説明

イメージスキャナ及びその画像読み取り方法

【課題】読み取り範囲を視認可能として読み取りエラーを防止し、コンパクト化を図り、また、原稿画像が文字の場合にその文字が縦書きか横書きかを自動的に判定する。
【解決手段】原稿読取部2と、原稿読取部が読み取った原稿画像Fを表示させる表示部3とからなり、原稿読取部2は、ハウジングと、ハウジング4の下面に設けられている透明な原稿読取板5と、ハウジング4の上面に設けられている透明な原稿透視板6と、原稿読取板5と原稿透視板6との間を往復移動しながら原稿読取板5越しに原稿画像Fを読み取るイメージセンサとを備え、表示部3は、原稿読取部2が読み取った原稿画像Fをサイズ変更可能に表示させる表示画面8を備え、原稿読取部2と表示部3とがヒンジ部7を介して折り畳み可能に連結され、原稿透視板6と表示画面8とを対比可能に近接させた位置で別々の面上に配置させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿読取部で読み取った原稿画像と、読み取り対象となる実物原稿画像とを同時に見ることができるようにしたイメージスキャナ、及び該イメージスキャナにおける画像読み取り方法である。
【背景技術】
【0002】
従来より、ハンディタイプのイメージスキャナとして、下記特許文献1、2などに開示されているものがある。
【0003】
いずれのイメージスキャナも、筐体の裏側をスキャナ部とし、筐体の表側をスキャン画像が表示される表示部としており、筐体を原稿上に設置してスキャナ部(筐体の裏側)で読み取った原稿内容が表示部(筐体の表側)に表示されるものである。
【0004】
また、各特許文献に開示されているイメージスキャナは、読み取った原稿画像から文字を認識するための文字認識機能を備えており、その中から特定の漢字、単語、外国語などを指定すると、指定した漢字、単語、外国語などの読み、語彙、翻訳語を記憶手段から読み出して表示することができる。
【特許文献1】特開平5−100645号公報
【特許文献2】特開平6−175590号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような従来のイメージスキャナは、筐体の表側に表示部が設けられるとともに、裏側にスキャナ部が設けられた表裏一体型であるため、原稿画像を読み取るときに原稿のどの範囲の画像がどのように読み取られたかは表示部に表示されるまでわからなかった。例えば、読み取りたい範囲に対して実際の読み取り範囲がずれている場合には、ずれている状態のまま表示されてしまうため、イメージスキャナを読み取りたい範囲と一致するように再設置しなければならなかった。この作業を表示部に正しい画像が表示されるまで繰り返すことになり、大変煩雑であった。
【0006】
また、上述したような従来のイメージスキャナは、文字認識機能を備えているが、読み取った原稿画像から文字を認識するときに、その文字が縦書きか横書きかを自動的に判定する手段などは備えていなかった。
【0007】
そこで本発明は、上記状況に鑑みてなされたもので、原稿のどの範囲を読み取っているかを視認可能とし、且つ表示画面に表示された画像と対比することによって読み取りたい範囲に対して実際の読み取り範囲がずれることを防止し、また、折り畳んでコンパクトにすることができるイメージスキャナを提供することを第1の目的とし、さらに、原稿画像が文字の場合に、その文字が縦書きか横書きかを簡単な方法で自動的に判定する画像読み取り方法を提供することを第2の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のイメージスキャナは、原稿読取部2と、前記原稿読取部が読み取った原稿画像Fを表示させる表示部3とからなり、
前記原稿読取部2は、原稿上に設置される筐体4と、前記筐体4の下面に設けられている透明な原稿読取板5と、前記筐体4の上面に設けられている透明な原稿透視板6と、前記原稿読取板5と前記原稿透視板6との間を往復移動しながら前記原稿読取板5越しに原稿画像Fを読み取って電気信号に変換する画像読取素子と、を備え、
前記表示部3は、前記原稿読取部2が読み取った原稿画像Fをサイズ変更可能に表示させるフラットな表示画面8を備え、
前記原稿読取部2と前記表示部3とが、前記原稿透視板6と前記表示画面8とを対比可能に近接させた位置で別々の面上に配置されていることを特徴としている。
