説明

インクジェットヘッド

【課題】ノズルプレートの表面に凸が形成されることを抑制できるインクジェットヘッドを提供する。
【解決手段】一つの実施の形態に係るインクジェットヘッド1は、基材と、ノズルプレート12と、フレーム13と、接着剤とを具備する。ノズルプレート12は、前記基材と対向する。フレーム13は、前記基材とノズルプレート12との間に介在し、ノズルプレート12が接着される接着面41と、接着面41に設けられた溝42と、を有する。前記接着剤は、接着面41とノズルプレート12との間に介在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、インクジェットヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆるサイドシュータ型のインクジェットヘッドは、ベースプレートと、フレームと、ノズルプレートとを有する。フレームは、圧電素子が取り付けられたベースプレートに接着される。ノズルプレートは、このフレームに接着される。
【0003】
ベースプレート、フレーム、およびノズルプレートに囲まれたインク室に、インクタンクからインクが供給される。供給されたインクは、圧電素子の圧力室に供給され、圧電素子によってノズルプレートに設けられたノズルから吐出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−125768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ノズルプレートは、熱硬化性の接着剤によってフレームに取り付けられる。接着剤を硬化させる際、化学反応によって生じたガスがノズルプレートとフレームとの間に気泡を生じさせるおそれがある。このような気泡はノズルプレートを隆起させ、ノズルプレートの表面に凸を形成してしまう。
【0006】
本発明の目的は、ノズルプレートの表面に凸が形成されることを抑制できるインクジェットヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの実施の形態に係るインクジェットヘッドは、
基材と、ノズルプレートと、フレームと、接着剤とを具備する。前記ノズルプレートは、前記基材と対向する。前記フレームは、前記基材と前記ノズルプレートとの間に介在し、前記ノズルプレートが接着される接着面と、前記接着面に設けられた溝と、を有する。前記接着剤は、前記接着面と前記ノズルプレートとの間に介在する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施の形態に係るインクジェットヘッドを分解して示す斜視図。
【図2】第1の実施形態のインクジェットヘッドを図1のF2−F2線に沿って示す断面図。
【図3】第1の実施形態のフレームを分解して示す斜視図。
【図4】第2の実施の形態に係るフレームを示す平面図。
【図5】第3の実施の形態に係るフレームを示す平面図。
【図6】第3の実施形態のインクジェットヘッドの断面図。
【図7】第4の実施の形態のフレームを示す平面図。
【図8】第5の実施の形態に係るインクジェットヘッドを示す斜視図。
【図9】第5の実施形態のインクジェットヘッドを図8のF9−F9線に沿って示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、第1の実施の形態について、図1から図3を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係るインクジェットヘッド1を分解して示す斜視図である。図2は、インクジェットヘッド1を図1のF2−F2線に沿って示す断面図である。
【0010】
図1に示すように、インクジェットヘッド1は、いわゆるサイドシュータ型のインクジェットヘッドである。インクジェットヘッド1は、ベースプレート10と、一対の駆動素子11と、ノズルプレート12と、フレーム13とを備えている。ベースプレート10は、基材の一例である。
【0011】
図2に示すように、インクジェットヘッド1の内部に、インク室15が設けられている。インク室15は、ベースプレート10と、ノズルプレート12と、フレーム13とに囲まれており、印字用のインクが供給される。
【0012】
ベースプレート10は、例えばアルミナのようなセラミックスによって矩形の板状に形成されている。ベースプレート10は、平坦な表面21を有している。図1に示すように、ベースプレート10の表面21には、複数の供給口22と、複数の排出口23と、複数の配線パターン24とが設けられている。
【0013】
