説明

インクジェットヘッド装置

【課題】簡単な構成でフレキシブルケーブルの接続異常やケーブル異常を判別することができるインクジェットヘッド装置を得ること。
【解決手段】フレキシブルケーブル3には、両外側縁部にダミー導線8,9をそれぞれ配置し、それらの片端をインクジェットヘッド1上において接続してインクジェットヘッド1を経由した単一の電流経路を形成する。そして、ヘッド制御基板2においてこの電流経路の一端に例えば接地電位を与え、他端の電圧レベルを接続異常検出回路11にて監視する。異常検出回路は1つで済ますことができ、簡単な構成でフレキシブルケーブルの接続異常やケーブル異常(断線)を判別することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、インクジェットヘッド装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インクジェットヘッド装置でのインク滴吐出方式には、熱エネルギーによってインク液中に気泡を発生させ、その気泡による圧力波を利用する方式、静電力を利用する方式、ピエゾ(圧電体薄膜素子)のような振動子による圧力波を利用する方式等、種々の方式がある。
【0003】
ところで、インクジェットヘッド装置は、インク滴の吐出を行うインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドのインク滴吐出動作を制御する制御回路を搭載するヘッド制御基板とで構成されるが、一般に、保守性や組み立て容易性などを考慮して、両者は分離できるように構成されている。具体的には、インクジェットヘッドにフレキシブルケーブルの一端を固定接続し、このフレキシブルケーブルの他端をヘッド制御基板にコネクタ接続する構成が採用されている。
【0004】
なお、フレキシブルケーブルには、ヘッド制御基板に搭載される制御回路からのインク滴吐出制御信号に従ってインクジェットヘッドのインク滴吐出部を駆動する駆動用ICが実装される場合がある。
【0005】
ところが、上述したコネクタ接続方式では、ヘッドの組み立て作業中に誤ってコネクタ接続を外してしまう危険性があるので、従来では、ロック付きのコネクタが用いられる場合が多い。これは、装置コストの上昇やコネクタ接続部周辺の大型化を招来するので、改善が望まれている。
【0006】
一方、電気回路間や装置間の接続ケーブルでの異常検知方法としては、例えば(特許文献1)に開示された方法が知られている。以下、図6を参照してその概要を説明する。
【0007】
図6は、従来の接続ケーブルでの異常検知を行う構成例を示す図である。図6において接続ケーブル101は、一端は回路基板102に接続され、他端は図示しない回路基板や装置に接続されている。この接続ケーブル101は、本来の接続用導線103の複数本が並列に配列されているが、それらの両外側縁部に沿ってダミー導線104,105が追加されている。
【0008】
そして、ダミー導線104,105の各一端は、回路基板102に設けた検知回路であるコンパレータ106,107の一方の入力端に接続され、ダミー導線104,105の各他端は、図示しない回路基板や装置において接地電位に接続されている。コンパレータ106,107は、その一方の入力端が抵抗素子を介して電源に接続され、他方の入力端が接地電位に接続されている。
【0009】
この構成によれば、ダミー導線104,105に断線がなければ、コンパレータ106,107は、出力をHレベルとLレベルの何れか一方のレベルにする。そして、ダミー導線104,105の一方または双方に断線が発生すると、コンパレータ106,107の対応する方は、出力をHレベルとLレベルの何れか他方のレベルにする。これによって、接続ケーブル101の断線を検知することができる。
【0010】
今の例では、断線の検知であるが、インクジェットヘッド装置で言えば、断線以外にコネクタ接続不良も検知することができる。
【特許文献1】実開昭63−135174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、上記従来の異常検知方法では、2つのダミー導線のそれぞれに対して検知回路が必要であり、インクジェットヘッド装置への適用では、装置コストの低減や小型化の観点からの工夫が必要である。
