インクカートリッジのインクリフィル方法
本発明には、インクカートリッジのインクリフィル方法が開示されている。本発明の望ましい実施例によるインクカートリッジのインクリフィル方法は、インクカートリッジのインク排出口をインク排出口栓で封じる段階;ドリルなどの穿孔手段でインクカートリッジのインク注入口の周辺に貫通穴を形成する段階;貫通穴にインク注入器を結合させてインクカートリッジにインクを注入する段階;インク注入器を貫通穴から分離して貫通穴栓で貫通穴を封じる段階;及びインク排出口からインク排出口栓を分離する段階を含む。これにより、インクリフィル方法が簡単となるため、インクを容易にリフィルすることができ、これにかかる時間を低減することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクリフィル方法に関し、より詳細には、インクジェットプリンタ用のインクカートリッジのインクリフィル方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、コンピュータが広く普及し、職場だけでなく家庭においても、コンピュータの使用が日常化している。更に、コンピュータ上の作業を出力するための手段の一つとして主に使用されるプリンタも様々な形態で開発されている。これらプリンタのうち、特にインクジェットプリンタが、家庭では多く使用されている。
【0003】
日本のキャノン社に許可されたUS特許第6,286,945 B1号は、このような従来技術によるインクジェットカートリッジ、インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタを開示している。
【0004】
図6を参照し、従来技術によるインクジェットプリンタのインクカートリッジを説明する。図6に示したように、インクカートリッジ1は、仕切壁5で分離された二つの区画を備える。二つの区画は、第1チャンバー6と第2チャンバー9とに分けられる。
【0005】
第2チャンバー9の外側壁にはオープニング2が備えられ、インク吸収材4が内部に挿入される。その後、カバー部材である底壁部部材11が本体と一体化される。
【0006】
仕切壁5の端部には微細連通孔8が備えられ、インク供給オープニング2上部の同じ面に気孔10が配置される。
【0007】
インク出入口の機能を果たす連結部7は、インクカートリッジのオープニングの内方に挿入され、そこに記録ヘッド(HD)が装着される。
【0008】
第1チャンバー6の底面に位置する底壁部材11には、接近オープニング13が配置される。オープニング13は、ボール14により閉ざされ密封される。
【0009】
このような従来技術によるインクカートリッジは、簡単に交換でき、インクジェットプリンタに着脱する際にインクが漏れない。
【0010】
しかし、従来技術によるインクジェットプリンタのカートリッジは、インクジェットプリンタの価格に比べてカートリッジの価格が相対的に高価であるので、インクを使い切る度にインクカートリッジを毎回新しく購入するのに相当な経済的負担があった。
【0011】
これを解決するための方案として、インクを使い切ったインクカートリッジにインクをリフィルして再び使用する方法と、これを具現化するための装置についての研究が活発に進められている。
【0012】
図7a〜図7fは、従来のインクリフィル方法を示した図であり、現在市販されているインクジェットプリンタのインクカートリッジにインクをリフィルする過程を示している。
【0013】
まず、図7aに示したように、インクカートリッジ100の一方を先に嵌めて“カチッ”という音が鳴るように押し、インクカートリッジ100をリフィルクリップ150に完全に装着させる。
【0014】
次に、図7b及び図7cのように、リフィルクリップ150を回して底面が上に向くようにした後、リフィルクリップ150に形成された穴151にインク注入器160を挿入し、インクカートリッジ100内部に備えられたスポンジ(図示省略)にインクが完全に吸収されるまでインクを注入させる。その後、ゴム栓(図示省略)で穴151を塞ぐ。
【0015】
次に、図7dのように、リフィルクリップ150をまっすぐに起こした後、インク注入口130に貼り付けられたステッカーを刀などで切り取る。その後、ドリル170でインク注入口130に備えられたボール(図示省略)を取り除く。
【0016】
次に、図7eのように、インク注入器160を使用して、インク注入口130に所定量のインクをゆっくりと注入する。
【0017】
最後に、図7fに示したように、ゴム栓180を用いてインク注入口130を塞いだ後、インクカートリッジ100とリフィルクリップ150を分離する。
【0018】
しかし、このインクリフィル方法においては、インクカートリッジ100を固定するリフィルクリップ150が必要であるため、リフィルクリップを製造するのに費用が多く発生した。
【0019】
また、ドリル170でインク注入口130に備えられたボールを取り除かなければならないが、この作業が容易ではなかった。
【0020】
また、インクリフィル方法が複雑であり、インクをリフィルするのに多くの時間がかかった。
(発明の詳細な説明)