複数の供給口22は、ベースプレート10の中央部において、ベースプレート10の長手方向に沿って並んでいる。供給口22は、インク室15に開口するとともに、マニホールドを介してインクタンクに接続される。インクタンクのインクは、供給口22からインク室15に供給される。
【0014】
複数の排出口23は、1列に並んだ供給口22を挟むように、ベースプレート10の長手方向に沿って2列に並んでいる。排出口23は、インク室15に開口するとともに、マニホールドを介してインクタンクに接続される。インク室15のインクは、排出口23からインクタンクに回収される。
【0015】
配線パターン24は、例えば無電解メッキによって形成されたニッケル薄膜によって形成されている。配線パターン24は、ベースプレート10の側縁10aから、ベースプレート10の中央部に向かってそれぞれ延びている。配線パターン24は、駆動素子11を制御するICに電気的に接続される。
【0016】
一対の駆動素子11は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)によって棒状に形成された圧電素子である。駆動素子11は、それぞれベースプレート10の表面21に接着されている。一対の駆動素子11は、インク室15の中に平行に並んで配置される。
【0017】
駆動素子11に、インクを吐出するための複数の圧力室27が設けられている。圧力室27は、駆動素子11に設けられた溝である。各圧力室27の幅は、例えば80μmである。図2に示すように、圧力室27は、電極28によって覆われている。電極28は、配線パターン24とそれぞれ電気的に接続されている。
【0018】
前記ICは、インクジェットプリンタの制御部から入力される信号に基いて、配線パターン24を介して電極25に電圧を印加する。これにより、駆動素子11がシェアモード変形し、圧力室27に供給されたインクを加圧する。
【0019】
ノズルプレート12は、ポリイミド製の矩形のフィルムによって形成されている。なお、ノズルプレート12はこれに限らず、レーザ加工が可能な他の樹脂材料によって形成されても良い。ノズルプレート12は、フレーム13を介してベースプレート10に取り付けられ、ベースプレート10と対向する。ノズルプレート12の厚さは、例えば20〜50μmである。
【0020】
ノズルプレート12に、複数のノズル31が設けられている。ノズル31は、ノズルプレート12に形成された孔であり、インク室15にそれぞれ開口している。複数のノズル31は、複数の圧力室27にそれぞれ対応して配置されている。圧力室27で加圧されたインクは、対応するノズル31から吐出される。
【0021】
図1に示すように、フレーム13は、矩形の枠状に形成されている。図3は、フレーム13を分解して示す斜視図である。図3に示すように、フレーム13は、ニッケル合金製の第1のプレート35と2枚の第2のプレート36とによって形成されている。
【0022】
図2に示すように、フレーム13は、ベースプレート10の表面21に接着されている。フレーム13は、ベースプレート10とノズルプレート12との間に介在し、ベースプレート10とノズルプレート12との間に隙間を形成する。
【0023】
フレーム13は、平坦な接着面41と、複数の溝42と、フレーム13の内縁によって規定される開口部43とを有している。接着面41は、ベースプレート10に接着される面の反対側に位置している。この接着面41に、ノズルプレート12が接着剤45によって接着される。
【0024】
接着剤45は、例えば一液性のエポキシ系接着剤である。接着剤45は、フレーム13の接着面41と、駆動素子11の頂部とに塗布されている。接着剤45は、接着面41とノズルプレート12との間に介在し、ノズルプレート12とフレーム13とを接着する。さらに、接着剤45は、駆動素子11の頂部とノズルプレート12との間に介在し、駆動素子11とノズルプレート12とを接着する。
【0025】
図1に示すように複数の溝42は、接着面41にそれぞれ設けられている。複数の溝42は、接着面41の縁に沿って形成されている。複数の溝42は、断続的に3列に並んで配置されている。溝42は、インク室15には開口せず、インク室15から離れて設けられている。言い換えると、溝42とインク室15との間は隔てられている。また、溝42はインクジェットヘッド1の外部に開口しない。言い換えると、溝42と大気との間は隔てられている。複数の溝42は、接着面41にのみ開口している。
【0026】
溝42の深さは、例えば0.1mmである。溝42の幅は、例えば30μm〜100μmである。溝42の寸法はこれに限らず、例えば互いに隣接する溝42の間の距離のような条件に応じて決められる。
【0027】