【0009】
請求項2記載のイメージスキャナは、前記原稿読取部2の一側縁と前記表示部3の一側縁とがヒンジ部7を介して連結されることで折り畳み可能となり、
前記表示部3を展開したときに該表示部3の前記原稿読取部2に対する角度が調整可能であることを特徴としている。
【0010】
請求項3記載のイメージスキャナは、前記原稿読取部2と前記表示部3のいずれか一方に操作部10が設けられていることを特徴としている。
【0011】
請求項4記載の画像読み取り方法は、請求項1〜3の何れか1つに記載のイメージスキャナ1の画像読み取り方法であって、
前記原稿読取部2が読み取った原稿画像F2 から隣接した複数の文字を抽出し、文字同士の縦の間隔dyが狭い場合には縦書きと判定し、文字同士の横の間隔dxが狭い場合には横書きと判定し、その判定結果に応じた方向に前記読み取った原稿画像F2 を認識していくことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明による請求項1記載のイメージスキャナによれば、原稿の読み取り範囲を透明な原稿読取板と原稿透視板を通じて外部から視認可能となり、原稿画像を読み取る前に読み取り範囲を調整することができる。これにより、読み取りたい範囲に対して実際の読み取り範囲がずれることを防止できるようになる。また、万が一、読み取りたい範囲に対して実際の読み取り範囲がずれていたとしても、実物原稿画像と、表示画面に表示された画像とを見比べることができるため、その後の補正(イメージスキャナの再設置)などが容易となる。
【0013】
また、請求項2記載のイメージスキャナによれば、不使用時には折り畳んでコンパクトに格納できるとともに、表示部を展開した状態では表示画面を見やすい角度で見ることができる。
【0014】
さらに、請求項3記載のイメージスキャナによれば、他に単独で操作部を設ける必要がなく、原稿読取部又は表示部と同一面内にて操作できるようになるとともに、装置のコンパクト化に有効となる。
【0015】
また、原稿画像が文字の場合に、その文字が縦書きか横書きかを簡単且つ自動的に判定することができ、その判定結果に応じた方向に文字認識していくことで表示画面には実物原稿画像の文章が正しく表示されるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1,2は本発明によるイメージスキャナの実施の形態を示す斜視図である。
【0017】
図1,2に示すように、このイメージスキャナ(以下、単にスキャナと称する)1は、原稿読取部2と、原稿読取部2が読み取った原稿画像Fを表示させる表示部3とを備えている。
【0018】
原稿読取部2は、略長方形の厚板状のハウジング(筐体)4を本体としている。ハウジング4の下面にはポストカード大の矩形の窓が開口されて透明な原稿読取板5が設けられている。また、ハウジング4の上面には原稿読取板5と対応する位置に前記窓と略同形の矩形の窓が開口されて透明な原稿透視板6が設けられている。さらに、図示しないが、ハウジング4内には画像読取素子であるイメージセンサが設けられている。イメージセンサは、原稿読取板5と原稿透視板6の間に設けられ、原稿読取板5の短辺と平行に配置されるとともに、原稿読取板5に近接して原稿読取板5の長手方向に沿って往復移動可能に設けられている。
【0019】
表示部3は、ハウジング4(原稿読取板2)と略同形状(長方形の厚板状)に形成されており、ハウジング4の上縁部に略筒形のヒンジ部7を介して連結されている。表示部3は、ハウジング4に対する蓋体をなしており、ヒンジ部7の回動によって図中に矢印で示す方向に折り畳み・展開可能となっている。また、表示部3を折り畳んだときにハウジング4と対向する面(表示部3の内面)の中央部には、液晶からなる矩形の表示画面8が設けられている。なお、表示部3の内面の両側部には係合凸部9aが設けられており、係合凸部9aが表示部3を折り畳んだときにハウジング4の上面の両側部に設けられている係合凹部9bと係合して折り畳み状態を保持することができる。
【0020】
