残基14及び残基17;
(iii)Kabat付番方式により付番してλ Vの残基7及び残基11;
(iv)Kabat付番方式により付番してλ Vの残基14及び残基17;
(v)Kabat付番方式により付番してλ Vの残基8及び残基12;
(vi)Kabat付番方式により付番してVの残基7及び残基10;
(vii)Kabat付番方式により付番してVの残基13及び残基16
の1つ又は複数に位置する、請求項1〜12のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項14】
前記システイン残基が、以下:
(i)Kabat付番方式により付番してκ Vの残基13及び残基19;
(ii)Kabat付番方式により付番してλ Vの残基13及び残基19;
(vi)Kabat付番方式により付番してVの残基6及び残基9;及び/又は
(vii)Kabat付番方式により付番してVの残基12及び残基18
の1つ又は複数に位置する、請求項1〜12のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項15】
少なくとも1つの請求項2〜14のいずれか一項に記載のタンパク質を含むFvを含む単離されたタンパク質であって、少なくとも1つのVが少なくとも1つのVと結合して抗原結合部位を形成する、タンパク質。
【請求項16】
前記抗原結合部位を形成する前記Vと前記Vとが単一のポリペプチド鎖にある、請求項15に記載のタンパク質。
【請求項17】
(i)単鎖Fv断片(scFv);
(ii)二量体scFv(di−scFv);又は
(iii)Fc又は重鎖定常ドメイン(C)2及び/又はC3に連結された(i)及び/又は(ii)の少なくとも1つ
である、請求項16に記載のタンパク質。
【請求項18】
前記抗原結合部位を形成する前記VとVとが異なるポリペプチド鎖にある、請求項15に記載のタンパク質。
【請求項19】
(i)ダイアボディ;
(ii)トリアボディ;又は
(iii)テトラボディ
である、請求項18に記載のタンパク質。
【請求項20】
免疫グロブリンである、請求項18に記載のタンパク質。
【請求項21】
前記システイン残基がジスルフィド結合によって連結される、請求項1〜20のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項22】
前記システイン残基の少なくとも1つにコンジュゲートした化合物を含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載のタンパク質であって、前記化合物のコンジュゲーションが前記タンパク質の抗原との結合を妨害しない、タンパク質。
【請求項23】
前記化合物が、放射性同位体、検出可能標識、治療化合物、コロイド、毒素、核酸、ペプチド、タンパク質、対象における前記タンパク質の半減期を増加させる化合物及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項22に記載のタンパク質。
【請求項24】
少なくとも1つのN末端スレオニン残基又はセリン残基をさらに含む、請求項1〜23のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項25】
前記スレオニン残基又はセリン残基にコンジュゲートした化合物を含む、請求項24に記載のタンパク質。
【請求項26】
前記化合物が、放射性同位体、検出可能標識、治療化合物、コロイド、毒素、核酸、ペプチド、タンパク質、対象における前記タンパク質の半減期を増加させる化合物及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項25に記載のタンパク質。
【請求項27】
前記システイン残基の少なくとも1つにコンジュゲートした第1の化合物と、前記スレオニン残基又はセリン残基にコンジュゲートした第2の化合物であって、前記第1の化合物と異なる第2の化合物とを含む、請求項25又は26に記載のタンパク質。
【請求項28】
前記タンパク質が、配列番号57に示される配列と少なくとも約80%同一の配列を含む少なくとも1つのポリペプチドを含み、前記化合物が単分散PEGである、請求項22に記載のタンパク質。
【請求項29】
前記単分散PEGが48個以下のエチレングリコール単位を有する、請求項28に記載のタンパク質。
【請求項30】
前記単分散PEGが約24個のエチレングリコール単位を有する、請求項28又は29に記載のタンパク質。
【請求項31】
ヒト上皮成長因子(Her)2、腫瘍関連糖タンパク質TAG72、MUC1又は前立腺特異的膜抗原(PSMA)に特異的に結合する、請求項1〜30のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項32】
フレームワーク領域(FR)1内に位置する2つ以上のシステイン残基を含むように修飾された、配列番号55、59、61又は109のいずれか1つに示される配列と少なくとも約80%同一の配列を含む、請求項31に記載のタンパク質。
【請求項33】
配列番号57、63、65、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103又は105、119、121、123、125、127、129、131又は133のいずれか1つ又は複数に示される配列と少なくとも約80%同一の配列を含む、請求項32に記載のタンパク質。