【0012】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でフレキシブルケーブルの接続異常やケーブル異常を検知できる機構を備えたインクジェットヘッド装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記した目的を達成するため、この発明は、インク滴の吐出を行う複数のインク滴吐出部を有するインクジェットヘッドと、前記複数のインク滴吐出部をそれぞれ制御する制御回路の各出力端が接続されるコネクタを搭載するヘッド制御基板と、片端に前記ヘッド制御基板上の前記コネクタに接続される端子を有するフレキシブルケーブルであって前記インクジェットヘッドの各インク滴吐出部と1対1の関係で平面上に並列に配列される多数の接続用導体の各一端側が前記インクジェットヘッドの対応するインク滴吐出部に固定的に接続され、前記多数の接続用導体の各他端側が前記端子に接続されるフレキシブルケーブルとを備えるインクジェットヘッド装置において、前記フレキシブルケーブルは、各一端が前記インクジェットヘッドを介して接続され、各他端が前記多数の接続用導線と共に前記端子に接続されるダミー導線が両外側縁部に沿ってそれぞれ配置され、前記ヘッド制御基板は、入力信号の電圧レベルを監視する接続異常検出回路が設けられるとともに、前記コネクタに設けた前記両ダミー導線用の接続部のうち一方の接続部が当該ヘッド制御基板の接地電位または正の所定電位に接続され、他方の接続部がその電圧レベルを監視する前記接続異常検出回路に接続されることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、フレキシブルケーブルには、両外側縁部にダミー導線をそれぞれ配置するが、それらがインクジェットヘッドを経由して単一の電流経路を形成するようにしている。そして、ヘッド制御基板において、この電流経路の一端に接地電位または正の所定電位を与え、他端の電圧レベルを監視するようにしたので、異常検出回路は1つで済ますことができ、簡単な構成でフレキシブルケーブルの接続異常やケーブル異常を判別することができる。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、簡単な構成でフレキシブルケーブルの接続異常やケーブル異常を判別することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に図面を参照して、この発明にかかるインクジェットヘッド装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1によるインクジェットヘッド装置が備えるフレキシブルケーブルの接続異常検知機構の全体構成を示す図である。図1に示すように、実施の形態1によるインクジェットヘッド装置は、インクジェットヘッド1aとヘッド制御基板2とをフレキシブルケーブル3で分離可能に接続した構成である。
【0018】
インクジェットヘッド1aは、インク滴の吐出を行う複数のインク滴吐出部4が設けられている。各インク滴吐出部4は、引出用導線4aによってフレキシブルケーブル3との境界まで導出されている。引出用導線4aの外側に、接続用導線10が設けられている。なお、各インク滴吐出部4は、この実施の形態では、例えばピエゾアクチュエータとノズルとを備えている。
【0019】
ヘッド制御基板2は、インクジェットヘッド1aのインク滴吐出動作を制御する図示しない制御回路と、コネクタであるフレキシブルケーブルコネクタ5とが搭載されている。図示しない制御回路は、インクジェットヘッド1aの各インク滴吐出部4と1対1の関係でインク滴吐出動作制御信号を出力する出力端を備えている。フレキシブルケーブルコネクタ5には、この図示しない制御回路が備える各出力端が接続されている。
【0020】
フレキシブルケーブル3は、片端にヘッド制御基板2上のフレキシブルケーブルコネクタ5に嵌合する接続端子6が装着され、インクジェットヘッド1aの各インク滴吐出部4と1対1の関係で多数の接続用導体7が平面上に並列に配列されている。この多数の接続用導体7の各一端側は、インクジェットヘッド1aの対応するインク滴吐出部4への引出用導線4aに固定的に接続され(図2参照)、各他端側は、接続端子6に接続されている。
【0021】
この実施の形態1では、フレキシブルケーブル3は、ダミー導線7,8が両外側縁部に沿ってそれぞれ配置されている。ダミー導線8,9の各一端は、インクジェットヘッド1aに設けた接続用導線10を介して接続され、各他端は、多数の接続用導線7と共に接続端子6に接続されている。つまり、ダミー導線8,9は、インクジェットヘッド1aの接続用導線10を経由して単一の電流経路を形成している。