上述したスキャナ1では、原稿読取部2(ハウジング4)を原稿の読み取りたい画像の上に設置して原稿読取板5を原稿に密着させた状態でイメージセンサを移動させると、透明な原稿読取板5越しに原稿に印刷された図形F1 (図1参照)や文字F2 (図2参照)を読み取るとともに、読み取った原稿画像F(F1 ,F2 )を電気信号に変換して図示しない画像形成部に出力し、表示部3の表示画面8に画像f(f1 ,f2 )を表示させることができる。また、原稿画像Fを読み取るときには、原稿透視板6を通じて読み取りたい範囲を外部から視認することができる。
【0021】
さらに、表示部3の展開角度は任意に調整可能であり、そのため、図中のA,B(使用者の目線)に示すように、表示画面8を最適な角度で見ることができるとともに、実物原稿画像Fと、表示画面8に表示された画像fとを対比させることができる。
【0022】
なお、図1,2に示すように、ハウジング4の上面における原稿透視板6の一側部周縁には、操作部10が設けられている。操作部10は、例えば感圧式フラットボタンなどの各種操作ボタンからなるものであり、電源ボタン11、読取開始ボタン12、停止ボタン13、読み取った原稿画像Fのサイズや解像度などの設定を変更したり、表示画面8に表示された画像fをスクロールさせるためのボタン14などが操作性を考慮した配置で設けられている。
【0023】
また、図示しないが、ハウジング4には、外部電源に接続するための給電用端子、カラープリンタなどに接続するためのプリンタケーブル用の接続端子、外部メモリに転送するための接続端子なども設けられている。
【0024】
上述したスキャナ1によれば、図1に示すように、原稿画像F1 が図形やイラストなどの場合には、実物原稿画像F1 と同じサイズで表示画面8に表示させることができるが、任意の拡大・縮小倍率で表示させることもできる。なお、拡大表示の場合には、上述したスクロールボタン14によって表示画像f1 をスクロールさせることで表示画面8からはみ出した部分を表示させることができる。
【0025】
これに対し、図2に示すように、原稿画像F2 が文字の場合には、この原稿文字F2 をそのままイメージ画像として表示画面8に表示させてもよいが、上述した図形などの原稿画像F1 と同様に任意の拡大・縮小倍率で表示させた場合(特に拡大表示の場合)、イメージ画像のままでは文字の輪郭がぼやけて判読しにくいものとなってしまうため、スキャナ1に内蔵されているOCRなどの文字認識機能を用いて文字情報に変換して表示させるようにしている。
【0026】
ここから、上述したスキャナ1における原稿文字F2 の読み取りから表示までの手順を図3〜5を参照しながら説明する。
図3は本発明によるイメージスキャナの原稿文字読み取りモードの構成を示すブロック図、図4は図3における文字方向認識部及び文字単位分割部の内部構成を示すブロック図、図5は図3における表示制御部の内部構成を示すブロック図である。
【0027】
図3に示すように、スキャナ1は、原稿文字読み取りモードでは原稿読取部2から表示画面8までの間に、文字抽出部21と、文字方向認識部22と、文字単位分割部26と、拡大・縮小処理部29と、表示制御部30と、表示速度規定部31と、表示限度算定部32とを備えている。
【0028】
図3に示すように、文字抽出部21は、原稿読取部2が読み取った原稿文字F2 の中から隣接する複数の文字(縦書きか横書きかを判定するための文字)を抽出し、抽出結果を文字方向認識部22に出力する。
【0029】
図4に示すように、文字方向認識部22は、文字縦横間隔計測部23と、文字縦横比較部24と、文字切出方向決定部25とから構成されている。文字縦横間隔計測部23は、文字抽出部21の抽出結果に基づいて隣接する複数の文字の文字同士の縦横の間隔を計測し、計測結果を文字縦横比較部24に出力する。文字縦横比較部24は、文字縦横間隔計測部23の計測結果に基づいて隣接する複数の文字の文字同士の縦横間隔を比較し、比較結果を文字切出方向決定部25に出力する。文字切出方向決定部25は、文字縦横比較部24の比較結果に基づいて隣接する複数の文字が縦書きか横書きかを判定し、判定結果に応じた方向に文字の切出方向を決定し、その結果を文字単位分割部26に出力する。なお、文字切出方向決定部25は、隣接する複数の文字(つまり原稿文字F2 )が縦書きであれば縦方向を切出方向とし、横書きであれば横方向を切出方向とする。
【0030】