【請求項34】
免疫グロブリン重鎖可変領域(V)と免疫グロブリン軽鎖可変領域(V)とを含む単離されたタンパク質であって、前記可変領域の少なくとも1つがN末端スレオニン残基又はセリン残基を含む、タンパク質。
【請求項35】
少なくとも1つの請求項31に記載のタンパク質を含むFvを含む単離されたタンパク質であって、少なくとも1つのVが少なくとも1つのVと結合して抗原結合部位を形成する、タンパク質。
【請求項36】
前記抗原結合部位を形成する前記Vと前記Vとが単一のポリペプチド鎖にある、請求項35に記載のタンパク質。
【請求項37】
(i)単鎖Fv断片(scFv);
(ii)二量体scFv(di−scFv);又は
(iii)Fc又は重鎖定常ドメイン(C)2及び/又はC3に連結された(i)及び/又は(ii)の少なくとも1つ
である、請求項36に記載のタンパク質。
【請求項38】
前記抗原結合部位を形成する前記Vと前記Vとが異なるポリペプチド鎖にある、請求項35に記載のタンパク質。
【請求項39】
(i)ダイアボディ;
(ii)トリアボディ;又は
(iii)テトラボディ
である、請求項38に記載のタンパク質。
【請求項40】
免疫グロブリンである、請求項38に記載のタンパク質。
【請求項41】
前記スレオニン残基又はセリン残基にコンジュゲートした化合物をさらに含む、請求項34〜40のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項42】
前記化合物が、放射性同位体、検出可能標識、治療化合物、コロイド、毒素、核酸、ペプチド、タンパク質、対象における前記タンパク質の半減期を増加させる化合物及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項41に記載のタンパク質。
【請求項43】
前記N末端スレオニン残基又はセリン残基を含むように修飾された、配列番号55、59、61又は109のいずれか1つに示される配列と少なくとも約80%同一の配列を含む、請求項34〜43のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項44】
請求項1〜43のいずれか一項に記載のタンパク質と薬学的に許容可能な担体とを含む組成物。
【請求項45】
請求項1〜21、24、31〜40又は43のいずれか一項に記載のタンパク質をコードする単離核酸。
【請求項46】
プロモーターに作動可能に連結された請求項45に記載の核酸を含む発現コンストラクト。
【請求項47】
請求項45に記載の外因性核酸及び/又は請求項46に記載の発現コンストラクトを含む単離細胞であって、前記タンパク質を発現する細胞。
【請求項48】
細菌細胞、酵母細胞、哺乳動物細胞又は昆虫細胞である、請求項47に記載の細胞。
【請求項49】
請求項1〜21、24、31〜40又は43のいずれか一項に記載のタンパク質の作製方法であって、請求項46に記載の発現コンストラクトを、前記コードされたタンパク質が作製されるのに十分な条件下に維持するステップを含む方法。
【請求項50】
前記コードされたタンパク質が作製されるのに十分な(sufficient the encoded for the protein to be produced)条件下で請求項47又は48に記載の細胞を培養するステップを含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記タンパク質を単離するステップを含む、請求項49又は50に記載の方法。
【請求項52】
請求項22〜30のいずれか一項に記載のタンパク質の作製方法であって、
(i)請求項1〜21、24又は31〜33のいずれか一項に記載のタンパク質を得るステップと、
(ii)前記タンパク質のFR1における前記システイン残基の少なくとも1つに化合物をコンジュゲートするステップであって、それにより前記タンパク質を作製するステップと、
を含む方法。
【請求項53】
(i)で得られた前記タンパク質における前記システイン残基がジスルフィド結合によって連結され、及び前記方法が、前記化合物を1つ又は複数の前記システイン残基にコンジュゲートする前に、前記ジスルフィド結合を還元するか又はその他の分解するステップをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記ジスルフィド結合を還元するか又はその他の分解するステップにより前記タンパク質に遊離チオール基が生成され、及び前記化合物が、前記化合物の前記タンパク質とのコンジュゲーションを可能にするチオール反応基を有する、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記タンパク質が少なくとも1つのN末端セリン残基又はスレオニン残基を含み、及び前記方法が、化合物を前記セリン残基又はスレオニン残基にコンジュゲートするステップをさらに含む、請求項52〜54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
請求項26、27又は41〜43のいずれか一項に記載のタンパク質の作製方法であって、