【0022】
また、ヘッド制御基板2は、入力信号の電圧レベルを監視する接続異常検出回路11が設けられるとともに、フレキシブルケーブルコネクタ5に設けた前記両ダミー導線用の接続部のうち、一方の接続部(図示例ではダミー導線8用の接続部)が当該ヘッド制御基板2の接地電位または正の所定電位(図示例では接地電位)に接続され、他方の接続部(図示例ではダミー導線9用の接続部)が接続異常検出回路11に接続されている。
【0023】
接続異常検出回路11は、例えばコンパレータ11aで構成することができる。このコンパレータ11aの一方の入力端には、フレキシブルケーブルコネクタ5におけるダミー導線9用の接続部が接続されるとともに、ダミー導線8用の接続部が接地電位であることから抵抗素子11bを介して電源が接続され、コンパレータ11aの他方の入力端には接地電位が接続されている。
【0024】
次に、図2は、図1に示すインクジェットヘッドとフレキシブルケーブルとの固定接続構造を示す断面図である。図2において、フレキシブルケーブル3に配置される多数の接続用導体7及びダミー導線8,9を含む全導線13の一端は、インクジェットヘッド1aの各インク滴吐出部4に接続される引出用導体4a及び接続用導線10を含む全導線12に異方性導電性シート14によって分離不能に接合されている。インクジェットヘッド1a上の全導線12の接合端以外はカバー樹脂15で被覆されている。また、フレキシブルケーブル3上の全導線13上の接合端以外はカバー樹脂16で被覆されている。
【0025】
次に、以上のように構成されるフレキシブルケーブル3の接続異常検知機構の動作について説明する。ヘッド制御基板2上のフレキシブルケーブルコネクタ5とフレキシブルケーブル3に装着してある接続端子6とが正しく接続されている場合は、ダミー導線8の他端は、ヘッド制御基板2において接地電位に接続されるので、ダミー導線9の他端が接続されるコンパレータ11aの一方の入力端は、接地電位に引き込まれる。この場合には、コンパレータ11aの出力レベルは、HレベルとLレベルの何れか一方のレベルになる。これが正常時の出力レベルである。
【0026】
一方、保守作業時などにおいて、接続端子6をフレキシブルケーブルコネクタ5から外したが、他の作業に気を取られるなどで外したままにしてしまった、或いは、元に戻す作業が不十分でダミー導線8側又はダミー導線9側に接続不良が発生した、或いは、ダミー導線8,9の一方又は双方に断線が発生した、などの異常が起こると、コンパレータ11aの一方の入力端は、接地電位に引き込まれず電源電位のレベルになる。この場合には、コンパレータ11aの出力レベルは、HレベルとLレベルの何れか他方のレベルになる。これが異常時の出力レベルである。
【0027】
したがって、コンパレータ11aの出力状態を監視することで、フレキシブルケーブルコネクタ5と接続端子6との接続状態の適否やケーブル異常を判定することができる。
【0028】
このように、実施の形態1によれば、フレキシブルケーブル3には、両外側縁部にダミー導線をそれぞれ配置するが、それらがインクジェットヘッドを経由して単一の電流経路を形成するようにし、ヘッド制御基板において、この電流経路の一端に接地電位または正の所定電位を与え、他端の電圧レベルを監視するようにしたので、異常検出回路は1つで済ますことができ、簡単な構成でフレキシブルケーブル3の接続異常やケーブル異常を判別することができる。
【0029】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2によるインクジェットヘッド装置が備えるフレキシブルケーブルの接続異常検知機構の全体構成を示す図である。なお、図3では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
【0030】
図3に示すように、この実施の形態2によるインクジェットヘッド装置では、図1(実施の形態1)に示した構成において、符号を代えたフレキシブルケーブル20は、途中に駆動用IC21が当該ケーブルの幅方向に縦断する形で実装されている。また、符号を代えたインクジェットヘッド1bでは、インクジェットヘッド1aにて示した接続用導線10が削除されている。
【0031】
そして、平面上に並列に配列される多数の接続用導体7は、図3では、駆動用IC21の出力端とインクジェットヘッド1bの各インク滴吐出部4との間を1対1の関係で接続する接続用導体7aと、駆動用IC21の入力端と接続端子6との間を接続する接続用導体7bとに2分されている。なお、接続用導体の配列本数は、接続用導体7a>接続用導体7b、である。