また、図4に示すように、文字単位分割部26は、1文字単位切出部27と、記録部28とから構成されている。1文字単位切出部27は、文字切出方向決定部26により決定した方向に原稿文字F2 を一文字ずつ切り出し、記憶部28に出力する。記憶部28は、1文字単位切出部27から一文字ずつ出力された文字(文字情報)を順次記録する。
【0031】
図3に示すように、拡大・縮小処理部30は、文字単位分割部26(記録部28)に記録した文字情報を前記操作部10(ボタン14)により入力された拡大・縮小倍率に拡大又は縮小処理し、表示制御部30に出力する。さらに、表示制御部30に対して、表示速度規定部31からは操作部10により入力された表示速度を出力し、表示限度算定部32からは表示画面8に表示可能な限度を算定した結果を出力する。
【0032】
図5に示すように、表示制御部30は、文字表示タイミング測定部33と、文字拡大・縮小測定部34と、表示文字算定部35とから構成されている。文字表示タイミング測定部33は、表示速度規定部31から出力された表示速度に基づいて表示画面8に文字を表示させるタイミングを測定し、測定結果を表示画面8に出力する。文字拡大・縮小測定部34は、拡大・縮小処理部29から出力された拡大・縮小倍率に基づいて表示画面8に表示される文字f2 の大きさを測定し、測定結果を表示文字算定部35に出力する。さらに、表示文字算定部35は、文字拡大・縮小測定部34の測定結果と、表示限度算定部32の結果から表示画面8に表示可能となる文字数を算定し、算定結果を表示画面8に出力する。
【0033】
また、上述した文字方向認識部22が実行する縦書き・横書き判定処理の具体例を図6を参照しながら説明する。
図6(a)に示すように、原稿読取部2が読み取った原稿文字F2 が横書きの場合には、原稿文字F2 の中の隣接する複数の文字の横方向Xの間隔dxはdx=0であるか、あるいは0に近い間隔であるのに対して、縦方向Yの間隔dyは確実にdy>dxとなっており、横方向Xの間隔が狭いため横書きと判定されることになる。
【0034】
これに対し、図6(b)に示すように、原稿読取部2が読み取った原稿文字F2 が縦書きの場合には、隣接する複数の文字の縦方向の間隔はdy=0であるか、あるいは0に近い間隔であるのに対して、横方向の間隔dxは確実にdx>dyとなっており、縦方向Yの間隔が狭いため縦書きと判定されることになる。
【0035】
上述した実施の形態によれば、原稿画像Fを読み取るときに、透明な原稿透視板6を通じて読み取りたい範囲を外部から視認可能であるため、原稿画像Fを読み取る前に読み取り範囲を調整することができる。これにより、読み取りたい範囲に対して実際の読み取り範囲がずれることを防止できるようになる。また、実物原稿画像Fと、表示画面8に表示された画像fとを簡単に見比べることができるため、スキャナ1を再設置して補正することが容易となる。さらに、このスキャナ1を折り畳んでコンパクトに格納することができる。
【0036】
また、各種設定や操作を行うための操作部10が、ハウジング4の上面に設けられることにより、原稿画像Fを見ながら操作できるようになるとともに、スキャナ1のコンパクト化に有効となる。
【0037】
さらに、原稿画像が文字の場合に、その文字F2 が縦書きか横書きかを簡単に判定することができ、その判定結果に応じた方向に文字認識していくことで表示画面8には文章が正しく表示されるようになる。これにより、実物F2 のサイズより拡大しても正しい文章が表示され、小さな文字が見えにくい人にとっても読みやすいものとなる。
【0038】
なお、上述した実施の形態では、原稿文字読み取りモードにおける文字方向認識部22により文字間隔を比較することによって原稿文字F2 が縦書きか横書きかを判定しているが、これに限定せず、その他の方法を用いて縦書きか横書きかを判定してもよい。ここでは、上記以外の判定処理の一例を図7を参照しながら説明する。
【0039】
図7(a)に示すのは、縦及び横方向が少なくとも2×2以上(図中は3×3)のマトリックス枠40を用いた判定処理である。この場合のマトリックス枠40は、A1〜C3までの枡目を有している。このマトリックス枠40を原稿読取部2が読み取った原稿文字F2 の中から抽出した隣接する複数の文字上に配置する。図7(b)に示すように、マトリックス枠40の枡目A1の中に図中左上の文字が入るようにあわせたとき、枡目B1,C1に文字が入れば横書きと判定する。また、このとき、枡目A2,A3に文字が入った場合は縦書きと判定し、図7(c)に示すように、枡目C1に図中右上の文字が入るようにあわせ直し、枡目C1,C2,C3の順に文字を認識していくことで正しい文字認識が可能となる。