以下に、インクジェットヘッド1の製造工程の一部について例示する。まず、焼成前のセラミックスシート(セラミックスグリーンシート)で構成されるベースプレート10に、プレス成形によって排出口23と供給口22とを形成する。続いて、このベースプレート10を焼成する。
【0028】
続いて、ベースプレート10に対して一対の駆動素子11を接着する。このとき、一対の駆動素子11は、図示しない治具によって互いの距離が一定に維持されている。また、一対の駆動素子11は、当該治具を介して位置決めされ、ベースプレート10に接着される。
【0029】
続いて、ベースプレート10に接着された一対の駆動素子11に対して、角部に研削加工または切削加工を行ういわゆるテーパ加工を行う。この一対の駆動素子11に、圧力室27としての複数の溝をそれぞれ形成する。この加工は、例えば、ICウェハーの切断等に用いられているダイシングソーのダイヤモンドホイールを用いる。
【0030】
続いて、この複数の溝の内面に電極28をそれぞれ形成するとともに、ベースプレート10の表面21に複数の配線パターン24を形成する。配線パターン24および電極28は、無電解メッキによって形成された例えばニッケル薄膜で構成される。続いて、レーザ照射によるパターニングを行って、配線パターン24および電極28以外の部位からニッケル薄膜を除去する。
【0031】
次に、フレーム13を形成する。まず、ニッケル合金製の板材をエッチングすることで、第1のプレート35と、2つの第2のプレート36を形成する。
【0032】
図3に示すように、第1のプレート35に、フレーム13の接着面41が設けられている。第1のプレート35は、フレーム13の開口部43の一部と、複数のスリット48とを有している。
【0033】
開口部43の一部と複数のスリット48とは、それぞれ接着面41に開口し、第1のプレート35を貫通している。開口部43の一部と複数のスリット48とは、例えばエッチングによって同時に形成される。なお、スリット48を形成する方法はエッチングに限らず、例えばプレスのような他の方法を用いても良い。
【0034】
2つの第2のプレート36は、開口部43の一部をそれぞれ有している。開口部43の一部は、例えばエッチングによって形成される。なお、第2のプレート36の厚みや幅は、第1のプレート35と異なっていても良い。
【0035】
次に、第1のプレート35と第2のプレート36とを接着剤によって仮留めする。仮留めされた第1のプレート35および第2のプレート36を接合し、フレーム13を形成する。接合は、例えば拡散接合によって行なわれる。なお、接合には、拡散接合に限らず、陽極接合や他の真空接合のような他の接合方法を用いても良い。
【0036】
第1のプレート35と第2のプレート36とを接合することにより、第2のプレート36が片側から複数のスリット48を塞ぐ。片側から塞がれた複数のスリット48によって、複数の溝42が形成される。これにより、フレーム13が形成される。
【0037】
なお、フレーム13を形成する方法はこれに限らない。例えば、第1のプレート35にスリット48を設けず、第1のプレート35と第2のプレート36とを接合した後にエッチングによって複数の溝42を形成しても良い。溝42を形成する方法はエッチングに限らず、例えばプレス、サンドペーパー、およびサンドブラストのような他の方法を用いても良い。さらに、溝42の深さは、第1のプレート35の厚みよりも浅くても良い。
【0038】
続いて、形成されたフレーム13をベースプレート10に接着する。次に、フレーム13の接着面41に、例えばディスペンサによって接着剤45を塗布する。接着剤45は、フレーム13の溝42の外に存しても良いし、溝42の中に浸入しても良い。この接着剤45によって、フレーム13にノズルプレート12を接着する。
【0039】
次に、接着剤45を熱硬化させる。なお、接着剤45は熱硬化に限らず、紫外線や時間の経過によって硬化するものであっても良い。接着剤45は、熱硬化の際に化学反応によってガスを生じさせる。このガスはノズルプレート12とフレーム13との間で気泡とならず、複数の溝42の中に入り込む。
【0040】
接着剤45が硬化した後、ノズルプレート18にレーザを照射して複数のノズル31をそれぞれ形成する。以上により、図1に示すインクジェットヘッド1が形成される。
【0041】
前記構成のインクジェットヘッド1によれば、接着剤45が塗布される接着面41に、複数の溝42が設けられている。このため、接着剤45から発生するガスが、複数の溝42の中に逃げ込む。したがって、気泡がノズルプレート12を隆起させ、ノズルプレート12の表面に凸を形成することを抑制できる。
【0042】
さらに、接着剤45を塗布する際にノズルプレート12と接着面41との間に細かなゴミが存在したとしても、このゴミが複数の溝42の中に入り込む。これにより、ゴミがノズルプレート12を隆起させ、ノズルプレート12の表面に凸を形成することを抑制できる。