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するために創案されたものであり、本発明の目的は、従来のリフィルクリップの代わりにインク排出口栓を使用することにより、インクを容易にリフィルすることのできるインクリフィル方法を提供することである。
【0021】
本発明のまた別の目的は、インクカートリッジ内のボールを取り除かずに、単純な作業だけでインクを容易に注入することのできるインクリフィル方法を提供することである。
【0022】
上述のような本発明の目的を達成するために、本発明の一実施例は、(a)インクカートリッジのインク排出口をインク排出口栓で封じる段階、(b)インクカートリッジのインク注入口の周辺に貫通穴を形成する段階、(c)貫通穴にインク注入器を結合させてインクカートリッジにインクを注入する段階、(d)インク注入器を貫通穴から分離して貫通穴栓で貫通穴を封じる段階、及び(e)インク排出口からインク排出口栓を分離する段階を含むことを特徴とするインクカートリッジのインクリフィル方法を提供する。
【0023】
本発明のインクリフィル方法においては、インク排出口栓が、インク排出口の外周面に形成された多数の突起を収容するための多数の第1溝と、インク排出口の末端部を収容するための第2溝とを備える。
【0024】
また、インク排出口栓及び貫通穴栓は、ゴム材質及びプラスチック材質のうち、何れか一つから形成されることができ、貫通穴の直径は、インク注入器の注入部の直径より大きいことが望ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
上述した本発明の目的を達成するために、本発明は、(a)インクカートリッジのインク排出口をインク排出口栓で封じる段階、(b)インクカートリッジのインク注入口の周辺に貫通穴を形成する段階、(c)貫通穴にインク注入器を結合させてインクカートリッジにインクを注入する段階、(d)インク注入器を貫通穴から分離して貫通穴栓で貫通穴を封じる段階、及び(e)インク排出口からインク排出口栓を分離する段階を含むことを特徴とするインクカートリッジのインクリフィル方法を提供する。
【0026】
本発明のインクリフィル方法においては、インク排出口栓が、インク排出口の外周面に形成された多数の突起を収容するための多数の第1溝と、インク排出口の末端部を収容するための第2溝とを備える。
【0027】
また、インク排出口栓及び貫通穴栓は、ゴム材質及びプラスチック材質のうち、何れか一つから形成されることができ、インク注入器の注入部は貫通穴の直径より小さいことが望ましい。
【0028】
以下、添付の図面を参照し、本発明の望ましい実施例によるインクカートリッジのインクリフィル方法について詳細に説明する。
【0029】
このためにまず、図4及び図5を参照し、一般的なインクジェットプリンタに使用されるインクカートリッジを説明する。
【0030】
図4は、現在使用されているインクジェットプリンタ用のインクカートリッジの概略斜視図であり、図5は、図4のA−A線による断面図である。
【0031】
図4及び図5に示したように、インクカートリッジ100は、インクを貯蔵するために隔壁101で区切られる第1インク貯蔵部110と第2インク貯蔵部120を備える。隔壁101の端部とインクカートリッジ100の底面102との間には、インク流路111が備えられ、これを通してインクがカートリッジ100内部を移動することができる。
【0032】
第1インク貯蔵部110は、インクを貯蔵するために空の空間を備え、上部にはインクを注入するためのインク注入口130が形成されている。また、インク注入口130にはボール131が備えられ、インク注入口130を通してインクが漏れることを防止する。
【0033】
第2インク貯蔵部120は、インクを貯蔵するためにスポンジ122を備え、下部にはインクを排出するためのインク排出口140が形成されている。また、インク排出口140の一定表面まではスポンジ122が露出している。
【0034】
インク排出口140は中空円筒形をしており、縁部の内部が傾くように形成されている。また、インク排出口140の外面には多数の突起141が形成されている。
【0035】
図面において、インクカートリッジ100の左側壁には所定の弾性力を有する装着バー150が形成され、右側壁には係合突起121が形成されており、インクカートリッジ100がプリンタ(図示省略)に完全に装着されるようにする。
【0036】
前述したインクカートリッジ100を用いて、本発明の望ましい実施例によるインクカートリッジのインクリフィル方法を説明する。
【0037】
まず、図1aのように、インク排出口栓200の内壁に形成された多数の第1溝(後述する)がインク排出口140の外周に形成された多数の突起と結合するように、インクカートリッジ100のインク排出口140にインク排出口栓200を結合してインク排出口140を封じる。
【0038】
次に、図1bのように、ドリル300などの穿孔手段でインクカートリッジ100のインク注入口130の周辺に貫通穴132を形成する。
【0039】