【0040】
このような構成によれば、上述した文字間隔による判定処理と同様に、原稿読取部2が読み取った原稿文字F2 が縦書きか横書きかを自動的に判定できるようになり、表示画面8には正しい文章が表示されるようになる。
【0041】
また、上述した実施の形態では、スキャナ1の各種設定や操作を行うために各種ボタン11〜14が設けられて操作部10を構成しているが、特にボタンに限定することなく、ダイヤルやレバーなどであってもよい。その際には、これらダイヤルやレバーが表示部3の折り畳み・展開の妨げにならないように設けられることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明によるイメージスキャナの一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】同実施の形態を示す斜視図である。
【図3】原稿文字読み取りモードの構成を示すブロック図である。
【図4】図3における文字方向認識部及び文字単位分割部の内部構成を示すブロック図である。
【図5】図3における表示制御部の内部構成を示すブロック図である。
【図6】(a),(b)縦書き・横書き判定処理を示す模式図である。
【図7】(a),(b),(c)縦書き・横書き判定処理の他の例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0043】
1…イメージスキャナ
2…原稿読取部
3…表示部
4…筐体(ハウジング)
5…原稿読取板
6…原稿透視板
7…ヒンジ部
10…操作部
F…原稿画像
2 …原稿画像(文字)
dx…横方向の間隔
dy…縦方向の間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿読取部と、前記原稿読取部が読み取った原稿画像を表示させる表示部とからなり、
前記原稿読取部は、原稿上に設置される筐体と、前記筐体の下面に設けられている透明な原稿読取板と、前記筐体の上面に設けられている透明な原稿透視板と、前記原稿読取板と前記原稿透視板との間を往復移動しながら前記原稿読取板越しに原稿画像を読み取って電気信号に変換する画像読取素子と、を備え、
前記表示部は、前記原稿読取部が読み取った原稿画像をサイズ変更可能に表示させるフラットな表示画面を備え、
前記原稿読取部と前記表示部とが、前記原稿透視板と前記表示画面とを対比可能に近接させた位置で別々の面上に配置されていることを特徴とするイメージスキャナ。
【請求項2】
前記原稿読取部の一側縁と前記表示部の一側縁とがヒンジ部を介して連結されることで折り畳み可能となり、
前記表示部を展開したときに該表示部の前記原稿読取部に対する角度が調整可能であることを特徴とする請求項1記載のイメージスキャナ。
【請求項3】
前記原稿読取部と前記表示部のいずれか一方に操作部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のイメージスキャナ。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1つに記載のイメージスキャナの画像読み取り方法であって、
前記原稿読取部が読み取った原稿画像から隣接した複数の文字を抽出し、文字同士の縦の間隔が狭い場合には縦書きと判定し、文字同士の横の間隔が狭い場合には横書きと判定し、その判定結果に応じた方向に前記読み取った原稿画像を認識していくことを特徴とする画像読み取り方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−194715(P2009−194715A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−34702(P2008−34702)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(000250502)理想科学工業株式会社 (1,191)
【Fターム(参考)】