【0043】
ノズルプレート12は薄いポリイミドのフィルムによって形成されている。このため、ノズルプレート12は、フレーム13のような金属で形成された部材や、ベースプレート10のようなセラミックスで形成された部材に比べて、気泡やゴミによって凸が生じるなどの影響を受け易い。このため、ノズルプレート12が取り付けられる接着面41に溝42を設けることで、気泡やゴミによる影響が抑制されるのである。
【0044】
インクジェットプリンタは、インクジェットヘッド1のクリーニングのため、ノズルプレート12の表面をワイパーで拭取ることがある。もしノズルプレート12の表面に凸が形成されていると、このワイパーが破損し、ノズルプレート12の表面にインクが残留することでインク吐出性能が低下するおそれがある。したがって、凸の発生を抑制できるインクジェットヘッド1によれば、ワイパーの破損および、インク吐出性能の低下を抑制できる。
【0045】
フレーム13の溝42は、インク室15から離れて設けられている。したがって、インク室15のインクが溝42に流れ込むことでインクが残留したり、インクの流れの特性が変化したりすることを防止できる。
【0046】
フレーム13の溝42は、第1のプレート35に設けられたスリット48によって形成されている。これにより、スリット48は、スリット48と同じく第1のプレート35を貫通する開口部43の一部と同時に作り易くなる。したがって、インクジェットヘッド1を製造する際の作業工程の増加を抑制し、インクジェットヘッド1の製造コストの増加を防止できる。
【0047】
次に、図4を参照して、インクジェットヘッドの第2の実施の形態について説明する。なお、以下に開示する複数の実施形態において、第1の実施形態のインクジェットヘッド1と同一の機能を有する構成部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0048】
図4は、第2の実施形態のフレーム13Aを示す平面図である。図4に示すように、フレーム13Aの接着面41に、複数の溝42Aが設けられている。複数の溝42Aは、フレーム13Aの縁に沿って、5列に並んで設けられている。溝42Aは、断続的に並んだ第1の実施形態の溝42と異なり、フレーム13Aの辺の一端から他端まで連続して延びている。このような構成のフレーム13Aも、第1の実施形態のフレーム13と同じ機能を有する。
【0049】
次に、図5および図6を参照して、インクジェットヘッドの第3の実施の形態について説明する。図5は、第2の実施の形態に係るフレーム13Bの平面図である。図6は、第2の実施形態のインクジェットヘッド1の断面図である。
【0050】
図5に示すように、フレーム13Bの接着面41に、複数の溝42Bが設けられている。溝42Bは、それぞれフレーム13Bの外縁からフレーム13Bの内縁に向かって延びている。図6に示すように、溝42Bは、フレーム13Bの外周51に開口している。一方、溝42Bは、インク室15には開口せず、インク室15から離れている。言い換えると、溝42Bとインク室15との間は隔てられている。
【0051】
前記構成のインクジェットヘッド1によれば、接着剤45の硬化時に、化学反応により発生したガスが溝42Bに逃げ込む。溝42Bがフレーム13Bの外周51に開口しているため、このガスは大気中に放出される。これにより、気泡がノズルプレート12の表面に凸を形成することをより抑制できる。
【0052】
次に、図7を参照して、インクジェットヘッドの第4の実施形態について説明する。図7は、第4の実施の形態に係るフレーム13Cの平面図である。図7に示すように、フレーム13Cの接着面41に、複数の溝42Cが設けられている。複数の溝42Cは、フレーム13Cの縁と斜めに交差するように延びている。複数の溝42Cは、フレーム13Cの外周51に開口している。このような構成のフレーム13Cも、第3の実施形態のフレーム13Cと同じ機能を有する。
【0053】
次に、図8および図9を参照して、インクジェットヘッドの第5の実施形態について説明する。図8は、第5の実施形態のインクジェットヘッド1Aを分解して示す斜視図である。図9は、図8のF9−F9線に沿って示すインクジェットヘッド1Aの断面図である。
【0054】
図8に示すように、第5の実施形態のインクジェットヘッド1Aは、いわゆるエンドシュータ型のインクジェットヘッドである。インクジェットヘッド1Aは、ノズルプレート12と、基部60とを備えている。
【0055】
基部60は、駆動素子61と、カバー62とを有している。駆動素子61は、例えば貼り合わされた2枚のPZTによってブロック状に形成されている。駆動素子61に、複数の配線パターン24と、複数の圧力室27と、複数の溝42Dとが設けられている。