次に、図1cのように、インク注入器400を使用して、貫通穴132を通してインクカートリッジ100にインクを徐々に注入する。
【0040】
インク注入器は、一般的に注射器の形状を有し、インク注入器の注入部は針の場合もある。この時、注射器の針が挿入されるインクカートリッジの貫通穴の直径は、注射器の針の直径よりも大きいことが望ましい。インク注入器400の針の直径が貫通穴132の直径より小さいために、インク注入時にインクカートリッジ100の内部に存在する空気を貫通穴132を通して自然に外部に排出することができる。また、第1インク貯蔵部110にインクが注入される間に、第1インク貯蔵部110と第2インク貯蔵部120との間に形成されたインク流路111を通して、インクが矢印方向に移動しながら第2インク貯蔵部120にインクが注入される。所望量のインクを注入した後、インク注入器400をインクカートリッジ100から分離する。
【0041】
次に、図1dのように、貫通穴栓500で貫通穴132を封じる。
【0042】
最後に、図1eのように、インク排出口栓200をインク排出口140から分離する。
【0043】
次に、図2及び図3を参照し、上述した本発明のインクリフィル方法において使用されるインク排出口栓200について説明する。
【0044】
インク排出口栓200は、瓶栓と類似した形状をしている。インク排出口栓200の内部壁には、図5及び図6に示したインクカートリッジ100のインク排出口140の外周に形成された多数の突起141と対応する形状を有する多数の第1溝210が形成される。また内部底部230は、図3に示したように、外周が上部に向かって傾いた面240を有するように突出し、内部底部230とインク排出口栓200の内壁との間には、インク排出口140の末端面と対応する形状を有する第2溝220が形成される。
【0045】
このような構成において、インク排出口140をインク排出口栓200で封じた際に、インク排出口140から外部に露出するスポンジ122と内部底部230とが完全に密着する。また、インク排出口140の末端部が第2溝220と完全に密着する。よって、インクリフィル時にインクがインク排出口140の外部に漏れることが防止される。
【0046】
また、多数の突起141と多数の第1溝210との結合により、インク排出口140にインク排出口栓200が結合するため、インク排出口140がインク排出口栓200に固定されることになる。
【0047】
前述したインク排出口栓及び貫通穴栓は全て、ゴムのような弾性材及びプラスチックのような合成樹脂材のうち、何れか一つから形成されることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明のインクカートリッジのインクリフィル方法によると、従来技術で要求されていた大型のリフィルクリップの代わりに小型のインク排出口栓を使用するため、生産費を節減することができる。
【0049】
また、従来技術でインクカートリッジをリフィルクリップに結合して分離するのにかかっていた時間に比べて、インクカートリッジにインク排出口栓を結合して分離するのにかかる時間が少ないため、インクをリフィルするのにかかる時間を減らすことができる。
【0050】
また、インクカートリッジにインクをリフィルする過程が従来技術に比べて簡単であり、使用者が容易にインクをリフィルすることができる。
【0051】
以上、本発明の望ましい実施例を参照し、本発明のインクカートリッジのインクリフィル装置及びインクリフィル方法について説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは、当業者にとっては明確である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
上述した本発明の目的及び長点は、添付の図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳細に説明することにより、より明確になることであろう。添付図面において、
【図1a】本発明の望ましい実施例によるインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図1b】本発明の望ましい実施例によるインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図1c】本発明の望ましい実施例によるインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図1d】本発明の望ましい実施例によるインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図1e】本発明の望ましい実施例によるインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図2】本発明のインクリフィル方法に使用されるインク排出口栓の平面図である。
【図3】図2のB−B線に沿って得られた側断面図である。
【図4】一般的なインクジェットプリンタに使用されるインクカートリッジの概略斜視図である。
【図5】図4のA−A線に沿って得られた側断面図である。