【0032】
なお、駆動用IC21は、この実施の形態では、ヘッド制御基板2上の図示しない制御回路からのインク滴吐動作制御信号に従って各インク滴吐出部4のピエゾアクチュエータを駆動するピエゾ駆動用ICである。
【0033】
また、図1(実施の形態1)に示した構成において、ダミー導線8,9に代えて、ダミー導線22,23が設けられている。ダミー導線22,23の各一端は、接続用導線24を用いて駆動用IC21の配置領域において接続され(図4参照)、各他端は、実施の形態1と同様に、多数の接続用導体7bと共に接続端子6に接続されている。
【0034】
図4は、図3に示す駆動用ICの配置場所を通るダミー導線の配線状況を示す平面図である。図5は、図3に示す駆動用ICの実装態様を示す斜視図である。図4と図5は、この順に製造することを説明する図である
図4に示すように、フレキシブルケーブル20上に設定される駆動用ICの配置場所には、多数のパッド端子30,31がフレキシブルケーブル20の幅方向に並列に配列されている。多数のパッド端子30には、接続端子6側の接続用導体7bの対応するものが接続される。また、多数のパッド端子31には、インクジェットヘッド1b側の接続用導体7aの対応するものが接続される。
【0035】
そして、フレキシブルケーブル20の幅方向に並列に配列されるパッド端子30,31の間に臨むダミー導線22,23の端部間が、パッド端子30,31の間を通る接続用導線24によって接続され、単一の電流経路を形成している。
【0036】
図5に示すように、駆動用IC21は、パッド端子30,31にフリップチップ実装される。接続用導線24は、駆動用IC21の直下を通過して配置される状態となる。駆動用IC21の底面とフレキシブルケーブル20と間には、接続用導線24を駆動用IC21の底面に接触させずに配置するだけの充分な間隙があるので、接続用導線24は、電気的に絶縁した状態で配置されている。
【0037】
以上の構成において、この実施の形態2においても、ヘッド制御基板2上のフレキシブルケーブルコネクタ5とフレキシブルケーブル20に装着してある接続端子6とが正しく接続されている場合は、ダミー導線22の他端は、ヘッド制御基板2において接地電位に接続されるので、ダミー導線23の他端が接続されるコンパレータ11aの一方の入力端は、接地電位に引き込まれる。この場合には、コンパレータ11aの出力レベルは、HレベルとLレベルの何れか一方のレベルになる。これが正常時の出力レベルである。
【0038】
一方、保守作業時などにおいて、接続端子6をフレキシブルケーブルコネクタ5から外したが、他の作業に気を取られるなどで外したままにしてしまった、或いは、元に戻す作業が不十分でダミー導線8側又はダミー導線9側に接続不良が発生した、或いは、ダミー導線8,9の一方又は双方に断線が発生した、などの異常が起こると、コンパレータ11aの一方の入力端は、接地電位に引き込まれず電源電位のレベルになる。この場合には、コンパレータ11aの出力レベルは、HレベルとLレベルの何れか他方のレベルになる。これが異常時の出力レベルである。
【0039】
したがって、実施の形態1と同様に、コンパレータ11aの出力状態を監視することで、フレキシブルケーブルコネクタ5と接続端子6との接続状態の適否やケーブル異常を判定することができる。
【0040】
このように、実施の形態2によれば、フレキシブルケーブルには、両外側縁部にダミー導線をそれぞれ配置するが、途中に配置される駆動用ICのヘッド側の接続端子と基板側の接続端子との間に隙間があることに着目し、その隙間を通して両ダミー導線を接続して単一の電流経路を形成するようにしたので、実施の形態1と同様に、簡単な構成でフレキシブルケーブルの接続異常やケーブル異常を判別することができる。
【0041】
なお、各実施の形態では、インク滴吐出方式としてピエゾ方式の場合を示したが、この発明は、その他のインク滴吐出方式にも同様に適用できるものである。また、ヘッド制御基板側での一方のダミー導線の処理方法及び他方のダミー導線の電圧レベル監視方法は、以上説明した実施の形態での態様に限定されるものではない。
【0042】
また、各実施の形態では、接続異常検出回路は、ヘッド制御基板に設ける場合を示したが、ヘッド制御基板以外の個所に設けても良い。
【産業上の利用可能性】
【0043】