【0056】
カバー62は、駆動素子61に取り付けられている。カバー62は、複数の溝42Dと、このカバー62の内部に設けられた通路とを有している。この通路はインクタンクと、圧力室27とに接続されている。インクタンクのインクは、カバー62の通路を通って圧力室27に供給される。
【0057】
駆動素子61にカバー62が取り付けられることによって形成された基部60は、接着面41を有している。駆動素子61の溝42Dと、カバー62の溝42Dとは、それぞれ接着面41に設けられている。図9に示すように、それぞれの溝42Dは、基部60の外周51に開口している。一方、溝42Dは、圧力室27には開口せず、圧力室27から離れている。言い換えると、溝42Dと圧力室27との間は隔てられている。
【0058】
前記構成のインクジェットヘッド1Aは、第3の実施形態のインクジェットヘッド1と同じ機能を有する。すなわち、硬化時に接着剤45から発生するガスが溝42Dに逃げ込む。さらに、溝42Dが基部60の外周51に開口しているため、このガスは大気中に放出される。したがって、ノズルプレート12の表面に凸を形成することを抑制できる。このように、いわゆるエンドシュータ型のインクジェットヘッド1Aであっても、サイドシュータ型のインクジェットヘッド1と同じ効果を奏する。
【0059】
また、基部60の溝42Dは、圧力室27から離れて設けられている。したがって、圧力室27のインクが溝42Dに流れ込むことでインクが残留したり、インクの吐出性能が変化したりすることを防止できる。
【0060】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
1,1A…インクジェットヘッド、10…ベースプレート、12…ノズルプレート、13,13A,13B,13C…フレーム、27…圧力室、31…ノズル、35…第1のプレート、36…第2のプレート、41…接着面、42,42A,42B,42C…溝、45…接着剤、48…スリット、60…基部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、
前記基材と対向するノズルプレートと、
前記基材と前記ノズルプレートとの間に介在し、前記ノズルプレートが接着される接着面と、前記接着面に設けられた溝と、を有するフレームと、
前記接着面と前記ノズルプレートとの間に介在する接着剤と、
を具備することを特徴とするインクジェットヘッド。
【請求項2】
前記ノズルプレートが樹脂によって形成されたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
【請求項3】
前記フレームはインクが供給されるインク室を囲み、
前記溝と前記インク室との間が隔てられたことを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
【請求項4】
前記フレームは、前記接着面と前記接着面に開口するスリットとを有する第1のプレートと、前記第1のプレートと接合された第2のプレートとを含み、
前記溝は、前記第1のプレートの前記スリットによって形成されることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
【請求項5】
前記溝が前記フレームの外周に開口することを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
【請求項6】
複数のノズル孔を有するノズルプレートと、
前記ノズル孔に対応するとともにインクが供給される複数の圧力室と、前記ノズルプレートが接着される接着面と、前記接着面に設けられた溝と、を有する基部と、
前記接着面と前記ノズルプレートとの間に介在する接着剤と、
を具備することを特徴とするインクジェットヘッド。
【請求項7】
前記ノズルプレートが樹脂によって形成されたことを特徴とする請求項6に記載のインクジェットヘッド。
【請求項8】
前記溝と前記圧力室との間が隔てられたことを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッド。
【請求項9】
前記溝が前記基部の外に開口することを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−187717(P2012−187717A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50531(P2011−50531)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】