【図6】従来技術によるインクジェットプリンタに使用されるインクカートリッジの概略断面図である。
【図7a】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図7b】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図7c】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図7d】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図7e】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図7f】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクリフィル方法に関し、より詳細には、インクジェットプリンタ用のインクカートリッジのインクリフィル方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、コンピュータが広く普及し、職場だけでなく家庭においても、コンピュータの使用が日常化している。更に、コンピュータ上の作業を出力するための手段の一つとして主に使用されるプリンタも様々な形態で開発されている。これらプリンタのうち、特にインクジェットプリンタが、家庭では多く使用されている。
【0003】
日本のキャノン社に許可されたUS特許第6,286,945 B1号は、このような従来技術によるインクジェットカートリッジ、インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタを開示している。
【0004】
図6を参照し、従来技術によるインクジェットプリンタのインクカートリッジを説明する。図6に示したように、インクカートリッジ1は、仕切壁5で分離された二つの区画を備える。二つの区画は、第1チャンバー6と第2チャンバー9とに分けられる。
【0005】
第2チャンバー9の外側壁にはオープニング2が備えられ、インク吸収材4が内部に挿入される。その後、カバー部材である底壁部部材11が本体と一体化される。
【0006】
仕切壁5の端部には微細連通孔8が備えられ、インク供給オープニング2上部の同じ面に気孔10が配置される。
【0007】
インク出入口の機能を果たす連結部7は、インクカートリッジのオープニングの内方に挿入され、そこに記録ヘッド(HD)が装着される。
【0008】
第1チャンバー6の底面に位置する底壁部材11には、接近オープニング13が配置される。オープニング13は、ボール14により閉ざされ密封される。
【0009】
このような従来技術によるインクカートリッジは、簡単に交換でき、インクジェットプリンタに着脱する際にインクが漏れない。
【0010】
しかし、従来技術によるインクジェットプリンタのカートリッジは、インクジェットプリンタの価格に比べてカートリッジの価格が相対的に高価であるので、インクを使い切る度にインクカートリッジを毎回新しく購入するのに相当な経済的負担があった。
【0011】
これを解決するための方案として、インクを使い切ったインクカートリッジにインクをリフィルして再び使用する方法と、これを具現化するための装置についての研究が活発に進められている。
【0012】
図7a〜図7fは、従来のインクリフィル方法を示した図であり、現在市販されているインクジェットプリンタのインクカートリッジにインクをリフィルする過程を示している。
【0013】
まず、図7aに示したように、インクカートリッジ100の一方を先に嵌めて“カチッ”という音が鳴るように押し、インクカートリッジ100をリフィルクリップ150に完全に装着させる。
【0014】
次に、図7b及び図7cのように、リフィルクリップ150を回して底面が上に向くようにした後、リフィルクリップ150に形成された穴151にインク注入器160を挿入し、インクカートリッジ100内部に備えられたスポンジ(図示省略)にインクが完全に吸収されるまでインクを注入させる。その後、ゴム栓(図示省略)で穴151を塞ぐ。
【0015】
次に、図7dのように、リフィルクリップ150をまっすぐに起こした後、インク注入口130に貼り付けられたステッカーを刀などで切り取る。その後、ドリル170でインク注入口130に備えられたボール(図示省略)を取り除く。
【0016】
次に、図7eのように、インク注入器160を使用して、インク注入口130に所定量のインクをゆっくりと注入する。
【0017】
最後に、図7fに示したように、ゴム栓180を用いてインク注入口130を塞いだ後、インクカートリッジ100とリフィルクリップ150を分離する。
【0018】
しかし、このインクリフィル方法においては、インクカートリッジ100を固定するリフィルクリップ150が必要であるため、リフィルクリップを製造するのに費用が多く発生した。
【0019】
また、ドリル170でインク注入口130に備えられたボールを取り除かなければならないが、この作業が容易ではなかった。
【0020】
また、インクリフィル方法が複雑であり、インクをリフィルするのに多くの時間がかかった。