(i)請求項24又は34〜40のいずれか一項に記載のタンパク質を得るステップと、
(ii)前記タンパク質の前記N末端にある少なくとも1つのセリン残基又はスレオニン残基に化合物をコンジュゲートするステップであって、それにより前記タンパク質を作製するステップと、
を含む方法。
【請求項57】
医薬における請求項1〜43のいずれか一項に記載のタンパク質又は請求項44に記載の組成物の使用。
【請求項58】
対象における病態の治療又は予防方法であって、請求項1〜43のいずれか一項に記載のタンパク質又は請求項44に記載の組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む方法。
【請求項59】
細胞への化合物の送達方法であって、請求項22〜30、41又は42のいずれか一項に記載のタンパク質又は請求項44に記載の組成物に前記細胞を接触させるステップを含む方法。
【請求項60】
対象に前記タンパク質又は組成物を投与することによって前記細胞を接触させる、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
対象における抗原を位置特定又は検出する方法であって、
(i)請求項22〜30、41又は42のいずれか一項に記載のタンパク質が抗原に結合するのに十分な時間にわたり、且つそのような条件下で、前記タンパク質又は請求項44に記載の組成物を対象に投与するステップであって、前記タンパク質が検出可能標識にコンジュゲートされる、ステップと、
(ii)前記検出可能標識をインビボで検出又は位置特定するステップと、
を含む方法。
【請求項62】
対象における病態の診断又は予後判定方法であって、請求項1〜43のいずれか一項に記載のタンパク質が抗原に結合して複合体を形成するのに十分な時間にわたり、且つそのような条件下で、前記対象からの試料を前記タンパク質又は請求項44に記載の組成物と接触させるステップと、前記複合体を検出するステップであって、前記複合体の検出が前記対象における前記病態の診断又は予後判定をもたらすステップとを含む方法。
【請求項63】
前記複合体のレベルを測定するステップであって、前記複合体のレベルの亢進又は低下が、前記対象における前記病態の診断又は予後判定をもたらすステップを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
免疫グロブリン重鎖可変領域(V)と免疫グロブリン軽鎖可変領域(V)との互いの会合を可能にするには不十分な数のアミノ酸を含む領域によって連結された前記Vと前記Vとを各々が含む複数のポリペプチドを含む単離されたタンパク質であって、
(i)前記ポリペプチドの少なくとも1つが、配列番号111に示される配列又はそれと少なくとも約60%同一の配列を含むVを含み;及び
(ii)少なくとも別の前記ポリペプチドが、配列番号113に示される配列又はそれと少なくとも約60%同一の配列を含むVを含み、
(i)における前記ポリペプチドの前記Vと(ii)における前記ポリペプチドの前記Vとが会合して、腫瘍抗原TAG−72との特異的な結合能を有するFvを形成する、タンパク質。
【請求項65】
前記Vと前記Vとを連結する前記領域が6個以下のアミノ酸を含む、請求項64に記載のタンパク質。
【請求項66】
前記Vが、Kabat付番方式により付番して5位にスレオニン及び/又はKabat付番方式による53位にスレオニン及び/又はKabat付番方式により付番して79位にグルタミン酸を含む、請求項64又は65に記載のタンパク質。
【請求項67】
前記Vが、Kabat付番方式により付番して80位にロイシンを含む、請求項64〜66のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項68】
(i)配列番号111に示される配列又はそれと少なくとも約60%同一の配列を含むVと、
(ii)配列番号113に示される配列又はそれと少なくとも約60%同一の配列を含むVと、
を各々が含む少なくとも2つのポリペプチドを含む、請求項64〜67のいずれか一項に記載のタンパク質であって、
一つのポリペプチドの前記Vと別のポリペプチドの前記Vとが会合して、TAG72との特異的な結合能を有するFvを形成する、タンパク質。
【請求項69】
ダイアボディ、トリアボディ又はテトラボディである、請求項64〜68のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項70】
(i)前記ポリペプチドの少なくとも1つが、配列番号111に示される配列を含むVの相補性決定領域(CDR)を含むVを含み;及び
(ii)少なくとも別の前記ポリペプチドが、配列番号113に示される配列を含むVのCDRを含むVを含む、
請求項64〜69のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項71】
(i)配列番号111に示される配列又はそのヒト化若しくは脱免疫化(deimmunized)形態を含むVと、
(ii)配列番号113に示される配列又はそのヒト化若しくは脱免疫化形態を含むVと、
を双方が含む少なくとも2つのポリペプチドを含む、請求項64〜70のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項72】