以上のように、この発明にかかるインクジェットヘッド装置は、簡単な構成でフレキシブルケーブルの接続異常やケーブル異常を判別するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態1によるインクジェットヘッド装置が備えるフレキシブルケーブルの接続異常検知機構の全体構成を示す図
【図2】図1に示すインクジェットヘッドとフレキシブルケーブルとの固定接続構造を示す断面図
【図3】本発明の実施の形態2によるインクジェットヘッド装置が備えるフレキシブルケーブルの接続異常検知機構の全体構成を示す図
【図4】図3に示す駆動用ICの配置場所を通るダミー導線の配線状況を示す平面図
【図5】図3に示す駆動用ICの実装態様を示す斜視図
【図6】従来の接続ケーブルでの異常検知を行う構成例を示す図
【符号の説明】
【0045】
1a,1b インクジェットヘッド
2 ヘッド制御基板
3 フレキシブルケーブル
4 インク滴吐出部
4a インク滴吐出部の引出用導線
5 ヘッド制御基板上のフレキシブルケーブルコネクタ(第1のコネクタ)
6 フレキシブルケーブルに装着されている接続端子(第2のコネクタ)
7,7a,7b 接続用導体
8,9 ダミー導線
10 接続用導線
11 接続異常検出回路
11a コンパレータ
11b 抵抗素子
12 インクジェットヘッド上の全導線
13 フレキシブルケーブル上の全導線
14 異方性導電性シート
15,16 カバー樹脂
20 フレキシブルケーブル
21 駆動用IC(ピエゾ駆動用IC)
22,23 ダミー導線
24 接続用導線
30,31 パッド端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インク滴の吐出を行う複数のインク滴吐出部を有するインクジェットヘッドと、前記複数のインク滴吐出部をそれぞれ制御する制御回路の各出力端が接続されるコネクタを搭載するヘッド制御基板と、片端に前記ヘッド制御基板上の前記コネクタに接続される端子を有するフレキシブルケーブルであって前記インクジェットヘッドの各インク滴吐出部と1対1の関係で平面上に並列に配列される多数の接続用導体の各一端側が前記インクジェットヘッドの対応するインク滴吐出部に固定的に接続され、前記多数の接続用導体の各他端側が前記端子に接続されるフレキシブルケーブルとを備えるインクジェットヘッド装置において、
前記フレキシブルケーブルは、各一端が前記インクジェットヘッドを介して接続され、各他端が前記多数の接続用導線と共に前記端子に接続されるダミー導線が両外側縁部に沿ってそれぞれ配置されていることを特徴とするインクジェットヘッド装置。
【請求項2】
インク滴の吐出を行う複数のインク滴吐出部を有するインクジェットヘッドと、前記複数のインク滴吐出部に対する駆動制御信号を出力する制御回路の各出力端が接続されるコネクタを搭載するヘッド制御基板と、片端に前記ヘッド制御基板上の前記コネクタに接続される端子を有し、途中に前記駆動制御信号の入力端が前記端子に接続される駆動用ICが実装されるフレキシブルケーブルであって前記インクジェットヘッドの各インク滴吐出部と1対1の関係で平面上に並列に配列される多数の接続用導体の各一端側が前記インクジェットヘッドの対応するインク滴吐出部に固定的に接続され、前記多数の接続用導体の各他端側が前記駆動用ICの対応する出力端に接続されるフレキシブルケーブルとを備えるインクジェットヘッド装置において、
前記フレキシブルケーブルは、各一端が前記駆動用ICの配置領域内で接続され、各他端が前記多数の接続用導線と共に前記端子に接続されるダミー導線が両外側縁部に沿ってそれぞれ配置されていることを特徴とするインクジェットヘッド装置。
【請求項3】
入力信号の電圧レベルを監視する接続異常検出回路が設けられるとともに、前記コネクタに設けた前記両ダミー導線用の接続部のうち一方の接続部が前記ヘッド制御基板の接地電位または正の所定電位に接続され、他方の接続部がその電圧レベルを監視する前記接続異常検出回路に接続されることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットヘッド装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−203573(P2007−203573A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−24380(P2006−24380)
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】