(発明の詳細な説明)
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するために創案されたものであり、本発明の目的は、従来のリフィルクリップの代わりにインク排出口栓を使用することにより、インクを容易にリフィルすることのできるインクリフィル方法を提供することである。
【0021】
本発明のまた別の目的は、インクカートリッジ内のボールを取り除かずに、単純な作業だけでインクを容易に注入することのできるインクリフィル方法を提供することである。
【0022】
上述のような本発明の目的を達成するために、本発明の一実施例は、(a)インクカートリッジのインク排出口をインク排出口栓で封じる段階、(b)インクカートリッジのインク注入口の周辺に貫通穴を形成する段階、(c)貫通穴にインク注入器を結合させてインクカートリッジにインクを注入する段階、(d)インク注入器を貫通穴から分離して貫通穴栓で貫通穴を封じる段階、及び(e)インク排出口からインク排出口栓を分離する段階を含むことを特徴とするインクカートリッジのインクリフィル方法を提供する。
【0023】
本発明のインクリフィル方法においては、インク排出口栓が、インク排出口の外周面に形成された多数の突起を収容するための多数の第1溝と、インク排出口の末端部を収容するための第2溝とを備える。
【0024】
また、インク排出口栓及び貫通穴栓は、ゴム材質及びプラスチック材質のうち、何れか一つから形成されることができ、貫通穴の直径は、インク注入器の注入部の直径より大きいことが望ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
上述した本発明の目的を達成するために、本発明は、(a)インクカートリッジのインク排出口をインク排出口栓で封じる段階、(b)インクカートリッジのインク注入口の周辺に貫通穴を形成する段階、(c)貫通穴にインク注入器を結合させてインクカートリッジにインクを注入する段階、(d)インク注入器を貫通穴から分離して貫通穴栓で貫通穴を封じる段階、及び(e)インク排出口からインク排出口栓を分離する段階を含むことを特徴とするインクカートリッジのインクリフィル方法を提供する。
【0026】
本発明のインクリフィル方法においては、インク排出口栓が、インク排出口の外周面に形成された多数の突起を収容するための多数の第1溝と、インク排出口の末端部を収容するための第2溝とを備える。
【0027】
また、インク排出口栓及び貫通穴栓は、ゴム材質及びプラスチック材質のうち、何れか一つから形成されることができ、インク注入器の注入部は貫通穴の直径より小さいことが望ましい。
【0028】
以下、添付の図面を参照し、本発明の望ましい実施例によるインクカートリッジのインクリフィル方法について詳細に説明する。
【0029】
このためにまず、図4及び図5を参照し、一般的なインクジェットプリンタに使用されるインクカートリッジを説明する。
【0030】
図4は、現在使用されているインクジェットプリンタ用のインクカートリッジの概略斜視図であり、図5は、図4のA−A線による断面図である。
【0031】
図4及び図5に示したように、インクカートリッジ100は、インクを貯蔵するために隔壁101で区切られる第1インク貯蔵部110と第2インク貯蔵部120を備える。隔壁101の端部とインクカートリッジ100の底面102との間には、インク流路111が備えられ、これを通してインクがカートリッジ100内部を移動することができる。
【0032】
第1インク貯蔵部110は、インクを貯蔵するために空の空間を備え、上部にはインクを注入するためのインク注入口130が形成されている。また、インク注入口130にはボール131が備えられ、インク注入口130を通してインクが漏れることを防止する。
【0033】
第2インク貯蔵部120は、インクを貯蔵するためにスポンジ122を備え、下部にはインクを排出するためのインク排出口140が形成されている。また、インク排出口140の一定表面まではスポンジ122が露出している。
【0034】
インク排出口140は中空円筒形をしており、縁部の内部が傾くように形成されている。また、インク排出口140の外面には多数の突起141が形成されている。
【0035】
図面において、インクカートリッジ100の左側壁には所定の弾性力を有する装着バー150が形成され、右側壁には係合突起121が形成されており、インクカートリッジ100がプリンタ(図示省略)に完全に装着されるようにする。
【0036】
前述したインクカートリッジ100を用いて、本発明の望ましい実施例によるインクカートリッジのインクリフィル方法を説明する。
【0037】
まず、図1aのように、インク排出口栓200の内壁に形成された多数の第1溝(後述する)がインク排出口140の外周に形成された多数の突起と結合するように、インクカートリッジ100のインク排出口140にインク排出口栓200を結合してインク排出口140を封じる。
【0038】
次に、図1bのように、ドリル300などの穿孔手段でインクカートリッジ100のインク注入口130の周辺に貫通穴132を形成する。
【0039】