配列番号55に示される配列と少なくとも80%同一の配列を各々が含む少なくとも2つのポリペプチドを含む、請求項64〜71のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項73】
前記ポリペプチドの少なくとも1つが、フレームワーク領域(FR)1内に位置する少なくとも2つのシステイン残基を含み、前記システイン残基の少なくとも2つが化合物にコンジュゲートされない場合に、前記システイン残基間にジスルフィド結合が形成可能である、請求項64〜73のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項74】
前記ポリペプチドの少なくとも1つがN末端セリン残基及び/又はスレオニン残基を含む、請求項64〜73のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項75】
配列番号57、63、75、77、99、101、103、119、121、123、125、127、129、131又は133のいずれか1つ又は複数に示される配列を含む、請求項73又は74に記載のタンパク質。
【請求項76】
それにコンジュゲートした化合物を含む、請求項64〜75のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項77】
前記化合物が、前記ポリペプチドの少なくとも1つにおけるシステイン残基又はセリン残基又はリジン残基にコンジュゲートされる、請求項76に記載のタンパク質。
【請求項78】
前記ポリペプチドの少なくとも1つが、フレームワーク領域(FR)1内に位置する少なくとも2つのシステイン残基を、前記システイン残基の少なくとも2つが化合物にコンジュゲートされない場合に前記システイン残基間にジスルフィド結合が形成可能であるように位置して含み、及び/又は、前記ポリペプチドの少なくとも1つがN末端セリン残基及び/又はスレオニン残基を含み、及び前記化合物が前記システイン残基の少なくとも1つ及び/又は前記セリン残基にコンジュゲートされる、請求項76又は77に記載のタンパク質。
【請求項79】
前記ポリペプチドが前記システイン残基及び前記N末端セリン残基及び/又はスレオニン残基を含み、及び前記化合物が前記システイン残基の少なくとも1つにコンジュゲートされ、場合により異なる化合物が前記セリン残基にコンジュゲートされる、請求項78に記載のタンパク質。
【請求項80】
前記化合物が、放射性同位体、検出可能標識、治療化合物、コロイド、毒素、核酸、ペプチド、タンパク質、対象における前記タンパク質の半減期を増加させる化合物及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項76〜79のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項81】
前記化合物が生理学的に許容可能なポリマーである、請求項76〜80のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項82】
前記化合物がポリエチレングリコール(PEG)である、請求項76〜81のいずれか一項に記載のタンパク質。
【請求項83】
前記PEGが単分散PEGである、請求項82に記載のタンパク質。
【請求項84】
前記PEGが4000Da以下の分子量を有する、請求項82又は83に記載のタンパク質。
【請求項85】
前記PEGが2000Da以下の分子量を有する、請求項82〜84に記載のタンパク質。
【請求項86】
前記PEGが1,500Da以下の分子量を有する、請求項82〜85に記載のタンパク質。
【請求項87】
請求項64〜86のいずれか一項に記載のタンパク質と薬学的に許容可能な担体とを含む組成物。
【請求項88】
請求項64〜75のいずれか一項に記載のタンパク質における前記ポリペプチドの1つ又は複数をコードする単離核酸。
【請求項89】
プロモーターに作動可能に連結された請求項88に記載の核酸を含む発現コンストラクト。
【請求項90】
請求項64〜75のいずれか一項に記載のタンパク質を発現する単離細胞。
【請求項91】
請求項88に記載の核酸及び/又は請求項89に記載の発現コンストラクトを含む、請求項90に記載の細胞。
【請求項92】
請求項64〜75のいずれか一項に記載のタンパク質の作製方法であって、請求項89に記載の発現コンストラクトを、前記コードされたポリペプチド及び前記タンパク質が作製されるように維持するステップを含む方法。
【請求項93】
前記コードされたタンパク質が作製されるのに十分な(sufficient the encoded for the protein to be produced)条件下で請求項90又は91に記載の細胞を培養するステップを含む、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
前記システイン残基の少なくとも1つにコンジュゲートした化合物を含む請求項76〜86のいずれか一項に記載のタンパク質の作製方法であって、
(i)請求項73又は75のいずれか1項に記載のタンパク質を得るステップと、