次に、図1cのように、インク注入器400を使用して、貫通穴132を通してインクカートリッジ100にインクを徐々に注入する。
【0040】
インク注入器は、一般的に注射器の形状を有し、インク注入器の注入部は針の場合もある。この時、注射器の針が挿入されるインクカートリッジの貫通穴の直径は、注射器の針の直径よりも大きいことが望ましい。インク注入器400の針の直径が貫通穴132の直径より小さいために、インク注入時にインクカートリッジ100の内部に存在する空気を貫通穴132を通して自然に外部に排出することができる。また、第1インク貯蔵部110にインクが注入される間に、第1インク貯蔵部110と第2インク貯蔵部120との間に形成されたインク流路111を通して、インクが矢印方向に移動しながら第2インク貯蔵部120にインクが注入される。所望量のインクを注入した後、インク注入器400をインクカートリッジ100から分離する。
【0041】
次に、図1dのように、貫通穴栓500で貫通穴132を封じる。
【0042】
最後に、図1eのように、インク排出口栓200をインク排出口140から分離する。
【0043】
次に、図2及び図3を参照し、上述した本発明のインクリフィル方法において使用されるインク排出口栓200について説明する。
【0044】
インク排出口栓200は、瓶栓と類似した形状をしている。インク排出口栓200の内部壁には、図5及び図6に示したインクカートリッジ100のインク排出口140の外周に形成された多数の突起141と対応する形状を有する多数の第1溝210が形成される。また内部底部230は、図3に示したように、外周が上部に向かって傾いた面240を有するように突出し、内部底部230とインク排出口栓200の内壁との間には、インク排出口140の末端面と対応する形状を有する第2溝220が形成される。
【0045】
このような構成において、インク排出口140をインク排出口栓200で封じた際に、インク排出口140から外部に露出するスポンジ122と内部底部230とが完全に密着する。また、インク排出口140の末端部が第2溝220と完全に密着する。よって、インクリフィル時にインクがインク排出口140の外部に漏れることが防止される。
【0046】
また、多数の突起141と多数の第1溝210との結合により、インク排出口140にインク排出口栓200が結合するため、インク排出口140がインク排出口栓200に固定されることになる。
【0047】
前述したインク排出口栓及び貫通穴栓は全て、ゴムのような弾性材及びプラスチックのような合成樹脂材のうち、何れか一つから形成されることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明のインクカートリッジのインクリフィル方法によると、従来技術で要求されていた大型のリフィルクリップの代わりに小型のインク排出口栓を使用するため、生産費を節減することができる。
【0049】
また、従来技術でインクカートリッジをリフィルクリップに結合して分離するのにかかっていた時間に比べて、インクカートリッジにインク排出口栓を結合して分離するのにかかる時間が少ないため、インクをリフィルするのにかかる時間を減らすことができる。
【0050】
また、インクカートリッジにインクをリフィルする過程が従来技術に比べて簡単であり、使用者が容易にインクをリフィルすることができる。
【0051】
以上、本発明の望ましい実施例を参照し、本発明のインクカートリッジのインクリフィル装置及びインクリフィル方法について説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは、当業者にとっては明確である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
上述した本発明の目的及び長点は、添付の図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳細に説明することにより、より明確になることであろう。添付図面において、
【図1a】本発明の望ましい実施例によるインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図1b】本発明の望ましい実施例によるインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図1c】本発明の望ましい実施例によるインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図1d】本発明の望ましい実施例によるインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図1e】本発明の望ましい実施例によるインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図2】本発明のインクリフィル方法に使用されるインク排出口栓の平面図である。
【図3】図2のB−B線に沿って得られた側断面図である。
【図4】一般的なインクジェットプリンタに使用されるインクカートリッジの概略斜視図である。
【図5】図4のA−A線に沿って得られた側断面図である。
【図6】従来技術によるインクジェットプリンタに使用されるインクカートリッジの概略断面図である。
【図7a】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図7b】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図7c】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図7d】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図7e】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【図7f】従来のインクリフィル方法として、インクカートリッジにインクをリフィルする過程を順に示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)インクカートリッジのインク排出口をインク排出口栓で封じる段階;
(b)上記インクカートリッジのインク注入口の周辺に貫通穴を形成する段階;
(c)上記貫通穴にインク注入器を結合させて上記インクカートリッジにインクを注入する段階;
(d)上記インク注入器を上記貫通穴から分離して貫通穴栓で上記貫通穴を封じる段階;及び
(e)上記インク排出口から上記インク排出口栓を分離する段階を含むことを特徴とするインクカートリッジのインクリフィル方法。
【請求項2】
上記インク排出口栓は、上記インク排出口の外周面に形成された多数の突起を収容するための多数の第1溝と、上記インク排出口の末端部を収容するための第2溝とを備えることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジのインクリフィル方法。
【請求項3】
上記インク排出口栓及び上記貫通穴栓は、ゴム材質及びプラスチック材質のうち、何れか一つから形成されることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジのインクリフィル方法。
【請求項4】
上記貫通穴の直径は、上記インク注入器の注入部の直径より大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジのインクリフィル方法。
【請求項1】
(a)インクカートリッジのインク排出口をインク排出口栓で封じる段階;
(b)上記インクカートリッジのインク注入口の周辺に貫通穴を形成する段階;
(c)上記貫通穴にインク注入器を結合させて上記インクカートリッジにインクを注入する段階;
(d)上記インク注入器を上記貫通穴から分離して貫通穴栓で上記貫通穴を封じる段階;及び
(e)上記インク排出口から上記インク排出口栓を分離する段階を含むことを特徴とするインクカートリッジのインクリフィル方法。
【請求項2】
上記インク排出口栓は、上記インク排出口の外周面に形成された多数の突起を収容するための多数の第1溝と、上記インク排出口の末端部を収容するための第2溝とを備えることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジのインクリフィル方法。
【請求項3】
上記インク排出口栓及び上記貫通穴栓は、ゴム材質及びプラスチック材質のうち、何れか一つから形成されることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジのインクリフィル方法。
【請求項4】
上記貫通穴の直径は、上記インク注入器の注入部の直径より大きいことを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジのインクリフィル方法。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【図7f】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【図7f】
【公表番号】特表2007−508160(P2007−508160A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532100(P2006−532100)
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002573
【国際公開番号】WO2005/032825
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(504353567)
【出願人】(504353578)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002573
【国際公開番号】WO2005/032825
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(504353567)
【出願人】(504353578)
【Fターム(参考)】
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