(ii)1つ又は複数の前記ポリペプチドのFR1における前記システイン残基の少なくとも1つに化合物をコンジュゲートするステップであって、それにより前記タンパク質を作製するステップと、
を含む方法。
【請求項95】
N末端セリン残基又はスレオニン残基にコンジュゲートした化合物を含む請求項78又は79に記載のタンパク質の作製方法であって、
(i)請求項74又は75に記載のタンパク質を得るステップと、
(ii)前記ポリペプチドのN末端にある少なくとも1つのセリン残基又はスレオニン残基に化合物をコンジュゲートするステップであって、それにより前記タンパク質を作製するステップと、
を含む方法。
【請求項96】
前記化合物がポリエチレングリコール(PEG)である、請求項94又は95に記載の方法。
【請求項97】
対象における癌を位置特定及び/又は検出及び/又は診断及び/又は予後判定する方法であって、
(i)請求項64〜86のいずれか一項に記載のタンパク質又は請求項87に記載の組成物を、前記タンパク質が存在する場合には腫瘍抗原TAG−72に結合するように、対象に投与するステップと、
(ii)前記TAG72に結合した前記タンパク質をインビボで検出するステップであって、前記結合したタンパク質の検出により前記癌が位置特定及び/又は検出及び/又は診断及び/又は予後判定されるステップと、
を含む方法。
【請求項98】
対象における癌の診断又は予後判定方法であって、
(i)前記対象からの試料を請求項64〜86のいずれか一項に記載のタンパク質又は請求項87に記載の組成物と、前記タンパク質が存在する場合には腫瘍抗原TAG−72に結合するように接触させるステップと、
(ii)前記TAG72に結合した前記タンパク質を検出するステップであって、前記結合したタンパク質の検出が前記癌の診断又は予後判定をもたらすステップと、
を含む方法。
【請求項99】
前記タンパク質が検出可能標識にコンジュゲートされ、及び前記方法が、TAG72に結合した前記タンパク質を検出するために前記標識を検出するステップを含む、請求項97又は98に記載の方法。
【請求項100】
癌の治療方法であって、請求項64〜86のいずれか一項に記載のタンパク質又は請求項87に記載の組成物を、それが癌細胞上の腫瘍抗原TAG−72に結合して前記癌を治療するように投与するステップを含む方法。
【請求項101】
前記タンパク質又はそれにコンジュゲートした化合物が前記癌細胞の死滅を誘導する、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記タンパク質が、前記癌細胞の死滅を誘導する化合物にコンジュゲートされる、請求項100又は101に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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【図22A】
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【図22B】
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【図22C】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24】
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【図25】
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【図26A】
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【図26B】
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【図26C】
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【図26D】
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【図27A】
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【図27B】
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【図27C】
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【公表番号】特表2012−531212(P2012−531212A)
【公表日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−517983(P2012−517983)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【国際出願番号】PCT/AU2010/000847
【国際公開番号】WO2011/000054
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(512001854)アビペップ ピーティーワイ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】